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審決分類 審判 全部申し立て ただし書き1号特許請求の範囲の減縮  A61B
審判 全部申し立て 特174条1項  A61B
審判 全部申し立て 2項進歩性  A61B
審判 全部申し立て 1項3号刊行物記載  A61B
審判 全部申し立て 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備  A61B
審判 全部申し立て ただし書き3号明りょうでない記載の釈明  A61B
管理番号 1349642
異議申立番号 異議2018-700177  
総通号数 232 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 2019-04-26 
種別 異議の決定 
異議申立日 2018-02-27 
確定日 2019-01-09 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第6188576号発明「医療技術機能手段の機能仕様標を照会する方法、医療技術機能手段、医療機器及び制御装置」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。 
結論 特許第6188576号の明細書及び特許請求の範囲を訂正請求書に添付された訂正明細書及び特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1-32〕について訂正することを認める。 特許第6188576号の請求項1ないし8、10、12ないし32に係る特許を維持する。 特許第6188576号の請求項9、11に係る特許についての特許異議の申立てを却下する。 
理由 第1 手続の経緯
特許第6188576号(以下、「本件特許」という。)の請求項1?32に係る特許についての出願は、2012年(平成24年)1月16日(パリ条約による優先権主張 外国庁受理 2011年1月18日、独国 2011年1月18日、米国)を国際出願日とする出願であって、平成29年1月12日に手続補正がなされ、平成29年8月10日にその特許権の設定登録がされ、平成29年8月30日に特許掲載公報が発行された。その後、その特許について、平成30年2月27日に特許異議申立人金山愼一(以下、「申立人」という。)により特許異議の申立てがされ、当審は、平成30年5月23日付けで取消理由を通知した。特許権者は、その指定期間内である平成30年8月23日に意見書の提出及び訂正の請求(以下、「本件訂正請求」という。)、平成30年10月9日に手続補正書(方式)の提出を行い、本件訂正請求に対して、申立人は、平成30年11月21日に意見書(以下、「申立人意見書」という。)を提出した。


第2 訂正の適否についての判断
1 訂正の内容
本件訂正請求による訂正の内容は、次のとおりである(下線は訂正箇所を示す。)。
(1)訂正事項1
特許請求の範囲の請求項8に「医療技術機能手段(300)の内部、その場所又はその表面」と記載されているのを、「少なくとも1つの体外血液チューブセット、又はトレイ内若しくはオーガナイザ(13)内に配置された少なくとも1つの体外血液チューブセットを有し、又はそのような体外血液チューブセットからなる医療技術機能手段(300)の内部、その場所又はその表面」に訂正する。
(2)訂正事項2
特許請求の範囲の請求項8に「前記血液治療機器(100)と機能的に結合されるように実施され」と記載されているのを、「選択された治療オプションと前記識別された機能とが相互に一致し、且つ/又は適合する場合に、前記血液治療機器(100)と機能的に結合されるように実施され」に訂正する。
(3)訂正事項3
特許請求の範囲の請求項8に「・・・又は実施された、医療技術機能手段(300)。」と記載されているのを、「・・・又は実施され、および 前記機能仕様標(400)が、前記体外血液チューブセットの特定の実施形態を記し又は識別する、医療技術機能手段(300)。」に訂正する。
(4)訂正事項4
特許請求の範囲の請求項9を削除する。
(5)訂正事項5
特許請求の範囲の請求項10に「請求項9に記載の」と記載されているのを、「請求項8に記載の」に訂正する。
(6)訂正事項6
特許請求の範囲の請求項11を削除する。
(7)訂正事項7
特許請求の範囲の請求項12に「請求項9?11のいずれか一項に記載の」と記載されているのを、「請求項8または10のいずれか一項に記載の」に訂正する。
(8)訂正事項8
特許請求の範囲の請求項14に「請求項8?13のいずれか一項に記載の」と記載されているのを、「請求項8、10、12、13のいずれか一項に記載の」に訂正する。
(9)訂正事項9
特許請求の範囲の請求項15に「請求項8?14のいずれか一項に記載の」と記載されているのを、「請求項8、10、12?14のいずれか一項に記載の」に訂正する。
(10)訂正事項10
特許請求の範囲の請求項16に「請求項9?15のいずれか一項に記載の」と記載されているのを、「請求項8、10、12?15のいずれか一項に記載の」に訂正する。
(11)訂正事項11
特許請求の範囲の請求項17に「請求項8?16のいずれか一項に記載の」と記載されているのを、「請求項8、10、12?16のいずれか一項に記載の」に訂正する。
(12)訂正事項12
特許請求の範囲の請求項19に「請求項8?18のいずれか一項に記載の」と記載されているのを、「請求項8、10、12?18のいずれか一項に記載の」に訂正する。
(13)訂正事項13
特許請求の範囲の請求項29に「請求項8?20のいずれか一項に記載の」(2箇所)と記載されているのを、「請求項8、10、12?20のいずれか一項に記載の」に訂正する。
(14)訂正事項14
明細書の段落【0050】に「最終的な動作可能な接続を確立することはこの目的には必要ではないが、接続を確立することが排除されるべきでもない。」と記載されているのを、「最終的な動作可能な接続を確立することはこの目的には必要ではない。」に訂正する。

本件訂正請求は、一群の請求項〔1-32〕に対して請求されたものである。また、訂正事項14による明細書に係る訂正は、一群の請求項〔1-32〕について請求されたものである。

2 訂正の目的の適否、新規事項の有無、及び特許請求の範囲の拡張・変更の存否
(1)訂正事項1について
訂正事項1による訂正は、「医療技術機能手段(300)」について、訂正前の請求項9に記載された事項である「少なくとも1つの体外血液チューブセット、又はトレイ内若しくはオーガナイザ(13)内に配置された少なくとも1つの体外血液チューブセットを有し、又はそのような体外血液チューブセットからなる」との限定を付加するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであり、新規事項の追加に該当せず、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。
(2)訂正事項2について
訂正事項2による訂正は、「前記血液治療機器(100)と機能的に結合されるように実施され」について、訂正前の請求項1に記載された事項である「選択された治療オプションと前記識別された機能とが相互に一致し、且つ/又は適合する場合に、」との限定を付加するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであり、新規事項の追加に該当せず、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。
(3)訂正事項3について
訂正事項3による訂正は、「前記機能仕様標(400)」について、訂正前の請求項11に記載された事項である「前記体外血液チューブセットの特定の実施形態を記し又は識別する」との限定を付加するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであり、新規事項の追加に該当せず、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。
(4)訂正事項4について
訂正事項4による訂正は、請求項9を削除するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであり、新規事項の追加に該当せず、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。
(5)訂正事項5について
訂正事項1?3の内容を踏まえると、訂正後の請求項8は訂正前の請求項9を減縮したものであるところ、訂正事項5による訂正は、請求項10の引用請求項を請求項9から請求項8に変更するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであり、新規事項の追加に該当せず、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。
(6)訂正事項6について
訂正事項6による訂正は、請求項11を削除するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであり、新規事項の追加に該当せず、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。
(7)訂正事項7について
訂正事項7による訂正のうち、請求項12の引用請求項を請求項9から請求項8に変更する訂正は、訂正事項5と同様、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであり、新規事項の追加に該当せず、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。
訂正事項7による訂正のうち、請求項12の引用請求項から請求項11を削除する訂正は、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであり、新規事項の追加に該当せず、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。
(8)訂正事項8について
訂正事項8による訂正は、請求項14の引用請求項から請求項9及び請求項11を削除するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであり、新規事項の追加に該当せず、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。
(9)訂正事項9について
訂正事項9による訂正は、請求項15の引用請求項から請求項9及び請求項11を削除するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであり、新規事項の追加に該当せず、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。
(10)訂正事項10について
訂正事項10による訂正のうち、請求項16の引用請求項を請求項9から請求項8に変更する訂正は、訂正事項5と同様、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであり、新規事項の追加に該当せず、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。
訂正事項10による訂正のうち、請求項16の引用請求項から請求項11を削除する訂正は、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであり、新規事項の追加に該当せず、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。
(11)訂正事項11について
訂正事項11による訂正は、請求項17の引用請求項から請求項9及び請求項11を削除するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであり、新規事項の追加に該当せず、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。
(12)訂正事項12について
訂正事項12による訂正は、請求項19の引用請求項から請求項9及び請求項11を削除するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであり、新規事項の追加に該当せず、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。
(13)訂正事項13について
訂正事項13による訂正は、請求項29の引用請求項から請求項9及び請求項11を削除するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであり、新規事項の追加に該当せず、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。
(14)訂正事項14について
訂正前の明細書の段落【0050】に記載された「最終的な動作可能な接続を確立することはこの目的には必要ではないが、接続を確立することが排除されるべきでもない。」は、「最終的な動作可能な接続を確立すること」と「接続を確立すること」とを明確に区別することができず不明瞭な記載であったところ、訂正事項14による訂正は、「接続を確立すること」に関する記載を削除し、当該不明瞭な記載を正すものであるから、明瞭でない記載の釈明を目的とするものであり、新規事項の追加に該当せず、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。

3 小括
以上のとおりであるから、本件訂正請求による訂正は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号又は第3号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第9項で準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合する。
したがって、明細書及び特許請求の範囲を、訂正請求書に添付された訂正明細書及び特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1-32〕について訂正することを認める。


第3 訂正後の本件発明
本件訂正請求により訂正された請求項1ないし8、10、12ないし32に係る発明(以下、「本件発明1」ないし「本件発明8」、「本件発明10」、「本件発明12」ないし「本件発明32」という。)は、訂正請求の範囲の請求項1?8、10、12?32に記載された事項により特定される、次のとおりのものである。なお、請求項9、11は訂正により削除された。

「【請求項1】
医療技術機能手段(300)の内部、その場所又はその表面に配置され、ある特定の治療オプションを実行するために、血液治療を行うための少なくとも1つの医療技術機能又は前記医療技術機能手段(300)の適用又は使用についての適性を記し又は識別する機能仕様標(400)を照会する方法であって、
前記医療技術機能手段(300)が、医療機器(100)又は前記医療機器(100)と信号伝送するように接続された若しくは構成されている機器若しくは手段に接触且つ/又は接続された後に、
前記医療技術機能手段(300)に機能的に結合されるべき血液治療装置としての前記医療機器(100)によって、又は前記医療機器(100)と信号伝送するように接続された、若しくは構成されている機器若しくは手段によって、前記機能仕様標(400)を照会し、且つ/又は検出するステップと、
前記医療機器(100)によって、又は前記医療機器(100)と信号伝送するように接続された、若しくは構成されている機器若しくは手段によって、前記機能仕様標(400)と関連付けられた機能を識別し、且つ/又は分析するステップと、
前記医療機器(100)によって、又は前記医療機器(100)と信号伝送するように接続された、若しくは構成されている機器若しくは手段によって、前記医療機器(100)で選択された前記治療オプションを、前記医療技術機能手段(300)の前記機能仕様標(400)によって識別されている前記機能と比較するステップと、
前記選択された治療オプションと前記識別された機能とが相互に一致し、且つ/又は適合する場合に、前記医療機器(100)によって、又は前記医療機器(100)と信号伝送するように接続された、若しくは構成されている機器若しくは手段によって、前記医療技術機能手段(300)を前記医療機器(100)と機能的に結合するステップと、
前記医療機器(100)によって、又は前記医療機器(100)と信号伝送するように接続された、若しくは構成されている機器若しくは手段によって、企図された治療における前記医療技術機能手段(300)の正しい機能的結合及び/又は適性に関する定義された照会を開始するステップと
を含む方法。
【請求項2】
照会し、且つ/又は検出するステップが前記医療機器(100)の制御装置(1)によって実行される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記機能仕様標(400)が、特に、バーコード、ドット・マトリックス・コード、RFIDチップ若しくはカラーラベル又はそれらの混合若しくは組み合わせの形の識別マーク若しくはラベルとして設計され、又は実施されており、及び/又は前記の識別マーク若しくはラベルの少なくとも1つを含む、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記機能仕様標(400)が、貼付、印刷、塗布、染色、着色、係合、スナップ留め又はクリップ留めなどによって前記医療技術機能手段(300)に、又はその場所に固定され、又は取り付けられるために設けられ、又はそのように意図されている、請求項1?3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記機能仕様標(400)が、体外血液チューブセット又は前記体外血液チューブセットの定義された、若しくは特定の実施形態若しくは設計若しくは適性を記し、又は識別するために設けられ、又はそのように意図されている、請求項1?4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記医療機器(100)によって、又は前記医療機器(100)と信号伝送するように接続された、若しくは構成されている機器若しくは手段によって、前記医療機器(100)での治療オプションの選択を受け付けるステップと、
前記医療技術機能手段(300)が前記医療機器(100)又は検出機器(200)と接触されることにより、且つ/又は接続されることにより、前記医療機器(100)によって、又は前記検出機器(200)によって、前記機能仕様標(400)の照会且つ/又は検出を可能にするステップと
を含む、請求項1?5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記選択された治療オプションと前記識別された機能とが相互に一致せず、且つ/又は適合しない場合に、前記選択された治療オプションと前記識別された機能とが相互にずれており、且つ/又は異なっている場合に、前記医療機器(100)によって、又は前記医療機器(100)と信号伝送するように接続された、若しくは構成されている機器若しくは手段によって、警告し、且つ/又は報告するステップ
をさらに含む、請求項1?6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
少なくとも1つの体外血液チューブセット、又はトレイ内若しくはオーガナイザ(13)内に配置された少なくとも1つの体外血液チューブセットを有し、又はそのような体外血液チューブセットからなる医療技術機能手段(300)の内部、その場所又はその表面に配置され、ある特定の治療オプションを実行するために、血液治療を行うための少なくとも1つの医療技術機能又は前記医療技術機能手段(300)の適用又は使用についての適性を記し又は識別する少なくとも1つの機能仕様標(400)を備え、
前記機能仕様標(400)が、前記医療技術機能手段(300)に機能的に結合されるべき血液治療機器(100)によって、又は前記血液治療機器(100)と信号伝送するように接続され、若しくは配置された機器若しくは手段によって照会されるように構成され、
前記血液治療機器(100)によって実施される治療且つ/又は治療オプションの過程において、又は前記血液治療機器(100)によって実施される治療且つ/又は治療オプションと関連付けられて、少なくとも1つの特定の又は定義された機能を実行するために、前記医療技術機能手段(300)が、前記血液治療機器(100)又は前記血液治療機器(100)と信号伝送するように接続された若しくは構成されている機器若しくは手段に接触且つ/又は接続された後に、選択された治療オプションと前記識別された機能とが相互に一致し、且つ/又は適合する場合に、前記血液治療機器(100)と機能的に結合されるように実施され、
前記医療技術機能手段(300)が、体外血液治療で使用されるように設計され、又は実施され、および
前記機能仕様標(400)が、前記体外血液チューブセットの特定の実施形態を記し又は識別する、医療技術機能手段(300)。
【請求項9】
(削除)
【請求項10】
前記医療技術機能手段(300)が、カセットとして、特に、使い捨てカセットとして、実施される、請求項8に記載の医療技術機能手段(300)。
【請求項11】
(削除)
【請求項12】
前記医療技術機能手段(300)が、特定の抗凝血法のために構成され、
前記機能仕様標(400)が、特定の抗凝血法のための前記体外血液チューブセットの特定のチューブセットの要素を記し又は識別し、特に、治療の間に抗凝血剤が血液に添加され得るように、特定の部位で体外血液回路へ開いている、前記体外血液チューブセットでの特定の分岐ラインを記し又は識別する、請求項8または10のいずれか一項に記載の医療技術機能手段(300)。
【請求項13】
前記抗凝血法が、ヘパリン抗凝血法、且つ/又はクエン酸/カルシウム抗凝血(「CiCa」)法である、請求項12に記載の医療技術機能手段(300)。
【請求項14】
前記機能仕様標(400)が、特に、バーコード、ドット・マトリックス・コード、RFIDチップ若しくはカラーラベル又はそれらの混合若しくは組み合わせの形の識別マーク若しくはラベルとして設計され、又は実施されており、及び/又は前記の識別マーク若しくはラベルの少なくとも1つを含む、請求項8、10、12、13のいずれか一項に記載の医療技術機能手段(300)。
【請求項15】
前記医療技術機能手段(300)が、前記血液治療機器(100)に機能的に結合されるように構成される1つの結合面を有し、
前記機能仕様標(400)が、前記医療技術機能手段(300)の前記結合面側に配置される、請求項8、10、12?14のいずれか一項に記載の医療技術機能手段(300)。
【請求項16】
前記機能仕様標(400)が、トレイ又はオーガナイザの表面に配置され、特に、使用時に前記血液治療機器(100)の正面に配置されるトレイ又はオーガナイザの側面に配置される、請求項8、10、12?15のいずれか一項に記載の医療技術機能手段(300)。
【請求項17】
少なくとも1つのクエン酸添加部位及び/又は少なくとも1つのカルシウム添加部位をさらに備える、請求項8、10、12?16のいずれか一項に記載の医療技術機能手段(300)。
【請求項18】
前記機能仕様標(400)が、カラーマーク又はカラーラベルであり、特に、前記医療技術機能手段(300)が少なくとも1つのクエン酸添加抗凝血法、且つ/又は少なくとも1つのカルシウム添加抗凝血法のために構成されることを識別し又は記す黄色いマーク又は黄色いラベルである、請求項17に記載の医療技術機能手段(300)。
【請求項19】
少なくとも1つのヘパリン添加部位をさらに備える、請求項8、10、12?18のいずれか一項に記載の医療技術機能手段(300)。
【請求項20】
前記機能仕様標(400)が、カラーマーク又はカラーラベルであり、特に、前記医療技術機能手段(300)が少なくとも1つの又はただ1つのヘパリン添加抗凝血法のために構成されることを識別し又は記す青いマーク又は青いラベルである、請求項19に記載の医療技術機能手段(300)。
【請求項21】
請求項1?7のいずれか一項に記載の方法を実行するのに適し、そのために設けられ、若しくはそのように意図され、且つ/又はそのように設計され、若しくは実施され、且つ/又はそのように構成された、制御装置(1)。
【請求項22】
少なくとも1つの検出機器(200)及び/若しくは識別手段及び/若しくは比較手段及び/若しくは照会機器及び/若しくは警告手段及び/若しくは報告手段を備え、又は少なくとも1つのそのような手段に機能的に結合されており、且つ/又は少なくとも1つのそのような手段と信号伝送するように構成されている、請求項21に記載の制御装置(1)。
【請求項23】
請求項21又は22に記載の制御装置(1)及び少なくとも1つの検出機器(200)を備え、且つ/又は前記検出機器(200)と信号伝送するように構成されており、若しくは前記検出機器(200)と信号伝送するように接続されており、
前記検出機器(200)が、医療技術機能手段(300)の内部、その場所又はその表面に配置され、ある特定の治療オプションを実行するために、血液治療を行うための少なくとも1つの医療技術機能又は前記医療技術機能手段(300)の適用又は使用についての適性を記し又は識別する少なくとも1つの機能仕様標(400)を検出するように構成され、
前記制御装置(1)が、選択された治療オプションと前記識別された機能とが相互に一致し、且つ/又は適合する場合に、前記医療技術機能手段(300)を前記血液治療機器(100)と機能的に結合するように構成され、
前記血液治療機器(100)は、前記検出機器(200)によって検出されている前記機能仕様標(400)によって前記医療技術機能手段(300)と関連付けられた、且つ/又は前記医療技術機能手段(300)に割り当てられた機能を識別し、又は分析するのに適し、そのために設けられ、若しくはそのように意図され、且つ/又はそのように構成されている少なくとも1つの識別手段をさらに備え、
前記血液治療機器(100)は、前記血液治療機器(100)で選択された治療オプションを、前記機能仕様標(400)によって識別されている前記医療技術機能手段(300)の前記機能と比較するのに適し、そのために設けられ、若しくはそのように意図され、且つ/又はそのように構成されている少なくとも1つの比較手段をさらに備える、血液治療機器(100)。
【請求項24】
前記検出機器(200)は、カラー識別センサである、請求項23に記載の血液治療機器(100)。
【請求項25】
企図される血液治療における、且つ/又は照会の前に、照会と一緒に、若しくは照会の後で選択される治療オプションに関連した前記医療技術機能手段(300)の正しい機能
的結合及び/又は適性に関した定義された照会及び/又は所定の照会を実行し、又はその実行を促すのに適し、そのために設けられ、若しくはそのように意図され、且つ/又はそのように構成されている少なくとも1つの照会機器をさらに備える、請求項23又は24に記載の血液治療機器(100)。
【請求項26】
アフェレシス又は透析用の、さらには特に、血液透析、血液濾過、血液透析濾過用の、緊急透析用の装置として設計され、又は実施された、請求項23?25のいずれか一項に記載の血液治療機器(100)。
【請求項27】
前記機能仕様標(400)若しくは前記医療技術機能手段(300)の機能若しくは前記医療技術機能手段(300)自体と、前記血液治療機器(100)若しくは前記選択された治療オプションとの非適合の場合に警告し、又は報告するために設けられ、又はそのように意図された少なくとも1つの警報若しくは警告のための警告手段及び/又は報告若しくは表示手段をさらに備える、請求項23?26のいずれか一項に記載の血液治療機器(100)。
【請求項28】
前記機能仕様標(400)が、前記血液治療機器(100)のデータベース若しくは記憶媒体に記憶され、又は前記血液治療機器(100)とデータ送信するように構成された機器若しくは手段に記憶され、前記機能仕様標(400)によって指定される1つの若しくは複数の前記医療技術機能手段(300)の対応する機能と一緒に記憶される、請求項23?27のいずれか一項に記載の血液治療機器(100)。
【請求項29】
請求項8、10、12?20のいずれか一項に記載の医療技術機能手段(300)を備える、又は請求項8、10、12?20のいずれか一項に記載の医療技術機能手段(300)に機能的に結合されるように構成される、請求項23?28のいずれか一項に記載の血液治療機器(100)。
【請求項30】
電子的に可読の制御信号を含み、請求項1?7のいずれか一項に記載の本発明による方法の技術ステップの実行を促すようにプログラム可能なコンピュータ・システムと対話するように構成されている、ディスク、CD又はDVD又はEPROM形式の、ディジタル記憶媒体。
【請求項31】
コンピュータ上のコンピュータプログラム製品を実行するときに請求項1?7のいずれか一項に記載の本発明による方法の技術ステップの実行を促す機械可読記憶媒体に記憶されたプログラムコードを含むコンピュータプログラム製品。
【請求項32】
コンピュータ上のコンピュータプログラムを実行するときに請求項1?7のいずれか一項に記載の本発明による方法の技術ステップの実行を促すプログラムコードを含むコンピュータプログラム。」


第4 取消理由通知に記載した取消理由について
1 取消理由の概要
本件訂正請求による訂正前の請求項1?32に係る特許に対して、当審が平成30年5月23日付けで特許権者に通知した取消理由の概要は、次のとおりである。
(1)取消理由1
請求項1?32に係る特許は、その特許請求の範囲の記載が特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていない特許出願に対してされたものであり、取り消されるべきものである。
(2)取消理由2
請求項8?14、16?17、19に係る発明は、甲第1号証に記載された発明であって、特許法第29条第1項第3号に該当するから、請求項8?14、16?17、19に係る特許は、特許法第29条第1項の規定に違反してされたものであり、取り消されるべきものである。
(3)取消理由3
請求項1?7、21?32に係る発明は、甲第1号証ないし甲第5号証に記載された発明に基いて、請求項8?14、16?20に係る発明は、甲第1号証に記載された発明に基いて、また、請求項15に係る発明は、甲第1号証及び甲第4号証に記載された発明に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであり、請求項1?32に係る特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものであり、取り消されるべきものである。

2 甲号証の記載
(1)甲第1号証(国際公開第2009/081241号)
甲第1号証には、図面とともに次の記載がある(翻訳文は、特許異議申立書に添付されたものを参考に当審で作成したものである。また、下線は、当審で付したものである。以下同様。)。
ア 「 During the treatment session of the machine according to the invention, which proposes a selection of several treatments, the user of the machine chooses the treatment protocol which is most suitable among the protocols referred to above: HD, HDF, UF, HF, TPE... It should be pointed out that, depending on the protocol that has been chosen, different disposable articles are required in different receiving stations.」(第4ページ第1-6行)
(翻訳文)
「 いくつかの治療の選択を提案する本発明による機械での治療セッションの間、機械のユーザは、前述の:すなわち、HD、HDF、UF、HF、TPE...の中から最も好ましい治療プロトコルを選択する。選択された治療プロトコルに応じて、異なる受け入れステーションに異なる使い捨て物品が要求されることが指摘される。」

イ 「 The invention relates to a medical device 1 for providing a plurality of extracorporeal blood or plasma treatments. Blood treatment can be a treatment in a filtration unit having a primary compartment and a secondary compartment, which are separated by a semipermeable membrane, the primary compartment being able to be connected to a primary extracorporeal blood circuit, the secondary chamber being able to be connected to a secondary circuit, the primary circuit and the secondary circuit defining the extracorporeal circuit. For hemoperfusion, as shown in Figure 13, the filter is replaced by a one- compartment adsorption cartridge. The device is apt to receive at least one disposable article that can be connected to the extracorporeal circuit.
Each disposable article is equipped with storage means containing information about the disposable article.
The device comprises:
- a first receiving station (2) for disposable articles (100), which is able to collect a first disposable article,
- a first reading means (3) associated to the first station (2) for identifying a disposable article (100) that may have been received at the first station (2),
- at least a second station (2') for receiving disposable articles (100), which is able to collect a second similar disposable article (100'),
- at least a second reading means (3') associated to the second station (2') for identifying a disposable article (100') that may have been received at the second station,
- a storage means (11) for storing:
○ information concerning at least one treatment protocol designed to be executed by the device,
○ information concerning a configuration of the disposable articles necessary for each treatment protocol at each receiving station,
- a control unit (10) connected to the storage means (11), comprising:
○ means for receiving information concerning the treatment protocols to be executed,
○ means for receiving information read by at least one of the reading means, and
○ means for checking, as a function of this information, whether the configuration of the disposable article or articles received complies with the stored configuration for the treatment to be executed.」(第9ページ第25行-第11ページ第6行)
(翻訳文)
「 本発明は、複数の体外血液又は血漿治療を提供するための医療装置(1)に関する。血液治療は、一次回路と二次回路とで体外回路を画定するものであって、第1の体外血液回路に接続可能な第1の区画と、二次回路に接続可能な第2の区画とを半透膜によって分離する濾過ユニットにおける処理であってもよい。血液灌流の場合、図13に示すように、フィルタは1区画の吸着カートリッジに置き換えることができる。医療装置は、体外回路に接続することができる少なくとも1つの使い捨て物品を受け入れるのに適している。
各使い捨て物品は、使い捨て物品に関する情報を含む記録手段を備える。
この医療装置は、以下のものを備える:
- 第1の使い捨て物品を収集可能は、使い捨て物品(100)のための第1の受け入れステーション(2)、
- 第1ステーション(2)で受け入れられる使い捨て物品(100)を識別するために、第1のステーション(2)に関連付けられた第1の読取手段(3)、
- 同様の第2の使い捨て物品(100’)を収集可能な、使い捨て物品(100)を受け取るための少なくとも1つの第2のステーション(2’)、
- 第2のステーションで受け入れられる使い捨て物品(100’)を識別するために、第2のステーションに関連付けられた、少なくとも1つの第2の読取手段(3’)、
- 以下の情報を記憶する記憶手段(11)、
・医療装置によって実行されるように設計された少なくとも1つの治療プロトコルに関する情報、
・各受け入れステーションにおける各治療プロトコルに必要な使い捨て物品の設定に関する情報、
- 記憶手段(11)に接続され、以下の手段を有する制御ユニット(10)、
・実行される治療プロトコルに関する情報を受信する手段、
・読取手段の少なくとも1つによって読み取られた情報を受信する手段、
・受信した使い捨て物品の設定が、実行されるべき治療のための格納された設定に一致しているか否かを、情報に応じてチェックする手段。」

ウ 「 For the device according to the invention, the configuration of the disposable articles necessary for each protocol comprises at least one of the following elements for each treatment protocol: the number of necessary articles, the type of each necessary article, the function of each necessary article (e.g. a drug, a medical fluid...), the position of each necessary article in each receiving station.」(第11ページ第24行-第12ページ第2行)
(翻訳文)
「 本発明による装置の場合、各治療プロトコルに必要な使い捨て物品の設定は、各治療プロトコルについて、必要な物品の数量、必要な各物品の種類、必要な各物品の機能(例えば、薬品、医療用液体など)、各受け入れステーション内の必要な各物品の位置などを含む。」

エ 「 The device according to the invention can be designed to receive disposable articles (100, 100', 100'', 100''') belonging to one of the following categories:
- container comprising a medical liquid such as a bag or a syringe,
- empty container designed to receive used liquid,
- dialyzer,
- set containing at least one filter with various accesses (inlets and outlets) and lines connected to the accesses of the filter so as to form at least partially the extracorporeal circuit: this type of so-called set is an article pre-connected to lines, which is installed directly into the machine and enables to spare the time required for connecting lines to the filter,
- blood or plasma filter, absorption cartridge,
- ultrafilter, plasma filter.」
(翻訳文)
「 本発明による装置は、以下のカテゴリの1つに属する使い捨て物品(100,100’,100’’,100’’’)を受け取るように設計してもよい:
-バッグ又はシリンジなどの医療用液体を含む容器、
-使用済液体を受け取るように設計された空の容器、
-透析装置、
-少なくとも部分的に体外回路を形成するように、様々なアクセス(入口及び出口)を有する少なくとも1つのフィルタ及びフィルタのアクセスに接続されたラインを含むセット:いわゆる、このセットは、ラインに予め接続された物品であり、機械に直接取り付けられ、ラインをフィルタに接続するために必要な時間を削減することができるもの、
-血液又は血漿フィルタ、吸収カートリッジ、
-限外濾過装置、血漿フィルタ。」

オ 「 The medical device according to the invention, when using articles, comprises at least one disposable medical article (100) installed in at least one receiving station (2). Figure 7 shows the device during use, in which four disposable articles (bags) are installed and in which a set is installed, and whose lines are connected to the various bags. These connections and the hydraulic circuits are schematically represented in Figures 8 to 13.」(第24ページ第3-8行)
(翻訳文)
「 本発明による医療装置は、物品を使用するとき、少なくとも1つの受け入れステーション(2)に設置された少なくとも1つの使い捨て医療物品(100)を包含する。図7は、4つの使い捨て物品(バッグ)が設置され、セットが設置され、そして、そのラインが様々なバッグに接続された、使用中の医療装置を示す。これらの接続部及び液体回路は、図8?13に概略的に示されている。」

カ 「 The storage means (101) for disposable articles can be fastened in a fixed manner to or into the disposable article (100).」(第24ページ第17-18行)
(翻訳文)
「 使い捨て物品のための記録手段(101)は、使い捨て物品(100)に又は内部に、ある固定方法で固定することができる。」

キ 「 The invention further relates to a method for installing disposable articles device according to the invention, comprising the following steps:
- selecting an extracorporeal treatment among the plurality of possible stored treatments,
- installing the medical article or articles (100...) in the receiving station or stations (2...),
- reading the storage means (101...) for each disposable article installed in the receiving station or stations (2...) by way of each reading means (3...) associated thereto,
- comparing the configuration of the articles installed in the receiving stations with the required stored configuration of disposable articles for the selected treatment,
- if the configuration of the installed articles is not identical to the required stored configuration, sending an alarm or warning signal,
- as a function of the sending of an alarm or warning message, add, remove or change at least one disposable medical article.」(第29ページ第1-16行)
(翻訳文)
「 本発明は、さらに、本発明の装置に使い捨て物品を設置する方法に関するものであって、以下のステップを含む:
-格納され利用可能な複数の治療の中から体外治療を選択するステップ、
-1又は複数の受け入れステーション(2...)に、1又は複数の医療物品(100...)を設置するステップ、
-1又は複数の受け入れステーション(2...)に取り付けられた使い捨て物品のそれぞれの記録手段(101...)を、受け入れステーションに関連付けられた各読取手段(3...)によって読み取るステップ、
-受け入れステーションに設置された物品の設定と、選択された治療のために記憶された使い捨て物品の必要な設定とを比較するステップ、
-設置された物品の設定が記憶された必要な設定と同一でない場合、警報又は注意信号を送信するステップ、
-警報又は注意メッセージの送信に応じて、少なくとも1つの使い捨て医療物品を追加、除去、又は変更するステップ。」

また、次のことが認められる。
ク 上記オ及び図7の記載から、フィルタ及びフィルタのアクセスに接続されたラインを含むセットは、その機能を実行するために、ラインが医療装置のポンプに係合するように設置される、すなわち、医療装置に機能的に結合されるといえる。また、該セットは、医療装置に機能的に結合される前に医療装置に接近させられる、すなわち、医療装置に接触且つ/又は接続された後に医療装置と機能的に結合されることは明らかである。

ケ 上記イの記載から、医療装置は、体外血液治療を提供するものであるから、血液治療装置であるといえる。

コ 上記イの記載から、使い捨て物品は、体外血液治療を提供するための医療装置の体外回路に接続することができるのであるから、体外血液治療で使用されるように設計され、又は実施されていることは明らかである。

上記ア?コから、甲第1号証には、次の発明(以下、「甲1a発明」及び「甲1b発明」という。)が記載されていると認められる。

[甲1a発明]
「 少なくとも部分的に体外回路を形成するように、様々なアクセス(入口及び出口)を有する少なくとも1つのフィルタ及びフィルタのアクセスに接続されたラインを含むセットからなる使い捨て物品に又は内部に固定され、選択された治療プロトコルに必要な使い捨て物品の機能を記録した記録手段を備え、
前記記録手段が、前記使い捨て物品に機能的に結合されるべき血液治療装置によって読み取られるように構成され、
前記血液治療装置によって実施される治療プロトコルに必要な機能を実行するために、前記使い捨て物品が、前記血液治療装置に接触且つ/又は接続された後に、前記血液治療装置と機能的に結合されるように実施され、
前記使い捨て物品が、体外血液治療で使用されるように設計され、又は実施され、および
前記記録手段が、前記セットの治療プロトコルに必要な使い捨て物品の機能を記憶する、使い捨て物品。」

[甲1b発明]
「 使い捨て物品に又は内部に固定され、選択された治療プロトコルに必要な使い捨て物品の機能を記録した記録手段を読み取る方法であって、
前記使い捨て物品が、医療装置に接触且つ/又は接続された後に、
前記使い捨て物品に機能的に結合されるべき血液治療装置としての前記医療装置によって、前記記録手段を読み取るステップと、
前記医療装置によって、前記記録手段と関連付けられた機能を識別するステップと、
前記医療装置によって、前記医療装置で選択された治療プロトコルのために記憶された使い捨て物品の機能を、前記使い捨て物品の前記記録手段によって識別されている前記機能と比較するステップと、
前記医療装置によって、前記使い捨て物品を前記医療装置と機能的に結合するステップと
を含む方法。」

(2)甲第2号証(特表2010-532235号公報)
甲第2号証には、図面とともに次の記載がある。
ア 「【0020】
本開示は、隔膜ポンプまたは蠕動ポンプ等のポンプを採用する、医療流体送達システムに関する。特に、本開示は、血液透析、血液濾過、血液透析濾過、任意の種類の持続的腎代償療法(「CRRT」)、うっ血性心不全治療、CAPD、APD(潮流モダリティを含む)、およびCFPDを含むが、それらに限定されない、カセットを基材とする透析療法のためのシステム、方法、および装置を提供する。・・・、自動接続デバイスは、以下のように機能する。
【0021】
カセットを透析機械装置内に装填後、ユーザは、デバイスの上部にチュービングを静置し、特殊フィンガの上部のチュービングからのキャップをデバイスの上部に載設することによって、1つ以上の透析バッグからのチュービングを取り付ける。次いで、自動接続機械装置を作動させる。一連のペンチまたはオクルダーは、チュービングを把持し、次いで、シャトルが、シャトルとともにチュービングを前方に移動させる。・・・
【0022】
・・・シャトルは、前方に平行移動し、コネクタを押動させる一方、チュービングは、オクルダーによって定位置に保持され、カセットポート内に含有される穿刺針内にチュービングを延出させる。穿刺針は、好ましくは、滅菌環境および滅菌接続を維持しやすくするために、ポートの外縁から若干陥凹される。針が透析チュービングの膜シールを穿刺すると、接続が行なわれ、固定されたままとなるであろう。・・・」

イ 「【0026】
自動接続デバイス20は、好ましくは、デバイスを保護するための筐体18内に封入される。また、筐体は、好ましくは、送風機19bと、HEPAまたは他のフィルタ19cとに接続されるダクト19aを含む。フィルタは、使用時、筐体を若干陽圧下に保ち、したがって、埃、菌等がデバイスの大気中に進入するのを防止可能な送風機に、清浄な空気を提供する。自動接続デバイスの本実施形態は、以下のように機能する。ユーザは、透析流体の1つ以上の容器と、自動接続デバイスを介して接続するための特殊キャップを含む容器のためのチュービングを備え付ける。チュービングは、容器に接続し、次いで、チュービングは、使い捨てカセットを介して、透析機械装置に接続される。特殊キャップは、回転フィンガの近位側内に配置され、チュービングは、自動接続デバイス上のチャネル内に敷設される。次いで、自動接続デバイスは、透析流体の1つ以上の容器を透析機械装置に接続するためのその自動シーケンスを開始する。」

ウ 「【0033】
・・・後述の実施形態では、RFID筐体は、シャトル上への設置の容易性のために、チュービング上に配置するように構成される。他の実施形態では、RFID筐体は、流体のバッグまたは容器上に配置または接着されてもよく、単一RFIDリーダ内蔵フレームまたはシャトルによって読み取られる。次いで、自動接続システムは、ユーザに、チュービングをシャトル上の特定のチャネルに接続するよう指示する。したがって、コントローラは、各コネクタの場所および各容器の利用方法を識別する。」

エ 「【0041】
・・・RFIDタグは、そのタグがシャトル内に配置される各バッグまたは容器の確実な識別を可能にする。本技術によって、自動接続コントローラ、あるいは透析または他のシステムのためのコントローラは、行なわれた配置が正しいまたは誤っているかを判断し、誤った配置が行なわれると、オペレータまたは他の人物に通知または警告するであろう。」

オ 「【0071】
図24-25は、異なる実施形態における、自動接続デバイスの自動識別特徴の操作方法を示す工程図である。図24に描写される一実施形態では、シャトル上の各チャネルまたは位置内にRFIDリーダが存在する。また、透析液流体等の各流体の容器からのチュービング上にRFIDタグが存在する。ユーザは、一意の識別子を伴うRFIDタグを患者に投与される流体を含有する流体容器からのチュービング上に配置160する。次いで、チュービングおよびRFIDタグが、シャトル上の別個のチャネルまたは位置内に配置161される。次いで、各位置におけるリーダは、1つ以上の容器からのチュービング上のRFIDタグを読み取る162。容器に対応するRFIDタグが適切な場所にあると、コンピュータが認識する場合、操作は継続163する。1つ以上の容器が適切な位置にない場合、続行する前に、ユーザに警告またはアラームが発せられる164。」

また、次のことが認められる。
カ 上記アの記載によれば、シャトルが前方に平行移動し、カセットポート内に含有される穿刺針内にチュービングを延出させると、針が透析チュービングの膜シールを穿刺して接続が行なわれるのであるから、チュービングは自動接続デバイスのシャトルによってカセットに機能的に結合されるといえる。

上記ア?カから、甲第2号証には次の事項(以下、「甲2事項」という。)が記載されていると認められる。

[甲2事項]
「透析流体の容器からのチュービングが自動接続デバイスのシャトル上のチャネルのうち正しいチャネルに配置されていると判断した場合に、自動接続デバイスによって、前記透析流体の容器からのチュービングを血液治療装置内に装填されたカセットと機能的に結合すること。」

(3)甲第3号証(特開2008-104682号公報)
甲第3号証には、図面とともに次の記載がある。
「【0002】
一般に、血液透析治療などの血液浄化治療は、複数台の血液浄化装置が設置された病院の治療室にて行われ、複数の患者(例えば10?50人)がほぼ同時に順次治療することとなる。然るに、治療時間においては複数の患者がほぼ同時に血液浄化治療を開始するため、その準備段階では、一人の医療従事者が複数人の患者のための準備を行わなければならず、誤設定の可能性があることから、器材の接続作業や患者に応じた薬剤や器材(ダイアライザ等)の設定や準備に誤りがないよう、複数の医療従事者によって設定確認が複数回行われていた。」

上記記載から、甲第3号証には次の事項(以下、「甲3事項」という。)が記載されていると認められる。

[甲3事項]
「血液浄化装置における器材の接続作業に誤りがないよう確認を行うこと。」

(4)甲第4号証(特開平11-319075号公報)
甲第4号証には、図面とともに次の記載がある。
「【0016】
【発明の実施の形態】図1はコネクター10を、図1の右の側面図の直線A-Aにおける断面図(左)で示す。コネクター10は連結チューブ30の端に配置され、連結チューブ30はその他方の端(図示せず)が、所要の溶液成分を収容した溶液バッグに連結される。コネクター10は識別手段20としてバーコード22を有し、バーコード22のバーはコネクター10の周りに円周方向に延びている。このことは、コネクターを連結器に取付ける際に、コネクター10がよじられているかどうかに関わらず、検出装置によるバーコードの検出が依然として可能であることを保証する。
【0017】バーコード22は、例えばこれと関連した、溶液バッグの中に入れられている溶液の種類及び量に関する情報を含む。本発明によれば、識別手段20のタイプが検出され、或いはバーコード22が読み取られるので、適当な溶液を選択した後、透析機械を操作する者は、コネクターを透析機械の任意の連結器に取付けることができる。この溶液バッグを識別するこの方法は、誤って準備された透析液の供給につながることがある溶液を取り違える可能性を排除する。図1によるコネクター10のバーコード22の配置は又、コネクター10が装置の連結器に適確に、かつ完全に取付けられているかどうかを検出することを可能にする。これがそうでない場合には、検出装置は、ずれのために、コネクター10が適確に連結されたときに検出されるバーパターンに完全に対応しないバーパターンを検出する。これは、操作中に起る誤った連結又は如何なるはずれの、安全で信頼性のある検出を可能にする。」

上記記載から、甲第4号証には次の事項(以下、「甲4a事項」及び「甲4b事項」という。)が記載されていると認められる。

[甲4a事項]
「透析機械における連結器にコネクターが適確にかつ完全に取付けられているかどうかを検出装置によって検出すること。」

[甲4b事項]
「識別手段を、透析機械の連結器に取付けられるコネクターに設けること。」

(5)甲第5号証(国際公開第2008/152810号)
甲第5号証には、図面とともに次の記載がある。
「[0024] コントローラ50は、さらに、血液側接続確認モード設定手段80、血液側接続確認手段81、導入側接続確認モード設定手段82および導入側接続確認手段83を有している。この緩徐式血液ろ過透析装置における回路の接続不良の確認が行われるとき、血液側接続確認モード設定手段80は、返血液バルブ19の開閉を制御すると共に、第1ポンプ4およびエアポンプ70の回転を制御して、前記血液回路8?10、エアライン30,31および第1血液処理器1内において陰圧を発生させる手段である。一方、血液側接続確認手段81は、第1圧力センサ41からの信号を受けて前記陰圧が所定時間内に第1の所定圧力値に達した時点で前記血液回路と第1血液処理器1とが接続されていることを確認する手段であり、例えば、アラームや表示ランプ等から構成される。後述する図2?図7に示すステップS1?S6において、回路の接続不良が確認された場合、アラームの鳴動や表示ランプの点灯により、接続不良を操作者に知らせる。
[0025] また、導入側接続確認モード設定手段82は、血液合流バルブ21および洗浄液排出バルブ22の開閉を制御すると共に、第2ポンプ6および第3ポンプ5の回転を制御して、補液導入回路12、透析液導入回路11および第1血液処理器1内において陽圧を発生させる手段である。一方、導入側接続確認手段83は、第1圧力センサ41からの信号を受けて前記陽圧が所定時間内に第2の所定圧力値に達した時点で透析液導入回路11と第1血液処理器1とが接続されていることを確認する手段であり、例えば、アラームや表示ランプ等から構成される。血液側接続確認手段81と同様に、後述する図2?図7に示すステップS1?S6において、回路の接続不良が確認された場合、アラームの鳴動や表示ランプの点灯により、接続不良を操作者に知らせる。」

上記記載から、甲第5号証には次の事項(以下、「甲5事項」という。)が記載されていると認められる。

[甲5事項]
「緩徐式血液ろ過透析装置における回路の接続不良をコントローラによって確認すること。」

3 当審の判断
(1)取消理由1(特許法第36条第6項第2号)について
請求項1及び8に記載された「機能的に結合」について、明細書の段落【0026】には、「「機能的に結合すること」又は「機能的に結合された」という用語は、・・・要素間の動作可能な接続の生成又は確立をいう。」との記載がある。
また、請求項1及び8に記載された「接触且つ/又は接続」について、訂正事項14による訂正前の明細書の段落【0050】には、「「接触させること」及び/又は「接続すること」とは、機能手段と治療装置とを相互に空間的に配置し、又は近づけることをいう。・・・「(機能的に)」結合することという用語とは対照的に、機能手段と治療装置とを接触させること、又は接続することは、ここでは、例えば、2つの要素を寄せ集めるという形で、或いは2つの要素を機械的に接続するという形で単に近づけることとして理解されるべきである。最終的な動作可能な接続を確立することはこの目的には必要ではないが、接続を確立することが排除されるべきでもない。」との記載があり、「接触且つ/又は接続」には、「最終的な動作可能な接続を確立すること」は含まれないが、「接続を確立すること」は含まれると解されたところ、「最終的な動作可能な接続を確立すること」と「接続を確立すること」とを明確に区別することができず、結果として、「機能的に結合」と「接触且つ/又は接続」との区別も明確でなかった。
しかしながら、訂正事項14による訂正により、明細書の段落【0050】から「接続を確立することが排除されるべきでもない。」との記載が削除されたことで、「接触且つ/又は接続」は、「最終的な動作可能な接続を確立すること」を含まないことが明確になり、「機能的に結合」との区別も明確になった。
よって、本件発明1、8は明確である。
また、本件発明1を引用して記載されている本件発明2?7、21?32、及び本件発明8を引用して記載されている本件発明10、12?20、29も、同様の理由により明確である。

(2)取消理由2(特許法第29条第1項第3号)について
ア 本件発明8について
本件発明8と甲1a発明とを対比する。
(ア)甲1a発明の「少なくとも部分的に体外回路を形成するように、様々なアクセス(入口及び出口)を有する少なくとも1つのフィルタ及びフィルタのアクセスに接続されたラインを含むセットからなる使い捨て物品」は、本件発明8の「少なくとも1つの体外血液チューブセット、又はトレイ内若しくはオーガナイザ(13)内に配置された少なくとも1つの体外血液チューブセットを有し、又はそのような体外血液チューブセットからなる医療技術機能手段(300)」に相当する。
(イ)甲1a発明の「に又は内部に固定され」は、本件発明8の「の内部、その場所又はその表面に配置され」に相当する。
(ウ)甲1a発明の「選択された治療プロトコルに必要な使い捨て物品の機能を記録した記録手段」は、本件発明8の「ある特定の治療オプションを実行するために、血液治療を行うための少なくとも1つの医療技術機能又は前記医療技術機能手段(300)の適用又は使用についての適性を記し又は識別する少なくとも1つの機能仕様標(400)」に相当する。
(エ)甲1a発明の「血液治療装置」は、本件発明8の「血液治療機器(100)」に相当する。
(オ)甲1a発明の「血液治療装置によって読み取られる」は、本件発明8の「血液治療機器(100)によって、又は前記血液治療機器(100)と信号伝送するように接続され、若しくは配置された機器若しくは手段によって照会される」に相当する。
(カ)甲1a発明の「前記血液治療装置によって実施される治療プロトコルに必要な機能を実行するために」は、本件発明8の「前記血液治療機器(100)によって実施される治療且つ/又は治療オプションの過程において、又は前記血液治療機器(100)によって実施される治療且つ/又は治療オプションと関連付けられて、少なくとも1つの特定の又は定義された機能を実行するために」に相当する。
(キ)甲1a発明の「前記セットの治療プロトコルに必要な使い捨て物品の機能を記憶する」は、本件発明8の「前記体外血液チューブセットの特定の実施形態を記し又は識別する」に相当する。

上記(ア)?(キ)より、本件発明8と甲1a発明とは次の点で一致する。
(一致点)
「 少なくとも1つの体外血液チューブセット、又はトレイ内若しくはオーガナイザ(13)内に配置された少なくとも1つの体外血液チューブセットを有し、又はそのような体外血液チューブセットからなる医療技術機能手段(300)の内部、その場所又はその表面に配置され、ある特定の治療オプションを実行するために、血液治療を行うための少なくとも1つの医療技術機能又は前記医療技術機能手段(300)の適用又は使用についての適性を記し又は識別する少なくとも1つの機能仕様標(400)を備え、
前記機能仕様標(400)が、前記医療技術機能手段(300)に機能的に結合されるべき血液治療機器(100)によって、又は前記血液治療機器(100)と信号伝送するように接続され、若しくは配置された機器若しくは手段によって照会されるように構成され、
前記血液治療機器(100)によって実施される治療且つ/又は治療オプションの過程において、又は前記血液治療機器(100)によって実施される治療且つ/又は治療オプションと関連付けられて、少なくとも1つの特定の又は定義された機能を実行するために、前記医療技術機能手段(300)が、前記血液治療機器(100)又は前記血液治療機器(100)と信号伝送するように接続された若しくは構成されている機器若しくは手段に接触且つ/又は接続された後に、前記血液治療機器(100)と機能的に結合されるように実施され、
前記医療技術機能手段(300)が、体外血液治療で使用されるように設計され、又は実施され、および
前記機能仕様標(400)が、前記体外血液チューブセットの特定の実施形態を記し又は識別する、医療技術機能手段(300)。」

また、本件発明8は、「前記医療技術機能手段(300)が、前記血液治療機器(100)又は前記血液治療機器(100)と信号伝送するように接続された若しくは構成されている機器若しくは手段に接触且つ/又は接続された後に、選択された治療オプションと前記識別された機能とが相互に一致し、且つ/又は適合する場合に、前記血液治療機器(100)と機能的に結合される」という事項を有していることから、医療技術機能手段が血液治療機器と機能的に結合される前に、血液治療機器又は前記血液治療機器と信号伝送するように接続された若しくは構成されている機器若しくは手段により機能仕様標が照会可能なように、機能仕様標が医療技術機能手段に配置されているものと認められる。
一方、甲1a発明は、機能仕様標が、少なくとも1つの体外血液チューブセット、又はトレイ内若しくはオーガナイザ(13)内に配置された少なくとも1つの体外血液チューブセットを有し、又はそのような体外血液チューブセットからなる医療技術機能手段に対して、具体的にどのように配置されるかが明らかでなく、機能的な結合の前に機能仕様標が照会可能かどうかも明らかでない。
そうすると、本件発明8と甲1a発明とは、次の点で相違する。
(相違点1)
本件発明8は、医療技術機能手段が血液治療機器と機能的に結合される前に、血液治療機器又は前記血液治療機器と信号伝送するように接続された若しくは構成されている機器若しくは手段により機能仕様標が照会可能なように、機能仕様標が医療技術機能手段に配置されているのに対し、甲1a発明は、そのように機能仕様標が医療技術機能手段に配置されているかどうか明らかでない点。

よって、本件発明8は、甲1a発明と上記相違点1で相違するから、甲1a発明であるとはいえない。

イ 本件発明10、12?14、16?17、19について
本件発明10、12?14、16?17、19は、本件発明8の発明特定事項を全て含み、さらに限定を付すものであるから、甲1a発明と少なくとも上記相違点1で相違する。
よって、本件発明10、12?14、16?17、19は、本件発明8と同様、甲1a発明であるとはいえない。

(3)取消理由3(特許法第29条第2項)について
ア 本件発明1について
(ア)対比
本件発明1と甲1b発明とを対比する。
a 甲1b発明の「使い捨て物品」は、本件発明1の「医療技術機能手段(300)」に相当する。
b 甲1b発明の「に又は内部に固定され」は、本件発明1の「の内部、その場所又はその表面に配置され」に相当する。
c 甲1b発明の「選択された治療プロトコルに必要な使い捨て物品の機能を記録した記録手段」は、本件発明1の「ある特定の治療オプションを実行するために、血液治療を行うための少なくとも1つの医療技術機能又は前記医療技術機能手段(300)の適用又は使用についての適性を記し又は識別する少なくとも1つの機能仕様標(400)」に相当する。
d 甲1b発明の「を読み取る方法」は、本件発明1の「を照会する方法」に相当する。
e 甲1b発明の「医療装置」は、本件発明1の「医療機器(100)又は前記医療機器(100)と信号伝送するように接続された若しくは構成されている機器若しくは手段」に相当する。
f 甲1b発明の「前記医療装置によって、」は、本件発明1の「前記医療機器(100)によって、又は前記医療機器(100)と信号伝送するように接続された、若しくは構成されている機器若しくは手段によって、」に相当する。
g 甲1b発明の「を読み取る」は、本件発明1の「を照会し、且つ/又は検出する」に相当する。
h 甲1b発明の「を識別する」は、本件発明1の「を識別し、且つ/又は分析する」に相当する。
i 甲1b発明の「前記医療装置で選択された治療プロトコルのために記憶された使い捨て物品の機能を、前記使い捨て物品の前記記録手段によって識別されている前記機能と比較する」は、本件発明1の「前記医療機器(100)で選択された前記治療オプションを、前記医療技術機能手段(300)の前記機能仕様標(400)によって識別されている前記機能と比較する」に相当する。

上記a?iより、本件発明1と甲1b発明との一致点及び相違点は次のとおりである。
(一致点)
「 医療技術機能手段(300)の内部、その場所又はその表面に配置され、ある特定の治療オプションを実行するために、血液治療を行うための少なくとも1つの医療技術機能又は前記医療技術機能手段(300)の適用又は使用についての適性を記し又は識別する機能仕様標(400)を照会する方法であって、
前記医療技術機能手段(300)が、医療機器(100)又は前記医療機器(100)と信号伝送するように接続された若しくは構成されている機器若しくは手段に接触且つ/又は接続された後に、
前記医療技術機能手段(300)に機能的に結合されるべき血液治療装置としての前記医療機器(100)によって、又は前記医療機器(100)と信号伝送するように接続された、若しくは構成されている機器若しくは手段によって、前記機能仕様標(400)を照会し、且つ/又は検出するステップと、
前記医療機器(100)によって、又は前記医療機器(100)と信号伝送するように接続された、若しくは構成されている機器若しくは手段によって、前記機能仕様標(400)と関連付けられた機能を識別し、且つ/又は分析するステップと、
前記医療機器(100)によって、又は前記医療機器(100)と信号伝送するように接続された、若しくは構成されている機器若しくは手段によって、前記医療機器(100)で選択された前記治療オプションを、前記医療技術機能手段(300)の前記機能仕様標(400)によって識別されている前記機能と比較するステップと、
前記医療機器(100)によって、又は前記医療機器(100)と信号伝送するように接続された、若しくは構成されている機器若しくは手段によって、前記医療技術機能手段(300)を前記医療機器(100)と機能的に結合するステップと
を含む方法。」
(相違点2)
「前記医療技術機能手段(300)を前記医療機器(100)と機能的に結合するステップ」について、本件発明1は、「前記選択された治療オプションと前記識別された機能とが相互に一致し、且つ/又は適合する場合に、」との限定が付されているのに対し、甲1b発明は、そのような限定が付されていない点。
(相違点3)
本件発明1は、「前記医療機器(100)によって、又は前記医療機器(100)と信号伝送するように接続された、若しくは構成されている機器若しくは手段によって、企図された治療における前記医療技術機能手段(300)の正しい機能的結合及び/又は適性に関する定義された照会を開始するステップ」を含むのに対し、甲1b発明は、そのようなステップを含まない点。

(イ)判断
a 相違点2について検討すると、甲第2号証には、透析流体の容器からのチュービングが自動接続デバイスのシャトル上のチャネルのうち正しいチャネルに配置されていると判断した場合に、自動接続デバイスによって、透析流体の容器からのチュービングを血液治療装置内に装填されたカセットと機能的に結合することが記載されているものの、治療オプションを選択することは記載されておらず、また、透析流体の容器及びチュービングが選択された治療オプションに一致又は適合する場合に機能的な結合を行うことは記載されていないところ、甲1b発明に甲2事項を適用したとしても、甲2事項の自動接続デバイスによって、甲1b発明の選択された治療プロトコルのために記憶された使い捨て物品の機能と使い捨て物品の記録手段によって識別されている機能とが一致又は適合するかどうかを判断することはできないから、相違点2に係る構成には到達し得ない。
したがって、甲1b発明及び甲2事項に基づき相違点2に係る構成を容易想到とすることはできない。

b 次に相違点3について検討する。
甲1b発明及び甲2事項に加え、例えば甲3、4a、5事項のように「血液治療装置と医療技術機能手段との接続を確認すること」が周知技術であること、並びに甲4a事項及び甲5事項も考慮して、甲1b発明、甲2、4a、5事項及び上記周知技術から相違点3に係る構成を想到し得たとしても、甲1b発明に甲2事項を適用して、自動接続デバイスによって使い捨て物品を医療装置と機能的に結合することを想到した上で、さらに、上記周知技術、甲4a事項及び甲5事項を適用して、自動接続デバイスによって行われた機能的な結合が正しいかどうかの照会を行う構成とすることを想到し、相違点3に係る構成に至ることとなる。このように、甲1b発明に基づいて、2つの段階を経て相違点3に係る構成に至ることは、格別な努力を要するものといえ、当業者にとって容易であったということはできない。
したがって、甲1b発明、甲2、4a、5事項及び上記周知技術に基づき相違点3に係る構成を容易想到とすることはできない。

c よって、本件発明1は、甲1b発明、甲2、4a、5事項及び上記周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。

イ 本件発明2?7、21?32について
本件発明2?7、21?32は、本件発明1の発明特定事項を全て含み、さらに限定を付すものであるから、甲1b発明と少なくとも上記相違点2及び相違点3で相違する。
よって、本件発明2?7、21?32は、本件発明1と同様、甲1b発明、甲2、4a、5事項及び上記周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。

ウ 本件発明8について
本件発明8と甲1a発明との一致点及び相違点は、上記(2)アのとおりである。
本件発明8は、上記相違点1に係る構成を備えることにより、「警告、特に、機能手段を治療装置に機能的に結合する前のしかるべき時に提供され、若しくは発せられる警告、又は治療を開始する前に提供され、若しくは発せられる警告はなおいっそう、ある実施形態では、有利には、機能手段の企図されていない使用を回避し、よって有利には患者の安全を高めることに寄与し得る。」(本願明細書の段落【0099】)との効果を奏するものである。
そして、甲第1号証には、上記相違点1に係る構成及び上記効果について記載も示唆もされていないから、甲第1号証に基づき上記相違点1に係る構成を容易想到とすることはできない。
よって、本件発明8は、甲1a発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。

エ 本件発明10、12?14、16?20について
本件発明10、12?14、16?20は、本件発明8の発明特定事項を全て含み、さらに限定を付すものであるから、甲1a発明と少なくとも上記相違点1で相違する。
よって、本件発明10、12?14、16?20は、本件発明8と同様、甲1a発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。

オ 本件発明15について
本件発明10、12?14、16?20は、本件発明8の発明特定事項を全て含み、さらに限定を付すものであるから、甲1a発明と少なくとも上記相違点1で相違する。
そして、甲第1号証から上記相違点1に係る構成を容易想到とすることができないことは、上記ウのとおりである。
また、甲4b事項は、識別手段を、連結器に取付けられるコネクターに設けることを開示するにすぎないから、甲4b事項に基づき相違点1に係る構成を容易想到とすることはできない。
よって、本件発明15は、甲1a発明及び甲4b事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。

(4)申立人の意見について
ア 申立人は、訂正事項14による訂正について、「しかしながら、「接続すること」に「接続を確立すること」が含まれないとすると、「接続すること」に「接続しないこと」が含まれることになるから、この主張は、技術的に明らかに矛盾している。」(申立人意見書第1ページ第16?18行)と主張する。
しかしながら、訂正事項14による訂正は、「接触すること」及び/又は「接続すること」が、「最終的な動作可能な接続を確立すること」との区別が不明確であった「接続を確立すること」を含まないことを明確にするものであって、「接触すること」及び/又は「接続すること」が、「接続しないこと」を含むことを意味するものではない。
よって、申立人の主張は採用することができない。

イ 申立人は、訂正事項14による訂正について、「また、上記段落【0050】の記載は、「接触かつ/又は接続」の目的に、「最終的な動作可能な接続を確立すること」が必要でない旨の記載であって、「最終的な動作可能な接続を確立すること」を排除する旨の記載ではないから、「接触かつ/又は接続」に、「最終的な動作可能な接続を確立すること」が含まれてもよいといえる。」(申立人意見書第1ページ第19?23行)と主張する。
しかしながら、段落【0050】には「「(機能的に)」結合することという用語とは対照的に、機能手段と治療装置とを接触させること、又は接続することは、ここでは、例えば、2つの要素を寄せ集めるという形で、或いは2つの要素を機械的に接続するという形で単に近づけることとして理解されるべきである。」との記載の後に、「最終的な動作可能な接続を確立することはこの目的には必要ではない。」と記載されていることを考慮すれば、「接触かつ/又は接続」は、2つの要素を単に近づけることを意味し、最終的な動作可能な接続を確立することは排除していると解するのが相当である。
よって、申立人の主張は採用することができない。


第5 取消理由通知において採用しなかった特許異議申立理由について
1 申立理由A(特許法第17条の2第3項)について
申立人は、平成29年1月12日になされた手続補正(以下、「本件補正」という。)は、本件特許の国際出願日における国際特許出願の明細書若しくは図面(図面の中の説明に限る。)の翻訳文、国際出願日における国際特許出願の請求の範囲の翻訳文(特許協力条約第19条(1)の規定に基づく補正後の請求の範囲の翻訳文が提出された場合にあっては、当該翻訳文)又は国際出願日における国際特許出願の図面(図面の中の説明を除く。)(以下、翻訳文等という。)に記載した事項の範囲内においてしたものではなく、特許法第17条の2第3項の規定に違反する旨主張する。
具体的には、特許異議申立書(第14?17ページ)において、本件補正後の請求項1に記載された「前記選択された治療オプションと前記識別された機能とが相互に一致し、且つ/又は適合する場合に、前記医療機器(100)によって、又は前記医療機器(100)と信号伝送するように接続された、若しくは構成されている機器若しくは手段によって、前記医療技術機能手段(300)を前記医療機器(100)と機能的に結合するステップ」について、翻訳文等の段落【0235】の記載「血液チューブセットの異なる要素が、ユーザによって、機械正面1200で個々の受け要素(例えばクランプ、ローラポンプなど)へ「挿入」される。」を考慮すれば、該ステップの主体はユーザであるから、該ステップの主体を「前記医療機器(100)」又は「前記医療機器(100)と信号伝送するように接続された、若しくは構成されている機器若しくは手段」とすることは、翻訳文等に記載した事項の範囲内にない旨主張する。
しかしながら、翻訳文等の段落【0235】の上記記載は、受け要素が血液チューブセットの異なる要素を受けると解することもできる、すなわち、医療機器(100)の「受け要素」を主体として解することもできるから、該ステップの主体を「前記医療機器(100)」又は「前記医療機器(100)と信号伝送するように接続された、若しくは構成されている機器若しくは手段」とすることが、翻訳文等に記載した事項の範囲内にないとはいえない。
したがって、本件補正は、翻訳文等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入するものであるとはいえないから、翻訳文等に記載した事項の範囲内においてしたものでないとはいえない。
よって、申立人の主張は採用することができない。

2 申立理由D(特許法第36条第6項第1号)について
(1)申立人は、特許異議申立書(第48ページ)において、本件訂正請求による訂正前の請求項8には、医療技術機能手段(300)を医療機器(100)と機能的に結合する前に、治療オプションと医療技術機能手段(300)の一致/不一致を判定するようなことは、何ら特定されておらず、治療オプションと不一致と判定された医療技術機能手段を取り除くという課題(以下、「課題A」という。)を解決する手段が反映されているとはいえない旨主張する。
しかしながら、本件訂正請求による訂正後の請求項8には、「選択された治療オプションと前記識別された機能とが相互に一致し、且つ/又は適合する場合に、前記血液治療機器(100)と機能的に結合されるように実施され、」との発明特定事項が記載されており、課題Aを解決するための手段が反映されているといえるから、申立人の主張は採用することができない。
したがって、本件発明8は、発明の詳細な説明に記載したものでないとはいえない。
また、本件発明8を引用して記載されている本件発明10、12?20、29も、同様の理由により発明の詳細な説明に記載したものでないとはいえない。

(2)なお、訂正前の請求項8には、申立人の主張するとおり課題Aを解決するための手段が反映されているとはいえないものの、訂正前の請求項8に係る発明が解決しようとする課題が課題Aであると解すべき理由はない。
そして、訂正前の請求項8には、「ある特定の治療オプションを実行するために、血液治療を行うための少なくとも1つの医療技術機能又は前記医療技術機能手段(300)の適用又は使用についての適性を記し又は識別する少なくとも1つの機能仕様標(400)を備え」との発明特定事項が記載されており、該発明特定事項により、少なくとも明細書の段落【0003】の記載から把握される「医療技術治療装置を使用した治療を行うに際して、実際にその治療に該当する医療技術機能手段が使用され、該当しないか、又は十分に適合しない機能手段は使用されないということで安全性が高められ得る方法を提供すること」との課題を解決することができると認められるから、訂正前の請求項8には、課題を解決するための手段が反映されていないとはいえない。


第6 むすび
以上のとおりであるから、取消理由通知に記載した取消理由及び特許異議申立書に記載した特許異議申立理由によっては、本件発明1?8、10、12?32に係る特許を取り消すことはできない。さらに、他に本件発明1?8、10、12?32に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。
また、請求項9、11に係る特許は、訂正により削除された。これにより、請求項9、11に係る特許異議の申立ては、申立ての対象が存在しないものとなったため、特許法第120条の8第1項で準用する同法第135条の規定により、これを却下する。
よって、結論のとおり決定する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
医療技術機能手段の機能仕様標を照会する方法、医療技術機能手段、医療機器及び制御装置
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1に記載の、医療技術機能手段の内部、その場所、又はその表面に配置された機能仕様標を照会する方法に関する。本発明はさらに、請求項11に記載の医療技術機能手段、請求項16に記載の医療機器及び請求項22に記載の制御装置に関する。加えて本発明は、請求項23に記載のディジタル記憶媒体、請求項25に記載のコンピュータプログラム製品及び請求項26に記載のコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
医療技術的機能手段は、通常、ある特定の治療での使用に適する。この適性は、機能手段上に位置する機能仕様標によって識別することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の一目的は、医療技術治療装置を使用した治療を行うに際して、実際にその治療に該当する医療技術機能手段が使用され、該当しないか、又は十分に適合しない機能手段は使用されないということで安全性が高められ得る方法を提供することである。さらに、この目的に使用できる医療技術機能手段、適切な医療技術治療装置、適切な制御装置、適切なディジタル記憶媒体、適切なコンピュータプログラム製品及び適切なコンピュータプログラムが提案される。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の目的は、請求項1に記載の特徴を有する方法によって達成される。この目的はさらに、請求項11に記載の特徴を有する医療技術機能手段、請求項16に記載の特徴を有する医療機器及び請求項22に記載の特徴を有する制御装置によって達成される。加えて本発明の目的は、請求項24、請求項25及び請求項26に記載のディジタル記憶媒体、コンピュータプログラム製品及びコンピュータプログラムによって達成される。
【0005】
本発明による方法によって得られるすべての利点は、本発明によるある実施形態では、本発明による医療技術機能手段によっても、且つ/又は本発明による医療機器によっても、且つ/又は本発明による制御装置によっても減じることなく達成され得る。本発明によるいくつかの実施形態では、このことは、本発明によるディジタル記憶媒体についても、本発明によるコンピュータプログラム製品についても、本発明によるコンピュータプログラムについても当てはまる。
【0006】
本発明による方法は、医療技術機能手段の内部、その場所、又はその表面に配置された機能仕様標を照会するのに適し、そのために設けられ、又はそのように意図されるものである。この方法は、医療技術機能手段に機能的に結合された、若しくは結合されるべき医療機器によって、又は医療技術治療装置と信号伝送するように構成されている機器若しくは手段によって機能仕様標を照会することを含む。
【0007】
本発明による医療技術機能手段(以下では簡潔に機能手段ともいう)は、少なくとも1つの、特に、特定の、若しくは正確な、若しくは具体的な医療技術機能、又は医療技術機能手段の適性を記し、又は識別する少なくとも1つの機能仕様標を備える。それに関して、機能仕様標は、医療技術機能手段の内部、その場所又はその表面に配置され、医療技術機能手段に機能的に結合された、若しくは結合されるべき医療機器によって、又は医療技術治療装置と信号伝送するように構成されている機器若しくは手段によって照会されるために設けられ、若しくはそのように意図され、それに適し、且つ/又はそのように構成されている。
【0008】
本発明による医療機器(以下治療装置という)は、少なくとも1つの検出機器を備え、且つ/又は1つのそのような検出機器に接続され、又は1つのそのような検出機器と信号伝送するように構成されている。検出機器は、医療技術機能手段の少なくとも1つの機能を記し、又は識別する少なくとも1つの機能仕様標を検出するのに適し、若しくはそれに該当し、そのために設けられ、若しくはそのように意図され、且つ/又はそのように構成されている。
【0009】
本発明による制御装置は、本発明による方法を実行するのに適し、若しくはそれに該当し、そのために設けられ、若しくはそのように意図され、且つ/又はそのために実施され、若しくは設計され、且つ/又はそのように構成されている。
【0010】
電子的に可読の制御信号を含む、特にディスク、CD又はDVD形式の本発明によるディジタル記憶媒体は、本発明による方法の技術ステップの実行を促すようにプログラム可能なコンピュータ・システムと対話し得る。
【0011】
それによって、本発明による方法の技術ステップのうちの全部、少数又はいくつかの実行が促され得る。
【0012】
本発明によるコンピュータプログラム製品は、コンピュータ上のコンピュータプログラム製品を実行するときに本発明による方法の技術ステップの実行を促す機械可読記憶媒体に記憶されたプログラムコードを含む。
【0013】
「機械可読記憶媒体」という用語は、本明細書で本発明のある実施形態において使用される場合、ソフトウェア及び/又はハードウェアによって解釈可能なデータを含む記憶媒体を指す。記憶媒体は、ディスク、CD、DVD、USBフラッシュドライブ、フラッシュカード、SDカードなどといったデータ媒体とすることができる。
【0014】
本発明によるコンピュータプログラムは、コンピュータ上のコンピュータプログラムを実行するときに本発明による方法の技術ステップの実行を促すプログラムコードを含む。
【0015】
本発明によるコンピュータプログラム製品と本発明によるコンピュータプログラムについては、本発明による方法の技術ステップの全部、いくつか又はある部分の実行が促されるということも当てはまる。
【0016】
本発明の有利な展開又は実施形態は、各々、従属請求項の主題である。
【0017】
本発明による実施形態は、以下の特徴のいくつか、ある部分又は全部を、それらの、又はそれらとの任意の組み合わせとして含み得る。
【0018】
本発明のある実施形態では、「照会すること」とは、機能仕様標についての、若しくはそれに関する証拠及び/又は情報若しくはデータ若しくは記述などを確かめ、若しくは判定し、並びに/又は入手し、及び/若しくは獲得し、若しくは集めることをいう。
【0019】
いくつかの実施形態では、そのような証拠、情報若しくはデータ若しくは記述は、機能仕様標自体の、或いは機能仕様標のある状態、ある特徴、又はある設計若しくは実施形態などの存在に言及し、又はそうではなく、非適用若しくは不在に言及する。
【0020】
いくつかの実施形態では、そのような証拠、情報若しくはデータ若しくは記述は、機能仕様標の特定の、若しくはある確かな、所定の、定義された、所望の、並びに/又は必要とされる質、量、特徴若しくは仕様及び/若しくは特性などに言及する。
【0021】
本発明のある実施形態では、機能仕様標は、機能手段の適用若しくは使用についての機能若しくは適性を(又は異なる使用についての複数の機能若しくは適性も)記し、又は識別し、又は特徴付ける。それらの実施形態では、機能仕様標を照会することは、機能手段の少なくとも1つの機能又は適性を照会することをいう。
【0022】
ある実施形態では、機能仕様標は、治療装置によって、又は治療装置と信号伝送するように構成され、若しくは接続されている機器若しくは手段によって、機能手段の(1つ又は複数の)指定機能に関するその情報について検出され、若しくは照会されるのに適し、若しくはそれに該当し、そのために設けられ、若しくはそのように意図され、且つ/又はそのように構成されている。治療装置は、機能仕様標をその具体的設計又は実施形態において検出し、又は照会することができるように明確に準備され、又は構成されていてよい。
【0023】
機能という用語及び適性という用語は、ある実施形態では、同一であり、且つ/又は互換可能であると理解されるべきである。
【0024】
本発明のある実施形態では、医療技術機能手段の機能又は適性とは、特に治療の過程で、若しくは治療と関連付けて、ある動作、工程若しくは手順などを実行することができる、又はある有用性若しくは便宜を提供することができる医療技術機能手段の能力若しくは機能性をいう。
【0025】
ある実施形態では、医療技術機能手段は、ある動作、工程、手順などを実行するために構築され、且つ/又は提供され、若しくはそのように意図され、且つ/又はそのために設計され、若しくは実施される。
【0026】
「機能的に結合すること」又は「機能的に結合された」という用語は、本発明のある実施形態で使用される場合、要素間の動作可能な接続の生成又は確立をいう。後述する動作可能な接続だけに限定されることなく、適切な動作可能な接続の例には、電気的接続、電子的接続、機械的接続、空気圧接続、磁気的接続、誘導性接続、光接続、流れ関連の接続などが含まれる。
【0027】
ある実施形態では、機能手段の治療装置との機能的結合とは、そのような機能的接続を欠くときに治療装置がある特定の、又は不可欠な治療オプションを実行することができなくなるような機能手段と治療装置との配置をいう。
【0028】
信号伝送するように治療装置と接続された機器又は手段は、本発明のある実施形態では、治療装置と(物理的接触を使用して、又は非接触方式で)信号伝送通信を行うように構成されている。
【0029】
これに使用される信号は、無線信号、赤外線信号、ブルートゥースを使用した信号、電波、電気信号などとすることができる。これらの例はいかなる点でも限定と理解されるべきではない。
【0030】
ある実施形態では、信号とは、照会されている機能仕様標に関する送信情報をいい、又はその情報に関する結論を示唆し、若しくは許容する。
【0031】
そのために信号は、アナログ信号、ディジタル信号など、組み合わせ信号、混合信号などといった任意の適切な種類又は方式の信号とすることができる。
【0032】
治療装置によって、又は治療装置と信号伝送するように接続された機器によって機能仕様標を照会することは、ある実施形態では、治療装置の制御装置、CPUなどによって行われる。
【0033】
本発明によるある実施形態では、機能仕様標は、識別マーク又はラベルとして設計され、若しくは実施され、且つ/又は少なくとも1つの識別マーク若しくはラベル若しくはタグを含む。
【0034】
単なる例として、非限定的には、適切な識別マーク又はラベルの例には、誘電媒体、金属物体、導体、永久磁石、発振回路、支持体若しくは天枠若しくは突出部若しくはくぼみ若しくは溝、開口部/光学部品、反射物体及び/若しくは吸光物体及び/若しくは光散乱物体、着色物体、バーコード/パターン、偏光物体、減衰物体、吸収物体又は発振増強物体が含まれる。
【0035】
ある実施形態では、機能仕様標は、バーコード、ドット・マトリックス・コード、RFIDチップ又はカラーラベルとして設計され、又は実施される。
【0036】
本明細書で言及される識別マーク若しくはラベル及び/又は別の適切なラベル若しくは識別マークの任意の組み合わせも本発明に含まれる。
【0037】
機能仕様標は、機能手段に対して、着脱可能に接続されてもよく、着脱できないように、特に、機能手段と治療装置との結合手順の間に、且つ/又は機能仕様標の照会手順の間に着脱できないように接続されてもよく、機能手段の内部、その場所又はその表面に取り付けられてもよい。
【0038】
ある実施形態では、機能仕様標は、貼付、印刷、被覆、染色、着色、係合、スナップ留め若しくはクリップ留めなどによって機能手段上に、若しくは機能手段の場所に固定され、若しくは取り付けられるように設けられ、若しくはそのように意図され、又はそのように固定され、若しくは取り付けられる。
【0039】
機能仕様標は、支持体上に配置されていても支持体上に配置されていなくてもよい。機能仕様標は、直接、機能手段に、その表面に、又はその場所に配置され、又は固定され、又は取り付けられていてよい。機能仕様標は機能手段の一部とすることができる。
【0040】
仕様が、支持体を使用することによって機能手段の内部、その表面、若しくはその場所に固定され、若しくは取り付けられ、又は固定され、若しくは取り付けられることになる実施形態では、支持体は、透明若しくは不透明であるように選択されてよい。そうではなく、支持体は、機能手段又は機能手段の要素の色彩と異なる色彩を有する下地を備えていてよい。
【0041】
本発明のある実施形態では、機能仕様標は、体外血液チューブセット、又は体外血液チューブセットのある特定の、若しくは特有の設計若しくは実施形態若しくは適用性を示し、若しくは特徴付け、若しくは識別するために設けられ、又はそのように意図される。体外血液チューブセットのそのような設計又は実施形態又は適用性の例には、代用液の添加、並びに任意選択で、少なくとも1つの抗凝血剤及び/又は別の血液添加剤などの添加を使用して、又は使用しないで、例えば血液透析、血液濾過、血液透析濾過などの血液治療といったある特定の医療目的での設計又は実施形態又は適用性が含まれる。
【0042】
いくつかの実施形態では、本発明による方法は、治療装置における治療オプションを選択することを含む。
【0043】
本発明のある実施形態では、治療オプションとは、可能な治療(場合によっては、いくつかの異なる可能な治療のうちの1つの可能な治療)、代替治療、ある特定の治療過程、1クールのステップ又は過程をいい、各々が、例えば血液治療などの治療に関するものである。
【0044】
本発明のいくつかの実施形態では、「治療オプションを選択すること」とは、治療装置によって行われ得る複数の、又は多様な異なる治療オプションの中から特定の治療オプションを決定すること、又は確定することをいう。
【0045】
選択は、例えば、個々の権限及び/又は資格を有する人が、所望の、及び/又は必要とされる治療オプションを治療装置に組み入れ、若しくは入力することによって、又は、例えば、キーボード、マウス、プッシュボタンなど、この目的に適し、このために設けられ、若しくは意図される入力機器若しくは手段の支援を得て治療オプションをキー入力することによって手動で行われてよい。
【0046】
選択は、これまでの治療の前処理に基づいて、又はその後に続いて、自動的に、又は自動化方式で行うことができる。
【0047】
選択は、機能仕様標を照会する前、照会中、又は照会後に行われてよい。
【0048】
選択可能な治療オプションは、治療装置に、例えば治療装置の記憶媒体などに記憶されてよく、又は記憶されることになる。
【0049】
ある実施形態では、本発明による方法は、機能手段を治療装置と、又は治療装置の検出機器と接触させ、且つ/又は接続することを含む。
【0050】
本発明のある実施形態では、「接触させること」及び/又は「接続すること」とは、機能手段と治療装置とを相互に空間的に配置し、又は近づけることをいう。どちらの手順も、機能仕様標を照会し、又は機能仕様標の照会を円滑化する働きをする。「(機能的に)」結合することという用語とは対照的に、機能手段と治療装置とを接触させること、又は接続することは、ここでは、例えば、2つの要素を寄せ集めるという形で、或いは2つの要素を機械的に接続するという形で単に近づけることとして理解されるべきである。最終的な動作可能な接続を確立することはこの目的には必要ではない。
【0051】
ある実施形態では、機能手段と治療装置との空間的配置は、治療装置によって、又は生成された近接性を利用する対応する機器若しくは手段によって機能仕様標を照会することを可能にし、又は照会するように働く。
【0052】
ある実施形態では、本発明による方法は、治療装置によって、又は治療装置と信号伝送するように接続された検出機器によって機能仕様標を検出することを含む。
【0053】
本発明のある実施形態では、検出機器とは、医療技術機能手段の機能仕様標(又はいくつかの機能仕様標)を検出し、且つ/又は測定するのに適し、そのために設けられ、若しくはそのように意図され、且つ/又はそのために設計され、若しくは実施される手段又は機器をいう。
【0054】
検出機器は、治療装置の場所若しくはその表面に配置され、若しくは設けられ、又は治療装置に組み込まれ、若しくはインストールされる。ある実施形態では、検出機器は別個の要素であり、別の実施形態では、検出機器又はその一部若しくは一セクションは、治療装置の一部、例えば、治療装置のハウジングの一部である。
【0055】
ある実施形態では、検出機器は、それ自体で機能仕様標を検出し、且つ/又は測定するために求められ、且つ/又は必要とされる測定信号を生成し、又は促し、又は誘導し、又は生じさせるために設計され、若しくは実施され、且つ/又は設けられ、若しくはそのように意図される。
【0056】
いくつかの実施形態では、検出機器は、この目的に適し、このために設けられ、且つ/又は構成された信号生成機器若しくは手段を用いて設計され、又は実施され、又は信号生成機器若しくは手段と(物理的に)接続され、又は動作可能に接続される。
【0057】
適切な信号生成機器若しくは手段は、永久磁石、発振器、コンデンサ、電源装置、熱源、粒子エミッタ、レーザ、光源、例えば、白色光LEDやRGB LED(すなわち、red(赤)、green(緑)及びblue(青)の光を発するLEDであり、LEDは、light emitting diode(発光ダイオード)を意味する)、IRED(すなわち、infra red emitting diode(赤外発光ダイオード))、その他の光源、圧電素子などを備える。
【0058】
機能仕様標を検出し、又は測定するために検出されるべき適切な測定信号には、強度、周波数(例えば無線周波数)、波長、光(反射光など)といった光学測定信号、電圧、電流、抵抗、静電容量、誘導率、電界、磁界といった電気測定信号、機械的測定信号(力、圧力、経路など)、磁気測定信号(磁界強度、磁界測定、磁化など)、音響測定信号(音圧、音速など)、及び/又は化学測定信号などが含まれる。
【0059】
適切な検出機器には、光学効果又は光電子効果、容量性効果、誘導又は吸収、光信号(カラーセンサ又は白色光センサ)、反射/透過率、熱効果、化学効果、他が含まれる。
【0060】
いくつかの実施形態では、検出機器は効果を検出し、検出機器は、機能仕様標を検出するために、機能手段において、又は機能仕様標において独自に始動しており、この効果は、ホール効果、磁化、熱抵抗効果/熱電気効果、圧電/ピエゾ抵抗効果、光効果、電圧/電流変化、誘起効果などとすることができる。
【0061】
本発明のある実施形態では、検出機器は、ホールセンサ、(リード)リレー、電圧/電流計、圧力センサ、電気的スイッチ、熱検出器若しくは熱電対、フォトダイオード若しくは光抵抗(photo resistance)として設計され、又は実施される。
【0062】
本発明のある実施形態では、検出機器は、バーコードリーダ、スキャナ、LEDセンサといったカラーセンサ、チップリーダなどとして、若しくはこれらの組み合わせとして設計され、若しくは実施され、又はこれらのものを含む。
【0063】
ある別の実施形態では、本発明による方法は、機能仕様標と関連付けられた機能を識別すること、及び/又は割り当てることを含む。
【0064】
本発明のある実施形態では、「識別すること」又は「割り当てること」とは、検出機器によって検出されている機能仕様標を知覚すること又は認識すること、分析すること又は解釈すること又は評価することなどをいい、検出された機能仕様標は、機能仕様標によって指定され、又は与えられ、又は定義される機能手段の機能に割り当てられる。
【0065】
本発明のある実施形態では、機能仕様標は、治療装置に、又は治療装置とデータ送信するように構成された機器若しくは手段に、例えば、治療装置の、若しくは機器のデータベース若しくは記憶媒体などに、好ましくは、且つ/若しくは合理的には、機能仕様標によって指定される(1つ若しくは複数の)機能手段の対応する機能と一緒に記憶される。
【0066】
ある実施形態では、機能仕様標を識別すること及び/又は割り当てることは、治療装置に記憶されている機能仕様標によって現在検出されている機能仕様標を比較することを含む。
【0067】
ある実施形態では、本発明による方法は、例えばキーボードを使用することによって、具体的な治療に関して、例えば医療機器において選択されている選択された治療オプションを、機能手段の機能仕様標により治療装置によって識別されている機能又は適性と比較することを含む。
【0068】
ある実施形態では、比較することは、機能手段の機能仕様標によって特徴付けられる機能手段の機能が、選択された治療オプションと一致するかどうか、且つ/又は少なくとも選択された治療オプションと適合するかどうか検査することを含む。
【0069】
ある実施形態では、比較することは、治療オプションにおいて、又は治療時に機能手段を使用することに関する判断が行えるように、機能手段の機能仕様標によって検出されている機能手段の機能と治療オプションとの適合性に関する記述を確かめ、好ましくはさらにその記述を担当者又はユーザに報告することを含む。
【0070】
他の実施形態では、比較することは、現機能手段における選択された治療オプションの実行を抑止し、又は防止することを含む。機能手段が「不適切」であるとして検出され、又は分類された場合の実行を抑止し、又は防止するために、安全機能を設けることができる。そのような安全機能は、電源遮断又は電流遮断又は類似の措置とすることができる。
【0071】
いくつかの実施形態では、比較することは、ある特定の治療オプション又はある特定の治療にある特定の又は特有の機能手段を使用することの妥当性及び/又は確実性を判定すること、又は評価することを含む。ある実施形態では、比較することは、機能手段の適性又は、好ましくはクリティカルではない、有用性を確かめることを含む。これは、例えば、表形式で記憶されたデータなど、記憶されたデータとの比較によって実施されてもよい。
【0072】
比較の結果は、「肯定的」又は「否定的」、「正しい」又は「誤っている」、「正確」又は「不正確」などとすることができる。
【0073】
比較の肯定的結果の場合に、すなわち、一般に、識別された機能仕様標(よって機能手段の機能)と選択された治療オプションとの一致又は適合性を確かめた後で、ある実施形態では、例えば自動化された安全性照会を使用することなどにより、治療装置の内部での、又はその場所での、又はそれと接続した機能手段のその後の使用が準備され、又は促され、又は実施される。
【0074】
ある実施形態では、方法は、治療オプションと識別された機能とが相互に一致し、又は少なくとも相互に適合する場合に、機能手段を治療装置と機能的に結合することを含む。
【0075】
機能的に結合することは、機械的に動作可能な接続、信号伝送用の接続、電気的な動作可能な接続などといった動作可能な接続を構築し、又は確立する間に、機能手段と治療装置とを接続すること、及び/又は近づけることなどを含み得る。ある実施形態では、機能的に結合することは、機能手段を使用して治療装置によって治療を準備するように働く。
【0076】
別の実施形態では、本発明による方法は、企図された治療における機能手段の正しい機能的結合及び/又は中間段階で得られる有用性に関する定義された照会を開始することを含む。
【0077】
本発明のいくつかの実施形態では、「定義された照会」とは、機能手段の、又は治療装置の使用に関連付けられたある特定の操作又は手順の照会又は制御をいう。
【0078】
ある実施形態では、定義された照会は、システムの安全性を、よって有利には患者の安全性をも向上させるために設けられ、又はそのように意図された安全性照会である。
【0079】
治療装置の場所若しくはその表面での、又は治療装置との機能手段の機能的結合及び/又は有用性に関する照会には、治療装置における機能手段の正しいはまり具合、構成部品相互の配置の正しさ、2つ以上の構成部品間の正しい信号結合及び/又は電気的接続、特に治療を開始する前の、使用されるべき構成部品の(例えば、チューブやクランプや弁の場合などの)正しい開閉状態が「閉じられている」か、それとも「開いている」か、その他が含まれる。
【0080】
前述の比較の結果が否定的である場合、本発明による方法は、ある実施形態では、選択された治療オプションと識別された機能とのずれを警告すること、及び/又は報告することを含む。この結果は、選択された治療オプションと識別された機能とが相互に一致せず、且つ/又は相互に適合しない場合に生じ得る。
【0081】
上記その他の目的、特に治療に関連した、又は治療と関連付けられる目的で設けられる適切な警報及び/又は報告の機器又は手段は、個別に提供されてよい。例としては、音響的な、且つ/若しくは視覚的な警告若しくは警報を生成する1つ(若しくは複数)の機器、及び/又は、例えば、警報若しくはエラー若しくは障害若しくは失敗若しくは問題を報告し、若しくは表示する機器、例えばディスプレイなどが含まれる。
【0082】
本発明による機能手段は、治療装置に機能的に結合されるように設けられ、又はそのように意図される。機能手段は、特に、治療及び/又は治療オプションの過程において、又はそれと関連付けられて、少なくとも1つの特有の、又は定義された機能を果たすのに使用されるのに適し、そのために設けられ、若しくはそのように意図され、且つ/又はそのために設計され、若しくは実施される。
【0083】
ある実施形態では、機能手段は、体外血液治療において、又はその間に使用されるために設計され、又は実施される。
【0084】
ある実施形態では、本発明による機能手段は、少なくとも1つの体外血液チューブセットを備え、又は少なくとも1つの体外血液チューブセットからなる。
【0085】
本発明によるいくつかの実施形態では、本発明による機能手段は、トレー又はオーガナイザに配置された体外血液チューブセットを備え、又はそのような体外血液チューブセットからなる。
【0086】
別の実施形態では、医療技術機能手段は、カセットとして、例えば、使い捨てカセットなどとして設計され、又は実施される。
【0087】
本発明のある実施形態では、「オーガナイザ」とは、医療技術機能手段、例えば体外血液チューブセットなどを、よりコンパクトに受け、且つ/又は扱うために設けられ、又はそのように意図された機器又は手段をいう。体外血液チューブセット及びオーガナイザは、一般的な構成としてのカセットを形成し、若しくは構成していることもあり、体外血液チューブセット及びオーガナイザがカセットと呼ばれることもある。適切なオーガナイザの例は、本件出願に係る出願人と同一の出願人の、「Faltbare Organizer fuer Blutschlauchelemente」(「Foldable organizers for blood tubing elements(血液チューブ要素用の折り畳み式オーガナイザ)」)という名称を有する、独国特許出願DE 10 2008 026 915.8の実施形態から引用することができ、その個々の開示は参照によりすべて本明細書に組み込まれる。
【0088】
本明細書で使用される場合、体外血液チューブセットとは、例えば、血液透析、血液濾過、血液透析濾過などといった血液治療で使用される体外血液チューブセットとすることができる。体外血液チューブセットは、そのような(又は別の(血液))治療目的で求められ、且つ/又は必要とされるあらゆる構成部品又は要素又は機器又は手段を含んでいてよく、個々の構成部品又は要素又は機器又は手段と接続されてもよい。非限定的な、単なる例示のための例には、ライン、チャンバ、チューブ、クランプ、圧力センサや気泡検出器といったセンサ、添加機器又は手段、弁、スロットル弁又は絞り機構、例えば、血液及び/又は透析物及び/又は代用物といった流体の流れを調整する機器又は手段などが含まれる。
【0089】
ある実施形態では、機能手段は、少なくとも1つのカルシウム添加部位及び少なくとも1つのクエン酸添加部位を含む。カルシウム添加部位及びクエン酸添加部位は、機能手段又は体外血液チューブセットへの、カルシウム溶液及びクエン酸溶液又は同じ若しくは類似の有効成分に従って作用する他の抗凝血剤の添加のために設けられ、又はそのように意図される。
【0090】
ある別の実施形態では、機能手段は、さらに、少なくとも1つのヘパリン添加部位を備える。ヘパリン添加部位は、機能手段又は体外血液チューブセットへの、ヘパリン又は同じ若しくは類似の有効成分に従って作用する他の抗凝血剤の添加のために設けられ、又はそのように意図される。
【0091】
抗凝血剤としてのヘパリン及び/又はカルシウム及びクエン酸に加えて、治療の過程で、又は治療と関連付けられて治療されるべき血液に影響を及ぼす別の抗凝血剤又は物質が添加されてもよい。適切な機器又は手段がしかるべく設けられてよい。
【0092】
ヘパリン又はカルシウム及びクエン酸の添加はポンプを使用することにより実施されてよい。本発明によるある実施形態では、これらに適し、且つ/又はそのために設けられる個々のポンプが提供される。
【0093】
本発明による医療機器は、治療の1つ若しくは複数のステップ、及び/又は治療の過程の、又は治療と関連付けられた1つ又は複数の治療オプションを実行するのに適し、そのために設けられ、若しくはそのように意図され、且つ/又はそのために設計され、若しくは実施される。
【0094】
医療機器は、医療技術機能手段と機能的に結合可能であり、若しくは結合されてよく、又はそのために設けられてよい。
【0095】
ある実施形態では、治療装置は、検出機器によって検出されている機能仕様標によって、機能手段と関連付けられた、且つ/又は機能手段に割り当てられた機能を識別し、且つ/又は割り当てるのに適し、そのために設けられ、若しくはそのように意図され、且つ/又はそのように構成された少なくとも1つの識別手段又は機器を備える。
【0096】
前述のように、本発明のある実施形態では、特定の機能仕様標と関連付けられ、又は関連する機能又は適性に関する情報が、治療装置に、又はその記憶媒体に記憶されてよく、又は記憶されることになる。
【0097】
ある実施形態では、治療装置は、さらに、少なくとも1つの比較手段又は機器を備える。比較機器は、医療機器において選択されている治療オプションを、機能仕様標によって識別されている医療技術機能手段の機能又は適性と比較するのに適し、そのために設けられ、若しくはそのように意図され、且つ/又はそのように構成される。
【0098】
いくつかの実施形態では、治療装置は、企図された治療における機能手段の正しい機能的結合及び/若しくは有用性に関して、並びに/又は選択された治療オプションと関連付けて、定義された且つ/若しくは所定の照会を実行するのに、又はそれらの実行を促すのに適し、そのために設けられ、若しくはそのように意図され、且つ/又はそのように構成された少なくとも1つの照会機器を備える。それらの照会は、具体的には、安全性照会、特に、製造者によって事前に決定された照会、又は法に基づいて、若しくは基準に従って事前に決定され、若しくは推奨される照会とすることができる。
【0099】
別のある実施形態では、治療装置は、機能仕様標又は機能手段の機能又は機能手段自体と、治療装置又は選択された治療オプションとの非適合の場合に警告し、又は報告するために設けられ、又はそのように意図された少なくとも1つの警告手段若しくは機器及び/又は少なくとも1つの報告手段若しくは機器をさらに備える。これは、特に、選択された治療オプションに一致しない機能手段が選択されており、治療装置と誤って接続された場合に妥当性を有し、且つ/又は求められ、且つ/又は必要とされ得る。警告、特に、機能手段を治療装置に機能的に結合する前のしかるべき時に提供され、若しくは発せられる警告、又は治療を開始する前に提供され、若しくは発せられる警告はなおいっそう、ある実施形態では、有利には、機能手段の企図されていない使用を回避し、よって有利には患者の安全を高めることに寄与し得る。
【0100】
治療と関連付けられる他の状況に関連する別の警告及び/又は報告、並びに個々の機器又は手段も設けられてよい。
【0101】
本発明による制御装置は、検出機器、識別手段、比較手段、照会機器、警告手段及び報告手段を備える、若しくはこれらからなる群の中から選択される、少なくとも1つの機器若しくは手段を備え、又は、そのような機器若しくは手段に機能的に結合され、且つ/若しくはそのような機器若しくは手段と信号伝送するように接続される。
【0102】
本発明によるある実施形態は、以下の利点のうちの1つ又は複数を含む。
【0103】
本発明は、機能手段の機能仕様標を自動的に照会する方法を提供する。
【0104】
本発明の1つの利点は、ユーザによる制御に加えて、特定の治療のための医療技術機能手段の選択の制御を可能にすることからなる。よって、機能手段の不正確な、又は間違った選択の結果が人によって使用される危険が、有利には最小化され、又は排除さえされ得る。
【0105】
ある実施形態では、本発明による方法は、有利には、例えば、オーガナイザ上で提供される使い捨て血液チューブセットを用いて緊急用透析器を組み立てる間に使用され得る。多くの場合、複数の異なる機能をそれに対応して果たすことができるそのような緊急用透析器は、異なるパラメータ、治療手順などを含み、主に、緊急時に使用されることが多い。このために、そのような緊急用透析器は、特に用法又は取扱いが容易であり、且つ/又は明瞭であるべきである。本発明は、実際に必要とされる医療技術機能手段を用いた血液治療装置の正しい組立てを制御し、又はモニタするための都合よく簡単で、確実な方法を提供する。
【0106】
よって、本発明によれば、特にコンパクトに設計され、若しくは実施され、且つ/又は多くの異なる機能を備える機能手段を使用するとき、或いは特に緊急時における高度に統合された機能手段を使用するときにも、機能手段が正しく使用される高い確実性を保証することが可能となり得る。これはひいては患者の安全も保証する。
【0107】
ある実施形態では、本発明は、有利には、意図しない混同がその後の治療に関わる重大な危険と関連付けられ得る、機能手段の安全性に関連した自動識別を可能にするための簡単で確実な方法を提供する。例えば、血液治療の過程では、又は血液治療との関連では、企図される抗凝血法のために設けられる血液チューブセット要素の異なる2つ(又はさらに多くの)基本的種類のカセット又はオーガナイザが使用され得る。普通、それらの機能手段は、個々の抗凝血剤(例えばヘパリン又はクエン酸/カルシウム)用の特有の分岐ライン、又は、治療を開始する前に特に考慮を必要とする別の目的で設計され、実施された添加部位を備える。本発明によれば、有利には、本発明によって教示されるように機能仕様標を照会するときに、不適切な血液チューブセットの意図しない使用を回避することが可能である。
【0108】
機能手段の機能仕様標を識別した後で、具体的な機能手段に特有の安全面が、有利には、確実に照会され得る。
【0109】
よって、ある実施形態では、本発明によれば有利には、血液チューブセットの特有のラインの存在を、機能仕様標によるそれらの機能に従って検出することが可能である。特有のラインの存在を認識している場合、例えば、おそらくは閉じていることが必須要件であるはずのそのラインが意図せずに閉じられていないことを、安全性照会によって警告することができ、よって回避することができる。
【0110】
透析器を組み立てるときには、よって、分岐ラインの端部が環境から保護されるように、キャップによって、又は、例えば、個々の溶液バッグに連結するために、分岐ラインを閉めることが特に重要となり得る。そうでない場合には、意図せずに開いたままである分岐ライン、供給クランプなどを介して体外血液回路へ周囲空気を吸引する危険、又は血液が体外血液回路から環境中へばらまかれる危険が生じるはずである。そのような危険は、特に、クエン酸-カルシウム添加部位を備える血液チューブセットに存在するおそれがあり、というのは、カルシウムラインは、例えば、ラインの「開いた」端部を介して環境から空気が吸引され得るように、血液ポンプの吸引側に配置されるからである。静脈ラインでさえも、環境に対する心臓の作用によりに、例えば、そこに位置する「開いた」カルシウム分岐ラインを介して環境から空気が吸引され得るように陰圧が生じ得る。
【0111】
本発明による方法によれば、ある実施形態では、有利には、機能手段の不正確な接続及び/又は使用を回避することが可能となり得る。基本的には、カルシウムライン及びクエン酸ラインを含む血液チューブセットを、ヘパリン抗凝血を用いてのみ働く抗凝血法に意図せずに使用することが起こり得る。ヘパリン・チューブ・セットに存在しないカルシウムライン及びクエン酸ラインは、しかしながら、ヘパリン添加を含む治療オプションを使用するときに、カルシウム添加部位及びクエン酸添加部位を備えるカセットを意図せずに挿入する場合には、機械制御部は、選択された治療オプションである「ヘパリン添加」にカルシウムライン及びクエン酸ラインを予期していないはずであり、よって、ヘパリン添加を含む治療オプションに関していかなる安全性照会も行わないはずなので、意図せず、気付かれずに「開いた」ままになるはずである。しかし、機能仕様標によって識別された機能手段の機能により、本発明によれば有利には、そのような間違いを事前に防止することが可能である。よって、患者にとっての危険及び/又は環境を汚染する危険が有利に防止される。
【0112】
本発明のある実施形態では、カラーラベルが、有利には、特定の費用効果的やり方で機能手段を識別し、又は機能手段に印をつけるのに使用され得る。
【0113】
費用効果的RGBセンサを使用することができる可能性に加えて、カラーラベルを使用することにより、さらに有利には、色を一目見るだけで、適切なオーガナイザ又は血液チューブ(又は一般的に適切な機能手段)が選択されているかどうか判定できることが可能になり得る。このようにして、ある実施形態では、有利には、ユーザによるさらなる制御の機会が提供される。
【0114】
ある実施形態では、機能手段のパッケージ及び/若しくはカードに着色し、若しくは別の方法で印をつけ、若しくはラベル付けすること、並びに機能手段の着色若しくは印つけに適合されていることは、さらに有利には、容易なやり方での機能手段の正しい選択に寄与し得る。
【0115】
色彩による区別を使用して機能仕様標を識別することは、単なる強度測定と比べていくつかの利点を含み得る。それらの利点には、干渉光に対するより高い安全性、故障又は誤動作の検出又は識別の改善、(使い捨て形式で実施され、又は設計され得る)異なる複数の異なる機能手段の形でのより多くの機能性などが含まれる。加えて、構造もより簡単なものとすることができ、且つ/又はより安定して動作し得る。
【0116】
以下では、単なる例示にすぎないが、添付の図面を参照して本発明を説明する。図において、同一の参照番号は同じ、又は同一の要素を指す。
【図面の簡単な説明】
【0117】
【図1】本発明による方法を示すフローチャートである。
【図2】本発明による治療装置と検出機器と機能手段との間の信号伝送接続を示す概略図である。
【図3】検出機器の構成部品を示す斜視図である。
【図4】機能仕様標の例を示す正面図である。
【図5A】本発明による治療装置における検出機器の構成を示す図である。
【図5B】表面に機能手段を備える本発明による治療装置を示す図である。
【図6】検出機器の構成及び機能の基本原理を示す図である。
【図7】クエン酸及びカルシウムの添加(黄色いカセットラベル)を含む血液治療を行うための機能手段の構成を示す概略図である。
【図8】ヘパリンの添加(青いカセットラベル)を含む血液治療を行うための機能手段の構成を示す概略図である。
【図9】ヘパリン添加部位を含むチューブセットを示す概略図である。
【図10】ヘパリンの添加を含む血液治療を行うための構成を示す概略図である。
【図11】カルシウム添加部位及びクエン酸添加部位を備えるチューブセットを示す概略図である。
【図12】カルシウム及びクエン酸の添加を含む血液治療を行うための構成を示す概略図である。
【図13】ヘパリン治療用の供給ラインを示す概略図である。
【図14】カルシウム及びクエン酸治療用の供給ラインを示す概略図である。
【図15】カルシウム及びクエン酸治療用の戻しラインを示す概略図である。
【図16A】カルシウム-クエン酸チューブセットの構成部品を備える第1の種類のカセットを示す概略図である。
【図16B】クエン酸-カルシウム・チューブ・セットの構成部品を全く備えない第2の種類のカセットを示す概略図である。
【図17】本発明による治療装置の機械正面を示す概略図である。
【図18】治療装置における機能手段の位置決めの可能な方法を示す概略図である。
【図19】治療装置における機能手段のポンプセグメントの挿入を示す概略図である。
【図20】治療装置における機能手段の点滴筒の挿入を示す概略図である。
【図21】本発明による治療装置による、又は本発明による治療装置の検出機器による機能手段の機能仕様標の検出を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0118】
矢印又は矢先は、各々、個々の流体の流れの向きを表す。
【0119】
図1に、治療装置によって、又は治療装置と信号伝送するように構成されている機器又は手段によって機能仕様標を照会する本発明による方法のフローチャートを示す。
【0120】
最初に、治療オプションが医療機器上で選択される(ステップS1)。
【0121】
その内部、その場所又はその表面に機能仕様標が配置されている医療技術機能手段が、医療機器又は検出機器と接触され、且つ/又は接続される(ステップS2)。それに関して、ステップS1が、ステップS2、ステップS3、ステップS4又はステップS5の前に行われるか、それらのステップの間に行われるか、それともそれらのステップの後に行われるかは決まっていない。ステップS1は、ステップS6の実行後に行われてよいが、ある特定の場合には、これは不要な労力を伴い得る。
【0122】
機能仕様標は、医療機器又は医療機器の外部にある検出機器によって検出される(ステップS3)。
【0123】
その後に、機能仕様標と関連付けられた機能が識別され、且つ/又は機能仕様標に割り当てられる(ステップS4)。
【0124】
次に、医療機器上でステップS1において選択されている治療オプションが、医療技術機能手段の機能仕様標によってステップS4で識別されている機能と比較される(ステップS5)。
【0125】
医療機器においてステップS1で選択されている治療オプションと、医療技術機能手段の機能仕様標によってステップS4で識別されている機能とが相互に一致し、又は相互に適合する場合(「J」は「はい」を表す)、医療技術機能手段と医療機器とは機能的に結合される(ステップS6)。この結合は、治療装置の機能手段との、特に最終的な組立てに対応し得る。
【0126】
次いで、企図された治療のための医療技術機能手段の正しい機能的結合に関する定義された照会、又は安全面に関する照会が開始される(ステップS7)。
【0127】
医療機器上で選択されている治療オプションと、医療技術機能手段の機能仕様標によって識別されている機能とが相互に一致せず、又は相互に適合しない場合(「N」は「いいえ」を表す)、選択された治療オプションと、窓外治療オプションとは異なる機能手段の識別された機能若しくは適性とのずれに関する警告及び/又は報告が発せられる。
【0128】
図2に、本発明による治療装置100と検出機器200と機能手段300との間で生成される信号伝送接続を概略的に示す。
【0129】
治療装置100、例えば緊急用透析器は、制御装置1(同機のハードウェア)を備える。
【0130】
図2に示すように、制御装置1は、治療装置100と検出機器200との間のインターフェースとして機能する。
【0131】
制御装置1を介して、治療装置100のソフトウェアの制御信号が検出機器200に送られる(信号「A1」)。図2に示すように、検出機器200には治療装置の制御装置1によって電力が供給される(信号「A2」)。
【0132】
機能手段300の機能仕様標を検出するために、検出機器200は信号E1を出す。その後に機能手段300によって出され、又は発せられる情報は、信号E2として検出機器200に、次いで信号「A3」として治療装置100の制御装置1に返される。
【0133】
図3に、検出機器200の構成部品を斜視図で示す。
【0134】
図3において、検出機器200はセンサとして、例えばカラーセンサとして例示されている。
【0135】
検出機器200はハウジング3を備える。
【0136】
フロントパネル5はハウジング3に組み込むことができる。ハウジング3及びフロントパネル5はカバー7によって覆うことができる。
【0137】
図3の構成部品の概略的構成から分かるように、回路基板9は、例えばLED(発光ダイオード)及び/又は光-周波数変換器を備え、検出機器200の組み立てられた状態として構成されている。
【0138】
検出機器200は、治療装置(図3には示されていない)と、例えば、治療装置の機械正面と、締付けボルト11によってねじ留めされる。
【0139】
図4に、機能仕様標400の例の正面図を示す。
【0140】
機能仕様標400は、オーガナイザや「トレー」といった機能手段に、例えば、接着結合などによって取り付けられる。
【0141】
図4に示すように、この実施形態では、機能手段(図4には示されていない)における機能仕様標400(例えばカラーラベル)の十分な固着又は付着を、例えば3mmの上下左右の接着面の幅によって確実にすることができる。例えば、±5mmのトレーの位置決め公差を考慮するとき、図4に例示されるように、機能仕様標の十分に大きい読取可能領域が依然として残る。
【0142】
機能手段における機能仕様標400の最大寸法は、例えば、治療装置上の検出機器の位置など、いくつかの要因に依存し得る。図4では、最大寸法は50mm×35mmである。
【0143】
オーガナイザ、カセットなどの表面のカラーラベルは様々なやり方で製造されてよく、殺菌及び/又は劣化によって起こり得る変色が、好ましくは、最小化され、又は予期されている。機能手段の内部、その場所又はその表面への機能仕様標400取付けの例には、印刷、被覆、染色、着色、塗布、例えばカラータグの係合やスナップ留めやクリップ留めなどが含まれる。
【0144】
図5Aに、本発明による治療装置100上に配置された検出機器100を示し、検出機器100は例示的にセンサとして設計されている。構成の右側に、検出機器200が拡大して示されている。
【0145】
図5Bに、その場所に本発明による機能手段300が配置された本発明による治療装置100を示す。
【0146】
図5Bに示されているように、機能手段300はトレー又はオーガナイザ13を備える。いくつかの実施形態では、オーガナイザは、有利には、個々の構成部品、例えば、ライン、チューブ、クランプなどを治療装置100に対して正しく位置決めするのに寄与する。
【0147】
トレー又はオーガナイザ13内の体外血液チューブセットやチューブセットといった単一構成部品の配置は、ある実施形態では有利には、体外血液チューブセットの取扱いを容易にし得る。
【0148】
オーガナイザ13の場所又はその表面、例えばオーガナイザ13の裏側に、機能仕様標400、例えばカラーラベルなどが配置されている。
【0149】
その具体的設計又は実施形態によって、機能仕様標400は、検出の目的に適するように、治療装置に対する検出機器の配置に従って検出機器200の正面のオーガナイザ13上に位置決めされる。
【0150】
おそらく血液治療装置と一緒に使用されるべき異なるオーガナイザから生じる(機能仕様標400が覆っているために図5Bには示されていない)機能仕様標400と検出機器との間の距離の変動を回避するために、間隔リング15が設けられている。
【0151】
間隔リング15は、例えば、各々0.8mmの厚さを有していてよい。
【0152】
血液チューブセットを用いて組み立てられるオーガナイザ13又は「トレー」は、カセットとも呼ばれ、いくつかの実施形態では、殺菌した形で使用されるために設けられ、又はそのように意図される。
【0153】
オーガナイザ13は、異なる血液チューブセットを用いて、例えば異なる抗凝血法、例えばヘパリン抗凝血及び/又はクエン酸/カルシウム抗凝血(「CiCa」)用などのチューブセット要素を用いて組み立てることができる。
【0154】
ある実施形態では、そのような抗凝血法は、治療の間に抗凝血剤が血液に添加され得るように、特定の部位で体外血液回路へ開いている血液チューブセットでの特定の分岐ラインを必要とする。CiCa抗凝血用の血液チューブセットの場合には、いくつかの実施形態では、両方の抗凝血法用の分岐ラインが設けられるように、ヘパリン抗凝血が追加的に設けられてよい。
【0155】
クエン酸-カルシウム抗凝血又はヘパリン抗凝血を含む選択の治療オプションを事前に決定した後で、ここで例示的に予定される黄色いラベルも青いラベルも識別されない場合、警報又はエラーメッセージ(「不適当なカセット又はオーガナイザ」又は「カセット又はオーガナイザの色彩検出での問題」又は類似の表現)が発せられてよい。このようにして、不適当なオーガナイザ/カセットを使用した治療の実行が回避され得る。
【0156】
血液治療装置は、一方では、クエン酸-カルシウム抗凝血が機械制御部によって事前に選択されており、次いで、例えば黄色いラベルが検出されている通常の事例を自動的に認識し、又は識別する。その後に、機械制御部は、連続した特有の安全性照会を、任意選択で結合面の挿入部位に配置された対応するセンサと組み合わせて自動的に行う。よって例えば、当該のカルシウムライン及びクエン酸ラインが実際に適正に挿入され、しっかり取り付けられていることが保証される。
【0157】
ヘパリン治療のために設けられるチューブシステムはそれらの構成部品を欠いており、よって、上記構成部品は機械制御部によって適正な挿入について検査されない。
【0158】
クエン酸-カルシウム抗凝血を含む治療オプションを事前に決定した後で、予定される黄色いラベルが識別されず、例えば青いラベル(青はヘパリンを表す)が識別される場合には、警報若しくはエラーメッセージ(「不適当なカセット/オーガナイザ」若しくは他の何か)及び/又は警告が発せられ、不適当なカセット/不適当なオーガナイザを使用した治療の実行が回避され得る。
【0159】
ヘパリン抗凝血を含む治療オプションを事前に決定した後で、予定される例えば青いラベルが識別されず、例えば黄色いラベル(クエン酸-カルシウムを表す)が識別される場合には、警報若しくはエラーメッセージ(「不適当なカセット/オーガナイザ」、「治療の実行は許可されません」若しくは他の何か)が発せられ、不適当なカセット/不適当なオーガナイザを使用した治療の実行が回避され得る。
【0160】
これが特に適切となり得るのは、ヘパリン抗凝血の事前決定により、通常の機械制御部がクエン酸-カルシウム抗凝血用の分岐ラインを欠く血液チューブセットを確認し、よって、開いている可能性のあるクエン酸ライン及び/又はカルシウムラインの安全を確保するための対応する安全性照会を提供しないからである。
【0161】
別の適切な事例で、ヘパリン抗凝血を含む治療オプションを選択した後で、血液治療機が、例えば青いラベルを含む血液チューブセットを識別した場合、すなわち、ヘパリン抗凝血だけのための、クエン酸ライン及びカルシウムラインを備えない血液チューブセット、オーガナイザ又はカセットが挿入されている場合に、機械制御部は、任意選択で結合面の挿入部位のところの対応するセンサと組み合わせて、したがって、特有の安全性照会を自動的に行い、それによって有利には、そこにあるすべての構成部品が適切に挿入されており、又は適切にしっかり取り付けられていることが保証され得る。色彩により、制御部は、カセットがクエン酸-カルシウム抗凝血用の分岐ラインを含まないという想定で作用し、よって、開いたクエン酸ライン及びカルシウムラインの安全を確保するための対応する安全性照会を提供しない。
【0162】
識別されたカセットが事前に選択された治療オプションに適合し、又は一致する場合、機械制御部は、任意選択で挿入部位のところの対応するセンサと組み合わせて、特有の安全性照会を実行し、それによって、すべての関連性を有するラインが照会され、その安全が確保されることが保証される。そうでない場合には、警報若しくはエラーメッセージ及び/又は警告(「不適当なカセット/オーガナイザ」若しくは他の何か)が発せられ、且つ/又はすでに挿入されている不適当なカセットを使用した治療の実行が回避され得る。
【0163】
ある実施形態では、たとえチューブシステムがラベルによって選択された治療オプションと一致しないと識別されている場合でさえも、(開いた)クエン酸ライン及びカルシウムラインの正しい挿入が治療装置によって検査されるために、クエン酸-カルシウム治療が治療装置によって許可されることが可能であり、許可されると定められ、又は意図される。これらのチューブ部品から生じるはずの危険は、よって、回避することができる。
【0164】
図6に、例示的検出機器200の設計及び機能の基本原理を示す。図6において、検出機器200はカラーセンサとして実施されている。
【0165】
検出機器200は、図6の中央に示されており、そのハウジング3の内部に光-周波数変換器17と、RGB LED(red-green-blue light emitting-diode)19とを備える。
【0166】
光-周波数変換器17とRGB LEDとは、検出機器200の回路基板9上に配置されている。
【0167】
検出機器200又はそのハウジング3は、治療装置100の機械表面上に配置されている。図6に示すように、検出機器200のハウジング3は、治療装置100のハウジング21に組み込まれていてよい。
【0168】
検出機器200のフロントパネル5は、図6の例では、治療装置100の隣接する機械表面と同一平面になるように配置され、それによって有利には、清浄工程が容易になるが、機械表面よりくぼんでおり、又は突出しているフロントパネル5も設けられてよい。
【0169】
図6の右側には、治療装置100のところに、又はその使用状態によっては、治療装置100の正面に位置決めされる機能手段300が示されている。
【0170】
治療装置100の制御装置1は、ソフトウェアコンポーネント1aと、ハードウェアコンポーネント1bとを備える。
【0171】
治療装置100又は治療装置の検出機器200によって機能仕様標400を検出するために、制御信号A1が制御装置1から検出機器200に送られる。検出機器200は、光反射法によって機能仕様標400を検出し、得られた情報を周波数A3として制御装置1に送り返す。
【0172】
機能仕様標400を検出するための測定法は、本発明によるある実施形態では、カラーセンサ(RGBセンサ)を検出機器200として、カラーラベルを機能仕様標400として使用することにより、以下のように実行され得る。
【0173】
検出機器200の較正については、製造者によってすでになされた較正として適用できる場合には、各RGB LED(赤R、緑G、青B)が、外部光をゲート制御し、又はフェードアウトさせることによってスイッチをオンにされてよく、センサの対応する出力周波数が測定されてよい。このようにして得られる周波数値は、各測定工程で実際の測定値を重畳するセンサの基本周波数を反映し得る(オフセット)。
【0174】
まず、測定工程の最初に、周波数測定がLEDのスイッチをオフにして行われる(?50ミリ秒)。次いで、赤のLEDのスイッチがオンにされ、約0.5秒待機する。変量としての測定値を再びとる前に、LED及び受取り側(機能仕様標)が定義された状態で存在するように、約150ミリ秒の遅延の間待機する。次に、周波数が測定される(約50ミリ秒)。次いで、赤いLEDのスイッチがオフにされ、緑のLEDのスイッチがオンにされ、再度待機する(0.5秒)。周波数が測定される(約50ミリ秒)。緑のLEDのスイッチをオフにした後で、青いLEDのスイッチがオンにされ、例えば、さらにおおよそ0.5秒間にわたって再び待機する。周波数が測定される(約50ミリ秒)。青いLEDのスイッチがオフにされる。次いで、約0.5秒間にわたって待機する。周波数が測定される(約50ミリ秒)。外部光の別の値が再度記録される。
【0175】
測定を評価するために、まず、LEDなしでの最初と最後の周波数測定値が相互に比較される(これら2つの値の間にずれがある場合には、測定工程が繰り返されるはずである)。外部光の高い方の値と外部光の低い方の値とは、相互に20%を超えて異なるべきではない。
【0176】
その後、結果として得られる周波数が計算される。色彩ごとに、製造者の較正工程の間に測定されたオフセットと、LEDなしでの最初の測定の周波数値が測定値から減算される。
【0177】
色彩比較のための因数は、オフセット値に対する赤/緑からの緑の因数と赤/青からの青の因数とを構築することによって計算される。赤の因数は1である。
【0178】
色彩比較では、周波数が個々の因数で乗算される。色彩の識別は、所定の許容差内で色彩強度(R、G、B)の商を相互に比較し合うことによって行われる。
【0179】
赤/緑、赤/青及び緑/青の各比が計算される。
【0180】
次いで、各比が1以上である場合、照会が開始される。所定の値と比較することによって、機能手段に関する情報が得られてよい。
【0181】
例えば、黄色いラベル(例えばクエン酸-カルシウムを表す)が識別される場合、赤/緑の比は、例えば、>2.1である。変量の結果はこの場合真とすることができる。同時に、赤/青の比は>1.5である。変量の結果はやはり真とすることができる。よって、黄色が識別され、又は認識される。
【0182】
クエン酸-カルシウムの添加を含む方法が治療オプションとして選択されている場合、選択された治療オプションと機能手段の機能又は適性との適合が判定される。
【0183】
しかし、ヘパリンの添加を含む方法が治療オプションとして選択されている場合には、選択された治療オプションと機能手段の機能との適合又は一致は生じない。警告が発せられるはずである。
【0184】
赤/緑の比が、例えば、≦2.1である場合、青いラベル(例えばヘパリンを表す)が識別される。変量の結果はこの場合真とすることができる。同時に、赤/青の比は、例えば、≦1である。変量の結果はやはり真とすることができる。よって、青が識別される。
【0185】
ヘパリンの添加を含む方法が治療オプションとして選択されている場合、選択された治療オプションと機能手段の機能又は適性との適合が判定される。
【0186】
しかし、クエン酸及びカルシウムの添加を含む方法が治療オプションとして選択されている場合には、選択された治療オプションと機能手段の機能との適合又は一致は生じない。この場合にもやはり警告が発せられるはずである。
【0187】
色彩識別を開始する前でさえも、警報又はエラーメッセージが発せられる場合には、その理由は、機能手段が治療装置のところに正しく位置決めされていないために、機能仕様標が検出機器によって検出され得ないことである可能性もある。任意選択で、不適合通知は対応する表示を含む。
【0188】
図7に、最初に、すなわち上流側でクエン酸を添加し、(体外で移動される具体的な赤血球の流れに対して)後で、すなわちより下流側でカルシウムを添加することを含む血液治療を行うための機能手段300の構成を概略的に示す。
【0189】
カルシウムとクエン酸との抗凝血ラインが、例えば、ステッカといった黄色いカラーラベル形状の機能仕様標によって、定義された位置で、機能手段300の機械側の結合面に表示されている。これは、ある実施形態では、追加的にヘパリンラインを設けることから独立している。
【0190】
機能手段300は、患者の血液治療、例えば血液濾過用の体外血液回路又は血液チューブセットを表す。
【0191】
図7の右側には、透析器501と濾液又は透析物の供給源503とを備える透析物回路500が示されている。
【0192】
「600」で表示された部分は血液回路を表す。血液回路600は、実質的に、又は完全に機能手段300の一部である。
【0193】
図7に示される機能手段300は、クエン酸-カルシウムチューブ要素23を備える透析(CVV-HD=continuous venous to venous hemodialysis:持続的静静脈血液透析)のために設けられた体外血液チューブセットを概略的に表す。クエン酸-カルシウムチューブ要素23は、ポンプP5によってカルシウム供給源232からカルシウムを供給するための第1の供給ライン231と、ポンプP6によってクエン酸供給源234からクエン酸を供給するためのそれとは異なる第2の供給ライン233とを備える。
【0194】
丸付き数字2又は3で表示された接続部位のところで体外血液チューブセットへ開いている供給ライン231又は233は、各々、開いた接続部位を有する体外血液チューブセットの分岐ラインを表す(カルシウム及びクエン酸添加の場合と同様に開いており、カルシウム又はクエン酸の導入は、体外血液チューブセットへ対応する位置でなされるべきである)。
【0195】
図7に示すように、カルシウム添加は、透析器501の後又は下流側でなされる。接続部位(丸付き数字2)が意図せずに開いたままであった場合、接続部位(丸付き数字2)で体外血液チューブセットから環境中へ体外処理済血液を消散させる危険が生じるはずである。
【0196】
図7に示されるように、クエン酸添加は、透析器501の前又は上流側でなされる。接続部位(丸付き数字3)が意図せずに開いたままであった場合には、血液ポンプP1によって体外血液チューブセット中へ空気が吸引され、よって、体外血液チューブセットと接続された患者へ空気が任意に導入される危険が生じるはずである。
【0197】
あるクエン酸-カルシウムカセット又はチューブセットでは、ヘパリン添加部位がさらに設けられ、別のクエン酸-カルシウムカセット又はチューブセットではヘパリン添加部位が設けられない。
【0198】
ヘパリン添加部位Hは、図7では、接続部位(丸付き数字1)として表示されている。クエン酸及びカルシウムの添加を含むカセットでは、接続部位(丸付き数字1)は、例えば、逆止め弁によってその安全が確保される。よって、開いた接続部位(丸付き数字1)に起因する潜在的危険が、有利には、排除され得る。
【0199】
例えば、ヘパリン・チューブ・セットなどと比べると、前述のように、クエン酸及びカルシウム・チューブ・セットは、さらに、接続部位(丸付き数字2)と接続部位(丸付き数字3)とを備え、それらの接続部位が意図せずに閉められていなかった場合には、そこを介して血液が漏れるおそれがあり、空気が入るおそれがある。したがって、これらの接続部位は確実に閉じられる必要がある。
【0200】
p(art)又はPS1、p(PHF)又はPS2、p(ven)又はPS3の各用語は、体外血液チューブセット内の個々の部位における血圧を検出するための圧力センサを指す。
【0201】
図8に、ヘパリンの添加を含む血液治療を行うための機能手段300の構成を概略的に示す。
【0202】
ある実施形態では、ヘパリン抗凝血だけのために設けられるカセットは、例えば、青いカラーラベル、当該カセットをクエン酸及びカルシウム添加を含むカセットと区別するための青いステッカ(「ヘパリン=青」)などを備える。
【0203】
このようにして、看護スタッフは、有利には、特定の治療オプション用の個々のカセットの適性に関する第1のヒントを、事前に光学的に、又は視覚的に得ることができる。
【0204】
図8の機能手段300の構成は、おおむね、図7に示す構成と対応するが、クエン酸及びカルシウムのチューブ要素が存在しない。青いカラーラベルを識別する治療装置は、開いたクエン酸及びカルシウム接続部位の全くないセットを予測し、そうした部位を検査しないはずである。
【0205】
以下の図9から図13において、図中の参照符号「in」及び「out」は、機能手段へ入る、又は機能手段から出る個々の流体の流入(「in」)又は流出(「out」)を指す。
【0206】
図9に、ヘパリン添加部位を備えるチューブセットを概略的に示す。
【0207】
オーガナイザ13上に配置され、機能仕様標400、例えば青いカラーラベルによって識別されるヘパリン・チューブ・セットは、患者からフィルタ、例えば透析フィルタまで延びる血液の供給ライン25in及び25outを備える。チューブセットは、フィルタ(図9には示されていない)から患者(図9には示されていない)まで延びる血液の戻しライン27in及び27outをさらに備える。加えて、29in及び29outとして指し示される濾液ラインも設けられている。
【0208】
また、溶液バッグ(図9には示されていない)からフィルタ又はコネクタまで延びる透析物又は透析液の透析液ライン31in及び31outも設けられている。さらに、溶液バッグ(図9には示されていない)から供給ライン25又は戻しライン29のコネクタまで代用液又は代用物を搬送するための代用物ライン33in及び33outが設けられている。
【0209】
ヘパリン添加部位35が、ヘパリンを、フィルタの上流側で血液チューブライン25outへ血液ポンプ251の下流側で添加するために設けられている。
【0210】
図9にはさらに、濾液ポンプ291、透析物ポンプ311及び代用物ポンプ331が表されている。
【0211】
図10に、図9に明示されているようなヘパリン・チューブ・セットを使用することによるヘパリンの添加を含む血液治療を行うための構成の流れ図を略図的に示す。
【0212】
図10には、体外血液回路600と、透析物回路500とのラインを示す。代用液が代用液の供給源44から供給される。
【0213】
図11に、カルシウム-クエン酸添加を含む治療用のチューブセットを概略的に示す。
【0214】
オーガナイザ13上に配置され、機能仕様標400、例えば黄色いカラーラベルによって識別されるクエン酸-カルシウム・チューブ・セットは、別のセグメント231bへ合流し、カルシウムの添加用のカルシウム添加部位231cで静脈戻しライン27outへ開く、カルシウムを添加するためのカルシウムライン231aを備える。
【0215】
さらに、クエン酸-カルシウム・チューブ・セットは、クエン酸-カルシウム添加用のコネクタ233inを備える。クエン酸溶液が個々のラインを経由して、例えば233outで示された部位で患者から来る(すなわち動脈血ラインへ入る)供給ライン25inへ導入される。
【0216】
クエン酸-カルシウム・チューブ・セットは、さらに、ヘパリン添加部位35を備える。
【0217】
図12に、図11に明示されているクエン酸-カルシウム・チューブ・セットを使用することによるクエン酸及びカルシウムの添加を含む血液治療を行うための構成を概略的に示す。
【0218】
図12には、体外血液回路600と透析物回路500との各ラインを示す。カルシウムがカルシウム供給源232から供給され、クエン酸がクエン酸供給源234から供給される。
【0219】
図13に、ヘパリン添加を使用する血液治療に適する、例えば図9に示されるような供給ライン25におおむね対応する供給ライン800を概略的に示す。
【0220】
図13の供給ライン800は、キャップを備える患者コネクタ801、チューブクランプ803、注入ポート805、供給ライン800内に配置された圧力測定部位807、ローラポンプ用のポンプセグメント809、代用液用の逆止め弁を備えるコネクタ811、プレフィルタ圧力用の圧力測定部位813、ヘパリン-シリンジ用のコネクタライン815及びキャップを備えるフィルタコネク817を備える。
【0221】
図14に、ヘパリンとクエン酸両方の添加を含む血液治療に適する、例えば図11に示されるような供給ライン25におおむね対応する供給ライン900を概略的に示す。
【0222】
図14に示されるように、クエン酸供給ライン233in及び233outを備える供給ライン900は、キャップを備える患者コネクタ901、チューブクランプ903、注入ポート905、供給ライン900内に配置された圧力測定部位907、ローラポンプ用のポンプセグメント909、代用液用の逆止め弁を備えるコネクタ911、プレフィルタ圧力用の圧力測定部位913、ヘパリン-シリンジ用のコネクタライン915、キャップを備えるフィルタコネクタ917及びポンプセグメントと点滴筒とを備えるクエン酸供給ライン919を備える。
【0223】
図15に、カルシウム添加を含む血液治療に適する、例えば図11に示されるような戻しライン27におおむね対応する戻しライン1100を概略的に示す。
【0224】
図15に示されるように、戻しライン1100は、バッグを備える患者コネクタ1101、チューブクランプ1103、ポンプセグメントと点滴筒とを備えるカルシウム供給ライン1105、静脈気泡トラップ1107、戻り圧力用の圧力測定ライン1109、代用液用の逆止め弁を備えるコネクタ1111、サンプリング部位1113及び/又は注入部位並びにキャップを備えるフィルタコネクタ1115を備える。
【0225】
図16Aに、カルシウム溶液及びクエン酸溶液用の点滴筒2335及び点滴筒2315と、クエン酸及びカルシウムの添加用のライン231及びライン233とを備える第1のカセット型を概略的に示し、図16Aは、よって、クエン酸-カルシウム・チューブ・セットとして設計され、又は実施されている。また図16Aのカセットはヘパリン添加にも適し、又は該当する。
【0226】
図16Bに、クエン酸又はカルシウムの添加ための構成部品を全く含まない第2のカセット型を概略的に示す。図16Bのカセット又は機能手段300は、もっぱら、ヘパリン添加だけに適する。
【0227】
したがって、2つの機能手段の機能仕様標400は異なり(例えば、図16Aに示すようにクエン酸-カルシウム・チューブ・セットが存在する場合には黄色であり、図16Bに示すようにクエン酸-カルシウム・チューブ・セットが存在しない場合には青である)、これは図には機能仕様標の異なる斜線によって表示されている。
【0228】
図17に、本発明による治療装置の機械正面1200を概略的に示す。
【0229】
機械正面1200は、機能手段の機能仕様標(どちらも図17には示されていない)を検出するための検出機器200を備える。
【0230】
図17に示されるように、治療装置の機械正面1200は、圧力測定装置1201、ポンプ1203、静脈気泡トラップ用のホルダ1205、例えば光学検出器形態の気泡検出器1207、チューブクランプ1209、血液漏れセンサ1211、クエン酸点滴筒用の制御部を備えるホルダ1213、並びに挿入スイッチを備えるクエン酸ポンプ1219を備える。
【0231】
図18に、治療装置100における機能手段300の位置決めの可能な方法を概略的に示す。
【0232】
治療装置100において機能手段300を取り付け、又は固定するために、取付け用ピン47が治療装置100の機械正面1200に設けられている。
【0233】
2本の太い矢印Bは、治療装置100において機能手段300を取り付け、又は固定する方向を表示している。
【0234】
治療装置100を機能手段300と共に準備し、又は組み立てるために、機能手段300のチューブシステムが治療装置100の対応するセグメントへ挿入され、且つ/又はそれらのセグメントと接続される。
【0235】
例えば、緊急用透析器をカセットと共に組み立てるときには、血液チューブセットの異なる要素が、ユーザによって、機械正面1200で個々の受け要素(例えばクランプ、ローラポンプなど)へ「挿入」される。機械制御部によって事前に選択されている治療オプションに従って、本発明によれば、機械制御部(制御装置)、及び任意選択で透析器における対応するセンサシステムが、事前に選択された治療オプションに関してすべての構成部品が適正に挿入されている場合には、段階的に制御する。それによって、自動安全性照会のセットが、事前に選択された治療オプション及びその特有の要素を備える関連した検出カセットと関係付けられ、又は関連付けられる。
【0236】
図19に、治療装置100における機能手段300のポンプセグメント、すなわち、クエン酸供給用のポンプセグメント909及びカルシウム供給用のポンプセグメント49の挿入を概略的に示す。
【0237】
図20に、治療装置100における、クエン酸-カルシウム添加部を備える機能手段300の点滴筒の挿入を概略的に示す。
【0238】
機能手段300のクエン酸点滴筒51が治療装置100のクエン酸点滴筒のためにホルダ1217へ挿入され、機能手段300のカルシウム点滴筒53が治療装置100のカルシウム点滴筒のためにホルダ1213へ挿入される。2本の太い矢印Bは、順に、治療装置100において機能手段300を取り付け、又は固定する方向を表示している。
【0239】
図21に、本発明による治療装置100による、又は本発明による治療装置の検出機器200による機能手段300の、又は機能手段300の機能仕様標400の検出を概略的に示す。
【0240】
太い矢印Pは、治療装置100又は治療装置100の検出機器200の前の、又はこれに対する機能手段300の、又は機能仕様標400の位置決めを示している。
【0241】
例えば、治療装置の結合面に機能手段300を配置するときに、血液治療装置は、検出機器200、例えば、色彩識別センサ(RGBセンサなど)によって、存在するのが黄色いカラーラベルであるかそれとも青いカラーラベルであるか(機能仕様標400;「黄色」は例えばクエン酸-カルシウムの添加を表し;「青」は例えばヘパリンの添加を表す)を自動的に識別する。治療装置100における治療オプションの先の選択に応じて、制御装置は様々な適正な事例と起こり得る障害又はエラー状況(上記参照)とを区別する。
【0242】
本発明によれば有利には、異なるチューブシステムが、機械可読ラベルによって、特に、体外血液回路の異なる種類の抗凝血について区別され得るため、識別されたチューブシステムの特有の構成部品に対して用いられる特有の安全性照会によって、開いたチューブ端及びチューブシステム構成部品が挿入されていないこと結果として生じる血液の損失及び/又は空気の注入の危険を回避することを可能とし得る。
【符号の説明】
【0243】
100 治療装置
200 検出機器
300 機能手段
400 機能仕様標
500 透析物回路
501 透析器
503 透析物供給源
600 血液回路
1 治療装置の制御装置
1a ソフトウェア
1b ハードウェア
3 検出機器のハウジング
5 フロントパネル
7 カバー
9 回路基板
11 締付けボルト
13 オーガナイザ
15 スペーサリング
17 光-周波数変換器
19 RGB LED(赤-緑-青発光ダイオード)
21 治療装置のハウジング
23 カルシウム-クエン酸チューブ要素
231 カルシウム供給用の供給ライン
231a カルシウム添加用のカルシウムライン
231b カルシウム添加用のカルシウムライン
231c 患者に血液を戻用の戻しラインへの添加用のカルシウム添加部位
2315 カルシウム溶液用の点滴筒
232 カルシウム供給源
233 クエン酸供給用の供給ライン
233in クエン酸溶液バッグ用のコネクタ
233out 患者からの血液供給ラインへのクエン酸の添加用のコネクタ
2335 クエン酸溶液用の点滴筒
234 クエン酸供給源
25in 患者からの(血液の)供給ライン
25out フィルタへの(血液の)供給ライン
251 血液ポンプ
27in フィルタからの(血液の)戻しライン
27out 患者への(血液の)戻しライン
29in フィルタからの濾液ライン
29out バッグへの濾液ライン
291 濾液ポンプ
31in バッグからの透析物ライン
31out フィルタへの、又はコネクタへの透析物ライン
311 透析物ポンプ
33in バッグからの代用物ライン
33out 供給ライン又は戻しライン内のコネクタへの代用物ライン
331 代用物ポンプ
35 ヘパリン添加部位
44 代用物供給源
47 取付け用ピン
49 カルシウム供給ライン用のポンプセグメント
800 ヘパリン添加を使用する治療用の供給ライン
801 患者コネクタ
803 チューブクランプ
805 注入ポート
807 供給ライン800内の圧力測定部位
809 ポンプセグメント
811 代用液用のコネクタ
813 プレフィルタ圧力用の圧力測定部位
815 ヘパリン-シリンジ用のコネクタ
817 フィルタコネクタ
900 クエン酸供給ラインを含む供給ライン
901 患者コネクタ
903 チューブクランプ
905 注入ポート
907 供給ライン800内の圧力測定部位
909 クエン酸供給ライン用のポンプセグメント
911 代用液用のコネクタ
913 プレフィルタ圧力用の圧力測定部位
915 ヘパリン-シリンジ用のコネクタ
917 フィルタコネクタ
919 クエン酸供給ライン
1100 戻しライン カルシウム-クエン酸
1101 患者コネクタ
1103 チューブクランプ
1105 カルシウム供給ライン
1107 静脈気泡トラップ
1109 圧力測定ライン
1111 代用液用のコネクタ
1113 サンプリング部位
1115 フィルタコネクタ
1200 機械正面
1201 圧力測定装置
1203 ポンプ
1205 静脈気泡トラップ用のホルダ
1207 気泡検出器
1209 チューブクランプ
1211 血液漏れセンサ
1213 カルシウム点滴筒用のホルダ
1215 カルシウムポンプ
1217 クエン酸点滴筒用のホルダ
1219 クエン酸ポンプ
丸付き数字1 接続部位 ヘパリン
丸付き数字2 接続部位 カルシウム
丸付き数字3 接続部位 クエン酸
p(art)又はPS1、p(PHF)又はPS2、p(ven)又はPS3 血圧を検出するための圧力センサ
p(filt)又はPS4 透析物圧力を検出するための圧力センサ
P1 血液ポンプ
P5 カルシウムポンプ
P6 クエン酸ポンプ
H ヘパリン添加部位
A1、A2 治療装置から検出機器への信号
A3 検出機器から治療装置への信号
E1 検出機器から機能手段への信号
E2 機能手段から検出機器への信号
B 取付け
P 位置決め
S1 医療技術治療装置において治療オプションを選択する
S2 医療技術機能手段を治療装置と接触させ、且つ/又は接続する
S3 治療装置によって機能手段に配置された機能仕様標を検出する
S4 機能仕様標と関連付けられた機能を識別し、且つ/又は割り当てる
S5 選択された治療オプションを機能仕様標によって識別されている機能と比較する
S6 治療オプションと機能とが相互に適合する場合、機能手段と治療装置とを機能的に結合する
S7 定義された要求又は照会を開始する
S8 治療オプションと機能とが相互に適合しない場合には、警告し、且つ/又は報告する
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療技術機能手段(300)の内部、その場所又はその表面に配置され、ある特定の治療オプションを実行するために、血液治療を行うための少なくとも1つの医療技術機能又は前記医療技術機能手段(300)の適用又は使用についての適性を記し又は識別する機能仕様標(400)を照会する方法であって、
前記医療技術機能手段(300)が、医療機器(100)又は前記医療機器(100)と信号伝送するように接続された若しくは構成されている機器若しくは手段に接触且つ/又は接続された後に、
前記医療技術機能手段(300)に機能的に結合されるべき血液治療装置としての前記医療機器(100)によって、又は前記医療機器(100)と信号伝送するように接続された、若しくは構成されている機器若しくは手段によって、前記機能仕様標(400)を照会し、且つ/又は検出するステップと、
前記医療機器(100)によって、又は前記医療機器(100)と信号伝送するように接続された、若しくは構成されている機器若しくは手段によって、前記機能仕様標(400)と関連付けられた機能を識別し、且つ/又は分析するステップと、
前記医療機器(100)によって、又は前記医療機器(100)と信号伝送するように接続された、若しくは構成されている機器若しくは手段によって、前記医療機器(100)で選択された前記治療オプションを、前記医療技術機能手段(300)の前記機能仕様標(400)によって識別されている前記機能と比較するステップと、
前記選択された治療オプションと前記識別された機能とが相互に一致し、且つ/又は適合する場合に、前記医療機器(100)によって、又は前記医療機器(100)と信号伝送するように接続された、若しくは構成されている機器若しくは手段によって、前記医療技術機能手段(300)を前記医療機器(100)と機能的に結合するステップと、
前記医療機器(100)によって、又は前記医療機器(100)と信号伝送するように接続された、若しくは構成されている機器若しくは手段によって、企図された治療における前記医療技術機能手段(300)の正しい機能的結合及び/又は適性に関する定義された照会を開始するステップと
を含む方法。
【請求項2】
照会し、且つ/又は検出するステップが前記医療機器(100)の制御装置(1)によって実行される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記機能仕様標(400)が、特に、バーコード、ドット・マトリックス・コード、RFIDチップ若しくはカラーラベル又はそれらの混合若しくは組み合わせの形の識別マーク若しくはラベルとして設計され、又は実施されており、及び/又は前記の識別マーク若しくはラベルの少なくとも1つを含む、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記機能仕様標(400)が、貼付、印刷、塗布、染色、着色、係合、スナップ留め又はクリップ留めなどによって前記医療技術機能手段(300)に、又はその場所に固定され、又は取り付けられるために設けられ、又はそのように意図されている、請求項1?3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記機能仕様標(400)が、体外血液チューブセット又は前記体外血液チューブセットの定義された、若しくは特定の実施形態若しくは設計若しくは適性を記し、又は識別するために設けられ、又はそのように意図されている、請求項1?4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記医療機器(100)によって、又は前記医療機器(100)と信号伝送するように接続された、若しくは構成されている機器若しくは手段によって、前記医療機器(100)での治療オプションの選択を受け付けるステップと、
前記医療技術機能手段(300)が前記医療機器(100)又は検出機器(200)と接触されることにより、且つ/又は接続されることにより、前記医療機器(100)によって、又は前記検出機器(200)によって、前記機能仕様標(400)の照会且つ/又は検出を可能にするステップと
を含む、請求項1?5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記選択された治療オプションと前記識別された機能とが相互に一致せず、且つ/又は適合しない場合に、前記選択された治療オプションと前記識別された機能とが相互にずれており、且つ/又は異なっている場合に、前記医療機器(100)によって、又は前記医療機器(100)と信号伝送するように接続された、若しくは構成されている機器若しくは手段によって、警告し、且つ/又は報告するステップ
をさらに含む、請求項1?6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
少なくとも1つの体外血液チューブセット、又はトレイ内若しくはオーガナイザ(13)内に配置された少なくとも1つの体外血液チューブセットを有し、又はそのような体外血液チューブセットからなる医療技術機能手段(300)の内部、その場所又はその表面に配置され、ある特定の治療オプションを実行するために、血液治療を行うための少なくとも1つの医療技術機能又は前記医療技術機能手段(300)の適用又は使用についての適性を記し又は識別する少なくとも1つの機能仕様標(400)を備え、
前記機能仕様標(400)が、前記医療技術機能手段(300)に機能的に結合されるべき血液治療機器(100)によって、又は前記血液治療機器(100)と信号伝送するように接続され、若しくは配置された機器若しくは手段によって照会されるように構成され、
前記血液治療機器(100)によって実施される治療且つ/又は治療オプションの過程において、又は前記血液治療機器(100)によって実施される治療且つ/又は治療オプションと関連付けられて、少なくとも1つの特定の又は定義された機能を実行するために、前記医療技術機能手段(300)が、前記血液治療機器(100)又は前記血液治療機器(100)と信号伝送するように接続された若しくは構成されている機器若しくは手段に接触且つ/又は接続された後に、選択された治療オプションと前記識別された機能とが相互に一致し、且つ/又は適合する場合に、前記血液治療機器(100)と機能的に結合されるように実施され、
前記医療技術機能手段(300)が、体外血液治療で使用されるように設計され、又は実施され、および
前記機能仕様標(400)が、前記体外血液チューブセットの特定の実施形態を記し又は識別する、医療技術機能手段(300)。
【請求項9】
(削除)
【請求項10】
前記医療技術機能手段(300)が、カセットとして、特に、使い捨てカセットとして、実施される、請求項8に記載の医療技術機能手段(300)。
【請求項11】
(削除)
【請求項12】
前記医療技術機能手段(300)が、特定の抗凝血法のために構成され、
前記機能仕様標(400)が、特定の抗凝血法のための前記体外血液チューブセットの特定のチューブセットの要素を記し又は識別し、特に、治療の間に抗凝血剤が血液に添加され得るように、特定の部位で体外血液回路へ開いている、前記体外血液チューブセットでの特定の分岐ラインを記し又は識別する、請求項8または10のいずれか一項に記載の医療技術機能手段(300)。
【請求項13】
前記抗凝血法が、ヘパリン抗凝血法、且つ/又はクエン酸/カルシウム抗凝血(「CiCa」)法である、請求項12に記載の医療技術機能手段(300)。
【請求項14】
前記機能仕様標(400)が、特に、バーコード、ドット・マトリックス・コード、RFIDチップ若しくはカラーラベル又はそれらの混合若しくは組み合わせの形の識別マーク若しくはラベルとして設計され、又は実施されており、及び/又は前記の識別マーク若しくはラベルの少なくとも1つを含む、請求項8、10、12、13のいずれか一項に記載の医療技術機能手段(300)。
【請求項15】
前記医療技術機能手段(300)が、前記血液治療機器(100)に機能的に結合されるように構成される1つの結合面を有し、
前記機能仕様標(400)が、前記医療技術機能手段(300)の前記結合面側に配置される、請求項8、10、12?14のいずれか一項に記載の医療技術機能手段(300)。
【請求項16】
前記機能仕様標(400)が、トレイ又はオーガナイザの表面に配置され、特に、使用時に前記血液治療機器(100)の正面に配置されるトレイ又はオーガナイザの側面に配置される、請求項8、10、12?15のいずれか一項に記載の医療技術機能手段(300)。
【請求項17】
少なくとも1つのクエン酸添加部位及び/又は少なくとも1つのカルシウム添加部位をさらに備える、請求項8、10、12?16のいずれか一項に記載の医療技術機能手段(300)。
【請求項18】
前記機能仕様標(400)が、カラーマーク又はカラーラベルであり、特に、前記医療技術機能手段(300)が少なくとも1つのクエン酸添加抗凝血法、且つ/又は少なくとも1つのカルシウム添加抗凝血法のために構成されることを識別し又は記す黄色いマーク又は黄色いラベルである、請求項17に記載の医療技術機能手段(300)。
【請求項19】
少なくとも1つのヘパリン添加部位をさらに備える、請求項8、10、12?18のいずれか一項に記載の医療技術機能手段(300)。
【請求項20】
前記機能仕様標(400)が、カラーマーク又はカラーラベルであり、特に、前記医療技術機能手段(300)が少なくとも1つの又はただ1つのヘパリン添加抗凝血法のために構成されることを識別し又は記す青いマーク又は青いラベルである、請求項19に記載の医療技術機能手段(300)。
【請求項21】
請求項1?7のいずれか一項に記載の方法を実行するのに適し、そのために設けられ、若しくはそのように意図され、且つ/又はそのように設計され、若しくは実施され、且つ/又はそのように構成された、制御装置(1)。
【請求項22】
少なくとも1つの検出機器(200)及び/若しくは識別手段及び/若しくは比較手段及び/若しくは照会機器及び/若しくは警告手段及び/若しくは報告手段を備え、又は少なくとも1つのそのような手段に機能的に結合されており、且つ/又は少なくとも1つのそのような手段と信号伝送するように構成されている、請求項21に記載の制御装置(1)。
【請求項23】
請求項21又は22に記載の制御装置(1)及び少なくとも1つの検出機器(200)を備え、且つ/又は前記検出機器(200)と信号伝送するように構成されており、若しくは前記検出機器(200)と信号伝送するように接続されており、
前記検出機器(200)が、医療技術機能手段(300)の内部、その場所又はその表面に配置され、ある特定の治療オプションを実行するために、血液治療を行うための少なくとも1つの医療技術機能又は前記医療技術機能手段(300)の適用又は使用についての適性を記し又は識別する少なくとも1つの機能仕様標(400)を検出するように構成され、
前記制御装置(1)が、選択された治療オプションと前記識別された機能とが相互に一致し、且つ/又は適合する場合に、前記医療技術機能手段(300)を前記血液治療機器(100)と機能的に結合するように構成され、
前記血液治療機器(100)は、前記検出機器(200)によって検出されている前記機能仕様標(400)によって前記医療技術機能手段(300)と関連付けられた、且つ/又は前記医療技術機能手段(300)に割り当てられた機能を識別し、又は分析するのに適し、そのために設けられ、若しくはそのように意図され、且つ/又はそのように構成されている少なくとも1つの識別手段をさらに備え、
前記血液治療機器(100)は、前記血液治療機器(100)で選択された治療オプションを、前記機能仕様標(400)によって識別されている前記医療技術機能手段(300)の前記機能と比較するのに適し、そのために設けられ、若しくはそのように意図され、且つ/又はそのように構成されている少なくとも1つの比較手段をさらに備える、血液治療機器(100)。
【請求項24】
前記検出機器(200)は、カラー識別センサである、請求項23に記載の血液治療機器(100)。
【請求項25】
企図される血液治療における、且つ/又は照会の前に、照会と一緒に、若しくは照会の後で選択される治療オプションに関連した前記医療技術機能手段(300)の正しい機能的結合及び/又は適性に関した定義された照会及び/又は所定の照会を実行し、又はその実行を促すのに適し、そのために設けられ、若しくはそのように意図され、且つ/又はそのように構成されている少なくとも1つの照会機器をさらに備える、請求項23又は24に記載の血液治療機器(100)。
【請求項26】
アフェレシス又は透析用の、さらには特に、血液透析、血液濾過、血液透析濾過用の、緊急透析用の装置として設計され、又は実施された、請求項23?25のいずれか一項に記載の血液治療機器(100)。
【請求項27】
前記機能仕様標(400)若しくは前記医療技術機能手段(300)の機能若しくは前記医療技術機能手段(300)自体と、前記血液治療機器(100)若しくは前記選択された治療オプションとの非適合の場合に警告し、又は報告するために設けられ、又はそのように意図された少なくとも1つの警報若しくは警告のための警告手段及び/又は報告若しくは表示手段をさらに備える、請求項23?26のいずれか一項に記載の血液治療機器(100)。
【請求項28】
前記機能仕様標(400)が、前記血液治療機器(100)のデータベース若しくは記憶媒体に記憶され、又は前記血液治療機器(100)とデータ送信するように構成された機器若しくは手段に記憶され、前記機能仕様標(400)によって指定される1つの若しくは複数の前記医療技術機能手段(300)の対応する機能と一緒に記憶される、請求項23?27のいずれか一項に記載の血液治療機器(100)。
【請求項29】
請求項8、10、12?20のいずれか一項に記載の医療技術機能手段(300)を備える、又は請求項8、10、12?20のいずれか一項に記載の医療技術機能手段(300)に機能的に結合されるように構成される、請求項23?28のいずれか一項に記載の血液治療機器(100)。
【請求項30】
電子的に可読の制御信号を含み、請求項1?7のいずれか一項に記載の本発明による方法の技術ステップの実行を促すようにプログラム可能なコンピュータ・システムと対話するように構成されている、ディスク、CD又はDVD又はEPROM形式の、ディジタル記憶媒体。
【請求項31】
コンピュータ上のコンピュータプログラム製品を実行するときに請求項1?7のいずれか一項に記載の本発明による方法の技術ステップの実行を促す機械可読記憶媒体に記憶されたプログラムコードを含むコンピュータプログラム製品。
【請求項32】
コンピュータ上のコンピュータプログラムを実行するときに請求項1?7のいずれか一項に記載の本発明による方法の技術ステップの実行を促すプログラムコードを含むコンピュータプログラム。
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
異議決定日 2018-12-28 
出願番号 特願2013-548789(P2013-548789)
審決分類 P 1 651・ 537- YAA (A61B)
P 1 651・ 851- YAA (A61B)
P 1 651・ 113- YAA (A61B)
P 1 651・ 55- YAA (A61B)
P 1 651・ 121- YAA (A61B)
P 1 651・ 853- YAA (A61B)
最終処分 維持  
前審関与審査官 中村 一雄  
特許庁審判長 内藤 真徳
特許庁審判官 瀬戸 康平
高木 彰
登録日 2017-08-10 
登録番号 特許第6188576号(P6188576)
権利者 フレゼニウス ムディカル カーレ ドイチェランド ゲーエムベーハー
発明の名称 医療技術機能手段の機能仕様標を照会する方法、医療技術機能手段、医療機器及び制御装置  
代理人 飯野 茂  
代理人 井上 正  
代理人 飯野 茂  
代理人 鵜飼 健  
代理人 野河 信久  
代理人 峰 隆司  
代理人 蔵田 昌俊  
代理人 野河 信久  
代理人 井上 正  
代理人 蔵田 昌俊  
代理人 鵜飼 健  
代理人 河野 直樹  
代理人 河野 直樹  
代理人 峰 隆司  
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