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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 取り消して特許、登録 B24B
管理番号 1355256
審判番号 不服2018-16028  
総通号数 239 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2019-11-29 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2018-12-03 
確定日 2019-10-01 
事件の表示 特願2014-109165「塗装表面の仕上げ方法及び研磨材料」拒絶査定不服審判事件〔平成27年12月14日出願公開,特開2015-223653,請求項の数(4)〕について,次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願の発明は,特許すべきものとする。 
理由 第1 手続の経緯
本願は,平成26年5月27日の出願であって,平成30年1月19日付けで拒絶理由が通知され,同年4月17日に意見書及び手続補正書が提出され,同年7月23日付けで拒絶査定(以下「原査定」という。)がされ,これに対し,同年12月3日に拒絶査定不服審判の請求がされたものである。

第2 原査定の概要
原査定の概要は次のとおりである。
本願の請求項1ないし4に係る発明は,以下の引用文献1ないし3に基づいて,その発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下「当業者」という。)が容易に発明できたものであるから,特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

引用文献等一覧
1.特開2001-179590号公報
2.特表平09-502665号公報
3.特表2009-535225号公報

第3 本願発明
本願請求項1ないし4に係る発明(以下,それぞれ「本願発明1」ないし「本願発明4」という。)は,平成30年4月17日に手続補正された特許請求の範囲の請求項1ないし4に記載された事項により特定される発明であり,本願発明1は以下のとおりの発明である。
「[請求項1]
複数の三次元要素が配置された構造化表面を有する研磨層を含む研磨材料を用いて塗装表面のブツが除去された表面を提供することと,
該表面を仕上げ研磨することと
を含む,塗装表面の仕上げ方法であって,前記研磨層が,平均粒径0.5?5μmのダイヤモンド砥粒と,エポキシ樹脂を含有するバインダーとを含む,塗装表面の仕上げ方法。」

なお,本願発明2ないし4の概要は以下のとおりである。

本願発明2は,本願発明1を減縮した発明である。

本願発明3は,本願発明1で特定される研磨層を含む研磨材料の発明である。

本願発明4は,本願発明3を減縮した発明である。

第4 引用文献,引用発明等
1 引用文献1について
原査定の拒絶の理由に引用された上記引用文献1には,図面とともに次の事項が記載されている。
(1)「[0001]
[発明の属する技術分野]本発明は,例えば自動車の車体表面のような塗装面に発生した,いわゆる,ぶつ,又は,たれ,等と呼ばれるような,微細な凸状の塗装欠陥を除去するための塗装欠陥除去方法,及び該塗装欠陥除去方法を実行するために用いる塗装欠陥除去用研磨機に関する。」

(2)「[0005]又,上記サンドペーパは,図13に示すように,基材5上に高さの異なる研磨用粒子6が接着された形態にてなるので,研磨された塗装面における凹凸の高低差を示すRy値が約0.6μm程度と大きく,その結果,上記サンドペーパによる研磨作業後に行われる上記コンパウンド等を用いたバフ研磨作業に約30?40秒程度を要してしまうという問題がある。さらに又,上記研磨用粒子6の高さが異なることに起因して,背の高い研磨用粒子は基材5から剥離しやすく,又,研磨用粒子自体の磨耗,目詰りを起こしやすいため,一つのサンドペーパにて研磨できる上記ぶつ等の処理個数が約2?5個と少ないという問題がある。本発明はこのような問題点を解決するためになされたもので,研磨機を使用する作業者の習熟度によらず,作業効率よく,かつ塗装欠陥を効率良く除去可能な,塗装欠陥除去方法,及び塗装欠陥除去用研磨機を提供することを目的とする。」

(3)「[0012]上記研磨材料について説明する。特開平7-188429号公報に開示され,又,図1に示すように,上記研磨材料100は,スリーM社製の商品名『トライザクト』にて販売されている研磨材料であり,基材112上に,それぞれがほぼ同一の形状及び高さを有する複数の研磨コンポジット111を格子状に配列した形態にてなる。基材112は,上記ぶつ等のような塗装欠陥の除去動作に影響を及ぼさない程度の硬度を有する薄肉体であり,本実施形態では75μm厚のポリエステルフィルムにてなる。基材112のその他の材料としては,従来のサンドペーパに基材として用いられている薄肉紙等であってもよい。」

(4)「[0013]上記研磨コンポジット111は,砥粒114と接着剤115との混合物にてなる。上記砥粒114は,20μm以下,好ましくは1?10μm,本実施形態では平均粒径で5μmの大きさで,SiC材にてなる。上記接着剤115は,バインダーと可塑材とからなり,上記バインダーとして本実施形態ではアクリル樹脂材を使用している。このような研磨コンポジット111のそれぞれは,同一の形状及び大きさを有し,本実施形態では三角錐形状にてなり,図2に示すように格子状に配列されている。研磨コンポジット111の大きさについて,三角錐の一辺の寸法Pが0.1?0.3mm,本実施形態では0.13mm,研磨コンポジット111の配列ピッチQが本実施形態では0.13mm,配列における行の幅Rが本実施形態では0.13mm,研磨コンポジット111の高さSが20?150μm,本実施形態では75μmであり,1mm^(2)当たりの研磨コンポジット111の密度は,10?100個,本実施形態では55個である。尚,研磨コンポジット111の形状は,上述の三角錐に限定されず,他に例えば四角錐等や,三角錐台等の多角錐体状又は多角錐台状であってもよい。又,上記多角錐体状又は多角錐台状とが混在していてもよい。」

(5)「[0014]このような研磨コンポジット111を有する研磨材料100は,図示するように各研磨コンポジット111の高さSがほぼ均一であることから,上記Ry値が約0.3μm程度にすることができ,上記サンドペーパの場合に比べて良好である。その結果,上記バフ研磨作業は約5?10秒程度しか要せず上記サンドペーパの場合に比べて約3?6倍程,バフ研磨作業時間を短縮することができる。さらに又,各研磨コンポジット111が角錐形状であることから,各研磨コンポジット111が磨り減ったとしても角錐台形状になるので,以下に説明するようなサイズにてなる研磨材料100を後述の塗装欠陥除去用研磨機に取り付けて塗装欠陥の除去作業を行った場合,一つの研磨材料100にて約10?20個の上記ぶつ等の塗装欠陥を除去することができる。よって,研磨材料100にあっては,上記サンドペーパの場合に比べて約4?5倍程,寿命が長くなる。」

(6)「



2 引用文献1記載の技術的事項及び引用発明
(1)引用文献1記載の技術的事項
引用文献1には,以下の技術的事項が記載されているということができる。
ア.研磨材料100が基材112上に,複数の三角錐形状の研磨コンポジット111を格子状に配列した形態で構成されること。(上記1の(4)及び(6))
イ.塗装欠陥除去方法が,研磨材料100を用いて,塗装面に発生したぶつ,又は,たれ等の塗装欠陥を除去すること。(上記1の(1))
ウ.塗装欠陥除去方法の後に,コンパウンド等を用いたバフ研磨作業を行う塗装面の研磨方法であること。(上記1の(2)及び(5))
エ.研磨コンポジット111の砥粒114は,平均粒径で5μmの大きさのSiC材からなること。(上記1の(4))
オ.接着剤115はバインダーと可塑剤とからなり,バインダーとしてアクリル樹脂材が使用されていること。(上記1の(4))

(2)上記(1)の引用文献1記載の技術的事項をまとめると,引用文献1には次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されている。
「複数の三角錐形状の研磨コンポジット111が配列された研磨材料100を用いて,塗装面に発生したぶつ等の塗装欠陥を除去する塗装欠陥除去方法と,
コンパウンド等を用いたバフ研磨作業と
を含む,塗装面の研磨方法であって,研磨コンポジット111が平均粒径5μmのSiC材と,アクリル樹脂材を含有するバインダーとを含む,塗装面の研磨方法。」

3 引用文献2の記載
引用文献2には,以下の事項が記載されている。
(1)「a.研摩粒子
研摩材粒子は,一般的には約0.1?1500マイクロメートルの範囲の粒子寸法を有するが,通常は約0.1?400マイクロメートルの間であり,0.1?100マイクロメートルの間が好ましく,0.1?50マイクロメートルの間であればより好ましい。研摩材が有するモース硬度は,少なくとも約8以上で,9以上であればより好ましい。上記のような研摩材の例としては,溶融酸化アルミニウム(褐色酸化アルミニウム,熱処理酸化アルミニウム,白色酸化アルミニウムなどを含む),セラミック酸化アルミニウム,緑色炭化珪素,炭化珪素,クロミア,アルミナジルコニア,ダイヤモンド,酸化鉄,セリア,立方晶窒化ホウ素,炭化珪素,ざくろ石,及びこれらの組合せがある。」(第22ページ第12ないし21行)

(2)「一般的なバインダプレカーサーの例としては,フェノール樹脂,ユリアホルムアルデヒド樹脂,メラミンホルムアルデヒド樹脂,アクリレートウレタン樹脂,アクリレートエポキシ樹脂,エチレン性不飽和化合物,ペンダント不飽和カルボニル基を有するアミノプラスト誘導体,少なくとも1つのペンダントアクリレート基を有するイソシアヌレート誘導体,少なくとも1つのペンダントアクリレート基を有するイソシアネート誘導体,ビニルエーテル,エポキシ樹脂,及び,これらの混合物や組合せなどがあげられる。」(第23ページ最終行ないし第24ページ第6行)

(3)「ワークピース
ワークピースは,金属,合金,エクソチック合金(exotic metal alloy),セラミック,ガラス,木,木に似た材料,複合材料,塗装面,プラスチック,強化プラスチック,石,およびこれらの組み合わせのような,任意のタイプの材料とすることが可能である。」(第45ページ下から第5ないし最終行)

4 引用文献3の記載
引用文献3には,以下の事項が記載されている。
(1)「[0022]
研磨材分野で既知である任意の砥粒を研磨材複合物に含んでよい。有用な砥粒の例としては,酸化アルミニウム,溶融酸化アルミニウム,熱処理酸化アルミニウム(これは,褐色酸化アルミニウム,熱処理酸化アルミニウム,及び白色酸化アルミニウムを含む),セラミック酸化アルミニウム,炭化ケイ素,緑色炭化ケイ素,アルミナ-ジルコニア,クロミア,セリア,酸化鉄,ガーネット,ダイヤモンド,立方晶窒化ホウ素,及びこれらの組み合わせが挙げられる。修復及び仕上げ用途の場合,有用な砥粒径は,典型的には,少なくとも0.01,0.1,1,3又はさらに5マイクロメートルから,35,50,100,250,500,又はさらに1500マイクロメートルまでの平均粒径の範囲であるが,この範囲外の粒径も使用してよい。」

(2)「[0029]
典型的な結合剤前駆体の例としては,フェノール樹脂類,尿素ホルムアルデヒド樹脂類,アミノプラスト樹脂類,ウレタン樹脂類,メラミンホルムアルデヒド樹脂類,シアネート樹脂類,イソシアヌレート樹脂類,アクリレート樹脂類(例えば,アクリレート化ウレタン,アクリレート化エポキシ類,エチレン性不飽和化合物類,ペンダントα,β-不飽和カルボニル基を有するアミノプラスト誘導体類,少なくとも1個のペンダントアクリレート基を有するイソシアヌレート誘導体類,及び少なくとも1個のペンダントアクリレート基を有するイソシアネート誘導体類),ビニルエーテル類,エポキシ樹脂類,並びにこれらの混合物及び組み合わせが挙げられる。アクリレートという用語は,アクリレート類及びメタクリレート類を包含する。幾つかの実施形態では,結合剤は,アクリル,フェノール類,エポキシ類,ウレタン,シアネート類,イソシアヌレート類,アミノプラスト類,及びこれらの組み合わせからなる群から選択される。」

(3)「[0053]
本発明による構造化研磨物品は,一般に,加工物,特にその上に硬化高分子層を有する加工物の研磨に有用である。
[0054]
加工物は,任意の材料を含んでよく,任意の形状を有してよい。材料の例としては,金属,合金類,外来合金類(exotic metal alloys),セラミック類,塗装面類,プラスチック類,高分子コーティング類,石,多結晶ケイ素,木,大理石,及びこれらの組み合わせが挙げられる。加工物の例としては,鋳造及び/又は成形物品(例えば,光学レンズ,車体板,艇体,カウンター,及び流し),ウエファー,シート,及びブロックが挙げられる。」

(4)「[0066]
手動脱先端(DENIBBING)評価
周囲のみかん肌の付随的平坦化なく,自動車用透明塗料試験パネルTP1の粉塵先端を除去する(脱先端)能力について,実施例1及び比較例Aを評価した。・・・」

第5 対比・判断
1 本願発明1について
(1)対比
本願発明1と引用発明を対比すると,以下のとおりである。
ア.引用発明の「塗装面」が本願発明1の「塗装表面」に相当することは明らかであり,以下同様に,「研磨材料100」が「研磨材料」に,「塗装面の研磨方法」が「塗装表面の仕上げ方法」に相当する。
イ.引用発明の「複数の三角錐形状の研磨コンポジット111」は,本願発明1の「複数の三次元要素が配置された構造化表面」であることは明らかである。また,引用発明の「複数の三角錐形状の研磨コンポジット111が配列」されていることは,塗装面を研磨するためのものであることから,本願発明1の「複数の三次元要素が配置された構造化表面を有する研磨層」に相当する。
ウ.引用発明の「ぶつ等の塗装欠陥」が本願発明1の「ブツ」に相当することは明らかであり,引用発明の「塗装欠陥除去方法」は「ぶつ」を除去する研磨方法であり,塗装面から「ぶつ」を除去することであるから,本願発明1の「ブツが除去された表面を提供すること」に相当する。
エ.引用発明において,「コンパウンド等を用いたバフ研磨作業」は,研磨材料100を用いた塗装欠陥除去方法の後に行われる研磨作業であり,この研磨作業により,塗装面における凹凸の高低差Ry値が小さくなることは明らかであるから,本願発明1の「該表面を仕上げ研磨すること」に相当する。
オ.引用発明において,「研磨コンポジット111が平均粒径5μmのSiC材と,アクリル樹脂材を含有するバインダーとを含む」ことと,本願発明1において「前記研磨層が,平均粒径0.5?5μmのダイヤモンド砥粒と,エポキシ樹脂を含有するバインダーとを含む」こととを対比すると,「前記研磨層が,砥粒と,樹脂を含有するバインダーとを含む」点で一致する。

したがって,本願発明1と引用発明との一致点及び相違点は以下のとおりである。

(一致点)
「複数の三次元要素が配置された構造化表面を有する研磨層を含む研磨材料を用いて塗装表面のブツが除去された表面を提供することと,
該表面を仕上げ研磨することと
を含む,塗装表面の仕上げ方法であって,前記研磨層が,砥粒と,樹脂を含有するバインダーとを含む,塗装表面の仕上げ方法。」

(相違点1)
研磨層に含まれる砥粒が,本願発明1は,「平均粒径0.5?5μmのダイヤモンド砥粒」であるのに対し,引用発明は,「平均粒径5μmのSiC材」である点。
(相違点2)
バインダーに含有される樹脂が,本願発明1は「エポキシ樹脂」であるのに対し,引用発明は,「アクリル樹脂材」である点。

(2)相違点についての判断
ア.上記相違点1について検討すると,引用文献2には,0.1?50マイクロメートルの粒子寸法を有する研磨剤粒子を用いること(上記第4の3(1)),引用文献3には,平均粒径が,1から35マイクロメートルの範囲の砥粒を用いること(第4の4(1))という技術的事項が記載されている。また,引用文献2及び3には,研磨剤粒子及び砥粒としてダイヤモンドが一例として挙げられている。(上記第4の3(1)及び第4の4(1))
さらに,引用文献2及び3には,ワークピース及び加工物として塗装面が一例として挙げられている(上記第4の3(3)及び第4の4(4))。
ここで,研磨分野においては,被研磨面と砥粒の平均粒径及び砥粒の種類の関係は,研磨力等においてそれぞれ密接に関係するものであり,それぞれを一体として考慮すべきである。しかしながら,塗装表面に対して平均粒径の下限を0.5μmかつ上限を5μmとしたダイヤモンド砥粒を用いることは,引用文献2及び3に記載されていない。
イ.原査定では,引用文献2及び3には,平均粒径0.5ないし5μmの範囲に含まれるダイヤモンド砥粒が例示されていると認定しているが,上記のように平均粒径の下限を0.5μmかつ上限を5μmとしたダイヤモンド砥粒は記載されておらず,本願発明1で特定する数値範囲に一部重複する数値範囲が記載されているにすぎない。
ウ.また,原査定では,本願発明3に対し,引用文献2及び3に記載の粒径の数値から,平均粒径0.5ないし5μmと定めることは,要求される表面粗さ等に基づいて設計的に定めうるものであると判断しているが,仮に,平均粒径を0.5ないし5μmと定めることが設計的な事項であるとしても,引用発明の砥粒として,引用文献2及び3に示すダイヤモンド砥粒を採用する動機がない。
エ.すなわち,本願明細書には,「塗装表面は,金属などの硬質材料と比較して非常に柔らかいため,ダイヤモンド砥粒のように高硬度の砥粒を用いる必要はないと従来考えられていた。本発明者らは,当業者の常識に反してブツ除去にダイヤモンド砥粒を用いることにより,ブツ除去と同時に仕上げ研磨に適した表面が得られることを見出した。」(段落[0023])と記載されているところ,上記のように引用文献2には,塗装表面に対してダイヤモンド砥粒を用いることは記載されていない。また,引用文献3には,「実施例1」及び「比較例A」について,塗装表面の研磨能力を評価する記載(上記第4の4(4))があるが,その砥粒は炭化ケイ素(引用文献3の段落[0060]の「MIN1」)であり,ダイヤモンドではない。そうすると,研磨の技術分野では,塗装表面を研磨する際の砥粒は,引用発明や引用文献3に示すようなSiC程度の硬度の砥粒を用いることが一般的であるというべきであり,ダイヤモンドのような高硬度の砥粒を用いる動機はないといわざるを得ない。
オ.したがって,上記相違点1は,引用発明並びに引用文献2及び3に記載された技術的事項に基づいて,当業者が容易に想到できたものとはいえない。

(3)本願発明1についてのむすび
以上のとおりであるから,上記相違点2について判断するまでもなく,本願発明1は,引用発明並びに引用文献2及び3に記載された技術的事項に基づいて当業者が容易に発明できたものとはいえない。

2 本願発明2について
本願発明2は,本願発明1の「研磨層」と同一の構成を備えるものであるから,本願発明1と同じ理由により,引用発明並びに引用文献2及び3に記載された技術的事項に基づいて当業者が容易に発明できたものとはいえない。

3 本願発明3について
本願発明3は,本願発明1で特定される研磨層を含む研磨材料の発明であり,上記相違点1に係る「平均粒径0.5?5μmのダイヤモンド砥粒」の特定や,研磨材料を塗装表面に使用することの特定があるから,本願発明1と同様の理由により,引用発明並びに引用文献2及び3に記載された技術的事項に基づいて当業者が容易に発明できたものとはいえない。

4 本願発明4について
本願発明4は,本願発明3の「研磨材料」と同一の構成を備えるものであるから,本願発明3と同じ理由により,引用発明並びに引用文献2及び3に記載された技術的事項に基づいて容易に発明できたものとはいえない。

第6 むすび
以上のとおり,本願発明1ないし4は,当業者が引用発明並びに引用文献2及び3に記載された技術的事項に基づいて容易に発明をすることができたものとはいえない。したがって,原査定の理由によっては,本願を拒絶することはできない。
また,他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって,結論のとおり審決する。
 
審決日 2019-09-17 
出願番号 特願2014-109165(P2014-109165)
審決分類 P 1 8・ 121- WY (B24B)
最終処分 成立  
前審関与審査官 亀田 貴志  
特許庁審判長 栗田 雅弘
特許庁審判官 刈間 宏信
青木 良憲
発明の名称 塗装表面の仕上げ方法及び研磨材料  
代理人 野村 和歌子  
代理人 赤澤 太朗  
代理人 佃 誠玄  
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