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審決分類 審判 全部申し立て 2項進歩性  A63F
審判 全部申し立て 1項3号刊行物記載  A63F
管理番号 1346757
異議申立番号 異議2017-701048  
総通号数 229 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 2019-01-25 
種別 異議の決定 
異議申立日 2017-11-09 
確定日 2018-10-24 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第6124437号発明「遊技機」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。 
結論 特許第6124437号の明細書及び特許請求の範囲を訂正請求書に添付された訂正明細書及び特許請求の範囲のとおり訂正することを認める。 特許第6124437号の請求項1に係る特許を維持する。 
理由 第1 手続の経緯
本件特許第6124437号(以下「本件特許」という。)の請求項1に係る特許についての出願は、平成24年11月7日に特願2012-245837号として出願され、平成29年4月14日に特許権の設定登録がされ、同年5月10に特許掲載公報の発行がされた。その後、その特許に対し、平成29年11月9日に特許異議申立人である日本電動式遊技機特許株式会社より特許異議の申立てがなされ、平成30年2月5日付けで取消理由が通知され、特許権者である株式会社三共より同年4月5日に意見書及び訂正請求書が提出され、これに対して、特許異議申立人より同年7月19日付けで意見書が提出されたものである。


第2 訂正の適否
1 訂正の内容
本件特許の訂正の内容は、次のとおりである。
(1)訂正事項1
特許請求の範囲の請求項1に
「各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、」を加える(下線部は訂正箇所を意味する。以下同様。)。

(2)訂正事項2
特許請求の範囲の請求項1に
「遊技に関連する遊技関連情報を外部機器に出力可能な遊技機であって、」とあるのを、
「前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、前記表示結果に応じて入賞が発生可能であり、遊技に関連する遊技関連情報を外部機器に出力可能な遊技機であって、」に訂正する。

(3)訂正事項3
特許請求の範囲の請求項1に
「前記通過孔から前記コネクタ受け部まで延びる直線と、前記コネクタ受け部から前記コネクタ受け部に前記コネクタが装着された装着状態が解除される方向に延びる直線とのなす角度が90°以上となるように前記コネクタ受け部の位置に対する前記通過孔の位置が設定されている」とあるのを、
「前記通過孔から前記コネクタ受け部まで延びる直線と、前記コネクタ受け部から前記コネクタ受け部に前記コネクタが装着された装着状態が解除される方向に延びる直線とのなす角度が90°以上となるように前記コネクタ受け部の位置に対する前記通過孔の位置が設定されており、」に訂正する。

(4)訂正事項4
特許請求の範囲の請求項1に
「前記遊技機は、
前記入賞について発生を許容するか否かを決定する事前決定手段と、」を加える。

(5)訂正事項5
特許請求の範囲の請求項1に
「遊技者が表示結果を導出させるために操作する導出操作手段と、」を加える。

(6)訂正事項6
特許請求の範囲の請求項1に
「遊技者にとって有利な有利状態に移行させる権利が付与されることで、遊技者にとって有利な前記導出操作手段の操作態様を特定可能な特定報知が行われる特定報知状態に制御する特定報知状態制御手段と、」を加える。

(7)訂正事項7
特許請求の範囲の請求項1に
「特定表示結果が導出されることで、前記有利状態に移行させる有利状態移行手段と、」を加える。

(8)訂正事項8
特許請求の範囲の請求項1に
「前記特定報知状態の制御が開始された後、前記有利状態に移行した場合、または前記特定表示結果を導出させる操作態様が報知されたにも関わらず前記特定表示結果が導出されなかった場合に、開始演出を実行する開始演出実行手段と、」を加える。

(9)訂正事項9
特許請求の範囲の請求項1に
「前記入賞のうち付与入賞が発生した場合に遊技用価値を付与する遊技用価値付与手段と、」を加える。

(10)訂正事項10
特許請求の範囲の請求項1に
「前記遊技用価値付与手段により付与された遊技用価値から遊技に用いた遊技用価値を減算した純増数を表示する純増数表示手段と、」を加える。

(11)訂正事項11
特許請求の範囲の請求項1に
「前記純増数表示手段による前記純増数の表示に用いる値を計数する計数手段と、」を加える。

(12)訂正事項12
特許請求の範囲の請求項1に
「前記特定報知状態の制御が開始されるときに前記計数手段による計数値を基準値に設定する第1の基準値設定手段と、」を加える。

(13)訂正事項13
特許請求の範囲の請求項1に
「前記開始演出が実行されるときに前記計数手段による計数値が前記基準値未満の場合に、前記有利状態に移行したか否かに関わらず前記計数値を前記基準値に設定する第2の基準値設定手段と、
を更に備える」を加える。

(14)訂正事項14
本件特許の願書に添付した明細書(以下、「本件特許明細書」という。)の段落【0008】において、
「遊技に関連する遊技関連情報(例えば、メダルIN信号、メダルOUT信号、BB+RB信号、ART信号、RB信号、BB信号、予備信号、遊技待ち表示信号や、ドア開放信号、設定変更信号、設定確認信号、投入エラー信号、払出エラー信号等のセキュリティ信号、大当り情報等の情報出力信号)を外部機器(例えば、情報提供端子板1010を介して遊技機に接続された収集ユニット50、中継ユニット60、ホールコンピュータ140、遊技店のデータ表示端末)に出力可能な遊技機(例えば、スロットマシン1やパチンコ遊技機700)であって、
前記遊技機(例えば、筐体1a、プラスチックケース)に設けられ、前記遊技機と前記外部機器とを接続する接続部材(例えば、外部用接続部材1003)が有する配線(例えば、配線1005)が通過可能な通過孔(例えば、外部用通過孔312、319)と、
前記遊技機の内部に設けられ、前記接続部材が有するコネクタ(例えば、コネクタ1004)を装着可能なコネクタ受け部(例えば、外部用コネクタ受け部1102?1105)と、
を備え、
前記通過孔から前記コネクタ受け部まで延びる直線と、前記コネクタ受け部から前記コネクタ受け部に前記コネクタが装着された装着状態が解除される方向に延びる直線とのなす角度が90°以上となるように前記コネクタ受け部の位置に対する前記通過孔の位置が設定されている(例えば、外部用通過孔312、319が背板301に設けられている場合に外部用コネクタ受け部1102?1105におけるコネクタ1004の装着解除方向が前方向に設定されている。例えば、配線1005の引張方向に装着解除方向成分が含まれないように外部用通過孔312、319と外部用コネクタ受け部1102?1105との位置関係が設定されている)
ことを特徴とする。」と記載されているのを、
「各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、
前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、前記表示結果に応じて入賞が発生可能であり、遊技に関連する遊技関連情報(例えば、メダルIN信号、メダルOUT信号、BB+RB信号、ART信号、RB信号、BB信号、予備信号、遊技待ち表示信号や、ドア開放信号、設定変更信号、設定確認信号、投入エラー信号、払出エラー信号等のセキュリティ信号、大当り情報等の情報出力信号)を外部機器(例えば、情報提供端子板1010を介して遊技機に接続された収集ユニット50、中継ユニット60、ホールコンピュータ140、遊技店のデータ表示端末)に出力可能な遊技機(例えば、スロットマシン1やパチンコ遊技機700)であって、
前記遊技機(例えば、筐体1a、プラスチックケース)に設けられ、前記遊技機と前記外部機器とを接続する接続部材(例えば、外部用接続部材1003)が有する配線(例えば、配線1005)が通過可能な通過孔(例えば、外部用通過孔312、319)と、
前記遊技機の内部に設けられ、前記接続部材が有するコネクタ(例えば、コネクタ1004)を装着可能なコネクタ受け部(例えば、外部用コネクタ受け部1102?1105)と、
を備え、
前記通過孔から前記コネクタ受け部まで延びる直線と、前記コネクタ受け部から前記コネクタ受け部に前記コネクタが装着された装着状態が解除される方向に延びる直線とのなす角度が90°以上となるように前記コネクタ受け部の位置に対する前記通過孔の位置が設定されており(例えば、外部用通過孔312、319が背板301に設けられている場合に外部用コネクタ受け部1102?1105におけるコネクタ1004の装着解除方向が前方向に設定されている。例えば、配線1005の引張方向に装着解除方向成分が含まれないように外部用通過孔312、319と外部用コネクタ受け部1102?1105との位置関係が設定されている)、
前記遊技機は、
前記入賞について発生を許容するか否かを決定する事前決定手段と、
遊技者が表示結果を導出させるために操作する導出操作手段と、
遊技者にとって有利な有利状態に移行させる権利が付与されることで、遊技者にとって有利な前記導出操作手段の操作態様を特定可能な特定報知が行われる特定報知状態に制御する特定報知状態制御手段と、
特定表示結果が導出されることで、前記有利状態に移行させる有利状態移行手段と、
前記特定報知状態の制御が開始された後、前記有利状態に移行した場合、または前記特定表示結果を導出させる操作態様が報知されたにも関わらず前記特定表示結果が導出されなかった場合に、開始演出を実行する開始演出実行手段と、
前記入賞のうち付与入賞が発生した場合に遊技用価値を付与する遊技用価値付与手段と、
前記遊技用価値付与手段により付与された遊技用価値から遊技に用いた遊技用価値を減算した純増数を表示する純増数表示手段と、
前記純増数表示手段による前記純増数の表示に用いる値を計数する計数手段と、
前記特定報知状態の制御が開始されるときに前記計数手段による計数値を基準値に設定する第1の基準値設定手段と、
前記開始演出が実行されるときに前記計数手段による計数値が前記基準値未満の場合に、前記有利状態に移行したか否かに関わらず前記計数値を前記基準値に設定する第2の基準値設定手段と、
を更に備える
ことを特徴とする。」に訂正する。

2 訂正の適否の判断
(1)訂正事項1
ア 訂正の目的について
訂正事項1は、「遊技機」が「各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え」るものであることを明らかにすることで特許請求の範囲を減縮する訂正であるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。

新規事項の追加及び特許請求の範囲の拡張・変更について
本件特許明細書の【0016】には、
「各々が識別可能な複数種類の識別情報(例えば、図柄)を変動表示可能な可変表示装置(例えば、リール2L、2C、2R)に表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置に導出された表示結果に応じて入賞が発生可能とされた前記遊技機(例えば、スロットマシン1)であって、」と記載され、「遊技機」が、「各々が識別可能な複数種類の識別情報(例えば、図柄)を変動表示可能な可変表示装置(例えば、リール2L、2C、2R)」を備えることが導き出せることから、上記訂正事項1の「各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、」なる訂正事項が導き出せる。

したがって、上記訂正事項1は、本件特許の願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面(以下、「本件特許明細書等」という。)に記載した事項又は記載した事項から自明な事項であり、本件特許明細書等に記載した事項の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入しないものである。このことから、訂正事項1は、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内においてするものである。
また、訂正事項1は、訂正の前後で特許請求の範囲に記載された発明の拡張又は変更をするものではないから、特許法第120条の5第9項において準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合するものである。

(2)訂正事項2
ア 訂正の目的について
訂正事項2は、「遊技機」が「前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、前記表示結果に応じて入賞が発生可能であ」るものであることを明らかにすることで特許請求の範囲を減縮する訂正であるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。

新規事項の追加及び特許請求の範囲の拡張・変更について
本件特許明細書の【0016】には、
「複数種類の識別情報(例えば、図柄)を変動表示可能な可変表示装置(例えば、リール2L、2C、2R)に表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置に導出された表示結果に応じて入賞が発生可能とされた前記遊技機(例えば、スロットマシン1)」と記載され、可変表示装置に表示結果が導出されるにあたり、可変表示装置に変動表示した後、変動表示を停止することで表示結果を導出することが自明の事項であることから、「遊技機」が、可変表示部を変動表示した後、可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、前記表示結果に応じて入賞が発生可能であることが導き出せ、上記訂正事項2の「前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、前記表示結果に応じて入賞が発生可能であり、」なる訂正事項が導き出せる。

したがって、上記訂正事項2は、本件特許明細書等に記載した事項又は記載した事項から自明な事項であり、本件特許明細書等に記載した事項の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入しないものである。このことから、訂正事項2は、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内においてするものである。
また、訂正事項2は、訂正の前後で特許請求の範囲に記載された発明の拡張又は変更をするものではないから、特許法第120条の5第9項において準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合するものである。

(3)訂正事項3
ア 訂正の目的について
訂正事項3は、前記訂正事項4ないし13により後に構成が続く訂正がなされることに対応し、後に構成が続くことを明瞭にするための訂正であるから、特許法第120条の5第2項ただし書第3号に規定する明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。

新規事項の追加及び特許請求の範囲の拡張・変更について
訂正事項3は、本件特許明細書等に記載した事項又は記載した事項から自明な事項であり、本件特許明細書等に記載した事項の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入しないものであるから、訂正事項3は、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内においてするものである。
また、訂正事項3は、訂正の前後で特許請求の範囲に記載された発明の拡張又は変更をするものではないから、特許法第120条の5第9項において準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合するものである。

(4)訂正事項4
ア 訂正の目的について
訂正事項4は、特許請求の範囲の請求項1に新たに
「前記遊技機は、
前記入賞について発生を許容するか否かを決定する事前決定手段と、」なる発明特定事項を付加することで特許請求の範囲を減縮する訂正であるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。

新規事項の追加及び特許請求の範囲の拡張・変更について
本件特許明細書の【0142】には、
「図14は、メイン制御部41が設定変更処理の後に実行するゲーム処理の制御内容を示すフローチャートである。」と記載され、同【0143】には、
「ゲーム処理では、BET処理(ステップSd1)、内部抽選処理(ステップSd2)、・・・を順に実行し、・・・」と記載され、同【0147】には、
「ステップSd2における内部抽選処理では、ステップSd1におけるスタートスイッチ7の検出によるゲーム開始と同時にラッチされた内部抽選用の乱数値に基づいて上記した各役への入賞を許容するかどうかを決定する処理を行う。」と記載されている。これらの記載より、
「ゲーム開始と同時にラッチされた内部抽選用の乱数値に基づいて各役への入賞を許容するかどうかを決定する内部抽選処理を実行するメイン制御部41」との事項が導かれることから、上記訂正事項4の
「前記遊技機は、
前記入賞について発生を許容するか否かを決定する事前決定手段と、」なる訂正事項が導き出せる。

したがって、上記訂正事項4は、本件特許明細書等に記載した事項又は記載した事項から自明な事項であり、本件特許明細書等に記載した事項の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入しないものである。このことから、訂正事項4は、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内においてするものである。
また、訂正事項4は、訂正の前後で特許請求の範囲に記載された発明の拡張又は変更をするものではないから、特許法第120条の5第9項において準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合するものである。

(5)訂正事項5
ア 訂正の目的について
訂正事項5は、特許請求の範囲の請求項1に新たに
「遊技者が表示結果を導出させるために操作する導出操作手段と、」なる発明特定事項を付加することで特許請求の範囲を減縮する訂正であるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。

新規事項の追加及び特許請求の範囲の拡張・変更について
本件特許明細書の【0046】には
「ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L、2C、2Rが回転し、各リール2L、2C、2Rの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応するリール2L、2C、2Rの回転が停止し、透視窓3に表示結果が導出表示される。」と記載されている。これらの記載より、
「リール2L、2C、2Rの回転を停止し、透視窓3に表示結果を導出表示させるためのストップスイッチ8L、8C、8R」との事項が導かれる。
そして、上記ストップスイッチ8L、8C、8Rが、遊技者が操作する操作手段であることは明らかであることから、上記訂正事項5の
「遊技者が表示結果を導出させるために操作する導出操作手段と、」なる訂正事項が導き出せる。

したがって、上記訂正事項5は、本件特許明細書等に記載した事項又は記載した事項から自明な事項であり、本件特許明細書等に記載した事項の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入しないものである。このことから、訂正事項5は、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内においてするものである。
また、訂正事項5は、訂正の前後で特許請求の範囲に記載された発明の拡張又は変更をするものではないから、特許法第120条の5第9項において準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合するものである。

(6)訂正事項6
ア 訂正の目的について
訂正事項6は、特許請求の範囲の請求項1に新たに
「遊技者にとって有利な有利状態に移行させる権利が付与されることで、遊技者にとって有利な前記導出操作手段の操作態様を特定可能な特定報知が行われる特定報知状態に制御する特定報知状態制御手段と、」なる発明特定事項を付加することで特許請求の範囲を減縮する訂正であるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。

新規事項の追加及び特許請求の範囲の拡張・変更について
本件特許明細書の【0096】には
「なお、ATとは、サブ制御部91によって制御される演出状態であって、内部抽選結果に応じた情報(操作手順など)を報知するナビ演出を実行可能な報知期間となるアシストタイムをいう。」と記載され、【0354】には、
「サブ制御部91は、AT関連処理を実行することにより、ATに制御するか否かのAT抽選を行う。・・・AT抽選は、ナビストック数を付与するか否かを決定するナビ付与抽選と、付与するナビストック数を決定するナビストック数抽選とを含む。」と記載され、同【0355】には、
「ナビストック数とは、ATに制御可能となる期間を示す。ナビストック数を1消費(減算)することにより、所定期間に亘りゲームを消化するまで(例えば、RT2に制御されてから50ゲーム)、ATに制御され、その間ナビ演出が実行可能となる。このため、決定されたナビストック数が多い程、長い期間に亘りATに制御されるため、遊技者にとって有利度合いが高いといえる。」と記載され、同【0363】には、
「非AT中であるときにおいてナビストックを獲得した場合、サブ制御部91は、所定のAT開始条件が成立したときにATに制御する。所定のAT開始条件は、特定の当選状況となったときに成立する。特定の当選状況となったときの一例としては、例えば、・・・非AT中でかつRT1中であるときには、左ベル1?4、中ベル1?4、右ベル1?4、及び3択リプ1?6のいずれかに当選したときに成立する。」と記載され、同【0389】には、
「本実施形態では、RT1においてATに制御された後、遊技者にとって有利なRT2へ直ちに昇格するのではなく、RT1において3択リプ4?6のいずれかに当選してナビ演出が行われ、その結果、リプ5(特殊リプ)に入賞することで初めてRT2へ昇格する。つまり、3択リプ4?6のいずれかの当選に基づくナビ演出に従って遊技者がストップスイッチ8L、8C、8Rを操作し、その結果、特殊リプに入賞した場合には、RT2へ昇格する。一方、ナビ演出に従わずに遊技者がストップスイッチ8L、8C、8Rを誤って操作し、その結果、リプ3(転落リプ)に入賞した場合には、RT3に移行する。」と記載されており、これらの記載より、
「ナビストックを獲得し、3択リプ4?6のいずれかに当選したときに、遊技者がストップスイッチ8L、8C、8Rを操作する操作手順などを報知するナビ演出を実行可能な報知期間となるAT(アシストタイム)に制御する、サブ制御部91」との事項が導き出される。

さらに、本件特許明細書の【0243】には
「RT1よりも遊技者にとってさらに有利なRT2」と記載され、【0389】には、
「本実施形態では、RT1においてATに制御された後、遊技者にとって有利なRT2へ直ちに昇格するのではなく、RT1において3択リプ4?6のいずれかに当選してナビ演出が行われ、その結果、リプ5(特殊リプ)に入賞することで初めてRT2へ昇格する。つまり、3択リプ4?6のいずれかの当選に基づくナビ演出に従って遊技者がストップスイッチ8L、8C、8Rを操作し、その結果、特殊リプに入賞した場合には、RT2へ昇格する。一方、ナビ演出に従わずに遊技者がストップスイッチ8L、8C、8Rを誤って操作し、その結果、リプ3(転落リプ)に入賞した場合には、RT3に移行する。」と記載されており、これらの記載から、3択リプ4?6のいずれかに当選することが、遊技者にとってより有利なRT2へ昇格する権利となっていることは明らかである。
そうすると、本件特許明細書の上記各記載から、上記訂正事項6の
「遊技者にとって有利な有利状態に移行させる権利が付与されることで、遊技者にとって有利な前記導出操作手段の操作態様を特定可能な特定報知が行われる特定報知状態に制御する特定報知状態制御手段と、」なる訂正事項が導き出せる。

したがって、上記訂正事項6は、本件特許明細書等に記載した事項又は記載した事項から自明な事項であり、本件特許明細書等に記載した事項の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入しないものである。このことから、訂正事項6は、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内においてするものである。
また、訂正事項6は、訂正の前後で特許請求の範囲に記載された発明の拡張又は変更をするものではないから、特許法第120条の5第9項において準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合するものである。

(7)訂正事項7
ア 訂正の目的について
訂正事項7は、特許請求の範囲の請求項1に新たに
「特定表示結果が導出されることで、前記有利状態に移行させる有利状態移行手段と、」なる発明特定事項を付加することで特許請求の範囲を減縮する訂正であるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。

新規事項の追加及び特許請求の範囲の拡張・変更について
本件特許明細書の【0231】には、
「また、図25は、メイン制御部41により制御される遊技状態の遷移を説明するための図である。」と記載され、【0243】には
「リプ5は、入賞ラインLNに「ベル-リプa-ベル」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。図25(A)に示されるように、RT1においてリプ5に入賞した後は、RT1よりも遊技者にとってさらに有利なRT2に制御される。なお、前述したようにリプ5を特殊リプともいう。」と記載されており、当該記載から、
「リプ5(特殊リプ)に入賞した後に、RT1から遊技者にとってさらに有利なRT2に制御する、メイン制御部41」との事項が導き出されることから、上記訂正事項7の
「特定表示結果が導出されることで、前記有利状態に移行させる有利状態移行手段と、」なる訂正事項が導き出せる。

したがって、上記訂正事項7は、本件特許明細書等に記載した事項又は記載した事項から自明な事項であり、本件特許明細書等に記載した事項の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入しないものである。このことから、訂正事項7は、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内においてするものである。
また、訂正事項7は、訂正の前後で特許請求の範囲に記載された発明の拡張又は変更をするものではないから、特許法第120条の5第9項において準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合するものである。

(8)訂正事項8
ア 訂正の目的について
訂正事項8は、特許請求の範囲の請求項1に新たに
「前記特定報知状態の制御が開始された後、前記有利状態に移行した場合、または前記特定表示結果を導出させる操作態様が報知されたにも関わらず前記特定表示結果が導出されなかった場合に、開始演出を実行する開始演出実行手段と、」なる発明特定事項を付加することで特許請求の範囲を減縮する訂正であるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。

新規事項の追加及び特許請求の範囲の拡張・変更について
本件特許明細書の【0094】には、
「液晶表示器51においては、・・・表示される。また、AT中のRT1において3択リプ4?6に当選したときには、当選ゲームにおいてリプ5(特殊リプ)に入賞したか否かにかかわらず、当選ゲームが終了したときにATが開始される旨を報知して50ゲームのカウントを開始するAT開始演出が実行される。より具体的には、液晶表示器51の画面に「AT開始!!」といったメッセージ画像が大きく表示されるとともに、ATに制御される残りゲーム数がカウントダウン形式で表示される。」と記載され、同【0368】には、
「AT中のRT1において3択リプ4?6に当選したときには、当選ゲームにおいてリプ5(特殊リプ)に入賞したか否かにかかわらず、当選ゲーム終了後にナビストック数を1消費(減算)して、AT開始演出が実行されるとともに50ゲームを消化する間、ATに制御可能となる。・・・さらに、AT中のRT1において3択リプ4?6に当選してリプ5(特殊リプ)に入賞した結果、RT3に移行したときには、AT開始演出が行われるとともに液晶表示器51における背景画像も変化する。」と記載され、同【0388】には、
「さらに、サブ制御部91は、AT開始演出処理を実行することにより、残りのATゲーム数を液晶表示器51によって報知するAT開始演出を実行する。」と記載され【0389】には、
「つまり、3択リプ4?6のいずれかの当選に基づくナビ演出に従って遊技者がストップスイッチ8L、8C、8Rを操作し、その結果、特殊リプに入賞した場合には、RT2へ昇格する。一方、ナビ演出に従わずに遊技者がストップスイッチ8L、8C、8Rを誤って操作し、その結果、リプ3(転落リプ)に入賞した場合には、RT3に移行する。」と記載されており、上記各記載より
「AT中に、ナビ演出に従ってリプ5(特殊リプ)に入賞しRT2へ昇格した場合、またはリプ5(特殊リプ)に入賞しなかった場合にかかわらず、ATが開始される旨を報知して50ゲームのカウントを開始するAT開始演出を実行する、サブ制御部91」との事項が導かれることから、上記訂正事項8の、
「前記特定報知状態の制御が開始された後、前記有利状態に移行した場合、または前記特定表示結果を導出させる操作態様が報知されたにも関わらず前記特定表示結果が導出されなかった場合に、開始演出を実行する開始演出実行手段と、」なる訂正事項が導き出せる。

したがって、上記訂正事項8は、本件特許明細書等に記載した事項又は記載した事項から自明な事項であり、本件特許明細書等に記載した事項の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入しないものである。このことから、訂正事項8は、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内においてするものである。
また、訂正事項8は、訂正の前後で特許請求の範囲に記載された発明の拡張又は変更をするものではないから、特許法第120条の5第9項において準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合するものである。

(9)訂正事項9
ア 訂正の目的について
訂正事項9は、特許請求の範囲の請求項1に新たに
「前記入賞のうち付与入賞が発生した場合に遊技用価値を付与する遊技用価値付与手段と、」なる発明特定事項を付加することで特許請求の範囲を減縮する訂正であるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。

新規事項の追加及び特許請求の範囲の拡張・変更について
本件特許明細書の【0142】には、
「メイン制御部41が設定変更処理の後に実行するゲーム処理の制御内容を示すフローチャートである。」と記載され、同【0143】には、
「ゲーム処理では、・・・入賞判定処理(ステップSd4)、払出処理(ステップSd5)、・・・を順に実行し、」と記載され、同【0170】には、
「ステップSd5における払出処理では、ステップSd4において入賞の発生が判定された場合に、その入賞に応じた払出枚数に基づきクレジットの加算並びにメダルの払出などの処理を行う。」と記載され、同【0259】には、
「ベル1、ベル2、及びAT1?8のいずれかに入賞したときには、メダルが13枚払い出される。」と記載され、同【0262】には、
「チェリー1、2のいずれかに入賞したときには、メダルが4枚払い出される。」と記載され、同【0265】には、
「スイカ1、2のいずれかに入賞したときには、メダルが10枚払い出される。」と記載され、同【0267】には、
「一枚1?3のいずれかに入賞したときには、メダルが1枚払い出される。」と記載されているから、上記各記載より、上記訂正事項9の、
「前記入賞のうち付与入賞が発生した場合に遊技用価値を付与する遊技用価値付与手段と、」なる訂正事項が導き出せる。

したがって、上記訂正事項9は、本件特許明細書等に記載した事項又は記載した事項から自明な事項であり、本件特許明細書等に記載した事項の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入しないものである。このことから、訂正事項9は、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内においてするものである。
また、訂正事項9は、訂正の前後で特許請求の範囲に記載された発明の拡張又は変更をするものではないから、特許法第120条の5第9項において準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合するものである。

(10)訂正事項10
ア 訂正の目的について
訂正事項10は、特許請求の範囲の請求項1に新たに
「前記遊技用価値付与手段により付与された遊技用価値から遊技に用いた遊技用価値を減算した純増数を表示する純増数表示手段と、」なる発明特定事項を付加することで特許請求の範囲を減縮する訂正であるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。

新規事項の追加及び特許請求の範囲の拡張・変更について
本件特許明細書の【0097】には、
「また、液晶表示器51においては、AT中におけるメダルの純増数を報知する。「純増数」とは、AT中におけるメダルの払出枚数からAT中における賭数の設定に用いたメダルの投入数を減算した値である。つまり、純増数とは、AT中における遊技者の儲けを示す値である。遊技者は、液晶表示器51の画面上に表示されたメダルの純増数を確認することによってAT中におけるメダルの純増数を把握することができるようになっている。なお、AT中におけるメダルの純増数を報知する演出を純増数報知演出ともいう。」と記載され、【0391】には、
「さらに、本実施形態では、サブ制御部91は、ATに制御されたときから、純増数カウント処理によってAT中における純増数のカウントを先ず「0」にリセットして純増数のカウントを開始する。そして、サブ制御部91は、ナビ演出に従ってRT2に移行するか、ナビ演出に従わずにRT3に転落されたときに、純増数報知演出を行って、カウントした純増数の値を液晶表示器51に表示する。」
と記載され、【0395】には、
「また、AT開始演出が実行されるとカウントしていた純増数を報知する純増数報知演出が実行される。ここで、AT制御から3択リプ4?6のいずれかに当選するまでの間はRT1の遊技状態であるため、AT制御が開始されてからの純増数のカウントは減少する傾向にある。そのため、3択リプ4?6のいずれかに当選する時点では純増数のカウントが「0」以下になる場合がある。なお、純増数のカウントが「0」以下の場合、純増数報知演出として、純増数が0である旨を報知する演出が実行される。」と記載されているから、上記各記載より、上記訂正事項10の、
「前記遊技用価値付与手段により付与された遊技用価値から遊技に用いた遊技用価値を減算した純増数を表示する純増数表示手段と、」なる訂正事項が導き出せる。

したがって、上記訂正事項10は、本件特許明細書等に記載した事項又は記載した事項から自明な事項であり、本件特許明細書等に記載した事項の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入しないものである。このことから、訂正事項10は、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内においてするものである。
また、訂正事項10は、訂正の前後で特許請求の範囲に記載された発明の拡張又は変更をするものではないから、特許法第120条の5第9項において準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合するものである。

(11)訂正事項11
ア 訂正の目的について
訂正事項11は、特許請求の範囲の請求項1に新たに
「前記純増数表示手段による前記純増数の表示に用いる値を計数する計数手段と、」なる発明特定事項を付加することで特許請求の範囲を減縮する訂正であるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。

新規事項の追加及び特許請求の範囲の拡張・変更について
本件特許明細書の【0391】には、
「サブ制御部91は、ATに制御されたときから、純増数カウント処理によってAT中における純増数のカウントを先ず「0」にリセットして純増数のカウントを開始する。そして、サブ制御部91は、ナビ演出に従ってRT2に移行するか、ナビ演出に従わずにRT3に転落されたときに、純増数報知演出を行って、カウントした純増数の値を液晶表示器51に表示する。」と記載されているから、上記記載より、上記訂正事項11の、
「前記純増数表示手段による前記純増数の表示に用いる値を計数する計数手段と、」なる訂正事項が導き出せる。

したがって、上記訂正事項11は、本件特許明細書等に記載した事項又は記載した事項から自明な事項であり、本件特許明細書等に記載した事項の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入しないものである。このことから、訂正事項11は、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内においてするものである。
また、訂正事項11は、訂正の前後で特許請求の範囲に記載された発明の拡張又は変更をするものではないから、特許法第120条の5第9項において準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合するものである。

(12)訂正事項12
ア 訂正の目的について
訂正事項12は、特許請求の範囲の請求項1に新たに
「前記特定報知状態の制御が開始されるときに前記計数手段による計数値を基準値に設定する第1の基準値設定手段と、」なる発明特定事項を付加することで特許請求の範囲を減縮する訂正であるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。

新規事項の追加及び特許請求の範囲の拡張・変更について
本件特許明細書の段落【0391】には、
「本実施形態では、サブ制御部91は、ATに制御されたときから、純増数カウント処理によってAT中における純増数のカウントを先ず「0」にリセットして純増数のカウントを開始する。」と記載されているから、上記記載より、上記訂正事項12の、
「前記特定報知状態の制御が開始されるときに前記計数手段による計数値を基準値に設定する第1の基準値設定手段と、」なる訂正事項が導き出せる。

したがって、上記訂正事項12は、本件特許明細書等に記載した事項又は記載した事項から自明な事項であり、本件特許明細書等に記載した事項の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入しないものである。このことから、訂正事項12は、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内においてするものである。
また、訂正事項12は、訂正の前後で特許請求の範囲に記載された発明の拡張又は変更をするものではないから、特許法第120条の5第9項において準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合するものである。

(13)訂正事項13
ア 訂正の目的について
訂正事項13は、特許請求の範囲の請求項1に新たに
「前記開始演出が実行されるときに前記計数手段による計数値が前記基準値未満の場合に、前記有利状態に移行したか否かに関わらず前記計数値を前記基準値に設定する第2の基準値設定手段と、
を更に備える」なる発明特定事項を付加することで特許請求の範囲を減縮する訂正であるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。

新規事項の追加及び特許請求の範囲の拡張・変更について
本件特許明細書の【0393】には、
「RT1においてナビ演出に従ってRT2に移行するか、ナビ演出に従わずにRT3に転落された後に1セット50ゲームのATゲームが開始した時点で、純増数カウント処理によってカウントされた純増数が「0」以下であれば、サブ制御部91は、カウントした純増数の値をリセットして「0」にする。そして、サブ制御部91は、1セット50ゲームのATゲームが開始した時点からの純増数を再びカウントする。一方、1セット50ゲームのATゲームが開始した時点で、純増数カウント処理によってカウントされた純増数が「1」以上であれば、サブ制御部91は、カウントした純増数の値をそのまま継続して用いる。」
と記載されている一方、同【0094】には、
「液晶表示器51においては、・・・表示される。また、AT中のRT1において3択リプ4?6に当選したときには、当選ゲームにおいてリプ5(特殊リプ)に入賞したか否かにかかわらず、当選ゲームが終了したときにATが開始される旨を報知して50ゲームのカウントを開始するAT開始演出が実行される。」と記載されているから、上記【0393】における「1セット50ゲームのATゲームが開始した時点」が、「AT開始演出が実行される」ときであることは明らかである。
してみると、本件特許明細書の上記各記載より、上記訂正事項13の、
「前記開始演出が実行されるときに前記計数手段による計数値が前記基準値未満の場合に、前記有利状態に移行したか否かに関わらず前記計数値を前記基準値に設定する第2の基準値設定手段と、
を更に備える」なる訂正事項が導き出せる。

したがって、上記訂正事項13は、本件特許明細書等に記載した事項又は記載した事項から自明な事項であり、本件特許明細書等に記載した事項の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入しないものである。このことから、訂正事項13は、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内においてするものである。
また、訂正事項13は、訂正の前後で特許請求の範囲に記載された発明の拡張又は変更をするものではないから、特許法第120条の5第9項において準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合するものである。

(14)訂正事項14
ア 訂正の目的について
訂正事項14は、上記訂正事項1?13に係る訂正に伴い、訂正前の請求項1において特許請求の範囲の減縮及び明瞭でない記載の釈明を目的とする訂正を行った結果、記載表現が請求項1と整合しなくなった本件特許明細書の【0008】の記載を、訂正後の請求項1の記載に整合させることにより明瞭にする訂正であるから、特許法第120条の5第2項ただし書第3号に規定する明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。

新規事項の追加及び特許請求の範囲の拡張・変更について
訂正事項14は、上記(1)?(13)及び上記アより、本件特許明細書等に記載した事項又は記載した事項から自明な事項であり、本件特許明細書等に記載した事項の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入しないものであるから、訂正事項14は、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内においてするものである。
また、訂正事項14は、訂正の前後で特許請求の範囲に記載された発明の拡張又は変更をするものではないから、特許法第120条の5第9項において準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合するものである。
3 むすび
以上のとおりであるから、本件訂正請求に係る訂正事項1?2、4?13に関する訂正は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第9項において準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合し、
訂正事項3及び14に関する訂正は、特許法第120条の5第2項ただし書第3号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第9項において準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合するので、本件訂正請求に係る訂正を認める。

第3 特許異議の申立てについて
1 本件発明
訂正後の本件特許の請求項1に係る発明(以下、「本件発明」という。)は、その特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定される、次のとおりのものである(A?Sは、特許権者及び特許異議申立人の主張を考慮して、当審で付与した。)。

(本件発明)
「【請求項1】
A 各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、
B 前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、前記表示結果に応じて入賞が発生可能であり、遊技に関連する遊技関連情報を外部機器に出力可能な遊技機であって、
C 前記遊技機に設けられ、前記遊技機と前記外部機器とを接続する接続部材が有する配線が通過可能な通過孔と、
D 前記遊技機の内部に設けられ、前記接続部材が有するコネクタを装着可能なコネクタ受け部と、
E を備え、
F 前記通過孔から前記コネクタ受け部まで延びる直線と、前記コネクタ受け部から前記コネクタ受け部に前記コネクタが装着された装着状態が解除される方向に延びる直線とのなす角度が90°以上となるように前記コネクタ受け部の位置に対する前記通過孔の位置が設定されており、
G 前記遊技機は、
H 前記入賞について発生を許容するか否かを決定する事前決定手段と、
I 遊技者が表示結果を導出させるために操作する導出操作手段と、
J 遊技者にとって有利な有利状態に移行させる権利が付与されることで、遊技者にとって有利な前記導出操作手段の操作態様を特定可能な特定報知が行われる特定報知状態に制御する特定報知状態制御手段と、
K 特定表示結果が導出されることで、前記有利状態に移行させる有利状態移行手段と、
L 前記特定報知状態の制御が開始された後、前記有利状態に移行した場合、または前記特定表示結果を導出させる操作態様が報知されたにも関わらず前記特定表示結果が導出されなかった場合に、開始演出を実行する開始演出実行手段と、
M 前記入賞のうち付与入賞が発生した場合に遊技用価値を付与する遊技用価値付与手段と、
N 前記遊技用価値付与手段により付与された遊技用価値から遊技に用いた遊技用価値を減算した純増数を表示する純増数表示手段と、
O 前記純増数表示手段による前記純増数の表示に用いる値を計数する計数手段と、
P 前記特定報知状態の制御が開始されるときに前記計数手段による計数値を基準値に設定する第1の基準値設定手段と、
Q 前記開始演出が実行されるときに前記計数手段による計数値が前記基準値未満の場合に、前記有利状態に移行したか否かに関わらず前記計数値を前記基準値に設定する第2の基準値設定手段と、
R を更に備える
S ことを特徴とする遊技機。」

2 特許異議申立ての理由の概要
特許異議申立人は、特許異議申立書において、証拠方法として甲第1?6号証を提出し、訂正前の請求項1に係る発明は、甲第1号証または甲第2号証に記載された発明であるから、特許法第29条第1項第3号の規定に違反してされたものであり、特許法第113条第2号に該当し、取り消されるべきものである旨主張すると共に、訂正前の請求項1に係る発明は、甲第3号証に記載された発明及び甲第4、6号証に記載の事項に基づき、または甲第5号証に記載された発明及び甲第6号証に記載の事項に基づき、当業者が容易に発明をすることができたものであり、特許法第29条第2項の規定に違反してなされたものであるから、特許法第113条第2号に該当し、取り消されるべきものである旨主張している。
(証拠方法)
甲第1号証:特開2004-209022号公報
甲第2号証:特開2010-68959号公報
甲第3号証:特開2004-154447号公報
甲第4号証:特開平11-192364号公報
甲第5号証:特開2001-170246号公報
甲第6号証:特開2009-245759号公報

3 平成30年2月5日付け取消理由の概要
訂正前の請求項1に係る特許に対して平成30年2月5日付けで特許権者に通知した取消理由の概要は、次のとおりである。

【理由1】(29条1項3号)
訂正前の請求項1に係る発明は、その出願前日本国内において頒布された甲第1号証に記載された発明または甲第2号証に記載された発明であり、特許法第29条第1項第3号の規定に違反してされたものであるから、特許法第113条第2号に該当し、取り消されるべきものである。

【理由2】(29条2項)
訂正前の請求項1に係る発明は、その出願前日本国内において頒布された甲第1号証に記載された発明、甲第2号証に記載された発明、甲第1号証に記載された発明及び甲第6号証に記載された技術、甲第2号証に記載された発明及び甲第6号証に記載された技術、または甲第5号証に記載された発明及び甲第6号証に記載された技術に基づいてその出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであり、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものであるから、特許法第113条第2号に該当し、取り消されるべきものである。

4 平成30年4月5日付け意見書(特許権者)の概要
特許権者は、理由1に関しては、甲第1号証及び甲第2号証には、構成J?Qの開示がされておらずまた示唆もされていないから、本件発明は甲第1号証に記載された発明または甲第2号証に記載された発明と同一でない旨を主張している。
また、理由2に関しては、甲第1号証、甲第2号証、甲第5号証及び甲第6号証には、構成J?Qの開示がされておらずまた示唆もされていないから、本件発明は、当業者が容易に想到し得るものではない旨を主張している。

5 平成30年7月19日付け意見書(特許異議申立人)の概要
特許異議申立人は、平成30年7月19日付け意見書において、本件発明は、実質上特許請求の範囲を変更するものであり、訂正請求は、訂正要件違反の訂正を含んでいるので、訂正は認められない旨主張している。
また、同意見書において、新たに甲第7号証及び甲第8号証を提示するとともに、本件発明は、甲第1号証、甲第2号証または甲第5号証に記載された発明に、甲第7号証及び甲第8号証に記載の技術を適用することにより、当業者が容易になし得たものである旨を主張している。
(証拠方法)
甲第7号証:特開2012-11182号公報
甲第8号証:特開2012-210333号公報

6 刊行物の記載
(1)甲第1号証(特開2004-209022号公報)には、図面と共に以下の事項が記載されている(下線は当審で付した。以下同様。)。
(ア)
「【0005】
本発明は上記に鑑みなされたもので、その目的は、箱状の外枠を有しながら遊技機設置島との配線が容易な遊技機を提供することにある。」

(イ)
「【0009】
スロットマシン1は、前面が開口する箱状の外枠2と、その外枠2の前面に片開きのドア状に回動可能に取り付けた前面カバー3を有する。前記外枠2は木製であって、天板2aと底板2bと左右の側板2c,2c及び背板2dで囲われた箱状(筐体)であり、その外枠2の内部に図1に示したように、個別に回転可能な3個のリール4a,4b,4cを主要構成要素とする図柄変動装置4や、電源装置5などの装置類が収められている。
【0010】
一方、前面カバー3は合成樹脂製であって、表側の下方にメダル貯留用の受皿6を有し、また、表側のほぼ中央に操作部を有する。この操作部には、・・・図柄変動装置4を作動させる始動レバー15と、図柄変動装置4の各リール4a,4b,4cを停止させる3個のリール停止ボタン16a,16b,16cと、・・・などを有する。
【0011】
上記構成よりなるスロットマシン1は、複数台を横並びにして図2に示したように遊技機設置島18に組み込まれる。遊技機設置島18には外枠2の天板2aの上に位置するようにして上部幕板19が設けられている。また、遊技機設置島18の内部にはスロットマシン1の電源ケーブルや外部出力ハーネスなどの配線20を接続するための配線接続部21が設けられている。
【0012】
しかして本発明のスロットマシン1は、遊技機設置島18の上部幕板19より奥に位置する領域であって前記天板2aの後部又は背板2dの上部又は天板2aと背板2dの境界部の何れかの部位に配線挿通口22を形成し、その配線挿通口22に開閉自在な蓋板24を取り付け、さらにその蓋板24の内側面に配線接続用の端子板25を設けたことを要旨とする。」

(ウ)
「【0014】
前記蓋板24は、配線挿通口22に合致する四角い合成樹脂又は金属又は木製板であり、下端両側に突出する回動軸24aを配線挿通口22の下端に支持させ、図2実線の起立姿勢で配線挿通口22を閉じ、同図二点鎖線の傾倒姿勢で配線挿通口22を開く。この蓋板24には図3に示したように専用の鍵で開閉する錠装置26が設けられており、その錠装置26のロック片26aが配線挿通口22の縁に係合して蓋板24を閉位置にロックする。また、蓋板24には内側面の側方に半円弧状の回動規制片27が固着されており、その回動規制片27の自由端に設けた爪状のストッパー片27aが後述するボックス28の底面に当たって蓋板24の開姿勢を一定の角度に止める。さらにまた、蓋板24の上端には割溝29が切り込まれており、蓋板24を閉じたときその割溝29に電源ケーブルや外部出力ハーネスなどの配線20を通すようになっている。
【0015】
前記配線接続用の端子板25は、複数の端子25aを有する配線基盤であって前記蓋板24の内側面に固着されている。上記のように蓋板24は配線挿通口22に対して上開き可能な状態に軸着されているから、蓋板24が閉じた状態では端子板25が外枠2の内部に向かい、蓋板24が開いた状態では端子板25が遊技機設置島18の天部に対向する状態(仰向けの状態)で外部に露出する。」

(エ)
「【0019】
次に配線20たる電源ケーブルの先にあるプラグ23を遊技機設置島18の配線接続部21に接続し、一方、信号線たる配線20の先にあるコネクター30を端子板25の端子25aに接続する。そして、遊技機設置島18の配線接続部21に繋がっている外部配線200のコネクター300を端子板25の端子25aに接続した後、蓋板24を閉じて施錠する。なお、この段階での蓋板24の施錠により、設置後における端子板25への不正工作も阻止することができる。」

(オ)図2および図3より、蓋板24を閉じたときにその割溝29にコネクター300を備えた外部配線200を通すようになっている態様が図示されている。

(カ)図2および図3より、割溝29から端子25aまで延びる直線と、端子25aからコネクタ300方向に延びる直線とのなす角度が90°以上である態様が図示されている。

そして、上記記載事項(ア)?(エ)、及び図面に記載された事項(オ)?(カ)を総合すると、甲第1号証には、次の発明(以下、「甲1発明」という。)が記載されていると認められる(a?sは、本件発明のA?Sに対応させて当審にて付与した。以下、同様。)。

(甲1発明)
「a、b、i 個別に回転可能な3個のリール4a,4b,4cを主要構成要素とする図柄変動装置4が収められ(【0009】)、図柄変動装置4を作動させる始動レバー15と、図柄変動装置4の各リール4a,4b,4cを停止させる3個のリール停止ボタン16a,16b,16cとを有し(【0010】)、
スロットマシン1に取り付けられた蓋板24の内側面に配線接続用の端子板25を固着し、端子板25は端子25aを有する(【0012】、【0015】)、
スロットマシン1であって(【0012】)、
遊技機設置島18の配線接続部21に繋がっている外部配線200のコネクター300を端子板25の端子25aに接続し(【0019】)、
c スロットマシン1は、蓋板24を取り付け(【0012】)、蓋板24の上端には、蓋板24を閉じたときにその割溝29にコネクター300を備えた外部配線200を通すようになっている割溝29が切り込まれ(【0014】、図2、図3)、
d、e スロットマシン1は、前記蓋板24の内側面に、外部配線200のコネクター300を接続する複数の端子25aを有する配線基盤である端子板25を固着し(【0012】、【0015】、【0019】)、
f 割溝29から端子25aまで延びる直線と、端子25aからコネクタ300方向に延びる直線とのなす角度が90°以上である(図2、図3)、
s スロットマシン1。」

(2)甲第2号証(特開2010-68959号公報)には、図面と共に以下の事項が記載されている。
(ア)
「【0004】
機種間での流用が可能な構成としては、上述したメダル払出装置以外にも、遊技場のホールコンピュータと電気的に接続され、遊技情報を送信する外部集中端子板が挙げられる。つまり、筐体(詳しくはその内壁面)に対して外部集中端子板を取り付けることにより、機種間での外部集中端子板の流用が可能となっている。この外部集中端子板は、ホールコンピュータとの接続に用いられるホール側コネクタや上述した制御装置との接続に用いられる遊技機側コネクタを有しており配線等の接続作業の容易化が図られている(例えば特許文献1参照)。」

(イ)
「【0015】
<筐体11の外観構成>
スロットマシン10は、その外殻を形成する筐体11を備えている。筐体11は、板状に形成された木製の天板11a、底板11b、背板11c、左側板11d及び右側板11eからなり(図4の筐体斜視図参照)、隣接する各板11a?11eが接着等の固定手段によって固定されることにより、全体として前面側が開放された箱状に形成されている。なお、各板11a?11eは木製のパネルによって構成される以外に、合成樹脂製パネル又は金属製パネルによって構成されてもよいし、合成樹脂材料又は金属材料によって一体の箱状に形成されてもよい。また、各板11a?11eは、内外に貫通した開口部やリブ等による凹凸を有する構成であってもよい。以上のように構成された筐体11は、遊技ホールへの設置の際にいわゆる島設備に対し釘を打ち付ける等して取り付けられる。」

(ウ)
「【0160】
<リール装置550の構成>
再び図16及び図17を用いて、内側筐体310の内部に収容されている各種構成について説明する。
【0161】
内側筐体310の底部にはリール装置550が設けられている。
・・・
【0162】
図17に示すように、リール装置550は、前方に開放された合成樹脂製のケース部材551と、そのケース部材551に収容される合成樹脂製のリールプレート552?554(左リールプレート552、中リールプレート553、右リールプレート554)と、各リールプレート552?554に取り付けられた左・中・右の3つのリール555?557(左リール555,中リール556,右リール557)とを具備している。
・・・
【0164】
・・・
各リール555?557は、円筒状のかごを形成する円筒骨格部材と、その外周に巻回された帯状のベルトとを備えている。ベルトの外周面には、識別情報としての図柄が等間隔ごとに多数印刷されている(例えば21図柄)。各リール555?557の中央部には、駆動源としてのステッピングモータが設けられており、同ステッピングモータの駆動により各リール555?557が個別に、すなわちそれぞれ独立して回転駆動される。」

(エ)
「【0287】
<外部集中端子板900の構成>
ここで、図6,図7及び図40?図42に基づき外部集中端子板900及びその外部集中端子板900に関連する構成について詳細に説明する。図40は外部集中端子板900の装着状態を示す部分拡大斜視図、図41は外部集中端子板900及びホルダ部材920を分解して示す分解斜視図、図42は図40のE-E線部分断面図である。なお、図40においては、筐体11や面替えユニット300に付随する構成の一部(例えば主制御装置610)を便宜上省略して示す。
【0288】
図6等に示すように外部集中端子板900は、前後方向に延びる略長方形状(略矩形状)をなしており、ホルダ部材920を介して右側板11eに取り付けられている。これら外部集中端子板900及びホルダ部材920は、内側筐体310の上側開口347に対応して配置されている。つまり、面替えユニット300を筐体11内に配置した状態においては、面替えユニット300の内側から見て、外部集中端子板900(特に後述する各コネクタ901,902)が露出する構成となっている。これにより、内側筐体310の上側開口347を介して外部集中端子板900にアクセス可能となっている。
【0289】
ホルダ部材920は、右側板11eに平行なベース板部921を有している。このベース板部921がネジ等の固定具922によって右側板11eに固定されることにより、ホルダ部材920が筐体11に装着された状態となっている。
【0290】
ベース板部921において筐体11の内側を向いた板面921aの周縁部には、外部集中端子板900を面替えユニット300側を向いた状態で支持する支持部923,924がそれぞれ複数形成されている。それら各支持部923,924は、板面921aから突出する突起状をなしており、上下に所定の間隔を隔てて配置されている。以下便宜上、上側の各支持部923を「上側支持部923」、下側の各支持部924を「下側支持部924」と称する。
【0291】
ベース板部921において各支持部923,924よりも外側には、外部集中端子板900と当接することにより、当該外部集中端子板900の上下方向および前後方向への移動を規制する規制部925?928が一体形成されている。より詳しくは、規制部925?928は、ベース板部921の外周縁に沿って配置されているとともに、ベース板部921から起立する壁状をなしている。すなわち、これら規制部925?928によって外部集中端子板900が囲われている。規制部925?928のうち、外部集中端子板900よりも上側に配置された規制部925(上側規制部925)と、外部集中端子板900よりも下側に配置された規制部926(下側規制部926)とは、支持部923,924によって支持されている外部集中端子板900の表面とそれら各規制部925,926の先端縁が同一面上に位置するように形成されている。これにより、規制部925?928においては、外部集中端子板900よりも内側への突出が回避されている。一方、規制部925?928のうち、面替えユニット300の装着方向手前側(すなわち筐体11の開口側)に配置された規制部927(手前側規制部927)と、面替えユニット300の装着方向奥側(すなわち筐体11の奥側)に配置された規制部928(奥側規制部928)とは、支持部923,924によって支持されている外部集中端子板900の表面よりも若干突出するように形成されている。これにより、面替えユニット300を着脱する際に、面替えユニット300の装着軌道がばらついた場合であっても、面替えユニット300と外部集中端子板900とが引っ掛かるといった不都合を生じにくくしている。
【0292】
また、規制部925,926には、下側支持部924に隣接して設けられ外部集中端子板900に引っ掛かる係止板部929,930が一体成形されており、規制部927,928には上側支持部923に隣接して設けられ外部集中端子板900に引っ掛かる係止爪部931,932とが設けられている。これら係止板部929,930及び係止爪部931,932によって外部集中端子板900が着脱可能に保持されている。
【0293】
ベース板部921よりも上側には、ホール管理装置等から延びるハーネスH3に設けられたホール側コネクタC1を外部集中端子板900に導くコネクタ案内部935が一体成形されている。コネクタ案内部935は、面替えユニット300の装着方向と同一方向(前後方向)に延びる通路部936を有している。通路部936は、筐体11の背板11cに形成されたハーネス用貫通孔938に連なるとともに、その通路幅寸法及び通路高さ寸法が前記ホール側コネクタC1の幅寸法よりも大きく設定されている。これにより、通路部936内でのホール側コネクタC1のつかえを生じにくくしている。また、ハーネス用貫通孔938及び通路部936は外部集中端子板900よりも上位に位置している。このため、筐体11の外部から挿入され通路部936を通過したホール側コネクタC1は、自重により外部集中端子板900側に導かれやすくなっている。
【0294】
通路部936における背板11c側の縁部には、同背板11c側に突出する突起940が一体成形されている。この突起940は、ハーネス用貫通孔938に対応して形成されており、突起940がハーネス用貫通孔938に嵌まり、同ハーネス用貫通孔938に対して開口内側から当接することによりホルダ部材920の位置決めがなされる。これにより、通路部936とハーネス用貫通孔938との相対位置がずれるといった不都合を生じにくくしている。
【0295】
通路部936よりも手前側には、ホール側コネクタC1を筐体11の右側板11eから離間する側に導くガイドリブ941が複数形成されている。通路部936を介して、背板11c側から押し込まれたホール側コネクタC1は、ガイドリブ941に沿って移動することにより外部集中端子板900側に導かれることとなる。
【0296】
外部集中端子板900における内側筐体310側を向いた板面900a上には、上下に離間して2つのコネクタ901,902が設けられている。より具体的には、外部集中端子板900における案内部935側(詳しくは外部集中端子板900の上端部側)には、ホール側コネクタC1に接続される第1コネクタ901が設けられている。第1コネクタ901は、結合相手であるホール側コネクタC1が挿入される被挿入口903が外部集中端子板900の板面900aに沿ってスロットマシン10の上方を向くように配置されている。すなわち、第1コネクタ901は、ホール側コネクタC1の取り付け方向が外部集中端子板900の板面900aに対して平行となるように配置されている。
【0297】
また、第1コネクタ901は、外部集中端子板900の上端部(長辺)に沿って延びる横長状をなしている。同第1コネクタ901には、複数の接続端子が設けられており、これら接続端子は外部集中端子板900の上端部(長辺)に沿って、すなわち第1コネクタ901の長手方向に配列されている。このように接続端子を配列することにより、外部集中端子板900の短手方向における第1コネクタ901の小型化が図られている。
【0298】
外部集中端子板900における前記中継基板856側(詳しくは外部集中端子板900の下端部側)には、中継基板856に連なるハーネスH4(詳しくはハーネスに装着された遊技機側コネクタC2)が接続される第2コネクタ902が設けられている。第2コネクタ902は、結合相手である遊技機側コネクタC2が挿入される被挿入口904が外部集中端子板900の板面900aの面方向を向くように配置されている。すなわち、第2コネクタ902は、遊技機側コネクタC2の取り付け方向が外部集中端子板900の板面900aに対して直交するように配置されている。
【0299】
また、第2コネクタ902は、外部集中端子板900の下端部(長辺)に沿って延びる横長状をなしている。同第2コネクタ902には、複数の接続端子が設けられており、これら接続端子は外部集中端子板900の下端部(長辺)に沿って、すなわち第2コネクタ902の長手方向に配列されている。このように接続端子を配列することにより、外部集中端子板900の短手方向における第2コネクタ902の小型化が図られている。
【0300】
下側規制部926には、第2コネクタ902と奥側規制部928との間に突出する突出部944が形成されている。突出部944は、当該突出部944と奥側規制部928との距離寸法が、手前側規制部927と第1コネクタ901との距離寸法と同等となるように配置されている。このため、外部集中端子板900を第1コネクタ901が下側、且つ第2コネクタ902が上側となるように組み付けを行った場合には、突出部944と第1コネクタ901とが当たり、外部集中端子板900の装着が阻止されることとなる。つまり、突出部944は、外部集中端子板900の誤組付け防止機能を有している。
【0301】
また、ベース板部921の下側には、第2コネクタ902に連なるハーネスH4を保持するクランプ部945が形成されている。このクランプ部945によってハーネスH4を保持することにより、両コネクタ902,C2の結合部分にハーネスH4の自重負荷が加わることを回避している。クランプ部945は、外部集中端子板900と同様に、面替えユニット300の内側から上側開口347を介して露出する位置に配置されている。言い換えれば、クランプ部945は、上側開口347を通じてクランプ部945自身や、そのクランプ部945によって保持されているハーネスH4にアクセス可能な位置に配置されている。このため、クランプ部945によって遊技機側コネクタC2を接続する前の状態でハーネスH4を保持しておくことにより、面替えユニット300を装着した状態でのコネクタ902,C2の接続作業を容易に行うことが可能となっている。
【0302】
本実施の形態においては特に、外部集中端子板900の取り付けに関して特徴的な構成を有している。以下、図42に基づき、この特徴的な構成について説明する。図42は図40のE-E線部分断面図である。
【0303】
外部集中端子板900は、右側板11eに対して傾倒した状態で取り付けられている。具体的には、下側支持部924の起立量が上側支持部923の起立量よりも小さく設定されている。つまり、外部集中端子板900の下端部と右側板11eとの距離寸法は、外部集中端子板900の上端部と右側板11eとの距離寸法よりも小さく設定されている。これにより、外部集中端子板900の上側の長辺部(上端部)が同外部集中端子板900の下側の長辺部(下端部)よりも筐体11の内側に張り出した状態となっている。
【0304】
また、外部集中端子板900の傾きは、第1コネクタ901の右側板11eからの突出量d1と、第2コネクタ902の右側板からの突出量d2とが同一となるように設定されている。これにより、右側板11eからの外部集中端子板900の最大突出量を抑えることが可能となっている。
【0305】
内側筐体310の上側開口347は、その上端縁が第1コネクタ901に対するホール側コネクタC1の装着軌道の延長領域EE1よりも右側板11e側に偏倚するように形成されている。同様に、内側筐体310の上側開口347は、その下端縁が第2コネクタ902に対する遊技機側コネクタC2の装着軌道の延長領域EE2よりも下側となるように形成されている。言い換えれば、各延長領域EE1,EE2が上側開口347を通過するように、外部集中端子板900の傾きが規定されている。このように、上側開口347等と各延長領域EE1,EE2との干渉を回避することにより、内側筐体310の内部空間をコネクタ結合の作業スペースとして活用しやすくしている。
【0306】
<外部集中端子板900の接続作業>
ここで、スロットマシン10を遊技ホールに導入した際の、外部集中端子板900に関連するコネクタ901,902,C1,C2の接続作業について説明する。
【0307】
遊技ホールに導入されるスロットマシン10は、予め筐体11の内部に面替えユニット300が設置された状態となっている。スロットマシン10を島設備に設置した場合、先ず島設備に設けられているホール側コネクタC1を背板11cのハーネス用貫通孔938を通じて、筐体11の内部に挿入する。ハーネス用貫通孔938を通過したホール側コネクタC1は、通路部936を通過した後、自重で下方に下がりながらガイドリブ941によって外部集中端子板900に導かれる。
【0308】
このようにホール側コネクタC1を筐体11内に挿入した後、前面扉12及び内側扉400を開放し、内側筐体310の内部を解放した状態とする。そして、右側板部310eの上側開口347を介して、上記ホール側コネクタC1にアクセスし、ホール側コネクタC1及び第1コネクタ901を結合する。更に、ホルダ部材920のクランプ部945によって保持されている遊技機側コネクタC2と第2コネクタ902とを結合する。これにより、外部集中端子板900に関するコネクタの接続作業が完了する。」

(オ)
「【0314】
MPU621の出力側には、各リール555,556,557を回転させるための各ステッピングモータ969a,969b,969c、セレクタ31のメダル通路切換ソレノイド970、ホッパ装置180の駆動モータ194、副制御装置800、ホール管理装置などに情報を送信できる外部集中端子板900等が接続されている。入出力ポートを通じてMPU621から出力された信号は、信号の出力対象の機器にて受け取られる。
【0315】
<主制御基板620のMPU621にて実行される処理>
次に、主制御基板620のMPU621により実行される各制御処理を図44?図46のフローチャートを参照しながら説明する。・・・」

(カ)
「【0331】
・・・ステップS303では抽選処理を実行する。抽選処理では、スタートレバー45が操作されたタイミングで乱数カウンタよりラッチした乱数値と主制御基板620のROM951に予め記憶されている抽選テーブルの情報とを照合することにより、所定の役に当選しているか否かを判定するとともに、所定の役に当選している場合にはその旨の情報をRAM952に記憶する。
【0332】
続くステップS304ではリール制御処理を実行する。リール制御処理では、各リール555,556,557の回転を開始させるための回転開始処理を実行するとともに、ストップスイッチ50,51,52のいずれかが操作されて停止指令が発生した場合には、その停止指令に対応したリールの停止処理を実行する。・・・
【0333】
続くステップS305ではメダル払出処理を実行する。メダル払出処理では、当選している払出対象役に対応した入賞が有効ライン上に成立しているか否かを判定し、入賞が成立している場合にはその入賞に対応した数のメダルが払い出されるように駆動モータ194を駆動させる処理を実行する。・・・」

(キ)
「【0486】
スロットマシン10は、島設備に配置される際に左右に並設されるのが一般的である。かかる場合、筐体11の側板11d,11eへのアクセスは、両隣に配置されたスロットマシンによって妨げられやすくなると想定される。この点、本実施の形態においてはハーネス用貫通孔938を筐体11の背板11cに形成することにより、ハーネスH3の挿入作業を行いやすくしている。
【0487】
外部集中端子板900を保持するホルダ部材920にハーネス用貫通孔938に連なる案内部935(詳しくは通路部936)を設けた。ハーネス用貫通孔938から筐体11内に挿入されたハーネスH3、すなわちホール側コネクタC1は、外部集中端子板900の上方に至るまでその自重落下が規制される。つまり、作業者はハーネスH3の自重落下の感触をハーネスH3を介して把握することが可能なっており、これにより、ハーネスH3が無駄に長く挿入されるといった不都合を生じにくくしている。」

(ク)
「【0497】
なお、上述した実施の形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。ちなみに、以下の別形態の構成を、上記施の形態における構成に対して、個別に適用してもよく、相互に組み合せて適用してもよい。
【0498】
(1)上記実施の形態では、「基板」としての外部集中端子板900を筐体11の右側板11eに配置したが、これに限定されるものではない。外部集中端子板900は、筐体11の内部に設けられていればよく、例えば左側板11dに配置されてもよいし、天板11aや背板11cに配置してもよい。但し、外部集中端子板900を天板11aに配置した場合には、熱による影響を受けやすくなると想定される。詳しくは、熱を帯びた空気がスロットマシン10内を上昇することにより、天板11a付近に集りやすくなると想定される。このような熱による影響を抑えるには、天板11a以外の部位に配置することが好ましい。また、外部集中端子板900を筐体11の背板11cに配置した場合には、外部集中端子板900にアクセスするための開口を内側筐体310の背板部310cに形成する必要が生じる。仮にこの開口を介して、筐体11の背板11cと内側筐体310の背板部310cとの間に不正基板等が設置された場合には、その発見がリール装置550等の各種構成によって妨げられやすくなると想定される。以上の理由から、望ましくは外部集中端子板900を筐体11の側板11d,11eに配置するとよい。」

(ケ)
「【0500】
(3)上記実施の形態では、筐体11のハーネス用貫通孔938よりも下側に外部集中端子板900を配置したが、これに限定されるものではない。例えば、ハーネス用貫通孔938よりも上側に配置することも可能であるし、ハーネス用貫通孔938の側方に配置することも可能である。但し、筐体11の裏側(島設備側)から、ハーネスH3を挿入した場合には、ハーネスH3はホール側コネクタC1の重み等によって垂れ下がりやすくなると想定される。故に、望ましくは、ホール側コネクタC1が向かう先、すなわちハーネス用貫通孔938よりも下側に第1コネクタ901を配置する構成とすることが好ましい。これにより、ハーネスH3の曲がりを抑制しやすくできるとともに、コネクタの接続作業を容易なものとすることができる。
【0501】
(4)上記実施の形態では、外部集中端子板900の上部が下部よりも筐体11の内側に偏倚するように同外部集中端子板900を傾けて配置したが、これに限定されるものではない。例えば図59(a)に示すように、第1コネクタ1051が第2コネクタ1052よりも手前側となるように、外部集中端子板1060を設ける場合には、外部集中端子板1060の前端部が後端部よりも筐体11の内側に偏倚するように同外部集中端子板1060を傾けて配置してもよい。すなわち、外部集中端子板1060において第1コネクタ1051が装着されている部分と右側板11eとの距離寸法X1が、第2コネクタ1052が装着されている部分と右側板11eとの距離寸法X2よりも大きくなるように外部集中端子板1060を傾けて配置するとよい。
【0502】
なお、第1コネクタ1051の挿入口をスロットマシン10の手前側を向くよう配置することで、コネクタの接続作業の容易化を促進することができる。
・・・
【0504】
(6)上記実施の形態では、第1コネクタ901に対してホール側コネクタC1を接続し、第2コネクタ902に対して遊技機側コネクタC2を装着する構成としたが、これを入れ替えることも可能である。すなわち、第1コネクタ901に対して遊技機側コネクタC2を接続し、第2コネクタ902に対してホール側コネクタC1を装着する構成とすることも可能である。
・・・
【0507】
(9)上記実施の形態では、ハーネス用貫通孔938を筐体11の背板11cに形成したが、これを変更し、筐体11の天板11aや側板11d,11eに形成することも可能である。但し、島設備に設置されたスロットマシン10は、他のスロットマシンと並設されるのが一般的であり、このように島設備に配置された状態にてハーネスH3の挿通作業を行うことを考慮すれば、ハーネス用貫通孔は側板11d,11eに設けるよりも天板11aや背板11cに形成するほうが好ましいと考えられる。」

(コ)図42には、外部集中端子板900の上端部側の第1コネクタ901の上部側にホール側コネクタC1が接続され、第1コネクタ901からコネクタC1に延びる直線が上方向を向いていることが図示されている。

そして、上記記載事項(ア)?(ケ)、及び図面に記載された事項(コ)を総合すると、甲第2号証には、次の発明(以下、「甲2発明」という。)が記載されていると認められる。

(甲2発明)
「a 外周に巻回された帯状のベルトの外周面に、識別情報としての図柄が等間隔ごとに多数印刷され、ステッピングモータの駆動により独立して回転駆動される各リール555?557が設けられ(【0161】、【0164】)、
b、i 各リール555,556,557の回転を開始させるための回転開始処理を実行するとともに、ストップスイッチ50,51,52のいずれかが操作されて停止指令が発生した場合には、その停止指令に対応したリールの停止処理を実行し(【0332】)、
当選している払出対象役に対応した入賞が有効ライン上に成立しているか否かを判定し、入賞が成立している場合にはその入賞に対応した数のメダルが払い出されるように駆動モータ194を駆動させる処理を実行する(【0333】)、
主制御基板620を備え(【0315】)、
外部集中端子板900を内部に設けた筐体11を備え(【0498】)、
外部集中端子板900はホール管理装置などに情報を送信できる(【0314】)スロットマシン10(【0015】)であって、
c スロットマシン10は、筐体11を備え、筐体11の背板11cに形成されるハーネス用貫通孔938と(【0015】、【0293】)、ハーネス用貫通孔938から筐体11内には、ホール管理装置等から延びるハーネスH3が挿入され(【0293】、【0487】)、
d、e スロットマシン10が備える筐体11の内部に外部集中端子板900を設け(【0498】、【0015】)、
外部集中端子板900の上端部側には、ホール側コネクタC1に接続される第1コネクタ901が設けられ(【0296】)、
f 外部集中端子板900の上端部側の第1コネクタ901の上部側にホール側コネクタC1が接続され、第1コネクタ901からコネクタC1に延びる直線が上方向を向き(図42)、
筐体11のハーネス用貫通孔938よりも上側または側方に外部集中端子板900を配置し(【0500】)、
h スタートレバー45が操作されたタイミングで乱数カウンタよりラッチした乱数値と主制御基板620のROM951に予め記憶されている抽選テーブルの情報とを照合することにより、所定の役に当選しているか否かを判定する抽選処理を実行する(【0331】)主制御基板620(【0315】)を備える、
s スロットマシン10。」

(3)甲第3号証(特開2004-154447号公報)には、図面と共に以下の事項が記載されている。

(ア)
「【0019】
(請求項3)
請求項3記載の発明は、上記した請求項1又は2記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。
すなわち、請求項3記載の発明は、前記筐体ユニット(1)に、ホールコンピュータと接続可能な集中端子板(60)と、外部電源装置に接続可能な電源部(61)とを少なくとも設け、前記第一交換ユニット(10)に、前記集中端子板(60)及び電源部(61)及び遊技機の内部装置を電気的に接続可能な電気的接続手段(6)を固定したことを特徴とする。
【0020】
前記集中端子板(60)は、遊技機の内部装置とホールコンピュータを接続するためのものである。ホールコンピュータは、各遊技機の作動状況の把握やロック管理などを行うようになっており、ホールに設置されている遊技機を総合的に管理するものである。また、前記電源部(61)は、遊技機の主電源をとるためのものであり、電源部(61)から電源ユニット(4)などの内部装置を介して、遊技機内の電子機器に送電するようになっている。」

(イ)
「【0023】
【発明の実施の形態】
本発明を表す好適な実施の形態を、遊技機としてスロットマシンを例に図面に基づき説明する。・・・
【0024】
図1はスロットマシンの分解斜視図、図2はスロットマシンの開扉状態を示す斜視図、図3は交換ユニットの分解斜視図、図4はスロットマシンの縦断面図、図5は交換ユニットの他の形態を示す分解斜視図、図6は筐体ユニットの他の例を示す図、図7は第一交換ユニットの交換を示す斜視図である。
本実施の形態におけるスロットマシンSは、図1に示すように、大きく分けて、正面側に開口部100を有する筐体ユニット1、筐体ユニット1の開口部100内に着脱自在に収納される交換ユニット2、前記開口部100を開閉可能に塞ぐ前扉3とから構成されており、前記交換ユニット2は、第一交換ユニット10及び第一交換ユニット10内に収納可能な第二交換ユニット20とから構成され、前記前扉3は、上扉30及び下扉40とから構成されている。
【0025】
(筐体ユニット1)
筐体ユニット1は、図1に示すように、底板及び天板及び側板110及び裏板120からなる正面側に開口する箱体である。
前記裏板120の右上方には、遊技機とホールコンピュータとを接続するための集中端子板60が設けられており、裏板120の左下方には、下部スピーカ50が取り付けられている。また、裏板120の右端中央部よりも若干下側には、遊技機の主電源をとるための電源部61が設けられている。そして、前記側板110の内側面手前側には、後述する交換ユニット2を固定するための固定装置8が、上下に二個ずつ取り付けられている。」

(ウ)
「【0033】
前記リールユニット22は、周囲に複数の図柄が表示された三個の回転リール23と、各回転リール23を回転させるための駆動モータを有している。」

(エ)
「【0051】
(2)第一交換ユニット10の交換
メダルを払い出すホッパーユニット5などの装置は、一年に一度程度交換が必要である。かかる場合には、台交換に際し、第二交換ユニット20を第一交換ユニット10ごと交換する。
第一交換ユニット10を取り外す場合には、下扉40及び上扉30のロックを解除して前扉3を開放し、第二交換ユニット20を筐体ユニット1に固定している固定装置8及び第一交換ユニット10を筐体ユニット1に固定している固定装置8を解除する。また、第一ユニットケーブル66と集中端子板60及び下部スピーカ50との接続、電源ユニット4と電源部61との接続を外す。そして、第一交換ユニット10を筐体ユニット1の開口部100から取り出す。
【0052】
この際、例えば図6に示すような脱着用台200を用いると、第二交換ユニット20を第一交換ユニット10内に設置したままでも、安全かつ容易に第一交換ユニット10を取り出すことができる。脱着用台200は、上面にころ220を有する上枠210にキャスターなどの移動手段を設けた脚部211を取り付けた構造であり、ころ220の高さは筐体ユニット1の底板と同じ高さなるように形成されている。そして、上枠210の端部を筐体ユニット1の正面側にストッパー(図示せず)などの固定手段で固定し、第一交換ユニット10を手前に引き出すと、第一交換ユニット10がころ220の上を移動して筐体ユニット1から外に出てくるようになっている。第一交換ユニット10を筐体ユニット1に収納する場合にも、この脱着用台200を使用すれば容易に収納することができる。
【0053】
なお、上扉30及び下扉40は、第二交換ユニット20及び第一交換ユニット10に取り付けたまま同時に取り外すことができる。
このような台交換を行った場合には、筐体ユニット1はホールに残したままにしておけるので、集中端子板60及び下部スピーカ50及び電源部61は、新しい遊技機になってもそのまま再度使用できる。従って、遊技機とホールコンピュータとを接続する作業を行う必要がなく、筐体ユニット1は破損等しなければ数年間程度再利用できる。また、第一交換ユニット10の脱着の際、第一ユニットケーブル66及び電源ケーブル65と集中端子板60及び下部スピーカ50及び電源部61との取り付け取り外しのみで電気的接続又は切断ができ、面倒な配線作業が必要ない。」

(オ)図面の図4には、筐体ユニット1の裏板120の上方において、外部に伸びる、第一ユニットケーブル66が図示されている。

そして、上記記載事項(ア)?(エ)、及び図面に記載された事項(オ)を総合すると、甲第3号証には、次の発明(以下、「甲3発明」という。)が記載されていると認められる。

(甲3発明)
「a 駆動モータで回転する、周囲に複数の図柄が表示された三個の回転リール23と(【0033】)、
b ホールコンピュータと接続可能な集中端子板(60)を設けた(【0019】)、
s スロットマシン(【0023】)。」

(4)甲第4号証(特開平11-192364号公報)には、図面と共に以下の事項が記載されている。
(ア)
「【特許請求の範囲】
【請求項1】 コードコネクタを介して電気接合される電気回路を形成し、ランプ等の電気部品が前記電気回路を介して電気的に接続され、裏面側からビス等で固定体に取り付けられる遊技機の電気配線基板において、
前記コードコネクタを電気配線基板の表面側に設け、
配線コードの端部に接続の配線端子コネクタを前記コードコネクタに結合すると共に、配線コードを前記電気配線基板の表面側から裏側に配線することを特徴とする遊技機の電気配線基板。
【請求項2】 電気配線基板の縁部に配線コードを挿通可能な挿通孔を形成することを特徴とする請求項1の遊技機の電気配線基板。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、遊技機に取り付けられる電気配線基板であって、その基板に接続する配線コードに関する。」

(イ)
「【0010】普通入賞口9aは合成樹脂等で製作され、頂部に遊技球の受入口51、その下部に後述のランプ64の頂部が見えるランプ孔52が形成してあり、遊技板(図示略)にビス孔53を介してビス止めされる。一方、この普通入賞口9aの裏面側に取り付ける電気配線基板60は、合成樹脂製のプリント基板であって、裏面側60bにプリント配線(図示略)が施してある。又、電気配線基板60の表面側60aには、前記プリント配線に電気的に接続の雄型ピンのランプコネクタ61と雄型ピンのコードコネクタ62が取り付けてある。又、電気配線基板60の上部には、前記普通入賞口9aに取り付けるビス孔63が形成してある。
【0011】電気配線基板60には、配線端子コネクタ67Aを取り付けた状態の配線コード68をコードコネクタ62に結合し、且つ、電気配線基板60の裏面側に導くことを可能とする挿通孔66が、前記コードコネクタ62と離隔した位置に形成してある。更に、この挿通孔66は、電気配線基板60の縁部に形成の切欠部66aに連通している。尚、他の配線端子コネクタ67Bは図示略の電源コネクタと結合する。
【0012】又、前記挿通孔66は、配線コード68を電気配線基板60の表面側から裏面側に導くことができるように形成すればよいため種々の形態が可能であり、例えば、図2(A)に示すように切欠部66aに連通して配線コード68を挿通可能な大きさに形成したり、或は、電気配線基板60に空間があれば、図2(C)に示すように、切欠部66aを形成せず、配線端子コネクタ67Bが挿通可能な大きさの挿通孔66Aに形成することもできる。更には、図2(D)に示す挿通孔66S、66T、66Uの3個以上(奇数個)を形成することによって、配線コード68を電気配線基板60の表側60aから裏面側に挿通孔66Uを通し、挿通孔66Tを裏面側から表面側に、そして、挿通孔66Sを表面側から裏面側に挿通することによって、配線コード68を引っ張っても、それらの挿通孔66S、66T、66Uによって、配線端子コネクタ67Aに殆ど引っ張り力がかからず抜けることがない。
【0013】次に、前記構成の電気配線基板60の取付け方について説明すると、先ず、ランプ64をランプコネクタ61に差し込み、コードコネクタ62に配線端子コネクタ67Aを結合し、配線コード68を切欠部66aから挿通孔66に装着すると、配線コード68は電気配線基板60の表面側60aから裏面側60bに配線することとなる(図3(C))。尚、この電気配線基板60の縁部に、図2(A)に示す配線コード68を挿通可能な挿通孔66を形成してあると、配線コード68の両端に配線端子コネクタ67A、67Bを付設してあっても、容易に、電気配線基板60の表面側60aから裏面側60bに配線することができる。そして、電気配線基板60の表面側60aを普通入賞口9aの裏側に装着するために、ビス孔63を介して、普通入賞口9a(固定体)にビス止めすることによって、ランプ64は普通入賞口9aに形成のランプ孔52から観ることができ、前記配線端子コネクタ67Bを電源コネクタ(図示略)と結合することによって、前記ランプ64は点灯可能となる。
【0014】以上のように、電気配線基板60の表面側60aに、同じコードコネクタ62を設けることによって、ランプ64を取り付ける電気配線基板60は一種類でよく、種々のパチンコ機に対する配線コード68は長さを異に形成すればよいため、容易に対応できる。又、配線コード68を挿通孔66を介して電気配線基板60の表面側60aから裏面側60bに配線することによって、遊技店の係員が機構板を開けて点検や掃除を行うとき、配線コード68を引っ掛けても、配線端子コネクタ67Aは電気配線基板60の表面側60aにあり、且つ、配線コード68は挿通孔66を介して裏面側60bに引っ張られるため、配線端子コネクタ67Aはコードコネクタ62から抜く方向に力が働かないので脱抜を防止できる。
【0015】尚、前記の配線端子コネクタ67Aは電気配線基板60の表側60aに設けるものであるが、従来のように裏側に設け、且つ、挿通孔66を2個(偶数個)以上形成して、配線コード68を挿通孔66を介して、電気配線基板60の裏面側60bから表面側60aに、及び、表面側60aから裏面側60bに配線しても、引張力は挿通孔66で停止されて、配線端子コネクタ67Aの脱抜を防止できる。即ち、配線端子コネクタ67Aが、電気配線基板60の表側60aであっても裏側60bであっても、配線コード68を挿通孔66を介して配線することによって脱抜防止を図ることができる。尚、前記電気配線基板60は入賞装置に付設する例で説明したが、他の形式の電気配線基板に対しても適用できるし、パチンコ機に限らず、スロットマシン等、他の遊技機においても有効な手段である。
【0016】
【発明の効果】本発明の請求項1の電気配線基板によれば、配線コードを電気配線基板の表面側から裏面側に配線することによって、裏面側の配線コードを引っ張っても、配線端子コネクタにはコードコネクタから抜く力が作用しないので、抜けることを防止する。又、請求項2の電気配線基板は、電気配線基板の縁部に配線コードを挿通可能な挿通孔を形成することによって、配線コードの両端に配線端子コネクタを付設してあっても、容易に、配線コードを電気配線基板の表面側から裏面側に配線することができる。」

そして、上記記載事項(ア)?(イ)を総合すると、甲第4号証には、次の事項(以下、「甲4記載の事項」という。)が記載されていると認められる。

(甲4記載の事項)
「c 遊技機の電気配線基板において(【請求項1】)、
電気配線基板60には、配線端子コネクタ67Aを取り付けた状態の配線コード68をコードコネクタ62に結合し、且つ、電気配線基板60の裏面側に導くことを可能とする挿通孔66が形成してあり(【0011】)、
d 電気配線基板60の表面側60aには、雄型ピンのコードコネクタ62が取り付けてあり(【0010】)、
f 配線端子コネクタ67Aはコードコネクタ62に結合され(【0013】)、
配線コード68は挿通孔66を介して裏面側60bに引っ張られるため、配線端子コネクタ67Aはコードコネクタ62から抜く方向に力が働かないようにし、脱抜を防止できる(【0014】)、
s 遊技機の電気配線基板(【請求項1】)。」

(5)甲第5号証(特開2001-170246号公報)には、図面と共に以下の事項が記載されている。
(ア)
「【特許請求の範囲】
【請求項1】 遊技制御手段により可変表示装置を制御すると共に前記遊技制御手段から導出される情報を外部に出力する外部情報出力手段を備えたスロットマシンにおいて、
前記可変表示装置には、該可変表示装置に設けられる電気的部品と前記遊技制御手段との接続を中継する可変表示装置中継基板を設け、該可変表示装置中継基板を介して前記遊技制御手段と前記外部情報出力手段とを接続したことを特徴とするスロットマシン。」

(イ)
「【0010】(1)スロットマシンの概略説明
まず、図1乃至図3を参照してスロットマシンの概略構成について説明する。図1は、スロットマシン1の正面から見た斜視図であり、図2は、前面扉2を開放した状態のスロットマシン1の斜視図であり、図3は、スロットマシン1の正面図である。
【0011】スロットマシン1は、後述する主基板ボックス14、リールユニット15(可変表示装置ともいう)、ホッパーユニット16、電源ボックス17、オーバーフロータンク18が収容される収容箱3と、該収容箱3の前面に上下の多関節蝶番13a,13bによって開閉自在に設けられる前面扉2とから構成されている。
【0012】収容箱3は、上部の天板4と左右の側板5,6と下部の底板7と背面の背板8とによって直方体状に組み付けられている。また、前面扉2は、合成樹脂によって一体成形される前面枠9に前面飾り枠10、タイトルパネル11、メダル受皿12を装着して構成される。前面飾り枠10には、その上部に入賞態様等を説明する説明文等が表示される説明パネル434と前記リールユニット15の3つのリール駆動ユニット200a?200cの一部を視認し得る透視窓900が形成される遊技パネル350が一体的に取り付けられ、更に、その周囲を囲むように内部にランプが収容されるランプカバー(第1ランプカバー406、第2ランプカバー411、第3ランプカバー414、第4ランプカバー423、第5ランプカバー426、第6ランプカバー431)が取り付けられ、またその下部にスタートレバー539、ストップボタン533,534,535、精算ボタン522、1BTEボタン525、MAXBETボタン528、メダル詰まり解消ボタン542、及びメダル投入口530等の操作部が設けられている。
【0013】遊技パネル350には、リール駆動ユニット200a?200c(以下、リール200a?200cと略称する)のそれぞれの表面に描かれる複数の図柄(3つの図柄と上下の図柄の半分程度)を視認し得る透視窓900が印刷形成されていると共に・・・
・・・
【0018】スタートレバー539は、ゲームを開始する際に操作するレバーである。賭数を設定した後、このスタートレバー539を操作することにより各リール200a,200b,200cが一斉に回転し始める。各ストップボタン533,534,535は、ゲームが開始した後、回転しているリールを停止させる際に操作するボタンである。」

(ウ)
「【0022】・・・スタートランプ部909が点灯している状態でスタートレバー539を操作すれば、各リール200a,200b,200cが一斉に回転(可変表示とも言う。以下、同じ)し始める。各リール200a,200b,200cには、複数の図柄が描かれており、リールの回転に伴って透視窓900に現れる図柄の種類が次々と変動し、複数種類の図柄が可変表示される。
・・・
【0025】すべてのリールが停止した時点で、透視窓900から視認される各リール200a,200b,200cの上段、中段、下段の3段の図柄のうち、賭数に応じて定められる有効なライン上に位置する図柄の組合わせによって入賞の有無が決定される。
・・・
【0030】このレギュラーボーナスゲームでは1枚賭けの遊技しか許容されないが、スロットマシン1内部の制御により、各ゲームにおいて極めて高い確率(例えば、1/1.2程度)でJAC入賞当選フラグが設定される。JAC入賞当選フラグが設定された場合には、JAC入賞を発生させることができるように、リールの引込み制御が行なわれる。引込み制御とは、可変表示結果(ハズレ又は入賞)を予めスロットマシンの内部の制御で決定し、表示結果に沿うようにリールの停止タイミングを制御することを言う。引込み制御が行なわれることにより、遊技者の目押しのタイミングを基準にして、そのタイミングに一致する図柄の次の図柄から数えて最大4コマ分だけ図柄が移動して停止図柄が調整される。これにより、例えば、可変表示結果をハズレとすることがスロットマシンの内部の制御で予め決定されている場合には、たとえ遊技者の目押しが入賞を発生させるタイミングで行なわれたとしても図柄がずれるようにリールが制御される。一方、例えば、JAC入賞当選フラグが設定され、可変表示結果をJAC入賞することがスロットマシン内部の制御で予め決定されている場合には、JAC入賞の表示結果となるようにリール制御される。このため、各レギュラーボーナスゲームで極めて高い確率でJAC入賞当選フラグが設定されることにより、遊技者は、レギュラーボーナス入賞によって極めて高い確率で、その後、JAC入賞を8回発生させることができる。」

(エ)
「【0040】(2-3)背板
背板8には、図4に示すように、その上部に長方形状の背面部放熱開口24が開設され、そのやや下部一側(前面扉2の開放側)に円形の外部接続配線通し穴25が開設されている。背面部放熱開口24は、前記上部放熱開口20の内側から閉塞する防犯用網38がL字型に曲折されてその防犯用網38によって閉塞されると共に、主基板ボックス14に内蔵される主基板135(図18参照)から発生する熱を外部に放出するためのものである。また、外部接続配線通し穴25は、後述する外部集中端子板150からの配線を外部に引き出すためのものであり、引き出した配線は、例えば、遊技場の管理コンピュータに接続される。」

(オ)
「【0086】収容箱3内に装着される部品としては、上記した主基板ボックス14以外に、外部集中端子板150、電源ボックス17、オーバーフロータンク18、ホッパーユニット16、リールユニット15、等があるが、次にこれらについて図19乃至図32を参照して詳細に説明する。図19は、収容箱3に最初に装着される部品と収容箱3との関係を示す斜視図であり、図20は、収容箱3に次に装着される部品と収容箱3との関係を示す斜視図であり、図21は、電源ボックス17の斜視図であり、図22は、オーバーフロータンク18の正面図・平面図・側面図・一部断面図であり、図23は、リールユニット15の斜視図であり、図24は、ホッパーユニット16及びオーバーフロータンク18を収容箱3に収容した状態での斜視図であり、図25は、ホッパーユニット16の斜視図であり、図26は、ホッパーユニット16に取り付けられる払出メダル計数センサ191の取付構造を示す側面図と斜視図であり、図27は、1つのリール駆動ユニット200cの左側から見た分解斜視図であり、図28は、1つのリール駆動ユニット200cの右側から見た分解斜視図であり、図29は、リール201の分解斜視図であり、図30は、リールテープ205とリールテープ保持主枠206の組付構造の拡大斜視図であり、図31は、リールユニット15の分解斜視図であり、図32は、リール支持板203bのスライド移動する状態を示す斜視図である。
【0087】(2-12)外部集中端子板
右側板6の内側であってリールユニット支持枠板43のやや上部に、図19に示すように、外部集中端子板取付部材144がネジ145によって止着される。外部集中端子板取付部材144は、合成樹脂によって格子状に形成されるものである。
【0088】外部集中端子板取付部材144に取り付けられる外部情報出力手段としての外部集中端子板150は、図20に示すように、主基板コネクタ151、試験用コネクタ152、ホールコンピュータ用コネクタ153、及び試験用コネクタ154が実装されている。主基板コネクタ151には、主基板135からの情報を送出する信号線がリール中継基板235(図28参照)を介して接続されるものであり、試験用コネクタ152(ストップ信号出力コネクタ),154(モータの励磁信号出力コネクタ)は、試験機関が試験を行なう際に接続するコネクタであり、このコネクタに接続することにより、主基板135から送られてきた動作信号(ストップ信号及び励磁信号)に基づいてストップボタン533?535が操作されてから停止するまでの時間が規格の範囲内であるか否かを検査することができる。また、ホールコンピュータ用コネクタ153には、レギュラーボーナスゲーム又はビッグボーナスゲーム中であるか否かの管理情報信号や投入メダル数、払出メダル数の管理情報信号が主基板135から送られてきた情報に基づいて管理コンピュータに向けて出力されるものである。」

(カ)図面の図20には、収容箱3の内部に外部集中端子板150を設けることが図示されている。

そして、上記記載事項(ア)?(オ)、及び図面に記載された事項(カ)を総合すると、甲第5号証には、次の発明(以下、「甲5発明」という。)が記載されていると認められる。

(甲5発明)
「a 複数の図柄が描かれており、回転に伴って透視窓900に現れる図柄の種類が次々と変動し、複数種類の図柄が可変表示される各リール200a,200b,200cから構成され(【0011】、【0022】)、
b すべてのリールが停止した時点で、透視窓900から視認される各リール200a,200b,200cの上段、中段、下段の3段の図柄のうち、賭数に応じて定められる有効なライン上に位置する図柄の組合わせによって入賞の有無が決定され(【0025】)、
遊技制御手段から導出される情報を管理コンピュータに向けて外部に出力する外部情報出力手段を備えたスロットマシンにおいて(【請求項1】)、
c スロットマシン1は、上部の天板4と左右の側板5,6と下部の底板7と背面の背板8とによって直方体状に組み付けられている収容箱3とから構成され、背板8には、外部接続配線通し穴25が開設され(【0011】、【0012】、【0040】)、
外部接続配線通し穴25は、外部集中端子板150からの配線を外部に引き出すためのものであり、引き出した配線は遊技場の管理コンピュータに接続され(【0040】)、
d 収容箱3の内部に外部集中端子板150を設け(図20)、
外部集中端子板150は、ホールコンピュータ用コネクタ153が実装され、ホールコンピュータ用コネクタ153は、レギュラーボーナスゲーム又はビッグボーナスゲーム中であるか否かの管理情報信号や投入メダル数、払出メダル数の管理情報信号が管理コンピュータに向けて出力され(【0088】)、
外部集中端子板150からの配線は、遊技場の管理コンピュータに接続され(【0040】)、
h 可変表示結果(ハズレ又は入賞)を予めスロットマシンの内部の制御で決定し(【0030】)、
i ゲームが開始した後、回転しているリールを停止させる際に操作するボタンである各ストップボタン533,534,535(【0018】)、
から構成される、
s スロットマシン1(【0011】)。」

(6)甲第6号証(特開2009-245759号公報)には、図面と共に以下の事項が記載されている。

(ア)
「【特許請求の範囲】
・・・
【請求項4】
配線部材の長手方向の一端に形成された一端側接続部と、前記配線部材を通す大きさの引き出し口を形成した周辺部材とを有し、前記周辺部材内部の接続部に接続した前記一端側接続部の近傍で配線部材を折返して、前記配線部材の引き出し方向を、前記接続方向と同じ向きに設定したことを特徴とする電気配線の抜け防止構造。」

(イ)
「【0001】
この発明は、電気配線の抜け防止構造に関する。
【0002】
配線部材に抜け方向の力が加わった際の抜け防止手段としては、・・・」

(ウ)
「【0016】
実施の形態4.
本例は、配線部材1の引き出し方向を、接続方向Wと同じ向きに設定している。図3に示すように接続部2からの配線部材1の引き出し方向を、図1、図2など、これまでの例とは逆にする。つまり、配線部材1の一端側接続部を周辺部材3内の接続部2に接続した後、U字状に折返して向きを逆転させ、引き出し口3aに通すという構成である。配線部材1に特別の構成を付加する必要はなく、配線の引き回しにより抜け防止効果を得るのである。
【0017】
このように、接続部2からの配線部材1の引き出し方向を折返して反転させることにより、従来と同じ抜け方向Wでの荷重がかかっても、抜ける方向に働かず、また、配線部材1の引き出し方向を反転していることで、たわみ部分が発生しているため、このたわみ部分を利用し、抜け方向Wの荷重を該たわみ部分で吸収してしまう、もしくは、抜け方向の荷重を、応力集中させることなく緩和することができる。」

そして、上記記載事項(ア)?(ウ)を総合すると、甲第6号証には、次の事項(以下、「甲6記載の事項」という。)が記載されていると認められる。

(甲6記載の事項)
「配線部材に抜け方向の力が加わった際の抜け防止手段として(【0002】)、
配線部材の長手方向の一端に形成された一端側接続部と、配線部材を通す大きさの開口である引き出し口を形成した周辺部材を有し、一端側接続部を周辺部材内の接続部に接続し、
配線部材の引き出し方向を、接続方向と同じ向きに設定する、
電気配線の抜け止め構造(【請求項4】)。」

(7)特許異議申立人が平成30年7月19日付け意見書において新たに提示した甲第7号証(特開2012-11182号公報)には、図面と共に以下の事項が記載されている。

(ア)
「【請求項4】
請求項3に記載の遊技台であって、
複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリールと、
前記リールの回転を指示するための回転指示手段と、
複数種類の役から所定の役を抽選により決定する役抽選手段と、
前記複数のリール各々に対して設けられ、リールの回転を個別に停止させる停止操作手段と、
前記役抽選手段の抽選結果と前記停止操作手段の操作に基づいてリールの回転の停止に関する停止制御を行う停止制御手段と、
前記停止制御により、表示窓上の予め定められた有効ライン上に停止表示された図柄組み合わせが、前記役抽選手段により内部当選した役に対応して定められた図柄組み合わせであるか否かにより役の入賞を判定する判定手段とを備えたものであることを特徴とする遊技台。」

(イ)
「【0022】
以下、図面を用いて、本発明の実施形態に係るスロットマシン100について説明する。
・・・
【0031】
貯留枚数表示器125は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。遊技情報表示器126は、各種の内部情報(例えば、ボーナス遊技中のメダル払出枚数)を数値で表示するための表示器である。払出枚数表示器127は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を表示するための表示器である。貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、および、払出枚数表示器127は、7セグメント(SEG)表示器とした。
・・・
【0033】
ストップボタンユニット136には、左ストップボタン137、中ストップボタン138および右ストップボタン139で構成されるストップボタン137乃至139が設けられている。ストップボタン137乃至139は、本発明の停止操作手段の一例に相当するものであり、スタートレバー135の操作によって回転を開始したリール110乃至112を個別に停止させるためのボタン型のスイッチであり、各リール110乃至112に対応づけられている。より具体的に言えば、左ストップボタン137を操作することによって左リール110を停止させることができ、中ストップボタン138を操作することによって中リール111を停止させることができ、右ストップボタン139を操作することによって右リール112を停止させることができる。以下、ストップボタン137乃至139に対する操作を停止操作と言い、最初の停止操作を第1停止操作、次の停止操作を第2停止操作、最後の停止操作を第3停止操作という。また、回転中の各リール110乃至112を全て停止させるためにストップボタン137乃至139を停止操作する順序を停止操作順序または押し順という。さらに、第1停止操作を左リール110の停止操作とする停止操作順序を「順押し停止操作順序」または単に「順押し」と呼び、第1停止操作を右リール112の停止操作とする停止操作を「逆押し停止操作順序」または単に「逆押し」と呼ぶ。なお、各ストップボタン137乃至139の内部に発光体を設けてもよく、ストップボタン137乃至139の操作が可能である場合、該発光体を点灯させて遊技者に知らせることもできる。」

(ウ)
「【0046】
主制御部300は、リール装置110乃至112に設けたステッピングモータを駆動する駆動回路322、投入されたメダルを選別するメダルセレクタ170に設けたソレノイドを駆動する駆動回路324、メダル払出装置180に設けたモータを駆動する駆動回路326、各種ランプ339(入賞ライン表示ランプ120、告知ランプ123、遊技メダル投入可能ランプ124、再遊技ランプ122、遊技メダル投入ランプ129は、遊技開始ランプ121、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、払出枚数表示器127)を駆動する駆動回路328を備えている。
・・・
【0055】
第2副制御部500は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、液晶表示装置157(演出画像表示装置)の表示制御および、演出装置160等を駆動する各種演出用駆動装置165の駆動制御を行う。なお、第2副制御部500は、例えば、液晶表示装置157の表示の制御を行う制御部、各種演出用駆動装置165の制御を行う制御部(例えば、シャッタ163のモータ駆動を制御する制御部)とするなど、複数の制御部で構成するようにしてもよい。
・・・
【0058】
<入賞役の種類>
次に、図5を用いて、スロットマシン100の入賞役の種類について説明する。なお、同図は入賞役(作動役を含む)の種類、各入賞役に対応する図柄組み合わせ、各入賞役の作動または払出を示す図である。
【0059】
スロットマシン100の入賞役には、特別役(特別役1、特別役2)と、一般役(再遊技役1?再遊技役7、小役1?小役5)がある。なお、入賞役の種類は、これに限定されるものではなく、任意に採用できることは言うまでもない。
・・・
【0064】
「再遊技役(再遊技役1から再遊技役7)は、入賞により次回の遊技でメダル(遊技媒体)の投入を行うことなく遊技を行うことができる入賞役(作動役)であり、メダルの払出は行われない。なお、対応する図柄組み合わせは、再遊技役1は「リプレイ-リプレイ-リプレイ(通常リプレイ)」、再遊技役2は「リプレイ-リプレイ-ベル(準備リプレイ)」、再遊技役3は「リプレイ-リプレイ-スイカ(突入リプレイ)」、再遊技役4は「ベル-リプレイ-スイカ(パンクリプレイ)」、再遊技役5は「ベル-リプレイ-リプレイ(制御リプレイ1)」、再遊技役6は「リプレイ-ベル-リプレイ(制御リプレイ2)」、再遊技役7は「ベル-ベル-リプレイ(制御リプレイ3)」である。なお、主制御部300は、再遊技役2に対応する図柄組み合わせが表示されたことに基づいて遊技状態を再遊技高確率準備状態(以下、この状態をRT3と称することがある)に移行させ、再遊技役3に対応する図柄組み合わせが表示されたことに基づいて遊技状態を再遊技高確率状態(以下、この状態をRT4と称することがある)に移行させ、再遊技役4に対応する図柄組み合わせが表示されたことに基づいて遊技状態を再遊技低確率状態(以下、この状態をRT0と称することがある)に移行させる。これらの遊技状態については後述する。
・・・
【0066】
「小役(小役1?小役5)」(以下、それぞれ「小役1」、「小役2」、「小役3」、「小役4」、「小役5」と称する場合がある)は、入賞により所定数のメダルが払い出される入賞役で、対応する図柄組み合わせは、小役1が「ANY-チェリー-ANY(チェリー)」、小役2が「スイカ-スイカ-スイカ(スイカ)」、小役3が「セブン1-ベル-ベル(青ベル)」、小役4が「セブン2-ベル-ベル(赤ベル)」、小役5が「BAR-ベル-ベル(黒ベル)」である。また、対応する払出枚数は同図に示す通りである。なお、「ANY-チェリー-ANY」の場合、中リール110の中リール中段図柄が「チェリー」であればよく、左リール111と右リール112の図柄はどの図柄でもよい。」

(エ)
「【0069】
スロットマシン100は、大別すると再遊技低確率状態(RT0)、特別遊技状態(RT1)、特別役内部当選状態(RT2)、再遊技高確率準備状態(RT3)、再遊技高確率状態(RT4)の5つの遊技状態があり、これらの遊技状態は主制御部300によって制御されている。図6には、これらの5つの遊技状態が示されている。この図には、各遊技状態を結ぶ矢印上に記載された条件が成立した場合に、その矢印方向に向かって遊技状態が遷移することが示されている。この遊技状態が移行する条件には、所定の役が成立することや所定の遊技数を消化することなどがある。
【0070】
図7は各遊技状態における入賞役の抽選テーブルを示す図である。横軸はそれぞれの遊技状態を表し、縦軸はそれぞれの入賞役の抽選値を示す。以降説明する各遊技状態における役の内部当選確率は、ROM306に用意された抽選データから、各々の役に対応付けされた抽選データの範囲に該当する数値データを、内部抽選時に取得される乱数値の範囲の数値データ(例えば65535)で除した値で求められる。例えば、RT1(特別遊技状態)においては、小役1の抽選値が512であり、小役1の当選確率は512/65536*100≒8%である。抽選データは、予めいくつかの数値範囲に分割され、各数値範囲に各々の役やハズレを対応付けしている。内部抽選を実行した結果得られた乱数値が、何れの役に対応する抽選データに対応する値であったかを判定し、内部抽選役を決定する。この抽選データは少なくとも1つの役の当選確率を異ならせた設定1?設定6が用意され、遊技店の係員等はいずれかの設定値を任意に選択し、設定することができる。」

(オ)
「【0077】
<再遊技高確率準備状態(RT3)>
再遊技高確率準備状態は、再遊技低確率状態よりも再遊技役の内部当選確率が高い遊技状態である。また、再遊技低確率状態よりも後述する再遊技高確率状態に移行しやすい遊技状態でもある。再遊技高確率準備状態では、図7に示す横軸の「RT3」の列にある抽選テーブルを参照して内部当選する入賞役を抽選する。
【0078】
再遊技高確率状態において内部当選する入賞役には、特別役1および特別役2、再遊技役3-4-5、再遊技役3-4-6、再遊技役3-4-7、再遊技役3-4-5-6、再遊技役3-4-5-7、再遊技役3-4-6-7、小役1から小役5がある。なお、入賞役に当選しなかった場合はハズレとなり、入賞役に対応する図柄組み合わせは表示されない。
【0079】
ここで「再遊技役3-4-5」とは再遊技役3、再遊技役4、および再遊技役5が同時に当選したことを指す。同様に「再遊技役3-4-6」は、再遊技役3、再遊技役4、および再遊技役6が同時に当選したことを指し、「再遊技役3-4-7」は、再遊技役3、再遊技役4、および再遊技役7が同時に当選したことを指し、「再遊技役3-4-5-6」は、再遊技役3、再遊技役4、再遊技役5、および再遊技役6が同時に当選したことを指し、「再遊技役3-4-5-7」は、再遊技役3、再遊技役4、再遊技役5、および再遊技役7が同時に当選したことを指し、「再遊技役3-4-6-7」は、再遊技役3、再遊技役4、再遊技役6、および再遊技役7が同時に当選したことを指す。これらの場合、遊技者の停止操作順序に応じてどの役に対応する図柄組み合わせが表示されるかが決定される(図7備考欄参照)。本実施形態では、「再遊技役3-4-5」が内部当選して、左リール110の停止操作、中リール111の停止操作、右リール112の停止操作の順番で停止操作がされた場合に再遊技役4(当審注:【0064】の「再遊技役3は・・・(突入リプレイ)」との記載、図5の「再遊技役3」が突入リプレイであるとの記載、及び図7の「再遊技役3-4-5」で「左→中→右(停止順)で再遊技役3(突入リプレイ)を表示」との記載からみて、当該「再遊技役4」は「再遊技役3」の明らかな誤記である。)に対応する図柄組み合わせ(突入リプレイ)が表示され、それ以外の場合は再遊技役3(当審注:【0064】、図5、図7の記載によれば、当該「再遊技役3」は「再遊技役4」の明らかな誤記である。)に対応する図柄組み合わせ(パンクリプレイ)が表示される。また、「再遊技役3-4-6」が内部当選して、左リール110の停止操作、右リール112の停止操作、中リール111の停止操作の順番で停止操作がされた場合に再遊技役4(当審注:再遊技役3の明らかな誤記)に対応する図柄組み合わせ(突入リプレイ)が表示され、それ以外の場合は再遊技役3(当審注:再遊技役4の明らかな誤記)に対応する図柄組み合わせ(パンクリプレイ)が表示される。また、「再遊技役3-4-7」が内部当選して、中リール111の停止操作、左リール110の停止操作、右リール112の停止操作の順番で停止操作がされた場合に再遊技役4(当審注:再遊技役3の明らかな誤記)に対応する図柄組み合わせ(突入リプレイ)が表示され、それ以外の場合は再遊技役3(当審注:再遊技役4の明らかな誤記)に対応する図柄組み合わせ(パンクリプレイ)が表示される。また、「再遊技役3-4-5-6」が内部当選して、中リール111の停止操作、右リール112の停止操作、左リール110の停止操作の順番で停止操作がされた場合に再遊技役4(当審注:再遊技役3の明らかな誤記)に対応する図柄組み合わせ(突入リプレイ)が表示され、それ以外の場合は再遊技役3(当審注:再遊技役4の明らかな誤記)に対応する図柄組み合わせ(パンクリプレイ)が表示される。また、「再遊技役3-4-5-7」が内部当選して、右リール112の停止操作、左リール110の停止操作、中リール111の停止操作の順番で停止操作がされた場合に再遊技役4(当審注:再遊技役3の明らかな誤記)に対応する図柄組み合わせ(突入リプレイ)が表示され、それ以外の場合は再遊技役3(当審注:再遊技役4の明らかな誤記)に対応する図柄組み合わせ(パンクリプレイ)が表示される。また、「再遊技役3-4-6-7」が内部当選して、右リール112の停止操作、中リール111の停止操作、左リール110の停止操作の順番で停止操作がされた場合に再遊技役4(当審注:再遊技役3の明らかな誤記)に対応する図柄組み合わせ(突入リプレイ)が表示され、それ以外の場合は再遊技役3(当審注:再遊技役4の明らかな誤記)に対応する図柄組み合わせ(パンクリプレイ)が表示される。
・・・
【0081】
図6には、再遊技高確率準備状態(RT3)において、再遊技役3に対応する図柄組み合わせが表示された場合には、上述した再遊技高確率状態(RT4)に移行することが示され、再遊技役4に対応する図柄組み合わせが表示された場合には、上述した再遊技低確率状態(RT0)に移行することが示されている。また、同図には、再遊技高確率準備状態(RT3)において、特別役1または特別役2に内部当選した場合は後述する特別役内部当選状態(RT2)に移行することが示されている。
【0082】
<再遊技高確率状態(RT4)>
再遊技高確率状態は、再遊技低確率状態よりも再遊技役の内部当選確率が高い遊技状態である。再遊技高確率状態では、図7に示す横軸の「RT4」の列にある抽選テーブルを参照して内部当選する入賞役を抽選する。再遊技高確率状態において内部当選する入賞役には、特別役1および特別役2と、再遊技役1と、小役1から小役5がある。なお、入賞役に当選しなかった場合はハズレとなり、入賞役に対応する図柄組み合わせは表示されない。
【0083】
再遊技高確率状態に移行すると、第1副制御部400によって後述する停止操作演出が実行される。この演出によって内部当選した役の図柄を揃えやすくなり、遊技者がメダルを獲得しやすい状態になる。また、図7に示す抽選テーブルにおいて、「RT4」と「RT0」とを比較すると、メダルを獲得できる小役1?小役5の当選確率は同じであるものの、再遊技役に当選する確率が「RT4」の方が高くなっており、遊技者がメダルを消費しにくくなっている。したがって、この再遊技高確率状態は、再遊技低確率状態よりも遊技者に有利な状態である。なお、この停止操作演出が実行され、かつ通常遊技状態よりも再遊技に内部当選する確率が高い遊技状態をART(アシストリプレイタイム)遊技状態と呼ぶ場合がある。」

(カ)
「【0089】
また、この特別遊技状態では、1回の遊技で払出しされたメダルの枚数からベットされたメダルの枚数を引いた数である差枚数が計算されるとともに、この差枚数を累計した値が液晶表示装置157に表示される。なお、1回の遊技とは、遊技媒体が投入されたタイミング又は回転操作手段が操作されたタイミングのうちいずれか先のタイミングから、全リールの停止タイミング又は払出しがある場合にはその払出しが終了したタイミングまでをいう。」

(キ)
「【0092】
<AT遊技状態>
上述したとおり、本実施形態のスロットマシン100の主制御部300は、5つの遊技状態(RT0、RT1、RT2、RT3、RT4)を制御している。第1副制御部400では、遊技状態が特別遊技状態(RT1)以外の場合に、内部当選した役に関する情報を報知する停止操作演出が実行される場合がある。以下、この停止操作演出が実行されている状態をAT(アシストタイム)遊技状態と称する。ここで、このAT遊技状態の詳細について説明する。
【0093】
AT遊技状態では、内部当選した役を成立させるために停止操作手段の操作タイミング又は押す順番を報知する演出が実行される。本実施形態のスロットマシン100では、再遊技高確率状態(RT4)に移行するために、押し順リプレイが成立した場合には、再遊技役2(準備リプレイ)又は再遊技役3(突入リプレイ)の図柄を揃えるための停止操作順序を報知する演出(例えば、再遊技役1-2-5が内部当選している場合には、左、中、右の順番で停止することを報知する演出)が実行される。また、小役3?小役5の入賞役が内部当選した場合には、その内部当選した入賞役に関する報知(例えば、小役3の場合は青、小役4の場合は赤、小役5の場合は黒というように、内部当選役を示す色の報知)が実行される。
【0094】
本実施形態のスロットマシン100では、第1副制御部のRAM408に記憶されているAT遊技フラグがオンの場合に、第1副制御部メイン処理(図11(a)参照)において、AT遊技状態となる演出が実行される。このAT遊技フラグは、第1副制御部400のRAM408に記憶されているAT遊技状態移行回数が1以上であればオンに設定され、所定の条件を満たした場合にオフに設定される(詳細は後述する)。なお、AT遊技状態移行回数とは別にAT遊技が実行される遊技の回数をRAM408に記憶しておき、この遊技の回数だけAT遊技状態となるものであってもよい。
【0095】
また、特別遊技状態(RT1)の場合と同様に、このAT遊技状態でも1回の遊技における差枚数が計算されるとともに、この差枚数を累計した値が液晶表示装置157に表示される。
【0096】
<主制御部メイン処理>
次に、図8を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
・・・
【0108】
ステップS121では遊技状態制御処理を行う。遊技状態制御処理では、再遊技低確率状態(RT0)、特別遊技状態(RT1)、特別役内部当選状態(RT2)、再遊技高確率準備状態(RT3)、再遊技高確率状態(RT4)の各遊技状態の移行に関する処理を行い、それらの開始条件又は終了条件の成立により、遊技状態を移行する。・・・」

(ク)
「【0128】
<第1副制御部400の処理>
次に、図11を用いて、第1副制御部400の処理について説明する。なお、図11(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートである。図11(b)は、第1副制御部400のコマンド受信割込処理のフローチャートである。図11(c)は、第1副制御部400のタイマ割込処理のフローチャートである。図11(d)は、図11(a)に示すコマンド処理のフローチャートである。
・・・
【0142】
次に図12を用いて、内部当選コマンド受付時処理について説明する。同図は、内部当選コマンド受付時処理を示すフローチャートである。このこの処理は、主制御部300から送信される内部当選コマンドを受け付けた場合に、図11(d)に示すステップS443で実行される処理の一つである。
・・・
【0144】
次にステップS503では、AT抽選処理が実行される。具体的には、RAM408に記憶されている内部当選情報が所定の役(本実施形態では、小役1(チェリー)および小役2(スイカ))である場合に、所定の確率でAT遊技を付与するか否かを決定するAT付与抽選が実行される。この抽選に当選すると、RAM408内に記憶されているAT遊技状態移行回数(詳細は後述)に1が加算される。なお、AT遊技状態移行回数に加算される数は2や10など、1以外の数であってもよく、また、加算せずに前のAT遊技状態移行回数を破棄して新たなAT遊技状態移行回数を記憶してもよい。
・・・
【0148】
次に図13を用いて、遊技状態制御コマンド受付時処理について説明する。同図は、遊技状態制御コマンド受付時処理を示すフローチャートである。この処理は、主制御部300から送信される遊技状態制御コマンドを受け付けたことにより、図11(d)に示すステップS443で実行される処理の一つである。
【0149】
まず、ステップS601では、AT遊技更新処理が実行される。具体的には、AT遊技開始処理又はAT遊技終了処理のうちのいずれか一つが実行される。
【0150】
まず、AT遊技中でない場合には、AT遊技開始処理が実行される。このAT遊技開始処理では、第1副制御部のRAM408に記憶されているAT遊技状態移行回数が1以上であれば、このAT遊技状態移行回数が1減算されて、RAM408に設けられたAT遊技フラグがオンに設定される。このAT遊技フラグがオンの場合にはAT遊技状態となり、第1副制御部メイン処理(図11(a)参照)において停止操作演出が実行される。
・・・
【0152】
次に、AT遊技中である場合には、AT遊技終了処理が実行される。このAT遊技終了処理では、受信した遊技状態制御コマンドが、再遊技低確率状態(RT0)、および特別遊技状態(RT1)に移行することを示すコマンドである場合には、AT遊技フラグがオフに設定され、AT遊技状態が終了する。一方、上記以外の遊技状態制御コマンドを受信した場合には、AT遊技フラグがオンのままとなり、AT遊技状態が継続される。」

(ケ)
「【0155】
ここで、差枚数カウントフラグとは、差枚数を計算するか否かを示すフラグであり、差枚数カウントフラグがオンに設定されていると、遊技毎に差枚数が算出され、その値がRAM408内に設けられた差枚数カウンタに累計される。
・・・
【0159】
ステップS613では、差枚数情報の設定処理が実行される。具体的には、例えば液晶表示装置157に差枚数カウンタの値を表示するための情報が設定される。なお、本実施形態のスロットマシン100では、差枚数カウンタが0未満の場合には0を表示するための情報が設定され、それ以外の場合には差枚数カウンタの値をそのまま表示するための情報が設定される。この情報を設定した後、ステップS615に進む。
・・・
【0161】
次に図14を用いて、差枚数カウンタ更新処理について説明する。同図は、図13に示す差枚数カウンタ更新処理(ステップS607)の詳細を示すフローチャートである。
【0162】
まずステップS701では、1回の遊技におけるメダルの払出し枚数から投入枚数の差(差枚数)が計算される。投入されたメダルの枚数を示す情報は、主制御部300から送信される投入枚数コマンドに含まれており、このコマンドを受信した際に、第1副制御部のRAM408に記憶されている。また、払出し枚数を示す情報は、主制御部300から送信される払出枚数コマンドに含まれており、このコマンドを受信した際に、第1副制御部のRAM408に記憶されている。これらの情報を用いて差枚数が計算される。」

(コ)
「【0205】
その後のART遊技状態は、再遊技役に内部当選する確率が高い遊技状態であり、AT遊技状態よりも遊技者がメダルを損失しにくく、遊技者に有利な遊技状態である。ここでは、このART遊技状態が、3枚のメダルを投入すると平均4.4枚のメダルが払い出される遊技状態(1遊技当たりの平均差枚数が1.4枚)であるものとして説明を続ける。
・・・
【0212】
まず、主制御部300により遊技状態が再遊技低確率状態(RT0)に設定された状態で、第1副制御部400によりAT遊技状態が設定される(図13に示すステップS601)と、図13に示すステップS609(詳細は図17のステップS1005およびステップS1007参照)によって差枚数カウンタの初期設定がされ、さらにステップS607(詳細は図14のステップS703参照)によって差枚数のカウントが実行される。また、第1副制御部400は、第2副制御部500に差枚数カウンタの値に基づく報知を実行させる(詳細は図13のステップS613参照)。図21(a)から(b)にかけて、再遊技低確率状態(RT0)においてAT遊技状態になったことが示され、その後、図21(b)には、液晶表示装置157で実行される演出に合わせてメダル獲得数が報知されている様子が示されている。
【0213】
AT遊技状態において差枚数カウンタの値がマイナスの状態でART遊技状態(再遊技高確率状態(RT4))に移行すると、図14に示すステップS707(詳細は図15のステップS805参照)が実行され、差枚数カウンタの値が0にリセットされる。図21(b)から(c)にかけて、AT遊技状態中に差枚数カウンタの値が減少しており、その一例としてAT遊技状態中のある時点において、差枚数カウンタの値が-30になっていることが示されている。その後、再遊技役2および再遊技役3に続けて入賞してART遊技状態である再遊技高確率状態(RT4)に移行した様子が示されており、マイナスであった差枚数カウンタの値が0にリセットされていることが示されている。このリセットによって、AT遊技状態の開始時を基準(図20(b)の差枚数算出基準A参照)として差枚数をカウントしていたものが、ART遊技状態の開始時を基準(図20(b)の差枚数算出基準B参照)とするものに変更される。
【0214】
その後再び差枚数のカウント(図14のステップS703)およびメダル獲得数の報知が実行される。図21(c)から(d)にかけて、小役3に入賞したことが示され、図21(d)には、7枚のメダルを獲得(3枚のメダル使用に対して10枚の払出し)した状態であることが報知されている様子が示されている。
【0215】
上記図19から図21の説明では、再遊技低確率状態(RT0)のときにAT遊技状態になり、その後AT遊技状態のまま再遊技高確率準備状態(RT3)に移行し、その後ART遊技状態である再遊技高確率状態(RT4)に移行した例を挙げた。このAT遊技状態である期間が、ART遊技状態を第2遊技状態としたときの、第1遊技状態の一例に相当すると説明した。この例では、第1遊技状態が、所定の基準状態(ここでは、再遊技低確率状態(RT0))と、この基準状態よりも第2遊技状態に移行する確率が高い準備状態(ここでは、再遊技高確率準備状態(RT3))とを含むものであるが、本発明においては第2遊技状態が第1遊技状態よりも遊技者に有利な遊技状態であればよい。したがって、上記例のように第1遊技状態が複数の遊技状態を含むものであってもよく、単一の遊技状態からなるものであってもよい。」

(サ)図面の図5には、「再遊技役3」の名称が「突入リプレイ」であり、「再遊技役4」の名称が「パンクリプレイ」であることが図示されている。

(シ)図面の図7には、
・「再遊技役3-4-5」で「左→中→右(停止順)で再遊技役3(突入リプレイ)を表示」「上記押し順以外で再遊技役4(パンクリプレイ)を表示」
・「再遊技役3-4-6」で「左→右→中(停止順)で再遊技役3(突入リプレイ)を表示」「上記押し順以外で再遊技役4(パンクリプレイ)を表示」
・「再遊技役3-4-7」で「中→左→右(停止順)で再遊技役3(突入リプレイ)を表示」「上記押し順以外で再遊技役4(パンクリプレイ)を表示」
・「再遊技役3-4-5-6」で「中→右→左(停止順)で再遊技役3(突入リプレイ)を表示」「上記押し順以外で再遊技役4(パンクリプレイ)を表示」
・「再遊技役3-4-5-7」で「右→左→中(停止順)で再遊技役3(突入リプレイ)を表示」「上記押し順以外で再遊技役4(パンクリプレイ)を表示」
・「再遊技役3-4-6-7」で「右→中→左(停止順)で再遊技役3(突入リプレイ)を表示」「上記押し順以外で再遊技役4(パンクリプレイ)を表示」
であることが図示されている。

(ス)図面の図21には、AT突入後に「AT中」との表示(図21(b))がなされ、その後の再遊技役3入賞-ART突入後に「ART中」との表示(図21(c))がなされる液晶表示装置157が図示されている。

そして、上記記載事項(ア)?(コ)、及び図面に記載された事項(サ)?(ス)を総合すると、甲第7号証には、次の事項(以下、「甲7記載の事項」という。)が記載されていると認められる。

(甲7記載の事項)
「a 複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリールを備え(【請求項4】)、
b、h、i 前記リールの回転を指示するための回転指示手段と、
複数種類の役から所定の役を抽選により決定する役抽選手段と、
前記複数のリール各々に対して設けられ、リールの回転を個別に停止させる停止操作手段と、
前記役抽選手段の抽選結果と前記停止操作手段の操作に基づいてリールの回転の停止に関する停止制御を行う停止制御手段と、
前記停止制御により、表示窓上の予め定められた有効ライン上に停止表示された図柄組み合わせが、前記役抽選手段により内部当選した役に対応して定められた図柄組み合わせであるか否かにより役の入賞を判定する判定手段とを備え(【請求項4】)、
j 内部当選情報が所定の役(小役1(チェリー)および小役2(スイカ))である場合に、所定の確率でAT遊技を付与するか否かを決定するAT付与抽選が実行され(【0144】)、この抽選に当選すると、第1副制御部400のRAM408(【0094】)内に記憶されているAT遊技状態移行回数に1が加算され(【0144】)、
第1副制御部400のRAM408に記憶されているAT遊技状態移行回数が1以上であれば、AT遊技フラグがオンに設定され、AT遊技状態となり(【0094】、【0150】)、AT遊技状態では、内部当選した役を成立させるために停止操作手段の操作タイミング又は押す順番を報知する演出が実行される(【0093】)、
第1副制御部400と(【0092】、【0128】)、
k 再遊技高確率準備状態(RT3)において(【0081】)、停止操作の順番で停止操作がされて(【0079】)再遊技役3に対応する図柄組み合わせの「リプレイ-リプレイ-スイカ」(突入リプレイ)(【0064】)が表示された場合には(【0081】)、再遊技低確率状態よりも再遊技役の内部当選確率が高い遊技状態である(【0082】)ART(アシストリプレイタイム)遊技状態と呼ばれる(【0083】)再遊技高確率状態(RT4)に移行する(【0081】)処理を行う(【0108】)、主制御部300と(【0096】)、
l AT突入後に「AT中」との表示がなされ、その後の再遊技役2入賞、再遊技役3入賞-ART突入すると「ART中」との表示がなされる、液晶表示装置157とを備え(図21)、
再遊技役2に対応する図柄組み合わせが表示されたことに基づいて遊技状態を再遊技高確率準備状態(RT3)に移行させ(【0064】)、再遊技高確率準備状態(RT3)において(【0081】)、停止操作の順番で停止操作がされずに(【0079】)再遊技役4に対応する図柄組み合わせが表示された場合には、再遊技低確率状態(RT0)に移行し(【0081】)、
m 入賞役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を表示するための払出枚数表示器127(【0031】)を駆動する駆動回路328を備えている主制御部300と(【0046】)、
n 1回の遊技におけるメダルの払出し枚数から投入枚数の差(差枚数)(【0162】)を累計した値が表示される液晶表示装置157(【0095】)を備え、
o 第1副制御部のRAM408(【0150】)内に、遊技毎に算出される差枚数の値が累計される差枚数カウンタ(【0155】)を設け、
差枚数カウンタの値は、液晶表示装置157に表示するものであり(【0159】)、
p 遊技状態が再遊技低確率状態(RT0)に設定された状態で、AT遊技状態が設定されると、差枚数カウンタの初期設定がされ、さらに差枚数のカウントが実行される(【0212】)、第1副制御部400(【0128】、【0148】、【0161】)と、
q AT遊技状態において差枚数カウンタの値がマイナスの状態でART遊技状態(再遊技高確率状態(RT4))に移行すると、差枚数カウンタの値が0にリセットされる(【0213】)、同第1副制御部400(【0128】、【0148】、【0161】)を備えた、
s スロットマシン100(【0022】)。」

(8)特許異議申立人が平成30年7月19日付け意見書において新たに提示した甲第8号証(特開2012-210333号公報)には、図面と共に以下の事項が記載されている。

(ア)
「【図面の簡単な説明】
【0015】
・・・
【図2】本発明の第1の実施の形態であって、各回転リールの図柄の配列を説明するための説明図である。
・・・
【図4】本発明の第1の実施の形態であって、役を説明するための説明図である。」

(イ)
「【0016】
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態を、図1?図16に基づいて説明する。
・・・
(スロットマシン10)
図1に概略を示すように、遊技機としてのスロットマシン10は、・・・」

(ウ)
「【0033】
また、役抽選手段100は、役抽選の結果を演出制御装置22に送信する。
(回転制御手段110)
回転制御手段110は、スタートスイッチ33の操作を契機に、3個すべての回転リール45の回転を開始させるとともに、3個すべての回転リール45の回転駆動を制御するものである。
具体的には、回転制御手段110は、スタートスイッチ33の操作を契機に、3個すべての回転リール45の回転を開始させて、その回転速度が所定の定常速度に達するまで加速処理を行う。そして、回転制御手段110は、回転リール45の回転速度が所定の定常速度に達したときには、回転リール45を所定の定常速度で定速回転させる定速処理を行う。
【0034】
(停止制御手段120)
停止制御手段120は、ストップスイッチ34の操作を契機として、役抽選手段100による役抽選の結果と、ストップスイッチ34が操作された時点における対応する回転リール45の回転位置とに基づいて、各回転リール45の回転を適位置で停止させる停止制御を行うものである。
具体的には、停止制御手段120は、各ストップスイッチ34が操作された際における対応する回転リール45の回転位置である操作位置を、対応するインデックスが検知されてから対応するストップスイッチ34が操作されるまでの間における対応するステッピングモータのステップ数で特定しつつ、有効入賞ライン上に直ちに停止できる図柄(すなわち、回転リール45の操作位置)を基準として、この図柄から回転方向に予め定められた個数(最大スベリコマ数、たとえば4コマ)移動した図柄までの範囲内で、対応する回転リール45を停止させるように形成されている。」

(エ)
「【0041】
また、本実施の形態では、プラム役、赤7プラム役、青7プラム役、BARプラム役、ベル役、チェリー役、特殊役及び再遊技役は、遊技状態の移行条件となっていない。すなわち、たとえばプラム役を構成する図柄の組み合わせが有効入賞ライン上に停止表示されても、遊技状態移行制御手段135は作動せず、現在の遊技状態に維持されたままとなる。
また、本実施の形態では、遊技状態移行制御手段135は、現在の遊技状態を示す信号を演出制御装置22に送信する。たとえば、遊技状態移行制御手段135は、遊技状態を移行させた場合に、移行後の遊技状態を示す信号を演出制御装置22に送信するようにしてもよいし、毎遊技、現在の遊技状態を示す信号を演出制御装置22に送信するようにしてもよい。
・・・
【0046】
本実施の形態では、演出制御装置22における演出状態(制御状態)として、通常演出状態と、ボーナス前兆演出状態と、AT前兆演出状態と、ガセ前兆演出状態と、AT状態とがある。演出制御装置22は、各演出状態において、役抽選の結果や、遊技状態などに応じて、遊技を盛り上げる種々の演出を行う。
また、通常演出状態は、通常の演出状態であり、遊技状態が通常状態、内部中状態又はボーナス状態である場合に実行されることがあるものである。また、演出制御装置22は、通常演出状態において、遊技状態がボーナス状態である場合には、ボーナス遊技を盛り上げる特定の演出を行う。
【0047】
また、ボーナス前兆演出状態は、通常演出状態とは異なる演出状態であって、ボーナス役に当選したこと遊技者に報知する場合があるとともに、最大で5回の遊技にわたって実行されるものである。すなわち、ボーナス前兆演出状態は、遊技状態が通常状態又は内部中状態である場合に実行されることがあるものである。
また、AT前兆演出状態は、通常演出状態とは異なる演出状態であって、後述する有利遊技へ移行することを遊技者に報知するとともに、最大で5回の遊技にわたって実行されるものである。また、AT前兆演出状態は、遊技状態が通常状態である場合に実行されることがあるものである。
【0048】
また、ガセ前兆演出状態は、通常演出状態とは異なる演出状態であって、ボーナス役に当選したこと及び後述する有利遊技へ移行することを遊技者に報知することはないもののこれら2つのうちの少なくともいずれか一方を遊技者に期待させるとともに、最大で5回の遊技にわたって実行されるものである。また、ガセ前兆演出状態は、遊技状態が通常状態である場合に実行されることがあるものである。
また、AT状態は、役抽選の結果に関する情報を遊技者に対して報知する報知演出を実行する演出状態である。また、AT状態は、遊技状態が通常状態である場合に実行されることがあるものである。」

(オ)
「【0081】
また、本実施の形態では、有利遊技移行決定手段200は、演出状態がAT状態でなくかつ後述するAT予約フラグが成立していない場合に、通常状態において、役抽選によりボーナス役に当選したときには、モード決定手段150により決定された現在のモード及び選択回数カウンタのカウント値に基づいて選択された移行抽選データテーブル(通常テーブル141a、高確率テーブル141b、第1確定テーブル141c又は第2確定テーブル141d)を参照せずに、ボーナス当選時テーブルを参照して移行抽選の抽選確率を取得し、取得した抽選確率で移行抽選を行い、AT遊技へ移行するか否かを決定する。
また、本実施の形態では、有利遊技移行決定手段200は、演出状態がAT状態でなくかつ後述するAT予約フラグが成立していない場合に、通常状態において、役抽選により特殊役に当選したときには、AT遊技へ移行することを決定する。なお、この場合には、有利遊技移行決定手段200は、所定の抽選確率で移行抽選を行い、AT遊技へ移行するか否かを決定するようにしてもよい。
・・・
【0090】
また、本実施の形態では、演出状態制御手段250は、AT前兆演出状態又はガセ前兆演出状態において、役抽選によりボーナス役に当選したときに、実行しているAT前兆演出状態又はガセ前兆演出状態を終了してボーナス前兆演出状態を開始する。なお、演出状態制御手段250は、AT前兆演出状態において、役抽選によりボーナス役に当選したときには、当選したボーナス役に対応するボーナス遊技が終了した後の最初(1回目)の遊技からAT状態を開始する。これにより、AT遊技が開始される(移行する)。
また、本実施の形態では、演出状態制御手段250は、通常演出状態において、役抽選により特殊役に当選した場合に、次の遊技からAT状態を開始する。また、演出状態制御手段250は、AT前兆演出状態又はガセ前兆演出状態において、役抽選により特殊役に当選したときに、実行しているAT前兆演出状態又はガセ前兆演出状態を終了して次の遊技からAT状態を開始する。これにより、AT遊技が開始される(移行する)。」

(カ)図面の図4には、「特殊役」の図柄の組み合わせが「BAR」「BAR」「BAR」であることが図示されている。

(キ)図面の図2には、各回転リールの図柄の配列が図示されるとともに、左リール46、中リール47及び右リール48のそれぞれには図柄が21あり、左リール46、中リール47及び右リール48のそれぞれにひとつずつのみ「BAR」図柄が存在することが図示されている。

そして、上記記載事項(ア)?(オ)、及び図面に記載された事項(カ)?(キ)を総合すると、甲第8号証には、次の事項(以下、「甲8記載の事項」という。)が記載されていると認められる。

(甲8記載の事項)
「l 演出制御装置22における演出状態(制御状態)として、通常演出状態と、ボーナス前兆演出状態と、AT前兆演出状態と、ガセ前兆演出状態と、AT状態とがあり(【0046】)、
通常演出状態において、役抽選により特殊役に当選した場合に、次の遊技からAT状態を開始し(【0090】)、
「特殊役」の図柄の組み合わせは「BAR」「BAR」「BAR」であり(図4)、
左リール46、中リール47及び右リール48のそれぞれには図柄が21あり、左リール46、中リール47及び右リール48のそれぞれにひとつずつ「BAR」図柄が存在し(図2)、
停止制御手段120は、有効入賞ライン上に直ちに停止できる図柄(回転リール45の操作位置)を基準として、この図柄から回転方向に予め定められた個数(最大スベリコマ数、たとえば4コマ)移動した図柄までの範囲内で、対応する回転リール45を停止させるように形成されている(【0034】)、
s スロットマシン10(【0016】)。」


第4 当審の判断
【理由1】(29条1項3号)及び【理由2】(29条2項)について

1 まず、本件発明は、甲1発明と同一であるか、又は甲1発明及び甲6記載の事項に基づいて容易に発明をすることができたものであるか検討する。

(1)本件発明と甲1発明の対比
本件発明と甲1発明とを分説にしたがって対比する。

(a)甲1発明の構成a、b、iにおける「個別に回転可能な3個のリール4a,4b,4cを主要構成要素とする図柄変動装置4」は、本件発明の「変動表示可能な可変表示部」に相当する。そして、スロットマシンにおける個別に回転可能な3個のリールの各々が、識別可能な複数種類の識別情報を有していることは技術常識であるから、甲1発明の構成a、b、iが、本件発明の構成Aを備えていることは明らかである。

(b)甲1発明の構成a、b、iにおける「スロットマシン1」は、本件発明の「遊技機」に相当する。そして、甲1発明は、「図柄変動装置4を作動させる始動レバー15と、図柄変動装置4の各リール4a,4b,4cを停止させる3個のリール停止ボタン16a,16b,16cとを有し」ているのだから、甲1発明のスロットマシン1が、「可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出」するものであることは明らかであり、また、スロットマシンにおいて、表示結果に応じて入賞が発生可能であることは技術常識である。
また、甲1発明の構成a、b、iにおける「遊技機設置島18の配線接続部21」は、本件発明の「外部機器」に相当する。そして、甲1発明のスロットマシン1(遊技機)は、それが有する端子板25の端子25aと、遊技機設置島18の配線接続部21を繋いでおり、遊技に関連する情報を送信していることは技術常識である。
してみれば、甲1発明の構成bが、本件発明の構成Bを備えていることは明らかである。

(c)甲1発明の構成cの、「コネクター300を備えた外部配線200」、「通すようになっている」、「蓋板24の上端に」「切り込まれ」る「割溝29」は、それぞれ、本件発明の「接続部材が有する配線」、「通過可能」、「通過孔」に相当する。
してみると、甲1発明の構成cは、本件発明の構成Cを備えているといえる。

(d)甲1発明の構成d、eにおける「外部配線200のコネクター300を接続する複数の端子25a」は、本件発明の「接続部材が有するコネクタを装着可能なコネクタ受け部」に相当する。
そして、甲1発明の複数の端子25a(コネクタ受け部)は、端子板25が有しており、その端子板25は、スロットマシン1の「蓋板24の内側面」に固着されているのだから、甲1発明の複数の端子25a(コネクタ受け部)がスロットマシン1(遊技機)の内部に設けられていることは明らかである。 してみると、甲1発明の構成d、eは、本件発明の構成D、Eを備えているといえる。

(f)コネクタにおいて、コネクタ受け部に前記コネクタが装着された装着状態が解除される方向が、コネクタがコネクタ受け部から離れる方向であることは、当業者にとって技術常識である。
そうすると、甲1発明における「端子25aからコネクタ300方向に延びる直線」が、本件発明の「コネクタ受け部から前記コネクタ受け部に前記コネクタが装着された装着状態が解除される方向に延びる直線」に相当することは明らかである。
そして、甲1発明における「割溝29から端子25aまで延びる直線と、端子25aからコネクタ300方向に延びる直線とのなす角度が90°以上」は、本件発明の「前記通過孔から前記コネクタ受け部まで延びる直線と、前記コネクタ受け部から前記コネクタ受け部に前記コネクタが装着された装着状態が解除される方向に延びる直線とのなす角度が90°以上」に相当する。
してみると、甲1発明の構成fは、本件発明の構成Fを備えているといえる。

(g)(i)(r)甲1発明の構成a、b、iの「図柄変動装置4の各リール4a,4b,4cを停止させる3個のリール停止ボタン16a,16b,16c」は、遊技者が表示結果を導出させるために操作するボタンであることは明らかであり、本件発明の構成Iの「遊技者が表示結果を導出させるために操作する導出操作手段」に相当する。
してみると、甲1発明の構成a、b、iは、本件発明の構成である
「G 前記遊技機は、
I 遊技者が表示結果を導出させるために操作する導出操作手段と、
R を更に備える」といえる。

(s)甲1発明の構成sの「スロットマシン1」は、本件発明の「遊技機」に相当する。
甲1発明の構成sは、本件発明の構成Sを備えている。

そうすると、上記(a)?(s)によれば、本件発明と甲1発明との一致点及び相違点は以下のとおりである。

(一致点)
「A 各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、
B 前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、前記表示結果に応じて入賞が発生可能であり、遊技に関連する遊技関連情報を外部機器に出力可能な遊技機であって、
C 前記遊技機に設けられ、前記遊技機と前記外部機器とを接続する接続部材が有する配線が通過可能な通過孔と、
D 前記遊技機の内部に設けられ、前記接続部材が有するコネクタを装着可能なコネクタ受け部と、
E を備え、
F 前記通過孔から前記コネクタ受け部まで延びる直線と、前記コネクタ受け部から前記コネクタ受け部に前記コネクタが装着された装着状態が解除される方向に延びる直線とのなす角度が90°以上となるように前記コネクタ受け部の位置に対する前記通過孔の位置が設定されており、
G 前記遊技機は、
I 遊技者が表示結果を導出させるために操作する導出操作手段と、
R を更に備える
S 遊技機。」

(相違点)(構成G、H、J、K、L、M、N、O、P、Q、R)
本件発明は、
「G 前記遊技機は、
H 前記入賞について発生を許容するか否かを決定する事前決定手段と、
J 遊技者にとって有利な有利状態に移行させる権利が付与されることで、遊技者にとって有利な前記導出操作手段の操作態様を特定可能な特定報知が行われる特定報知状態に制御する特定報知状態制御手段と、
K 特定表示結果が導出されることで、前記有利状態に移行させる有利状態移行手段と、
L 前記特定報知状態の制御が開始された後、前記有利状態に移行した場合、または前記特定表示結果を導出させる操作態様が報知されたにも関わらず前記特定表示結果が導出されなかった場合に、開始演出を実行する開始演出実行手段と、
M 前記入賞のうち付与入賞が発生した場合に遊技用価値を付与する遊技用価値付与手段と、
N 前記遊技用価値付与手段により付与された遊技用価値から遊技に用いた遊技用価値を減算した純増数を表示する純増数表示手段と、
O 前記純増数表示手段による前記純増数の表示に用いる値を計数する計数手段と、
P 前記特定報知状態の制御が開始されるときに前記計数手段による計数値を基準値に設定する第1の基準値設定手段と、
Q 前記開始演出が実行されるときに前記計数手段による計数値が前記基準値未満の場合に、前記有利状態に移行したか否かに関わらず前記計数値を前記基準値に設定する第2の基準値設定手段と、
R を更に備える」
のに対し、甲1発明は係る構成を有しない点。

(2) 判断
本件発明と甲1発明には上記のとおり相違点があり、甲第1号証には上記相違点に係る各構成について示唆もなされていないのだから、本件発明は、甲1発明と同一であるということはできない。
また、甲6記載の事項は、上記「第3 6刊行物の記載(6)」のとおりであり、甲6記載の事項においても、上記相違点に係る各構成を有しているわけではないのだから、本件発明が、甲1発明及び甲6記載の事項に基づいて容易に発明をすることができたものということもできない。

仮に、上記相違点に係る各構成のうち、
「G 前記遊技機は、
H 前記入賞について発生を許容するか否かを決定する事前決定手段と、
I 遊技者が表示結果を導出させるために操作する導出操作手段と、
J 遊技者にとって有利な有利状態に移行させる権利が付与されることで、遊技者にとって有利な前記導出操作手段の操作態様を特定可能な特定報知が行われる特定報知状態に制御する特定報知状態制御手段と、
K 特定表示結果が導出されることで、前記有利状態に移行させる有利状態移行手段と、
M 前記入賞のうち付与入賞が発生した場合に遊技用価値を付与する遊技用価値付与手段と、
R を更に備える」
との事項が、本件特許の出願時において、スロットマシンにおける周知の技術であったとしても、
「G 前記遊技機は、
L 前記特定報知状態の制御が開始された後、前記有利状態に移行した場合、または前記特定表示結果を導出させる操作態様が報知されたにも関わらず前記特定表示結果が導出されなかった場合に、開始演出を実行する開始演出実行手段と、
N 前記遊技用価値付与手段により付与された遊技用価値から遊技に用いた遊技用価値を減算した純増数を表示する純増数表示手段と、
O 前記純増数表示手段による前記純増数の表示に用いる値を計数する計数手段と、
P 前記特定報知状態の制御が開始されるときに前記計数手段による計数値を基準値に設定する第1の基準値設定手段と、
Q 前記開始演出が実行されるときに前記計数手段による計数値が前記基準値未満の場合に、前記有利状態に移行したか否かに関わらず前記計数値を前記基準値に設定する第2の基準値設定手段と、
R を更に備える」
との事項まで、本件特許の出願時において周知の技術ということはできず、本件発明は、甲1発明と実質的に同一であるということはできない。
また、甲6記載の事項においても、上記相違点に係る構成G、L、N、O、P、Q、Rに係る各構成を有しているわけではないのだから、本件発明が、甲1発明及び甲6記載の事項に基づいて容易に発明をすることができたものということもできない。

そして、本件発明は、上記相違点に係る構成Lを備えることにより、RT2(有利状態)に移行したことを遊技者に対して明確に認識させることができるとの効果を奏するものである(本件特許明細書【0410】?【0413】等を参照)。
また、本件発明は、上記相違点に係る構成N?Qを備えることにより、AT開始演出(開始演出)が実行された後の純増数が目減りしている印象を遊技者に対して与えてしまうことを防止できるとの効果を奏するものである(本件特許明細書【0401】等を参照)。

したがって、本件発明は、甲1発明と同一ではなく、甲1発明、または甲1発明及び甲6記載の事項に基づいて容易に発明をすることができたものでもない。

2 本件発明が、甲1発明、甲7記載の事項及び甲8記載の事項に基づいて容易に発明をすることができたものであるかについて。

特許異議申立人は、平成30年7月19日付け意見書において、新たに甲第7号証及び甲第8号証を提示するとともに、本件発明は、甲1発明、甲2発明または甲5発明に、甲7記載の事項及び甲8記載の事項を適用することにより、当業者が容易になし得たものである旨を主張しているので、ここでは、本件発明が、甲1発明に甲7記載の事項及び甲8記載の事項を適用することで、当業者に容易に想到しうるものであるか否かについて検討する。

(1) 本件発明と甲1発明とを対比しての、一致点及び相違点は、上記「1(1)本件発明と甲1発明の対比」のとおりである。

(2) 判断
ア 甲7記載の事項は、上記「第3 6刊行物の記載(7)」のとおりである。
ここで、本件発明と甲7記載の事項とを分説にしたがって対比する。

(a)甲7記載の事項の「複数種類の図柄」、「回転駆動される」、「複数のリール」は、それぞれ本件発明の「各々が識別可能な複数種類の識別情報」、「変動表示可能」、「可変表示部」に相当する。
してみると、甲7記載の事項の構成aは、本件発明の構成Aを備えているといえる。

(b)甲7記載の事項の構成b、h、iでは、「リールの回転を指示」し、「リールの回転を個別に停止させ」、「表示窓上の予め定められた有効ライン上に停止表示された図柄組み合わせが、前記役抽選手段により内部当選した役に対応して定められた図柄組み合わせであるか否かにより役の入賞を判定する」のだから、甲7記載の事項の構成b、h、iは、本件発明の構成Bと、
「可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、前記表示結果に応じて入賞が発生可能」である点で共通していることは明らかである。

(h)甲7記載の事項の構成b、h、iの「複数種類の役から所定の役を抽選により決定する役抽選手段」は、当該抽選を「リールの回転の停止」よりも前に行っていることが技術常識であるから、本件発明の「入賞について発生を許容するか否かを決定する事前決定手段」に相当する。
してみれば、甲7記載の事項の構成b、h、iが、本件発明の構成Hを備えていることは明らかである。

(i)スロットマシンにおいて「リールの回転を個別に停止させる停止操作手段」が遊技者によって操作するものであることは自明なことであるから、甲7記載の事項の構成b、h、iの「リールの回転を個別に停止させる停止操作手段」は、「遊技者が表示結果を導出させるために操作する導出操作手段」に相当する。
してみれば、甲7記載の事項の構成b、h、iは、本件発明の構成Iを備えているといえる。

(j)甲7記載の事項の構成jの「内部当選した役を成立させるために停止操作手段の操作タイミング又は押す順番を報知する演出」、「AT遊技状態」、「第1副制御部400」は、それぞれ本件発明の構成Jの「遊技者にとって有利な前記導出操作手段の操作態様を特定可能な特定報知」、「特定報知状態」、「特定報知状態制御手段」に相当する。
また、甲7記載の事項の後段の構成kによれば、再遊技高確率準備状態(RT3)において、停止操作の順番で停止操作がされて再遊技役3に対応する図柄組み合わせの「リプレイ-リプレイ-スイカ」(突入リプレイ)が表示された場合に、再遊技低確率状態よりも再遊技役の内部当選確率が高い遊技状態であるART(アシストリプレイタイム)遊技状態と呼ばれる再遊技高確率状態(RT4)(本件発明の「遊技者にとって有利な有利状態」に相当。後段の(k)を参照。)に移行するのだから、甲7記載の事項の構成jの「AT遊技状態移行回数」は、本件発明の構成Jの「遊技者にとって有利な有利状態に移行させる権利」に相当するものということができ、同構成jの「AT遊技状態移行回数に1が加算され」ることは、本件発明の「遊技者にとって有利な有利状態に移行させる権利が付与されること」に相当する。
してみれば、甲7記載の事項の構成jは、本件発明の構成Jを備えているといえる。

(k)甲7記載の事項の構成kの「再遊技役3に対応する図柄組み合わせの「リプレイ-リプレイ-スイカ」(突入リプレイ)」、「が表示された場合」は、それぞれ本件発明の「特定表示結果」、「が導出されること」に相当する。
また、甲7記載の事項の構成kの「再遊技高確率状態(RT4)」は、「再遊技低確率状態よりも再遊技役の内部当選確率が高い遊技状態である」のだから、本件発明の「有利状態」に相当するとともに、甲7記載の事項の構成kの「主制御部300」は、本件発明の「有利状態移行手段」に相当する。
してみれば、甲7記載の事項の構成kは、本件発明の構成Kを備えているといえる。

(l)甲7記載の事項の構成lにおける「AT突入後」、「ART突入する」が、それぞれ本件発明の構成Lの「特定報知状態の制御が開始された後」、「有利状態に移行」に相当することは明らかである。
そして、甲7記載の事項の構成lにおいて、「「ART中」との表示」、「液晶表示装置157」は、それぞれ本件発明の構成Lの「開始演出」、「開始演出実行手段」に相当する。
してみると、甲7記載の事項の構成lは、本件発明の構成Lと、
「前記特定報知状態の制御が開始された後、前記有利状態に移行した場合に、開始演出を実行する開始演出実行手段」を備える点では共通するといえるものの、「前記特定表示結果を導出させる操作態様が報知されたにも関わらず前記特定表示結果が導出されなかった場合に、開始演出を実行する」との構成は備えていないものといえる。

さらに、甲7記載の事項の構成lにおける「AT突入後に「AT中」との表示がなされ、その後の再遊技役2入賞」し、「再遊技役2に対応する図柄組み合わせが表示されたことに基づいて遊技状態を再遊技高確率準備状態(RT3)に移行」し、「再遊技高確率準備状態(RT3)において、停止操作の順番で停止操作がされ」ない場合は、再遊技高確率状態(RT4)に移行せずに再遊技低確率状態(RT0)に移行してしまうのだから、本件発明の構成Lの「特定表示結果を導出させる操作態様が報知されたにも関わらず前記特定表示結果が導出されなかった場合」に相当する。
してみると、甲7記載の事項の構成lは、本件発明の構成Lと、「特定表示結果を導出させる操作態様が報知されたにも関わらず前記特定表示結果が導出されなかった場合」が存在する点では共通するといえるものの、やはり「前記特定表示結果を導出させる操作態様が報知されたにも関わらず前記特定表示結果が導出されなかった場合に、開始演出を実行する」との構成は備えていないものといえる。

(m)甲7記載の事項の構成mの「入賞役に入賞した」、「遊技者に払出されるメダルの枚数」はそれぞれ本件発明の「付与入賞が発生した場合」、「遊技用価値」に相当する。
また、甲7記載の事項の構成mの「払出枚数表示器127」、「駆動回路328」および「主制御部300」は、合わせて本件発明の「遊技用価値付与手段」に相当する。
してみれば、甲7記載の事項の構成mは、本件発明の構成Mを備えているといえる。

(n)甲7記載の事項の構成nの「1回の遊技におけるメダルの払出し枚数から投入枚数の差(差枚数)を累計した値」、「液晶表示装置157」は、それぞれ本件発明の構成nの「遊技用価値付与手段により付与された遊技用価値から遊技に用いた遊技用価値を減算した純増数」、「純増数表示手段」に相当する。
してみれば、甲7記載の事項の構成nは、本件発明の構成Nを備えているといえる。

(o)甲7発明の構成oの「差枚数カウンタ」は、「差枚数の値が累計」され、「値は、液晶表示装置157に表示するもの」であるから、本件発明の構成Oの「純増数表示手段による前記純増数の表示に用いる値を計数する計数手段」に相当するものといえる。
してみれば、甲7記載の事項の構成oは、本件発明の構成Oを備えているといえる。

(p)甲7記載の事項における「AT遊技状態」が本件発明の「特定報知状態」に相当することは、上記(j)にて説示のとおりであり、さらに甲7記載の事項の構成pにおける「AT遊技状態が設定される」ときが、本件発明の「特定報知状態の制御が開始されるとき」に相当することは明らかである。
また、カウンタにおける「初期設定」とは、計数値の初期値として0(基準値)に設定することであることが技術常識であることをふまえると、甲7記載の事項における「差枚数カウンタの初期設定」、「第1副制御部400」がそれぞれ本件発明の構成pの「計数手段による計数値を基準値に設定」、「第1の基準値設定手段」に相当することは明らかである。
してみれば、甲7記載の事項の構成pが、本件発明の構成Pを備えていることは明らかであるといえる。

(q)甲7記載の事項の構成qの「差枚数カウンタの値がマイナスの状態」、「差枚数カウンタの値が0にリセット」、「第1副制御部400」は、それぞれ本件発明の構成Qの「計数手段による計数値が前記基準値未満の場合」、「計数値を前記基準値に設定」「第2の基準値設定手段」に相当する。
また、甲7記載の事項においては、ART遊技状態に移行すると、液晶表示装置157に「「ART中」との表示」(開始演出)がなされる(上記(l)参照)のだから、甲7記載の事項の構成qにおける「ART遊技状態(再遊技高確率状態(RT4))に移行する」ときが、本件発明の構成Qの「開始演出が実行されるとき」に相当することは明らかである。

してみると、甲7記載の事項の構成qは、本件発明の構成Q、Rと、
「有利状態に移行し、開始演出が実行されるときに前記計数手段による計数値が前記基準値未満の場合に、前記計数値を前記基準値に設定する第2の基準値設定手段と、
を更に備える」点では共通するといえるものの、有利状態に移行したか否かに関わらず計数値を基準値に設定する構成は備えていないといえる。

(s)甲7記載の事項における「スロットマシン100」は、本件発明の「遊技機」に相当する。
甲7記載の事項の構成sは、本件発明の構成Sを備えているといえる。

してみると、甲7記載の事項から、
「A 各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、
B′前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、前記表示結果に応じて入賞が発生可能である、遊技機であって、
G 前記遊技機は、
H 前記入賞について発生を許容するか否かを決定する事前決定手段と、
I 遊技者が表示結果を導出させるために操作する導出操作手段と、
J 遊技者にとって有利な有利状態に移行させる権利が付与されることで、遊技者にとって有利な前記導出操作手段の操作態様を特定可能な特定報知が行われる特定報知状態に制御する特定報知状態制御手段と、
K 特定表示結果が導出されることで、前記有利状態に移行させる有利状態移行手段と、
L′前記特定報知状態の制御が開始された後、前記有利状態に移行した場合に、開始演出を実行する開始演出実行手段と、
M 前記入賞のうち付与入賞が発生した場合に遊技用価値を付与する遊技用価値付与手段と、
N 前記遊技用価値付与手段により付与された遊技用価値から遊技に用いた遊技用価値を減算した純増数を表示する純増数表示手段と、
O 前記純増数表示手段による前記純増数の表示に用いる値を計数する計数手段と、
P 前記特定報知状態の制御が開始されるときに前記計数手段による計数値を基準値に設定する第1の基準値設定手段と、
Q′前記開始演出が実行されるときに前記計数手段による計数値が前記基準値未満の場合に、前記有利状態に移行したか否かに関わらず前記計数値を前記基準値に設定する第2の基準値設定手段と、
R を更に備える
S 遊技機。」
が、本件特許出願前において公知であったということができる。

イ しかし、甲1発明に甲7記載の事項を組み合わせてみても、上記相違点に係る構成である
「L 前記特定報知状態の制御が開始された後、前記有利状態に移行した場合、または前記特定表示結果を導出させる操作態様が報知されたにも関わらず前記特定表示結果が導出されなかった場合に、開始演出を実行する開始演出実行手段と、
Q 前記開始演出が実行されるときに前記計数手段による計数値が前記基準値未満の場合に、前記有利状態に移行したか否かに関わらず前記計数値を前記基準値に設定する第2の基準値設定手段と、
R を更に備える」ものとはならず、また当該構成が本件特許出願時において周知であるともいえない。

ウ また甲8記載の事項は、上記「第3 6刊行物の記載(8)」のとおりである。
甲8記載の事項によれば、演出制御装置22における演出状態(制御状態)として、「通常演出状態と、ボーナス前兆演出状態と、AT前兆演出状態と、ガセ前兆演出状態と、AT状態と」があり、「通常演出状態」と「AT状態」が区別されて記載されていることから、「通常演出状態」がAT状態でないことは明らかである。
また、甲8記載の事項によれば、
「特殊役」の図柄の組み合わせは「BAR」「BAR」「BAR」であり、
左リール46、中リール47及び右リール48のそれぞれには図柄が21あり、左リール46、中リール47及び右リール48のそれぞれにひとつずつ「BAR」図柄が存在し、
停止制御手段120は、有効入賞ライン上に直ちに停止できる図柄(回転リール45の操作位置)を基準として、この図柄から回転方向に予め定められた個数(最大スベリコマ数、たとえば4コマ)移動した図柄までの範囲内で、対応する回転リール45を停止させるように形成されている、
のだから、役抽選によって特殊役に当選したとしても、特殊役(「BAR」「BAR」「BAR」)は、必ず導出されるものではなく、導出されない場合もあるということができる。

そうすると、甲8記載の事項より、
「AT状態(特定報知状態)ではない通常演出状態において、役抽選により特殊役(特定表示結果)に当選した場合に、特殊役(特定表示結果)が導出されてもされなくても、次の遊技からAT状態(特定報知状態)を開始する、スロットマシン(遊技機)」(括弧内は本件発明の対応する構成を示す)
が、本件特許出願時において公知であったということができる。

しかし、甲1発明に甲8記載の上記事項を組み合わせてみても、上記相違点に係る構成である
「L 前記特定報知状態の制御が開始された後、前記有利状態に移行した場合、または前記特定表示結果を導出させる操作態様が報知されたにも関わらず前記特定表示結果が導出されなかった場合に、開始演出を実行する開始演出実行手段と、
Q 前記開始演出が実行されるときに前記計数手段による計数値が前記基準値未満の場合に、前記有利状態に移行したか否かに関わらず前記計数値を前記基準値に設定する第2の基準値設定手段と、
R を更に備える」ものとはならず、また当該構成が本件特許出願時において周知であるともいえない。

エ してみると、甲1発明に甲7記載の事項及び甲8記載の事項を適用してみても、本件発明の構成とはならないのだから、本件発明は、甲1発明に甲7記載の事項及び甲8記載の事項を適用しても、当業者に容易に想到しうるものではない。また本件発明は、甲1発明に甲6記載の事項、甲7記載の事項及び甲8記載の事項を適用しても、当業者に容易に想到しうるものでもない。

3 次に、本件発明は、甲2発明と同一であるか、甲2発明、または甲2発明及び甲6記載の事項に基づいて容易に発明をすることができたものであるか検討する。

(1) 本件発明と甲2発明の対比
甲2発明は上記「第3 6刊行物の記載(2)」のとおりであるから、甲2発明は、本件発明と、少なくとも、
「L 前記特定報知状態の制御が開始された後、前記有利状態に移行した場合、または前記特定表示結果を導出させる操作態様が報知されたにも関わらず前記特定表示結果が導出されなかった場合に、開始演出を実行する開始演出実行手段と、
Q 前記開始演出が実行されるときに前記計数手段による計数値が前記基準値未満の場合に、前記有利状態に移行したか否かに関わらず前記計数値を前記基準値に設定する第2の基準値設定手段と、
R を更に備える」構成を有しない点で相違することが明らかである。

(2) 判断
本件発明と甲2発明には上記のとおり相違点があり、甲第2号証には上記相違点に係る各構成について示唆もなされていない。また上記相違点が本件特許出願時において周知の技術であるとする事情もないのだから、本件発明は、甲2発明と同一であるということはできない。
また、甲6記載の事項においても、少なくとも上記相違点L、Qに係る各構成を有しているわけではないのだから、本件発明が、甲2発明及び甲6記載の事項に基づいて容易に発明をすることができたものということもできない。

したがって、本件発明は、甲2発明と同一ではなく、甲2発明、または甲2発明及び甲6記載の事項に基づいて容易に発明をすることができたものでもない。

4 本件発明が、甲2発明、甲7記載の事項及び甲8記載の事項に基づいて容易に発明をすることができたものであるかについて。

特許異議申立人は、平成30年7月19日付け意見書において、本件発明は、甲2発明に、甲7記載の事項及び甲8記載の事項を適用することにより、当業者が容易になし得たものである旨の主張をしているので、当該主張について検討する。

(1) 本件発明と甲2発明の対比
甲2発明は、本件発明と、少なくとも、
「L 前記特定報知状態の制御が開始された後、前記有利状態に移行した場合、または前記特定表示結果を導出させる操作態様が報知されたにも関わらず前記特定表示結果が導出されなかった場合に、開始演出を実行する開始演出実行手段と、
Q 前記開始演出が実行されるときに前記計数手段による計数値が前記基準値未満の場合に、前記有利状態に移行したか否かに関わらず前記計数値を前記基準値に設定する第2の基準値設定手段と、
R を更に備える」構成を有しない点で相違することが明らかであることは、上記「3(1)」にて説示のとおりである。

(2) 判断
ア 甲7記載の事項は、上記「第3 6刊行物の記載(7)」のとおりである。
しかし、甲2発明に甲7記載の事項を組み合わせてみても、上記相違点に係る構成である
「L 前記特定報知状態の制御が開始された後、前記有利状態に移行した場合、または前記特定表示結果を導出させる操作態様が報知されたにも関わらず前記特定表示結果が導出されなかった場合に、開始演出を実行する開始演出実行手段と、
Q 前記開始演出が実行されるときに前記計数手段による計数値が前記基準値未満の場合に、前記有利状態に移行したか否かに関わらず前記計数値を前記基準値に設定する第2の基準値設定手段と、
R を更に備える」ものとはならないことは、上記「2 (2)判断」における説示と同じである。

イ また、甲8記載の事項は、上記「第3 6刊行物の記載(8)」のとおりである。
そして、甲2発明に甲8記載の上記事項を組み合わせてみても、上記相違点に係る構成である
「L 前記特定報知状態の制御が開始された後、前記有利状態に移行した場合、または前記特定表示結果を導出させる操作態様が報知されたにも関わらず前記特定表示結果が導出されなかった場合に、開始演出を実行する開始演出実行手段と、
Q 前記開始演出が実行されるときに前記計数手段による計数値が前記基準値未満の場合に、前記有利状態に移行したか否かに関わらず前記計数値を前記基準値に設定する第2の基準値設定手段と、
を更に備える」ものとはならないこともまた、上記「2 (2)判断」における説示と同じである。

ウ してみると、甲2発明に甲7記載の事項及び甲8記載の事項を適用してみても、本件発明の構成とはならないのだから、本件発明は、甲2発明に甲7記載の事項及び甲8記載の事項を適用しても、当業者に容易に想到しうるものではない。

5 次に、本件発明は、甲5発明及び甲6記載の事項に基づいて容易に発明をすることができたものであるか検討する。

(1) 本件発明と甲5発明の対比
甲5発明は上記「第3 6刊行物の記載(5)」のとおりであり、甲6記載の事項は上記「第3 6刊行物の記載(6)」のとおりであるから、甲5発明及び甲6記載の事項は、本件発明と、少なくとも、
「L 前記特定報知状態の制御が開始された後、前記有利状態に移行した場合、または前記特定表示結果を導出させる操作態様が報知されたにも関わらず前記特定表示結果が導出されなかった場合に、開始演出を実行する開始演出実行手段と、
Q 前記開始演出が実行されるときに前記計数手段による計数値が前記基準値未満の場合に、前記有利状態に移行したか否かに関わらず前記計数値を前記基準値に設定する第2の基準値設定手段と、
R を更に備える」構成を有しない点で相違することが明らかである。

(2) 判断
甲5発明及び甲6記載の事項においては、少なくとも上記相違点L、Qに係る各構成を有しているわけではないのだから、本件発明が、甲5発明及び甲6記載の事項に基づいて容易に発明をすることができたものということはできない。
したがって、本件発明は、甲5発明及び甲6記載の事項に基づいて容易に発明をすることができたものではない。

6 本件発明が、甲5発明、甲6記載の事項、甲7記載の事項及び甲8記載の事項に基づいて容易に発明をすることができたものであるかについて。

特許異議申立人は、平成30年7月19日付け意見書において、本件発明は、甲5発明に、甲7記載の事項及び甲8記載の事項を適用することにより、当業者が容易になし得たものである旨の主張をしているので、当該主張について検討する。

(1) 本件発明と甲5発明の対比
甲5発明は、本件発明と、少なくとも、
「L 前記特定報知状態の制御が開始された後、前記有利状態に移行した場合、または前記特定表示結果を導出させる操作態様が報知されたにも関わらず前記特定表示結果が導出されなかった場合に、開始演出を実行する開始演出実行手段と、
Q 前記開始演出が実行されるときに前記計数手段による計数値が前記基準値未満の場合に、前記有利状態に移行したか否かに関わらず前記計数値を前記基準値に設定する第2の基準値設定手段と、
R を更に備える」構成を有しない点で相違することが明らかであることは、上記「5(1)」にて説示のとおりである。

(2) 判断
ア 甲7記載の事項は、上記「第3 6刊行物の記載(7)」のとおりである。
しかし、甲5発明に甲7記載の事項を組み合わせてみても、上記相違点に係る構成である
「L 前記特定報知状態の制御が開始された後、前記有利状態に移行した場合、または前記特定表示結果を導出させる操作態様が報知されたにも関わらず前記特定表示結果が導出されなかった場合に、開始演出を実行する開始演出実行手段と、
Q 前記開始演出が実行されるときに前記計数手段による計数値が前記基準値未満の場合に、前記有利状態に移行したか否かに関わらず前記計数値を前記基準値に設定する第2の基準値設定手段と、
R を更に備える」ものとはならないことは、上記「2 (2)判断」における説示と同じである。

イ また、甲8記載の事項は、上記「第3 6刊行物の記載(8)」のとおりである。
そして、甲5発明に甲8記載の上記事項を組み合わせてみても、上記相違点に係る構成である
「L 前記特定報知状態の制御が開始された後、前記有利状態に移行した場合、または前記特定表示結果を導出させる操作態様が報知されたにも関わらず前記特定表示結果が導出されなかった場合に、開始演出を実行する開始演出実行手段と、
Q 前記開始演出が実行されるときに前記計数手段による計数値が前記基準値未満の場合に、前記有利状態に移行したか否かに関わらず前記計数値を前記基準値に設定する第2の基準値設定手段と、
R を更に備える」ものとはならないこともまた、上記「2 (2)判断」における説示と同じである。

ウ してみると、甲5発明に、甲7記載の事項及び甲8記載の事項を適用してみても、本件発明の構成とはならないのだから、本件発明は、甲5発明、甲7記載の事項及び甲8記載の事項から、当業者に容易に想到しうるものではない。また本件発明は、甲5発明、甲6記載の事項、甲7記載の事項及び甲8記載の事項から、当業者に容易に想到しうるものでもない。

7 次に、本件発明は、甲3発明、甲4記載の事項及び甲6記載の事項に基づいて容易に発明をすることができたものであるか検討する。

(1) 本件発明と甲3発明の対比
甲3発明は上記「第3 6刊行物の記載(3)」のとおりであるから、甲3発明は、本件発明と、少なくとも、
「L 前記特定報知状態の制御が開始された後、前記有利状態に移行した場合、または前記特定表示結果を導出させる操作態様が報知されたにも関わらず前記特定表示結果が導出されなかった場合に、開始演出を実行する開始演出実行手段と、
Q 前記開始演出が実行されるときに前記計数手段による計数値が前記基準値未満の場合に、前記有利状態に移行したか否かに関わらず前記計数値を前記基準値に設定する第2の基準値設定手段と、
R を更に備える」構成を有しない点で明らかに相違する。

(2) 判断
甲4記載の事項及び甲6記載の事項においては、明らかに上記相違点L、Qに係る各構成を有していないのだから、本件発明が、甲3発明、甲4記載の事項及び甲6記載の事項に基づいて容易に発明をすることができたものということはできない。
したがって、本件発明は、甲3発明、甲4記載の事項及び甲6記載の事項に基づいて容易に発明をすることができたものではない。

8 本件発明が、
・甲第7号証に記載された発明、甲1発明、及び甲8記載の事項に基づいて容易に発明をすることができたものであるか、
・甲第7号証に記載された発明、甲2発明、及び甲8記載の事項に基づいて容易に発明をすることができたものであるか、
または、
・甲第7号証に記載された発明、甲5発明、甲6記載の事項、及び甲8記載の事項に基づいて容易に発明をすることができたものであるか、
について。

特許異議申立人は、平成30年7月19日付け意見書において、
「構成Lは、甲第7号証に甲第8号証を組み合わせることで、当業者であれば容易に想到することができる」(同意見書27ページ25行参照)とも主張しており、当該主張は、甲第7号証を主たる引用例とし、本件発明が、
・甲第7号証に記載された発明、甲1発明、及び甲8記載の事項に基づいて容易に発明をすることができたものである、
・甲第7号証に記載された発明、甲2発明、及び甲8記載の事項に基づいて容易に発明をすることができたものである、
または、
・甲第7号証に記載された発明、甲5発明、甲6記載の事項、及び甲8記載の事項に基づいて容易に発明をすることができたものである、
との主張にもみえなくもない。

(1)そこで、まず本件発明が、甲第7号証に記載された発明、甲1発明、及び甲8記載の事項に基づいて容易に発明をすることができたものであるか否かについても一応検討してみる。

ア 本件発明と甲第7号証記載の発明の対比
甲第7号証に記載の発明(以下、「甲7発明」という)は、上記甲7記載の事項と同じである。

そして、本件発明が、甲7発明、甲1発明、及び甲8記載の事項に基づいて容易に発明をすることができたものというためには、少なくとも本件発明の、
「L 前記特定報知状態の制御が開始された後、前記有利状態に移行した場合、または前記特定表示結果を導出させる操作態様が報知されたにも関わらず前記特定表示結果が導出されなかった場合に、開始演出を実行する開始演出実行手段と、
Q 前記開始演出が実行されるときに前記計数手段による計数値が前記基準値未満の場合に、前記有利状態に移行したか否かに関わらず前記計数値を前記基準値に設定する第2の基準値設定手段と、
R を更に備える」との構成が、甲7発明及び甲8記載の事項から当業者に容易想到であるかを検討すればよいことは明らかである。

イ 判断
甲7発明の、
「l AT突入後に「AT中」との表示がなされ、その後の再遊技役2入賞、再遊技役3入賞-ART突入すると「ART中」との表示がなされる、液晶表示装置157とを備え、
再遊技役2に対応する図柄組み合わせが表示されたことに基づいて遊技状態を再遊技高確率準備状態(RT3)に移行させ、再遊技高確率準備状態(RT3)において、停止操作の順番で停止操作がされずに再遊技役4に対応する図柄組み合わせが表示された場合には、再遊技低確率状態(RT0)に移行し、」
との構成に対し、甲8記載の事項を適用しようとしても、そもそも甲7発明の構成lの再遊技役3(特定表示結果)は、「AT中」での入賞であって、当該再遊技役3(特定表示結果)に対し、甲8記載の事項の、AT状態(特定報知状態)ではない通常演出状態における、特殊役(特定表示結果)に当選した場合の態様を組み合わせることは、当業者にとって容易想到ということはできない。
仮に、甲7発明に甲8記載の事項を適用したとしても、本件発明の構成Lの「前記特定表示結果を導出させる操作態様が報知されたにも関わらず前記特定表示結果が導出されなかった場合に、開始演出を実行する」との構成や、本件発明の構成Qの「有利状態に移行したか否かに関わらず計数値を基準値に設定する」との構成が得られるものではない。

してみると、甲7発明に甲1発明及び甲8記載の事項を適用してみても、本件発明の構成とはならないのだから、本件発明は、甲7発明に甲1発明及び甲8記載の事項を適用しても、当業者に容易に想到しうるものではない。

(2)上記(1)と同様の理由により、甲7発明に甲2発明及び甲8記載の事項を適用してみても、また、甲7発明に甲5発明、甲6記載の事項及び甲8記載の事項を適用してみても、いずれも本件発明とはならないのだから、本件発明は、甲7発明に甲2発明及び甲8記載の事項から、当業者に容易に想到しうるものではなく、本件発明は、甲7発明に甲5発明、甲6記載の事項及び甲8記載の事項から、当業者に容易に想到しうるものでもない。


第5 特許異議申立人の意見について
特許異議申立人は、平成30年7月19日付け意見書において、今回の訂正請求は、特許法第120条の5第9項において準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合しない訂正を含んでいるので、訂正は認められない旨主張している。
具体的には、訂正発明は訂正前の請求項1に係る発明に、技術的関連のない新たな構成G?Rを加えることで、新たな別の目的・効果についての提案がなされているものであり、実質上、特許発明を異ならせたものであるとの主張である。

しかしながら、訂正発明は、訂正前の請求項1に係る発明の各構成を有しているのだから、訂正事項1?14が、いずれも訂正の前後で特許請求の範囲に記載された発明の拡張又は変更をするものではないことは明らかであって、特許異議申立人の主張は採用することができない。

第5 むすび
以上のことから、上記取消理由、並びに、特許異議申立ての理由及び証拠方法によっては、訂正後の請求項1に係る特許を取り消すことはできない。
よって、結論のとおり決定する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
遊技機
【技術分野】
【0001】
本発明は、所定の遊技を行うパチンコ遊技機やスロットマシン等の遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
遊技機の一例として、遊技球などの遊技媒体を発射装置によって遊技領域に発射し、遊技領域に設けられている入賞口などの入賞領域に遊技媒体が入賞して実行条件(始動条件)が成立すると、複数種類の識別情報(以下、表示図柄)を可変表示装置にて可変表示し、その表示結果により所定の遊技価値を付与するか否かを決定する、いわゆる可変表示ゲームによって遊技興趣を高めたパチンコ遊技機がある。また、遊技機の他の一例として、遊技用価値(メダルやコイン、パチンコ遊技機と同様の遊技球、記憶媒体に記憶されているクレジット等)を用いて1ゲームに対する所定数の賭数を設定した後、遊技者がスタートレバーを操作することにより可変表示装置による表示図柄の可変表示を開始し、導出された表示結果に基づいて所定の遊技価値を付与可能としたスロットマシンがある。ここで、所定の遊技価値の付与は、賞球やメダルといった景品遊技媒体の払出し、遊技者の得点の加算、遊技媒体を使用(消化)しない再ゲームの実行、特定遊技状態(例えば大当り遊技状態)などの通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態への制御のうち、一部または全部を含む概念である。
【0003】
このような遊技機は、有利な遊技状態に制御される旨を示す信号を、遊技場の各遊技機を管理するホールコンピュータや、各々の遊技機の情報を管理するデータ表示端末等の外部機器に出力することで、これらの外部機器において、信号を出力した遊技機が有利な遊技状態に制御された回数等を管理、または遊技者がその回数等を認識可能となるように表示させることが一般的である。
【0004】
上述のような外部機器と遊技機との接続には、外部機器及び遊技機にそれぞれ装着されるコネクタ(端子)とコネクタ同士を連結する配線とを有する接続部材を用いることが一般的である。このような遊技機として、遊技機の筐体の背板に設けられてホールコンピュータから延びる配線と遊技機側のコネクタとを筐体内部に通過させる通過孔が筐体内部の外部出力基板よりも上方に配置されるとともに、コネクタ受け部が外部出力基板の上端部に設けられてコネクタを装着する方向(装着方向)が下方向に設定された遊技機が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010-68961号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載の技術では、通過孔がコネクタ受け部の上方に配置されているとともに、コネクタがコネクタ受け部に装着された状態から解除される方向(装着状態が解除される方向、装着解除方向、装着方向の逆方向)が上方向に設定されている。このため、筐体外部から配線を引っ張ると、引っ張る力の上方向成分の力が作用して、コネクタの装着状態が解除されてしまう可能性がある。この結果、例えば、不正目的や遊技場に損害を与える目的がある遊技者によって、遊技機からコネクタが取り外される虞がある。
【0007】
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、遊技機からコネクタを取り外し難くすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(1)上記目的を達成するため、本発明に係る遊技機は、
各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、
前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、前記表示結果に応じて入賞が発生可能であり、遊技に関連する遊技関連情報(例えば、メダルIN信号、メダルOUT信号、BB+RB信号、ART信号、RB信号、BB信号、予備信号、遊技待ち表示信号や、ドア開放信号、設定変更信号、設定確認信号、投入エラー信号、払出エラー信号等のセキュリティ信号、大当り情報等の情報出力信号)を外部機器(例えば、情報提供端子板1010を介して遊技機に接続された収集ユニット50、中継ユニット60、ホールコンピュータ140、遊技店のデータ表示端末)に出力可能な遊技機(例えば、スロットマシン1やパチンコ遊技機700)であって、
前記遊技機(例えば、筐体1a、プラスチックケース)に設けられ、前記遊技機と前記外部機器とを接続する接続部材(例えば、外部用接続部材1003)が有する配線(例えば、配線1005)が通過可能な通過孔(例えば、外部用通過孔312、319)と、
前記遊技機の内部に設けられ、前記接続部材が有するコネクタ(例えば、コネクタ1004)を装着可能なコネクタ受け部(例えば、外部用コネクタ受け部1102?1105)と、
を備え、
前記通過孔から前記コネクタ受け部まで延びる直線と、前記コネクタ受け部から前記コネクタ受け部に前記コネクタが装着された装着状態が解除される方向に延びる直線とのなす角度が90°以上となるように前記コネクタ受け部の位置に対する前記通過孔の位置が設定されており(例えば、外部用通過孔312、319が背板301に設けられている場合に外部用コネクタ受け部1102?1105におけるコネクタ1004の装着解除方向が前方向に設定されている。例えば、配線1005の引張方向に装着解除方向成分が含まれないように外部用通過孔312、319と外部用コネクタ受け部1102?1105との位置関係が設定されている)、
前記遊技機は、
前記入賞について発生を許容するか否かを決定する事前決定手段と、
遊技者が表示結果を導出させるために操作する導出操作手段と、
遊技者にとって有利な有利状態に移行させる権利が付与されることで、遊技者にとって有利な前記導出操作手段の操作態様を特定可能な特定報知が行われる特定報知状態に制御する特定報知状態制御手段と、
特定表示結果が導出されることで、前記有利状態に移行させる有利状態移行手段と、
前記特定報知状態の制御が開始された後、前記有利状態に移行した場合、または前記特定表示結果を導出させる操作態様が報知されたにも関わらず前記特定表示結果が導出されなかった場合に、開始演出を実行する開始演出実行手段と、
前記入賞のうち付与入賞が発生した場合に遊技用価値を付与する遊技用価値付与手段と、
前記遊技用価値付与手段により付与された遊技用価値から遊技に用いた遊技用価値を減算した純増数を表示する純増数表示手段と、
前記純増数表示手段による前記純増数の表示に用いる値を計数する計数手段と、
前記特定報知状態の制御が開始されるときに前記計数手段による計数値を基準値に設定する第1の基準値設定手段と、
前記開始演出が実行されるときに前記計数手段による計数値が前記基準値未満の場合に、前記有利状態に移行したか否かに関わらず前記計数値を前記基準値に設定する第2の基準値設定手段と、
を更に備える
ことを特徴とする。
【0009】
このような構成によれば、遊技機の外部から配線が引っ張られても、通過孔の位置が、装着状態が解除される方向に力が働き難くなるように配置されているので、遊技機からコネクタを取り外し難くなる。
【0010】
(2)上記(1)の遊技機において、
前記配線が前記遊技機の外部から引っ張られたときの引張方向は、前記コネクタ受け部における前記コネクタの装着方向と略同一(例えば、引張方向と装着方向とが、図30(B)、図31(A)、図31(D)に示す後方向、図31(B)に示す上方向、図31(C)に示す下方向でそれぞれ略同一)としてもよい。
【0011】
このような構成によれば、コネクタの引張方向が、装着状態が解除される方向とは逆方向の装着方向と略同一となるので、遊技機からコネクタを更に取り外し難くすることができる。
【0012】
(3)上記(1)又は(2)の遊技機において、
前記通過孔が形成された面(例えば、背板301が設けられた筐体1aの背面)に対向する面(例えば、筐体1aの前面)に設けられ、前記遊技機の内部を開放する開放位置と、前記遊技機の内部を閉塞する閉塞位置と、の間を移動可能な扉部(例えば、前面扉1b)を更に備え、
前記扉部が前記開放位置に移動した状態で、前記遊技機の内部に進入した前記コネクタを前記扉部側から装着し易いように前記コネクタ受け部が配置(例えば、前面扉1bが開放位置に移動したときに外部用コネクタ受け部1102?1105の前方が開放され且つコネクタ1004の装着方向が後方向に設定されるように外部用コネクタ受け部1102?1105が配置)されてもよい。
【0013】
このような構成によれば、コネクタ受け部が扉部を開放した状態でコネクタを装着し易い配置となっているので、コネクタを遊技機に取り付け易くすることができる。
【0014】
(4)上記(1)?(3)の遊技機において、
前記コネクタ受け部は、前記通過孔が形成された孔形成面(例えば、背板301が設けられた筐体1aの背面)と交差する交差面(例えば、右側板305が設けられた筐体1aの右側面)に設けられ、
前記通過孔は、前記孔形成面の前記交差面側(例えば、背板301の右側)に形成されてもよい。
【0015】
このような構成によれば、通過孔が孔形成面の交差面の反対側に形成されるよりもコネクタ受け部と通過孔との間の距離が短くなり、遊技機の外部からコネクタが引っ張られる力の装着状態が解除される方向の成分の分力が発生し難くなるので、遊技機からコネクタを更に取り外し難くすることができる。
【0016】
(5)上記(1)?(4)の遊技機において、
遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、各々が識別可能な複数種類の識別情報(例えば、図柄)を変動表示可能な可変表示装置(例えば、リール2L、2C、2R)に表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置に導出された表示結果に応じて入賞が発生可能とされた前記遊技機(例えば、スロットマシン1)であって、
ゲームを進行可能な状態(例えば、所定数の賭数が設定された状態、リール2L?2Rのいずれかが回転している状態)において進行操作(例えば、スタートスイッチ7の操作、ストップスイッチ8L?8Rの操作)がなされた場合に、ゲームを進行させる制御を行うゲーム進行制御手段(例えば、メイン制御部41が実行する図14に示すステップSd1?Sd6の処理)と、
複数の遊技状態のうちのいずれかの遊技状態に制御する遊技状態制御手段(例えば、メイン制御部41が実行する遊技状態を移行するための処理)と、
前記遊技関連情報として、ゲームに関連する信号(例えば、外部出力信号)を前記外部機器に出力する制御を行う外部出力制御手段(例えば、メイン制御部41が実行する図15に示すステップSk101?Sk121の処理)と、をさらに備え、
前記外部出力制御手段は、
前記複数の遊技状態のうち特定遊技状態(例えば、通常状態・RT2状態)の制御を条件として、前記特定遊技状態に対応する特定遊技状態信号(例えば、RT2信号)を出力する特定遊技状態信号出力手段(例えば、メイン制御部41が実行する図15に示すステップSk101?Sk113の処理)と、
前記ゲームを進行させる制御に伴ってゲームに関わるゲーム関連信号(例えば、メダルIN信号、メダルOUT信号)を出力するゲーム関連信号出力手段(例えば、メイン制御部41が実行する図15に示すステップSk114?Sk119の処理)と、を含み、
前記特定遊技状態信号出力手段は、前記特定遊技状態信号の出力を開始してから新たに次のゲームが開始された後であって前記ゲーム関連信号が出力され得るゲーム関連信号出力期間に含まれない特定タイミング(例えば、次のゲームのゲーム制御終了時(全リール回転停止時あるいはメダルOUT信号出力完了時)、あるいは次々ゲームのメダルIN信号出力完了時)に到達するまで、当該特定遊技状態信号の出力を継続(例えば、メイン制御部41が実行する図23に示すSk107?Sk113の処理、図16?図21に示すタイミングチャート参照)してもよい。
【0017】
このような構成によれば、特定遊技状態信号の出力は、新たに次のゲームが開始された後であってゲーム関連信号出力期間に含まれない特定タイミングに到達するまで継続されるため、外部機器が特定遊技状態信号を受信するのに必要となる時間をゲームの進行を阻害することなく確保でき、かつゲーム関連信号の出力中に特定遊技状態信号が送信(出力終了)されることがないので、外部機器側において受信したゲーム関連信号が特定遊技状態中のものであるか否かを容易に特定することができる。
【0018】
(6)上記(1)?(5)の遊技機において、
遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、各々が識別可能な複数種類の識別情報(例えば、図柄)を変動表示可能な可変表示装置(例えば、リール2L、2C、2R)が有する複数の可変表示領域のすべてに表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、1ゲームの結果として前記複数の可変表示領域のそれぞれに導出された前記表示結果の組合せに応じて入賞が発生可能とされた前記遊技機(例えば、スロットマシン1)であって、
前記複数の可変表示領域に表示結果を導出させる制御を行う導出制御手段(例えば、メイン制御部41が実行する図14に示すステップSd1?Sd6の処理)と、
前記複数の可変表示領域に跨って設定された複数のラインのうち所定のライン上に導出された識別情報の組合せに応じて、複数種類の遊技状態のうちのいずれかに制御する遊技状態制御手段(例えば、メイン制御部41により遊技状態を移行するための処理)と、をさらに備え、
前記導出制御手段により導出され得る識別情報の組合せには、外形が同一及び/または類似の識別情報のみから構成される特定組合せ(例えば、図25(C)のLM4上における「リプb-リプa-リプa」の組合せ)と、前記特定組合せと異なる非特定組合せ(例えば、図25(B)の入賞ラインLN上における図柄の種類が異なる組合せ)とが含まれ、
前記遊技状態制御手段は、
前記所定のライン(例えば、入賞ラインLN)上に前記非特定組合せのうち第1非特定組合せ(例えば、図25(B)に示すリプ4「リプa/リプb-リプa-ベル」の組合せ)が導出されたときに、前記複数種類の遊技状態のうち第1遊技状態(例えば、RT1状態)に制御し、
前記所定のライン上に前記非特定組合せのうち前記第1非特定組合せと異なる第2非特定組合せ(例えば、図25(C)に示すリプ5「ベル-リプa-ベル」の組合せ)が導出されたときに、前記複数種類の遊技状態のうち第2遊技状態(例えば、RT2状態)に制御し、
前記第2遊技状態は、制御された旨を報知する必要性が前記第1遊技状態よりも高い遊技状態であり、
前記導出制御手段は、前記所定のライン上に前記第2非特定組合せを導出させるときには、当該ラインと異なるライン上に前記特定組合せを同時に導出(例えば、入賞ラインLN上にリプ5「ベル-リプa-ベル」の組合せを導出させるときには、無効ラインLM4上に「リプb-リプa-リプa」の組合せを同時に導出)させてもよい。
【0019】
このような構成によれば、制御された旨を報知する必要性が第1遊技状態よりも高い第2遊技状態に制御するための第2非特定組合せの組合せを所定のライン上に導出させるときには、当該ラインと異なるライン上に、外形が同一及び/または類似の識別情報のみから構成される特定組合せを導出させる。このため、制御された旨を報知する必要性が高い第2遊技状態に制御することを遊技者に明確に認識させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の実施形態1に係る遊技システムの構成を示すシステム構成図である。
【図2】スロットマシンの正面図である。
【図3】スロットマシンの内部構造図である。
【図4】筐体の正面図である。
【図5】筐体の後方から前方を見た背板の背面図である。
【図6】(A)は筐体の上方から下方を見た上板の上面図、(B)は筐体の下方から上方を見た底板の底面図である。
【図7】(A)は筐体の左方から右方を見た左側板の左側面図、(B)は筐体の右方から左方を見た右側板の右側面図である。
【図8】筐体の左斜め下方から右斜め上方を見た筐体の斜視図である。
【図9】リールの図柄配列を示す図である。
【図10】スロットマシンの構成を示すブロック図である。
【図11】メイン制御部の構成を示すブロック図である。
【図12】外部出力信号の出力に関連するブロック図である。
【図13】メイン制御部が実行する起動処理の制御内容を示すフローチャートである。
【図14】メイン制御部が実行するゲーム処理の制御内容を示すフローチャートである。
【図15】メイン制御部が実行する外部出力制御処理の制御内容を示すフローチャートである。
【図16】外部出力信号の出力状況を示すタイミングチャートである。
【図17】外部出力信号の出力状況を示すタイミングチャートである。
【図18】外部出力信号の出力状況を示すタイミングチャートである。
【図19】外部出力信号の出力状況を示すタイミングチャートである。
【図20】外部出力信号の出力状況を示すタイミングチャートである。
【図21】外部出力信号の出力状況を示すタイミングチャートである。
【図22】入賞役の種類、入賞役の図柄組み合わせ、及び、入賞役に関連する技術事項について説明するための図である。
【図23】入賞役の種類、入賞役の図柄組み合わせ、及び、入賞役に関連する技術事項について説明するための図である。
【図24】入賞役の種類、入賞役の図柄組み合わせ、及び、入賞役に関連する技術事項について説明するための図である。
【図25】遊技状態の遷移を説明するための図である。
【図26】抽選対象役、判定値数、及びリール制御について説明するための図である。
【図27】抽選対象役、判定値数、及びリール制御について説明するための図である。
【図28】抽選対象役、判定値数、及びリール制御について説明するための図である。
【図29】AT抽選テーブルを説明するための図である。
【図30】(A)は従来の外部用コネクタ受け部と外部用通過孔との位置関係において配線が筐体外側から引っ張られたときの状態説明図、(B)は実施形態1の外部用コネクタ受け部と外部用通過孔との位置関係において配線が筐体外側から引っ張られたときの状態説明図である。
【図31】(A)は実施形態1の変更例1の外部用コネクタ受け部と外部用通過孔との位置関係において配線が筐体外側から引っ張られたときの状態説明図、(B)は実施形態1の変更例2の外部用コネクタ受け部と外部用通過孔との位置関係において配線が筐体外側から引っ張られたときの状態説明図、(C)は実施形態1の変更例3の外部用コネクタ受け部と外部用通過孔との位置関係において配線が筐体外側から引っ張られたときの状態説明図、(D)は実施形態1の変更例4の外部用コネクタ受け部と外部用通過孔との位置関係において配線が筐体外側から引っ張られたときの状態説明図である。
【図32】スイカ図柄を例にしたときの同一及び/または類似の図柄について説明するための図である。
【図33】本発明の実施形態2に係る遊技機を適用したパチンコ遊技機の正面図である。
【図34】パチンコ遊技機が備える主基板における回路構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
(実施形態1)
図1は、本発明が適用された実施形態1の遊技用システムの構成を示す図である。
本実施形態の遊技用システムは、図1に示すように、遊技場において複数配置された遊技島に並設された複数の機種のスロットマシン1と、該スロットマシン1に対して1対1に対応設置された呼び出しランプ装置200と、各スロットマシン1の遊技情報を収集する収集ユニット50、該収集ユニット50にて収集された各遊技情報に基づく遊技情報データをホールコンピュータ140に中継する中継ユニット60と、各中継ユニット60にて中継された当該遊技場に設置されている各スロットマシン1の遊技情報を含む遊技情報データを受信し、該受信した遊技情報データに含まれる各スロットマシン1の遊技情報などを管理するホールコンピュータ140とを含む。
【0022】
本実施形態の遊技島には、図1に示すように、複数のスロットマシン1が設置されているとともに、呼び出しランプ装置200が、対応するスロットマシン1の上方位置に設けられており、本実施形態に用いた該呼び出しランプ装置200は、通常のランプの点灯機能に加えて、その前面に表示部を有することで、各種の遊技情報やメッセージなどの表示機能を有している。
【0023】
また、本実施形態のスロットマシン1と収集ユニット50とは、図1に示すように信号ケーブル59を介して接続されており、各収集ユニット50はさらに通信ケーブル61を介して中継ユニット60と接続されており、これら収集ユニット50と中継ユニット60とは簡易ローカルエリアネットワークにより双方向にデータ通信可能とされていて、収集ユニット50が各スロットマシン1から出力される後述する各種の信号の入力により収集した遊技情報含む遊技情報データや、遊技状態履歴(状態別データ)を含む遊技状態履歴データを送信するようになっている。
【0024】
更に、これら各中継ユニット60はハブ57を介して通信ケーブル58にてホールコンピュータ140に接続されていて、中継ユニット60とホールコンピュータ140とが、比較的高速のデータ通信可能なローカルエリアネットワークにより双方向にデータ通信可能とされており、前記中継ユニット60にて各収集ユニット50から送信された送信データが中継されてホールコンピュータ140に送信されることで、該ホールコンピュータ140が各スロットマシン1に関する情報を収集して集中管理できるようになっている。
【0025】
また、本実施形態の呼び出しランプ装置200も、収集ユニット50と同様に中継ユニット60を介してホールコンピュータ140に接続されており、これら中継ユニット60を介して呼び出しランプ装置200とホールコンピュータ140とが、双方向のデータ通信を実施できるようになっており、各呼び出しランプ装置200が対応するスロットマシン1の機種設定や、遊技情報に関する各種の条件設定などをホールコンピュータ140において実施できるようになっている。
【0026】
まず、本実施形態に用いたスロットマシン1について図2、図3を用いて以下に説明すると、本実施形態のスロットマシン1は、前面が開口する筐体1aと、この筐体1aの左側端に回動自在に枢支された前面扉1bと、から構成されている。
【0027】
本実施形態のスロットマシン1の筐体1aの内部には、図3に示すように、外周に複数種の図柄が配列されたリール2L、2C、2R(以下、左リール、中リール、右リール)が水平方向に並設されており、図2に示すように、これらリール2L、2C、2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が前面扉1bに設けられた透視窓3から見えるように配置されている。
【0028】
リール2L、2C、2Rの外周部には、図9に示すように、それぞれ「スイカ」(例えば、左リール2Lの領域番号20の図柄)、「ベル」(例えば、左リール2Lの領域番号19の図柄)、「リプb」(例えば、左リール2Lの領域番号18の図柄)、「赤7」(例えば、左リール2Lの領域番号17の図柄)、「リプa」(例えば、左リール2Lの領域番号9の図柄)、「BAR」(例えば、左リール2Lの領域番号8の図柄)、「チェリー」(例えば、左リール2Lの領域番号7の図柄)、及び「白7」(例えば、左リール2Lの領域番号3の図柄)といった互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で、それぞれ21個ずつ描かれている。
【0029】
「リプb」は、「リプa」の図柄をベースとする点で共通しており、「REPLAY」という文字の下に線が追加されている点で異なっている。このため、「リプa」及び「リプb」は、種類が異なる図柄であるが、外形が類似の図柄であるため、これらをまとめてリプともいう。外形が類似の図柄とは、外形が共通しているために、需要者である遊技者の視覚を通じて起こさせる美感(印象)が共通する図柄をいい、その結果、観念的に同じ図柄であると認識できる(異なる図柄であると認識し難い)図柄をいう。前述したように、「リプa」と「リプb」とは、「REPLAY」という文字の下に線が追加されている点のみで異なりその他の点で共通しているため、外形が類似する図柄といえる。
【0030】
リール2L、2C、2Rの外周部に描かれた図柄は、前面扉1bのリールパネル1c略中央に設けられた透視窓3において各々上中下三段に表示される。
【0031】
各リール2L、2C、2Rは、各々対応して設けられリールモータ32L、32C、32R(図3、図10参照)によって回転させることで、各リール2L、2C、2Rの図柄が透視窓3に連続的に変化しつつ表示されるとともに、各リール2L、2C、2Rの回転を停止させることで、透視窓3に3つの連続する図柄が表示結果として導出表示されるようになっている。
【0032】
リール2L、2C、2Rの内側には、リール2L、2C、2Rそれぞれに対して、基準位置を検出するリールセンサ33L、33C、33Rと、リール2L、2C、2Rを背面から照射するリールLED55と、が設けられている。また、リールLED55は、リール2L、2C、2Rの連続する3つの図柄に対応する12のLEDからなり、各図柄をそれぞれ独立して照射可能とされている。
【0033】
前面扉1bにおける各リール2L,2C,2Rに対応する位置には、リール2L、2C、2Rを前面側から透視可能とする横長長方形状の透視窓3が設けられており、該透視窓3を介して遊技者側から各リール2L、2C、2Rが視認できるようになっている。
【0034】
前面扉1bには、メダルを投入可能なメダル投入部4、メダルが払い出されるメダル払出口9、クレジット(遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)を用いて、その範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数のうち最大の賭数(本実施形態ではいずれの遊技状態においても3)を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6、クレジットとして記憶されているメダル及び賭数の設定に用いたメダルを精算する(クレジット及び賭数の設定に用いた分のメダルを返却させる)際に操作される精算スイッチ10、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、リール2L、2C、2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8R、演出に用いるための演出用スイッチ56が遊技者により操作可能にそれぞれ設けられている。
【0035】
本実施形態では、回転を開始した3つのリール2L、2C、2Rのうち、最初に停止するリールを第1停止リールと称し、また、その停止を第1停止と称する。同様に、2番目に停止するリールを第2停止リールと称し、また、その停止を第2停止と称し、3番目に停止するリールを第3停止リールと称し、また、その停止を第3停止あるいは最終停止と称する。
【0036】
また、前面扉1bには、クレジットとして記憶されているメダル枚数が表示されるクレジット表示器11、入賞の発生により払い出されたメダル枚数やエラー発生時にその内容を示すエラーコードなどが表示される遊技補助表示器12、賭数が1設定されている旨を点灯により報知する1BETLED14、賭数が2設定されている旨を点灯により報知する2BETLED15、賭数が3設定されている旨を点灯により報知する3BETLED16、メダルの投入が可能な状態を点灯により報知する投入要求LED17、スタートスイッチ7の操作によるゲームのスタート操作が有効である旨を点灯により報知するスタート有効LED18、ウェイト(前回のゲーム開始(ゲーム結果を導出するためのリール回転開始)から一定期間経過していないためにゲーム結果を導出するためのリールの回転開始を待機している状態)中である旨を点灯により報知するウェイト中LED19、後述するリプレイゲーム中である旨を点灯により報知するリプレイ中LED20が設けられた遊技用表示部13が設けられている。
【0037】
MAXBETスイッチ6の内部には、MAXBETスイッチ6の操作による賭数の設定操作が有効である旨を点灯により報知するBETスイッチ有効LED21(図10参照)が設けられており、ストップスイッチ8L、8C、8Rの内部には、該当するストップスイッチ8L、8C、8Rによるリールの停止操作が有効である旨を点灯により報知する左、中、右停止有効LED22L、22C、22R(図10参照)がそれぞれ設けられている。
【0038】
また、前面扉1bにおけるストップスイッチ8L、8C、8Rの下方には、スロットマシン1のタイトルや配当表などが印刷された下部パネルが設けられている。
【0039】
前面扉1bの内側には、所定のキー操作により後述するエラー状態及び後述する打止状態を解除するためのリセット操作を検出するリセットスイッチ23、後述する設定値の変更中や設定値の確認中にその時点の設定値が表示される設定値表示器24、所定条件成立時(例えば後述するRT2終了時など、遊技者にとって有利な状態終了後)に打止状態(リセット操作がなされるまでゲームの進行が規制される状態)に制御する打止機能の有効/無効を選択するための打止スイッチ36a、所定条件成立時に自動精算処理(クレジットとして記憶されているメダルを遊技者の操作によらず精算(返却)する処理)に制御する自動精算機能の有効/無効を選択するための自動精算スイッチ36b、メダル投入部4から投入されたメダルの流路を、筐体1a内部に設けられた後述のホッパータンク34a(図3参照)側またはメダル払出口9側のいずれか一方に選択的に切り替えるための流路切替ソレノイド30、メダル投入部4から投入され、ホッパータンク34a側に流下したメダルを検出する投入メダルセンサ31を有するメダルセレクタ(図示略)、前面扉1bの開放状態を検出するドア開放検出スイッチ25(図10参照)が設けられている。
【0040】
筐体1a内部には、図3に示すように、前述したリール2L、2C、2R、リールモータ32L、32C、32R、各リール2L、2C、2Rのリール基準位置をそれぞれ検出可能なリールセンサ33L、33C、33R(図10参照)からなるリールユニット2、外部出力信号を出力するための外部出力基板1000、メダル投入部4から投入されたメダルを貯留するホッパータンク34a、ホッパータンク34aに貯留されたメダルをメダル払出口9より払い出すためのホッパーモータ34b、ホッパーモータ34bの駆動により払い出されたメダルを検出する払出センサ34cからなるホッパーユニット34、電源ボックス100が設けられている。
【0041】
ホッパーユニット34の側部には、ホッパータンク34aから溢れたメダルが貯留されるオーバーフロータンク35が設けられている。オーバーフロータンク35の内部には、貯留された所定量のメダルを検出可能な高さに設けられた左右に離間する一対の導電部材からなる満タンセンサ35aが設けられており、導電部材がオーバーフロータンク35内に貯留されたメダルを介して接触することにより導電したときに内部に貯留されたメダル貯留量が所定量以上となったこと、すなわちオーバーフロータンク35が満タン状態となったことを検出できるようになっている。
【0042】
電源ボックス100の前面には、設定変更状態または設定確認状態に切り替えるための設定キースイッチ37、通常時においてはエラー状態や打止状態を解除するためのリセットスイッチとして機能し、設定変更状態においては後述する内部抽選の当選確率(出玉率)の設定値を変更するための設定スイッチとして機能するリセット/設定スイッチ38、電源をon/offする際に操作される電源スイッチ39が設けられている。
【0043】
本実施形態のスロットマシン1においてゲームを行う場合には、まず、メダルをメダル投入部4から投入するか、あるいはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するにはMAXBETスイッチ6を操作すればよい。遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されると、入賞ラインLN(図2参照)が有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。本実施形態では、規定数の賭数として遊技状態にかかわらず3枚が定められて規定数の賭数が設定されると入賞ラインLNが有効となる。なお、遊技状態に対応する規定数のうち最大数を超えてメダルが投入された場合には、その分はクレジットに加算される。
【0044】
入賞ラインとは、各リール2L、2C、2Rの透視窓3に表示された図柄の組み合わせが入賞図柄の組み合わせであるかを判定するために設定されるラインである。本実施形態では、図2に示すように、リール2Lの中段、リール2Cの中段、リール2Rの中段、すなわち中段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインLNのみが入賞ラインとして定められている。なお、本実施形態では、1本の入賞ラインのみを適用しているが、複数の入賞ラインを適用してもよい。
【0045】
また、本実施形態では、入賞ラインLNに入賞を構成する図柄の組み合わせが揃ったことを認識しやすくするために、入賞ラインLNとは別に、無効ラインLM1?4を設定している。無効ラインLM1?4は、これら無効ラインLM1?4に揃った図柄の組み合わせによって入賞が判定されるものではなく、入賞ラインLNに特定の入賞を構成する図柄の組み合わせが揃った際に、無効ラインLM1?4のいずれかに入賞ラインLNに揃った場合に入賞となる図柄の組み合わせ(例えば、リプ-リプ-リプ)が揃う構成とすることで、入賞ラインLNに特定の入賞を構成する図柄の組み合わせが揃ったことを認識しやすくするものである。本実施形態では、図2に示すように、リール2Lの上段、リール2Cの上段、リール2Rの上段、すなわち上段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM1、リール2Lの下段、リール2Cの下段、リール2Rの下段、すなわち下段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM2、リール2Lの上段、リール2Cの中段、リール2Rの下段、すなわち右下がりに並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM3、リール2Lの下段、リール2Cの中段、リール2Rの上段、すなわち右上がりに並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM4の4種類が無効ラインLMとして定められている。
【0046】
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L、2C、2Rが回転し、各リール2L、2C、2Rの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応するリール2L、2C、2Rの回転が停止し、透視窓3に表示結果が導出表示される。
【0047】
そして全てのリール2L、2C、2Rが停止されることで1ゲームが終了し、入賞ラインLN上に予め定められた図柄の組み合わせ(以下、役とも呼ぶ)が各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞に応じて定められた枚数のメダルが遊技者に対して付与され、クレジットに加算される。また、クレジットが上限数(本実施形態では50)に達した場合には、メダルが直接メダル払出口9(図2参照)から払い出されるようになっている。また、入賞ラインLN上に、遊技状態の移行を伴う図柄の組み合わせが各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には図柄の組み合わせに応じた遊技状態に移行するようになっている。本実施形態では、図25(A)を用いて後述するように、昇格リプレイ、転落リプレイ、及び特殊リプレイなどが入賞、あるいは、移行出目が停止すると、リプレイ確率が異なるRT0?3のうち対応する遊技状態に移行するように構成されている。
【0048】
なお、本実施形態では、3つのリール2L、2C、2Rを適用した例について説明しているが、1つのみリールを備え、この1つのリールの表示結果に応じて入賞が判定されるものでもよいし、2つのリールを備え、2つのリールの表示結果の組み合わせに応じて入賞が判定されるものでもよいし、4つ以上のリールを備え、これらリールの表示結果の組み合わせに応じて入賞が判定されるものでもよい。
【0049】
また、本実施形態におけるスロットマシン1にあっては、ゲームが開始されて各リール2L、2C、2Rが回転して図柄の変動が開始した後、いずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに、当該ストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリールの回転が停止して図柄が停止表示される。ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作から対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止するまでの最大停止遅延時間は190ms(ミリ秒)である。
【0050】
リール2L、2C、2Rは、1分間に80回転し、80×21(1リール当たりの図柄コマ数)=1680コマ分の図柄を変動させるので、190msの間では最大で4コマの図柄を引き込むことができることとなる。つまり、停止図柄として選択可能なのは、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに表示されている図柄と、そこから4コマ先までにある図柄、合計5コマ分の図柄である。
【0051】
このため、例えば、ストップスイッチ8L、8C、8Rのいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリールの下段に表示されている図柄を基準とした場合、当該図柄から4コマ先までの図柄を下段に表示させることができるため、リール2L、2C、2R各々において、ストップスイッチ8L、8Rのうちいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリールの中段に表示されている図柄を含めて5コマ以内に配置されている図柄を入賞ライン上に表示させることができる。
【0052】
図3?図8に示すように、筐体1aは、木製の背板301、上板302、底板303、左側板304、右側板305により前方が開口する箱状に形成されている。
【0053】
図4、図5、図8に示すように、背板301には、複数の放熱穴311が形成されている。本実施形態では、複数の放熱穴311として、第1放熱穴311aと、第2放熱穴311bと、第3放熱穴311cと、第4放熱穴311dと、第5放熱穴311eと、第6放熱穴311fとが形成されている。
【0054】
第1放熱穴311aは、背板301上端部に設けられて左右方向(左側板304及び右側板305を直交する直線が延びる方向)に延びる4つの長孔で構成されており、各長孔は、左右方向に等間隔に並んで配置されている。また、第2放熱穴311bは、第1放熱穴311aの左斜め下方の背板301左端上部に設けられて上下方向(上板302及び底板303を直交する直線が延びる方向)に延びる2つの長孔で構成されており、各長孔は、上下方向に間隔を空けて配置されている。また、第3放熱穴311cは、第1放熱穴311aの右斜め下方の背板301右端上部に設けられて上下方向に延びる長孔で構成されている。また、第4放熱穴311dは、第1放熱穴311aの下方の背板301中央上部に設けられて左右方向に延びる8つの長孔で構成されている。本実施形態では、上下に各長孔が4つずつ設けられ、上側の4つの長孔と下側の4つの長孔とがそれぞれ左右方向に等間隔に並んで配置されている。
【0055】
また、第5放熱穴311eは、第4放熱穴311dの下方の背板301中央下部に設けられて左右方向に延びる6つの長孔で構成されており、各長孔は、上下方向に等間隔に並んで配置されている。また、第6放熱穴311fは、第5放熱穴311eの右斜め上方の背板301右端下部に設けられた丸孔で構成されている。さらに、第7放熱穴311gは、第5放熱穴311eの左方の背板301左下端部に設けられた略L字状の孔で構成されている。なお、本実施形態の第7放熱穴311gは、電源ボックス100から延びる図示しない電源コード及び外部アース線が通過(貫通、挿通)可能となっている。
【0056】
また、背板301には、第3放熱穴311cの上方に外部用通過孔312が形成されている。本実施形態では、外部用通過孔312は、外部出力基板1000と情報提供端子板1010とを接続する外部用接続部材1003のコネクタ1004及び配線1005が通過可能となっている(図12、後述する図30(B)参照)。
また、背板301の中央部には、図示しないメダル補給装置によりホッパータンク34aにメダルを補給するためのメダル補給穴313及び該メダル補給穴313の側縁に支持されたメダル補給路形成部材314が設けられている。また、メダル補給穴313の右側部には、前記メダル補給装置を取り付けるときに使用する図示しない導通センサのハーネスを通すための導通センサ穴315が形成されている。
【0057】
また、背板301の前面には、左右方向に延びる上リール支持金具316と下リール支持金具317とが第4放熱穴311dを上下方向から挟んだ状態で支持されている。
また、図8に示すように、上板302の前端部には、左右方向に延びる帯状の上補強枠板321が支持されている。
また、図6(B)、図8に示すように、底板303におけるオーバーフロータンク35に対応する位置には、図示しないメダル回収装置にメダルを排出するためのメダル回収用穴331が形成されている。また、図4、図6(A)に示すように、底板303の内側面(上面)には、下補強枠板332が支持されている。下補強枠板332前端部は、上面の左端から右端まで延びる帯状に形成されており、下補強枠板332後部は、メダル回収用穴331の右方から左端まで延びる薄板状に形成されている。さらに、下補強枠板332の後端中央部には、図4に示すように、上方に延びて形成された背補強部332aが背板301に支持されている。
【0058】
また、図4、図7(A)、図7(B)、図8に示すように、左側板304及び右側板305の前端部には、それぞれ上下方向に延びる帯状の左補強枠板341及び右補強枠板342が支持されている。左補強枠板341の前端部には、前面扉1bを回動自在に軸支する上下方向を向く上下一対の一対の軸ピン341a,341bが取り付けられている。よって、前面扉1bは、軸ピン341a,341bを回転中心として、筐体1aの前方を閉塞する閉塞位置と、筐体1aの前方を開放する開放位置との間を回転移動することが可能となっている。また、右補強枠板342の前端部には、前面扉1bを係止する左右方向を向く上下一対の係止ピン351a,351bが取り付けられている。よって、前面扉1bは、閉塞位置に移動したときに、係止ピン351a,351bが前面扉1bの図示しない係止フックを係止することにより、筐体1aに装着されるようになっている。
また、左側板304及び右側板305の上下方向の中央よりもやや下方位置には、凹状の把手部を構成する把手部材342,352が取り付けられている。
【0059】
また、図8に示すように、右側板305の内側部の上部には、外部出力基板1000が支持されている。
外部出力基板1000の後端部には、遊技制御基板40と外部出力基板1000とを接続する図示しない内部用接続部材のコネクタを着脱可能な内部用コネクタ受け部1101が設けられている。なお、本実施形態では、内部用接続部材のコネクタの装着方向が右方向(左側板304から右側板305に向かう方向)、装着解除方向(コネクタが内部用コネクタ受け部1101に装着された装着状態が解除される方向)が左方向(右側板305から左側板304に向かう方向)となるように内部用コネクタ受け部1101が配置されている。
また、外部出力基板1000の前端部には、コネクタ1004を着脱可能な外部用コネクタ受け部1102が設けられている。なお、本実施形態では、コネクタ1004の装着方向が後方向(前面扉1bから背板301に向かう方向)、装着解除方向(コネクタ1004が外部用コネクタ受け部1102に装着された装着状態が解除される方向)が前方向(背板301から前面扉1bに向かう方向)となるように外部用コネクタ受け部1102が配置されている。
【0060】
図10は、スロットマシン1の構成を示すブロック図である。スロットマシン1には、図10に示すように、遊技制御基板40、演出制御基板90、電源基板101が設けられており、遊技制御基板40によって遊技状態が制御され、演出制御基板90によって遊技状態に応じた演出が制御され、電源基板101によってスロットマシン1を構成する電気部品の駆動電源が生成され、各部に供給される。
【0061】
電源基板101には、外部からAC100Vの電源が供給されるとともに、このAC100Vの電源からスロットマシン1を構成する電気部品の駆動に必要な直流電圧が生成され、遊技制御基板40及び遊技制御基板40を介して接続された演出制御基板90に供給されるようになっている。また、後述するメイン制御部41からサブ制御部91へのコマンド伝送ラインと、遊技制御基板40から演出制御基板90に対して電源を供給する電源供給ラインと、が一系統のケーブル及びコネクタを介して接続されており、これらケーブルと各基板とを接続するコネクタ同士が全て接続されることで演出制御基板90側の各部が動作可能となり、かつメイン制御部41からのコマンドを受信可能な状態となる。このため、メイン制御部41からコマンドを伝送するコマンド伝送ラインが演出制御基板90に接続されている状態でなければ、演出制御基板90側に電源が供給されず、演出制御基板90側のみが動作してしまうことがない。
【0062】
また、電源基板101には、前述したホッパーモータ34b、払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39が接続されている。
【0063】
遊技制御基板40には、前述したMAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10、リセットスイッチ23、打止スイッチ36a、自動精算スイッチ36b、投入メダルセンサ31、ドア開放検出スイッチ25、リールセンサ33L、33C、33Rが接続されているとともに、電源基板101を介して前述した払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38が接続されており、これら接続されたスイッチ類の検出信号が入力されるようになっている。
【0064】
また、遊技制御基板40には、前述したクレジット表示器11、遊技補助表示器12、ペイアウト表示器13、1?3BETLED14?16、投入要求LED17、スタート有効LED18、ウェイト中LED19、リプレイ中LED20、BETスイッチ有効LED21、左、中、右停止有効LED22L、22C、22R、設定値表示器24、流路切替ソレノイド30、リールモータ32L、32C、32Rが接続されているとともに、電源基板101を介して前述したホッパーモータ34bが接続されており、これら電気部品は、遊技制御基板40に搭載された後述のメイン制御部41の制御に基づいて駆動されるようになっている。
【0065】
遊技制御基板40には、メイン制御部41、制御用クロック生成回路42、乱数用クロック生成回路43、スイッチ検出回路44、モータ駆動回路45、ソレノイド駆動回路46、LED駆動回路47、電断検出回路48、リセット回路49が搭載されている。
【0066】
メイン制御部41は、1チップマイクロコンピュータにて構成され、後述するROM506に記憶された制御プログラムを実行して、遊技の進行に関する処理を行うととともに、遊技制御基板40に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
【0067】
制御用クロック生成回路42は、メイン制御部41の外部にて、所定周波数の発振信号となる制御用クロックCCLKを生成する。制御用クロック生成回路42により生成された制御用クロックCCLKは、例えば図11に示すようなメイン制御部41の制御用外部クロック端子EXCを介してクロック回路502に供給される。乱数用クロック生成回路43は、メイン制御部41の外部にて、制御用クロックCCLKの発振周波数とは異なる所定周波数の発振信号となる乱数用クロックRCLKを生成する。乱数用クロック生成回路43により生成された乱数用クロックRCLKは、例えば図11に示すようなメイン制御部41の乱数用外部クロック端子ERCを介して乱数回路509に供給される。一例として、乱数用クロック生成回路43により生成される乱数用クロックRCLKの発振周波数は、制御用クロック生成回路42により生成される制御用クロックCCLKの発振周波数以下となるようにすればよい。
【0068】
スイッチ検出回路44は、遊技制御基板40に直接または電源基板101を介して接続されたスイッチ類から入力された検出信号を取り込んでメイン制御部41に伝送する。モータ駆動回路45は、メイン制御部41から出力されたモータ駆動信号をリールモータ32L、32C、32Rに伝送する。ソレノイド駆動回路46は、メイン制御部41から出力されたソレノイド駆動信号を流路切替ソレノイド30に伝送する。LED駆動回路は、メイン制御部41から出力されたLED駆動信号を遊技制御基板40に接続された各種表示器やLEDに伝送する。電断検出回路48は、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をメイン制御部41に対して出力する。リセット回路49は、電源投入時または電源遮断時などの電源が不安定な状態においてメイン制御部41にシステムリセット信号を与える。また、リセット回路49は、ウォッチドッグタイマを内蔵し、ウォッチドッグタイマがタイムアップした場合、すなわちメイン制御部41のCPU505の動作が一定時間停止した場合においてメイン制御部41にユーザリセット信号を与える。
【0069】
図11は、遊技制御基板40に搭載されたメイン制御部41の構成例を示している。図11に示すメイン制御部41は、1チップマイクロコンピュータであり、外部バスインタフェース501と、クロック回路502と、固有情報記憶回路503と、リセット/割込コントローラ504と、CPU505と、ROM506と、RAM507と、CTC(カウンタ/タイマサーキット)508と、乱数回路509と、PIP(パラレルインプットポート)510と、シリアル通信回路511と、アドレスデコード回路512とを備えて構成される。
【0070】
図11に示すメイン制御部41が備える外部バスインタフェース501は、メイン制御部41を構成するチップの外部バスと内部バスとのインタフェース機能や、アドレスバス、データバス及び各制御信号の方向制御機能などを有するバスインタフェースである。例えば、外部バスインタフェース501は、メイン制御部41に外付けされた外部メモリや外部入出力装置などに接続され、これらの外部装置との間でアドレス信号やデータ信号、各種の制御信号などを送受信するものであればよい。この実施の形態において、外部バスインタフェース501には、内部リソースアクセス制御回路501Aが含まれている。
【0071】
内部リソースアクセス制御回路501Aは、外部バスインタフェース501を介した外部装置からメイン制御部41の内部データに対するアクセスを制御して、例えばROM506に記憶されたゲーム制御用プログラムや固定データといった、内部データの不適切な外部読出を制限するための回路である。ここで、外部バスインタフェース501には、例えばインサーキットエミュレータ(ICE)といった回路解析装置が、外部装置として接続されることがある。
【0072】
メイン制御部41が備えるクロック回路502は、例えば制御用外部クロック端子EXCに入力される発振信号を2分周することなどにより、内部システムクロックSCLKを生成する回路である。本実施形態では、制御用外部クロック端子EXCに制御用クロック生成回路42が生成した制御用クロックCCLKが入力される。クロック回路502により生成された内部システムクロックSCLKは、例えばCPU505といった、メイン制御部41において遊技の進行を制御する各種回路に供給される。また、内部システムクロックSCLKは、乱数回路509にも供給され、乱数用クロック生成回路43から供給される乱数用クロックRCLKの周波数を監視するために用いられる。さらに、内部システムクロックSCLKは、クロック回路502に接続されたシステムクロック出力端子CLKOから、メイン制御部41の外部へと出力されてもよい。
【0073】
メイン制御部41が備える固有情報記憶回路503は、例えばメイン制御部41の内部情報となる複数種類の固有情報を記憶する回路である。一例として、固有情報記憶回路503は、ROMコード、チップ個別ナンバー、IDナンバーといった3種類の固有情報を記憶する。ROM506コードは、ROM506の所定領域における記憶データから生成される4バイトの数値であり、生成方法の異なる4つの数値が準備されればよい。チップ個別ナンバーは、メイン制御部41の製造時に付与される4バイトの番号であり、メイン制御部41を構成するチップ毎に異なる数値を示している。IDナンバーは、メイン制御部41の製造時に付与される8バイトの番号であり、メイン制御部41を構成するチップ毎に異なる数値を示している。ここで、チップ個別ナンバーはユーザプログラムから読み取ることができる一方、IDナンバーはユーザプログラムから読み取ることができないように設定されていればよい。なお、固有情報記憶回路503は、例えばROM506の所定領域を用いることなどにより、ROM506に含まれるようにしてもよい。或いは、固有情報記憶回路503は、例えばCPU505の内蔵レジスタを用いることなどにより、CPU505に含まれるようにしてもよい。
【0074】
メイン制御部41が備えるリセット/割込コントローラ504は、メイン制御部41の内部や外部にて発生する各種リセット、割込要求を制御するためのものである。リセット/割込コントローラ504が制御するリセットには、システムリセットとユーザリセットが含まれている。システムリセットは、外部システムリセット端子XSRSTに一定の期間にわたりローレベル信号(システムリセット信号)が入力されたときに発生するリセットである。ユーザリセットは、外部ユーザリセット端子XURSTに一定の期間にわたりローレベルの信号(ユーザリセット信号)が入力されたとき、または内蔵ウォッチドッグタイマ(WDT)のタイムアウト信号が発生したことや、指定エリア外走行禁止(IAT)が発生したことなど、所定の要因により発生するリセットである。なお、本実施形態では前述のように内蔵ウォッチドッグタイマを使用せずにリセット回路49に搭載されたウォッチドッグタイマ(WDT)を用いているため、外部ユーザリセット端子XURSTにユーザリセット信号が入力されるか、指定エリア外走行禁止(IAT)が発生することでユーザリセットが発生することとなる。
【0075】
リセット/割込コントローラ504が制御する割込には、ノンマスカブル割込NMIとマスカブル割込INTが含まれている。ノンマスカブル割込NMIは、CPU505の割込禁止状態でも無条件に受け付けられる割込であり、外部ノンマスカブル割込端子XNMI(入力ポートP4と兼用)に一定の期間にわたりローレベル信号が入力されたときに発生する割込である。マスカブル割込INTは、CPU505の設定命令により、割込要求の受け付けを許可/禁止できる割込であり、優先順位設定による多重割込の実行が可能である。マスカブル割込INTの要因としては、外部マスカブル割込端子XINT(入力ポートP3と兼用)に一定の期間にわたりローレベル信号が入力されたこと、CTC508に含まれるタイマ回路にてタイムアウトが発生したこと、シリアル通信回路511にてデータ送信による割込要因が発生したこと、乱数回路509にて乱数値となる数値データの取り込みによる割込要因が発生したことなど、複数種類の割込要因が予め定められていればよい。
【0076】
メイン制御部41が備えるCPU505は、ROM506から読み出したプログラムを実行することにより、スロットマシン1におけるゲームの進行を制御するための処理などを実行する。このときには、CPU505がROM506から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU505がRAM507に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU505がRAM507に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU505が外部バスインタフェース501やPIP510などを介してメイン制御部41の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU505が外部バスインタフェース501やシリアル通信回路511などを介してメイン制御部41の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
【0077】
このように、メイン制御部41では、CPU505がROM506に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、メイン制御部41(またはCPU505)が実行する(または処理を行う)ということは、具体的には、CPU505がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、遊技制御基板40以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
【0078】
メイン制御部41が備えるROM506には、ゲーム制御用のユーザプログラムや固定データなどが記憶されている。また、ROM506には、セキュリティチェックプログラム506Aが記憶されている。CPU505は、スロットマシン1の電源投入やシステムリセットの発生に応じてメイン制御部41がセキュリティモードに移行したときに、ROM506に記憶されたセキュリティチェックプログラム506Aを読み出し、ROM506の記憶内容が変更されたか否かを検査するセキュリティチェック処理を実行する。なお、セキュリティチェックプログラム506Aは、ROM506とは異なる内蔵メモリに記憶されてもよい。また、セキュリティチェックプログラム506Aは、例えば外部バスインタフェース501を介してメイン制御部41に外付けされた外部メモリの記憶内容を検査するセキュリティチェック処理に対応したものであってもよい。
【0079】
メイン制御部41が備えるRAM507は、ゲーム制御用のワークエリアを提供する。ここで、RAM507の少なくとも一部は、バックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであればよい。すなわち、スロットマシンへの電力供給が停止しても、所定期間はRAM507の少なくとも一部の内容が保存される。なお、本実施形態では、RAM507の全ての領域がバックアップRAMとされており、スロットマシンへの電力供給が停止しても、所定期間はRAM507の全ての内容が保存される。
【0080】
メイン制御部41が備えるCTC508は、例えば8ビットのプログラマブルタイマを3チャネル(PTC0-PTC2)内蔵して構成され、リアルタイム割込の発生や時間計測を可能とするタイマ回路を含んでいる。各プログラマブルタイマPTC0-PTC2は、内部システムクロックSCLKに基づいて生成されたカウントクロックの信号変化(例えばハイレベルからローレベルへと変化する立ち下がりタイミング)などに応じて、タイマ値が更新されるものであればよい。また、CTC508は、例えば8ビットのプログラマブルカウンタを4チャネル(PCC0-PCC3)内蔵してもよい。各プログラマブルカウンタPCC0-PCC3は、内部システムクロックSCLKの信号変化、或いは、プログラマブルカウンタPCC0-PCC3のいずれかにおけるタイムアウトの発生などに応じて、カウント値が更新されるものであればよい。CTC508は、セキュリティ時間を延長する際の延長時間(可変設定時間)をシステムリセット毎にランダムに決定するために用いられるフリーランカウンタや、乱数回路509にて生成される乱数のスタート値をシステムリセット毎にランダムに決定するために用いられるフリーランカウンタなどを、含んでもよい。或いは、これらのフリーランカウンタは、例えばRAM507のバックアップ領域といった、CTC508とは異なるメイン制御部41の内部回路に含まれてもよい。
【0081】
メイン制御部41が備える乱数回路509は、例えば16ビット乱数といった、所定の更新範囲を有する乱数値となる数値データを生成する回路である。本実施形態では、遊技制御基板40の側において、後述する内部抽選用の乱数値を示す数値データがカウント可能に制御される。なお、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。CPU505は、乱数回路509から抽出した数値データに基づき、乱数回路509とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを加工或いは更新することで、内部抽選用の乱数値を示す数値データをカウントするようにしてもよい。以下では、内部抽選用の乱数値を示す数値データが、ハードウェアとなる乱数回路509からCPU505により抽出された数値データをソフトウェアにより加工しないものとする。なお、乱数回路509は、メイン制御部41に内蔵されるものであってもよいし、メイン制御部41とは異なる乱数回路チップとして、メイン制御部41に外付けされるものであってもよい。
【0082】
内部抽選用の乱数値は、複数種類の入賞について発生を許容するか否かを判定するために用いられる値であり、本実施形態では、「0」?「65535」の範囲の値をとる。
【0083】
メイン制御部41が備えるPIP510は、例えば6ビット幅の入力専用ポートであり、専用端子となる入力ポートP0?入力ポートP2と、機能兼用端子となる入力ポートP3?入力ポートP5とを含んでいる。入力ポートP3は、CPU505などに接続される外部マスカブル割込端子XINTと兼用される。入力ポートP4は、CPU505などに接続される外部ノンマスカブル割込端子XNMIと兼用される。入力ポートP5は、シリアル通信回路511が使用する第1チャネル受信端子RXAと兼用される。入力ポートP3?入力ポートP5の使用設定は、プログラム管理エリアに記憶される機能設定KFCSにより指示される。
【0084】
図11に示すメイン制御部41が備えるアドレスデコード回路512は、メイン制御部41の内部における各機能ブロックのデコードや、外部装置用のデコード信号であるチップセレクト信号のデコードを行うための回路である。チップセレクト信号により、メイン制御部41の内部回路、或いは、周辺デバイスとなる外部装置を、選択的に有効動作させて、CPU505からのアクセスが可能となる。
【0085】
メイン制御部41が備えるROM506には、ゲーム制御用のユーザプログラムやセキュリティチェックプログラム506Aの他に、ゲームの進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータなどが格納される。例えば、ROM506には、CPU505が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブルなどを構成するデータが記憶されている。また、ROM506には、CPU505が遊技制御基板40から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータなどが記憶されている。
【0086】
メイン制御部41が備えるRAM507には、スロットマシン1におけるゲームの進行どを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、遊技制御用データ保持エリア590が設けられている。RAM507としては、例えばDRAMが使用されており、記憶しているデータ内容を維持するためのリフレッシュ動作が必要になる。CPU505には、このリフレッシュ動作を行うためのリフレッシュレジスタが内蔵されている。例えば、リフレッシュレジスタは8ビットからなり、そのうち下位7ビットはCPU505がROM506から命令フェッチするごとに自動的にインクリメントされる。したがって、リフレッシュレジスタにおける格納値の更新は、CPU505における1命令の実行時間ごとに行われることになる。
【0087】
メイン制御部41は、シリアル通信回路511を介してサブ制御部91に各種のコマンドを送信する。メイン制御部41からサブ制御部91へ送信されるコマンドは一方向のみで送られ、サブ制御部91からメイン制御部41へ向けてコマンドが送られることはない。
【0088】
メイン制御部41は、遊技制御基板40に接続された各種スイッチ類の検出状態が入力ポートから入力される。そしてメイン制御部41は、これら入力ポートから入力される各種スイッチ類の検出状態に応じて段階的に移行する基本処理を実行する。
【0089】
また、メイン制御部41は、割込の発生により基本処理に割り込んで割込処理を実行できるようになっている。本実施形態では、CTC508に含まれるタイマ回路にてタイムアウトが発生したこと、すなわち一定時間間隔(本実施形態では、約0.56ms)毎に後述するタイマ割込処理(メイン)を実行する。
【0090】
また、メイン制御部41は、割込処理の実行中に他の割込を禁止するように設定されているとともに、複数の割込が同時に発生した場合には、予め定められた順位によって優先して実行する割込が設定されている。なお、割込処理の実行中に他の割込要因が発生し、割込処理が終了してもその割込要因が継続している状態であれば、その時点で新たな割込が発生することとなる。
【0091】
メイン制御部41は、基本処理として遊技制御基板40に接続された各種スイッチ類の検出状態が変化するまでは制御状態に応じた処理を繰り返しループし、各種スイッチ類の検出状態の変化に応じて段階的に移行する処理を実行する。また、メイン制御部41は、一定時間間隔(本実施形態では、約0.56ms)毎にタイマ割込処理(メイン)を実行する。なお、タイマ割込処理(メイン)の実行間隔は、基本処理において制御状態に応じて繰り返す処理が一巡する時間とタイマ割込処理(メイン)の実行時間とを合わせた時間よりも長い時間に設定されており、今回と次回のタイマ割込処理(メイン)との間で必ず制御状態に応じて繰り返す処理が最低でも一巡することとなる。
【0092】
演出制御基板90には、演出用スイッチ56が接続されており、この演出用スイッチ56の検出信号が入力されるようになっている。
【0093】
演出制御基板90には、スロットマシン1の前面扉1bに配置された液晶表示器51(図2参照)、演出効果LED52、スピーカ53、54、前述したリールLED55などの演出装置が接続されており、これら演出装置は、演出制御基板90に搭載された後述のサブ制御部91による制御に基づいて駆動されるようになっている。
【0094】
液晶表示器51においては、後述するように、遊技状態がRT3またはRT1であるときにATに制御されると、「AT中」といったメッセージ画像が小さく表示される。また、AT中のRT1において3択リプ4?6に当選したときには、当選ゲームにおいてリプ5(特殊リプ)に入賞したか否かにかかわらず、当選ゲームが終了したときにATが開始される旨を報知して50ゲームのカウントを開始するAT開始演出が実行される。より具体的には、液晶表示器51の画面に「AT開始!!」といったメッセージ画像が大きく表示されるとともに、ATに制御される残りゲーム数がカウントダウン形式で表示される。
【0095】
また、本実施形態では、AT中のRT3からRT1に移行したときには、「RT2までもう少し」といったメッセージ画像が液晶表示器51の画面に表示される。これに対して、AT中のRT1からRT2に移行したときには、AT開始演出が行われる(すでに開始されている場合有り)とともに液晶表示器51における背景画像も変化する。このように、本実施形態では、AT中におけるRT3からRT1への移行前後の演出態様の変化度合いよりも、AT中におけるRT1からRT2への移行前後の演出態様の変化度合いの方が大きくなるように演出が実行される。
【0096】
なお、ATとは、サブ制御部91によって制御される演出状態であって、内部抽選結果に応じた情報(操作手順など)を報知するナビ演出を実行可能な報知期間となるアシストタイムをいう。
【0097】
また、液晶表示器51においては、AT中におけるメダルの純増数を報知する。「純増数」とは、AT中におけるメダルの払出枚数からAT中における賭数の設定に用いたメダルの投入数を減算した値である。つまり、純増数とは、AT中における遊技者の儲けを示す値である。遊技者は、液晶表示器51の画面上に表示されたメダルの純増数を確認することによってAT中におけるメダルの純増数を把握することができるようになっている。なお、AT中におけるメダルの純増数を報知する演出を純増数報知演出ともいう。
【0098】
なお、本実施形態では、演出制御基板90に搭載されたサブ制御部91により、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55などの演出装置の出力制御が行われる構成であるが、サブ制御部91とは別に演出装置の出力制御を直接的に行う出力制御部を演出制御基板90または他の基板に搭載し、サブ制御部91がメイン制御部41からのコマンドに基づいて演出装置の出力パターンを決定し、サブ制御部91が決定した出力パターンに基づいて出力制御部が演出装置の出力制御を行う構成としても良く、このような構成では、サブ制御部91及び出力制御部の双方によって演出装置の出力制御が行われることとなる。
【0099】
また、本実施形態では、演出装置として液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55を例示しているが、演出装置は、これらに限られず、例えば、機械的に駆動する表示装置や機械的に駆動する役モノなどを演出装置として適用してもよい。
【0100】
演出制御基板90には、メイン制御部41と同様にサブCPU91a、ROM91b、RAM91c、I/Oポート91dを備えたマイクロコンピュータにて構成され、演出の制御を行うサブ制御部91、演出制御基板90に接続された液晶表示器51の表示制御を行う表示制御回路92、演出効果LED52、リールLED55の駆動制御を行うLED駆動回路93、スピーカ53、54からの音声出力制御を行う音声出力回路94、電源投入時またはサブCPU91aからの初期化命令が一定時間入力されないときにサブCPU91aにリセット信号を与えるリセット回路95、演出制御基板90に接続された演出用スイッチ56から入力された検出信号を検出するスイッチ検出回路96、日付情報及び時刻情報を含む時間情報を出力する時計装置97、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をサブCPU91aに対して出力する電断検出回路98、その他の回路など、が搭載されており、サブCPU91aは、遊技制御基板40から送信されるコマンドを受けて、演出を行うための各種の制御を行うとともに、演出制御基板90に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
【0101】
リセット回路95は、遊技制御基板40においてメイン制御部41にシステムリセット信号を与えるリセット回路49よりもリセット信号を解除する電圧が低く定められており、電源投入時においてサブ制御部91は、メイン制御部41よりも早い段階で起動するようになっている。一方で、電断検出回路98は、遊技制御基板40においてメイン制御部41に電圧低下信号を出力する電断検出回路48よりも電圧低下信号を出力する電圧が低く定められており、電断時においてサブ制御部91は、メイン制御部41よりも遅い段階で停電を検知し、後述する電断処理(サブ)を行うこととなる。
【0102】
サブ制御部91は、メイン制御部41と同様に、割込機能を備えており、メイン制御部41からのコマンド受信時に割込を発生させて、メイン制御部41から送信されたコマンドを取得し、バッファに格納するコマンド受信割込処理を実行する。また、サブ制御部91は、システムクロックの入力数が一定数に到達する毎、すなわち一定間隔毎に割込を発生させて後述するタイマ割込処理(サブ)を実行する。
【0103】
また、サブ制御部91は、メイン制御部41とは異なり、コマンドの受信に基づいて割込が発生した場合には、タイマ割込処理(サブ)の実行中であっても、当該処理に割り込んでコマンド受信割込処理を実行し、タイマ割込処理(サブ)の契機となる割込が同時に発生してもコマンド受信割込処理を最優先で実行するようになっている。
【0104】
また、サブ制御部91にも、停電時においてバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、RAM91cに記憶されているデータが保持されるようになっている。
【0105】
本実施形態のスロットマシン1は、設定値に応じてメダルの払出率が変わるものである。詳しくは、後述する内部抽選において設定値に応じた当選確率を用いることにより、メダルの払出率が変わるようになっている。設定値は1?6の6段階からなり、6が最も払出率が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど払出率が低くなる。すなわち設定値として6が設定されている場合には、遊技者にとって最も有利度が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。
【0106】
設定値を変更するためには、設定キースイッチ37をon状態としてからスロットマシン1の電源をonする必要がある。設定キースイッチ37をon状態として電源をonすると、設定値表示器24にRAM507から読み出された設定値が表示値として表示され、リセット/設定スイッチ38の操作による設定値の変更操作が可能な設定変更状態に移行する。設定変更状態において、リセット/設定スイッチ38が操作されると、設定値表示器24に表示された表示値が1ずつ更新されていく(設定6からさらに操作されたときは、設定1に戻る)。そして、スタートスイッチ7が操作されると表示値を設定値として確定する。そして、設定キースイッチ37がoffされると、確定した表示値(設定値)がメイン制御部41のRAM507に格納され、遊技の進行が可能な状態に移行する。
【0107】
また、設定値を確認するためには、ゲーム終了後、賭数が設定されていない状態で設定キースイッチ37をon状態とすればよい。このような状況で設定キースイッチ37をon状態とすると、設定値表示器24にRAM507から読み出された設定値が表示されることで設定値を確認可能な設定確認状態に移行する。設定確認状態においては、ゲームの進行が不能であり、設定キースイッチ37をoff状態とすることで、設定確認状態が終了し、ゲームの進行が可能な状態に復帰することとなる。
【0108】
本実施形態のスロットマシン1においては、メイン制御部41は、タイマ割込処理(メイン)を実行する毎に、電断検出回路48からの電圧低下信号が検出されているか否かを判定する停電判定処理を行い、停電判定処理において電圧低下信号が検出されていると判定した場合に、電断処理(メイン)を実行する。電断処理(メイン)では、レジスタを後述するRAM507のスタックに退避し、RAM507にいずれかのビットが1となる破壊診断用データ(本実施形態では、5AH)、すなわち0以外の特定のデータを格納するとともに、RAM507の全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0となるようにRAMパリティ調整用データを計算し、RAM507に格納する処理を行うようになっている。なお、RAMパリティとはRAM507の該当する領域(本実施形態では、全ての領域)の各ビットに格納されている値の排他的論理和として算出される値である。このため、RAM507の全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0であれば、RAMパリティ調整用データは0となり、RAM507の全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが1であれば、RAMパリティ調整用データは1となる。
【0109】
そして、メイン制御部41は、システムリセットによるかユーザリセットによるかにかかわらず、その起動時においてRAM507の全ての領域に格納されたデータに基づいてRAMパリティを計算するとともに、破壊診断用データの値を確認し、RAMパリティが0であり、かつ破壊診断用データの値も正しいことを条件に、RAM507に記憶されているデータに基づいてメイン制御部41の処理状態を電断前の状態に復帰させるが、RAMパリティが0でない場合(1の場合)や破壊診断用データの値が正しくない場合には、RAM異常と判定し、RAM異常エラーコードをレジスタにセットしてRAM異常エラー状態に制御し、遊技の進行を不能化させるようになっている。なお、RAM異常エラー状態は、通常のエラー状態と異なり、リセットスイッチ23やリセット/設定スイッチ38を操作しても解除されないようになっており、前述した設定変更状態において新たな設定値が設定されるまで解除されることがない。
【0110】
なお、本実施形態では、RAM507に格納されている全てのデータが停電時においてもバックアップ電源により保持されるとともに、メイン制御部41は、電源投入時においてRAM507のデータが正常であると判定した場合に、RAM507の格納データに基づいて電断前の制御状態に復帰する構成であるが、RAM507に格納されているデータのうち停電時において制御状態の復帰に必要なデータのみをバックアップし、電源投入時においてバックアップされているデータに基づいて電断前の制御状態に復帰する構成としてもよい。
【0111】
また、電源投入時において電断前の制御状態に復帰させる際に、全ての制御状態を電断前の制御状態に復帰させる必要はなく、遊技者に対して不利益とならない最低限の制御状態を復帰させる構成であれば良く、例えば、入力ポートの状態などを全て電断前の状態に復帰させる必要はない。
【0112】
次に、メイン制御部41のRAM507の初期化について説明する。メイン制御部41のRAM507の格納領域は、重要ワーク、非保存ワーク、一般ワーク、特別ワーク、未使用領域、スタック領域に区分されている。
【0113】
重要ワークは、各種表示器やLEDの表示用データ、I/Oの入出力データ、遊技時間の計時カウンタなど、初期化すると不都合があるデータに加え、遊技状態がRT0?3のうちいずれに制御されているかを特定するためのRTフラグが格納されるワークである。非保存ワークは、各種スイッチ類の状態を保持するワークであり、起動時にRAM507のデータが破壊されているか否かにかかわらず必ず値が設定されることとなる。一般ワークは、停止制御テーブル、停止図柄、メダルの払出枚数、所定遊技状態(例えば後述するRT2など、遊技者にとって有利な状態)中のメダル払出総数、後述する遊技状態フラグなど、所定遊技状態終了時に初期化可能なデータが格納されるワークである。特別ワークは、各種ソフトウェア乱数など、設定開始前にのみ初期化されるデータが格納されるワークである。未使用領域は、RAM507の格納領域のうち使用していない領域であり、後述する複数の初期化条件のいずれか1つでも成立すれば初期化されることとなる。スタック領域は、メイン制御部41のレジスタから退避したデータが格納される領域であり、このうちの未使用スタック領域は、未使用領域と同様に、後述する複数の初期化条件のいずれか1つでも成立すれば初期化されることとなるが、使用中スタック領域は、プログラムの続行のため、初期化されることはない。
【0114】
本実施形態においてメイン制御部41は、設定キースイッチ37がonの状態での起動時、RAM異常エラー発生時、所定遊技状態終了時、設定キースイッチ37がoffの状態での起動時でRAM507のデータが破壊されていないとき、1ゲーム終了時の5つからなる初期化条件が成立した際に、各初期化条件に応じて初期化される領域の異なる4種類の初期化を行う。
【0115】
初期化1は、起動時において設定キースイッチ37がonの状態であり、設定変更状態へ移行する場合において、その前に行う初期化、またはRAM異常エラー発生時に行う初期化であり、初期化1では、RAM507の格納領域のうち、重要ワーク及び使用中スタック領域を除く全ての領域(未使用領域及び未使用スタック領域を含む)、すなわち非保存ワークから未使用スタック領域までの領域が初期化される。初期化1が実行された後は、遊技状態として後述するRT0に制御される。初期化2は、所定遊技状態終了時に行う初期化であり、初期化2では、RAM507の格納領域のうち、一般ワーク、未使用領域及び未使用スタック領域、すなわち一般ワークから未使用スタック領域までの領域が初期化される。初期化3は、起動時において設定キースイッチ37がoffの状態であり、かつRAM507のデータが破壊されていない場合において行う初期化であり、初期化3では、非保存ワーク、未使用領域及び未使用スタック領域が初期化される。初期化4は、1ゲーム終了時に行う初期化であり、初期化4では、RAM507の格納領域のうち、未使用領域及び未使用スタック領域が初期化される。
【0116】
なお、本実施形態では、初期化1を設定変更状態の移行前に行っているが、設定変更状態の終了時に行ったり、設定変更状態移行前、設定変更状態終了時の双方で行うようにしてもよい。
【0117】
このように本実施形態では、電源投入時などにRAM異常エラーが発生した場合には、初期化1が実行され、それ以前の制御状態が初期化されることとなる。
【0118】
本実施形態のスロットマシン1は、遊技状態やエラーの発生状況などを示す外部出力信号を出力する。
【0119】
これら外部出力信号は、図12に示すように、メイン制御部41の制御により遊技制御基板40より出力され、外部出力基板1000、スロットマシン1が設置される遊技店(ホール)の情報提供端子板1010を介してホールコンピュータ140やスロットマシン1に対応して設置されたデータ表示端末などの外部機器に出力されるようになっている。
【0120】
なお、本実施形態では、外部出力基板1000と一方のコネクタ1004で接続された外部用接続部材1003の図示しない他方のコネクタは、情報提供端子板1010の図示しない他方の外部用コネクタ受け部に接続されている。また、他の外部機器(収集ユニット50、中継ユニット60、ホールコンピュータ140、データ表示端末等)は、情報提供端子板1010を介してスロットマシン1と間接的に接続されている。しかしながら、他の外部機器(例えば、ホールコンピュータ140)が前記他方の外部用コネクタ受け部を備え、情報提供端子板1010を中継せずに外部出力信号を受信可能な場合には、外部用接続部材1003を他の外部機器に直接接続してもよい。
【0121】
遊技制御基板40から外部出力基板1000に対しては、賭数の設定に用いられたメダル数を示すメダルIN信号、入賞の発生により遊技者に付与されたメダル数を示すメダルOUT信号、入賞役のうち、後述するように入賞ラインLNに「ベル-リプa-ベル」の組み合わせが停止することにより入賞発生となるリプ5(以下、特殊リプともいう)入賞したことによってRT2へ移行した旨を示すART信号、遊技状態が後述するビッグボーナス(BBとも称する)中またはレギュラーボーナス(RBとも称する)中である旨を示すBB+RB信号、遊技状態がRB中である旨を示すRB信号、遊技状態がBB中である旨を示すBB信号、遊技者によるMAXBETスイッチ6やスタートスイッチ7などの操作待ちによる次の遊技動作への遊技待ち状態である旨を示す遊技待ち表示信号、前面扉1bが開放中の旨を示すドア開放信号、設定変更モードに移行している旨を示す設定変更信号、設定確認モードに移行している旨を示す設定確認信号、メダルセレクタの異常を示す投入エラー信号、ホッパーユニット34の異常を示す払出エラー信号がそれぞれ出力される。なお、ART信号は、前述したとおりRT2へ移行した旨を示す信号であるが、後述するようにRT2は実質的にAT中でなければ制御されない状態であるため、RT2に制御されたときにはAT+RT2のART中であることを示す信号ともいえる。
【0122】
なお、本実施形態では、他のスロットマシンとの共通化を図るため、遊技制御基板40と外部出力基板1000との間には、上記の信号を出力する信号線(内部用接続部材の配線)に加えて、遊技状態を示す予備の信号線が接続されており、さらに将来拡張する可能性のあるエラー出力用の信号線が接続されている。
【0123】
外部出力基板1000には、リレー回路1001、パラレル・シリアル変換回路1002、出力信号毎の端子が設けられ、情報提供端子板1010の回路と電気的に接続するために接続される外部用接続部材1003が設けられている。
【0124】
遊技制御基板40から出力された信号のうち、メダルIN信号、メダルOUT信号、BB+RB信号、ART信号、RB信号、BB信号、予備信号、及び遊技待ち表示信号は、リレー回路1001を介して、そのままパルス信号として情報提供端子板1010に出力される。
【0125】
これに対してドア開放信号、設定変更信号、設定確認信号、投入エラー信号、払出エラー信号は、パラレル・シリアル変換回路1002にて、これらの信号を個別に識別可能なシリアル信号であるセキュリティ信号に変換して情報提供端子板1010に出力される。
【0126】
これら外部出力基板1000から出力されたメダルIN信号、メダルOUT信号、BB+RB信号、ART信号、RB信号、BB信号、予備信号、及び遊技待ち表示信号は、情報提供端子板1010を介して外部機器へ出力される。一方、外部出力基板1000から出力されたセキュリティ信号は、情報提供端子板1010にて再度、ドア開放信号、設定変更信号、設定確認信号、投入エラー信号、払出エラー信号に再変換されて外部機器へ出力されることとなる。
【0127】
外部出力信号は、ドア開放信号、設定変更信号、設定確認信号、投入エラー信号、払出エラー信号を含むが、これらドア開放信号、設定変更信号、設定確認信号、投入エラー信号、払出エラー信号は、頻繁に出力される信号ではないため、これらの信号に対して個々に外部出力用の端子を設ける必要性は低い。
【0128】
このため本実施形態では、上述のように遊技制御基板40から出力された外部出力信号を、外部出力基板1000を介して、外部機器に出力するとともに、これら外部出力信号のうちドア開放信号、設定変更信号、設定確認信号、投入エラー信号、払出エラー信号を、外部出力基板1000に搭載されたパラレル・シリアル変換回路1002によって、これらの信号を個別に識別可能なシリアル信号であるセキュリティ信号に変換して外部に出力するようになっており、これらドア開放信号、設定変更信号、設定確認信号、投入エラー信号、払出エラー信号を1本の端子から出力することが可能となり、必要以上に多くの端子を設ける必要がなくなる。
【0129】
次に、本実施形態におけるメイン制御部41が実行する各種制御内容、特に外部出力制御に関連する制御内容を中心に、図13?図15に基づいて以下に説明する。
【0130】
メイン制御部41は、リセット回路49からシステムリセット信号が入力されると、図13のフローチャートに示す起動処理(メイン)を行う。また、ユーザリセット信号が入力された場合には、起動処理(メイン)のステップSa2から処理を開始する。すなわち電源投入に伴う起動の場合のみセキュリティチェック処理を行うセキュリティモードから開始する一方、ウォッチドッグタイマのタイムアップによる起動の場合には、セキュリティチェック処理を省略してROM506に記憶されたユーザプログラムを実行するユーザモードから開始されることになる。
【0131】
システムリセット信号の入力に伴う起動処理(メイン)では、まず、CPU505がROM506から読み出したセキュリティチェックプログラム506Aに基づき、セキュリティチェック処理を実行する(ステップSa1)。このとき、メイン制御部41は、セキュリティモードとなり、ROM506に記憶されているゲーム制御用のユーザプログラムは未だ実行されない状態となる。
【0132】
ステップSa1におけるセキュリティチェック処理の終了後、メイン制御部41の動作状態がセキュリティモードからユーザモードへと移行し、ROM506に記憶されたユーザプログラムの実行が開始されることになる。なお、前述のようにユーザリセット信号の入力に伴う起動時には、セキュリティモードを経ずにユーザモードから開始することとなる。
【0133】
ユーザモードではまず、シリアル通信回路511などの内蔵デバイスや周辺IC、割込モード、スタックポインタ、スイッチ類の検出状態、外部出力信号の出力状態などを初期化した後(ステップSa2)、Iレジスタ及びIYレジスタの値を初期化する(ステップSa3)。Iレジスタ及びIYレジスタの初期化により、Iレジスタには、割込発生時に参照する割込テーブルのアドレスが設定され、IYレジスタには、RAM507の格納領域を参照する際の基準アドレスが設定される。これらの値は、固定値であり、起動時には常に初期化されることとなる。
【0134】
次いで、RAM507へのアクセスを許可し(ステップSa4)、RAM507の全ての格納領域(未使用領域及び未使用スタック領域を含む)のRAMパリティを計算する(ステップSa5)。次いで、打止スイッチ36、自動精算スイッチ29の状態を取得し、メイン制御部41の特定のレジスタに打止機能、自動精算機能の有効/無効を設定した後(ステップSa6)、停電が検知された旨を示す電断フラグをクリアする(ステップSa7)。
【0135】
次いで、ステップSa5において計算したRAMパリティが0か否かを判定する(ステップSa8)。正常に電断割込処理(メイン)が行われていれば、RAMパリティが0になるはずであり、ステップSa8においてRAMパリティが0でなければ、RAM507に格納されているデータが正常ではなく、この場合には、RAM507の格納領域のうち、使用中スタック領域、非初期化領域を除く全ての格納領域を初期化する初期化1を実行した後(ステップSa22)、設定キースイッチ37がonか否かを判定し(ステップSa23)、設定キースイッチ37がonであれば、割込を許可して(ステップSa21)、設定変更処理、すなわち設定変更状態に移行する。
【0136】
ステップSa23において設定キースイッチ37がoffであれば、RAM異常を示すエラーコードをレジスタに設定し(ステップSa24)、割込を許可して(ステップSa25)、エラー処理、すなわちRAM異常エラー状態に移行する。
【0137】
ステップSaにおいて、RAMパリティが0であれば、更に破壊診断用データが正常か否かを判定する(ステップSa9)。正常に電断処理(メイン)が行われていれば、破壊診断用データが設定されているはずであり、ステップSa9において破壊診断用データが正常でない場合(破壊診断用データが電断時に格納される5A(H)以外の場合)にも、RAM507のデータが正常ではないので、ステップSa22に移行して初期化1を実行し、その後、ステップSa23において設定キースイッチ37がonであれば、割込を許可して(ステップSa21)、設定変更処理に移行する。また、ステップSa23において設定キースイッチ37がoffであれば、RAM異常を示すエラーコードの設定(ステップSa24)、割込を許可して(ステップSa25)、エラー処理に移行する。
【0138】
ステップSa9において破壊診断用データが正常であると判定した場合には、RAM507のデータは正常であるので、破壊診断用データをクリアし(ステップSa10)、RAM507の非保存ワーク、未使用領域及び未使用スタック領域を初期化する初期化3を行った後(ステップSa11)、設定キースイッチ37がonか否かを判定し(ステップSa12)、設定キースイッチ37がonであれば、ステップSa20のステップに移行して初期化1を実行し、割込を許可して(ステップSa21)、設定変更処理に移行する。
【0139】
ステップSa12において設定キースイッチ37がoffであれば、各レジスタを電断前の状態、すなわちスタックに保存されている状態に復帰し(ステップSa13)、復帰後の状態においてRT2へ移行した旨を示すART信号の出力制御中であるかを判定する(ステップSa14)。ステップSa14において復帰後の状態においてART信号の出力制御中でなければ、さらに復帰後の状態がRT2中であるか否かを判定する(ステップSa15)。ステップSa15において復帰後の状態がRT2中でなければ、ステップSa17に進み、ステップSa14において復帰後の状態においてART信号の出力制御中であるか、ステップSa15において復帰後の状態がRT2中であれば、ART信号の出力命令をRAM41cに設定した後(ステップSa16)、ステップSa17に進む。
【0140】
ステップSa17では、復帰後の遊技状態がBB中またはRB中であるか否かを判定し、復帰後の遊技状態がBB中またはRB中でなければステップSa18に進み、復帰後の遊技状態がBB中またはRB中であれば、BB信号またはRB信号の変更命令をRAM41cに設定した後(ステップSa18)、ステップSa19に進む。
【0141】
ステップSa19では、割込を許可し、その後、電断前の最後に実行していた処理に戻る。
【0142】
図14は、メイン制御部41が設定変更処理の後に実行するゲーム処理の制御内容を示すフローチャートである。
【0143】
ゲーム処理では、BET処理(ステップSd1)、内部抽選処理(ステップSd2)、リール回転処理(ステップSd3)、入賞判定処理(ステップSd4)、払出処理(ステップSd5)、ゲーム終了時処理(ステップSd6)を順に実行し、ゲーム終了時処理が終了すると、再びBET処理に戻る。
【0144】
ステップSd1におけるBET処理では、賭数を設定可能な状態で待機し、遊技状態に応じた規定数の賭数が設定され、スタートスイッチ7が操作された時点でゲームを開始させる処理を実行する。また、BET処理では、ゲームを開始させる処理として、スタートスイッチ7が操作された時点で、設定された賭数に用いられたメダル数分のメダルIN信号の出力を命令する出力命令をRAM41cに設定する。
【0145】
本実施形態のスロットマシン1は、遊技状態(RT0?3)に応じて設定可能な賭数の規定数が定められており、遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されたことを条件にゲームを開始させることが可能となる。なお、本実施形態では、遊技状態に応じた規定数(例えば3)の賭数が設定された時点で、入賞ラインLNが有効化される。
【0146】
本実施形態のスロットマシン1は、全てのリール2L、2C、2Rが停止した際に、有効化された入賞ライン(本実施形態の場合、常に全ての入賞ラインが有効化されるため、以下では、有効化された入賞ラインを単に入賞ラインと呼ぶ)上に役と呼ばれる図柄の組み合わせが揃うと入賞となる。役は、同一図柄の組み合わせであってもよいし、異なる図柄を含む組み合わせであってもよい。入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、メダルの払い出しを伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役とを含む。以下では、小役と再遊技役をまとめて一般役とも呼ぶ。
【0147】
ステップSd2における内部抽選処理では、ステップSd1におけるスタートスイッチ7の検出によるゲーム開始と同時にラッチされた内部抽選用の乱数値に基づいて上記した各役への入賞を許容するかどうかを決定する処理を行う。この内部抽選処理では、それぞれの抽選結果に基づいて、RAM507に当選フラグが設定される。
【0148】
遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、内部抽選に当選して、当該役の当選フラグがRAM507に設定されている必要がある。なお、これら各役の当選フラグのうち、小役及び再遊技役の当選フラグは、当該フラグが設定されたゲームにおいてのみ有効とされ、次のゲームでは無効となる。
【0149】
以下、本実施形態の内部抽選について説明する。内部抽選は、上記した各役への入賞を許容するか否かを、全てのリール2L、2C、2Rの表示結果が導出表示される以前に(実際には、スタートスイッチ7の検出時)決定するものである。内部抽選では、まず、スタートスイッチ7の検出時に内部抽選用の乱数値(0?65535の整数)を取得する。詳しくは、RAM507に割り当てられた乱数値格納ワークの値を同じくRAM507に割り当てられた抽選用ワークに設定する。そして、遊技状態及び特別役の持ち越しの有無に応じて定められた各役について、抽選用ワークに格納された数値データと、遊技状態を特定するための遊技状態フラグの値、後述するRTを特定するためのRTフラグの値、賭数及び設定値に応じて定められた各役の判定値数に応じて行われる。
【0150】
乱数値格納ワークは、スタートスイッチ7の操作と同時にラッチされた数値データが格納される記憶領域であり、新たな数値データがラッチされる毎に、ラッチされた数値データがその後のタイマ割込処理(メイン)において読み出され、乱数値格納ワークに格納された数値データが新たにラッチされた最新の数値データに更新されるようになっている。
【0151】
内部抽選では、内部抽選の対象となる役、現在の遊技状態フラグ値、RTフラグ値及び設定値に対応して定められた判定値数を、内部抽選用の乱数値(抽選用ワークに格納された数値データ)に順次加算し、加算の結果がオーバーフローしたときに、当該役に当選したものと判定される。このため、判定値数の大小に応じた確率(判定値数/65536)で役が当選することとなる。
【0152】
そして、いずれかの役の当選が判定された場合には、当選が判定された役に対応する当選フラグをRAM507に割り当てられた内部当選フラグ格納ワークに設定する。内部当選フラグ格納ワークは、例えば2バイトの格納領域にて構成されている。一般役が当選した場合には、当該一般役が当選した旨を示す一般役の当選フラグを一般役格納ワークに設定する。なお、いずれの役及び役の組み合わせにも当選しなかった場合には、一般役格納ワークをクリアする。
【0153】
図14に戻り、ステップSd3におけるリール回転処理では、各リール2L、2C、2Rを回転させる処理、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことに応じて対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる処理を実行する。
【0154】
ここで、リール2L、2C、2Rの停止制御について説明する。メイン制御部41は、リールの回転が開始したとき、及びリールが停止し、かつ未だ回転中のリールが残っているときに、ROM506Aに格納されているテーブルインデックス及びテーブル作成用データを参照して、回転中のリール別に停止制御テーブルを作成する。そして、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作が有効に検出されたときに、該当するリールの停止制御テーブルを参照し、参照した停止制御テーブルの滑りコマ数に基づいて、操作されたストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる制御を行う。
【0155】
テーブルインデックスには、内部抽選による当選フラグの設定状態(以下、内部当選状態と呼ぶ)別に、テーブルインデックスを参照する際の基準アドレスから、テーブル作成用データが格納された領域の先頭アドレスを示すインデックスデータが格納されているアドレスまでの差分が登録されている。これにより内部当選状態に応じた差分を取得し、基準アドレスに対してその差分を加算することで該当するインデックスデータを取得することが可能となる。なお、役の当選状況が異なる場合でも、同一の制御が適用される場合においては、インデックスデータとして同一のアドレスが格納されており、このような場合には、同一のテーブル作成用データを参照して、停止制御テーブルが作成されることとなる。
【0156】
テーブル作成用データは、停止操作位置に応じた滑りコマ数を示す停止制御テーブルと、リールの停止状況に応じて参照すべき停止制御テーブルのアドレスと、からなる。
【0157】
リールの停止状況に応じて参照される停止制御テーブルは、全てのリールが回転しているか、左リールのみ停止しているか、中リールのみ停止しているか、右リールのみ停止しているか、左、中リールが停止しているか、左、右リールが停止しているか、中、右リールが停止しているか、によって異なる場合があり、更に、いずれかのリールが停止している状況においては、停止済みのリールの停止位置によっても異なる場合があるので、それぞれの状況について、参照すべき停止制御テーブルのアドレスが回転中のリール別に登録されており、テーブル作成用データの先頭アドレスに基づいて、それぞれの状況に応じて参照すべき停止制御テーブルのアドレスが特定可能とされ、この特定されたアドレスから、それぞれの状況に応じて必要な停止制御テーブルを特定できるようになっている。なお、リールの停止状況や停止済みのリールの停止位置が異なる場合でも、同一の停止制御テーブルが適用される場合においては、停止制御テーブルのアドレスとして同一のアドレスが登録されているものもあり、このような場合には、同一の停止制御テーブルが参照されることとなる。
【0158】
停止制御テーブルは、停止操作が行われたタイミング別の滑りコマ数を特定可能なデータである。本実施形態では、リールモータ32L、32C、32Rに、336ステップ(0?335)の周期で1周するステッピングモータを用いている。すなわちリールモータ32L、32C、32Rを336ステップ駆動させることでリール2L、2C、2Rが1周することとなる。そして、リール1周に対して16ステップ(1図柄が移動するステップ数)毎に分割した21の領域(コマ)が定められており、これらの領域には、リール基準位置から0?20の領域番号が割り当てられている。一方、1リールに配列された図柄数も21であり、各リールの図柄に対して、リール基準位置から0?20の図柄番号が割り当てられているので、0番図柄から20番図柄に対して、それぞれ0?20の領域番号が順に割り当てられていることとなる。そして、停止制御テーブルには、領域番号別の滑りコマ数が所定のルールで圧縮して格納されており、停止制御テーブルを展開することによって領域番号別の滑りコマ数を取得できるようになっている。
【0159】
前述のようにテーブルインデックス及びテーブル作成用データを参照して作成される停止制御テーブルは、領域番号に対応して、各領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施形態では、透視窓3の下段図柄の領域)に位置するタイミング(リール基準位置からのステップ数が各領域番号のステップ数の範囲に含まれるタイミング)でストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出された場合の滑りコマ数がそれぞれ設定されたテーブルである。
【0160】
次に、停止制御テーブルの作成手順について説明すると、まず、リール回転開始時においては、そのゲームの内部当選状態に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスを取得する。具体的には、まずテーブルインデックスを参照し、内部当選状態に対応するインデックスデータを取得し、そして取得したインデックスデータに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから全てのリールが回転中の状態に対応する各リールの停止制御テーブルのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの停止制御テーブルを展開して全てのリールについて停止制御テーブルを作成する。
【0161】
また、いずれか1つのリールが停止したとき、またはいずれか2つのリールが停止したときには、リール回転開始時に取得したインデックスデータ、すなわちそのゲームの内部当選状態に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから停止済みのリール及び当該リールの停止位置の領域番号に対応する未停止リールの停止制御テーブルのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの停止制御テーブルを展開して未停止のリールについて停止制御テーブルを作成する。
【0162】
次に、メイン制御部41がストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出したときに、該当するリールに表示結果を導出させる際の制御について説明すると、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出すると、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数に基づいて停止操作位置の領域番号を特定し、停止操作が検出されたリールの停止制御テーブルを参照し、特定した停止操作位置の領域番号に対応する滑りコマ数を取得する。そして、取得した滑りコマ数分リールを回転させて停止させる制御を行う。具体的には、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数から、取得した滑りコマ数引き込んで停止させるまでのステップ数を算出し、算出したステップ数分リールを回転させて停止させる制御を行う。これにより、停止操作が検出された停止操作位置の領域番号に対応する領域から滑りコマ数分先の停止位置となる領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施形態では、透視窓3の下段図柄の領域)に停止することとなる。
【0163】
本実施形態のテーブルインデックスには、一の遊技状態における一の内部当選状態に対応するインデックスデータとして1つのアドレスのみが格納されており、更に、一のテーブル作成用データには、一のリールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルの格納領域のアドレスとして1つのアドレスのみが格納されている。すなわち一の遊技状態における一の内部当選状態に対応するテーブル作成用データ、及びリールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルが一意的に定められており、これらを参照して作成される停止制御テーブルも、一の遊技状態における一の内部当選状態、及びリールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)に対して一意となる。このため、遊技状態、内部当選状態、リールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)の全てが同一条件となった際に、同一の停止制御テーブル、すなわち同一の制御パターンに基づいてリールの停止制御が行われることとなる。
【0164】
また、本実施形態では、滑りコマ数として0?4の値が定められており、停止操作を検出してから最大4コマ図柄を引き込んでリールを停止させることが可能である。すなわち停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5コマの範囲から図柄の停止位置を指定できるようになっている。また、1図柄分リールを移動させるのに1コマの移動が必要であるので、停止操作を検出してから最大4図柄を引き込んでリールを停止させることが可能であり、停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5図柄の範囲から図柄の停止位置を指定できることとなる。
【0165】
本実施形態では、いずれかの役に当選している場合には、当選役を入賞ライン上に4コマの範囲で最大限引き込み、当選していない役が入賞ライン上に揃わないように引き込む滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行う一方、いずれの役にも当選していない場合には、いずれの役も揃わない滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行う。これにより、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、当選していない役は、最大4コマの引込範囲でハズシて停止させる制御が行われることとなる。
【0166】
本実施形態においてメイン制御部41は、リール2L、2C、2Rの回転が開始した後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されるまで、停止操作が未だ検出されていないリールの回転を継続し、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行うようになっている。なお、リール回転エラーの発生により、一時的にリールの回転が停止した場合でも、その後リール回転が再開した後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されるまで、停止操作が未だ検出されていないリールの回転を継続し、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行うようになっている。
【0167】
なお、本実施形態では、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行うようになっているが、リールの回転が開始してから、予め定められた自動停止時間が経過した場合に、リールの停止操作がなされない場合でも、停止操作がなされたものとみなして自動的に各リールを停止させる自動停止制御を行うようにしてもよい。この場合には、遊技者の操作を介さずにリールが停止することとなるため、例え、いずれかの役が当選している場合でもいずれの役も構成しない表示結果を導出させることが好ましい。
【0168】
本実施形態のスロットマシン1では、メイン制御部41側において、遊技者の停止操作通りにリールの回転を停止させる制御を行うが、演出状態がAT中でないときには左リール2Lを第1停止させるようにするために、サブ制御部91側において、AT中でないときに左リール2Lを第1停止させなかった場合には、左リール2Lを第1停止させたときには科されることのない遊技者にとって不利な所定のペナルティを科す制御が行われる。つまり、本実施形態のスロットマシン1は、AT中でないときに左リール2Lを第1停止させるように設計されている。
【0169】
図14に戻り、ステップSd4における入賞判定処理では、ステップSd3において全てのリール2L、2C、2Rの回転が停止したと判定した時点で、各リール2L、2C、2Rに導出された表示結果に応じて入賞が発生したか否かを判定する処理を実行する。ステップSd4においては、遊技状態の移行を伴う表示結果が停止されたときに、RTフラグを当該表示結果に応じた遊技状態を特定するための値に更新する。これにより、表示結果に応じた遊技状態に移行させることができる。
【0170】
ステップSd5における払出処理では、ステップSd4において入賞の発生が判定された場合に、その入賞に応じた払出枚数に基づきクレジットの加算並びにメダルの払出などの処理を行う。また、払出処理では、クレジットの加算並びにメダルの払出により遊技者に対して付与されたメダル数分のメダルOUT信号の出力を命令する出力命令をRAM41cに設定する。
【0171】
ステップSd6におけるゲーム終了時処理では、次のゲームに備えて遊技状態を設定する処理を実行する。また、ゲーム終了時処理では、次ゲームからBBまたはRBのゲームが開始される場合にはBB信号またはRB信号をONに変更する旨の変更命令をRAM41cに設定する。また、RT2が当該ゲームで終了した場合にはART信号をOFFに変更する旨の変更命令をRAM41cに設定する。また、RT1において特殊リプに入賞した場合には、ART信号の出力命令をRAM41cに設定する。
【0172】
図15は、メイン制御部41が定期的(約0.56ms)にゲーム処理などに割り込んで実行する前述したタイマ割込処理(メイン)を4回実行する毎に1回実行する外部出力制御処理の制御内容を示すフローチャートである。
【0173】
外部出力制御処理では、まず、ART信号の出力命令が設定されているか否かを判定し(ステップSk101)、ART信号の出力命令が設定されていればステップSk102に移行する。ART信号の出力命令は、前述したように、特殊リプに入賞した場合に設定される。
【0174】
ステップSk102においては、出力命令をクリアし、ステップSk103においてART信号の出力を開始し、ステップSk104においてART信号を出力している期間を特定するためのART出力中カウンタの値を1加算し、ステップSk114に移行する。ART出力中カウンタの値は、RAM41cにおいて記憶される。
【0175】
一方、ステップSk101においてART信号の出力命令が設定されていないと判定されたときには、ステップSk105に移行して、ART信号を出力中(出力制御中)であるか否かを判定する。
【0176】
ステップSk105において、ART信号が出力中であると判定されたときには、ステップSk106においてART出力中カウンタの値を1加算し、ステップSk107に移行する。ステップSk107においては、1ゲームが終了したときで、かつメダルOUT信号を出力していた場合にはその出力が完了した後であるか否かが判定される。具体的には、ART信号の出力を開始してから新たに開始されたゲームが終了して、図14のステップSd6におけるゲーム終了時処理に移行されたか否か、及びメダルOUT信号を出力中でないか否かが判定される。ステップSk107では、1ゲームが終了し、かつメダルOUT信号が出力されていないときか、あるいは1ゲームが終了した後でかつメダルOUT信号の出力が完了したときにステップSk108に移行する。
【0177】
ステップSk107において、1ゲームが終了したときであって、かつメダルOUT信号を出力していた場合にはその出力が完了した後であると判定されたときには、ステップSk108において、ART出力中カウンタの値が、2000ms以上相当の値に到達したか否かが判定される。2000ms以上相当の値とは、本実施形態においては、2000÷(外部出力制御処理が実行される間隔=0.56×4)≒892.8であるから、893以上の値となる。ステップSk108では、ART信号の出力を開始してから新たに開始されたゲームが終了するまでに2000ms以上経過していれば、2000ms以上相当の値に到達したと判定される。
【0178】
ステップSk108においてART出力中カウンタの値が2000ms以上相当の値に到達していると判定されたときには、ステップSk109においてART信号の出力を停止させるとともに、ART出力中カウンタの値をリセットしてステップSk114へ移行する。
【0179】
一方、ステップSk108において、ART出力中カウンタの値が2000ms以上相当の値に到達していないと判定されたときには、ステップSk110において到達していない旨を示す時間未達フラグをRAM41cに設定する。時間未達フラグが設定されるのは、ART信号の出力を開始してから2000ms経過するまでに、新たにゲームを開始して終了させたときである。このため、時間未達フラグが設定される場合とは、例えば、前回ゲームが終了してから今回ゲームを即座に開始させた後、直ちにストップスイッチを操作して終了させた場合などが該当する。ステップSk110において時間未達フラグが設定された場合には、ART信号の出力を停止させることなく、ステップSk114へ移行させる。
【0180】
ステップSk107において、1ゲーム終了時でないか、1ゲーム終了時であってもメダルOUT信号を出力中であると判定されたときには、ステップSk111において時間未達フラグが設定されているか否かが判定される。すなわち、ART信号を出力させた後であって新たに1ゲームが終了した後であるが、当該1ゲームが終了したときに2000ms経過していなかったために、未だART信号を出力している状態であるか否かが判定される。
【0181】
ステップSk111において、時間未達フラグが設定されていると判定されたときには、ステップSk112においてメダルIN信号の出力制御を終了したタイミングであるか否かが判定される。すなわち、ART信号を出力させた後であって新たに開始された1ゲームが終了し、次に開始されたゲームのメダルIN信号の出力を終了したタイミングであるか否かが判定される。
【0182】
ステップSk112においてメダルIN信号の出力制御を終了したタイミングであると判定されたときには、ステップSk113においてART信号の出力を停止させるとともに、ART出力中カウンタの値をリセットし、時間未達フラグをクリアして、ステップSk114へ移行する。
【0183】
ステップSk105においてART信号を出力中でないと判定されたとき、ステップSk111において時間未達フラグが設定されていないと判定されたとき、あるいは、ステップSk112においてメダルIN信号の出力制御を終了したタイミングでないと判定されたときは、ステップSk114へ移行する。
【0184】
ステップSk114においては、メダルIN信号の出力制御中か否かを判定する。メダルIN信号は、約25msの信号が、メダルIN信号の出力命令により指定されたメダル数分、約25msの間隔を空けて出力されるようになっており、メダルIN信号の出力命令が設定された後、未だ指定された数のメダルIN信号の出力制御が終了していない状態であればステップSk116に進む。一方、メダルIN信号の出力制御中でなければ、メダルIN信号の出力命令が設定されているか否かを判定し(ステップSk115)、メダルIN信号の出力命令が設定されていれば、ステップSk116のステップに進む。
【0185】
ステップSk116では、メダルIN信号出力処理を行った後、外部出力制御処理を終了し、タイマ割込処理(メイン)のもとの位置に復帰する。メダルIN信号出力処理では、メダルIN信号の出力命令が設定されている場合には、メダルIN信号の出力命令をクリアするとともに、メダルIN信号の出力命令により指定されたメダル数分のメダルIN信号の出力制御を開始し、約25msの信号を、メダルIN信号の出力命令により指定されたメダル数分、約25msの間隔を空けて出力する制御を行うとともに、メダルIN信号の出力制御中であり、メダルIN信号の出力命令により指定されたメダル数分のメダルIN信号の出力制御が完了していない状態であれば、引き続きメダルIN信号の出力制御を行い、メダルIN信号の出力命令により指定されたメダル数分のメダルIN信号の出力が完了していれば、メダルIN信号の出力制御を終了する。
【0186】
ステップSk115において、メダルIN信号の出力命令が設定されていない場合には、メダルOUT信号の出力制御中か否かを判定する(ステップSk117)。メダルOUT信号は、約25msの信号が、メダルOUT信号の出力命令により指定されたメダル数分、約25msの間隔を空けて出力されるようになっており、メダルOUT信号の出力命令が設定された後、未だ指定された数のメダルOUT信号の出力が終了していない状態であればステップSk119に進む。一方、メダルOUT信号の出力制御中でなければ、メダルOUT信号の出力命令が設定されているか否かを判定し(ステップSk118)、メダルOUT信号の出力命令が設定されていれば、ステップSk119に進む。
【0187】
ステップSk119では、メダルOUT信号出力処理を行った後、外部出力制御処理を終了し、タイマ割込処理(メイン)のもとの位置に復帰する。メダルOUT信号出力処理では、メダルOUT信号の出力命令が設定されている場合には、メダルOUT信号の出力命令をクリアするとともに、メダルOUT信号の出力命令により指定されたメダル数分のメダルOUT信号の出力制御を開始し、約25msの信号を、メダルOUT信号の出力命令により指定されたメダル数分、約25msの間隔を空けて出力する制御を行うとともに、メダルOUT信号の出力制御中であり、メダルOUT信号の出力命令により指定されたメダル数分のメダルOUT信号の出力制御が完了していない状態であれば、引き続きメダルOUT信号の出力制御を行い、メダルOUT信号の出力命令により指定されたメダル数分のメダルOUT信号の出力が完了していれば、メダルOUT信号の出力制御を終了する。
【0188】
ステップSk118において、メダルOUT信号の出力命令が設定されていない場合には、BB信号またはRB信号の変更命令が設定されているか否かを判定し(ステップSk120)、BB信号またはRB信号の変更命令が設定されている場合には、命令に応じてBB信号またはRB信号の出力状態(ON/OFF)を変更するとともに変更命令をクリアし(ステップSk121)、外部出力制御処理を終了し、タイマ割込処理(メイン)のもとの位置に復帰する。
【0189】
また、ステップSk120のステップにおいてBB信号またはRB信号の変更命令が設定されていない場合には、そのまま外部出力制御処理を終了し、タイマ割込処理(メイン)のもとの位置に復帰する。
【0190】
このように本実施形態のスロットマシン1におけるメイン制御部41は、起動処理(メイン)やゲーム処理において外部出力信号の出力命令などを設定し、その後、起動処理やゲーム処理に割り込んで実行されるタイマ割込処理(メイン)において設定された出力命令などに応じて外部出力信号の出力制御を行うようになっている。
【0191】
これにより、BET処理においてゲームの開始条件となる賭数が設定され、ゲーム開始操作が行われることでゲームを開始させる制御が行われる毎に、当該ゲームの賭数の設定に用いられた数分のメダルIN信号を出力する制御が行われる。また、払出処理においてメダルが払い出されたときに、払出メダル数分のメダルOUT信号を出力する制御が行われる。
【0192】
外部機器では、ART信号に基づいてRT2、すなわち遊技者にとって有利な遊技状態の開始を特定することが可能であり、メダルIN信号に基づいて消費されたメダル数を特定し、メダルOUT信号に基づいて払い出されたメダル数を特定することが可能となる。また、メダルIN信号は、ゲームの開始に伴って出力させる信号であるため、メダルIN信号の出力をゲームの開始と判断することも可能である。
【0193】
ART信号を最短でも2000msにわたり出力するのは、遊技状態の信号を検出するのに比較的長い時間を要する古いホールコンピュータ140などの外部機器でもART信号を確実に検出できるようにするものであるが、この時間は、ゲーム終了後、遊技者がゲームの開始条件となる賭数の設定操作を行い、かつゲームの開始操作を行うまでに要する時間よりも長い時間であるため、ART信号の出力開始から2000ms経過するまでに、遊技者がゲームの開始条件となる賭数の設定操作を行い、ゲームの開始操作が行われてゲームを開始させる制御が行われた場合には、ART信号と被ってメダルIN信号が出力される可能性がある。特に、本実施形態のように特殊リプの入賞を契機にRT2へ移行する場合には、次ゲームの賭数が自動的に行われるため、このような場合には、ART信号と被ってメダルIN信号が出力される可能性が一層高まることとなる。
【0194】
ART信号とメダルIN信号が被って出力されると、メダルIN信号により特定される消費メダル数がRT2の開始後のものであるのか、RT2の開始前のものであるのか、を確実に特定できなかったり、メダルIN信号により特定されるゲームが、RT2の開始後のゲームであるのか、RT2の開始前のゲームであるのか、を確実に特定できなかったりするという問題が生じる。
【0195】
このような問題を解消するために、ART信号の出力期間が終了するまで、次ゲームの賭数の設定操作またはゲームの開始操作を無効化する方法も考えられるが、このような構成とすることで、ART信号とメダルIN信号の出力が被ることはないものの、ゲームの進行が遅れてしまうこととなり、賭数の設定操作またはゲームの開始操作が無効化されることで、遊技者に対して違和感を与えてしまう虞もある。
【0196】
これに対して本実施形態では、RT2が開始する直前のゲームの終了時にART信号を外部出力信号として出力する制御を開始するとともに、ART信号が出力中であっても、ART信号が出力されていないときと同じように、ゲームの進行に応じて、メダルIN信号及びメダルOUT信号を出力させた後、当該ゲームを終了させる。
【0197】
また、ART信号は、出力を開始した後に新たに開始されたゲームが終了したタイミング、すなわち、メダルIN信号やメダルOUT信号が出力され得る予め定められた期間に含まれない特定タイミングで停止される。なお、ゲームが終了したタイミングが、ART信号出力開始から2000ms経過していないときには、前述したように外部機器で当該信号を確実に特定できない虞があるため、さらに次のゲームにおいてメダルIN信号の出力制御を終了したタイミング、すなわち、メダルIN信号やメダルOUT信号が出力され得る予め定められた期間に含まれない所定タイミングで停止される。
【0198】
これにより、外部機器では、例えば、RT2であることが特定されていないときに、ART信号の出力が停止したときに、RT2に制御されたことを特定し、終了タイミングが1ゲーム終了時であったときには当該終了したゲームにおけるメダルIN信号及びメダルOUT信号から特定されるメダルを、RT2中におけるメダルと判定し、終了タイミングがメダルIN信号の出力制御を終了したタイミングであったときには、実行中の今回ゲーム及び前回ゲームにおけるメダルIN信号及びメダルOUT信号から特定されるメダルをRT2中におけるメダルと判定する。
【0199】
ここで、図16?図20を参照して、ART信号出力の開始タイミング及び終了タイミングについて説明する。図16及び図17は、特殊リプに入賞したゲームのゲーム制御が終了しART信号の出力を開始してから、2000ms経過した後に次のゲームが終了したときのタイミングチャートであり、図16は、次のゲームでメダル払出がなかった場合を示し、図17は、次のゲームでメダル払出が生じた場合を示している。
【0200】
図16及び図17に示すように、ART信号の出力は、特殊リプに入賞したゲームのゲーム制御が終了したときに開始される。その後、次のゲームのゲーム開始操作が行われて、新たに次のゲームが開始されたときにメダルIN信号が所定期間に亘り出力され、当該ゲームのゲーム制御が終了したときに、ART信号の出力が終了する。メダルIN信号が出力される期間は、メダルの賭数に応じて一定となるように定められている。賭数が3であるときのメダルIN信号が出力される期間は、図16に示すように、25×5=125msとなる。
【0201】
図17では、次のゲームにおいてメダル払出が生じているため、メダルOUT信号が所定期間に亘り出力された後にゲーム制御が終了している。メダルOUT信号が出力される期間は、メダルの払出数に応じて一定となるように定められている。払出数が8であるときのメダルOUT信号が出力される期間は、図17に示すように、25×(8+7)=375msとなる。ART信号の出力を停止するゲームにおいてメダルの払出が発生した場合には、全リールが停止してからメダルOUT信号が出力される期間経過した後であってメダルOUT信号の出力が完了した後に、ART信号の出力を停止させる。
【0202】
図18は、特殊リプに入賞したゲームのゲーム制御が終了しART信号の出力を開始してから、2000ms経過するまでに次のゲームが終了したときのタイミングチャートである。ART信号の出力は、出力開始後において新たに開始された次のゲームが終了しても終了せず、さらに次々ゲームが開始されてメダルIN信号の所定期間に亘る出力が完了した後にART信号の出力を終了している。
【0203】
一方、電源投入時において電断前の状態に復帰する際に、ART信号の出力制御中の状態に復帰する場合には、復帰前にART信号の出力命令が設定され、その時点から改めてART信号を出力するようになっている。
【0204】
このため、図19及び図20に示すように、スロットマシン1の電源投入後、ART信号の出力制御中の状態に復帰した場合でも、改めてART信号が出力されるので、外部機器側で、ART信号を確実に受信することができる。なお、図19は、改めてART信号の出力を開始してから2000ms経過した後にゲームが終了したときの例を示し、図20は、改めてART信号の出力を開始してから2000ms経過するまでにゲームが終了したときの例を示している。
【0205】
このため、図20に示すように、スロットマシン1の電源投入後、RT2の状態に復帰した場合には、RT2の開始時または終了時でなくともART信号が出力されるので、前日のRT2の状態が残ったままの状態で開店した場合でも、外部機器に対して、当該RT2を本日のRT2として認識させることができる。
【0206】
また、本実施形態では、図18及び図20で示したように、ART信号の出力を開始してから2000ms経過するまでに、次のゲームが終了したときには、次々ゲームにおけるメダルIN信号の出力を完了した後に、ART信号の出力を停止する例について説明したが、メダルIN信号やメダルOUT信号が出力され得ない期間に出力するものであり、かつ、2000ms以上経過していたときに停止するタイミング(本実施形態では次のゲームのゲーム制御終了時)と異なるタイミングであれば、どのようなタイミングでART信号の出力を停止するものであってもよい。また、ART信号の出力を開始してから2000ms経過するまでに、次のゲームが終了したときには、図21に示すように、ART信号の出力を開始してから2000ms経過したときであって、メダルIN信号やメダルOUT信号が出力され得ない期間において、ART信号の出力を停止するようにしてもよい。
【0207】
次に、メイン制御部41がサブ制御部91に対して送信するコマンドについて説明する。
【0208】
本実施形態では、メイン制御部41がサブ制御部91に対して、BETコマンド、クレジットコマンド、内部当選コマンド、フリーズコマンド、リール回転開始コマンド、リール停止コマンド、入賞判定コマンド、払出開始コマンド、払出終了コマンド、遊技状態コマンド、待機コマンド、打止コマンド、エラーコマンド、復帰コマンド、設定コマンド、設定確認コマンド、操作検出コマンドを含む複数種類のコマンドを送信する。
【0209】
これらコマンドは、コマンドの種類を示す1バイトの種類データとコマンドの内容を示す1バイトの拡張データとからなり、サブ制御部91は、種類データからコマンドの種類を判別できるようになっている。
【0210】
BETコマンドは、メダルの投入枚数、すなわち賭数の設定に使用されたメダル枚数を特定可能なコマンドであり、ゲーム終了後(設定変更後)からゲーム開始までの状態であり、規定数の賭数が設定されていない状態において、メダルが投入されるか、MAXBETスイッチ6が操作されて賭数が設定されたときに送信される。また、BETコマンドは、賭数の設定操作がなされたときに送信されるので、BETコマンドを受信することで賭数の設定操作がなされたことを特定可能である。
【0211】
クレジットコマンドは、クレジットとして記憶されているメダル枚数を特定可能なコマンドであり、ゲーム終了後(設定変更後)からゲーム開始までの状態であり、規定数の賭数が設定されている状態において、メダルが投入されてクレジットが加算されたときに送信される。
【0212】
内部当選コマンドは、内部当選フラグの当選状況、並びに成立した内部当選フラグの種類を特定可能なコマンドであり、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始したときに送信される。また、内部当選コマンドは、スタートスイッチ7が操作されたときに送信されるので、内部当選コマンドを受信することでスタートスイッチ7が操作されたことを特定可能である。
【0213】
フリーズコマンドは、後述するフリーズ状態に制御する旨及びフリーズに制御する期間を示すコマンドであり、フリーズ状態に制御するときに送信される。本実施形態においては、図14で示したゲーム処理におけるステップSd4において特殊リプ入賞してRT2に制御されると判定されたときに、所定期間(例えば10秒間)に亘ってフリーズ状態にする制御を開始するとともに、フリーズコマンドが送信される。このフリーズ状態においては、サブ制御部91側において、RT2に制御される旨を報知するとともに、当該RT2中の報知モードを選択させるための処理などが行われる。
【0214】
また、RT2への制御や特定の抽選対象役当選に限らず、所定条件が成立したときにフリーズ状態に制御するか否かを決定するためのフリーズ抽選を行い、当該抽選で当選したときにおいても、所定期間(例えば10秒間)に亘ってフリーズ状態にする制御を開始するとともに、フリーズコマンドが送信される。
【0215】
リール回転開始コマンドは、リールの回転の開始を通知するコマンドであり、リール2L、2C、2Rの回転が開始されたときに送信される。
【0216】
リール停止コマンドは、停止するリールが左リール、中リール、右リールのいずれかであるか、該当するリールの停止操作位置の領域番号、該当するリールの停止位置の領域番号、を特定可能なコマンドであり、各リールの停止操作に伴う停止制御が行われる毎に送信される。また、リール停止コマンドは、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに送信されるので、リール停止コマンドを受信することでストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたことを特定可能である。
【0217】
入賞判定コマンドは、入賞ラインLNに揃った図柄の組み合わせ、入賞の有無、並びに入賞の種類、入賞時のメダルの払出枚数を特定可能なコマンドであり、全リールが停止して入賞判定が行われた後に送信される。
【0218】
払出開始コマンドは、メダルの払出開始を通知するコマンドであり、入賞やクレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払出が開始されたときに送信される。また、払出終了コマンドは、メダルの払出終了を通知するコマンドであり、入賞及びクレジットの精算によるメダルの払出が終了したときに送信される。
【0219】
遊技状態コマンドは、次ゲームの遊技状態及びRTの種類を特定可能なコマンドであり、ゲームの終了時に送信される。
【0220】
待機コマンドは、待機状態へ移行する旨を示すコマンドであり、1ゲーム終了後、賭数が設定されずに一定時間経過して待機状態に移行するとき、クレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払出が終了し、払出終了コマンドが送信された後に送信される。
【0221】
打止コマンドは、打止状態の発生または解除を示すコマンドであり、所定遊技状態終了後、打止状態の発生を示す打止コマンドが送信され、リセット操作がなされて打止状態が解除された時点で、打止状態の解除を示す打止コマンドが送信される。
【0222】
エラーコマンドは、エラー状態の発生または解除、エラー状態の種類を示すコマンドであり、エラーが判定され、エラー状態に制御された時点でエラー状態の発生及びその種類を示すエラーコマンドが送信され、リセット操作がなされてエラー状態が解除された時点で、エラー状態の解除を示すエラーコマンドが送信される。
【0223】
復帰コマンドは、メイン制御部41が電断前の制御状態に復帰した旨を示すコマンドであり、メイン制御部41の起動時において電断前の制御状態に復帰した際に送信される。
【0224】
設定コマンドは、設定変更状態の開始または終了、設定変更後設定値を示すコマンドであり、設定変更状態に移行する時点で設定変更状態の開始を示す設定コマンドが送信され、設定変更状態の終了時に設定変更状態の終了及び設定変更後の設定値を示す設定コマンドが送信される。また、設定変更状態への移行に伴ってメイン制御部41の制御状態が初期化されるため、設定開始を示す設定コマンドによりメイン制御部41の制御状態が初期化されたことを特定可能である。
【0225】
設定確認コマンドは、設定確認状態の開始または終了を示すコマンドであり、設定確認状態に移行する際に設定確認開始を示す設定確認コマンドが送信され、設定確認状態の終了時に設定確認終了を示す設定確認コマンドが送信される。
【0226】
操作検出コマンドは、操作スイッチ類(MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R)のうち検出状態(on/off)が変化したスイッチ、検出状態がoffからonに変化したのか、onからoffに変化したのか及び他のスイッチの検出状態(on/off)を示すコマンドであり、これら操作スイッチ類のいずれかの検出状態が変化したときに送信される。
【0227】
これらコマンドのうちドアコマンド及び操作検出コマンド以外のコマンドは、基本処理において生成され、非初期化領域に割り当てられたコマンドバッファ内のコマンドデータを新たに生成したコマンドデータに更新するとともに、シリアル通信回路511の送信データレジスタ561に転送することで、サブ制御部91に送信される。
【0228】
また、操作検出コマンドは、タイマ割込処理(メイン)のスイッチ入力判定処理において、いずれかのスイッチの検出状態の変化が検出された場合(いずれかのスイッチのエッジデータが設定された場合)に生成され、操作検出コマンド格納領域に格納されるとともに、操作検出コマンド送信要求が設定されることにより操作検出コマンド格納領域に格納されている操作検出コマンドの送信が命令され、その後実行されるタイマ割込処理(メイン)のコマンド送信処理において、コマンドバッファに格納され、シリアル通信回路511に転送することで、サブ制御部91に送信される。
【0229】
本実施形態のスロットマシン1においては、いずれかの入賞ライン上に役図柄が揃うと、入賞となる。入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、メダルの払い出しを伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役とがある。また、入賞となる役には、遊技状態の移行を伴う移行役が含まれる。
【0230】
遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、内部抽選に当選して、当該役の入賞を許容する旨の当選フラグがRAM507に設定されている必要がある。
【0231】
図22?図24は、入賞役の種類、入賞役の図柄組み合わせ、及び、入賞役に関連する技術事項について説明するための図である。また、図25は、メイン制御部41により制御される遊技状態の遷移を説明するための図である。
【0232】
入賞役のうちBB1は、入賞ラインLNに「赤7-赤7-赤7」の組合せが揃ったときに入賞となる。入賞役のうちRB1は、入賞ラインLNに「BAR-BAR-BAR」の組合せが揃ったときに入賞となる。
【0233】
BB1に入賞すると、ビッグボーナスに制御される。遊技状態がビッグボーナスに制御されている間は、BB信号がRAM41cに設定される。また、ビッグボーナスに制御されている間は、所定の入賞役(例えば小役)の当選確率が所定確率に向上したBB時用のRBに制御される。BB時用のRBに制御されている間は、RB信号がRAM41cに設定される。すなわち、BB信号がRAM41cに設定されている間は、毎ゲーム、RB信号が設定された状態に制御される。BB1の入賞に起因して発生したビッグボーナスは、247枚以上メダルが払い出されたことを条件として終了する。
【0234】
RB1に入賞すると、レギュラーボーナスに制御される。遊技状態がレギュラーボーナスに制御されている間は、RB信号がRAM41cに設定される。RB1の入賞に起因して発生したレギュラーボーナスは、5ゲーム遊技もしくは何れかの入賞役に5回入賞することを条件として終了する。
【0235】
図25(A)に示すように、BB1またはRB1に内部当選してから入賞するまでは、RT4に遊技状態が制御される。また、BB1またはRB1が終了した後は、RT0に遊技状態が制御される。
【0236】
内部抽選においてBB1またはRB1に当選していても、ストップスイッチ8L、8C、8Rをこれらの役に入賞可能とする適正なタイミングで操作しなければ、これらの役に入賞することはない。BB1またはRB1を構成する図柄(「赤7」、「BAR」)は、各々、左リール2L、中リール2C、右リール2R各々において5コマ以内に配置されていないためである。
【0237】
入賞役のうち再遊技役には、図22に示すリプ1?7の7種類の再遊技役が含まれる。
リプ1は、入賞ラインLNに「リプa/リプb-リプa-リプa」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。
【0238】
本実施形態における図柄組合せの説明における「/」は、“または”という意味を示し、「-」は、“隣り合うリールの区切り”を示し、左が“左リール2Lの図柄”を示し、真ん中が“中リール2Cの図柄”を示し、右が“右リール2Rの図柄”を示している。よって、例えば「リプa-リプa-リプa」、「リプb-リプa-リプa」という2種類の図柄の組合せを意味する。
【0239】
リプ1は、入賞ラインLNにリプaまたはリプbの図柄が少なくとも左リール2L及び中リール2Cに停止することにより入賞となるため、中段通常リプともいう。
【0240】
リプ2は、入賞ラインLNに「赤7/白7/BAR/スイカ-オレンジ/ベル-ベル」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。よって、図22に示すように、「赤7-オレンジ-ベル」、「赤7-ベル-ベル」、「白7-オレンジ-ベル」、「白7-ベル-ベル」、「BAR-オレンジ-ベル」、「BAR-ベル-ベル」、「スイカ-オレンジ-ベル」、及び「スイカ-ベル-ベル」という、8種類の図柄の組合せを意味する。
【0241】
リプ3は、入賞ラインLNに「ベル-リプa-リプa」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。図25(A)に示されるように、RT1においてリプ3に入賞した後は、RT3に制御される。RT1とRT3とを比較した場合、RT1は、少なくともRT2への制御契機となる特殊リプレイについて当選し得る状態である点において、RT3よりも遊技者にとって有利な状態であるといえる。このため、リプ3を転落リプともいう。
【0242】
リプ4は、入賞ラインLNに「リプa/リプb-リプa-ベル」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。よって、図22に示すように、「リプa-リプa-ベル」、「リプb-リプa-ベル」という、2種類の図柄の組合せを意味する。図25(A)に示されるように、RT3においてリプ4に入賞した後は、RT3よりも遊技者にとって有利なRT1に制御される。このため、リプ4を昇格リプともいう。
【0243】
リプ5は、入賞ラインLNに「ベル-リプa-ベル」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。図25(A)に示されるように、RT1においてリプ5に入賞した後は、RT1よりも遊技者にとってさらに有利なRT2に制御される。なお、前述したようにリプ5を特殊リプともいう。
【0244】
ここで、図9を参照すると、左リール2Lについては、ベルの1つ下の位置にリプaまたはリプbが配置され、右リール2Rについては、ベルの1つ上の位置にリプaが配置されている。そのため、リプ5の図柄組合せが入賞ラインLNに揃うと、「リプa/リプb-リプa-リプa」の組み合わせが右上がり、すなわち外形同一または外形類似の図柄が無効ラインLM4に揃うこととなる。一方、リプ4(昇格リプ)が入賞した場合は、リプ5が入賞したときのようにいずれのラインにおいても外形同一または外形類似の図柄が揃うことがない。
【0245】
例えば、図25(B)は、RT3からRT1への移行の契機となるリプ4(昇格リプ)入賞時のリール停止出目の一例を説明するための図である。
【0246】
図25(B)では、左リール2Lの領域番号8?10が停止され、中リール2Cの領域番号9?11が停止され、右リール2Rの領域番号9?11が停止されている。その結果、入賞ラインLN上には「リプa-リプa-ベル」の昇格リプの図柄組合せが停止されている。ここで、入賞ラインLNと異なる無効ラインのいずれにおいても外形同一または外形類似の図柄の組合せが揃って停止されることはない。
【0247】
これに対して、図25(C)は、RT1からRT2への移行の契機となるリプ5(特殊リプ)入賞時のリール停止出目の一例を説明するための図である。図25(C)では、左リール2Lの領域番号14?16が停止され、中リール2Cの領域番号14?16が停止され、右リール2Rの領域番号6?8が停止されている。その結果、入賞ラインLN上には「ベル-リプa-ベル」の特殊リプ入賞の図柄組合せが停止されている。また、特殊リプ入賞時には無効ラインLM4上において「リプb-リプa-リプa」という外形同一の図柄と外形類似の図柄とから構成される組合せが揃って停止されている。これにより特殊リプ入賞を遊技者が認識しやすくすることができる。また、特殊リプは、遊技者にとって有利なRT2への制御契機となる入賞役である。その結果、RT2へ制御されたことを遊技者が認識し易くすることができる。
【0248】
図22に戻り、リプ6は、入賞ラインLNに「白7-白7/リプa-白7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。リプ6は、入賞ラインLNにおいて「白7-白7-白7」の組み合わせが停止することにより入賞となるため、中段7リプともいう。なお、リプ6はRT2のときにのみ入賞することが可能であり、RT2において中段7リプが導出されてリプ6に入賞した場合には、後述するナビストックが必ず付与されるようになっている。
【0249】
リプ7は、入賞ラインLNに「ベル-白7/スイカ/チェリー-赤7/白7/オレンジ/チェリー」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。よって、図22に示すように、「ベル-白7-赤7」、「ベル-白7-白7」、「ベル-白7-オレンジ」、「ベル-白7-チェリー」、「ベル-スイカ-赤7」、「ベル-スイカ-白7」、「ベル-スイカ-オレンジ」、「ベル-スイカ-チェリー」、「ベル-チェリー-赤7」、「ベル-チェリー-白7」、「ベル-チェリー-オレンジ」、「ベル-チェリー-チェリー」という、12種類の図柄の組合せを意味する。
【0250】
リプ1?7を構成する図柄は、各々、左リール2L、中リール2C、右リール2R各々において5コマ以内に配置されている。このため、内部抽選においてリプ1?7のいずれかに当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L?8Rの操作タイミングにかかわらず、当選しているリプ(リプが複数当選しているときにはいずれかのリプ)を入賞させることができる役といえる。後述するように、複数のリプに当選しているときには、操作手順に応じたリプが入賞するようにリール制御が行われる。
【0251】
リプ1?7のいずれかに入賞したときには、メダルの払い出しはないが次のゲームを改めて賭数を設定することなく開始できるので、次のゲームで設定不要となった賭数に対応した枚数分のメダルが払い出されるのと実質的には同じこととなる。
【0252】
次に、図23を参照して、入賞役のうち小役について説明する。入賞役のうち小役には、ベル1、ベル2、AT1、AT2、AT3、AT4、AT5、AT6、AT7、AT8、チェリー1、チェリー2、スイカ1、スイカ2、一枚1、一枚2、及び一枚3が含まれる。
【0253】
ベル1は、入賞ラインLNに「ベル-ベル-ベル」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。ベル1は、入賞ラインLNにおいて「ベル-ベル-ベル」の組み合わせが停止することにより入賞となるため、中段ベルともいう。
【0254】
ベル2は、入賞ラインLNに「リプa/リプb-ベル-リプa」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。ベル2は、入賞ラインLNにおいて入賞となる図柄が停止したときに、無効ラインLM3において「ベル-ベル-ベル」の組み合わせが停止することにより入賞となるため、右下ベルともいう。
【0255】
ベル1及びベル2各々を構成する図柄は、各々、左リール2L、中リール2C、右リール2R各々において5コマ以内に配置されている。このため、内部抽選においてベル1またはベル2に当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L?8Rの操作タイミングにかかわらず、当選しているベル1またはベル2を入賞させることができる役といえる。
【0256】
AT1は、入賞ラインLNに「リプa-BAR-BAR」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。AT2は、入賞ラインLNに「リプa-BAR-チェリー/プラム」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。AT3は、入賞ラインLNに「リプa-チェリー-BAR」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。AT4は、入賞ラインLNに「リプa-チェリー-チェリー/プラム」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。
【0257】
AT5は、入賞ラインLNに「リプb-BAR-BAR」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。AT6は、入賞ラインLNに「リプb-BAR-チェリー/プラム」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。AT7は、入賞ラインLNに「リプb-チェリー-BAR」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。AT8は、入賞ラインLNに「リプb-チェリー-チェリー/プラム」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。
【0258】
AT1?8は、各々、入賞ラインLNにおいて入賞となる図柄が停止したときに、無効ラインLM1において「ベル-ベル-ベル」の組み合わせが停止することにより入賞となるため、上段ベルともいう。
【0259】
AT1?8各々を構成する図柄は、左リール2L、中リール2C、右リール2R各々において5コマ以内に配置されていない。このため、後述する内部抽選においてAT1?8のいずれかに当選していても、AT1?8のうち当選しているATの種類に応じた適正なタイミングでストップスイッチ8L、8C、8Rを操作しなければ、当選しているATに入賞することはない。ベル1、ベル2、及びAT1?8のいずれかに入賞したときには、メダルが13枚払い出される。
【0260】
チェリー1は、入賞ラインLNに「チェリー-ANY-ANY」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。チェリー1は、左リール2Lのチェリーが入賞ラインLN上に位置することにより入賞するため、中段チェリーともいう。
【0261】
チェリー2は、入賞ラインLNに「BAR-ANY-赤7/白7/オレンジ/リプa」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。チェリー2は、各々、入賞ラインLNにおいて入賞となる図柄が停止したときに、左リール2Lの「チェリー」が下段に停止して入賞となるため、角チェリーともいう。
【0262】
チェリー1、2各々を構成する図柄のうち左リール2Lの図柄は、5コマ以内に配置されていない。このため、後述する内部抽選においてチェリー1、2のいずれかに当選していても、ストップスイッチ8Lを適正なタイミングで操作しなければ、当選しているチェリーに入賞することはない。チェリー1、2のいずれかに入賞したときには、メダルが4枚払い出される。
【0263】
スイカ1は、入賞ラインLNに「スイカ-スイカ-スイカ」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。そのため、スイカ1は、中段スイカともいう。
【0264】
スイカ2は、入賞ラインLNに「ベル-スイカ-BAR/プラム」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。スイカ2は、入賞ラインLNにおいて入賞となる図柄が停止したときに、無効ラインLM3において「スイカ-スイカ-スイカ」の組み合わせが停止することにより入賞となるため、右下スイカともいう。
【0265】
スイカ1、2各々を構成する図柄は、左リール2L、中リール2C、右リール2R各々において5コマ以内に配置されていない。このため、後述する内部抽選においてスイカ1、2のいずれかに当選していても、スイカ1、2のうち当選しているスイカの種類に応じた適正なタイミングでストップスイッチ8L、8C、8Rを操作しなければ、当選しているスイカに入賞することはない。スイカ1、2のいずれかに入賞したときには、メダルが10枚払い出される。
【0266】
一枚1は、入賞ラインLNに「オレンジ-オレンジ-オレンジ/リプa」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。一枚2は、入賞ラインLNに「赤7-BAR-オレンジ」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。一枚3は、入賞ラインLNに「赤7-オレンジ-オレンジ」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。
【0267】
一枚1?3各々を構成する図柄は、左リール2L、中リール2C、右リール2R各々において5コマ以内に配置されていない。このため、後述する内部抽選において一枚1?3のいずれかに当選していても、一枚1?3のうち当選している一枚の入賞役に応じた適正なタイミングでストップスイッチ8L、8C、8Rを操作しなければ、当選している一枚の入賞役に入賞することはない。一枚1?3のいずれかに入賞したときには、メダルが1枚払い出される。
【0268】
次に、移行出目を説明する。移行出目は、小役のうちAT1?8に当選(後述する左ベル1?4、中ベル1?4、右ベル1?4のいずれかに当選)しているゲームにおいて、当選している入賞役のうちいずれをも発生させることができない場合(取りこぼす場合)において、入賞ラインLNに停止する特定のはずれの図柄組合せである。
【0269】
移行出目は、図24に示すように、ベル取りこぼし1、ベル取りこぼし2、及び、ベル取りこぼし3を含む。ベル取りこぼし1は、入賞ラインLNに「リプa/リプb-BAR/チェリー-ベル」が停止された図柄組み合わせをいう。ベル取りこぼし2は、入賞ラインLNに「リプa/リプb-ベル-BAR/チェリー/プラム」が停止された図柄組み合わせをいう。ベル取りこぼし3は、入賞ラインLNに「スイカ-BAR/チェリー-BAR/チェリー-プラム」が停止された図柄組み合わせをいう。
【0270】
ベル取りこぼし1は、内部抽選において当選した抽選対象役が後述する右ベルであった場合で、入賞を発生させることができないときに停止される。また、ベル取りこぼし2は、内部抽選において当選した抽選対象役が後述する中ベルであった場合で、入賞を発生させることができないときに停止される。また、ベル取りこぼし3は、内部抽選において当選した抽選対象役が後述する左ベルであった場合で、入賞を発生させることができないときに停止される。
【0271】
また、図25に示されるように、RT0、RT1、及びRT2において、いずれの入賞も発生することなく、移行出目が停止した後は、RT3に制御される。
【0272】
次に、図26?図28を参照して、内部抽選において読み出される抽選対象役、抽選対象役の判定値数、及び抽選対象役に当選しているゲームにおけるリール制御について説明する。本実施形態では、遊技状態が、RT0?RT4、及びRB、BBのいずれであるかによって内部抽選の対象となる役及びその当選確率が異なる。図26?図28においては、縦の欄に、内部抽選で読み出され得る抽選対象役の種類を示し、横の欄に、抽選対象役毎の、入賞役の組合せ、抽選される遊技状態、及びリール制御の内容を示している。
【0273】
抽選対象役は、一の入賞役のみについて内部抽選される役と、複数の入賞役について同時に内部抽選される役とが設けられている。抽選対象役に対応して内部抽選される役については、入賞役の組合せの欄に示している。
【0274】
また、抽選対象役に対応する遊技状態の欄の○印は、当該遊技状態であるときの内部抽選において当該抽選対象役が読み出されることを示し、×印は、当該遊技状態であるときの内部抽選において当該抽選対象役が読み出されないことを示している。
【0275】
また、○印の下に示す数値は、判定値数を示す。当該判定値数を用いて内部抽選が行われる。なお、判定値数の分母は、内部抽選用の乱数(0?65535の整数)に対応させて、「65536」に設定されている。このため、例えば、判定値数として「256」が設定されている抽選対象役の当選確率は、256/65536となる。なお、内部抽選において、いずれの抽選対象役にも当選しなかったときには、はずれとなる。
【0276】
図26、図27に示すように、遊技状態がRT0であるときには、BB1、BB1+リプ、BB1+強チェリー、BB1+弱チェリー、BB1+強一枚、BB1+弱一枚1、BB1+弱一枚2、BB1+弱一枚3、BB1+強スイカ、BB1+弱スイカ、RB1、RB1+リプ、RB1+強チェリー、RB1+弱チェリー、RB1+強一枚、RB1+弱一枚1、RB1+弱一枚2、RB1+弱一枚3、RB1+強スイカ、RB1+弱スイカ、強チェリー、弱チェリー、強一枚、弱一枚1、弱一枚2、弱一枚3、強スイカ、弱スイカ、左ベル1?4、中ベル1?4、右ベル1?4、及びリプが内部抽選の対象役として順に読み出される。
【0277】
遊技状態がRT1であるときには、BB1、BB1+リプ、BB1+強チェリー、BB1+弱チェリー、BB1+強一枚、BB1+弱一枚1、BB1+弱一枚2、BB1+弱一枚3、BB1+強スイカ、BB1+弱スイカ、RB1、RB1+リプ、RB1+強チェリー、RB1+弱チェリー、RB1+強一枚、RB1+弱一枚1、RB1+弱一枚2、RB1+弱一枚3、RB1+強スイカ、RB1+弱スイカ、強チェリー、弱チェリー、強一枚、弱一枚1、弱一枚2、弱一枚3、強スイカ、弱スイカ、左ベル1?4、中ベル1?4、右ベル1?4、及び3択リプ1?6が内部抽選の対象役として順に読み出される。
【0278】
遊技状態がRT2であるときには、BB1、BB1+リプ、BB1+強チェリー、BB1+弱チェリー、BB1+強一枚、BB1+弱一枚1、BB1+弱一枚2、BB1+弱一枚3、BB1+強スイカ、BB1+弱スイカ、RB1、RB1+リプ、RB1+強チェリー、RB1+弱チェリー、RB1+強一枚、RB1+弱一枚1、RB1+弱一枚2、RB1+弱一枚3、RB1+強スイカ、RB1+弱スイカ、強チェリー、弱チェリー、強一枚、弱一枚1、弱一枚2、弱一枚3、強スイカ、弱スイカ、左ベル1?4、中ベル1?4、右ベル1?4、リプ、7揃いリプ、及び7聴牌リプが内部抽選の対象役として順に読み出される。
【0279】
遊技状態がRT3であるときには、BB1、BB1+リプ、BB1+強チェリー、BB1+弱チェリー、BB1+強一枚、BB1+弱一枚1、BB1+弱一枚2、BB1+弱一枚3、BB1+強スイカ、BB1+弱スイカ、RB1、RB1+リプ、RB1+強チェリー、RB1+弱チェリー、RB1+強一枚、RB1+弱一枚1、RB1+弱一枚2、RB1+弱一枚3、RB1+強スイカ、RB1+弱スイカ、強チェリー、弱チェリー、強一枚、弱一枚1、弱一枚2、弱一枚3、強スイカ、弱スイカ、左ベル1?4、中ベル1?4、右ベル1?4、リプ、及び6択リプ1?6が内部抽選の対象役として順に読み出される。
【0280】
遊技状態がRT4であるときには、強チェリー、弱チェリー、強一枚、弱一枚1、弱一枚2、弱一枚3、強スイカ、弱スイカ、左ベル1?4、中ベル1?4、右ベル1?4、リプ、及び6択リプ1、2が内部抽選の対象役として順に読み出される。
【0281】
RT0?RT4のいずれの遊技状態においても、強チェリー、弱チェリー、強一枚、弱一枚1、弱一枚2、弱一枚3、強スイカ、弱スイカ、左ベル1?4、中ベル1?4、及び右ベル1?4については、抽選対象役に定められており、遊技状態にかかわらず共通の判定値数が定められている。すなわち、内部抽選において小役に当選する当選確率は、遊技状態にかかわらず一定である。なお、内部抽選において小役に当選する当選確率は、設定されている設定値に応じて異なるように定められているものであってもよい。
【0282】
また、左ベル1?4、中ベル1?4、右ベル1?4の判定値数を比較すると、中ベル1?4、右ベル1?4よりも左ベル1?4の方が小さく、当選確率が低くなるように設定されている。
【0283】
また、弱チェリー、強チェリー、弱一枚1?3、強一枚、弱スイカ、強スイカの判定値数を比較すると、それぞれ、「弱」が付された抽選対象役(弱チェリー、弱一枚、弱スイカ)よりも「強」が付された抽選対象役(強チェリー、強一枚、強スイカ)の方が小さく、当選確率が低くなるように設定されている。
【0284】
後述するように、弱チェリー、強チェリー、強スイカに当選したときにAT抽選が行われ、「弱」が付された抽選対象役当選時よりも「強」が付された抽選対象役当選時の方が高い確率でAT当選する。これにより、「弱」が付された抽選対象役よりも「強」が付された抽選対象役に当選することに対し遊技者が抱く期待感を高めることができる。
【0285】
次に、リプ、6択リプ1?6、3択リプ1?6、7揃いリプ、及び7聴牌リプの判定値数を、遊技状態毎に比較する。いずれかの再遊技役に当選する確率は、RT2が最も高く、続いて、RT1、RT3、及びRT4がほぼ同じ確率でRT2よりも低くなるように、判定値数が設定されている。
【0286】
また、RT2におけるリプと7揃いリプ及び7聴牌リプの判定値数を比較すると、リプよりも7揃いリプ及び7聴牌リプの方が小さく、当選確率が低くなるように設定されている。その中でも、7揃いリプは極めて低確率で当選するように設定されている。さらに、本実施形態では、7揃いリプに当選したときにおいて白7の図柄が揃うリプ6が入賞した場合には、後述するナビストックが必ず付与されるようになっている。そのため、RT2中においては、7揃いリプに当選することに対する期待感及びプレミア感を抱かせることができる。
【0287】
次に、図28に示すように、遊技状態がRBであるときには、RB左ベル及びRB右ベルが内部抽選の対象役として順に読み出される。
【0288】
遊技状態がBBであるときには、全役、BB役揃い1?3、及びBB役聴牌1?3が内部抽選の対象役として順に読み出される。
【0289】
次に、リール制御の内容について説明する。当選した抽選対象役の種類(当選している入賞役)及びストップスイッチ8L?8Rの操作手順に応じて定められた入賞役を入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で揃えて停止させる制御が行われる。
【0290】
左ベル1?4、中ベル1?4、及び右ベル1?4のうちいずれかに当選している場合には、最初に停止操作がなされたリール(第1停止されたリール)が左リール2L、中リール2C、右リール2Rのいずれであるかに応じて、ベル1あるいはベル2を入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で揃えて停止させる制御が行われる。
【0291】
左ベル1が当選し、左リール2Lを第1停止させた場合には、当選した小役のうちベル2を入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。一方、左ベル1が当選し、中リール2Cまたは右リール2Rを第1停止させた場合には、当選した小役のうちAT1またはAT4を引込可能範囲で入賞ラインLN上に揃えて停止させる制御を行う。前述したように、AT1及びAT4を構成する図柄は、各々、左リール2L、中リール2C、及び右リール2Rにおいて5コマ以内に配置されていない。よって、ストップスイッチ8L?8R各々が、AT1またはAT4のうちいずれかに応じた適正なタイミングで停止操作されたときには、対応するAT1またはAT4に入賞し得るが、適正なタイミングで停止操作されなかったときには、入賞せずに、移行出目のうちベル取りこぼし3を入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
【0292】
左ベル2?4のいずれかが当選しているゲームにおいても同様に、左リール2Lを第1停止させた場合には、当選した小役のうちベル2を入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。一方、左ベル2?4のいずれかが当選し、中リール2Cまたは右リール2Rを第1停止させた場合には、当選した小役のうちATを引込可能範囲で入賞ラインLN上に揃えて停止させる制御を行う。前述したように、ATを構成する図柄は、いずれも、左リール2L、中リール2C、及び右リール2Rにおいて5コマ以内に配置されていない。よって、ストップスイッチ8L?8R各々が、当選しているATに応じた適正なタイミングで停止操作されたときには、対応するATに入賞し得るが、適正なタイミングで停止操作されなかったときには、入賞せずに、移行出目のうちベル取りこぼし3を入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
【0293】
また、中ベル1?4、右ベル1?4のいずれかに当選しているときも同様である。すなわち、中ベル1?4のいずれかに当選しているゲームにおける第1停止リールが、中リール2Cであった場合には、当選した小役のうちベル1の図柄組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中リール2C以外のリールであった場合には、AT1?8のうち当選しているATの図柄組み合わせを引込可能範囲で入賞ラインLNに引き込み停止させる制御を行い、当選しているATの図柄組み合わせを入賞ラインLNに引き込み停止させることができない場合に、移行出目のうちベル取りこぼし2を入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
【0294】
また、右ベル1?4のいずれかが当選しているゲームにおける第1停止リールが、右リール2Rであった場合には、当選した小役のうちベル1の図柄組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、右リール2R以外のリールであった場合には、AT1?8のうち当選しているATの図柄組み合わせを引込可能範囲で入賞ラインLNに引き込み停止させる制御を行い、当選しているATの図柄組み合わせを入賞ラインLNに引き込み停止させることができない場合に、移行出目のうちベル取りこぼし1を入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
【0295】
このように、左ベル1?4のいずれかに当選したときにおいては、左リール2Lを第1停止させたときに確実にベル2を入賞させるようにリール制御が行われ、左リール2L以外を第1停止させたときには、引き込み可能な場合にのみ当選しているATを入賞させ、引き込み不可能な場合にすべて取りこぼし、移行出目を導出させるようにリール制御が行われる。
【0296】
また、中ベル1?4のいずれかに当選したときにおいては、中リール2Cを第1停止させたときに確実にベル1を入賞させるようにリール制御が行われ、中リール2C以外を第1停止させたときには、引き込み可能な場合にのみ当選しているATを入賞させ、引き込み不可能な場合にすべて取りこぼし、移行出目を導出させるようにリール制御が行われる。
【0297】
また、右ベル1?4のいずれかに当選したときにおいては、右リール2Rを第1停止させたときに確実にベル1を入賞させるようにリール制御が行われ、右リール2R以外を第1停止させたときには、引き込み可能な場合にのみ当選しているATを入賞させ、引き込み不可能な場合にすべて取りこぼし、移行出目を導出させるようにリール制御が行われる。
【0298】
以上のように本実施形態では、左ベルが当選したか、中ベルが当選したか、右ベルが当選したかによって、ベル1あるいは2を確実に入賞させるための第1停止リールを異ならせることにより、入賞させるための操作手順(入賞用操作手順)であり、かつ移行出目の導出を回避するための操作手順を異ならせることができる。
【0299】
なお、前述したように、中ベルや右ベルよりも、左ベルの当選確率は低くなるように設定されている。また、前述したように、本実施形態におけるスロットマシン1では、演出状態がAT中でないときに左リール2Lを第1停止させなかった場合に遊技者にとって不利な所定のペナルティを科すことにより、左リール2Lを第1停止させるように設計されている。このため、AT中でないときには、特に中ベルや右ベルに当選したときに、ベルを確実に入賞させることが困難となる。よって、仮にRT1のときにATが終了して非ATに制御されたときは、高い確率で移行出目が停止されるため、当該RT1を維持させることが困難となる。これに対し、演出状態がAT中であるときには、左リール2Lを第1停止させないことによってはペナルティが科されないため、左ベル、中ベル、及び右ベルに当選したときにおけるナビ演出にしたがった操作手順で停止操作を行うことにより、ベルを確実に入賞させることができ、遊技状態がRT1やRT2であっても、RT3に転落することを回避させることができる。
【0300】
チェリー1(中段チェリー)が入賞したゲームにおいては、左リール2Lのチェリーが入賞ラインLN上にしか停止されない。一方、チェリー2(角チェリー)に入賞したゲームにおいては、左リール2Lのチェリーが上段または下段に停止される。また、チェリー1は強チェリーが当選したときでしか入賞しないが、チェリー2は強チェリーまたは弱チェリーが当選したときに入賞可能である。これにより、左リール2Lのチェリーが中段に停止してチェリー入賞が発生したときには強チェリーに当選していたことを遊技者に報知することができ、左リール2Lのチェリーが上段または下段に停止してチェリー入賞が発生したときには、弱チェリーあるいは強チェリーに当選していたことを遊技者に報知することができる。
【0301】
弱一枚1?3に当選しているゲームにおいては、はずれ図柄の組み合わせのうち、移行出目と異なる予め定められた弱チャンス目を停止させるリール制御を行う。また、強一枚に当選しているゲームにおいては、はずれ図柄の組み合わせのうち、移行出目とも弱チャンス目とも異なる予め定められた強チャンス目を停止させるリール制御を行う。チャンス目は、弱一枚や強一枚を取りこぼしたときだけでなく、弱チェリー、強チェリー、弱スイカ、強スイカなどを取りこぼしたときにも停止し得るように、リール制御が行われる。
【0302】
弱スイカに当選しているゲームにおいては、引込可能範囲でスイカ1よりもスイカ2を優先して入賞ラインLNに引き込み、右下スイカを停止させ、スイカ2を引き込むことができない場合には、スイカ1も引き込むことができない場合であるため、前述した弱チャンス目あるいは強チャンス目を停止させるリール制御を行う。
【0303】
強スイカに当選しているゲームにおいては、引込可能範囲でスイカ2よりもスイカ1を優先して入賞ラインLNに引き込み、中段スイカを停止させ、スイカ1を引き込むことができない場合にはスイカ2を引き込み、スイカ2をも引き込むことができない場合には、前述した弱チャンス目あるいは強チャンス目を停止させるリール制御を行う。
【0304】
また、リプに当選しているゲームにおいては、第1停止されたリールが左リール2Lであるか否かなどに応じて、リプ1またはリプ2を入賞させる制御が行われる。左リール2L以外の中リール2Cまたは右リール2Rであった場合には、リプ2を入賞させるリール制御を行う。
【0305】
6択リプ1に当選しているゲームにおいては、左リール2Lを第1停止させ、その後、中リール2C、右リール2Rの順で停止させた場合には、当選した再遊技役のうち、リプ4の図柄組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させるリール制御を行い、これら以外の操作手順で停止させた場合にはリプ1を入賞させるリール制御を行う。
【0306】
6択リプ2に当選しているゲームにおいては、左リール2Lを第1停止させ、その後、右リール2R、中リール2Cの順で停止させた場合には、当選した再遊技役のうち、リプ4の図柄組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させるリール制御を行い、これら以外の操作手順で停止させた場合にはリプ1を入賞させるリール制御を行う。
【0307】
6択リプ3に当選しているゲームにおいては、中リール2Cを第1停止させ、その後、左リール2L、右リール2Rの順で停止させた場合には、当選した再遊技役のうち、リプ4の図柄組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させるリール制御を行い、これら以外の操作手順で停止させた場合にはリプ1を入賞させるリール制御を行う。
【0308】
6択リプ4に当選しているゲームにおいては、中リール2Cを第1停止させ、その後、右リール2R、左リール2Lの順で停止させた場合には、当選した再遊技役のうち、リプ4の図柄組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させるリール制御を行い、これら以外の操作手順で停止させた場合にはリプ1を入賞させるリール制御を行う。
【0309】
6択リプ5に当選しているゲームにおいては、右リール2Rを第1停止させ、その後、左リール2L、中リール2Cの順で停止させた場合には、当選した再遊技役のうち、リプ4の図柄組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させるリール制御を行い、右リール2Rを第1停止させ、その後、中リール2C、左リール2Lの順で停止させた場合には、当選した再遊技役のうち、リプ2の図柄組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させるリール制御を行い、これら以外の操作手順で停止させた場合にはリプ1を入賞させるリール制御を行う。
【0310】
6択リプ6に当選しているゲームにおいては、右リール2Rを第1停止させ、その後、中リール2C、左リール2Lの順で停止させた場合には、当選した再遊技役のうち、リプ4の図柄組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させるリール制御を行い、右リール2Rを第1停止させ、その後、左リール2L、中リール2Cの順で停止させた場合には、当選した再遊技役のうち、リプ2の図柄組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させるリール制御を行い、これら以外の操作手順で停止させた場合にはリプ1を入賞させるリール制御を行う。
【0311】
このように、6択リプ1?6のいずれに当選したかによって、昇格リプであるリプ4を入賞させるための操作手順を異ならせることができる。
【0312】
ここで、RT3であるときには、左リール2Lを第1停止させた場合に昇格リプが入賞する6択リプ1、2が当選する確率は0%である。また、本実施形態では、非AT中において左リール2Lを第1停止させるように設計されている。そのため、非AT中では、昇格リプを入賞させることができないようになっており、遊技者はRT1に移行することなく、ATに制御されるまでRT3で遊技を行うようになっている。
【0313】
3択リプ1に当選したときにおいては、左リール2Lを第1停止させた場合には、当選した再遊技役のうち、リプ4の図柄組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させるリール制御を行い、それ以外を第1停止させた場合には、リプ3を入賞させるリール制御を行う。
【0314】
3択リプ2に当選したときにおいては、中リール2Cを第1停止させた場合には、当選した再遊技役のうち、リプ4の図柄組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させるリール制御を行い、それ以外を第1停止させた場合には、リプ3を入賞させるリール制御を行う。
【0315】
3択リプ3に当選したときにおいては、右リール2Rを第1停止させた場合には、当選した再遊技役のうち、リプ4の図柄組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させるリール制御を行い、それ以外を第1停止させた場合には、リプ3を入賞させるリール制御を行う。
【0316】
3択リプ4に当選したときにおいては、左リール2Lを第1停止させた場合には、当選した再遊技役のうち、リプ5の図柄組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させるリール制御を行い、それ以外を第1停止させた場合には、リプ3を入賞させるリール制御を行う。
【0317】
3択リプ5に当選したときにおいては、中リール2Cを第1停止させた場合には、当選した再遊技役のうち、リプ5の図柄組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させるリール制御を行い、それ以外を第1停止させた場合には、リプ3を入賞させるリール制御を行う。
【0318】
3択リプ6に当選したときにおいては、右リール2Rを第1停止させた場合には、当選した再遊技役のうち、リプ5の図柄組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させるリール制御を行い、それ以外を第1停止させた場合には、リプ3を入賞させるリール制御を行う。
【0319】
このように、3択リプ1?3のいずれに当選したかによって、リプ4またはリプ3を入賞させるための操作手順を異ならせることができる。また、3択リプ4?6のいずれに当選したかによって、RT2への移行を伴うリプレイ5(特殊リプ)またはリプレイ3を入賞させるための操作手順を異ならせることができる。
【0320】
なお、前述したように、本実施形態におけるスロットマシン1では、非AT中において左リール2Lを第1停止させるように設計されている。このため、AT中でないときに3択リプ1または3択リプ4に当選したときには転落リプ入賞を回避させ得るが、それ以外の3択リプに当選したときには実質的に転落リプ入賞を回避させることができず、非AT中においてRT1へ制御されていたとしても、当該RT1を維持させることが困難となる。これに対し、演出状態がAT中であるときには、左リール2Lを第1停止させないことによってはペナルティが科されないため、3択リプに当選したときにおけるナビ演出にしたがった操作手順で停止操作を行うことにより、転落リプ入賞を確実に回避させることができ、RT1への制御を維持させることができる。
【0321】
また、上記のように、3択リプ4?6のうちいずれかに当選している場合には、停止操作順に応じて、RT2への移行を伴うリプレイ5(特殊リプ)を入賞させる制御か、RT3への移行を伴うリプレイ3を入賞させる制御が行われる。
【0322】
なお、内部抽選において3択リプ4?6に当選して特殊リプに入賞したときには、所定期間に亘って、ストップスイッチ8L?8Rへの操作を有効に受付けないことによりゲームの進行を遅延させるフリーズ状態に制御される。
【0323】
7揃いリプに当選したときにおいては、右リール2Rを第1停止させて、かつ白7の図柄を狙ったときには、リプ6の図柄組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させるリール制御を行う。また、右リール2Rを第1停止させたが、白7の図柄を狙わなかったときには、リプ7の図柄組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させるリール制御を行う。さらに、右リール2R以外を第1停止させたときには、リプ1の図柄組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させるリール制御を行う。なお、本実施形態では、リプ6を入賞させたときにはナビストックが必ず付与される。
【0324】
7聴牌リプに当選した場合において、右リール2Rを第1停止させたときには、リプ7の図柄組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させるリール制御を行い、それ以外を第1停止させたときには、リプ1を入賞させるリール制御を行う。
【0325】
遊技状態がBBであるときには、いずれの役が当選したときにおいても、ベル1の図柄組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させるリール制御を行う。
【0326】
RB左ベルが当選したときにおいては、左リール2Lを第1停止させたときには、AT1?8のいずれかの図柄組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させるリール制御を行い、それ以外を第1停止させた場合には、ベル取りこぼし1?3のいずれかを入賞させるリール制御を行う。
【0327】
RB右ベルが当選したときにおいては、左リール2Lを第1停止させたときには、ベル取りこぼし1?3のいずれかの図柄組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させるリール制御を行い、それ以外を第1停止させた場合には、AT1?8のいずれかを入賞させるリール制御を行う。
【0328】
このように、メイン制御部41は、遊技状態に応じた抽選対象役について内部抽選し、当該抽選結果及びストップスイッチ8L?8Rの操作手順に応じて、リール制御を行い、表示結果にしたがってメダル払出や遊技状態移行を行う。また、メイン制御部41は、遊技の進行状況に応じてコマンドを演出制御基板90に送信する。
【0329】
ここで、図25(A)を再び参照し、ゲームの流れに関しまとめて説明する。本実施形態におけるスロットマシン1では、図25(A)に示されるように、設定変更状態が終了した後やボーナスが終了した後において、RT0に制御される。RT0では、ATに制御されず、ナビ演出が実行されない。このように、RT0においてナビ演出が実行されることがないため、RT0において左ベル1?4、中ベル1?4、及び右ベル1?4のうちいずれかに当選したときに、高い確率でベル及びATを取りこぼして、入賞ラインLNに移行出目が停止され、いつまでも移行出目が停止されずにRT3に移行されないといった不都合の発生を防止することができる。RT1?4においては、AT中であるか否かによって、それぞれ、以下に説明するようなゲームの流れとなる。
【0330】
まず、AT中でないときのゲームの流れについて説明する。本実施形態におけるスロットマシン1では、前述したように、AT中でないときに、左リール2Lを第1停止させるように設計されている。このため、遊技者は、AT中でないときには、左リール2Lを第1停止させるように停止操作を行う。その結果、ゲームの流れは以下のようになる。
【0331】
RT3では、リプ4(昇格リプ)に入賞することにより、RT1に移行される。リプ4に入賞するためには、図27で示したように、6択リプ1?6のいずれかに当選しかつ昇格リプ入賞させるための操作手順で停止操作する必要がある。
【0332】
しかし、左リール2Lが第1停止されたときに昇格リプ入賞させる6択リプ1、2の当選確率は0%である。さらに、非AT中においては左リール2Lを第1停止させるように設計されているため、ATが行われない限り、RT1に移行される可能性はない。
【0333】
次に、AT中であるときのゲームの流れについて説明する。RT3では、6択リプ1?6のいずれかに当選したときに、リプ4を入賞させるための操作手順を特定するためのナビ演出が実行される。このため、ナビ演出にしたがって停止操作を行うことにより、リプ4入賞によりRT1に移行させることができる。
【0334】
また、RT1では、3択リプ1?3のいずれかに当選したときに、リプ4を入賞させるための操作手順を特定するためのナビ演出が実行される。このため、ナビ演出にしたがって停止操作を行うことにより、リプ4入賞によりRT1を維持させることができる。
【0335】
さらに、RT1では、3択リプ4?6のいずれかに当選したときに、リプ5(特殊リプ)を入賞させるための操作手順を特定するためのナビ演出が実行される。このため、ナビ演出にしたがって停止操作を行うことにより、リプ5入賞によりRT2に移行させることができる。
【0336】
なお、RT1においてATが終了して非ATに制御された場合は、3択リプ1?6のいずれかに当選してもナビ演出が実行されないため、リプ3が入賞することによってRT3に移行されてしまう。
【0337】
RT2では、7揃いリプに当選したときに、リプ6を入賞させるための操作手順を特定するためのナビ演出が実行される。より具体的には、例えば、右リール2Rを第1停止させる旨と白7の図柄を揃える旨とを報知するナビ演出が実行される。このため、ナビ演出にしたがって停止操作を行うことにより、リプ6入賞によりナビストックを付与させることができる。
【0338】
また、RT2では、7聴牌リプに当選したときに、7揃いリプに当選したときと同じナビ演出が実行される。ここで、7聴牌リプが当選した場合は操作手順に従うか否かにかかわらず、リプ1またはリプ7といった通常のリプレイが入賞するが、このように、7聴牌リプが当選したことに対してもナビ演出を行うことによって、もしかしたら7揃いリプに当選したかもしれないと遊技者に思わせることができ、遊技に対する期待感を向上させることができる。なお、7揃いリプの当選確率は低く滅多に当選することがないが、このように、7聴牌リプに対してもナビ演出を行うことによって、遊技者がナビストック付与に対して期待する機会を多くもうけることができる。
【0339】
このように、本実施形態のスロットマシン1において、AT中であるときには、RT2に制御されるように、かつRT2が維持されるように、ナビ演出が実行されるため、AT中であるときの遊技の大部分は、RT2において消化されることとなる。本実施形態では、遊技者にとって有利なRT2においてATに制御されている状態を、特に、アシストリプレイタイム(以下、ARTという)と呼ぶ。
【0340】
また、本実施の形態におけるATは、1セット(ナビストック1消費して)50ゲームである。AT中におけるRT1においては、内部当選結果が特定結果(本実施の形態においては、3択リプ4?6に当選)となったときに、リプ5(特殊リプ)に入賞したか否かにかかわらず、50ゲームのカウントを開始する旨を報知するAT開始演出が実行される。なお、RT2でATに制御された場合においては、ATに制御後すぐにAT開始演出が実行される。
【0341】
さらに、AT中のRT3からRT1に移行したときには、「RT2までもう少し」といったメッセージ画像が液晶表示器51の画面に表示されるのに対し、AT中のRT1からRT2に移行したときには、T開始演出が行われるとともに液晶表示器51における背景画像も変化するようになっている。
【0342】
次に、メイン制御部41が演出制御基板90に対して送信するコマンドに基づいてサブ制御部91が実行する演出の制御について説明する。
【0343】
サブ制御部91は、メイン制御部41からのコマンドを受信した際に、コマンド受信割込処理を実行する。コマンド受信割込処理では、RAM91cに設けられた受信用バッファに、コマンド伝送ラインから取得したコマンドを格納する。
【0344】
受信用バッファには、最大で16個のコマンドを格納可能な領域が設けられており、複数のコマンドを蓄積できるようになっている。
【0345】
サブ制御部91は、タイマ割込処理(サブ)において、受信用バッファに未処理のコマンドが格納されているか否かを判定し、未処理のコマンドが格納されている場合には、そのうち最も早い段階で受信したコマンドに基づいてROM91bに格納された制御パターンテーブルを参照し、制御パターンテーブルに登録された制御内容に基づいて液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55などの各種演出装置の出力制御を行う。
【0346】
制御パターンテーブルには、複数種類の演出パターン毎に、コマンドの種類に対応する液晶表示器51の表示パターン、演出効果LED52の点灯態様、スピーカ53、54の出力態様、リールLEDの点灯態様など、これら演出装置の制御パターンが登録されており、サブ制御部91は、コマンドを受信した際に、制御パターンテーブルの当該ゲームにおいてRAM91cに設定されている演出パターンに対応して登録された制御パターンのうち、受信したコマンドの種類に対応する制御パターンを参照し、当該制御パターンに基づいて演出装置の出力制御を行う。これにより演出パターン及び遊技の進行状況に応じた演出が実行されることとなる。
【0347】
なお、サブ制御部91は、あるコマンドの受信を契機とする演出の実行中に、新たにコマンドを受信した場合には、実行中の制御パターンに基づく演出を中止し、新たに受信したコマンドに対応する制御パターンに基づく演出を実行するようになっている。すなわち演出が最後まで終了していない状態でも、新たにコマンドを受信すると、受信した新たなコマンドが新たな演出の契機となるコマンドではない場合を除いて実行していた演出はキャンセルされて新たなコマンドに基づく演出が実行されることとなる。
【0348】
特に、本実施形態では、演出の実行中に賭数の設定操作がなされたとき、すなわちサブ制御部91が、賭数が設定された旨を示すBETコマンドを受信したときに、実行中の演出を中止するようになっている。このため、遊技者が、演出を最後まで見るよりも次のゲームを進めたい場合には、演出がキャンセルされ、次のゲームを開始できるので、このような遊技者に対して煩わしい思いをさせることがない。また、演出の実行中にクレジットまたは賭数の精算操作がなされたとき、すなわちサブ制御部91が、ゲームの終了を示す遊技状態コマンドを受信した後、ゲームの開始を示す内部当選コマンドを受信する前に、払出開始コマンドを受信した場合には、実行中の演出を中止するようになっている。クレジットや賭数の精算を行うのは、遊技を終了する場合であり、このような場合に実行中の演出を終了させることで、遊技を終了する意志があるのに、不要に演出が継続してしまわないようになっている。
【0349】
演出パターンは、内部当選コマンドを受信した際に、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果に応じた選択率にて選択され、RAM91cに設定される。演出パターンの選択率は、ROM91bに格納された演出テーブルに登録されており、サブ制御部91は、内部当選コマンドを受信した際に、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果に応じて演出テーブルに登録されている選択率を参照し、その選択率に応じて複数種類の演出パターンからいずれかの演出パターンを選択し、選択した演出パターンを当該ゲームの演出パターンとしてRAM91cに設定するようになっており、同じコマンドを受信しても内部当選コマンドの受信時に選択された演出パターンによって異なる制御パターンが選択されるため、結果として演出パターンによって異なる演出が行われることがある。
【0350】
また、サブ制御部91では、非AT中に受信したリール停止コマンドに基づき、左リール2Lが第1停止されているか否かを判定し、当該判定結果に応じて所定のペナルティを科す制御を行う。所定のペナルティとは、例えば、所定期間(2000ゲーム)に亘ってATへ制御させないように規制すること、後述するAT抽選におけるAT当選確率を低確率に変更すること、あるいは、AT抽選を行わないことなど、遊技者にとって不利となる制御を行うことなどをいう。
【0351】
なお、単なる操作ミスにより左リール2Lを第1停止させることができない場合も考えられ、このような場合には、善意の遊技者に対してもペナルティを科すことになる。これを解消するために、遊技者が意図的に左リール2L以外のリールを第1停止させている蓋然性が高いことを推認できる所定のペナルティ条件を満たした場合に、ペナルティを科す制御を行うようにしてもよい。
【0352】
所定のペナルティ条件は、例えば、所定ゲーム数(例えば100ゲーム)消化するまでに左リール2L以外のリールが第1停止された回数が所定回数(5回)に到達することにより成立するものであってもよく、また、非AT中に受信した内部当選コマンド、入賞判定コマンド、及び遊技状態コマンドに基づき、遊技状態に応じて左リール2Lを第1停止させている限り入賞しない入賞役に入賞したと判定されたときや、このように判定された回数が所定ゲーム数(例えば100ゲーム)消化するまでに所定回数(5回)に到達することにより成立するものであってもよい。なお、遊技状態に応じて左リール2Lを第1停止させている限り入賞しない入賞役とは、例えば、RT3中においては6択リプ3?6の当選時におけるリプ4の入賞などが該当する。
【0353】
次に、サブ制御部91側において行われる処理のうち、ATに関連する処理について説明する。サブ制御部91は、遊技状態に応じて、演出状態をATに制御するとともに、ナビ演出を実行するためのAT関連処理を行う。
【0354】
サブ制御部91は、AT関連処理を実行することにより、ATに制御するか否かのAT抽選を行う。サブ制御部91は、メイン制御部41からのコマンドに基づき、所定のAT抽選条件が成立したか否かを判定し、成立したときにAT抽選が実行される。AT抽選は、ナビストック数を付与するか否かを決定するナビ付与抽選と、付与するナビストック数を決定するナビストック数抽選とを含む。
【0355】
ナビストック数とは、ATに制御可能となる期間を示す。ナビストック数を1消費(減算)することにより、所定期間に亘りゲームを消化するまで(例えば、RT2に制御されてから50ゲーム)、ATに制御され、その間ナビ演出が実行可能となる。このため、決定されたナビストック数が多い程、長い期間に亘りATに制御されるため、遊技者にとって有利度合いが高いといえる。
【0356】
図29は、AT抽選に用いるAT抽選テーブルを説明するための図である。図29に示すように、本実施形態では、成立したAT抽選条件に定められた当選確率にしたがってナビストックが付与されるようになっている。AT抽選テーブルにおいては、ナビストック数(0個、1個、2個、3個)に対応して所定のAT抽選条件ごとにナビストックが付与される振分率が設定されている。
【0357】
より具体的には、AT抽選条件が弱チェリー当選である場合は、付与されるナビストックが0個である確率が90%、1個である確率が10%、2個または3個である確率が0%に設定されている。このように、弱チェリーに当選したときは、滅多にナビストックが付与されないようになっている。
【0358】
AT抽選条件が強チェリー当選である場合は、付与されるナビストックが0個である確率が80%、1個である確率が10%、2個である確率が10%、3個である確率が0%に設定されている。このように、強チェリーに当選したときは、弱チェリーに当選したときよりもナビストックが付与される確率が高くなっているが、それでもほとんどの場合はナビストックが付与されないようになっている。
【0359】
AT抽選条件が強スイカ当選である場合は、付与されるナビストックが0個である確率が70%、1個である確率が10%、2個である確率が10%、3個である確率が10%に設定されている。このように、強スイカに当選したときは、その他の弱チェリー当選や強チェリー当選の場合に比べて高い確率でナビストックが付与されないようになっている。
【0360】
AT抽選条件がリプ6入賞である場合は、付与されるナビストックが0個である確率が0%、1個である確率が50%、2個である確率が30%、3個である確率が20%に設定されている。このように、リプ6入賞した場合は100%の確率で1個以上のナビストックが付与されるようになっている。なお、リプ6入賞は、RT2であるときにのみに当選する7揃いリプで所定の操作態様で白7の図柄を揃えたときしか成立しない。そのため、RT2においては、他のRT1などの遊技状態に比べてその分有利な状態といえる。
【0361】
サブ制御部91は、例えばメイン制御部41からの遊技状態コマンドや内部当選コマンドに基づき、制御されている遊技状態及び当選状況を特定するとともに、AT中にセットされるATフラグに基づきAT中か否かを特定して、上記AT抽選条件の成否を判定する。
【0362】
サブ制御部91は、AT抽選において1以上のナビストック数が決定されたときに、ナビストック数をRAM91cの所定領域に格納する。サブ制御部91は、RAM91cのナビストック数の有無に基づき、ATに制御するか否かを特定する。ナビストック数が残っているときに、さらにAT抽選によってナビストック数を獲得したときには、残っているナビストック数に今回獲得したナビストック数を上乗せ加算させる。本実施形態においては、AT抽選で決定されたナビストック数の合計数に応じて、ATに制御される。
【0363】
非AT中であるときにおいてナビストックを獲得した場合、サブ制御部91は、所定のAT開始条件が成立したときにATに制御する。所定のAT開始条件は、特定の当選状況となったときに成立する。特定の当選状況となったときの一例としては、例えば、非AT中でかつRT3中であるときには6択リプ3?6のいずれかに当選したときに成立し、非AT中でかつRT1中であるときには、左ベル1?4、中ベル1?4、右ベル1?4、及び3択リプ1?6のいずれかに当選したときに成立する。
【0364】
サブ制御部91は、非AT中かつナビストックが1以上付与されているときにおいて、AT開始条件が成立したときに、ATである旨を示すATフラグをRAM91cの所定領域に格納してATに制御する。
【0365】
なお、AT開始条件は、当選状況に応じて成立するものに限らず、ナビストックを獲得したことを契機として複数ゲームに亘り所定の連続演出を実行した後、当該連続演出の演出結果によってナビストックを獲得した旨が報知されたときに成立するようにしてもよい。この場合、連続演出は、ナビストックを獲得していないときにも所定確率にしたがって実行される。これにより、連続演出が実行されることによりナビストックを獲得したことに対する期待感を遊技者に抱かせることができる。
【0366】
サブ制御部91は、RT1?3においてATフラグからATである旨が特定されたことを条件として、ATに制御される旨を報知するATの確定報知を行った後、ATへの制御を開始する。これにより、ナビ演出が実行される。このため、RT3においては、6択リプ3?6のいずれかに当選したときにリプ4(昇格リプ)入賞となる可能性が高くなり、その結果、RT1へ制御されやすくなる。また、RT1においては、左ベル1?4、中ベル1?4、右ベル1?4、及び3択リプ1?6のいずれかに当選したときに移行出目停止やリプ3(転落リプ)入賞を回避させ、その結果、RT1への制御を維持させやすくなり、さらに、3択リプ4?6に当選したときにリプ6(特殊リプ)入賞となる可能性が高くなり、その結果、RT2へ制御されやすくなる。
【0367】
RT3またはRT1においては、原則として、ナビストック数を消費(減算)することなく、ATに制御されて、ナビ演出が実行可能となる。このとき、サブ制御部91は、液晶表示器51の画面上に「AT中」といったメッセージ画像を表示させる。また、AT中のRT3からRT1に移行したときには、「RT2までもう少し」といったメッセージ画像が液晶表示器51の画面に表示される。なお、AT中におけるRT3においてリプ4(昇格リプ)入賞によりRT1に制御されたときにも当該ATへの制御が継続される。
【0368】
AT中のRT1において3択リプ4?6に当選したときには、当選ゲームにおいてリプ5(特殊リプ)に入賞したか否かにかかわらず、当選ゲーム終了後にナビストック数を1消費(減算)して、AT開始演出が実行されるとともに50ゲームを消化する間、ATに制御可能となる。なお、ナビストック数を1消費したときには、RAM91cに記憶されているナビストック数を1減算させた値に更新される。さらに、AT中のRT1において3択リプ4?6に当選してリプ5(特殊リプ)に入賞した結果、RT3に移行したときには、AT開始演出が行われるとともに液晶表示器51における背景画像も変化する。なお、すでにRT1において3択リプ4?6に当選したがリプ5に入賞せずにAT開始演出が実行されているときには、新たにAT開始演出を行わないものであってもよい。
【0369】
一方、非AT中のRT1においてリプ4(昇格リプ)入賞した場合であっても、非AT中におけるRT1において6択リプ3?6のいずれかに当選していた場合には、左リール2L以外のリールを第1停止させた場合であるため、ATに制御させないといったペナルティが科される。このため、RT1に制御されたとしてもATに制御されずナビ演出が実行されないため、当該RT1を維持することが困難となり、移行出目停止あるいはリプ3(転落リプ)入賞によりRT3に移行されることになる。
【0370】
また、RT1においてリプ5(特殊リプ)入賞した場合には、前述したように、メイン制御部41からフリーズコマンドが送信される。サブ制御部91は、RT2への制御に関連してフリーズコマンドを受信したときであって、ARTに制御する場合には、フリーズコマンドを受信したときから次のゲームが開始されるまでフリーズ状態に制御する。
【0371】
サブ制御部91は、AT残りゲーム数が0に到達したときに、残りのナビストック数が0であれば、「AT終了!」といったメッセージを液晶表示器51に表示するとともに、ATでない旨を示すATフラグに更新させて一連のATを終了させる。これにより、ナビ演出が実行されなくなるため、左ベル1?4、中ベル1?4、及び右ベル1?4のいずれかに当選したときに移行出目が停止されやすくなり、その結果、RT3へ制御される可能性が高まる。
【0372】
一方、AT残りゲーム数が0に到達したときに、残りのナビストック数が1以上であれば、サブ制御部91は、AT継続演出を実行して、ナビストック数を1減算させた値に更新してATへの制御を継続させる。AT継続演出は、例えば「まだまだー!」といったメッセージを液晶表示器51に表示することにより実行される。
【0373】
サブ制御部91は、ATに制御されているときに、メイン制御部41からのコマンドに基づいて、遊技状態に応じたナビ対象役に当選したときに対応するナビ演出を実行する。
【0374】
ここで、遊技状態に応じたナビ対象役について説明する。まず、RT3に応じたナビ対象役としては、ATを含む左ベル1?4、中ベル1?4、右ベル1?4、及び6択リプ1?6が定められている。
【0375】
また、RT1に応じたナビ対象役としては、ATを含む左ベル1?4、中ベル1?4、右ベル1?4、及び3択リプ1?6が定められている。
【0376】
また、RT2に応じたナビ対象役としては、ATを含む左ベル1?4、中ベル1?4、右ベル1?4、7揃いリプ、及び7聴牌リプが定められている。
【0377】
さらに、RT1?3で共通のナビ対象役として、中段チェリー、弱チェリー、強チェリー、弱スイカ、強スイカが定められている。
【0378】
左ベル1?4、中ベル1?4、右ベル1?4のいずれかに当選したときのナビ演出としては、当選状況に応じてベル2を確実に入賞させて移行出目停止を回避させるための押し順が報知される。例えば、左ベル1に当選したときのナビ演出としては、「左だ!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、中ベル2に当選したときのナビ演出としては、「中だ!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。
【0379】
6択リプ1?6のいずれかに当選したときのナビ演出としては、当選状況に応じて昇格リプを確実に入賞させるための押し順が報知される。例えば、6択リプ3に当選したときのナビ演出としては、「まず中だ!その次に右だ!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、6択リプ5に当選したときのナビ演出としては、「まず右だ!その次に中だ!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。
【0380】
3択リプ1?6のいずれかに当選したときのナビ演出としては、当選状況に応じて昇格リプを確実に入賞させるための押し順が報知される。例えば、3択リプ1に当選したときのナビ演出としては、「左だ!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、3択リプ3に当選したときのナビ演出としては、「右だ!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。
【0381】
中段チェリー、弱チェリー、及び強チェリーのいずれかに当選したときのナビ演出としては、例えば、「チェリーを狙え!」といったメッセージを液晶表示器51に表示させて、チェリー当選している旨が報知される。
【0382】
弱スイカ、または強スイカに当選したときのナビ演出としては、例えば、「スイカを狙え!」といったメッセージを液晶表示器51に表示させて、スイカ当選している旨が報知される。
【0383】
7揃いリプに当選したときには、リプ6を確実に入賞させるための押し順を報知するナビ演出が実行される。例えば、「右だ!」といったメッセージとともに「白7を狙え」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。
【0384】
7聴牌リプに当選したときには、リプ7を確実に入賞させるための押し順を報知するナビ演出が実行されるが、ナビ演出においては、7揃いリプに当選したときと同様に、例えば、「右だ!」といったメッセージとともに「白7を狙え」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。
【0385】
なお、ナビ演出の態様は、上述したような態様に限らず、遊技者が当選状況に応じて区別可能な態様であればどのようなものであってもよい。また、ナビ演出は、液晶表示器51に表示するものに限らず、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55などを用いて実行するものであってもよい。
【0386】
また、サブ制御部91は、現在の遊技状態や演出状態に関連する遊技状態演出を、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55などの電気部品を用いて実行する。
【0387】
次に、サブ制御部91側において行われる処理のうち、純増数カウント処理について説明する。
【0388】
サブ制御部91は、純増数カウント処理を実行することにより、AT中における純増数をカウントする。また、サブ制御部91は、純増数報知処理を実行することにより、カウントした純増数を液晶表示器51によって報知する純増数報知演出を実行する。さらに、サブ制御部91は、AT開始演出処理を実行することにより、残りのATゲーム数を液晶表示器51によって報知するAT開始演出を実行する。
【0389】
本実施形態では、RT1においてATに制御された後、遊技者にとって有利なRT2へ直ちに昇格するのではなく、RT1において3択リプ4?6のいずれかに当選してナビ演出が行われ、その結果、リプ5(特殊リプ)に入賞することで初めてRT2へ昇格する。つまり、3択リプ4?6のいずれかの当選に基づくナビ演出に従って遊技者がストップスイッチ8L、8C、8Rを操作し、その結果、特殊リプに入賞した場合には、RT2へ昇格する。一方、ナビ演出に従わずに遊技者がストップスイッチ8L、8C、8Rを誤って操作し、その結果、リプ3(転落リプ)に入賞した場合には、RT3に移行する。
【0390】
そして、サブ制御部91は、ナビ演出に従ってRT2に移行するか、ナビ演出に従わずにRT3に転落されたことにより、ATゲーム数報知処理を行って、1セット50ゲームのATゲーム数を液晶表示器51に表示する。表示されたATゲーム数は、ATゲームを1ゲーム消化するごとにカウントダウンされる。
【0391】
さらに、本実施形態では、サブ制御部91は、ATに制御されたときから、純増数カウント処理によってAT中における純増数のカウントを先ず「0」にリセットして純増数のカウントを開始する。そして、サブ制御部91は、ナビ演出に従ってRT2に移行するか、ナビ演出に従わずにRT3に転落されたときに、純増数報知演出を行って、カウントした純増数の値を液晶表示器51に表示する。
【0392】
ここで、RT2においては、RT1よりもリプレイの当選確率が高いため、RT1よりも純増数が増加する傾向にある。一方、RT1においては、RT2よりもリプレイに当選しにくいため、純増数が減少する傾向にある。そのため、RT1においてATに制御された後、RT2へ昇格するまでは、メダルの純増数は減少する可能性が高く、RT2へ昇格後、増加に転ずる可能性が高い。そのため、本実施形態では、純増数報知演出によって純増数を報知するときにおいて、カウントしていた純増数が「0」未満の場合(すなわち、マイナスの場合)には、実際にカウントされた純増数の値(マイナス値)にかかわらず「0」が表示される。
【0393】
より具体的には、RT1においてナビ演出に従ってRT2に移行するか、ナビ演出に従わずにRT3に転落された後に1セット50ゲームのATゲームが開始した時点で、純増数カウント処理によってカウントされた純増数が「0」以下であれば、サブ制御部91は、カウントした純増数の値をリセットして「0」にする。そして、サブ制御部91は、1セット50ゲームのATゲームが開始した時点からの純増数を再びカウントする。一方、1セット50ゲームのATゲームが開始した時点で、純増数カウント処理によってカウントされた純増数が「1」以上であれば、サブ制御部91は、カウントした純増数の値をそのまま継続して用いる。
【0394】
そして、所定タイミングで3択リプ4?6のいずれかに当選したときに、1セット50ゲームのATゲームが開始されたことを報知するAT開始演出が液晶表示器51において実行され、ATゲーム数の減算が開始される。
【0395】
また、AT開始演出が実行されるとカウントしていた純増数を報知する純増数報知演出が実行される。ここで、AT制御から3択リプ4?6のいずれかに当選するまでの間はRT1の遊技状態であるため、AT制御が開始されてからの純増数のカウントは減少する傾向にある。そのため、3択リプ4?6のいずれかに当選する時点では純増数のカウントが「0」以下になる場合がある。なお、純増数のカウントが「0」以下の場合、純増数報知演出として、純増数が0である旨を報知する演出が実行される。
【0396】
本実施形態では、3択リプ4?6のいずれかに当選すると、ナビ演出に従ってRT2に昇格するか否かにかかわらず、純増数のカウントが「0」以下であれば当該カウントは「0」にリセットされる。その後、ナビ演出に従うことで特殊リプに入賞してRT2に移行すると、純増数は増加する傾向にあるため、液晶表示器51における純増数の表示も「0」から増加する。
【0397】
一方、AT中におけるRT1からナビ演出に従わずにRT3に転落したときには、RT1においてATへの制御が開始されたときから純増数のカウントが開始される。
【0398】
そして、3択リプ4?6のいずれかに当選したゲームが終了したときに、1セット50ゲームのATゲームが開始されたことを報知するAT開始演出が液晶表示器51において実行され、次のゲームからATゲーム数の減算が開始される。
【0399】
また、AT開始演出が実行されるとカウントしていた純増数を報知する純増数報知演出が実行される。ここで、AT制御から3択リプ4?6のいずれかに当選するまでの間はRT1の遊技状態であるため、AT制御が開始されてからの純増数のカウントは減少する傾向にある。そのため、3択リプ4?6のいずれかに当選する時点では純増数のカウントが「0」以下になる場合がある。
【0400】
そこで、本実施形態では、3択リプ4?6のいずれかに当選すると、ナビ演出に従ってRT2に昇格するか否かにかかわらず、純増数のカウントが「0」以下であれば当該カウントは「0」にリセットされる。その後、ナビ演出に従わなかったために転落リプに入賞してRT3に転落すると、純増数はさらに減少する傾向になり、液晶表示器51における純増数の表示も「0」が表示される。
【0401】
このように、RT1から当該RT1よりも有利なRT2へ移行するまでのATにおけるメダルの純増数が「0」未満であったとしても、RT2へ移行するときには、純増数が「0」に設定されるため、AT開始演出が実行された後の純増数が目減りしている印象を遊技者に対して与えてしまうことを防止できる。
【0402】
なお、純増数カウント処理によってカウントされた純増数が「0」未満であるときにカウントした純増数の値をリセットして「0」にするものに限らず、例えば、メダルの純増数が「10」や「-10」などその他の数値を基準値として用いてもよい。
【0403】
最も滞在する割合の高いRT3において、ATの確定報知が行われた後、直ちに遊技者にとって有利なRT2へ移行するのではなく、その後、RT3において6択リプ1?5が当選し、昇格リプレイが入賞してRT1に移行し、さらにRT1において3択リプ4?6が当選し、特殊リプレイが入賞することで初めてRT2へ移行し、この時点でARTの制御が開始され、ATの残りゲーム数の計数を開始するようになっている。このため、ATの確定報知が行われた後、RT2へ移行するまでは、メダルの純増数は減少することとなり、RT2に移行後、増加に転ずることとなる。そして、液晶表示器51に表示される純増数は、純増数カウンタの値が1以上の場合のみ純増数カウンタの値を表示する一方、純増数カウンタの値が0以下の場合には、純増数カウンタの値に関わらず、常に0を表示するようになっている。
【0404】
ATの確定報知が行われてATの制御が開始した場合には、その時点で純増数カウンタの値の計数が開始されることとなるが、特殊リプが入賞してRT2に移行するまで0未満の値となる可能性が高く、その後、RT2に移行し、純増数カウンタの値が1以上となるまでは、液晶表示器51には純増数として0が表示され、純増数カウンタの値が0を超えた時点から純増数カウンタの値が純増数として液晶表示器51に表示されることとなる。
【0405】
また、特殊リプに当選してAT開始演出が行われた時点では、純増数カウンタの値が0を超えていない可能性が高い。このような場合には、AT開始演出が行われた時点で純増数カウンタの値をクリアして0とし、改めて純増数カウンタの計数を開始するようになっており、AT開始演出が行われた後、純増数カウンタの値をクリアしない場合に比較して早い段階で液晶表示器51に表示された純増数が増加することとなる。また、AT開始演出が行われた後の純増数が目減りしている印象を遊技者に与えてしまうことを防止できる。
【0406】
次に、前述した実施形態により得られる主な効果を説明する。
(1) 前述した実施形態におけるスロットマシン1においては、制御された旨を報知する必要性がRT1よりも高いRT2に制御するためのリプ5「ベル-リプa-ベル」の組合せを入賞ラインLN上に導出させるときには、当該入賞ラインLNと異なるラインLM4上に、外形が同一及び/または類似の図柄のみから構成される組合せである「リプb-リプa-リプa」を同時に停止させる。このため、制御された旨を報知する必要性が高いRT2に制御することを遊技者に明確に認識させることができる。
【0407】
さらに、前述した実施形態におけるスロットマシン1によれば、以下の課題を解決することができる。従来のスロットマシンにおいては、一般的に、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作から対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止するまでの最大停止遅延時間が、所定時間(例えば190ms(ミリ秒))に制限されている。このため、操作タイミングに関わらず取りこぼしが発生しない入賞役を設ける場合には、各リールにおいて、所定時間内で引き込み可能な範囲内(本実施形態では、5コマ以内)に、当該入賞役を構成する図柄を配置する必要がある。その結果、取りこぼしが発生しない入賞役の数が多くなるほど、入賞役各々を構成する専用図柄として数多くの種類を要することとなる。
【0408】
一方、複数(通常は3つ)のリールに描かれる識別情報としての図柄については、無限に設けることができるものではなく、ある程度の制限が科される。例えば、3つのリール各々に描かれる図柄の数は、1リールに対して最大21個に制限されており、さらに3つのリールに描かれる図柄の種類は全部で最大10種類に制限されている。
【0409】
このような従来のスロットマシンを背景とした場合、例えば所定の遊技状態への移行を伴う移行役について同一の図柄により構成しようとした場合、小役(例えば、ベル1など)や再遊技役(例えば、リプ1など)などの一般役と同様に、移行役用の専用図柄を用意する必要がある。このため、図柄の数や種類の制限範囲内で移行役のための専用図柄を設けることが設計上困難となる虞があった。また、所定の押し順でリールを停止させること(いわゆる押し順正解)で移行役が入賞し得るように構成する場合においては、所定時間内で引き込み可能な範囲内に当該移行役を構成する専用図柄を配置する必要があり、専用図柄の数を多くせざるを得なくなり、益々設計が困難になってしまう虞があった。
【0410】
このような課題を解決するために、前述した実施形態におけるスロットマシン1においては、制御された旨を報知する必要性がRT1よりも高いRT2に制御するための移行役の入賞ラインLN上の図柄組合せを非特定組合せ(図柄の種類が異なる組合せ)とする代わりに、入賞ラインLNと異なるラインLM4上に、外形が同一及び/または類似の図柄のみから構成される組合せである「リプb-リプa-リプa」を同時に停止させるように構成した。これにより、移行役のための専用図柄を必ずしも設ける必要がなく、図柄の数と種類を増大させてしまうことを回避でき、図柄の数、種類、及び配置の制限内で、制御された旨を報知する必要性が高いRT2に制御することを遊技者に明確に認識させることができる。
【0411】
(2) 前述した実施形態におけるスロットマシン1においては、RT2に制御されることによりATゲーム数の減算が開始されるため、RT2は、制御された旨を報知する必要性が高い。このようなRT2に制御されるときにはLM4上に「リプb-リプa-リプa」が導出されることにより、ATゲーム数の減算が開始されることをも遊技者に対して明確に認識させることができる。
【0412】
(3) 前述した実施形態におけるスロットマシン1においては、RT2に制御されることによりRT1に制御されたときよりも制御前の遊技状態との有利度合いの差が大きく変化するため、RT2は、制御された旨を報知する必要性が高い。このようなRT2に制御されるときにはLM4上に「リプb-リプa-リプa」が導出されることにより、RT1に制御されたときよりも制御前の遊技状態との有利度合いの差が大きく変化したことを遊技者に対して明確に認識させることができる。
【0413】
(4) 前述した実施形態におけるスロットマシン1においては、RT2に制御されることによりRT1への制御前後における演出態様の変化度合いよりも大きく演出態様が変化するため、RT2は、制御された旨を報知する必要性が高い。このようなRT2に制御されるときにはLM4上に「リプb-リプa-リプa」が導出されることにより、RT1への制御前後における演出態様の変化度合いよりも大きく演出態様が変化することを遊技者に対して明確に認識させることができる。
【0414】
(5) 前述した実施形態におけるスロットマシン1においては、RT2に制御されることによりRT1であるときよりもナビ演出を報知する割合が高くなるため、RT2は、制御された旨を報知する必要性が高い。このようなRT2に制御されるときにはLM4上に「リプb-リプa-リプa」が導出されることにより、RT1であるときよりもナビ演出を報知する割合が高くなることを遊技者に対して明確に認識させることができる。
【0415】
(6) 前述した実施形態におけるスロットマシン1においては、RT2に制御されることによりRT1であるときよりも遊技者にとっての有利度合いが高くなるため、RT2は、制御された旨を報知する必要性が高い。このようなRT2に制御されるときにはLM4上に「リプb-リプa-リプa」が導出されることにより、RT1であるときよりも遊技者にとっての有利度合いが高くなることを遊技者に明確に認識させることができる。
【0416】
(7) 前述した実施形態におけるスロットマシン1においては、RT2に制御されたときにはゲームの進行が設定された遅延期間に亘ってフリーズ制御されるため、LM4上に「リプb-リプa-リプa」を導出することとともにより確実にRT2に制御することを遊技者に対して明確に認識させることができる。
【0417】
(8) 前述した実施形態におけるスロットマシン1においては、RT2に制御させるナビストックが付与され、ATに制御された後、複数種類の当選役のうちの3択リプ4?6が決定され、特定の表示結果が導出されることでRT2へ制御するまでの間に、AT開始後の純増数が「0」に対してマイナスとなった場合でも、AT開始演出が実行された時点で純増数を「0」に戻して以後のカウントを行うので、AT開始後の純増数が目減りしている印象を遊技者に対して与えてしまうことを防止できる。
【0418】
(9) 前述した実施形態におけるスロットマシン1においては、AT開始演出が実行された場合には、RT2へ制御されない場合であっても、その終了条件の判定対象となるATゲーム数のカウントが開始するので、ATにおいてナビ演出が行われた場合に、ナビ演出により特定される操作態様でのストップスイッチ8L?8Rの操作を促すことができる。
【0419】
(10) 前述した実施形態におけるスロットマシン1においては、ART信号の出力は、新たに次のゲームが開始された後であってメダルIN信号やメダルOUT信号が出力される期間に含まれない特定タイミングに到達するまでART信号の出力を継続されるため、呼び出しランプ装置200などの外部機器がART信号を受信するのに必要となる時間をゲームの進行を阻害することなく確保でき、かつメダルIN信号やメダルOUT信号などを出力しているときにART信号が出力終了されることがないので、呼び出しランプ装置200などの外部機器側において受信したメダルIN信号やメダルOUT信号などがRT2中のものであるか否かを容易に特定することができる。
【0420】
(11) 前述した実施形態では、AT中にナビ演出を実行したゲームにおいて、当該ナビ演出から特定される操作手順と異なる手順で操作されたと判定されたときには、遊技者にとって不利なAT中のペナルティを科す制御が行われる。これにより、例えば、RT3中に6択リプ3?6に当選しているゲームにおいて、リプ4を入賞させるためのナビ演出が実行されていないにも関わらず、リプ4を入賞させるための操作手順で操作されてRT3中の表示結果として「リプa/リプb-リプa-ベル」が停止されてしまうといった、本来停止されるべきではなかったときに停止されてしまう不都合の発生を防止することができる。
【0421】
(12) 前述した実施形態におけるスロットマシン1においては、RT2への制御契機であるリプ5入賞が成立してRT2への制御が開始されたときにART信号を出力することができるため、外部機器側においてRT2への制御タイミングを適切に特定することができる。
【0422】
なお、割込処理との関係で、リプ5入賞タイミングと、RT2への制御を開始するタイミングとに若干のズレが生じる場合(例えば、一の割込処理においてリプ5入賞と判定され、次の割込処理でRT2への制御が開始されるような場合)には、ART信号を7リプ入賞時に出力するものであってもよい。
【0423】
(13) 前述した実施形態におけるスロットマシン1においては、ART信号を少なくとも所定期間(2秒)にわたり出力する。このため、ART信号を検出するのに比較的長い時間を要する古い外部機器でもART信号を確実に検出できる。
【0424】
(14) 前述した実施形態におけるスロットマシン1においては、図15のステップSk110?Sk113、図18、図20で示したように、ART信号の出力を開始してから2000ms経過するまでに、新たに開始されたゲームが終了したときには、特定タイミングであるゲーム終了時と異なるメダルIN信号の出力が完了したときにART信号の出力を終了する。このため、外部機器においてART信号を確実に検出できるとともに、検出タイミングが特定タイミングであったか、特定タイミングと異なる所定タイミングであったかに応じて、受信したメダルIN信号やメダルOUT信号などがRT2中における信号であるか否かを明確に特定することができる。
【0425】
なお、特定タイミングと、ゲーム終了時とは必ずしも一致するものに限らず、若干のズレが生じるものであってもよい。例えば、一の割込処理において次のゲームが実際に終了したと判定され、次の割込処理で特定タイミングに到達したと判定されるものであってもよい。
【0426】
(15) 前述した実施形態におけるスロットマシン1においては、図13のステップSa14、Sa16、及び図19等で示したように、ART信号出力中に電断復帰したときには、復帰後に少なくとも所定期間にわたりART信号が出力される。このため、ART信号出力中に電断が生じても、復帰後に、外部機器側でART信号を確実に受信することができる。
【0427】
(16) 前述した実施形態におけるスロットマシン1においては、図13のステップSa15、Sa16、及び図19等で示したように、電断復帰したときの遊技状態がRT2であるときには、復帰後に少なくとも所定期間にわたりART信号が出力される。このため、外部機器側で電断復帰後の遊技状態がRT2であるか否かを特定することができるとともに、開店時に、前日のRT2が復帰した場合でも、外部機器に対して、当該RT2を本日のRT2として認識させることができる。
【0428】
最後に、上述した本実施形態のスロットマシン1の外部用通過孔312と外部用コネクタ受け部1102との位置関係により得られる作用効果について説明する。
本実施形態のスロットマシン1によれば、外部用通過孔312が背板301の右端上部に設けられており、外部用コネクタ受け部1102が外部出力基板1000の前端部に設けられ、外部用接続部材1003のコネクタ1004の装着解除方向が前方向に設定されている。
【0429】
ここで、従来のスロットマシンでは、例えば、図30(A)に示すように、外部用コネクタ受け部1103が外部出力基板1000の上端部に設けられ、コネクタ1004の装着解除方向が上方向(底板303から上板302に向かう方向)に設定されている。また、外部用通過孔312は、外部出力基板1000の上方に設けられている。このため、図30(A)に示すように、筐体1aの外部に露出した配線1005が上方に引っ張られると、装着解除方向である上方向に力が働き易く、外部用コネクタ受け部1103に装着されたコネクタ1004の装着状態が解除されてしまう虞がある。よって、例えば、不正を行おうとする遊技者によって外部用接続部材1003がスロットマシン1から引き抜かれてしまう虞があった。
【0430】
この場合、外部出力信号(メダルIN信号、メダルOUT信号、ART信号、BB+RB信号、遊技待ち表示信号、ドア開放信号、設定変更信号、設定確認信号、投入エラー信号、払出エラー信号等)が情報提供端子板1010に出力されなくなる。このため、例えば、遊技者が外部用接続部材1003を引き抜いた後に、前面扉1bを開放してもホールコンピュータ140にドア開放信号や設定変更信号等が出力されず、ホッパータンク34aやオーバーフロータンク35に貯留されたメダルが取り出されたり、設定スイッチ38等が操作されて設定値が変更されたりする不正に遊技店が対処できない虞がある。
【0431】
これに対して、本実施形態のスロットマシン1では、図30(B)に示すように、外部用通過孔312は、背板301に設けられており、外部用コネクタ受け部1102は、外部出力基板1000の前端部に設けられ、装着解除方向が前方向に設定されている。
このため、図30(B)に示すように、筐体1aの外部に露出した配線1005が引っ張られても、装着解除方向である前方向には力が働き難く、外部用コネクタ受け部1102に装着されたコネクタ1004の装着状態が解除され難くなっている。すなわち、本実施形態のスロットマシン1は、外部用接続部材1003を取り外し難くすることができる。
この結果、不正を行おうとする遊技者によって外部用接続部材1003がスロットマシン1から引き抜かれてしまうことを防止でき、ホールコンピュータ1400で外部出力信号を監視することで、遊技店が内部のメダルが取り出されたり設定変更されたりする不正に対処することができる。
【0432】
特に、本実施形態のスロットマシン1では、外部用コネクタ受け部1102における外部用接続部材1003の装着方向が後方向に設定されている。このため、図30(B)に示すように、配線1005の引張方向(遊技者によって配線1005が引っ張られる方向)が後方向となるときには、装着方向と引張方向とが略同方向となる。すなわち、本実施形態のスロットマシン1では、引張方向が装着解除方向とは逆方向の装着方向と略同一となる。この結果、本実施形態のスロットマシン1は、コネクタ1004の装着状態がさらに解除され難く、外部用接続部材1003がさらにスロットマシン1から取り外し難くなっている。
【0433】
また、本実施形態のスロットマシン1では、装着方向が後方向に設定されているだけでなく、前面扉1bが開放位置に移動したときに筐体1aの前方が開放されて外部用コネクタ受け部1102が露出するようになっている。このため、外部用通過孔312を通過させて筐体1a内部に挿入されたコネクタ1004は、前面扉1bが開放位置に移動した状態で外部用コネクタ受け部1102に装着され易くなっている。この結果、本実施形態のスロットマシン1は、コネクタ1004を取り付け易くすることが可能となっている。
【0434】
なお、本実施形態のように、前面扉1bが開放されて外部用コネクタ受け部1102の前方が露出したときに、装着方向を前方から後方に向かう後方向に設定することが好ましいが、これに限定されず、例えば、外部用コネクタ受け部1102の前方が露出したときに、外部用コネクタ受け部1102の下方のスペースが広く空いた状態で露出している場合には、装着方向を上方向に設定してもよい。この場合、装着解除方向が下方向(上板302から底板303に向かう方向)となるため、外部用通過孔312が外部用コネクタ受け部1102よりも上方に配置されていれば本実施形態と同様に外部用接続部材1003が取り外し難くなる(後述する図31(B)参照)。
【0435】
さらに、本実施形態のスロットマシン1によれば、外部出力基板1000が右側板305に設けられ、外部用通過孔312が背板301の右端上部に設けられている。
このため、本実施形態のスロットマシン1は、外部用通過孔312が本実施形態よりも左方に設けられた場合に比べ、配線1005における外部用コネクタ受け部1102から外部用通過孔312までの長さを短くすることができる。よって、本実施形態のスロットマシン1は、外部用コネクタ1003の材料費を低減しつつ、配線1005による筐体1a内のデッドスペースも低減できる。
【0436】
また、本実施形態のスロットマシン1は、外部用通過孔312が左方に設けられた場合に比べ、配線1005が引っ張られたときに、引張方向に後方向成分(装着方向成分)以外の成分が含まれ難くなる。
このため、配線1005が引っ張られる力に、前方向成分(装着状態が解除される方向の成分、装着解除方向成分)の力が含まれ難くなり、コネクタ1004の装着状態が解除され難くなる。また、配線1005が引っ張られる力に、左方向成分の力が含まれ難くなり、コネクタ1004が左方に引っ張られることによるコネクタ1004や外部用コネクタ受け部1102の破損が発生し難くなる。
この結果、本実施形態のスロットマシン1は、外部用通過孔312が左方に設けられた場合に比べ、外部用接続部材1003をさらに取り外し難くできるとともに、コネクタ1004や外部用コネクタ受け部1102の破損も低減できる。
【0437】
なお、図30(B)に示すように、外部出力基板1000が右側板305に支持されて外部用コネクタ受け部1102が筐体1aの右端部に配置されている場合、外部用通過孔312については、背板301の右端に近ければ近い程好ましいが、外部用通過孔312の位置についてはこれに限定されない。例えば、外部用通過孔312が背板301の右側に配置されていれば、背板301の左側に配置されている構成に比べ、外部用接続部材1003の材料費を低減したり、筐体1a内のデッドスペースを低減したり、外部用接続部材1003を取り外し難くしたり、コネクタ1004や外部用コネクタ受け部1102の破損を低減したりできる。
なお、外部用通過孔312を左方に配置変更すると配線1005によるデッドスペースが大きくなる。例えば、外部用通過孔312の左方には遊技制御基板40が支持されているため、外部用通過孔312を左方に配置変更する場合には、遊技制御基板40を下方に配置変更したり、遊技制御基板40の左右方向の幅が狭くなるように小型化したりする必要がある。
【0438】
また、外部用通過孔312を左方に配置変更する場合には、コネクタ1004を着脱する方向(前後方向、背板301に直行する直線が延びる方向)に延びる線分と、コネクタ1004が外部用コネクタ受け部1102から外部用通過孔312まで延びる線分とのなす角度を目安に配置変更することが考えられる。
例えば、外部用コネクタ受け部1102から後方向に向かって延びる直線が背板301と交差する位置をAとし、外部用コネクタ受け部1102の位置をBとし、外部用通過孔312の位置をCとした場合について考える。この場合、外部用接続部材1003を取り外し難くしたり、コネクタ1004や外部用コネクタ受け部1102の破損を低減したりするために、線分ABと線分BCとのなす角度(∠ABC)が45°以下となるように設定することが好ましいと考えられる。
【0439】
本発明は、上記の実施形態に限られず、さらに種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な変形例について説明する。
【0440】
[外部用通過孔と外部用コネクタ受け部との関係について]
(1)前述した実施形態においては、図30(B)に示すように、外部用通過孔312を外部出力基板1000の上方に配置(外部用コネクタ受け部1102よりも高く配置)した構成について説明したが、外部用通過孔の外部出力基板1000に対する位置の高低については任意に変更可能である。例えば、図31(A)に示すように、外部用通過孔319を外部出力基板1000の下方に配置(外部用コネクタ受け部1102よりも低く配置)してもよい。この場合、前述した実施形態と同様に装着解除方向が前方向に設定されていれば、外部用通過孔319から筐体1aの外部に露出した配線1005が引っ張られてもコネクタ1004の装着状態が解除され難くなる。なお、この場合、外部出力基板1000の下方に配置されたリールユニット2に配線1005が接触等しないようにリールユニット2を避けて外部用通過孔319を設ける必要がある。
【0441】
なお、装着解除方向が前方向に設定されている場合、外部用通過孔は、外部用コネクタ受け部の上下方向の位置が同一(同じ高さ)となるように設けることが好ましい。この場合、上方向や下方向の力が加わり難くなるため、コネクタ1004や外部用コネクタ受け部の破損の発生がさらに低減される。なお、このような構成とするために、例えば、外部用通過孔312と第3放熱穴311cとを配置変更することが考えられるが、遊技制御基板40や内部用接続部材に配線1005が接触等しないようにする必要がある。また、このような構成とするために、例えば、外部用通過孔312の大きさ(面積)は、配線1005(やコネクタ1004)が通過できる最小限の大きさとすることが好ましい。
【0442】
(2)前述した実施形態においては、外部用コネクタ受け部1102が外部出力基板1000の前端部に設けられて端子の装着解除方向が前方向に設定された構成について説明したが、配線1005の引張方向に装着解除方向成分が含まれない限りにおいて、外部出力基板1000における外部用コネクタ受け部の位置やコネクタ1004の装着解除方向については任意に変更可能である。
【0443】
例えば、図31(B)に示すように、外部用通過孔312が外部出力基板1000の上方に設けられている場合には、外部用コネクタ受け部1104が外部出力基板1000の下端部に設けられて装着解除方向が下方向に設定されてもよい。この場合、筐体1aの内部で配線1005が外部用コネクタ受け部1104から外部用通過孔312まで上方向(装着解除方向の逆方向、装着方向)に延びた状態となるので、筐体1aの外部に露出した配線1005が上方に引っ張られたり(図31(B)参照)、後方に引っ張られたりしてもコネクタ1004の外部用コネクタ受け部1104への装着状態が解除され難くなる。また、仮に配線1005が下方に引っ張られたとしても配線1005が外部用通過孔312下端に引っ掛かり、配線1005が外部用通過孔319下端から受ける上方向の抗力に基づく力がコネクタ1004に働くことになる。この結果、コネクタ1004にかかる力には下方向成分が含まれ難いため、コネクタ1004の装着状態が解除され難くなっている。
【0444】
また、例えば、図31(C)に示すように、図31(B)とは逆に外部用通過孔319が外部出力基板1000の下方に設けられている場合には、外部用コネクタ受け部1103が外部出力基板1000の上端部に設けられて装着解除方向が上方向に設定されてもよい。この場合、筐体1aの内部で配線1005が外部用コネクタ受け部1104から外部用通過孔312まで下方向(装着解除方向の逆方向、装着方向)に延びた状態となるので、筐体1aの外部に露出した配線1005が下方に引っ張られたり(図31(C)参照)、後方に引っ張られたりしてもコネクタ1004の外部用コネクタ受け部1103への装着状態が解除され難くなる。また、仮に配線1005が上方に引っ張られたとしても配線1005が外部用通過孔319上端に引っ掛かり、配線1005が外部用通過孔319上端から受ける下方向の抗力に基づく力がコネクタ1004に働くことになる。この結果、外部用コネクタ受け部1103において端子にかかる力には上方向成分が含まれ難いため、コネクタ1004の装着状態が解除され難くなっている。
【0445】
なお、図31(B)や図31(C)に示すように、装着解除方向が上方向や下方向に設定されている場合、外部用通過孔は、配線1005が筐体1aの内部において装着解除方向の逆方向に延びるように配置することが好ましいが、同じ高さに設けてもよい。この場合、装着解除方向(上方向や下方向)に力が加わり難いため、コネクタの装着状態が解除され難くなるが、例えば、配線1005が後方に引っ張られると、コネクタや外部用コネクタ受け部に力が直接加わるため、破損の発生が高くなる問題がある。
【0446】
(3)前述した実施形態においては、外部出力基板1000が右側板305に支持された構成について説明したが、外部出力基板1000が支持される筐体1a内部の位置については任意に変更可能である。例えば、外部出力基板1000は、背板301(図31(D)参照)、上板302、底板303、左側板304のいずれかの任意の位置に支持されてもよい。
【0447】
このとき、外部用通過孔312が背板301に設けられている場合には、装着解除方向を前方向にすることが好ましい。例えば、図31(D)に示すように、外部出力基板1000が背板301に支持された場合であっても、装着解除方向が前方向となるように外部用コネクタ受け部1105を配置すれば、外部用コネクタ受け部1105において端子にかかる力に前方向成分が含まれないようにすることができるため、コネクタ1004の外部用コネクタ受け部1105への装着状態が解除され難くなる。
なお、この場合、コネクタ1004や外部用コネクタ受け部1105の破損防止のため、角度(∠ABC)が45°以下となるようにするために、外部用通過孔312と外部用コネクタ受け部1105とを近づけるほうが好ましいと考えられる。
【0448】
[外形が同一及び/または類似の識別情報について]
前述した実施形態においては、「リプa」及び「リプb」を用いて外形が同一及び/または類似の識別情報について説明したが、図32に示すようにスイカ図柄を用いて外形が同一及び/または類似の識別情報について説明することもできる。図32は、スイカ図柄を例にしたときの同一及び/または類似の図柄について説明するための図である。図32には、本実施形態におけるスイカ図柄を一の識別情報としたときに、他の識別情報と比較したときの外形が同一、類似、または非類似の判定結果を示している。
【0449】
図32(x)には、一の識別情報としてスイカ図柄を示しており、これと同一、類似、及び非類似となる他の識別情報を図32(a)?(j)に示している。まず、図32(a)、図32(b)を用いて一の識別情報と外形が同一の識別情報について説明する。
【0450】
図32(a)に示すように、一の識別情報と外形が同じで全体の色や模様が異なる点で相違する他の識別情報は、一の識別情報と外形が同一の識別情報となる。例えば、本実施形態におけるスイカ図柄と外形が同じで全体の色や模様が異なるスイカ図柄は、本実施形態におけるスイカ図柄と外形が同一の図柄である。
【0451】
図32(b)に示すように、一の識別情報と外形が同じで一部の色や模様が異なる点で相違する他の識別情報は、一の識別情報と外形が同一の識別情報となる。例えば、本実施形態におけるスイカ図柄と外形が同じで一部の色や模様が異なるスイカ図柄は、本実施形態におけるスイカ図柄と外形が同一の図柄である。
【0452】
次に、図32(c)?(i)を用いて一の識別情報と外形が類似の識別情報について説明する。
【0453】
図32(c)に示すように、一の識別情報と大きさのみが異なる点で相違する他の識別情報は、一の識別情報と外形が類似の識別情報となる。例えば、本実施形態におけるスイカ図柄と大きさのみが異なるスイカ図柄は、本実施形態におけるスイカ図柄と外形が類似の図柄である。
【0454】
図32(d)に示すように、一の識別情報と外形が同一の識別情報が複数からなる点で相違する他の識別情報は、一の識別情報と外形が類似の識別情報となる。例えば、本実施形態におけるスイカ図柄と外形が同一のスイカ図柄が複数重なるようなスイカ図柄は、本実施形態におけるスイカ図柄と外形が類似の図柄である。
【0455】
図32(e1)、(e2)に示すように、一の識別情報にキャラクタが付加されている点で相違する他の識別情報は、一の識別情報と外形が類似の識別情報となる。例えば、本実施形態におけるスイカ図柄の果肉の上の部分にキャラクタがついたスイカ図柄や、本実施形態におけるスイカ図柄の果肉の下の部分にキャラクタがついたスイカ図柄は、本実施形態におけるスイカ図柄と外形が類似の図柄である。
【0456】
図32(f)に示すように、一の識別情報と向きが異なる点で相違するものの一の識別情報と観念的に同じものを想起させる他の識別情報は、一の識別情報と外形が類似の識別情報となる。例えば、本実施形態におけるスイカ図柄と向きが異なるスイカ図柄は、本実施形態におけるスイカ図柄と外形が類似の図柄である。
【0457】
図32(g)に示すように、一の識別情報の一部が欠けている点で相違するが全体としての外形が同じになる他の識別情報は、一の識別情報と外形が類似の識別情報となる。例えば、本実施形態におけるスイカ図柄の果肉の一部分が欠けているが全体として外形が同じになるスイカ図柄は、本実施形態におけるスイカ図柄と外形が類似の図柄である。
【0458】
図32(h1)、(h2)に示すように、一の識別情報の一部が隆起している点で相違するが全体としての外形が同じになる他の識別情報は、一の識別情報と外形が類似の識別情報となる。例えば、本実施形態におけるスイカ図柄の果肉の一部分が隆起しているが全体として外形が同じになるスイカ図柄や、スイカ図柄の果肉の一部分の形状が異なるが全体として外形が同じになるスイカ図柄は、本実施形態におけるスイカ図柄と外形が類似の図柄である。
【0459】
図32(i)に示すように、一の識別情報と観念的に同じものを想起させる他の識別情報は、一の識別情報と外形が類似の識別情報となる。例えば、本実施形態におけるスイカ図柄のように約1/4にカットされているスイカ図柄ではなく約1/2にカットされている点(カットが異なる点)で相違するスイカ図柄であっても、同じ「スイカ」を観念的に想起させるようなスイカ図柄は、本実施形態におけるスイカ図柄と外形が類似の図柄である。
【0460】
また、一の識別情報と図32(c)?(i)で示した相違点が複数の点で相違する識別情報であっても、一の識別情報と観念的に同じ識別情報であると認識できる識別情報であれば、一の識別情報と外形が類似の識別情報となる。例えば、図32(c)で示した点と、図32(d)で示した点とにおいて相違するスイカ図柄であっても、本実施形態におけるスイカ図柄と外形が類似の図柄といえる。
【0461】
次に、図32(j)を用いて一の識別情報と外形が非類似の識別情報について説明する。
【0462】
図32(j)に示すように、図32(a)、(b)で説明した一の識別情報と外形が同一の識別情報や図32(c)?(i)で説明した一の識別情報と外形が類似の識別情報以外の他の識別情報は、一の識別情報と外形が非類似の識別情報となる。例えば、本実施形態におけるスイカ図柄と外形が全く異なるベル図柄は、本実施形態におけるスイカ図柄と外形が非類似の図柄である。
【0463】
なお、図32では、図32(x)に示す一の識別情報と図32(a)(b)に示す他の識別情報とが同一であり、図32(x)に示す一の識別情報と図32(c)?(i)に示す他の識別情報とが類似の関係にある点について説明したが、図32(a)?(i)のうち一の識別情報と他の識別情報とも同一または類似の関係にあるといえる。すなわち、図32(x)及び(a)?(j)に示す識別情報はそれぞれの外形が互いに同一または類似の関係にある識別情報群である。
【0464】
[RT2からRT3への移行条件について]
前述した実施形態においては、RT2において移行出目が停止することによりRT3に移行される例について説明した。しかし、RT2からRT3への移行条件は、例えば、所定ゲーム数消化で成立するものであってもよく、また、特定役(例えば転落リプ)の入賞発生で成立するものであってもよい。
【0465】
[特定組合せについて]
前述した実施形態においては、図25(C)のLM4上に導出される特定組合せとして、図25(C)のLM4上に導出される「リプb-リプa-リプa」を用いて説明した。つまり、本実施形態では、特定組合せとして、外形が同一及び類似の図柄のみから構成される組合せを用いて説明するとともに、その一例として「リプb-リプa-リプa」であることを説明した。しかしながら、外形が同一及び類似の図柄のみから構成される特定組合せとしては、その他の図柄組合せであってもよい。また、特定組合せとしては、外形が同一または類似の図柄のみから構成される特定組合せであってもよい。
【0466】
例えば、外形が同一及び類似の図柄のみから構成される特定組合せとしては、「リプb-リプa-リプb」、「リプb-リプb-リプa」、「リプa-リプa-リプb」、もしくは「リプa-リプb-リプa」などであってもよい。つまり、特定組合せを構成するそれぞれの図柄が同一または類似するとともに、すべての図柄が同一の図柄にならない組合せであればよい。
【0467】
また、外形が同一または類似の図柄のみから構成される特定組合せとしては、「リプa-リプa-リプa」または「リプb-リプb-リプb」などであってもよい。つまり、特定組合せを構成するそれぞれの図柄が、類似する関係にある「リプa」または「リプb」のうちいずれかのみから構成されるものであればよい。
【0468】
また、前述した実施形態においては、図25(C)に示すように、入賞ラインLN上にリプ5「ベル-リプa-ベル」の非特定組合せが導出されたときにはラインLM4上に「リプb-リプa-リプa」の特定組合せが導出されるものであったが、ラインLM4上に導出されるものに限らず、その他のライン上に特定組合せが導出されるものであってもよい。さらに、例えば、入賞ラインLN上にリプ5「ベル-リプa-ベル」の非特定組合せが導出されたときには、1のラインに特定組合せを導出させるものに限らず、複数のライン上に同時に特定組合せが導出されるものであってもよい。また、このときの特定組合せは同じ特定組合せに限らず、異なる特定組合せが複数のライン上に同時に導出されるものであってもよい。また、特定組合せが導出されたライン数が多い程、遊技者にとって有利な遊技状態に制御されるようにしてもよい。
【0469】
[第1遊技状態、第2遊技状態について]
前述した実施形態においては、第1遊技状態としてRT1を例示し、第2遊技状態としてRT2を例示した。しかし、第1遊技状態及び第2遊技状態は、第2遊技状態が制御された旨を報知する必要性が第1遊技状態よりも高い状態であればこれに限るものではない。例えば、第2遊技状態は、第1遊技状態を経由しなければ制御されない遊技状態に限らず、第1遊技状態を経由せずに他の遊技状態から直で制御される遊技状態であってもよい。
【0470】
[有利度合いについて]
前述した実施形態においては、RT2がRT1よりも再遊技役の当選確率が高いことによって有利度合いが高くなるものであった。しかしながら、これに限らず、ATに制御可能にするゲーム数を特定するためのナビストックの付与確率が高いことや付与数が多いことによってRT2がRT1よりも有利度合いが高くなるものであってもよい。
【0471】
また、ナビストックに限らず、例えば、ATに制御可能なゲーム数を決定し、当該決定されたゲーム数消化するまでATに制御する場合、ATに制御可能にするゲーム数そのものが多いことによってRT2がRT1よりも有利度合いが高くなるものであってもよい。
【0472】
また、ナビ演出を実行可能なナビ演出実行可能回数を決定し、当該決定されたナビ演出実行可能回数分、ナビ演出が実行されるまでATに制御する場合、ナビ演出実行可能回数が多いことによってRT2がRT1よりも有利度合いが高くなるものであってもよい。
【0473】
また、前述した実施の形態では、RT2がRT1よりも有利であることとして、メダルの払出率に直接影響を及ぼす再遊技役の当選確率が高いことを例示した。しかし、遊技者にとっての有利度合いを向上させる価値であればよく、例えば、メダルの払出率に直接影響を及ぼすものではない価値であってもよい。具体的には、例えば、サブ制御部91がAT抽選の当選確率に高い高確率状態と当選確率の低い低確率状態とに制御可能なスロットマシンにおいては高確率状態であるか否かを示唆するための示唆演出の実行すること、液晶表示器51に音声とともにプレミア演出の実行(特別キャラクタ出現、次回発生したボーナス中において特別なボーナス中演出実行ど)すること、設定されている設定値を示唆するための設定値示唆演出の実行すること、一定数を集めることでスロットマシン1が設置された遊技店において定めたサービスと交換可能なポイント付与すること、特典映像や特典情報を所定のWebサイトにてダウンロードすることが可能なQRコード(登録商標)を液晶表示器51において表示することなどであってもよい。
【0474】
[ATの潜伏について]
前述した実施形態では、ART中において残りナビストックが存在する限り、ARTへの制御が継続される例について説明した。しかし、これに限らず、ART中において残りナビストックが存在する場合であっても、ARTが終了したときと同じようにナビ演出を実行せずにATを潜伏させる潜伏期間に制御するようにしてもよい。例えば、1ナビストックに対応するATが終了するときに、残りナビストックが存在する場合であっても、所定確率で潜伏期間に制御し、当該潜伏期間が経過した後に再びナビストックを消費してATに制御するようにしてもよい。
【0475】
[RTの終了条件について]
前述した実施形態では、RT0?3は、各々、特定役に入賞することや特殊出目が停止することにより終了する例について説明した。しかし、RT0?3は、各々、所定ゲーム数消化することにより終了するものであってもよい。
【0476】
[遊技状態移行前後における演出態様の変化度合いについて]
前述した実施形態では、AT中のRT3からRT1への制御前後における演出態様の変化度合いを、「RT2までもう少し」といったメッセージ画像が液晶表示器51の画面に表示されることによる演出態様の変化であることを例示して説明した。そして、AT中のRT1からRT2への制御前後における演出態様の変化度合いを、AT開始演出が行われるとともに液晶表示器51における背景画像も変化することによる演出態様の変化であることを例示して説明した。しかしながら、このような演出態様の変化に限らず、その他の演出態様の変化によって、RT1への制御前後における演出態様の変化度合いよりも、RT2への制御前後における演出態様の変化度合いの方が大きくなるものであってもよい。
【0477】
例えば、RT1への制御前後ではスピーカ53、54からの出力音量が少しだけ上がるのに対し、RT2への制御前後ではスピーカ53、54からの出力音量が大きく上がるものであってもよい。また、例えば、RT1への制御前後では液晶表示器51の画面上のキャラクタが少しだけ成長する(例えば、身長が5cm伸びる、年齢が3歳上がるなど)のに対し、RT2への制御前後では液晶表示器51の画面上のキャラクタが大きく成長する(例えば、身長が10cm伸びる、年齢が10歳上がるなど)ものであってもよい。また、例えば、RT1への制御前後ではスピーカ53、54による演出が追加される(演出手段が1種類追加される)のに対し、RT2への制御前後ではスピーカ53、54による演出と演出効果LED52による演出が追加される(演出手段が2種類追加される)ものであってもよい。このように、1の演出手段による演出態様の変化度合いが大きくなったり、演出手段の数や種類が多くなったりするなどして、遊技者が感覚的にRT1への制御前後における演出態様の変化度合いよりも、RT2への制御前後における演出態様の変化度合いの方が大きくなったと感じるものであればよい。
【0478】
[その他の変形例について]
(1) 前述した実施形態におけるスロットマシン1においては、RT2への制御契機であるリプ5入賞が成立したときにART信号を出力する例について説明したが、ART信号を出力する契機は、これに限るものではない。以下に具体例を説明する。
【0479】
(a) RT2の開始後、前述のATにおいてのみ導出される可能性が高まる役(RT2においてナビ演出がないと出現する可能性が極めて低い役)の入賞が成立したときに、ART信号を出力する。これにより、外部機器側では、ART信号を受信することにより、RT2中であることに加えてATに制御されている可能性が高いことを特定することができる。
【0480】
(b) RT2の開始後、前述のATがなしの場合にRT2が終了するゲーム数の期待値よりも多い特定ゲーム数の経過時において、未だRT2への制御が継続していると判定されたときに、ART信号を出力するものであってもよい。また、RT2の開始後、前述のATがなしの場合に獲得することを期待できるメダル枚数の期待値よりも多いメダル枚数を獲得している時に、ART信号を出力するものであってもよい。これにより、外部機器側では、ART信号を受信することにより、RT2中であることに加えてATに制御されている可能性が高いことを特定することができる。
【0481】
(2) 前述した実施形態におけるスロットマシン1においては、RT2への制御に関連してART信号を毎回出力する例について説明した。しかし、AT中であってRT2中において、遊技者の操作ミスやボーナスの当選などによりAT及びRT2が中断された場合に、その後、再びAT及びRT2へ移行させることも可能となるが、この場合、一連のATに対してART信号を複数回送信してしまい、外部機器において初当りAT回数を正確に把握することができない。よって、一連のAT中において1回だけART信号を出力するようにしてもよい。
【0482】
一連のATをナビストック1消費に対応する50ゲームのATとした場合、前述した実施形態では、ナビストック1消費する毎にART信号を出力することができず、外部機器において一連のATへの制御回数を正確に把握することができない。これを解消するために、例えば、次のような処理を行って、ART信号を出力してもよい。
【0483】
例えば、RT2への制御に起因してART信号を出力した後であって、さらに、当該RT2へ制御されてからナビストック1消費に対応するゲーム数(50ゲーム)を消化した後から、非ATの場合にRT2が終了するゲーム数の期待値よりも多い特定ゲーム数(中ベル、右ベルなどの判定値数を考慮して、例えば8ゲーム)の経過時において、未だRT2への制御が継続していると判定されたときに、ART信号を再び出力するようにしてよい。すなわち、メイン制御部41は、ナビストック1消費に対応するゲーム数を消化した後、ATなしではRT2への制御を維持できないゲーム数消化してもなおRT2に制御されていると判定したときに、次のナビストックが消費されて制御されたART中であるとみなして、ART信号を再び出力する。これにより、一連のATをナビストック1消費に対応する50ゲームのATとした場合でも、ART信号を受信した回数から、外部機器において一連のATへの制御回数を正確に把握することができる。
【0484】
(3) 前述した実施形態におけるスロットマシン1では、ART信号の出力を開始してから2000ms経過するまでに、当該ART信号の出力を停止させる特定タイミングに到達し得るために、この場合には特定タイミング以降の所定タイミングに到達するまでART信号の出力を継続させる例について説明した。
【0485】
しかし、特定タイミングは、遊技者からの操作に関わらず、ART信号の出力を開始してから必ず所定期間経過した後となるタイミングとなるように設定してもよい。例えば、ART信号の出力を開始した後の2回目のゲーム終了時に、当該ART信号の出力を停止するようにしてもよい。この場合、外部機器側では、例えば、RT2であることが特定されていないときに、ART信号の出力が停止したときに、RT2に制御されたことを特定し、今回終了したゲームと前回ゲームにおけるメダルIN信号及びメダルOUT信号から特定されるメダルを、RT2中におけるメダルと判定することができる。また、RT2であることが特定されているときに、ART信号の出力が停止したときに、RT2が終了したことを特定し、当該終了したゲームと前回ゲームにおけるメダルIN信号及びメダルOUT信号から特定されるメダルを、RT2中ではないメダルと判定することができる。これにより、外部機器においてART信号を確実に検出できるとともに、ART信号の出力を開始してから特定タイミングに到達したときに未だ所定期間経過していないとった不都合の発生を未然に防止することができる。
【0486】
また、スロットマシン1においては、ART信号の出力を開始してから、特定タイミングに到達するまでには、少なくとも、新たなゲームを開始するためにスタートスイッチ7を操作するための時間、リール2L?2Rの回転が開始されてからリール2L?2Rが一定速になるまでの時間、及び、ストップスイッチ8L?8Rすべてを操作するための時間を要する。このことから、スロットマシン1においては、ART信号の出力を開始してから2000ms経過するまでに特定タイミングに到達するといった状況が発生し難い。また、外部機器においてART信号を確実に検出するために要する時間を、スロットマシン1において1ゲーム消化するのに要する最短時間よりも短くすることも可能であり、このような場合には、そもそも、ART信号の出力を開始してから2000ms経過するまでに、当該ART信号の出力を停止させる特定タイミングに到達するという状況が発生しない。よって、ART信号の出力時間を計時する処理、及びART信号の出力時間に応じてART信号の出力を終了させるタイミングを遅延させる処理を行わないものであってもよい。具体的には、図15のステップSk104、Sk106、Sk108、Sk110、Sk111?Sk113の処理を行わず、Sk103からSk114へ移行させ、Sk105においてYESの場合にはSk107へ移行させ、ステップSk107においてYESの場合にはステップSk109へ移行させ、ステップSk107においてNOの場合にはステップSk114に移行させるようにしてもよい。これにより、ART信号の出力に要する処理負担を軽減することができる。
【0487】
(4) 前述した実施形態では、外部に出力されるゲーム関連信号としてメダルIN信号やメダルOUT信号を例示したが、ゲーム関連信号はこれに限るものではない。ゲーム関連信号は、ゲームの進行に応じて出力される信号であれば、例えば、ゲーム開始を示すゲーム開始信号、リールの停止を示すリール停止信号、メダルが投入された旨を示すメダル投入信号、クレジットや設定済みの賭数の精算がなされた旨を示す精算信号などであってもよい。特定遊技状態信号としてのART信号の出力は、これらのゲーム関連信号が出力され得る期間に含まれないタイミングで終了させるように構成すればよい。
【0488】
(5) 前述した実施形態では、3つのリール2L、2C、2Rを有する可変表示装置を備え、全てのリールが停止した時点で1ゲームが終了し、3つのリールに導出された表示結果の組合せに応じて入賞が発生するスロットマシンについて説明した。すなわち、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な複数の可変表示領域のそれぞれに表示結果を導出表示させることが可能な可変表示装置を備え、遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、前記複数の可変表示領域のすべてに前記表示結果が導出表示されることにより1ゲームが終了し、1ゲームの結果として前記複数の可変表示領域のそれぞれに導出表示された前記表示結果の組合せに応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンについて説明した。しかし、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示装置に表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置に導出された表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンであれば、3つのリールを有する可変表示装置を備えるものに限らず、1のリールしか有しないものや、3以外の複数のリールを有する可変表示装置を備えるスロットマシンであってもよい。
【0489】
(6) 前述した実施形態における呼び出しランプ装置200などの外部機器である遊技用装置は、実施形態におけるスロットマシン1やその他の種類のスロットマシンに対応させて設けられる。また、実施形態におけるスロットマシン1に対応させる場合には、当該スロットマシン1からのART信号の受信を完了したときに、受信完了タイミングに応じたゲーム数分遡って、ART期間中の賭数や払出数を特定して集計する必要がある。このため、呼び出しランプ装置200などの遊技用装置は、ART信号受信完了時から遡るゲーム数(例えば、前回ゲーム、前々回ゲームなど)を設定するための設定手段を備えているものであってもよい。さらに、当該設定手段は、ART信号受信タイミング(ゲーム終了時かメダルIN信号受信時かなど)に応じて、遡るゲーム数を設定するものであってもよい。これにより、実施形態におけるスロットマシン1やその他の種類のスロットマシンを含む複数種類のスロットマシンに対応させて、ART中の情報を正確に集計することができる。
【0490】
前述した実施形態では、ART信号を最低でも2000msにわたり出力する構成であるが、少なくとも外部機器側で特定可能な時間であれば良く、接続が想定される外部機器に合わせて出力時間は適宜に選択可能である。また、スロットマシン側でART信号の最低出力時間を設定するための設定手段を備え、接続される外部機器に合わせて任意に設定できる構成としてもよい。この場合、図15のステップSk108では、設定手段により設定された最低出力時間経過したか否かを判定し、経過している場合にはステップSk109へ移行し、経過していないときにはステップSK110へ移行するようにしてもよい。
【0491】
また、前述した実施形態では、所定期間にわたり外部出力信号を出力することで外部機器にその状態が通知される遊技状態として再遊技役の当選確率が高いRT2を適用しているが、他の遊技状態、例えば、いわゆるビッグボーナスやレギュラーボーナスなど、通常よりも小役の当選確率が高まる状態、全ての小役が許容される状態(リールの引込が一部制限されるとともに、全小役の入賞が許容されるCB(チャレンジボーナス)やCT(チャレンジタイム)など))、さらには、これら遊技者にとって有利な状態への移行確率が通常よりも高い遊技状態などを適用してもよい。さらに、遊技者にとって有利な遊技状態に限るものではなく、例えば、その遊技状態自体は、遊技者にとって不利であるが、一定ゲーム数後に有利な状態に移行し得るなど、当該遊技状態の開始や終了などを特定することで有用な情報を得られる遊技状態であれば不利な遊技状態を適用してもよい。
【0492】
また、前述した実施形態では、メダル並びにクレジットを用いて賭数を設定するスロットマシンを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技用価値として遊技球を用いて賭数を設定するスロットマシンや、遊技用価値としてクレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンであってもよい。遊技球を遊技用価値として用いる場合には、例えば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができ、上記実施の形態で賭数として3を設定する場合は15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。
【0493】
さらに、メダル及び遊技球などの複数種類の遊技用価値のうちいずれか1種類のみを用いるものに限定されるものではなく、例えば、メダル及び遊技球などの複数種類の遊技用価値を併用できるものであってもよい。すなわち、メダル及び遊技球などの複数種類の遊技用価値のいずれを用いても賭数を設定してゲームを行うことが可能であり、かつ入賞によってメダル及び遊技球などの複数種類の遊技用価値のいずれをも払い出し得るスロットマシンであってもよい。
【0494】
(7) なお、今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
【0495】
(実施形態2)
実施形態2においては、上述した実施形態1におけるスロットマシン1をパチンコ遊技機700に置き換えた場合について説明する。
【0496】
まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機700の全体の構成について説明する。図33は、パチンコ遊技機700の正面図である。
【0497】
パチンコ遊技機700は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機700は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠702を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取付けられる機構板(図示せず)と、それらに取付けられる種々の部品(後述する遊技盤706を除く)とを含む構造体である。
【0498】
ガラス扉枠702の下部表面には打球供給皿(上皿)703がある。打球供給皿703の上面には、演出図柄(飾り図柄)の変動表示において特定の演出が実行されるときに操作されるチャンスボタン7111が設けられている。このチャンスボタン7111は、実施形態1で説明したスロットマシン1の演出用スイッチ56に対応する。
【0499】
打球供給皿703のチャンスボタン7111が設けられている辺りの前面には、各種設定項目等を選択するときに操作される選択ボタン112A,7112Bが設けられている。この選択ボタン7112A,7112Bは、実施形態1で説明したスロットマシン1の画面の表示時におけるストップスイッチ8L,8Rに対応する。
【0500】
打球供給皿703の下部には、打球供給皿703に収容しきれない遊技媒体としての遊技球を貯留する余剰球受皿704や、打球(遊技球)を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)705が設けられている。また、ガラス扉枠702の背面には、遊技盤706(図33参照)が着脱可能に取付けられている。なお、遊技盤706は、それを構成する板状体と、その板状体に取付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤706の前面には、打込まれた遊技球が流下可能な遊技領域707が形成されている。遊技領域707には、遊技球を誘導するための、多数の釘が植設されている。
【0501】
遊技領域707の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置709が設けられている。演出表示装置709では、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動表示に同期した演出図柄(飾り図柄)の変動表示(可変表示、更新表示、又は、巡回表示ともいう)が行われる。演出図柄の変動表示は、スクロール表示及びその場切替え表示等の各種の変動態様で実行される。演出表示装置709は、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての演出図柄(飾り図柄)の変動表示を行う変動表示装置に相当する。演出表示装置709では、表示画面上で演出図柄を表示する演出図柄表示領域が設けられており、当該演出図柄表示領域に、例えば、「左」,「中」,「右」の3つ(複数)の演出図柄を変動表示する表示領域としての図柄表示エリアがある。これら3つの演出図柄のそれぞれは、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての演出図柄である。演出表示装置709は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出制御用マイクロコンピュータが、第1特別図柄表示器708aで第1特別図柄の変動表示が実行されているときに、その変動表示に伴って演出表示装置709で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示器708bで第2特別図柄の変動表示が実行されているときに、その変動表示に伴って演出表示装置で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
【0502】
遊技盤706における演出表示装置709の上部の左側には、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての第1特別図柄を変動表示する第1特別図柄表示器(第1変動表示手段)708aが設けられている。本実施形態では、第1特別図柄表示器708aは、0?9の数字を変動表示可能な簡易で小型の表示器(例えば、7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第1特別図柄表示器708aは、0?9の数字(又は、記号)を変動表示するように構成されている。遊技盤706における演出表示装置709の上部の右側には、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての第2特別図柄を変動表示する第2特別図柄表示器(第2変動表示手段)708bが設けられている。第2特別図柄表示器708bは、0?9の数字を変動表示可能な簡易で小型の表示器(例えば、7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第2特別図柄表示器708bは、0?9の数字(または、記号)を変動表示するように構成されている。
【0503】
本実施形態では、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ(例えば、共に0?9の数字)であるが、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器708a及び第2特別図柄表示器708bは、それぞれ、例えば、00?99の数字(又は、2桁の記号)を変動表示するように構成されていてもよい。
【0504】
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器708aと第2特別図柄表示器708bとを特別図柄表示器と総称することがある。第1特別図柄は、第2特別図柄表示器708bで第2特別図柄の変動表示が実行されていないことを条件に変動表示が実行される。第2特別図柄は、第1特別図柄表示器708aで第1特別図柄の変動表示が実行されていないことを条件に変動表示が実行される。つまり、第1特別図柄と第2特別図柄とは、同時に変動表示されることなく、どちらか一方が変動表示される。
【0505】
第1特別図柄又は第2特別図柄の変動表示は、変動表示の実行条件である第1始動条件又は第2始動条件が成立(例えば、遊技球が第1始動入賞口713又は第2始動入賞口714に入賞したこと)した後、変動表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄及び第2特別図柄の変動表示が実行されていない状態であり、且つ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことに基づいて開始され、変動表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、入賞とは、入賞口等の予め入賞領域として定められている領域を遊技球が通過したこと(遊技球が入ったこと)である。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。
【0506】
以下の説明においては、遊技球が第1始動入賞口713に入賞したことを第1始動入賞と呼ぶ場合があり、遊技球が第2始動入賞口714に入賞したことを第2始動入賞と呼ぶ場合がある。始動条件は成立しているが開始条件が成立していない変動表示に関するデータは、開始条件が成立するまで特別図柄の変動表示を行う権利である保留記憶データとして保留して記憶される。具体的に、保留記憶データは、後述する遊技制御用マイクロコンピュータ7560のRAM755の所定領域に記憶される。第1始動入賞の保留記憶データは所定数(たとえば、4個)を上限として第1保留記憶データとして第1保留記憶バッファに記憶され、第2始動入賞の保留記憶データは所定数(たとえば、4個)を上限として第2保留記憶データとして第2保留記憶バッファに記憶される。
【0507】
パチンコ遊技機700には、遊技者が打球操作ハンドル705を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域707に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域707を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域707に入り、その後、遊技領域707を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口713に入り第1始動口スイッチ713aで検出されると、第1特別図柄の変動表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の変動表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器708aにおいて第1特別図柄の変動表示(変動)が開始されると共に、演出表示装置709において演出図柄(飾り図柄)の変動表示が開始される。すなわち、第1特別図柄及び演出図柄の変動表示は、第1始動入賞口713への入賞に対応する。第1特別図柄の変動表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
【0508】
遊技球が第2始動入賞口714に入り第2始動口スイッチ714aで検出されると、第2特別図柄の変動表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の変動表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器708bにおいて第2特別図柄の変動表示(変動)が開始されると共に、演出表示装置709において演出図柄(飾り図柄)の変動表示が開始される。すなわち、第2特別図柄及び演出図柄の変動表示は、第2始動入賞口714への入賞に対応する。第2特別図柄の変動表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
【0509】
演出表示装置709は、第1特別図柄表示器708aでの第1特別図柄の変動表示時間中、及び第2特別図柄表示器708bでの第2特別図柄の変動表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄(飾り図柄)の変動表示を行う。第1特別図柄表示器708aにおける第1特別図柄の変動表示と、演出表示装置709における演出図柄の変動表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器708bにおける第2特別図柄の変動表示と、演出表示装置709における演出図柄の変動表示とは同期している。同期とは、変動表示の開始時点及び終了時点がほぼ同じ(全く同じでもよい。)であって、変動表示の期間がほぼ同じ(全く同じでもよい。)であることをいう。また、第1特別図柄表示器708aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器708bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置709において大当りを想起させるような演出図柄の組合せが停止表示される。前述した第1特別図柄表示器708a、第2特別図柄表示器708b、及び、演出表示装置709は、識別情報の変動表示を行い表示結果を導出表示する変動表示装置であり、変動表示部として用いられる。
【0510】
演出表示装置709では、変動表示を開始するときに、例えば、左,中,右の演出図柄の全てが変動表示を開始する。そして、変動表示している左,中,右の演出図柄が基本的に所定の順番(例えば、左演出図柄、右演出図柄、中演出図柄の順番のような予め定められた順番)で停止し、変動表示の開始から予め定められた変動時間が経過したときに、左,中,右の全演出図柄が停止して表示結果が確定する。なお、左,中,右の演出図柄が停止する順番は、左,右,中の図柄の順番以外の順番であってもよい。また、左,中,右の演出図柄は、同時に停止してもよい。
【0511】
演出表示装置709の下方には、第1始動入賞口713を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口713に入賞した遊技球は、遊技盤706の背面に導かれ、第1始動口スイッチ713aによって検出される。
【0512】
また、第1始動入賞口(第1始動口)713を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口714(第2始動口)を有する可変入賞球装置(電動チューリップ)715が設けられている。第2始動入賞口714に入賞した遊技球は、遊技盤706の背面に導かれ、第2始動口スイッチ714aによって検出される。可変入賞球装置715は、ソレノイド716によって開状態とされる。可変入賞球装置715が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口714に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置715が開状態になっている状態では、第1始動入賞口713よりも、第2始動入賞口714に遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置715が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口714に入賞しない。なお、可変入賞球装置715が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。このように、可変入賞球装置715が閉状態になっている状態は、遊技球が第2始動入賞口714に入賞しにくいまたは入賞しない状態であればよい。
【0513】
以下、第1始動入賞口713と第2始動入賞口714とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
【0514】
可変入賞球装置715が開放状態に制御されているときには可変入賞球装置715に向かう遊技球は第2始動入賞口714に極めて入賞しやすい。そして、第1始動入賞口713は演出表示装置709の直下に設けられているが、演出表示装置709の下端と第1始動入賞口713との間の間隔をさらに狭めたり、第1始動入賞口713の周辺で釘を密に配置したり、第1始動入賞口713の周辺での釘の配列を遊技球を第1始動入賞口713に導きづらくして、第2始動入賞口714の入賞率の方を第1始動入賞口713の入賞率よりもより高くするようにしてもよい。
【0515】
第1特別図柄表示器708aの下部には、第1始動入賞口713に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器(例えば、LED)からなる第1特別図柄保留記憶表示器718aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器718aは、有効始動入賞があるごとに、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器708aでの変動表示が開始されるごとに、点灯する表示器の数を1減らす。
【0516】
第2特別図柄表示器708bの下部には、第2始動入賞口714に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器(たとえば、LED)からなる第2特別図柄保留記憶表示器718bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器718bは、有効始動入賞があるごとに、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器708bでの変動表示が開始されるごとに、点灯する表示器の数を1減らす。
【0517】
また、演出表示装置709の表示画面には、第1保留記憶数を表示する第1保留記憶表示部718cと、第2保留記憶数を表示する第2保留記憶表示部718dとが設けられている(それぞれの表示領域が設けられている)。なお、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を表示する領域(合算保留記憶表示部)が設けられるようにしてもよい。そのように、合計数を表示する合算保留記憶表示部が設けられているようにすれば、変動表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数の合計を把握しやすくすることができる。
【0518】
なお、本実施形態では、図33に示すように、第2始動入賞口714に対してのみ開閉動作を行う可変入賞球装置715が設けられているが、第1始動入賞口713及び第2始動入賞口714の何れについても開閉動作を行う可変入賞球装置が設けられている構成であってもよい。
【0519】
演出表示装置709における演出図柄の変動表示中には、リーチ状態が生じる場合がある。ここで、リーチ状態は、演出表示装置709の表示領域において停止表示された演出図柄が大当り図柄の組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない演出図柄の変動が継続している表示状態、又は、全部若しくは一部の演出図柄が大当り図柄の組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。言い換えると、リーチとは、複数の変動表示領域において識別情報が特定表示結果を構成しているが少なくとも一部の変動領域が変動表示中である状態をいう。本実施形態において、リーチ状態は、例えば、左,右の図柄表示エリアで同じ図柄が停止し、中の図柄表示エリアで図柄が停止していない状態で形成される。リーチ状態が形成されるときの左,右の図柄表示エリアで停止された図柄は、リーチ形成図柄、または、リーチ図柄と呼ばれる。
【0520】
そして、リーチ状態における表示演出が、リーチ演出表示(リーチ演出)である。また、リーチの際に、通常と異なる演出がランプや音で行われることがある。この演出をリーチ演出という。また、リーチの際に、キャラクタ(人物等を模した演出表示であり、図柄(演出図柄等)とは異なるもの)を表示させたり、演出表示装置709の背景画像の表示態様(たとえば、色等)を変化させたりすることがある。このキャラクタの表示や背景の表示態様の変化をリーチ演出表示という。また、リーチの中には、それが出現すると、通常のリーチ(ノーマルリーチ)に比べて、大当りが発生しやすいように設定され、大当りとなる信頼度が高いものがある。このような特別(特定)のリーチをスーパーリーチという。
【0521】
また、図33に示すように、可変入賞球装置715の下方には、特別可変入賞球装置720が設けられている。特別可変入賞球装置720は、開閉板を備え、遊技球が入賞可能な開状態(第1の状態)と、遊技球が入賞しない閉状態(第2の状態)とに変化可能である可変入賞装置である。なお、特別可変入賞球装置720は、閉状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。このように、特別可変入賞球装置720が閉状態になっている状態は、遊技球が特別可変入賞球装置720に入賞しにくいまたは入賞しない状態であればよい。
【0522】
特別可変入賞球装置720は、第1特別図柄表示器708a又は第2特別図柄表示器708bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド721によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ723で検出される。
【0523】
大当り遊技状態においては、特別可変入賞球装置720が開放状態と閉鎖状態とを繰返す繰返し継続制御が行われる。繰返し継続制御において、特別可変入賞球装置720が開放されている状態が、ラウンドと呼ばれる。本実施形態では、大当りの種別が複数設けられており、大当りとすることが決定されたときには、何れかの大当り種別が選択される。なお、本実施形態では、1ラウンドで1回だけ特別可変入賞球装置720を開放状態とする制御例を示したが、これに限らず、1ラウンドで2回等の複数回、特別可変入賞球装置720を開放状態とする制御を行うようにしてもよい。
【0524】
演出表示装置709の下部には、普通図柄表示器710(図示せず)が設けられている。普通図柄表示器710は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(たとえば、「○」及び「×」)を変動表示する。
【0525】
遊技球がゲート732を通過しゲートスイッチ732aで検出されると、普通図柄表示器710の表示の変動表示が開始される。本実施形態では、左右のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって変動表示が行われ、例えば、変動表示の終了時に左側のランプが点灯すれば当りとなる。そして、普通図柄表示器710における停止図柄が所定の図柄(当り図柄「○」)である場合に、可変入賞球装置715が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置715の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口714に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。
【0526】
普通図柄表示器710の近傍には、ゲート732を通過した入賞球数を表示する4つの表示器(たとえば、LED)を有する普通図柄保留記憶表示器741が設けられている。ゲート732への遊技球の通過があるごとに、すなわちゲートスイッチ732aによって遊技球が検出されるごとに、普通図柄保留記憶表示器741は点灯する表示器を1増やす。そして、普通図柄表示器710の変動表示が開始されるごとに、点灯する表示器を1減らす。普図保留記憶数の上限値は4つであり、普通図柄保留記憶表示器741においては、この4つを上限値として表示器を点灯する。
【0527】
遊技盤706の遊技領域707の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾LED725が設けられ、下部には、入賞しなかった打球が取込まれるアウト口726がある。また、遊技領域707の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つのスピーカ727R,727Lが設けられている。遊技領域707の外周上部、外周左部及び外周右部には、前面枠に設けられた天枠LED728a、左枠LED728b及び右枠LED728cが設けられている。例えば、天枠LED728a、左枠LED728b及び右枠LED728cは、繰返し変動パターンとしての擬似連の演出(1回の変動期間中におけるそれぞれの再変動期間(初回変動の期間も含む。)において関連する表示演出が実行されるような演出)が実行されるときには、点滅する制御が行われる。
【0528】
繰返し変動パターンとは、特別図柄及び演出図柄の変動表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまでに特定の演出表示を所定回数繰返し実行した後リーチ演出を実行するような変動パターンをいう。ここで、特定の演出表示は、例えば、再変動をする演出表示等の演出表示であり、所定回数繰返し実行可能な演出表示であれば、例えば、予告表示等の再変動表示以外の演出表示であってもよい。本実施形態では、繰返し変動パターンの一例として、再変動を特定の演出表示として所定回数繰返し実行可能である擬似連の変動パターンを用いる例を説明する。
【0529】
ここで、擬似連とは、本来は1つの保留記憶に対応する1回の変動であるものの複数の保留記憶に対応する複数回の変動が連続して行われているように見せる演出表示である擬似連続変動を示す略語である。
【0530】
また、擬似連とは、1の始動入賞に対して、あたかも複数回の図柄の変動表示(可変表示)が実行されたかのように見せるために、1の始動入賞に対して決定された変動時間内にて、全部の図柄列(左,中,右)について仮停止と、再変動とを所定回数実行する特殊な変動パターン(変動表示パターンともいう)のことを指す。例えば、再変動の繰返し実行回数(擬似連再変動回数ともいう)が多い程、大当りとなる信頼度(大当りとなるときと、はずれとなるときとを含む全ての選択割合に対して大当りとなるときに選択される割合の度合い、大当りとなる割合の程度、すなわち、大当りとなる信頼性の度合い)が高くなる。より具体的には、大当りと決定されたときに選択される割合が高くなる。擬似連の変動パターンにおいては、演出表示装置709において仮停止される図柄の組合せが、仮停止図柄の組合せと呼ばれる。仮停止図柄の組合せは、大当り図柄の組合せ以外の図柄の組合せよりなる複数種類のチャンス目(以下、擬似連チャンス目という)のうちからいずれかの擬似連チャンス目に決定される。また、擬似連変動を実行した場合には、必ず最終的にリーチ状態として何らかのリーチ演出を実行するようにしてもよい。
【0531】
また、左枠LED728bの近傍には賞球残数があるときに点灯する賞球LED751が設けられ、右枠LED728cの近傍には補給球が切れたときに点灯する球切れLED752が設けられている。天枠LED728a、左枠LED728b及び右枠LED728c及び装飾LED725は、パチンコ遊技機700に設けられている演出用の発光体の一例である。なお、上述した演出用(装飾用)の各種LEDの他にも演出のためのLEDやランプが設置されている。
【0532】
また、プリペイドカードが挿入されることによって球貸しを可能にするプリペイドカードユニットが、パチンコ遊技機700に隣接して設置される(図示せず)。
【0533】
図34は、主基板(遊技制御基板)731における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図34には、払出制御基板737及び演出制御基板780等も示されている。主基板731には、プログラムにしたがってパチンコ遊技機700を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ7560が搭載されている。
【0534】
遊技制御用マイクロコンピュータ7560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM754、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM755、プログラムに従って制御動作を行うCPU756及びI/O757を含む。本実施形態では、ROM754及びRAM755は遊技制御用マイクロコンピュータ7560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ7560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU756のほかRAM755が内蔵されていればよく、ROM754は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/O757は、外付けであってもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ7560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路7503が内蔵されている。
【0535】
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ7560においてCPU756がROM754に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ7560(又はCPU756)が実行する(又は、処理を行う)ということは、具体的には、CPU756がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板731以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
【0536】
乱数回路7503は、特別図柄の変動表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路7503は、初期値(たとえば、0)と上限値(たとえば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則に従って更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることに基づいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
【0537】
乱数回路7503は、数値データの更新範囲の選択設定機能(初期値の選択設定機能、及び、上限値の選択設定機能)、数値データの更新規則の選択設定機能、及び、数値データの更新規則の選択切替え機能等の各種の機能を有する。このような機能によって、生成する乱数のランダム性を向上させることができる。
【0538】
また、遊技制御用マイクロコンピュータ7560は、乱数回路7503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。例えば、ROM754等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ7560のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ7560の各製品ごとに異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行って得られた数値データを、乱数回路7503が更新する数値データの初期値として設定する。そのような処理を行うことによって、乱数回路7503が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
【0539】
遊技制御用マイクロコンピュータ7560は、第1始動口スイッチ713aまたは第2始動口スイッチ714aへの始動入賞が生じたときに乱数回路7503から数値データをランダムRとして読出し、特別図柄及び演出図柄の変動開始時にランダムRに基づいて特定の表示結果としての大当り表示結果にするか否か、すなわち、大当りとするか否かを決定する。そして、大当りとすると決定したときに、遊技状態を遊技者にとって有利な特定遊技状態としての大当り遊技状態に移行させる。
【0540】
また、RAM755は、その一部又は全部が電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM755の一部又は全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態、すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ7560による制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグや各保留記憶数カウンタの値等)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御用マイクロコンピュータ7560による制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータに基づいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。なお、本実施形態では、RAM755の全部が、電源バックアップされているとする。
【0541】
遊技制御用マイクロコンピュータ7560のリセット端子には、電源基板からのリセット信号(図示せず)が入力される。電源基板には、遊技制御用マイクロコンピュータ7560等に供給されるリセット信号を生成するリセット回路が搭載されている。なお、リセット信号がハイレベルになると遊技制御用マイクロコンピュータ7560等は動作可能状態になり、リセット信号がローレベルになると遊技制御用マイクロコンピュータ7560等は動作停止状態になる。したがって、リセット信号がハイレベルである期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ7560等の動作を許容する許容信号が出力されていることになり、リセット信号がローレベルである期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ7560等の動作を停止させる動作停止信号が出力されていることになる。なお、リセット回路をそれぞれの電気部品制御基板(電気部品を制御するためのマイクロコンピュータが搭載されている基板)に搭載してもよい。
【0542】
さらに、遊技制御用マイクロコンピュータ7560の入力ポートには、電源基板からの電源電圧が所定値以下に低下したことを示す電源断信号が入力される。すなわち、電源基板には、遊技機において使用される所定電圧(例えば、DC30VやDC5V等)の電圧値を監視して、電圧値が予め定められた所定値にまで低下すると(電源電圧の低下を検出すると)、その旨を示す電源断信号を出力する電源監視回路が搭載されている。また、遊技制御用マイクロコンピュータ7560の入力ポートには、RAMの内容をクリアすることを指示するためのクリアスイッチが操作されたことを示すクリア信号(図示せず)が入力される。
【0543】
また、ゲートスイッチ732a、第1始動口スイッチ713a、第2始動口スイッチ714a、カウントスイッチ723、一般入賞口スイッチ711及び回収通路センサ712からの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ7560に与える入力ドライバ回路758も主基板731に搭載されている。主基板731は、各種スイッチからの検出信号を受信すると、各種スイッチに応じた賞球の払い出しを実行させるための賞球信号を払出制御基板737に送出する。払出制御基板737は、賞球信号を受信すると、球払出装置797を駆動して賞球信号に応じた賞球を払い出させる。
【0544】
一般入賞口スイッチ711は、遊技盤706の所定位置に設けられ、例えば、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口(図示せず)に進入した遊技球を検出するスイッチである。一般入賞口スイッチ711によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
【0545】
また、回収通路センサ712は、パチンコ遊技機700に回収された全ての遊技球が通過する共通の通路の所定位置に設置され、遊技球の通過を検出する透過型の光センサである。
【0546】
また、可変入賞球装置715を開閉するソレノイド716、及び、大入賞口を形成する特別可変入賞球装置720を開閉するソレノイド721を遊技制御用マイクロコンピュータ7560からの指令に従って駆動する出力回路759も主基板731に搭載されている。さらに、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号をホールコンピュータ140等の外部装置に対して出力する情報出力回路(図示せず)も主基板731に搭載されている。この情報出力信号は、実施形態1で説明したスロットマシン1のBB+RB信号、ART信号、RB信号、BB信号等に対応する。
【0547】
この情報出力回路を有する主基板731は、実施形態1で説明したスロットマシン1の外部出力基板1000に対応する。
【0548】
本実施形態では、演出制御基板780に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板777を介して遊技制御用マイクロコンピュータ7560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、演出図柄を変動表示する演出表示装置709の表示制御を行う。
【0549】
また、本実施形態では、演出制御基板780には、チャンスボタン7111からの操作信号が入力され、チャンスボタン7111からの操作信号に応じて演出及び画面等での決定操作を実行する。
【0550】
また、本実施形態では、演出制御基板780には、選択ボタン7112A,7112Bからの操作信号が入力され、選択ボタン7112A,7112Bからの操作信号に応じて画面等での選択操作を実行する。
【0551】
演出制御基板780は、演出制御用CPU及びRAM(何れも図示せず)を含む演出制御用マイクロコンピュータ(図示せず)を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。演出制御基板780において、演出制御用CPUは、内蔵又は外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムにしたがって動作し、中継基板777を介して入力される主基板731からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ及び入力ポート(何れも図示せず)を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPUは、演出制御コマンドに基づいて、図示しないVDP(ビデオディスプレイプロセッサ)に演出表示装置709の表示制御を行わせる。
【0552】
本実施形態では、演出制御用マイクロコンピュータと共動して演出表示装置709の表示制御を行うVDPが演出制御基板780に搭載されている。VDPは、演出制御用マイクロコンピュータとは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、VDPによって生成された画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDPは、VRAM内の画像データを演出表示装置709に出力する。
【0553】
演出制御用CPUは、受信した演出制御コマンドにしたがってキャラクタROM(図示せず)から必要なデータを読出す。キャラクタROMは、演出表示装置709に表示されるキャラクタ画像データ、具体的には、人物、文字、図形または記号等(演出図柄を含む)を予め格納しておくためのものである。演出制御用CPUは、キャラクタROMから読出したデータをVDPに出力する。VDPは、演出制御用CPUから入力されたデータに基づいて表示制御を実行する。
【0554】
演出制御用CPUは、チャンスボタン7111から入力された操作信号に応じて演出、及び画面等での選択項目の決定を実行する。演出制御用CPUは、選択ボタン7112A,7112Bから入力された操作信号に応じて、画面等での選択項目の選択を実行する。
【0555】
演出制御基板780は、図示しない電源回路と接続されており、演出制御基板780の演出制御用CPUは、電源回路から電源が供給されたことを監視する電源監視機能を有する。
【0556】
演出制御コマンド及び演出制御INT信号は、演出制御基板780において、まず、図示しない入力ドライバに入力する。入力ドライバは、中継基板777から入力された信号を演出制御基板780の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板780の内部から中継基板777への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
【0557】
さらに、演出制御用CPUは、図示しない出力ポートを介してランプドライバ基板735に対してLEDを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPUは、出力ポートを介して音声出力基板770に対して音番号データを出力する。
【0558】
ランプドライバ基板735において、LEDを駆動する信号は、図示しない入力ドライバを介して図示しないLEDドライバに入力される。LEDドライバは、駆動信号を天枠LED728a、左枠LED728b、右枠LED728c等の枠側に設けられている各LEDに供給する。また、遊技盤706側に設けられている装飾LED725に駆動信号を供給する。なお、LED以外の発光体が設けられている場合には、それを駆動する駆動回路(ドライバ)がランプドライバ基板735に搭載される。
【0559】
音声出力基板770において、音番号データは、図示しない入力ドライバを介して図示しない音声合成用ICに入力される。音声合成用ICは、音番号データに応じた音声や効果音を発生し、図示しない増幅回路に出力する。増幅回路は、音声合成用ICの出力レベルを、図示しないボリュームで設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ727R,727Lに出力する。また、図示しない音声データROMには、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(たとえば演出図柄の変動期間)における効果音又は音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
【0560】
上述した実施形態1のスロットマシン1の遊技履歴の総ゲーム数及びBB回数(RB回数)を、パチンコ遊技機700の演出表示装置709の変動表示の総回転数及び大当り回数に置換えることができる。また、実施形態1のスロットマシン1で算出したメダル差枚数は、払い出された遊技球の総数から、打ち込んだ遊技球の総数を差し引いた遊技球差分数で置換えることができる。例えば、払い出された遊技球の総数は、第1始動口スイッチ713a、第2始動口スイッチ714a、カウントスイッチ723及び一般入賞口スイッチ711それぞれの検出結果に基づいて算出することができる。また、打ち込んだ遊技球の総数は、回収通路センサ712の検出結果に基づいて算出することができる。
【0561】
また、本実施形態では、遊技盤706の背面は、遊技盤706に支持された透明で箱状の図示しないプラスチックケースに覆われている。すなわち、遊技盤706の背面に支持された主基板731等の各部材の外方は、プラスチックケースに覆われている。このプラスチックケースは、実施形態1で説明したスロットマシン1の筐体1aに対応する。
【0562】
また、本実施形態では、主基板731には図示しない外部用コネクタ受け部が設けられており、プラスチックケースには図示しない通過孔が形成されている。この外部用コネクタ受け部及び通過孔は、実施形態1で説明したスロットマシン1の外部用コネクタ受け部1102及び外部用通過孔312に対応する。また、コネクタ受け部の位置に対する通過孔の位置は、図8、図30(B)に示す外部用コネクタ受け部1102の位置に対する外部用通過孔312の位置に対応するように設定されている。
さらに、本実施形態では、図示は省略するが、主基板731及び情報提供端子板1010は、接続部材1003によって接続されており、接続部材1003は、配線1005が通過孔を通過した状態でコネクタ1004がコネクタ受け部に装着されている。
【0563】
このように、実施形態1の内容をパチンコ遊技機700に適用することができる。
なお、上記実施形態2では、パチンコ遊技機700の遊技盤706背面に支持された主基板731等を覆うプラスチックケースに通過孔が設けられているが、これに限定されない。例えば、上記実施形態1のスロットマシン1と同様に、主基板731等の各部材が実施形態1と同様の筐体1a内部に支持されたパチンコ遊技機を構成した場合には、図8、図30(B)、図31(A)?図31(D)と同様に、筐体1aに通過孔312、319を設けることも可能である。
【0564】
なお、上記実施形態1、2では、筐体(筐体1a、プラスチックケース)が四角形のみを含む6面体の形状で形成されているが、これに限定されず、外部コネクタ受け部を覆うことが可能な限りにおいて、筐体を任意の形状とすることが可能である。例えば、上記実施形態1の筐体1aを球状や、四角形以外を含む6面体、6面体以外の多面体の形状で形成したり、上記実施形態2のプラスチックケースを半球状(ドーム状)や任意の多面体が半分に分割された形状で形成したりすることも可能である。
【0565】
なお、上記実施形態1では、外部用コネクタ受け部1004が外部出力基板1000に設けられ、上記実施形態2では、外部用コネクタ受け部が主基板731に設けられているが、これに限定されない。例えば、コネクタ1004が装着状態のときに配線1005が遊技機(スロットマシン1、パチンコ遊技機700)の外部に露出していれば、外部用コネクタ受け部は筐体(筐体1a、プラスチックケース)内部の任意の部材に設けることが可能である。
【符号の説明】
【0566】
1 スロットマシン、1a 筐体、1b 前面扉、2L、2C、2R リール、6 MAXBETスイッチ、7 スタートスイッチ、8L、8C、8R ストップスイッチ、41 メイン制御部、91 サブ制御部、140 ホールコンピュータ、200 呼び出しランプ装置、301 背板、302 上板、303 底板、304 左側板、305 右側板、301 背板、312、319 外部用通過孔、700 パチンコ遊技機、731 主基板、1000 外部出力基板、1003 外部用接続部材、1004 コネクタ、1005 配線、1010 情報提供端子板、1101 内部用コネクタ受け部、1102?1105 外部用コネクタ受け部。
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、
前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、前記表示結果に応じて入賞が発生可能であり、遊技に関連する遊技関連情報を外部機器に出力可能な遊技機であって、
前記遊技機に設けられ、前記遊技機と前記外部機器とを接続する接続部材が有する配線が通過可能な通過孔と、
前記遊技機の内部に設けられ、前記接続部材が有するコネクタを装着可能なコネクタ受け部と、
を備え、
前記通過孔から前記コネクタ受け部まで延びる直線と、前記コネクタ受け部から前記コネクタ受け部に前記コネクタが装着された装着状態が解除される方向に延びる直線とのなす角度が90°以上となるように前記コネクタ受け部の位置に対する前記通過孔の位置が設定されており、
前記遊技機は、
前記入賞について発生を許容するか否かを決定する事前決定手段と、
遊技者が表示結果を導出させるために操作する導出操作手段と、
遊技者にとって有利な有利状態に移行させる権利が付与されることで、遊技者にとって有利な前記導出操作手段の操作態様を特定可能な特定報知が行われる特定報知状態に制御する特定報知状態制御手段と、
特定表示結果が導出されることで、前記有利状態に移行させる有利状態移行手段と、
前記特定報知状態の制御が開始された後、前記有利状態に移行した場合、または前記特定表示結果を導出させる操作態様が報知されたにも関わらず前記特定表示結果が導出されなかった場合に、開始演出を実行する開始演出実行手段と、
前記入賞のうち付与入賞が発生した場合に遊技用価値を付与する遊技用価値付与手段と、
前記遊技用価値付与手段により付与された遊技用価値から遊技に用いた遊技用価値を減算した純増数を表示する純増数表示手段と、
前記純増数表示手段による前記純増数の表示に用いる値を計数する計数手段と、
前記特定報知状態の制御が開始されるときに前記計数手段による計数値を基準値に設定する第1の基準値設定手段と、
前記開始演出が実行されるときに前記計数手段による計数値が前記基準値未満の場合に、前記有利状態に移行したか否かに関わらず前記計数値を前記基準値に設定する第2の基準値設定手段と、
を更に備える
ことを特徴とする遊技機。
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
異議決定日 2018-10-12 
出願番号 特願2012-245837(P2012-245837)
審決分類 P 1 651・ 113- YAA (A63F)
P 1 651・ 121- YAA (A63F)
最終処分 維持  
前審関与審査官 安藤 達哉  
特許庁審判長 瀬津 太朗
特許庁審判官 倉持 俊輔
石井 哲
登録日 2017-04-14 
登録番号 特許第6124437号(P6124437)
権利者 株式会社三共
発明の名称 遊技機  
代理人 木村 満  
代理人 特許業務法人平木国際特許事務所  
代理人 木村 満  
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