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審決分類 |
審判 査定不服 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備 取り消して特許、登録 H01J 審判 査定不服 2項進歩性 取り消して特許、登録 H01J |
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管理番号 | 1350142 |
審判番号 | 不服2017-13628 |
総通号数 | 233 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2019-05-31 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2017-09-13 |
確定日 | 2019-04-09 |
事件の表示 | 特願2016-544723「電子源、X線源、当該X線源を使用した装置」拒絶査定不服審判事件〔平成28年 3月 3日国際公開、WO2016/029811、平成28年11月24日国内公表、特表2016-536771、請求項の数(17)〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。 |
理由 |
第1 手続の経緯 本願は、2015年(平成27年)8月19日(外国庁受理、パリ条約による優先権主張 2014年8月25日 中国)を国際出願日とする特許出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。 平成28年 1月26日 :手続補正書の提出 平成28年11月29日付け:拒絶理由の通知 平成29年 2月17日 :意見書、手続補正書の提出 平成29年 7月 7日付け:拒絶査定(同年7月11日送達) 平成29年 9月13日 :審判請求書、手続補正書の提出 平成30年 7月26日付け:拒絶理由の通知 平成30年10月26日 :意見書、手続補正書の提出 平成30年11月22日付け:拒絶理由の通知 平成31年 2月14日 :意見書、手続補正書の提出 第2 原査定、当審拒絶理由の概要 1 平成29年7月7日付けの拒絶査定(以下「原査定」という。)の概要は次のとおりである。 本願請求項1ないし12に係る発明は、文献1に記載された発明及び周知技術(文献2及び文献3ないし5)に基づいて、その発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下「当業者」という。)が容易に発明できたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 なお、請求項13ないし18に係る発明についての判断は示されていない。 1.特開平7-182968号公報 2.特開2002-157953号公報 3.特表平1-502307号公報 4.特開2000-340121号公報 5.特開2000-348603号公報 2 当審が通知した平成30年 7月26日付けの拒絶理由通知(以下「当審拒絶理由通知1」という。)の概要は次のとおりである。 (1)本願請求項1ないし18に係る発明は、引用文献1、2、3及び7に記載された発明並びに周知技術(文献4ないし6)に基づいて、当業者が容易に発明できたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 (2)この出願は、特許請求の範囲の記載が、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていない。 1.特開2003-331762号公報 2.国際公開2014/027294号 3.特開平7-182968号公報(原査定の文献1) 4.特表平1-502307号公報(原査定の文献3) 5.特開2000-340121号公報(原査定の文献4) 6.特開2000-348603号公報(原査定の文献5) 7.特開2002-157953号公報(原査定の文献2) 3 当審が通知した平成30年11月22日付けの拒絶理由通知(以下「当審拒絶理由通知2」という。)の概要は次のとおりである。 (1)本願請求項1ないし17に係る発明は、以下の引用文献1ないし6に記載された発明及び周知技術に基づいて、当業者が容易に発明できたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 (2)この出願は、特許請求の範囲の記載が、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていない。 1.特開2003-331762号公報(当審拒絶理由通知1の文献1) 2.国際公開第2014/027294号(当審拒絶理由通知1の文献2) 3.特開平7-182968号公報(原査定の文献1) 4.特開2002-157953号公報(原査定の文献2) 5.特開2000-348601号公報 6.特開平8-115654号公報 (以下、当審拒絶理由通知2で引用した上記文献1ないし6について、それぞれ「引用文献1」ないし「引用文献6」という。) 第3 本願発明 本願の請求項1ないし17に係る発明は、平成31年2月14日付けの手続補正で補正された特許請求の範囲の請求項1ないし17に記載された事項により特定される発明(以下、それぞれ「本願発明1」ないし「本願発明17」という。)であり、本願発明1は以下のとおりの発明である。 「【請求項1】 電子源であって、 2つ以上の電子放出領域を有し、各前記電子放出領域が複数のマイクロ電子放出ユニットを含み、 前記マイクロ電子放出ユニットは、ベース電極層と絶縁層とグリッド電極層とを含み、前記絶縁層は前記ベース電極層の上方に位置し、前記グリッド電極層は、前記絶縁層の上方に位置し、その厚さが前記絶縁層の厚さより小さく、 前記マイクロ電子放出ユニットはさらに、前記グリッド電極層における開口と、及び前記ベース電極層に固定され前記開口の位置に対応する電子エミッタとを含み、前記開口のサイズは、前記絶縁層の厚さより小さく、且つ前記電子エミッタから前記グリッド電極層までの距離より小さく、 同じ前記電子放出領域における各前記マイクロ電子放出ユニット同士が電気的に接続され、同時に電子を放出するかまたは同時に電子を放出しなく、 隣接する所定の数量の前記電子放出領域は所定の順番による電子放出を行い、前記所定の順番による電子放出は、間隔放出、一部同時放出、グループリング組み合わせ放出の少なくとも1つであり、 前記間隔放出とは、奇数番目の前記電子放出領域が第1群の電子放出領域であって、偶数番目の前記電子放出領域が第2群の電子放出領域である場合、前記第1群の電子放出領域における各前記電子放出領域から順次に電子が放出され且つ前記第2群の電子放出領域における各前記電子放出領域から電子が放出されないこと、或いは、前記第2群の電子放出領域における各前記電子放出領域から順次に電子が放出され且つ前記第1群の電子放出領域における各前記電子放出領域から電子が放出されないことであり、 前記一部同時放出とは、iがi≧2の整数である場合、先ず、1,1+i,……番目の電子放出領域から電子が同時に放出し、その後、2,2+i,……番目の電子放出領域から電子が同時に放出し、続いて、i,2i,……番目の電子放出領域から電子が同時に放出することであり、 前記グループリング組み合わせ放出とは、隣接しているn(nはn≧2の整数である)個の前記電子放出領域を1つのグループとして重ならない組み合わせを形成して、前記グループを単位として電子放出を行うことであり、 前記電子放出領域の表面は、幅方向において円弧状であり、前記電子放出領域における各前記マイクロ電子放出ユニットにより放出された電子は、幅方向において、1つの点に集束することを特徴とする電子源。」 第4 引用文献の記載及び引用発明 1 引用文献1の記載 引用文献1には、以下の事項が記載されている(下線は当審が付与した。以下同じ。)。 (1)複数の陰極放出素子84を含み、各陰極放出素子84は、基材86と、絶縁層90と、開口を有する陰極ゲート薄膜導体92と、円錐体94とを有する陰極79(段落0025及び図6を参照。)。 (2)陰極は、湾曲面80を有しており、湾曲面は電子ビームの集束機構を提供すること、及び、第1の軸に沿って湾曲しており、第1の軸に直交する第二の軸に沿って直線的であり、線集束ビームが生ずること(段落0022、段落0023、段落0035及び図10を参照。)。 (3)放出素子84は、複数の群に分けて配列され、各々の群のゲート薄膜92は、残りの群の各々のゲート薄膜から電気的に絶縁されており、放出素子の群の各々が制御線96を用いて個別にアドレス指定ができること、及び、放出素子84は、X線制御器28によって制御され、異なる群に対して異なる制御信号を供給すること(段落0027、段落0028及び図8を参照。)。 2 引用発明 したがって、引用文献1には、以下の引用発明が記載されているものと認められる。 「複数の陰極放出素子84が複数の群に分けて配列され、X線制御器28によって制御され、異なる群に対して異なる制御信号が供給される陰極であって、 陰極放出素子84は、基材86と、絶縁層90と、開口を有する陰極ゲート薄膜導体92と、円錐体94とを有し、 同じ群における各陰極放出素子84は電気的に接続され、各々の群の陰極ゲート薄膜導体92は、残りの群の各々の陰極ゲート膜導体92から電気的に絶縁されており、陰極放出素子84の群の各々が制御線96を用いて個別にアドレス指定でき、 複数の陰極放出素子84を含む、第1の軸に沿って湾曲し、第1の軸に直交する第2の軸に沿って直線的であって、線集束ビームを生ずる湾曲面80を有している陰極。」 3 引用文献2の記載 引用文献2には、以下の事項が記載されている。 「X線放射装置2000において、電子源59は、同時に活性化されるユニットのグループとして、エミッタ領域75内に位置し、各々のエミッタ領域75は、電子源59のゲート電極60と駆動回路の活性化を協調制御するロウドライバとカラムドライバに接続可能であり、それぞれのエミッタ領域75は、個別にオンおよびオフにすることができ、さまざまな空間的および時間的なパターンでX線を放射することができ、隣接する複数のエミッタ領域75は、投影モジュール76としてグループ化することができること。」(24ページ末行ないし26ページ14行を参照。日本語訳については、引用文献2に対応する公表公報である特表2015-530706号公報の段落0102ないし0109を参照。) 4 引用文献3(原査定の文献1)の記載 引用文献3には、以下の事項が記載されている。 (1)「第1エミッション領域9及び第2エミッション領域10を有し、各エミッション領域が第1エミッタ電極5及び第2エミッタ電極6、絶縁層2、ゲート電極3、複数のエミッタを含み、第1エミッション領域内又は第2エミッション領域内のエミッタ等はそれぞれ電気的に接続され、第1エミッション領域と第2エミッション領域とは互いに電気的に分離され、これにより第1エミッション領域内又は第2エミッション領域内では同時に電子を放出するか、同時に電子を放出しないようにした電界放出冷陰極。」(段落0016ないし0023、図1及び図2を参照。) (2)「エミッタ電極の代わりにゲート電極3を分割するか、あるいはエミッタ電極とゲート電極の両方を分割しても同様な効果を得ること」(段落0031を参照。) 5 引用文献4(原査定の文献2)の記載 引用文献4には、以下の事項が記載されている。 「平面画像表示装置に使用する電界放出型冷陰極において、電子放出部を構成する所定径のゲート開口が形成されており、このゲート開口に露出するCNT膜がエミッタを構成する平面画像表示装置に使用する電界放出型冷陰極。」(段落0041-0057、図2ないし図4を参照。) 6 引用文献5の記載 引用文献5には、以下の事項が記載されている。 「電子ビームの拡がりが小さい電子放出源であって、 下部基板1と、 下部基板1の上に形成された、厚さ約300nm程度のカソード電極ライン2と、 厚さ1μmの絶縁層3と、 絶縁層3の上に形成された、厚さ200nm程度のゲート電極ライン4と 、 ゲート電極ライン4、絶縁層3及びカソード電極ライン2の厚さ方向の一部を貫通する円形の微細孔5であって、微細孔5内のカソード電極ライン2の表面は200nmの段差を以って凹状に加工されている微細孔5と、 円形の微細孔5の中に形成された、厚さ50nmの冷陰極薄膜であるカーボン膜7とを有する電子放出源。」(段落0001、段落0018ないし22及び段落0049ないし52を参照。) 7 引用文献6の記載 引用文献6には、以下の事項が記載されている。 「ゲート電極、絶縁層及びカソード電極並びに円形の微細孔を有する電子放出源において、円形の微細孔の径は1μm程度であること。」(段落071ないし0081及び図4を参照。) 8 原査定の文献3ないし文献5の記載 原査定の文献3(3ページ右下欄下から7行ないし4ページ左上欄4行、図2)、文献4(段落0040、0044、図9)及び文献5(段落0011、図1)には、以下の事項が記載されている。 「電子源の技術分野において、グリッド電極層における開口のサイズが絶縁層の厚さよりも小さくすること。」 第5 当審拒絶理由通知2で指摘した拒絶理由についての判断 1 特許法第29条第2項の規定(進歩性)について (1)請求項1について ア 対比 本願発明1と引用発明とを対比する。 (ア)引用発明の「陰極放出素子84」、「群」、「陰極」、「絶縁層90」、「陰極ゲート薄膜導体92」及び「円錐体94」は、本願発明1の「マイクロ電子放出ユニット」、「電子放出領域」、「電子源」、「絶縁層」、「グリッド電極層」及び「電子エミッタ」にそれぞれ相当する。 (イ)引用発明は、「同じ群における各陰極放出素子84は電気的に接続され、各々の群の陰極ゲート薄膜導体92は、残りの群の各々の陰極ゲート膜導体92から電気的に絶縁されており、陰極放出素子84の群の各々が制御線96を用いて個別にアドレス指定でき」るものであるから、本願発明1と同様に、「同じ前記電子放出領域における各前記マイクロ電子放出ユニット同士が電気的に接続され、同時に電子を放出するかまたは同時に電子を放出しな」いものである。 (ウ)引用発明は「第1の軸に沿って湾曲し、第1の軸に直交する第2の軸に沿って直線的であって」、「湾曲面80を有している」ものであるから、引用発明は、本願発明1の「電子放出領域の表面は、幅方向において円弧状」であるとの事項を備え、また、引用発明は「線集束ビームを生ずる」ものであるから、本願発明1と同じく「放出された電子は、幅方向において、1つの点に集束する」ものである。 したがって、本願発明1と引用発明とは、 「電子源であって、 電子放出領域の電子放出領域を有し、各前記電子放出領域が複数のマイクロ電子放出ユニットを含み、 前記マイクロ電子放出ユニットは、絶縁層とグリッド電極層とを含み、前記グリッド電極層は前記絶縁層の上方に位置し、 前記マイクロ電子放出ユニットはさらに、前記グリッド電極層における開口と、及び前記ベース電極層に固定され前記開口の位置に対応する電子エミッタとを含み、 同じ前記電子放出領域における各前記マイクロ電子放出ユニット同士が電気的に接続され、同時に電子を放出するかまたは同時に電子を放出しなく、 前記電子放出領域の表面は、幅方向において円弧状であり、前記電子放出領域における各前記マイクロ電子放出ユニットにより放出された電子は、幅方向において、1つの点に集束する電子源。」 である点で一致し、以下の点で相違する。 相違点1 マイクロ電子放出ユニットが、本願発明1では、「ベース電極層」を有し、マイクロ電子放出ユニットの絶縁層は「前記ベース電極層の上方に位置」し、マイクロ電子放出ユニットのグリッド電極層の「厚さが前記絶縁層の厚さより小さく」、前記グリッド電極層における「開口のサイズは、前記絶縁層の厚さより小さく、且つ前記電子エミッタから前記グリッド電極層までの距離より小さ」いのに対し、引用発明では、そのようなものであるのか否か不明である点。 相違点2 電子放出領域が、本願発明1では、「2以上」であって、「隣接する所定の数量の前記電子放出領域は所定の順番による電子放出を行い、前記所定の順番による電子放出は、間隔放出、一部同時放出、グループリング組み合わせ放出の少なくとも1つであり」、「前記間隔放出とは、奇数番目の前記電子放出領域が第1群の電子放出領域であって、偶数番目の前記電子放出領域が第2群の電子放出領域である場合、前記第1群の電子放出領域における各前記電子放出領域から順次に電子が放出され且つ前記第2群の電子放出領域における各前記電子放出領域から電子が放出されないこと、或いは、前記第2群の電子放出領域における各前記電子放出領域から順次に電子が放出され且つ前記第1群の電子放出領域における各前記電子放出領域から電子が放出されないことであり」、「前記一部同時放出とは、iがi≧2の整数である場合、先ず、1,1+i,……番目の電子放出領域から電子が同時に放出し、その後、2,2+i,……番目の電子放出領域から電子が同時に放出し、続いて、i,2i,……番目の電子放出領域から電子が同時に放出することであり」、「前記グループリング組み合わせ放出とは、隣接しているn(nはn≧2の整数である)個の前記電子放出領域を1つのグループとして重ならない組み合わせを形成して、前記グループを単位として電子放出を行うことであ」るのに対し、引用発明はそのようなものではない点。 イ 判断 事案にかんがみて、上記相違点2について先に検討する。 引用文献2には、上記第4の2のとおり、「X線放射装置2000において、電子源59は、同時に活性化されるユニットのグループとして、エミッタ領域75内に位置し、各々のエミッタ領域75は、電子源59のゲート電極60と駆動回路の活性化を協調制御するロウドライバとカラムドライバに接続可能であり、それぞれのエミッタ領域75は、個別にオンおよびオフにすることができ、さまざまな空間的および時間的なパターンでX線を放射することができ、隣接する複数のエミッタ領域75は、投影モジュール76としてグループ化することができること」は記載されているが、上記相違点2に係る発明特定事項のような、間隔放出、一部同時放出、グループリング組み合わせ放出における電子放出を行う具体的な順番等は記載されていない。 そして、上記相違点2に係る発明特定事項は、上記引用文献3ないし6及び原査定が周知技術の例として上げた文献3ないし5にも記載されていない。 したがって、相違点1について判断するまでもなく、本願発明1は、当業者が引用発明、引用文献2ないし6に記載された事項及び原査定の文献3ないし5に記載された事項に基づいて容易に発明できたものであるとはいえない。 (2)請求項2ないし17について 請求項2ないし17は請求項1を直接的または間接的に引用するものであるから、本願発明2ないし17は、本願発明1の上記相違点2に係る発明特定事項を備えるものである。 したがって、上記(1)イで判断したことと同様に、本願発明2ないし17は、当業者が引用発明、引用文献2ないし6に記載された事項及び原査定の文献3ないし5に記載された事項に基づいて容易に発明できたものであるとはいえない。 2 特許法第36条第6項第2号に規定する要件(明確性)について 特許請求の範囲は、平成31年2月14日付けの手続補正により補正されたため、明確となった。 したがって、当審拒絶理由2で指摘した第36条第6項第2号に規定する要件に違反する拒絶理由は解消している。 第6 当審拒絶理由通知1で指摘した拒絶理由についての判断 当審拒絶理由通知1で挙げたいずれの文献にも、上記第5の1(1)アの相違点2に係る発明特定事項についての記載はない。 また、当審拒絶理由1で指摘した、特許法第36条第6項第2号に規定する要件に違反する拒絶理由については、特許請求の範囲が、平成31年2月14日付けの手続補正により補正されたため、解消されている。 したがって、当審拒絶理由通知1で指摘した拒絶理由によっては、本願を拒絶することはできない。 第7 原査定の拒絶理由についての判断 原査定で挙げたいずれの文献にも、上記第5の1(1)アの相違点2に係る発明特定事項についての記載はない。 したがって、原査定を維持することはできない。 第8 むすび 以上のとおり、原査定並びに当審拒絶理由通知1及び2の拒絶理由によっては、本願を拒絶することはできない。 また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審決日 | 2019-03-26 |
出願番号 | 特願2016-544723(P2016-544723) |
審決分類 |
P
1
8・
121-
WY
(H01J)
P 1 8・ 537- WY (H01J) |
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 波多江 進 |
特許庁審判長 |
森 竜介 |
特許庁審判官 |
野村 伸雄 西村 直史 |
発明の名称 | 電子源、X線源、当該X線源を使用した装置 |
代理人 | 水野 勝文 |