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審決分類 |
審判 訂正 ただし書き3号明りょうでない記載の釈明 訂正する G06T |
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管理番号 | 1349866 |
審判番号 | 訂正2018-390194 |
総通号数 | 233 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2019-05-31 |
種別 | 訂正の審決 |
審判請求日 | 2018-12-05 |
確定日 | 2019-02-12 |
訂正明細書 | 有 |
事件の表示 | 特許第6429823号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 特許第6429823号の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1、4-8〕について訂正することを認める。 |
理由 |
第1 経緯 本件特許第6429823号に係る発明は、平成28年3月31日に特許出願されたものであって、平成30年11月9日に特許権の設定登録がなされ、その後、平成30年12月5日付けで本件審判が請求されたものである。 第2 請求 1 請求の趣旨 本件審判請求の趣旨は、特許第6429823号の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付した訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項1、4?8について訂正することを認める、との審決を求めるものである。 2 訂正事項 (1)訂正事項1 特許請求の範囲の請求項1に 「前記入力物体画像と前記入力再構成物体画像との差分画像である第一差分画像から第一特徴量を抽出する 前記入力物体画像と前記入力再構成物体画像との差分画像である第一差分画像から第一特徴量を抽出すると共に、前記登録物体画像と前記入力再構成物体画像との差分画像である第二差分画像から第二特徴量を抽出する特徴量抽出手段と、」 とあるものについて、 「 前記入力物体画像と前記入力再構成物体画像との差分画像である第一差分画像から第一特徴量を抽出すると共に、前記登録物体画像と前記入力再構成物体画像との差分画像である第二差分画像から第二特徴量を抽出する特徴量抽出手段と、」に訂正する(請求項1の記載を引用する請求項4?8も同様に訂正する)。 第3 当審の判断 1 一群の請求項について 訂正前の請求項1、4?8について、請求項4?8はそれぞれ請求項1の記載を引用しているものであって、請求項4?8は訂正事項1によって記載が訂正される請求項1に連動して訂正されるものである。 したがって、訂正前の請求項1、4?8に対応する訂正後の請求項1、4?8は、一群の請求項である。 2 請求項1に係る訂正 (1)訂正の目的 特許請求の範囲の請求項1の 「前記入力物体画像と前記入力再構成物体画像との差分画像である第一差分画像から第一特徴量を抽出する 前記入力物体画像と前記入力再構成物体画像との差分画像である第一差分画像から第一特徴量を抽出すると共に、前記登録物体画像と前記入力再構成物体画像との差分画像である第二差分画像から第二特徴量を抽出する特徴量抽出手段と、」 は、「前記入力物体画像と前記入力再構成物体画像との差分画像である第一差分画像から第一特徴量を抽出する」が2度続けて記載されており、明瞭でない記載である。 当該記載を「 前記入力物体画像と前記入力再構成物体画像との差分画像である第一差分画像から第一特徴量を抽出すると共に、前記登録物体画像と前記入力再構成物体画像との差分画像である第二差分画像から第二特徴量を抽出する特徴量抽出手段と、」に訂正することは、明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。 したがって、訂正事項1は、明瞭でない記載の釈明を目的とするものであり、特許法126条1項ただし書き3号に掲げる事項を目的とするものである。 (2)訂正の適合性 ア 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること 本件明細書の段落【0011】には、「前記特徴量抽出手段は、前記特徴量として、前記入力物体画像と前記入力再構成物体画像との差分画像である第一差分画像から第一特徴量を抽出すると共に、前記登録物体画像と前記入力再構成物体画像との差分画像である第二差分画像から第二特徴量を抽出し、」と記載され、さらに、特徴量の抽出について、具体的に本件明細書の段落【0057】?【0063】に記載されている。 したがって、訂正事項1は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正である。 よって、訂正事項1は、特許法第126条第5項の規定に適合する。 イ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正でないこと 上記(1)のとおり、訂正事項1は、特徴量抽出手段において、2度続けて記載されている「前記入力物体画像と前記入力再構成物体画像との差分画像である第一差分画像から第一特徴量を抽出する」を単に「前記入力物体画像と前記入力再構成物体画像との差分画像である第一差分画像から第一特徴量を抽出する」とするものであり、明瞭でない記載の釈明であるから、特徴抽出手段自体が変わるものではない。 したがって、訂正事項1は、特許請求の範囲を拡張するものではなく、変更するものでもないから、訂正事項1は、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正でない。 よって、訂正事項1は、特許法第126条第6項の規定に適合する。 (3)まとめ 訂正事項1は、特許法第126条第1項ただし書き第3号に掲げる事項を目的とし、同条第5項及び第6項の規定に適合する。 3 請求項4?8に係る訂正 請求項4?8に係る発明は、請求項1の記載を引用するものであって、訂正事項1は、請求項4?8の記載自体を訂正するものではない。 上記2(1)のとおり、請求項1に係る訂正(訂正事項1)は、明瞭でない記載の釈明を目的とするものであり、上記2(2)のとおり、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内においてしたものであり、特許請求の範囲を拡張・変更するものではないから、請求項4?8に係る訂正(訂正事項1)は、同じ理由により、明瞭でない記載の釈明を目的とするものであり、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内においてしたものであり、特許請求の範囲を拡張・変更するものではない。 したがって、訂正事項1は、特許法第126条第1項ただし書き第3号に掲げる事項を目的とし、同条第5項及び第6項の規定に適合する。 4 まとめ 以上によれば、訂正事項1は、特許法第126条第1項ただし書き第3号に掲げる事項を目的とし、同条第3項、第5項及び第6項の規定に適合する。 第4 むすび 以上、本件審判の請求に係る訂正は、特許法第126条第1項ただし書き第3号に掲げる事項を目的とし、同条第3項、第5項及び第6項の規定に適合する。 よって、結論のとおり審決する。 |
発明の名称 |
(57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 物体を撮像した物体画像から特徴量を抽出する特徴量抽出装置であって、 前記物体画像は、入力された入力物体画像、及び登録されている登録物体画像であり、 複数の学習用物体画像に基づいて学習を行うことにより求めた基底ベクトルの集合である再構成基底を予め記憶した記憶部と、 前記入力物体画像と前記再構成基底とを用いて前記入力物体画像を再構成した入力再構成物体画像を生成する再構成物体画像生成手段と、 前記入力物体画像と前記入力再構成物体画像との差分画像である第一差分画像から第一特徴量を抽出すると共に、前記登録物体画像と前記入力再構成物体画像との差分画像である第二差分画像から第二特徴量を抽出する特徴量抽出手段と、 前記第一特徴量と前記第二特徴量との比較により前記入力物体画像と前記登録物体画像とを画像照合する照合手段と、 を含む特徴量抽出装置。 【請求項2】 物体を撮像した物体画像から特徴量を抽出する特徴量抽出装置であって、 前記物体画像は、入力された入力物体画像、及び登録されている登録物体画像であり、 複数の学習用物体画像に基づいて学習を行うことにより求めた基底ベクトルの集合である再構成基底を予め記憶した記憶部と、 前記入力物体画像と前記再構成基底とを用いて前記入力物体画像を再構成した入力再構成物体画像、及び前記登録物体画像と前記再構成基底とを用いて前記登録物体画像を再構成した登録再構成物体画像を生成する再構成物体画像生成手段と、 前記入力物体画像と前記入力再構成物体画像との差分画像である第一差分画像及び前記入力再構成物体画像から第一特徴量を抽出すると共に、前記登録物体画像と前記登録再構成物体画像との差分画像である第二差分画像及び前記登録再構成物体画像から第二特徴量を抽出する特徴量抽出手段と、 前記第一特徴量と前記第二特徴量との比較により前記入力物体画像と前記登録物体画像とを画像照合する照合手段と、 を含む特徴量抽出装置。 【請求項3】 物体を撮像した物体画像から特徴量を抽出する特徴量抽出装置であって、 前記物体画像は、入力された入力物体画像、及び登録されている登録物体画像であり、 複数の学習用物体画像に基づいて学習を行うことにより求めた基底ベクトルの集合である再構成基底を予め記憶した記憶部と、 前記登録物体画像と前記再構成基底とを用いて前記登録物体画像を再構成した登録再構成物体画像を生成する再構成物体画像生成手段と、 前記入力物体画像と前記登録再構成物体画像との差分画像である第一差分画像から第一特徴量を抽出すると共に、前記登録物体画像と前記登録再構成物体画像との差分画像である第二差分画像から第二特徴量を抽出する特徴量抽出手段と、 前記第一特徴量と前記第二特徴量との比較により前記入力物体画像と前記登録物体画像とを画像照合する照合手段と、 を含む特徴量抽出装置。 【請求項4】 前記特徴量抽出手段は、前記第一差分画像と前記入力物体画像とから前記第一特徴量を抽出し、前記第二差分画像と前記登録物体画像とから前記第二特徴量を抽出する請求項1又は請求項3に記載の特徴量抽出装置。 【請求項5】 前記特徴量抽出手段は、前記第一特徴量として、前記第一差分画像の各画素を前記学習により求まる再構成残差の分散値で除算した画像から特徴量を抽出する請求項1?請求項4の何れか一項に記載の特徴量抽出装置。 【請求項6】 前記入力物体画像は、異なる時刻に撮像した複数の入力物体画像であり、 前記再構成物体画像生成手段は、前記複数の入力物体画像の各々について前記入力再構成物体画像を生成し、 前記特徴量抽出手段は、各入力物体画像について該入力物体画像に対応する前記入力再構成物体画像との前記第一差分画像を求め、各入力物体画像について求めた前記第一差分画像に基づいて得られる統合差分画像から前記第一特徴量を抽出する請求項1又は請求項2に記載の特徴量抽出装置。 【請求項7】 前記特徴量抽出手段は、前記第一差分画像における所定閾値以上の画素値の画素位置を前記第一特徴量として抽出し、前記第二差分画像における前記所定閾値以上の画素値の画素位置を前記第二特徴量として抽出する請求項1?請求項6の何れか一項に記載の特徴量抽出装置。 【請求項8】 前記基底ベクトルの集合に含まれる基底ベクトルの数を、前記学習用物体画像と、前記学習用物体画像及び前記再構成基底を用いて再構成した再構成物体画像との残差が予め定められた範囲内となるように設定した請求項1?請求項7の何れか一項に記載の特徴量抽出装置。 |
訂正の要旨 |
審決(決定)の【理由】欄参照。 |
審理終結日 | 2019-01-15 |
結審通知日 | 2019-01-17 |
審決日 | 2019-01-29 |
出願番号 | 特願2016-71544(P2016-71544) |
審決分類 |
P
1
41・
853-
Y
(G06T)
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最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | ▲広▼島 明芳 |
特許庁審判長 |
清水 正一 |
特許庁審判官 |
坂東 大五郎 小池 正彦 |
登録日 | 2018-11-09 |
登録番号 | 特許第6429823号(P6429823) |
発明の名称 | 特徴量抽出装置 |
代理人 | 特許業務法人太陽国際特許事務所 |
代理人 | 特許業務法人太陽国際特許事務所 |