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審決分類 |
審判 査定不服 2項進歩性 取り消して特許、登録 G06Q |
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管理番号 | 1363511 |
審判番号 | 不服2018-3578 |
総通号数 | 248 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2020-08-28 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2018-03-12 |
確定日 | 2020-07-07 |
事件の表示 | 特願2017- 79818「ホストクラブ来店勧誘方法及びホストクラブ来店勧誘装置」拒絶査定不服審判事件〔平成30年11月15日出願公開、特開2018-180947、請求項の数(4)〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。 |
理由 |
第1 手続の経緯 本願は,2017年(平成29年)4月13日出願であって,その手続の経緯は以下のとおりである。 平成29年 8月25日付け:拒絶理由通知書 平成29年10月 9日 :意見書,手続補正書の提出 平成29年12月 6日付け:拒絶査定 平成30年 3月12日 :審判請求書,手続補正書の提出 令和 元年 4月 8日付け:審決 令和 元年 5月22日 :知財高裁出訴(令和元年(行ケ)10072号) 令和 2年 3月17日 :判決言渡(審決取消) 第2 原査定の拒絶の理由 原査定の拒絶の理由は,この出願の請求項1ないし6に係る発明は,本願出願前に頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった下記の引用文献1に記載された発明及び周知技術に基づいて,その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから,特許法29条2項の規定により特許を受けることができない,というものである。 引用文献1:月刊e・コロンブス,東方通信社 古川 猛,2015年 1月29日,第41巻,p.50 引用文献2:2.ハコスコ利用事例,[online],2017年3月,[平成29年8月25日検索],インターネット<URL:https://hacosco.com/case_cat/entertainment/>(周知技術を示す文献) 引用文献3:特開2017-58620号公報(周知技術を示す文献) 第3 本件補正後の特許請求の範囲の記載 1 本件補正後の特許請求の範囲の記載 平成30年3月12日付け手続補正書による補正(以下,「本件補正」という。)により,特許請求の範囲の請求項1?4の記載は,次のとおり補正された。(下線部は,補正箇所である。) 「 【請求項1】 ホストクラブへの来店を勧誘させる方法であって, 潜在顧客に対してホストクラブ来店勧誘キットを提供するステップを含んでおり, ホストクラブ来店勧誘キットは,スマートフォンを装着することにより仮想現実動画ファイルを再生して仮想現実動画を視聴し得る紙製の仮想現実ゴーグルと,ホストクラブ仮想体験サービス提供サーバーへのアクセス情報を表示したアクセス情報表示部とを備えており, ホストクラブ仮想体験サービス提供サーバーにはホストクラブ仮想体験サービス提供プログラムが実装されており,ホストクラブ仮想体験サービス提供サーバーの記憶部にはホストクラブを仮想体験させるホストクラブ仮想現実動画ファイルが記憶されており, ホストクラブ仮想体験サービス提供プログラムは,ホストクラブ仮想現実動画ファイルをスマートフォンに送って視聴させるプログラムであり, 前記アクセス情報は,スマートフォンからの操作によりホストクラブ仮想体験サービス提供プログラムを実行可能にする情報であり, 前記ホストクラブ仮想体験サービス提供サーバーの記憶部には,潜在顧客の心理状態に応じて選択され潜在顧客の心理状態に応じて異なるメンタルケアを行う複数の異なるホストクラブ仮想現実動画ファイルが記憶されており, 前記ホストクラブ仮想体験サービス提供サーバーは,異なる心理状態の表記が各々されているとともに潜在顧客の心理状態に応じて選択される複数のコマンドボタンが設けれられた一つのウェブページを提供するものであり,各コマンドボタンは各ホストクラブ仮想現実動画ファイルに対応しており,選択されたコマンドボタンに対応するホストクラブ仮想現実動画ファイルをメンタルケアとしてスマートフォンに送って再生させることを特徴とするホストクラブ来店勧誘方法。 【請求項2】 前記アクセス情報は,前記ホストクラブ仮想体験サービス提供サーバーのURLであるか,前記ホストクラブ仮想体験サービス提供プログラムの実行コードを含む二次元コードであるか,又は前記ホストクラブ仮想体験サービス提供サーバーにアクセスさせるキーワードであり, 前記アクセス情報表示部は,前記仮想現実ゴーグルに印刷されたものであることを特徴とする請求項1記載のホストクラブ来店勧誘方法。 【請求項3】 ホストクラブへの来店を勧誘させる装置であって, ホストクラブ仮想体験サービス提供プログラムが実装されたホストクラブ仮想体験サービス提供サーバーと, ホストクラブを仮想体験させるホストクラブ仮想現実動画ファイルが記憶された記憶部と, 潜在顧客に対して提供されたホストクラブ来店勧誘キットとを備えており, ホストクラブ仮想体験サービス提供プログラムは,ホストクラブ仮想現実動画ファイルをスマートフォンに送って視聴させるプログラムであり, ホストクラブ来店勧誘キットは,スマートフォンを装着することにより仮想現実動画ファイルを再生して仮想現実動画を視聴し得る紙製の仮想現実ゴーグルと,ホストクラブ仮想体験サービス提供サーバーへのアクセス情報を表示したアクセス情報表示部とを備えており, 前記アクセス情報は,スマートフォンからの操作によりホストクラブ仮想体験サービス提供プログラムを実行可能にする情報であり, 前記ホストクラブ仮想体験サービス提供サーバーの記憶部には,潜在顧客の心理状態に応じて選択され潜在顧客の心理状態に応じて異なるメンタルケアを行う複数の異なるホストクラブ仮想現実動画ファイルが記憶されており, 前記ホストクラブ仮想体験サービス提供サーバーは,異なる心理状態の表記が各々されているとともに潜在顧客の心理状態に応じて選択される複数のコマンドボタンが設けられた一つのウェブページを提供するものであり,各コマンドボタンは各ホストクラブ仮想現実動画ファイルに対応しており,選択されたコマンドボタンに対応するホストクラブ仮想現実動画ファイルをメンタルケアとしてスマートフォンに送って再生させるものであることを特徴とするホストクラブ来店勧誘装置。 【請求項4】 前記アクセス情報は,前記ホストクラブ仮想体験サービス提供サーバーのURLであるか,前記ホストクラブ仮想体験サービス提供プログラムの実行コードを含む二次元コードであるか,又は前記ホストクラブ仮想体験サービス提供サーバーにアクセスさせるキーワードであり, 前記アクセス情報表示部は,前記仮想現実ゴーグルに印刷されたものであることを特徴とする請求項3記載のホストクラブ来店勧誘装置。」 2 本件補正前の特許請求の範囲 本件補正前の,平成29年10月9日にされた手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1?6の記載は次のとおりである。 「 【請求項1】 ホストクラブへの来店を勧誘させる方法であって, 潜在顧客に対してホストクラブ来店勧誘キットを提供するステップを含んでおり, ホストクラブ来店勧誘キットは,スマートフォンを装着することにより仮想現実動画ファイルを再生して仮想現実動画を視聴し得る紙製の仮想現実ゴーグルと,ホストクラブ仮想体験サービス提供サーバーへのアクセス情報を表示したアクセス情報表示部とを備えており, ホストクラブ仮想体験サービス提供サーバーにはホストクラブ仮想体験サービス提供プログラムが実装されており,ホストクラブ仮想体験サービス提供サーバーの記憶部にはホストクラブを仮想体験させるホストクラブ仮想現実動画ファイルが記憶されており, ホストクラブ仮想体験サービス提供プログラムは,ホストクラブ仮想現実動画ファイルをスマートフォンに送って視聴させるプログラムであり, 前記アクセス情報は,スマートフォンからの操作によりホストクラブ仮想体験サービス提供プログラムを実行可能にする情報であり, 前記ホストクラブ仮想体験サービス提供サーバーの記憶部には,潜在顧客の心理状態に応じて選択され潜在顧客の心理状態に応じて異なるメンタルケアを行う複数のホストクラブ仮想現実動画ファイルが記憶されており, 前記ホストクラブ仮想体験サービス提供サーバーは,潜在顧客の心理状態に応じて選択されるコマンドボタンを含むウェブページを提供するものであり,選択されたコマンドボタンに対応するホストクラブ仮想現実動画ファイルをメンタルケアとしてスマートフォンに送って再生させることを特徴とするホストクラブ来店勧誘方法。 【請求項2】 ホストクラブへの来店を勧誘させる方法であって, 潜在顧客に対してホストクラブ来店勧誘キットを提供するステップを含んでおり, ホストクラブ来店勧誘キットは,スマートフォンを装着することにより仮想現実動画ファイルを再生して仮想現実動画を視聴し得る紙製の仮想現実ゴーグルと,ホストクラブ仮想体験サービス提供サーバーへのアクセス情報を表示したアクセス情報表示部とを備えており, ホストクラブ仮想体験サービス提供サーバーにはホストクラブ仮想体験サービス提供プログラムが実装されており,ホストクラブ仮想体験サービス提供サーバーの記憶部にはホストクラブを仮想体験させるホストクラブ仮想現実動画ファイルが記憶されており, ホストクラブ仮想体験サービス提供プログラムは,ホストクラブ仮想現実動画ファイルをスマートフォンに送って視聴させるプログラムであり, 前記アクセス情報は,スマートフォンからの操作によりホストクラブ仮想体験サービス提供プログラムを実行可能にする情報であり, 前記ホストクラブ仮想体験サービス提供サーバーの記憶部には,ホストクラブの来店回数に相当する過去のホストクラブ仮想現実動画ファイルの再生回数に応じて選択される異なる複数の前記ホストクラブ仮想現実動画ファイルが記憶されており, 異なる複数の前記ホストクラブ仮想現実動画ファイルは,来店回数に応じてホストとの異なる会話内容を含むファイルであり, 前記ホストクラブ仮想体験サービス提供サーバーは,ホストクラブの来店回数に相当する過去のホストクラブ仮想現実動画ファイルの再生回数に応じて選択されたホストクラブ仮想現実動画ファイルをスマートフォンに送って再生させることを特徴とするホストクラブ来店勧誘方法。 【請求項3】 前記アクセス情報は,前記ホストクラブ仮想体験サービス提供サーバーのURLであるか,前記ホストクラブ仮想体験サービス提供プログラムの実行コードを含む二次元コードであるか,又は前記ホストクラブ仮想体験サービス提供サーバーにアクセスさせるキーワードであり, 前記アクセス情報表示部は,前記仮想現実ゴーグルに印刷されたものであることを特徴とする請求項1又は2記載のホストクラブ来店勧誘方法。 【請求項4】 ホストクラブへの来店を勧誘させる装置であって, ホストクラブ仮想体験サービス提供プログラムが実装されたホストクラブ仮想体験サービス提供サーバーと, ホストクラブを仮想体験させるホストクラブ仮想現実動画ファイルが記憶された記憶部と, 潜在顧客に対して提供されたホストクラブ来店勧誘キットとを備えており, ホストクラブ仮想体験サービス提供プログラムは,ホストクラブ仮想現実動画ファイルをスマートフォンに送って視聴させるプログラムであり, ホストクラブ来店勧誘キットは,スマートフォンを装着することにより仮想現実動画ファイルを再生して仮想現実動画を視聴し得る紙製の仮想現実ゴーグルと,ホストクラブ仮想体験サービス提供サーバーへのアクセス情報を表示したアクセス情報表示部とを備えており, 前記アクセス情報は,スマートフォンからの操作によりホストクラブ仮想体験サービス提供プログラムを実行可能にする情報であり, 前記ホストクラブ仮想体験サービス提供サーバーの記憶部には,潜在顧客の心理状態に応じて選択され潜在顧客の心理状態に応じて異なるメンタルケアを行う複数のホストクラブ仮想現実動画ファイルが記憶されており, 前記ホストクラブ仮想体験サービス提供サーバーは,潜在顧客の心理状態に応じて選択されるコマンドボタンを含むウェブページを提供するものであり,選択されたコマンドボタンに対応するホストクラブ仮想現実動画ファイルをメンタルケアとしてスマートフォンに送って再生させるものであることを特徴とするホストクラブ来店勧誘装置。 【請求項5】 ホストクラブへの来店を勧誘させる装置であって, ホストクラブ仮想体験サービス提供プログラムが実装されたホストクラブ仮想体験サービス提供サーバーと, ホストクラブを仮想体験させるホストクラブ仮想現実動画ファイルが記憶された記憶部と, 潜在顧客に対して提供されたホストクラブ来店勧誘キットとを備えており, ホストクラブ仮想体験サービス提供プログラムは,ホストクラブ仮想現実動画ファイルをスマートフォンに送って視聴させるプログラムであり, ホストクラブ来店勧誘キットは,スマートフォンを装着することにより仮想現実動画ファイルを再生して仮想現実動画を視聴し得る紙製の仮想現実ゴーグルと,ホストクラブ仮想体験サービス提供サーバーへのアクセス情報を表示したアクセス情報表示部とを備えており, 前記アクセス情報は,スマートフォンからの操作によりホストクラブ仮想体験サービス提供プログラムを実行可能にする情報であり, 前記ホストクラブ仮想体験サービス提供サーバーの記憶部には,ホストクラブの来店回数に相当する過去のホストクラブ仮想現実動画ファイルの再生回数に応じて選択される異なる複数の前記ホストクラブ仮想現実動画ファイルが記憶されており, 異なる複数の前記ホストクラブ仮想現実動画ファイルは,来店回数に応じてホストとの異なる会話内容を含むファイルであり, 前記ホストクラブ仮想体験サービス提供サーバーは,ホストクラブの来店回数に相当する過去のホストクラブ仮想現実動画ファイルの再生回数に応じて選択されたホストクラブ仮想現実動画ファイルをスマートフォンに送って再生させるものであることを特徴とするホストクラブ来店勧誘装置。 【請求項6】 前記アクセス情報は,前記ホストクラブ仮想体験サービス提供サーバーのURLであるか,前記ホストクラブ仮想体験サービス提供プログラムの実行コードを含む二次元コードであるか,又は前記ホストクラブ仮想体験サービス提供サーバーにアクセスさせるキーワードであり, 前記アクセス情報表示部は,前記仮想現実ゴーグルに印刷されたものであることを特徴とする請求項4又は5記載のホストクラブ来店勧誘装置。」 3 補正の適否 本件補正による請求項1の補正は,本件補正前の請求項1に記載された発明を特定するために必要な事項である「提供」される「ホストクラブ来店勧誘キット」の「アクセス情報表示部」に表示された「アクセス情報」の示す「仮想体験サービス提供サーバー」について,これにより提供される「潜在顧客の心理状態に応じて選択されるコマンドボタンを含むウェブページ」が「複数」のコマンドボタンが設けられた「一つの」ものであり,その「潜在顧客の心理態に応じて選択されるコマンドボタン」が「異なる心理状態の表記が各々され」,「各ホストクラブ仮想現実動画ファイルに対応し」たものである旨の限定を付加するものであって,願書に最初に添付した明細書の【0018】【0019】【0022】等に記載されている又は記載されているに等しいといえることから,新規事項の追加には該当せず,さらに補正前の請求項1に記載された発明と補正後の請求項1に記載される発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるから,特許法17条の2第5項2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。 そして,「第4 引用文献,引用発明等」から「第5 対比・判断」までに示すように,補正後の請求項1?4に係る発明(以下,それぞれ,「本件補正発明1」?「本件補正発明4」という。)は,独立特許要件を満たすものである。 第4 引用文献,引用発明等 1 引用文献等の記載事項 (1)引用文献1 ア 原査定の拒絶の理由で引用された本願出願前に頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった引用文献である,「月刊e・コロンブス,東方信社 古川 猛,2015年1月29日,第41巻,p.50」(以下「引用文献1」という。)には,次の記載がある。 「1000円ゴーグル装置で 博報堂が販促支援 スマホを活用」 「ゲームや映画などに使われる「仮想現実(VR)」が商品選びの新たな手段になりそうだ。博報堂は月内にもゴーグル型の格安VR装置とスマートフォン(スマホ)を使った販促支援始める。車の運転席からの視野やマンションの室内の雰囲気など,実際に出向かないと分からない感覚を時や場所を選ばず疑似体験できる。」 「VR(バーチャルリアリティーの略)は3次元のコンピューターグラフイックスや実写の合成映像などを使い,見てる人あたかも実体験しているかのように感じさせる技術。 博報堂が使うのは,手軽に組み立てられる段ボール製の装置。ベンチャー企業のハコスコ(東京・渋谷)が開発した。装置を雑誌の付録にしたり,企業の販促イベントで配布したりする。 消費者が手持ちのスマホに無料の専用アプリ(応用ソフト)を取り込んで,装置の前面に差し込めばVR映像を見ることができる。送られてくる様々な商品・サービスのVRを楽しめる。装置を着けた頭の動きに連動し,VR映像も人の視覚のように変わっていく。 ・・・(略)・・・ 博報堂は自動車の新商品体験,マンションの内覧,テーマパークの事前体験などを想定する。車の内装のオプション装備を付け替えた様子なども疑似体験できる。同社は「カタログでは感じ取れない部分を消費者に伝えられる」としている。 ・・・(略)・・・ VRを活用すれば「平日の夜に自宅で」など自分の都合に合わせて商品を研究できる。 スマホの活用や本体の大幅な簡素化で装置のコストは1千円程度。米フェイスブックが今年買収した米オキュラスVRが開発したVR用の本格装置は最低4万?5万円程度する。このため販促に使う場合は,イベント会場や店頭に数台設置し,来場者は行列して代わるがわる装置を体験するしかなかった。 博報堂はVR用アプリの企画・開発,配信,イベント企画までを一括受託する。 ・・・(略)・・・ (日本経済14・12・19)」 イ 上記記載から,引用文献1には,次の技術的事項が記載されているものと認められる。 (ア)引用文献1の「博報堂」による「販促支援」とは,「販促」つまり,商品やサービスを提供する企業における販売促進活動,を広告代理店である「博報堂」いう広告代理店が「支援」することであり,「ゴーグル型の格安VR装置とスマートフォン(スマホ)を使った販促支援」とは,商品やサービスを提供する企業がゴーグル型の格安VR装置とスマートフォン(スマホ)を使って行う販促を支援することである。 また,「車の運転席からの視野やマンションの室内の雰囲気など,実際に出向かないと分からない感覚を時や場所を選ばず疑似体験できる」,「自動車の新商品体験,マンションの内覧,テーマパークの事前体験などを想定する。」と記載されているところ,このうち,「テーマパークの事前体験」とは,テーマパークに出向いて体験することを出向く前に擬似的に体験することであるから,これらの記載によれば,出向いて感覚を体験するサービスであるテーマパーク運営企業が提供するサービスの疑似体験による販促が行われるものである。 (イ)「消費者が手持ちのスマホに無料の専用アプリ(応用ソフト)を取り込んで,装置の前面に差し込めばVR映像を見ることができる。送られてくる様々な商品・サービスのVRを楽しめる。」との記載によれば,商品・サービスのVR映像は,見て楽しめるように「送られてくる」から,応用ソフト(アプリ)である「専用アプリ」が取り込まれたスマホからの要求に応じたサーバーからVR映像がスマホに送られてくるものである。 ウ 上記ア,イから,引用文献1には,次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されていると認められる。 広告代理店による販促支援に係る,テーマパークの事前体験などが想定された,サービスなどの疑似体験による販促の方法であって, ハコスコによって開発されたゴーグル型の格安VR装置とスマホを使って,実際に出向かないと分からない感覚を時や場所を選ばず疑似体験できるものであり, ゴーグル型の格安VR装置である,雑誌の付録にしたり,企業の販促イベントで配布したりされる,手軽に組み立てられる段ボール製の装置の前面に,無料の専用アプリが取り込まれたスマホを差し込めばVR映像を見ることができ,サーバから送られてくる様々な商品・サービスのVRを楽しめ,装置を着けた頭の動きに連動してVR映像も人視覚のように変わっていくものである, 方法。 2 引用文献2(周知技術を示す文献) 同じく原査定に引用された「ハコスコ利用事例,[online(平成29年8月25日検索)],インターネット<URL:https://hacosco.com/case_cat/entertainment/>」(以下「周知例1」という。)には,次の記載がある。 「iid 株式会社イード アイドルが大急接近! VRでアイドルと触れ 合える「トキメキメテオ」 アイドルと触れ合えるVRシリーズ「トキメキメテオ」のパッケージ版にハコスコを採用頂きました。オリジナルハコスコがパッケージに同梱されており,説明書に記載されているPINコードからハコスコストア上でVR映像を楽しむことができます。 カテゴリー エンタメ 配信サービス利用 実施月 2017/03 ご利用者 株式会社イード様 関連記事 トキメキメテオ 公式サイト」(7/10ページ) なお,「2017/03」(2017年3月)における「トキメキメテオ公式サイト」のホームページについて,その内容が2017年3月10日にインターネットアーカイブに保存され,次のURLから入手可能である。<URL:https://web.archive.org/web/20170310223247/http://tokimeki-meteor.jp> 3 引用文献3(周知技術を示す文献) 同じく原査定に引用され,本願出願前に頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった「特開2017-58620号公報」(以下「周知例2」という。)には,次の記載がある。 「【0019】例えば,前記印刷可能域にQRコード(登録商標)等の二次元コードを印刷すれば,ユーザー手持ちのスマートフォンで読み取ることで,所定のウェブサイトに集客することができる。また,3Dホログラムに係るサイトに誘導することも容易であって,本商品を利用して興味深いコンテンツ映像を広範囲に亘って楽しむことができる。」 第5 対比・判断 1 本件補正発明について (1)本件補正発明1と引用発明とを対比する。 ア 引用発明の「擬似体験」は,本件補正発明1の「仮想体験」に相当する。 引用発明の「テーマパーク」と本件補正発明1の「ホストクラブ」とは,いずれも顧客が所定のサービス提供を行う場所に出向かなければ体験できないサービスを提供するものであり,引用発明の「テーマパークの事前体験などが想定された,サービスなどの疑似体験による販促」は,後述する相違点1を除いて,そのような所定の場所に出向かなければ体験できないサービスを,その顧客となり得る者である潜在顧客がその場所に出向くことなく仮想体験できるようにする販売促進活動である点において,本件補正発明1の「ホストクラブ」への「来店」の「勧誘」に対応している。 イ 引用発明の「VR映像」は,サービスを仮想体験する潜在顧客が視聴するコンテンツであり,後述する相違点2を除いて,本件補正発明1の「仮想現実動画」に対応している。 ウ 引用発明では,仮想現実動画の視聴に用いられる段ボール製の装置を雑誌の付録にしたり企業の販促イベントで配布するところ,このような段ボール製の装置を雑誌の付録にしたり配布することは,サービスを仮想体験できるようにするための配布物を潜在顧客に提供するステップである点で,本件補正発明1の「潜在顧客に対してホストクラブ来店勧誘キットを提供するステップ」に対応している。 さらに,引用発明のサービスを仮想体験できるようにするための配布物である「段ボール製の装置」は,その前面にスマホを差し込むことによってVR映像の視聴が可能となるものであるから,引用発明における,サービスを仮想体験できるようにするための配布物を提供するステップは,「スマートフォンを装着することにより」「仮想現実動画を視聴し得るようにする,紙製の仮想現実ゴーグルを備え」た「配布物」を「潜在顧客」に対して提供するステップであるといえるから,後述する相違点3を除いて,本件補正発明1の「スマートフォンを装着することにより仮想現実動画ファイルを再生して仮想現実動画を視聴し得る紙製の仮想現実ゴーグルと,ホストクラブ仮想体験サービス提供サーバーへのアクセス情報を表示したアクセス情報表示部とを備え」たものである「ホストクラブ来店勧誘キット」を提供するステップと対応している。 エ 引用発明においては,サービスを仮想する潜在顧客が視聴するコンテンツである仮想現実動画が「サーバーから送られてくる」ものである,つまり,サーバーにおいて,この仮想現実動画のファイルである「仮想現実動画ファイル」が記憶されており,仮想体験を行う潜在顧客によるスマホの操作に応じた「仮想現実動画ファイル」の再生にあたって,このサーバーに実装されたプログラムが実行されてこのサーバーが提供する仮想現実動画のファイルがスマホに送信され,そのように送信された「仮想現実動画ファイル」の仮想現実動画が仮想体験を行う潜在顧客において視聴可能となるものである。してみると,引用発明のサーバーは,後述する相違点4を除けば,その「記憶部」に「仮想現実動画ファイルを記憶」し,「スマートフォンからの操作により実行可能とされて仮想現実動画ファイルをスマートフォンに送って視聴させるプログラム」を実装した仮想体験サービス提供サーバーである点で,本件補正発明1の「ホストクラブ仮想体験サービス提供サーバー」に対応するものである。 (2)一致点・相違点 以上のことから,本件補正発明1と引用発明との一致点及び相違点は,次のとおりである。 <一致点> 所定の場所に出向かなければ体験できないサービスを顧客となり得る者である潜在顧客がその場所に出向くことなく仮想体験できるようにする販売促進活動の方法であって, 顧客となり得る者である潜在顧客に販売促進のための配布物を提供するステップを含んでおり, 当該配布物は,スマートフォンを装着することにより仮想体験サービス提供サーバーに記憶された仮想現実動画ファイルを当該仮想体験サービス提供サーバーが再生することによって仮想現実動画を視聴し得るようにする,紙製の仮想現実ゴーグルを備えており, 当該仮想体験サービス提供サーバーにはスマートフォンからの操作により実行可能とされて仮想現実動画ファイルをスマートフォンに送って視聴させるプログラムである仮想体験サービス提供プログラムが実装されており,当該サーバーの記憶部には仮想現実動画ファイルが記憶されている, 方法。 <相違点> (相違点1) 本件補正発明1は,所定の場所に出向かなければ体験できないサービスが「ホストクラブ」で,また,事前体験が「来店」の「勧誘」のためであるのに対し,引用発明は,所定の場所に出向かなければ体験できないサービスが「ホストクラブ」ではなく,また,事前体験が「来店」の「勧誘」のためであることが明示されていない点。 (相違点2) 本件補正発明1は,仮想現実動画ファイルが,「潜在顧客の心理状態に応じて選択され潜在顧客の心理状態に応じて異なるメンタルケアを行う複数の異なるホストクラブ仮想現実動画ファイル」であるのに対し,引用発明は,かかる構成を備えていない点。 (相違点3) 本件補正発明1は,紙製の仮想現実ゴーグルを備えた配布物が,「動画提供サーバーへの「アクセス情報」であって「スマートフォンからの操作により」この仮想体験サービス提供プログラムを「実行可能にする」ものを「表示」した「アクセス情報表示部」を備えた「キット」であるのに対し,引用発明は,かかる構成を有することが明示されていない点。 (相違点4) 本件補正発明1は,仮想体験サービス提供サーバーが,「異なる心理状態の表記が各々されているとともに潜在顧客の心理状態に応じて選択される複数のコマンドボタンが設けれられた一つのウェブページを提供するものであり,各コマンドボタンは各ホストクラブ仮想現実動画ファイルに対応しており,選択されたコマンドボタンに対応するホストクラブ仮想現実動画ファイルをメンタルケアとしてスマートフォンに送って再生させる」ものであるのに対し,引用発明は,かかる構成を備えていない点。 (3)相違点についての判断 ア 事案に鑑み,相違点2,4から検討をする。 「潜在顧客の心理状態に応じて選択され潜在顧客の心理状態に応じて異なるメンタルケアを行う複数の異なるホストクラブ仮想現実動画ファイル」の意義について 本件補正発明1の「潜在顧客の心理状態に応じて選択され潜在顧客の心理状態に応じて異なるメンタルケアを行う複数の異なるホストクラブ仮想現実動画ファイル」の意義は,請求項の記載自体から一義的に明らかとはいえないので,本件明細書の記載を参酌する必要がある。 本件補正発明1は,「ホストクラブ来店勧誘方法」であるところ,本件明細書には,「VR動画の視聴という形でホストクラブの仮想体験がされるので,ホストクラブに行ったことがない者でもホストクラブがどのような場所・雰囲気でどのようなサービスが提供されるのかが理解でき」,「このため,実際にホストクラブに行くことの敷居が低くなり,ホストクラブにとっては新規の顧客増による売り上げアップが期待できる」ほか,「潜在顧客の心理状態に応じて異なるホストクラブ仮想現実動画ファイルが再生される」ことから,「その時々の状況に応じて最適なホストクラブ仮想体験がされ」,「このため,来店の増加による売り上げアップがより期待できる」(【0022】)との記載がある。 これらの記載によれば,本件補正発明1は,ホストクラブ仮想現実動画により,ホストクラブに行ったことがない者でも,ホストクラブの場所・雰囲気や,どのようなサービスが提供されるのかを理解することができ,ホストクラブに行くことの敷居が低くなることから,顧客増による売上げ増につながるほか,潜在顧客の心理状態に応じて異なるホストクラブ仮想現実動画ファイルを再生することにより,その時々の状況に応じて最適なホストクラブ仮想体験を可能とすることによって,顧客増による売上げ増につながることを作用効果とするものである。 そして,本件明細書の「まず,クラブ事業者は,専門の業者に依頼する等して,自己の店舗における接客映像を撮影する。この際,カメラマンは,来店した顧客の視点で撮影がされるよう,顧客として振る舞いながら撮影を行う。そして,映像を編集してVR画像ファイルを作成し,提供サーバー3の記憶部4に記憶する。この際,ユーザーの心理状態に応じて適宜の異なるシチュエーションの映像を複数撮影し,各々VR画像ファイルを作成する。例えば,落ち込んでいるので何人かのホストとともに陽気に盛り上がりたい気分の場合のシチュエーションの映像,一人のホストとじっくり話をしたい気分の場合のシチュエーションの映像,ホストと恋人のように話をしたい場合のシチュエーションの映像といった具合である。尚,ここでのシチュエーションとは,ホストクラブに入店してホストから接客のサービスを受け,店を出るまでの状況の意味である。」(【0019】),「ホストクラブというと,一般に,アルコールを主とする飲料を男性ホストが女性に提供する接客業というイメージがあるが,その一方,ホストとの会話により顧客をリラックスさせたり,ストレスを解消させたり,癒したりする側面もある。即ち,ホストクラブ事業者によってはメンタルケア事業的なアプローチでホストクラブを運営しているケースもある。 上述した実施形態についても,このようなメンタルケア事業的なアプローチをサポートするものとして捉えることができる。即ち,メンタルケア的な側面があるという「安心感」を潜在顧客に与えることで,より来店を勧誘させることもできる。」(【0024】)との記載によれば,「潜在顧客の心理状態」とは,「落ち込んでいるので何人かのホストとともに陽気に盛り上がりたい気分」,「一人のホストとじっくり話をしたい気分」,「ホストと恋人のように話をしたい場合」というような,潜在顧客がホストクラブに行く動機付けとなる「心理状態」を意味し,「メンタルケア」とは,「ホストとの会話により顧客をリラックスさせたり,ストレスを解消させたり,癒したりする」ことを意味するものと解される。 以上によれば,本件補正発明1の「潜在顧客の心理状態に応じて選択され潜在顧客の心理状態に応じて異なるメンタルケアを行う複数の異なるホストクラブ仮想現実動画ファイル」との記載は,「潜在顧客」がホストクラブに行く動機付けとなる「心理状態」にそれぞれ対応した「ホストとの会話により顧客をリラックスさせたり」,「ストレスを解消させたり」,「癒したりする」などの異なる「メンタルケア」を行うべく,「ホストクラブに入店してホストから接客のサービスを受け,店を出るまでの状況」をそれぞれ撮影した「複数の異なる仮想現実動画」のファイルであることを意味するものと理解される。 イ 相違点2の容易想到性について 引用発明の販売促進の対象を「ホストクラブ」のサービスとし,ホストクラブへの「来店」の「勧誘」の目的で使用した場合,「仮想現実動画」は,潜在顧客を対象とした,ホストクラブで提供するサービスを疑似体験する動画となり得ると解される。 しかしながら,引用文献1には,「仮想現実動画」について,「メンタルケア」を行うものとすることや,「潜在顧客の心理状態に応じて選択され潜在顧客の心理状態に応じて異なるメンタルケアを行う複数の異なる」仮想現実動画ファイルとすることについて,記載も示唆もなく,引用文献2,3にも記載されていない。 そうすると,引用発明に基づき,相違点2に係る「潜在顧客の心理状態に応じて選択され潜在顧客の心理状態に応じて異なるメンタルケアを行う複数の異なるホストクラブ仮想現実動画ファイル」の構成を当業者が容易に想到し得たとはいえない。 よって,相違点2に係る本件補正発明1の構成は,当業者が容易に想到し得たものではない。 ウ 相違点4の容易想到性について 前記アのとおり,相違点2に係る「潜在顧客の心理状態に応じて選択され潜在顧客の心理状態に応じて異なるメンタルケアを行う複数の異なるホストクラブ仮想現実動画ファイル」の構成を当業者が容易に想到することができたとはいえない以上,「異なる心理状態の表記が各々されているとともに潜在顧客の心理状態に応じて選択される複数のコマンドボタン」を「各ホストクラブ仮想現実動画ファイル」に「対応」させることを,当業者が容易に想到することができたとはいえない。 (4)したがって,上記相違点1,3について判断するまでもなく,本件補正発明1は,当業者であっても引用発明,引用文献2及び3に記載された周知技術に基づいて容易に発明できたものであるとはいえない。 2 本件補正発明2について 本件補正発明1を引用する本件補正発明2も,本件補正発明1の「潜在顧客の心理状態に応じて選択され潜在顧客の心理状態に応じて異なるメンタルケアを行う複数の異なるホストクラブ仮想現実動画ファイル」及び「「異なる心理状態の表記が各々されているとともに潜在顧客の心理状態に応じて選択される複数のコマンドボタンが設けれられた一つのウェブページを提供するものであり,各コマンドボタンは各ホストクラブ仮想現実動画ファイルに対応しており,選択されたコマンドボタンに対応するホストクラブ仮想現実動画ファイルをメンタルケアとしてスマートフォンに送って再生させる」と同一の構成を備えるものであるから,本願補正発明1と同じ理由により,当業者であっても,引用発明,引用文献2に記載された技術的事項及び上記周知技術に基づいて容易に発明できたものであるとはいえない。 3 本件補正発明3,4について 本件補正発明3,4は,本件補正発明1,2に対応する装置の発明であり,本件補正発明1の「潜在顧客の心理状態に応じて選択され潜在顧客の心理状態に応じて異なるメンタルケアを行う複数の異なるホストクラブ仮想現実動画ファイル」及び「「異なる心理状態の表記が各々されているとともに潜在顧客の心理状態に応じて選択される複数のコマンドボタンが設けれられた一つのウェブページを提供するものであり,各コマンドボタンは各ホストクラブ仮想現実動画ファイルに対応しており,選択されたコマンドボタンに対応するホストクラブ仮想現実動画ファイルをメンタルケアとしてスマートフォンに送って再生させる」に対応する構成を備えるものであるから,本件補正発明1と同様の理由により,当業者であっても,引用発明,引用文献2に記載された技術的事項及び上記周知技術に基づいて容易に発明できたものであるとはいえない。 第6 原査定について 1 理由1(特許法第29条第2項)について 審判請求時の補正により,本件補正発明1?4は「潜在顧客の心理状態に応じて選択され潜在顧客の心理状態に応じて異なるメンタルケアを行う複数の異なるホストクラブ仮想現実動画ファイル」及び「異なる心理状態の表記が各々されているとともに潜在顧客の心理状態に応じて選択される複数のコマンドボタンが設けれられた一つのウェブページを提供するものであり,各コマンドボタンは各ホストクラブ仮想現実動画ファイルに対応しており,選択されたコマンドボタンに対応するホストクラブ仮想現実動画ファイルをメンタルケアとしてスマートフォンに送って再生させる」に対応する構成を有するものとなっており,当業者であっても,拒絶査定において引用された引用文献1?3に基づいて,容易に発明できたものとはいえない。したがって,原査定の理由1を維持することはできない。 第7 むすび 以上のとおり,原査定の理由によっては,本願を拒絶することはできない。 また,他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。 よって,結論のとおり審決する。 |
審決日 | 2020-06-18 |
出願番号 | 特願2017-79818(P2017-79818) |
審決分類 |
P
1
8・
121-
WY
(G06Q)
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最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 牧 裕子 |
特許庁審判長 |
渡邊 聡 |
特許庁審判官 |
松田 直也 速水 雄太 |
発明の名称 | ホストクラブ来店勧誘方法及びホストクラブ来店勧誘装置 |
代理人 | 保立 浩一 |