• ポートフォリオ機能


ポートフォリオを新規に作成して保存
既存のポートフォリオに追加保存

  • この表をプリントする
PDF PDFをダウンロード
審決分類 審判 全部申し立て 特36条4項詳細な説明の記載不備  C08J
審判 全部申し立て 2項進歩性  C08J
審判 全部申し立て 1項3号刊行物記載  C08J
審判 全部申し立て 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備  C08J
管理番号 1350629
異議申立番号 異議2018-700589  
総通号数 233 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 2019-05-31 
種別 異議の決定 
異議申立日 2018-07-17 
確定日 2019-02-21 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第6262109号発明「樹脂発泡シート、積層発泡シート、及び、発泡成形品」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。 
結論 1 特許第6262109号の特許請求の範囲を,訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり,訂正後の請求項[1?7]について,訂正することを認める。 2 特許第6262109号の請求項1?7に係る特許を維持する。 
理由 1 主な手続の経緯等
特許第6262109号(請求項の数は7。以下「本件特許」という。)は,平成26年9月26日(先の出願に基づく優先権主張 平成25年9月30日)にされた特許出願に係るものであって,平成29年12月22日にその特許権が設定登録されたものである。
その後,本件特許に係る特許掲載公報が平成30年1月17日に発行されたところ,同年7月17日に特許異議申立人西郷新(以下,単に「異議申立人」という。)より本件特許の請求項1?7に係る発明についての特許に対して特許異議の申立てがされ,同年9月11日付けで取消理由(以下「当審取消理由」という。)が通知され,同年11月12日に特許権者より意見書が提出されるとともに訂正請求書が提出されることで特許請求の範囲の訂正(以下「本件訂正」という。)が請求がされ,同年11月16日に異議申立人に対し審尋がされ(特許法120条の8第1項で準用する134条4項),同年12月5日に異議申立人より回答書が提出された。

2 本件訂正の可否
(1) 特許権者の請求の趣旨
結論第1項に同旨。
(2) 訂正の内容
訂正請求書及びそれに添付された訂正特許請求の範囲によれば,特許権者の求める訂正は,実質的に,以下のとおりである。
【訂正事項】 特許請求の範囲を以下のとおり訂正する(決定注:なお,訂正事項は,訂正請求書によらず,本決定において整理した。)。
・ 本件訂正前
「【請求項1】
スチレン成分とメタクリル酸メチル成分とを有する共重合体樹脂を含む樹脂組成物によって形成されている樹脂発泡シートであって,
前記樹脂組成物は,含まれる全ての樹脂に占めるメタクリル酸メチルの割合が0.3質量%以上2.0質量%以下であり,
且つ,ポリブタジエンブロックを有するメタクリル酸メチル-ブタジエン-スチレンブロック共重合体樹脂が前記樹脂組成物に含まれており,
前記ポリブタジエンブロックの主成分がトランス型ポリブタジエンで,前記樹脂組成物は,全樹脂の0.1質量%以上5.5質量%以下となるようにトランス型ポリブタジエンを含むことを特徴とする樹脂発泡シート。
【請求項2】
前記樹脂組成物は,前記共重合体樹脂としてスチレン-メタクリル酸-メタクリル酸メチル共重合体樹脂を含み,含まれる全ての樹脂に占めるメタクリル酸メチルの割合が0.3質量%以上1.0質量%以下である請求項1記載の樹脂発泡シート。
【請求項3】
前記樹脂組成物には,ポリブタジエンブロックの主成分がシス型ポリブタジエンであるシス型スチレン-ブタジエンブロック共重合体樹脂がさらに含有されており,前記樹脂組成物は,全樹脂の1質量%以上2.5質量%以下となるようにシス型ポリブタジエンを含む請求項1又は2に記載の樹脂発泡シート。
【請求項4】
前記樹脂組成物とともにポリスチレン系樹脂組成物が共押出によって押出発泡されてなり,前記樹脂組成物からなる樹脂発泡層と前記ポリスチレン系樹脂組成物からなる樹脂発泡層との2層の樹脂発泡層が積層一体化されている請求項1乃至3のいずれか1項に記載の樹脂発泡シート。
【請求項5】
厚みが0.5mm以上10.0mm以下で,発泡倍率が2倍以上20倍以下である請求項1乃至4のいずれか1項に記載の樹脂発泡シート。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか一項に記載の樹脂発泡シートに,樹脂非発泡層を形成させるための樹脂フィルムが積層されてなり,前記樹脂組成物によって形成されている樹脂発泡層に前記樹脂フィルムが積層されていることを特徴とする積層発泡シート。
【請求項7】
請求項6記載の積層発泡シートが熱成形されてなることを特徴とする発泡成形品。」
・ 本件訂正後
「【請求項1】
スチレン成分とメタクリル酸メチル成分とを有する共重合体樹脂を含む樹脂組成物によって形成されている樹脂発泡シートであって,
前記樹脂組成物は,含まれる全ての樹脂に占めるメタクリル酸メチルの割合が0.3質量%以上2.0質量%以下であり,
且つ,ポリブタジエンブロックを有するメタクリル酸メチル-ブタジエン-スチレンブロック共重合体樹脂が前記樹脂組成物に含まれており,
前記ポリブタジエンブロックの主成分がトランス型ポリブタジエンで,前記樹脂組成物は,全樹脂の0.1質量%以上5.5質量%以下となるようにトランス型ポリブタジエンを含む樹脂発泡シートに,
樹脂非発泡層を形成させるための樹脂フィルムが積層されてなり,前記樹脂組成物によって形成されている樹脂発泡層に前記樹脂フィルムが積層されていることを特徴とする積層発泡シート。
【請求項2】
スチレン成分とメタクリル酸メチル成分とを有する共重合体樹脂を含む樹脂組成物によって形成されている樹脂発泡シートであって,
前記樹脂組成物は,含まれる全ての樹脂に占めるメタクリル酸メチルの割合が0.3質量%以上2.0質量%以下であり,
且つ,ポリブタジエンブロックを有するメタクリル酸メチル-ブタジエン-スチレンブロック共重合体樹脂が前記樹脂組成物に含まれており,
前記ポリブタジエンブロックの主成分がトランス型ポリブタジエンで,前記樹脂組成物は,全樹脂の0.1質量%以上5.5質量%以下となるようにトランス型ポリブタジエンを含み,
前記樹脂組成物は,前記共重合体樹脂としてスチレン-メタクリル酸-メタクリル酸メチル共重合体樹脂を含み,含まれる全ての樹脂に占めるメタクリル酸メチルの割合が0.3質量%以上1.0質量%以下であることを特徴とする樹脂発泡シート。
【請求項3】
スチレン成分とメタクリル酸メチル成分とを有する共重合体樹脂を含む樹脂組成物によって形成されている樹脂発泡シートであって,
前記樹脂組成物は,含まれる全ての樹脂に占めるメタクリル酸メチルの割合が0.3質量%以上2.0質量%以下であり,
且つ,ポリブタジエンブロックを有するメタクリル酸メチル-ブタジエン-スチレンブロック共重合体樹脂が前記樹脂組成物に含まれており,
前記ポリブタジエンブロックの主成分がトランス型ポリブタジエンで,前記樹脂組成物は,全樹脂の0.1質量%以上5.5質量%以下となるようにトランス型ポリブタジエンを含み,
前記樹脂組成物には,ポリブタジエンブロックの主成分がシス型ポリブタジエンであるシス型スチレン-ブタジエンブロック共重合体樹脂がさらに含有されており,前記樹脂組成物は,全樹脂の1質量%以上2.5質量%以下となるようにシス型ポリブタジエンを含むことを特徴とする樹脂発泡シート。
【請求項4】
前記樹脂組成物とともにポリスチレン系樹脂組成物が共押出によって押出発泡されてなり,前記樹脂組成物からなる樹脂発泡層と前記ポリスチレン系樹脂組成物からなる樹脂発泡層との2層の樹脂発泡層が積層一体化されている請求項2又は3記載の樹脂発泡シート。
【請求項5】
厚みが0.5mm以上10.0mm以下で,発泡倍率が2倍以上20倍以下である請求項2乃至4のいずれか1項に記載の樹脂発泡シート。
【請求項6】
請求項2乃至5のいずれか一項に記載の樹脂発泡シートに,樹脂非発泡層を形成させるための樹脂フィルムが積層されてなり,前記樹脂組成物によって形成されている樹脂発泡層に前記樹脂フィルムが積層されていることを特徴とする積層発泡シート。
【請求項7】
請求項1又は6記載の積層発泡シートが熱成形されてなることを特徴とする発泡成形品。」
(3) 本件訂正の可否についての判断
ア 請求項1についての訂正
この訂正は,実質的にみて,訂正前の請求項1の記載を削除するとともに,請求項1?5の記載を引用する訂正前の請求項6の記載について,請求項1の記載のみを引用する場合のものを他の請求項の記載を引用しないものとするものである。
ところで,請求項の記載を削除する訂正や,引用する請求項が複数ある場合にその選択肢を限定するような訂正は,特許請求の範囲の減縮を目的とするものであるといえる。そして,このような訂正が,設定登録時の願書に添付した明細書及び特許請求の範囲等に記載した事項の範囲内においてするものであり,また実質上特許請求の範囲を拡張し,又は変更するものでもないのは明らかである。
そうすると,この訂正は,特許法(以下,単に「法」という場合がある。)120条の5第2項ただし書1号及び4号に掲げる事項を目的とするものであり,同条9項で準用する法126条5項及び6項で規定する要件を満たすと判断される。
イ 請求項2についての訂正
この訂正は,請求項1の記載を引用する訂正前の請求項2の記載について,他の請求項の記載を引用しないものとするものである。
そして,この訂正は,法120条の5第2項ただし書4号に掲げる事項を目的とするものであり,同条9項で準用する法126条5項及び6項で規定する要件を満たすのは明らかである。
ウ 請求項3についての訂正
この訂正は,請求項1又は2の記載を引用する訂正前の請求項3の記載について,請求項1の記載を引用する場合のものを他の請求項の記載を引用しないものとするものである。
そして,この訂正は,法120条の5第2項ただし書1号及び4号に掲げる事項を目的とするものであり,同条9項で準用する法126条5項及び6項で規定する要件を満たすのは明らかである。
エ 請求項4及び5についての訂正
これらの訂正は,他の請求項の記載を引用する訂正前の請求項4及び5の記載について,実質的に請求項1の記載が削除されるのにともない(上記ア参照),その引用関係を整理するものである。そして,請求項の記載の引用関係を整理する訂正は,明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
そうすると,これらの訂正は,法120条の5第2項ただし書3号に掲げる事項を目的とするものであり,同条9項で準用する法126条5項及び6項で規定する要件を満たすといえる。
オ 請求項6についての訂正
この訂正は,実質的にみて,請求項1?5の記載を引用する訂正前の請求項6の記載について,請求項2?5の記載を引用するものに訂正するものである。
そうすると,この訂正は,法120条の5第2項ただし書1号に掲げる事項を目的とするものであり,同条9項で準用する法126条5項及び6項で規定する要件を満たすと判断される。
カ 請求項7についての訂正
この訂正は,請求項6の記載を引用する訂正前の請求項7の記載について,実質的に,訂正前の請求項6が訂正後の請求項1と請求項6とに分割されるのにともない(上記ア及びオ参照),その引用関係を整理するものである。そして,請求項の記載の引用関係を整理する訂正は,明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
そうすると,これらの訂正は,法120条の5第2項ただし書3号に掲げる事項を目的とするものであり,同条9項で準用する法126条5項及び6項で規定する要件を満たすといえる。
(4) 小括
以上のとおりであるから,本件訂正は,法120条の5第2項ただし書1号,3号及び4号に掲げる事項を目的とするものであり,同条9項で準用する法126条5?6項で規定する要件を満たす。
よって,結論の第1項のとおり,本件訂正を認める。

3 本件発明
上記2で検討のとおり本件訂正は認められるので,本件特許の請求項1?7に係る発明は,訂正特許請求の範囲の請求項1?7に記載された事項により特定されるとおりのものである(本件訂正後のものとして上記2(2)に記載のとおりである。以下,請求項の番号に応じて各発明を「本件発明1」などといい,これらを併せて「本件発明」という場合がある。)。

4 異議申立人の主張に係る申立理由の概要
実質的にみたとき,異議申立人の主張は,概略,次のとおりである。
(1) 本件発明2及び5(訂正前の請求項1,2及び5に係る発明)は,法29条1項3号に該当し特許を受けることができない発明である。すなわち,これら発明は,甲1に記載された発明である(以下「申立理由1」という。)。
(2) 本件発明1?7は,法29条2項の規定により特許を受けることができない発明である。すなわち,本件発明1?7は,甲1に記載された発明を主たる引用発明としたとき,この主たる引用発明に基いて当業者が容易に発明をすることができたものである(以下「申立理由2」という。)。
(3) 本件特許に係る明細書の発明の詳細な説明の記載は,法36条4項1号に規定する要件に適合しない(以下「申立理由3」という。なお,当該要件を「実施可能要件」という場合がある。)。
(4) 本件特許に係る特許請求の範囲の請求項1?7の記載は,法36条6項1号に規定する要件に適合しない(以下「申立理由4」という。なお,当該要件を「サポート要件」という場合がある。)。
(5) 本件特許に係る特許請求の範囲の請求項1?7の記載は,法36条6項2号に規定する要件に適合しない(以下「申立理由5」という。なお,当該要件を「明確性要件」という場合がある。)。
(6) そして,上記申立理由1?5にはいずれも理由があるから,本件の請求項1?7に係る発明についての特許は,法113条2号及び4号に該当し,取り消されるべきものである。
(7) また,証拠方法として書証を申出,以下の文書(甲1?6)を提出する。
・甲1: 特開2005-247887号公報
・甲2: 特開2014-169391号公報
・甲3: 「トランスブタジエン量の定量」と題する実験報告書,作成日2018年6月7日,株式会社三井化学分析センター
・甲4: 特開2012-207201号公報
・甲5: 特開2001-162734号公報
・甲6: 特開2000-248104号公報

5 申立理由についての判断
当合議体は,以下述べるように,申立理由1?5にはいずれも理由はないと判断する。事案に鑑み,最初に申立理由2について検討する。
(1) 申立理由2
ア 本件発明1について
(ア) 甲1に記載された発明
甲1には,【0019】【0020】【0027】【表1】?【表3】のうち,特に実施例3に係る記載から,次のとおりの発明(以下「甲1発明」という。)が記載されていると認める。
「スチレン-メタクリル酸共重合体(B-1:東洋スチレン株式会社製トーヨースチロールT080)97重量%とゴム質成分(MBS樹脂:三菱レイヨン株式会社製メタブレンC-223A)3質量%との混合原料樹脂組成物(T080/MBS=97/3)に対して,発泡核剤含有熱可塑性樹脂組成物(C-1)1.8質量部を添加した樹脂組成物を発泡して得られた,厚さ2mm,密度0.1g/cm^(3)の樹脂発泡シート。
ここで,上記発泡核剤含有熱可塑性樹脂組成物(C-1)は,スチレン-メタクリル酸メチル共重合体(A-1:電気化学工業株式会社製デンカTXポリマーTX-100)50質量%,タルク(キハラ化成株式会社製SP-GB_(SS))45質量%,ステアリン酸マグネシウム3質量%,流動パラフィン2質量%を混合した組成物を溶融混練してペレット化したもの。」
(イ) 甲1発明との対比,判断
a まず,甲1発明における全ての樹脂に占めるメタクリル酸メチル成分の割合について検討する。
MBS樹脂(メタブレンC-223A)由来のメタクリル酸メチル成分は,甲2の【0080】の記載を参酌すると,スチレン-メタクリル酸共重合体(B-1)97重量%とゴム質成分(MBS樹脂)3質量%との混合原料樹脂組成物(T080/MBS=97/3)に0.435質量%含有していると計算される。
ところで,甲1発明の樹脂発泡シートは,スチレン-メタクリル酸共重合体(B-1)97重量%とゴム質成分(MBS樹脂)3質量%との混合原料樹脂組成物(T080/MBS=97/3)に,発泡核剤含有熱可塑性樹脂組成物(C-1)1.8質量部を添加したものであるところ,当該C-1中の樹脂の割合はその半分の50質量%(すなわちA-1のみ)であるから,甲1発明における全ての樹脂に占めるメタクリル酸メチル成分の割合のうちMBS樹脂由来は0.431質量%(=0.435*100/[100+0.9])と計算される。
また,C-1由来のメタクリル酸メチル成分は,A-1中に58質量%含有しているのであるから,甲1発明における全ての樹脂に占めるメタクリル酸メチル成分の割合のうちC-1由来は0.517質量%(=58*0.9/[100+0.9])と計算される。
そうすると,甲1発明における全ての樹脂に占めるメタクリル酸メチル成分の割合は0.948質量%(=0.431+0.517)となり,この値は,本件発明1の「樹脂組成物は,含まれる全ての樹脂に占めるメタクリル酸メチルの割合が0.3質量%以上2.0質量%以下」との条件を満足する。
b 次に,甲1発明におけるトランス型ポリブタジエンの全樹脂に占める割合などについて検討する。
甲1発明の「ゴム質成分(MBS樹脂:三菱レイヨン株式会社製メタブレンC-223A)」は,本件発明1の「ポリブタジエンブロックを有するメタクリル酸メチル-ブタジエン-スチレンブロック共重合体樹脂」に相当する。そして,甲1発明の「混合原料樹脂組成物(T080/MBS=97/3)」はC-223Aを3質量%含み,また甲2によればC-223Aはブタジエン単量体単位を70質量%含有するから,混合原料樹脂組成物(T080/MBS=97/3)にはポリブタジエンが2.1質量%含まれるといえる。
そして,甲3によれば,甲1発明の「混合原料樹脂組成物(T080/MBS=97/3)」にはトランス型ポリブタジエンが2.6質量%もしくは1.3質量%含有されていることが認められることからすれば,甲1発明のメタブレンC-223A(ポリブタジエンブロックを有するメタクリル酸メチル-ブタジエン-スチレンブロック共重合体樹脂)について,そのポリブタジエンブロックの主成分(50質量%を超える構成要素)はトランス型ポリブタジエンである蓋然性が高いといえる。
また,甲1発明の「混合原料樹脂組成物(T080/MBS=97/3)」にはトランス型ポリブタジエンが2.6質量%もしくは1.3質量%含有されているとの認定事実から,甲1発明は本件発明1の「樹脂組成物は,全樹脂の0.1質量%以上5.5質量%以下となるようにトランス型ポリブタジエンを含む」との条件を満足するともいえる。
c そうすると,本件発明1と甲1発明との対比から,両発明の一致点及び相違点は,それぞれ次のとおりであると認める。
・ 一致点
「スチレン成分とメタクリル酸メチル成分とを有する共重合体樹脂を含む樹脂組成物によって形成されている樹脂発泡シートであって,
前記樹脂組成物は,含まれる全ての樹脂に占めるメタクリル酸メチルの割合が0.948質量%であり,
且つ,ポリブタジエンブロックを有するメタクリル酸メチル-ブタジエン-スチレンブロック共重合体樹脂が前記樹脂組成物に含まれており,前記ポリブタジエンブロックの主成分がトランス型ポリブタジエンで,前記樹脂組成物は,全樹脂の2.6質量%もしくは1.3質量%の割合でトランス型ポリブタジエンを含む樹脂発泡シート」である点。
・ 相違点1
本件発明1は,樹脂発泡シートに「樹脂非発泡層を形成させるための樹脂フィルムが積層されてなり,(前記)樹脂組成物によって形成されている樹脂発泡層に前記樹脂フィルムが積層」されている積層発泡シートの発明であるのに対し,甲1発明は,そのような樹脂フィルムが積層されていない単なる樹脂発泡シートである点。
d 相違点1についての検討
樹脂発泡シートに樹脂非発泡層を形成させるための樹脂フィルムを積層する技術は,甲6に開示されているように本件特許の優先日当時に公知のものではあるが,以下述べるとおり,相違点1に係る構成は,当業者であっても想到容易であるということはできない。
すなわち,本件発明1は,含まれる全ての樹脂に占めるメタクリル酸メチルの割合を「0.3質量%以上2.0質量%以下」とすること,特に上限値を「2.0質量%」とすることで,2.0質量%よりも多く含有させたものに比し,積層発泡シートを形成させた際(樹脂発泡シートに樹脂非発泡層を形成させるための樹脂フィルムを積層したとき)に樹脂非発泡層(樹脂フィルム)が樹脂発泡層から剥離することを抑制することを解決課題とするものである。このことは,本件明細書に,メタクリル酸メチルの含有量を全樹脂の2.0質量%以下とすることで,積層発泡シートを形成させた際に樹脂非発泡層が樹脂発泡層から剥離することを抑制できる旨の記載があること(【0011】),また実施例と比較例の対比から(【0079】?【0081】),ラミ接着性(【0077】)の評価の観点で,メタクリル酸メチル含有量「2.0質量%」を境界として,顕著な効果の差異を見てとることができることなどから明らかである。
他方,甲6を含め,提出された証拠には,メタクリル酸メチルの含有量を全樹脂の2.0質量%以下とすることで,2.0質量%よりも多く含有させたものに比し,積層発泡シートを形成させた際に樹脂非発泡層が樹脂発泡層から剥離することを抑制できる旨の開示はみあたらず,またこのことが本件特許の優先日当時に技術常識であったということもできない。
そうすると,甲1発明の樹脂発泡シートにおいて,樹脂非発泡層を形成させるための樹脂フィルムを積層して積層発泡シートとすることが想到容易であるということはできないし,しかも,上記の上限値「2.0質量%」に係る本件発明1の作用効果は,当業者にとって予測の範囲外のものである。相違点1に係る構成は,当業者が容易になし得たものではない。
この点,異議申立人は,回答書において,図b-3などを挙げつつ,ラミ接着性に影響を与えているのは,メタクリル酸メチルではなくスチレンの含有量である旨主張する。
しかし,上記図b-3からも理解できるとおり,本件明細書の実施例,比較例ともに,スチレンは樹脂組成物のおおよそ80質量%以上を占める主要構成成分であるところ,含有量が80質量%を超える範囲でのスチレンの多寡がラミ接着性に影響を大きく及ぼすと解することには無理があり,むしろ,本件明細書にも記載があるとおり,ラミ接着性はメタクリル酸メチルの含有量(2.0質量%以下とすること。)に影響されると解するほうが合理的である。異議申立人の主張は,採用できない。
(ウ) 小括
以上のとおりであるから,本件発明1は,甲1発明を主たる引用発明としたとき,甲1発明から容易に発明できたものということはできない。
イ 本件発明2について
本件発明2と甲1発明とを対比すると,両発明の相違点は,次のとおりであると認める。
・ 相違点2
本件発明2は,「共重合体樹脂としてスチレン-メタクリル酸-メタクリル酸メチル共重合体樹脂を含」むと特定するのに対し,甲1発明は,そのような特定を有しない点。
そこで,上記相違点2についての検討すると,甲1には,「スチレン-メタクリル酸-メタクリル酸メチル共重合体樹脂」についての記載はないし,甲1発明において,共重合体樹脂として当該共重合体樹脂を含有させる動機も見いだせない。
よって,相違点2に係る構成を想到するのは容易であるとはいえず,本件発明2は,甲1発明を主たる引用発明としたとき,甲1発明から想到容易であるということはできない。
ウ 本件発明3について
本件発明3と甲1発明とを対比すると,両発明の相違点は,次のとおりであると認める。
・ 相違点3
本件発明3は,樹脂組成物について,「ポリブタジエンブロックの主成分がシス型ポリブタジエンであるシス型スチレン-ブタジエンブロック共重合体樹脂がさらに含有され」と特定するとともに,「全樹脂の1質量%以上2.5質量%以下となるようにシス型ポリブタジエンを含む」と特定するのに対し,甲1発明は,そのような特定を有しない点。
そこで,上記相違点3についての検討すると,甲4にはポリブタジエンブロックの主成分がシス型ポリブタジエンであるシス型スチレン-ブタジエンブロック共重合体樹脂についての記載はあるが(例えば【0036】),だからといって,甲1発明において,ポリブタジエンブロックの主成分がシス型ポリブタジエンであるシス型スチレン-ブタジエンブロック共重合体樹脂をさらに含有させようとする動機を見いだすことができない。
よって,相違点3に係る構成を想到するのは容易であるとはいえず,本件発明3は,甲1発明を主たる引用発明としたとき,甲1発明から想到容易であるということはできない。
エ 本件発明4?7について
請求項4?7の記載は請求項1,2又は3を直接又は間接的に引用するものであるから,本件発明4?7については,本件発明1,2又は3についての上記判断と同様に,甲1発明から想到容易であるとはいえない。
オ まとめ
よって,本件発明1?7は甲1に記載された発明から想到容易であって法29条2項の規定により特許を受けることができない発明であるとの異議申立人の申立理由2には,理由がない。

(2) 申立理由1
ア 本件発明2について
本件発明2と甲1に記載された発明(甲1発明)とを対比すると,両発明には,上記(1)イで認定のとおりの相違点2が認められるところ,当該相違点2は実質的な相違点といわざるを得ない。
そうすると,本件発明2は甲1発明と同一であるとはいえず,よって,甲1に記載された発明ではない。
イ 本件発明5について
本件発明5と甲1発明とを対比すると,両発明には,少なくとも上記(1)イ及びウで認定のとおりの相違点2又は3が認められるところ,当該相違点2及び3はいずれも実質的な相違点といわざるを得ない。
そうすると,本件発明5は甲1発明と同一であるとはいえず,よって,甲1に記載された発明ではない。
ウ まとめ
よって,本件発明2及び5(訂正前の請求項1,2及び5に係る発明)は法29条1項3号に該当し特許を受けることができない発明であるとの異議申立人の申立理由1には,理由がない。

(3) 申立理由3
ア 異議申立人は,本件発明は「樹脂組成物は,全樹脂の0.1質量%以上5.5質量%以下となるようにトランス型ポリブタジエンを含む」ことを特定事項とするものであるところ,本件明細書(例えば【0072】)にはトランス型ポリブタジエンの含有量を測定する方法が十分に記載されていないから,本件発明について,いわゆる実施可能要件を満足しない旨主張する。
イ 本件発明は物の発明であるところ,物の発明における発明の実施とは,その物を生産し,使用する行為をいうから(特許法2条3項1号),物の発明については,例えば明細書にその物を製造することができ,使用することができることの具体的な記載があるか,そのような記載がなくても,明細書及び図面の記載並びに出願当時の技術常識に基づき当業者がその物を製造し,使用することができるのであれば,実施可能要件を満たすということができる。
そこで,上述の見地を踏まえ,異議申立人の主張の当否について検討するに,仮に異議申立人が主張するように,本件明細書に記載された方法からはトランス型ポリブタジエンの含有量を測定することが困難である,すなわち,本件明細書には上記含有量の測定方法について十分な記載がされていないといえたとしても,出願当時の技術常識に基づけば,当業者は上記含有量を測定することができたといえる。このことは,出願当時の技術常識を直接立証するものではないが,株式会社三井化学分析センターが,甲1の実施例3の樹脂組成物に含まれるトランス型ポリブタジエンの含有量を定量している証拠(甲3)からもいえることである。
ウ よって,本件発明について,実施可能要件違反との異議申立人の主張は,採用できない。申立理由3には理由がない。

(4) 申立理由4
ア 異議申立人は,トランス型ポリブタジエンの含有量を測定する方法が不明瞭である,すなわち上記(3)アのとおりの実施可能要件違反が存在することを前提に,本件はいわゆるサポート要件を満足しない旨主張する。
しかし,上記(3)で検討のとおり,本件は実施可能要件を満足するものであるといえるから,異議申立人の上記主張はその前提において失当である。
イ また異議申立人は,本件発明1で特定する「ポリブタジエンブロックを有するメタクリル酸メチル-ブタジエン-スチレンブロック共重合体樹脂が(前記)樹脂組成物に含まれており,前記ポリブタジエンブロックの主成分がトランス型ポリブタジエンで,前記樹脂組成物は,全樹脂の0.1質量%以上5.5質量%以下となるようにトランス型ポリブタジエンを含む」との事項が本件明細書中にないから,本件はサポート要件を満足しない旨も主張する。
そこで検討するに,本件明細書の【0025】には次の記載がある。
「そして,本実施形態においては,…,第一組成物におけるメタクリル酸メチル-ブタジエン-スチレン共重合体樹脂,トランス型スチレン-ブタジエンブロック共重合体樹脂…の含有量は,それぞれのスチレンブロックが所定の割合となるように調整されることが好ましい。
具体的には,前記第一組成物の全樹脂を100質量%とした際に,前記トランス型スチレン-ブタジエンブロック共重合体樹脂は,ポリブタジエンブロックの総量が0.1質量%以上5.5質量%以下の含有量となるように第一組成物に含有されることが好ましい。」
さらに,トランス型スチレン-ブタジエンブロック共重合体樹脂とブタジエンブロックがトランス型のメタクリル酸メチル-ブタジエン-スチレン共重合体樹脂との関係について,本件明細書の【0020】には次の記載がある。
「なお,ブタジエンブロックがトランス型のメタクリル酸メチル-ブタジエン-スチレン共重合体樹脂(A3)をトランス型スチレン-ブタジエンブロック共重合体樹脂(B1)に代えて用いても上記と同様の効果を期待することができる。」
そうすると,本件明細書には「全樹脂の0.1質量%以上5.5質量%以下となるようにトランス型ポリブタジエンを含む」ことの直接的な記載については見当たらないが,【0020】の記載を参酌しつつ【0025】の記載をみれば,本件明細書には,本件発明1が特定する上記事項についても記載されているということができる。異議申立人の上記主張は採用できない。
ウ よって,本件発明について,サポート要件違反との異議申立人の主張は採用の限りでない。申立理由4には理由がない。

(5) 申立理由5
ア 異議申立人は,「前記ポリブタジエンブロック」との文言について,メタクリル酸メチル-ブタジエン-スチレンブロック共重合体樹脂が有するポリブタジエンブロックのみを意味するのか,樹脂中に含まれるポリブタジエンブロック全てを意味するのか不明であるから,本件はいわゆる明確性要件を満足しない旨主張する。
しかし,本件の請求項1には,「前記ポリブタジエンブロック」の「前記」にあたる記載として「ポリブタジエンブロックを有するメタクリル酸メチル-ブタジエン-スチレンブロック共重合体樹脂」との記載があり,上記「前記」が,この「ポリブタジエンブロック」を指すこと(異議申立人の上記主張の前者を意味すること。)は明らかである。
イ また異議申立人は,本件の請求項1の記載の「前記ポリブタジエンブロックの主成分がトランス型ポリブタジエン」中,「主成分」の意味が不明であるから,本件は明確性要件を満足しない旨主張する。
しかし,「主成分」の意味は,通常,その構成要素として50質量%を超えるものをいうと解され,また本件においてそのように解することに不合理な点はない。(なお,異議申立人も,異議申立書の8頁14?15行目において,「主成分」の意味するところについて,留保付き(同17行目)ではあるが,「50質量%を超えている」ものとして主張している。)
ウ よって,本件発明について,明確性要件違反との異議申立人の主張は採用の限りでない。申立理由5には理由がない。

6 当審取消理由についての判断
(1) 当審取消理由の内容
概略,次のとおりである。
ア 本件訂正前の請求項1に係る発明は,法29条1項3号に該当し特許を受けることができない発明である。
イ 本件訂正前の請求項4?7に係る発明は,法29条2項の規定により特許を受けることができない発明である。

(2) 当審取消理由についての判断
上記(1)アの取消理由について検討すると,上記2(3)アで述べたように,本件訂正前の請求項1は,本件訂正により実質的に削除された。よって,この取消理由は,判断の対象となる発明が実質的に存在せず,理由がないものとなる。
次に,上記(1)イの取消理由について検討すると,この取消理由は,上記2(3)エ?カで述べたことを踏まえると,上記申立理由2(上記4(2))と重複する。そして,この取消理由に理由がないのは,上記5(1)で検討したことと同旨である。

7 むすび
したがって,異議申立人の主張する申立理由並びに当審取消理由によっては,請求項1?7に係る特許を取り消すことはできない。また,他に当該特許が法113条各号のいずれかに該当すると認めうる理由もない。
そして,本件訂正が認められるのは,上記2(4)で述べたとおりである。
よって,結論の第1項及び第2項のとおり決定する。
 
発明の名称 (57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
スチレン成分とメタクリル酸メチル成分とを有する共重合体樹脂を含む樹脂組成物によって形成されている樹脂発泡シートであって、
前記樹脂組成物は、含まれる全ての樹脂に占めるメタクリル酸メチルの割合が0.3質量%以上2.0質量%以下であり、
且つ、ポリブタジエンブロックを有するメタクリル酸メチル-ブタジエン-スチレンブロック共重合体樹脂が前記樹脂組成物に含まれており、
前記ポリブタジエンブロックの主成分がトランス型ポリブタジエンで、前記樹脂組成物は、全樹脂の0.1質量%以上5.5質量%以下となるようにトランス型ポリブタジエンを含む樹脂発泡シートに、
樹脂非発泡層を形成させるための樹脂フィルムが積層されてなり、前記樹脂組成物によって形成されている樹脂発泡層に前記樹脂フィルムが積層されていることを特徴とする積層発泡シート。
【請求項2】
スチレン成分とメタクリル酸メチル成分とを有する共重合体樹脂を含む樹脂組成物によって形成されている樹脂発泡シートであって、
前記樹脂組成物は、含まれる全ての樹脂に占めるメタクリル酸メチルの割合が0.3質量%以上2.0質量%以下であり、
且つ、ポリブタジエンブロックを有するメタクリル酸メチル-ブタジエン-スチレンブロック共重合体樹脂が前記樹脂組成物に含まれており、
前記ポリブタジエンブロックの主成分がトランス型ポリブタジエンで、前記樹脂組成物は、全樹脂の0.1質量%以上5.5質量%以下となるようにトランス型ポリブタジエンを含み、
前記樹脂組成物は、前記共重合体樹脂としてスチレン-メタクリル酸-メタクリル酸メチル共重合体樹脂を含み、含まれる全ての樹脂に占めるメタクリル酸メチルの割合が0.3質量%以上1.0質量%以下であることを特徴とする樹脂発泡シート。
【請求項3】
スチレン成分とメタクリル酸メチル成分とを有する共重合体樹脂を含む樹脂組成物によって形成されている樹脂発泡シートであって、
前記樹脂組成物は、含まれる全ての樹脂に占めるメタクリル酸メチルの割合が0.3質量%以上2.0質量%以下であり、
且つ、ポリブタジエンブロックを有するメタクリル酸メチル-ブタジエン-スチレンブロック共重合体樹脂が前記樹脂組成物に含まれており、
前記ポリブタジエンブロックの主成分がトランス型ポリブタジエンで、前記樹脂組成物は、全樹脂の0.1質量%以上5.5質量%以下となるようにトランス型ポリブタジエンを含み、
前記樹脂組成物には、ポリブタジエンブロックの主成分がシス型ポリブタジエンであるシス型スチレン-ブタジエンブロック共重合体樹脂がさらに含有されており、前記樹脂組成物は、全樹脂の1質量%以上2.5質量%以下となるようにシス型ポリブタジエンを含むことを特徴とする樹脂発泡シート。
【請求項4】
前記樹脂組成物とともにポリスチレン系樹脂組成物が共押出によって押出発泡されてなり、前記樹脂組成物からなる樹脂発泡層と前記ポリスチレン系樹脂組成物からなる樹脂発泡層との2層の樹脂発泡層が積層一体化されている請求項2又は3記載の樹脂発泡シート。
【請求項5】
厚みが0.5mm以上10.0mm以下で、発泡倍率が2倍以上20倍以下である請求項2乃至4のいずれか1項に記載の樹脂発泡シート。
【請求項6】
請求項2乃至5のいずれか一項に記載の樹脂発泡シートに、樹脂非発泡層を形成させるための樹脂フィルムが積層されてなり、前記樹脂組成物によって形成されている樹脂発泡層に前記樹脂フィルムが積層されていることを特徴とする積層発泡シート。
【請求項7】
請求項1又は6記載の積層発泡シートが熱成形されてなることを特徴とする発泡成形品。
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
異議決定日 2019-02-12 
出願番号 特願2014-196757(P2014-196757)
審決分類 P 1 651・ 537- YAA (C08J)
P 1 651・ 113- YAA (C08J)
P 1 651・ 536- YAA (C08J)
P 1 651・ 121- YAA (C08J)
最終処分 維持  
前審関与審査官 横島 隆裕  
特許庁審判長 加藤 友也
特許庁審判官 須藤 康洋
渕野 留香
登録日 2017-12-22 
登録番号 特許第6262109号(P6262109)
権利者 積水化成品工業株式会社
発明の名称 樹脂発泡シート、積層発泡シート、及び、発泡成形品  
代理人 藤本 昇  
代理人 中谷 寛昭  
代理人 藤本 昇  
代理人 中谷 寛昭  
代理人 特許業務法人藤本パートナーズ  
代理人 特許業務法人藤本パートナーズ  

プライバシーポリシー   セキュリティーポリシー   運営会社概要   サービスに関しての問い合わせ