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審決分類 審判 全部申し立て 2項進歩性  A61J
審判 全部申し立て 1項3号刊行物記載  A61J
管理番号 1355943
異議申立番号 異議2018-700897  
総通号数 239 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 2019-11-29 
種別 異議の決定 
異議申立日 2018-11-08 
確定日 2019-08-26 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第6319223号発明「薬液調製方法及び薬液調製システム」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。 
結論 特許第6319223号の特許請求の範囲を訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1-3〕、〔4-6〕について訂正することを認める。 特許第6319223号の請求項に係る特許を維持する。 
理由 第1 手続の経緯
本件特許第6319223号(以下「本件特許」という。)の請求項1-6に係る特許についての出願は、平成30年4月13日にその特許権の設定登録がされ、平成30年5月9日に特許掲載公報が発行された。その後、その特許について、平成30年11月8日に特許異議申立人大倉一将(以下、「申立人」という。)により特許異議の申立てがされ、当審は、平成31年1月29日付けで取消理由を通知した。特許権者は、その指定期間内である平成31年4月1日に意見書の提出及び訂正の請求を行い(以下、この訂正の請求を「本件訂正請求」といい、本件訂正請求による訂正を「本件訂正」という。)、令和元年5月24日に申立人より意見書が提出されたものである。

第2 訂正の適否についての判断
1 訂正の内容
本件訂正の内容は、以下の訂正事項1、2のとおりである(下線は訂正箇所を示すため合議体が付した。)。

(1)訂正事項1
訂正前の請求項1に
「前記撹拌装置内に複数の前記容器がセットされた後、」
と記載されているのを、
「前記撹拌装置内に複数の前記容器を纏めてセットしてから」
に訂正する(請求項1の記載を引用する請求項2、3も同様に訂正する。)。
(2)訂正事項2
訂正前の請求項4に
「撹拌装置内に、前記ハンドによって把持されている状態で振られた前記容器が複数セットされた後、」
と記載されているのを、
「撹拌装置内に、前記ハンドによって把持されている状態で振られた前記容器を纏めてセットしてから」
に訂正する(請求項4の記載を引用する請求項5、6も同様に訂正する。)

2 訂正の目的の適否、一群の請求項、新規事項の有無、及び特許請求の範囲の拡張・変更の存否

(1)訂正事項1について
ア 訂正の目的について
訂正事項1は、撹拌動作について、訂正前の請求項1に「複数の前記容器がセットされた後」に動作していたものを、訂正後の請求項1の「複数の前記容器を纏めてセットしてから」動作することに減縮するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであり、訂正後の請求項1を引用する請求項2及び3についても同様に減縮しようとするものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。

イ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
上記アの理由から明らかなように、訂正事項1は、撹拌動作について減縮するものであり、発明のカテゴリーや対象、目的を変更するものではなく、また、訂正後の請求項1を引用する訂正後の請求項2及び3に記載された発明についてもカテゴリーや対象、目的を変更するものでもない。
よって、訂正事項2は、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではなく、特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第6項に適合する。

ウ 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内であること
訂正事項1は、願書に添付した明細書の「しかし、上述の従来の薬液調製システムでは、シリンジによって輸液が注入された容器を複数纏めて攪拌装置にセットしてから攪拌装置を動作させるように構成されているため、対応可能な薬品等が限られる。」(【0003】)及び「撹拌装置8は、図5に示すように、撹拌装置8にセットされた1つ又は複数の容器6を撹拌するように構成されている。本実施形態に係る薬液調製システム1において、撹拌装置8は、例えば、前後方向に動くことによって撹拌装置8にセットされた1つ又は複数の容器6を撹拌するように構成されていてもよい。」(【0018】)との記載並びに【図5】の記載に基づくものであるから、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第5項に適合する。

(2)訂正事項2について
ア 訂正の目的について
「容器を纏めて」は、容器が複数あることを前提としていることは明らかであることを踏まえると、訂正事項2は、撹拌動作について、訂正前の請求項4に「前記容器が複数セットされた後、」に動作していたものを、訂正後の請求項4の「容器を纏めてセットしてから」動作することに減縮するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであり、訂正後の請求項4を引用する請求項5及び6についても同様に減縮しようとするものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。

イ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
上記アの理由から明らかなように、訂正事項2は、撹拌動作について減縮するものであり、発明のカテゴリーや対象、目的を変更するものではなく、また、訂正後の請求項4を引用する訂正後の請求項5及び6に記載された発明についてもカテゴリーや対象、目的を変更するものでもない。
なお、訂正事項2は、「複数の前記容器」を「複数」を削除し、「容器を纏めて」と訂正するものであるが、「纏めて」は容器が複数あることを前提としていることは明かであるから、「複数」を削除しても特許請求の範囲を拡張するものではない。
よって、訂正事項1は、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではなく、特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第6項に適合する。

ウ 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内であること
訂正事項2は、願書に添付した明細書の「しかし、上述の従来の薬液調製システムでは、シリンジによって輸液が注入された容器を複数纏めて攪拌装置にセットしてから攪拌装置を動作させるように構成されているため、対応可能な薬品等が限られる。」(【0003】)及び「撹拌装置8は、図5に示すように、撹拌装置8にセットされた1つ又は複数の容器6を撹拌するように構成されている。本実施形態に係る薬液調製システム1において、撹拌装置8は、例えば、前後方向に動くことによって撹拌装置8にセットされた1つ又は複数の容器6を撹拌するように構成されていてもよい。」(【0018】)との記載並びに【図5】の記載に基づくものであるから、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第5項に適合する。
(3)一群の請求項について
ア 請求項1-3について
訂正前の請求項1-3について、請求項2及び3はそれぞれ請求項1を引用するものであって、訂正事項1によって記載が訂正される請求項1に連動して訂正されるものである。したがって,訂正前の請求項1-3は、一群の請求項である。

イ 請求項4-6について
訂正前の請求項4-6について、請求項5及び6はそれぞれ請求項4を引用するものであって、訂正事項2によって記載が訂正される請求項4に連動して訂正されるものである。したがって,訂正前の請求項4-6は、一群の請求項である。

(4)まとめ
本件訂正請求による訂正は,特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する事項を目的とするものであり、かつ、同条第4項、並びに同条第9項において準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合するので、訂正後の請求項〔1-3〕、〔4-6〕について訂正することを認める。

第3 本件発明
上記第2のとおり、本件訂正は認められるので、請求項1-6に係る発明(以下「本件発明1」などという。)は、訂正特許請求の範囲の請求項1-6に記載された事項により特定される次のとおりのものである。

「【請求項1】
薬品及び輸液を混合調製する薬液調製方法であって、
シリンジによって前記薬品を収容している容器に輸液が注入された後、前記容器がロボットのアームの先端に備えられたハンドによって把持されている状態で前記ロボットが前記容器を振る工程Aと、
前記工程Aの後、前記ロボットが前記容器を撹拌装置内にセットする工程Bと、
前記撹拌装置内に複数の前記容器を纏めてセットしてから前記撹拌装置を動作させる工程Cと、
を有する、薬液調製方法。
【請求項2】
前記工程Aにおいて、前記アームの手首軸を中心に前記ハンドを上下反転することによって前記容器を振る、請求項1に記載の薬液調製方法。
【請求項3】
前記薬品の種類に応じて、前記ハンドによって把持されている状態で前記容器を振るべきか否かについて決定する工程を更に有する、請求項1又は2に記載の薬液調製方法。
【請求項4】
薬品及び輸液を混合調製するように構成されている薬液調製システムであって、
ハンドを先端に備えたアームを有するロボットと、
前記ロボットを制御するように構成されているコントローラと、
を有し、
前記コントローラは、
シリンジによって前記薬品を収容している容器に輸液が注入された後、前記ロボットを制御することによって、前記容器が前記ハンドによって把持されている状態で前記容器を振らせる第1制御部と、
撹拌装置内に、前記ハンドによって把持されている状態で振られた前記容器を纏めてセットしてから前記撹拌装置を動作させる第2制御部と、
を有する、薬液調製システム。
【請求項5】
前記第1制御部は、前記ロボットを制御することによって、前記アームの手首軸を中心に前記ハンドを上下反転することによって前記容器を振らせる、請求項4に記載の薬液調製システム。
【請求項6】
前記第1制御部は、前記薬品の種類に応じて、前記ハンドによって把持されている状態で前記容器を振るように制御すべきか否かについて決定する、請求項4又は5に記載の薬液調製システム。」

第4 取消理由通知に記載した取消理由について
1 取消理由の概要
訂正前の請求項1-6に係る特許に対して、当審が平成31年1月29日付けで特許権者に通知した取消理由の概要は、次のとおりである。なお、本件取消理由は、申立人が申立てた取消理由を全て含むものである。

(1)請求項1、3、4及び6に係る発明は、甲第1号証に記載された発明であるので、請求項1、3、4及び6に係る特許は、特許法第29条第1項第3号の規定に違反してされたものであり、取り消されるべきものである(以下、「取消理由1」という。)。

(2)請求項1ないし6に係る発明は、甲第1号証に記載された発明、甲第2号証及び甲第5号証に記載された技術に基いて、当業者が容易に想到することができたものである。よって、請求項1ないし6に係る特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものであり、取り消されるべきものである(以下、「取消理由2」という。)。

(3)甲号証
甲第1号証:国際公開第2015/041092号(以下「甲1」という。以下同様。)
甲第2号証:特表2015-502863号公報
甲第3号証:国際公開第2014/065196号
甲第4号証:特表2009-504199号公報
甲第5号証:登録実用新案第3183089号公報

2 甲号証の記載
(1)甲1について
ア 甲第1号証には、次の記載がある。(下線は、当審で付したものである。以下同様。)
「[0001] 本発明は、薬品容器に収容された抗がん剤などの薬品を輸液容器に注入する混注処理を実行する混注装置及び混注方法に関する。」
「[0062][混注装置1]
図1及び図2に示すように、本実施形態に係る混注装置1は、混注制御装置100、薬品装填部200、及び混注処理部300を備える。そして、前記混注装置1では、前記混注制御装置100により前記混注処理部300の動作が制御されることによって、調製データに示された抗がん剤などの薬品を既定量の前記薬品が収容された一又は複数の薬品容器から輸液容器に注入する混注処理が実行される。
[0063][混注制御装置100]
まず、図1を参照しつつ前記混注制御装置100の概略構成について説明する。前記混注制御装置100は、通信可能に接続された第1制御部400及び第2制御部500を備える。前記第1制御部400は、前記薬品装填部200側に設けられ、前記第2制御部500は、前記混注処理部300側に設けられている。
[0064] なお、本実施形態で説明する前記第1制御部400及び前記第2制御部500各々の処理分担は一例に過ぎず、前記混注処理の各処理手順は前記第1制御部400及び前記第2制御部500のいずれかによって実行されればよい。また、前記混注制御装置100が、一つの制御部又は三つ以上の制御部を有することも他の実施形態として考えられる。さらに、前記第1制御部400及び前記第2制御部500で実行される処理の一部又は全部が、ASIC又はDSPなどの電子回路により実行されてもよい。」
「[0076] なお、本発明は、前記混注制御装置100において前記CPU401及び前記CPU501に各種の処理を実行させるための前記混注制御プログラム又は前記混注制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体の発明として捉えてもよい。また、本発明は、前記混注装置1において前記混注処理の各処理手順を実行する混注方法の発明として捉えてもよい。」
「[0095][第1ロボットアーム21、第2ロボットアーム22]
前記第1ロボットアーム21及び前記第2ロボットアーム22は、多関節構造を有する駆動部であり、前記混注処理室104の天井側に基端部を固定して垂下状に設けられている。前記第1ロボットアーム21及び前記第2ロボットアーム22の間接はそれぞれ5?8軸程度である。そして、前記混注装置1では、双腕型の前記第1ロボットアーム21及び前記第2ロボットアーム22により混注処理における各作業工程が実行される。具体的に、前記第2制御部500は、前記第1ロボットアーム21及び前記第2ロボットアーム22の各間接に設けられた駆動モーターを個別に駆動させ、前記第1ロボットアーム21及び前記第2ロボットアーム22に前記混注処理における各作業を実行させる。なお、前記混注処理部300は、前記混注処理を実行することができる構造であれば、例えば1本のロボットアームを有する構成、3本以上のロボットアームを含む構成、又はロボットアームを用いない構成であってもよい。
[0096] 図6に示すように、前記第1ロボットアーム21は、前記薬品容器10及び前記注射器11などの器材を保持することが可能な保持部25を備え、前記保持部25を予め定められた可動範囲内において任意の位置に移動させることが可能である。前記第2ロボットアーム22は、前記薬品容器10及び前記注射器11などの器材を保持することが可能であり、前記注射器11による薬品の吸引及び注入の操作を実行することのできる保持部26を備える。ここに、前記第1ロボットアーム21及び前記第2ロボットアーム22が第1駆動手段の一例であり、前記保持部26が第2駆動手段の一例である。また、前記第2ロボットアーム22は、前記薬品容器10及び前記注射器11などを予め定められた可動範囲内において任意の位置に移動させることが可能である。
[0097] 図7に示すように、前記第1ロボットアーム21の前記保持部25は、一対の把持爪25a、モーター251、前記モーター251によって回転される2本のねじシャフト252、253、前記ねじシャフト252、253に螺合されたナットブロック254、255を備える。前記一対の把持爪25aは、前記ナットブロック254、255にそれぞれ固定されている。そして、前記ねじシャフト252、253の回転によって前記ナットブロック254、255が移動し、前記一対の把持爪25aが相互に近接及び離間して前記保持部25を保持及び解放する。
[0098] また、前記一対の把持爪25aは、前記バイアル瓶10Bの保持に適した凹部を有すると共に、先端側には前記アンプル10Aの保持に適した凹部を有する把持部である。図7では、前記アンプル10A及び前記バイアル瓶10Bの両方が保持されている様子を示しているが、実際には一つの前記アンプル10A又は前記バイアル瓶10Bを保持する。」
「[0406][第7の実施形態]
本実施形態では、前記混注装置1Aにおいて、前記第2制御部500によって前記第1ロボットアーム21及び前記第2ロボットアーム22が制御されることにより実行される混注動作の他の例について説明する。ここに、図50及び図51は、前記混注動作のフローを説明するための図であり、左側が前記第1ロボットアーム21の動作、右側が第2ロボットアーム22の動作を示す。また、図50及び図51では、時間経過に伴って下方向に処理が進行する。
[0407] 特に、ここでは2本の前記バイアル瓶10B1及び前記バイアル瓶10B2に同一種類の粉薬が収容されており、その2本の前記バイアル瓶10B1及び前記バイアル瓶10B2の粉薬を輸液で溶解してから前記輸液バッグ12に注入する際の混注動作について説明する。また、前記バイアル瓶10B1については全量を採取する全量採取が行われ、前記バイアル瓶10B2については一部を採取する端数採取が行われるものとする。
・・・
[0440]<ステップS6009、S7011>
その後、前記第1ロボットアーム21及び前記第2ロボットアーム22は、前記バイアル瓶10B2に前記注射器11の輸液を注入する注入工程を実行する(S6009、S7011)。なお、前記注入工程では、前記第2制御部500が、前記第1ロボットアーム21及び前記第2ロボットアーム22を制御して、前記バイアル瓶10B2の開口部を上方に向けると共に前記注射器11の先端を下方に向ける。このとき、前記第2制御部500は、前記注射器11の注射針11cを前記バイアル瓶10B2のゴム栓10Cに穿刺する。続いて、前記第2制御部500は、前記保持部26を制御して前記注射器11により前記バイアル瓶10B2から空気を吸引する第1置換工程と前記注射器11内の輸液を前記バイアル瓶10B2に注入する第2置換工程とを交互に実行させる。ここに、前記注入工程を実行するための処理を実行するときの前記第2制御部500が第6制御手段の一例である。
[0441]<ステップS6010?S6011>
ところで、前記バイアル瓶10B2内に輸液が注入された後、しばらく放置されると前記バイアル瓶10B2内の粉薬が凝固する所謂スタッキング現象が生じ、その後の攪拌工程が行われた場合でも粉薬が溶解しにくくなることがある。そのため、前記混注動作では、前記第1ロボットアーム21が、前記バイアル瓶10B2内への輸液注入後に、前記バイアル瓶10B2を揺動させる動作を実行する(S6010)。例えば、前記第1ロボットアーム21は、前記第1ロボットアーム21が有する所定の回転軸の軸回りに前記バイアル瓶10B2を所定角度の範囲で回動させることが考えられる。これにより、前記バイアル瓶10B2への輸液注入直後の粉薬の凝固が抑制される。なお、前記バイアル瓶10B2の揺動動作は、前記バイアル瓶10B2内の粉薬の輸液への溶解が促されればその態様はこれに限らない。
[0442] その後、前記第1ロボットアーム21は、前記バイアル瓶10B2を前記秤量計39にセットする(S6011)。このとき、前記バイアル瓶10B2の重量が前記秤量計39によって秤量される。そして、前記第1ロボットアーム21は、前記バイアル瓶10B2を前記秤量計39から取り出して前記攪拌装置32にセットする(S6012)。これにより、前記攪拌装置32による前記バイアル瓶10B2の攪拌が開始される。
[0443] また、前記第1ロボットアーム21が、前記ステップS6010における揺動動作を前記ステップS6011及び前記ステップS6012のいずれか一方又は両方の動作と並行して実行することが考えられる。即ち、前記第1ロボットアーム21は、前記ステップS7010における前記バイアル瓶10B2の揺動動作を、前記ステップS7011における前記バイアル瓶10B2の前記秤量計39への移動中、又は前記ステップS7012における前記バイアル瓶10B2の前記攪拌装置32への移動中などに行うことが考えられる。これにより、前記混注動作の所要時間を遅延させることなく前記バイアル瓶10B2内の薬液を攪拌することが可能である。
[0444] さらに、前記第2制御部500は、前記バイアル瓶10B2内に収容されている薬品の種類に応じて、前記ステップS7010における揺動動作の実行の有無を切り替えることも考えられる。なお、前記薬品の種類と前記揺動動作の実行の有無との関係は前記薬品マスターなどに予め登録されていることが考えられる。具体的に、前記バイアル瓶10B2内に収容されている薬品が泡立ちやすい薬品である場合に、前記揺動動作を実行しないこと、又は前記揺動動作を緩やかに行うことが考えられる。また、前記バイアル瓶10B2内に収容されている薬品が、輸液を徐々に浸透させる必要がある薬品である場合にも、前記揺動動作を実行しないこと、又は前記揺動動作を緩やかに行うことが考えられる。
・・・
[0451]<ステップS6015、S7018>
その後、前記第1ロボットアーム21及び前記第2ロボットアーム22は、前記バイアル瓶10B1に前記注射器11の輸液を注入する注入工程を実行する(S6015、S7018)。なお、前記注入工程では、前記ステップS6009、S7011と同様に、前記バイアル瓶10B1の開口部が上方に向けられると共に前記注射器11の先端が下方に向けられた後、前記バイアル瓶10B1からの空気の吸引と前記バイアル瓶10Bへの輸液の注入とが交互に実行される。
[0452]<ステップS6016?S6018>
続いて、前記第1ロボットアーム21は、前記ステップS6010と同様に前記バイアル瓶10B1を揺動させて攪拌し(S6016)、前記バイアル瓶10B1を前記秤量計39にセットする(S6017)。その後、前記第1ロボットアーム21は、前記秤量計39から前記攪拌装置32に移動させる(S6018)。なお、この場合にも、前述したように、前記第1ロボットアーム21が、前記ステップS6016における揺動動作を前記ステップS6017及び前記ステップS6018のいずれか一方又は両方の動作と並行して実行することが考えられる。」
「[図50]


「[図51]


イ 上記アより、甲1には、2本のバイアル瓶10B1及び10B2を用いる場合に、1本目のバイアル瓶であるバイアル瓶10B2に輸液を注入([0440])後、バイアル瓶10B2を揺動させ([0441]、S6010)、バイアル瓶10B2を攪拌装置32の第1攪拌部32にセットし([0442]、S6012)、攪拌装置32の駆動を開始し([0442])、2本目のバイアル瓶であるバイアル瓶10B1に輸液を注入([0451]、S6015)後、バイアル瓶10B1を揺動させ([0452]、S6016)、バイアル瓶10B1を攪拌装置32の第2攪拌部32にセットし([0452])、撹拌を開始していることが記載されているものと認められる。

ウ 甲1に記載された発明
上記ア及びイより、甲第1号証には次の発明(以下、「甲1a発明」という。)が記載されていると認められる。
「注射器11で薬品を収容しているバイアル瓶10B2に輸液を注入する工程(S6009)後、第1ロボットアーム21が前記第1ロボットアーム21の先端に備えられた保持部25によって保持された前記バイアル瓶10B2を揺動する工程(S6010)と、その後、前記第1ロボットアーム21が前記バイアル瓶10B2を攪拌装置32にセットし撹拌を開始する工程(S6012)と、前記注射器11で薬品を収容しているバイアル瓶10B1に輸液を注入する工程(S6015)後、前記第1ロボットアーム21が前記第1ロボットアーム21の先端に備えられた保持部25によって保持された前記バイアル瓶10B1を揺動する工程(S6016)と、その後、前記第1ロボットアーム21が前記バイアル瓶10B1を前記攪拌装置32にセットし(S6018)撹拌を開始する工程と、を有する薬品及び輸液を混注処理する混注方法。」

(2)甲2について
甲2には、「容器内の液体と粉末の混合物を撹拌するために、容器を水平方向の軸線で回転させること。」が記載されている(【0004】、【0032】及び【図3d】参照。以下、「甲2に記載された技術事項」という。)。

(3)甲3について
甲3には、「撹拌する薬剤において、縦撹拌が許可されていない薬剤は縦撹拌をしないこと及びローラを複数設けて同時に撹拌できるバイアル瓶を多くすること。」が記載されている(【0090】参照。以下、「甲3に記載された技術事項」という。)。

(4)甲4について
甲4には、「バイアルミキサにバイアルを複数設置すること。」が記載されている(【0365】等参照。以下、「甲4に記載された技術事項」という。)。

(5)甲5について
甲5には、「バイアル瓶100内で薬剤及び混合液を混合する混合薬液の調剤において、振とう装置に複数のバイアル100が取り付けられるまでの間は振とう装置は動作しておらず、振とう装置に複数のバイアル100が取り付けられてから振とう装置が動作すること。」が記載されている(【0025】-【0027】等参照。以下、「甲5に記載された技術事項」という。)。

3 取消理由1について
(1)本件発明1について
ア 対比
本件発明1と甲1a発明とを対比する。
甲1発明aの「注射器11」は、その機能等により本件発明1の「シリンジ」に相当する。
同様に、「薬品」は「薬品」に、「バイアル瓶10B2」及び「バイアル瓶10B1」は「容器」に、「第1ロボットアーム21」は「ロボットアーム」に、「保持部21」は「ハンド」に、「保持部25によって保持された前記バイアル瓶10B2を揺動する工程(S6010)」は「ロボット」が「容器を振る工程A」に、「第1ロボットアーム21が前記バイアル瓶10B2を攪拌装置32にセットし撹拌する工程(S6012)」は「工程Aの後、前記ロボットが前記容器を撹拌装置内にセットする工程B」に相当する。
また、甲1a発明の「第1ロボットアーム21が前記バイアル瓶10B2を攪拌装置32にセットし撹拌を開始する工程(S6012)」及び「前記第1ロボットアーム21が前記バイアル瓶10B1を前記攪拌装置32にセットし(S6018)撹拌を開始する工程」と、本件発明1の「撹拌装置内に複数の前記容器を纏めてセットしてから前記撹拌装置を動作させる工程C」とは、「撹拌装置内に容器をセットしてから前記撹拌装置を動作させる工程C」の限りにおいて共通する。
甲1a発明の「薬品及び輸液を混注処理する混注方法」は、本件発明1の「薬品及び輸液を混合調製する薬液調製方法」に相当する。
そうすると、本件発明1と甲1a発明とは、
「薬品及び輸液を混合調製する薬液調製方法であって、
シリンジによって前記薬品を収容している容器に輸液が注入された後、前記容器がロボットのアームの先端に備えられたハンドによって把持されている状態で前記ロボットが前記容器を振る工程Aと、
前記工程Aの後、前記ロボットが前記容器を撹拌装置内にセットする工程Bと、
前記撹拌装置内に前記容器をセットしてから前記撹拌装置を動作させる工程Cと、
を有する、薬液調製方法。」で一致し、次の点で相違する。
相違点1
「撹拌装置内に容器をセットしてから前記撹拌装置を動作させる工程C」について、本件発明1は、「撹拌装置内に複数の前記容器を纏めてセットしてから前記撹拌装置を動作させる」のに対して、甲1a発明は、「第1ロボットアーム21が前記バイアル瓶10B2を攪拌装置32にセットし撹拌を開始する工程(S6012)」と「その後、前記第1ロボットアーム21が前記バイアル瓶10B1を前記攪拌装置32にセットし(S6018)撹拌を開始する工程」である点。

イ 判断
本件発明1は、「撹拌装置内に複数の前記容器を纏めてセットしてから」初めて「前記撹拌装置を動作させる」のに対して、甲1a発明は、撹拌装置に容器10B2をセットして撹拌を開始し、さらに容器10B1をセットして撹拌を開始するものであるので、容器10B2と容器10B1の両方がセットされるまで撹拌動作を待つものではない。したがって相違点1は実質的な相違点である。
そして、本件発明1は、相違点1に係る構成を備えることにより、「第2制御部4Bは、撹拌装置8内にハンド2Bに把持された状態で振られた容器6が複数セットされた後、撹拌装置8を動作させるように構成されている。ここで、第1制御部4Aは、ロボット2を制御することによって、容器6を撹拌装置8内にセットさせるように構成されている。かかる構成によれば、ロボット2によって容器6が振られた後に、撹拌装置8によって確実に薬品10A及び輸液10Bを混合調製することができる。」(【0029】)との効果を奏するものである。

(2)本件発明2及び3について
本件発明2及び3は、本件発明1の構成を全て含むものである。
よって、上記(1)ア及びイに示したのと同様の理由により、本件発明2及び3は甲1a発明であるとはいえない。

(3)本件発明4について
ア 上記2(1)ア及びイより、甲1には、次の発明(以下、「甲1b発明」という。)が記載されていると認められる。
「保持部25を備えた第1ロボットアーム21を有する混注装置1Aと、注射器11で薬品を収容しているバイアル瓶10B2に輸液を注入する工程(S6009)後、第1ロボットアーム21が前記第1ロボットアーム21の先端に備えられたによって保持された前記バイアル瓶10B2を揺動する工程(S6010)と、その後、前記第1ロボットアーム21が前記バイアル瓶10B2を攪拌装置32にセットし撹拌を開始する工程(S6012)と、前記注射器11で薬品を収容しているバイアル瓶10B1に輸液を注入する工程(S6015)後、前記第1ロボットアーム21が前記第1ロボットアーム21の先端に備えられた保持部25によって保持された前記バイアル瓶10B1を揺動する工程(S6016)と、その後、前記第1ロボットアーム21が前記バイアル瓶10B1を前記攪拌装置32にセットし(S6018)撹拌を開始する工程と、を有する薬品及び輸液を混注処理する混注装置1A。」

イ 対比
本件発明4と甲1b発明とを対比すると、甲1b発明の「薬品」はその機能等により、本件発明4の「薬品」に相当する。
同様に「輸液」は「輸液」に、「混注装置1A」は「薬液調整システム」に、「保持部25」は「ハンド」に、「第1ロボットアーム21」は「アームを有するロボット」に、「注射器11」は「シリンジ」に、「バイアル瓶10B1」及び「バイアル瓶10B2」は「容器」に、「撹拌装置32」は「撹拌装置」に相当する。
甲1b発明の「第1ロボットアーム21が前記第1ロボットアーム21の先端に備えられたによって保持された前記バイアル瓶10B2を揺動する工程(S6010)」する態様は、本件発明4の「ロボットを制御することによって、前記容器が前記ハンドによって把持されている状態で前記容器を振らせる」態様に相当する。
甲1b発明の「工程(S6012)と、前記注射器11で薬品を収容しているバイアル瓶10B1に輸液を注入する工程(S6015)後、前記第1ロボットアーム21が前記第1ロボットアーム21の先端に備えられた保持部25によって保持された前記バイアル瓶10B1を揺動する工程(S6016)と、その後、前記第1ロボットアーム21が前記バイアル瓶10B1を前記攪拌装置32にセットし(S6018)撹拌を開始する工程」は、本件発明4の「撹拌装置内に、前記ハンドによって把持されている状態で振られた前記容器を纏めてセットしてから前記撹拌装置を動作させる」態様と「撹拌装置内に、前記ハンドによって把持されている状態で振られた前記容器をセットしてから前記撹拌装置を動作させる」態様の限りにおいて共通する。
甲1b発明の「混注制御装置100」は、本件発明4の「第1制御部」及び「第2制御部」に相当する。
そうすると、本件発明4と甲1発明bとは、
「薬品及び輸液を混合調製するように構成されている薬液調製システムであって、
ハンドを先端に備えたアームを有するロボットと、
前記ロボットを制御するように構成されているコントローラと、
を有し、
前記コントローラは、
シリンジによって前記薬品を収容している容器に輸液が注入された後、前記ロボットを制御することによって、前記容器が前記ハンドによって把持されている状態で前記容器を振らせる第1制御部と、
撹拌装置内に、前記ハンドによって把持されている状態で振られた前記容器をセットしてから前記撹拌装置を動作させる第2制御部と、
を有する、薬液調製システム。」で一致し、次の点で相違する。
相違点2
「撹拌装置内に、前記ハンドによって把持されている状態で振られた前記容器をセットしてから前記撹拌装置を動作させる」ことについて、本件発明4は、「撹拌装置内に、前記ハンドによって把持されている状態で振られた前記容器を纏めてセットしてから前記撹拌装置を動作させる」のに対して、甲1発明bは「攪拌装置32に前記保持部25によって保持され揺動された前記バイアル瓶10B2がセットし撹拌を開始工程(S6012)と、前記注射器11で薬品を収容しているバイアル瓶10B1に輸液を注入する工程(S6015)後、前記第1ロボットアーム21が前記第1ロボットアーム21の先端に備えられた保持部25によって保持された前記バイアル瓶10B1を揺動する工程(S6016)と、その後、前記第1ロボットアーム21が前記バイアル瓶10B1を前記攪拌装置32にセットし(S6018)撹拌を開始する工程」である点。

イ 判断
本件発明4は、「撹拌装置内に、前記ハンドによって把持されている状態で振られた前記容器を纏めてセットしてから」初めて「前記撹拌装置を動作させる」のに対して、甲1b発明は、撹拌装置に容器10B2をセットして撹拌を開始し、さらに容器10B1をセットして撹拌を開始するものであるので、容器10B2と容器10B1の両方がセットされるまで撹拌動作を待つものではない。したがって相違点1は実質的な相違点である。
そして、本件発明4は相違点2に係る構成を備えることにより、「第2制御部4Bは、撹拌装置8内にハンド2Bに把持された状態で振られた容器6が複数セットされた後、撹拌装置8を動作させるように構成されている。ここで、第1制御部4Aは、ロボット2を制御することによって、容器6を撹拌装置8内にセットさせるように構成されている。かかる構成によれば、ロボット2によって容器6が振られた後に、撹拌装置8によって確実に薬品10A及び輸液10Bを混合調製することができる。」(【0029】)との効果を奏するものである。

(5)本件発明5及び6について
本件発明5及び6は、本件発明4の構成を全て含むものである。
よって、上記(4)ア又はイに示したのと同様に、本件発明5及び6は甲1b発明であるとはいえない。

(6)小括
以上のとおり、理由1は理由がなく、本件発明1-6発明は、甲1発明(甲1a発明、甲1b発明)であるとはいえないから、特許法第29条第1項第3号に該当せず、特許を受けることができないものとすることはできない。

4 取消理由2について
(1)請求項1について
ア 相違点1についての判断
前記相違点1について検討すると、甲1a発明は、「バイアル瓶10B2内に輸液が注入された後、しばらく放置されると前記バイアル瓶10B2内の粉薬が凝固する所謂スタッキング現象が生じ、その後の攪拌工程が行われた場合でも粉薬が溶解しにくくなることがある。」([0041] )という課題を解決するために「保持部25によって保持された前記バイアル瓶10B2を揺動する工程(S6010)」を備えるものであり、また、甲1に「即ち、前記第1ロボットアーム21は、前記ステップS7010における前記バイアル瓶10B2の揺動動作を、前記ステップS7011における前記バイアル瓶10B2の前記秤量計39への移動中、又は前記ステップS7012における前記バイアル瓶10B2の前記攪拌装置32への移動中などに行うことが考えられる。これにより、前記混注動作の所要時間を遅延させることなく前記バイアル瓶10B2内の薬液を攪拌することが可能である。」([0443])との記載がある。
そうすると、甲1a発明において、先に撹拌装置32にセットしたバイアル瓶10B2を撹拌しないで、バイアル瓶10B1が撹拌装置32にセットされるまで撹拌を開始することを待つことは、スタッキング現象の発生及び混注動作の所要時間の遅延を招くことになる。
したがって、甲3-甲5に記載された技術事項から、薬品及び輸液の混合調製において、一度に複数のバイアル瓶を撹拌することが本件特許の出願時に周知技術であったとしても、甲1a発明において、バイアル瓶10B2を攪拌装置32にセットする工程(S6012)後、バイアル瓶10B1を前記攪拌装置32にセットする工程(S6018)まで待ってから撹拌動作を行うこと、即ち相違点1に係る本件発明1の構成とすることは阻害要因があるというべきであり、当業者が容易に想到し得たことではない。また甲2には、「容器内の液体と粉末の混合物を撹拌するために、容器を水平方向の軸線で回転させること。」という技術的事項が記載されているのみである。
よって本件発明1は、甲1a発明及び甲2-甲5に記載された技術事項に基いて当業者が容易に想到し得たことではない。
また、本件発明1は、相違点1に係る構成を備えることにより、上記3(1)イで示した効果を奏するものである。
よって、本件発明1は、甲1a発明及び甲2-甲5に記載された技術事項に基いて当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。

(2)本件発明2及び3ついて
本件発明2及び3は、本件発明1の構成を全て含むものであるところ、本件発明1は、上記(1)に示した本件発明1の構成を備えたものである。
よって、上記(1)に示したのと同様に、本件発明2及び3は、甲1a発明並びに甲2-甲5に記載された技術的事項に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるとはいえない。

(3)本件発明4-6について
本件発明4-6と甲1b発明との相違点2は、上記(1)で検討した相違点1と実質的に同じであり、その判断も同様である。
よって、本件発明4-6は、甲1b発明及び甲2-甲5に記載された技術事項に基いて当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。

(4)小括
以上のとおり、理由2は理由がなく、本件発明1-6は、甲1発明(甲1a発明、甲1b発明)並びに甲2-甲5に記載された事項的事項に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるとはいえないから、特許法29条2項の規定により特許を受けることができないものとすることはできない。

第6 むすび
以上のとおりであるから、取消理由に記載した理由によっては、本件請求項1-6に係る特許を取り消すことはできない。
また、他に本件請求項1-6に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。

よって、結論のとおり決定する。
 
発明の名称 (57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
薬品及び輸液を混合調製する薬液調製方法であって、
シリンジによって前記薬品を収容している容器に輸液が注入された後、前記容器がロボットのアームの先端に備えられたハンドによって把持されている状態で前記ロボットが前記容器を振る工程Aと、
前記工程Aの後、前記ロボットが前記容器を撹拌装置内にセットする工程Bと、
前記撹拌装置内に複数の前記容器を纏めてセットしてから前記撹拌装置を動作させる工程Cと、
を有する、薬液調製方法。
【請求項2】
前記工程Aにおいて、前記アームの手首軸を中心に前記ハンドを上下反転することによって前記容器を振る、請求項1に記載の薬液調製方法。
【請求項3】
前記薬品の種類に応じて、前記ハンドによって把持されている状態で前記容器を振るべきか否かについて決定する工程を更に有する、請求項1又は2に記載の薬液調製方法。
【請求項4】
薬品及び輸液を混合調製するように構成されている薬液調製システムであって、
ハンドを先端に備えたアームを有するロボットと、
前記ロボットを制御するように構成されているコントローラと、
を有し、
前記コントローラは、
シリンジによって前記薬品を収容している容器に輸液が注入された後、前記ロボットを制御することによって、前記容器が前記ハンドによって把持されている状態で前記容器を振らせる第1制御部と、
撹拌装置内に、前記ハンドによって把持されている状態で振られた前記容器を纏めてセットしてから前記撹拌装置を動作させる第2制御部と、
を有する、薬液調製システム。
【請求項5】
前記第1制御部は、前記ロボットを制御することによって、前記アームの手首軸を中心に前記ハンドを上下反転することによって前記容器を振らせる、請求項4に記載の薬液調製システム。
【請求項6】
前記第1制御部は、前記薬品の種類に応じて、前記ハンドによって把持されている状態で前記容器を振るように制御すべきか否かについて決定する、請求項4又は5に記載の薬液調製システム。
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
異議決定日 2019-08-15 
出願番号 特願2015-159247(P2015-159247)
審決分類 P 1 651・ 113- YAA (A61J)
P 1 651・ 121- YAA (A61J)
最終処分 維持  
前審関与審査官 増山 慎也  
特許庁審判長 林 茂樹
特許庁審判官 関谷 一夫
莊司 英史
登録日 2018-04-13 
登録番号 特許第6319223号(P6319223)
権利者 株式会社安川電機
発明の名称 薬液調製方法及び薬液調製システム  
代理人 フェリシテ特許業務法人  
代理人 フェリシテ特許業務法人  
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