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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 A63F
審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 A63F
管理番号 1361353
審判番号 不服2019-10983  
総通号数 245 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2020-05-29 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2019-08-20 
確定日 2020-04-08 
事件の表示 特願2017- 62742号「遊技機」拒絶査定不服審判事件〔平成30年10月25日出願公開、特開2018-164558号〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 手続の経緯
本願は、平成29年3月28日の出願であって、平成30年3月20日に手続補正書が提出され、同年8月31日付けで拒絶の理由が通知され、同年10月19日に意見書及び手続補正書が提出され、平成31年3月25日付けで最後の拒絶の理由が通知され、令和1年5月7日に意見書及び手続補正書が提出されたところ、同年7月24日付け(謄本送達日:同年同月30日)で、同年5月7日に提出された手続補正書による補正が却下されるとともに拒絶査定がなされ、それに対して、同年8月20日に拒絶査定不服審判の請求がなされると同時に手続補正書が提出されたものである。

第2 令和1年8月20日に提出された手続補正書による補正の却下の決定
〔補正の却下の決定の結論〕
令和1年8月20日に提出された手続補正書による補正(以下「本件補正」という。)を却下する。

〔理由〕
1 本件補正の内容
(1)本件補正は、特許請求の範囲についてする補正を含むものであって、平成30年10月19日に提出された手続補正書によって補正された本件補正前の請求項1に、
「判定を行う判定手段と、
前記判定手段による判定にて所定の結果が得られたことに基づいて遊技者に特典を付与しうる特典付与手段と
を備え、
遊技者による操作に関しての操作関連演出を発生可能であり、該操作関連演出では、遊技者に対して操作を促す操作促進画像を表示することが可能であり、
前記操作関連演出としては、第1操作関連演出と、該第1操作関連演出よりも前記所定の結果が得られている期待度の高い第2操作関連演出とが少なくとも発生可能とされており、
前記第1操作関連演出において遊技者による操作が受付けされると、前記所定の結果が得られている期待度が示唆される第1演出が発生し、
前記第2操作関連演出において遊技者による操作が受付けされると、前記所定の結果が得られている期待度が示唆される第2演出が発生し、
前記第1操作関連演出で表示される第1操作促進画像は、該第1操作促進画像が未だ表示されていない状態にあるときから表示されている背景画像が継続表示されているなかで表示されるものであり、
前記第2操作関連演出で表示される第2操作促進画像は、該第2操作促進画像が未だ表示されていない状態にあるときの背景画像を別の背景画像に変化させるのに合わせて表示されるようになっており、
さらに、
前記第2演出は、前記所定の結果が得られている期待度が異なる第1態様及び第2態様を含む複数態様のいずれかで実行されうるものであり、
前記第2操作関連演出では、前記第2演出として前記第1態様及び前記第2態様のいずれが実行されるようになっている場合であっても、前記第2操作促進画像が未だ表示されていない状態にあるときの背景画像が前記別の背景画像に変化し終わっており、前記第2操作促進画像が未だ表示されていない状態にあるときの背景画像が非表示とされた状態で遊技者による操作を受付可能であり、
さらに、
前記第2操作関連演出では、前記第2操作促進画像が表示されるのに先立って所定の演出表示が表示される前兆演出を実行可能であり、
さらに、
前記第1操作関連演出では、前記第1操作促進画像が表示されるのに先立って前記所定の演出表示とは異なる演出表示が表示される前兆演出を実行可能である
ことを特徴とする遊技機。」とあったものを、

「判定を行う判定手段と、
前記判定手段による判定にて所定の結果が得られたことに基づいて遊技者に特典を付与しうる特典付与手段と
を備え、
遊技者による操作に関しての操作関連演出を発生可能であり、該操作関連演出では、遊技者に対して操作を促す操作促進画像を表示することが可能であり、遊技者による操作が受付けされると当該操作関連演出に関連した示唆演出が実行されうるようになっており、
前記操作関連演出としては、第1操作関連演出と、該第1操作関連演出よりも前記所定の結果が得られている期待度の高い第2操作関連演出とが少なくとも発生可能とされており、
前記第1操作関連演出において遊技者による操作が受付けされると、前記所定の結果が得られている期待度が示唆される第1演出が当該第1操作関連演出に関連した前記示唆演出として発生し、
前記第2操作関連演出において遊技者による操作が受付けされると、前記所定の結果が得られている期待度が示唆される第2演出が当該第2操作関連演出に関連した前記示唆演出として発生し、
前記第1操作関連演出で表示される第1操作促進画像は、該第1操作促進画像が未だ表示されていない状態にあるときから表示されている背景画像が継続表示されているなかで表示されるものであり、
前記第2操作関連演出で表示される第2操作促進画像は、該第2操作促進画像が未だ表示されていない状態にあるときの背景画像を特別の背景画像に変化させるのに合わせて表示されるようになっており、
さらに、
前記第2演出は、前記所定の結果が得られている期待度が異なる第1態様及び第2態様を含む複数態様のいずれかで実行されうるものであり、
前記第2操作関連演出では、前記第2演出として前記第1態様及び前記第2態様のいずれが実行されるようになっている場合であっても、前記第2操作促進画像が未だ表示されていない状態にあるときの背景画像が前記特別の背景画像に変化し終わっており、前記第2操作促進画像が未だ表示されていない状態にあるときの背景画像が非表示とされた状態で遊技者による操作を受付可能であり、
さらに、
前記第2操作関連演出では、前記第2操作促進画像が表示されるのに先立って所定の演出表示が表示される前兆演出を実行可能であり、
さらに、
前記第1操作関連演出では、前記第1操作促進画像が表示されるのに先立って前記所定の演出表示とは異なる演出表示が表示される前兆演出を実行可能であり、
前記操作促進画像が表示される前記操作関連演出では、遊技者による操作が受付けされなかったとき、該操作の受付けがされたときと同じ演出が当該操作関連演出に関連した示唆演出として実行される場合と、当該操作関連演出に関連した示唆演出自体が実行されない場合とがあるが、当該操作関連演出のうち前記第2操作関連演出が発生したときには、遊技者による操作がなかったとしても、前記第2演出に関して遊技者による操作が受付けされたときと同じ演出が必ず実行される
ことを特徴とする遊技機。」とする補正を含むものである(下線は補正前後の箇所を明示するために合議体が付した。)。

(2)本件補正後の請求項1に係る上記(1)の補正は、次の補正事項からなる。
ア 本件補正前の請求項1に係る発明を特定するために必要な事項である「操作関連演出」に関して、「遊技者による操作が受付けされると当該操作関連演出に関連した示唆演出が実行されうるようになっており、」とする補正。

イ 本件補正前の請求項1に係る発明を特定するために必要な事項である「第1演出」が、「当該第1操作関連演出に関連した前記示唆演出として発生」するものとする補正。

ウ 本件補正前の請求項1に係る発明を特定するために必要な事項である「第2演出」が、「当該第2操作関連演出に関連した前記示唆演出として発生」するものとする補正。

エ 本件補正前の請求項1に係る発明を特定するために必要な事項である「操作関連演出」に関し、「前記操作促進画像が表示される前記操作関連演出では、遊技者による操作が受付けされなかったとき、該操作の受付けがされたときと同じ演出が当該操作関連演出に関連した示唆演出として実行される場合と、当該操作関連演出に関連した示唆演出自体が実行されない場合とがあるが、当該操作関連演出のうち前記第2操作関連演出が発生したときには、遊技者による操作がなかったとしても、前記第2演出に関して遊技者による操作が受付けされたときと同じ演出が必ず実行される」ものとする補正。

オ 本件補正前の請求項1に係る発明を特定するために必要な事項である「別の画像」を「特別の画像」とする補正。

2 本件補正の目的、新規事項追加の有無
(1)ア 上記1(2)アの補正は、願書に最初に添付された特許請求の範囲、明細書及び図面(以下「当初明細書等」という。)の【3853】等の記載に基づいて、本件補正前の請求項1において記載されていた「遊技者による操作」が、「受付けされると当該操作関連演出に関連した示唆演出が実行されうるようになって」いるものに限定するものである。

イ 上記1(2)イの補正は、当初明細書等の【3853】等の記載に基づいて、本件補正前の請求項1において記載されていた「第1演出」が、「当該第1操作関連演出に関連した前記示唆演出として発生」するものに限定するものである。

ウ 上記1(2)ウの補正は、当初明細書等の【3853】等の記載に基づいて、本件補正前の請求項1において記載されていた「第2演出」が、「当該第2操作関連演出に関連した前記示唆演出として発生」するものに限定するものである。

エ 上記1(2)エの補正は、当初明細書等の【3915】、【3916】、【3961】、【3964】、【3972】ないし【3974】、図51等の記載に基づいて、本件補正前の請求項1において記載されていた「遊技者による操作」が、「受付けされなかったとき、該操作の受付けがされたときと同じ演出が当該操作関連演出に関連した示唆演出として実行される場合と、当該操作関連演出に関連した示唆演出自体が実行されない場合とがあるが、当該操作関連演出のうち前記第2操作関連演出が発生したときには、遊技者による操作がなかったとしても、前記第2演出に関して遊技者による操作が受付けされたときと同じ演出が必ず実行される」ものに限定するものである。

オ 上記1(2)オの補正は、当初明細書等の【3842】、図344等の記載に基づいて、本件補正前の請求項1において記載されていた「別の画像」を「特別の画像」に限定するものである。

(2)以上のとおり、本件補正後の請求項1に係る上記1(2)アないしオの補正は、新規事項を追加するものではないから、特許法第17条の2第3項に規定する要件を満たす。また、本件補正後の請求項1に係る上記1(2)アないしオの補正は、本件補正前の請求項1に係る発明を特定するために必要な事項を限定するものであって、産業上の利用分野及び解決しようとする課題が補正の前後において同一であるから、特許法第17条の2第5項第2号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。

3 独立特許要件について
そこで、本件補正後の請求項1に係る発明(以下「本願補正発明」という。)が、特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか(特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するか)について以下検討する。

(1)本願補正発明
本願補正発明を再掲すると、次のとおりのものである。なお、記号AないしMは、分説するため合議体が付した。

「A 判定を行う判定手段と、
B 前記判定手段による判定にて所定の結果が得られたことに基づいて遊技者に特典を付与しうる特典付与手段と
を備え、
C 遊技者による操作に関しての操作関連演出を発生可能であり、該操作関連演出では、遊技者に対して操作を促す操作促進画像を表示することが可能であり、遊技者による操作が受付けされると当該操作関連演出に関連した示唆演出が実行されうるようになっており、
D 前記操作関連演出としては、第1操作関連演出と、該第1操作関連演出よりも前記所定の結果が得られている期待度の高い第2操作関連演出とが少なくとも発生可能とされており、
E 前記第1操作関連演出において遊技者による操作が受付けされると、前記所定の結果が得られている期待度が示唆される第1演出が当該第1操作関連演出に関連した前記示唆演出として発生し、
F 前記第2操作関連演出において遊技者による操作が受付けされると、前記所定の結果が得られている期待度が示唆される第2演出が当該第2操作関連演出に関連した前記示唆演出として発生し、
G 前記第1操作関連演出で表示される第1操作促進画像は、該第1操作促進画像が未だ表示されていない状態にあるときから表示されている背景画像が継続表示されているなかで表示されるものであり、
H 前記第2操作関連演出で表示される第2操作促進画像は、該第2操作促進画像が未だ表示されていない状態にあるときの背景画像を特別の背景画像に変化させるのに合わせて表示されるようになっており、
I さらに、
前記第2演出は、前記所定の結果が得られている期待度が異なる第1態様及び第2態様を含む複数態様のいずれかで実行されうるものであり、
J 前記第2操作関連演出では、前記第2演出として前記第1態様及び前記第2態様のいずれが実行されるようになっている場合であっても、前記第2操作促進画像が未だ表示されていない状態にあるときの背景画像が前記特別の背景画像に変化し終わっており、前記第2操作促進画像が未だ表示されていない状態にあるときの背景画像が非表示とされた状態で遊技者による操作を受付可能であり、
K2 さらに、
前記第2操作関連演出では、前記第2操作促進画像が表示されるのに先立って所定の演出表示が表示される前兆演出を実行可能であり、
K4 さらに、
前記第1操作関連演出では、前記第1操作促進画像が表示されるのに先立って前記所定の演出表示とは異なる演出表示が表示される前兆演出を実行可能であり、
L 前記操作促進画像が表示される前記操作関連演出では、遊技者による操作が受付けされなかったとき、該操作の受付けがされたときと同じ演出が当該操作関連演出に関連した示唆演出として実行される場合と、当該操作関連演出に関連した示唆演出自体が実行されない場合とがあるが、当該操作関連演出のうち前記第2操作関連演出が発生したときには、遊技者による操作がなかったとしても、前記第2演出に関して遊技者による操作が受付けされたときと同じ演出が必ず実行される
M ことを特徴とする遊技機。」

(2)引用例
ア 引用例1
原査定の拒絶の理由に引用文献1として引用され、本願出願前に頒布され又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった特開2013-48835号公報(平成25年3月14日出願公開、以下「引用例1」という。)には、遊技機(発明の名称)に関し、次の事項が図とともに記載されている(下線は引用発明等の認定に関連する箇所を明示するために合議体が付した。以下同様。)。

(ア)「【技術分野】
【0001】
本発明は、第1図柄変動ゲームにおける第1図柄の変動と、第2図柄変動ゲームにおける第2図柄の変動とを相互に独立して行わせるとともに、第1図柄の表示結果、及び第2図柄の表示結果のうち何れか一方について演出図柄を用いて表示する遊技機に関するものである。
・・・略・・・
【発明が解決しようとする課題】
・・・略・・・
【0007】
この発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的は、相互に独立した第1図柄の表示結果及び第2図柄の表示結果のうち何れか一方について演出図柄を用いて表示することに伴い、円滑な演出を実行させることにより、遊技に対する興趣を向上させることができる遊技機を提供することにある。」

(イ)「【発明を実施するための形態】
【0016】
[第1の実施形態]
以下、本発明をパチンコ遊技機に具体化した第1の実施形態について図1?図19を参照して説明する。
【0017】
図1に示すように、パチンコ遊技機の遊技盤10のほぼ中央には、液晶ディスプレイ型の画像表示部GHを有する演出図柄表示手段としての演出表示装置11が配設されている。演出表示装置11には、複数の図柄列(本実施形態では3列)を変動(変動表示)させて行う図柄変動ゲーム(以下、「変動ゲーム」と示す)を含み、該変動ゲームに関連して実行される各種の表示演出が画像表示される。なお、演出表示装置11の変動ゲームは、表示演出を多様化するための飾り図柄(演出図柄、第3図柄、以下、「飾図」と示す)を用いて行われる。
【0018】
また、演出表示装置11の右下には、7セグメント型の第1特別図柄表示装置12a(第1表示手段)が、第1特別図柄表示装置12aの右には、7セグメント型の第2特別図柄表示装置12b(第2表示手段)が、それぞれ配設されている。第1特別図柄表示装置12a又は第2特別図柄表示装置12bでは、特別図柄(以下、「特図」と示す)を変動させて表示する変動ゲームが行われる。特図は、大当りか否かの内部抽選(大当り抽選)の結果を示す報知用の図柄である。本実施形態において、変動ゲームは、各表示装置12a,12bにおいて、特図の変動が開始されてから確定停止表示される迄を1回として実行される。以下、第1特別図柄表示装置12aで行われる変動ゲームを「第1変動ゲーム(第1図柄変動ゲーム)」と示すことがあり、第2特別図柄表示装置12bで行われる変動ゲームを「第2変動ゲーム(第2図柄変動ゲーム)」と示すことがある。また、第1変動ゲームにおける特図(第1図柄)を「第1特図」と示すことがあり、第2変動ゲームにおける特図(第2図柄)を「第2特図」と示すことがある。
【0019】
本実施形態において各表示装置12a,12bには、複数種類(本実施形態では、101種類)の特図の中から、大当り抽選の抽選結果に対応する1つの特図が選択され、その選択された特図が変動ゲームの終了によって個別に確定停止表示される。101種類の特図は、大当りを認識し得る図柄となる100種類の大当り図柄(大当り表示結果)と、はずれを認識し得る図柄となる1種類のはずれ図柄(はずれ表示結果)とに分類される。また、大当り図柄が確定停止表示された場合、遊技者には、大当り遊技が付与される。」

(ウ)「【0044】
また、主制御用CPU30aは、当り判定用乱数、特図振分乱数、及びリーチ判定用乱数の値などの各種乱数の値を所定の周期毎に更新する乱数更新処理(乱数生成処理)を実行する。当り判定用乱数は、大当り抽選(大当り判定)で用いる乱数である。特図振分乱数は、大当り図柄となる特図の決定で用いる乱数である。リーチ判定用乱数は、大当り抽選で大当りに当選しなかった場合、すなわちはずれの場合にリーチを形成するか否かのリーチ抽選(リーチ判定)で用いる乱数である。また、主制御用RAM30cには、パチンコ遊技機の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)される。例えば、主制御用RAM30cには、普図ゲームにおいて普通当りとなるか否かを判定する場合に用いる普通当り判定用乱数が記憶されている。
・・・略・・・
【0051】
ここで、本実施形態のパチンコ遊技機における変動パターンについて図3を参照して以下に説明する。
本実施形態では、図3に示すように、変動パターンとして、変動ゲームの変動時間を指定する変動パターンが設定されている。具体的な一例としては、変動時間として、変動パターンP11が12(秒)に、変動パターンP31が56(秒)に、それぞれ規定されている。
【0052】
これら変動パターンは、主に、大当り遊技が付与されるか否か、はずれとなる場合においてリーチ演出を実行するか否かによって選択される。具体的には、変動パターンP31,P32,P51が大当り変動用の変動パターンとして規定されている。また、変動パターンP21,P22がはずれリーチ変動用の変動パターンとして、変動パターンP11,P12,P41がはずれ変動用の変動パターンとして規定されている。
【0053】
また、これら変動パターンには、第1変動ゲームにおける変動パターン(図中では「第1特図」と示す)P11,P12,P21,P22,P31,P32と、第2変動ゲームにおける変動パターン(図中においては「第2特図」と示す)P41,P51と、に分類される。
【0054】
また、変動パターンP12は、変動パターンP11の変動時間を短縮させる変動パターンであり、変動パターンP11と比較して、左列及び右列の図柄(飾図)が一旦停止表示されるまでの時間を短縮された変動パターンであり、右列の図柄が一旦停止表示されてから変動ゲームが終了するまでは同じ演出が実行されることとなる。なお、変動パターンP11,P12は、変短状態であるか否かと保留記憶数とに応じて何れかが決定される変動パターンであり、変短状態であると、変動時間が短縮される変動パターンP12が決定され易く、保留記憶数が大きくなるにつれて、変動パターンP12が決定され易くなる。
【0055】
また、大当り変動とはずれリーチ変動とには、ノーマルリーチ(以下、「NR」と示す)演出を実行する変動パターンとして、変動パターンP21,P31が規定されている。また、NR演出が実行された後にスーパーリーチ(以下、「SR」と示す)演出を実行する変動パターンとして、変動パターンP22,P32が規定されている。
【0056】
また、変動パターンP11,P12よりも、変動パターンP21,P31のほうが、大当り期待度が高く規定されており、変動パターンP21,P31よりも、変動パターンP22,P32のほうが、大当り期待度が高く規定されている。この大当り期待度とは、大当りに当選する場合の出現率と大当りに当選しない場合の出現率を合算した全体出現率に対し、大当りに当選する場合の出現率の割合を示すものである。このため、NR演出が実行された後に、SR演出に発展し、SR演出が実行されるときには、大当り期待度が高まることとなる。また、大当り期待度が高い変動パターンは、大当り期待度の低い変動パターンよりも変動時間が長くなるように規定されている。」

(エ)「【0116】
また、本実施形態では、演出表示装置11の画像表示部GHでは、遊技に関する演出画像が表示されるが、その中でも、飾図をはじめとして、第4図柄、第5図柄が変動するように表示される。
【0117】
また、本実施形態において演出表示装置11では、第1特別図柄表示装置12a、第2特別図柄表示装置12bに比較して大きい飾図が表示されるように構成されるとともに、更に第4図柄や第5図柄に比較して遥かに大きく表示されるようになっている。このため、遊技者は、主に演出表示装置11に表示された飾図から大当りとなったか否かを認識し得る。
【0118】
このような飾図、第4図柄、第5図柄の表示態様について図9?図12を参照して以下に説明する。
画像表示部GHには、図9(a)に示すように、飾図を表示させるための飾図表示領域GHZと、第4図柄を表示させるための第4図柄表示領域GH4と、第5図柄を表示させるための第5図柄表示領域GH5と、が含まれている。
【0119】
図9(a)に示すように、第1特図、第2特図が確定停止表示されている場合には、第1特図、第2特図に対応して飾図、第4図柄、第5図柄が確定停止表示されている。そして、第1始動入賞口14に遊技球が入賞した場合には、図9(b)に示すように、第1変動ゲームが開始され、第1特図が変動されるとともに、第1変動ゲームにおける第1特図の表示結果を示すように、飾図、第4図柄も変動される。
【0120】
その結果、図9(c)に示すように、第1特図としてはずれ図柄が確定停止表示されると、飾図、第4図柄としてもはずれ図柄が確定停止表示される。その一方で、図9(d)に示すように、第1変動ゲームが開始され、第1特図、飾図、第4図柄が変動された結果、図9(e)に示すように、第1特図として大当り図柄が確定停止表示されると、飾図、第4図柄としても大当り図柄が確定停止表示される。そして、図9(f)に示すように、第1変動ゲームにおける大当り遊技(第1大当り遊技)が開始されることとなる。なお、第1変動ゲームにおける大当り遊技が実行されている間は、第2変動ゲームの実行が中断されることとなる。
【0121】
また、第1特図、第2特図が確定停止表示されている場合において、第2始動入賞口15に遊技球が入賞した場合には、図10(a)に示すように、第2変動ゲームが開始され、第2特図が変動されるとともに、第2変動ゲームにおける第2特図の表示結果を示すように、第5図柄が変動されるが、飾図の変動が開始されない場合がある。つまり、第1特図が変動しておらず、第2特図が変動されている場合において、飾図が変動されないときには、その飾図は、変動していない第1特図の表示結果を示しているともいえる。
・・・略・・・
【0126】
また、図12(a)に示すように、第1変動ゲームが実行されている場合において、飾図が変動されているときに、第2変動ゲームが開始されると、図12(b)に示すように、第5図柄が変動されるとともに、ボタン画像BTが表示され、操作有効期間が開始される。この場合、第2変動ゲームの開始前までは、第1変動ゲームにおける第1特図の表示結果を示すように飾図が変動されていたが、第2変動ゲームが開始されるときに、飾図の変動を維持しつつ、第2変動ゲームにおける第2特図の表示結果を示す飾図として引き継がれる。
【0127】
そして、図12(c)に示すように、操作有効期間において演出ボタン70が操作された場合には、第2変動ゲームにおける第2特図の変動は維持されるが、変動されていた飾図が一旦停止表示される。そして、第2変動ゲームにおける第2特図の表示結果がはずれである場合には、第2特図の確定停止表示よりも前に、飾図としてはずれ図柄が一旦停止表示され、その後、図12(d)に示すように、第2特図、第5図柄としてはずれ図柄が確定停止表示される。その一方で、第2変動ゲームにおける第2特図の表示結果が大当りである場合には、図12(e)に示すように、第2特図の確定停止表示よりも前に、飾図として大当り図柄が一旦停止表示され、その後、図12(f)に示すように、第2特図、第5図柄として大当り図柄が確定停止表示される。
【0128】
なお、第1変動ゲームにおける第1特図の表示結果を示すように飾図が変動されている場合において、第2変動ゲームが開始されるときに、飾図の変動を維持しつつ、第2変動ゲームにおける第2特図の表示結果を示す飾図として引き継がれ、演出ボタン70の操作に応じて飾図を一旦停止表示させることができる演出を飾図一旦停止演出と示す。また、第2変動ゲームにおける演出としては、はずれ可動体演出、大当り可動体演出、飾図一旦停止演出を実行させない場合には、飾図の変動させない演出(飾図非変動)となる。
【0129】
本実施形態において、第2特図の変動が開始されることを契機に操作有効期間が開始し、第2特図が確定停止表示される前まで(確定停止表示から3秒前)に操作有効期間が終了するように規定されている。また、操作有効期間が終了するまでに演出ボタン70が操作されなかった場合には、第2特図が確定停止表示される前に、操作有効期間の終了を契機に飾図が一旦停止表示されることとなる。」

(オ)「【0190】
尚、上記実施形態は、次のような別の実施形態(別例)にて具体化できる。
・・・略・・・
【0197】
・上記実施形態において、操作有効期間中に、ボタン画像BTが表示され、演出ボタン70が操作可能となり、操作に応じて飾図が一旦停止表示される飾図一旦停止演出が特別演出として実行されたが、これに限らない。例えば、操作有効期間前においては第1変動ゲームに対応する演出画像が表示されていたが、操作有効期間中における演出ボタン70の操作に応じて、第2変動ゲームに対応する演出画像を表示させるようにしてもよい。具体的な一例としては、実行中の第1変動ゲームにおいて大当り期待度の低い変動パターン(例えば、はずれ変動)に基づく背景画像が表示されている状態で、大当り期待度の高い変動パターンで第2変動ゲームの実行が開始され、飾図一旦停止演出の実行が開始される。この場合、操作有効期間となったときには、第1変動ゲームに対応する背景画像が継続して表示されつつ、ボタン画像BTが重畳して表示される。そして、操作有効期間内に演出ボタン70が操作された場合には、ボタン画像BTが非表示となるとともに、第2変動ゲームにおける変動パターン(例えば、SR演出)に基づく背景画像が変更して表示される。この場合において、飾図やボタン画像BTの表示を含まずに、演出ボタン70の操作に応じて第2変動ゲームにおける変動パターンに基づく背景画像を表示させる演出が特別演出に相当するように構成してもよい。このように構成することで、演出ボタン70の操作に応じて、第2変動ゲームにおける演出効果を高めることができ、第2変動ゲームの結果に対する期待感を高揚させることができるとともに、遊技に対して積極的に参加する機会を提供することができ、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。もちろん、飾図やボタン画像BTの表示との組み合わせであってもよい。また、特別演出の実行を、第2変動ゲームの開始を契機にしても、操作有効期間の開始を契機にしても、演出ボタン70の操作を契機にしてもよい。また、第1変動ゲームの実行中に第2変動ゲームの実行が開始され、飾図一旦停止演出が実行される場合、特別演出を必ず実行させたが、実行させない場合があってもよい。また、飾図一旦停止演出が実行される場合において、第2変動ゲームが大当り期待度の高い演出(例えば、SR演出など)を実行させるときには、大当り期待度の低い演出(例えば、NR演出など)を実行させるときよりも高い確率で、特別演出を実行させるようにしてもよい。
【0198】
・上記実施形態において、大当り期待度が異なるように複数種類の飾図一旦停止演出が規定されていてもよい。具体的な一例としては、第2変動ゲームにおける変動パターンが、大当り期待度の高い演出(例えば、SR演出)が実行されるときには、大当り期待度の低い演出(例えば、通常変動における演出)が実行されるときよりも高い確率で、大当り期待度が高い飾図一旦停止演出(第1特別演出)を実行させる。その一方で、第2変動ゲームにおける変動パターンが、大当り期待度の低い演出(例えば、通常変動における演出)が実行されるときには、大当り期待度の高い演出(例えば、SR演出)が実行されるときよりも高い確率で、大当り期待度が低い飾図一旦停止演出(第2特別演出)を実行させる。例えば、ここでいう第1特別演出としては、操作有効期間中に、大きいサイズのボタン画像が表示されるとともに、背景画像が通常時とは異なる色に変化する演出であり、第2特別演出としては、操作有効期間中に、通常サイズのボタン画像が表示されるとともに、背景画像が通常時から変化しない演出であってもよい。これにより、第1特図の表示結果を示している飾図が、第2特図の表示結果を示す飾図として変動することが遊技者にとって特定し易く、更には、その第2特図の表示結果が大当り期待度の高いことが特定し易くなり、大当りに対する期待感を高揚させ、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。また、例えば、この第1特別演出や第2特別演出は、操作有効期間中において、演出ボタン70が操作されるまでの間に実行されたが、操作有効期間中でなくてもよい。」

(カ)「【図12】



(キ)図12の記載からみて、ボタン画像BTは、ボタンを模した円柱状の画像上に、「Push」の文字画像を重ねて表示した態様であることが看取できる。

(ク)上記(ア)ないし(キ)からみて、引用例1には、第1の実施形態を具体化した別の実施形態として、次の発明が記載されている。なお、aないしmについては本願補正発明のAないしMに対応させて付与し、引用箇所の段落番号等を併記した。
「a 大当りか否かの大当り抽選(大当り判定)をし(【0018】、【0044】)、
b 大当り抽選の抽選結果に対応する1つの特図を選択し、その選択した特図を変動ゲームの終了によって個別に確定停止表示し、大当り図柄が確定停止表示した場合、遊技者に、大当り遊技を付与し(【0019】)、
c-k 第1始動入賞口14に遊技球が入賞した場合には、第1特図、飾図及び第4図柄が変動する第1変動ゲームを開始し、第2始動入賞口15に遊技球が入賞した場合には、第2特図及び第5図柄が変動し、飾図が変動し得る第2変動ゲームを開始し(【0119】、【0121】)、
第1変動ゲームが実行されている場合において、飾図が変動されているときに、第2変動ゲームが開始されると、第5図柄が変動されるとともに、ボタンを模した円柱状の画像上に「Push」の文字画像を重ねて表示した態様であるボタン画像BTが表示され、操作有効期間が開始され(【0126】、【図12】、上記(キ))、
操作有効期間において演出ボタン70が操作された場合には、ボタン画像BTが非表示となるとともに、第2変動ゲームにおける変動パターン(例えば、SR演出)に基づく背景画像に変更して表示する特別演出を実行し(【0197】)、
第2変動ゲームにおける変動パターンが、大当り期待度の高い演出(例えば、SR演出)が実行されるときには、大当り期待度の低い演出(例えば、通常変動における演出)が実行されるときよりも高い確率で、大当り期待度が高い飾図一旦停止演出(第1特別演出)を実行させ、大当り期待度の低い演出(例えば、通常変動における演出)が実行されるときには、大当り期待度の高い演出(例えば、SR演出)が実行されるときよりも高い確率で、大当り期待度が低い飾図一旦停止演出(第2特別演出)を実行させ、
第1特別演出としては、操作有効期間中に、大きいサイズのボタン画像が表示されるとともに、背景画像が通常時とは異なる色に変化する演出であり、
第2特別演出としては、操作有効期間中に、通常サイズのボタン画像が表示されるとともに、背景画像が通常時から変化しない演出であり(【0198】)、
l 操作有効期間が終了するまでに演出ボタン70が操作されなかった場合には、第2特図が確定停止表示される前に、操作有効期間の終了を契機に飾図が一旦停止表示され(【0129】)、飾図一旦停止演出が実行される場合、特別演出を必ず実行するが、実行させない場合があってもよく、第2変動ゲームが大当り期待度の高い演出(例えば、SR演出など)を実行させるときには、大当り期待度の低い演出(例えば、NR演出など)を実行させるときよりも高い確率で、特別演出を実行させるようにしてもよい(【0197】)、
m パチンコ遊技機(【0016】)。」(以下「引用発明」という。)

イ 引用例2
原査定の拒絶の理由に引用文献2として引用され、本願出願前に電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった特開2017-23363号公報(平成29年2月2日出願公開、以下「引用例2」という。)には、遊技台(発明の名称)に関し、次の事項が図とともに記載されている。

(ア)「【技術分野】
【0001】
本発明は、弾球遊技機(パチンコ機)や封入式遊技機や回胴遊技機(スロットマシン)に代表される遊技台に関する。
【背景技術】
【0002】
パチンコ機などの遊技台では、遊技盤の遊技領域に遊技球の落下の方向に変化を与える障害物や、遊技球が入賞可能な入賞口、始動口、可変入賞口などを設けているのが一般的である。これらに遊技球が入賞すると賞球を払い出すなど遊技者に特典が与えられるようになっている(例えば、特許文献1等参照)。
【0003】
また、こういった遊技台には、表示手段が備えられている。
・・・略・・・
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の遊技台は、表示手段に改良の余地がある。」

(イ)「【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を用いて、本発明を適用可能なパチンコ機100等の弾球遊技機(封入式のものも含む)について詳細に説明する。なおここにいう封入式のものとは、遊技機内に封入された遊技球を循環使用する封入式遊技機等のことをいう。
・・・略・・・
【0014】
球貯留皿付扉108は、パチンコ機100の前面において本体104の下側に対して、ロック機能付きで且つ開閉自在となるように装着された扉部材である。球貯留皿付扉108は、複数の遊技球(以下、単に「球」と称する場合がある)が貯留可能で且つ発射装置110へと遊技球を案内させる通路が設けられている上皿126と、上皿126に貯留しきれない遊技球を貯留する下皿128と、遊技者の操作によって上皿126に貯留された遊技球を下皿128へと排出させる球抜ボタン130と、遊技者の操作によって下皿128に貯留された遊技球を遊技球収集容器(俗称、ドル箱)へと排出させる球排出レバー132と、遊技者の操作によって発射装置110へと案内された遊技球を遊技盤200の遊技領域124へと打ち出す球発射ハンドル134と、遊技者の操作によって各種演出装置206(図3参照)の演出態様に変化を与えるチャンスボタン136と、チャンスボタン136を発光させるチャンスボタンランプ138と、を備える。このチャンスボタン136は演出ボタンであって、操作手段の一例に相当する。また、下皿128が満タンであることを検出する不図示の下皿満タンセンサを備える。さらに、操作レバー190も備えている。」

(ウ)「【0274】
図27は、エフェクト効果によるボタン演出の一例を段階的に示す図である。
【0275】
図27(a)ではリーチ状態が開始される。リーチ状態が開始されると、ボタン演出が開始される。図27(b)では、ボタン演出が開始され、まずは、図1に示すチャンスボタン136を模したボタン画像がエフェクト効果によって左右に分かれて半透明状に表示されている。この段階では、ボタン操作を受け付ける期間は開始されず、ボタン操作は受け付けられない。左右に分かれて半透明状に表示されたボタン画像136a’は、時間の経過とともに互いに接近し合い、やがて一つに合体し、ボタン画像136aになる。この段階でも、単なるボタン画像136a’にしかすぎず、ボタン操作を促しているとはいえないことから、ボタン操作を受け付ける期間はまだ開始されず、ボタン操作は受け付けられない。最後に、操作促進表示としての、矢印の表示136bおよび「押せ」という文字表示と、残期間メータ表示136cとが追加され、ボタン演出画像(136a,136b,136c)が表示される。ボタン演出画像(136a,136b,136c)が表示されると、それまで白色に点灯していたチャンスボタン136は、赤色に点灯し、ボタン操作を受け付ける期間が開始され、ボタン操作を受け付ける。」

(エ)「【図27】



(オ)上記(ア)ないし(エ)からみて、引用例2には、次の事項が記載されている。なお、引用箇所の段落番号等を併記した。
「チャンスボタン136を備えたパチンコ機100(【0014】)であって、
チャンスボタン136を模したボタン画像がエフェクト効果によって左右に分かれて半透明状に表示されており、この段階では、ボタン操作を受け付ける期間は開始されず、ボタン操作は受け付けられず、
左右に分かれて半透明状に表示されたボタン画像136a’は、時間の経過とともに互いに接近し合い、やがて一つに合体し、ボタン画像136aになり、この段階でも、単なるボタン画像136a’にしかすぎず、ボタン操作を促しているとはいえないことから、ボタン操作を受け付ける期間はまだ開始されず、ボタン操作は受け付けられず、
最後に、操作促進表示としての、矢印の表示136bおよび「押せ」という文字表示と、残期間メータ表示136cとが追加され、ボタン演出画像(136a,136b,136c)が表示されると、それまで白色に点灯していたチャンスボタン136は、赤色に点灯し、ボタン操作を受け付ける期間が開始され、ボタン操作を受け付けること(【0275】、【図27】)」(以下「引用例2の記載事項」という。)

ウ 引用例3
令和1年7月24日付けの補正の却下の決定に引用文献3として引用され、本願出願前に電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった特許第6060409号公報(平成29年1月18日発行、以下「引用例3」という。)には、遊技台(発明の名称)に関し、次の事項が図とともに記載されている。

(ア)「【技術分野】
【0001】
本発明は、弾球遊技機(パチンコ機)や回胴遊技機(スロットマシン)に代表される遊技台に関する。
【背景技術】
【0002】
パチンコ機などの遊技台では、遊技盤の遊技領域に遊技球の落下の方向に変化を与える障害物や、遊技球が入賞可能な入賞口、始動口、可変入賞口などを設けているのが一般的である。これらに遊技球が入賞すると賞球を払い出すなど遊技者に特典が与えられるようになっている(例えば、特許文献1等参照)。
【0003】
また、こういった遊技台では、表示手段を備えたものが知られている。
・・・略・・・
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の遊技台では、表示手段に改良の余地がある。
【0006】
本発明は上記事情に鑑み、表示手段に特徴を持った遊技台を提供することを目的とする」

(イ)「【2520】
<<第3の実施形態>>
以下、図201?図285を用いて、本発明に適用することができる他の遊技台(例えば、パチンコ機等の弾球遊技機やスロット機等の回胴遊技機)について詳細に説明する。なお、図201?図285に示す符号は、原則として図201?図285を用いた説明にのみ用いることとし、重複する符号が他の図面に示されている場合であっても、図201?図285を用いた説明では図201?図285に示す符号を優先する。
【2521】
<全体構成>
まず、図201を用いて、本実施の第二の形態に係るパチンコ機100の全体構成について説明する。なお、本実施形態に係るパチンコ機100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。
・・・略・・・
【2526】
球貯留皿付扉108は、パチンコ機100の前面において本体104の下側に対して、ロック機能付きで且つ開閉自在となるように装着された扉部材である。球貯留皿付扉108は、複数の遊技球(以下、単に「球」と称する場合がある)が貯留可能で且つ発射装置110へと遊技球を案内させる通路が設けられている上皿126と、上皿126に貯留しきれない遊技球を貯留する下皿128と、遊技者の操作によって上皿126に貯留された遊技球を下皿128へと排出させる球抜ボタン130と、遊技者の操作によって下皿128に貯留された遊技球を遊技球収集容器(俗称、ドル箱)へと排出させる球排出レバー132と、遊技者の操作によって発射装置110へと案内された遊技球を遊技盤200の遊技領域124へと打ち出す球発射ハンドル134と、遊技者の操作によって各種演出装置206(図203参照)の演出態様に変化を与える操作手段の一例としての演出ボタン136と、演出ボタン136に内蔵され、その演出ボタン136を発光させる演出ボタンランプ138と、遊技店に設置されたカードユニット(CRユニット)に対して球貸し指示を行う球貸操作ボタン140と、カードユニットに対して遊技者の残高の返却指示を行う返却操作ボタン142と、遊技者の残高やカードユニットの状態を表示する不図示の球貸表示部と、を備える。演出ボタンランプ138は、例えば、フルカラーLEDにより構成され、多数色による発光が可能である。本実施形態において、演出ボタンランプ138は、操作手段の内側から光を照射可能な発光手段の一例である。さらに、操作手段の一例としての操作キーユニット137も備えている。なお、本実施形態では、演出ボタン136を第一の操作手段という場合があり、操作キーユニット137を構成する各ボタンを第二の操作手段という場合がある。操作キーユニット137の具体的構成については、後述する。また、下皿128が遊技球によって満タンであることを検出する不図示の下皿満タンセンサを備える。」

(ウ)「【2756】
図216は、カットイン演出の一例について説明する図である。以下の図では、括弧書きの数字順に演出が進んでいく様子を示す。図216(a-1)?(a-6)は、装飾図柄の変動表示中において演出ボタン136の単発操作による演出が行われる様子を示しており、図216(b-1)?(b-6)は、オートボタン機能が有効な状態となっているときに、演出ボタン136の単発操作による演出が行われる様子を示している。ここで、オートボタン機能とは、演出ボタン136の操作に係る演出の実行中に、演出ボタン136の操作が行われなくても、単発操作、長押し操作及び連打操作を疑似的に行う機能である。本実施形態では、演出ボタン136を用いた演出の内容に応じてオートボタン機能を有効又は無効にしている。また、オートボタン機能が有効となっている状態において、演出ボタン136を用いた演出の内容に応じて、単発操作、長押し操作及び連打操作のうちのいずれか一つ又は二つの機能だけ有効となるように構成されていてもよい。
【2757】
図216(a-1)に示す装飾図柄表示装置208では、はずれの装飾図柄の組み合わせである「装飾3」-「装飾4」-「装飾4」が確定表示されている。なお、第1特図表示装置212は、はずれの表示結果で確定表示されており、また、特図1第四図柄t1も、第1特図表示装置212の表示結果に対応してはずれの表示結果(例えば、白色丸印)で確定表示されている。なお、演出ボタンランプ138は消灯している。すなわち、演出ボタンランプ138が消灯とされることで、演出ボタン136が操作受付状態でないことが示される。なお、演出ボタン136の操作受付状態でない場合には、特定の色(例えば、青色)で演出ボタンランプ138を発光させるようにしてもよい。ここで、発光する色は青に限らず、適宜の色に設定することができる。このように、本実施形態では、演出ボタン136は、操作受付状態でない場合には、第二の状態となるということができる。
【2758】
特図1及び特図2の変動表示の保留数はいずれも0であるので、第1特図保留ランプ218における保留ランプ及び第2特図保留ランプ220における保留ランプはいずれも消灯している。
【2759】
その後、第1特図始動口230に遊技球が入賞すると、図216(a-2)に示すように、第1特図表示装置212において特図1の変動表示が開始されるとともに、これに対応して、装飾図柄表示装置208では、装飾図柄の変動表示が開始され、特図1第四図柄t1も変動表示が開始される。このとき、装飾図柄は、装飾図柄表示装置208の左上隅に表示されている。
【2760】
その後、図216(a-3)に示されるタイミングで演出ボタン136の押下を促す演出ボタン画像BTとともに「PUSH」という文字が画面の中央に表示され、演出ボタン画像BTの下方には、残時間メーターMTが表示される。このとき、演出ボタンランプ138は、演出ボタン136が操作受付状態であることを示す赤色に発光する。なお、発光する色は赤に限らず、適宜の色に設定することができる。このように、本実施形態では、演出ボタン136は、操作受付状態となった場合には、第一の状態となるということができる。
【2761】
そして、図216(a-4)に示されるタイミングで演出ボタン136による1回の押下操作がなされると、図216(a-5)に示すように、演出ボタン画像BTとともに表示されていた「PUSH」という文字が消去されるとともに、ゲージが残り0秒である態様で残時間メーターMTが表示される。
【2762】
続いて、図216(a-6)に示すように、装飾図柄表示装置208では、カットイン画像CI4が表示される。
【2763】
なお、上述した演出例では、演出ボタン136による押下操作がなされた後、図216(a-5)に示すように、演出ボタン画像BTとともに表示されていた「PUSH」という文字が消去されるとともに、ゲージが残り0秒である態様で残時間メーターMTが表示されるようにしたが、このような表示を行わないようにしてもよい。
【2764】
一方、図216(b-1)に示す装飾図柄表示装置208では、はずれの装飾図柄の組み合わせである「装飾3」-「装飾4」-「装飾4」が確定表示されている。なお、第1特図表示装置212は、はずれの表示結果で確定表示されており、また、特図1第四図柄t1も、第1特図表示装置212の表示結果に対応してはずれの表示結果(例えば、白色丸印)で確定表示されている。なお、演出ボタンランプ138は、オートボタン機能が有効な状態となっていることを示す緑色に発光している。なお、発光する色は緑に限らず、適宜の色に設定することができる。このように、本実施形態では、演出ボタン136は、オートボタン機能が有効な状態である場合には、第三の状態となるということができる。
【2765】
特図1及び特図2の変動表示の保留数はいずれも0であるので、第1特図保留ランプ218における保留ランプ及び第2特図保留ランプ220における保留ランプはいずれも消灯している。
【2766】
その後、第1特図始動口230に遊技球が入賞すると、図216(b-2)に示すように、第1特図表示装置212において特図1の変動表示が開始されるとともに、これに対応して、装飾図柄表示装置208では、装飾図柄の変動表示が開始され、特図1第四図柄t1も変動表示が開始される。このとき、装飾図柄は、装飾図柄表示装置208の左上隅に表示されている。
【2767】
その後、図216(b-3)に示されるタイミングで演出ボタン136の押下を促す演出ボタン画像BTとともに「PUSH」という文字が画面の中央に表示され、演出ボタン画像BTの下方には、残時間メーターMTが表示される。
【2768】
その後、演出ボタン136押下の受付期間の半分の期間が経過すると、オートボタン機能により、図216(b-4)に示されるタイミングで、演出ボタン136による単発操作が疑似的に行われる。
【2769】
すると、図216(b-5)に示すように、演出ボタン画像BTとともに表示されていた「PUSH」という文字が消去されるとともに、ゲージが残り0秒である態様で残時間メーターMTが表示される。
【2770】
続いて、図216(b-6)に示すように、装飾図柄表示装置208では、カットイン画像CI4が表示される。
【2771】
なお、上述した演出例では、オートボタン機能により演出ボタン136の操作が疑似的に行われた後、図216(b-5)に示すように、演出ボタン画像BTとともに表示されていた「PUSH」という文字が消去されるとともに、ゲージが残り0秒である態様で残時間メーターMTが表示されるようにしたが、このような表示を行わないようにしてもよい。
【2772】
上述した演出例では、演出ボタン136による単発操作を行い、単発操作が行われると、演出に成功したとしてカットイン画像が表示される例を示したが、単発操作が行われても、演出に失敗したとしてカットイン画像を表示しないようにしてもよい。
【2773】
また、上述した演出例では、演出ボタン136による単発操作により、操作の結果を表示するようにしたが、例えば、演出ボタン136による長押し操作がなされることにより、操作の結果が表示されるようにしてもよい。また、例えば、演出ボタン136による連打操作がなされることにより、操作の結果が表示されるようにしてもよい。また、上述した演出例において、長押しオート連打機能を有効な状態にしてもよいし、無効な状態にしてもよい。
【2774】
また、上述した演出例において、オートボタン機能により演出ボタン136の操作が疑似的に行われた場合に実行される演出内容(カットイン画像CI4の表示)は、演出ボタン136による単発操作が行われた場合に実行される演出内容と同じとなっているが、オートボタン機能により演出ボタン136の操作が疑似的に行われた場合に実行される演出内容が、演出ボタン136による単発操作が行われた場合に実行される演出内容と異なる場合があってもよいし、必ず異なってもよい。」

(エ)「【図216】



(オ)上記(ア)ないし(エ)からみて、引用例3には、次の事項が記載されている。なお、引用箇所の段落番号等を併記した。
「遊技者の操作によって各種演出装置206の演出態様に変化を与える操作手段としての演出ボタン136を備え、演出ボタン136の操作に係る演出の実行中に、演出ボタン136の操作が行われなくても、単発操作、長押し操作及び連打操作を疑似的に行うオートボタン機能を有する、パチンコ機100(【2526】、【2756】)において、
装飾図柄の変動表示中において演出ボタン136の単発操作による演出が行われる場合(【2756】)、演出ボタン136の押下を促す演出ボタン画像BTとともに「PUSH」という文字が画面の中央に表示され、演出ボタン画像BTの下方には、残時間メーターMTが表示され(【2767】)、演出ボタン136押下の受付期間の半分の期間が経過すると、オートボタン機能により、演出ボタン136による単発操作が疑似的に行われ(【2768】)、演出ボタン画像BTとともに表示されていた「PUSH」という文字が消去されるとともに、ゲージが残り0秒である態様で残時間メーターMTが表示され(【2769】)、装飾図柄表示装置208では、カットイン画像CI4が表示され(【2770】)、このように、単発操作が行われると、演出に成功したとしてカットイン画像が表示されるものであるが、単発操作が行われても、演出に失敗したとしてカットイン画像を表示しないようにしてもよく(【2772】)、オートボタン機能により演出ボタン136の操作が疑似的に行われた場合に実行される演出内容(カットイン画像CI4の表示)は、演出ボタン136による単発操作が行われた場合に実行される演出内容と同じとなっているものであること(【2774】)。」(以下「引用例3の記載事項」という。)

(3)対比
ア 本願補正発明と引用発明とを対比する。なお、以下の見出し(a)ないし(m)は、本願補正発明のAないしMに対応させている。

(a)引用発明は、大当りか否かの大当り抽選(大当り判定)をしているから、本願補正発明の「A 判定を行う判定手段」に相当する構成を備える。

(b)引用発明の「大当り図柄が確定停止表示」、「遊技者」及び「大当り遊技」は、それぞれ本願補正発明の「所定の結果」、「遊技者」及び「特典」に相当する。引用発明は、大当り図柄が確定停止表示(所定の結果)した場合、遊技者に、大当り遊技(特典)を付与するのであるから、本願補正発明の「B 前記判定手段による判定にて所定の結果が得られたことに基づいて遊技者に特典を付与しうる特典付与手段」に相当する構成を備える。

(c)引用発明の「ボタン画像BT」は、ボタンを模した円柱状の画像上に「Push」の文字画像を重ねて表示した態様であり、遊技者に対して操作を促すことは明らかであるから、本願補正発明の「遊技者に対して操作を促す操作促進画像」に相当する。そうすると、引用発明の「ボタン画像BT」(操作促進画像)を表示することは、操作に関連している演出といえるから、本願補正発明の「操作関連演出」に相当する。
また、引用発明の「『操作有効期間において演出ボタン70が操作された場合に』、『第2変動ゲームにおける変動パターン(例えば、SR演出)に基づく背景画像に変更して表示する』」ことは、本願補正発明の「遊技者による操作が受付けされると当該操作関連演出に関連した示唆演出が実行され」ることに相当する。
してみると、引用発明は、本願補正発明の特定事項Cを備える。

(d)引用発明は、第2変動ゲームにおける変動パターンが、大当り期待度の高い演出(例えば、SR演出)が実行されるときには、大当り期待度の低い演出(例えば、通常変動における演出)が実行されるときよりも高い確率で、大当り期待度が高い飾図一旦停止演出(第1特別演出)を実行させ、大当り期待度の低い演出(例えば、通常変動における演出)が実行されるときには、大当り期待度の高い演出(例えば、SR演出)が実行されるときよりも高い確率で、大当り期待度が低い飾図一旦停止演出(第2特別演出)を実行させるものであるから、第1特別演出が実行されるときは、第2特別演出が実行されるときより大当り期待度が高いといえる。
また、引用発明は、操作有効期間中に、大きいサイズのボタン画像が表示されるとともに、背景画像が通常時とは異なる色に変化する演出である第1特別演出と、操作有効期間中に、通常サイズのボタン画像が表示されるとともに、背景画像が通常時から変化しない演出である第2特別演出を実行可能であるものである。
そうすると、引用発明の「第2特別演出」及び「第1特別演出」は、それぞれ本願補正発明の「第1操作関連演出」及び「該第1操作関連演出よりも前記所定の結果が得られている期待度の高い第2操作関連演出」に相当する。
してみると、引用発明は、本願補正発明の特定事項Dを備える。

(e)引用発明は、操作有効期間において演出ボタン70が操作された場合には、第2変動ゲームにおける変動パターンに基づく背景画像に変更して表示するものであり、第2特別演出(第1操作関連演出)が実行される際には、大当り期待度の低い演出(例えば、通常変動における演出)が実行されるものである。
そうすると、引用発明の「大当り期待度の低い演出(例えば、通常変動における演出)」は、本願補正発明の「第1演出」に相当するものといえる。
してみると、引用発明は、本願補正発明の特定事項Eを備える。

(f)引用発明は、操作有効期間において演出ボタン70が操作された場合には、第2変動ゲームにおける変動パターンに基づく背景画像に変更して表示するものであり、第1特別演出(第2操作関連演出)が実行される際には、大当り期待度の高い演出(例えば、SR演出)が実行されるものである。
そうすると、引用発明の「大当り期待度の高い演出(例えば、SR演出)」は、本願補正発明の「第2演出」に相当するものといえる。
してみると、引用発明は、本願補正発明の特定事項Fを備える。

(g)引用発明において、第2特別演出(第1操作関連演出)としては、操作有効期間中に、通常サイズのボタン画像(第1操作促進画像)が表示されるとともに、背景画像が通常時から変化しない演出であるから、通常サイズのボタン画像(第1操作促進画像)は、未だ表示されていない状態にあるときから表示されている背景画像が継続表示されているなかで表示されるものといえる。
してみると、引用発明は、本願補正発明の特定事項Gを備える。

(h)引用発明において、第1特別演出(第2操作関連演出)としては、操作有効期間中に、大きいサイズのボタン画像(第2操作促進画像)が表示されるとともに、背景画像が通常時とは異なる色に変化する演出であるから、大きいサイズのボタン画像(第2操作促進画像)は、未だ表示されていない状態にあるときの背景画像を特別の背景画像に変化させるのに合わせて表示されるようになっているといえる。
してみると、引用発明は、本願補正発明の特定事項Hを備える。

(j)引用発明は、第1特別演出(第2操作関連演出)が実行される際には、操作有効期間中に、大きいサイズのボタン画像が表示されるとともに、背景画像が通常時とは異なる色に変化し、操作有効期間において演出ボタン70が操作された場合には、第2変動ゲームにおける変動パターン(例えば、SR演出)に基づく背景画像に変更して表示するものである。
そうすると、引用発明は、第1特別演出(第2操作関連演出)では、大きいサイズのボタン画像(第2操作促進画像)が未だ表示されていない状態にあるときの背景画像が異なる色(特別の背景画像)に変化し終わっており、大きいサイズのボタン画像(第2操作促進画像)が未だ表示されていない状態にあるときの背景画像が非表示とされた状態で遊技者による操作を受付可能であるといえる。
してみると、引用発明の特定事項c-kと、本願補正発明の特定事項jとは、「前記第2操作関連演出では、」「前記第2操作促進画像が未だ表示されていない状態にあるときの背景画像が前記特別の背景画像に変化し終わっており、前記第2操作促進画像が未だ表示されていない状態にあるときの背景画像が非表示とされた状態で遊技者による操作を受付可能であり、」で共通する。

(l)引用発明は、操作有効期間が終了するまでに演出ボタン70が操作されなかった場合には、第2特図が確定停止表示される前に、操作有効期間の終了を契機に飾図が一旦停止表示され、飾図一旦停止演出が実行される場合、特別演出を必ず実行させるものであり、演出ボタン70が操作された場合にも、同じ特別演出が実行されるものであることは明らかである。
してみると、引用発明の特定事項lと、本願補正発明の特定事項Lとは、「前記操作促進画像が表示される前記操作関連演出では、遊技者による操作が受付けされなかったとき、該操作の受付けがされたときと同じ演出が当該操作関連演出に関連した示唆演出として実行される」点で共通する。

(m)引用発明の「パチンコ遊技機」は、本願補正発明の「遊技機」に相当する。

イ 上記アからみて、本願補正発明と引用発明とは、
「A 判定を行う判定手段と、
B 前記判定手段による判定にて所定の結果が得られたことに基づいて遊技者に特典を付与しうる特典付与手段と
を備え、
C 遊技者による操作に関しての操作関連演出を発生可能であり、該操作関連演出では、遊技者に対して操作を促す操作促進画像を表示することが可能であり、遊技者による操作が受付けされると当該操作関連演出に関連した示唆演出が実行されうるようになっており、
D 前記操作関連演出としては、第1操作関連演出と、該第1操作関連演出よりも前記所定の結果が得られている期待度の高い第2操作関連演出とが少なくとも発生可能とされており、
E 前記第1操作関連演出において遊技者による操作が受付けされると、前記所定の結果が得られている期待度が示唆される第1演出が当該第1操作関連演出に関連した前記示唆演出として発生し、
F 前記第2操作関連演出において遊技者による操作が受付けされると、前記所定の結果が得られている期待度が示唆される第2演出が当該第2操作関連演出に関連した前記示唆演出として発生し、
G 前記第1操作関連演出で表示される第1操作促進画像は、該第1操作促進画像が未だ表示されていない状態にあるときから表示されている背景画像が継続表示されているなかで表示されるものであり、
H 前記第2操作関連演出で表示される第2操作促進画像は、該第2操作促進画像が未だ表示されていない状態にあるときの背景画像を特別の背景画像に変化させるのに合わせて表示されるようになっており、
J’前記第2操作関連演出では、前記第2操作促進画像が未だ表示されていない状態にあるときの背景画像が前記特別の背景画像に変化し終わっており、前記第2操作促進画像が未だ表示されていない状態にあるときの背景画像が非表示とされた状態で遊技者による操作を受付可能であり、
L’前記操作促進画像が表示される前記操作関連演出では、遊技者による操作が受付けされなかったとき、該操作の受付けがされたときと同じ演出が当該操作関連演出に関連した示唆演出として実行される、
M 遊技機。」である点で一致し、次の点で相違する。

・相違点1(特定事項I、J)
「前記第2演出」は、
本願補正発明では、「前記所定の結果が得られている期待度が異なる第1態様及び第2態様を含む複数態様のいずれかで実行されうるものであ」るのに対し、
引用発明では、期待度が異なる第1態様及び第2態様を含む複数態様のいずれかで実行されうるかどうかが明らかでない点。

・相違点2(特定事項K2)
「前記第2操作関連演出では、」
本願補正発明では、「前記第2操作促進画像が表示されるのに先立って所定の演出表示が表示される前兆演出を実行可能であ」るのに対し、
引用発明では、大きいサイズのボタン画像(第2操作促進画像)が表示されるのに先立って所定の演出表示が表示される前兆演出を実行しているかどうかが明らかでない点。

・相違点3(特定事項K4)
「前記第1操作関連演出では、」
本願補正発明では、「前記第1操作促進画像が表示されるのに先立って前記所定の演出表示とは異なる演出表示が表示される前兆演出を実行可能であ」るのに対し、
引用発明では、通常サイズのボタン画像(第1操作促進画像)が表示されるのに先立って前記所定の演出表示とは異なる演出表示が表示される前兆演出を実行しているかどうかが明らかでない点。

・相違点4(特定事項L)
「遊技者による操作が受付けされなかったとき、」
本願補正発明では、「該操作の受付けがされたときと同じ演出が当該操作関連演出に関連した示唆演出として実行される場合と、当該操作関連演出に関連した示唆演出自体が実行されない場合とがあるが、当該操作関連演出のうち前記第2操作関連演出が発生したときには、遊技者による操作がなかったとしても、前記第2演出に関して遊技者による操作が受付けされたときと同じ演出が必ず実行される」のに対し、
引用発明では、そのような特定がない点。

(5)判断
ア 相違点1について検討する。
(ア)引用例1には、その【0052】、【0055】及び【0056】等の記載からみて、パチンコ機の変動パターンとして、大当り変動用、リーチ変動用及びはずれ変動用の変動パターンを有し、大当り変動とはずれリーチ変動では、NR演出(ノーマルリーチ演出)とSR演出(スーパーリーチ演出)とが実行可能であり、はずれ変動よりもNR演出の方が、NR演出よりもSR演出の方が、それぞれ大当り期待度が高く規定されていること(以下「引用例1の記載事項1」という。)が記載されている。
(イ)引用発明は、操作有効期間において演出ボタン70が操作された場合には、第2変動ゲームにおける変動パターンに基づく背景画像に変更して表示するものであり、第1特別演出(第2操作関連演出)が実行される際には、大当り期待度の高い演出(例えば、SR演出)(第2演出)が実行されるものである。そして、ここで大当り期待度の高い演出(第2演出)として例示されているのはSR演出であるが、上記(ア)からみて、NR演出もはずれ変動パターンに比べれば大当り期待度が高く規定されているものである。このことを考慮すれば、引用発明の「大当り期待度の高い演出」(第2演出)に、例示されているSR演出だけでなく、NR演出をも含むようになすことは当業者が適宜なし得ることである。
(ウ)上記(イ)のように、引用発明の「大当り期待度の高い演出」(第2演出)に、NR演出をも含むようにした場合、引用発明の「SR演出」及び「NR演出」は、本願補正発明の「第1態様」及び「第2態様」のいずれかにそれぞれ相当するものである。
(エ)してみると、引用発明において、上記相違点1に係る本願補正発明の特定事項となすことは当業者が引用例1の記載事項1に基づいて適宜なし得たことである。

イ 相違点2及び3は、相互に関連するため、まとめて検討する。
(ア)引用例1の【0197】に、特別演出の実行を、第2変動ゲームの開始を契機にしても、操作有効期間の開始を契機にしても、演出ボタン70の操作を契機にしてもよいこと(以下「引用例1の記載事項2」といい、引用例1の記載事項1及び2を総称して単に「引用例1の記載事項」という。)が記載されている。
(イ)引用発明の「特別演出」は、演出ボタン70の操作に応じて第2変動ゲームにおける変動パターンに基づく背景画像を表示させる演出に相当するものであるところ、上記(ア)で示した引用例1の記載事項2を考慮すれば、前記「特別演出」の実行を第2変動ゲームの開始を契機とし、演出ボタン70の操作に応じて、変動パターンとして大当り期待度の高い演出(例えば、NR演出、SR演出)を実行するようになすことは当業者が適宜なし得たことである。
(ウ)上記(イ)のように、引用発明の「特別演出」が第2変動ゲームの開始を契機としてなされる場合、該「特別演出」は、通常のサイズ(第1操作促進画像)又は大きいサイズのボタン画像(第2操作促進画像)が表示されるのに先立って実行されているといえるから、引用発明の「特別演出」は、本願補正発明の「前兆演出」に相当するといえる。そうすると、引用発明において、上記相違点2及び3に係る本願補正発明の特定事項となすことは当業者が引用例1の記載事項2に基づいて適宜なし得たことである。
(エ)また、上記相違点2及び3を別の観点でも検討する。引用例2の記載事項(上記(2)イ(オ))は、概略、矢印の表示136bおよび「押せ」という文字表示と、残期間メータ表示136cと、ボタン演出画像(136a,136b,136c)とからなる操作促進表示が表示される前であって、ボタン操作を受け付ける期間の前に、チャンスボタン136を模したボタン画像のみが表示されるものである。
(オ)引用発明と引用例2の記載事項とは、演出ボタンを備えたパチンコ遊技機である点で技術分野が共通し、表示手段における表示態様を改善させて遊技に対する興趣を向上させるという課題でも共通することが明らかであるから、引用例2の記載事項を引用発明に適用することは当業者が容易になし得ることである。具体的に検討すると、引用発明は、通常サイズ又は大きいサイズのボタン画像BT(操作促進画像)がボタンを模した円柱状の画像上に「Push」の文字画像を重ねて表示した態様であるところ、引用発明において、更なる遊技の興趣の向上を目的として、引用例2の記載事項のように、通常サイズ又は大きいサイズのボタン画像BT(操作促進画像)の表示に先立ち、「Push」の文字画像を表示せず、通常サイズ又は大きいサイズのボタンを模した円柱状の画像のみを表示するようになすことは当業者が容易になし得たことである。してみると、引用発明において、上記相違点2及び3に係る本願補正発明の特定事項のようになすことは当業者が引用例2の記載事項に基づいて容易になし得たことである。

ウ 相違点4について検討する。
(ア)引用例3の記載事項(上記(2)ウ(オ))は、概略、演出ボタン136を備えオートボタン機能を有するパチンコ機100において、オートボタン機能により、演出ボタン136による単発操作が疑似的に行われることにより、カットイン画像CI4が装飾図柄表示装置208に表示され得るものであり、単発操作が行われると、演出に成功したとしてカットイン画像が表示されるか、演出に失敗したとしてカットイン画像を表示しないようにしたものである。
(イ)引用発明と引用例3の記載事項とは、演出ボタンを備え、演出ボタンを操作しなかった場合にも、演出ボタンを操作した場合と同様の演出を実行し得るパチンコ遊技機である点で技術分野が共通し、表示手段における表示態様を改善させて遊技に対する興趣を向上させるという課題でも共通することが明らかであるから、引用例3の記載事項を引用発明に適用することは当業者が容易になし得ることである。具体的に検討すると、引用発明は、操作有効期間が終了するまでに演出ボタン70が操作されなかった場合にも、演出ボタン70が操作された場合に実行され得る特別演出を実行するものであり、大当り期待度の高い演出を実行させるときには、大当り期待度の低い演出を実行させるときよりも高い確率で、特別演出を実行させるものである。そうすると、引用発明において、特に大当り期待度の高い、大きいサイズのボタン画像BT(操作促進画像)の表示される第1特別演出(第2操作関連演出)の実行の際に、更なる遊技の興趣の向上を目的として、引用例3の記載事項のように、演出ボタン70が操作されなかった場合には、演出ボタン70が操作された場合にも実行され得る演出を高い確率、例えば100%として、必ず実行するようになすことは当業者が容易になし得たことである。そして、引用例3の記載事項は、擬似的な単発操作が行われても、演出に失敗したとしてカットイン画像を表示しないようにしてもよいものであることを考慮すれば、引用発明において、期待度が低い通常のサイズのボタン画像BT(操作促進画像)の表示される第2特別演出(第1操作関連演出)の実行の際には、演出ボタン70が操作された場合にも実行する演出を実行する確率を低くして、該演出を実行する場合と、該演出を実行しない場合とがあるようになすことは、当業者が適宜なし得たことである。
してみると、引用発明において、上記相違点4に係る本願補正発明の特定事項のようになすことは当業者が引用例3の記載事項に基づいて容易になし得たことである。

エ 本願補正発明の奏する効果は、引用発明の奏する効果及び引用例1ないし3の記載事項の奏する効果から、予測することができた程度のものである。

オ 審判請求人の主張について
(ア)審判請求人は、審判請求書の【請求の理由】の「3.補正後の本願発明について」において、以下のとおり概略主張している。
「(3)これに対し、審査官殿が新たに引用された引用文献3(特許第6060409号公報)には、たしかに、「オートボタン機能により演出ボタン136の操作が疑似的に行われた場合に実行される演出内容が、演出ボタン136による単発操作が行われた場合に実行される演出内容と同じ場合と、異なる場合とがある」ことが記載されています。
しかしながら、同文献3に記載されている技術とは、「オートボタン機能により演出ボタン136の操作が疑似的に行われる場合、受付期間に対応する示唆演出(同文献3では、「カットイン画像CI4の表示」に相当)これ自体はオートボタン機能によって必ず行うこととなるが、その演出態様については、操作したときにも出現しうる態様と、操作したときには出現し得ない態様とのいずれかで出現させる」といったものであります(同文献3の段落2774を参照)。

(3-1)
そうすると、同文献3には、遊技者による操作が受付けされなかったとき、本願にかかる「該操作の受付けがされたときと同じ演出が当該操作関連演出に関連した示唆演出として実行される場合(オートボタン機能が有効化される場合)」があることについては記載されているものの、本願にかかる「当該操作関連演出に関連した示唆演出自体が実行されない場合(オートボタン機能が有効化されない場合)」があることについては記載されていないことはもとより示唆すらされていないことが明らかであります。

(3-2)
さらに言えば、本願発明とは、このような「当該操作関連演出に関連した示唆演出自体が実行されない可能性(オートボタン機能が有効化されない可能性)」を持たせることによって、「操作し忘れが生じると演出が何も見ることができなくなる」という演出リスクを持たせ、これによって一定程度の緊張感を付与するようにしたものであります。これに対し、引用文献3に記載されている技術とは、遊技者が操作を行った場合よりも、遊技者が操作を行わなかった場合のほうが「受付期間に対応する示唆演出(同文献3では、「カットイン画像CI4の表示」に相当)」の態様としてのバリエーションを増加させるものであるから、本願発明の技術思想とは全く逆の発想を基にしたものであると思われます。そしてこの場合、遊技者としては、操作したときには出現し得ない演出態様を見るために、より積極的に操作を行わないようになること(操作し忘れを多発させること)が想定されます。」

(イ)上記(ア)の請求人の主張について検討すると、上記(5)ウで説示したとおり、引用文献3(引用例3)には、擬似的に単発操作が行われても、演出に成功したとしてカットイン画像を表示する場合と、演出に失敗したとしてカットイン画像を表示しない場合とがあることが記載されており、「当該操作関連演出に関連した示唆演出自体が実行されない可能性」があると認められるから、審判請求人の主張については採用することができない。

(6)独立特許要件のむすび
以上のとおりであるから、本願補正発明は、当業者が、引用発明及び引用例1ないし3の記載事項に基いて容易に発明をすることができたものである。
よって、本願補正発明は、特許法第29条第2項の規定により特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。

4 小括
以上のとおり、本願補正発明は、特許出願の際独立して特許を受けることができないものであるから、本件補正は、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反するものである。
したがって、本件補正は、同法第126条第7項の規定に違反するので、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。

第3 本願発明について
1 本願発明
本件補正は上記第2のとおり却下されたので、本願の請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、平成30年10月19日に提出された手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1に記載された事項によって特定されるものであるところ、請求項1に係る発明は、上記第2〔理由〕1(1)に本件補正前の請求項1として記載したとおりのものである。

2 原査定の拒絶の理由の概要
原査定の拒絶の理由は、この出願の平成30年10月19日に提出された手続補正書により補正された請求項1に係る発明が、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない、というものである。


引用文献1.特開2013-48835号公報
引用文献2.特開2017-23363号公報

3 引用例
(1)引用例1(引用文献1)及び引用例2(引用文献2)は、上記第2〔理由〕3(2)ア及びイに記載したとおりである。

4 対比・判断
本願発明(上記第2〔理由〕1(1))は、本願補正発明(上記第2〔理由〕3(1))から、「前記操作促進画像が表示される前記操作関連演出では、遊技者による操作が受付けされなかったとき、該操作の受付けがされたときと同じ演出が当該操作関連演出に関連した示唆演出として実行される場合と、当該操作関連演出に関連した示唆演出自体が実行されない場合とがあるが、当該操作関連演出のうち前記第2操作関連演出が発生したときには、遊技者による操作がなかったとしても、前記第2演出に関して遊技者による操作が受付けされたときと同じ演出が必ず実行される」(上記相違点4)及びその他の限定事項を削除したものである。
そうすると、本願発明と引用発明とは、上記相違点1ないし3でのみ相違するから、本願発明も上記第2〔理由〕3(5)ア及びイで示した理由と同様の理由により、当業者が、引用発明、引用例1及び2の記載事項に基いて、容易に発明をすることができたものである。

第4 むすび
以上のとおり、本願発明は、当業者が、引用発明、引用例1及び2の記載事項に基いて、容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2020-02-13 
結審通知日 2020-02-14 
審決日 2020-02-26 
出願番号 特願2017-62742(P2017-62742)
審決分類 P 1 8・ 121- Z (A63F)
P 1 8・ 575- Z (A63F)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 木村 隆一松平 佳巳  
特許庁審判長 瀬津 太朗
特許庁審判官 鉄 豊郎
田邉 英治
発明の名称 遊技機  
代理人 小原 崇広  
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