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審決分類 審判 訂正 ただし書き1号特許請求の範囲の減縮 訂正する A63F
審判 訂正 ただし書き3号明りょうでない記載の釈明 訂正する A63F
管理番号 1356296
審判番号 訂正2019-390086  
総通号数 240 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2019-12-27 
種別 訂正の審決 
審判請求日 2019-07-09 
確定日 2019-09-20 
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第6479093号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 特許第6479093号の明細書、特許請求の範囲を本件審判請求書に添付された訂正明細書、訂正特許請求の範囲のとおり訂正することを認める。 
理由 第1 手続の経緯
特許第6479093号(以下「本件特許」という。)は、平成28年2月10日の出願(特願2016-23571号)の一部を平成29年5月12日に新たな特許出願(特願2017-95418号)としたものであって、平成31年2月15日にその特許権の設定登録がなされ、同年3月26日に訂正審判(訂正2019-390042)の請求がされたところ、同年(令和1年)5月16日に訂正拒絶理由が通知され、同年6月7日に審判請求が取下げられ、同年7月9日に本件訂正審判の請求がなされたものである。

第2 請求の趣旨
本件審判の請求の趣旨は、本件特許の明細書、特許請求の範囲を審判請求書に添付した訂正明細書、訂正特許請求の範囲のとおり訂正することを認める、との審決を求めるものである(以下、訂正前の「本件特許の明細書」、「特許請求の範囲」を、それぞれ、「願書に添付した明細書」、「本件特許の特許請求の範囲」という。また、下線部が訂正部分である。)。

第3 訂正の内容
(1)訂正事項1-1
本件特許の特許請求の範囲の請求項1における
「遊技盤に取り付けられた複数の誘導手段の配置が所定の配置であるか否かを、配置確認手段を用いて確認可能にした遊技機であって、」、「前記配置確認手段は、前記複数の誘導手段の前側に配置可能であり且つ透過性を有するとともに、前記遊技機の製造・出荷時に設定された前記第1誘導手段の所定の配置に対応する第1表示と、前記遊技機の製造・出荷時に設定された前記第2誘導手段の所定の配置に対応する前記第1表示と異なる表示態様の第2表示と、第1のラインとを有し、」を、
「遊技機の遊技盤に取り付けられた複数の誘導手段の前側に配置可能であり且つ透過性を有するとともに、前記遊技機の製造・出荷時に設定された第1誘導手段の所定の配置に対応する第1表示と、前記遊技機の製造・出荷時に設定された第2誘導手段の所定の配置に対応する前記第1表示と異なる表示態様の第2表示と、第1のラインとを有する配置確認手段を用いて、前記第1,第2誘導手段の配置が所定の配置であるか否かを確認可能である遊技機であって、」
に訂正する。

(2)訂正事項1-2
本件特許の特許請求の範囲の請求項1における
「前記複数の誘導手段は、第1誘導手段と、前記第1誘導手段と同形状の誘導手段であって異なる配置であり、且つ、前記第1誘導手段と隣接する第2誘導手段とがあり、」、「前記配置確認手段が所定位置に配置されているか否かを目視により照合可能であり、前記誘導手段とは異なる前記遊技盤に取り付けられた部材であって前記第1のラインと合致する第2のラインを有する照合手段を遊技盤側に設け、」を、
「前記遊技盤は、前記第1誘導手段と、前記第1誘導手段と同形状の誘導手段であって異なる配置であり、且つ、前記第1誘導手段と隣接する前記第2誘導手段と、前記誘導手段とは異なる前記遊技盤に取り付けられた部材であって前記遊技盤の前側に前記配置確認手段が配置されるときに前記第1のラインと合致する第2のラインを有する照合手段とを設け、」
に訂正する。

(3)訂正事項1-3
本件特許の特許請求の範囲の請求項1における
「前記照合手段の前側に前記配置確認手段を配置して目視により前記第1誘導手段の配置が前記第1表示と一致するか否か及び前記第2誘導手段の配置が前記第2表示と一致するか否かを確認可能にした、」を、
「前記複数の誘導手段の前側に前記配置確認手段を配置して前記第1,第2誘導手段の配置が前記遊技機の製造・出荷時に設定された所定の配置であるか否かを確認するときに、前記照合手段の前側に前記配置確認手段を配置して、前記第2のラインが前記第1のラインと合致するか否かを目視により照合可能であるとともに、前記第1誘導手段の配置が前記第1表示と一致するか否か及び前記第2誘導手段の配置が前記第2表示と一致するか否かを目視により確認可能である、」
に訂正する。

(4)訂正事項2
願書に添付した明細書の段落【0007】の
「本発明は、遊技盤(4)に取り付けられた複数の誘導手段(10)の配置が所定の配置であるか否かを、配置確認手段(30D)を用いて確認可能にした遊技機(1)であって、前記複数の誘導手段(10)は、第1誘導手段(10a?10f)と、前記第1誘導手段(10a?10f)と同形状の誘導手段(10a?10f以外の10)であって異なる配置であり、且つ、前記第1誘導手段(10a?10f)と隣接する第2誘導手段(10a?10f以外の10)とがあり、前記配置確認手段(30D)は、前記複数の誘導手段(10)の前側に配置可能で且つ透過性を有するとともに、前記遊技機(1)の製造・出荷時に設定された前記第1誘導手段(10a?10f)の所定の配置に対応する第1表示(32Ca,36)と、前記遊技機(1)の製造・出荷時に設定された前記第2誘導手段(10a?10f以外の10)の所定の配置に対応する前記第1表示(32Ca,36)と異なる表示態様の第2表示(32C)と、第1のライン(図20に示す円形基準線34Cb又は鉛直基準線34Cc又は水平基準線34Cd)とを有し、前記配置確認手段(30D)が所定位置に配置されているか否かを目視により照合可能であり、前記誘導手段(10)とは異なる前記遊技盤(4)に取り付けられた部材(センタ役物20等)であって前記第1のライン(34Cb又は34Cc又は34Cd)と合致する第2のライン(例えば、図4に示す円形基準線51a又は鉛直基準線51b又は水平基準線51c)を有する照合手段(50)を前記遊技盤(4)側に設け、前記照合手段(50)の前側に前記配置確認手段(30D)を配置して目視により前記第1誘導手段(10a?10f)の配置が前記第1表示(32Ca,36)と一致するか否か及びと前記第2誘導手段(10a?10f以外の10)の配置が前記第2表示(32C)と一致するか否かを確認可能にしたことを特徴とする。」を、
「遊技機(1)の遊技盤(4)に取り付けられた複数の誘導手段(10)の前側に配置可能であり且つ透過性を有するとともに、前記遊技機(1)の製造・出荷時に設定された第1誘導手段(10a?l0f)の所定の配置に対応する第1表示(32Ca,36)と、前記遊技機(1)の製造・出荷時に設定された第2誘導手段(10a?l0f以外の10)の所定の配置に対応する前記第1表示(32Ca,36)と異なる表示態様の第2表示(32C)と、第1のライン(図20に示す円形基準線34Cb又は鉛直基準線34Cc又は水平基準線34Cd)とを有する配置確認手段(30D)を用いて、前記第1,第2誘導手段(10a?10f, 10a?l0f以外の10)の配置が所定の配置であるか否かを確認可能である遊技機(1)であって、前記遊技盤(4)は、前記第1誘導手段(l0a?l0f)と、前記第1誘導手段(l0a?l0f)と同形状の誘導手段(10a?10f以外の10)であって異なる配置であり、且つ、前記第1誘導手段(l0a?l0f)と隣接する前記第2誘導手段(10a?10f以外の10)と、前記誘導手段(10)とは異なる前記遊技盤(4)に取り付けられた部材(センタ役物20等)であって前記遊技盤(4)の前側に前記配置確認手段(30D)が配置されるときに前記第1のライン(34Cb又は34Cc又は34Cd)と合致する第2のライン(例えば、図4に示す円形基準線51a又は鉛直基準線51b又は水平基準線51c)を有する照合手段(50)とを設け、前記複数の誘導手段(10)の前側に前記配置確認手段(30D)を配置して前記第1,第2誘導手段(10a?l0f,10a?l0f以外の10)の配置が前記遊技機(1)の製造・出荷時に設定された所定の配置であるか否かを確認するときに、前記照合手段(50)の前側に前記配置確認手段(30D)を配置して、第2のライン(例えば、図4に示す円形基準線51a又は鉛直基準線51b又は水平基準線51c)が前記第1のライン(図20に示す円形基準線34Cb又は鉛直基準線34Cc又は水平基準線34Cd)と合致するか否かを目視により照合可能であるとともに、前記第1誘導手段(10a?l0f)の配置が前記第1表示(32Ca, 36)と一致するか否か及び前記第2誘導手段(10a?10f以外の10)の配置が前記第2表示(32C)と一致するか否かを目視により確認可能であることを特徴とする。」
に訂正する。

第4 当審の判断
(1)訂正事項1-1について
ア 訂正の目的
本件特許の特許請求の範囲は以下のとおりである。
「A 遊技盤に取り付けられた複数の誘導手段の配置が所定の配置であるか否かを、配置確認手段を用いて確認可能にした遊技機であって、
B 前記複数の誘導手段は、
第1誘導手段と、前記第1誘導手段と同形状の誘導手段であって異なる配置であり、且つ、前記第1誘導手段と隣接する第2誘導手段とがあり、
C 前記配置確認手段は、
C1 前記複数の誘導手段の前側に配置可能であり且つ透過性を有するとともに、
C2 前記遊技機の製造・出荷時に設定された前記第1誘導手段の所定の配置に対応する第1表示と、前記遊技機の製造・出荷時に設定された前記第2誘導手段の所定の配置に対応する前記第1表示と異なる表示態様の第2表示と、第1のラインとを有し、
D 前記配置確認手段が所定位置に配置されているか否かを目視により照合可能であり、前記誘導手段とは異なる前記遊技盤に取り付けられた部材であって前記第1のラインと合致する第2のラインを有する照合手段を遊技盤側に設け、
E 前記照合手段の前側に前記配置確認手段を配置して目視により前記第1誘導手段の配置が前記第1表示と一致するか否か及び前記第2誘導手段の配置が前記第2表示と一致するか否かを確認可能にした、
F ことを特徴とする遊技機。」(当審においてAないしFに分説した。以下AないしFの構成を「構成A」ないし「構成F」と言うことがある。)

本件特許の特許請求の範囲の請求項1では、「遊技盤に取り付けられた複数の誘導手段の配置が所定の配置であるか否かを、配置確認手段を用いて確認可能にした遊技機であって、」(構成A)の記載の後に、「前記配置確認手段は、」(構成C)、「前記複数の誘導手段の前側に配置可能であり且つ透過性を有するとともに、」(構成C1)、「前記遊技機の製造・出荷時に設定された前記第1誘導手段の所定の配置に対応する第1表示と、前記遊技機の製造・出荷時に設定された前記第2誘導手段の所定の配置に対応する前記第1表示と異なる表示態様の第2表示と、第1のラインとを有し、」(構成C2)と記載されていることで、遊技機に配置確認手段が常時配置されていると解釈される恐れがあるため不明瞭であった。
ここで、訂正事項1-1によれば、訂正後の「遊技機」は、「遊技機の遊技盤に取り付けられた複数の誘導手段の前側に配置可能であり且つ透過性を有するとともに、前記遊技機の製造・出荷時に設定された第1誘導手段の所定の配置に対応する第1表示と、前記遊技機の製造・出荷時に設定された第2誘導手段の所定の配置に対応する前記第1表示と異なる表示態様の第2表示と、第1のラインとを有する配置確認手段」を用いて、「前記第1,第2誘導手段の配置が所定の配置であるか否かを確認可能である」というものである。
そして、訂正事項1-3による訂正後の記載によれば、「前記複数の誘導手段の前側に前記配置確認手段を配置して前記第1,第2誘導手段の配置が前記遊技機の製造・出荷時に設定された所定の配置であるか否かを確認するとき」とあることからすると、訂正事項1-1による訂正後の記載において、「配置確認手段」を用いて、「前記第1,第2誘導手段の配置が所定の配置であるか否かを確認」するのは、「前記複数の誘導手段の前側に前記配置確認手段を配置して前記第1,第2誘導手段の配置が前記遊技機の製造・出荷時に設定された所定の配置であるか否かを確認するとき」である。
そうすると、訂正特許請求の範囲の請求項1に係る発明において、遊技機に配置確認手段が配置されるのは、「前記第1,第2誘導手段の配置が前記遊技機の製造・出荷時に設定された所定の配置であるか否かを確認するとき」であり、遊技機に配置確認手段が常時配置されているのではないことが明確である。
よって、訂正事項1-1は、特許法第126条第1項ただし書き第3号に掲げる明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。

イ 願書に添付した明細書、本件特許の特許請求の範囲又は図面(以下「本件特許の明細書等」という。)に記載した事項の範囲内の訂正であることについて
訂正事項1-1について、以下のとおり、(a)ないし(c)に分説して検討する。
(a)訂正特許請求の範囲の「遊技機の遊技盤に取り付けられた複数の誘導手段の前側に配置可能であり且つ透過性を有するとともに、」について
願書に添付した明細書の段落【0007】には、「本発明は、遊技盤(4)に取り付けられた複数の誘導手段(10)の配置が所定の配置であるか否かを、配置確認手段(30D)を用いて確認可能にした遊技機(1)であって、・・・前記配置確認手段(30D)は、前記複数の誘導手段(10)の前側に配置可能で且つ透過性を有する」と記載されている。
また、段落【0016】には、「遊技領域4aには、複数の誘導手段である釘10(障害釘10)と、・・・が、図示の配置で設けられ、」と記載され、段落【0031】には、「ゲージボード30は、不透明な合成樹脂製(又は木製、又はガラス製)のボードからなるゲージ本体31と、ゲージ本体31に全ての複数の釘10の所定の配置に対応するように形成された複数の釘視認孔32(釘の視認孔32)と、開閉扉3を開けた状態で当該ゲージボード30を確認位置に配置可能」と記載され、段落【0075】には、「ゲージボード30Cは、透明な合成樹脂製(又はガラス製)のボードからなるゲージ本体31C」と記載されている。
ここで、願書に添付した明細書の「釘10」が、訂正事項1-1に係る訂正特許請求の範囲における「誘導手段」に対応するものである。
そうすると、訂正事項1-1における上記の記載は、願書に添付した明細書に記載したものであるといえる。

また、訂正特許請求の範囲の「遊技機の遊技盤に取り付けられた複数の誘導手段」については、本件特許の特許請求の範囲の構成Aに「遊技盤に取り付けられた複数の誘導手段」と記載されており、訂正特許請求の範囲の「複数の誘導手段の前側に配置可能であり且つ透過性を有するとともに」については、本件特許の特許請求の範囲の構成C1に「前記複数の誘導手段の前側に配置可能であり且つ透過性を有するとともに」と記載されていることから、訂正事項1-1の上記の記載は、本件特許の特許請求の範囲に記載された範囲内であるともいえる。

(b)訂正特許請求の範囲の「前記遊技機の製造・出荷時に設定された第1誘導手段の所定の配置に対応する第1表示と、前記遊技機の製造・出荷時に設定された第2誘導手段の所定の配置に対応する前記第1表示と異なる表示態様の第2表示と、第1のラインとを有する配置確認手段を用いて、」について
願書に添付した明細書の段落【0007】には、「前記配置確認手段(30D)は、・・・前記遊技機(1)の製造・出荷時に設定された前記第1誘導手段(10a?10f)の所定の配置に対応する第1表示(32Ca,36)と、前記遊技機(1)の製造・出荷時に設定された前記第2誘導手段(10a?10f以外の10)の所定の配置に対応する前記第1表示(32Ca,36)と異なる表示態様の第2表示(32C)と、第1のライン(図20に示す円形基準線34Cb又は鉛直基準線34Cc又は水平基準線34Cd)とを有し、」と記載されている。
また、願書に添付した明細書の段落【0077】には、「複数の釘配置表示32Cは、確認位置に配置された当該ゲージボード30Cのゲージ本体31Cの前側から、全ての複数の釘10を個別に視認して、その釘10の配置が所定の配置であるか否かを確認可能にゲージ本体31Cの前面又は後面に印されている。各釘配置表示32Cは、縦線と横線を交差させた十字線かなり、対応する釘10が所定の配置であるとき、その頭部10の中心が十字線の交点を通して視認可能に印されている。」と記載され、段落【0085】には、「このゲージボード30Dにおいては、ゲージ本体31Dの前面又は後面に、複数の釘配置表示32Cのうち主要な複数の釘10(命釘10a?10f)に対応する複数の主要な釘配置表示32Caが、他の釘配置表示32Cと識別可能な目印36が印され(描かれ)ている。本実施例では、この目印36の具体例として、ゲージ本体31Dの前面又は後面には、主要な釘配置表示32Caの十字線の交点を中心とする2重円が印されている。」と記載されている。
さらに、段落【0027】には、「しかし、その後、遊技ホールに設置されたパチンコ遊技機1の複数の釘10の配置が同遊技機1の出荷・製造時の複数の釘10の配置と異なっていると、つまり所定の配置でなくなっていると、釘10が当初の状態から故意に曲げられている(不正な改造が行われている)虞があり、特にその曲げられた釘10が命釘10a?10f等の主要な釘10であると、当該遊技機1の所期の性能が得られない虞がある。」と記載され、段落【0028】には、「こうした問題に着眼し、本発明のパチンコ遊技機1は、遊技盤4に取り付けられた複数の釘10の配置が所定の配置である(例えば、パチンコ遊技機1の製造時(出荷時)の複数の釘10の配置と同じである)か否かを、配置確認手段であるゲージボード30を用いて確認可能にしたものである。」と記載されている。
ここで、願書に添付した明細書の「命釘10a?10f」、「目印36が印された釘配置表示32Ca」、「命釘以外の釘10」、「釘配置表示32C」は、それぞれ順に、訂正事項1-1に係る訂正特許請求の範囲における「第1誘導手段」、「第1表示」、「第2誘導手段」、「第2表示」に対応するものである。
そうすると、訂正事項1-1における上記の記載は、願書に添付した明細書に記載したものであるといえる。

また、本件特許の特許請求の範囲の構成C、C2には「前記配置確認手段は、」「前記遊技機の製造・出荷時に設定された前記第1誘導手段の所定の配置に対応する第1表示と、前記遊技機の製造・出荷時に設定された前記第2誘導手段の所定の配置に対応する前記第1表示と異なる表示態様の第2表示と、第1のラインとを有し」と記載され、本件特許の特許請求の範囲の構成Aには「複数の誘導手段の配置が所定の配置であるか否かを、配置確認手段を用いて確認可能にした」と記載されているから、訂正事項1-1の上記の記載は、本件特許の特許請求の範囲に記載された範囲内であるともいえる。

(c)訂正特許請求の範囲の「前記第1、第2誘導手段の配置が所定の配置であるか否かを確認可能である遊技機であって、」について
願書に添付した明細書の段落【0007】には、「前記照合手段(50)の前側に前記配置確認手段(30D)を配置して目視により前記第1誘導手段(10a?10f)の配置が前記第1表示(32Ca,36)と一致するか否か及び前記第2誘導手段(10a?10f以外の10)の配置が前記第2表示(32C)と一致するか否かを確認可能」と記載されている。
また、段落【0084】には、「複数の釘10の配置が所定の配置であるか否かを、これら複数の釘10のうちの主要な1又は複数の釘10(本実施例では、複数の命釘10a?10f)が判るようにして確認可能に構成したものである。」と記載されている。
そうすると、訂正事項1-1における上記の記載は、願書に添付した明細書に記載したものであるといえる。

また、本件特許の特許請求の範囲の構成Aには「複数の誘導手段の配置が所定の配置であるか否かを、配置確認手段を用いて確認可能にした」と記載され、構成Bには「前記複数の誘導手段は、第1誘導手段と、前記第1誘導手段と同形状の誘導手段であって異なる配置であり、且つ、前記第1誘導手段と隣接する第2誘導手段とがあり、」と記載されていることに鑑みるに、本件特許の特許請求の範囲においても、第1,第2誘導手段の配置が所定の配置であるか否かを確認可能であると解されるから、訂正事項1-1の上記の記載は、本件特許の特許請求の範囲に記載された範囲内であるともいえる。

したがって、訂正事項1-1は、本件特許の明細書等のすべてを総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではなく、本件特許の明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものである。
よって、訂正事項1-1は、特許法第126条第5項の規定に適合する。

ウ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないことについて
訂正事項1-1は、上記(1)アで検討したとおり、遊技機に配置確認手段が常時配置されているのではないことを明確にして限定するものといえるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。
よって、訂正事項1-1は、特許法第126条第6項の規定に適合する。

(2)訂正事項1-2について
ア 訂正の目的
訂正事項1-2は、「前記遊技盤は、前記第1誘導手段と、前記第1誘導手段と同形状の誘導手段であって異なる配置であり、且つ、前記第1誘導手段と隣接する前記第2誘導手段と、前記誘導手段とは異なる前記遊技盤に取り付けられた部材であって前記遊技盤の前側に前記配置確認手段が配置されるときに前記第1のラインと合致する第2のラインを有する照合手段とを設け、」と訂正するものであり、以下のとおり分説して検討する。

(a)訂正特許請求の範囲の「前記遊技盤は、前記第1誘導手段と、前記第1誘導手段と同形状の誘導手段であって異なる配置であり、且つ、前記第1誘導手段と隣接する前記第2誘導手段と、」について
本件特許の特許請求の範囲の構成Aには、「遊技盤に取り付けられた複数の誘導手段」と記載され、構成Bには、「前記複数の誘導手段は、第1誘導手段と、前記第1誘導手段と同形状の誘導手段であって異なる配置であり、且つ、前記第1誘導手段と隣接する第2誘導手段とがあり、」と記載されているから、本件特許の特許請求の範囲においても、遊技盤には、第1誘導手段と第2誘導手段とを設けていると解される。
よって、訂正事項1-2における上記の記載は、本件特許の特許請求の範囲に記載された範囲内であるといえる。

(b)訂正特許請求の範囲の「且つ、前記第1誘導手段と隣接する前記第2誘導手段と、前記誘導手段とは異なる前記遊技盤に取り付けられた部材であって前記遊技盤の前側に前記配置確認手段が配置されるときに前記第1のラインと合致する第2のラインを有する照合手段とを設け、」について
本件特許の特許請求の範囲の構成Dには、「前記配置確認手段が所定位置に配置されているか否かを目視により照合可能であり、前記誘導手段とは異なる前記遊技機に取り付けられた部材であって前記第1のラインと合致する第2のラインを有する照合手段を遊技盤側に設け、」と記載され、構成Bには、「第1誘導手段と、前記第1誘導手段と同形状の誘導手段であって異なる配置であり、且つ、前記第1誘導手段と隣接する第2誘導手段とがあり、」と記載され、構成C、C1には「前記配置確認手段は、前記複数の誘導手段の前側に配置可能であり」と記載されている。
そうすると、訂正事項1-2における上記の記載は、「第2のライン」が「第1のラインと合致する」(構成D)時について、「前記遊技盤の前側に前記配置確認手段が配置されるときに」という限定事項を付加したものといえる。

以上のとおり、訂正事項1-2は、本件特許の特許請求の範囲の構成Dに、「前記遊技盤の前側に前記配置確認手段が配置されるときに」という限定事項を付加したものといえるから、特許請求の範囲の減縮に該当するといえる。
よって、訂正事項1-2は、特許法第126条第1項ただし書き第1号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。

イ 本件特許の明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であることについて
上記アと同様に(a)、(b)に分説して検討する。
(a)訂正特許請求の範囲の「前記遊技盤は、前記第1誘導手段と、前記第1誘導手段と同形状の誘導手段であって異なる配置であり、且つ、前記第1誘導手段と隣接する前記第2誘導手段と、」について
願書に添付した明細書の段落【0007】には、「第1誘導手段(10a?10f)と、前記第1誘導手段(10a?10f)と同形状の誘導手段(10a?10f以外の10)であって異なる配置であり、且つ、前記第1誘導手段(10a?10f)と隣接する第2誘導手段(10a?10f以外の10)とがあり」と記載されている。
また、段落【0084】には、「複数の釘10の配置が所定の配置であるか否かを、これら複数の釘10のうちの主要な1又は複数の釘10(本実施例では、複数の命釘10a?10f)が判るようにして確認可能に構成したものである。」と記載されている。
そうすると、訂正事項1-2における上記の記載は、願書に添付した明細書に記載したものであるといえる。

(b)訂正特許請求の範囲の「且つ、前記第1誘導手段と隣接する前記第2誘導手段と、前記誘導手段とは異なる前記遊技盤に取り付けられた部材であって前記遊技盤の前側に前記配置確認手段が配置されるときに前記第1のラインと合致する第2のラインを有する照合手段とを設け、」について
まず、「且つ、前記第1誘導手段と隣接する前記第2誘導手段と、前記誘導手段とは異なる前記遊技機に取り付けられた部材であって」について検討する。
願書に添付した明細書の段落【0007】には、「前記誘導手段(10)とは異なる前記遊技盤(4)に取り付けられた部材(センタ役物20等)であって前記第1のライン(34Cb又は34Cc又は34Cd)と合致する第2のライン(例えば、図4に示す円形基準線51a又は鉛直基準線51b又は水平基準線51c)を有する照合手段(50)を前記遊技盤(4)側に設け、」と記載され、段落【0046】には、「盤側基準部51は、遊技盤4の前面に印された(描かれた)円形基準線51a、鉛直基準線51b、及び水平基準線51cを有する。」と記載されているから、願書に添付した明細書に記載したものであるといえる。
次に、「前記遊技盤の前側に前記配置確認手段が配置されるときに前記第1のラインと合致する第2のラインを有する照合手段とを設け、」について検討する。
願書に添付した明細書の段落【0039】には、「ゲージ側判別手段34は、パチンコ遊技機1の判別手段50と対応しており、当該ゲージボード30が確認位置に配置されているときに、パチンコ遊技機1の判別手段50の第2の基準部である盤側基準部51と合致する第1の基準部であるゲージ側基準部34aであって、つまり当該ゲージボード30が確認位置からズレて配置されているときには盤側基準部51と合致しないゲージ側基準部34aを有し、このゲージ側基準部34aは、ゲージ本体31のうち遊技領域4aの前側に位置しない(つまり複数の釘視認孔32が形成されていない)部位であって、4つのボード支持部33aが形成されていない部位(本実施例ではゲージ本体31の右下部)に設けられている。」と記載されている。
また、段落【0045】には、「図2?図4に示すように、判別手段50は、ゲージボード30が確認位置に配置されているときに、ゲージボード30のゲージ側基準部34aと合致する盤側基準部51であって、つまり当該ゲージボード30が確認位置からズレて配置されているときにはゲージ側基準部34aと合致しない盤側基準部51を有し、このボード側基準部51は、遊技盤4のうち遊技領域4aが形成されない部位に設けられている。」と記載されている。
同様に、段落【0047】には、「この判別手段50によって、確認作業者が目視により盤側基準部51とゲージ側基準部34aとが合致するか否かを確認して、ゲージボード30が確認位置に配置されているか否かを判別可能になる。具体的には次のようにして判別を行う。」と記載され、段落【0049】には、「ここで、通常は、取付手段40によりゲージボード30が遊技盤4に取り付けられた状態で、ゲージボード30が確認位置に配置されるように遊技盤4に対して位置決めされていることになる故、盤側基準部51とゲージ側基準部34aとが合致するようになっているが、合致しないということは、遊技盤4、取付手段40、判別手段50、ゲージボード30、ゲージ側取付手段33、ゲージ側判別手段34の何れかに問題がある(例えば、製造誤差や取り付け誤差が生じている)可能性があり、つまり、判別手段50では、こうした問題の可能性があるか否かの判別を行い得るものにもなる。」と記載されている。
さらに、段落【0080】には、「つまり、ゲージボード30Cが遊技盤4に取り付けられた状態で、盤側基準部51の円形基準線51aとゲージ側基準部34Caの円形基準線34Cbが同一円上に一致するように見えているか、また、盤側基準部51の鉛直基準線51b及び水平基準線51cとゲージ側基準部34Caの鉛直基準線34Cc及び水平基準線34Cdが夫々同一直線上に一致するように見えているかを確認し、全て一致するように見えていると、ゲージボード30Cが確認位置に配置されていると判別でき、そう見えていないと、ゲージボード30Cが確認位置に配置されていない(確認位置からズレて配置されている)と判別できる。」と記載されている。
そして、願書に添付した明細書の「ゲージボード30」、「円形基準線34Cb又は鉛直基準線34Cc又は水平基準線34Cd」、「円形基準線51a又は鉛直基準線51b又は水平基準線51c」は、それぞれ順に、訂正事項1-2の「配置確認手段」、「第1のライン」、「第2のライン」に対応する。
よって、上記段落【0039】、【0045】、【0047】、【0049】、【0051】、【0080】の記載を総合的に検討すると、願書に添付した明細書には、当該ゲージボード30(確認配置手段)が確認位置に配置されているときに、円形基準線51a又は鉛直基準線51b又は水平基準線51c(第2のライン)と合致し、当該ゲージボード30(確認配置手段)が確認位置からズレて配置されているときには盤側基準部51と合致しない円形基準線34Cb又は鉛直基準線34Cc又は水平基準線34Cd(第1のライン)を設け、合致しないということは、製造誤差や取り付け誤差等が生じている可能性があり、判別手段50は、こうした問題の可能性があるか否かの判別を行い得る点が記載されているといえる。
さらに、「当該ゲージボード30が確認位置に配置されているとき」とは、段落【0051】の「この釘10の配置確認では、確認作業者が、確認位置に配置されたゲージボード30の複数の釘視認孔32から、遊技盤4に取り付けられた複数の釘10を視認し、複数の釘10の配置が所定の配置であるか否かを確認する。」との記載を踏まえれば、遊技盤の前側にゲージボード30(配置確認手段)が配置されるときであることは自明な事項である。
そうすると、訂正事項1-2における上記の記載は、願書に添付した明細書に記載したものであるといえる。

したがって、訂正事項1-2は、本件特許の明細書等のすべてを総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではなく、本件特許の明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものである。
よって、訂正事項1-2は、特許法第126条第5項の規定に適合する。

ウ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないことについて
訂正事項1-2は、上記(2)アで検討したとおり、本件特許の特許請求の範囲に記載されたものに限定事項を付加して減縮した訂正であるから実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。
よって、訂正事項1-2は、特許法第126条第6項の規定に適合する。

(3)訂正事項1-3について
ア 訂正の目的
訂正事項1-3は、「前記複数の誘導手段の前側に前記配置確認手段を配置して前記第1,第2誘導手段の配置が前記遊技機の製造・出荷時に設定された所定の配置であるか否かを確認するときに、前記照合手段の前側に前記配置確認手段を配置して、前記第2のラインが前記第1のラインと合致するか否かを目視により照合可能であるとともに、前記第1誘導手段の配置が前記第1表示と一致するか否か及び前記第2誘導手段の配置が前記第2表示と一致するか否かを目視により確認可能である、」と訂正するものであり、以下のとおり分説して検討する。

(a)訂正特許請求の範囲の「前記複数の誘導手段の前側に前記配置確認手段を配置して前記第1,第2誘導手段の配置が前記遊技機の製造・出荷時に設定された所定の配置であるか否かを確認するときに、前記照合手段の前側に前記配置確認手段を配置して、前記第2のラインが前記第1のラインと合致するか否かを目視により照合可能であるとともに、」について
本件特許の特許請求の範囲の構成C、C1には、「前記配置確認手段は、前記複数の誘導手段の前側に配置可能であり」と記載され、構成C2には、「前記遊技機の製造・出荷時に設定された前記第1誘導手段の所定の配置に対応する第1表示と、前記遊技機の製造・出荷時に設定された前記第2誘導手段の所定の配置に対応する前記第1表示と異なる表示態様の第2表示」と記載され、構成Dには、「前記配置確認手段が所定位置に配置されているか否かを目視により照合可能であり、」と記載され、構成Eには、「前記照合手段の前側に前記配置確認手段を配置して目視により前記第1誘導手段の配置が前記第1表示と一致するか否か及び前記第2誘導手段の配置が前記第2表示と一致するか否かを確認可能にした、」と記載されている。
ここで、訂正事項1-3における上記の記載のうち、「前記複数の誘導手段の前側に前記配置確認手段を配置」することと、「前記第1,第2誘導手段の配置が前記遊技機の製造・出荷時に設定された所定の配置であるか否かを確認する」ことと、「前記照合手段の前側に前記配置確認手段を配置して、前記第2のラインが前記第1のラインと合致するか否かを目視により照合可能である」ことは、それぞれ本件特許の特許請求の範囲の記載の範囲内であるといえる。
そうすると、訂正事項1-3は、「前記複数の誘導手段の前側に前記配置確認手段を配置して前記第1,第2誘導手段の配置が前記遊技機の製造・出荷時に設定された所定の配置であるか否かを確認するときに、」と記載したものであるから、訂正前に「前記複数の誘導手段の前側に前記配置確認手段を配置」する時期が特定されていなかったものを、「前記第1,第2誘導手段の配置が前記遊技機の製造・出荷時に設定された所定の配置であるか否かを確認するときに」特定するものである。
さらに、訂正事項1-3は、「前記第1,第2誘導手段の配置が前記遊技機の製造・出荷時に設定された所定の配置であるか否かを確認するときに、」「前記第2のラインが前記第1のラインと合致するか否かを目視により照合可能である」と記載したものであるから、訂正前に、「前記第1,第2誘導手段の配置が前記遊技機の製造・出荷時に設定された所定の配置であるか否かを確認する」時期と、「前記照合手段の前側に前記配置確認手段を配置して、前記第2のラインが前記第1のラインと合致するか否かを目視により照合可能である」時期との関係が特定されていなかったものを、それらの時期が同時期であることを特定するものである。

(b)訂正特許請求の範囲の「前記第1誘導手段の配置が前記第1表示と一致するか否か及び前記第2誘導手段の配置が前記第2表示と一致するか否かを目視により確認可能である、」について
本件特許の特許請求の範囲の構成Eには「目視により前記第1誘導手段の配置が前記第1表示と一致するか否か及び前記第2誘導手段の配置が前記第2表示と一致するか否かを確認可能にした、」と記載されている。
そうすると、訂正事項1-3の上記の記載は、本件特許の特許請求の範囲に記載された範囲内である。

以上のとおり、訂正事項1-3は、本件特許の特許請求の範囲に記載されたものに対して、配置確認手段が遊技機に配置される時期が誘導手段の配置を確認するときであることや、誘導手段の配置を確認する時期とラインの合致を照合可能である時期とが同時期であることについて限定事項を付加したものといえるから、特許請求の範囲の減縮に該当するといえる。

よって、訂正事項1-3は、特許法第126条第1項ただし書き第1号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。

イ 本件特許の明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であることについて
(a)訂正特許請求の範囲の「前記複数の誘導手段の前側に前記配置確認手段を配置して前記第1,第2誘導手段の配置が前記遊技機の製造・出荷時に設定された所定の配置であるか否かを確認するときに、前記照合手段の前側に前記配置確認手段を配置して、前記第2のラインが前記第1のラインと合致するか否かを目視により照合可能であるとともに、」について
願書に添付した明細書の段落【0007】には、「前記配置確認手段(30D)は、前記複数の誘導手段(10)の前側に配置可能で」、「前記遊技機(1)の製造・出荷時に設定された前記第1誘導手段(10a?10f)の所定の配置に対応する第1表示(32Ca,36)と、前記遊技機(1)の製造・出荷時に設定された前記第2誘導手段(10a?10f以外の10)の所定の配置に対応する前記第1表示(32Ca,36)と異なる表示態様の第2表示(32C)と、」、「前記配置確認手段(30D)が所定位置に配置されているか否かを目視により照合可能であり、」と記載されている。
また、段落【0028】には、「遊技盤4に取り付けられた複数の釘10の配置が所定の配置である(例えば、パチンコ遊技機1の製造時(出荷時)の複数の釘10の配置と同じである)か否かを、配置確認手段であるゲージボード30を用いて確認可能にしたものである。」と記載され、段落【0045】には、「図2?図4に示すように、判別手段50は、ゲージボード30が確認位置に配置されているときに、ゲージボード30のゲージ側基準部34aと合致する盤側基準部51であって、つまり当該ゲージボード30が確認位置からズレて配置されているときにはゲージ側基準部34aと合致しない盤側基準部51を有し、このボード側基準部51は、遊技盤4のうち遊技領域4aが形成されない部位に設けられている。」と記載されている。
さらに、段落【0047】には、「この判別手段50によって、確認作業者が目視により盤側基準部51とゲージ側基準部34aとが合致するか否かを確認して、ゲージボード30が確認位置に配置されているか否かを判別可能になる。具体的には次のようにして判別を行う。」と記載され、段落【0048】には、「取付手段40によりゲージボード30が遊技盤4に取り付けられた状態で、盤側基準部51の円形基準線51aがゲージ側基準部34aの基準開口34bと一致するように基準開口34bから見えているか、盤側基準部51の鉛直基準線51b及び水平基準線51cが夫々ゲージ側基準部34aの鉛直基準線34c及び水平基準線34dと同一直線上に一致するように見えているかを確認し、全て一致するように見えていると、ゲージボード30が確認位置に配置されていると判別でき、そう見えていないと、ゲージボード30が確認位置に配置されていない、つまり確認位置からズレて配置されていると判別できる。」と記載されている。
そうすると、訂正事項1-3の上記の記載は、願書に添付した明細書に記載した事項の範囲内においてしたものである。

(b)訂正特許請求の範囲の「前記第1誘導手段の配置が前記第1表示と一致するか否か及び前記第2誘導手段の配置が前記第2表示と一致するか否かを目視により確認可能である、」について
願書に添付した明細書の段落【0007】には、「目視により前記第1誘導手段(10a?10f)の配置が前記第1表示(32Ca,36)と一致するか否か及びと前記第2誘導手段(10a?10f以外の10)の配置が前記第2表示(32C)と一致するか否かを確認可能にしたことを特徴とする。」と記載されている。
さらに、段落【0081】には、「ゲージボード30Cが確認位置に配置された状態で行う釘10の配置確認では、図18(1)に示すように、視認対象の釘10が所定の配置であると、確認作業者は、図18(2)に示すように、ゲージボード30Cの対応する釘配置表示32Cから、その十字線の交点を通して視認対象の釘10の頭部10aを視認可能(例えば、視認対象の釘10の頭部10aの中心頂部10bを視認可能)になり、これにより、視認対象の釘10が所定の配置であることを確認することができる。」と記載され、段落【0082】には、「一方、図19(1)に示すように、視認対象の釘10が所定の配置でないと、確認作業者は、図19(2)に示すように、ゲージボード30Cの対応する釘配置表示32Cから、その十字線の交点を通して視認対象の釘10の頭部10aを視認不可能(例えば、視認対象の釘10の頭部10aの中心頂部10bを視認不可能)になり、これにより、視認対象の釘10が所定の配置でないことを確認することができる。」と記載されている。
そうすると、訂正事項1-3の上記の記載は、願書に添付した明細書に記載した事項の範囲内においてしたものである。

したがって、訂正事項1-3は、本件特許の明細書等のすべてを総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではなく、本件特許の明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものである。
よって、訂正事項1-3は、特許法第126条第5項の規定に適合する。

ウ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないことについて
訂正事項1-3は、上記(3)アで検討したとおり、本件特許の特許請求の範囲の記載に基づいて訂正するものであるから実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。
よって、訂正事項1-3は、特許法第126条第6項の規定に適合する。

(4)訂正事項2について
訂正事項2は、訂正事項1-1ないし1-3に係る訂正に伴って、特許請求の範囲の記載と発明の詳細な説明の記載との整合を図るため、願書に添付した明細書の段落【0007】の記載を訂正するものであるから、明瞭でない記載の釈明に該当するとともに、上記(1)ないし(3)で検討したとおり、本件特許の明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものであって、さらに、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。
よって、訂正事項2は、特許法第126条第1項ただし書き第3号に掲げる事項を目的とし、同条第5項及び第6項の規定に適合する。

(5)特許法第126条第7項について
訂正後の特許請求の範囲の請求項1により特定される発明が特許出願の際独立して特許を受けることができないとする理由を発見しないから、訂正事項1-2及び1-3は、特許法第126条第7項の規定に適合する。

第4 むすび
以上のとおりであるから、本件訂正審判の請求に係る訂正事項1-1及び2は、特許法第126条第1項ただし書き第3号に掲げる事項を目的とし、かつ同条第5項及び第6項の規定に適合する。
また、本件訂正審判の請求に係る訂正事項1-2及び1-3は、特許法第126条第1項ただし書き第1号に掲げる事項を目的とし、かつ同条第5項ないし第7項の規定に適合する。

よって、結論のとおり審決する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
遊技機
【技術分野】
【0001】
本発明は遊技機に関し、特に、複数の誘導手段の配置が所定の配置であるか否かを、配置確認手段を用いて確認可能にしたものである。
【背景技術】
【0002】
従来、パチンコ遊技機に代表される遊技機においては、遊技盤に複数の釘(障害釘)と各種入賞口(始動口、大入賞口等)が取り付けられ、遊技者は、発射ハンドルを操作して、これらの釘及び入賞口を有する遊技領域に複数の遊技球を順次発射させ、その遊技領域を流下する多くの遊技球が入賞口に入賞することを期待して遊技を行うことができる。
【0003】
遊技領域を流下する複数の遊技球は、夫々その流下途中で幾つかの釘に繰り返し接触(衝突)し、減速されたり方向変換されたりして、こうした釘による誘導によって入賞口に入賞しない、或いは入賞することが可能になる。このように、複数の釘は遊技領域における遊技球の流下を制御するものとなり、その中でも遊技球が入賞口に入賞し易いか否かが決められる命釘等の主要な釘は、遊技機の性能において重要な役割を果たす。
【0004】
ここで、遊技ホールに設置された遊技機の複数の釘の配置が、同遊技機の出荷時(製造時)の複数の釘の配置と異なっていると、釘が当初の状態から故意に曲げられている(不正な改造が行われている)虞があり、特にその曲げられた釘が命釘等の主要な釘であると、当該遊技機の所期の性能(出玉率等)が得られない虞がある。尚、遊技盤に対して、その遊技盤に転写された絵柄のズレを確認するために、遊技盤にズレ確認用の印(穴)を形成した技術(特許文献1参照)が公知である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2014-28220号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来の遊技機では、遊技盤に取り付けられた複数の釘の配置が所定の配置であるかを確認することが難しいという課題がある。
本発明の目的は、複数の誘導手段(釘等)の配置が所定の配置であるか否かを確認可能にした遊技機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、遊技機(1)の遊技盤(4)に取り付けられた複数の誘導手段(10)の前側に配置可能であり且つ透過性を有するとともに、前記遊技機(1)の製造・出荷時に設定された第1誘導手段(10a?10f)の所定の配置に対応する第1表示(32Ca,36)と、前記遊技機(1)の製造・出荷時に設定された第2誘導手段(10a?10f以外の10)の所定の配置に対応する前記第1表示(32Ca,36)と異なる表示態様の第2表示(32C)と、第1のライン(図20に示す円形基準線34Cb又は鉛直基準線34Cc又は水平基準線34Cd)とを有する配置確認手段(30D)を用いて、前記第1,第2誘導手段(10a?10f,10a?10f以外の10)の配置が所定の配置であるか否かを確認可能である遊技機(1)であって、前記遊技盤(4)は、前記第1誘導手段(10a?10f)と、前記第1誘導手段(10a?10f)と同形状の誘導手段(10a?10f以外の10)であって異なる配置であり、且つ、前記第1誘導手段(10a?10f)と隣接する前記第2誘導手段(10a?10f以外の10)と、前記誘導手段(10)とは異なる前記遊技盤(4)に取り付けられた部材(センタ役物20等)であって前記遊技盤(4)の前側に前記配置確認手段(30D)が配置されるときに前記第1のライン(34Cb又は34Cc又は34Cd)と合致する第2のライン(例えば、図4に示す円形基準線51a又は鉛直基準線51b又は水平基準線51c)を有する照合手段(50)とを設け、前記複数の誘導手段(10)の前側に前記配置確認手段(30D)を配置して前記第1,第2誘導手段(10a?10f,10a?10f以外の10)の配置が前記遊技機(1)の製造・出荷時に設定された所定の配置であるか否かを確認するときに、前記照合手段(50)の前側に前記配置確認手段(30D)を配置して、前記第2のライン(例えば、図4に示す円形基準線51a又は鉛直基準線51b又は水平基準線51c)が前記第1のライン(図20に示す円形基準線34Cb又は鉛直基準線34Cc又は水平基準線34Cd)と合致するか否かを目視により照合可能であるとともに、前記第1誘導手段(10a?10f)の配置が前記第1表示(32Ca,36)と一致するか否か及び前記第2誘導手段(10a?10f以外の10)の配置が前記第2表示(32C)と一致するか否かを目視により確認可能であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、複数の誘導手段の配置が所定の配置であるか否かを確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の実施例1に係るパチンコ遊技機の斜視図である。
【図2】開閉扉が開けられたパチンコ遊技機とゲージボードの斜視図である。
【図3】開閉扉が開けられたパチンコ遊技機の正面図である。
【図4】パチンコ遊技機の遊技盤の正面図である。
【図5】図4のV-V線断面図である。
【図6】ゲージボードの正面図である。
【図7】図6のVII-VII線断面図である。
【図8】図6のVIII-VIII線断面図である。
【図9】図6のゲージボードを用いた釘の配置確認に関する図である。
【図10】図9相当図である。
【図11】実施例2のゲージボードの正面図である。
【図12】図11のXII-XII線断面図である。
【図13】実施例2のパチンコ遊技機の遊技盤の正面図である。
【図14】実施例3のゲージボードの正面図である。
【図15】図14にAで示す部分の拡大図である。
【図16】変形例に係る図15相当図である。
【図17】実施例4のゲージボードの正面図である。
【図18】図17のゲージボードを用いた釘の配置確認に関する図である。
【図19】図18のゲージボードを用いた釘の配置確認に関する図である。
【図20】実施例5のゲージボードの正面図である。
【図21】図20にBで示す部分の拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、発明を実施するための形態について実施例に基づいて説明する。本実施例は、遊技盤に複数の釘が取り付けられたパチンコ遊技機に本発明を適用したものである。
【実施例1】
【0012】
図1?図3に示すように、パチンコ遊技機1には、遊技ホールの島構造に取り付けられる外枠(図示略)に開閉枠2(内枠2)が開閉可能に装着され、この開閉枠2に開閉扉3が開閉可能に装着されている。開閉扉3に窓3aが形成され、この窓3aに透明なガラス3bが取り付けられている。開閉枠2の左端部に、開閉扉3の左端部がヒンジ機構3cを介して鉛直軸心回りに回動自在に支持され、開閉扉3の右端部に、開閉扉3を閉じた状態で開閉枠2に施錠するキーシリンダ3dが取り付けられている。
【0013】
開閉枠2に合板製(又は合成樹脂製)の遊技盤4が装着され、開閉扉3が閉じられた状態で、開閉扉3のガスラ3bが遊技盤4と平行になり、遊技盤4を視認可能にその前側がガスラ3bにより覆われて、遊技盤4とガラス3bとの間に遊技球が流下可能な遊技領域4aが形成され、開閉扉3が開けられると、遊技盤4(遊技領域4a)の前側が開放される。開閉枠2には、遊技盤4の下側に枠下部ベース2aが設けられ、この枠下部ベース2aに発射装置5が装着されている。
【0014】
開閉扉3には、窓3aの下側に遊技球を貯留する貯留皿6aを有する皿ユニット6が設けられ、この皿ユニット6に演出ボタン7aと十字キー7bとエンターボタン7cが装着され、皿ユニット6の右下側に発射ハンドル8が装着されている。
【0015】
発射ハンドル8が回動操作されると、発射装置5の電動モータ(図示略)が駆動されて打撃槌(図示略)が作動し、貯留皿6aから発射位置に導入された遊技球が打撃槌により打撃されて発射され、貯留皿6aに複数の遊技球が貯留されている場合、複数の遊技球が約0.6秒間隔で連続的に発射される。発射された遊技球は、遊技盤4に取り付けられたガイドレール9で案内され遊技領域4aの上部に導入され、遊技領域4aを流下する。
【0016】
図3、図4に示すように、遊技領域4aには、複数の誘導手段である釘10(障害釘10)と、入賞口である第1始動口11、開閉式の第2始動口12、ゲート13、開閉式の大入賞口14、及び複数の一般入賞口15が、図示の配置で設けられ、これら複数の釘10と、入賞口11?15を形成する各種部材や装置が遊技盤4に取り付けられ、また、遊技盤4には、遊技領域4aの下端に位置する排出口16が形成されている。
【0017】
図5に示すように、複数の釘10は、夫々、先端が尖った後側部分が遊技盤4にその前側から圧入状に取り付けられ、遊技盤4の前側へ突出する部分が遊技球と接触(衝突)する部分となり、前端部にそれ以外の部分よりも大径の頭部10aを有し、開閉扉3が閉じられた状態で、複数の釘10の頭部10aがガラス3bの後面(内面)に僅かな隙間を空けて近接する。
【0018】
遊技領域4aを流下する遊技球が入賞口11,12,14,15の何れかに入賞すると、遊技球1個の入賞につき入賞口11,12,14,15毎に設定された数(数個?10数個)の遊技球が賞球として貯留皿6aに払出される。入賞口11,12,14,15の何れかに入賞した遊技球は、そこから遊技領域4aの外部へ排出され、遊技領域4aを流下する遊技球が入賞口11,12,14,15の何れにも入賞しないと、最終的に排出口16から遊技領域4aの外部へ排出される。
【0019】
遊技球が第1,第2始動口11,12の何れかに入賞すると特別遊技抽選が行われ、その抽選で当選すると、大入賞口14が開放する特別遊技が行われ、遊技球がゲート13を通過すると補助遊技抽選が行われ、その抽選で当選すると、第2始動口12が開放する補助遊技が行われる。遊技者は、遊技状態に応じて、特別遊技とその抽選、補助遊技とその抽選についてより有利になるように、発射ハンドル8を操作し発射装置5による遊技球の発射強度を変化させて遊技を行うことができる。
【0020】
図3、図4に示すように、遊技盤4にはセンタ役物20が取付けられ、このセンタ役物20に演出用の画像表示装置21と可動役物装置22が装備されている。センタ役物20は、そのセンタ枠体20aが遊技盤4に形成されたセンタ開口(図示略)に嵌合装着され、そのセンタ枠体20aの下部には遊技球が転動するステージ20bが形成されている。
【0021】
センタ役物20には、遊技領域4aのうちセンタ役物20の左側に位置する左遊技領域を流下する遊技球を導入してステージ20bへ誘導することが可能なワープ通路20c(特殊通路20c)が設けられ、遊技球がステージ20bを転動すると、ステージ20bの中央の落下誘導部20dから落下して、ステージ20bを転動しない遊技球よりも第1始動口11に入賞する可能性が高くなる。
【0022】
画像表示装置21は、その画面をパチンコ遊技機1の前側からセンタ枠体20aの内側を通して視認可能に配置され、この画像表示装置21には、主に特別遊技抽選の結果に基づいた遊技演出が表示され、可動役物装置22は、特定の遊技演出の一環として作動し、これらの演出用装置21,22は、共に遊技の進行に伴う演出を実行する。
【0023】
ここで、遊技領域4aを流下する複数の遊技球は、夫々その流下途中で幾つかの釘10に繰り返し接触(衝突)し、減速されたり方向変換されたりして、こうした釘10による誘導によって入賞口11,12,14,15の何れにも入賞しない、或いは入賞口11,12,14,15の何れかに入賞することが可能になる。
【0024】
このように、複数の釘10は遊技領域4aにおける遊技球の流下を制御するものとなり、図4に示すように、その中でも遊技球が各入賞口11?15に入賞し易いか否かが決められる命釘10a?10eや、ワープ通路20cに導入され易いか否かが決められる命釘10f等の主要な釘10は、遊技機の性能において重要な役割を果たす。
【0025】
尚、複数の釘10の中には、命釘10a?10f以外に、ガイドレール9から遊技領域4aに導入された遊技球が最初に接触する天釘、遊技球を目的の位置へ誘導するために連なって配置された誘導釘等の連釘、1本1本の釘10の間を遊技球が通り抜け得る間隔を空けて独立に配置されたバラ釘等がある。
【0026】
ところで、パチンコ遊技機1の製造工場では、複数の釘10の配置が当該遊技機1の所期の遊技性能(出球率等)を発揮し得る所定の配置になるように、複数の釘10が遊技盤4に、設計通りの位置に設計通りの角度(遊技盤4の盤面(前面)に対して略垂直になる角度)で取り付けられ、その状態のパチンコ遊技機1が製造・出荷される。
【0027】
しかし、その後、遊技ホールに設置されたパチンコ遊技機1の複数の釘10の配置が同遊技機1の出荷・製造時の複数の釘10の配置と異なっていると、つまり所定の配置でなくなっていると、釘10が当初の状態から故意に曲げられている(不正な改造が行われている)虞があり、特にその曲げられた釘10が命釘10a?10f等の主要な釘10であると、当該遊技機1の所期の性能が得られない虞がある。
【0028】
こうした問題に着眼し、本発明のパチンコ遊技機1は、遊技盤4に取り付けられた複数の釘10の配置が所定の配置である(例えば、パチンコ遊技機1の製造時(出荷時)の複数の釘10の配置と同じである)か否かを、配置確認手段であるゲージボード30を用いて確認可能にしたものである。
【0029】
そのために、パチンコ遊技機1は、開閉扉3を開けた状態でゲージボード30を前記確認を可能にする確認位置(図3、図4に仮想線で示し図8?図10に実線で示すゲージボード30の遊技盤4に対する所定位置)に配置可能なように、パチンコ遊技機1の遊技機構造体である開閉枠2、開閉扉3、遊技盤4、及び開閉扉3や遊技盤4に取り付けられた各種部材や装置(センタ役物20等)のうちの遊技盤4にゲージボード30を着脱可能に取り付ける取付手段40が設けられ、更に、ゲージボード30が確認位置に配置されているか否かを判別可能な判別手段50が、パチンコ遊技機1の遊技盤構造体である遊技盤4、及び遊技盤4に取り付けられた各種部材や装置(センタ役物20等)のうちの遊技盤4に設けられている。
【0030】
先ず、パチンコ遊技機1の遊技盤4に取り付けられた複数の釘10の配置が所定の配置であるか否かを確認可能な遊技機用ゲージであるゲージボード30について説明する。このゲージボード30は、遊技盤4に取り付けられた全ての複数の釘10の配置が所定の配置であるか否かを確認可能なものである。
【0031】
図6?図10に示すように、ゲージボード30は、不透明な合成樹脂製(又は木製、又はガラス製)のボードからなるゲージ本体31と、ゲージ本体31に全ての複数の釘10の所定の配置に対応するように形成された複数の釘視認孔32(釘の視認孔32)と、開閉扉3を開けた状態で当該ゲージボード30を確認位置に配置可能なように、遊技盤4にゲージ本体31を着脱可能に取り付ける為のゲージ側取付手段33と、当該ゲージボード30が確認位置に配置されているか否かを判別する為のゲージ側判別手段34とを備えている。
【0032】
ゲージ本体31は、正面視にて遊技盤4と略同じサイズに形成され(図3、図4に仮想線で示すゲージボード30を参照)、当該ゲージボード30が確認位置に配置されているときに、その後側に全ての複数の釘10を位置させ得る外形を有し、また、平滑な前面及び後面と、数mm(例えば、4?6mm)程度の厚みを有し、ゲージ側取付手段33により遊技盤4に取り付けられた状態で撓み難いように形成されている。
【0033】
複数の釘視認孔32は、確認位置に配置された当該ゲージボード30のゲージ本体31の前側から、全ての複数の釘10を個別に視認して、その釘10の配置が所定の配置であるか否かを確認可能にゲージ本体31に形成されている。各釘視認孔32は、釘10の頭部10aとほぼ同じサイズの断面円形の孔からなり、対応する釘10が所定の配置であるとき、その頭部10の中心が孔の中心を通して視認可能に形成されている。尚、釘10の頭部10aと略同じサイズ以外の(頭部10aよりも多少大きな或いは小さな)サイズの釘視認孔32としてもよし、断面円形以外の断面形状の釘視認孔32としてもよい。
【0034】
ゲージ側取付手段33は、パチンコ遊技機1の取付手段40と対応しており、ゲージ本体31に後方突出状に設けられた4つのボード支持部33aを有し、これら4つのボード支持部33aは、ゲージ本体31に一体形成されている。尚、ボード支持部33aは、ゲージ本体31とは個別に成形された部材を、ゲージ本体31に接着剤やビス等の固定手段により固定して設けられてもよい。
【0035】
4つのボード支持部33aは、当該ゲージボード30が確認位置に配置されているときに、ゲージ本体31のうち遊技領域4aの前側に位置しない(つまり複数の釘視認孔32が形成されていない)部位であって、ゲージ本体31を遊技盤4に安定的に取り付け得る部位に設けられている。尚、ボード支持部33aの数を、4つ以外の複数(例えば、3つ或いは5つ)としてもよいし、これらボード支持部33aを設けるゲージ本体31における部位を、図6に示す部位以外の部位としてもよい。尚、ボード支持部33aのサイズ・形状についても種々変更可能である。
【0036】
4つのボード支持部33aは、夫々、断面円形の大径ボス部33bと、大径ボス部33bから後方へ突出し且つ大径ボス部33bよりも小径の断面円形の小径ボス部33cとを有し、大径ボス部33bの後端部(小径ボス部33cの前端の周囲)に環状の段部33dが形成されている。4つのボード支持部33aの小径ボス部33cがパチンコ遊技機1の取付手段40の4つの取付孔41に挿入され、4つのボード支持部33aの段部33dが遊技盤4の前面に当接して、ゲージ本体31が遊技盤4に取り付けられる。
【0037】
4つのボード支持部33aの大径ボス部33bの前後長が、遊技領域4aの前後幅と略等しく、つまり、ゲージ本体31が遊技盤4に取り付けられると遊技盤4と平行に配置され、ゲージ本体31の後面が、開閉扉3が閉じられた状態におけるガラス3bの後面の位置と一致し、複数の釘10の頭部10aがゲージ本体31の後面に僅かな隙間を空けて近接する。
【0038】
尚、ゲージ側取付手段33(4つのボード支持部33(大径ボス部33bの前後長))は、図示省略するが、複数の釘10の頭部10からゲージ本体31がある程度離れるように、或いは、複数の釘10の頭部10aの前端側一部が複数の釘視認孔32に遊嵌状に入り込むように、ゲージ本体31を遊技盤4に取り付け可能に構成されてもよい。
【0039】
ゲージ側判別手段34は、パチンコ遊技機1の判別手段50と対応しており、当該ゲージボード30が確認位置に配置されているときに、パチンコ遊技機1の判別手段50の第2の基準部である盤側基準部51と合致する第1の基準部であるゲージ側基準部34aであって、つまり当該ゲージボード30が確認位置からズレて配置されているときには盤側基準部51と合致しないゲージ側基準部34aを有し、このゲージ側基準部34aは、ゲージ本体31のうち遊技領域4aの前側に位置しない(つまり複数の釘視認孔32が形成されていない)部位であって、4つのボード支持部33aが形成されていない部位(本実施例ではゲージ本体31の右下部)に設けられている。
【0040】
ゲージ側基準部34aは、ゲージ本体31に形成された適当な(比較的大きな)サイズの円形の基準開口34bと、ゲージ本体31の前面に印された(描かれた)鉛直基準線34c、及び水平基準線34dとを有する。鉛直基準線34cは、基準開口34bの中心線と交差する鉛直線上においてゲージ本体31の前面のうち基準開口34bの上下両端側部分に形成され、水平基準線34dは、基準開口34bの中心線と交差する水平線上においてゲージ本体31の前面のうち基準開口34bの左右両端側部分に形成されている。
【0041】
次に、パチンコ遊技機1の取付手段40と判別手段50について説明する。
図2?図4、図8に示すように、取付手段40は、ゲージボード30の4つのボード支持部33aの小径ボス部33cを挿入可能に遊技盤4に形成された4つの取付孔41を有し、これら4つの取付孔41は、遊技領域4aにおける遊技球の流下の障害にならないように、遊技盤4のうち遊技領域4aが形成されない部位に設けられている。
【0042】
ここで、開閉扉3が閉じられているとき、4つの取付孔41(或いはそのうちの少なくとも1つの取付孔41)を、開閉扉3のガラス3bを通して視認できない部位、つまりは盤面のデザイン(盤面に印された絵柄等)を悪化させない部位に設けることが更に望ましく、本実施例でもそうなっている。
【0043】
この取付手段40によって、ゲージボード30の4つのボード支持部33aの小径ボス部33cを4つの取付孔41に挿入し、ゲージボード30の4つのボード支持部33aの段部33dを遊技盤4の前面に当接させ、ゲージボード30(ゲージ本体31)を遊技盤4と平行にして且つ比較的接近させて、遊技盤4に取り付け可能になる。
【0044】
尚、小径ボス部33cが取付孔41に挿入され易いように、小径ボス部33cの後端外周部と、遊技盤4の取付孔41の前端外周部の少なくとも一方に、前記挿入を容易にするガイド機能が得られるテーパが形成されてもよい。尚、ゲージボード30のボード支持部33aに応じて、取付孔41の数を、4つ以外の複数(例えば、3つ或いは5つ)としてもよいし、これら取付孔41を設ける遊技盤4における部位を、図2?図4に示す部位以外の部位としてもよい。尚、取付孔41のサイズ・形状についても種々変更可能である。
【0045】
図2?図4に示すように、判別手段50は、ゲージボード30が確認位置に配置されているときに、ゲージボード30のゲージ側基準部34aと合致する盤側基準部51であって、つまり当該ゲージボード30が確認位置からズレて配置されているときにはゲージ側基準部34aと合致しない盤側基準部51を有し、このボード側基準部51は、遊技盤4のうち遊技領域4aが形成されない部位に設けられている。
【0046】
盤側基準部51は、遊技盤4の前面に印された(描かれた)円形基準線51a、鉛直基準線51b、及び水平基準線51cを有する。円形基準線51aは、ゲージ側基準部34aの基準開口34bと略同じ、或いはゲージ側基準部34aの基準開口34bよりも多少小さめのサイズに形成され、鉛直基準線51bは、円形基準線51aの中心線と交差する鉛直線上において、また、水平基準線51cは、円形基準線51aの中心線と交差する鉛直線上において、互いに円形基準線51aの中心で交差する十字状に、且つ円形基準線51aよりも外側へ多少はみ出すように形成されている。
【0047】
この判別手段50によって、確認作業者が目視により盤側基準部51とゲージ側基準部34aとが合致するか否かを確認して、ゲージボード30が確認位置に配置されているか否かを判別可能になる。具体的には次のようにして判別を行う。
【0048】
取付手段40によりゲージボード30が遊技盤4に取り付けられた状態で、盤側基準部51の円形基準線51aがゲージ側基準部34aの基準開口34bと一致するように基準開口34bから見えているか、盤側基準部51の鉛直基準線51b及び水平基準線51cが夫々ゲージ側基準部34aの鉛直基準線34c及び水平基準線34dと同一直線上に一致するように見えているかを確認し、全て一致するように見えていると、ゲージボード30が確認位置に配置されていると判別でき、そう見えていないと、ゲージボード30が確認位置に配置されていない、つまり確認位置からズレて配置されていると判別できる。
【0049】
ここで、通常は、取付手段40によりゲージボード30が遊技盤4に取り付けられた状態で、ゲージボード30が確認位置に配置されるように遊技盤4に対して位置決めされていることになる故、盤側基準部51とゲージ側基準部34aとが合致するようになっているが、合致しないということは、遊技盤4、取付手段40、判別手段50、ゲージボード30、ゲージ側取付手段33、ゲージ側判別手段34の何れかに問題がある(例えば、製造誤差や取り付け誤差が生じている)可能性があり、つまり、判別手段50では、こうした問題の可能性があるか否かの判別を行い得るものにもなる。
【0050】
以上のように、ゲージボード30を遊技盤4に取り付けて、そのゲージボード30が確認位置に配置されていると判別することができると、この確認位置に配置されたゲージボード30を用いて、遊技盤4に取り付けられた複数の釘10の配置が所定の配置であるか否かを間違いなく確認することが可能になる。
【0051】
この釘10の配置確認では、確認作業者が、確認位置に配置されたゲージボード30の複数の釘視認孔32から、遊技盤4に取り付けられた複数の釘10を視認し、複数の釘10の配置が所定の配置であるか否かを確認する。その際、釘10(釘視認孔32)毎に個別に1つ1つ視認して確認し、そこで、釘10を視認する目線が、ゲージボード30に対して垂直(或いは略垂直)になるように(図9(1)、図10(1)参照)、視認対象の釘10を変える毎に目の位置を変えて正確な確認を行うことが可能になる。
【0052】
そして、図9(1)に示すように、視認対象の釘10が所定の配置であると、確認作業者は、図9(2)に示すように、ゲージボード30の対応する釘視認孔32から、その視認可能領域の大部分に視認対象の釘10の頭部10aが位置するように、視認対象の釘10を視認可能(例えば、視認対象の釘10の頭部10aの中心頂部10b(比較的平らになっている微小円形部分)の多くを視認可能)になり、これにより、視認対象の釘10が所定の配置であることを確認することができる。
【0053】
一方、図10(1)に示すように、視認対象の釘10が所定の配置でないと、確認作業者は、図10(2)に示すように、ゲージボード30の対応する釘視認孔32から、その視認可能領域の大部分に遊技盤4の前面や視認対象の釘10の頭部10a以外の部分が位置するように、視認対象の釘10を視認可能(例えば、視認対象の釘10の頭部10aの中心頂部10bの多くを視認不可能)になり、これにより、視認対象の釘10が所定の配置でないことを確認することができる。
【0054】
尚、ゲージボード30のゲージ本体31はある程度の厚み(例えば、4?6mm)を有するので、釘10を視認しようとする目線が、ゲージボード30に対する垂直方向から比較的大きく傾いていると、視認対象の釘10が、その釘10に対応するゲージ本体31の釘視認孔32の内壁面によって遮蔽され見えない。つまり、ゲージ本体31のある程度の厚みは、釘10を視認する目線が、ゲージボード30に対して垂直(或いは略垂直)になっているか否かを確認できる役割を果たす。
【0055】
こうして、複数の釘10を1つ1つ視認し、その配置が所定の配置であるか否かを確認することができ、所定の配置でない釘10が存在する場合には、その釘10が何れかの釘か(何れの位置にあるものか、何れの役割を果たすものか(例えは、命釘であるか等))を特定することができる。
【0056】
このように、本発明のパチンコ遊技機1によれば、開閉扉3を開けて、ゲージボード30を遊技盤4に取り付け安定させて、ゲージボード30が確認位置に配置されていることを確認して、このゲージボード30を用いて複数の釘10の配置が所定の配置であるか否かを確認し証明することができる。
【0057】
こうした釘10の配置確認を終えると、ゲージボード30を遊技盤4から取り外すだけで、元の稼働させ得る状態のパチンコ遊技機1とすることができる。ここで、釘10の配置が所定の配置でないことが確認されたパチンコ遊技機1については、釘10の配置が所定の配置になるように復元して稼働させ得る状態にしたり、稼働させないように撤去したりすることができる。
【0058】
依って、遊技ホールに設置されたパチンコ遊技機1の複数の釘10の配置が、同遊技機1の出荷時(製造時)の複数の釘10の配置と異なっていると、釘10が当初の状態から故意に曲げられている(不正な改造が行われている)虞があり、特にその曲げられた釘10が命釘10a?10f等の主要な釘であると、当該パチンコ遊技機1の所期の性能が得られない虞があるが、こうした課題を改善可能に対策を講じ得るものになる。
【0059】
次に、実施例1を部分的に変更した実施例2?5について説明する。尚、実施例2?5において、前記実施例と基本的に同一の又は類似する(機能が同じ)構成については、同一の又は類似する符号を付して、適宜説明を省略する。
【実施例2】
【0060】
図11、図12に示すように、実施例2のゲージボード30Aは、全ての複数の釘10の配置ではなく、そのうちの一部の複数の釘10の配置が所定の配置であるか否かを確認可能に構成したものである。本実施例における一部の複数の釘10とは、センタ役物20の下側にある複数の釘10である。
【0061】
ゲージボード30Aは、ゲージ本体31A、複数の釘視認孔32、ゲージ側取付手段33A、ゲージ側判別手段34を備えている。ゲージ本体31Aは、実施例1のゲージ本体31の下側部分に相当するもの(サイズ)に形成され、このゲージ本体31Aに、複数の釘視認孔32が一部の複数の釘10の所定の配置に対応するように形成され、また、ゲージ側取付手段33Aとゲージ側判別手段34が設けられている。
【0062】
ゲージ側取付手段33Aは、パチンコ遊技機1Aの遊技機構造体である開閉枠2、開閉扉3、遊技盤4、及び開閉扉3や遊技盤4に取り付けられた各種部材や装置(センタ役物20A等)のうちの遊技盤4とセンタ役物20A(センタ枠体20Aaの下部)にゲージ本体31Aを着脱可能に取り付ける為のものである。ゲージ側判別手段34は、当該ゲージボード30Aが確認位置に配置されているか否かを判別する為のものである。
【0063】
ゲージ側取付手段33Aにおいて、ゲージ本体31Aを遊技盤4に取り付ける為のものとして2つのボード支持部33aが設けられ、センタ役物20Aのセンタ枠体20Aaの下部に取り付ける為のものとして2つのボード支持部33Aaが設けられ、これら2つのボード支持部33Aaは、夫々、ボード支持部33aと同様に、大径ボス部33b、小径ボス部33c、段部33dを有する。
【0064】
2つのボード支持部33aの小径ボス部33cがパチンコ遊技機1Aの取付手段40Aの2つの取付孔41に挿入され、2つのボード支持部33aの段部33dが遊技盤4の前面に当接して、また、2つのボード支持部33Aaの小径ボス部33cがパチンコ遊技機1Aの取付手段40Aの2つの取付孔41Aに挿入され、2つのボード支持部33Aaの段部33dがセンタ枠体20Aaの下部の前面に当接して、ゲージ本体31Aが遊技盤4とセンタ役物20Aに取り付けられる。
【0065】
図12、図13に示すように、実施例2のパチンコ遊技機1Aにおいて、取付手段40Aは、開閉扉3を開けた状態で遊技盤4とセンタ役物20A(センタ枠体20Aaの下部)にゲージボード30Aを着脱可能に取り付けるものである。判別手段50は、ゲージボード30Aが確認位置に配置されているか否かを判別可能なものである。
【0066】
取付手段40Aは、ゲージボード30Aの2つのボード支持部33aの小径ボス部33cを挿入可能に遊技盤4に形成された2つの取付孔41と、ゲージボード30Aの2つのボード支持部33Aaの小径ボス部33cを挿入可能にセンタ枠体20Aaの下部に形成された2つの取付孔41Aと有する。
【0067】
つまり、この取付手段40Aによって、ゲージボード30Aの2つのボード支持部33aの小径ボス部33cを2つの取付孔41に挿入し、ゲージボード30Aの2つのボード支持部33aの段部33dを遊技盤4の前面に当接させ、また、ゲージボード30Aの2つのボード支持部33Aaの小径ボス部33cを2つの取付孔41Aに挿入し、ゲージボード30Aの2つのボード支持部33Aaの段部33dをセンタ枠体20Aaの下部の前面に当接させ、ゲージボード30A(ゲージ本体31A)を遊技盤4と平行にして且つ比較的接近させて、遊技盤4とセンタ役物20Aに取り付け可能になる。
【0068】
尚、パチンコ遊技機1Aの遊技盤4に対して、ゲージボード30Aだけでなく、ゲージボード30Aの代わりに実施例1のゲージボード30も取り付け可能にして、つまり、4つの取付孔41を形成しておく(図13では、その上側2つの取付孔の符号41を付していないがそうなっている)ことで、ゲージボード30を用いて全ての複数の釘10の配置が所定の配置であるか否かを確認することも、ゲージボード30Aを用いて一部の複数の釘10の配置が所定の配置であるか否かを確認することもでき、要するに必要に応じてゲージボード30,30Aを使い分け可能になる。
【0069】
尚、ゲージボード30Aにおいて、ゲージ本体31Aが、実施例1のゲージ本体31と略同じサイズになるように大型に形成され、そのゲージ本体31Aに、全ての複数の釘10に対応する複数の釘視認孔32ではなく、一部の複数の釘10に対応する複数の釘視認孔32だけが形成されてもよい。そうすると、ゲージ側取付手段33A、取付手段40Aを別途設ける必要がなくなり、実施例1のゲージ側取付手段33、取付手段40を利用して、ゲージ本体31Aを遊技盤4に取り付け可能になる。
【0070】
尚、ゲージボード30A(ゲージ本体31A、複数の釘視認孔32、ゲージ側取付手段33A、ゲージ側確認手段34)、及びパチンコ遊技機1Aの取付手段40A、確認手段50については、センタ役物20の下側にある一部の複数の釘10とは異なる一部の複数の釘10が所定の配置であるか否かを確認可能に構成可能である。
【実施例3】
【0071】
14、図15に示すように、実施例3のゲージボード30Bは、複数の釘10の配置が所定の配置であるか否かを、これら複数の釘10のうちの主要な1又は複数の釘10(本実施例では、複数の命釘10a?10f)が判るようにして確認可能に構成したものであり、実施例1のゲージボード30を一部変更したものである。尚、実施例2のゲージボード30Aを一部変更したものとしてもよい。
【0072】
このゲージボード30Bにおいては、ゲージ本体31Bの前面に、複数の釘視認孔32のうち主要な複数の釘10(命釘10a?10f)に対応する(主要な複数の釘10を視認可能な)複数の主要な釘視認孔32aが、他の釘視認孔32と識別可能な目印35が印され(描かれ)ている。本実施例では、この目印35の具体例として、ゲージ本体31Bの前面には、主要な釘視認孔32aの周囲に環状の識別マークが印されている。
【0073】
尚、目印35としては、上記の具体例に限定されるものではなく、種々の構成を採用可能である。例えば、図16に示すように、目印35として、ゲージ本体31Bの前面には、主要な釘視認孔32aの周囲に環状の識別マークと共に、この釘視認孔32が主要な釘視認孔32aであることが判る文字「命釘」等の識別表記と、その識別表記の対象となる主要な釘視認孔32aを指す矢印が印されてもよい。
【0074】
尚、この目印35については、全ての命釘10a?10fに対応する複数の釘視認孔32に付設する必要はなく、一部の1又は複数の命釘に対応する1又は複数の釘視認孔32にのみ付設してもよいし、命釘以外の種類の主要な釘10(例えば、前記の天釘又は連釘等)に対応する釘視認孔32に付設してもよい。目印35を2種類以上の釘(例えば、命釘と連釘)に対応する主要な釘視認孔32に付設する場合、その種類を識別可能に異なる態様(例えば、1の種類に対しては青色のマーク、他の1の種類に対しては赤色のマーク)の目印35を設けてもよい。
【実施例4】
【0075】
図17?図19に示すように、実施例4のゲージボード30Cは、透明な合成樹脂製(又はガラス製)のボードからなるゲージ本体31Cと、ゲージ本体31Cに印された(描かれた)全ての複数の釘10の所定の配置を示す表示32;釘配置表示32Cと、ゲージ側取付手段33、ゲージ側判別手段34Cを備えている。
【0076】
ゲージ本体31Cは、実施例1のゲージ本体31と同様に、正面視にて遊技盤4と略同じサイズに形成され、当該ゲージボード30Cが確認位置に配置されているときに、その後側に全ての複数の釘10を位置させ得る外形を有し、また、平滑な前面及び後面と、数mm(例えば、4?6mm)程度の厚みを有し、ゲージ側取付手段33により遊技盤4に取り付けられた状態で撓み難いように形成されている。
【0077】
複数の釘配置表示32Cは、確認位置に配置された当該ゲージボード30Cのゲージ本体31Cの前側から、全ての複数の釘10を個別に視認して、その釘10の配置が所定の配置であるか否かを確認可能にゲージ本体31Cの前面又は後面に印されている。各釘配置表示32Cは、縦線と横線を交差させた十字線かなり、対応する釘10が所定の配置であるとき、その頭部10の中心が十字線の交点を通して視認可能に印されている。尚、十字線とする以外に、前記交点に位置する単なる点や、前記交点を中心とする円(例えば、釘10の頭部10aと略同じサイズの円)からなる釘配置表示32Cとしてもよい。
【0078】
ゲージ側判別手段34Cは、パチンコ遊技機1の判別手段50と対応しており、当該ゲージボード30Cが確認位置に配置されているときに、パチンコ遊技機1の判別手段50の第2の基準部である盤側基準部51と合致する第1の基準部であるゲージ側基準部34Caであって、つまり当該ゲージボード30Cが確認位置からズレて配置されているときには盤側基準部51と合致しないゲージ側基準部34Caを有する。
【0079】
このゲージ側基準部34Caは、ゲージ本体31Cの前面又は後面に印された(描かれた)円形基準線34Cb、鉛直基準線34Cc、及び水平基準線34Cdを有し、これら基準線34Cb,34Cc,34Cdは、パチンコ遊技機1の盤側基準部51(円形基準線51a、鉛直基準線51b、及び水平基準線51c(図3、図4参照))と同様に、それらと略同サイズに形成されている。
【0080】
つまり、ゲージボード30Cが遊技盤4に取り付けられた状態で、盤側基準部51の円形基準線51aとゲージ側基準部34Caの円形基準線34Cbが同一円上に一致するように見えているか、また、盤側基準部51の鉛直基準線51b及び水平基準線51cとゲージ側基準部34Caの鉛直基準線34Cc及び水平基準線34Cdが夫々同一直線上に一致するように見えているかを確認し、全て一致するように見えていると、ゲージボード30Cが確認位置に配置されていると判別でき、そう見えていないと、ゲージボード30Cが確認位置に配置されていない(確認位置からズレて配置されている)と判別できる。
【0081】
ゲージボード30Cが確認位置に配置された状態で行う釘10の配置確認では、図18(1)に示すように、視認対象の釘10が所定の配置であると、確認作業者は、図18(2)に示すように、ゲージボード30Cの対応する釘配置表示32Cから、その十字線の交点を通して視認対象の釘10の頭部10aを視認可能(例えば、視認対象の釘10の頭部10aの中心頂部10bを視認可能)になり、これにより、視認対象の釘10が所定の配置であることを確認することができる。
【0082】
一方、図19(1)に示すように、視認対象の釘10が所定の配置でないと、確認作業者は、図19(2)に示すように、ゲージボード30Cの対応する釘配置表示32Cから、その十字線の交点を通して視認対象の釘10の頭部10aを視認不可能(例えば、視認対象の釘10の頭部10aの中心頂部10bを視認不可能)になり、これにより、視認対象の釘10が所定の配置でないことを確認することができる。
【0083】
尚、図示省略するが、実施例2のゲージボード30Aが一部の複数の釘10の配置が所定の配置であるか否かを確認可能なものであるのと同じように、ゲージボード30Cにおいて、全ての複数の釘10の配置ではなく、そのうちの一部の複数の釘10の配置が所定の配置であるか否かを確認可能なものに構成してもよい。
【実施例5】
【0084】
図20、図21に示すように、実施例5のゲージボード30Dは、実施例4のゲージボード30Cを一部変更し、実施例3のゲージボード30Bと同様の機能が得られるように、複数の釘10の配置が所定の配置であるか否かを、これら複数の釘10のうちの主要な1又は複数の釘10(本実施例では、複数の命釘10a?10f)が判るようにして確認可能に構成したものである。
【0085】
このゲージボード30Dにおいては、ゲージ本体31Dの前面又は後面に、複数の釘配置表示32Cのうち主要な複数の釘10(命釘10a?10f)に対応する複数の主要な釘配置表示32Caが、他の釘配置表示32Cと識別可能な目印36が印され(描かれ)ている。本実施例では、この目印36の具体例として、ゲージ本体31Dの前面又は後面には、主要な釘配置表示32Caの十字線の交点を中心とする2重円が印されている。
【0086】
尚、目印36としては、上記の具体例に限定されるものではなく、種々の構成を採用可能である。例えば、図示省略するが、目印36として、ゲージ本体31Dの前面又は後面には、主要な釘配置表示32Caの十字線の交点を中心とする2重円と共に、この釘配置表示32Cが主要な釘配置表示32Caであることが判る文字「命釘」等の識別表記と、その識別表記の対象となる主要な釘視認孔32Caを指す矢印が印されてもよい。
【0087】
尚、この目印36については、全ての命釘10a?10fに対応する釘配置表示32Cに付設する必要はなく、一部の1又は複数の命釘に対応する1又は複数の釘配置表示32Cにのみ付設してもよいし、命釘以外の種類の主要な釘10(例えば、前記の天釘又は連釘等)に対応する釘視認孔32に付設してもよい。目印36を2種類以上の釘(例えば、命釘と連釘)に対応する主要な釘配置表示32Cに付設する場合、その種類を識別可能に異なる態様(例えば、1の種類に対しては1重円、他の1の種類に対しては2重円)の目印36を設けてもよい。
【0088】
尚、その他の変形例として、ゲージ側取付手段33,33A、取付手段40,40Aは、ゲージボード30,30A?30D側に設けられた複数のボード支持部33a,33Aaと、これら複数のボード支持部33a,33Aaが挿入可能に遊技盤4側に設けられた複数の取付孔41,41Aを有するが、逆に、遊技盤4側に設けられた複数のボード支持部と、これら複数のボード支持部が挿入可能にゲージボード30,30A?30D側に設けられた複数の取付孔を有するものにしてもよい。
【0089】
また、それ以外に、ゲージボード30,30A?30Dを、確認配置に配置可能なように、遊技盤4に対して着脱可能に取り付け得る種々の構成を採用可能であるし、遊技機構造体の遊技盤4やセンタ役物20以外のも(開閉枠2や開閉扉3等)に着脱可能に取り付けるようにしてもよい。
【0090】
また、ゲージ側判別手段34,34C、判別手段50において、前記のゲージ側基準部34,34Ca、盤側基準部51以外に種々ゲージ側基準部、盤側基準部を設けてもよい。例えば、ゲージボード30,30A?30Dのゲージ本体31,31A?31Dの2つ端縁(例えば、左端縁、下端縁)を利用して、これらをゲージ側基準部とし、遊技盤4側に、ゲージボード30,30A?30Dが確認位置のときに、前記のゲージ側基準部(左端縁、下端縁)と合致する盤側基準部(例えば、水平線、鉛直線)を設けてもよい。尚、盤側基準部51を、遊技盤ではなくて遊技盤4に取り付けられた各種部材や装置(センタ役物20等)に設けてもよい。
【0091】
尚、ゲージ側取付手段33,33A、取付手段40,40Aにより、ゲージボード30,30A?30Dが遊技盤4に取り付けられた状態で、ゲージボード30,30A?30Dが確認位置に配置されるように遊技盤4に対して位置決めされていることになる故、ゲージ側判別手段34,34C、判別手段50を省略してもよい。
【0092】
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、前記開示事項以外の種々の構成を付加して実施可能である。例えば、ゲージボードを用いて、釘以外の誘導手段(例えば、所謂風車やブロック状の誘導部等)の配置が所定の配置か否かを確認可能なものにしてもよい。また、実施例1?5や、その変形例の構成を部分的に組み合わせたパチンコ遊技機、或いはゲージボードとすることができる。
【符号の説明】
【0093】
1,1A パチンコ遊技機(遊技機)
2 開閉枠(遊技機構造体)
3 開閉扉(遊技機構造体)
4 遊技盤(遊技機構造体,遊技盤構造体)
10 釘(誘導手段)
20,20A センタ役物(遊技盤構造体)
30,30A,30B,30C,30D ゲージボード(配置確認手段)
34a,34Ca ゲージ側基準部(第1の基準部)
40,40A 取付手段
51 盤側基準部(第2の基準部)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技機の遊技盤に取り付けられた複数の誘導手段の前側に配置可能であり且つ透過性を有するとともに、前記遊技機の製造・出荷時に設定された第1誘導手段の所定の配置に対応する第1表示と、前記遊技機の製造・出荷時に設定された第2誘導手段の所定の配置に対応する前記第1表示と異なる表示態様の第2表示と、第1のラインとを有する配置確認手段を用いて、前記第1,第2誘導手段の配置が所定の配置であるか否かを確認可能である遊技機であって、
前記遊技盤は、
前記第1誘導手段と、
前記第1誘導手段と同形状の誘導手段であって異なる配置であり、且つ、前記第1誘導手段と隣接する前記第2誘導手段と、
前記誘導手段とは異なる前記遊技盤に取り付けられた部材であって前記遊技盤の前側に前記配置確認手段が配置されるときに前記第1のラインと合致する第2のラインを有する照合手段とを設け、
前記複数の誘導手段の前側に前記配置確認手段を配置して前記第1,第2誘導手段の配置が前記遊技機の製造・出荷時に設定された所定の配置であるか否かを確認するときに、
前記照合手段の前側に前記配置確認手段を配置して、前記第2のラインが前記第1のラインと合致するか否かを目視により照合可能であるとともに、
前記第1誘導手段の配置が前記第1表示と一致するか否か及び前記第2誘導手段の配置が前記第2表示と一致するか否かを目視により確認可能である、
ことを特徴とする遊技機。
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
審理終結日 2019-08-21 
結審通知日 2019-08-26 
審決日 2019-09-11 
出願番号 特願2017-95418(P2017-95418)
審決分類 P 1 41・ 851- Y (A63F)
P 1 41・ 853- Y (A63F)
最終処分 成立  
前審関与審査官 三田村 陽平  
特許庁審判長 長崎 洋一
特許庁審判官 島田 英昭
田邉 英治
登録日 2019-02-15 
登録番号 特許第6479093号(P6479093)
発明の名称 遊技機  
代理人 岡村 俊雄  
代理人 岡村 俊雄  
代理人 大津 元  
代理人 大津 元  
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