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審決分類 審判 全部申し立て 特36条4項詳細な説明の記載不備  G06Q
審判 全部申し立て 2項進歩性  G06Q
審判 全部申し立て 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備  G06Q
管理番号 1345837
異議申立番号 異議2017-701026  
総通号数 228 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 2018-12-28 
種別 異議の決定 
異議申立日 2017-10-26 
確定日 2018-10-03 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第6132378号発明「相手方の性格・趣向を理解してコミュニケーションをとることを支援する機能を実現させるためのプログラム」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。 
結論 特許第6132378号の明細書、特許請求の範囲を訂正請求書に添付された訂正明細書、特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項1、〔2-18〕について、訂正することを認める。 特許第6132378号の請求項1に係る特許を維持する。 特許第6132378号の請求項2-18に係る特許について特許異議の申立てを却下する。 
理由 1.手続の経緯
特許第6132378号の請求項1ないし18に係る特許についての出願は、平成28年6月9日に特許出願され、平成29年4月28日にその特許権の設定登録がされ、その後、その特許について、平成29年10月26日に特許異議申立人中嶋進により、平成29年11月24日に特許異議申立人会田貴志により、それぞれ、特許異議の申立てがされ、平成30年2月22日付けで取消理由が通知され、その指定期間内である平成30年4月26日に意見書の提出及び訂正の請求があり、その訂正の請求に対して特許異議申立人中嶋進から平成30年8月15日付けで意見書が提出されたものである。(なお、特許異議申立人会田貴志からは、訂正の請求に対して意見書は提出されていない。)

2.訂正の適否についての判断
(1)訂正の内容
本件訂正請求による訂正の内容は以下のアないしキのとおりである。
ア 訂正事項1
請求項1の「特に大切にするもの」の記載を「最も大切にするものはどれか」の記載に訂正する。
イ 訂正事項2
請求項1の『様々な「コミュニケーション場面」に対応した他の軸を適宜加えた軸でも』の記載を『「コミュニケーション場面」に対応した他の軸を加えた軸でも』の記載に訂正する。
ウ 訂正事項3
請求項1の『(それに男女の話ならば、「男女の違い」)』の記載を削除する。
エ 訂正事項4
特許請求の範囲の請求項2ないし請求項18を削除する。
オ 訂正事項5
願書に添付した明細書の段落【0016】の「特に大切にするもの」の記載を「最も大切にするものはどれか」の記載に訂正する。
カ 訂正事項6
願書に添付した明細書の段落【0017】に記載された「(それに男女の話ならば、「男女の違い」)」の記載を削除する。
キ 訂正事項7
願書に添付した明細書の段落【0023】、【0024】、【0035】ないし【0051】、【0074】ないし【0116】の記載を削除する。

(2)訂正の目的の適否、一群の請求項、新規事項の有無、及び特許請求の範囲の拡張・変更の存否
ア 訂正事項1、同5について
訂正事項1について、その前後の記載も含めて検討すると、『気質軸(「家族・人間関係」か「健康・趣味」か「お金・計画」か「仕事・社会的名誉」か「学び・探求」で特に大切にするもの。5通り)』の記載があることからみて、訂正前の記載をそのまま解釈すれば、a)「家族・人間関係」、b)「健康・趣味」、c)「お金・計画」、d)「仕事・社会的名誉」、e)「学び・探求」の5つの中から特に大切なものを(いくつか)選択することを意味していると認めることができる。しかしながら、上記記載では、いくつ選択するかは1ないし4つのうちいずれであるか明らかではない。
これに対して、訂正後の記載では気質軸(「家族・人間関係」か「健康・趣味」か「お金・計画」か「仕事・社会的名誉」か「学び・探求」で最も大切にするものはどれか。5通り)であるから、5通りの中から最も(すなわち、一つ)大切なものを選択していることを意味することとなり、選択する数が1つであることが明確となった。
したがって、上記訂正は、訂正前の記載では選択する数が1ないし4つのうちいくつでもあり得たものが1つに限られているのであるから、明細書に記載されている事項の範囲内において、明瞭でない記載を釈明したといえ、新規事項の追加に該当せず、また、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。
そして、当該訂正は一群の請求項に対して請求されたものである。
また、訂正事項5は、訂正事項1の訂正に合わせて、発明の詳細な説明を訂正するものであるから、訂正事項1と同様である。

イ 訂正事項2について
訂正前の『様々な「コミュニケーション場面」に対応した他の軸を適宜加えた軸でも(、データが整理・格納されている。)』の記載では、『様々な「コミュニケーション場面」』とは、どのようなコミュニケーション場面であるか明確ではなく、また、「他の軸を適宜加えた軸でも」の記載では、「適宜」とは通常「(状況に応じて)適当に」というような意味であるから、状況に応じて他の軸を加えるのか加えないのか明らかではない。
これに対して、訂正後の記載では、『「コミュニケーション場面」に対応した他の軸を加えた軸でも(、データが整理・格納されている。)』との記載であるから、「データが整理・格納されている」態様が、『「コミュニケーション場面」に対応した他の軸を加えた軸』も用いたものであること、及び『「コミュニケーション場面」とは、人が人とのコミュニケーションをとる際のすべての場面として、次の3つの場面に分けられる。第一の場面は、相手方にユーザが伝えたいことをうまく伝えたいという場面、第二の場面は、相手方との相互の認識を深めていきたい場面(共通目標をともに達成していきたい場面を含む)、第三の場面は、ユーザの提供するものを相手方に好いてもらいたい場面(ユーザ自身や自社のモノやサービスを好いてもらいたい)。』の記載により特定される「コミュニケーション場面」との関係が明確となった。
したがって、当該訂正は、明瞭でない記載の釈明を目的とする訂正であって、新規事項の追加に該当せず、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。
そして、当該訂正は一群の請求項に対して請求されたものである。

ウ 訂正事項3、同6について
訂正前の特許請求の範囲の記載では「第二の場面は4分類と気質(それに男女の話ならば、「男女の違い」)の軸を使う。」とあるから、第二の場面では、4分類と気質の軸を使うことは明らかであるが、「男女の違い」の軸を利用するか否かは、その記載が、括弧書きの中にあることからみて明らかではない。
当該記載について検討するに際して、訂正前の特許請求の範囲の請求項7の記載を参酌すると、請求項7には、
「【請求項7】
相手方への言葉の伝え方やユーザである自分の受け取り方を表示することで結婚や恋愛をサポートするため、請求項1に記載のプログラムで動くコンピュータに、
ユーザと相手方の生年月日を入力し、4分類で性格診断を行い表示する機能、
さらに、同じ情報から男女の違い及び気質5分類に先行・遅行軸の2分類を併せた10分類を入れて、双方の愛情表現の違いをはじめ、家庭に求めるもの、家事の分担の意義を表示する機能、を実現させるためのプログラム。 」
の記載があることからみて、請求項1に記載された発明を更に限定した発明(請求項7に係る発明)において、男女の違いの軸を要件とする発明も特定していると認めることができ、訂正前の請求項1の上記括弧書き内の記載は、当該請求項7に係る発明を踏まえた限定事項であると認めることができるから、請求項7の記載による限定事項を含まない請求項1に係る発明では、上記括弧書き内の構成は、発明を特定する要件ではないと認めることが適当である。したがって、訂正事項3により『(それに男女の話ならば、「男女の違い」)』の記載を削除することは、請求項1に係る発明では、「男女の違い」の軸を用いないことを明確とするものであるといえる。
したがって、当該訂正は、明瞭でない記載の釈明を目的とする訂正であって、新規事項の追加に該当せず、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。
そして、当該訂正は一群の請求項に対して請求されたものである。
また、訂正事項6は、発明の詳細な説明の記載を、請求項1の記載と矛盾が生じないように訂正するものであるから、訂正事項3と同様である。

エ 訂正事項4について
訂正事項4は、請求項の削除を目的とするものであり、当該訂正は特許請求の範囲を減縮することを目的とする訂正であって、新規事項の追加に該当せず、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもないことは明らかである。

オ 訂正事項7について
訂正事項7は、訂正事項4において削除された請求項に係る発明に対応する発明の詳細な説明が開示されている記載について削除するものである。
したがって、当該訂正は、明瞭でない記載の釈明を目的とする訂正であって、新規事項の追加に該当せず、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。

(3)小括
以上のとおりであるから、本件訂正請求による訂正は特許法第120条の5第2項第1号及び第3号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第4項、及び、同条第9項において準用する同法第126条第4項から第6項までの規定に適合するので、訂正後の請求項〔1〕、請求項〔2-18〕について訂正を認める。

3.特許異議の申立てについて
(1)本件発明
本件訂正請求により訂正された訂正請求項1に係る発明(以下「本件発明1」という。)は、その特許請求の範囲の請求項1に記載された次の事項により特定されるとおりのものである。
本件発明1(1A、1B、・・・、1F-2-2-3等の記号は当審で付与した。また、下線は、訂正箇所がわかるように当審で付与した。)
「【請求項1】
(1A)人が人に対して円滑で良好なコミュニケーションを図ることを支援するためのコミュニケーションアドバイス情報を人に提供するため、コンピュータに、
(1B)外部の情報入力表示端末よりインターネットを介して2つの生年月日情報を入れると、それぞれにコミュニケーションをとる際の性格・趣向、運気のデータベース(以下「性格・趣向、運気データベース」という)、及び、ある性格・趣向を持つ人が他の性格・趣向を持つ人との相性や強弱といった力関係を仮説・検証した結果を整理し、相手方との関わりの中でトラブルが起こる傾向と対策を、対人コミュニケーションをとる際の重要参照情報として整理したデータベース(以下、「相対トラブル傾向・対策データベース」という)の2つを記憶する「性格等データ記憶手段」から該当する情報の束を抽出して、「性格等データ取得手段」に該情報の束を保持する機能(機能1)、
(1C)さらに、前記情報入力表示端末より、あらかじめ設定した場面情報(実施日と「コミュニケーション場面」で構成)からそれぞれ一を選ぶと、それぞれに一つ設定した下記の規則に基づき、「性格等データ取得手段」の中にある2つの保持された情報の束から情報を抽出し、同取得手段に一時保存する機能(機能2)、
(1D)次に、機能2に記載の当該一時保存された情報が該情報入力表示端末に、相手方の性格・趣向情報、ユーザ自身の性格・趣向情報、相対トラブル傾向・対策情報、例示情報の順序に基づいて表示させる機能(機能3)、
(1E)指示した場合には前の画面に表示させた内容を紙に印刷させることができる機能(機能4)、を実現させるためのプログラム。
(1F)「性格・趣向、運気データベース」は、2つの内容(「性格・趣向データ」及び「運気データ」)に分かれていて、個人の生年月日を、十干と十二支を組み合わせた60日周期の六十干支で構成する干支暦に置き換え、そこでの「日の干支60通り」のうちの当該生年月日が該当する1通りが、当該人のタイプの「性格・趣向データ」であると特定したもの。
(1F-1)また、個人の生年月日の十干十二支を起点とし、生誕後やってくる各年、各月、各日には、それぞれに活動、浪費、整理、研究、拡充、完結、投資、成果、調整、焦燥の10種類のうちの1つ、加えて、条件が当てはまれば注意年、注意月、注意日のどれかに特定される心理状況にあるとする。これを「運気データ」という。
(1F-2)そして、性格・趣向データの内容として、次の軸や気質で分類したコミュニケーション上必要な性格・趣向データが含まれる。
(1F-2-1)思考中心軸(「自分軸」(自分中心に考えるのか)、「相手軸」(相手中心に考えるのか))、目標行動性向軸(「現実」(現状に即してどう対応すべきか)と「目標」(立てた目標・計画をいかに遂行するか)のいずれが大きな価値を持つと考えるか)、思考性向軸(「楽観」(メリットを明確に表す言葉を好むか)、「悲観」(リスクを回避できることを表す言葉を好むか))、先行・遅行軸(「先行」(人より前に出るタイプ)、「遅行」(後ろに引くタイプ))、気質軸(「家族・人間関係」か「健康・趣味」か「お金・計画」か「仕事・社会的名誉」か「学び・探求」で最も大切にするものはどれか。5通り))。
(1F-2-2)人の性格・趣向については、大きくは思考中心軸と目標行動性向軸との2つの軸で4つに分けられ、該4分類を基礎分類として該データベースでデータが整理・格納されている。また、相手軸にある2つは類似するためそれを一括りとした3分類でも、接客時のコミュニケーションで使えるため、データが整理・格納されている。3分類、4分類を基礎の軸とし、「コミュニケーション場面」に対応した他の軸を加えた軸でも、データが整理・格納されている。
(1F-2-2-1)「コミュニケーション場面」とは、人が人とのコミュニケーションをとる際のすべての場面として、次の3つの場面に分けられる。第一の場面は、相手方にユーザが伝えたいことをうまく伝えたいという場面、第二の場面は、相手方との相互の認識を深めていきたい場面(共通目標をともに達成していきたい場面を含む)、第三の場面は、ユーザの提供するものを相手方に好いてもらいたい場面(ユーザ自身や自社のモノやサービスを好いてもらいたい)。
(1F-2-2-2)それぞれの場面において、第一の場面は4分類と気質の軸を使い、第二の場面は4分類と気質の軸を使う。第三の場面は3分類と思考性向軸、先行・遅行軸それに気質の軸(継続利用など目標設定が関わる場合には、4分類の軸を使う)を使う。
(1F-2-2-3)機能2における規則は、前記「コミュニケーション場面」から一を選ぶと、前記の3とおりの軸のうちの一つが選定されるので、そこに存在するデータが抽出され、また、実施日の運気データが抽出されるもの。」

(2)取消理由通知についての判断
ア 取消理由の概要
訂正前の請求項1に係る特許に対して平成30年2月22日付けで特許権者に通知した取消理由の要旨は、次のとおりである。

(ア)(実施可能要件)本件特許は、発明の詳細な説明の記載について下記の点で、特許法第36条第4項第1号に規定する要件を満たしていない。

(イ)(サポート要件)本件特許は、特許請求の範囲の記載が下記の点で、特許法第36条第6項第1号に規定する要件を満たしていない。

(ウ)(明確性)本件特許は、特許請求の範囲の記載が下記の点で、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていない。

イ 判断
発明の詳細な説明の「本願の請求項1に記載の発明は、人の性格・趣向を確定するために、陰陽五行論を使い、個人の生年月日を、十干と十二支を組み合わせた60日周期の六十干支で構成する干支暦に置き換え、そこでの「日の干支60通り」のうちの当該生年月日が該当する1通りが、当該人のタイプの「性格・趣向データ」であると特定した。」(【0007】)の記載によれば、「性格・趣向データ」は、個人の生年月日により、それぞれの個人を60通りのうちの一つに割り当てるデータ構造(以下、割り当てる態様を1ないし60の番号で表す。すなわち、各個人は、「性格・趣向データ」として、1ないし60の何れかの番号が割り当てられるものとする。)であることが開示されている。

同【0007】には「また、個人の生年月日の十干十二支を起点とし、生誕後やってくる各年、各月、各日には、それぞれに活動、浪費、整理、研究、拡充、完結、投資、成果、調整、焦燥の10種類のうちの1つ、加えて、条件が当てはまれば注意年、注意月、注意日のどれかに特定される心理状況にあるとする。これらを「運気データ」と呼ぶ。」の記載もあるから、「運気データ」は、個人の生年月日を起点として、やってくる年月日について、10種類のうちの一つに割り当て、また、「注意年、注意月、注意日」についても定義されるデータであることが理解できる。

さらに、発明の詳細な説明の【0008】-【0015】には「相対トラブル傾向・対策データ」について、以下の記載がある。

【0008】
その60の性格・趣向は大きく4つに分かれ、そして、それぞれに関係性が出来ている。縦軸に思考中心軸(北が相手軸で南が自分軸)を、横軸に目標行動性向軸(東が目標達成に価値、西が現実対応に価値)をとり、その第一象限(目標・相手軸)に入るのは調和型ピース、第二象限(現実・相手軸)には共感型ピース、第三象限(現実・自分軸)には願望型ビジョン、第四象限(目標・自分軸)には納得型ロジカルと名づけると、それぞれの象限には、12、8、16、24通りの性格・趣向が入る。そして、これらは相互に力関係があり、納得型ロジカルは願望型ビジョンに強く、願望型ビジョンは、共感型ピース及び調和型ピースに強く、共感型ピース及び調和型ピースは納得型ロジカルに強い。また、共感型ピースと調和型ピースはお互いを理解しにくいところをもつ。4分類の四象限を誰もがわかる特徴を捉えたツール、すなわち、調和型ピースは石(じゃんけんのグー)、共感型ピースは粘土(じゃんけんのグー)、願望型ビジョンは紙(じゃんけんのパー)、納得型ロジカルははさみ(じゃんけんのチョキ)で表して理解を容易にさせるためビジュアル化する。3分類の場合は、ピースは1つと考えて、分けをピースとビジョンとロジカルとする。力関係は4分類のときと同じとなり、それぞれグー、パー、チョキとビジュアル化する。これらは図8、図10、図11及び図12に記した。
【0009】
これら相互の力関係は、話が伝わりやすい、伝わりにくいとの意味であり、以下の理由により規定される。
【0010】
ビジョンからピースへは、ビジョンは自分の夢や願望を楽しそうに話す傾向にある。そして、相手軸のピースは、ビジョンの想いをくみ取り、相手方の期待に応えたいと思う傾向にある。よって、ビジョンからピースへはスムーズに伝わりやすい。
その逆で、ピースからビジョンへは、ピースはもとから順を追って話そうとするが、創造性豊かなビジョンは話の途中でも興味のあるところで言葉をはさみ、脱線しやすい傾向にある。結局ピースは、ビジョンには言いたいことを最後まで話せない。よって、ピースからビジョンへは伝わりにくい。
【0011】
ピースからロジカルへは、ピースは話のはじめから順を追って話す傾向があり、ロジカルは人の話は基本的に最後まで聞く傾向がある。ロジカルは結論から聞きたいと思っていても、話している相手方には途中で言葉を挟みにくく、順を追って話されると納得する。よって、ピースからロジカルへは伝わりやすい。
その逆で、ロジカルからピースへは、ピースは相手軸で相手方の気持ちに応えたいと思う、人の役に立ちたいと思っている。しかし、ロジカルは想いなどは言わず、結論・目的・要点を簡潔に伝えるが、ピースにはただの指示に聞こえ、やる気が起きない。よって、ロジカルからピースへは伝わりにくい。
【0012】
ロジカルからビジョンへは、ビジョンは、あれこれとイメージは思い浮かぶのだが、的確に言葉で表現することが苦手であり、ロジカルから単刀直入に結論から言われると、気持ちよくはないが理解できる。よって、ロジカルからビジョンへは伝わりやすい。
その逆で、ビジョンからロジカルへは、ロジカルは5W1Hの具体的な内容を知りたい、結論を明確に知りたい、そして漠然とした話は好まない傾向がある。ビジョンは、魅力的に伝えたいと思うあまりに結果として漠然とした話になりやすい。さらに相手方に察してほしいと思うため結論をはっきり言わない傾向にある。よって、ビジョンからロジカルへは伝わりにくい。
【0013】
また、伝わりにくいケースにおいてはその対処法として次のように取り組むことで伝わりやすくなる。
【0014】
ビジョンからロジカルに伝える場合は、結論から話す。また、書類を使って説明すると伝わりやすくなる。
また、ロジカルからピースに伝える場合は、理由や経緯をきちんと話す。想いも少し交え、伝えると伝わりやすくなる。
さらに、ピースからビジョンに伝える場合は、相手方を肯定しながら話す。相手方を中心にして話すと伝わりやすくなる。
【0015】
これらの情報が「相対トラブル傾向・対策データ」となる。

以上の記載によれば、60通りの性格・趣向は、第一象限ないし第四象限の4つに分類され、自身と相手方の関係が、それぞれどの象限にあるかで、異なる接し方にした方が良く、そのためのデータが「相対トラブル傾向・対策データ」であることが開示されている。

さらに、【0016】や図8を参酌すると、60通りの性格・趣向は、上記4つに分類されるだけではなく、さらに細かく、思考性向軸(「楽観」か「悲観」か)、先行・遅行軸(「先行」か「遅行」か)、気質(「家族・人間関係」か「健康・趣味」か「お金・計画」か「仕事・社会的名誉」か「学び・探求」で最も大切にするものはどれか。)を加えて、分類し、これらを必要に応じて取り上げることができるようにしたデータ構造であることも開示されている。
そして、どのような場合に、上記データ構造の「相対トラブル傾向・対策データ」から、どのような条件でデータを抽出するかについては、【0017】の記載によれば、「第一の場面は、相手方にユーザが伝えたいことをうまく伝えたいという場面、第二の場面は、相手方との相互の認識を深めていきたい場面(共通目標をともに達成していきたい場面を含む)、第三場面は、ユーザの提供するものを相手方に好いてもらいたい場面(ユーザ自身や自社のモノやサービスを好いてもらいたい)の3つに分」け、「第一場面は4分類と気質を使う。第二場面は4分類と気質を使う。第三場面は3分類と思考性向軸、先行・遅行軸それに気質(継続利用など目標設定が関わる場合には、4分類を使う)を使う。」ことが開示されている。

以上の、発明の詳細な説明にある開示内容と、本件発明1との関係をみれば、本件発明1の「性格・趣向、運気データベース」は、発明の詳細な説明の「性格・趣向データ」、「運気データ」(を記憶したデータベース)に、本件発明1の「相対トラブル傾向・対策データベース」は、発明の詳細な説明の「相対トラブル傾向・対策データ」(を記憶したデータベース)に対応している。

そして、発明の詳細な説明に開示された、1ないし60の番号が割り当てられた「性格・趣向、運気データベース」は、実施日の運気データを得ることができ、また、図8のように、第一象限ないし第四象限の4つに分類され、さらに細かく思考性向軸(「楽観」か「悲観」か)、先行・遅行軸(「先行」か「遅行」か)、気質(「家族・人間関係」か「健康・趣味」か「お金・計画」か「仕事・社会的名誉」か「学び・探求」で最も大切にするものはどれか。)を加えて分類され、1ないし60の性格・趣向は、上記分類の何れかに属しており、「第一の場面は、相手方にユーザが伝えたいことをうまく伝えたいという場面、第二の場面は、相手方との相互の認識を深めていきたい場面(共通目標をともに達成していきたい場面を含む)、第三場面は、ユーザの提供するものを相手方に好いてもらいたい場面(ユーザ自身や自社のモノやサービスを好いてもらいたい)の3つに分」け、「第一場面は4分類と気質を使う。第二場面は4分類と気質を使う。第三場面は3分類と思考性向軸、先行・遅行軸それに気質(継続利用など目標設定が関わる場合には、4分類を使う)を使う。」ことで、コミュニケーション場面に応じた、自身と相手方の性格・趣向に応じた相対トラブル傾向・対策情報を「相対トラブル傾向・対策データ」から求めることが、本件発明1の構成(1F-1)ないし(1F-2-2-3)に対応することは明白である。

また、本件発明1の「コミュニケーション場面」は、発明の詳細な説明の【0017】に「コミュニケーションをとるときは、次の場面を想定する。ユーザが相手方に教えたいことを教え、あるいは、伝えたいことを伝える場面、ユーザが相手方に指示をする場面、ユーザが相手方と相互に認識を深める場面、ユーザが相手方に好意を持ってもらいたい場面、ユーザと相手方が何か目標に向かって力を合わせて取り組む場面、ユーザが相手方にモノやサービスを売る場面など。」の記載が、本件発明1の「例示情報」は、発明の詳細な説明(【0020】、【0021】)に、表示する情報の要素として「八つは、語りかけの具体例文」との記載が、それぞれあるから、何れも発明の詳細な説明の記載に基づき明確である。

したがって、本件発明1は、発明の詳細な説明に記載された発明でありかつ明確であり、上記発明の詳細な説明の記載に基づき、当業者が実施できるものと認めることができる。

以上のことから、本件発明1は、取消理由通知で通知した取消理由を解消している。

(3)取消理由通知において採用しなかった特許異議申立理由についての判断
ア 申立理由の概要
特許異議申立人中嶋進は、主たる証拠として特開2001-209723号公報(以下「引用例1」という。)及び従たる証拠として特開2008-5876号公報(以下「引用例2」という。)、個性心理學(河出書房新社)(以下「引用例3」という。)、万象学入門(宙出版)(以下「引用例4」という。)、Life Compass システム取扱説明書(Windows版)(以下「引用例5」という。)を提出し、請求項1、請求項4?18に係る特許は特許法第29条第2項の規定に違反してされたものであるから、請求項1、請求項4-18に係る特許を取り消すべきものである旨主張している。
また、特許異議申立人会田貴志は、主たる証拠として実践四柱推命VISTA販売のためのwevページの写し(以下「引用例6」という。)及び従たる証拠として【動物占い】生年月日で無料診断サイトまとめ25選!のwebページの写し(以下「引用例7」という。)、正当四柱推命術詳解(株式会社学研プラス)(以下「引用例8」という。)、アメーバブログ「ひなたぼっこ主義」「動物占いと四柱推命」のwebページの写し(以下「引用例9」という。)、ブログ「知識0から始まる占いのたびへ」の「動物占いのカラーで相性と性格判断できる話!全60キャラチェック!」の記事のwebページの写し(以下「引用例10」という。)、動物キャラナビ[お仕事編](株式会社集英社)(以下「引用例11」という。)、「性格&相性」まるごとわかる最新改訂版動物キャラナビ(株式会社日本文芸社)(以下「引用例12」という。)、アンソニー・ロビンズ初来日セミナー人生は一瞬で変えられる(株式会社扶桑社)(以下「引用例13」という。)、動物キャラナビ[バイブル](株式会社集英社)(以下「引用例14」という。)を提出し、請求項1-18に係る特許は同法第29条第2項の規定に違反してされたものであるから、請求項1-18に係る特許を取り消すべきものである旨主張している。

イ 引用例の記載
(ア)引用例1には、
「診断対象者の個性診断あるいは性格診断を行い、その診断結果を情報として提供するシステムの機能をコンピュータ上にて実現するプログラムであって(【0001】)
診断対象者の生年月日の入力を行い、(【0033】)
分類情報検索テーブル30は、データベース22cに記憶されていて、年、月、日のデータであるカレンダ情報31が暦に従い配列されており、それらに一対一に対応する形にて分類情報(SC)32が記憶されており、設定された診断参照情報に含まれる生年月日と一致するカレンダ情報が検索され、対応する分類情報SCが読み出されることとなるものであり、(【0045】)
分類情報SCは、個性類型の決定パラメータを含むものであり、(【0046】)
分類情報SCはSC1?SC60の60種類であり、(【0047】)
診断結果の詳細として、各種のコメントを出力させるとき、詳細コメントは、分類情報SC(副個性類型決定パラメータ)と対応付ける形にて、詳細コメントデータベースに記憶されているものであり、(【0065】)
さらに、詳細コメントをジャンル別に用意しておき、適宜所望のジャンルを選択して対応するジャンル別コメントを出力させるようにする場合には、選択可能なコメントジャンルが表示され、各々対応するソフトボタンにより選択できるようになっていて、これらソフトボタン301を用いて所望のジャンルを選択すると、詳細コメントデータベース60にジャンル別に記憶されたコメントA、コメントB、コメントC‥‥の中から、選択されたジャンル(及び分類情報SC)に対応するものを読み出して、画面に出力させることができ、(【0068】)
ジャンルの設定とコメント内容の一例として、例えば、ジャンル1の「行動チェック」は、診断対象者との対人イベントを控えて、自らの行動が、診断対象者の性格からみて、受け入れられ易いものになっているかどうかをチェックするコメントが出力されたり、ジャンル3の「タブー」は、その診断対象者に対して、行ってはいけない(あるいは、行わないほうがよい)行為がどのようなものであるかを示唆するコメントが出力されることが可能であり、(【0069】)
他に、リズム表示処理においては、診断対象者の生年月日により一義的に定まる分類情報SCの第三分類情報C(I)を使用し、リズムの決定パターンは、リズムパターン選択テーブル62を参照することにより、C(I)の値に応じてリズムA及びリズムBのいずれかに決定され、リズムパターン生成テーブル63に従い、互いに内容の異なるリズムレベルデータL(=L11、L12、L21、L22‥)を一定の順序にて配列したリズムパターンを生成し、リズムレベルデータLの配列は、時系列順序を定性的に反映したもので、カウンタCAの数値の昇順に従い固定的に定められており、配列全体の時間スパンを、複数年、1年、1月、1日等と変化させることにより、さまざまな周期のリズム情報を生成することができ、(【0084】)
リズムレベルデータLの1つ1つには、生活状態を表すイメージキーワード(ここでは、「投資」、「完結」、「転換」、「学習」、「整理」、「浪費」、「活動」、「焦燥」、「調整」、「成果」の10種類)と、グラフ化のためのレベル値とが対応付けられ、レベル換算テーブル64として記憶され、配列全体の時間スパン毎に、個々のリズムレベルデータLに対応するコメントデータが、リズムコメントデータベースに記憶され、表示され、(【0085】、【0092】、図36-図38)
さらに、診断対象者の診断参照情報と、その相性診断相手の診断参照情報とに基づいて、両者の個性上の相性に関する情報である相性診断情報を、個性診断情報として作成する場合には、(【0093】)
月齢MAについては、分類情報検索テーブルにおいて、2人の診断対象者の生年月日をキーとして検索され、本人の値がMk、相手の値がMPとして診断結果メモリ14eに格納され、相性マッチングパラメータMPは、2つの月齢の日数隔たりとして計算されるものであり、
例えば、太陰暦では1カ月が月齢周期の28日に定められており、MA=28の次はMA=1に戻る形で、周期的に数値列が繰り返され、Mk=12でMk=28ならば、月齢サイクル上の日数隔たりは12日となり、これを計算するアルゴリズムは、例えばMkとMpの数値の大きいほうをML、同じく小さうほうをMSとして、J1≡ML-MS、J2≡28-ML+MSとして、J1及びJ2のうちの数値の大きい方を日数隔たり、すなわち相性マッチングパラメータMPとすることで求め、(【0095】)
出力するコメントは、相性マッチングパラメータMPの値毎に用意されており、ジャンル選択ソフトボタンが形成されており、これを用いて所望のジャンルを選択すると、選択されたジャンルに対応するジャンル別コメントが読み出されて、コメント出力ウィンドウに出力され、(【0096】)
診断結果は印刷出力させることができる、(【0064】、【0092】、【0096】)
診断結果を情報として提供するシステムの機能をコンピュータ上にて実現するプログラム。」
の発明が(以下、引用発明1という。)記載されている。

(イ)引用例2には
「インターネットを利用したクライアントサーバーシステムにより構成された相性診断装置(【0012】)にて実行される方法をコンピュータに実行させるためのプログラム(【0010】)であって、
占い希望者がクライアント端末の一つから専用サーバにアクセスすると、専用サーバは、まず、占い希望者とその相手方との個人情報を入力させるステップを実行し、(【0013】)
占い希望者の個人情報である、氏名またはニックネームと生年月日を入力し、相手方の個人情報を入力し、入力された個人情報が専用サーバに受け付けられ、(【0014】)
占い希望者と相手方との人間関係に関する情報の入力を、占い希望者に促す画面を記憶部の表示画面データから読み出し、(【0016】)
「結婚相手」、「恋人」等の複数の関係選択肢からいずれかを選択入力し、関係選択入力情報が、専用サーバに受け付けられ、(【0017】)
性格診断処理は、入力された生年月日のごとき個人情報に基づいて、あらかじめ選択された従来公知の占い方式(西洋占星術、姓名判断、四柱推命、干支占い、動物占い等)に基づいて用意された占いデータベースを検索することにより占い希望者の性格を占う性格診断処理行い、(【0018】)
相手方が1人以上の場合、個人情報として入力された占い希望者の生年月日と相手方の生年月日とを用い、性格診断処理と同様に、あらかじめ定められた占い方式に基づいて用意された占いデータベースを用いて相性診断ステップを実行し、(【0021】)
演算結果は、相性度として、占い希望者と相手方との相性の良し悪しを、相性チャート図により直感的に表現する、(【0021】)
相性診断装置にて実行される方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。」
が記載されている。

(ウ)引用例3には、
人のタイプは、相手軸-自分軸の軸と目標指向型-状況対応型の軸で分けられる4分類で分けることができること(98、99ページ)、人には10年単位で巡ってくる人生の周期があること(224ページ)が記載されている。

(エ)引用例4には、
万象学では、物事は十干、十二支を組み合わせた、60通りに分類できること(42、43ページ)、十干は五行説が由来であること(36-40ページ)が記載されている。

(オ)引用例5には、
所有者情報として登録者の名前や生年月日等を入力すること(2ページ)、知りたい人のデータとして相手の氏名や生年月日等を入力すること(5ページ)が記載され、これらのデータを用いて、[仕事版]では、「性格診断」、「人間関係」、「リズム」、「今日の名言」、「データ検索」、「営業支援」、「職務適正」、「才能と能力」、「営業リズム」、「組織管理」(6ページ)を選択することができ、選択した項目(データ検索を除く)のアドバイスが与えられる(7-20ページ)ことが、[生活版]では、「結婚と恋愛」、「子育て」、「親子関係」、「宿命と病気」、「宿命方位」に関するアドバイスが与えられることが、それぞれ、示されている。

(カ)引用例6には、「四柱推命の鑑定をコンピュータプログラムを用いて行う」発明が記載されている。

(キ)引用例7には、「四柱推命を利用して動物占いを行うサイト(プログラム)」が複数あるという事項が記載されている。

(ク)引用例8には、「生年月日の干支などの配置(命式)」を知ることと、「命式は先天的な運気や気質・性格などを網羅している」ことが(14ページ)、干支は60に分類されることが(522ページ)、それぞれ、記載されている。

(ケ)引用例9には、四柱推命をもとにした動物占いでは、生・年・月・日・時間から得られる、日柱の十二運星と日柱の十干を組み合わせて動物のキャラクタが得られることが記載されている。

(コ)引用例10には、動物占いの動物のキャラクターは60であることが記載されている。

(サ)引用例11には、分類された動物のキャラクターごとに、固有の運気や気質・性格などがあり(122-129ページ)、また、各動物の間での相性が定義されること(130-131ページ)が記載されている。

(シ)引用例12には、各動物キャラにはそれぞれの気質があること(22-27ページ)、各キャラの相手と別れたくなったときの対処法(298ページ)、各キャラが目標指向型-状況対応型の軸と自分軸-相手軸の二つの軸で分けられる4分類に分けることができること(302ページ)、右脳型-左脳型、未来展望型-過去回想型という視点でも分類できること(304、305ページ)が記載されている。

(ス)引用例13には、人生のホイールとして「肉体」、「感情と意味づけ」、「人間関係」、「時間」、「仕事/キャリア/ミッション」、「家計」、「祝福と貢献」に分けられることが記載されている。

(セ)引用例14には、各キャラは目標指向型と状況対応型に分けうことができること(38、39ページ)、各動物キャラにはそれぞれ男女に分けて気質があること(48-63ページ)、10のタイプに分けて、それぞれのタイプごとに運気のリズムがあること(230-233ページ)が記載されている。

ウ 判断
(1)請求項1に係る発明について
請求項1に係る発明と引用例1又は引用例6に記載された発明とを対比すると、当該引用例物1又は引用例6のいずれにも、
「(1F-2-2-1)「コミュニケーション場面」とは、人が人とのコミュニケーションをとる際のすべての場面として、次の3つの場面に分けられる。第一の場面は、相手方にユーザが伝えたいことをうまく伝えたいという場面、第二の場面は、相手方との相互の認識を深めていきたい場面(共通目標をともに達成していきたい場面を含む)、第三の場面は、ユーザの提供するものを相手方に好いてもらいたい場面(ユーザ自身や自社のモノやサービスを好いてもらいたい)。
(1F-2-2-2)それぞれの場面において、第一の場面は4分類と気質の軸を使い、第二の場面は4分類と気質の軸を使う。第三の場面は3分類と思考性向軸、先行・遅行軸それに気質の軸(継続利用など目標設定が関わる場合には、4分類の軸を使う)を使う。
(1F-2-2-3)機能2における規則は、前記「コミュニケーション場面」から一を選ぶと、前記の3とおりの軸のうちの一つが選定されるので、そこに存在するデータが抽出され、また、実施日の運気データが抽出される」
ことが記載されていない。この点は、引用例2-5、引用例7-14にも記載されていない。したがって、請求項1に係る発明は、上記引用例1又は引用例6に記載された発明及び引用例2-5、引用例7-14に記載された技術的事項から当業者が容易になし得るものではない。
この点、特許異議申立人中嶋進は、本件発明1と引用例との相違点は、設計的事項であるから、容易に発明できたものであると主張しているが、これらの3つの場面において、それぞれ異なる軸を用いてコミュニケーションについてのアドバイスを提供することに本件特許に係る発明の特徴があるのであるから、かかる主張は理由がない。
また、特許異議申立人会田貴志は、本件発明1と引用例との相違点について、コミュニケーションの場面は3つに限らず、他の場合も存在するから、本件発明1は実施することができない等と主張しているが、仮に、コミュニケーションの場面として他の場合があるとしても、上記3つの場面では本件発明1は実施できるのであるからかかる主張は理由がない。

エ まとめ
以上のとおりであるから、特許異議申立人中嶋進と特許異議申立人会田貴志の主張する特許法第29条第2項の規定に違反する旨の特許異議申立理由は何れも理由がない。

4.むすび
以上のとおりであるから、取消理由通知に記載した取消理由及び特許異議申立書に記載した特許異議申立理由によっては、本件請求項1に係る特許を取り消すことはできない。
また、他に本件請求項1に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。
なお、請求項2-18に係る特許は、訂正により、削除されたため、本件特許の請求項2-18に対してなされた特許異議の申立て(特許異議申立人中嶋進は請求項4-18、特許異議申立人会田貴志は請求項2-18)については、対象となる請求項が存在しない。
よって、結論のとおり決定する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
相手方の性格・趣向を理解してコミュニケーションをとることを支援する機能を実現させるためのプログラム
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンピュータに、人同士(一方がロボットや人工知能の場合も含む)がユーザと相手方との性格・趣向の違いを理解してうまく意思疎通を果たすために必要なアドバイス情報を表示する機能を実現させるためのプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
最近は、インターネット上のウェブサイトにおいてたくさんのサービスが行われている。性格診断や相性診断などもこれらのインターネット上において提供されているサービスの1つである。
そのようなインターネット上において提供されている従来の相性診断などには、一人ひとりが診断のための質問に答えたり、ユーザの名前や誕生日等の個人情報を入力したりして相性診断を行うサービスがある。また、相性を診断するために登録された複数のユーザの中から相性がいい人を探すマッチングシステムや相性診断を行うシステムが相性診断の結果を同時に双方に返すシステムも登場していた。しかしながら、ユーザが現実に特定の相手方と円滑で良好なコミュニケーションをとる場面で、具体的に相手方の性格・趣向を示し、ユーザ自身の性格・趣向を再確認したうえで、相手方に対して響く言葉掛けができ、また、相手方からの言葉への良い理解ができるよう、適切なコミュニケーションを行うことを支援する情報が表示されるものは、今までになかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】 特開2002-123595号公報
【0004】
【特許文献2】 特開2001-209723号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、ユーザと相手方との間で、現実に円滑で良好なコミュニケーションをとることが必要とする場面により、相手方の性格・趣向を示し、ユーザの性格・趣向を再確認したうえで、相手方に対して響く言葉掛けができ、また、相手方からの言葉への良い理解ができるよう、ユーザの入力により情報表示端末上で適切なコミュニケーションアドバイス情報の表示を行うことができることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、前記課題を解決するため、次のように構成したことを特徴とする。
【0007】
本願の請求項1に記載の発明は、人の性格・趣向を確定するために、陰陽五行論を使い、個人の生年月日を、十干と十二支を組み合わせた60日周期の六十干支で構成する干支暦に置き換え、そこでの「日の干支60通り」のうちの当該生年月日が該当する1通りが、当該人のタイプの「性格・趣向データ」であると特定した。これは図1、図2、図3、図4、図5、図6、図7、図8及び図18に記した。
また、個人の生年月日の十干十二支を起点とし、生誕後やってくる各年、各月、各日には、それぞれに活動、浪費、整理、研究、拡充、完結、投資、成果、調整、焦燥の10種類のうちの1つ、加えて、条件が当てはまれば注意年、注意月、注意日のどれかに特定される心理状況にあるとする。これらを「運気データ」と呼ぶ。これは図13、図14、図15、図16及び図17に記した。
同じ日に生まれた人は同じ性格・趣向の基礎を持って生まれてきて、そこから成長するにつれてそれぞれの人格形成がなされてきて現在に至るとする。
次にその性格・趣向を持つ人が他の性格・趣向を持つ人との相性や強弱といった力関係を仮説・検証した結果を整理し、その情報を「相対トラブル傾向・対策データ」として対人コミュニケーションをとる基本情報とした。
【0008】
その60の性格・趣向は大きく4つに分かれ、そして、それぞれに関係性が出来ている。縦軸に思考中心軸(北が相手軸で南が自分軸)を、横軸に目標行動性向軸(東が目標達成に価値、西が現実対応に価値)をとり、その第一象限(目標・相手軸)に入るのは調和型ピース、第二象限(現実・相手軸)には共感型ピース、第三象限(現実・自分軸)には願望型ビジョン、第四象限(目標・自分軸)には納得型ロジカルと名づけると、それぞれの象限には、12、8、16、24通りの性格・趣向が入る。そして、これらは相互に力関係があり、納得型ロジカルは願望型ビジョンに強く、願望型ビジョンは、共感型ピース及び調和型ピースに強く、共感型ピース及び調和型ピースは納得型ロジカルに強い。また、共感型ピースと調和型ピースはお互いを理解しにくいところをもつ。4分類の四象限を誰もがわかる特徴を捉えたツール、すなわち、調和型ピースは石(じゃんけんのグー)、共感型ピースは粘土(じゃんけんのグー)、願望型ビジョンは紙(じゃんけんのパー)、納得型ロジカルははさみ(じゃんけんのチョキ)で表して理解を容易にさせるためビジュアル化する。3分類の場合は、ピースは1つと考えて、分けをピースとビジョンとロジカルとする。力関係は4分類のときと同じとなり、それぞれグー、パー、チョキとビジュアル化する。これらは図8、図10、図11及び図12に記した。
【0009】
これら相互の力関係は、話が伝わりやすい、伝わりにくいとの意味であり、以下の理由により規定される。
【0010】
ビジョンからピースへは、ビジョンは自分の夢や願望を楽しそうに話す傾向にある。そして、相手軸のピースは、ビジョンの想いをくみ取り、相手方の期待に応えたいと思う傾向にある。よって、ビジョンからピースへはスムーズに伝わりやすい。
その逆で、ピースからビジョンへは、ピースはもとから順を追って話そうとするが、創造性豊かなビジョンは話の途中でも興味のあるところで言葉をはさみ、脱線しやすい傾向にある。結局ピースは、ビジョンには言いたいことを最後まで話せない。よって、ピースからビジョンへは伝わりにくい。
【0011】
ピースからロジカルへは、ピースは話のはじめから順を追って話す傾向があり、ロジカルは人の話は基本的に最後まで聞く傾向がある。ロジカルは結論から聞きたいと思っていても、話している相手方には途中で言葉を挟みにくく、順を追って話されると納得する。よって、ピースからロジカルへは伝わりやすい。
その逆で、ロジカルからピースへは、ピースは相手軸で相手方の気持ちに応えたいと思う、人の役に立ちたいと思っている。しかし、ロジカルは想いなどは言わず、結論・目的・要点を簡潔に伝えるが、ピースにはただの指示に聞こえ、やる気が起きない。よって、ロジカルからピースへは伝わりにくい。
【0012】
ロジカルからビジョンへは、ビジョンは、あれこれとイメージは思い浮かぶのだが、的確に言葉で表現することが苦手であり、ロジカルから単刀直入に結論から言われると、気持ちよくはないが理解できる。よって、ロジカルからビジョンへは伝わりやすい。
その逆で、ビジョンからロジカルへは、ロジカルは5W1Hの具体的な内容を知りたい、結論を明確に知りたい、そして漠然とした話は好まない傾向がある。ビジョンは、魅力的に伝えたいと思うあまりに結果として漠然とした話になりやすい。さらに相手方に察してほしいと思うため結論をはっきり言わない傾向にある。よって、ビジョンからロジカルへは伝わりにくい。
【0013】
また、伝わりにくいケースにおいてはその対処法として次のように取り組むことで伝わりやすくなる。
【0014】
ビジョンからロジカルに伝える場合は、結論から話す。また、書類を使って説明すると伝わりやすくなる。
また、ロジカルからピースに伝える場合は、理由や経緯をきちんと話す。想いも少し交え、伝えると伝わりやすくなる。
さらに、ピースからビジョンに伝える場合は、相手方を肯定しながら話す。相手方を中心にして話すと伝わりやすくなる。
【0015】
これらの情報が「相対トラブル傾向・対策データ」となる。
【0016】
さらに、思考性向軸(「楽観」か「悲観」か)、先行・遅行軸(「先行」か「遅行」か)、気質(「家族・人間関係」か「健康・趣味」か「お金・計画」か「仕事・社会的名誉」か「学び・探求」で最も大切にするものはどれか)が特徴として表れてくるので、これらを必要に応じて取り上げるようにする。
こうした性格・趣向タイプは図7、図8及び図9に示したような構造になっている。
【0017】
コミュニケーションをとるときは、次の場面を想定する。ユーザが相手方に教えたいことを教え、あるいは、伝えたいことを伝える場面、ユーザが相手方に指示をする場面、ユーザが相手方と相互に認識を深める場面、ユーザが相手方に好意を持ってもらいたい場面、ユーザと相手方が何か目標に向かって力を合わせて取り組む場面、ユーザが相手方にモノやサービスを売る場面など。
そこで、類似のものを整理すると、次の3つに分かれる。第一の場面は、相手方にユーザが伝えたいことをうまく伝えたいという場面、第二の場面は、相手方との相互の認識を深めていきたい場面(共通目標をともに達成していきたい場面を含む)、第三場面は、ユーザの提供するものを相手方に好いてもらいたい場面(ユーザ自身や自社のモノやサービスを好いてもらいたい)の3つに分かれる。
それぞれの場面において、4分類か3分類のいずれかを使うが、それに加えて、必要に応じ、思考性向軸と先行・遅行軸、気質を合わせて使う。
つまり、第一場面は4分類と気質を使う。第二場面は4分類と気質を使う。第三場面は3分類と思考性向軸、先行・遅行軸それに気質(継続利用など目標設定が関わる場合には、4分類を使う)を使う。
【0018】
ある同一の生年月日に誕生した人は同じ性格・趣向を持つのと同じく、ある生年月日に生まれた人は単一の運気を持ち、年、月及び日のそれぞれについて10(十干)と12(十二支)の組み合わせで60のサイクルで巡っている。個人の生年月日の十干十二支を起点とし、各年、各月及び各日の持つ十干十二支との関係により個人の心理状況に一定の影響を与えていて、例えば、会員となった顧客の生年月日から、具体的な年、月及び日における顧客の心理状態を特定できる。新しい情報に反応しやすい日、レスポンス率が高い日、衝動買いしやすい日、ゆったりしたい日、仕事を辞めたくなる日、探究心が高くなる日及びミスやダメージを受けやすい日などがある。ユーザと相手方とが別の運気で回っていることを踏まえると、コミュニケーションを取る際に、いつを実施日とするかにより、結果に与える影響が出てくることがあり、これを踏まえた対応が有益となるところ。
【0019】
円滑で良好なコミュニケーションをとるためのアドバイス情報の表示の順序としては、概して言うと、見やすくかつ頭に入れやすく、結果、実施した際の効果を最大限上げるために、まず、相手方の性格・趣向を示し、次に、ユーザ自身の性格・趣向を再把握し、その上で、相手方に響く言葉掛けを示し、最後に、相手方の発しやすい言葉の正しい理解の方法を示す、という順で表示する。
【0020】
表示する情報の要素として、次のものを用意する。
【0021】
一つは、ユーザ及び相手方の性格・趣向。二つは、相手方との関わりの中でユーザと相手方の違い。三つは、相手方に響く言葉。四つは、相手方が話を聞きたい順序。五つは、相手方の立場を思いやる言葉(相手方が共感を持つ言葉)。六つは、ユーザの性格・趣向が影響して相手方に逆効果を及ぼすかもしれない禁句の言葉。七つは、ユーザが自分の個性を抑えて対応することでユーザが感じるストレスとその対策。八つは、語りかけの具体例文。九つは、相手方がユーザに掛けてくる言葉の特徴。十は、相手方がユーザとの間で感じる立場の優劣。十一は、実施日とユーザと相手方との関係でその実施日にコミュニケーションをとる際の注意点。
【0022】
本プログラムが動かすコンピュータシステムの構成としては、図20に記載のように、外部の情報入力表示端末よりインターネットを介して生年月日情報を入れると「性格・趣向、運気データベース」と「相対トラブル傾向・対策データベース」を記憶する「性格等データ記憶手段」から情報の束を抽出して、「性格等データ取得手段」に情報を保持する、さらに、既情報入力表示端末より同じく場面情報を入れることで「性格等データ取得手段」より情報を引き出して「性格等データ取得手段」に一時保存する。それを情報入力表示端末で表示し、また、紙でも出力できるというもの。
【0023】(削除)
【0024】(削除)
【0035】(削除)
【0036】(削除)
【0037】(削除)
【0038】(削除)
【0039】(削除)
【0040】(削除)
【0041】(削除)
【0042】(削除)
【0043】(削除)
【0044】(削除)
【0045】(削除)
【0046】(削除)
【0047】(削除)
【0048】(削除)
【0049】(削除)
【0050】(削除)
【0051】(削除)
【0074】(削除)
【0075】(削除)
【0076】(削除)
【0077】(削除)
【0078】(削除)
【0079】(削除)
【0080】(削除)
【0081】(削除)
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【0083】(削除)
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【0097】(削除)
【0098】(削除)
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【0100】(削除)
【0101】(削除)
【0102】(削除)
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【0114】(削除)
【0115】(削除)
【0116】(削除)
【発明の効果】
【0117】
本発明により、相手方が決まっている際に、その生年月日により相手の性格・趣向を4分類などをもとにして分けて、その相手とはコミュニケーションをどのようにとれば円滑で有効なものとなるかの実践例を示すことができることとなる。
これまではこれを実現するには、性格分析の専門書を紐解くとともに、相手方のことを長年研究してはじめてどういったタイプの人間かを推論できて、また、ユーザ自身のことも客観的に把握をし、そして、自分と性格が違い、受け止め方が違う相手方とどのような言葉掛けをすればどのような結果のコミュニケーションをとることとなるかを仮説を立て、それを様々な角度から検証して、そして、実践できるというものであり、誰もそこまでやらなかったものであった。逆に言うと、これまで人間には無理であるといわれていたところである。このようなことが本発明により、多くの時間を掛けなくて済むのみならず誰でも簡単にできるということで人類史上はじめて価値の大きいものであり、まさに人間にとって不可能と思われていたことが可能となることである。また、将来的には対人コミュニケーション型ロボットの製作にも適用できるものとなる。
【図面の簡単な説明】
【0118】
【図1】生年月日と性格・趣向タイプの関係図である。
【図2】西暦と性格・趣向タイプの関係図の例を示すもの。
【図3】調和型ピースのタイプはどれであるかを示すもの。
【図4】共感型ピースのタイプはどれであるかを示すもの。
【図5】願望型ビジョンのタイプはどれであるかを示すもの。
【図6】納得型ロジカルのタイプはどれであるかを示すもの。
【図7】気質5分類と先行・遅行のタイプはどれであるかを示すもの。
【図8】性格・趣向タイプとその位置付けを示すもの。
【図9】陰陽五行論と十干及び目標行動性向軸の関係図である。
【図10】4分類を示すもの。
【図11】4分類、3分類とそれらの強弱関係を示すもの。
【図12】3分類を示すもの。
【図13】運気データの特定の法則を示すもの。
【図14】陰陽五行論と十干十二支の関係と影響の与え方を示すもの。
【図15】顧客の生年月日の十干別の影響日などの例を示すもの。
【図16】各々の意味を示すもの。
【図17】運気のグループを示すもの。
【図18】干支暦と生年月日、そして性格・趣向の関係を示すもの。
【図19】十二支における季節と土用について
【図20】本情報提供方法の構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0119】
本発明のプログラムが動かすコンピュータシステムの構成としては、外部の情報入力表示端末よりインターネットを介して生年月日情報を入れると「性格・趣向、運気データベース」と「相対トラブル傾向・対策データベース」を記憶する「性格等データ記憶手段」から情報の束を抽出して、「性格等データ取得手段」に情報を保持する、さらに、既情報入力表示端末より同じく場面情報を入れることで「性格等データ取得手段」より情報を引き出して「性格等データ取得手段」に一時保存する。それを情報入力表示端末で表示し、また、紙でも出力できるというもの。
【符号の説明】
【0120】
1a-b ユーザの情報入力表示端末
10 インターネット
20 サーバ
21 ソフトウエアプログラム
22 性格等データ記憶手段
23 性格等データ取得手段
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
人が人に対して円滑で良好なコミュニケーションを図ることを支援するためのコミュニケーションアドバイス情報を人に提供するため、コンピュータに、
外部の情報入力表示端末よりインターネットを介して2つの生年月日情報を入れると、それぞれにコミュニケーションをとる際の性格・趣向、運気のデータベース(以下「性格・趣向、運気データベース」という)、及び、ある性格・趣向を持つ人が他の性格・趣向を持つ人との相性や強弱といった力関係を仮説・検証した結果を整理し、相手方との関わりの中でトラブルが起こる傾向と対策を、対人コミュニケーションをとる際の重要参照情報として整理したデータベース(以下、「相対トラブル傾向・対策データベース」という)の2つを記憶する「性格等データ記憶手段」から該当する情報の束を抽出して、「性格等データ取得手段」に該情報の束を保持する機能(機能1)、
さらに、前記情報入力表示端末より、あらかじめ設定した場面情報(実施日と「コミュニケーション場面」で構成)からそれぞれ一を選ぶと、それぞれに一つ設定した下記の規則に基づき、「性格等データ取得手段」の中にある2つの保持された情報の束から情報を抽出し、同取得手段に一時保存する機能(機能2)、
次に、機能2に記載の当該一時保存された情報が該情報入力表示端末に、相手方の性格・趣向情報、ユーザ自身の性格・趣向情報、相対トラブル傾向・対策情報、例示情報の順序に基づいて表示させる機能(機能3)、
指示した場合には前の画面に表示させた内容を紙に印刷させることができる機能(機能4)、を実現させるためのプログラム。
「性格・趣向、運気データベース」は、2つの内容(「性格・趣向データ」及び「運気データ」)に分かれていて、個人の生年月日を、十干と十二支を組み合わせた60日周期の六十干支で構成する干支暦に置き換え、そこでの「日の干支60通り」のうちの当該生年月日が該当する1通りが、当該人のタイプの「性格・趣向データ」であると特定したもの。
また、個人の生年月日の十干十二支を起点とし、生誕後やってくる各年、各月、各日には、それぞれに活動、浪費、整理、研究、拡充、完結、投資、成果、調整、焦燥の10種類のうちの1つ、加えて、条件が当てはまれば注意年、注意月、注意日のどれかに特定される心理状況にあるとする。これを「運気データ」という。
そして、性格・趣向データの内容として、次の軸や気質で分類したコミュニケーション上必要な性格・趣向データが含まれる。
思考中心軸(「自分軸」(自分中心に考えるのか)、「相手軸」(相手中心に考えるのか))、目標行動性向軸(「現実」(現状に即してどう対応すべきか)と「目標」(立てた目標・計画をいかに遂行するか)のいずれが大きな価値を持つと考えるか)、思考性向軸(「楽観」(メリットを明確に表す言葉を好むか)、「悲観」(リスクを回避できることを表す言葉を好むか))、先行・遅行軸(「先行」(人より前に出るタイプ)、「遅行」(後ろに引くタイプ))、気質軸(「家族・人間関係」か「健康・趣味」か「お金・計画」か「仕事・社会的名誉」か「学び・探求」で最も大切にするものはどれか。5通り))。
人の性格・趣向については、大きくは思考中心軸と目標行動性向軸との2つの軸で4つに分けられ、該4分類を基礎分類として該データベースでデータが整理・格納されている。また、相手軸にある2つは類似するためそれを一括りとした3分類でも、接客時のコミュニケーションで使えるため、データが整理・格納されている。3分類、4分類を基礎の軸とし、「コミュニケーション場面」に対応した他の軸を加えた軸でも、データが整理・格納されている。
「コミュニケーション場面」とは、人が人とのコミュニケーションをとる際のすべての場面として、次の3つの場面に分けられる。第一の場面は、相手方にユーザが伝えたいことをうまく伝えたいという場面、第二の場面は、相手方との相互の認識を深めていきたい場面(共通目標をともに達成していきたい場面を含む)、第三の場面は、ユーザの提供するものを相手方に好いてもらいたい場面(ユーザ自身や自社のモノやサービスを好いてもらいたい)。
それぞれの場面において、第一の場面は4分類と気質の軸を使い、第二の場面は4分類と気質の軸を使う。第三の場面は3分類と思考性向軸、先行・遅行軸それに気質の軸(継続利用など目標設定が関わる場合には、4分類の軸を使う)を使う。
機能2における規則は、前記「コミュニケーション場面」から一を選ぶと、前記の3とおりの軸のうちの一つが選定されるので、そこに存在するデータが抽出され、また、実施日の運気データが抽出されるもの。
【請求項2】(削除)
【請求項3】(削除)
【請求項4】(削除)
【請求項5】(削除)
【請求項6】(削除)
【請求項7】(削除)
【請求項8】(削除)
【請求項9】(削除)
【請求項10】(削除)
【請求項11】(削除)
【請求項12】(削除)
【請求項13】(削除)
【請求項14】(削除)
【請求項15】(削除)
【請求項16】(削除)
【請求項17】(削除)
【請求項18】(削除)
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
異議決定日 2018-09-20 
出願番号 特願2016-115063(P2016-115063)
審決分類 P 1 651・ 537- YAA (G06Q)
P 1 651・ 121- YAA (G06Q)
P 1 651・ 536- YAA (G06Q)
最終処分 維持  
前審関与審査官 山内 裕史  
特許庁審判長 佐藤 智康
特許庁審判官 渡邊 聡
相崎 裕恒
登録日 2017-04-28 
登録番号 特許第6132378号(P6132378)
権利者 稲場 真由美
発明の名称 相手方の性格・趣向を理解してコミュニケーションをとることを支援する機能を実現させるためのプログラム  
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