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審決分類 審判 全部申し立て 2項進歩性  A61K
審判 全部申し立て 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備  A61K
審判 全部申し立て 1項3号刊行物記載  A61K
審判 全部申し立て 特29条特許要件(新規)  A61K
管理番号 1347654
異議申立番号 異議2018-700158  
総通号数 230 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 2019-02-22 
種別 異議の決定 
異議申立日 2018-02-23 
確定日 2018-11-19 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第6185372号発明「皮膚外用剤」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。 
結論 特許第6185372号の特許請求の範囲を訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項1、〔2-4〕について訂正することを認める。 特許第6185372号の請求項2ないし4に係る特許を維持する。 特許第6185372号の請求項1に係る特許についての特許異議の申立てを却下する。 
理由 第1 主な手続の経緯
特許第6185372号の請求項1?4に係る特許についての出願は、平成25年11月21日に出願され、平成29年8月4日にその特許権の設定登録がされ、同年8月23日に特許掲載公報が発行され、その後、その特許について、平成30年2月23日に特許異議申立人加藤千景(以下、「異議申立人」という。)により特許異議の申立てがされ、同年5月28日付けで取消理由が通知され、その指定期間内である同年7月26日に意見書の提出及び訂正の請求がされたものである。
なお、本件訂正の請求に対し、異議申立人に意見書提出の機会を与えたが、応答がなかった。

第2 訂正請求について
1.訂正の内容
本件訂正請求による訂正(以下、「本件訂正」という。)の内容は、次のとおりである。

(1) 訂正事項1
特許請求の範囲の請求項1を削除する。

(2) 訂正事項2
特許請求の範囲の請求項2に「実質的に油剤を含有しないことを特徴とする請求項1記載の皮膚外用剤」とあるのを、独立形式に改め、「モモ葉エキス及び/又はセイヨウシロヤナギ葉エキスと、重量平均分子量が2000?5000であるポリエチレングリコールを含有し、実質的に油剤を含有しないことを特徴とする、皮膚外用剤」に訂正する。

(3) 訂正事項3
請求項3の「1または2」との記載を、「2に」との記載に訂正する。

(4) 訂正事項4
請求項4の「1?3の何れか一項に」との記載を、「2又は3に」との記載に訂正する。

2.訂正の目的の適否、新規事項の有無、特許請求の範囲の拡張・変更の存否、一群の請求項

(1) 訂正事項1について
訂正事項1は、請求項1を削除するというものであって、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する「特許請求の範囲の減縮」を目的とする訂正である。そして、新規事項の追加に該当せず、特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。

(2) 訂正事項2について
訂正事項2は、訂正前の請求項2が訂正前の請求項1の記載を引用する記載であったものを、請求項間の引用関係を解消し、請求項1の記載を引用しないものとし、独立形式請求項へ改めるための訂正であるから、特許法第120条の5第2項ただし書第4号に規定する「他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすること」を目的とするものである。そして、新規事項の追加に該当せず、特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。

(3) 訂正事項3について
訂正事項3は、訂正前の請求項3が訂正前の請求項1及び2を引用するものであるところ、請求項1を引用しないものとする訂正であって、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する「特許請求の範囲の減縮」を目的とする訂正である。そして、新規事項の追加に該当せず、特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。

(4) 訂正事項4について
訂正事項4は、訂正前の請求項4が訂正前の請求項1?3を引用するものであるところ、請求項1を引用しないものとする訂正であって、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する「特許請求の範囲の減縮」を目的とする訂正である。そして、新規事項の追加に該当せず、特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。

(5) 一群の請求項について
訂正前の請求項1?4は、請求項2が訂正の請求の対象である請求項1を引用し、請求項3が訂正の請求の対象である請求項1及び2を引用し、請求項4が訂正の請求の対象である請求項1?3を引用する関係にあるから、訂正前において一群の請求項に該当するものである。したがって、請求項1?4についての訂正の請求は一群の請求項ごとにされたものである。

3.小活
以上のとおりであるから、本件訂正は、特許法第120条の5第2項第1号又は第4号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第4項、並びに同条第9項において準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合するので、訂正後の請求項1、〔2?4〕について訂正を認める。


第3 本件特許発明
本件訂正後の請求項2?4に係る発明(以下、「本件特許発明2?4」といい、これらをまとめて「本件特許発明」ということがある。)は、平成30年7月26日付け訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲の請求項2?4に記載された次の事項により特定されるとおりのものである。

「【請求項1】(削除)
【請求項2】
モモ葉エキス及び/又はセイヨウシロヤナギ葉エキスと、重量平均分子量が2000?5000であるポリエチレングリコールを含有し、
実質的に油剤を含有しないことを特徴とする、皮膚外用剤。
【請求項3】
前記皮膚外用剤が改善する肌状態が、肌の明るさ、毛穴の目立ち、しわ、および肌の凹凸からなる群から選択される1種以上であることを特徴とする請求項2に記載の皮膚外用剤。
【請求項4】
化粧料であることを特徴とする請求項2又は3に記載の皮膚外用剤。」


第4 異議申立理由の概要及び提出した証拠
1.異議申立理由の概要
異議申立人は、甲第1号証?甲第20号証を提出し、以下の理由(1)?(7)により、取り消されるべきものである旨主張している。

(1) 本件特許の請求項1、3、4に係る発明は、甲第1号証に記載されたものであるから特許法第29条第1項第3号に該当し、特許を受けることができない。したがって、請求項1、3、4に係る特許は同法第113条第2号に該当し、取り消されるべきものである(以下、「申立理由1」という)。

(2) 本件特許の請求項1、3、4に係る発明は、甲第2号証に記載されたものであるから特許法第29条第1項第3号に該当し、特許を受けることができない。したがって、請求項1、3、4に係る特許は同法第113条第2号に該当し、取り消されるべきものである(以下、「申立理由2」という)。

(3) 本件特許の請求項1、3、4に係る発明は、甲第3号証に記載されたものであるから特許法第29条第1項第3号に該当し、特許を受けることができない。したがって、請求項1、3、4に係る特許は同法第113条第2号に該当し、取り消されるべきものである(以下、「申立理由3」という)。

(4) 本件特許の請求項1、4に係る発明は、甲第4号証に記載された発明に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。したがって、請求項1、4に係る特許は同法第113条第2号に該当し、取り消されるべきものである(以下、「申立理由4」という)。

(5) 本件特許の請求項1、3、4に係る発明は、甲第5号証に記載された発明に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。したがって、請求項1、3、4に係る特許は同法第113条第2号に該当し、取り消されるべきものである(以下、「申立理由5」という)。

(6) 本件特許の請求項1?4に係る発明は未完成発明であるから、特許法第29条第1項柱書記載の「発明」に該当せず、特許を受けることができない。したがって、請求項1?4に係る特許は同法第113条第2号に該当し、取り消されるべきものである(以下、「申立理由6」という)。

(7) 本件特許の請求項1?4に係る発明は、いずれも発明の詳細な説明に記載したものとはいえず、サポート要件に違反するため、特許法第36条第6項第1号に規定する要件に適合しない。したがって、請求項1?4に係る特許は同法第113条第4号に該当し、取り消されるべきものである(以下、「申立理由7」という)。

2.証拠方法

(1) 甲第1号証: 特開2005-336068号公報
(2) 甲第2号証: 特開2002-193788号公報
(3) 甲第3号証の1: DEW スペリア モイスチャーコンセントレートI、Cosmetic-Info.jp、インターネット、
[URL: https://www.cosmetic-info.jp/prod/detail.php?id=11782]、化粧品の発売日として2007年10月16日と記載
(4) 甲第3号証の2: DEW スペリア モイスチャーコンセントレートIの口コミ、@cosme、インターネット、
[URL: http://www.cosme.net/product/product_id/2916553/review/306562501]、2008年3月27日
(5) 甲第4号証: 特開昭63-14704号公報
(6) 甲第5号証: 特開2006-104098号公報
(7) 甲第6号証: 特開2006-290749号公報
(8) 甲第7号証: SK-II フェイシャル トリートメント ジェントル クレンジング クリーム、及び、同クレンザー新発売についてのニュースリリース、2010年10月19日
(9) 甲第8号証: 日油株式会社油化事業部、化粧品用・医薬品用・食品添加物該当製品カタログ(改訂3版)、2010年7月作成
(10) 甲第9号証: エフスクエアアイモイスチャーライジングクリーム(フジフイルム)
[URL: https://www.cosmetic-info.jp/prod/detail.php?id=4697]
(11) 甲第10号証: あづみ野の大地 化粧水(パシフィックプロダクツ)
[URL: https://www.cosmetic-info.jp/prod/detail.php?id=5203]
(12) 甲第11号証: ナノフィルト エマルジョン<I:さっぱり> (フジフイルム)
[URL: https://www.cosmetic-info.jp/prod/detail.php?id=8239]
(13) 甲第12号証: 肌ヂカラプラスクリーム(pdc)
[URL: https://www.cosmetic-info.jp/prod/detail.php?id=9501]
(14) 甲第13号証: 特開2013-40123号公報
(15) 甲第14号証: 特開2011-1360号公報
(16) 甲第15号証: 特開2010-70526号公報
(17) 甲第16号証: 特開2004-331602号公報
(18) 甲第17号証: 特開2010-1258号公報
(19) 甲第18号証: 特開2015-101540号公報
(20) 甲第19号証: 特開2015-101541号公報
(21) 甲第20号証: 特開2015-101539号公報

(なお、以下、「甲第1号証」ないし「甲第20号証」を、それぞれ「甲1」ないし「甲20」ともいう。)


第5 取消理由通知に記載した取消理由について
1.取消理由の概要
訂正前の請求項1?4に係る特許に対して平成30年5月28日付けで特許権者に通知した取消理由の概要は、次のとおりである。

(1) 取消理由1
請求項1、3、4に係る発明は、その出願前に日本国内または外国において、頒布された甲第1号証及び甲第2号証に記載された発明、又は、電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった甲第3号証の2に示される発明であり、特許法第29条第1項第3号に該当するから、請求項1、3、4に係る特許は、取り消されるべきものである。

(2) 取消理由2
本件特許明細書【0006】によれば、本件特許に係る発明が解決しようとする課題は、「肌状態に関連する酵素活性を向上させ、肌状態を改善する皮膚外用剤を提供すること」であると認められる。
一方、同明細書においては、健常人1名の角層細胞をホモジナイズし、その上清を酵素液としたものに対して、UVBを照射した後、モモ葉又はセイヨウシロヤナギ葉のエキスと特定の重量平均分子量のポリエチレングリコールを添加したところ、カリクレイン-5等の酵素活性が改善したことが示されている(【試験例】の【0019】?【0027】)。また、健常者60名をカリクレイン-5の活性が高い群と低い群に分けて肌状態を比較したところ、当該活性が高い群のほうが、肌の明るさ、毛穴スコア、しわの数及び肌の凹凸において優れていたことも示されている(<試験例2>)。
しかしながら、上記エキス及びポリエチレングリコールを実際に肌に適用して効果を確認した旨の記載はない。
ここで、優れた肌状態の者においてカリクレイン-5の酵素活性が高くなっているからといって、当該酵素活性が肌状態の改善をもたらしているとまではいえないから、カリクレイン-5の活性を高める本件特許に係る皮膚外用剤を肌に適用した際に、肌の明るさ、毛穴の目立ち、しわ、肌の凹凸といった肌状態を改善できるとは推認できない。
したがって、訂正前の請求項1?4には、発明の詳細な説明の記載により当業者が上記課題を解決できると認識できる範囲のものが記載されているとはいえず、請求項1?4に係る特許は、その特許請求の範囲の記載が特許法第36条第6項第1号に規定する要件を満たしていない特許出願に対してされたものであり、取り消されるべきものである。

2.取消理由についての合議体の判断
(1) 特許法第29条第1項第3号(取消理由1)について
取消理由1は、本件訂正前の請求項2を取消しの対象としていなかったところ、訂正後の本件特許発明2は、上記訂正前の請求項2の発明特定事項の全てを含むものである。
そうすると、上記第2のとおり本件訂正が認められたので、本件特許発明2及びこれを引用する本件特許発明3、4は、実質的に取消理由1の対象としていない請求項に係る発明となるから、本件訂正により取消理由1は解消している。したがって、取消理由1によっては、本件特許発明2?4に係る特許を取り消すことはできない。

(2) 特許法第36条第6項第1号(取消理由2)について
ア まず、酵素活性と肌状態の関連について、本件特許明細書には次の記載がある。
「【背景技術】
【0002】
皮膚の角層中には、様々な酵素が存在し、これらの酵素は皮膚の状態と関連することが報告がされている。例えば、特許文献1では、角層中のトリプシン様酵素活性とキモトリプシン様酵素活性が、肌荒れと関係を有することが示唆されている。
その他、角層形成、NMF産生に関与する酵素として、カスパーゼ-14(例えば、非特許文献1、2参照)、過酸化水素の分解に関わり老化に伴い減少する酵素としてカタラーゼ(例えば、非特許文献2、3参照)、エネルギー産生に関わる酵素としてNADHデヒドロゲナーゼ(例えば、非特許文献4参照)、角層細胞の皮膚での接着に関わり、角層剥離に関与する酵素としてカリクレイン-5(例えば、非特許文献5参照)が知られている。」
すなわち、カスパーゼ-14、カタラーゼ、NADHデヒドロゲナーゼ及びカリクレイン-5の4種の酵素が皮膚の状態と関連することが、本件特許明細書に背景技術として記載されている。

イ また、上記背景技術として挙げられている各酵素と肌状態との関連について、特許権者が平成30年7月26日に提出した意見書に証拠方法として提示された乙第1号証?乙第9号証(いずれも本件特許の出願前に公知である。)には、次の記載がある。(なお、乙第1号証及び乙第6号証は英語で記載されているところ、下記摘示はそれらの日本語訳である。)

(ア) 乙第1号証(Journal of Dermatological Science、2011年、Vol.61、pp.110-117)
a 「カスパーゼ-14の活性化は、表皮角化細胞の最終分化の間に起こり、フィラグリンを分解する役割を果たす可能性がある。したがって、カスパーゼ-14の減少は、バリア機能の障害をもたらす可能性がある。」(要約欄1?3行)

b 「Deneckerらによる最近の研究では、カスパーゼ-14が欠損するマウスは、フィラグリン分解に欠陥を示し、表現型的に皮膚の水分レベルが減少し、水分損失が増加する特徴を有する。」(110頁右欄13行?111頁左欄1行)

c 「フィラグリンは、角質層の最上層において完全に分解され、天然保湿因子(NMF)として知られる吸湿性アミノ酸の混合物を生成する。NMFは、角質細胞中の水の保持に必須である。」(111頁左欄4?7行)

(イ) 乙第2号証(国際公開第2012/165610号)
a 「[0002]皮膚の柔軟性及びその機能は、角質層の含水分の影響を受けることが知られている。老化した皮膚では、表皮、真皮ともに細胞数が減少し、代謝機能が低下し、その結果、角質層の水分保持機能が低下して、皮膚が菲薄化した状態になり、柔軟性及び弾力性を失って、荒れ肌様の状態になるものと考えられている。
[0003]
このような皮膚の状態を指称して「皮膚バリア機能が低下した状態」と言うことがある。皮膚バリア機能とは、角質層が水分を保持する能力のことであり、これが低下すると、皮膚表面が乾燥し易くなって、種々の細菌、アレルゲン、刺激因子などが侵入しやすくなるという問題を生じることがある。この皮膚バリア機能は、皮膚の角質層水分量や経表皮水分蒸散量(TEWL)を指標として評価されるが・・・、皮膚バリア機能が異常をきたす典型的な疾患であるアトピー性皮膚炎患者において、各指標を健常人と比較すると、角質層水分量について約5分の1、経皮水分蒸散量について約4倍になるとの報告がある・・・。
[0004]
また、皮膚バリア機能が低下すると、シワが発生することが知られている・・・。シワの状態を評価するために、マウスに紫外線を連続照射しシワを誘発するモデルや、ミネラルや脂肪酸を欠乏させた特殊飼料をマウスに給餌してシワを誘発するモデルが知られている・・・。」

(ウ) 乙第3号証(特開2006-8571号公報)
a 「【0002】
皮膚の老化、肌荒れに伴う各種皮膚疾患などの原因や発症機構は多種多様であるが、その主な原因としては、皮膚の保湿機能の低下、生体内で生じた活性酸素、細胞外マトリックス構成成分の減少・変性などが挙げられる。
【0003】
環境などの外的要因やストレスなどの内的要因によって皮膚の保湿機能が低下すると、皮膚は乾燥し、弾力性も失われて、かさかさした状態になる。このような乾燥肌は、アトピー性皮膚炎や様々なスキントラブルを招くおそれがあり、さらには、シワなどの深刻な状態を招くと考えられている。したがって、皮膚組織に保湿成分を与えることにより、アトピー性皮膚炎や肌荒れなどの炎症、シワの形成などの皮膚の老化を予防・改善できるものと考えられる。」

(エ) 乙第4号証(特開2011-55743号公報)
a 「【0021】
ここで、ヒトの角質層は20層前後あり、奥行き方向によってカタラーゼ活性が変化し、角層の採取深度が皮膚内部に近づくほど高くなる。また、カタラーゼ活性は、急性の光ストレスでは上昇することもあるが、慢性の皮膚の光ストレスでは低下する。カタラーゼは抗酸化酵素であり、酸化ストレスを除去する機能を担っているので、その活性の低下は、シミやシワなどの老化をもたらす。」

(オ) 乙第5号証(日本化粧品技術者会誌、2010年、Vol.44、No.2、pp.139-142)
a 「皮膚における色素沈着の原因となるメラニン色素の合成は種々の外来性および内因性の刺激により促進される。紫外線や酸化ストレスにより細胞内で生じる活性酸素もその一つであるといわれており,メラノサイトにおいては,活性酸素がメラニン産生を促進することが知られている。この活性酸素を抗酸化物質により捕捉することでメラニン産生を抑制することがこれまでに報告されている^(1))。したがって,メラニン産生抑制においても生体酸化の制御が重要であることから,食品成分の抗酸化作用とメラニン産生抑制の関係について検討するため,2種の抗酸化評価試験とメラニン産生抑制試験を行った。」(139頁左欄2?13行)

b 「2.6. カタラーゼ活性阻害によるメラニン産生
B16メラノーマ細胞を24穴マイクロプレートに2.5×10^(4)cells/wellで播種し,1日間培養後,試料溶液とカタラーゼ阻害剤3-Amino-1H-1,2,4-triazole(AT)(和光純薬工業)5mMを添加し3日間培養し,2.4と同様にメラニン産生量を測定した^(6),7))。」(140頁左欄20?25行)

c 「活性酸素によるメラニン産生に対するシークヮーサー果汁,カフェイン酸の作用について調べるために,カタラーゼ活性阻害剤3-Amino-1H-1,2,4-triazole(AT)を用いて細胞内の過酸化水素濃度を増加させた。その結果,5mM AT処理画分のメラニン産生量は未処置対照の143%に増加した。カフェイン酸,シークヮーサー果汁添加画分においてはそれぞれ120%,90%まで抑制した(Fig.-5)。」(141頁右欄3?10行)

d 「チロシナーゼのmRNA発現においては5mM AT処理により,発現量が未処置の4.7倍に上昇した。しかし,カフェイン酸,シークヮーサー果汁添加画分においてmRNA発現の抑制はほとんど認められなかった(Fig.-6)。
・・・
チロシナーゼmRNAの発現からは,Kargら^(6))が報告したようにカタラーゼ活性阻害により増加した過酸化水素がチロシナーゼの発現を上昇させ,メラニン産生が増加したことが示唆された。」(142頁左欄1?14行)

(カ) 乙第6号証(J. Cosmet. Dermatol.、2012年、Vol.11、No.1、pp.3-8の要約)
a 「NADHデヒドロゲナーゼの阻害は、メラノサイト刺激性サイトカインのmRNA発現を上方制御した。さらに、NDUFB7 mRNAのレベルは、インビボでの色素沈着していない皮膚の領域よりも色素沈着している領域の方が低かった。これらの結果は、老化によるNADHデヒドロゲナーゼの減少が皮膚色素沈着に関与することを示唆している。」(要約)

(キ) 乙第7号証(日本化粧品技術者会誌、1999年、Vol.33、No.1、pp.16-26)
a 「これまでは角層細胞の接着に細胞間脂質が主要なはたらきをしていると考えられてきた^(2))。これに対し電子顕微鏡の観察像からデスモソームが細胞接着の主体であるとする説も報告されている^(3),4))。・・・これらのことは角層の脱落にはデスモソームの消化が不可欠であることを示している。実際にデスモソームが酵素により分解され角層剥離が起こることが報告されている^(5),6))。」(17頁左欄11?23行)

b 「3.5. 角層細胞の接着・剥離に影響する因子
角層細胞の接着にデスモソームが大きな役割を果たし,トリプシン様,キモトリプシン様の2種類の酵素がデスモソーム分解をすることにより角層が脱落するという機構が示された。・・・
角層剥離に影響するもう一つの因子として酵素活性の低下があった。Fig.-8に示したようにトリプシン様酵素の活性は年齢とともに低下することがわかった。加齢による角層肥厚にも,トリプシン様酵素の活性低下が関与している可能性が示された。」(20頁右欄下から7行?21頁左欄13行)

c 「酵素阻害剤により酵素活性を抑制することによりデスモソームの分解,角層シートの分散が抑制された。逆に酵素活性を抑制しないときはデスモソームは分解し,角層シートは分散した。この結果は角層細胞の接着に対するデスモソームの関与を支持するものである。
以上の結果から角層細胞の接着にはこれまでいわれてきた細胞間脂質^(2))のほかに,デスモソームが重要な役割を果たしていることが明らかになった。角層が剥離していくためにはこの接着蛋白質を分解しなくてはならないが,トリプシン様,キモトリプシン様の2種類の酵素によりデスモソームが分解され角層剥離がおこるメカニズムを明らかできた。」(23頁右欄下から5行?24頁左欄10行)

d 「角層剥離に影響する他の因子として酵素活性自体の低下があった。トリプシン様酵素の活性が年齢とともに低下することが明らかになった(Fig.-8)。角層が厚くなる魚鱗癬では両酵素の活性が低下することはすでに報告したが^(22)),加齢による角層肥厚にトリプシン様酵素の活性低下が関与している可能性が示された。この場合には保湿剤のみでは有効な改善効果は得られない。酵素活性を上げるか,デスモソームの分解を促進する薬剤が必要である。」(24頁左欄下から2行?右欄8行)

(ク) 乙第8号証(国際公開第2012/115247号)
a 「[0003]
LundstromとEgelrudは、キモトリプシン様セリンプロテアーゼがSCに存在していて剥離に関与していることを報告している・・・。この酵素は、ヒトの足裏のSCから角層キモトリプシン酵素として精製され、角層キモトリプシン酵素をコードしているcDNAは、ヒトケラチノサイトcDNAライブラリーから単離された・・・。本発明者は、キモトリプシン酵素だけでなく、トリプシン様セリンプロテアーゼも足裏以外でのSCの剥離プロセスに関与していることを示した。最近の研究により、15種類のセリンプロテアーゼ(それをカリクレイン1?15(KLK1?15)と呼ぶ)をコードしているヒト組織カリクレイン遺伝子ファミリーが染色体19q13.4にクラスターとして位置していることが明らかにされた・・・。これらセリンプロテアーゼの多くはヒト組織で広く発現しており、その中に皮膚が含まれる。剥離への関与が以前に明らかにされたこれらプロテアーゼは、カリクレインファミリーのメンバーとして新たな命名されている。すなわち、角層キモトリプシン酵素はカリクレイン7(KLK7、hK7)と命名され・・・、トリプシン様酵素はカリクレイン5(KLK5、hK5)と命名された・・・。KLK5とKLK7が剥離において極めて重要な機能を有する。」

(ケ) 乙第9号証(日本化粧品技術者会編、化粧品辞典、丸善株式会社、2003年、pp.378-381、384-387、436-437)
a 「(1) 角化亢進[hyperkeratosis] 表皮のターンオーバーが異常に速まり,その結果,角層の過剰形成や角層剥離の遅延が生じ角層が厚くなる.皮膚の外観が荒れることが多い。」(379頁右欄下から10?6行)

b 「角栓 [pore-clogging matter]
毛包漏斗部(→毛包)の表皮組織が角化亢進(→角化)を起こし,角層^(*)が剥離しにくくなって堆積し,厚く強固になったもの.角栓はにきび^(*)の発生過程においてもっとも初期の毛穴詰まりの原因となり,皮脂の排泄を阻害し面皰^(*)(めんぽう)形成を引き起こす.・・・毛穴の詰まりに対しては・・・最近ケミカルピーリング^(*)といわれる方法が行われるが,これはグリコール酸などの角層剥離作用のある化合物を皮膚に塗布し,毛穴周囲の厚くなった角層を除去することで毛穴が開放され詰まった皮脂を除去しやすくするものである.」(380頁右欄9行?下から2行)

c 「顔面では,皮膚の乾燥,水分と油分のモイスチャーバランス^(*)の乱れ,精神的ストレス^(*)あるいは加齢によって,角層のターンオーバー^(*)や剥離がスムーズにいかず肌表面に角層が残りやすくなる.余分な古い角層は,皮膚の透明感を消失させ,くすみがちな肌にしたり,ごわごわした肌感触や,白く粉をふいた状態になって化粧のりを悪くしたりと,肌の美しさを損なわせる.このような場合には,角層細胞間の接着力を弱める角層剥離促進剤,角層ターンオーバーを整える角化調整剤,肌荒れ改善剤などを配合した洗顔料や化粧水などを用いると,無理なく余分な角層を取り除くことができる.」(384頁左欄17?33行)

d 「角層肥厚 [thickening of stratum corneum]
角層^(*)の厚さが生理的条件下よりも厚くなっている状態のことで,角層重層化ともいう.・・・さまざまな要因により,角層剥離(→角化)がスムーズに進行しなくなったりすると角層が厚くなる状態のこと.表皮ターンオーバーが遅くなる高齢者などで生じやすい.要因の一つとして,角層水分量^(*)が低下して角層接着にかかわるデスモソーム^(*)の分解が進行しないという機構が考えられている.
角層肥厚はまた,皮膚の外観(光学特性)にも影響を与え,いわゆるくすみ^(*)の発生要因の一つと考えられている.角層肥厚を改善する目的で,角層剥離促進剤などが使われる場合がある.」(386頁右欄下から4行?387頁左欄16行)

e 「毛穴 [pores (of the skin)]
・・・
脂腺で生成される脂質^(*)の主成分はトリグリセリド,ワックスエステル,スクワレンである(→皮脂).皮脂成分のトリグリセリドから産生された遊離脂肪酸は毛漏斗部を刺激して角化^(*)亢進を引き起こす.毛穴が目立つ人では,毛漏斗部の不全角化と不飽和脂肪酸の産生が亢進している.角化が亢進し,そこに角化物や皮脂がたまると黒褐色の点がみられる.これがいわゆる毛穴の黒ずみである.」(436頁左欄1?20行)

(なお、以下、乙第1号証などを単に「乙1」などという。)

ウ そうすると、乙1?9の摘記事項より、上記4種の酵素と肌状態との関連について、以下の事項が本件特許の出願前において技術常識であるものと認められる。

(ア) カスパーゼ-14の量が減少すると、皮膚の水分レベルが減少して皮膚バリア機能が低下し(イ(ア)a?c)、その結果しわが発生する(イ(イ)a及びイ(ウ)a参照)。しわが肌の凹凸の原因であることは当業者にとって技術常識であるから、カスパーゼ-14の活性低下を抑制することで、皮膚バリア機能が保持され、しわ及び肌の凹凸を改善できる。

(イ) カタラーゼは抗酸化酵素であり、その活性が低下するとしみやしわ(イ(エ)a参照)、及びメラニン産生による皮膚の色素沈着(イ(オ)a?d参照)をもたらす。上述のとおり、しわが肌の凹凸の原因であることは技術常識であり、また、しみ及び皮膚の色素沈着が肌の明るさの低下の原因であることも当業者にとって技術常識であるから、カタラーゼの活性低下を抑制することで、しわ、肌の凹凸及び肌の明るさを改善できる。

(ウ) NADHデヒドロゲナーゼについて
NADHデヒドロゲナーゼの阻害は、皮膚の色素沈着をもたらす(イ(カ)a参照)。皮膚の色素沈着が肌の明るさの低下の原因であることは当業者にとって技術常識であるから、NADHデヒドロゲナーゼの活性低下を抑制することで、肌の明るさを改善できる。

(エ) カリクレイン-5について
トリプシン様酵素及びキモトリプシン様酵素は、角層細胞の接着因子であるデスモソームを分解し、角層を剥離させる役割を有するところ(イ(キ)a?d参照)、前記トリプシン様酵素とは「カリクレイン-5」のことであり(イ(ク)a参照)、角化が亢進すると、角層が肥厚してくすみがちな肌やごわごわした肌感触になり(上記イ(ケ)a、c、d参照)、毛穴の黒ずみを生じる(上記イ(ケ)b、e参照)。くすみは肌の明るさが低下した状態であること、ごわごわした肌感触は肌の凹凸によるものであること、及び、毛穴の黒ずみによって毛穴が目立つことは、当業者にとって技術常識であるから、上記角層を剥離させる役割を有するカリクレイン-5の活性低下を抑制することで、肌の明るさ、肌の凹凸及び毛穴目立ちを改善できる。

エ 上記アで述べた本件特許明細書の記載、及び、上記ウに示した技術常識を考慮すると、本件特許明細書の試験例において、モモ葉エキス又はセイヨウシロヤナギ葉エキス、並びにポリエチレングリコールの組合せによりカスパーゼ-14、カタラーゼ、NADHデヒドロゲナーゼ及びカリクレイン-5のUVB照射による活性低下を抑制する効果が示されているのだから(【0019】?【0027】)、その結果として肌の明るさ、毛穴の目立ち、しわ及び肌の凹凸が改善されることを当業者は理解するものと認められる。
したがって、本件訂正後の請求項2?4には、当業者が「肌状態に関連する酵素活性を向上させ、肌状態を改善する皮膚外用剤を提供する」という本件特許発明の課題を解決しうると認識できる範囲のものが記載されていると認められる。
よって、取消理油2によっては、本件訂正後の請求項2?4に係る特許を取り消すことはできない。


第6 取消理由通知において採用しなかった特許異議申立理由について
申立理由1?3は取消理由通知に記載した取消理由1と同旨であるから、取消理由通知において採用しなかった申立理由4?7について以下に述べる。

1.合議体の判断
(1) 申立理由4、5(特許法第29条第2項)について
申立理由4、5は、本件訂正前の請求項2を取消しの対象としていなかったところ、訂正後の本件特許発明2は、上記訂正前の請求項2の発明特定事項の全てを含むものである。
そうすると、上記第2のとおり本件訂正が認められたので、本件特許発明2及びこれを引用する本件特許発明3、4は、実質的に申立理由4、5において取消しの対象としていない請求項に係る発明となるから、申立理由4、5は、理由がない。

(2) 申立理由6(特許法第29条第1項柱書)、申立理由7(同法第36条第6項第1号)について
ア 申立理由6、7は、次の(ア)、(イ)に集約されるものである。
(ア) 酵母や細胞ではなく酵素液にヒートショックプロテイン産生促進成分を添加しても、ヒートショックプロテインが産生されないことは当業者にとって明白である。
そうすると、本件特許明細書の試験例は、モモ葉エキス又はセイヨウシロヤナギ葉エキスがヒートショックプロテイン産生促進成分であるとして、当該エキスを酵素液に添加した場合にヒートショックプロテインの産生が促進されるという誤った前提に基いて科学的に正しくない試験を行っているから、本件特許発明2?4は、その完成に向けてさらなる追加実験を要し、未完成発明である。
また、そのような誤った前提に基く試験例の結果をもって、本件特許発明2?4が肌状態に関連する酵素活性を向上させるという課題を解決できるかが当業者にとって不明であるから、請求項2?4の記載はサポート要件を満たさない。

(イ) 本件特許明細書等には、本件特許発明の皮膚外用剤を皮膚に適用した場合に、カリクレイン-5等の酵素活性が高まること、また肌状態が改善されるということを裏付ける試験例は開示されていない。
また、角質細胞中においてカリクレイン-5がどの程度の割合で変性しているか、角質細胞の外部から別途ヒートショックプロテイン産生促進成分を添加したところで、変性したカリクレイン-5等が修復されるのか、これにより本当に肌状態が改善されるのかが、当業者にとって不明である。
したがって、肌状態を改善する効果があると主張するのであれば、本件特許発明の皮膚外用剤を皮膚に適用する等して効果を確認するためのさらなる追加実験を行う必要があり、本件特許発明2?4は未完成発明である。
また、本件特許発明2?4によって、肌状態を改善するという課題を解決できるか当業者にとって不明であるから、請求項2?4の記載はサポート要件を満たさない。

イ 申立理由6、7についての合議体の判断
(ア) そこで検討するに、まず上記ア(ア)について、本件特許明細書の試験例には、ヒトの顔部の角層細胞から抽出した酵素液に、モモ葉エキス又はセイヨウシロヤナギ葉エキスとポリエチレングリコールを添加したところ、UVB照射による各酵素活性の低下が抑制されたという具体的な実験データが開示されている(【0019】?【0027】)。
そして、本件特許の出願時の技術常識から、これらの酵素の活性低下が抑制されれば各種肌状態が改善されると当業者が理解することは、上記第5の2(2)で述べたとおりである。
したがって、ヒートショックプロテインの産生が促進されるか否かに関わらず、本件特許発明2?4の皮膚外用剤は各酵素の活性低下を抑制することで肌状態の改善効果を奏するものであるから、完成された発明である。また、請求項2?4には、「肌状態に関連する酵素活性を向上させ、肌状態を改善する皮膚外用剤を提供する」という課題を解決できると当業者が認識できる範囲のものが記載されているので、サポート要件を満たしている。

(イ) また、上記ア(イ)について、本件特許明細書【0024】には、「・・・紫外線を照射しない場合の各酵素の活性はコントロールを100%に対し170?180%であった。」と記載されており、ここで、「コントロール」とは、紫外線(UVB)を照射した後、モモ葉エキス、セイヨウシロヤナギ葉エキス、ポリエチレングリコールのいずれも添加しないものであるから、顔部の角質細胞から抽出した酵素液中の酵素活性がUVB照射によって低下したものと認められる。
そうすると、通常UVBに曝されている皮膚においても、程度の差こそあれ、角層細胞に存在する上記酵素の活性が低下していると考えるのが相当であるところ、低下していないと解すべき特段の理由は見いだせない。そして、本件特許発明の皮膚外用剤を適用すれば、適用された皮膚の角層細胞において当該酵素の活性低下が抑制され、その結果肌状態が改善されると当業者は理解するから、本件特許発明2?4は完成された発明である。また、請求項2?4には、上記課題を解決できると当業者が認識できる範囲のものが記載されており、サポート要件を満たしている。

エ したがって、異議申立人の主張はいずれも採用できない。


第7 むすび
以上のとおりであるから、取消理由通知に記載した取消理由及び特許異議申立書に記載した特許異議申立理由によっては、本件請求項〔2?4〕に係る特許を取り消すことはできない。
また、他に本件請求項〔2?4〕に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。
そして、請求項1に係る特許は、本件訂正請求により削除された。これにより、異議申立人の請求項1に係る特許についての特許異議申立ては、対象となる請求項が存在しないものとなったため、特許法第120条の8第1項で準用する同法第135条の規定により却下する。
よって、結論のとおり決定する。
 
発明の名称 (57)【特許請求の範囲】
【請求項1】(削除)
【請求項2】
モモ葉エキス及び/又はセイヨウシロヤナギ葉エキスと、重量平均分子量が2000?5000であるポリエチレングリコールを含有し、
実質的に油剤を含有しないことを特徴とする、皮膚外用剤。
【請求項3】
前記皮膚外用剤が改善する肌状態が、肌の明るさ、毛穴の目立ち、しわ、および肌の凹凸からなる群から選択される1種以上であることを特徴とする請求項2に記載の皮膚外用剤。
【請求項4】
化粧料であることを特徴とする請求項2又は3に記載の皮膚外用剤。
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
異議決定日 2018-11-06 
出願番号 特願2013-240544(P2013-240544)
審決分類 P 1 651・ 537- YAA (A61K)
P 1 651・ 121- YAA (A61K)
P 1 651・ 113- YAA (A61K)
P 1 651・ 1- YAA (A61K)
最終処分 維持  
前審関与審査官 新熊 忠信  
特許庁審判長 田村 聖子
特許庁審判官 長谷川 茜
大久保 元浩
登録日 2017-08-04 
登録番号 特許第6185372号(P6185372)
権利者 ポーラ化成工業株式会社
発明の名称 皮膚外用剤  
代理人 村松 大輔  
代理人 村松 大輔  
代理人 辻田 朋子  
代理人 辻田 朋子  

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