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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 取り消して特許、登録 G06F
管理番号 1346270
審判番号 不服2017-16901  
総通号数 229 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2019-01-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2017-11-14 
確定日 2018-12-04 
事件の表示 特願2016-241367「配信装置、配信方法、配信プログラム、端末装置、表示方法、及び表示プログラム」拒絶査定不服審判事件〔平成30年 6月21日出願公開、特開2018- 97595、請求項の数(18)〕について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。 
理由 第1 手続の経緯
本願は、平成28年12月13日の出願であって、平成29年4月20日付けで拒絶理由通知がされ、平成29年6月22日付けで手続補正がされ、平成29年9月11日付けで拒絶査定(原査定)がされ、これに対し、平成29年11月14日に拒絶査定不服審判の請求がされると同時に手続補正がされたものである。


第2 原査定の概要
原査定(平成29年9月19日付け拒絶査定)の概要は次のとおりである。

本願請求項1-18に係る発明は、以下の引用文献1-7に基づいて、その発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下、「当業者」という。)が容易に発明できたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

引用文献等一覧
1.特開2015-153044号公報
2.特開2016-38822号公報
3.特開2016-71532号公報
4.特開2009-176242号公報
5.特開2016-40703号公報
6.特開2015-219765号公報
7.特開2011-96003号公報


第3 審判請求時の補正について
審判請求時の補正は、特許法第17条の2第3項から第6項までの要件に違反しているものとはいえない。
審判請求時の補正によって、補正前の請求項1の「予約に関する行動履歴に基づく所定の施設において提供されるサービスの予約に関する通知情報」を、「予約に関する前記ユーザの検索後に追加され、前記ユーザの検索条件に合致する所定の施設において提供されるサービスの予約に関する通知情報」に変更する補正は、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであるかについて検討する。
補正後の「予約に関する前記ユーザの検索」は、補正前の「予約に関する行動履歴」の下位概念であって、補正後の「予約に関する前記ユーザの検索後に追加され、前記ユーザの検索条件に合致する所定の施設」は、補正前の「予約に関する行動履歴に基づく所定の施設」によって包含されるため、「予約に関する行動履歴に基づく所定の施設において提供されるサービスの予約に関する通知情報」を、「予約に関する前記ユーザの検索後に追加され、前記ユーザの検索条件に合致する所定の施設において提供されるサービスの予約に関する通知情報」に変更する補正は、特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
次に、「予約に関する前記ユーザの検索後に追加され、前記ユーザの検索条件に合致する所定の施設において提供されるサービスの予約に関する通知情報」という事項は、当初明細書の段落【0021】-【0039】に記載されているから、当該補正は新規事項を追加するものではないかについて検討する。
当初明細書の段落【0038】には、「ユーザが過去に検索したが条件にあった施設が見つからず、後日に条件に合致する施設が追加された場合、その施設に関する情報を通知情報として配信してもよい。」と記載されているものの、当該段落には、上記施設に関する「検索」が、施設の「予約」に関する「検索」である旨の記載はない。
しかしながら、当該段落の前段落である段落【0037】には、「ユーザが第1希望施設を予約しようとしてできなかった日の翌日のタイミングで、第1希望施設に関する通知情報を配信してもよい。」とあるように、施設の「予約」について記載されており、後段落である段落【0039】にも、「ユーザが施設の予約をキャンセルした場合、通知情報を配信してもよい。」とあるように、施設の「予約」について記載されていることから、発明の詳細な説明を総合的に参酌すると、段落【0038】に記載された、施設に関する「検索」とは、施設の「予約」に関する「検索」も含まれると解釈することができ、「予約に関する前記ユーザの検索後に追加され、前記ユーザの検索条件に合致する所定の施設において提供されるサービスの予約に関する通知情報」という事項は、当初明細書等に記載された事項であり、新規事項を追加するものではないといえる。
そして、「第4 本願発明」から「第6 対比・判断」までに示すように、補正後の請求項1-18に係る発明は、独立特許要件を満たすものである。

第4 本願発明
本願請求項1-18に係る発明(以下、「本願発明1」-「本願発明18」という。)は、平成29年11月14日付けの手続補正で補正された特許請求の範囲の請求項1-18に記載された事項により特定される発明であり、本願発明1は以下のとおりの発明である。

「【請求項1】
コンテンツを一覧表示する端末装置に、前記端末装置を利用するユーザへ通知する前記コンテンツ以外の通知情報であって、前記コンテンツ間に予め差し込まれ、前記コンテンツとともに一覧表示される通知情報であり、前記ユーザの行動情報に含まれる予約に関する前記ユーザの検索後に追加され、前記ユーザの検索条件に合致する所定の施設において提供されるサービスの予約に関する通知情報を配信する配信部、
を備えたことを特徴とする配信装置。」

なお、本願発明2-13の概要は以下のとおりである。

本願発明2-13は、本願発明1を減縮した発明である。

本願発明14-15は、それぞれ本願発明1に対応する方法、プログラムの発明であり、本願発明1とカテゴリ表現が異なるだけの発明である。

本願発明16-18は、それぞれ本願発明1の配信装置が配信する通知情報を受信して表示する端末装置、当該端末装置が実行する表示方法、当該端末装置が実行するプログラムの発明である。

第5 引用文献、引用発明等
1.引用文献1について
原査定の拒絶の理由に引用された引用文献1には、図面とともに次の事項が記載されている。なお、下線は当審において付加したものである。

「【0012】
ウェブページC10は、例えば、ニュース等の各種情報が掲載されるポータルサイト用のコンテンツである。ここでは、ウェブページC10の縦方向の表示サイズが、端末装置100の出力部130における縦方向の表示サイズよりも長く、ウェブページC10の横方向の表示サイズが、出力部130における横方向の表示サイズと同じサイズであるものとする。なお、図1に示す例では、出力部130における画面を太枠で示した。」

「【0015】
また、ウェブページC10には、ウェブページC10とは別に配信される広告コンテンツを表示する表示領域である広告枠50が配置されている。端末装置100は、ウェブページC10の配信を受けると、広告コンテンツの配信を行う広告配信サーバ20に広告コンテンツの配信要求を送信する。そして、端末装置100は、広告配信サーバ20から広告コンテンツの配信を受けると、ウェブページC10を表示するとともに、配信された広告コンテンツを表示されたウェブページC10のうち、広告枠50が配置された範囲に表示する。
【0016】
広告コンテンツC11は、例えば、広告の一部となる静止画像や動画像であり、広告主によって提供される画像である。図1に示す例では、広告コンテンツC11は、複数の広告コンテンツC11a、C11bを含む広告コンテンツである。」

「【0036】
広告配信サーバ20は、広告主端末10から入稿された広告コンテンツを配信するサーバ装置である。例えば、広告配信サーバ20は、端末装置100からアクセスされた場合に、広告コンテンツを端末装置100に配信する。また、広告配信サーバ20は、配信対象となる広告コンテンツの表示態様を指示する制御情報を広告コンテンツとともに、上記した表示処理を端末装置100に実行させるための制御情報を端末装置100に配信する。この制御情報は、例えば、JavaScript(登録商標)やCSS(Cascading Style Sheets)等のスクリプト言語により記述される。」

「【0040】
〔3.広告配信サーバの構成〕
次に、図3を用いて、実施形態に係る広告配信サーバ20の構成について説明する。図3は、実施形態に係る広告配信サーバの構成例を示す図である。図3に示すように、広告配信サーバ20は、通信部21と、記憶部22と、制御部23とを有する。」

「【0051】
図3に示すように、制御部23は、入稿受付部25と、要求受付部26と、広告選択部27と、配信部28とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部23の内部構成は、図3に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部23が有する各処理部の接続関係は、図3に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。」

「【0054】
広告選択部27は、要求受付部26によって広告コンテンツの取得要求が受け付けられた場合に、配信候補の広告コンテンツを広告データベース24から選択する。例えば、広告選択部27は、広告データベース24に登録されている広告コンテンツのうち、入札価格またはCTRが高い広告コンテンツや、入札価格およびCTRの双方が高い広告コンテンツを優先して選択する。そして、広告選択部27は、選択した広告コンテンツを配信部28に出力する。
【0055】
なお、広告選択部27は、広告コンテンツを選択する際、ウェブページに関連する広告コンテンツを抽出するコンテンツマッチングと呼ばれる広告配信手法を用いてもよい。また、広告選択部27は、ウェブページが検索ページである場合には、検索ページに指定された検索キーワードとマッチする広告コンテンツを抽出する検索連動型広告と呼ばれる広告配信手法を用いてもよい。また、広告選択部27は、ユーザの属性情報(サイコグラフィック属性、デモグラフィック属性など)とマッチする広告コンテンツを抽出するターゲティング配信と呼ばれる広告配信手法を用いてもよい。
【0056】
配信部28は、広告選択部27が選択した広告コンテンツとともに、端末装置100に対して表示処理を実行させる制御情報を配信する。具体的には、配信部28は、広告選択部27が選択した広告コンテンツを受信すると、所定の表示態様で広告コンテンツを表示させる制御情報を生成する。その後、配信部28は、生成した制御情報と、広告コンテンツに含まれる画像や動画像のデータとを端末装置100に対して配信する。」

「【0087】
また、端末装置100は、広告枠コンテンツと背面広告コンテンツとを受信した場合は(ステップS103:Yes)、広告枠コンテンツをウェブページの広告枠に配置するとともに、背面広告コンテンツを広告枠コンテンツとウェブページとの背面に配置する(ステップS104)。そして、端末装置100は、ウェブページを表示するとともに、広告枠コンテンツと重なる背面広告コンテンツの領域に応じた表示態様で、広告枠コンテンツを表示する(ステップS105)。」

したがって、上記引用文献1には次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されていると認められる。

「広告コンテンツを端末装置100に配信する広告配信サーバ20であって(段落【0036】)、
端末装置100は、広告配信サーバ20から広告コンテンツの配信を受けると、ウェブページC10を表示するとともに、配信された広告コンテンツを表示されたウェブページC10のうち、広告枠50が配置された範囲に表示するものであり(段落【0015】)、
ウェブページC10は、例えば、ニュース等の各種情報が掲載されるポータルサイト用のコンテンツであり(段落【0012】)、
広告コンテンツは、ウェブページC10とは別に配信されるものであり(段落【0015】)、
広告配信サーバ20は制御部23を有し(段落【0040】)、
制御部23は配信部28を有し(段落【0051】)、
配信部28は、広告コンテンツを配信する(段落【0056】)、
広告配信サーバ20。」

2.引用文献2について
原査定の拒絶の理由に引用された上記引用文献2の段落【0018】-段落【0020】、段落【0025】、段落【0073】の記載からみて、当該引用文献2には、ユーザの行動情報に含まれる予約に関する行動履歴に基づく所定の施設において提供されるサービスの予約に関する通知情報を配信するという技術的事項が記載されていると認められる。

3.その他の文献について
原査定の拒絶の理由に示された上記引用文献3の段落【0002】-段落【0006】の記載からみて、当該引用文献3には、ユーザの過去の行動履歴から推定された行動パターンと異なる行動を前記ユーザが行っている場合に、第1グループに分類されたコンテンツを前記ユーザに配信するという技術的事項が記載されていると認められる。
原査定の拒絶の理由に示された上記引用文献4の段落【0063】の記載からみて、当該引用文献4には、コンテンツに対するユーザの接触履歴から、当該ユーザによるコンテンツの利用周期を推定し、当該ユーザが利用する可能性が高いタイミングでコンテンツを配信するという技術的事項が記載されていると認められる。
原査定の拒絶の理由に示された上記引用文献5の段落【0029】-【0031】、段落【0033】、段落【0035】-段落【0036】の記載からみて、当該引用文献5には、スケジュールに登録された特定日(結婚記念日等)に適したギフト商品に関する情報が、当該特定日前の所定のタイミングで提示されるという技術的事項が記載されていると認められる。
原査定の拒絶の理由に示された上記引用文献6の段落【0049】-段落【0051】の記載からみて、当該引用文献6には、ホテル予約を行っているユーザの検索や閲覧等の行動履歴に基づいて、現在、ユーザがホテル予約の「比較」段落にあるのか、「決意」段階にあるのか等を判定し、各段階に対応したレコメンドコンテンツを配信するという技術的事項が記載されていると認められる。
原査定の拒絶の理由に示された上記引用文献7の段落【0018】-段落【0020】の記載からみて、当該引用文献7には、ユーザが宿泊予約サイトを閲覧している時期が、当該ユーザによるビジネス向け施設の予約頻度が高い時期である場合には、ビジネス向け施設の情報をおすすめ宿泊施設として送信し、前記時期には該当しない場合には、レジャー向け施設の情報を送信するという技術的事項が記載されていると認められる。

第6 対比・判断
1.本願発明1について
(1)対比
本願発明1と引用発明とを対比すると、次のことがいえる。
なお、下線は当審において付加したものである。

引用発明の「携帯端末100」は、コンテンツである「ニュース等の各種情報が掲載されるポータルサイト用のコンテンツであるウェブページ」を表示するものであるから、本願発明1の「コンテンツを」「表示する端末装置」に相当する。
引用発明の「ウェブページC10とは別に配信される」「広告コンテンツ」は、「携帯端末100」に配信され、コンテンツである「ウェブページC10」と共に表示され、携帯端末100を利用するユーザに通知されるべき情報であるから、本願発明1の「前記端末装置を利用するユーザに通知されるべき情報であるから、本願発明の「前記端末装置を利用するユーザへ通知する前記コンテンツ以外の通知情報」に相当する。
また、引用発明の「広告コンテンツ」は、「ウェブページC10のうち、広告枠50が配置された範囲」に表示される、すなわち、コンテンツであるウェブページC10に対して差し込まれた状態で表示されるから、「前記コンテンツ間に予め差し込まれ、前記コンテンツととに」「表示される通知情報」である点で共通する。
なお、本願発明1における「通知情報」に関しては、「前記コンテンツ間に予め差し込まれ、前記コンテンツともに一覧表示される通知情報であり、・・・に関する通知情報を配信する配信部、を備えたことを特徴とする配信装置。」であるところ、前記「予め差し込まれ」という語句は、発明の詳細な説明の段落【0026】の記載(「例えば、通知情報NC11は表示前に予め広告コンテンツAC12とコンテンツCT15との間に差し込まれて一覧表示される。」)を参酌すると、「表示される」に係り、「配信する」には係らないと認められる。すなわち、本願発明において通知情報が「前記コンテンツ間に予め差し込まれ」とは、コンテンツが表示される時点で既に通知情報が差し込まれていることを意味しており、通知情報がコンテンツ間に予め差し込まれた状態で配信されることを意味するものではないと認められる。
その点、引用発明においても、ウェブページを表示するとともに広告コンテンツを表示することから、引用発明における「広告コンテンツ」(本願発明の「通知情報」に相当)は、「ウェブページ」(本願発明の「コンテンツ」に相当)に「予め差し込まれ」て表示されるものである。
引用発明の「配信部28」は、通知情報である「広告コンテンツ」を配信するものであるから、本願発明1の「通知情報を配信する配信部」に相当する。
引用発明の「広告配信サーバ20」は、広告コンテンツを配信するための装置であるから、本願発明1の「配信装置」に相当する。

したがって、本願発明1と引用発明との間には、次の一致点、相違点があるといえる。

(一致点)
「コンテンツを表示する端末装置に、前記端末装置を利用するユーザへ通知する前記コンテンツ以外の通知情報であって、前記コンテンツに予め差し込まれ、前記コンテンツとともに表示される通知情報を配信する配信部、
を備えたことを特徴とする配信装置。」

(相違点)
(相違点1)本願発明1は、端末装置がコンテンツを「一覧」表示するという構成を備えるのに対し、引用発明は、コンテンツを表示するものの、「一覧」表示するという構成を備えていない点。
(相違点2)本願発明1は、通知情報が「コンテンツ間」に表示されるという構成を備えるのに対し、引用発明は、通知情報がコンテンツとともに表示されるものの、「コンテンツ間」に表示されるという構成を備えていない点。
(相違点3)本願発明1は、通知情報がコンテンツとともに「一覧表示」されるという構成を備えるのに対し、引用発明は、通知情報がコンテンツとともに表示されるものの、「一覧表示」されるという構成を備えていない点。
(相違点4)本願発明1は、通知情報が「前記ユーザの行動情報に含まれる予約に関する前記ユーザの検索後に追加され、前記ユーザの検索条件に合致する所定の施設において提供されるサービスの予約に関する通知情報」という構成を備えるのに対し、引用発明はそのような構成を備えていない点。

(2)相違点についての判断
上記相違点4について検討すると、相違点4に係る本願発明1の「前記ユーザの行動情報に含まれる予約に関する前記ユーザの検索後に追加され、前記ユーザの検索条件に合致する所定の施設において提供されるサービスの予約に関する通知情報」という構成は、上記「第2」のいずれの引用文献にも記載されていない。また、当該構成は周知技術であるともいえない。
したがって、上記相違点1-3について判断するまでもなく、本願発明1は、当業者であっても引用発明及び引用文献2-7に記載された技術的事項に基づいて容易に発明できたものであるとはいえない。

2.本願発明2-13について
本願発明2-13も、本願発明1の「前記ユーザの行動情報に含まれる予約に関する前記ユーザの検索後に追加され、前記ユーザの検索条件に合致する所定の施設において提供されるサービスの予約に関する通知情報」と同一の構成を備えるものであるから、本願発明1と同じ理由により、当業者であっても、引用発明及び引用文献2-7に記載された技術的事項に基づいて容易に発明できたものとはいえない。

3.本願発明14-18について
本願発明14-15は、本願発明1に対応する方法、プログラムの発明であり、本願発明16-18は、本願発明1,14-15の配信装置から通知情報を受信して表示する端末装置に関する発明であり、本願発明1の「前記ユーザの行動情報に含まれる予約に関する前記ユーザの検索後に追加され、前記ユーザの検索条件に合致する所定の施設において提供されるサービスの予約に関する通知情報」に対応する構成を備えるものであるから、本願発明1と同様の理由により、当業者であっても、引用発明及び引用文献2-7に記載された技術的事項に基づいて容易に発明できたものとはいえない。

第7 原査定について
審判請求時の補正により、本願発明1-18は「前記ユーザの行動情報に含まれる予約に関する前記ユーザの検索後に追加され、前記ユーザの検索条件に合致する所定の施設において提供されるサービスの予約に関する通知情報」という事項を有するものとなっており、当業者であっても、拒絶査定において引用された引用文献1-7に基づいて、容易に発明できたものとはいえない。したがって、原査定の理由を維持することはできない。

第8 むすび
以上のとおり、原査定の理由によっては、本願を拒絶することはできない。
また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
 
審決日 2018-11-19 
出願番号 特願2016-241367(P2016-241367)
審決分類 P 1 8・ 121- WY (G06F)
最終処分 成立  
前審関与審査官 谷川 智秀  
特許庁審判長 渡邊 聡
特許庁審判官 石川 正二
田中 秀樹
発明の名称 配信装置、配信方法、配信プログラム、端末装置、表示方法、及び表示プログラム  
代理人 特許業務法人酒井国際特許事務所  

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