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審決分類 審判 全部申し立て 1項3号刊行物記載  H04M
審判 全部申し立て 2項進歩性  H04M
管理番号 1347694
異議申立番号 異議2018-700799  
総通号数 230 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 2019-02-22 
種別 異議の決定 
異議申立日 2018-10-03 
確定日 2019-01-07 
異議申立件数
事件の表示 特許第6307657号発明「情報処理装置、発信者情報表示システム及びプログラム」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。 
結論 特許第6307657号の請求項1ないし8に係る特許を維持する。 
理由 1 手続の経緯
特許第6307657号の請求項1?8に係る特許についての出願は、平成29年11月30日に出願され、平成30年3月16日にその特許権の設定登録がされ、平成30年4月4日に特許掲載公報が発行された。その後、その特許に対し、平成30年10月3日に特許異議申立人澤木紀一(以下、「異議申立人」という。)より、全請求項に対して特許異議の申立てがなされたものである。

2 本件発明
特許第6307657号の請求項1?8の特許に係る発明は、それぞれ、その特許請求の範囲の請求項1?8に記載された事項により特定される次のとおりのものである。
「【請求項1】
電話番号と当該電話番号に対応する名称情報とを関連付けたデータを含む第1のデータを管理するサーバ装置と通信を行う第1の通信手段と、
基本ソフトウェアによって制御されるとともに、前記基本ソフトウェア上で動作するアプリケーション・プログラムを実行するプロセッサと、
前記基本ソフトウェアと前記アプリケーション・プログラムとを記憶する領域と、秘匿領域を含む第1の記憶手段と、
発信元電話機より電話着信を受ける第2の通信手段と、
を備え、
前記アプリケーション・プログラムは、前記プロセッサを
前記サーバ装置に対して、前記第1のデータのうち利用者に対応する第2のデータの取得要求を送信し、前記サーバ装置から受信した前記第2のデータを前記秘匿領域に格納する取得手段と、
前記秘匿領域に格納されている前記第2のデータのうち少なくとも電話番号及び名称情報を、前記秘匿領域に格納されており前記発信元電話機からの前記電話着信を受けた場合に前記基本ソフトウェアが検索可能な第1の発信者データへ登録する登録手段と、
して機能させる
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記基本ソフトウェアは、前記プロセッサを、前記アプリケーション・プログラムに対し前記電話着信に関連する動作を許可する権限を付与する権限付与手段としてさらに機能させ、
前記登録手段は、前記権限付与手段によって付与されている場合に、前記第1の発信者データへの登録処理を実行する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記第1の記憶手段は、前記利用者からアクセス可能である公開領域をさらに含み、前記公開領域には、前記アプリケーション・プログラムが前記第1の記憶手段に格納される前から利用可能な既存機能によって前記利用者の登録命令に応じて登録された少なくとも電話番号と名称情報とを組み合わせたデータを含む第2の発信者データが格納され、
前記発信元電話機より前記電話着信を受けた場合に、前記発信元電話機の発信者電話番号に基づいて前記第2の発信者データを検索し、前記第2の発信者データに前記発信者電話番号が含まれない場合に、前記第1の発信者データを検索する検索手段と、
前記電話着信を受けた場合に発信元に関する情報を表示し、前記第1の発信者データに前記発信者電話番号が含まれる場合に、前記発信者電話番号に対応する名称情報を表示する表示手段と、
をさらに備える
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記第1の記憶手段は、前記サーバ装置が前記利用者を認証するための利用者データを格納し、
所定の時間間隔で利用者データを前記サーバ装置に送信し、前記サーバ装置から認証結果を取得する認証手段をさらに備え、
前記取得手段は、前記認証結果が成功を示す場合に、前記サーバ装置に対して前記第2のデータの取得要求を送信する
ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記取得手段は、前記第2のデータを暗号化し、
前記登録手段は、前記暗号化された前記第2のデータを復号する
ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の情報処理装置及びサーバ装置を含む発信者情報表示システムであって、
前記サーバ装置は、
前記利用者を認証する利用者識別手段と、
前記利用者の属性情報と、前記第1のデータとを格納する第2の記憶手段と、
前記情報処理装置からの前記取得要求に応じて、前記第1のデータのうち、前記属性情報に基づき前記利用者がアクセス可能なデータを選択することにより前記第2のデータを生成するデータ生成手段と、
前記第2のデータを前記情報処理装置へ送信する通信手段と、
を備える
ことを特徴とする発信者情報表示システム。
【請求項7】
前記第1のデータは、前記第1のデータに含まれるデータごとに設定可能なソート順情報を含み、
前記データ生成手段は、前記ソート順情報に基づいて前記第2のデータを生成する
ことを特徴とする請求項6に記載の発信者情報表示システム。
【請求項8】
コンピュータの基本ソフトウェアによって制御されるとともに、前記基本ソフトウェア上で動作するプログラムであって、
前記コンピュータを、
サーバ装置に対して、前記サーバ装置が管理する電話番号と当該電話番号に対応する名称情報とを関連付けた第1のデータのうち利用者に対応する第2のデータの取得要求を送信する手段と、
前記サーバ装置から受信した前記第2のデータを前記コンピュータが備える記憶手段の秘匿領域に格納する手段と、
前記秘匿領域に格納されている前記第2のデータのうち少なくとも電話番号及び名称情報を、前記秘匿領域に格納されており発信元電話機からの電話着信を受けた場合に前記基本ソフトウェアが検索可能な発信者データへ登録する手段と
して機能させるためのプログラム。」(以下、請求項1?8に係る発明を、順に「本件発明1?8」という。)

3 申立理由の概要
異議申立人は、本件発明は、理由(その1)及び理由(その2)により、取り消されるべき旨を主張する。
3-1 理由(その1)の概要
異議申立人は、理由(その1)として、主たる証拠として
甲1号証:特開2015-198381号公報
及び従たる証拠として、
甲2号証:特開2005-79845号公報
甲3号証:特開2009-21746号公報
甲4号証:特開2016-206771号公報
甲5号証:特開2008-98775号公報
甲6号証:特開2007-318245号公報
甲7号証:特開2015-228636号公報
を提出し、請求項1?8に係る特許は特許法第29条第2項の規定に違反してされたものであるから、請求項1?8に係る特許を取り消すべきものである旨主張する。
3-2 理由(その2)の概要
異議申立人は、理由(その2)として、主たる証拠として
甲8号証:「Call Directory Extensionの部分だけ翻訳してみた」ウェブページ
甲9号証:「CallKit | Apple Developer Documentation」インターネットアーカイブに保存されている、2017.7.14時点における Apple Inc.社のウェブページ
及び従たる証拠として、
甲10号証:「CallKitの概要とCall Directory Extensionでできること、できないこと」ウェブページ
甲11号証:「iPhone仕事術!/ビジネスで役立つ74の方法」(抜粋)
を提出し、請求項1?3及び8に係る特許は特許法第29条第1項第3号ないし同法第29条第2項の規定に違反してされたものであるから、請求項1?3及び8に係る特許を取り消すべきものである旨主張する。

4 甲号証の記載
(1)甲1号証には(下線は当審で付加した)、
「【0002】
近年、企業の営業所等の拠点と営業担当者、・・・・・が多用される。通常、スマートフォンは装置の内部に電話帳機能を有している。この電話帳機能は、通信の相手方となり得る者(この場合には発信者)の所属する会社等の組織名・部門名・担当者の氏名等(発信元情報)と当該相手方の電話番号(発信元番号)とを予め関連付けて記憶するものである。そして、呼出音とともに、自分と通信を確立しようとしている者の発信元情報を自分のスマートフォンの画面に表示することができる。また、この電話帳機能を利用して、発信元番号(例えば、4桁?12桁程度の数字)を素早く検索して、迅速に目的とする相手方との間で通信を確立することができる。」

「【0026】
ここで、スマートフォンとは、PDA(Personal Digital Assistant:携帯情報端末)に通話、通信機能を付加した装置の総称をいい、多機能携帯電話とも称される端末装置である。」

「【0035】
インターネット上プッシュ通知サーバ30は、スマートフォン62またはスマートフォン63のオペレーティングシステム(OS)に対して一方的な通知(プッシュ通知)を送るサービス(プッシュ通知サービス)をするためのサーバである。(以下略)」

「【0041】
「通信網利用者情報提供システムの動作について」
(発信元である顧客の電話機を着信先である社員のスマートフォンに接続する場合の動作について)
図2は、通信網利用者情報提供システムにおいて、顧客の固定電話機または顧客のスマートフォンを社員のスマートフォン(社員スマートフォン)に接続する場合の一実施形態の動作の概念図である。」

「【0043】
図3は、顧客情報データベースサーバに記憶される顧客情報データベースの概念図である。
【0044】
図2に示すステップ(ST1)ないしステップ(ST12)に沿って通信網利用者情報提供システム1の動作について説明するに先立ち、図3を参照して、顧客情報データベースサーバ11に記憶される顧客情報データベースについて説明をする。
【0045】
図3に示す顧客情報データベースは、顧客情報データベースサーバ11の不揮発性メモリ、または、ハードディスクドライブの所定の記録領域に形成される。例えば、64ビットのアドレスで指定される一つの記憶領域には、最下位ビット(LSB:least significant bit)から最上位ビット(MSB:most significant bit)までを適宜のビット数毎に分割して、組織名、部門名、氏名、固定通信網電話番号、移動体通信網電話番号、スマートフォン識別情報、スマートフォンのログイン情報(以下では単にログイン情報と省略する)の各情報の記憶領域が配される。」

「【0058】
ステップ(ST3)において、発信元である顧客の固定電話機51、スマートフォン61ないしスマートフォン63は、構内交換機20と接続され、構内交換機20に着信先との接続を要求する。具体的には、発信元である固定電話機51、スマートフォン61ないしスマートフォン63は、社員が所属する部門の電話番号、または、社員毎に割り当てられた電話番号を着信先番号として発信する。」

「【0067】
ステップ(ST6)において、顧客情報データベースサーバ11は、ウエブ用電話帳サーバ12に対して、着信先のスマートフォン識別情報(図2では、スマートフォン62のスマートフォン識別情報)/発信元番号/発信元情報/PBX発信元番号を送出する。
【0068】
ステップ(ST7)において、ウエブ用電話帳サーバ12の中央演算装置は、以下の(1)ないし(4)の情報をインターネット上プッシュ通知サーバ30に対して送出する。
(1) 着信先のスマートフォン識別情報
(2) 発信元番号(例えば、固定電話機51またはスマートフォン61の電話番号)
(3) 発信元情報(固定電話機51またはスマートフォン61の電話番号に対応する顧客情報)
(4) PBX発信番号
【0069】
ステップ(ST8)において、インターネット上プッシュ通知サーバ30は、プッシュ通知によってスマートフォン識別情報が特定するするスマートフォン62に対して、(2)発信元番号、(3)発信元情報、(4)PBX発信番号、を送出する。ここで、PBX発信元番号とは、構内交換機20が有する電話番号である。」

「【0072】
インターネット40を介してのスマートフォン62に対する情報の送出に際してはインターネット上プッシュ通知サーバ30を用いる。より、具体的には、ウエブ用電話帳サーバ12は、インターネット40およびインターネット上プッシュ通知サーバ30を介してスマートフォン62に対して、(2)発信元番号と(3)発信元情報とを送出している。
インターネット上プッシュ通知サーバ30は、着信先のスマートフォン識別情報を知っていれば、一方的にスマートフォン識別情報で特定するスマートフォン(例えば、スマートフォン62)のオペレーティングシステム(OS)に対して、(2)発信元番号、(3)発信元情報、および(4)PBX発信番号をペイロード(Payload)とするプッシュ通知を行うことができる。」

「【0075】
ステップ(ST9)において、スマートフォン62のオペレーティングシステム(OS)は、スマートフォンの画面上に以下の(1)、(2)を表示させる。
(1)発信元番号
(構内交換機(PBX)20で取得した固定電話機51またはスマートフォン61の発信元番号)
(2)発信元番号に対応する発信元情報
(顧客情報データベースサーバ11で得られる、構内交換機20が取得した固定電話機51またはスマートフォン61の電話番号に対応する発信元情報)
【0076】
スマートフォン62の画面上の表示は、元来、スマートフォン62に備わっている電話帳機能をそのまま流用して行う。そのために、一旦、スマートフォン62の電話帳に、発信元番号と発信元番号に対応する発信元情報(発信元情報)とを書き込む。そして、電話帳機能が起動してから所定時間後(例えば、発信元番号と発信元番号に対応する発信元情報とを書き込んでから15秒後)に、この発信元番号と発信元情報とを削除する。このようにして、スマートフォン62の電話帳には、インターネット上プッシュ通知サーバ30が送出した発信元番号と発信元情報とが、スマートフォン62の電話帳に記憶されないようにする。」

「【0092】
(発信元である社員のスマートフォンから着信先である他の社員のスマートフォンまたは顧客の電話機または顧客のスマートフォンに接続する場合の動作について)
スマートフォン62の電話帳には、上述したように仕事関係者に関する情報の一部または全部が存在しない。ここで、仕事関係者の電話帳を保持すること自体が秘密の漏洩の観点より問題となるから、仕事関係者の電話帳に関する手書きメモ帳、仕事関係者の電話帳に関するPDA等の電子的なメモ帳を保持することも適切ではない。よって、着信先の顧客の固定電話機または顧客のスマートフォンに電話をする場合は、自分が所属する部門または代表電話に連絡して、その都度、着信先の電話番号を教えてもらうこととなる。しかしながら、このような手段は、ビジネス効率が悪い。そこで、効率よくスマートフォン62から顧客の電話機(例えば、固定電話機51またはスマートフォン61)に接続する技術が望まれる。
【0093】
図4は、通信網利用者情報提供システムにおいて、社員のスマートフォンを顧客の電話機に接続する場合の一実施形態の動作の概念図である。」

「【0096】
また、社員のスマートフォン62を顧客の電話機51に接続する場合の処理においては、社員のスマートフォン62が発信元であるので、着信先の電話番号を探し出さなければ通話は成立しない。よって、着信先の電話番号を探し出す処理が追加されることになる。着信先の電話番号を探し出した後の処理は、図2を参照して既に説明した構内交換機20を介した着信先との接続の処理と同様である。」

「【0100】
「社内」とは、社内電話帳である。社内電話帳には、その会社に属する電話の電話番号または、使用者が社員である電話機の電話番号が登録されている。社内電話帳には、社内の電話機または社員(ログインIDとパスワード等を用いて社員であることを認識できる。)が使用する予め登録した電話機の電話番号のスマートフォンのみがアクセスできる。社内電話帳は、顧客情報データベースサーバ11の特定の領域に配されるか、顧客情報データベースサーバ11のデータに社内電話帳である旨のインデックスが付されている。
【0101】
「共有」とは、共有電話帳である。共有電話帳には、社員の中で仕事内容が密接に関連する社員または関係者(例えば、プロジェクトチームのメンバー等)が登録されている。共有電話帳は、予め登録した者または予め登録した電話番号のスマートフォンのみがアクセスできる。共有電話帳は、顧客情報データベースサーバ11の特定の領域に配されるか、顧客情報データベースサーバ11のデータに共有電話帳である旨の共有毎の特定のインデックスが付されている。
【0102】
「個人」とは、個人電話帳である。個人電話帳には、個々の特定の社員にとって仕事上必要な電話番号が登録されている。共有電話帳は、その特定の社員または、その特定の社員が使用する予め登録した電話番号のスマートフォンのみがアクセスできる。個人電話帳は、顧客情報データベースサーバ11の特定の領域に配されるか、顧客情報データベースサーバ11のデータに個人電話帳である旨の特定人固有のインデックスが付されている。
【0103】
「部署」とは、部署電話帳である。部署電話帳には、個々の特定の部署に属する社員の電話番号が登録されている。部署電話帳には、社員または、社員が使用する予め登録したスマートフォンのみがアクセスできる。部署電話帳は、顧客情報データベースサーバ11の特定の領域に配されるか、顧客情報データベースサーバ11のデータに部署電話帳である旨の部署固有のインデックスが付されている。例えば、社員数が1万人の会社においては、社内電話帳を用いると所望の着信先の検索に長時間を要するが、部署電話帳を用いれば短時間に所望の着信先の検索が可能となる。」

「【0105】
また、スマートフォン62のオペレーティングシステムは、例えば、「社内」、「共有」、「個人」、「部署」のいずれかのアイコンにスマートフォン62の使用者がタッチする時間が一定時間以上であれば「一括検索」を行うと認識する。また、例えば、「社内」、「共有」、「個人」、「部署」のいずれかのアイコンと「キーパッド」のアイコンを同時にタッチすれば「個別検索」を行うと認識する。ここで、「一括検索」とは該当する電話帳のすべてのデータをスマートフォンの電話帳に書き込んで検索を行うことをいう。一方、「個別検索」とは、1個の検索着信先番号(検索した着信先の電話番号)とその検索着信先番号に対応する検索着信先情報を表示するものである。「一括検索」を用いれば、一度に多量の検索結果が得られるものの、スマートフォン62の電話帳に書き込むまでの時間が長くなり、また、検索結果から所望の情報を選び出すのにも時間がかかる。一方、「個別検索」を用いる場合には、例えば、氏名がはっきりと分かっている等、情報が正確であれば、瞬時に1個の所望の検索結果を選び出すことができるが、情報が不正確な場合には所望の検索結果にたどり着くまでに手間がかかることとなる。
【0106】
「一括検索」に際しては、「社内」、「共有」、「個人」、「部署」のいずれかを所定時間以上タッチすることによって、スマートフォン62は、電話帳のダウンロードをウエブ用電話帳サーバ12に依頼し、インターネット上プッシュ通知サーバ30を介して該当する電話帳の全体を検索結果としてスマートフォン62の電話帳に書き込み、それを利用することができる。例えば、「一括検索」で「社内」を選択するばあいの例を、図6(4)に示す。
【0107】
「個別検索」に際しては、「社内」、「共有」、「個人」、「部署」のいずれか、および、所定の「キーパッド」を同時にタッチすることによって、スマートフォン62は、電話帳のダウンロードをウエブ用電話帳サーバ12に依頼し、インターネット上プッシュ通知サーバ30を介して該当する電話帳の中の1個の検索結果をスマートフォン62の電話帳に書き込み、それを利用することができる。」

「【0121】
ステップ(ST9')において、スマートフォン62のオペレーティングシステム(OS)は、スマートフォンの画面上に、外部からの着信ではなく、「検索結果」であることを明示できるようにして以下の(1)、(2)を表示させる(図6(4)、図7を参照)。
(1)検索着信先番号
(顧客情報データベースサーバ11の個人電話帳で検索した着信先番号の候補)
(2)検索着信先番号に対応する検索着信先情報
(顧客情報データベースサーバ11の個人電話帳で検索した着信先情報)
【0122】
スマートフォン62の画面上の表示は、元来、スマートフォン62に備わっている電話帳機能の電話番号検索の機能をそのまま流用して行う。そのために、一旦、電話帳に、検索着信先番号と検索着信先情報とを書き込む。そして、電話帳に検索着信先番号と検索着信先情報とを書き込んでから、例えば、15秒後に、これらを削除する。このようにして、検索着信先番号と検索着信先情報とが、スマートフォン62の電話帳に記憶されないようにする。」

「【0161】
「スマートフォンのアプリケーションプログラムの動作の概要」
【0162】
スマートフォン62におけるアプリケーションプログラムの動作の概要について説明をする。以下の説明はスマートフォン62を使用する者が行う処理が主となる。スマートフォン62のオペレーティングシステムが直接に行う処理、または、スマートフォンのOSがスマートフォン62のハードウエアを制御して行う処理については、2重鉤括弧を用いて、≪スマートフォン62のオペレーティングシステムは・・・・≫のように記載する。なお、アプリケーションプログラムは、種々の機能を有するが、上述した通信網利用者情報提供システム1、通信網利用者情報提供サーバ10が関係する部分についてのみ、使用する者が行う処理、スマートフォンのOSが行う処理について説明をする。」

「【0165】
スマートフォン62は、アドレスバーに所定のURLを入力してブラウザを起動する(図6(1)のブラウザ起動時の画面を参照)。
ブラウザの画面から「ログインID」、「パスワード」を入力する。
入力後、「ログイン」をタップしてログインする。
「ログイン状態を保持する」にチェックを入れログインすると、次回にアプリケーションを立ち上げた時に、ログインIDとパスワードを入力する必要がない。なお、ログアウトした場合以外は、スマートフォン62の電源をオフにしてもログイン状態は保存される。しかしながら、上述したようにスマートフォン62の電話帳の検索機能が盗難等によって悪用されないようにするために、「ログイン状態を保持する」にチェックを入れずに、一定時間以上スマートフォンを使用しない場合には、再び、スマートフォンの要求に従いログインIDとパスワードを入力しなければならないようにすることが望ましい。
【0166】
ログイン画面表示の後、スマートフォン62にメニュー画面(図6(2)を参照)が表示される。
メニュー画面には、「履歴」、「ピックアップ」、「キーパット」、「設定」の各種メニューが表示され、それらのメニューをタップすると、メニューの内容に応じた処理をするための画面が表示される。以下では、上述した通信網利用者情報提供システム1、通信網利用者情報提供サーバ10に関係するメニューについてのみ説明をする。
【0167】
(電話の発信の方法)
<電話番号を入力して電話を発信する場合>
メニュー画面の上部のメニューの欄の「キーパッド」をタップするとキーパッド画面(図6(3)を参照)が表示される。
表示されたキーパッドをタップして、かけたい電話番号を入力し「発信」をタップする。
【0168】
<社内電話帳・共有電話帳・個人電話帳、部署電話帳の各種電話帳を用いて電話を発信する場合>
上述したように4種類の電話帳を利用することが出来る。各種電話帳を用いる場合にはメニュー画面(図6(2)を参照)を利用する。着信先の連絡を取りたい相手が登録されている電話帳に対応するタブである「社内」、「共有」、「個人」、「部署」のいずれかをタップして電話帳の種類を選択する。
【0169】
該当する電話帳である、「社内電話帳」、「共有電話帳」、「個人電話帳」、「部署電話帳」のいずれかについて「一括検索」をする場合には、画面上に順次、検索着信先番号と検索着信先情報とが表示される(図6(4)を参照)。
【0170】
着信先情報の詳細画面が表示されたら、所望の電話番号(固定電話機の電話番号、スマートフォンの電話番号)をタップして、その電話番号の固定電話機またはスマートフォンに発信することができる。」
【0171】
一方、「個別検索」をする場合には、メニュー画面(図6(2)を参照)の上部の検索ボックスに検索したい相手の名前等を入力する。
【0172】
「佐」が検索ボックスに入力された状態において検索ボックスの中の「虫眼鏡マーク」をタップする。
検索ボックスの中の虫眼鏡マークをタップすることによって、
≪スマートフォン62のオペレーティングシステムは、移動体通信網60およびウエブ用電話帳サーバ12を介して顧客情報データベースサーバ11に検索したい相手の名前または予め登録するキーワードを送る。≫
≪スマートフォン62のオペレーティングシステムは、顧客情報データベースサーバ11が検索した相手の名前または予め登録するキーワードに一致する着信先情報を、ウエブ用電話帳サーバ12およびインターネット上プッシュ通知サーバ30を介して受け取る。≫
≪スマートフォン62のオペレーティングシステムは、スマートフォン62の内部の電話帳に着信先情報を書き込み、15秒後に電話帳に一旦書き込んだ当該着信先情報を消去する。≫」

「【0180】
(電話の受け方)
<発信元からスマートフォンが電話を着信する場合>
構内交換機20を介さない電話に関しては、通常のスマートフォンによる着信と何ら変わるところがない。スマートフォン62の内部の電話帳に登録された発信元からの電話であれば、着信先情報がスマートフォン62の画面に表示される。」

「【図2】

」(【図2】顧客の電話機を社員のスマートフォンに接続する場合の一実施形態の動作の概念図である。)

「【図3】

」(【図3】顧客情報データベースサーバに記憶される顧客情報データベースの概念図である。)

「【図4】

」(【図4】社員のスマートフォンを顧客の電話機に接続する場合の一実施形態の動作の概念図である。)
が記載されている。
【0043】?【0045】及び図3の記載によれば、顧客情報データベースは、顧客情報データベースサーバ11に記憶され、顧客情報データベースサーバ11の不揮発性メモリ、またはハードディスクドライブの所定の記録領域に形成されるものである。また、一つの記憶領域には、組織名、部門名、氏名、固定通信網電話番号、移動体通信網電話番号、スマートフォン識別情報、スマートフォンのログイン情報の各情報の記憶領域が配されるから、甲1号証の顧客情報データベースサーバ11は、「氏名、固定通信網電話番号、移動体通信網電話番号を含む各情報の記憶領域が配される顧客情報データベースが所定の記録領域に形成された顧客情報データベースサーバ11」といえる。
【0067】の記載によれば、顧客情報データベースサーバ11は、「着信先のスマートフォン識別情報、発信元番号及び発信元情報をウエブ用電話帳サーバ12に対して送出する」ものである。
【0068】,【0069】及び【0072】の記載によれば、ウエブ用電話帳サーバ12は、「インターネット上プッシュ通知サーバ30を介してスマートフォン62に対して発信元番号及び発信元情報とを送出し」ているものである。
【0026】には、甲1号証における「スマートフォン」とは、PDA(Personal Digital Assistant:携帯情報端末)に通話、通信機能を付加した装置の総称であることが記載されており、スマートフォン62が通信機能として、インターネット上プッシュ通知サーバ30を介して送出された発信元番号及び発信元情報とを受信する「受信手段」を備えていることは明らかである。
そして、【0035】,【0072】及び【0075】の記載によれば、インターネット上プッシュ通知サーバ30は、スマートフォン62のオペレーティングシステム(OS)に対して、発信元番号及び発信元情報を含むプッシュ通知を行い、スマートフォン62のオペレーティングシステム(OS)は、スマートフォンの画面上に発信元番号及び発信元情報を表示させるから、スマートフォン62のオペレーティングシステムは、「インターネット上プッシュ通知サーバからプッシュ通知された発信元番号及び発信元情報をスマートフォンの画面上に表示させ」るといえる。
【0161】,【0162】,【0167】及び【0180】の記載によれば、スマートフォン62のアプリケーションプログラムは、種々の機能を有し、当該アプリケーションプログラムの動作の概要に関する説明として、各種電話帳を用いた電話の発信の方法や電話の着信について記載されているから、スマートフォン62のアプリケーションプログラムにより、「各種電話帳を用いた電話の発信や着信が可能である」といえる。
【0161】及び【0162】の記載によれば、スマートフォン62においてアプリケーションプログラムが動作しており、スマートフォン62のオペレーティングシステムも所定の処理を行っているから、スマートフォン62が「オペレーティングシステム」と「アプリケーションプログラム」を実行する「実行手段」を備えていることは自明である。
【0041】,【0058】及び【0067】には、発信元である顧客の電話機、固定電話機51、スマートフォン61ないし63を着信先のスマートフォン62に接続することが記載されているから、「着信先であるスマートフォン62に、発信元の電話機が接続され」るといえる。
上述のように、【0026】には、甲1号証における「スマートフォン」とは、PDAに通話、通信機能を付加した装置の総称であることが記載されており、「スマートフォン62」が通話機能として、発信元の電話機から「着信を受ける手段」を備えていることは明らかである。
【0075】,【0076】及び図2の記載によれば、スマートフォン62は、発信元の電話機がスマートフォン62に接続する場合に、スマートフォン62の画面上に発信元番号と発信元情報が表示されるものである。
また、【0076】の記載によれば、スマートフォン62は、「一旦、電話帳に発信元番号と発信元番号に対応する発信元情報(発信元情報)とを書き込む」ことで、「元来、スマートフォン62に備わっている電話帳機能をそのまま流用して、スマートフォン62の画面上の表示を行」うものである。また、「電話帳機能が起動してから所定時間後に、この発信元番号と発信元情報とを削除することで、インターネット上プッシュ通知サーバ30が送出した発信元番号と発信元情報とが、スマートフォン62の電話帳に記憶されないようにする」ものである。
ここで、【0002】に記載されているように、「電話帳」は、スマートフォン62の内部にあるから、「スマートフォン62の内部の電話帳」であり、発信元情報は、「通信の相手方となり得る者(この場合には発信者)の所属する会社等の組織名・部門名・担当者の氏名等」である。
次に、【0092】,【0093】,【0096】及び図4によれば、スマートフォン62から顧客の電話機(固定電話機51またはスマートフォン61)、すなわち、固定電話機または他のスマートフォンに接続する場合に、スマートフォン62の電話帳に、仕事関係者に関する情報が存在しないという状況において、着信先の電話番号を探し出す処理が追加されることとなる。
【0100】?【0103】の記載によれば、着信先の電話番号を探し出すに際して用いる各種電話帳(社内、共有、個人及び部署電話帳)は、予め登録した者または予め登録した電話番号のスマートフォンのみがアクセスできるものである。
【0105】及び【0106】には、「一括検索」について、該当する電話帳のすべてのデータをスマートフォンの電話帳に書き込んで検索を行うことであり、「社内」、「共有」、「個人」、「部署」のいずれかを所定時間以上タッチすることによって、スマートフォン62は、電話帳のダウンロードをウエブ用電話帳サーバ12に依頼し、インターネット上プッシュ通知サーバ30を介して該当する電話帳の全体を検索結果としてスマートフォン62の電話帳に書き込み、それを利用すること(例えば、「一括検索」で「社内」を選択する場合)が記載されている。
また、【0168】?【0170】には、社内電話帳・共有電話帳・個人電話帳、部署電話帳の各種電話帳を用いて電話を発信する場合に、着信先の連絡を取りたい相手が登録されている電話帳に対応するタブである「社内」、「共有」、「個人」、「部署」のいずれかをタップして電話帳の種類を選択し、「一括検索」をする場合には、画面上に順次、検索着信先番号と検索着信先情報とが表示され、着信先情報の詳細画面が表示されたら、所望の電話番号をタップして、発信することができることが記載されている。
「一括検索」に関する以上の記載を勘案すると、甲1号証のスマートフォン62は、固定電話機または他のスマートフォンに接続する場合に、着信先の電話番号を探し出す処理として「一括検索」を行うものであり、ここで、「一括検索」は、電話帳の種類が選択されると、電話帳のダウンロードをウエブ用電話帳サーバに依頼し、インターネット上プッシュ通知サーバ30を介して、該当する電話帳のすべてのデータをスマートフォン62の電話帳に書き込み、それを利用して検索を行い、着信先情報の詳細画面が表示されたら、所望の電話番号をタップして、発信するものである。
ここで、種類が選択される電話帳は、社内電話帳・共有電話帳・個人電話帳、部署電話帳の各種電話帳であり、予め登録した者または予め登録した電話番号のスマートフォンのみがアクセスできるものである。
また、スマートフォン62は、インターネット上プッシュ通知サーバ30を介して、該当する電話帳の全てのデータをスマートフォン62の電話帳に書き込むから、インターネット上プッシュ通知サーバ30から、該当する電話帳の全てのデータを受信していることは明らかである。
したがって、甲1号証のスマートフォン62は、「一括検索」において、予め登録した者または予め登録した電話番号のスマートフォンのみがアクセスできる電話帳の種類が選択されると、電話帳のダウンロードをウエブ用電話帳サーバに依頼し、インターネット上プッシュ通知サーバ30から、該当する電話帳の全てのデータを受信し、電話帳に書き込む「ダウンロード手段」と、電話帳に書き込まれた該当する電話帳のすべてのデータを利用して、検索を行い、着信先情報の詳細画面が表示されるようにする「検索・表示手段」とを備えるものである。
【0105】及び【0107】には、「個別検索」について、該当する電話帳の中の1個の検索着信先番号(検索した着信先の電話番号)とその検索着信先番号に対応する検索着信先情報を表示するものであり、スマートフォン62は、電話帳のダウンロードをウエブ用電話帳サーバ12に依頼し、インターネット上プッシュ通知サーバ30を介して該当する電話帳の中の1個の検索結果をスマートフォン62の電話帳に書き込み、それを利用することが記載されている。
また、【0171】及び【0172】には、「個別検索」をする場合に、「佐」が検索ボックスに入力された状態において検索ボックスの中の「虫眼鏡マーク」をタップすることによって、スマートフォン62のオペレーティングシステムは、移動体通信網60およびウエブ用電話帳サーバ12を介して顧客情報データベースサーバ11に検索したい相手の名前または予め登録するキーワードを送ること、顧客情報データベースサーバ11が検索した相手の名前または予め登録するキーワードに一致する着信先情報を、ウエブ用電話帳サーバ12およびインターネット上プッシュ通知サーバ30を介して受け取ることが記載されている。
「個別検索」に関する以上の記載を勘案すると、甲1号証のスマートフォン62は、固定電話機または他のスマートフォンに接続する場合に、着信先の電話番号を探し出す処理として「個別検索」を行うものであり、ここで、「個別検索」は、検索したい相手の名前または予め登録するキーワードをウエブ用電話帳サーバ12を介して顧客情報データベースサーバ11に送り、電話帳のダウンロードをウエブ用電話帳サーバ12に依頼し、ウエブ用電話帳サーバ12およびインターネット上プッシュ通知サーバ30を介して該当する電話帳の中の1個の検索結果(一致する着信先情報)を受け取って、スマートフォン62の電話帳に書き込み、1個の検索着信先番号(検索した着信先の電話番号)とその検索着信先番号に対応する検索着信先情報を表示するものである。
【0121】,【0122】及び【0172】の記載によれば、甲1号証のスマートフォン62は、「個別検索」を行う場合に、一旦、電話帳に、検索着信先番号と検索着信先情報とを書き込んで、元来、スマートフォン62に備わっている電話帳機能の電話番号検索の機能をそのまま流用してスマートフォン62の画面上の表示を行うものである。
したがって、甲1号証のスマートフォン62の上記「ダウンロード手段」は、「個別検索」において、検索したい相手の名前または予め登録するキーワードをウエブ用電話帳サーバ12を介して顧客情報データベースサーバ11に送り、電話帳のダウンロードをウエブ用電話帳サーバ12に依頼し、ウエブ用電話帳サーバ12およびインターネット上プッシュ通知サーバ30を介して、該当する電話帳の中の一致する着信先情報(検索結果)を受け取って、スマートフォン62の電話帳に書き込むものであり、上記「検索・表示手段」は、「個別検索」において、電話帳に書き込まれた検索着信先番号と検索着信先情報を利用して、元来、スマートフォン62に備わっている電話帳機能の電話番号検索の機能をそのまま流用してスマートフォン62の画面上の表示を行うようにするものであるといえる。
そして、【0165】,【0166】及び【0168】-【0172】の記載によれば、「一括検索」および「個別検索」は、アドレスバーに所定のURLを入力してブラウザ(アプリケーション)を起動し、ログイン画面表示の後、スマートフォン62にメニュー画面(図6(2)を参照)が表示され、メニュー画面を利用して行われるから、「一括検索」および「個別検索」において動作する上記「ダウンロード手段」および上記「検索・表示手段」は、ブラウザ、すなわち、アプリケーションプログラムによって機能するものである。

そうすると、甲1号証には、
「氏名、固定通信網電話番号、移動体通信網電話番号を含む各情報の記憶領域が配される顧客情報データベースが所定の記録領域に形成された顧客情報データベースサーバ11が着信先のスマートフォン識別情報、発信元番号及び発信元情報をウエブ用電話帳サーバ12に対して送出し、ウエブ用電話帳サーバ12が、インターネット上プッシュ通知サーバ30を介して、発信元番号及び発信元情報を送出することで、スマートフォン62に対して発信元番号及び発信元情報とを送出し、インターネット上プッシュ通知サーバ30を介して送出された当該発信元番号及び発信元情報とを受信する受信手段と、
スマートフォン62のオペレーティングシステムは、インターネット上プッシュ通知サーバからプッシュ通知された発信元番号及び発信元情報をスマートフォンの画面上に表示させ、
スマートフォン62のアプリケーションプログラムにより、各種電話帳を用いた電話の発信や着信が可能であり、
当該オペレーティングシステムと当該アプリケーションプログラムを実行する実行手段と、
着信先であるスマートフォン62に、発信元の電話機が接続され、発信元の電話機から着信を受ける手段と、
発信元の電話機がスマートフォン62に接続する場合に、一旦、スマートフォン62の内部の電話帳に、発信元番号と発信元番号に対応する発信元情報とを書き込むことで、元来、スマートフォン62に備わっている電話帳機能をそのまま流用して、画面上に発信元番号と発信元番号に対応する発信元情報(通信の相手方となり得る者(この場合には発信者)の所属する会社等の組織名・部門名・担当者の氏名等)の表示を行い、そして、電話帳機能が起動してから所定時間後に、この発信元番号と発信元情報とを削除することで、インターネット上プッシュ通知サーバ30が送出した発信元番号と発信元情報とが、スマートフォン62の電話帳に記憶されないようにし、
固定電話機または他のスマートフォンに接続する場合の処理において、着信先の電話番号を探し出す処理として「一括検索」と「個別検索」が追加され、
「一括検索」において、予め登録した者または予め登録した電話番号のスマートフォンのみがアクセスできる電話帳の種類が選択されると、電話帳のダウンロードをウエブ用電話帳サーバに依頼し、インターネット上プッシュ通知サーバ30から、該当する電話帳の全てのデータを受信し、電話帳に書き込むダウンロード手段と、
電話帳に書き込まれた該当する電話帳のすべてのデータを利用して、検索を行い、着信先情報の詳細画面が表示されるようにする検索・表示手段と、
「個別検索」において、上記ダウンロード手段は、検索したい相手の名前または予め登録するキーワードをウエブ用電話帳サーバ12を介して顧客情報データベースサーバ11に送り、電話帳のダウンロードをウエブ用電話帳サーバ12に依頼し、ウエブ用電話帳サーバ12およびインターネット上プッシュ通知サーバ30を介して、該当する電話帳の中の一致する着信先情報(検索結果)を受け取って、電話帳に書き込むダウンロード手段であり、
「個別検索」において、上記検索・表示手段は、電話帳に書き込まれた検索着信先番号と検索着信先情報を利用して、元来、スマートフォン62に備わっている電話帳機能の電話番号検索の機能をそのまま流用してスマートフォン62の画面上の表示を行うようにする検索・表示手段であり、
上記ダウンロード手段および検索・表示手段は、アプリケーションプログラムによって機能する、
スマートフォン62」の発明(以下、「引用発明1」という。)が記載されていると認められる。

(2)甲2号証には、
「電話帳検索機能を有する携帯電話機などの携帯端末及び電話帳管理システムに関し、より詳細には、自己に電話帳データを持たないで電話帳検索機能を実現する携帯端末、及びこの携帯端末に電話帳検索機能を実現させるための電話帳管理システムに関する。」(【0001】参照)もので、「電話帳管理システムは、携帯電話機などの携帯端末1とこの携帯端末1の電話帳データを保管するサーバ9とを備えた構成」(【0022】参照)になっており、「携帯端末1は、・・・、携帯端末1の各部をコントロールするCPU4と、・・・、サーバ9などからダウンロードした電話帳データなどを一時的に保存する一時メモリ8とを備えた構成」(【0023】参照)となっており、「サーバ9のデータベース10内には、各個人の情報を記憶する複数の記憶領域が割り当てられている。例えば、Aさんが使用する電話帳データベース10a、Bさんが使用する電話帳データベース10b、Cさんが使用する電話帳データベース10cなどが個別の記憶領域として割り当てられて」いることが記載されている。
また、同文献には、「携帯端末1からのダウンロード要求に応じて、サーバ9のデータベース10から携帯端末1へ所望の電話帳データを送信することができる。」(【0025】参照)こと、さらに、「この待ち受け状態から公衆回線網通信部2が着信を検出すると(ステップS2)、公衆回線網通信部2は、番号通知サービスなどによって、公衆回線網11から相手先の電話番号を取得する(ステップS3)。すると、携帯端末1のCPU4は、直ちに、着信したという情報と共に取得した相手先の電話番号及び携帯端末1自身の電話番号又は通信事業者固有のネットワーク上の認識番号を、IP網通信部3を経由してインターネット網12よりサーバ9へ自動送信する(ステップS4)。」(【0030】参照)こと、「携帯端末1は、サーバ9より送信されてきた着信メロディ等の報知データを受信し(ステップS10)、受信した報知データの内容に応じて報知する。例えば、報知データが名前の場合は画面に表示させ、着信メロディの場合は着信メロディを設定して所望の着信音を鳴らす(ステップS11)。・・・。さらに、通話が終了したら(ステップS13)、携帯端末1は着信時に取得した相手先のデータを一時メモリ8から消去して(ステップS14)、再び待ち受け状態に戻る(ステップS15)。」ことが記載されている。
これらの記載を総合的に参酌すると、甲2号証には、
「携帯電話機などの携帯端末1とこの携帯端末1の電話帳データを保管するサーバ9とを備えた電話帳管理システムにおいて、自己に電話帳データを持たないで電話帳検索機能を実現する携帯端末であって、
携帯端末1は、
携帯端末の各部をコントロールするCPU4と、
サーバ9などからダウンロードした電話帳データなどを一時的に保存する 一時メモリ8とを備え、
サーバ9のデータベース10内には、電話帳データベース10a、10b、10cなどの各個人の情報を記憶する複数の記憶領域が割り当てられ、
携帯端末1からのダウンロード要求に応じて、サーバ9のデータベース10から携帯端末1へ所望の電話帳データを送信することができ、
携帯端末1は、着信を検出すると、相手先の電話番号及び携帯端末1自身の電話番号又は通信事業者固有のネットワーク上の認識番号を、サーバ9へ自動送信し、
サーバ9より送信されてきた名前を含む報知データを受信し、画面に表示させ、
通話が終了したら、携帯端末1は着信時に取得した相手先のデータを一時メモリ8から消去して、再び待ち受け状態に戻る携帯端末」(以下、「引用発明2」という。)が記載されている。

(3)甲3号証には、
「電話番号秘匿可能な電話装置に関する。」(【0001】参照)もので、「電話機10は本発明の対象となる電話機であり、送受信部11、制御部12、電話帳13、秘匿電話帳14、表示部15、操作部16から構成」され(【0009】参照)、「電話帳13は電話機の図示しない内部メモリの領域の一つであり、使用者によって登録された電話番号や名前等を記憶する。秘匿電話帳14は図示しない内部メモリの領域の一つであり、後述する秘匿電話番号、名前等を記憶する。」(【0010】参照)こと、「電話機10が着信を受けると(S102)、それが特殊コマンド付きのものかを送受信部11が判断を行」い(【0012】参照)、「特殊コマンド付きであった場合(S103,YES)、着信を受けた電話番号を秘匿電話帳14へ一時的に記憶」し(【0015】参照)、「通話が終了した後に、表示部15へ『只今の電話番号を秘匿電話帳へ記憶しますか?』といった旨の確認表示を行」い(段落【0016】参照)、「ここで、使用者は番号を記憶するかしないかを判断する。・・・。記憶する場合は使用者が操作部16を操作し、名前やグループ番号等、電話帳機能へ一般的に記憶される情報を入力する(S111)。電話機10は、入力された名前等を電話番号と関連付けて、秘匿電話帳14へ記憶し(S112)、終了する。」(【0018】参照)ことが記載されている。
また、同文献には、「秘匿電話帳14へと記憶された電話番号は、通常の電話帳13へ記憶された電話番号と異なり、使用者が電話帳及び、発信履歴・着信履歴等、通常であれば電話番号が表示される機能を使用しても電話番号が表示部15に表示されないように制御部12が制御を行」い、「通常の電話帳13へ記憶された電話番号・名前等の情報は使用者が自由に編集・消去等を行うことが可能であるが、秘匿電話帳14へ記憶された情報は自由に編集を行うことができないように制御部12によって制御される。秘匿電話帳14へ記憶された電話番号は表示されないため、電話番号の編集は不可能である。しかし、名前等のほかの情報は編集可能、また、番号自体の消去は可能であるように、制御部12によって制御される。」(【0023】,【0024】参照)ことが記載されている。
これらの記載を総合的に参酌すると、甲3号証には、
「電話番号秘匿可能な電話機10であって、
電話機は、
電話機の内部メモリの領域の一つであり、使用者によって登録された電話番号や名前等を記憶する電話帳10と、
内部メモリの領域の一つであり、後述する秘匿電話番号、名前等を記憶する秘匿電話帳14とを備え、
電話機10が着信を受けると、特殊コマンド付きであった場合、着信を受けた電話番号を秘匿電話帳14へ一時的に記憶し、通話が終了した後に、表示部15へ確認表示を行い、
記憶する場合は使用者が操作部16を操作し、名前やグループ番号等、電話帳機能へ一般的に記憶される情報を入力し、電話機10は、入力された名前等を電話番号と関連付けて、秘匿電話帳14へ記憶し、
通常の電話帳13へ記憶された電話番号・名前等の情報は使用者が自由に編集・消去等を行うことが可能であるが、
秘匿電話帳14へと記憶された電話番号は、使用者が電話帳及び、発信履歴・着信履歴等、通常であれば電話番号が表示される機能を使用しても電話番号が表示部15に表示されないように制御部12が制御を行い、
秘匿電話帳14へ記憶された情報は自由に編集を行うことができないように制御部12によって制御され、電話番号の編集は不可能であるが、名前等のほかの情報は編集可能、また、番号自体の消去は可能であるように、制御部12によって制御される、電話機」(以下、「引用発明3」という。)が記載されている。

(4)甲4号証には、
「個人情報を含むデータへのアクセスが発生すると、セキュリティインシデントに成り得る」(【0002】参照)ため、「データアクセスに対するフィルタリング技術として、Windows(登録商標)などのオペレーティングシステムが備えるアクセス管理機能では、ファイルに対するアクセスの許可・拒否を選択する手段を提供している。また、Android(登録商標)を採用しているデバイスの場合、アプリケーションのインストール時に「アプリの権限」が表示され、使用する機能ブロック(例えば、「電話/通話」「連絡先」「画像/メディア」)を明示した上でエンドユーザに同意を要求する(非特許文献1)。それゆえ、アプリの権限に同意しないことにより、個人情報が含まれるデータへのアクセスを回避することができる。」(【0003】参照)ことが記載されている。
したがって、甲4号証には、
「オペレーティングシステムが備えるアクセス管理機能として、
アプリケーションのインストール時に「アプリの権限」が表示され、使用する機能ブロック(例えば、「電話/通話」「連絡先」「画像/メディア」)を明示した上でエンドユーザに同意を要求し、
アプリの権限に同意しないことにより、個人情報が含まれるデータへのアクセスを回避することができる」こと(以下、「引用発明4」という。)が記載されている。

(5)甲5号証には、
「ファクシミリの誤送信を防止するための情報処理技術に関する。」(【0001】参照)ものであって、「本誤送信防止システムは、ファクシミリ機能を有する複合機10を備え」(【0018】参照)、「本発明においては、複合機10の動作を制御するための本体部11と、公衆回線網30を介してデータをファクシミリ送信又は受信する機能を有するファクシミリ装置12とを、少なくとも備えて」おり(【0019】参照)、「本体部11は、CPU13と、ROM14と、RAM15と、入力部16と、表示部17と、通信インタフェース18とを備えて」おり、「ROM14には、複合機10のローカル電話帳が登録され」、「このローカル電話帳は、よく使うFAX番号等を利用者が登録できるものであり、法人等の名称と電話番号とが関連付けて記録されて」おり(【0020】参照)、「複合機10のCPU13は、FAX番号受付手段51、照合手段52、送信制御手段53、問合せ手段54、及び類似番号検索手段55を備えるよう機能」し(【0025】参照)、「照合手段52は、FAX番号を検索キーに用いて法人電話帳DB40を検索し、当該FAX番号に対応する法人名称を取得する機能を有する。なお、照合手段52は、法人電話帳DB40の検索を行う前に、ROM14に登録されているローカル電話帳を、検索するようにしても」よく(【0027】参照)、「送信制御手段53は、法人名称や所定のメッセージを表示部17に表示して利用者による送信先の確認を促し、利用者の指示入力に応じて、当該送信先のFAX番号をダイヤルしてファクシミリを送信するか、或いは、ファクシミリ送信を中止するかを制御する機能を有する。」ことが記載されている。
したがって、甲5号証には、
「ファクシミリ機能を有する複合機10を備えた誤送信防止システムであって、
複合機10の動作を制御するための本体部11を備え、
本体部11は、CPU13と、ROM14とを備え、
ROM14には、複合機10のローカル電話帳が登録され、このローカル電話帳は、よく使うFAX番号等を利用者が登録できるものであり、法人等の名称と電話番号とが関連付けて記録されており、
CPU13は、照合手段52と送信制御手段53を備えるよう機能し、
照合手段52は、FAX番号を検索キーに用いて法人電話帳DB40を検索し、当該FAX番号に対応する法人名称を取得する機能を有し、法人電話帳DB40の検索を行う前に、ROM14に登録されているローカル電話帳を、検索し、
送信制御手段53は、法人名称や所定のメッセージを表示部17に表示して利用者による送信先の確認を促し、利用者の指示入力に応じて、当該送信先のFAX番号をダイヤルしてファクシミリを送信するか、或いは、ファクシミリ送信を中止するかを制御する誤送信防止システム」(以下、「引用発明5」という。)が記載されている。

(6)甲6号証には、
(第3の実施の形態として、)「携帯電話端末が、さらに、個人情報を扱う機能として、ア)アドレス帳機能、イ)ブックマーク機能、ウ)メールボックス機能、のうち、少なくとも1つのデータ処理機能を備え、かつ、各前記データ処理機能に暗号化した状態で保存される情報のうち、少なくとも1つを復元および暗号化する機能を備」えていること(【0041】参照)が記載されている。
また、(第5の実施の形態として、)「不特定多数のユーザが利用する公衆無線携帯電話網を介してIP網に接続する手段を備えた携帯電話端末と、特定ユーザにクローズして閉域網として利用されるプライベート網のHTTPサーバを介してIP網に接続する手段を備えたアドレス帳サーバと」(【0068】参照)で構成され、「携帯電話端末は、HTTPサーバに接続して、アドレス帳サーバに含まれる電話番号情報に基づいて発呼」することができ、「さらに、携帯電話端末がHTTPサーバに接続した際に、HTTPサーバが、携帯電話端末のユーザ認証を行って、情報の開示の可否を判定したり、特定の携帯電話端末に対しては、情報を開示しないようにしても良い。」(【0069】,【0070】参照)こと、「本実施の形態の携帯電話システムは、携帯電話個人情報管理システム601、IP網608、電話網609、無線携帯電話基地局610、携帯電話端末611、612、および、電話端末613、から構成され、携帯電話個人情報管理システム601は、ネットワーク602、アドレス帳サーバ603、ブックマーク情報サーバ604、メールボックスサーバ605、プレゼンスサーバ606、および、HTTPサーバ607から構成されている。ここで、HTTPサーバ607には、ユーザ認証を行う認証サーバ607aも備えられている。」(【0072】参照)ことが記載されている。
したがって、甲6号証には、
「携帯電話端末であって、
アドレス帳機能のデータ処理機能を備え、かつ、データ処理機能に暗号化した状態で保存される情報を復元および暗号化する機能を備えた携帯電話端末」(以下、「引用発明6-1」という。)が記載されている。
また、「IP網608、携帯電話端末611、612、アドレス帳サーバ603、および、HTTPサーバ607を含む携帯電話システムであって、
アドレス帳サーバは、特定ユーザにクローズして閉域網として利用されるプライベート網のHTTPサーバを介してIP網に接続する手段を備え、
携帯電話端末は、HTTPサーバに接続して、アドレス帳サーバに含まれる電話番号情報に基づいて発呼することができ、
HTTPサーバには、ユーザ認証を行う認証サーバ607aが備えられ、
携帯電話端末がHTTPサーバに接続した際に、HTTPサーバが、携帯電話端末のユーザ認証を行って、情報の開示の可否を判定したり、特定の携帯電話端末に対しては、情報を開示しないようにしても良い、携帯電話システム」(以下、「引用発明6-2」という。また、引用発明6-1と、引用発明6-2を合わせて「引用発明6」という。)が記載されている。

(7)甲7号証には、
「電話帳サーバ2は、取得したユーザ名を昇順又は降順でソートし、ユーザ名及びユーザ状態をWebブラウザ1aに送信する」(【0053】参照)こと(以下、「引用発明7」という。)が記載されている。

(8)甲8号証には、
「CallKitフレームワークは、VoIP機能にプログラムからアクセスしたり、着信拒否したり、識別したりします。
いきなりidentificationで、意味わからなかったのですが、読み進めていくと発信者を識別するために電話番号と発信者名のペアをあらかじめ登録する機構がCall Directory Extensionの機能として提供されているようです。call blocking も Call Directory Extensionの機能の一つで、着信拒否リストを登録する機能のようです。他にも機能があったのですが、Call Directory Extensionが気になったので、これ以外は別途書きます。」(ウェブページの1頁下から2行?2頁3行、ただし、ウェブページにおける記載箇所を示したページ数や行数は、あくまで便宜上のものであり、ブラウザや設定によって変化し得る点に留意されたい(以下同じ))
「アプリケーションは 電話番号を元にそれを拒否したり、誰からの着信であるかを特定するために、Call Directory Extension を使うことができます。」(2頁11?12行)
「電話で着信を受けた時、システムはまず初めに、ユーザーの連絡先を参照し、該当する電話番号がないか調べます。もし、一致するものがなければ、システムはあなたのアプリのCall Directory extensionからその電話番号にマッチするエントリーを調べます。これはアプリケーションがシステムの連絡先と別に連絡先を管理している時に有用です、例えば、SNSの連絡先やアプリ内で発信ID(idenfifying incoming calls)が初期化されている場合、配達やカスタマーサービスなど。」(2頁下から4行?3頁2行)
「例えば、Jane - SNS上の友人 - しかし、彼女の電話番号が連絡先にない時があります。このSNSアプリはCall Directory Extensionを使って、SNS上の友人の電話番号を全てダウンロードして置いて、発信者識別情報(電話番号と、表示名のペア)追加しておくことによって、Janeからの着信が来た時に、ディスプレイ上に『不明な電話番号』ではなく『(アプリ名) Call ID: Jane Appleseed』と表示することができます。」(3頁8?12行)
「サンプル作ってみました。1分。
ちなみに、上記のソースコード上のphoneNumber(CXCallDirectoryPhoneNumber)は、国コードから始まります。日本のケータイなら、
電話番号 CXCallDirectoryPhoneNumber
080-xxxx-yyyy 8180xxxxyyyy
こんな感じです。Call Directory Extensionをいつも通りターゲットから追加すると、サンプルコードが書かれているので、まぁ、あとはうまくやってください。なんかもう説明すらいらなそうくらいわかりやすいコードになってます。」(4頁9?16行)
「private func addIdentificationPhoneNumbers(to context:
・・・(中略)・・・
// Numbers must be provided in numerically ascending order.
let phoneNumbers: [CXCallDirectoryPhoneNumber] = [ 8180xxxxyyyy ] // ?? ここだけ書き換えただけ
let labels = [ "あんず" ] // ?? ここだけ書き換えただけ
」(5頁21?27行)
「これでこの080xxxxyyyyから着信を受けると・・・


」(6頁6行及び6頁の画像)
が記載されている。
甲8号証の2頁下から4行?3頁2行に、電話で着信を受けた時、システムはまず初めに、ユーザの連絡先に該当する電話番号がないか調べ、一致するものがなければCall Directory extensionからその電話番号にマッチするエントリーを調べる動作が、アプリケーションがシステムの連絡先と別に連絡先を管理している時に有用であると記載されていることを参酌すれば、甲8号証の「ユーザの連絡先」は「システムの連絡先」に対応するものである。
甲8号証の3頁8?12行の記載によれば、SNSアプリはCall Directory Extensionを使って、SNS上の友人の電話番号を全てダウンロードしておいて、発信者識別情報を追加しておくことによって、着信が来た時に、表示名を表示することができるから、着信が来る前に予めSNS上の友人の電話番号を全てダウンロードしているといえる。
また、甲8号証の5頁21?27行、6頁6行及び6頁の画像の記載によれば、ソースコードで指定された、電話番号(080xxxxyyyy)に対応する表示名(”あんず”)が、電話機に表示されることは明らかである。
そうすると、甲8号証には、
「ユーザーのSNS上の友人(Jane)の電話番号が連絡先にない時に、SNSアプリは、Call Directory Extensionを使って、着信が来る前に予めSNS上の友人の電話番号を全てダウンロードして置き、
発信者を識別するために電話番号と発信者名のペアをあらかじめ登録する機構がCall Directory Extensionの機能として提供され、
アプリケーションは、誰からの着信であるかを特定するために、Call Directory Extension を使うことができ、
アプリケーションがシステムの連絡先と別に連絡先を管理しており、
友人の電話番号と、表示名のペアをソースコードで指定し、当該友人の電話番号から着信を受けると、当該電話番号に対応する表示名が表示され、
電話で着信を受けた時、システムはまず初めに、ユーザーの連絡先(システムの連絡先)を参照し、該当する電話番号がないか調べ、もし、一致するものがなければ、システムはあなたのアプリのCall Directory extensionからその電話番号にマッチするエントリーを調べ、
発信者識別情報(電話番号と、表示名のペア)追加しておくことによって、当該友人からの着信が来た時に、ディスプレイ上に『不明な電話番号』ではなく『(アプリ名) Call ID: Jane Appleseed(つまり、表示名)』と表示することができる電話機」(以下、「引用発明8」という。)
が記載されている。

(9)甲9号証には、
「CallKit
Display the system-calling UI for your app's VoIP services, and coordinate your calling services with other apps and the system.」(1枚目2?4行)
(当審仮訳:CallKit
アプリケーションのVoIPサービスに、システムコールを行うUIを表示し、あなたの通話サービスを他のアプリケーションやシステムと連係する。)

「Overview
CallKit lets you integrate your calling services with other call-related apps on the system. CallKit provides the calling interface, and you handle the back-end communication with your VoIP service. For incoming and outgoing calls, CallKit displays the same interfaces as the Phone app, giving your app a more native look and feel. And CallKit responds appropriately to system-level behaviors such as Do Not Disturb.
In addition to handling calls, you can provide a Call Directory app extension to provide caller ID information and a list of blocked numbers associated with your service.」(1枚目5?12行)
(当審仮訳:概要(Overview)
CallKitは、あなたの通話サービスを、システム上の他の通話関連アプリケーションと統合させてくれる。CallKitが、通話のインタフェースを提供することで、あなたのVoIPサービスとの間でバックエンド通信が扱えるようになる。通話の着信や発信があると、CallKitは電話アプリケーションと同じインタフェースを表示し、あなたのアプリケーションにより自然な見た目や感覚を与える。そして、CallKitは着信拒否のようなシステムレベルの動作にも適切に対応する。
通話の処理に加えて、あなたは、あなたのサービスに関連して、発信者ID情報と着信拒否番号のリストを与えるためにCall Directory app extensionを提供することができる。)

「Call Blocking and Identification
Apps can create a Call Directory app extension to identify and block incoming callers by their phone number.
Note
Phone numbers in a Call Directory extension are represented by the CXCallDirectoryPhoneNumber type and consist of a country calling code (such as 1 for North America or 86 for China) followed by a sequence of digits.
Creating a Call Directory App Extension
You can create a Call Directory extension for your containing app by adding a new project target and selecting the Call Directory Extension template under Application Extensions.
You set up both identification and blocking of incoming calls in the implementation of the beginRequest(with:) method of the CXCallDirectoryProvider subclass of your Call Directory extension. This method is called when the system launches the app extension.
For more information about how app extensions work, see App Extension Programming Guide.」(3枚目14?27行)
(当審仮訳:着信拒否と識別(Call Blocking and Identification)
アプリケーションは、電話番号によって着信した発信者を特定したり、拒否するためにCall Directory app extensionを作成することができる。
ノート(Note)
Call Directory extensionの電話番号は、CXCallDirectoryPhoneNumber typeで表現され、国番号(例えば、北米では1、中国では86など)を含み、これに数字のシーケンスが続く。
Call Directory App Extensionの作成(Creating a Call Directory App Extension)
あなたは、新しいプロジェクトターゲットを追加し、アプリケーション拡張でCall Directory Extensionのテンプレートを選択することで、あなたが含めているアプリケーションに、Call Directory App Extensionを作成することができる。
あなたは、あなたのCall Directory extensionのサブクラスのCXCallDirectoryProviderのbeginRequest(with:)メソッドの実装で、着信の特定及び拒否の両方を設定することができる。このメソッドは、システムがアプリケーション拡張を起動したときに呼ばれる。
アプリケーション拡張がどのように動作するかについての更なる情報については、App Extension Programming Guideを参照。)

「Identifying Incoming Callers
When a phone receives an incoming call, the system first consults the user’s contacts to find a matching phone number. If no match is found, the system then consults your app’s Call Directory extension to find a matching entry to identify the phone number. This is useful for applications that maintain a contact list for a user that’s separate from the system contacts, such as a social network, or for identifying incoming calls that may be initiated from within the app, such as for customer service support or a delivery notification.
For example, consider a user who is friends with Jane in a social networking app, but who doesn’t have her phone number in their contacts. The social networking app has a Call Directory app extension, which downloads and adds the phone numbers of all of the user’s friends. Because of this, when the user gets an incoming call from Jane, the system displays something like “(App Name) Caller ID: Jane Appleseed” rather than “Unknown Caller”.
To provide identifying information about incoming callers, you use the addIdentificationEntry(withNextSequentialPhoneNumber:label:) method in the implementation of beginRequest(with:).」(3枚目28行?4枚目3行)
(当審仮訳:発信者の特定(Identifying Incoming Callers)
電話機が着信を受けると、システムは、一致する電話番号を見つけるために、まずユーザの連絡先を調べ、一致するものがなければ、システムはあなたのアプリケーションのCall Directory extensionを調べて一致するエントリを見つける。これは、ソーシャルネットワークや、カスタマーサービスサポートや配達通知などのアプリケーション内から開始され得る着信を特定するような、システムの連絡先とは分離された、ユーザのための連絡先のリストを保持するアプリケーションに有用である。
例えば、ソーシャルネットワークアプリケーションのJaneと友人であるが、彼女の電話番号が連絡先にないユーザを想定する。
ソーシャルネットワークアプリケーションは、Call Directory app extensionを持っており、Call Directory app extensionによりユーザの友人の全ての電話番号をダウンロードして追加する。これにより、ユーザがJaneから着信を受けたとき、システムは「発信者不明」ではなく「(アプリケーション名)発信者ID:Jane Appleseed」のように表示を行う。
発信者を特定する情報を提供するために、あなたは、beginRequest(with:)の実装の中で、addIdentificationEntry(withNextSequentialPhoneNumber:label:) メソッドを使うことができる。)

「Because this method is called only when the system launches the app extension and not for each individual call, you must specify call identification information all at once; you cannot, for example, make a request to a web service to find information about an incoming call.」(4枚目13行?15行)
(当審仮訳:このメソッドは、システムがアプリケーション拡張を起動するときだけ呼ばれ、各通話の度に呼ばれないため、あなたは通話を特定する情報をすべて一度に指定しなければならない。あなたは、例えば、着信についての情報をウェブサービスに対して要求することはできない。)
が記載されている。

上記によれば、甲9号証には、
「ソーシャルネットワークアプリケーションのJaneと友人であるが、彼女の電話番号が連絡先にないユーザについて、
ソーシャルネットワークアプリケーションは、Call Directory app extensionを持っており、Call Directory app extensionによりユーザの友人の全ての電話番号をダウンロードして追加し、
サービスに関連して、発信者ID情報のリストを与えるためにCall Directory app extensionを提供し、
アプリケーションは、電話番号によって着信した発信者を特定するためにCall Directory app extensionを作成することができ、
発信者の特定にあたって、電話機が着信を受けると、システムは、一致する電話番号を見つけるために、まずユーザの連絡先を調べ、一致するものがなければ、システムはあなたのアプリケーションのCall Directory extensionを調べて一致するエントリを見つけ、
これは、ソーシャルネットワークのような、システムの連絡先とは分離された、ユーザのための連絡先のリストを保持するアプリケーションで有用であり、
これにより、ユーザがJaneから着信を受けたとき、システムは『発信者不明』ではなく『(アプリケーション名)発信者ID:Jane Appleseed』のように表示を行い、発信者を特定する情報を提供するために、実装の中で、所定のメソッドを使う電話機」(以下、「引用発明9」という。)が記載されている。

(10)甲10号証には、
「はじめに
iOS10 から,電話の機能をオーバーライドできる API,CallKit が開放されました.ただ,開放されてから1年以上経つものの,未だにあまり知られておらず,いまいち何ができるかよく分からないといった方も多いかと思いますので,ざっくりと概要を書いてみようと思います.
また,App Extension として,着信拒否したり発信者識別できたりする Call Directory Extension も開放されており,実際に使ってみたところ,何ができて何ができなかったのかも分かったので,そちらも併せて書こうと思います.」(1頁7?14行)
「CallKit の概要
CallKit は,iOS の VoIP 機能に,アプリから直接アクセスすることのできるフレームワークです.これにより,「電話」アプリと同様のインタフェースや,高音質な通話機能を簡単に実現できるようになりました.」(1頁15行?2頁14行)
「Call Directory Extension でできること,できないこと
Call Directory Extension は,VoIP 通話機能に対して,あらかじめアプリで登録したリストをもとに着信拒否や発信者識別をおこなうことができる Extension です.こちらの機能を利用したい方の方が多いかもしれません.」(4頁下から7?3行)
「Call Directory Extension を利用しているアプリがあると,「設定」→「電話」→「着信拒否設定と着信ID」にそのアイコンがあらわれます.そして ON にすると,電話がかかってくるたびに,その電話番号を登録されているリストとマッチングさせて,もしリスト内に存在すれば,着信拒否または発信者識別 (あらかじめ登録していたラベルを表示) をおこないます.上の例では発信者識別をおこなっており (ラベルはすべて「(△の中に“!”)迷惑電話の可能性」),通話履歴にも表示されています.Extension 内のコードは以下のようになっています.」(5頁1?7行)
「登録されているリストは,以下のようにアプリ内からリロードすることもできます.電話番号リストを定期的にアップデートする時などに利用できます.」(6頁1?2行)
が記載されている。
したがって、甲10号証には、
「iOS10から開放されたCallKitにより、電話の機能をオーバーライドでき、「電話」アプリと同様のインタフェースを実現でき、
Call Directory Extensionは、あらかじめアプリで登録したリストをもとに発信者識別をおこなうことができるExtensionであり、
Call Directory Extension を利用しているアプリがあり、「設定」→「電話」→「着信拒否設定と着信ID」をONにすると、電話がかかってくるたびに、その電話番号を登録されているリストとマッチングさせて、もしリスト内に存在すれば、発信者識別 (あらかじめ登録していたラベルを表示) をおこない、登録されているリストはアプリ内からリロードすることもできる」こと(以下、「引用発明10」という。)が記載されている。

(11)甲11号証には、
「iPhoneは、特定の携帯電話事業者と契約した人でないと使えないようにする処理が施されています。また『App Store』で入手したアプリをコピーされないような保護も行われています。安全や著作権保護のため、App Storeで公開しているアプリ以外をインストールすることもできません。・・・(中略)・・・。アップルがiPhoneに保護をかけている理由は、ビジネス上の問題も大きいのですが、それと同等以上に『セキュリティ上の配慮』があります。」(197頁後ろから2行?198頁9行)
が記載されている。
したがって、甲11号証には、
「iPhoneは、『App Store』で入手したアプリをコピーされないような保護が行われ、
安全や著作権保護のため、App Storeで公開しているアプリ以外をインストールすることもできず、
セキュリティ上の配慮を理由に保護をかけている」こと(以下、「引用発明11」という。)が記載されている。

5 当審の判断
5-1 理由(その1)について
(1)本件発明1について
異議申立人は、理由(その1)として、主たる証拠として甲1号証を提出し、従たる証拠として、甲2?3号証を提出し、請求項1に係る特許は特許法第29条第2項の規定に違反してされたものであると主張するところ、本件発明1が甲1?3号証に記載された発明に基づいて容易に想到し得たことであるか否かについて、以下検討する。
本件発明1と、引用発明1とを対比する。
(ア)引用発明1の「固定通信網電話番号、移動体通信網電話番号」及び「氏名」は、それぞれ、本件発明1における「電話番号」及び「当該電話番号に対応する名称情報」に相当するから、引用発明1における「氏名、固定通信網電話番号、移動体通信網電話番号を含む各情報の記憶領域が配される顧客情報データベース」は、本件発明1における「電話番号と当該電話番号に対応する名称情報とを関連付けたデータを含む第1のデータ」に相当する。
(イ)引用発明1の「顧客情報データベースサーバ11」は、「顧客情報データベースが所定の記録領域に形成され」ており、「着信先のスマートフォン識別情報、発信元番号及び発信元情報をウエブ用電話帳サーバ12に対して送出し、ウエブ用電話帳サーバ12が、インターネット上プッシュ通知サーバ30を介して、発信元番号及び発信元情報を送出することで」、「スマートフォン62に対して発信元番号及び発信元情報とを送出」されるものである。
この点を踏まえれば、引用発明1の「顧客情報データベースサーバ11」、「ウエブ用電話帳サーバ12」及び「インターネット上プッシュ通知サーバ30」と、本件発明1の「サーバ装置」は、「電話番号と当該電話番号に対応する名称情報とを関連付けたデータを含む第1のデータを管理する」点、さらに「情報処理装置」と通信を行う点で共通するといえる。
(ウ)引用発明1の「スマートフォン62」の「受信手段」は、「インターネット上プッシュ通知サーバ30を介して送出された当該発信元番号及び発信元情報とを受信する」ものであるから、本件発明1の「サーバ装置と通信を行う第1の通信手段」に相当する。
(エ)引用発明1の「スマートフォン62のオペレーティングシステム」は基本ソフトウェアであって、「インターネット上プッシュ通知サーバからプッシュ通知された発信元番号及び発信元情報をスマートフォンの画面上に表示させ、「スマートフォン62のアプリケーションプログラムにより、各種電話帳を用いた電話の発信や着信が可能」である。
また、「アプリケーションプログラム」が「オペレーティングシステム」によって制御され、「オペレーティングシステム」上で動作することは明らかであるから、引用発明1の「実行手段」と、本件発明1の「プロセッサ」は、「基本ソフトウェアによって制御されるとともに、前記基本ソフトウェア上で動作するアプリケーション・プログラム」を「実行する手段」である点で共通する。
(オ)引用発明1の「着信先であるスマートフォン62に、発信元の電話機が接続され、着信を受ける手段」は、本件発明1の「発信元電話機より電話着信を受ける第2の通信手段」に相当する。
(カ)引用発明1の「ダウンロード手段」について、「一括検索」を行う場合、「該当する電話帳のすべてのデータ」は、使用者が、予め登録した者または予め登録した電話番号のスマートフォンのみがアクセスできる電話帳の種類を選択することでダウンロードされたものであるから、「第1のデータのうち利用者に対応する第2のデータ」といえる。「個別検索」を行う場合も、「一致する着信先情報(検索結果)」は、予め登録した者または予め登録した電話番号のスマートフォンのみがアクセスできる電話帳のうちで、該当する電話帳の中の検索結果であり、検索したい相手の名前又は予め登録するキーワードを入力した上でダウンロードされたものであるから、「第1のデータのうち利用者に対応する第2のデータ」といえる。
そして、「一括検索」あるいは「個別検索」において、「電話帳のダウンロードをウエブ用電話帳サーバ12に依頼」することは、「第1のデータのうち利用者に対応する第2のデータの取得要求を送信」することであるといえる。
また、「一括検索」あるいは「個別検索」においてダウンロードされたデータが書き込まれる電話帳は、「スマートフォン62の内部の電話帳」であるから、「ダウンロード手段」は、「第2のデータ」を内部に格納するといえる。
したがって、引用発明1の「ダウンロード手段」と、本件発明1の「取得手段」は、「サーバ装置に対して、第1のデータのうち利用者に対応する第2のデータの取得要求を送信」し、「サーバ装置」から受信した「第2のデータ」を内部に格納する点で共通する。
(キ)引用発明1の「検索・表示手段」は、「一括検索」において、電話帳に書き込まれた該当する電話帳のすべてのデータを利用して、検索を行い、着信先情報の詳細画面が表示されるようにし、「個別検索」において、電話帳に書き込まれた検索着信先番号と検索着信先情報を利用して、元来、スマートフォン62に備わっている電話帳機能の電話番号検索の機能をそのまま流用してスマートフォン62の画面上の表示を行うようにするものである。
また、引用発明1のオペレーティングシステムは、元来、備わっている電話帳機能の電話番号検索の機能をそのまま流用して画面上の表示を行うから、電話帳に書き込まれた該当する電話帳のすべてのデータや検索着信先番号と検索着信先情報は、「電話番号及び名称情報」を含み、電話帳に書き込まれた「電話番号及び名称情報」は、オペレーティングシステムによって検索可能であるといえる。
したがって、引用発明1の「検索・表示手段」と、本件発明1の「登録手段」は、「第2のデータ」に含まれる「電話番号及び名称情報」を、「基本ソフトウェアが検索可能」に登録する点で共通する。
(ク)引用発明1の「スマートフォン62」と、本件発明1の「情報処理装置」は、「サーバ装置に対して、第1のデータのうち利用者に対応する第2のデータの取得要求を送信」し、「サーバ装置」から「第2のデータ」を受信する「取得手段」と、「電話番号及び名称情報」を、「基本ソフトウェアが検索可能」に登録する「登録手段」をアプリケーション・プログラムが機能させる点で共通する。
(ケ)本件発明1の「情報処置装置」について、本願明細書には、「ユーザ端末2は、例えばスマートデバイス、パーソナルコンピュータ(PC)、タブレット型端末などを含む情報処理装置である。」(段落【0015】参照)及び「ユーザ端末2は、スマートフォン、携帯電話、通話機能を有するPDA(Personal Data Assistance)などでもよい。」(段落【0015】参照)との記載があるから、本件発明1の「情報処理装置」は、スマートフォンを含むことが明らかである。
上記によれば、引用発明1の「スマートフォン62」は、本件発明1の「情報処理装置」に相当する。

上記(ア)?(ケ)より、本件発明1と引用発明1との一致点は、次のとおりである。
【一致点】
「電話番号と当該電話番号に対応する名称情報とを関連付けたデータを含む第1のデータを管理するサーバ装置と通信を行う第1の通信手段と、
基本ソフトウェアによって制御されるとともに、前記基本ソフトウェア上で動作するアプリケーション・プログラムを実行する手段と、
発信元電話機より電話着信を受ける第2の通信手段とを備え、
アプリケーション・プログラムは、
サーバ装置に対して、第1のデータのうち利用者に対応する第2のデータの取得要求を送信し、サーバ装置から受信した第2のデータを内部に格納する取得手段と、
第2のデータに含まれる電話番号及び名称情報を、基本ソフトウェアが検索可能に登録する登録手段と、
を機能させる
情報処理装置。」

一方で,本件発明1と引用発明1とは,以下の点で相違する。
【相違点1】
「プロセッサ」及び「アプリケーション・プログラム」について、本件発明1では、「情報処理装置」が「プロセッサ」を備え、「プロセッサ」が「基本ソフトウェアによって制御され」、「基本ソフトウェア上で動作するアプリケーション・プログラム」を実行し、「アプリケーション・プログラム」が「プロセッサ」を「取得手段」と「登録手段」として機能させるのに対し、引用発明1の「スマートフォン62」の「実行手段」及び「アプリケーションプログラム」については、当該構成について特定されていない点。
【相違点2】
「第1の記憶手段」について、本件発明1では、「前記基本ソフトウェアと前記アプリケーション・プログラムとを記憶する領域」を含むのに対し、引用発明1では、当該構成について特定されていない点。
【相違点3】
「第1の記憶手段」について、本件発明1では、「秘匿領域」を含むのに対し、引用発明1では、当該構成について特定されていない点。
【相違点4】
「取得手段」について、本件発明1では、「前記サーバ装置から受信した前記第2のデータ」を「秘匿領域」に格納するのに対して、引用発明1では、インターネット上プッシュ通知サーバ30からダウンロードした該当する電話帳のすべてのデータ、あるいは、該当する電話帳の検索結果をスマートフォン62の内部の電話帳に書き込む点。
【相違点5】
「登録手段」について、本件発明1では、「前記秘匿領域に格納されている前記第2のデータのうち少なくとも電話番号及び名称情報を、前記秘匿領域に格納されており前記発信元電話機からの前記電話着信を受けた場合に前記基本ソフトウェアが検索可能な第1の発信者データへ登録する」のに対して、引用発明1では、単に「電話帳に書き込まれた該当する電話帳のすべてのデータを利用して、検索を行い、着信先情報の詳細画面が表示されるようにする」、あるいは、「電話帳に書き込まれた検索着信先番号と検索着信先情報を利用して、元来、スマートフォン62に備わっている電話帳機能の電話番号検索の機能をそのまま流用してスマートフォン62の画面上の表示を行うようにする」との記載に留まる点。

はじめに、【相違点3】について検討する。
本件発明1における「秘匿領域」について、本願明細書には、「ユーザ端末2は、・・・(中略)・・・、取得したアドレスデータを一時ファイルとしてユーザ端末2の秘匿領域(アプリケーション領域)に保存する。」(【0017】参照)、「第1の不揮発性メモリ2aは、秘匿領域Xとユーザ領域Yとを備える。秘匿領域Xは、利用者Uがアクセスすることができない領域である。秘匿領域Xは、例えばアプリケーション領域などである。」(【0023】参照)及び「発信者情報データX3は、発信者の表示名及び電話番号などを含むアドレスデータである。発信者情報データX3は秘匿領域Xに格納されているため、利用者Uは発信者情報データX3に対して登録、削除、閲覧、編集などのアクセスを行うことはできない。」(【0034】参照)と記載されている(下線は当審で付与)。
上記によれば、本件発明1における「秘匿領域」とは、例えばアプリケーション領域であって、利用者が登録、削除、閲覧、編集などのアクセスを行うことはできない領域といえる。
これに対し、引用発明3は、着信を受けた電話番号を入力された名前等と関連付けて、秘匿電話帳14へ記憶し、秘匿電話帳14へと記憶された電話番号は、通常であれば電話番号が表示される機能を使用しても表示部に表示されないように、また、電話番号の編集は不可能なように制御部12によって制御されるものである。
しかし、引用発明3の秘匿電話帳14は、使用者が名前等の他の情報は編集可能、また、番号自体の消去は可能であるように、制御部12によって制御されているから、秘匿電話帳14が「秘匿領域」にあるとはいえない。
引用発明2は、「携帯端末」が「サーバ9などからダウンロードした電話帳データなどを一時的に保存する一時メモリ8」を備えているものの、一時メモリが秘匿領域を備えることは記載されていない。
ここで、異議申立人は、異議申立書の「ウ 本件特許発明と証拠に記載された発明との対比(ア)本件特許発明1について」で、本件特許発明1(本件発明1)における「秘匿領域」は、既存のたとえばアプリケーション領域が持つ機能(性質)を、「秘匿」なる用語を用いて機能的に言い換えたにすぎないと主張している。
また、甲1号証に記載のスマートフォンはオペレーティングシステムやアプリケーション・プログラムを備えるのであるから、本件特許発明1の「秘匿領域」に相当する記憶領域を備えるものと言えると主張している。
しかしながら、本件発明1(本件特許発明1)が解決しようとする課題は、「一度でも端末を紛失すると、個人情報のみならずビジネスに関する情報まで漏洩してしまうリスクが発生する」(【0004】参照)こと、あるいは「利用者に対し利便性高くかつ安全に発信者情報を提示する情報処理装置、発信者情報表示システム及びプログラムを提供する」(【0007】参照)ことであるから、本件発明1において、「サーバ装置から受信した第2のデータ」や「第1の発信者データ」が格納される「秘匿領域」は、利用者がアクセスすることができない領域であるといえる。
したがって、単に甲1号証の「スマートフォン」が「オペレーティングシステムやアプリケーション・プログラムを備える」点のみを持って、利用者がアクセスすることができない領域を備えることにはなりえず、甲1号証の「スマートフォン」が「秘匿領域」を備えているとはいえない。
引用発明3の秘匿電話帳14についても、上述したように利用者がアクセスすることができない領域にあるとはいえないから、秘匿電話帳14が「秘匿領域」にあるとはいえない。

次に、【相違点4】について、引用発明3では、電話機10が着信を受けると、特殊コマンド付きであった場合、着信を受けた電話番号を秘匿電話帳14へ一時的に記憶し、通話が終了した後に、表示部15へ確認表示を行い、使用者の操作によって、電話機10は、入力された名前等を電話番号と関連付けて、秘匿電話帳14へ記憶するが、着信を受けた電話番号は、前記サーバ装置から取得要求を送信して受信したものではなく、入力した名前もサーバから受信したものではないから、引用発明3において秘匿電話帳14へ記憶される情報は「サーバ」から受信するデータではないから、引用発明3の電話機10が、「取得手段」を備えているとはいえない。
そして、甲2号証には、上述のように、情報処理装置の記憶手段が秘匿領域を備える点について示唆する記載は見当たらないから、引用発明2も「前記サーバ装置から受信した前記第2のデータ」を「秘匿領域」に格納する「取得手段」を示唆するものではない。

さらに、【相違点5】について、引用発明3では、着信を受けた電話番号を入力された名前等と関連付けて、秘匿電話帳14へ記憶するものの、甲3号証には、秘匿電話帳14に記憶された情報のうち少なくとも電話番号及び名前等を、他のデータへ登録する点については記載されておらず、引用発明3の電話機10が、「登録手段」を備えているとはいえない。
甲2号証にも、情報処理装置の記憶手段が秘匿領域を備える点について示唆する記載は見当たらないから、引用発明2も「登録手段」を示唆するものではない。
上記のように、引用発明1?3には、いずれも、取得手段によって第2のデータを秘匿領域に格納した上で、更に、登録手段によって第2のデータのうち少なくとも電話番号及び名称情報を第1の発信者データとして秘匿領域に登録する登録手段が開示されていない。

また、相違点3?5について、引用発明1に引用発明3の技術を適用する動機付けの有無についても検討する。
異議申立人は、引用発明1と引用発明3はいずれも電話帳を利用する通信装置という技術分野を共通にするものであり、電話番号や名前等を表示できるようにすること等も共通しており、引用発明1に引用発明3を適用することに困難はない旨を主張している。
しかし、引用発明1は、インターネット上プッシュ通知サーバ30を介して、発信元番号及び発信元情報を送出することで、発信元番号及び発信元情報がスマートフォン62にプッシュ通知され、発信元の電話機が接続する場合に、発信元番号と発信元情報を画面上に表示するものの、電話帳機能が起動してから所定時間後に、この発信元番号と発信元情報とを削除し、スマートフォン62の電話帳に記憶されないようにするものである。
したがって、スマートフォン62の電話帳に記憶されないように発信元番号と発信元情報とを削除する引用発明1において、引用発明3の電話機の内部メモリの領域の一つである秘匿電話帳14に、着信を受けた電話番号や入力された名前等を記憶する技術を適用する動機付けも存在しない。

なお、上記のように、引用発明2も、自己に電話帳データを持たないで電話帳検索機能を実現する携帯端末であり、通話が終了したら、携帯端末1は着信時に取得した相手先のデータを一時メモリ8から消去して、再び待ち受け状態に戻る携帯端末であるから、引用発明1に引用発明2の技術を適用しても、一時メモリの秘匿領域に着信時に取得した相手先のデータを記憶する構成にはなり得ない。

よって、本件発明1と引用発明1は相違点1ないし5の点で相違し、少なくとも相違点3ないし5の点は、引用発明1ないし7に基づいて当業者が容易になし得るものではない。

(2)本件発明2?8について
異議申立人は、従たる証拠として、さらに甲4?7号証を提出し、請求項2?7に係る特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してなされたものであると主張するが、甲4?7号証にも、情報処理装置の記憶手段が秘匿領域を備える点について示唆する記載は見当たらない。
本件発明2?7は、本件発明1をさらに限定した発明であるから、上記(1)に記載した本件発明1に対する理由と同様の理由により、引用発明1ないし7に基づいて、当業者が容易に発明することができたものではない。
また、異議申立人は、主たる証拠として甲1号証を提出し、従たる証拠として、甲2?3号証を提出し、請求項8に係る特許は特許法第29条第2項の規定に違反してされたものであると主張する。
本件発明8のプログラムは、コンピュータを、「サーバ装置に対して、前記サーバ装置が管理する電話番号と当該電話番号に対応する名称情報とを関連付けた第1のデータのうち利用者に対応する第2のデータの取得要求を送信する手段と、前記サーバ装置から受信した前記第2のデータを前記コンピュータが備える記憶手段の秘匿領域に格納する手段と、前記秘匿領域に格納されている前記第2のデータのうち少なくとも電話番号及び名称情報を、前記秘匿領域に格納されており発信元電話機からの電話着信を受けた場合に前記基本ソフトウェアが検索可能な発信者データへ登録する手段」として機能させるためのものである。
本件発明8は「コンピュータが備える記憶手段」が「秘匿領域」を有し、本件発明1の「取得手段」及び「登録手段」と実質的に同一の手段を備えるものであるから、上記(1)に記載した本件発明1に対する理由と同様の理由により、引用発明1ないし3に基づいて、当業者が容易に発明することができたものではない。

(3)小括
以上のとおり、理由(その1)によって請求項1?8に係る特許を取り消すことはできない。

5-2 理由(その2)について
(1)本件発明1の新規性(甲8号証を証拠とした場合)について
異議申立人は、理由(その2)として、甲8号証及び甲9号証を提出し、請求項1に係る特許は特許法第29条第1項第3号に該当していると主張している。
また、異議申立人は、理由(その2)として、主たる証拠として甲8号証及び甲9号証を提出し、従たる証拠として、甲11号証を提出し、請求項1に係る特許は特許法第29条第2項の規定に違反してされたものであると主張する。
以下では、まず、本件発明1が甲第8号証に記載された発明であるか否かについて検討する。
本件発明1と引用発明8とを対比する。
(ア)引用発明8の「電話機」は、「ユーザーのSNS上の友人(Jane)の電話番号が連絡先にない時に、SNSアプリは、Call Directory Extensionを使って、SNS上の友人の電話番号を全てダウンロードして置」くから、「電話機」がSNSと通信する手段を有すること、SNS上で友人の電話番号と、友人の識別情報が関連付けて管理されていることは明らかである。また、SNSは一般に、電話機と通信可能なサーバによって運営されるものである。
したがって、引用発明8の「電話機」と、本件発明1の「情報処理装置」は、電話番号と当該電話番号に対応する情報とを関連付けて管理する「サーバ装置と通信を行う第1の通信手段」を備える点で共通する。
(イ)引用発明8の「電話機」は、友人の電話番号から着信を受けることができるから、そのための通信手段を備えていることは明らかである。
したがって、引用発明8の「電話機」と、本件発明1の「情報処理装置」は、「発信元電話機より電話着信を受ける第2の通信手段」を備える点で共通する。
(ウ)引用発明8の「SNSアプリ(アプリケーション)」は、Call Directory Extensionを使って、SNS上の友人の電話番号を全てダウンロードして置き、Call Directory Extensionの機能として、発信者を識別するために電話番号と発信者名のペアをあらかじめ登録する機構を使っており、システムの連絡先と別に連絡先を管理しているから、「サーバ装置」から受信したSNS上の友人の電話番号を、システムの連絡先とは別の特定の領域に格納する手段を機能させるといえる。
したがって、引用発明8の「SNSアプリ(アプリケーション)」と、本件発明1の「アプリケーション・プログラム」は、「サーバ装置」から受信したデータを特定の領域に格納する手段を機能させる点で共通する。
(エ)引用発明8の「システム」について、甲8号証には、「電話で着信を受けた時、システムはまず初めに、ユーザーの連絡先を参照し、該当する電話番号がないか調べ、もし、一致するものがなければ、システムはあなたのアプリのCall Directory extensionからその電話番号にマッチするエントリーを調べ」ること、着信を受けたとき、表示により発信者を特定する情報を提供することが記載されている。
したがって、引用発明8の「システム」と、本件発明1の「基本ソフトウェア」は、「発信元電話機からの電話着信を受けた場合に、電話番号及び名称情報が検索可能」である点で共通する。
また、引用発明8の「SNSアプリ(アプリケーション)」は、Call Directory Extensionを使って、SNS上の友人の電話番号を全てダウンロードして置き、発信者を識別するために電話番号と発信者名のペアをあらかじめ登録しているから、引用発明8の「SNSアプリ(アプリケーション)」と、本件発明1の「アプリケーション・プログラム」は、サーバ装置から受信したデータを、発信元電話機からの着信を受けた場合に、電話番号及び名称情報が検索可能であるように、登録する手段を機能させる点で共通する。
(オ)本件発明1の「情報処置装置」について、本願明細書には、「ユーザ端末2は、例えばスマートデバイス、パーソナルコンピュータ(PC)、タブレット型端末などを含む情報処理装置である。」(段落【0015】参照)及び「ユーザ端末2は、スマートフォン、携帯電話、通話機能を有するPDA(Personal Data Assistance)などでもよい。」(段落【0015】参照)との記載がある。
引用発明8の電話機は、通話機能を有し、ユーザーの連絡先を管理するとともに、アプリケーションが実行可能であるから、少なくとも通話機能を有するPDA、あるいは、パーソナルコンピュータであるといえる。
したがって、引用発明8の「電話機」は、本件発明1の「情報処理装置」に相当する。

上記(ア)?(オ)より、本件発明1と引用発明8との一致点は、次のとおりである。
【一致点】
「電話番号と当該電話番号に対応する情報とを関連付けて管理するサーバ装置と通信を行う第1の通信手段と、
発信元電話機より電話着信を受ける第2の通信手段と、
を備え、
アプリケーション・プログラムは、
サーバ装置から受信したデータを特定の領域に格納する手段と、
発信元電話機からの電話着信を受けた場合に、電話番号及び名称情報が検索可能であるように、登録する手段と、
を機能させる電話機。」

一方で、本件発明1と引用発明8とは、以下の点で相違する。
【相違点1】
「サーバ装置」について、本件発明1の「サーバ装置」が「電話番号と当該電話番号に対応する名称情報とを関連付けたデータを含む第1のデータを管理する」のに対して、引用発明8のサーバは、SNS上で友人の電話番号と、友人の識別情報を関連付けて管理するものの、友人の識別情報が、「該電話番号に対応する名称情報」であるか不明である点。
【相違点2】
本件発明1は、「基本ソフトウェアによって制御されるとともに、前記基本ソフトウェア上で動作するアプリケーション・プログラムを実行するプロセッサ」を備えているのに対して、引用発明8には、アプリケーション・プログラムの記載はあるものの、「基本ソフトウェア」及び「プロセッサ」について特定されていない点。
【相違点3】
「第1の記憶手段」について、本件発明1は、「前記基本ソフトウェアと前記アプリケーション・プログラムとを記憶する領域と、秘匿領域を含む第1の記憶手段」を備えているのに対して、引用発明8には、当該構成について特定されていない点。
【相違点4】
「取得手段」について、本件発明1では、「前記アプリケーション・プログラムは、前記プロセッサを前記サーバ装置に対して、前記第1のデータのうち利用者に対応する第2のデータの取得要求を送信し、前記サーバ装置から受信した前記第2のデータを前記秘匿領域に格納する取得手段」として機能させるのに対して、引用発明8では、アプリケーション・プログラムが、サーバ装置から受信したデータを特定の領域に格納するものの、アプリケーション・プログラムが、「サーバ装置に対して、(電話番号と当該電話番号に対応する名称情報とを関連付けたデータを含む第1のデータを含む)第1のデータのうち利用者に対応する第2のデータの取得要求」を送信すること、特定の領域が秘匿領域であること、及びアプリケーション・プログラムがプロセッサを「取得手段」として機能させることは特定されていない点。
【相違点5】
「登録手段」について、本件発明1では、「前記アプリケーション・プログラムは、前記プロセッサ」を「前記秘匿領域に格納されている前記第2のデータのうち少なくとも電話番号及び名称情報を、前記秘匿領域に格納されており前記発信元電話機からの前記電話着信を受けた場合に前記基本ソフトウェアが検索可能な第1の発信者データへ登録する登録手段と、して機能させる」のに対して、引用発明8では、システムが、発信元電話機からの電話着信を受けた場合に、電話番号及び名称情報が検索可能であるものの、「システム」が「基本ソフトウェア」であるか不明な点、また、「前記秘匿領域に格納されている前記第2のデータのうち少なくとも電話番号及び名称情報」を、「前記秘匿領域に格納されており」、「検索可能な第1の発信者データへ登録する」こと及びアプリケーション・プログラムがプロセッサを「登録手段」として機能させることは特定されていない点。

したがって、本件発明1と引用発明8とは、相違点1ないし5の点で相違するから、同一でない。
よって、本件発明1は甲8号証に記載された発明ではない。

(2)本件発明2,3及び8の新規性(甲第8号証を証拠とした場合)について
本件発明2,3は、本件発明1をさらに限定した発明であり、本件発明2,3と引用発明8とは、少なくとも相違点1ないし5の点で相違するから、同一でない。
また、本件発明8は「コンピュータが備える記憶手段」が「秘匿領域」を有し、本件発明1の「取得手段」及び「登録手段」と実質的に同一の手段を備えるものであるから、本件発明8と引用発明8とは、相違点4及び5の点で相違するから、同一でない。
よって、本件発明2,3及び8は甲8号証に記載された発明ではない。

(3)本件発明1の進歩性(甲8号証を主たる証拠とした場合)について
はじめに、上記(1)で挙げた【相違点3】について検討する。
本件発明1における「秘匿領域」とは、「5-1 理由(その1)について」の「(1)本件発明1について」で述べたように、例えばアプリケーション領域であって、利用者が登録、削除、閲覧、編集などのアクセスを行うことはできない領域といえる。
これに対し、引用発明11は、iPhoneは、『App Store』で入手したアプリをコピーされないような保護が行われ、安全や著作権保護のため、App Storeで公開しているアプリ以外をインストールすることもできないものであるが、これは、アプリケーションのコピーの保護や、公開しているアプリ以外のインストールを禁止することを示しているのみであって、iPhoneが、利用者が登録、削除、閲覧、編集などのアクセスを行うことはできない領域を含む記憶手段を備えることを示すものではない。
したがって、甲11号証には、「秘匿領域を含む第1の記憶手段」が記載されていない。

次に、【相違点4】について、引用発明8では、アプリケーション・プログラムが、サーバ装置から受信したデータを特定の領域に格納するものの、ダウンロードされたデータ(SNS上の友人の電話番号)をアプリケーション領域や秘匿領域に格納する点について、甲8号証には記載されていない。
また、引用発明8において、友人の電話番号と、表示名のペアをソースコードで(直接)指定することが可能であるとしても、サーバからダウンロードされたデータ(SNS上の友人の電話番号)をいずれの領域に格納するかについて甲8号証には記載されていないから、引用発明8の電話機が、「取得手段」を備えているとはいえない。
そして、甲11号証には、情報処理装置の記憶手段が秘匿領域を備える点について示唆する記載は見当たらないから、引用発明11も「前記サーバ装置から受信した前記第2のデータ」を「秘匿領域」に格納する「取得手段」を示唆するものではない。

さらに、【相違点5】について、技術常識を参酌すれば、引用発明8の「システム」がオペレーティングシステム、すなわち「基本ソフトウェア」を示しているといえるとしても、甲8号証には、サーバから受信した「前記第2のデータのうち少なくとも電話番号及び名称情報」を、別のデータへ登録することについては記載されておらず、引用発明8の電話機が「登録手段」を備えているとはいえない。
すでに述べたように、甲11号証にも、情報処理装置の記憶手段が秘匿領域を備える点について示唆する記載は見当たらないから、引用発明11も「登録手段」を示唆するものではない。
上記のように、引用発明8及び引用発明11には、取得手段によって第2のデータを秘匿領域に格納した上で、更に、登録手段によって第2のデータのうち少なくとも電話番号及び名称情報を第1の発信者データとして秘匿領域に登録する登録手段が開示されていない。

よって、本件発明8と引用発明8は相違点1ないし5の点で相違し、少なくとも相違点3ないし5の点は、引用発明8及び引用発明11に基づいて当業者が容易になし得るものではない。

(4)本件発明2,3及び8の進歩性(甲8号証を主たる証拠とした場合)について
異議申立人は、従たる証拠として、さらに甲10号証を提出し、請求項2及び請求項3に係る特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してなされたものであると主張するが、甲10号証にも、情報処理装置の記憶手段が秘匿領域を備える点について示唆する記載は見当たらない。
本件発明2,3は、本件発明1をさらに限定した発明であるから、上記(2)に記載した本件発明1に対する理由と同様の理由により、引用発明8、引用発明10ないし11に基づいて、当業者が容易に発明することができたものではない。
また、異議申立人は、主たる証拠として甲8号証及び甲9号証を提出し、従たる証拠として、甲11号証を提出し、請求項8に係る特許は特許法第29条第2項の規定に違反してされたものであると主張するところ、ここでは、甲8号証を主たる証拠とした場合の本件発明8の進歩性について検討する。
本件発明8は、「コンピュータが備える記憶手段」が「秘匿領域」を有し、本件発明1の「取得手段」及び「登録手段」と実質的に同一の手段を備えるものであるから、上記(2)に記載した本件発明1に対する理由と同様の理由により、引用発明8及び引用発明11に基づいて、当業者が容易に発明することができたものではない。

(5)本件発明1の新規性(甲9号証を証拠とした場合)について
次に、本件発明1が甲9号証に記載された発明であるか否かについて、以下検討する。
本件発明1と引用発明9とを対比する。
(ア)引用発明9の「電話機」は、ソーシャルネットワークアプリケーションの友人の電話番号が連絡先にないユーザについて、ソーシャルネットワークアプリケーションは、Call Directory app extensionを持っており、Call Directory app extensionによりユーザの友人の全ての電話番号をダウンロードして追加するから、「電話機」がソーシャルネットワークと通信する手段を有すること、ソーシャルネットワークアプリケーションの友人の電話番号と、友人の識別情報が関連付けて管理されていることは明らかである。また、ソーシャルネットワークは一般に、電話機と通信可能なサーバによって運営されるものである。
したがって、引用発明9の「電話機」と、本件発明1の「情報処理装置」は、電話番号と当該電話番号に対応する情報とを関連付けて管理する「サーバ装置と通信を行う第1の通信手段」を備える点で共通する。
(イ)引用発明9の「電話機」は、発信者から着信を受けることができるから、そのための通信手段を備えていることは明らかである。
したがって、引用発明9の「電話機」と、本件発明1の「情報処理装置」は、「発信元電話機より電話着信を受ける第2の通信手段」を備える点で共通する。
(ウ)引用発明9の「ソーシャルネットワークアプリケーション」は、Call Directory app extensionを持っており、Call Directory app extensionによりユーザの友人の全ての電話番号をダウンロードして追加し、ソーシャルネットワークのようなアプリケーションではシステムの連絡先とは分離された、ユーザのための連絡先のリストを保持するから、「サーバ装置」から受信したSNS上の友人の電話番号を、システムの連絡先とは別の特定の領域に格納する手段を機能させるといえる。
したがって、引用発明9の「ソーシャルネットワークアプリケーション」と、本件発明1の「アプリケーション・プログラム」は、「サーバ装置」から受信したデータを特定の領域に格納する手段を機能させる点で共通する。
(エ)引用発明9の「システム」について、甲9号証には、発信者の特定にあたって、電話機が着信を受けると、システムは、一致する電話番号を見つけるために、まずユーザの連絡先を調べ、一致するものがなければ、システムはあなたのアプリケーションのCall Directory extensionを調べて一致するエントリを見つけること、着信を受けたとき、表示により発信者を特定する情報を提供することが記載されているから、引用発明9の「システム」と、本件発明1の「基本ソフトウェア」は、「発信元電話機からの電話着信を受けた場合に、電話番号及び名称情報が検索可能」である点で共通する。
また、引用発明9の「ソーシャルネットワークアプリケーション」は、Call Directory app extensionによりユーザの友人の全ての電話番号をダウンロードして追加し、ソーシャルネットワークのようなアプリケーションではシステムの連絡先とは分離された、ユーザのための連絡先のリストを保持するから、引用発明9の「ソーシャルネットワークアプリケーション」と、本件発明1の「アプリケーション・プログラム」は、サーバ装置から受信したデータを、発信元電話機からの着信を受けた場合に、電話番号及び名称情報が検索可能であるように、登録する手段を機能させる点で共通する。
(オ)本件発明1の「情報処置装置」について、本願明細書には、「ユーザ端末2は、例えばスマートデバイス、パーソナルコンピュータ(PC)、タブレット型端末などを含む情報処理装置である。」(段落【0015】参照)及び「ユーザ端末2は、スマートフォン、携帯電話、通話機能を有するPDA(Personal Data Assistance)などでもよい。」(段落【0015】参照)との記載がある。
引用発明9の電話機は、通話機能を有し、ユーザの連絡先を管理するとともに、アプリケーションが実行可能であるから、少なくとも通話機能を有するPDA、あるいは、パーソナルコンピュータであるといえる。
したがって、引用発明9の「電話機」は、本件発明1の「情報処理装置」に相当する。

上記(ア)?(オ)より、本件発明1と引用発明9との一致点は、次のとおりである。
【一致点】
「電話番号と当該電話番号に対応する情報とを関連付けて管理するサーバ装置と通信を行う第1の通信手段と、
発信元電話機より電話着信を受ける第2の通信手段と、
を備え、
アプリケーション・プログラムは、
サーバ装置から受信したデータを特定の領域に格納する手段と、
発信元電話機からの電話着信を受けた場合に、電話番号及び名称情報が検索可能であるように、登録する手段と、
を機能させる電話機。」

一方で、本件発明1と引用発明9とは、以下の点で相違する。
【相違点1】
「サーバ装置」について、本件発明1の「サーバ装置」が「電話番号と当該電話番号に対応する名称情報とを関連付けたデータを含む第1のデータを管理する」のに対して、引用発明9のサーバは、ソーシャルネットワークアプリケーションの友人と、友人の識別情報を関連付けて管理するものの、友人の識別情報が、「該電話番号に対応する名称情報」であるか不明である点。
【相違点2】
本件発明1は、「基本ソフトウェアによって制御されるとともに、前記基本ソフトウェア上で動作するアプリケーション・プログラムを実行するプロセッサ」を備えているのに対して、引用発明9には、ソーシャルネットワークアプリケーションの記載はあるものの、「基本ソフトウェア」及び「プロセッサ」について特定されていない点。
【相違点3】
「第1の記憶手段」について、本件発明1は、「前記基本ソフトウェアと前記アプリケーション・プログラムとを記憶する領域と、秘匿領域を含む第1の記憶手段」を備えているのに対して、引用発明9には、当該構成について特定されていない点。
【相違点4】
「取得手段」について、本件発明1では、「前記アプリケーション・プログラムは、前記プロセッサを前記サーバ装置に対して、前記第1のデータのうち利用者に対応する第2のデータの取得要求を送信し、前記サーバ装置から受信した前記第2のデータを前記秘匿領域に格納する取得手段」として機能させるのに対して、引用発明9では、アプリケーション・プログラムが、サーバ装置から受信したデータを特定の領域に格納するものの、アプリケーション・プログラムが、「サーバ装置に対して、(電話番号と当該電話番号に対応する名称情報とを関連付けたデータを含む第1のデータを含む)第1のデータのうち利用者に対応する第2のデータの取得要求」を送信すること、特定の領域が秘匿領域であること、及びアプリケーション・プログラムがプロセッサを「取得手段」として機能させることは特定されていない点。
【相違点5】
「登録手段」について、本件発明1では、「前記アプリケーション・プログラムは、前記プロセッサ」を「前記秘匿領域に格納されている前記第2のデータのうち少なくとも電話番号及び名称情報を、前記秘匿領域に格納されており前記発信元電話機からの前記電話着信を受けた場合に前記基本ソフトウェアが検索可能な第1の発信者データへ登録する登録手段と、して機能させる」のに対して、引用発明9では、システムが、発信元電話機からの電話着信を受けた場合に、電話番号及び名称情報が検索可能であるものの、「システム」が「基本ソフトウェア」であるか不明な点、また、「前記秘匿領域に格納されている前記第2のデータのうち少なくとも電話番号及び名称情報」を、「前記秘匿領域に格納されており」、「検索可能な第1の発信者データへ登録する」こと及びアプリケーション・プログラムがプロセッサを「登録手段」として機能させることは特定されていない点。

したがって、本件発明1と引用発明9とは、相違点1ないし5の点で相違するから、同一でない。
よって、本件発明1は甲9号証に記載された発明ではない。

(6)本件発明2,3及び8の新規性(甲第9号証を証拠とした場合)について
本件発明2,3は、本件発明1をさらに限定した発明であり、本件発明2,3と引用発明9とは、少なくとも相違点1ないし5の点で相違するから、同一でない。
また、本件発明8は「コンピュータが備える記憶手段」が「秘匿領域」を有し、本件発明1の「取得手段」及び「登録手段」と実質的に同一の手段を備えるものであり、本件発明8と引用発明9とは、相違点4及び5の点で相違するから、同一でない。
よって、本件発明2,3及び8は甲9号証に記載された発明ではない。

(7)本件発明1の進歩性(甲9号証を主たる証拠とした場合)について
はじめに、上記(5)で挙げた【相違点3】について検討する。
本件発明1における「秘匿領域」とは、「5-1 理由(その1)について」の「(1)本件発明1について」で述べたように、例えばアプリケーション領域であって、利用者が登録、削除、閲覧、編集などのアクセスを行うことはできない領域といえる。
これに対し、引用発明11は、iPhoneは、『App Store』で入手したアプリをコピーされないような保護が行われ、安全や著作権保護のため、App Storeで公開しているアプリ以外をインストールすることもできないものであるが、これは、アプリケーションのコピーの保護や、公開しているアプリ以外のインストールを禁止することを示しているのみであって、iPhoneが、利用者が登録、削除、閲覧、編集などのアクセスを行うことはできない領域を含む記憶手段を備えることを示すものではない。
したがって、甲11号証には、「秘匿領域を含む第1の記憶手段」が記載されていない。

次に、【相違点4】について、引用発明9では、アプリケーション・プログラムが、サーバ装置から受信したデータを特定の領域に格納するものの、ダウンロードされたデータ(ユーザの友人の全ての電話番号)をアプリケーション領域や秘匿領域に格納する点について、甲9号証には記載されていない。
また、引用発明9において、サービスに関連して、発信者ID情報のリストを与えるためにCall Directory app extensionを提供し、アプリケーションは、電話番号によって着信した発信者を特定するためにCall Directory app extensionを作成することができるとしても、サーバからダウンロードされたデータ(ユーザの友人の全ての電話番号)をいずれの領域に格納するかについて甲9号証には記載されていないから、引用発明9の電話機が、「取得手段」を備えているとはいえない。
そして、甲11号証には、上述のように、情報処理装置の記憶手段が秘匿領域を備える点について示唆する記載は見当たらないから、引用発明11も「前記サーバ装置から受信した前記第2のデータ」を「秘匿領域」に格納する「取得手段」を示唆するものではない。

【相違点5】について、技術常識を参酌すれば、引用発明9の「システム」がオペレーティングシステム、すなわち「基本ソフトウェア」であるといえるとしても、甲9号証には、「前記秘匿領域に格納されている前記第2のデータのうち少なくとも電話番号及び名称情報」を、「前記秘匿領域に格納されて」いる「第1の発信者データへ登録する」ことについては記載されておらず、引用発明8の電話機が「登録手段」を備えているとはいえない。
甲11号証にも、上述のように、情報処理装置の記憶手段が秘匿領域を備える点について示唆する記載は見当たらないから、引用発明11も「登録手段」を示唆するものではない。
上記のように、引用発明9及び引用発明11には、取得手段によって第2のデータを秘匿領域に格納した上で、更に、登録手段によって第2のデータのうち少なくとも電話番号及び名称情報を第1の発信者データとして秘匿領域に登録する登録手段が開示されていない。

よって、本件発明1と引用発明9は相違点1ないし5の点で相違し、少なくとも相違点3ないし5の点は、引用発明9及び引用発明11に基づいて当業者が容易になし得るものではない。

(8)本件発明2,3及び8の進歩性(甲9号証を主たる証拠とした場合)について
異議申立人は、従たる証拠として、さらに甲10号証を提出し、請求項2及び請求項3に係る特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してなされたものであると主張するが、甲10号証にも、情報処理装置の記憶手段が秘匿領域を備える点について示唆する記載は見当たらない。
本件発明2,3は、本件発明1をさらに限定した発明であるから、上記(6)に記載した本件発明1に対する理由と同様の理由により、引用発明9ないし11に基づいて、当業者が容易に発明することができたものではない。
また、異議申立人は、主たる証拠として甲8号証及び甲9号証を提出し、従たる証拠として、甲11号証を提出し、請求項8に係る特許は特許法第29条第2項の規定に違反してされたものであると主張するところ、ここでは、甲9号証を主たる証拠とした場合の本件発明8の進歩性について検討する。
本件発明8は、「コンピュータが備える記憶手段」が「秘匿領域」を有し、本件発明1の「取得手段」及び「登録手段」と実質的に同一の手段を備えるものであるから、上記(6)に記載した本件発明1に対する理由と同様の理由により、引用発明9及び引用発明11に基づいて、当業者が容易に発明することができたものではない。


(9)小括
以上のとおり、理由(その2)によって請求項1?3,8に係る特許を取り消すことはできない。

6 むすび
したがって、特許異議の申立ての理由(その1)、理由(その2)及び証拠によっては、請求項1?8に係る特許を取り消すことはできない。
また、他に請求項1?8に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり決定する。
 
異議決定日 2018-12-19 
出願番号 特願2017-230417(P2017-230417)
審決分類 P 1 651・ 113- Y (H04M)
P 1 651・ 121- Y (H04M)
最終処分 維持  
前審関与審査官 白川 瑞樹  
特許庁審判長 吉田 隆之
特許庁審判官 宮下 誠
古河 雅輝
登録日 2018-03-16 
登録番号 特許第6307657号(P6307657)
権利者 株式会社トランス・アーキテクト
発明の名称 情報処理装置、発信者情報表示システム及びプログラム  
代理人 特許業務法人スズエ国際特許事務所  
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