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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 取り消して特許、登録 F16L
管理番号 1354720
審判番号 不服2018-11944  
総通号数 238 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2019-10-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2018-09-06 
確定日 2019-09-20 
事件の表示 特願2018- 26012号「管接続構造の製造方法」拒絶査定不服審判事件〔令和 1年 8月29日出願公開、特開2019-143660号、請求項の数(1)〕について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。 
理由 第1 手続の経緯
本願は、平成30年2月16日の出願であって、平成30年3月15日付けで拒絶理由通知がされ、平成30年5月8日付けで意見書及び手続補正書が提出され、平成30年6月12日付けで拒絶査定(原査定)がされ、これに対し、平成30年9月6日に拒絶査定不服審判の請求がされたものである。

第2 原査定の概要
原査定(平成30年6月12日付け拒絶査定)の概要は次のとおりである。
本願請求項1に係る発明は、以下の引用文献1、2に基づいて、その発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下「当業者」という。)が容易に発明できたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

引用文献等一覧
1.特開平9-250663号公報
2.米国特許出願公開第2009/0014121号明細書

第3 本願発明
本願請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、平成30年5月8日付けの手続補正で補正された特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定される発明であり、本願発明は以下のとおりの発明である。

「【請求項1】
先端部を拡径してなるソケット部(21)を有し、ソケット部(21)の側面にシール部材導入口(23)が設けられた継手管(20)と、先端部の途中に外方に膨出してなる環状の膨出部(11)を有する接続管(10)と、を準備し、
ソケット部(21)の先端部が膨出部(11)を跨ぎ、かつ接続管(10)の先端面がソケット部(21)の内奥部の壁部(22)に突き当たるように、接続管(10)をソケット部(21)に挿入する工程と、
膨出部(11)を跨いだソケット部(21)の先端部を接続管(10)の外周部に圧着する工程と、
シール部材導入口(23)を通して、ソケット部(21)と接続管(10)との間の隙間に液状又はゲル状のシール部材(30)を導入する工程と、
ソケット部(21)と接続管(10)との間の隙間に導入されたシール部材(30)を硬化させ、前記隙間に筒状のシール部材(30)を形成する工程と、を備えることを特徴とする管接続構造の製造方法。」

第4 引用文献、引用発明等
1.引用文献1について
(1) 原査定の拒絶の理由に引用された上記引用文献1には、図面とともに次の事項が記載されている(下線は、当審で参考のために付与したものである。)。
「【請求項4】 予め鍛造品を素材として頭部内部の環状凹溝、該凹溝に連る両側の貫孔、該貫孔の外側孔周部での平行な平坦座面および周側部に一体に突出した枝管での前記凹溝に貫通する段付き組付け孔をそれぞれ成形加工した後、アイジョイント本体のなす前記枝管部を組付け孔部への芯金の押圧挿入により拡径せしめ、次いで他方の金属管の端部附近に先端部からのパンチ加工によって押圧成形した少なくとも1つの環状突起部に弾性シールリング部材を組込んだ原径のままの接続端部を前記アイジョイント本体のなす組付け孔部に挿着せしめ、しかる後に前記組付け孔の段部に前記金属管の先端部を当接せしめると共に、前記枝管の端部附近をカシメして前記接続端部を押圧して連結せしめてなることを特徴とするアイジョイントと細径金属管との連結方法。」 (【特許請求の範囲】)
「【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このような従来の技術においては、ロー熔着(W)により著しく作業性の低下を招くばかりでなくその不確実によってしばしば洩れを生ずることとなり、また該ロー熔着作業時の手炙りによる過熱によって接続部附近の金属管(P1)側に加振状態下での配設にあって亀裂、破損を生ぜしめる問題を有するものであった。また、ロー熔着(W)に関連して予め耐食鍍金或いは樹脂コート処理を施したアイジョイント本体(21)並びに金属管(P1)の使用を不可能となし、ロー熔着作業後にその処理を施すことを余儀なくされるため、すでに複雑な曲げ形状に成形された金属管(P1)の状態にあっては、その処理性が阻害され、且つ鍍金膜厚或いはコート被膜膜厚を不均一となす等の問題があった。
【0004】本発明は従来技術の有する前記問題に鑑みてなされたものであり、従来技術でのロー熔着作業を一切不要となしてその作業上の煩わしさをなくすと共に、接続端部附近での機械的性質の劣化による亀裂、破損の生ずる憂いをなくし、また予め鍍金処理或いは樹脂コートの被膜処理を施したアイジョイント本体並びに金属管の使用を可能となして著しく生産性を向上せしめ、軸方向や周方向への移動なしに確実に接続することができ、更にアイジョイント本体のなす幅厚以上の管径を有する金属管の接続を可能となすことのできるアイジョイントと細径金属管との接続構造およびその連結方法を提供することを目的とするものである。」
「【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明すれば、図1は本発明のアイジョイントと細径金属管との連結方法による接続構造の縦断面図、図2は他の実施例の同上図1相当図、図3は更に他の実施例の同上図1相当図、図4は更に別の実施例の図3相当図、図5は本発明の連結方法に関連するアイジョイント本体側の枝管の拡径成形時の状態を示す一部切欠き断面図、図6は金属管側での環状凹部成形時の状態を示す一部切欠き断面図、図7は同じく金属管側での環状突起部成形時の一部切欠き断面図、図8は2つ以上の環状凹部成形時の半截拡大断面図であって、(1)は鍛造品を素材としたアイジョイント本体であり、頭部内部の環状凹溝(2)、該凹溝に連る両側の貫孔(3)、該貫孔の外側孔周部での平行な平坦面(3′)、(3′)および周側部に一体に突出した枝管(1′)側の前記凹溝(2)に貫通し、且つ段部(4′)を有する段付き組付け孔(4)をそれぞれ成形加工してなるものである。
【0009】次いで好ましくはこのように構成されたアイジョイント本体(1)の前記枝管(1′)部を組付け孔(4)へ芯金(9′)を押圧、挿入することによって拡径するものである。尚、図5における(9)はアイジョイント本体(1)の頭部セット時の割り型チャックである。また素材重量が嵩み、切削工数も多いが、素材の鍛造時に枝管(1′)を大径にしておいてもよい。
【0010】(P)は管径20m/m程度以下の比較的細径からなる金属管であって、該金属管(P)の端部附近に、図6に示すように保持チャック(10)で保持されてロール具(10′)により転造加工されて成形された1つ又は2つの環状凹部(6)に、図1及び図2のように弾性シールリング部材(5)を組込んでなる拡径した接続端部(P′)を有するものである。
【0011】また金属管(P)の端部附近に、図7に示すようにチャック(11)により固定された金属管(P)の先端部(P″)側をパンチ具(11′)により押圧加工することによって成形された1つの環状突起部(7)に、或いは図8のように図7による成形後に、溝付きチャック(12)により再度固定してパンチ具(12′)により押圧加工することにより成形された2つの環状突起部(7)に、図3及び図4のように弾性シールリング部材(5)を組込んだ原径のままの接続端部(P′)を有するものであってもよい。尚図3において(9)はブッシュ部材である。
【0012】そして、前記した拡径した接続端部或いは原径のままの接続端部を前記組付け孔(4)部に挿着せしめた状態をもって前記組付け孔(4)の段部(4′)に前記金属管の先端部(P″)を当接せしめると共に、シールリング部材(5)を押圧、密合させ、枝管(1′)の端部側をカシメ(8)により前記接続端部(P′)を押圧して連結構成せしめてなるものである。」
「【符号の説明】
1 アイジョイント本体
1′ 枝管
2 環状凹溝
3 貫孔
3′、3′ 平坦座面
4 組付け孔
4′ 段部
5 シールリング部材
6 環状凹部
7 環状突起部
8 カシメ
9 ブッシュ部材
P 金属管
P′ 接続端部
P″ 先端部」
「図3


「図4


「図5


「図6


「図7


「図8


(2) 引用発明
上記(1)記載事項を総合し、図3に記載されたものに着目すると、上記引用文献1には次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されていると認められる。
「予め鍛造品を素材として頭部内部の環状凹溝、該凹溝に連る両側の貫孔、該貫孔の外側孔周部での平行な平坦座面および周側部に一体に突出した枝管での前記凹溝に貫通する段付き組付け孔をそれぞれ成形加工した後、アイジョイント本体のなす前記枝管部を組付け孔部への芯金の押圧挿入により拡径せしめ、次いで他方の金属管の端部附近に先端部からのパンチ加工によって押圧成形した少なくとも1つの環状突起部に弾性シールリング部材を組込んだ原径のままの接続端部を前記アイジョイント本体のなす組付け孔部に挿着せしめ、しかる後に前記組付け孔の段部に前記金属管の先端部を当接せしめると共に、前記枝管の端部附近をカシメして前記接続端部を押圧して連結せしめ、前記接続端部にブッシュ部材を備える、アイジョイントと細径金属管との連結方法。」
2.引用文献2について
(1) 原査定の拒絶の理由に引用された上記引用文献2には、図面とともに次の事項が記載されている。
「The invention is a pipe joint that is particularly suitable for joining pipes composed of materials having a low surface energy and excellent resistance to solvents. The major components are an extrudable adhesive; a first pipe having a socket with an inside diameter, where said socket has a mouth, a self-centering bottom, and a substantially cylindrical wall with an inlet, an outlet, and an inner annular channel; a second pipe having an insertion section with an end and an outer annular channel, said second pipe having an outside diameter that is less than the inside diameter of the socket, where the difference in diameters defines a cap and where the outer annular channel lines up with the inner annular channel therein forming an interlocking keyway; and a flanged annular ring, where said annular ring has an inside diameter that enables it to be slid over the second pipe and a thickness that is comparable to the gap, and where the flange has a width that is sufficient to cap the mouth of the socket. When fully formed, the adhesive has changed to a solid material that substantially fills the gap and the interlocking keyway, and serves as a mechanical key in the interlocking keyway. The adhesive is preferably an alkyl borane adhesive 」(要約。翻訳:本発明は、低表面エネルギーと溶剤に優れた耐性を有する材料からなる管を接合するのに特に適した管継手である。主要な構成成分は、押し出し可能な接着剤と、自己調心機能を有する底部、入口、出口及び内部環状溝を有する実質的に円筒形の壁を備えたソケットを有する第1のパイプと、端部及び外側環状流路を備えた挿入部を有する第2のパイプで、ソケットの内径よりも小さい外径を有し、直径の差は、キャップを画成し、そして外側環状チャネルは、内側環状チャネルと連結キー溝を形成する前記第2のパイプと、フランジ状環状リングとであり、前記環状リングは、第2のパイプ上をスライドすることを可能にする内径およびギャップに匹敵する厚みを有し、フランジは、ソケットの口部をキャップをするのに十分な幅を有している。完全に形成された場合、接着剤が間隙と連動キー溝を実質的に充填する固体材料に変換されており、連動キー溝でメカニカルキーとして機能する。接着剤は、アルキルボラン接着剤であることが好ましい。)
「[0002]1. Field of the Invention
[0003]The invention relates generally to a method for joining pipes, and more particularly to a method and a system for joining pipes comprised of low surface energy materials, such as HDPE (high density polyethylene), PEX (cross linked polyethylene), and PVDF (polyvinylidene difluoride). Low energy surface materials are generally to be referred to as olefinic materials within the scope of the disclosure and claims of this application.」(翻訳:1. 発明の分野
本発明は、一般に、パイプの接合方法に関し、特に、低表面エネルギー材料からなるパイプの接合システムは、HDPE(高密度ポリエチレン)、PEX(架橋ポリエチレン)、PVDF(ポリフッ化ビニリデン:polyvinylidene difluoride)に関するものである。低エネルギー表面の材料は、一般的には、本開示の範囲及び本出願の特許請求の範囲内で、オレフィン系材料と呼ぶことにする。」
「[0017]The invention, in the broadest sense, is a pipe joint that is particularly suitable for joining non-metallic pipes. Examples of non-metallic materials used in the fabrication of pipes are PVC, chlorinated PE, vinyl acetate, PVDC, CPVC, silicone, ABS, acrylic polymers, fluorinated polymers such as PVDF (polyvinylidene difluoride), EPDN, and olefinic pipe materials. Olefinic pipes are commonly formed from HDPE, PEX (e.g., cross-linked polyethylene, a.k.a., ionomers), polypropylene and PTFE (e.g., polytetrafluoroethylene). As discussed in the Background, joining non-metallic pipes with an adhesive is especially difficult for olefinic pipes, as these pipes are comprised of low surface energy polymers that are substantially impervious to solvents.」(翻訳:本発明は、最も広い意味で、ある非金属製のパイプを接合するのに特に適した管継手である。パイプの製造に使用される非金属材料の例としては、PVC、塩素化ポリエチレン、酢酸ビニル、PVDC、CPVC、シリコーン、ABS、アクリル系ポリマー、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)のようなフッ素化ポリマー、EPDN及びオレフィンの管材料である。オレフィンのパイプは、一般に、HDPE、PEX(架橋ポリエチレン、別名、アイオノマー)、ポリプロピレン及びPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)から形成されている。発明の背景で論じたように、接着剤で非金属製のパイプを連結することは、オレフィンのパイプに対して、特に難しい。なぜなら、これらパイプは、溶剤に対して実質的に不透過性の低表面エネルギーのポリマーから構成されるからである。)
「[0019]The pipe joint is comprised of: an extrudable adhesive; a first pipe having a socket with an inside diameter, where the socket has a mouth, a self-centering bottom, and a substantially cylindrical wall with an inlet, an outlet, and an inner annular channel; a second pipe with an insertion section having an end and an outer annular channel, where said second pipe has an outside diameter that is less than the inside diameter of the socket, where the difference in diameters defines a gap, and where the outer annular channel aligns with the inner annular channel therein forming an interlocking keyway; a flanged annular ring, where said annular ring has an inside diameter that enables it to be slid over the second pipe and a thickness that is comparable to the gap, and where the flange has a width that is sufficient to cap the mouth of the socket; and where, when the joint is fully formed, the adhesive has changed to a solid material that substantially fills the gap and the interlocking keyway, and serves as a mechanical key in the interlocking keyway.」(翻訳:管継手は、押出可能な接着剤と、内側直径を有するソケットで、自己調心の底部と、入口、出口及び内部環状溝を有する実質的に円筒形の壁とを備えたソケットを有する第1のパイプ(1)と、外側の環状チャネルとを有する挿入部分を備えた第2のパイプであり、ソケットの内径よりも小さい外径を有し、直径の差は、ギャップを形成し、外側環状チャンネルは、内部環状溝とキー溝を形成する前記第2のパイプと、第2のパイプ上をスライドすることを可能にする内径およびギャップに匹敵する厚さを有し、フランジは、ソケットの口部にキャップをするのに十分な幅を有しているフランジの環状リングと、から構成されており、接合部が完全に形成されると、接着剤は隙間と連動キー溝を実質的に充填する固体材料に変化し、機械的キーとして作用する。」
「[0023]FIG. 2 is longitudinal cross-sectional view of the pipe joint as it is being filled with an extrudable adhesive. The joint is secured with a clamp;」(翻訳:図2は、押し出し成形可能な接着剤で充填されている管継手の縦断面図である。接合部は、クランプを用いて固定されている。)
「[0030]The invention, as illustrated in the drawings is a pipe joint 10. Referring to FIG. 1, the joint 10 has a first pipe 12 having a socket 20 with an inside diameter, where the socket 20 has a mouth 19 (as shown in FIG. 5), a self-centering bottom 25, and a substantially cylindrical wall 13 with an inlet 28, an outlet 26, and an inner annular channel 62 (also shown in ghost in FIG. 3); a second pipe 14 with an insertion section 21 having a squared-off end 15 and an outer annular channel 61, where said second pipe has an outside diameter that is less than the inside diameter of the socket 20, where the difference in diameters defines a gap 60 and where the outer annular channel 61 aligns with the inner annular channel 62 therein forming an interlocking keyway 65. The inner annular channel 62 and the outer annular channel 61 are substantially deformations in the wall of the socket or the insertion section, respectfully, where a portion of the wall is cutaway or molded into the piece. A flanged annular ring 50 centers the insertion section 21 of the pipe 14. As can be seen in FIG. 4 and FIG. 5, the flanged annular ring 50 has an inside diameter that enables it to be slid over the second pipe 14 and a thickness 54 that is comparable to the gap 60. The flange 52 of the flanged annular ring 50 has a width that is sufficient to cap the mouth 19 of the socket 20.」(翻訳:本発明は、図面に示されているように、管継手10である。図1によると、継手10は、内径を有するソケット20で、口金19(図5に示す)、自己調心機能を有する底部25と、入口28、出口26及び環状のチャンネル62(図3中の破線で示される)を有する略円筒状の壁13とを備えている第1のパイプ12と、第2のパイプで、方形化端部15及び外側環状チャネル61を有する挿入部21を備えた第2パイプ14とを有している。そこでは、第2のパイプは、ソケット20の内径よりも小さい外径を有し、直径の差は、ギャップ60を画成し、そして外側環状チャネル61は、内側環状チャネル62と整列され、連結キー溝65を形成している。内側環状チャネル62および外側環状チャネル61は、ソケット、または挿入部の壁の変形を実質的に存在させ、壁の一部が切断または部品に成形される。環状リング50は、パイプ14の挿入部21をセンタリングする。図4および図5に見られるように、環状リング50は、隙間60に匹敵する第2の管14および厚さ54上を摺動することを可能にする内径を有している。フランジ付き環状リング50のフランジ52は、ソケット20の開口部19を封鎖するのに充分な幅を有している。)
「[0034]FIG. 8 is a side view of a coupling joint 11, where two sockets are coupled, and each socket is joined to a pipe. The coupling joint 11 is comprised of an extrudable adhesive (not shown); a first socket 20 having an inside diameter, where said first socket has a mouth (not labeled), a self-centering bottom 24, and a substantially cylindrical wall 13 with an inlet 28, an outlet 26, and an inner annular channel (not shown). There is also a second socket 20’ having an inside diameter, where said second socket has a second mouth 19’, a second self-centering bottom 24’, and a second substantially cylindrical wall 13’ with a second inlet 28’, a second outlet 26’, and a second inner annular channel 62’. The first and second sockets (20 and 20’) are coupled at an angle from 45 to 180 degrees. Additionally, there is a pipe 14 having an insertion section (not visible) with a squared-off end and an outer annular channel. The pipe has an outside diameter that is less than the inside diameter of the first socket, where the difference in diameters defines a first gap and where the outer annular channel lines up with the inner annular channel thereby forming a first interlocking keyway (65 shown in ghost). There is also a second pipe 14’ having an insertion section 21’ with a squared-off end and a second outer annular channel 61’, where said second pipe 14’ has a second outside diameter that is less than the inside diameter of the second socket 20”, where the difference in diameters defines a second gap (not visible) and where the second outer annular channel 61’ lines up with the second inner annular channel 62’ (shown in ghost), therein forming a second interlocking keyway (not shown). The first flanged annular ring 50, where said annular ring has a first inside diameter that enables it to be slid over the pipe and a thickness that is comparable to the first gap, and where the first flange has a width that is sufficient to cap the mouth of the first socket. There is a second flanged annular ring 50’, where said second annular ring has a second inside diameter that enables it to be slid over the second pipe and a thickness 54’ that is comparable to the second gap, and where the second flange has a width 52’ that is sufficient to cap the mouth of the second socket 20’. When the coupling joint 11 is fully formed, the adhesive has changed to a solid material that substantially fills the gap and the first interlocking keyway 65, and serves as a first mechanical key in the first interlocking keyway. When other end of the coupling joint 11 is fully formed, the adhesive has changed to a solid material that substantially fills the gap and the second interlocking keyway, and serves as a second mechanical key in the second interlocking keyway.」(翻訳:図8は、連結継手11の側面図であり、2個のソケットとが連結され、各ソケットは、パイプに接合されている。連結継手11は、押出し加工可能な接着剤(図示せず)と、開口(図示せず)、自己調心機能を有する底部24、入口28、出口26、及び内側環状チャネル(図示せず)を有する略円筒状の壁13を備えた内径を有する第1のソケット20とからなる。また、内径を有する第2のソケット20は、第2の開口19’と、第2の自己調心機能を有する底部24’と、並びに第2の入口28’、第2の出口26’、及び第2の内部環状溝62’とを有する第2の実質的に円筒形の壁13とを備えている。第1及び第2ソケット(20、20’)は、45度から180度の角度で結合されている。さらに、方形化端部と、外側の環状チャネルとを有する挿入部(図示せず)を有するパイプ14である。パイプが第1のソケットの内径よりも小さい外径を有し、直径の差は、第1のギャップを画成し、そして外側環状チャネルは、環状チャネルと並んで、第1の連動キー溝(点線で示された65)を形成する。四角に区切られた端部と第2の外側環状チャネル61’とを備えた挿入部21’を有する第2のパイプ14’は、ソケット20”の内径よりも小さい第2外径を有しているが、直径の差は、第2のギャップ(図示せず)を画成し、そして、第2の外側環状チャネル61’は、第2の環状流路62’(仮想線で示す)と並び、第2の連動キー溝(図示せず)を形成する。第1のフランジの環状リング50は、パイプ上に摺動することを可能にする第1の内径および第1の隙間に相当する厚さを有し、第1のフランジが第1ソケットの口部を封鎖するのに充分な幅を有している。第2のフランジ付きリング50’は、前第2のパイプの上を摺動することを可能にする第2の内径2と、第2の隙間に相当する厚さ54’とを有し、第2のフランジ2のソケット20’の口をキャップするのに十分である幅52’を有している。連結継手11が完全に形成される場合、接着剤は、間隙と第1連動キー溝65を実質的に充填する固体材料に変化しており、第1の連動キー溝に第1の機械的なキーとしての役割を果たす。連結継手11の他方の端部が完全に形成される場合、接着剤は、ギャップと第2の連動キー溝を実質的に充填する固体材料に変化していることから、第2の噛み合いキー溝内に第2の機械的なキーとしての役割を果たす。)
「[0036]The adhesive is selected so that it cures at room temperature in an acceptable time frame. The adhesive is typically a two-part adhesive that is mixed inline, as with a static mixer, as it is injected into the pipe joint. After curing the clamp is removed.」(翻訳:接着剤は、許容可能な時間枠内で室温硬化させるようになっている。接着剤は、スタティックミキサーと同様に、パイプ接合部に注入されるように、典型的には、インライン混合する2液型接着剤。硬化後、クランプは除去される。)


(2) 上記(1)の記載事項から、以下の事項を認めることができる。
ア 引用文献2のパイプの接合方法は、低表面エネルギー材料からなるパイプの接合システムであって、HDPE(高密度ポリエチレン)、材料が、PEX(架橋ポリエチレン)、PVDF(ポリフッ化ビニリデン:polyvinylidene difluoride)等に関するものであること([0003]。以下「技術的事項ア」という。)。
イ 引用文献2のパイプの接合方法は、非金属製のパイプを接合するのに特に適した管継手についてのものであること([0017]。以下「技術的事項イ」という。)。
ウ 引用文献2の図2を参酌すると、接着剤30が押し出し成形可能であり、接着剤は、入口28内に挿入され、出口26から流出し、接着剤30は、連動キー65を形成するチャンネルを通って速く流れ、次いで、出口に向かって長手方向に分配されること([0031]。図2。以下「技術的事項ウ」という。)。
エ 引用文献2の図8を参酌すると、接着剤は、間隙と第1連動キー溝65を実質的に充填する固体材料に変化しており、第1連動キー溝に第1の機械的なキーとしての役割を果たすこと([0034]、図8。以下「技術的事項エ」という。)。

第5 対比・判断
1 対比
本願発明と引用発明とを対比すると、各文言の意味、機能または作用等からみて、引用発明の「拡径せしめ」、「アイジョイント本体」、「環状突起部」、「枝管」、「金属管」、「段部」、「接続端部」及び「先端部」、「弾性シーリング部材」、「カシメして」、「組込んだ」、並びに「連結」は、それぞれ、本願発明の「拡径してなる」 、「継手管(20)」、「環状の膨出部(11)」、「ソケット部(21)」、「接続管(10)」、「壁部(22)」、「先端部」、「シール部材」、「圧着する」、「導入された」及び「導入する」、並びに「接続」に相当する。
引用発明の「予め鍛造品を素材として頭部内部の環状凹溝、該凹溝に連る両側の貫孔、該貫孔の外側孔周部での平行な平坦座面および周側部に一体に突出した枝管での前記凹溝に貫通する段付き組付け孔をそれぞれ成形加工した後、アイジョイント本体のなす前記枝管部を組付け孔部への芯金の押圧挿入により拡径せしめ、」「次いで他方の金属管の端部附近に先端部からのパンチ加工によって押圧成形した少なくとも1つの環状突起部」をなす態様は、管の「連結方法」における準備段階といえるので、本願発明の「先端部を拡径してなるソケット部(21)を有し、ソケット部(21)の側面にシール部材導入口(23)が設けられた継手管(20)と、先端部の途中に外方に膨出してなる環状の膨出部(11)を有する接続管(10)と、を準備し、」とは、「先端部を拡径してなるソケット部(21)を有した継手管(20)と、先端部の途中に外方に膨出してなる環状の膨出部(11)を有する接続管(10)と、を準備し、」との限りで一致する。
引用発明の「環状突起部に弾性シールリング部材を組込んだ原径のままの接続端部を前記アイジョイント本体のなす組付け孔部に挿着せしめ、しかる後に前記組付け孔の段部に前記金属管の先端部を当接せしめる」ことは、「連結方法」の工程として捉えることができ、また、引用文献1の図3の連結状態も参酌すると、引用発明の前記工程は、本願発明の「ソケット部(21)の先端部が膨出部(11)を跨ぎ、かつ接続管(10)の先端面がソケット部(21)の内奥部の壁部(22)に突き当たるように、接続管(10)をソケット部(21)に挿入する工程」に相当する。
引用発明の「前記枝管の端部附近をカシメして前記接続端部を押圧して連結せしめ」ることは、「連結方法」の工程として捉えることができ、本願発明の「膨出部(11)を跨いだソケット部(21)の先端部を接続管(10)の外周部に圧着する工程」に相当する。
また、引用発明は、「少なくとも1つの環状突起部に弾性シールリング部材を組込んだ原径のままの接続端部を前記アイジョイント本体のなす組付け孔部に挿着せしめ」るので、シール部材をアイジョイント本体に導入しているのいえるので、本願発明の「シール部材導入口(23)を通して、ソケット部(21)と接続管(10)との間の隙間に液状又はゲル状のシール部材(30)を導入する工程」と、「シール部材(30)を導入する工程を備える」限りで一致する。
さらに、引用発明の「アイジョイントと細径金属管との連結方法」は、アイジョイント本体と枝管を準備し、各工程を経て連結させるものであることを踏まえると、当該態様は、管を接続させる接続構造の製造方法ともいえるので、本願発明の「管接続構造の製造方法」に相当する。
したがって、本願発明と引用発明との間には、次の一致点、相違点があるといえる。

(一致点)
「先端部を拡径してなるソケット部を有した継手管と、先端部の途中に外方に膨出してなる環状の膨出部を有する接続管と、を準備し、
ソケット部の先端部が膨出部を跨ぎ、かつ接続管の先端面がソケット部の内奥部の壁部に突き当たるように、接続管をソケット部に挿入する工程と、
膨出部を跨いだソケット部の先端部を接続管の外周部に圧着する工程と、
シール部材を導入する工程と、を備える管接続構造の製造方法。」

(相違点)
本願発明は、「ソケット部(21)の側面にシール部材導入口(23)が設けられ」、「シール部材導入口(23)を通して、ソケット部(21)と接続管(10)との間の隙間に液状又はゲル状のシール部材(30)を導入する工程」及び「ソケット部(21)と接続管(10)との間の隙間に導入されたシール部材(30)を硬化させ、前記隙間に筒状のシール部材(30)を形成する工程」を備えるのに対して、引用発明は、「弾性シーリング部材」を備えるものの、本願発明のような上記構成は備えていない点。
2 相違点についての判断
上記相違点について検討すると、「第4 引用文献、引用発明等」の「2.引用文献2について」に記載のとおり、引用文献2には、「接着剤30が押し出し成形可能であり、接着剤は、入口28内に挿入され、出口26から流出し、接着剤30は、連動キー65を形成するチャンネルを通って速く流れ、次いで、出口に向かって長手方向に分配されること」(技術的事項ウ)、及び「接着剤は、間隙と第1連動キー溝65を実質的に充填する固体材料に変化しており、第1連動キー溝に第1の機械的なキーとしての役割を果たすこと」(技術的事項エ)という事項が記載されている。
しかしながら、上記技術的事項ウ及びエは、上記技術的事項ア及びイによると、「引用文献2のパイプの接合方法は、低表面エネルギー材料からなるパイプの接合システムであって、HDPE(高密度ポリエチレン)、材料が、PEX(架橋ポリエチレン)、PVDF(ポリフッ化ビニリデン:polyvinylidene difluoride)等に関するものであること」、「引用文献2に記載の発明は、非金属製のパイプを接合するのに特に適した管継手についてのものであること」であり、非金属製の管を対象とした接合についてのものである。
一方、引用発明は、金属管であるものを前提に、カシメして連結するものであり、また、引用文献1には、「従来技術でのロー熔着作業を一切不要となしてその作業上の煩わしさをなくすと共に、接続端部附近での機械的性質の劣化による亀裂、破損の生ずる憂いをなく」すことを目的とするものである(【0004】)。
さらに、引用文献2には、「完全に形成された場合、接着剤が間隙と連動キー溝を実質的に充填する固体材料に変換されており、連動キー溝でメカニカルキーとして機能する。」とあるように「キー溝」を設けており、加えて、「接着剤は、許容可能な時間枠内で室温硬化させるようになっている。接着剤は、スタティックミキサーと同様に、パイプ接合部に注入されるように、典型的には、インライン混合する2液型接着剤。硬化後、クランプは除去される。」(【0036】)とあるように、所定時間、クランプで保持する必要のあるものと認められる。
そうすると、引用発明とは、対象とする管の材料が異なり、さらに、管接続構造の工程の作業上の煩わしさの観点から、より簡易とはいえない、引用文献2に記載の技術的事項ウ及びエを、引用発明に適用することに、動機付けがあるとはいうことができない。
したがって、本願発明は、当業者であっても、引用発明及び引用文献2に記載された技術的事項に基いて容易に発明できたものとはいえない。

第6 むすび
以上のとおり、本願発明は、当業者が引用発明及び引用文献2に記載された技術的事項に基いて容易に発明をすることができたものではない。したがって、原査定の理由によっては、本願を拒絶することはできない。
また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
 
審決日 2019-09-10 
出願番号 特願2018-26012(P2018-26012)
審決分類 P 1 8・ 121- WY (F16L)
最終処分 成立  
前審関与審査官 西塚 祐斗柳本 幸雄大谷 光司  
特許庁審判長 松下 聡
特許庁審判官 山崎 勝司
槙原 進
発明の名称 管接続構造の製造方法  
代理人 須藤 克彦  
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