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審決分類 審判 訂正 ただし書き3号明りょうでない記載の釈明 訂正する F16C
審判 訂正 判示事項別分類コード:857 訂正する F16C
審判 訂正 ただし書き1号特許請求の範囲の減縮 訂正する F16C
管理番号 1353411
審判番号 訂正2019-390047  
総通号数 237 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2019-09-27 
種別 訂正の審決 
審判請求日 2019-04-12 
確定日 2019-06-20 
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第6183378号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 特許第6183378号の明細書及び特許請求の範囲を本件審判請求書に添付された訂正明細書及び特許請求の範囲のとおり訂正することを認める。 
理由 1 手続の経緯
本件訂正審判の請求に係る特許第6183378号は、2013年10月3日(優先権主張2013年5月31日、日本国)を国際出願日とし、平成29年8月4日に特許権の設定登録がされ、平成31年4月12日に本件訂正審判の請求がされたものである。

2 請求の趣旨
本件訂正審判の請求の趣旨は、審判請求書の請求の趣旨に記載されているとおり、特許第6183378号の明細書及び特許請求の範囲を、本件審判請求書に添付された訂正明細書及び特許請求の範囲のとおり訂正することを認める、との審決を求めるものである。

3 訂正の内容
本件訂正審判に係る訂正の内容は、次のとおりである。(下線部分は訂正箇所を示す。)

(1)訂正事項1
特許請求の範囲の請求項1及び請求項2を削除する。

(2)訂正事項2
特許請求の範囲の請求項3に「請求項1または2記載の転がり軸受。」と記載されているところ、請求項1を引用するものについて独立項形式に改め、
「内輪と、外輪と、前記内輪及び前記外輪との間に保持器により転動自在に保持された複数の転動体とを備える転がり軸受において、
軸受全面から塩化物イオン及び硫酸イオンが除去され、平均膜厚4.5?10μmの防錆油が付着されているとともに、
内輪と外輪と転動体とで形成される軸受内部空間にグリースを充填した状態で、軸受全体が気化性防錆フィルムで被覆され、かつ、前記気化性防錆フィルムと軸受との間が減圧状態に保持されていることを特徴とする転がり軸受。」
に訂正する。

(3)訂正事項3
特許請求の範囲の請求項4及び請求項5を削除する。

(4)訂正事項4
特許請求の範囲の請求項6に「請求項4または5記載の転がり軸受。」と記載されているところ、請求項4を引用するものについて独立項形式に改め、
「軸受構成部材を組み立てた後の転がり軸受を包装する方法であって、
軸受全面から塩化物イオン及び硫酸イオンを除去した後、防錆油を4.5?10μmの平均膜厚で付着させ、
防錆油を付着した後、内輪と外輪と転動体とで形成される軸受内部空間にグリースを充填し、軸受全体を気化性防錆フィルムで被覆するとともに、前記気化性防錆フィルムと軸受との間を減圧状態に保持することを特徴とする転がり軸受の包装方法。」
に訂正する。

(5)訂正事項5
明細書の段落【0010】の
「(1)内輪と、外輪と、前記内輪及び前記外輪との間に保持器により転動自在に保持された複数の転動体とを備える転がり軸受において、
軸受全面から塩化物イオン及び硫酸イオンが除去され、平均膜厚4.5?10μmの防錆油が付着されているとともに、軸受全体が気化性防錆フィルムで被覆され、かつ、前記気化性防錆フィルムと軸受との間が減圧状態に保持されていることを特徴とする転がり軸受。
(2)前記転がり軸受に付着している単位表面積当りの残留塩化物イオンの量が0.2?10ng/mm^(2)であることを特徴とする上記(1)記載の転がり軸受。
(3)内輪と外輪と転動体とで形成される軸受内部空間にグリースを充填した状態で、軸受全体が気化性防錆フィルムで被覆され、かつ、前記気化性防錆フィルムと軸受との間が減圧状態に保持されていることを特徴とする上記(1)または(2)記載の転がり軸受。
(4)軸受構成部材を組み立てた後の転がり軸受を包装する方法であって、
軸受全面から塩化物イオン及び硫酸イオンを除去した後、防錆油を4.5?10μmの平均膜厚で付着させ、軸受全体を気化性防錆フィルムで被覆するとともに、前記気化性防錆フィルムと軸受との間を減圧状態に保持することを特徴とする転がり軸受の包装方法。
(5)前記転がり軸受全面からの塩化物イオンの除去により、該転がり軸受に付着している単位表面積当りの残留塩化物イオンの量が0.2?10ng/mm^(2)にすることを特徴とする上記(4)記載の転がり軸受の包装方法。
(6)防錆油を付着した後、内輪と外輪と転動体とで形成される軸受内部空間にグリースを充填し、軸受全体を気化性防錆フィルムで被覆するとともに、前記気化性防錆フィルムと軸受との間を減圧状態に保持することを特徴とする上記(4)または(5)記載の転がり軸受の包装方法。」
との記載を、
「(1)内輪と、外輪と、前記内輪及び前記外輪との間に保持器により転動自在に保持された複数の転動体とを備える転がり軸受において、
軸受全面から塩化物イオン及び硫酸イオンが除去され、平均膜厚4.5?10μmの防錆油が付着されているとともに、
内輪と外輪と転動体とで形成される軸受内部空間にグリースを充填した状態で、軸受全体が気化性防錆フィルムで被覆され、かつ、前記気化性防錆フィルムと軸受との間が減圧状態に保持されていることを特徴とする転がり軸受。
(2)軸受構成部材を組み立てた後の転がり軸受を包装する方法であって、
軸受全面から塩化物イオン及び硫酸イオンを除去した後、防錆油を4.5?10μmの平均膜厚で付着させ、
防錆油を付着した後、内輪と外輪と転動体とで形成される軸受内部空間にグリースを充填し、軸受全体を気化性防錆フィルムで被覆するとともに、前記気化性防錆フィルムと軸受との間を減圧状態に保持することを特徴とする転がり軸受の包装方法。」
に訂正する。

(6)訂正事項6
明細書の段落【0021】の「本発明では」との記載を削除する。

(7)訂正事項7
明細書の段落【0044】?【0050】の記載を削除する。

4 当審の判断
(1)訂正事項1
ア 訂正の目的について
訂正事項1は、特許請求の範囲の請求項1及び2を削除する訂正であり、特許法第126条第1項ただし書第1号に規定する「特許請求の範囲の減縮」を目的とするものである。

イ 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内か否か、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正か否か
訂正事項1は、特許請求の範囲の請求項1及び2を削除する訂正であるから、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であるとともに、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではない。
よって、訂正事項1は、特許法第126条第5項及び第6項の規定に適合する。

ウ 特許出願の際独立して特許を受けることができるか否か
訂正事項1は、特許請求の範囲の請求項1及び2を削除する訂正であるから、特許出願の際独立して特許を受けることができなくなるような事情は存在しない。
よって、訂正事項1は、特許法第126条第7項の規定に適合する。

(2)訂正事項2
ア 訂正の目的について
訂正事項2は、訂正前の請求項3が請求項1又は2の記載を引用する記載であるところ、請求項2を引用しないものとした上で、請求項1を引用するものについて請求項間の引用関係を解消して、独立項形式へ改めるための訂正であるから、特許法第126条第1項ただし書第1号に規定する「特許請求の範囲の減縮」を目的とするものであるとともに、同項第4号に規定する「他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の記載を引用しないものとすること」を目的とするものである。

イ 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内か否か、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正か否か
訂正事項2は、上記アに記載のとおり、実質的な内容の変更を伴うものではないから、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であるとともに、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではない。
よって、訂正事項2は、特許法第126条第5項及び第6項の規定に適合する。

ウ 特許出願の際独立して特許を受けることができるか否か
訂正事項2は、上記アに記載のとおり、実質的な内容の変更を伴うものではなく、特許出願の際独立して特許を受けることができなくなるような特段の事情は存在しない。
よって、訂正事項2は、特許法第126条第7項の規定に適合する。

(3)訂正事項3
ア 訂正の目的について
訂正事項3は、特許請求の範囲の請求項4及び5を削除する訂正であり、特許法第126条第1項ただし書第1号に規定する「特許請求の範囲の減縮」を目的とするものである。

イ 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内か否か、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正か否か
訂正事項3は、特許請求の範囲の請求項4及び5を削除する訂正であるから、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であるとともに、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではない。
よって、訂正事項3は、特許法第126条第5項及び第6項の規定に適合する。

ウ 特許出願の際独立して特許を受けることができるか否か
訂正事項3は、特許請求の範囲の請求項4及び5を削除する訂正であるから、特許出願の際独立して特許を受けることができなくなるような事情は存在しない。
よって、訂正事項3は、特許法第126条第7項の規定に適合する。

(4)訂正事項4
ア 訂正の目的について
訂正事項4は、訂正前の請求項6が請求項4又は5の記載を引用する記載であるところ、請求項5を引用しないものとした上で、請求項4を引用するものについて請求項間の引用関係を解消して、独立項形式へ改めるための訂正であるから、特許法第126条第1項ただし書第1号に規定する「特許請求の範囲の減縮」を目的とするものであるとともに、同項第4号に規定する「他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の記載を引用しないものとすること」を目的とするものである。

イ 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内か否か、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正か否か
訂正事項4は、上記アに記載のとおり、実質的な内容の変更を伴うものではないから、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であるとともに、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではない。
よって、訂正事項4は、特許法第126条第5項及び第6項の規定に適合する。

ウ 特許出願の際独立して特許を受けることができるか否か
訂正事項4は、上記アに記載のとおり、実質的な内容の変更を伴うものではなく、特許出願の際独立して特許を受けることができなくなるような特段の事情は存在しない。
よって、訂正事項4は、特許法第126条第7項の規定に適合する。

(5)訂正事項5
ア 訂正の目的について
訂正前の明細書の段落【0010】には、訂正前の特許請求の範囲に対応する記載があるため、訂正事項1?4による訂正後の特許請求の範囲との関係で不明瞭となる。
訂正事項5は、訂正後の特許請求の範囲の記載と明細書の記載を整合させるための訂正であり、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる「明瞭でない記載の釈明」を目的とするものである。

イ 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であるか否か、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正か否かについて
上記(1)?(4)に記載したとおり、訂正事項1?4による特許請求の範囲の訂正は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であるとともに、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではない。
よって、訂正後の特許請求の範囲の記載と明細書の記載を整合させるための訂正である訂正事項5は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であるとともに、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないから、特許法第126条第5項及び第6項の規定に適合する。

(6)訂正事項6
ア 訂正の目的について
訂正前の明細書の段落【0021】には、「本発明では単位面積当りの塩化物イオン量を0.2?10ng/mm^(2)に抑える」と記載されているが、訂正事項1及び3により塩化物イオン量について規定している訂正前の請求項2及び5が削除されることに伴い、当該「本発明では」との記載が訂正後の特許請求の範囲との関係で不明瞭となる。
訂正事項6は、訂正後の特許請求の範囲の記載と明細書の記載の整合を図るため、明細書中の「本発明では」との記載を削除するものであるから、特許法第126条第1項ただし書第3号に規定する「明瞭でない記載の釈明」を目的とするものである。

イ 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であるか否か、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正か否かについて
訂正事項6は、訂正後の特許請求の範囲の記載との整合を図るために、明細書中の「本発明では」との記載を削除するものに過ぎないから、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であるとともに、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではない。
よって、訂正事項6は、特許法第126条第5項及び第6項の規定に適合する。

(7)訂正事項7
ア 訂正の目的について
訂正前の明細書の段落【0044】?【0050】には、「(残留塩化物イオン量の検証)」についての試験例が記載されているが、訂正事項1及び3により塩化物イオン量について規定している訂正前の請求項2及び5が削除されることに伴い、当該試験例についての記載が訂正後の特許請求の範囲との関係で不明瞭となる。
訂正事項7は、訂正後の特許請求の範囲の記載と明細書の記載の整合を図るため、訂正により削除される請求項2及び5に対応する試験例の記載を明細書から削除するものであるから、特許法第126条第1項ただし書第3号に規定する「明瞭でない記載の釈明」を目的とするものである。

イ 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であるか否か、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正か否かについて
訂正事項7は、訂正後の特許請求の範囲の記載と明細書の記載の整合を図るため、訂正により削除される請求項2及び5に対応する試験例の記載を明細書から削除するものであるから、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であるとともに、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではない。
よって、訂正事項7は、特許法第126条第5項及び第6項の規定に適合する。

5 むすび
以上のとおり、本件訂正審判の請求に係る訂正は、特許法第126条第1項ただし書第1号、第3号及び第4号に規定する事項を目的とするものであり、かつ、同条第5項ないし第7項の規定に適合する。
よって、結論のとおり審決する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
転がり軸受及びその包装方法
【技術分野】
【0001】
本発明は、転がり軸受及びその包装方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、工作機械用軸受(特に、工作機械主軸用軸受)において、潤滑油の撹拌抵抗による温度上昇を低減するため、オイルエア・オイルミスト潤滑などのオイル潤滑やグリース潤滑などの微量潤滑法が使用されている。オイル潤滑の場合は、エア使用によるコスト大、ノズルから軸受内部に向かって噴出するエアが軸受内部を通過する際の転動体の風切音による騒音や排油孔からの使用後の油の流出に対する環境上の配慮、また、オイルミストの浮遊による人体への影響・視界の悪化などに対する作業環境への配慮などの対応が必要である。
【0003】
このような省エネや環境負荷低減などの背景を受け、工作機械主軸用軸受においてはエアの使用も無く、外部への潤滑油の流失も無いグリース潤滑方式へのニーズが高まっている。
【0004】
一方で、軸受は、保管時や輸送時に包装されており、使用直前に開封してグリースを充填して使用するのが一般的である。しかし、保管時や輸送時における発錆を防ぐために、軸受全面に防錆油を付着した状態で包装するため、開封直後の軸受にそのままグリースを充填すると、防錆油のために潤滑部位の表面にグリースが確実に付着せず、初期の慣らし運転時や、その後の稼動運転状態において、早期にグリースが流出してグリース寿命が低下してしまう。
【0005】
特に工作機械の場合、軸受使用時の最大dmn値が少なくとも50万以上と高いうえに、低昇温特性が要求されるので、潤滑剤の過多による攪拌抵抗を抑制するために、モータ用軸受など一般的な用途で使用される軸受に比べてグリース封入量を少なくしており、工作機械用軸受のグリース封入量は軸受内部空間の10?20容積%、場合によっては10?15容積%になっている。従って、工作機械用軸受の場合、上記のように開封後にグリースを充填すると、グリースが流出して残存グリース量が極端に少なくなってしまう。
【0006】
また、グリース潤滑では使用時に軸受内部の潤滑油が入れ替わらないため、包装時に軸受内部に異物が混入すると、異物がそのまま残って回転に支障をきたす。
【0007】
そのため、付着している防錆油や軸受内の異物を除去するために、包装開封後に軸受を洗浄・脱脂してからグリースを充填する必要があり、軸受組付時の作業の負担になっている。そこで本出願人は、特許文献1において、軸受表面に防錆油を40μm以下の膜厚で塗布し、軸受全体を気化性防錆フィルムで包装するとともに、気化性防錆フィルムと軸受との間を減圧状態に保持することを提案している。防錆油の付着量を40μm以下にすることにより、包装開封後に洗浄・脱脂工程を経ることなくグリースを充填してもグリースへの影響が抑えられ、更には気化性防錆フィルムによる気密包装により防錆油の付着量を40μm以下に少なくしても十分な防錆性能が得られる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】日本国特開2006-322604号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、防錆油の付着量を減らしてグリースへの影響を更に低減することへの要望は強く、本発明は、これまでよりも少ない防錆油量でありながらも良好な防錆性能を維持できる転がり軸受を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本発明は下記に示す転がり軸受及びその包装方法を提供する。
(1)内輪と、外輪と、前記内輪及び前記外輪との間に保持器により転動自在に保持された複数の転動体とを備える転がり軸受において、
軸受全面から塩化物イオン及び硫酸イオンが除去され、平均膜厚4.5?10μmの防錆油が付着されているとともに、
内輪と外輪と転動体とで形成される軸受内部空間にグリースを充填した状態で、軸受全体が気化性防錆フィルムで被覆され、かつ、前記気化性防錆フィルムと軸受との間が減圧状態に保持されていることを特徴とする転がり軸受。
(2)軸受構成部材を組み立てた後の転がり軸受を包装する方法であって、
軸受全面から塩化物イオン及び硫酸イオンを除去した後、防錆油を4.5?10μmの平均膜厚で付着させ、
防錆油を付着した後、内輪と外輪と転動体とで形成される軸受内部空間にグリースを充填し、軸受全体を気化性防錆フィルムで被覆するとともに、前記気化性防錆フィルムと軸受との間を減圧状態に保持することを特徴とする転がり軸受の包装方法。
【発明の効果】
【0011】
本発明では、塩化物イオン及び硫酸イオンを除去した後、防錆油を付着させて気化性防錆フィルムで密封して包装しているため、防錆油の付着量をこれまでより少なくしても良好な防錆性能が得られる。そのため、開封後に洗浄・脱脂することなくグリースを封入した場合でも、防錆油による影響がより少なくなり、潤滑性能や寿命が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】軸受の保管状況と、軸受表面の残存塩化物イオン量との関係を示すグラフである。
【図2】本発明の転がり軸受の一例としてアンギュラ玉軸受を示す斜視図である。
【図3】本発明の転がり軸受の他の例として単列円筒ころ軸受を示す斜視図である。
【図4】本発明の転がり軸受の他の例として単列円筒ころ軸受を示す斜視図であり、内輪及び転動体、保持器とを組み付けた内輪側部材と、外輪とを別々に包装した状態を示す斜視図である。
【図5】本発明の転がり軸受の他の例として複列円筒ころ軸受を示す斜視図である。
【図6】本発明の転がり軸受の他の例として複列円筒ころ軸受を示す斜視図であり、内輪及び転動体、保持器とを組み付けた内輪側部材と、外輪とを別々に包装した状態を示す斜視図である。
【図7】試験例1の結果を示すグラフである。
【図8】試験例2及び試験例4で用いた試験装置を示す概略図である。
【図9】試験例2の結果を示すグラフである。
【図10】試験例3の結果を示すグラフである。
【図11】試験例4の結果を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照して本発明を詳細に説明する。
【0014】
本発明の転がり軸受は、組み立て後に、軸受全面から塩化物イオン及び硫酸イオンを除去した後、防錆油を付着させて気化性防錆フィルムで密封したものである。発錆を促進する塩化物イオン及び硫酸イオンを除去することにより、防錆油の付着量を平均膜厚で4.5?10μmにまで減じても良好な防錆性能を確保することができ、開封後に洗浄や脱脂をすることなくグリースを封入しても、防錆油によるグリースへの影響がなくなる。
【0015】
塩化物イオン及び硫酸イオンは、軸受の製造工程中に各種機械や薬品、作業人から軸受表面に付着する。塩化物イオン及び硫酸イオンを除去するには、例えば水置換型洗浄液で洗浄すればよい。この洗浄により、転がり軸受の表面における残留塩化物イオンの量を0.2?10ng/mm^(2)にすることが好ましい。
【0016】
転がり軸受の製造過程において主に研削加工が用いられるが、一般的に研削加工時には、加工に伴う熱により製品の寸法が変化しないように、大量の研削水を掛けながら加工を行う。この研削水には水道水が使用されており、水道水には必ず塩素成分、即ち塩化物イオンが含まれている。
【0017】
水道水中の塩化物イオン量は、水道法により0.1mg/L以上に保持することが定められており、一方で味や匂いの観点から上限を1mg/L以下に抑えるという水質管理目標値も示されている。従って、転がり軸受の製造においても、研削水には0.1?1mg/Lの塩化物イオンが含まれていることになる。研削加工中、転がり軸受には数十L程度の大量の研削水が掛けられており、相当量の塩化物イオンが転がり軸受に付着している。
【0018】
また、人の体液(汗や唾液など)にも多量の塩化物イオンが含まれており、手が触れた場所にも塩化物イオンが残留する。更には、大気中にも塩化物イオンが含まれており、大気に曝されている転がり軸受には大気中の塩化物イオンが付着している。大気に曝されないように密封容器に収容した場合でも、微量の塩化物イオンの付着は免れない。
【0019】
尚、図1に、軸受の保管状態(大気中屋外保管、大気中屋内保管、室内気密容器中に保管)と、軸受表面に残存する塩化物イオン量との関係を示す。尚、残存塩化物イオン量の測定は、下記の手順(各工程はゴム手袋使用)で行い、光明理化学工業(株)製塩素イオン検知管201SAを使用して行った。
(測定方法)
(1)大気中や密封容器で所定時間保管した後の転がり軸受について、測定箇所(軸受外周面等)以外をマスキングテープで仕切る。
(2)脱イオン水100mLをポリビーカーに入れる。
(3)ガーゼを適当に畳んでビーカーの脱イオン水で湿らせる。
(4)湿ったガーゼで測定箇所を平行方向にぬぐう。
(5)ガーゼをビーカー内の脱イオン水でよくすすぐ。
(6)(4)、(5)を繰り返す。
(7)採取後、使用したゴム手黒の表面を50mLの脱イオン水でよく洗い、洗浄に使用した脱イオン水をビーカーに戻して試料液とする。
(8)塩素イオン検知管の両端をチップカッタで切り取り、矢印を上に向けて試料液の中に入れる。
(9)試料液中に塩分があれば、検知管の下端より白色の変色層が現れる。試料液が検知管の上端まで浸透したら検知管を取り出し、変色層の先端の目盛で試料液の塩化物含有量を読み取る。
【0020】
図1に示すように、転がり軸受を大気中もしくは密封容器中で保管しても、塩化物が付着しているのがわかる。尚、軸受に付着している単位面積当たりの残留塩化物イオン量をV、塩化物イオンの付着量をT、塩化物イオン量測定時に使用した軸受の測定箇所表面積をSとし、下記式から算出した。
V=T/S
【0021】
そして、付着した塩化物イオンが転がり軸受の発錆に影響するため、単位面積当りの塩化物イオン量を0.2?10ng/mm^(2)に抑える。
【0022】
防錆油としては、ベトツキが生じ難くて作業性に優れ、且つ、付着量のコントロールがし易い防錆油であれば特に限定されないが、例えば、ペトロラタムを含まない防錆油を使用することが好ましい。また、防錆油の付着量を容易にコントロールするために、防錆油の粘度を10cst以上60cst以下とすることが好ましい。
【0023】
また、防錆油の付着方法としては、膜厚を調整できれば特に限定はないが、例えば、遠心脱油法やエアーブロー法、真空加熱法が挙げられる。特に、防錆油を均等に付着させるためには、エアーブロー法を用いることが好ましい。
【0024】
防錆油の付着量は、平均膜厚で4.5?10μmとする。平均膜厚が4.5μm未満では、防錆性能を長期間維持するのが困難になる。また、防錆油はグリースと反応して結晶析出を起こして音響特性を低下させるため、防錆油の付着量が平均膜厚10μmを超えるとグリースとの反応が起こり易くなる。
【0025】
気化性防錆フィルムとしては、ポリエチレンフィルム等の樹脂性フィルムに、有機カルボン酸アミン塩、リン酸アミン塩、炭酸アミン塩、複素環式アミン塩等の防錆剤が含有されたものを使用することができる。防錆剤のより具体的な例としては、ジシクロヘキシルアンモニウムナイトライト、ジシクロヘキシルアンモニウムカプリレート、シクロヘキシルアミンカーバメート、シクロヘキシルアミンンラウレート、ジイソプロピルアンモニウムナイトライト、ニトロナフタリンアンモニウムナイトライト、安息香酸アンモニウム、シクロヘキシルアミン安息香酸塩、ジシクロヘキシルアミンリン酸塩等が挙げられる。また、気化性防錆フィルムは、転がり軸受を収容して減圧状態を保持するために、図1?5にも示すように、袋状に加工したものを用いることが好ましい。
【0026】
また、気化性防錆フィルムは透明であることが好ましく、透明にすることで包装状態において刻印等の確認ができる。例えば、寸法差等の検査成績等を軸受に直接レーザーマーカー等で印字しておけば、軸受を汚さずにこれらを確認できる。特に、外輪端面、内輪端面あるいは外輪外径面等に印字しておくと、より容易に確認できる。
【0027】
更に、気化性防錆フィルムと軸受との間を減圧して密封状態とする。そして、真空引きした減圧状態を保持するために、ヒートシール等によりシールする。
【0028】
このような包装により、保管時や輸送時において転がり軸受の発錆、更には大気中の異物の付着を確実に防止することができる。また、洗浄工程や脱脂工程が不要となり、グリースを充填したときにも防錆油による影響がより少なくなり、潤滑性を良好に維持することができる。
【0029】
上記の包装は、内輪、外輪及び転動体で形成される軸受内部空間にグリースを充填した状態でも、グリースを充填する前の状態であってもよい。グリースを充填した状態で包装することにより、使用前のグリース充填工程も不要になる。尚、気化性防錆フィルムと軸受との間が減圧状態であるため、内外輪間に包装フィルムが凹状に入り込み、搬送時に振動を受けた場合でもグリースが流出することはない。
【0030】
本発明において転がり軸受の種類には制限はなく、例えば、図2に示すようなアンギュラ玉軸受1の包装に適用することができる。即ち、製造直後のアンギュラ玉軸受1を水置換型洗浄液で洗浄して塩化物イオン及び硫酸イオンを除去し、防錆油を平均膜厚4.5?10μmにて付着した後、気化性防錆フィルム10からなる袋に入れ、真空引きしてヒートシール等により封止する。尚、図中の符号11はシール部である。
【0031】
同様に、図3に示すように、単列円筒ころ軸受2の包装にも適用することができる。
【0032】
また、図4に示すように、単列円筒ころ軸受2の内輪2A、円筒ころ2B及び保持器2Cを組み立てた内輪側部材と、外輪2Dとを別々の気化性防錆フィルム10からなる袋に入れてもよい。内輪側部材と外輪2Dとを別々に保管することにより、軸受組込み直前まで密封状態を保持でき、大気中の異物の付着や発錆をより効果的に抑制することができる。尚、このように内輪側部材と外輪2Dとを別々に包装する場合は、グリースを充填しない状態で行う。
【0033】
更には、図5に示すように複列円筒ころ軸受3の包装や、図6に示すように複列ころ軸受3の内輪3A,円筒ころ3B及び保持器3Cを組み立てた内輪側部材と、外輪3Dとを別々の気化性防錆フィルム10からなる袋に入れて密封してもよい。
【実施例】
【0034】
以下に試験例を挙げて本発明を更に説明するが、本発明はこれにより何ら制限されるものではない。
【0035】
(試験例1:防錆性試験)
組み立て直後の呼び番号7008CTYNDBLP4のアンギュラ玉軸受(内径:40mm、外径:68mm、幅:15mm)を用意し、水置換型洗浄剤(アクア化学(株)製「アクアソルベント」)で洗浄して表面の塩化物イオン及び硫酸イオンを除去した。次いで、エアーブロー法により、軸受全面に、防錆剤としてペトロラタムを含まない潤滑油(JX日鉱日石エネルギー(株)製「アンチラストP-2810」;粘度:12cst)を、その付着量を変えて付着した。そして、気化性防錆フィルム(アイセロ化学社製「ボーセロン」)からなる袋に入れ、真空引きした後にヒートシールにより密封して試験体とした。尚、防錆油の平均膜厚(t)は、防錆油の付着量をΔS、転がり軸受の転動部材(外輪、内輪、保持器、転動体)の全表面積をSとし、下記式から算出した。また、付着量(ΔS)は、防錆油の付着前後の重量差(M)を測定し、防錆油の比重(ρ)で除して得られる。
t=ΔS/S (ただし、ΔS=M/ρ)
【0036】
そして、各試験体を50℃-90%RHの高温高湿の環境に静置して、錆が発生するまでの期間を比較した。50℃-90%RHの環境では、日本の平均気温・湿度である20℃-70%RHに静置した場合と比較して、発錆において約30倍の加速効果があり、同図には相当年数を併記した。結果を図7に示すが、防錆油の付着量が平均膜厚4.5μmを下回ると、包装時における防錆性能が著しく低下することが分かる。この結果より、防錆油の付着量を平均膜厚4.5μm以上にすることで、優れた防錆性能が長期間維持できることが分かる。
【0037】
(試験例2:グリース保持性試験)
試験例1で作製した試験体を開封し、内輪、外輪及び玉で形成される軸受内部空間にグリース(日本精工(株)製MTE)を1.1g(軸受内部空間容積の15%)封入して試験軸受を作製した。そして、図8に示す試験機を用いて、下記に示す条件にて24時間回転させた後、グリース残存率を測定した。また、比較のために、洗浄・脱脂し、防錆油の付着のない同軸受にグリースを封入して比較用試験軸受を作製し、同様にしてグリース残存率を測定した。尚、グリース残存率とは、グリースを封入した状態の回転前の軸受重量(M1)と回転後の軸受重量(M2)との差を、グリース封入量(M3)で除した値を百分率で表し、100から引いた値であり、グリース残存率が低いとグリース寿命が短くなってしまう。
・組込時予圧:120N
・回転数:10000min^(-1)(dm・n=54×10^(4))
・運転姿勢:立形
・駆動方式:ベルト駆動
・外筒冷却:なし
【0038】
結果を図9に示すが、平均膜厚10μmまでは、比較用試験軸受のグリース残存率99%に対し平均97%あり、軸受を洗浄・脱脂した後にグリース封入を行う従来の使用方法と同等のグリース保持性を有することが分かる。一方で、平均膜厚15μm以上の場合はグリース残存率が低下傾向にある。この結果より、防錆油の付着量を平均膜厚10μm以下にすることで、従来と同等のグリース保持性、ひいては潤滑寿命を保つことができることが分かる。
【0039】
(試験例3:グリース析出試験)
呼び番号6202の深溝玉軸受を水置換型洗浄剤で洗浄した後、防錆油を平均膜厚が10μmとなるように付着した後、グリース(日本精工(株)製MTE、MTS、NOKクリューバー(株)製イソフレックスNBU15)を封入した試験軸受と、洗浄・脱脂し、防錆油を付着することなくグリースを封入した比較用試験軸受とを各10個ずつ計60個作製した。
【0040】
そして、各試験軸受を恒温槽に入れ、数時間ごとに温度を「0℃⇒30℃⇒60℃」に変えるヒートサイクルを7回繰り返した後に、ノイズカウント測定を一回実施し、この測定を計4回行った。軸受のヒートサイクル前後におけるノイズカウントは、公知のアンデロン装置(音響測定装置)に搭載されたノイズテスタを用いて測定した。
【0041】
結果を図10に示すが、試験軸受と比較用試験軸受とで、初期のノイズカウント数とヒートサイクル4回後のノイズカウント数に有意差は見られなかった。この結果より、防錆油の付着量を平均膜厚で10μm以下にすることにより、グリースの反応による結晶析出が起こらないことが分かる。
【0042】
(試験例4:軸受昇温試験)
試験例1において防錆油の付着量を平均膜厚10μmに調整した試験体を開封し、グリース(日本精工(株)製MTE)を1.1g(軸受内部空間容積の15%)封入して試験軸受を作製した。また、比較のために、洗浄・脱脂後に、防錆油を付着することなくグリースを封入した比較用試験軸受を作製した。そして、各試験軸受を試験例2で用いた試験装置を用い、下記条件にて回転させ、そのときの外輪温度を測定した。
・組込時予圧:120N
・回転数:最大12000min^(-1)(dm・n=65×10^(4))
・運転姿勢:立形
・駆動方式:ベルト駆動
・外筒冷却:なし
【0043】
結果を図11に示すが、平均膜厚10μmの防錆油を付着した試験軸受と、比較用試験軸受とで、昇温特性に有意差は見られなかった。この結果からも、防錆油の付着量を平均膜厚で10μm以下にすることにより、従来と同等の昇温特性を保てることが分かる。
【0044】(削除)
【0045】(削除)
【0046】(削除)
【0047】(削除)
【0048】(削除)
【0049】(削除)
【0050】(削除)
【0051】
本発明を詳細にまた特定の実施態様を参照して説明したが、本発明の主旨と範囲を逸脱することなく様々な変更や修正を加えることができることは当業者にとって明らかである。
本出願は、2013年5月31日出願の日本特許出願(特願2013-115810)に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。
【産業上の利用可能性】
【0052】
本発明は、工作機械用軸受(特に、工作機械主軸用軸受)の保管、輸送に適する。
【符号の説明】
【0053】
1 アンギュラ玉軸受
2 単列円筒ころ軸受
2A 内輪
2B 円筒ころ
2C 保持器
2D 外輪
3 複列円筒ころ軸受
3A 内輪
3B 円筒ころ
3C 保持器
3D 外輪
10 気化性防錆フィルム
11 シール部
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】(削除)
【請求項2】(削除)
【請求項3】
内輪と、外輪と、前記内輪及び前記外輪との間に保持器により転動自在に保持された複数の転動体とを備える転がり軸受において、
軸受全面から塩化物イオン及び硫酸イオンが除去され、平均膜厚4.5?10μmの防錆油が付着されているとともに、
内輪と外輪と転動体とで形成される軸受内部空間にグリースを充填した状態で、軸受全体が気化性防錆フィルムで被覆され、かつ、前記気化性防錆フィルムと軸受との間が減圧状態に保持されていることを特徴とする転がり軸受。
【請求項4】(削除)
【請求項5】(削除)
【請求項6】
軸受構成部材を組み立てた後の転がり軸受を包装する方法であって、
軸受全面から塩化物イオン及び硫酸イオンを除去した後、防錆油を4.5?10μmの平均膜厚で付着させ、
防錆油を付着した後、内輪と外輪と転動体とで形成される軸受内部空間にグリースを充填し、軸受全体を気化性防錆フィルムで被覆するとともに、前記気化性防錆フィルムと軸受との間を減圧状態に保持することを特徴とする転がり軸受の包装方法。
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
審理終結日 2019-05-27 
結審通知日 2019-05-30 
審決日 2019-06-11 
出願番号 特願2014-557639(P2014-557639)
審決分類 P 1 41・ 857- Y (F16C)
P 1 41・ 851- Y (F16C)
P 1 41・ 853- Y (F16C)
最終処分 成立  
前審関与審査官 前田 浩  
特許庁審判長 田村 嘉章
特許庁審判官 藤田 和英
尾崎 和寛
登録日 2017-08-04 
登録番号 特許第6183378号(P6183378)
発明の名称 転がり軸受及びその包装方法  
代理人 松山 美奈子  
代理人 松山 美奈子  

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