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審決分類 審判 一部申し立て 2項進歩性  G16H
審判 一部申し立て 1項3号刊行物記載  G16H
管理番号 1350663
異議申立番号 異議2018-700311  
総通号数 233 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 2019-05-31 
種別 異議の決定 
異議申立日 2018-04-16 
確定日 2019-03-07 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第6212786号発明「健康情報表示装置、ソリューションシステム及び方法」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。 
結論 特許第6212786号の特許請求の範囲を訂正請求書に添付された特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項2、10について訂正することを認める。 特許第6212786号の請求項2、3、8、10、14ないし16に係る特許を維持する。 
理由 1.手続の経緯
特許第6212786号の請求項2、3、8、10、14ないし16に係る特許についての出願は、2014年(平成26年)10月1日(優先権主張 平成25年10月1日)を国際出願日とする特願2015-508354号の一部を平成28年12月26日に新たな特許出願としたものであって、平成29年9月29日にその特許権の設定登録がされ、平成29年10月18日に特許掲載公報が発行された。その後、その特許について、平成30年4月16日に特許異議申立人新井誠一により特許異議の申立てがされ、平成30年6月28日付けで取消理由通知がされ、平成30年8月22日に意見書の提出及び訂正請求がされ、平成30年10月15日付けで訂正拒絶理由通知がされ、平成30年11月7日に意見書が提出され、平成30年11月28日付けで取消理由通知がされ、平成30年12月12日に意見書の提出及び訂正請求(以下、本件訂正という。)がされたものである。その訂正請求に対して、特許異議申立人新井誠一は、意見書の提出をしなかった。


第2 訂正の適否についての判断
1 訂正の内容
本件訂正は、「特許第6212786号の特許請求の範囲を、本訂正請求書に添付した訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項2、10について訂正する」ことを求めるものであり、その訂正の内容は、本件特許に係る特許請求の範囲を、次のように訂正するものである(下線は、訂正箇所を示す。)。

(1)訂正事項1
特許請求の範囲の請求項2に「ユーザの健康情報である、ゲノム情報と、生体情報及び行動情報とに基づいて推定された、当該ユーザの将来の健康リスクを前記表示部に表示する表示制御部」と記載されているのを、「ユーザの健康情報であるゲノム情報から導き出されるゲノムの型と、ユーザの健康情報である生体情報及び行動情報から導き出されるライフスタイルの型とに基づいて推定された、当該ユーザの将来の健康リスクを前記表示部に表示する表示制御部」に訂正する。

(2)訂正事項2
特許請求の範囲の請求項10に「ユーザの健康情報である、ゲノム情報と、生体情報及び行動情報とに基づいて推定された、当該ユーザの将来の健康リスクを表示部に表示し」と記載されているのを、「ユーザの健康情報であるゲノム情報から導き出されるゲノムの型と、ユーザの健康情報である生体情報及び行動情報から導き出されるライフスタイルの型とに基づいて推定された、当該ユーザの将来の健康リスクを表示部に表示し」に訂正する。

2 訂正の適否
(1)訂正事項1について
ア 訂正前の請求項2に係る発明は、「当該ユーザの将来の健康リスク」が、「ユーザの健康情報である、ゲノム情報と、生体情報及び行動情報とに基づいて推定された、当該ユーザの将来の健康リスク」であることを特定している。
これに対して、訂正後の請求項2は、「ユーザの健康情報であるゲノム情報から導き出されるゲノムの型と、ユーザの健康情報である生体情報及び行動情報から導き出されるライフスタイルの型とに基づいて推定された、当該ユーザの将来の健康リスク」との記載により、訂正後の請求項2に係る発明における「当該ユーザの将来の健康リスク」の推定に用いる情報を、より具体的に特定し、さらに限定するものである。すなわち、訂正事項1は、特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。また、訂正事項1は、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当しない。

イ 願書に添付した明細書には、以下の記載がある。
段落【0040】には、「個人のPHRデータから本人のライフスタイルの型を割り出す」と記載されている。
段落【0013】には、「生体情報と行動情報とが紐付けられた真のバイタルデータと、個人のゲノム情報から解析された体質データベースとを統合した革新的なPHR(Personal Health Record)ビッグデータ」と記載されている。
段落【0035】には、「PHRデータは、「健康情報」とも呼ばれる」と記載されている。
段落【0036】には、「PHRビッグデータを解析し、ゲノム情報と、ライフスタイルと、健康リスクとの関連性を導き出す」と記載されている。
段落【0037】には、「PHRビッグデータを対象にコホート分析を行い、ゲノムの型及びライフスタイルの型の組み合わせと、将来発症し得る疾病のリスク(「疾病発症リスク」と呼ばれる)との関連性を導き出す」と記載されている。
段落【0054】には、「ゲノムの型及びライフスタイルの型の組み合わせ毎に健康リスクを推定する」と記載されている。
これらの記載から、「ユーザの健康情報であるゲノム情報から導き出されるゲノムの型と、ユーザの健康情報である生体情報及び行動情報から導き出されるライフスタイルの型とに基づいて推定された、当該ユーザの将来の健康リスク」が導き出される。
したがって、訂正事項1は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内のものである。

(2)訂正事項2について
上記訂正事項1で検討した内容と同様の理由により、訂正事項2は、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内のものである。

(3)まとめ
以上のとおりであるから、本件訂正請求による訂正は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第9項で準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合するものである。
したがって、特許請求の範囲を、訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項2、10について訂正することを認める。


第3 訂正後の本件発明
本件訂正請求により訂正された請求項2、3、8、10、14?16に係る発明(以下、「本件発明2」「本件発明3」等という。)は、本件訂正後の特許請求の範囲2、3、8、10、14?16に記載された事項により特定される発明であり、本件発明2、3、8、10、14?16は以下のとおりの発明である。

「【請求項2】
表示部と、
ユーザの健康情報であるゲノム情報から導き出されるゲノムの型と、ユーザの健康情報である生体情報及び行動情報から導き出されるライフスタイルの型とに基づいて推定された、当該ユーザの将来の健康リスクを前記表示部に表示する表示制御部とを備え、
前記表示制御部は、前記将来の健康リスクとともに、前記ユーザの目標の健康状態及び当該目標の健康状態に到達するための指導情報のうち、少なくとも1つを表示し、操作者からライフスタイルの変更指示を受け付けると、受け付けた変更指示に応じてシミュレーションされた将来の健康リスクを表示する健康情報表示装置。
【請求項3】
表示部と、
ユーザの健康情報である、ゲノム情報と、生体情報及び行動情報とに基づいて推定された、当該ユーザの将来の健康リスクを前記表示部に表示する表示制御部とを備え、
前記表示制御部は、前記将来の健康リスクとともに、前記ユーザの健康情報として、ゲノム情報から導き出されるゲノムの型、及び、生体情報及び行動情報から導き出されるライフスタイルの型を表示する、健康情報表示装置。
【請求項8】
表示部と、
複数ユーザ分の健康情報を解析することで、ゲノム情報から導き出されるゲノムの型、及び、生体情報及び行動情報から導き出されるライフスタイルの型の組み合わせと、将来発症し得る疾病との関連性を導き出す解析部と、
前記解析部により解析されたユーザの健康情報である、ゲノム情報と、生体情報及び行動情報とに基づいて推定された、当該ユーザの将来の健康リスクを前記表示部に表示する表示制御部とを備え、
前記表示制御部は、前記将来の健康リスクとともに、前記ユーザの目標の健康状態及び当該目標の健康状態に到達するための指導情報のうち、少なくとも1つを表示する、ソリューションシステム。
【請求項10】
健康情報表示装置が、
ユーザの健康情報であるゲノム情報から導き出されるゲノムの型と、ユーザの健康情報である生体情報及び行動情報から導き出されるライフスタイルの型とに基づいて推定された、当該ユーザの将来の健康リスクを表示部に表示し、
前記将来の健康リスクとともに、前記ユーザの目標の健康状態及び当該目標の健康状態に到達するための指導情報のうち、少なくとも1つを表示し、操作者からライフスタイルの変更指示を受け付けると、受け付けた変更指示に応じてシミュレーションされた将来の健康リスクを表示する、
健康情報表示方法。
【請求項14】
ソリューションシステムが、
複数ユーザ分の健康情報を解析することで、ゲノム情報から導き出されるゲノムの型、及び、生体情報及び行動情報から導き出されるライフスタイルの型の組み合わせと、将来発症し得る疾病との関連性を導き出し、
解析したユーザの健康情報である、ゲノム情報と、生体情報及び行動情報とに基づいて推定された、当該ユーザの将来の健康リスクを表示部に表示し、
前記将来の健康リスクとともに、前記ユーザの目標の健康状態及び当該目標の健康状態に到達するための指導情報のうち、少なくとも1つを表示する、
健康情報表示方法。
【請求項15】
各ユーザの健康情報である、ゲノム情報と生体情報及び行動情報とを、複数ユーザ分蓄積する蓄積部と、
蓄積された複数ユーザ分の健康情報を解析することで、ゲノム情報から導き出されるゲノムの型、及び、生体情報及び行動情報から導き出されるライフスタイルの型の組み合わせと、将来発症し得る疾病との関連性を導き出す解析部と、
前記解析の結果と所定のユーザの健康情報とを用いて、当該所定のユーザの将来の健康リスクを推定する推定部と、
表示部と、
前記推定部により推定された、当該ユーザの将来の健康リスクを前記表示部に表示する表示制御部とを備え、
前記表示制御部は、前記将来の健康リスクとともに、前記ユーザの健康情報を表示し、前記将来の健康リスクとして、前記ユーザが将来発症し得る疾病の名称を表示する、ソリューションシステム。
【請求項16】
ソリューションシステムが、
各ユーザの健康情報である、ゲノム情報と生体情報及び行動情報とを、各ユーザから収集し、
前記各ユーザの健康情報を、複数ユーザ分蓄積し、
蓄積した複数ユーザ分の健康情報を解析することで、ゲノム情報から導き出されるゲノムの型、及び、生体情報及び行動情報から導き出されるライフスタイルの型の組み合わせと、将来発症し得る疾病との関連性を導き出し、
前記解析の結果と所定のユーザの健康情報とを用いて、当該所定のユーザの将来の健康リスクを推定し、この推定された、当該ユーザの将来の健康リスクを表示部に表示し、
前記将来の健康リスクとともに、前記ユーザの健康情報を表示し、前記将来の健康リスクとして、前記ユーザが将来発症し得る疾病の名称を表示する、
健康情報表示方法。」


第4 取消理由通知に記載した取消理由について

1 取消理由の概要
訂正前の請求項2及び10に係る特許に対して、当審が通知した平成30年6月28日付け取消理由の概要は、次のとおりである。
請求項2、10に係る発明は、甲第1号証ないし甲第3号証に記載された発明に基いて、当業者が容易に想到することができたものである。よって、請求項2、10に係る特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものであり、取り消されるべきものである。
甲第1号証:特開2003-067499号公報
甲第2号証:特開平11-047096号公報
甲第3号証:特開2008-176434号公報

2 甲号証の記載
(1)甲第1号証(特開2003-067499号公報)
甲第1号証(以下「甲1」という)には、以下の事項が記載されている。(下線は当審で付した。)

「【0028】ここで、遺伝的要素とは、個人の種々の遺伝情報のうち、その内容に個人差が存在するものを指すこととする。換言すれば、個人が生得的に有する内的要素に相当する。この遺伝的要素は、遺伝情報を塩基配列単位で見た場合、遺伝子単位で見た場合のいずれについても定義可能であり、また、遺伝子の挙動についても定義することができる。すなわち、この遺伝的要素ととして、具体的には、染色体上の特定領域のDNA塩基配列の多型(特に一塩基多型(single nucleotidepolymorphism:SNP)や制限断片長多型(restriction fragment length polymorphism:RFLP))、染色体上の特定遺伝子の多型、染色体上の特定遺伝子の発現状況(遺伝子が転写されたmRNAの有無やその存在量およびその時間的推移、複数の遺伝子から転写された複数のmRNA間の存在量および時間的推移の関係)等が挙げられる。」

「【0032】また、身体的要素とは、個人の身体的特徴に関する種々の情報のうち、その内容に個人差が存在するものを指すこととする。換言すれば、個人が後天的に獲得した内的要素に相当する。具体的には、各種の疾病の罹病と相関があると判明している(またはその可能性が指摘されている)要素として、性別、年齢、血液型、身長、体重、血圧、脈拍、視力、尿中成分値、血中成分値等が挙げられる。また、様々な疾病についての罹病歴も、身体的要素と考えることができる。
【0033】さらに、環境的要素とは、個人の生活環境に関する種々の情報のうち、その内容に個人差が存在するものを指すこととする。換言すれば、個人の身体外部に存在する外的要素に相当する。具体的には、各種の疾病の罹病と相関があると判明している(またはその可能性が指摘されている)要素として、出身地や生活地域の気候(気温、湿度等)や地形等の生活環境、職業等の生活背景、睡眠時間や運動量等の生活習慣、食事や飲酒、喫煙等の生活嗜好等が挙げられる。
【0034】なお、以下の記載においては、上述の遺伝的要素に関する情報、身体的要素に関する情報、および環境的要素に関する情報を、それぞれ遺伝情報,身体情報,環境情報と呼ぶことにする。すなわち、前述した個人情報とは、個人の遺伝情報,身体情報,および環境情報の総称である。」

「【0043】サーバ2は、前記相関情報を有するとともに、後述する端末3から送られてきた個人情報に基づき、前記の相関情報を用いて演算を行なうことにより、個人の健康状態を診断するもので、図1に示すように、各種機能を実現するための複数の機能要素21?24から構成されている。」

「【0055】具体的には、制御・演算部24は、前記相関情報に含まれている、診断対象の健康状態についての相関関係の数理的表現に基づき、受信した個人情報を用いて演算を行なう。そして、その演算結果に基づき、診断対象となる健康状態について、複数の範疇への分類(例えば、各種疾病の罹病の有無や罹病の兆候の有無の判定、特定の体質の分類など)や、対象となる健康状態の程度の数値化(例えば、各種体質を表す特性値の算定や、各種疾病の罹病の危険性の算出など)等、各種方式による診断を行なうのである。
【0056】例えば、図2の相関情報テーブルを用いて、疾病βの罹病の危険性についての診断を行なう場合は、まず、相関情報テーブルにおいて疾病βと対応付けられている遺伝的要素(染色体上のDNA塩基配列βにおける多型II)および身体的・環境的要素(飲酒習慣および喫煙習慣)が、受信した個人情報の中に存在するか否かを判断する。次いで、該当する遺伝的・身体的・環境的要素について、相関情報テーブルに記載された%値または倍率を用いた相加相乗演算を行ない、疾病βの罹病の危険性を%値として算出する。
【0057】さらに、制御・演算部24は、健康状態の診断結果(分類された健康状態の範疇や数値化された健康状態の程度等)を含む送信用の情報(診断結果情報)を生成するとともに、生成した診断結果情報を、送信部22を制御することにより、通信ネットワーク10を介して端末3に送信するようになっている。」

「【0063】一方、端末3は、前記の個人情報を有するとともに、上述したサーバ2から送られてきた個人の健康状態の診断結果を表示するもので、先の図1に示すように、各種機能を実現するための複数の機能要素31?36から構成されている。なお、上述のサーバ2と同様、端末3にも図示しないCPU,ROM(内蔵ハードディスク装置,記憶媒体読取装置等),RAM等が内蔵されており、CPUがROMに記憶されたプログラムにしたがって情報通信のための各種処理を実行するようになっている。また、RAMにはCPUが各種処理を実行するのに必要なデータが適宜記憶更新されるようになっている。また、端末3にはさらに、入力装置(キーボード,マウス等),出力装置(ディスプレイや液晶表示部等の表示装置、プリンタ等の印字装置など)等が内蔵または接続されており、CPUの各種処理によって制御可能に構成されている。」

「【0094】こうした点を踏まえ、本発明では、多数の個人を標本として、その遺伝的要素,身体的要素および環境的要素に関する情報(以下、併せて標本個人情報という。)と、その健康状態に関する情報(以下、標本健康情報という。)とを、標本毎に対応付けながら収集する。そして、これらの標本個人情報と標本健康情報との対応関係に基づいて、遺伝的要素,身体的要素および環境的要素と健康状態との相関関係を解析する。さらに、その解析結果を前記相関情報として使用しながら、健康状態の診断を行なうのである。」

「【0102】制御・演算部24は、上述した第1実施形態における各種機能をそなえるとともに、記憶部23を制御して、記憶部23における標本情報の記憶・更新を行なう。前述の通り、標本情報は、健康診断の対象となる個人(すなわち、端末3に個人情報が記憶された個人)から収集される場合と、それとは別の個人から収集される場合とがある。前者の場合は、後述するように、その個人の個人情報および健康状態に関する情報が、端末3から通信ネットワーク10を通じて、適宜送信されてくる。また、後者の場合は、標本となる個人の遺伝的,身体的および環境的要素に関する情報および健康状態に関する情報が、通信システム10に接続された図示しない他の端末等から、通信システム10を通じて送信されてくるとともに、同様の情報が、サーバ2に接続された図示しない外部記憶媒体や入力装置を通じて入力されてくる。制御・演算部24は、受信部21において受信されたこれらの情報、または前記の外部記憶媒体や入力装置から入力されたこれらの情報を取得し、新たな標本情報として記憶部23に記憶させる。また、すでに同一の個人から過去に収集した古い内容の標本情報が記憶されている場合には、記憶部23を制御してこの標本情報を更新させる。
【0103】さらに、制御・演算部24は、個人情報と健康状態との相関関係を解析するための相関解析プログラムをそなえている。そして、この相関解析プログラムに従い、記憶部23に記憶された前記標本情報に基づき、個人情報と健康状態との相関関係を解析するようになっている。
【0104】具体的には、制御・演算部24は、記憶部23に記憶された標本個人情報に含まれる要素(遺伝的,身体的,環境的要素)と、標本健康情報に含まれる健康状態とを、それぞれ確率変数として捉える。そして、これらの確率変数間の共変関係を、公知の様々な解析手法(例えば、多変量解析等の統計解析による手法、ニューラル・ネットワーク等のモデル化による手法、ファジー推論アルゴリズムによる手法、エキスパートシステムによる手法など)を用いて解析し、その結果を、遺伝的,身体的,環境的要素と各健康状態との相関関係とするのである。」

「【0132】具体的には、制御・演算部24は、記憶部23に記憶された相関情報と端末3から受信した個人情報を用いて健康状態の診断を行なった後、その診断結果に基づき、診断結果が良好でなかった健康状態について、記憶部23に記憶された健康状態改善情報を参照しながら、健康状態改善プランを作成する。」

「【0136】一方、本実施形態の端末3は、基本的には第1実施形態と同一の構成要素を有しているが、以下の点に於いて第1実施形態と異なっている。制御・演算部34は、サーバ2から通信ネットワーク10を通じて、診断結果情報と一緒に、健康状態改善プランに関する情報が送信されてきた場合に、受信部31において受信されたデータからその情報を取得する。そして、表示部36を制御することにより、健康状態改善プランを表示部36に表示させるようになっている。」

「【0138】(IV-2) 健康診断システムの動作
図12は、本実施形態の健康診断システムを用いた健康診断の一連の手順(健康診断方法)を示すフローチャート(ステップE1?E5)である。」

以上の記載によれば、甲1には以下の発明(以下「甲1発明の1」という。)が記載されていると認められる。
「表示手段と、
個人の個人情報である、DNA塩基配列等の多型に関する情報と、血圧、脈拍、尿中成分値、血中成分値に関する情報、及び、睡眠時間、運動量、飲酒、喫煙に関する情報とに基づいて診断された、当該個人の将来の罹病可能性を前記表示手段に表示する表示制御手段とを備え、
前記表示制御手段は、前記将来の罹病可能性とともに、前記個人の健康状態を改善するための健康状態改善プランを表示する、
健康情報表示端末。」

(2)甲第2号証(特開平11-047096号公報)
甲第2号証(以下「甲2」という)には、「操作する者からライフスタイルの変更操作を受け付けると、受け付けた変更操作に応じてシミュレーションされた将来の疾患リスクを表示する」という技術的事項が記載されている(段落【0044】-【0045】)。

(3)甲第3号証(特開2008-176434号公報)
甲3号証(以下「甲3」という)には、「操作する者から生活習慣の変更操作を受け付けると、受け付けた変更操作に応じて将来の疾病発症割合を変化させて表示する」という技術的事項が記載されている(段落【0059】)。

3 当審の判断
(1)本件発明2について
本件発明2と甲1発明の1とを対比すると次のことがいえる。

ア 甲1発明の1の「健康情報表示端末」は、後述する相違点を除いて、本件発明2の「健康情報表示装置」に対応する。

イ 甲1発明の1の「表示手段」は、本件発明2の「表示部」に相当する。

ウ 甲1発明の1の「個人の個人情報」は、個人の健康に関する罹病可能性を診断するための情報であるから、「ユーザの健康情報」に相当する。

エ 甲1発明の1の「DNA塩基配列等の多型に関する情報」は、本件発明2の「ゲノム情報から導き出されるゲノムの型」に相当する。

オ 甲1発明の1の「血圧、脈拍、尿中成分値、血中成分値に関する情報、及び、睡眠時間、運動量、飲酒、喫煙に関する情報」は、本件発明2の「生体情報及び行動情報」に相当する。

カ 甲1発明の1における、「当該個人の将来の罹病可能性」が「診断」される構成は、本件発明2における「当該ユーザの将来の健康リスク」が「推定」される構成に対応する。

キ 甲1発明の1の「前記表示手段に表示する表示制御手段」は、後述する相違点を除いて、本件発明2の「前記表示部に表示する表示制御部」に対応する。

ク 甲1発明の1は、「前記表示制御手段は、前記将来の罹病可能性とともに、前記個人の健康状態を改善するための健康状態改善プランを表示」する構成を備えており、「健康状態を改善するための健康状態改善プラン」は、目標とする健康状態に到達するための指導情報であるといえるから、甲1発明の1は、本件発明2の「前記表示制御部は、前記将来の健康リスクとともに、前記ユーザの目標の健康状態及び当該目標の健康状態に到達するための指導情報のうち、少なくとも1つを表示」に相当する構成を備えているといえる。

以上アないしクによれば、本件発明2と甲1発明の1との間には、次の一致点、相違点があるといえる。

(一致点)
「表示部と、
ユーザの健康情報であるゲノム情報から導き出されるゲノムの型と、ユーザの健康情報である生体情報及び行動情報とに基づいて推定された、当該ユーザの将来の健康リスクを前記表示部に表示する表示制御部とを備え、
前記表示制御部は、前記将来の健康リスクとともに、前記ユーザの目標の健康状態及び当該目標の健康状態に到達するための指導情報のうち、少なくとも1つを表示する、健康情報表示装置。」

(相違点)
(相違点1)「ユーザの将来の健康リスク」を推定するにあたり、甲2発明は、「生体情報及び行動情報から導き出されるライフスタイルの型」を用いるのに対し、甲1発明の1は「生体情報及び行動情報」を用いているものの、「ライフスタイルの型」を導き出して用いるものではない点。

(相違点2)甲2発明は、「操作者からライフスタイルの変更指示を受け付けると、受け付けた変更指示に応じてシミュレーションされた将来の健康リスクを表示する」構成を有するのに対し、甲1発明の1はそのような構成を有しない点。

上記相違点1について検討すると、相違点1に係る本件発明2の、「ユーザの将来の健康リスク」を推定するために「生体情報及び行動情報から導き出されるライフスタイルの型」を用いるという構成は、甲2または甲3のいずれにも記載されておらず、甲1発明の1に甲2または甲3に記載の技術的事項を組み合わせることによっても当業者が容易に想到し得ないものである。したがって、上記相違点2について判断するまでもなく、本件発明2は、当業者であっても甲1発明の1及び甲2?3に記載の技術的事項に基づいて容易に発明できたものであるとはいえない。

(2)本件発明10について
本件発明10は、概略、本件発明2を方法のカテゴリーで記載した発明である。本件発明10は、上記本件発明2で示した判断と同様に、甲1発明の1に甲2または甲3に記載の技術的事項を組み合わせることによっても当業者が容易に想到し得ないものである。よって本件発明2は、当業者が甲1発明の1及び甲2?3に記載の技術的事項に基づいて容易に発明できたものであるとはいえない。


第5 取消理由通知において採用しなかった特許異議申立理由について
申立人は、本件発明8、14?16は、甲1に記載された発明であるから、特許法第29条第1項第3号の規程に違反してされたものである旨、及び、本件発明3、15、16は、甲1に記載された発明に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものである旨も主張しているので、当該主張について、以下に検討する。

(1)本件発明3について
本件発明3と、甲1発明の1とを対比すると、両者は以下の点で相違する。

(相違点1)本件発明3は、「前記将来の健康リスクとともに、前記ユーザの健康情報として、ゲノム情報から導き出されるゲノムの型、及び、生体情報及び行動情報から導き出されるライフスタイルの型を表示する」との構成を備えるのに対し、甲1発明の1は「将来の健康リスク」を「表示する」構成を備えるものの、それとともに「前記ユーザの健康情報として、ゲノム情報から導き出されるゲノムの型、及び、生体情報及び行動情報から導き出されるライフスタイルの型」を表示する構成を備えない点。

上記相違点1について検討すると、「生体情報及び行動情報から導き出されるライフスタイルの型」を表示するという構成は、甲2または甲3のいずれにも記載されておらず、甲1発明の1に甲2または甲3に記載の技術的事項を組み合わせることによっても当業者が容易に想到し得ないものである。よって本件発明3は、当業者であっても甲1発明の1に基づいて容易に発明できたものであるとはいえない。

(2)本件発明8について
上記第4で検討した点に加え、段落【0103】-【0104】、【0138】等を参酌すると、甲1には、以下の発明が記載されている(以下、甲1発明の2という。)。

「表示手段と、
複数人分の個人情報を解析することで、DNA塩基配列等の多型に関する情報から抽出されるDNA塩基配列の類型、及び、血圧、脈拍、尿中成分値、血中成分値に関する情報、及び、睡眠時間、運動量、飲酒、喫煙に関する情報から抽出される飲酒、喫煙、血中成分値等の類型の組み合わせと、将来罹病し得る疾病との相関関係を導き出す解析手段と、
前記解析手段により解析された個人の個人情報である、DNA塩基配列等の多型に関する情報と、血圧、脈拍、尿中成分値、血中成分値に関する情報、及び、睡眠時間、運動量、飲酒、喫煙に関する情報とに基づいて診断された、当該個人の将来の罹病可能性を前記表示手段に表示する表示制御手段とを備え、
前記表示制御手段は、前記将来の罹病可能性とともに、前記個人の健康状態を改善するための健康状態改善プランを表示する、
システム。」

本件発明8と、甲1発明の2とを対比すると、両者は以下の点で相違する。

(相違点1)本件発明8の「解析部」が、「ゲノム情報から導き出されるゲノムの型、及び、生体情報及び行動情報から導き出されるライフスタイルの型の組み合わせと、将来発症し得る疾病との関連性を導き出す」との構成を備えるのに対し、甲1発明の2の「解析手段」は、「ゲノム情報から導き出されるゲノムの型」と「生体情報及び行動情報」を疾病との関連性の解析に用いるものの、「生体情報及び行動情報から導き出されるライフスタイルの型」を用いるものではない点。

したがって、本件発明8は甲1に記載された発明ではない。

(3)本件発明14について
本件発明14は、本件発明8を方法のカテゴリーで記載した発明であり、本件発明8の「生体情報及び行動情報から導き出されるライフスタイルの型」を解析に用いるとの構成と同一の構成を備えるものであるから、上記本件発明8と同様に、甲1に記載された発明ではない。

(4)本件発明15について
上記本件発明8について検討した点に加え、段落【0094】、【0102】等を参酌すると、甲1には、以下の発明が記載されている(以下、甲1発明の3という。)。

「各個人の個人情報である、DNA塩基配列等の多型に関する情報と、血圧、脈拍、尿中成分値、血中成分値に関する情報、及び、睡眠時間、運動量、飲酒、喫煙に関する情報とを、複数人分記憶する記憶部と、
記憶された複数人分の個人情報を解析することで、DNA塩基配列等の多型に関する情報から抽出されるDNA塩基配列の類型、及び、血圧、脈拍、尿中成分値、血中成分値に関する情報、及び、睡眠時間、運動量、飲酒、喫煙に関する情報から抽出される飲酒、喫煙、血中成分値等の類型の組み合わせと、将来罹病し得る疾病との相関関係を導き出す解析手段と、
前記解析の結果の相関情報と所定の個人の個人情報とを用いて、当該所定の個人の将来の罹病可能性を診断する診断手段と、
表示手段と、
前記診断手段により診断された、当該個人の将来の罹病可能性を前記表示手段に表示する表示制御手段とを備え、
前記表示制御手段は、前記将来の罹病可能性とともに前記個人の個人情報を表示し、
前記将来の罹病可能性として、前記個人が将来罹病し得る疾病の名称を表示する、
システム」

本件発明15と、甲1発明の3とを対比すると、両者は以下の点で相違する。

(相違点1)本件発明15の「解析部」が、「ゲノム情報から導き出されるゲノムの型、及び、生体情報及び行動情報から導き出されるライフスタイルの型の組み合わせと、将来発症し得る疾病との関連性を導き出す」との構成を備えるのに対し、甲1発明の3の「解析手段」は、「ゲノム情報から導き出されるゲノムの型」と「生体情報及び行動情報」を疾病との関連性の解析に用いるものの、「生体情報及び行動情報から導き出されるライフスタイルの型」を用いるものではない点。

したがって、本件発明15は甲1に記載された発明ではない。また、上記相違点1に係る「生体情報及び行動情報から導き出されるライフスタイルの型」を解析に用いるという構成は、甲2または甲3のいずれにも記載されておらず、甲1発明の3に甲2または甲3に記載の技術的事項を組み合わせることによっても当業者が容易に想到し得ないものである。よって本件発明15は、当業者が甲1発明の3に基づいて容易に発明できたものであるとはいえない。

(5)本件発明16について
本件発明16は、本件発明15を方法のカテゴリーで記載した発明であり、本件発明15の「生体情報及び行動情報から導き出されるライフスタイルの型」を解析に用いるとの構成と同一の構成を備えるものであるから、上記本件発明15と同様に、甲1に記載された発明ではない。また、本件発明16は、当業者が甲1発明の3に基づいて容易に発明できたものであるとはいえない。

(6)まとめ
以上検討したとおり、本件発明8、14?16は、甲1に記載された発明ではなく、本件発明3、15、16は、甲1に記載された発明に基いて当業者が容易に発明をすることができたものではないから、申立人の主張を採用することはできない。


第6 むすび
以上のとおりであるから、特許異議の申立ての理由及び証拠によっては、請求項2、3、8、10、14?16に係る特許を取り消すことはできない。
また、他に請求項2、3、8、10、14?16に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり決定する。
 
発明の名称 (57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部と、
ユーザの健康情報である、ゲノム情報と、生体情報及び行動情報とに基づいて推定された、当該ユーザの将来の健康リスクを前記表示部に表示する表示制御部とを備え、
前記表示制御部は、前記将来の健康リスクとともに、前記ユーザの目標の健康状態及び当該目標の健康状態に到達するための指導情報のうち、少なくとも1つを表示し、操作者から、前記推定に用いる前記ユーザの健康情報の期間の幅を受け付けると、受け付けた期間の幅に応じた将来の健康リスクを表示する健康情報表示装置。
【請求項2】
表示部と、
ユーザの健康情報であるゲノム情報から導き出されるゲノムの型と、ユーザの健康情報である生体情報及び行動情報から導き出されるライフスタイルの型とに基づいて推定された、当該ユーザの将来の健康リスクを前記表示部に表示する表示制御部とを備え、
前記表示制御部は、前記将来の健康リスクとともに、前記ユーザの目標の健康状態及び当該目標の健康状態に到達するための指導情報のうち、少なくとも1つを表示し、操作者からライフスタイルの変更指示を受け付けると、受け付けた変更指示に応じてシミュレーションされた将来の健康リスクを表示する健康情報表示装置。
【請求項3】
表示部と、
ユーザの健康情報である、ゲノム情報と、生体情報及び行動情報とに基づいて推定された、当該ユーザの将来の健康リスクを前記表示部に表示する表示制御部とを備え、
前記表示制御部は、前記将来の健康リスクとともに、前記ユーザの健康情報として、ゲノム情報から導き出されるゲノムの型、及び、生体情報及び行動情報から導き出されるライフスタイルの型を表示する、健康情報表示装置。
【請求項4】
前記表示制御部は、前記将来の健康リスクとともに、前記ユーザの健康情報を表示し、前記将来の健康リスクとして、前記ユーザが将来発症し得る疾病の名称を表示する、請求項1に記載の健康情報表示装置。
【請求項5】
前記表示制御部は、前記ユーザ若しくは前記ユーザの関係者に対して前記疾病の名称を表示する場合には、一部の疾病の名称を非表示とする、請求項4に記載の健康情報表示装置。
【請求項6】
前記表示制御部は、医療従事者に対して前記疾病の名称を表示する場合には、正式名称及びICD(International Classification of Diseases)コードのうち、少なくとも1つで表示する、請求項4または請求項5に記載の健康情報表示装置。
【請求項7】
前記表示制御部は、前記ユーザとは異なる他のユーザとの比較に基づいた複数ユーザの健康リスクランキングリストを表示し、当該健康リスクランキングリストに対して所定のユーザが指定された場合に、指定されたユーザの将来の健康リスク及び健康情報を表示する、請求項1に記載の健康情報表示装置。
【請求項8】
表示部と、
複数ユーザ分の健康情報を解析することで、ゲノム情報から導き出されるゲノムの型、及び、生体情報及び行動情報から導き出されるライフスタイルの型の組み合わせと、将来発症し得る疾病との関連性を導き出す解析部と、
前記解析部により解析されたユーザの健康情報である、ゲノム情報と、生体情報及び行動情報とに基づいて推定された、当該ユーザの将来の健康リスクを前記表示部に表示する表示制御部とを備え、
前記表示制御部は、前記将来の健康リスクとともに、前記ユーザの目標の健康状態及び当該目標の健康状態に到達するための指導情報のうち、少なくとも1つを表示する、ソリューションシステム。
【請求項9】
健康情報表示装置が、
ユーザの健康情報である、ゲノム情報と、生体情報及び行動情報とに基づいて推定された、当該ユーザの将来の健康リスクを表示部に表示し、
前記将来の健康リスクとともに、前記ユーザの目標の健康状態及び当該目標の健康状態に到達するための指導情報のうち、少なくとも1つを表示し、操作者から、前記推定に用いる前記ユーザの健康情報の期間の幅を受け付けると、受け付けた期間の幅に応じた将来の健康リスクを表示する、
健康情報表示方法。
【請求項10】
健康情報表示装置が、
ユーザの健康情報であるゲノム情報から導き出されるゲノムの型と、ユーザの健康情報である生体情報及び行動情報から導き出されるライフスタイルの型とに基づいて推定された、当該ユーザの将来の健康リスクを表示部に表示し、
前記将来の健康リスクとともに、前記ユーザの目標の健康状態及び当該目標の健康状態に到達するための指導情報のうち、少なくとも1つを表示し、操作者からライフスタイルの変更指示を受け付けると、受け付けた変更指示に応じてシミュレーションされた将来の健康リスクを表示する、
健康情報表示方法。
【請求項11】
健康情報表示装置が、
ユーザの健康情報である、ゲノム情報と、生体情報及び行動情報とに基づいて推定された、当該ユーザの将来の健康リスクを表示部に表示し、
前記将来の健康リスクとともに、前記ユーザの健康情報として、ゲノム情報から導き出されるゲノムの型、及び、生体情報及び行動情報から導き出されるライフスタイルの型を表示する、
健康情報表示方法。
【請求項12】
前記将来の健康リスクとともに、前記ユーザの健康情報を表示し、前記将来の健康リスクとして、前記ユーザが将来発症し得る疾病の名称を表示する、
請求項9に記載の健康情報表示方法。
【請求項13】
前記将来の健康リスクとともに、前記ユーザの健康情報を表示し、前記ユーザとは異なる他のユーザとの比較に基づいた複数ユーザの健康リスクランキングリストを表示し、当該健康リスクランキングリストに対して所定のユーザが指定された場合に、指定されたユーザの将来の健康リスク及び健康情報を表示する、
請求項9に記載の健康情報表示方法。
【請求項14】
ソリューションシステムが、
複数ユーザ分の健康情報を解析することで、ゲノム情報から導き出されるゲノムの型、及び、生体情報及び行動情報から導き出されるライフスタイルの型の組み合わせと、将来発症し得る疾病との関連性を導き出し、
解析したユーザの健康情報である、ゲノム情報と、生体情報及び行動情報とに基づいて推定された、当該ユーザの将来の健康リスクを表示部に表示し、
前記将来の健康リスクとともに、前記ユーザの目標の健康状態及び当該目標の健康状態に到達するための指導情報のうち、少なくとも1つを表示する、
健康情報表示方法。
【請求項15】
各ユーザの健康情報である、ゲノム情報と生体情報及び行動情報とを、複数ユーザ分蓄積する蓄積部と、
蓄積された複数ユーザ分の健康情報を解析することで、ゲノム情報から導き出されるゲノムの型、及び、生体情報及び行動情報から導き出されるライフスタイルの型の組み合わせと、将来発症し得る疾病との関連性を導き出す解析部と、
前記解析の結果と所定のユーザの健康情報とを用いて、当該所定のユーザの将来の健康リスクを推定する推定部と、
表示部と、
前記推定部により推定された、当該ユーザの将来の健康リスクを前記表示部に表示する表示制御部とを備え、
前記表示制御部は、前記将来の健康リスクとともに、前記ユーザの健康情報を表示し、前記将来の健康リスクとして、前記ユーザが将来発症し得る疾病の名称を表示する、ソリューションシステム。
【請求項16】
ソリューションシステムが、
各ユーザの健康情報である、ゲノム情報と生体情報及び行動情報とを、各ユーザから収集し、
前記各ユーザの健康情報を、複数ユーザ分蓄積し、
蓄積した複数ユーザ分の健康情報を解析することで、ゲノム情報から導き出されるゲノムの型、及び、生体情報及び行動情報から導き出されるライフスタイルの型の組み合わせと、将来発症し得る疾病との関連性を導き出し、
前記解析の結果と所定のユーザの健康情報とを用いて、当該所定のユーザの将来の健康リスクを推定し、この推定された、当該ユーザの将来の健康リスクを表示部に表示し、
前記将来の健康リスクとともに、前記ユーザの健康情報を表示し、前記将来の健康リスクとして、前記ユーザが将来発症し得る疾病の名称を表示する、
健康情報表示方法。
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
異議決定日 2019-02-25 
出願番号 特願2016-252034(P2016-252034)
審決分類 P 1 652・ 113- YAA (G16H)
P 1 652・ 121- YAA (G16H)
最終処分 維持  
前審関与審査官 牧 裕子  
特許庁審判長 渡邊 聡
特許庁審判官 相崎 裕恒
宮久保 博幸
登録日 2017-09-29 
登録番号 特許第6212786号(P6212786)
権利者 国立大学法人東北大学 株式会社東芝
発明の名称 健康情報表示装置、ソリューションシステム及び方法  
代理人 井上 義隆  
代理人 特許業務法人酒井国際特許事務所  
代理人 特許業務法人酒井国際特許事務所  
代理人 特許業務法人酒井国際特許事務所  
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