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審決分類 審判 一部申し立て 2項進歩性  D06M
審判 一部申し立て 1項3号刊行物記載  D06M
管理番号 1351410
異議申立番号 異議2018-700720  
総通号数 234 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 2019-06-28 
種別 異議の決定 
異議申立日 2018-09-05 
確定日 2019-04-05 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第6291617号発明「不織布用繊維処理剤とそれを用いた不織布」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。 
結論 特許第6291617号の特許請求の範囲を訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1-4〕について訂正することを認める。 特許第6291617号の請求項1?4に係る特許を維持する。 
理由 第1 手続の経緯
特許第6291617号(以下「本件特許」という。)の請求項1?11に係る特許についての出願は、平成29年7月12日の出願であって、平成30年2月16日にその特許権の設定登録(特許掲載公報発行日:平成30年3月14日)がされたものであり、そのうち、請求項1?4に係る特許について、平成30年9月5日に特許異議申立人犬塚直樹(以下「申立人」という。)により特許異議の申立てがされ、当審において平成30年11月30日付けで取消理由を通知し、その指定期間内である平成31年2月1日に意見書の提出及び訂正の請求(以下「本件訂正請求」という。)がされ、この本件訂正請求について、平成31年3月8日に申立人より意見書が提出されたものである。

第2 訂正の請求について
1.訂正の内容
本件訂正請求は、「特許第6291617号の特許請求の範囲を、本訂正請求書に添付した訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項1?4について訂正する」ことを求めるものであり、その訂正の内容は、本件特許に係る願書に添付した特許請求の範囲を、次のように訂正するものである。

特許請求の範囲の請求項1に「不織布用繊維処理剤。」とあるのを、
「不織布用繊維処理剤(但し、オクチルホスフェートカリウム塩を28.2質量%、ラウリルホスフェートカリウム塩を30質量%、ジラウリルスルホサクシネートナトリウム塩を10質量%、ヘキサグリセリンステアレート(平均分子量900)を30質量%含む配合を除く。)。」に訂正する(以下「本件訂正」という。)。

2.訂正の適否
(1)本件訂正は、特許請求の範囲の請求項1の「不織布用繊維処理剤」について、訂正前の特許請求の範囲の請求項1に係る発明(以下「訂正前発明1」という。)の組成物として、含有し得る物質及び含有率の組合せの中から、オクチルホスフェートカリウム塩を28.2質量%、ラウリルホスフェートカリウム塩を30質量%、ジラウリルスルホサクシネートナトリウム塩を10質量%、ヘキサグリセリンステアレート(平均分子量900)を30質量%からなる配合を除外して含まないものに限定するものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。

(2)平成30年11月30日の取消理由通知で引用された甲1(国際公開第2016/002476号)の実施例8に記載された組成物に係る甲1発明は、「オクチルホスフェートカリウム塩を28.2重量%」、「ラウリルホスフェートカリウム塩を30重量%」、「ジラウリルスルホサクシネートナトリウム塩を10重量%」、「ヘキサグリセリンステアレート(平均分子量900)を30重量%」を含む組成物であるが、この組成物に含有される物質及び含有率は、いずれも、訂正前発明1の組成物に含有される物質及び含有率に相当するものである。
一方、その訂正前発明1の組成物の各成分には、それぞれ多種の物質が該当し得るものであり、それらの各成分の含有率も、多様な含有率を選択し得ることが明らかである。
そうすると、本件訂正は、訂正前発明1から、甲1発明と重複する物質及び含有率の組合せを、いわゆる除くクレームによって除外するものであるといえる。
そして、訂正前発明1から、甲1発明と重複する特定の組合せを除いた、訂正後の発明の、各成分の物質及び含有率のすべての組合せについても、親水性と繰り返し透水性を不織布に付与することができ、繊維への浸透性を有し、不織布を用いた物品における他の部位への転写を抑制できる(本件特許明細書の段落【0011】)という効果を奏するものであって、甲1発明の内容となっている特定の組合せを除外することによって、本件特許明細書に記載された訂正前の各発明に関する技術的事項に何らかの変更を生じさせているものとはいえないから、本件訂正が、本件特許明細書に開示された技術的事項に新たな技術的事項を付加したものでないことは明らかである。
よって、本件訂正は、当業者によって、本件特許明細書のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入しないものであり、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第5項の規定に適合するものである。
さらに、本件訂正は、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでないことも明らかであり、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第6項の規定に適合するものである。

(3)訂正前の請求項2?4は、訂正前の請求項1を直接又は間接的に引用するものであって、本件訂正によって記載が訂正される請求項1に連動して訂正されるものであり、本件訂正請求は、特許法第120条の5第4項に規定する、一群の請求項ごとにされたものである。

3.訂正についてのまとめ
以上のとおりであるから、本件訂正は特許法第120条の5第2項第1号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第4項、及び同条第9項において準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合するので、訂正後の請求項〔1-4〕について訂正を認める。

第3 特許異議の申立てについて
1.本件特許発明
上記のとおり、本件訂正請求が認められるから、本件特許の請求項1?4に係る発明(以下「本件発明1」等という。)は、それぞれ、本件訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲の請求項1?4に記載された事項により特定される、次のとおりのものである。

「【請求項1】
次の成分(A)および(B):
(A)アルキルリン酸エステル塩およびポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸エステル塩から選ばれる少なくとも1種
(B)融点が34?90℃である、多価アルコール脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレン多価アルコール脂肪酸エステルおよび天然由来ワックスから選ばれる少なくとも1種を含有し、
前記成分(A)が、次の成分(A1):
(A1)アルキル基の炭素数が6?10である、アルキルリン酸エステル塩またはポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸エステル塩
を含有し、
前記成分(A)に対する前記成分(B)の質量比(B)/(A)が1未満である不織布用繊維処理剤(但し、オクチルホスフェートカリウム塩を28.2質量%、ラウリルホスフェートカリウム塩を30質量%、ジラウリルスルホサクシネートナトリウム塩を10質量%、ヘキサグリセリンステアレート(平均分子量900)を30質量%含む配合を除く。)。
【請求項2】
前記成分(A)が、さらに次の成分(A2)を含有する請求項1に記載の不織布用繊維処理剤。
(A2)アルキル基の炭素数が11以上である、アルキルリン酸エステル塩またはポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸エステル塩
【請求項3】
前記成分(A)、(B)の合計量が、不織布用繊維処理剤の固形分に対して60質量%以上である請求項1または2に記載の不織布用繊維処理剤。
【請求項4】
請求項1?3のいずれか一項に記載の不織布用繊維処理剤で繊維が付着処理された不織布。」

2.取消理由の概要
本件発明1?4に対して、特許権者に通知した平成30年11月30日付けの取消理由の概要は、次のとおりである。なお、申立人が特許異議申立書において主張した理由は、すべて通知した。

[理由1]
本件発明1?4は、その出願前日本国内または外国において頒布された甲1に記載された発明であるから、特許法第29条第1項第3号に該当し、特許を受けることができない。
[理由2]
本件発明1?4は、その出願前日本国内または外国において頒布された甲1に記載された発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

《刊行物一覧》
甲1:国際公開第2016/002476号
甲2:特許第5469429号公報

3.当審の判断
(1)甲1に記載された発明
甲1([0081]?[0098])には、実施例8の成分割合の繊維処理剤に係る、以下の「甲1発明」が記載されている。
「成分a3:オクチルホスフェートカリウム塩を28.2重量%、成分b1:ラウリルホスフェートカリウム塩を30重量%、成分c1:ジラウリルスルホサクシネートナトリウム塩を10重量%、成分d3:ヘキサグリセリンステアレート(平均分子量900)を30重量%含み、付着させた不織布に、瞬時透水性と耐久透水性を付与し、経時後もそれらの効果が持続される、繊維処理剤。」

(2)本件発明1について
ア.本件発明1と甲1発明を対比すると、
本件発明1は、
「(A)アルキルリン酸エステル塩およびポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸エステル塩から選ばれる少なくとも1種
(B)融点が34?90℃である、多価アルコール脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレン多価アルコール脂肪酸エステルおよび天然由来ワックスから選ばれる少なくとも1種を含有し、
前記成分(A)が、次の成分(A1):
(A1)アルキル基の炭素数が6?10である、アルキルリン酸エステル塩またはポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸エステル塩
を含有し、
前記成分(A)に対する前記成分(B)の質量比(B)/(A)が1未満である不織布用繊維処理剤」のうち、「オクチルホスフェートカリウム塩を28.2質量%、ラウリルホスフェートカリウム塩を30質量%、ジラウリルスルホサクシネートナトリウム塩を10質量%、ヘキサグリセリンステアレート(平均分子量900)を30質量%含む配合」を除いた配合からなる不織布用繊維処理剤であるのに対し、
甲1発明は、その「オクチルホスフェートカリウム塩を28.2質量%、ラウリルホスフェートカリウム塩を30質量%、ジラウリルスルホサクシネートナトリウム塩を10質量%、ヘキサグリセリンステアレート(平均分子量900)を30質量%含む配合」からなる不織布用繊維処理剤である点(以下「相違点」という。)で相違する。
したがって、本件発明1は甲1発明ではない。

イ.(ア)また、甲1には、甲1発明の「オクチルホスフェートカリウム塩を28.2質量%、ラウリルホスフェートカリウム塩を30質量%、ジラウリルスルホサクシネートナトリウム塩を10質量%、ヘキサグリセリンステアレート(平均分子量900)を30質量%含む配合」を、
それ以外の配合で、
「(A)アルキルリン酸エステル塩およびポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸エステル塩から選ばれる少なくとも1種
(B)融点が34?90℃である、多価アルコール脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレン多価アルコール脂肪酸エステルおよび天然由来ワックスから選ばれる少なくとも1種を含有し、
前記成分(A)が、次の成分(A1):
(A1)アルキル基の炭素数が6?10である、アルキルリン酸エステル塩またはポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸エステル塩
を含有し、
前記成分(A)に対する前記成分(B)の質量比(B)/(A)が1未満」である配合のものに換える動機付けが、記載も示唆もされておらず、提出された他の証拠にもない。
本件発明1は、「成分(A)は、不織布用繊維処理剤を繊維に付着処理すると、その分子構造のうち親水性部分が表面、疎水性部分が裏面となるように繊維表面に配向するが、ある程度の温度以上の融点を持つ疎水性ワックスとしての成分(B)は、疎水性の繊維表面で成分(A)の疎水部分を保持すると考えられる。そのため、水分を付与した際には、成分(A)を成分(B)が保持する作用によって、徐々に局所的に洗い流されるため、軽耐久性を持つ親水化剤として作用し、それにより不織布を用いた物品における他の部位への転写を抑制できると考えられる。」(本件特許明細書の段落【0013】)という知見のもと、特に、不織布用繊維処理剤に含有させる成分(B)を、「融点が34?90℃である、多価アルコール脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレン多価アルコール脂肪酸エステルおよび天然由来ワックスから選ばれる少なくとも1種」から選択するようにして、不織布を用いた物品における他の部位への転写を抑制する(本件特許明細書の段落【0011】)という効果を奏するものである。
よって、本件発明1の上記相違点に係る構成は、甲1発明に基いて、当業者が容易に想到することができたものとはいえない。
(イ)申立人は、意見書(3頁末行?4頁下から2行)において、
「甲1の明細書[0053]に開示されるヘキサグリセリンステアレート等の(B)成分に相当する構成(『ポリグリセリン脂肪酸エステル』)と、本件特許明細書[0034]に例示される(B)成分を比較すると、(B)成分を構成する多価アルコ-ルと脂肪酸の例示が重複しており、物として区別することができない。・・・・甲1に開示される構成により、本件発明の目的とする用途の物品に加工する際の転写抑制効果が、既に必然的に得られていると思料する。・・・・言い換えれば、従来より(B)成分が密接不可分的に有している融点というパラメータに着目し、従来から得られていた効果を挙げたに過ぎない発明である。」と主張する。
しかし、申立人が、「(B)成分」を構成する多価アルコ-ルと脂肪酸の例示と重複すると主張する、甲1の「ポリグリセリン脂肪酸エステル」に分類される物質について、甲1には融点が34?90℃の範囲であるとは記載されておらず、そのことを示す証拠も何ら示されていないから、甲1に「ポリグリセリン脂肪酸エステル」を含有し得ることが記載されているからといって、甲1の繊維処理剤が、融点が34?90℃である「(B)成分」に相当するものを含有するとは直ちにはいえない。
また、その甲1の「ポリグリセリン脂肪酸エステル」は、甲1の段落[0047]?[0048]に、「本発明の繊維処理剤は、優れた耐久透水性を付与できる点から、末端水酸基を2つ以上有し、かつ分子量が500以上であるノニオン界面活性剤(D1)・・・・から選ばれる少なくとも1種の成分(D)をさらに含むことが好ましい。・・・・末端水酸基を2つ以上有し、かつ分子量が500以上であるノニオン界面活性剤(D1)としては、・・・・ポリグリセリン脂肪酸エステル化合物等が挙げられる。」と記載され、この物質を採用したことによる効果は、不織布の親水性に関し、「優れた瞬時透水性、耐久透水性を付与でき、経時後においてもそれら効果が持続」(甲1の段落[0089]?[0091]、[0096]?[0098])できることであり、本件発明1の成分(B)のように、成分(A)を保持させ、転写を抑制することではない。
よって、申立人の上記主張は、当を得たものとはいえない。
(ウ)したがって、本件発明1は、甲1発明に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。

ウ.以上より、本件発明1は、特許法第29条第1項第3号に該当するものではなく、また、特許法第29条第2項の規定に違反するものではないから、本件発明1に係る特許は、特許法第113条第2号に該当せず、取り消すべきものではない。

(3)本件発明2?4について
本件発明2?4は、本件発明1の発明特定事項を、直接又は間接的にすべて含むものであるところ、上記(2)のとおり、本件発明1は、甲1発明ではなく、また、甲1発明に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものではないから、本件発明1の発明特定事項をすべて含む本件発明2?4も、甲1発明ではなく、甲1発明に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。
よって、本件発明2?4は、特許法第29条第1項第3号に該当するものではなく、また、特許法第29条第2項の規定に違反するものではないから、本件発明2?4に係る特許は、特許法第113条第2号に該当せず、取り消すべきものではない。

(4)むすび
以上のとおりであるから、本件発明1?4に係る特許は、取消理由通知に記載した取消理由によっては取り消すことはできない。
また、他に本件発明1?4に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり決定する。
 
発明の名称 (57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
次の成分(A)および(B):
(A)アルキルリン酸エステル塩およびポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸エステル塩から選ばれる少なくとも1種
(B)融点が34?90℃である、多価アルコール脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレン多価アルコール脂肪酸エステルおよび天然由来ワックスから選ばれる少なくとも1種を含有し、
前記成分(A)が、次の成分(A1):
(A1)アルキル基の炭素数が6?10である、アルキルリン酸エステル塩またはポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸エステル塩
を含有し、
前記成分(A)に対する前記成分(B)の質量比(B)/(A)が1未満である不織布用繊維処理剤(但し、オクチルホスフェートカリウム塩を28.2質量%、ラウリルホスフェートカリウム塩を30質量%、ジラウリルスルホサクシネートナトリウム塩を10質量%、ヘキサグリセリンステアレート(平均分子量900)を30質量%含む配合を除く。)。
【請求項2】
前記成分(A)が、さらに次の成分(A2)を含有する請求項1に記載の不織布用繊維処理剤。
(A2)アルキル基の炭素数が11以上である、アルキルリン酸エステル塩またはポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸エステル塩
【請求項3】
前記成分(A)、(B)の合計量が、不織布用繊維処理剤の固形分に対して60質量%以上である請求項1または2に記載の不織布用繊維処理剤。
【請求項4】
請求項1?3のいずれか一項に記載の不織布用繊維処理剤で繊維が付着処理された不織布。
【請求項5】
(A)アルキルリン酸エステル塩およびポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸エステル塩から選ばれる少なくとも1種を含有する不織布用繊維処理剤で繊維を付着処理した不織布を用いた物品における、前記付着処理した処理剤の他の部位への転写を抑制する方法であって、
(B)融点が15℃以上である、多価アルコール脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレン多価アルコール脂肪酸エステルおよび天然由来ワックスから選ばれる少なくとも1種を不織布用繊維処理剤に含有させる、不織布用繊維処理剤の転写を抑制する方法。
【請求項6】
不織布を重ね、折り曲げ、他の材料・部材や加工機械と接触させ、相互に接着、固定し、またはパッケージングすることを含む工程を経て物品を製造する際に、不織布用繊維処理剤の他の部位への転写を抑制する請求項5に記載の方法。
【請求項7】
オムツのギャザー部への転写を抑制する請求項5または6に記載の方法。
【請求項8】
前記成分(B)の融点が34?90℃である請求項5?7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記成分(A)が、次の成分(A1):
(A1)アルキル基の炭素数が6?10である、アルキルリン酸エステル塩またはポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸エステル塩
を含有し、
前記成分(A)に対する前記成分(B)の質量比(B)/(A)が1未満である請求項5?8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記成分(A)が、さらに次の成分(A2)を含有する請求項9に記載の方法。
(A2)アルキル基の炭素数が11以上である、アルキルリン酸エステル塩またはポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸エステル塩
【請求項11】
前記成分(A)、(B)の合計量が、不織布用繊維処理剤の固形分に対して60質量%以上である請求項5?10のいずれか一項に記載の方法。
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
異議決定日 2019-03-25 
出願番号 特願2017-136374(P2017-136374)
審決分類 P 1 652・ 113- YAA (D06M)
P 1 652・ 121- YAA (D06M)
最終処分 維持  
前審関与審査官 岩田 行剛  
特許庁審判長 千壽 哲郎
特許庁審判官 竹下 晋司
井上 茂夫
登録日 2018-02-16 
登録番号 特許第6291617号(P6291617)
権利者 ミヨシ油脂株式会社
発明の名称 不織布用繊維処理剤とそれを用いた不織布  
代理人 西澤 利夫  
代理人 安藤 拓  
代理人 安藤 拓  
代理人 西澤 利夫  

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