• ポートフォリオ機能


ポートフォリオを新規に作成して保存
既存のポートフォリオに追加保存

  • この表をプリントする
PDF PDFをダウンロード
審決分類 審判 訂正 ただし書き2号誤記又は誤訳の訂正 訂正する G10L
審判 訂正 ただし書き1号特許請求の範囲の減縮 訂正する G10L
管理番号 1346940
審判番号 訂正2018-390115  
総通号数 230 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2019-02-22 
種別 訂正の審決 
審判請求日 2018-08-08 
確定日 2018-11-22 
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第6270992号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 特許第6270992号の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付した訂正特許請求の範囲のとおり訂正することを認める。 
理由 第1 経緯
本件訂正審判に係る特許第6270992号(以下、「本件特許」という。)に係る発明は、2015年(平成27年)2月16日(優先権主張 平成26年4月24日)を国際出願日として出願されたものであって、平成30年1月12日に特許権の設定登録がなされたものである。
そして、平成30年8月8日に特許権者である日本電信電話株式会社及び国立大学法人東京大学(以下、「請求人」という。)より、本件特許に対して本件訂正審判の請求がなされ、その後の手続の経緯は次のとおりである。

平成30年 9月12日付け:訂正拒絶理由通知書
同年10月 5日 :意見書、手続補正書の提出

第2 手続補正の適否について
1 訂正拒絶理由の要旨
当審が平成30年9月12日付けで請求人に通知した訂正拒絶理由の要旨は、「訂正事項4の訂正は、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものであるから、特許法第126条第6項に規定する要件に適合しないものであり、訂正事項4を含む本件の訂正を認めることはできない。」というものである。

2 手続補正の内容
請求人が平成30年10月5日に提出した手続補正書による補正(以下、「本件補正」という。)は、審判請求書を対象とするものであって、その内容は次のとおりである。なお、(1)?(3)の補正事項を、「補正事項1」?「補正事項3」という。

(1)「2 審判の請求に係る請求項の数」の記載を「13」に変更する。

(2)「6 請求の理由」の記載を次のとおりに変更する。

「6 請求の理由

(1)設定登録の経緯
国際出願 平成27年2月16日
(優先権主張 平成26年4月24日)
国際公開 平成27年10月29日
出願審査請求 平成28年9月21日
手続補正 平成28年9月21日
手続補正 平成29年8月18日
特許査定 平成29年11月30日(起案日)
平成29年12月5日(発送日)
登録料納付 平成29年12月26日
登録 平成30年1月12日
特許掲載公報発行 平成30年1月31日
(特許第6270992号公報)

(2)訂正事項
ア 訂正事項1
特許請求の範囲の請求項1,9に、
「ω[1],ω[2],…,ω[p]を、上記線形予測係数列a[1],a[2],…,a[p]に由来するLSPパラメータ列、上記線形予測係数列a[1],a[2],…,a[p]に由来するISPパラメータ列、上記線形予測係数列a[1],a[2],…,a[p]に由来するLSFパラメータ列、上記線形予測係数列a[1],a[2],…,a[p]に由来するISFパラメータ列、上記線形予測係数列a[1],a[2],…,a[p]に由来し、かつ、ω[1],ω[2]…,ω[p-1]の全てが0からπまでの間に存在し、かつ、線形予測係数列に含まれる全ての線形予測係数が0である場合にはω[1],ω[2],…,ω[p-1]が0からπまでの間に均等間隔に存在する周波数領域パラメータ列、のいずれかとし、」と記載されているのを、
「ω[1],ω[2],…,ω[p]を、上記線形予測係数列a[1],a[2],…,a[p]に由来するLSPパラメータ列、上記線形予測係数列a[1],a[2],…,a[p]に由来するLSFパラメータ列、上記線形予測係数列a[1],a[2],…,a[p]に由来し、かつ、ω[1],ω[2]…,ω[p]の全てが0からπまでの間に存在し、かつ、線形予測係数列に含まれる全ての線形予測係数が0である場合にはω[1],ω[2],…,ω[p]が0からπまでの間に均等間隔に存在する周波数領域パラメータ列、のいずれかとし、」に訂正する。
請求項1の記載を引用する請求項2、3、8、12、13も同様に訂正する。

イ 訂正事項2
特許請求の範囲の請求項4,6,10,11に、
「ω[1],ω[2],…,ω[p]を上記線形予測係数列a[1],a[2],…,a[p]に由来し、かつ、ω[1],ω[2],…,ω[p-1]の全てが0からπまでの間に存在し、かつ、線形予測係数列に含まれる全ての線形予測係数が0である場合にはω[1],ω[2],…,ω[p-1]が0からπまでの間に均等間隔に存在する周波数領域パラメータ列とし、」と記載されているのを、
「ω[1],ω[2],…,ω[p]を上記線形予測係数列a[1],a[2],…,a[p]に由来し、かつ、ω[1],ω[2],…,ω[p]の全てが0からπまでの間に存在し、かつ、線形予測係数列に含まれる全ての線形予測係数が0である場合にはω[1],ω[2],…,ω[p]が0からπまでの間に均等間隔に存在する周波数領域パラメータ列とし、」に訂正する。
請求項4又は請求項6の記載を引用する請求項5、7、8、12、13も同様に訂正する。

ウ 訂正事項3
特許請求の範囲の請求項8に、
「上記周波数領域パラメータ列ω[1],ω[2],…,ω[p]における各ω[i](i=1,2,…,p)は、aγ1[i]=a[i]×(γ1)iとして、aγ1[1],aγ1[2],…,aγ1[p]と等価な周波数領域のパラメータまたはその量子化値である」と記載されているのを、
「上記周波数領域パラメータ列ω[1],ω[2],…,ω[p]における各ω[i](i=1,2,…,p)は、a_(γ1)[i]=a[i]×(γ1)^(i)として、a_(γ1)[1],a_(γ1)[2],…,a_(γ1)[p]と等価な周波数領域のパラメータまたはその量子化値である」に訂正する。
請求項8の記載を引用する請求項12,13も同様に訂正する。

(3)訂正の理由

ア 訂正事項が全ての訂正要件に適合している事実の説明

(ア) 訂正事項1
a 訂正の目的について
訂正事項1は、訂正前の請求項1,9に択一的に記載されていた5つの要素「ω[1],ω[2],…,ω[p]を、上記線形予測係数列a[1],a[2],…,a[p]に由来するLSPパラメータ列」「上記線形予測係数列a[1],a[2],…,a[p]に由来するISPパラメータ列」「上記線形予測係数列a[1],a[2],…,a[p]に由来するLSFパラメータ列」「上記線形予測係数列a[1],a[2],…,a[p]に由来するISFパラメータ列」「上記線形予測係数列a[1],a[2],…,a[p]に由来し、かつ、ω[1],ω[2]…,ω[p-1]の全てが0からπまでの間に存在し、かつ、線形予測係数列に含まれる全ての線形予測係数が0である場合にはω[1],ω[2],…,ω[p-1]が0からπまでの間に均等間隔に存在する周波数領域パラメータ列」のうち、2つの要素「上記線形予測係数列a[1],a[2],…,a[p]に由来するISPパラメータ列」「上記線形予測係数列a[1],a[2],…,a[p]に由来するISFパラメータ列」を削除するものであるから、特許法第126条第1項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とする訂正である。
また、訂正前の請求項1,9は、「ω[1],ω[2]…,ω[p-1]の全てが0からπまでの間に存在し、かつ、線形予測係数列に含まれる全ての線形予測係数が0である場合にはω[1],ω[2],…,ω[p-1]が0からπまでの間に均等間隔に存在する周波数領域パラメータ列」と記載されているが、願書に添付した明細書の段落[0119]および段落[0121]にはLSPパラメータの最高次数がp-1ではなく、Pであることが記載されている。したがって、当該「ω[1],ω[2]…,ω[p-1]」の記載は「ω[1],ω[2]…,ω[p]」の誤記であり、当該「ω[1],ω[2]…,ω[p-1]」の記載を「ω[1],ω[2]…,ω[p]」に訂正することは、特許法第126条第1項ただし書第2号に規定する誤記の訂正を目的とする訂正である。
同様に、訂正後の請求項2,3,8,12,13は、訂正後の請求項1の記載を引用することにより、訂正前の請求項2,3,8,12,13に係る発明において訂正前の請求項1に択一的に記載されていた5つの発明のうち2つの発明を削除し、かつ、訂正前の請求項1の誤記を訂正するものであるから、特許法第126条第1項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮および特許法第126条第1項ただし書第2号に規定する誤記の訂正を目的とする訂正である。

b 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項1は、訂正前の請求項1,9に択一的に記載された5つの発明のうち2つを削除するものであり、同時に訂正前の請求項1,9の誤記を訂正するものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第126条第6項に適合するものである。
また、訂正事項1は、訂正前の請求項1の記載以外に、訂正前の請求項2,3,8,12,13の記載について訂正するものではなく、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。

c 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること
訂正事項1は、訂正前の請求項1,9に択一的に記載された5つの発明のうち2つを削除するものであり、同時に願書に添付した明細書の段落[0119]および段落[0121]の記載に基づいて誤記を訂正するものであるから、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第126条第5項に適合するものである。

d 独立特許要件について
訂正事項1は、訂正前の請求項1,9に択一的に記載された5つの発明のうち2つを削除するものであり、同時に訂正前の請求項1,9の誤記を正しい記載に訂正するものであるから、特許要件の適否について見直すべき新たな事情は存在せず、本訂正により特許法第36条第4項第1項又は第6項(第4号を除く)に規定する要件を満たさなくなるものでもないから、独立特許要件を満たす。したがって、訂正事項1は、特許法第126条第7項に適合するものである。

(イ)訂正事項2
a 訂正の目的について
訂正前の請求項4,6,10,11は、「ω[1],ω[2],…,ω[p]を上記線形予測係数列a[1],a[2],…,a[p]に由来し、かつ、ω[1],ω[2],…,ω[p-1]の全てが0からπまでの間に存在し、かつ、線形予測係数列に含まれる全ての線形予測係数が0である場合にはω[1],ω[2],…,ω[p-1]が0からπまでの間に均等間隔に存在する周波数領域パラメータ列」と記載されているが、願書に添付した明細書の段落[0119]および段落[0121]にはLSPパラメータの最高次数がp-1ではなく、pであることが記載されている。したがって、当該「ω[1],ω[2],…,ω[p-1]」の記載は「ω[1],ω[2],…,ω[p]」の誤記であり、訂正事項2は、特許法第126条第1項ただし書第2号に規定する誤記の訂正を目的とする訂正である。
同様に、訂正後の請求項5,7,8,12,13は、訂正後の請求項4,6の記載を引用することにより、訂正前の請求項4,6の誤記を訂正するものであるから、特許法第126条第1項ただし書第2号に規定する誤記の訂正を目的とする訂正である。

b 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項2は、単に訂正前の請求項4,6の誤記を訂正するものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第126条第6項に適合するものである。
また、訂正事項2は、訂正前の請求項4,6の記載以外に、訂正前の請求項5,7,8,12,13の記載について訂正するものではなく、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。

c 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること
訂正事項2は、願書に添付した明細書の段落[0119]および段落[0121]の記載に基づいて誤記を訂正するものであるから、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第126条第5項に適合するものである。

d 独立特許要件について
訂正事項2は、訂正前の請求項4,6の誤記を正しい記載に訂正するものであるから、特許要件の適否について見直すべき新たな事情は存在せず、本訂正により特許法第36条第4項第1項又は第6項(第4号を除く)に規定する要件を満たさなくなるものでもないから、独立特許要件を満たす。したがって、訂正事項2は、特許法第126条第7項に適合するものである。

(ウ)訂正事項3
a 訂正の目的について
訂正前の請求項8は、「上記周波数領域パラメータ列ω[1],ω[2],…,ω[p]における各ω[i](i=1,2,…,p)は、aγ1[i]=a[i]×(γ1)iとして、aγ1[1],aγ1[2],…,aγ1[p]と等価な周波数領域のパラメータまたはその量子化値である」と記載されているが、願書に添付した明細書の段落[0069]には「線形予測係数列a[1],a[2],…,a[p]の各係数a[i](i=1,…,p)に補正係数γRのi乗を乗じた係数a_(γR)[i]=a[i]×γR^(i)の系列を求めて出力する。以降の説明では、求めた系列a_(γR)[1],a_(γR)[2],…,a_(γR)[p]を補正済線形予測係数列と呼ぶ。」と記載されている。したがって、当該「aγ1[i]=a[i]×(γ1)i」および「aγ1[1],aγ1[2],…,aγ1[p]」の記載はそれぞれ「a_(γ1)[i]=a[i]×(γ1)^(i)」「a_(γ1)[1],a_(γ1)[2],…,a_(γ1)[p]」の誤記であり、訂正事項3は、特許法第126条第1項ただし書第2号に規定する誤記の訂正を目的とする訂正である。
同様に、訂正後の請求項12,13は、訂正後の請求項8の記載を引用することにより、訂正前の請求項8の誤記を訂正するものであるから、特許法第126条第1項ただし書第2号に規定する誤記の訂正を目的とする訂正である。

b 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項3は、単に訂正前の請求項8の誤記を訂正するものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第126条第6項に適合するものである。
また、訂正事項3は、訂正前の請求項8の記載以外に、訂正前の請求項12,13の記載について訂正するものではなく、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。

c 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること
訂正事項3は、願書に添付した明細書の段落[0069]の記載に基づいて誤記を訂正するものであるから、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第126条第5項に適合するものである。

d 独立特許要件について
訂正事項3は、訂正前の請求項8の誤記を正しい記載に訂正するものであるから、特許要件の適否について見直すべき新たな事情は存在せず、本訂正により特許法第36条第4項第1項又は第6項(第4号を除く)に規定する要件を満たさなくなるものでもないから、独立特許要件を満たす。したがって、特許法第126条第7項に適合するものである。」

(3)「訂正特許請求の範囲」の記載を次のとおりに変更する。

「 【請求項1】
pを1以上の整数とし、a[1],a[2],…,a[p]を所定の時間区間の音信号を線形予測分析して得られる線形予測係数列とし、
ω[1],ω[2],…,ω[p]を、
上記線形予測係数列a[1],a[2],…,a[p]に由来するLSPパラメータ列、
上記線形予測係数列a[1],a[2],…,a[p]に由来するLSFパラメータ列、
上記線形予測係数列a[1],a[2],…,a[p]に由来し、かつ、ω[1],ω[2]…,ω[p]の全てが0からπまでの間に存在し、かつ、線形予測係数列に含まれる全ての線形予測係数が0である場合にはω[1],ω[2],…,ω[p]が0からπまでの間に均等間隔に存在する周波数領域パラメータ列、のいずれかとし、
γ1及びγ2をそれぞれ1以下の正の定数とし、Kを予め定められた、対角要素と、行方向において対角要素に隣接する要素とが非零の値を持つp×pの帯行列とし、
次式により定義される変換後周波数領域パラメータ列~ω[1],~ω[2],…,~ω[p]を生成するパラメータ列変換ステップを含む
【数30】

周波数領域パラメータ列生成方法。
【請求項2】
請求項1に記載の周波数領域パラメータ列生成方法であって、
上記帯行列Kは、対角要素が正の値であり、行方向において対角要素に隣接する要素が負の値である
周波数領域パラメータ列生成方法。
【請求項3】
請求項1に記載の周波数領域パラメータ列生成方法であって、
上記帯行列Kは、対角要素が負の値であり、行方向において対角要素に隣接する要素が正の値である
周波数領域パラメータ列生成方法。
【請求項4】
pを1以上の整数とし、a[1],a[2],…,a[p]を所定の時間区間の音信号を線形予測分析して得られる線形予測係数列とし、ω[1],ω[2],…,ω[p]を上記線形予測係数列a[1],a[2],…,a[p]に由来し、かつ、ω[1],ω[2],…,ω[p]の全てが0からπまでの間に存在し、かつ、線形予測係数列に含まれる全ての線形予測係数が0である場合にはω[1],ω[2],…,ω[p]が0からπまでの間に均等間隔に存在する周波数領域パラメータ列とし、
γ1及びγ2をそれぞれ1以下の正の定数とし、Kを予め定められた、対角要素と、行方向において対角要素に隣接する要素とが非零の値を持つp×pの帯行列とし、
上記周波数領域パラメータ列ω[1],ω[2],…,ω[p]を入力として、変換後周波数領域パラメータ列~ω[1],~ω[2],…,~ω[p]を求めるパラメータ列変換ステップを含み、
上記パラメータ列変換ステップは、
上記変換後周波数領域パラメータ列~ω[1],~ω[2],…,~ω[p]における各~ω[i](i=1,2,…,p)を、
ω[i]がω[i+1]とω[i-1]との中点よりもω[i+1]に近い場合には、~ω[i]が~ω[i+1]と~ω[i-1]との中点よりも~ω[i+1]に近く、かつ、ω[i+1]-ω[i]よりも~ω[i+1]-~ω[i]の方が値が小さくなるように求め、
ω[i]がω[i+1]とω[i-1]との中点よりもω[i-1]に近い場合には、~ω[i]が~ω[i+1]と~ω[i-1]との中点よりも~ω[i-1]に近く、かつ、ω[i]-ω[i-1]よりも~ω[i]-~ω[i-1]の方が値が小さくなるように求めるものであり、
次式により定義される変換後周波数領域パラメータ列~ω[1],~ω[2],…,~ω[p]を生成するものである
【数32】

周波数領域パラメータ列生成方法。
【請求項5】
請求項4に記載の周波数領域パラメータ列生成方法であって、
上記帯行列Kは、対角要素が0以上の値であり、行方向において対角要素に隣接する要素が0以下の値である
周波数領域パラメータ列生成方法。
【請求項6】
pを1以上の整数とし、γ1及びγ2をそれぞれ1以下の正の定数とし、a[1],a[2],…,a[p]を所定の時間区間の音信号を線形予測分析して得られる線形予測係数列とし、ω[1],ω[2],…,ω[p]を上記線形予測係数列a[1],a[2],…,a[p]に由来し、かつ、ω[1],ω[2],…,ω[p]の全てが0からπまでの間に存在し、かつ、線形予測係数列に含まれる全ての線形予測係数が0である場合にはω[1],ω[2],…,ω[p]が0からπまでの間に均等間隔に存在する周波数領域パラメータ列とし、Kを予め定められた、対角要素と、行方向において対角要素に隣接する要素とが非零の値を持つp×pの帯行列とし、
上記周波数領域パラメータ列ω[1],ω[2],…,ω[p]を入力として、変換後周波数領域パラメータ列~ω[1],~ω[2],…,~ω[p]を求めるパラメータ列変換ステップを含み、
上記パラメータ列変換ステップは、
上記変換後周波数領域パラメータ列~ω[1],~ω[2],…,~ω[p]における各~ω[i](i=1,2,…,p)を、
ω[i]がω[i+1]とω[i-1]との中点よりもω[i+1]に近い場合には、~ω[i]が~ω[i+1]と~ω[i-1]との中点よりも~ω[i+1]に近く、かつ、ω[i+1]-ω[i]よりも~ω[i+1]-~ω[i]の方が値が大きくなるように求め、
ω[i]がω[i+1]とω[i-1]との中点よりもω[i-1]に近い場合には、~ω[i]が~ω[i+1]と~ω[i-1]との中点よりも~ω[i-1]に近く、かつ、ω[i]-ω[i-1]よりも~ω[i]-~ω[i-1]の方が値が大きくなるように求めるものであり、
次式により定義される変換後周波数領域パラメータ列~ω[1],~ω[2],…,~ω[p]を生成するものである
【数34】

周波数領域パラメータ列生成方法。
【請求項7】
請求項6に記載の周波数領域パラメータ列生成方法であって、
上記帯行列Kは、対角要素が負の値であり、行方向において対角要素に隣接する要素が正の値である
周波数領域パラメータ列生成方法。
【請求項8】
請求項1から7のいずれかに記載の周波数領域パラメータ列生成方法であって、
γ1を1以下の正の定数とし、
上記周波数領域パラメータ列ω[1],ω[2],…,ω[p]における各ω[i](i=1,2,…,p)は、a_(γ1)[i]=a[i]×(γ1)^(i)として、a_(γ1)[1],a_(γ1)[2],…,a_(γ1)[p]と等価な周波数領域のパラメータまたはその量子化値である
周波数領域パラメータ列生成方法。
【請求項9】
pを1以上の整数とし、a[1],a[2],…,a[p]を所定の時間区間の音信号を線形予測分析して得られる線形予測係数列とし、
ω[1],ω[2],…,ω[p]を、
上記線形予測係数列a[1],a[2],…,a[p]に由来するLSPパラメータ列、
上記線形予測係数列a[1],a[2],…,a[p]に由来するLSFパラメータ列、
上記線形予測係数列a[1],a[2],…,a[p]に由来し、かつ、ω[1],ω[2]…,ω[p]の全てが0からπまでの間に存在し、かつ、線形予測係数列に含まれる全ての線形予測係数が0である場合にはω[1],ω[2],…,ω[p]が0からπまでの間に均等間隔に存在する周波数領域パラメータ列、のいずれかとし、
γ1及びγ2をそれぞれ1以下の正の定数とし、Kを予め定められた、対角要素と、行方向において対角要素に隣接する要素とが非零の値を持つp×pの帯行列とし、
次式により定義される変換後周波数領域パラメータ列~ω[1],~ω[2],…,~ω[p]を生成するパラメータ列変換部を含む
【数31】

周波数領域パラメータ列生成装置。
【請求項10】
pを1以上の整数とし、a[1],a[2],…,a[p]を所定の時間区間の音信号を線形予測分析して得られる線形予測係数列とし、ω[1],ω[2],…,ω[p]を上記線形予測係数列a[1],a[2],…,a[p]に由来し、かつ、ω[1],ω[2],…,ω[p]の全てが0からπまでの間に存在し、かつ、線形予測係数列に含まれる全ての線形予測係数が0である場合にはω[1],ω[2],…,ω[p]が0からπまでの間に均等間隔に存在する周波数領域パラメータ列とし、
γ1及びγ2をそれぞれ1以下の正の定数とし、Kを予め定められた、対角要素と、行方向において対角要素に隣接する要素とが非零の値を持つp×pの帯行列とし、
上記周波数領域パラメータ列ω[1],ω[2],…,ω[p]を入力として、変換後周波数領域パラメータ列~ω[1],~ω[2],…,~ω[p]を求めるパラメータ列変換部を含み、
上記パラメータ列変換部は、
上記変換後周波数領域パラメータ列~ω[1],~ω[2],…,~ω[p]における各~ω[i](i=1,2,…,p)を、
ω[i]がω[i+1]とω[i-1]との中点よりもω[i+1]に近い場合には、~ω[i]が~ω[i+1]と~ω[i-1]との中点よりも~ω[i+1]に近く、かつ、ω[i+1]-ω[i]よりも~ω[i+1]-~ω[i]の方が値が小さくなるように求め、
ω[i]がω[i+1]とω[i-1]との中点よりもω[i-1]に近い場合には、~ω[i]が~ω[i+1]と~ω[i-1]との中点よりも~ω[i-1]に近く、かつ、ω[i]-ω[i-1]よりも~ω[i]-~ω[i-1]の方が値が小さくなるように求めるものであり、
次式により定義される変換後周波数領域パラメータ列~ω[1],~ω[2],…,~ω[p]を生成するものである
【数33】

周波数領域パラメータ列生成装置。
【請求項11】
pを1以上の整数とし、γ1及びγ2をそれぞれ1以下の正の定数とし、a[1],a[2],…,a[p]を所定の時間区間の音信号を線形予測分析して得られる線形予測係数列とし、ω[1],ω[2],…,ω[p]を上記線形予測係数列a[1],a[2],…,a[p]に由来し、かつ、ω[1],ω[2],…,ω[p]の全てが0からπまでの間に存在し、かつ、線形予測係数列に含まれる全ての線形予測係数が0である場合にはω[1],ω[2],…,ω[p]が0からπまでの間に均等間隔に存在する周波数領域パラメータ列とし、Kを予め定められた、対角要素と、行方向において対角要素に隣接する要素とが非零の値を持つp×pの帯行列とし、
上記周波数領域パラメータ列ω[1],ω[2],…,ω[p]を入力として、変換後周波数領域パラメータ列~ω[1],~ω[2],…,~ω[p]を求めるパラメータ列変換部を含み、
上記パラメータ列変換部は、
上記変換後周波数領域パラメータ列~ω[1],~ω[2],…,~ω[p]における各~ω[i](i=1,2,…,p)を、
ω[i]がω[i+1]とω[i-1]との中点よりもω[i+1]に近い場合には、~ω[i]が~ω[i+1]と~ω[i-1]との中点よりも~ω[i+1]に近く、かつ、ω[i+1]-ω[i]よりも~ω[i+1]-~ω[i]の方が値が大きくなるように求め、
ω[i]がω[i+1]とω[i-1]との中点よりもω[i-1]に近い場合には、~ω[i]が~ω[i+1]と~ω[i-1]との中点よりも~ω[i-1]に近く、かつ、ω[i]-ω[i-1]よりも~ω[i]-~ω[i-1]の方が値が大きくなるように求めるものであり、
次式により定義される変換後周波数領域パラメータ列~ω[1],~ω[2],…,~ω[p]を生成するものである
【数35】

周波数領域パラメータ列生成装置。
【請求項12】
請求項1から8のいずれかに記載の周波数領域パラメータ列生成方法の各ステップをコンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項13】
請求項1から8のいずれかに記載の周波数領域パラメータ列生成方法の各ステップをコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。」

3 本件補正についての当審の判断
補正事項1は、訂正事項4に係る請求項14?20を削除することに対応して請求項の数を「13」へと変更するものである。
補正事項2は、審判請求書の「(2)訂正事項」及び「(3)訂正の理由」から訂正事項4に係る記載を削除するものである。
補正事項3は、「訂正特許請求の範囲」における訂正事項4に係る請求項14?20を削除するものである。
以上のとおり補正事項1?3は、いずれも訂正事項4の削除に係るものであるから、本件補正は審判請求書の要旨を変更するものではない。よって、本件補正は特許法第131条の2第1項の規定に適合するから、本件補正を認める。

そして、当審による上記訂正拒絶理由(「1 訂正拒絶理由の要旨」)は、訂正拒絶理由の対象となっていた訂正事項4に係る記載事項が本件補正により削除されたから、解消した。

第3 請求の趣旨、訂正の内容
1 請求の趣旨
本件訂正審判の請求の趣旨は、本件特許の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付した訂正特許請求の範囲のとおり訂正することを認める、との審決を求める、というものである。

2 訂正の内容
本件訂正審判の審判請求書における訂正の内容は、上記第2の2(2)における「(2)訂正事項」に訂正事項1?訂正事項3として記載されているとおりである。

第4 当審の判断
1 訂正事項1について
(1)訂正の目的について
訂正事項1は、訂正前の請求項1及び9に択一的に記載されていた5つの構成要素「上記線形予測係数列a[1],a[2],…,a[p]に由来するLSPパラメータ列」、「上記線形予測係数列a[1],a[2],…,a[p]に由来するISPパラメータ列」、「上記線形予測係数列a[1],a[2],…,a[p]に由来するLSFパラメータ列」、「上記線形予測係数列a[1],a[2],…,a[p]に由来するISFパラメータ列」、「上記線形予測係数列a[1],a[2],…,a[p]に由来し、かつ、ω[1],ω[2]…,ω[p-1]の全てが0からπまでの間に存在し、かつ、線形予測係数列に含まれる全ての線形予測係数が0である場合にはω[1],ω[2],…,ω[p-1]が0からπまでの間に均等間隔に存在する周波数領域パラメータ列」のうち、2つの構成要素「上記線形予測係数列a[1],a[2],…,a[p]に由来するISPパラメータ列」、「上記線形予測係数列a[1],a[2],…,a[p]に由来するISFパラメータ列」を削除すること(以下、「訂正事項1-1」という。)を含む。よって訂正事項1-1は、特許法第126条第1項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
また、訂正事項1は、「ω[1],ω[2],…,ω[p]」に対応するパラメータ列の1つについて、訂正前の請求項1及び9に記載されていた「ω[1],ω[2]…,ω[p-1]の全てが0からπまでの間に存在し、かつ、線形予測係数列に含まれる全ての線形予測係数が0である場合にはω[1],ω[2],…,ω[p-1]が0からπまでの間に均等間隔に存在する周波数領域パラメータ列」を、「ω[1],ω[2]…,ω[p]の全てが0からπまでの間に存在し、かつ、線形予測係数列に含まれる全ての線形予測係数が0である場合にはω[1],ω[2],…,ω[p]が0からπまでの間に均等間隔に存在する周波数領域パラメータ列」へと変更することにより、訂正前には内容が特定されていなかった「ω[p]」を特定すること(以下、「訂正事項1-2」という。)を含む。よって、訂正事項1-2は、特許法第126条第1項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。

(2)新規事項の追加の有無について
訂正事項1-1について、願書に添付した特許請求の範囲の請求項1及び9には、上記5つの構成要素が記載されている。
また、訂正事項1-2について、願書に添付した明細書の段落0121には、請求項1及び9の周波数領域パラメータ列に対応する補正済LSPパラメータ列の最高次数がpであることが記載されている。
したがって、訂正事項1は、特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第126条第5項に規定する要件に適合するものである。

(3)特許請求の範囲の拡張又は変更について
訂正事項1は、択一的に記載されていた複数の構成要素のうち一部の構成要素を削除するもの(訂正事項1-1)、及び、周波数領域パラメータ列の次数を変更するのみのもの(訂正事項1-2)であるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第126条第6項に規定する要件に適合するものである。

(4)独立特許要件について
訂正事項1は、択一的に記載されていた複数の構成要素のうち一部の構成要素を削除するもの(訂正事項1-1)、及び、周波数領域パラメータ列の次数を変更するのみのもの(訂正事項1-2)であるから、特許要件の適否について見直すべき新たな事情は存在しない。よって、訂正事項1は、特許法第126条第7項に規定する独立特許要件に適合するものである。

2 訂正事項2について
(1)訂正の目的について
訂正事項2は、「ω[1],ω[2],…,ω[p]」に対応するパラメータ列について、訂正前の請求項4、6、10、11に記載されていた「ω[1],ω[2]…,ω[p-1]の全てが0からπまでの間に存在し、かつ、線形予測係数列に含まれる全ての線形予測係数が0である場合にはω[1],ω[2],…,ω[p-1]が0からπまでの間に均等間隔に存在する周波数領域パラメータ列」を、「ω[1],ω[2]…,ω[p]の全てが0からπまでの間に存在し、かつ、線形予測係数列に含まれる全ての線形予測係数が0である場合にはω[1],ω[2],…,ω[p]が0からπまでの間に均等間隔に存在する周波数領域パラメータ列」へと変更することにより、訂正前には内容が特定されていなかった「ω[p]」を特定するものである。よって、訂正事項2は、特許法第126条第1項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。

(2)新規事項の追加の有無について
願書に添付した明細書の段落0121には、請求項4、6、10、11の周波数領域パラメータ列に対応する補正済LSPパラメータ列の最高次数がpであることが記載されている。したがって、訂正事項2は、特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第126条第5項に規定する要件に適合するものである。

(3)特許請求の範囲の拡張又は変更について
訂正事項2は、周波数領域パラメータ列の次数を変更するのみのものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第126条第6項に規定する要件に適合するものである。

(4)独立特許要件について
訂正事項2は、周波数領域パラメータ列の次数を変更するのみのものであるから、特許要件の適否について見直すべき新たな事情は存在しない。よって、訂正事項2は、特許法第126条第7項に規定する独立特許要件に適合するものである。

3 訂正事項3について
(1)訂正の目的について
訂正前の請求項8の「上記周波数領域パラメータ列ω[1],ω[2],…,ω[p]における各ω[i](i=1,2,…,p)は、aγ1[i]=a[i]×(γ1)iとして、aγ1[1],aγ1[2],…,aγ1[p]と等価な周波数領域のパラメータまたはその量子化値である」に対応すると認められる願書に添付した明細書の段落0069には、「線形予測係数列a[1],a[2],…,a[p]の各係数a[i](i=1,…,p)に補正係数γRのi乗を乗じた係数a_(γR)[i]=a[i]×γR^(i)の系列を求めて出力する。以降の説明では、求めた系列a_(γR)[1],a_(γR)[2],…,a_(γR)[p]を補正済線形予測係数列と呼ぶ。」と記載されており、訂正前の請求項8の「aγ1」及び「(γ1)i」の各記載が「a_(γ1)」及び「(γ1)^(i)」の誤記であることは明らかである。よって、訂正事項3は、特許法第126条第1項ただし書第2号に規定する誤記の訂正を目的とするものである。

(2)新規事項の追加の有無について
願書に最初に添付した明細書の段落0069に、訂正事項3に係る構成に対応する記載がなされているから、訂正事項3は、願書に最初に添付した明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第126条第5項に規定する要件に適合するものである。

(3)特許請求の範囲の拡張又は変更について
上記(1)のとおり、訂正事項3は、特許請求の範囲における文字の大きさ及び位置についての誤記を訂正するものであり、技術内容に実質的な変更はないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第126条第6項に規定する要件に適合するものである。

(4)独立特許要件について
上記(1)のとおり、訂正事項3は、特許請求の範囲における文字の大きさ及び位置についての誤記を訂正するものであり、技術内容に実質的な変更はないから、特許要件の適否について見直すべき新たな事情は存在しない。よって、訂正事項3は、特許法第126条第7項に規定する独立特許要件に適合するものである。

第5 むすび
以上のとおり、本件訂正審判の請求に係る訂正事項1?3は、特許法第126条第1項ただし書第1号及び第2号に規定された事項を目的とするものであり、かつ、同条第5項?第7項の規定に適合するものである。

よって、結論のとおり審決する。
 
発明の名称 (57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
pを1以上の整数とし、a[1],a[2],…,a[p]を所定の時間区間の音信号を線形予測分析して得られる線形予測係数列とし、
ω[1],ω[2],…,ω[p]を、
上記線形予測係数列a[1],a[2],…,a[p]に由来するLSPパラメータ列、
上記線形予測係数列a[1],a[2],…,a[p]に由来するLSFパラメータ列、
上記線形予測係数列a[1],a[2],…,a[p]に由来し、かつ、ω[1],ω[2]…,ω[p]の全てが0からπまでの間に存在し、かつ、線形予測係数列に含まれる全ての線形予測係数が0である場合にはω[1],ω[2],…,ω[p]が0からπまでの間に均等間隔に存在する周波数領域パラメータ列、のいずれかとし、
γ1及びγ2をそれぞれ1以下の正の定数とし、Kを予め定められた、対角要素と、行方向において対角要素に隣接する要素とが非零の値を持つp×pの帯行列とし、
次式により定義される変換後周波数領域パラメータ列^(?)ω[1],^(?)ω[2],…,^(?)ω[p]を生成するパラメータ列変換ステップを含む
【数30】

周波数領域パラメータ列生成方法。
【請求項2】
請求項1に記載の周波数領域パラメータ列生成方法であって、
上記帯行列Kは、対角要素が正の値であり、行方向において対角要素に隣接する要素が負の値である
周波数領域パラメータ列生成方法。
【請求項3】
請求項1に記載の周波数領域パラメータ列生成方法であって、
上記帯行列Kは、対角要素が負の値であり、行方向において対角要素に隣接する要素が正の値である
周波数領域パラメータ列生成方法。
【請求項4】
pを1以上の整数とし、a[1],a[2],…,a[p]を所定の時間区間の音信号を線形予測分析して得られる線形予測係数列とし、ω[1],ω[2],…,ω[p]を上記線形予測係数列a[1],a[2],…,a[p]に由来し、かつ、ω[1],ω[2],…,ω[p]の全てが0からπまでの間に存在し、かつ、線形予測係数列に含まれる全ての線形予測係数が0である場合にはω[1],ω[2],…,ω[p]が0からπまでの間に均等間隔に存在する周波数領域パラメータ列とし、
γ1及びγ2をそれぞれ1以下の正の定数とし、Kを予め定められた、対角要素と、行方向において対角要素に隣接する要素とが非零の値を持つp×pの帯行列とし、
上記周波数領域パラメータ列ω[1],ω[2],…,ω[p]を入力として、変換後周波数領域パラメータ列^(?)ω[1],^(?)ω[2],…,^(?)ω[p]を求めるパラメータ列変換ステップを含み、
上記パラメータ列変換ステップは、
上記変換後周波数領域パラメータ列^(?)ω[1],^(?)ω[2],…,^(?)ω[p]における各^(?)ω[i](i=1,2,…,p)を、
ω[i]がω[i+1]とω[i-1]との中点よりもω[i+1]に近い場合には、^(?)ω[i]が^(?)ω[i+1]と^(?)ω[i-1]との中点よりも^(?)ω[i+1]に近く、かつ、ω[i+1]-ω[i]よりも^(?)ω[i+1]-^(?)ω[i]の方が値が小さくなるように求め、
ω[i]がω[i+1]とω[i-1]との中点よりもω[i-1]に近い場合には、^(?)ω[i]が^(?)ω[i+1]と^(?)ω[i-1]との中点よりも^(?)ω[i-1]に近く、かつ、ω[i]-ω[i-1]よりも^(?)ω[i]-^(?)ω[i-1]の方が値が小さくなるように求めるものであり、
次式により定義される変換後周波数領域パラメータ列^(?)ω[1],^(?)ω[2],…,^(?)ω[p]を生成するものである
【数32】

周波数領域パラメータ列生成方法。
【請求項5】
請求項4に記載の周波数領域パラメータ列生成方法であって、
上記帯行列Kは、対角要素が0以上の値であり、行方向において対角要素に隣接する要素が0以下の値である
周波数領域パラメータ列生成方法。
【請求項6】
pを1以上の整数とし、γ1及びγ2をそれぞれ1以下の正の定数とし、a[1],a[2],…,a[p]を所定の時間区間の音信号を線形予測分析して得られる線形予測係数列とし、ω[1],ω[2],…,ω[p]を上記線形予測係数列a[1],a[2],…,a[p]に由来し、かつ、ω[1],ω[2],…,ω[p]の全てが0からπまでの間に存在し、かつ、線形予測係数列に含まれる全ての線形予測係数が0である場合にはω[1],ω[2],…,ω[p]が0からπまでの間に均等間隔に存在する周波数領域パラメータ列とし、Kを予め定められた、対角要素と、行方向において対角要素に隣接する要素とが非零の値を持つp×pの帯行列とし、
上記周波数領域パラメータ列ω[1],ω[2],…,ω[p]を入力として、変換後周波数領域パラメータ列^(?)ω[1],^(?)ω[2],…,^(?)ω[p]を求めるパラメータ列変換ステップを含み、
上記パラメータ列変換ステップは、
上記変換後周波数領域パラメータ列^(?)ω[1],^(?)ω[2],…,^(?)ω[p]における各^(?)ω[i](i=1,2,…,p)を、
ω[i]がω[i+1]とω[i-1]との中点よりもω[i+1]に近い場合には、^(?)ω[i]が^(?)ω[i+1]と^(?)ω[i-1]との中点よりも^(?)ω[i+1]に近く、かつ、ω[i+1]-ω[i]よりも^(?)ω[i+1]-^(?)ω[i]の方が値が大きくなるように求め、
ω[i]がω[i+1]とω[i-1]との中点よりもω[i-1]に近い場合には、^(?)ω[i]が^(?)ω[i+1]と^(?)ω[i-1]との中点よりも^(?)ω[i-1]に近く、かつ、ω[i]-ω[i-1]よりも^(?)ω[i]-^(?)ω[i-1]の方が値が大きくなるように求めるものであり、
次式により定義される変換後周波数領域パラメータ列^(?)ω[1],^(?)ω[2],…,^(?)ω[p]を生成するものである
【数34】

周波数領域パラメータ列生成方法。
【請求項7】
請求項6に記載の周波数領域パラメータ列生成方法であって、
上記帯行列Kは、対角要素が負の値であり、行方向において対角要素に隣接する要素が正の値である
周波数領域パラメータ列生成方法。
【請求項8】
請求項1から7のいずれかに記載の周波数領域パラメータ列生成方法であって、
γ1を1以下の正の定数とし、
上記周波数領域パラメータ列ω[1],ω[2],…,ω[p]における各ω[i](i=1,2,…,p)は、a_(γ1)[i]=a[i]×(γ1)^(i)として、a_(γ1)[1],a_(γ1)[2],…,a_(γ1)[p]と等価な周波数領域のパラメータまたはその量子化値である
周波数領域パラメータ列生成方法。
【請求項9】
pを1以上の整数とし、a[1],a[2],…,a[p]を所定の時間区間の音信号を線形予測分析して得られる線形予測係数列とし、
ω[1],ω[2],…,ω[p]を、
上記線形予測係数列a[1],a[2],…,a[p]に由来するLSPパラメータ列、
上記線形予測係数列a[1],a[2],…,a[p]に由来するLSFパラメータ列、
上記線形予測係数列a[1],a[2],…,a[p]に由来し、かつ、ω[1],ω[2]…,ω[p]の全てが0からπまでの間に存在し、かつ、線形予測係数列に含まれる全ての線形予測係数が0である場合にはω[1],ω[2],…,ω[p]が0からπまでの間に均等間隔に存在する周波数領域パラメータ列、のいずれかとし、
γ1及びγ2をそれぞれ1以下の正の定数とし、Kを予め定められた、対角要素と、行方向において対角要素に隣接する要素とが非零の値を持つp×pの帯行列とし、
次式により定義される変換後周波数領域パラメータ列^(?)ω[1],^(?)ω[2],…,^(?)ω[p]を生成するパラメータ列変換部を含む
【数31】

周波数領域パラメータ列生成装置。
【請求項10】
pを1以上の整数とし、a[1],a[2],…,a[p]を所定の時間区間の音信号を線形予測分析して得られる線形予測係数列とし、ω[1],ω[2],…,ω[p]を上記線形予測係数列a[1],a[2],…,a[p]に由来し、かつ、ω[1],ω[2],…,ω[p]の全てが0からπまでの間に存在し、かつ、線形予測係数列に含まれる全ての線形予測係数が0である場合にはω[1],ω[2],…,ω[p]が0からπまでの間に均等間隔に存在する周波数領域パラメータ列とし、
γ1及びγ2をそれぞれ1以下の正の定数とし、Kを予め定められた、対角要素と、行方向において対角要素に隣接する要素とが非零の値を持つp×pの帯行列とし、
上記周波数領域パラメータ列ω[1],ω[2],…,ω[p]を入力として、変換後周波数領域パラメータ列^(?)ω[1],^(?)ω[2],…,^(?)ω[p]を求めるパラメータ列変換部を含み、
上記パラメータ列変換部は、
上記変換後周波数領域パラメータ列^(?)ω[1],^(?)ω[2],…,^(?)ω[p]における各^(?)ω[i](i=1,2,…,p)を、
ω[i]がω[i+1]とω[i-1]との中点よりもω[i+1]に近い場合には、^(?)ω[i]が^(?)ω[i+1]と^(?)ω[i-1]との中点よりも^(?)ω[i+1]に近く、かつ、ω[i+1]-ω[i]よりも^(?)ω[i+1]-^(?)ω[i]の方が値が小さくなるように求め、
ω[i]がω[i+1]とω[i-1]との中点よりもω[i-1]に近い場合には、^(?)ω[i]が^(?)ω[i+1]と^(?)ω[i-1]との中点よりも^(?)ω[i-1]に近く、かつ、ω[i]-ω[i-1]よりも^(?)ω[i]-^(?)ω[i-1]の方が値が小さくなるように求めるものであり、
次式により定義される変換後周波数領域パラメータ列^(?)ω[1],^(?)ω[2],…,^(?)ω[p]を生成するものである
【数33】

周波数領域パラメータ列生成装置。
【請求項11】
pを1以上の整数とし、γ1及びγ2をそれぞれ1以下の正の定数とし、a[1],a[2],…,a[p]を所定の時間区間の音信号を線形予測分析して得られる線形予測係数列とし、ω[1],ω[2],…,ω[p]を上記線形予測係数列a[1],a[2],…,a[p]に由来し、かつ、ω[1],ω[2],…,ω[p]の全てが0からπまでの間に存在し、かつ、線形予測係数列に含まれる全ての線形予測係数が0である場合にはω[1],ω[2],…,ω[p]が0からπまでの間に均等間隔に存在する周波数領域パラメータ列とし、Kを予め定められた、対角要素と、行方向において対角要素に隣接する要素とが非零の値を持つp×pの帯行列とし、
上記周波数領域パラメータ列ω[1],ω[2],…,ω[p]を入力として、変換後周波数領域パラメータ列^(?)ω[1],^(?)ω[2],…,^(?)ω[p]を求めるパラメータ列変換部を含み、
上記パラメータ列変換部は、
上記変換後周波数領域パラメータ列^(?)ω[1],^(?)ω[2],…,^(?)ω[p]における各^(?)ω[i](i=1,2,…,p)を、
ω[i]がω[i+1]とω[i-1]との中点よりもω[i+1]に近い場合には、^(?)ω[i]が^(?)ω[i+1]と^(?)ω[i-1]との中点よりも^(?)ω[i+1]に近く、かつ、ω[i+1]-ω[i]よりも^(?)ω[i+1]-^(?)ω[i]の方が値が大きくなるように求め、
ω[i]がω[i+1]とω[i-1]との中点よりもω[i-1]に近い場合には、^(?)ω[i]が^(?)ω[i+1]と^(?)ω[i-1]との中点よりも^(?)ω[i-1]に近く、かつ、ω[i]-ω[i-1]よりも^(?)ω[i]-^(?)ω[i-1]の方が値が大きくなるように求めるものであり、
次式により定義される変換後周波数領域パラメータ列^(?)ω[1],^(?)ω[2],…,^(?)ω[p]を生成するものである
【数35】

周波数領域パラメータ列生成装置。
【請求項12】
請求項1から8のいずれかに記載の周波数領域パラメータ列生成方法の各ステップをコンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項13】
請求項1から8のいずれかに記載の周波数領域パラメータ列生成方法の各ステップをコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
審理終結日 2018-10-31 
結審通知日 2018-11-02 
審決日 2018-11-13 
出願番号 特願2016-514752(P2016-514752)
審決分類 P 1 41・ 851- Y (G10L)
P 1 41・ 852- Y (G10L)
最終処分 成立  
前審関与審査官 上田 雄  
特許庁審判長 清水 正一
特許庁審判官 樫本 剛
坂東 大五郎
登録日 2018-01-12 
登録番号 特許第6270992号(P6270992)
発明の名称 周波数領域パラメータ列生成方法、周波数領域パラメータ列生成装置、プログラム及び記録媒体  
代理人 中尾 直樹  
代理人 中村 幸雄  
代理人 義村 宗洋  
代理人 中尾 直樹  
復代理人 林 正樹  
代理人 中村 幸雄  
代理人 義村 宗洋  
復代理人 林 正樹  
代理人 中村 幸雄  
復代理人 林 正樹  
代理人 義村 宗洋  
代理人 中尾 直樹  

プライバシーポリシー   セキュリティーポリシー   運営会社概要   サービスに関しての問い合わせ