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審決分類 審判 訂正 5項独立特許用件 訂正する G07G
審判 訂正 4号2号請求項の限定的減縮 訂正する G07G
審判 訂正 特174条1項 訂正する G07G
管理番号 1355135
審判番号 訂正2019-390075  
総通号数 239 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2019-11-29 
種別 訂正の審決 
審判請求日 2019-06-28 
確定日 2019-08-21 
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第5928626号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 特許第5928626号の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項1?5について訂正することを認める。 
理由 第1 手続の経緯
本件訂正審判の請求に係る特許第5928626号の請求項1?5に係る特許についての出願は、平成24年8月20日に出願された特願2012-181734号(優先権主張 平成24年1月25日 平成24年4月27日)の一部を平成27年3月18日に新たな特許出願としたものであって、平成28年5月13日に特許権の設定登録がされ、その後、令和1年6月28日に本件訂正審判の請求がされたものである。

第2 審判請求の趣旨
本件訂正審判の請求の趣旨は、特許第5928626号の特許請求の範囲を、本件審判請求書に添付した訂正特許請求の範囲のとおり訂正することを認める、との審決を求めるものである。

第3 本件訂正の内容
本件訂正審判は、特許請求の範囲の全体について訂正をするものであり、本件訂正審判の請求に係る訂正(以下「本件訂正」という。)の内容は、次のとおりである(下線は訂正箇所を示す。)。
1 訂正事項1
特許請求の範囲の請求項1に、「顧客の購入対象の商品を登録する登録装置と、」とあるのを、「顧客の購入対象の商品を店員が登録する登録装置と、」に訂正する(請求項1の記載を引用する請求項2も同様に訂正する)。

2 訂正事項2
特許請求の範囲の請求項1に「前記商品の登録データに基づいて精算を行う複数の精算装置」とあるのを、「前記商品の登録データに基づいて顧客が自ら操作して精算を行う複数の精算装置」に訂正する(請求項1の記載を引用する請求項2も同様に訂正する)。

3 訂正事項3
特許請求の範囲の請求項3に「顧客の購入対象の商品を登録する登録手段と、」とあるのを、「顧客の購入対象の商品を店員が登録する登録手段と、」に訂正する(請求項3の記載を引用する請求項4も同様に訂正する)。

4 訂正事項4
特許請求の範囲の請求項3に「前記商品の登録データに基づいて精算を行う複数の精算装置」とあるのを、「前記商品の登録データに基づいて顧客が自ら操作して精算を行う複数の精算装置」に訂正する(請求項3の記載を引用する請求項4も同様に訂正する)。

5 訂正事項5
特許請求の範囲の請求項5に「顧客の購入対象の商品を登録する登録装置と、」とあるのを、「顧客の購入対象の商品を店員が登録する登録装置と、」に訂正する。

6 訂正事項6
特許請求の範囲の請求項5に「前記商品の登録データに基づいて精算を行う複数の精算装置」とあるのを、「前記商品の登録データに基づいて顧客が自ら操作して精算を行う複数の精算装置」に訂正する。

第4 当審の判断
1 訂正事項1について
(1)訂正の目的の適否
訂正前の請求項1に係る発明において、商品の登録を誰が操作するかについて特定されていない。
これに対して、訂正後の請求項1に係る発明では、商品の登録を店員が行うことが特定されている。
したがって、訂正事項1は、特許法第126条第1項ただし書き第1号に規定する「特許請求の範囲の減縮」を目的とするものである。

(2)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するか否か
上記(1)のとおり、訂正事項1は、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであり、カテゴリーや対象、目的を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第126条第6項に適合するものである。

(3)願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であるか否か
願書に添付した明細書の段落【0020】には、「顧客が購入する商品に付されたバーコード(商品コード)を店員の操作により読み取るスキャナが設けられている。」と記載されており、商品の登録について、店員が行うことが開示されている。
したがって、訂正事項1による訂正は願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であるから、特許法第126条第5項に適合するものである。

2 訂正事項2について
(1)訂正の目的の適否
訂正前の請求項1に係る発明において、精算装置の精算を誰が操作するかについて特定されていない。
これに対して、訂正後の請求項1に係る発明では、精算を顧客自ら行うことが特定されている。
したがって、訂正事項1は、特許法第126条第1項ただし書き第1号に規定する「特許請求の範囲の減縮」を目的とするものである。

(2)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するか否か
上記(1)のとおり、訂正事項2は、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであり、カテゴリーや対象、目的を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第126条第6項に適合するものである。

(3)願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であるか否か
願書に添付した明細書の段落【0026】には、「一方、精算用POSレジスタ30は、顧客が自ら操作して精算処理を行うための装置であって、」と記載されており、精算について、顧客自ら行うことが開示されている。
したがって、訂正事項2による訂正は願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であるから、特許法第126条第5項に適合するものである。

3 訂正事項3?6について
訂正事項3、5は、実質的に訂正事項1と同様内容であり、訂正事項4、6は、実質的に訂正事項2と同様内容である。
したがって、上記「1」、「2」と同様の理由により、訂正事項3?6は、特許法第126条第1項ただし書き第1号に規定する「特許請求の範囲の減縮」を目的とするものであり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第126条第6項に適合するものであり、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であるから、特許法第126条第5項に適合するものである。

4 独立特許要件について
上記訂正事項1?6による訂正後の特許請求の範囲の請求項1?5に記載されている事項により特定される発明について、特許出願の際独立して特許を受けることができないとする理由は見いだせないから、上記訂正事項1?6による訂正は、特許法第126条第7項の規定に適合するものである。

第5 むすび
以上のとおり、本件訂正は、特許法第126条第1項ただし書第1号に掲げる事項を目的とし、また、同条第5項ないし第7項の規定に適合するものである。
よって、結論のとおり審決する。
 
発明の名称 (57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
顧客の購入対象の商品を店員が登録する登録装置と、前記商品の登録データに基づいて顧客が自ら操作して精算を行う複数の精算装置とを有するPOSシステムにおいて、
前記登録装置は、
表示部に複数の前記精算装置のそれぞれを示す複数のボタンを表示する表示手段と、
前記複数のボタンのうち、前記登録データについての精算を行うべき精算装置のボタンを選択する選択手段と、
使用中である精算装置を選択出来ないように選択禁止の制御を行う制御手段と、
を備え、
前記表示手段は、前記選択手段で選択された精算装置のボタンを他の精算装置のボタンと表示態様を異ならせて表示する
ことを特徴とするPOSシステム。
【請求項2】
前記表示手段は、
前記制御手段により選択が禁止された精算装置のボタンを選択不可能なように表示することを特徴とする請求項1に記載のPOSシステム。
【請求項3】
顧客の購入対象の商品を店員が登録する登録手段と、
前記商品の登録データに基づいて顧客が自ら操作して精算を行う複数の精算装置のそれぞれを示す複数のボタンを表示部に表示する表示手段と、
前記複数のボタンのうち、前記登録データについての精算を行うべき精算装置のボタンを選択する選択手段と、
使用中である精算装置を選択出来ないように選択禁止の制御を行う制御手段と、
を備え、
前記表示手段は、前記選択手段で選択された精算装置のボタンを他の精算装置のボタンと表示態様を異ならせて表示する
ことを特徴とする登録装置。
【請求項4】
前記表示手段は、
前記制御手段により選択が禁止された精算装置のボタンを選択不可能なように表示する
ことを特徴とする請求項3に記載の登録装置。
【請求項5】
顧客の購入対象の商品を店員が登録する登録装置と、前記商品の登録データに基づいて顧客が自ら操作して精算を行う複数の精算装置とを有するPOSシステムにおける登録装置としてのコンピュータを、
表示部に表示された複数の前記精算装置のそれぞれを示す複数のボタンのうち、前記登録データについての精算を行うべき精算装置のボタンを選択する選択手段と、
使用中である精算装置を選択出来ないように選択禁止の制御を行う制御手段と、
前記選択手段で選択された精算装置のボタンを他の精算装置のボタンと表示態様を異ならせて表示する表示手段と、
として機能させるためのプログラム。
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
審理終結日 2019-07-24 
結審通知日 2019-07-29 
審決日 2019-08-15 
出願番号 特願2015-55186(P2015-55186)
審決分類 P 1 41・ 55- Y (G07G)
P 1 41・ 572- Y (G07G)
P 1 41・ 575- Y (G07G)
最終処分 成立  
前審関与審査官 宮下 浩次  
特許庁審判長 中川 真一
特許庁審判官 中村 泰二郎
一ノ瀬 覚
登録日 2016-05-13 
登録番号 特許第5928626号(P5928626)
発明の名称 POSシステム、登録装置、及びプログラム  
代理人 平野 昌邦  
代理人 松沼 泰史  
代理人 松沼 泰史  
代理人 平野 昌邦  

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