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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 F24F
管理番号 1347404
審判番号 不服2018-2525  
総通号数 230 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2019-02-22 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2018-02-22 
確定日 2018-12-27 
事件の表示 特願2014-250557「空気流通遮断システム」拒絶査定不服審判事件〔平成28年 6月23日出願公開、特開2016-114255〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 手続の経緯
本願は、平成26年12月11日の出願であって、平成29年6月1日付けで拒絶理由が通知され、平成29年7月11日に意見書及び手続補正書が提出されたが、平成29年12月21日付け(発送日:平成29年12月26日)で拒絶査定がされ、これに対して平成30年2月22日に拒絶査定不服審判が請求されたものである。

第2 本願発明
本願の請求項1?5に係る発明は、出願当初の明細書、平成29年7月11日に提出の手続補正書により補正された特許請求の範囲及び出願当初の図面の記載からみて、その特許請求の範囲の請求項1?5に記載された事項により特定されるとおりのものと認められるところ、そのうち、請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、次のとおりである。

「【請求項1】
建造物の外部と内部とを連通する出入口空間に設けられる空気流通遮断システムであって、
前記出入口空間における前記建造物の外部側に配置される第1吹出口を有する第1エアカーテンと、
前記出入口空間における前記建造物の内部側に配置される第2吹出口を有する第2エアカーテンと、
を備え、前記第1吹出口から吹き出される気流と前記第2吹出口から吹き出される気流との間に風除空間が形成されるように構成されていることを特徴とする空気流通遮断システム。」

第3 原査定の拒絶の理由
原査定の拒絶の理由(拒絶査定における理由)は、本願の請求項1?5に係る発明は、本願の出願前に日本国内又は外国において、頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった下記の引用文献1?4に記載された発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法29条2項の規定により特許を受けることができない、というものである。

引用文献1:実願昭55-54579号(実開昭56-157528号)の
マイクロフィルム
引用文献2:実願昭62-155324号(実開平1-60146号)の
マイクロフィルム
引用文献3:実願昭54-134525号(実開昭56-53135号)の
マイクロフィルム
引用文献4:特開2007-120779号公報

第4 引用文献
1 引用文献1
(1)引用文献1の記載事項
原査定の拒絶の理由に示され、本願の出願前に頒布された引用文献である、実願昭55-54579号(実開昭56-157528号)のマイクロフィルム(以下、「引用文献1」という。)には、「エアカーテン」に関して、図面とともに以下の記載がある(なお、下線は理解の一助のために当審が付与した。)。

1a)「考案の詳細な説明
本考案はエアカーテンの改良構造に関するもので,その目的とするところは大容量のものが容易に得られるようにすると共に,熱しや断効果の向上を計るにある。」(第1頁下から6行?2行)

1b)「貫流形羽根車を組込んだエアカーテンは前面から吸込んだ空気を直角に下方に吐出す性質を有していることから第3図に示すように冷暖房を行つている室1の出入口2の上部にエアカーテン12を取付けて,熱しや断用として広く利用されているが,従来のものは同図に実線で示すようにエアカーテン流11が一層であつたため,下記のような問題点があつた。」(第1頁下から1行?第2頁7行)

1c)「(1)第4図は室内を冷房しているときのエアカーテン流の風速Vと室の開放された出入口から侵入する熱量Qとの関係を示す線図で,エアカーテンが停止している場合,すなわち風速Vが0のときは,室内外の温度差による自然対流により熱の移動量Qは最大値Q_(1)となる。次にエアカーテンを運転して,風速Vを次第に大きくしていくと,侵入熱量Qが次第に減少し,ある風速V_(1)において最小値Q_(0)となる。」(第2頁8行?16行)

1d)「しかし実際にエアカーテンを使用する場合は一般商店,スーパーマーケツト等であり,外風を考慮しなげればならない。外風13がある場合はエアカーテン流は第3図に一点鎖線で示すように曲げられ,外風が非常に強い場合はエアカーテン流は破られてしまう。これを防止するためにはエアカーテン流の風速vを大きくすればよいが,これでは前述したように熱しや断効果が悪くなつてしまう。」(第3頁3行?11行)

1e)「本考案はこのような従来の問題点を解決したものである。すなわち本考案は同一ケーシング内を通風案内板を兼ねる仕切板で仕切つて,両端部に吸込口と吐出口をそれぞれ有する断面ほぼ┐形の上下2室を形成し,これら各室内にそれぞれ貫流形羽根車を設けて,エアカーテン流を2層に形成するようにしたことを特徴とするもので,これによつて大容量のエアカーテンを容易に得ることができ,また内外各層のエアカーテン流の風速を適宜選定することによつて外風に破られることがなく,しかも熱しや断効果のすぐれたエアカーテンが得られるようにしたものである。」(第4頁5行?16行)

1f)「次に本考案の詳細を図の実施例について説明する。第2図において,1は冷凍室,3は冷凍室の出入口2の上部に設けたエアカーテンであつて,これは第1図に拡大して示すように,同一ケーシング4内を通風案内板を兼ねる仕切板5で仕切つて両端部にそれぞれ吸込口6a,6bと吐出口7a,7bを有する断面ほぼ┐形の上下2室8a,8bを形成して,これら各室内にそれぞれ慣流形羽根車9a,9bを設けてある。」(第4頁下から4行?第5頁5行)

1g)「なおこのさい両エアカーテン流11a,11bを,ノズルブレード10a,10bを調整することにより第2図に示すように互に離反する方向に流して,流速の小さい室内側エアカーテン流11aが流速の大きい室外側エアカーテン流11bによつて干渉されないようにすることがのぞましく,またこれによつて両エアカーテン流11a,11bの間に中間空気層11cが介在して断熱効果を増大することができる。」(第6頁2行?10行)

1h)「本考案は以上説明したように2個の羽根車によつて2層のエアカーテン流を得るようにしてあるので,従来の慣流形羽根車の外径を大きくしたり,シロツコフアンまたは軸流形羽根車を使用したりする場合のような不具合を生ずることなく,大容量のエアカーテンを容易に得ることができる。また各層のエアカーテン流の風速を適宜選定することによつて,室外側エアカーテン流によつて外風に耐え,室内側エアカーテン流によつて良好な熱しや断効果が得られ,しかも両エアカーテン流の間には室内外の空気に直接接しない中間空気層を形成できるので,エアカーテンの熱しや断効果を従来のものより格段に向上することができる。」(第6頁下から6行?第7頁7行)

1i)第1図、第2図



(2)引用発明
引用文献1における上記(1)の記載からみて、引用文献1には次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されている(なお、引用文献1には、「貫流形羽根車」と「慣流形羽根車」という記載がみられるが、「慣流形羽根車」という記載は「貫流形羽根車」の誤記と考えられるため、以下では、「貫流形羽根車」に統一して表記する。)。

「冷凍室1の出入口2の上部に設けたエアカーテン3であって、当該エアカーテン3は、同一ケーシング4内を通風案内板を兼ねる仕切板5で仕切って両端部に、それぞれ吸込口6a、吸込口6bと、室内側の吐出口7a、室外側の吐出口7bを有する室8a、8bを形成して、これら各室内にそれぞれ貫流形羽根車9a、9bを設けたものであり、前記吐出口7aと前記吐出口7bから、それぞれ室内側のエアカーテン流11aと室外側のエアカーテン流11bが吐出され、両エアカーテン流11a、11bの間に熱しゃ断効果を向上させることができる中間空気層11cが介在するエアカーテン3。」

2 引用文献2の記載事項
原査定の拒絶の理由に示され、本願の出願前に頒布された引用文献である、実願昭62-155324号(実開平1-60146号)のマイクロフィルム(以下、「引用文献2」という。)には、「エアカーテン装置」に関して、図面とともに以下の記載がある。

(1)引用文献2の記載事項

2a)「実用新案登録請求の範囲
建屋の壁の内側に温度調節されたエアカーテンを形成する第1の強制送風手段と、上記エアカーテンの外側にそれと平行するように外気によるエアカーテンを形成する第2の強制送風手段とを備えたことを特徴とするエアカーテン装置。」(第1頁4行?9行)

2b)「(産業上の利用分野)
本考案は、建屋内外の温度差のある空気の交流を遮断して建屋内の温度を所定温度に維持させるためのエアカーテン装置に関するものである。」(第1頁11行?14行)

2c)「(実施例)
以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。
第1図には本考案に係るエアカーテン装置の一実施例が示されている。
このエアカーテン装置は、建屋11の壁11aの内側上方に配設された第1の強制送風手段12と、建屋11の壁11aの外側上方に配設された第2の強制送風手段13とから構成されている。
ここで、第1の強制送風手段12は、例えばヒータ14によって形成された暖気を、送風ダクト15を通じて、その先端の噴出口15aから床面22へ向けて噴出させ、建屋11の壁11aの内側にエアカーテン16を形成するようになっている。この強制送風手段12は、主に、建屋11内の温度を所定温度に維持させるように働く。また、この強制送風手段12によって形成されるエアカーテン16は、補助的に、建屋内外の温度差のある空気の交流を遮断するように働く。
一方、第2の強制送風手段13は、ファン17によって、後端吸入口18aから送風ダクト18内へ外気を取り入れ、その取り込まれた外気をその先端の噴出口18bから層流状態で噴出させて、建屋11の壁11aに沿ってエアカーテン20を形成するようになっている。この強制送風手段13によって形成されるエアカーテン20は上記エアカーテン16に平行な状態で形成され、建屋内外の温度差のある空気の交流を遮断するように働く。」(第4頁下から2行?第6頁7行)

2d)第1図





(2)引用技術2
引用文献2における、特に上記(1)2c)及び2d)第1図の記載からみて、第1の強制送風手段12と第2の強制送風手段13とは、建屋11の壁11aを挟んで間隔を介して配置され、エアカーテン20とエアカーテン16は平行な状態で形成されることから、エアカーテン20とエアカーテン16は、間隔を介して形成されるといえる。
よって、引用文献2における上記(1)の記載からみて、引用文献2には次の技術(以下、「引用技術2」という。)が記載されている。

「エアカーテン装置を、建屋11の壁11aの内側上方に配設され、建屋11内の温度を所定温度に維持させるように働く第1の強制送風手段12と、建屋11の壁11aの外側上方に配設され、取り入れた外気を噴出させる第2の強制送風手段13とから構成し、第1の強制送風手段12、エアカーテン16と、第2の強制送風手段13、エアカーテン20とは、それぞれ、建屋11の壁11aを挟んで間隔を介して形成し、建屋内外の温度差のある空気の交流を遮断する技術。」

3 引用文献3の記載事項
原査定の拒絶の理由に示され、本願の出願前に頒布された引用文献である、実願昭54-134525号(実開昭56-53135号)のマイクロフィルム(以下、「引用文献3」という。)には、「空調用エアーカーテン装置」に関して、図面とともに以下の記載がある。

(1)引用文献3の記載事項

3a)「3.考案の詳細な説明
本考案は空調用エアーカーテン装置に関するものである。」(第1頁11行?13行)

3b)「本考案は遮断空気流の拡散による熱漏れ防止と、室外空気と外気との間の伝達による熱漏れ防止の向上を計ることを目的とするものである。
本考案は外界と空調空間を空気流により仕切り、外気の流出入を防止し熱損失を極力少なくするエアーカーテン装置に2系統の送風機を設け、1系統は吸込部を空調空間に他の系統は吸込部を外界に面することができるようにし、また、吹出口は互いに平行流となるように並列に配置させたことを特徴とするものである。」(第2頁10行?19行)

3c)「第3図は、本考案の実施例を示す空調用エアーカーテン装置である。空調用エアーカーテン装置7は、空調空間に面する送風系統8と外界に面する送風系統9とから成り立っている。また空気流10の吹出風速と空気流11の吹出風速とはほぼ同一風速となるよう送風系統8と送風系統9とは選定されている。第4図にこれを実際に適用した例を示す。空調空間3からの吹出空気流10と外界6からの吹出空気流11とは互いにほぼ同一風速で吹出されるため層状となり、中央部に境界の出来た状態で下方に向かい互いに反対方向に分離する。この結果外界6と空調空間3との遮断がより確かに行なわれる。
本考案は上記の如き構成にしたことにより、外界と空調空間との間の空気の流出入が確実に遮断されることによる熱損失の防止が図られる。」(第3頁2行?17行)

3d)第3図、第4図



(2)引用技術3
引用文献3における、特に上記(1)の3b)、3c)及び3d)第3図の記載からみて、送風系統8と送風系統9は独立した風の流れを形成し、それぞれ別々の部材からなるものであるといえる。
よって、引用文献3における上記(1)の記載から、引用文献3には次の技術(以下、「引用技術3」という。)が記載されている。

「空調用エアーカーテン装置7を、空調空間に面する送風系統8と、外界に面する送風系統9とから成るものとし、当該送風系統8と当該送風系統9は別々の部材をなし、送風系統8は吸込部を空調空間に、送風系統9は吸込部を外界に面することができるようにし、外界と空調空間との間の空気の流出入が確実に遮断されることによる熱損失の防止を図る技術。」


第5 対比・判断

1 対比
(1)本願発明と引用発明とを、その機能、構成及び技術的意義からみて対比すると、引用発明の「冷凍室1」は、本願発明の「建造物」に相当し、引用発明の「冷凍室1の出入口2の上部に設けたエアカーテン3」は、冷凍室1の外部と内部とを連通する出入口空間に設けられているといえるため、本願発明の「建造物の外部と内部とを連通する出入口空間に設けられる空気流通遮断システム」に相当する。

(2)引用発明の「室内側の吐出口7a」は、本願発明の「前記出入口空間における前記建造物の内部側に配置される第2吹出口」に相当し、引用発明の「室外側の吐出口7b」は、本願発明の「前記出入口空間における前記建造物の外部側に配置される第1吹出口」に相当する。

(3)引用発明の「室内側のエアカーテン流11a」、「室外側のエアカーテン流11b」は、それぞれ、本願発明の「第2吹出口から吹き出される気流」、「第1吹出口から吹き出される気流」に相当する。

(4)そうすると、本願発明と引用発明とは、以下の点で一致し、以下の2点で相違する。
(一致点)
「建造物の外部と内部とを連通する出入口空間に設けられる空気流通遮断システムであって、
前記出入口空間における前記建造物の外部側に配置される第1吹出口と、
前記出入口空間における前記建造物の内部側に配置される第2吹出口と、
を備え、前記第1吹出口から吹き出される気流と前記第2吹出口から吹き出される気流が形成されるように構成されている空気流通遮断システム。」

(相違点1)
本願発明の空気流通遮断システムは、「第1エアカーテン」と「第2エアカーテン」という別々のエアカーテンを備えるのに対して、引用発明のエアカーテン3は、吐出される一対のエアカーテン流11a、11bに対応して、室8a、8bと、吸込口6a、6bと、吐出口7a、7bと、貫流形羽根車9a、9bをそれぞれに一対ずつ備えてはいるものの、同一のケーシング4内を通風案内板を兼ねる仕切板5で仕切って形成されたものであって、別々のエアカーテンとはいえない点。

(相違点2)
本願発明は、「第1吹出口から吹き出される気流と第2吹出口から吹き出される気流との間に風除空間が形成される」のに対して、引用発明は、「両エアカーテン流11a、11bの間に熱しゃ断効果を向上させることができる中間空気層11cを介在」させる点。

2 判断
(相違点1について)
引用技術2は、「エアカーテン装置を、建屋11の壁11aの内側上方に配設され、建屋11内の温度を所定温度に維持させるように働く第1の強制送風手段12と、建屋11の壁11aの外側上方に配設され、取り入れた外気を噴出させる第2の強制送風手段13とから構成し、第1の強制送風手段12、エアカーテン16と、第2の強制送風手段13、エアカーテン20とは、それぞれ、建屋11の壁11aを挟んで間隔を介して形成され、建屋内外の温度差のある空気の交流を遮断する技術」であり、引用技術3は、「空調用エアーカーテン装置7を、空調空間に面する送風系統8と、外界に面する送風系統9とから成るものとし、当該送風系統8と当該送風系統9は別々の部材をなし、送風系統8は吸込部を空調空間に、送風系統9は吸込部を外界に面することができるようにし、外界と空調空間との間の空気の流出入が確実に遮断されることによる熱損失の防止を図る技術」である。
引用技術2、引用技術3に開示されるように、「室内外の空気の流通を遮断するエアカーテン装置において、外気を取り入れて吐出する送風手段と、室内の空気を取り入れて吐出する送風手段を、別々のエアカーテンとして構成すること」は周知技術(以下、「周知技術」という。)であるから、引用発明のエアカーテン3において周知技術を採用し、室8a、吸込口6a、吐出口7a、貫流形羽根車9aと、室8b、吸込口6b、吐出口7b、貫流形羽根車9bとを、別々のエアカーテンとして構成して、上記相違点1に係る本願発明の発明特定事項とすることは、当業者であれば容易に想到し得た事項である。

(相違点2について)
引用発明は、両エアカーテン流11a、11bの間に熱しゃ断効果を向上させることができる中間空気層11cを介在するものであるから、中間空気層11cが空気流通を遮断して断熱を行う層としての役割を果たし、風除空間と同様の機能を発揮していることは、当業者であれば十分に理解できる。
上述したように、エアカーテン装置において、外気を取り入れて吐出する送風手段と、室内の空気を取り入れて吐出する送風手段を、別々のエアカーテンとして構成することは周知技術(引用技術2、引用技術3)であるところ、そのうち引用技術2には、2つの送風手段を間隔を介して設けて、2つのエアカーテン(エアカーテン16とエアカーテン20)を間隔を介して設けることも示唆されているから、引用発明のエアカーテン3において、室8a、吸込口6a、吐出口7a、貫流形羽根車9aと、室8b、吸込口6b、吐出口7b、貫流形羽根車9bとをそれぞれ別々のエアカーテンとした上で間隔を介して設けて、両エアカーテン流11a、11bの間に風除空間を形成すること、すなわち上記相違点2に係る本願発明の発明特定事項とすることは、当業者であれば容易に想到し得た事項である。

そして、本願発明の効果が、引用発明及び周知技術から予測される範囲を超えた顕著なものであるということはできない。

以上の理由から、本願発明は、引用発明及び周知技術に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものである。

第6 むすび
以上のとおり、本願発明は、特許法29条2項の規定により特許を受けることができないから、本願は拒絶すべきものである。
したがって、他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2018-10-24 
結審通知日 2018-10-30 
審決日 2018-11-12 
出願番号 特願2014-250557(P2014-250557)
審決分類 P 1 8・ 121- Z (F24F)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 横溝 顕範金丸 治之  
特許庁審判長 松下 聡
特許庁審判官 窪田 治彦
宮崎 賢司
発明の名称 空気流通遮断システム  
代理人 北村 周彦  
代理人 北村 周彦  

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