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審決分類 審判 全部申し立て 1項3号刊行物記載  A61B
審判 全部申し立て 2項進歩性  A61B
管理番号 1358627
異議申立番号 異議2019-700325  
総通号数 242 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 2020-02-28 
種別 異議の決定 
異議申立日 2019-04-24 
確定日 2019-11-29 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第6412247号発明「血圧を測定するための医療装置」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。 
結論 特許第6412247号の特許請求の範囲を訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1-10〕について訂正することを認める。 特許第6412247号の請求項1ないし10に係る特許を維持する。 
理由 第1 手続の経緯
特許第6412247号の請求項1?10に係る特許についての出願は、2015年(平成27年)7月30日(パリ条約による優先権主張外国庁受理2014年8月1日、米国)を国際出願日とする出願であって、平成30年10月5日にその特許権の設定登録がされ、同月24日に特許掲載公報が発行された。その後、その請求項1?10に係る特許について、平成31年4月24日に特許異議申立人星正美(以下「申立人」という。)により特許異議の申立てがされ、当審は、令和元年6月6日付けで取消理由を通知した。
特許権者は、その指定期間内である同年9月10日に意見書及び訂正請求書を提出したので、当審から申立人に、取消理由通知の写し、特許権者が提出した訂正請求書及びこれに添付された訂正した特許請求の範囲の副本、並びに取消理由通知に対応する意見書副本を送付し、期間を指定して意見書を提出する機会を与えたが、申立人からは何らの応答もなかったものである。

第2 訂正の適否についての判断
1 訂正の内容
(1)訂正事項1
特許請求の範囲の請求項1に「近位領域および遠位領域を有する長尺状シャフトであって、」と記載されているのを、「近位領域および遠位領域を有する長尺状シャフトであって、前記近位領域および遠位領域は、前記長尺状シャフトを画定する同一の管の一部であり、」に訂正する(請求項1の記載を引用する請求項2?4及び6?10も同様に訂正する)。

(2)訂正事項2
特許請求の範囲の請求項5に「前記センタリング部材はコイルを備える、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の医療装置。」とあるうち、請求項1を引用するものについて独立形式に改め、
「血圧を測定するための医療装置であって、
近位領域および遠位領域を有する長尺状シャフトであって、前記遠位領域は遠位内径を有し、前記近位領域は近位内径を有し、前記遠位内径は前記近位内径より大きい長尺状シャフトと、
前記近位領域に沿って延在する光ファイバと、
前記光ファイバに接続され、かつ、前記遠位領域に沿って配置されている光圧力センサと、
前記光ファイバに結合され、かつ、前記光圧力センサの近位端部に配置されているセンタリング部材であって、前記遠位領域に沿って配置されているセンタリング部材と、
を備えた、血圧を測定するための医療装置であって、
前記センタリング部材はコイルを備える、血圧を測定するための医療装置。」
に訂正する(請求項5の記載を引用する請求項6?10も同様に訂正する)。

2 一群の請求項について
訂正前の請求項2?10は、請求項1を直接的又は間接的に引用するものであるから、請求項1?10は一群の請求項である。
そして、訂正事項1は、請求項1を訂正することにより連動して請求項2?4及び6?10も同様に訂正するものであり、訂正事項2は、請求項1の記載を引用する請求項5の記載を請求項1の記載を引用しないものとすることにより連動して請求項6?10も同様に訂正するものであるから、訂正の請求は、一群の請求項ごとに請求されたものであり、特許法第120条の5第4項の規定を満たすものである。

3 訂正の目的の適否、新規事項の有無、特許請求の範囲の拡張・変更の存否
(1)訂正事項1について
ア 訂正の目的の適否について
訂正事項1は、「長尺状シャフト」が「有する」「近位領域および遠位領域」を、「前記長尺状シャフトを画定する同一の管の一部」に限定するものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書き第1号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。

イ 新規事項の有無について
本件特許の願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面(以下「特許明細書等」という。なお、下線は当審において付与した。)には、
「【0036】
いくつかの実施形態において、近位部分14および遠位部分16は、同一の材料の一体物(monolith)から形成されている。換言すると、近位部分14および遠位部分16は、シャフト12を画定する同一の管の一部である。」と記載されており、ここで「近位部分14」および「遠位部分16」は、下記の第4の3(1)ア(ア)a(a)で述べるように、「近位領域」および「遠位領域」のことであるから、「前記近位領域および遠位領域は、前記長尺状シャフトを画定する同一の管の一部であ」ることが記載されている。
よって、訂正事項1は、特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第5項に適合するものである。

ウ 特許請求の範囲の拡張・変更の存否
訂正事項1は、特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないから、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第6項に適合するものである。

(2)訂正事項2について
訂正事項2は、請求項1の記載を引用する請求項5の記載を請求項1の記載を引用しないものとするものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書き第4号に掲げる他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすることを目的とするものである。
そして、それは、新規事項の追加でもなく、特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないから、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第5項及び第6項に適合するものである。

4 小括
以上のとおりであるから、訂正請求書による訂正は、特許法第120条の5第2項ただし書き第1号及び第4号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第9項において準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合する。
したがって、特許請求の範囲を、訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1-10〕について訂正することを認める。

第3 訂正後の本件発明
訂正請求書により訂正された請求項1?10に係る発明(以下順に「本件訂正発明1」?「本件訂正発明10」という。)は、訂正特許請求の範囲の請求項1?10に記載された次の事項により特定されるとおりのものである。
【請求項1】
血圧を測定するための医療装置であって、
近位領域および遠位領域を有する長尺状シャフトであって、前記近位領域および遠位領域は、前記長尺状シャフトを画定する同一の管の一部であり、前記遠位領域は遠位内径を有し、前記近位領域は近位内径を有し、前記遠位内径は前記近位内径より大きい長尺状シャフトと、
前記近位領域に沿って延在する光ファイバと、
前記光ファイバに接続され、かつ、前記遠位領域に沿って配置されている光圧力センサと、
前記光ファイバに結合され、かつ、前記光圧力センサの近位端部に配置されているセンタリング部材であって、前記遠位領域に沿って配置されているセンタリング部材と、
を備えた、血圧を測定するための医療装置。
【請求項2】
前記センタリング部材はポリマーを含有する、請求項1に記載の医療装置。
【請求項3】
前記センタリング部材は略円環形の断面形状を有する、請求項1または2に記載の医療装置。
【請求項4】
前記センタリング部材は非円環形の断面形状を有する、請求項1または2に記載の医療装置。
【請求項5】
血圧を測定するための医療装置であって、
近位領域および遠位領域を有する長尺状シャフトであって、前記遠位領域は遠位内径を有し、前記近位領域は近位内径を有し、前記遠位内径は前記近位内径より大きい長尺状シャフトと、
前記近位領域に沿って延在する光ファイバと、
前記光ファイバに接続され、かつ、前記遠位領域に沿って配置されている光圧力センサと、
前記光ファイバに結合され、かつ、前記光圧力センサの近位端部に配置されているセンタリング部材であって、前記遠位領域に沿って配置されているセンタリング部材と、
を備えた、血圧を測定するための医療装置であって、
前記センタリング部材はコイルを備える、血圧を測定するための医療装置。
【請求項6】
前記シャフトは、該シャフト内に形成された複数のスロットを有する、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の医療装置。
【請求項7】
前記スロットのうちの少なくともいくつかは、前記センタリング部材に隣接して配置されている、請求項6に記載の医療装置。
【請求項8】
前記センタリング部材は、前記光ファイバの外面に結合されている、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の医療装置。
【請求項9】
前記センタリング部材は、前記シャフトの遠位領域の内面に結合されている、請求項1乃至8のいずれか1項に記載の医療装置。
【請求項10】
当該医療装置は、血流予備量比を測定するためのガイドワイヤである、請求項1乃至9のいずれか1項に記載の医療装置。」

第4 取消理由通知に記載した取消理由
1 取消理由の概要
訂正前の特許の請求項1?10に係る発明に対して、当審が令和元年6月6日付けで特許権者に通知した取消理由の概要は、次のとおりである。
(1)取消理由1(新規性)
請求項1、3、6、7及び8(ただし、取消理由を通知しない請求項5、下記の取消理由2を通知する請求項2又は4を引用するものを除く。以下も同じ。)に係る発明は、本件特許出願(優先日)前に日本国内において頒布された下記の甲第1号に記載された発明であって、特許法第29条第1項第3号に該当するから、請求項1、3、6、7及び8に係る特許は、特許法第29条第1項の規定に違反してされたものである。
(2)取消理由2(進歩性)
請求項2、4及び10(ただし、取消理由を通知しない請求項5を引用するものを除く。以下も同じ。)に係る発明は、甲第1号証に記載された発明、さらには本件特許出願(優先日)前に日本国内において頒布された甲第2号証?甲第4号証に記載された周知技術に基いて、本件特許出願(優先日)前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、請求項2、4及び10に係る特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものである。
甲第1号証:特表2014-504166号公報
甲第2号証:特開2007-296354号公報
甲第3号証:特表2014-503336号公報
甲第4号証:特開2014-128649号公報

2 甲号証の記載について
(1)甲第1号証について
ア 記載事項について
甲第1号証(以下「甲1」という。)には、以下の記載がある。
(甲1ア)「【発明を実施するための形態】
【0050】
添付図面にわたり、同一特徴部分は同一参照符号によって識別される。
以下、図面につき説明するが、特に図1?6に圧力ガイドワイヤ10の実施形態を示す。
【0051】
図1に示す圧力ガイドワイヤの基本設計は、従来の圧力ガイドワイヤと比較して部品点数は少ないが、従来技術と同様に4個の部分、すなわち近位部12、中間部14、センサハウジング部15、及び先端部16から構成する。以下の記載から明らかになるように、最初の3つの部分12,14,15は、ある程度同一軸管18における連続性を有するよう形成し、軸管18の上記各部分は以下に、近位部12、中間部14、及びセンサハウジング部15と称する。」

(甲1イ)そして、上記「中間部」について以下の記載がある。
「【0053】
中間部は、最も挑戦的なトレードオフに直面する部分である。中間部14は血管を傷つけることがあってはならず、従ってかなりの可撓性を必要とする。しかし一方で、同部分はより良好な操縦性を得るためにトルクを伝達し、押力を良好に伝達し、また血管形成術用バルーンを良好な状態で保持するのに十分な剛性も求められるのである。中間部は、近位部12を更に延長することで形成できるが、血管内で操縦するには剛性が強すぎる。
・・・
【0055】
内側ハイポチューブ20は、チューブに切り込みを入れた中間部14とオーバーラップするよう軸管18内に挿入する。内側ハイポチューブ20の外径は、軸管18の内径に適合し、一つの実施形態においては約0.229mm(約0.009インチ)とする。内側ハイポチューブ20の内径は、軸管18の内径の場合と同様に、センサリード線又はセンサ通信手段(図1には示さない)を収容しなければならない。センサ通信手段は、特に光ファイバを使用する場合、かなり小さく作製することができ、これにより内側ハイポチューブは望ましい機械的特性を得ることができる。他の非限定的な実施例においては、内側ハイポチューブの内径は、約0.127mm(約0.005インチ)とする。
・・・
【0058】
螺旋状に切り込みを入れた軸管部22は、内側ハイポチューブ20を設けたとき、所望の機械的特性を実現する。剛性(可撓性)、トルク伝達、押力伝達性及び支持機能は、内側ハイポチューブ20によってもたらされる。内側ハイポチューブ20の寸法は、最適な機械的性能を生ずるよう容易に適用し得る。他方で、耐よじれ性、末端部安全保持機能、及びガイドワイヤ外径連続性は、螺旋状に切り込みを入れた軸管部22によりもたらされる。
・・・
【0061】
内側ハイポチューブ20を軸管18の中間部14の端部に結合する方法の1つを、図2に示す。軸管18の壁を貫通するように窓32を設け、この窓32において内側ハイポチューブ20を溶接する。内側ハイポチューブ20は、窓を通過するよう滑り込ませ、またレーザービーム又は他の適切な溶接若しくは結合手段を用いて中間部14に対して溶接する。レーザービームは窓32の端縁と内側ハイポチューブ20とを一緒に溶融し、また結合し、これにより2つの部分をしっかりと固定する。同じ窓32を使用して、内側チューブと外側チューブとの間の結合部に接着剤を塗布することもできる。また、そのような窓がなくてもチューブ同士を溶接することもでき、この場合、外側チューブの外壁を加熱し、これにより内側チューブに溶接する。その際の熱は、レーザー、電子ビーム、又はその他の熱源を使用して発生することができる。
【0062】
同様の方法を適用して、内側ハイポチューブ20を中間部14の他方の端部に結合することができ、この場合、別の窓26を、軸管18の中間部14の末端に設ける。」

(甲1ウ)また、上記「センサハウジング部」について以下の記載がある。

「【0064】
センサハウジング部15は、軸管18におけるまさに最終末端の2?3mmの箇所で形成する。螺旋状または他の切り込みパターンは、センサ34(図3を参照)を嵌合すべき軸管18の端部手前の約2?3mmのところまでで終了させる。センサハウジング部15内にセンサ34を接合又は固定するようセンサ結合窓28を設ける。血圧は、開口30を経由してセンサ34に加わる。本明細書において、センサ34は圧力センサとする。一実施形態によれば、開口30の長さは、0.2mm?0.5mmの範囲内とする。一実施形態によれば、開口30の長さは、0.3mmとする。一実施形態によれば、センサ結合用窓28の直径は、0.1mm?0.3mmの範囲内とする。一実施形態によれば、センサ結合用窓28の直径は、0.2mmとする。一実施形態によれば、圧力センサは、光学式圧力センサとする。
【0065】
血管内での圧力ガイドワイヤの位置決めを助けるために、センサハウジング部15内に放射線不透過性のマーカー帯状体36を配置することができる。しかし、マーカー帯状体(バンド)またはそれ以外の類似した放射線不透過性を持たない帯状体を使用する主目的は、センサハウジング内へのセンサの組み付けを容易にできるようにすることである。実際、硬質の接着剤を直接センサヘッドに塗布することは避けるのが望ましい。マーカー帯状体36は、接着剤流れを制御できる環境下において、予組立体として圧力センサ通信手段(例えば光ファイバ)に接合することができる。センサ34は、センサ結合窓28を使い、マーカー帯状体36又は他の放射線不透過性でないバンドをセンサハウジング部15に接合することにより、圧力ガイドワイヤの内部に固定する。」

(甲1エ)上記図1及び図3として、以下の図面が記載されている。
【図1】

【図3】

・上記図1及び図3から、センサ34(光学式圧力センサ)は、センサハウジング部の軸管22に沿って配置されていることが見て取れる。
・上記図1及び図3から、帯状物36は、センサハウジング部の軸管22に沿って配置され、センサ34(光学式圧力センサ)の近位端部に配置されていることが見て取れる。

イ 甲1発明
上記(甲1ア)?(甲1エ)の【発明を実施するための形態】及び【図3】の記載から、甲1には、以下の発明が記載されている。なお、図面番号については省略している。
「近位部、中間部、センサハウジング部、及び先端部から構成される圧力ガイドワイヤであって、
近位部、中間部、及びセンサハウジング部は、ある程度同一軸管における連続性を有するよう形成され、
中間部において、
内側ハイポチューブは、軸管内に挿入され、軸管の中間部の端部に結合され、内側ハイポチューブの外径は軸管の内径に適合し、内側ハイポチューブの内径は光ファイバを収容し、
センサハウジング部において、
光学式圧力センサは、センサハウジング部の軸管に沿って配置され、センサハウジング部内に接合又は固定され、
放射線不透過性のマーカー帯状体は、センサハウジング部の軸管に沿って、光学式圧力センサの近位端部に配置され、光ファイバに接合し、センサハウジング部に接合することにより、光学式圧力センサがセンサ圧力ガイドワイヤの内部に固定され、
血圧は軸管に設けられた開口を経由して光学式圧力センサに加わる、
圧力ガイドワイヤ。」(以下「甲1発明」という。)

(2)甲第2号証について
甲第2号証(以下「甲2」という。)には、以下の記載がある。
「【0004】
ガイドワイヤ搭載圧力センサを使用することにより決定し得る生理パラメータの一つはいわゆる血流予備量比(FFR)であり、この血流予備量比は冠状動脈のどこかに位置した血栓の重篤度を評価するのに用いられる(例えば非許文献1参照)。FFRの診断道具としての臨床的価値は医学界においてますます受け入れられつつあり、そのことがまたより狭い動脈に、すなわち冠状動脈ツリーのさらに先へこの方法を適用したいという欲求を生じせしめている。」

(3)甲第3号証について
甲第3号証(以下「甲3」という。)には、以下の記載がある。
「【0002】
インターベンショナルカーディオロジーを行う心臓病医は冠動脈等の血管内の治療部位に到達するにあたりガイドワイヤに依存する。ガイドワイヤを厳密に機構的ツールまたはガイドツールとしてのみ利用することに代わって、プレッシャワイヤおよびフローワイヤが二重機能ガイドワイヤとして格上げされると、機構的誘導および血流力学的情報が同時に提供されることとなる。FAMEスタディの結果に基づき、冠血流予備量比(FFR:Fractional Flow Reserve)の測定は普及しつつあり、係る測定の費用が払い戻しの対象となっている国もある。現在、ラディ(STJにより合併された)およびボルケーノの2種類のプレッシャワイヤが市販されており、両方のガイドワイヤは、遠位ワイヤ端部において3つの電気接点を有するプッシュオンハンドルを通して接続されたIC圧力センサ(歪みゲージ式)を使用する。ラディガイドワイヤの場合、コネクタハンドルは圧力値をディスプレイシステムにワイヤレスで送信する。このFFR装置は、ケーブル接続に対する改善である一方、非常に煩雑である。これは、カテーテルが挿入される都度、カテーテルがワイヤ上で進められる前に、コネクタハンドルが近位ワイヤ端部から切り離されなければならないからである。」

(4)甲第4号証について
甲第4号証(以下「甲4」という。)には、以下の記載がある。
「【0008】
以上説明したような事情から、狭窄部の治療効果を予め予測する為に冠血流予備量比(FFR;Fractional Flow Reserve)と称される指標が用いられている。FFRは、下記式によって算出される。
【0009】
FFR=(Pd/Pp) ・・・(式1)
ここで、Pd及びPpは、圧センサ付ガイドワイヤを狭窄部まで挿入して測定して得た圧力の値であり、狭窄部から心臓に近い側の部位での圧力をPpとし、狭窄部から末梢側の部位での圧力をPdとしている。つまり、FFRの値は、狭窄部の前後部における圧力(血圧)の比を算出することで得られる。このFFRの値に基づいて、種々の治療の必要性等が判断される。換言すれば、FFRは、冠動脈病変の機能的評価の指標として冠動脈病変評価に用いられている。なお、上述した圧センサ付ガイドワイヤ自体については従来より種々のものが提案されている(例えば特許文献1乃至特許文献3参照)。」

3 当審の判断
(1)取消理由1(新規性)及び取消理由2(進歩性)について
上記取消理由通知においては、請求項1のみを引用する請求項9に係る発明から検討を進めていることから、当該判断においても、上記第3で記載した本件訂正発明1のみを引用する本件訂正発明9から検討することとする。

ア 本件訂正発明1のみを引用する本件訂正発明9について
(ア)対比
本件訂正発明1のみを引用する本件訂正発明9(ここでは、本件訂正発明1のみを引用する本件訂正発明9を「本件訂正発明91」という。)と甲1発明とを対比する。
a 長尺状シャフトについて
(a)長尺状シャフトの「近位領域」および「遠位領域」について、本件特許明細書には具体的な定義は記載されていないものの、下記の本願の図4において番号112の部分を遠位部分、番号114の部分を近位部分と称していることから、甲1発明の「中間部」及び「センサハウジング部」は、順に「近位領域」及び「遠位領域」に相当するといえる。
【図4】


(b)甲1発明の「軸管」と「軸管」「に結合され」ている「内側ハイポチューブ」は、両者が「結合され」一体部品として把握できることから、本件訂正発明91の「長尺状シャフト」に相当する。
また、甲1発明の「軸管」と「軸管」「に結合され」ている「内側ハイポチューブ」において、「中間部」における内径は「内側ハイポチューブの内径」であり、「センサハウジング部」における内径は「軸管の内径」であるから、後者は前者より大きいものである。ここで、「中間部」及び「センサハウジング部」は、上記(a)を踏まえると、順に長尺状シャフトの「近位領域」および「遠位領域」に相当するから、甲1発明の「軸管」と「軸管」「に結合され」ている「内側ハイポチューブ」は、本件訂正発明91の「近位領域および遠位領域を有する長尺状シャフトであって」「前記遠位領域は遠位内径を有し、前記近位領域は近位内径を有し、前記遠位内径は前記近位内径より大きい長尺状シャフト」に相当する。

(c)しかしながら、引用発明における「内側ハイポチューブ」と「軸管」は、上記2(1)アの摘記(甲1イ)の【0058】に「剛性(可撓性)、トルク伝達、押力伝達性及び支持機能は、内側ハイポチューブ20によってもたらされる。」、「他方で、耐よじれ性、末端部安全保持機能、及びガイドワイヤ外径連続性は、螺旋状に切り込みを入れた軸管部22によりもたらされる。」と記載されているように、それらの部品が担う役割(機能)が異なるものであるから、役割(機能)が異なるものを「同一」とはいえず、「内側ハイポチューブ」及び「軸管」の両者を「同一の管」とまではいえない。

(d)よって、甲1発明の「軸管」と「軸管」「に結合され」ている「内側ハイポチューブ」と、本件訂正発明91の「近位領域および遠位領域を有する長尺状シャフトであって、前記近位領域および遠位領域は、前記長尺状シャフトを画定する同一の管の一部であり、前記遠位領域は遠位内径を有し、前記近位領域は近位内径を有し、前記遠位内径は前記近位内径より大きい長尺状シャフト」とは、「近位領域および遠位領域を有する長尺状シャフトであって、前記遠位領域は遠位内径を有し、前記近位領域は近位内径を有し、前記遠位内径は前記近位内径より大きい長尺状シャフト」の点で共通する。

b 光ファイバについて
甲1発明の「内側ハイポチューブの内径」に「収容」されている「光ファイバ」は、「内側ハイポチューブ」のある「中間部」の領域に沿って延在したものであるから、本件訂正発明91の「前記近位領域に沿って延在する光ファイバ」に相当する。

c 光圧力センサについて
甲1発明の「光学式圧力センサ」は、「光ファイバ」と接続していないと圧力は測定できないことから、甲1発明の「光学式圧力センサ」は「光ファイバ」と接続しているといえる。
してみれば、甲1発明の「センサハウジング部の軸管に沿って配置され」ている「光学式圧力センサ」は、本件訂正発明91の「前記光ファイバに接続され、かつ、前記遠位領域に沿って配置されている光圧力センサ」に相当する。

d センタリング部材について
甲1発明の「センサハウジング部の軸管に沿って、光学式圧力センサの近位端部に配置され、光ファイバに接合し、センサハウジング部に接合」している「放射線不透過性のマーカー帯状体」と、本件訂正発明91の「前記光ファイバに結合され、かつ、前記光圧力センサの近位端部に配置されているセンタリング部材であって、前記遠位領域に沿って配置され」「前記シャフトの遠位領域の内面に結合されている」「センタリング部材」とは、「前記光ファイバに結合され、かつ、前記光圧力センサの近位端部に配置されている部材であって、前記遠位領域に沿って配置され」「前記シャフトの遠位領域の内面に結合されている」「部材」の点で共通する。

e 医療装置について
甲1発明の「血圧は軸管に設けられた開口を経由して光学式圧力センサに加わる」「圧力ガイドワイヤ」は、光学式圧力センサで血圧を測定するものであるから、本件訂正発明91の「血圧を測定するための医療装置」に相当する。

f 一致点・相違点について
上記a?eを踏まえると、本件訂正発明91と甲1発明とは、
(一致点)
「血圧を測定するための医療装置であって、
近位領域および遠位領域を有する長尺状シャフトであって、前記遠位領域は遠位内径を有し、前記近位領域は近位内径を有し、前記遠位内径は前記近位内径より大きい長尺状シャフトと、
前記近位領域に沿って延在する光ファイバと、
前記光ファイバに接続され、かつ、前記遠位領域に沿って配置されている光圧力センサと、
前記光ファイバに結合され、かつ、前記光圧力センサの近位端部に配置されている部材であって、前記遠位領域に沿って配置されている部材と、
を備え、
前記部材は、前記シャフトの遠位領域の内面に結合されている、血圧を測定するための医療装置。」
の点で一致し、以下の点で一応相違する。

(相違点1)
長尺状シャフトが、本件訂正発明91では、近位領域および遠位領域を「同一の管の一部」として「画定」しているのに対し、甲1発明では、中間部を内側ハイポチューブが、センサハウジング部を軸管が構成しており、中間部及びセンサハウジング部を「同一の管の一部」として「画定」しているとはいえない点。

(相違点2)
光ファイバに結合され、光圧力センサの近位端部に、遠位領域に沿って配置され、シャフトの遠位領域の内面に結合されている「部材」が、本件訂正発明91では「センタリング部材」であるのに対し、甲1発明では「放射線不透過性のマーカー帯状体」である点。

(イ)相違点の判断
相違点1について
上記(ア)a(c)で述べたとおり、「内側ハイポチューブ」と「軸管」とは、担う役割(機能)が異なるものであるから、 役割(機能)が異なるものを「同一」のものとすることはできず、「内側ハイポチューブ」及び「軸管」の両者を「同一の管」とすることは、当業者が容易になし得たこととはいえない。
してみれば、上記相違点1は、甲1発明に基づいて、当業者が容易になし得たものとはいえない。
さらに、この点、甲2?4は、上記2(2)?(4)で記載したように、血圧を測定するセンサを設けたガイドワイヤによりFFR(血流予備量比)を測定することが本願優先日前に周知であることを示しているにすぎないから、甲2?4の記載事項を参照しても、当業者が容易になし得たものとはいえない。

(ウ)小括
したがって、相違点2について検討するまでもなく、本件訂正発明91は、甲1発明ではないことから、特許法第29条第1項第3号に該当せず、特許法第29条第1項の規定に違反してされたものではないから、取消理由1によって、本件訂正発明91に係る特許を取り消すことはできない。
加えて、甲1発明に基づいて、さらには、甲2?4の記載された周知技術を参照しても、当業者が容易に発明をすることができたものとはいえないことから、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものでもない。

イ 本件訂正発明1について
本件訂正発明1は、上記第3で記載されているように、本件訂正発明1のみを引用する本件訂正発明9から「前記センタリング部材は、前記シャフトの遠位領域の内面に結合されている」との事項が削除されたものであるから、本件訂正発明1と甲1発明とを対比すると、少なくとも上記ア(ア)で記載した「相違点1」の点で相違するものであり、この相違点1に対する判断は、上記ア(イ)で述べたとおりである。
したがって、本件訂正発明1は、甲1発明ではないことから、特許法第29条第1項第3号に該当せず、特許法第29条第1項の規定に違反してされたものではないから、取消理由1によって、本件訂正発明1に係る特許を取り消すことはできない。
加えて、甲1発明に基づいて、さらには、甲2?4の記載された周知技術を参照しても、当業者が容易に発明をすることができたものとはいえないことから、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものでもない。

ウ 本件訂正発明2?10(ただし、本件訂正発明5及びそれを引用するものを除く。以下も同じ。)について
上記イで述べたとおり、本件訂正発明1は、甲1発明ではなく、甲1発明に基づいて、さらには、甲2?4の記載された周知技術を参照しても、当業者が容易に発明をすることができたものとはいえないことから、その本件訂正発明1を引用する本件訂正発明2?10についても、甲1発明ではなく、甲1発明に基づいて、さらには、甲2?4の記載された周知技術を参照しても、当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。
よって、取消理由1によって、本件訂正発明3、6?8に係る特許を取り消すことはできず、また、取消理由2によって、本件訂正発明2?10に係る特許を取り消すことはできない。

第5 取消理由通知において採用しなかった特許異議申立理由について
上記取消理由通知において、請求項5に係る発明について取消理由を通知しなかったが、特許異議申立においては、請求項5に係る発明についても、甲1発明に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであり、請求項5に係る特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものであることを取消理由としているので、以下検討する。
1 対比
本件訂正発明5と甲1発明とを対比する。
本件訂正発明5は、上記第3で記載されているように、本件訂正発明1のみを引用する本件訂正発明9から「前記近位領域および遠位領域は、前記長尺状シャフトを画定する同一の管の一部であ」る事項及び「前記センタリング部材は、前記シャフトの遠位領域の内面に結合されている」との事項が削除され、「前記センタリング部材はコイルを備える」事項が追加されたものであるから、上記第4の3ア(ア)で述べた「対比」を踏まえると、以下のとおりである(なお、項目表す符号については、上記第4の3ア(ア)と同様に付した)。
a 長尺状シャフトについて
本件訂正発明5には、「前記近位領域および遠位領域は、前記長尺状シャフトを画定する同一の管の一部であ」るとの事項がないことから、上記第4の3ア(ア)a(a)及び(b)を踏まえると、甲1発明の「軸管」と「軸管」「に結合され」ている「内側ハイポチューブ」は、本件訂正発明5の「近位領域および遠位領域を有する長尺状シャフトであって、前記遠位領域は遠位内径を有し、前記近位領域は近位内径を有し、前記遠位内径は前記近位内径より大きい長尺状シャフト」に相当する。

b 光ファイバについて
甲1発明の「内側ハイポチューブの内径」に「収容」されている「光ファイバ」は、本件訂正発明5の「前記近位領域に沿って延在する光ファイバ」に相当する。

c 光圧力センサについて
甲1発明の「センサハウジング部の軸管に沿って配置され」ている「光学式圧力センサ」は、本件訂正発明5の「前記光ファイバに接続され、かつ、前記遠位領域に沿って配置されている光圧力センサ」に相当する。

d センタリング部材について
甲1発明の「センサハウジング部の軸管に沿って、光学式圧力センサの近位端部に配置され、光ファイバに接合し、センサハウジング部に接合」している「放射線不透過性のマーカー帯状体」と、本件訂正発明5の「前記光ファイバに結合され、かつ、前記光圧力センサの近位端部に配置されているセンタリング部材であって、前記遠位領域に沿って配置されている」もので「コイルを備える」「センタリング部材」とは、「前記光ファイバに結合され、かつ、前記光圧力センサの近位端部に配置されている部材であって、前記遠位領域に沿って配置されている」「部材」の点で共通する。

d 医療装置について
医療装置については、甲1発明の「血圧は軸管に設けられた開口を経由して光学式圧力センサに加わる」「圧力ガイドワイヤ」は、本件訂正発明5の「血圧を測定するための医療装置」に相当する。

e 一致点・相違点について
上記a?dを踏まえると、本件訂正発明5と甲1発明とは、
(一致点)
「血圧を測定するための医療装置であって、
近位領域および遠位領域を有する長尺状シャフトであって、前記遠位領域は遠位内径を有し、前記近位領域は近位内径を有し、前記遠位内径は前記近位内径より大きい長尺状シャフトと、
前記近位領域に沿って延在する光ファイバと、
前記光ファイバに接続され、かつ、前記遠位領域に沿って配置されている光圧力センサと、
前記光ファイバに結合され、かつ、前記光圧力センサの近位端部に配置されている部材であって、前記遠位領域に沿って配置されている部材と、
を備え、
前記部材は、前記シャフトの遠位領域の内面に結合されている、血圧を測定するための医療装置。」
の点で一致し、以下の点で一応相違する。

(相違点3)
光ファイバに結合され、光圧力センサの近位端部に、遠位領域に沿って配置されている「部材」が、本件訂正発明5では「コイルを備える」「センタリング部材」であるのに対し、甲1発明では「放射線不透過性のマーカー帯状体」である点。

2 判断
甲1発明の「放射線不透過性のマーカー帯状体」は、上記第4の2(1)アの摘記(甲1ウ)の【0065】に「血管内での圧力ガイドワイヤの位置決めを助けるために、センサハウジング部15内に放射線不透過性のマーカー帯状体36を配置することができる。しかし、マーカー帯状体(バンド)またはそれ以外の類似した放射線不透過性を持たない帯状体を使用する主目的は、センサハウジング内へのセンサの組み付けを容易にできるようにすることである。」と記載されているものであり、帯状体を「コイル」形状にする動機はなく、甲1発明において「放射線不透過性のマーカー帯状体」を「コイルを備える」「部材」とすることは、当業者が容易になし得たこととはいえない。
よって、「放射線不透過性のマーカー帯状体」が「センタリング」部材であるかどうかについて検討するまでもなく、甲1発明の「放射線不透過性のマーカー帯状体」を「コイルを備える」「センタリング部材」とすることは、当業者が容易になし得たことではない。
さらに、この点、甲2?4は、上記第4の3(1)ア(イ)で述べたように、血圧を測定するセンサを設けたガイドワイヤによりFFR(血流予備量比)を測定することが本願優先日前に周知であることを示しているにすぎないから、甲2?4の記載事項を参照しても、当業者が容易になし得たものとはいえない。

3 小括
したがって、本件訂正発明5は、甲1発明に基づいて、さらには、甲2?4の記載された周知技術を参照しても、当業者が容易に発明をすることができたものとはいえないことから、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものでもない。
よって、特許異議申立理由によって、本件訂正発明5及びそれを直接的又は間接的に引用する本件訂正発明6?10に係る特許を取り消すことはできない。

第6 むすび
以上のとおりであるから、取消理由通知に記載した取消理由及び特許異議申立書に記載した特許異議申立理由によっては、本件訂正発明1?10に係る特許を取り消すことはできない。さらに、他にこれら本件訂正発明1?10に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり決定する。
 
発明の名称 (57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
血圧を測定するための医療装置であって、
近位領域および遠位領域を有する長尺状シャフトであって、前記近位領域および遠位領域は、前記長尺状シャフトを画定する同一の管の一部であり、前記遠位領域は遠位内径を有し、前記近位領域は近位内径を有し、前記遠位内径は前記近位内径より大きい長尺状シャフトと、
前記近位領域に沿って延在する光ファイバと、
前記光ファイバに接続され、かつ、前記遠位領域に沿って配置されている光圧力センサと、
前記光ファイバに結合され、かつ、前記光圧力センサの近位端部に配置されているセンタリング部材であって、前記遠位領域に沿って配置されているセンタリング部材と、
を備えた、血圧を測定するための医療装置。
【請求項2】
前記センタリング部材はポリマーを含有する、請求項1に記載の医療装置。
【請求項3】
前記センタリング部材は略円環形の断面形状を有する、請求項1または2に記載の医療装置。
【請求項4】
前記センタリング部材は非円環形の断面形状を有する、請求項1または2に記載の医療装置。
【請求項5】
血圧を測定するための医療装置であって、
近位領域および遠位領域を有する長尺状シャフトであって、前記遠位領域は遠位内径を有し、前記近位領域は近位内径を有し、前記遠位内径は前記近位内径より大きい長尺状シャフトと、
前記近位領域に沿って延在する光ファイバと、
前記光ファイバに接続され、かつ、前記遠位領域に沿って配置されている光圧力センサと、
前記光ファイバに結合され、かつ、前記光圧力センサの近位端部に配置されているセンタリング部材であって、前記遠位領域に沿って配置されているセンタリング部材と、
を備えた、血圧を測定するための医療装置であって、
前記センタリング部材はコイルを備える、血圧を測定するための医療装置。
【請求項6】
前記シャフトは、該シャフト内に形成された複数のスロットを有する、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の医療装置。
【請求項7】
前記スロットのうちの少なくともいくつかは、前記センタリング部材に隣接して配置されている、請求項6に記載の医療装置。
【請求項8】
前記センタリング部材は、前記光ファイバの外面に結合されている、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の医療装置。
【請求項9】
前記センタリング部材は、前記シャフトの遠位領域の内面に結合されている、請求項1乃至8のいずれか1項に記載の医療装置。
【請求項10】
当該医療装置は、血流予備量比を測定するためのガイドワイヤである、請求項1乃至9のいずれか1項に記載の医療装置。
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
異議決定日 2019-11-19 
出願番号 特願2017-504711(P2017-504711)
審決分類 P 1 651・ 113- YAA (A61B)
P 1 651・ 121- YAA (A61B)
最終処分 維持  
前審関与審査官 伊知地 和之  
特許庁審判長 伊藤 昌哉
特許庁審判官 三崎 仁
東松 修太郎
登録日 2018-10-05 
登録番号 特許第6412247号(P6412247)
権利者 ボストン サイエンティフィック サイムド,インコーポレイテッド
発明の名称 血圧を測定するための医療装置  
代理人 本田 淳  
代理人 恩田 博宣  
代理人 恩田 誠  
代理人 恩田 誠  
代理人 恩田 博宣  
代理人 本田 淳  

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