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審決分類 審判 訂正 ただし書き1号特許請求の範囲の減縮 訂正する G06T
審判 訂正 3項(134条5項)特許請求の範囲の実質的拡張 訂正する G06T
審判 訂正 (特120条の4,3項)(平成8年1月1日以降) 訂正する G06T
審判 訂正 特許請求の範囲の実質的変更 訂正する G06T
管理番号 1364249
審判番号 訂正2020-390035  
総通号数 249 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2020-09-25 
種別 訂正の審決 
審判請求日 2020-05-18 
確定日 2020-07-09 
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第6255463号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 特許第6255463号の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔18、19〕、20、21、22、〔23?28〕について訂正することを認める。 
理由 第1 経緯
本件訂正審判に係る特許第6255463号(以下、「本件特許」という。)に係る発明は、2014年(平成26年)9月16日(パリ条約による優先権主張外国庁受理2013年9月16日、米国)を国際出願日として出願された特願2016-527215号の一部を平成28年11月4日に新たな特許出願としたものであって、平成29年12月8日に特許権の設定登録がなされたものである。
そして、令和2年5月18日に特許権者であるアイベリファイ インコーポレイテッドより、本件特許に対して本件訂正審判の請求がなされたものである。

第2 請求の趣旨、訂正の内容
1 請求の趣旨
本件訂正審判の請求の趣旨は、特許第6255463号の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付した訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項18?28について訂正することを認める、との審決を求める、というものである。

2 訂正の内容
本件訂正審判に係る訂正の内容は、以下のとおりである。

(1)一群の請求項18、19に係る訂正
ア 訂正事項1
特許請求の範囲の請求項18を削除する。

イ 訂正事項2
特許請求の範囲の請求項19を削除する。

(2)請求項20に係る訂正
ウ 訂正事項3
特許請求の範囲の請求項20を削除する。

(3)請求項21に係る訂正
エ 訂正事項4
特許請求の範囲の請求項21を削除する。

(4)請求項22に係る訂正
オ 訂正事項5
特許請求の範囲の請求項22を削除する。

(5)一群の請求項23?28に係る訂正
カ 訂正事項6
特許請求の範囲の請求項23を削除する。

キ 訂正事項7
特許請求の範囲の請求項24を削除する。

ク 訂正事項8
特許請求の範囲の請求項25を削除する。

ケ 訂正事項9
特許請求の範囲の請求項26を削除する。

コ 訂正事項10
特許請求の範囲の請求項27を削除する。

サ 訂正事項11
特許請求の範囲の請求項28を削除する。

第3 当審の判断
(1)請求項18、19に係る訂正
ア 一群の請求項について
訂正前の請求項18、19は、訂正前の請求項18の記載を訂正前の請求項19が引用しているものであるから、一群の請求項である。そして、訂正事項1、2に係る訂正後の請求項18、19は、訂正前の請求項18、19に対応するものであるから、一群の請求項である。

したがって、訂正特許請求の範囲の請求項18、19は、特許法第126条第3項に規定する一群の請求項である。

イ 訂正事項1、2について
(ア)訂正の目的の適否について
訂正事項1、2は、請求項の削除であるから、特許法第126条第1項ただし書第1号に規定する「特許請求の範囲の減縮」を目的とするものである。

(イ)新規事項の追加の有無について
訂正事項1、2は、請求項の削除であるから、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第126条第5項に適合するものである。

(ウ)特許請求の範囲の拡張又は変更の存否について
訂正事項1、2は、請求項の削除であるから、実質上特許請求の範囲を拡張し又は変更するものには該当せず、特許法第126条第6項に適合するものである。

(エ)独立特許要件について
訂正事項1、2は、請求項の削除であるから、独立特許要件の判断の対象となる請求項が存在しない。

(2)請求項20に係る訂正
ア 訂正事項3について
(ア)訂正の目的の適否について
訂正事項3は、請求項の削除であるから、特許法第126条第1項ただし書第1号に規定する「特許請求の範囲の減縮」を目的とするものである。

(イ)新規事項の追加の有無について
訂正事項3は、請求項の削除であるから、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第126条第5項に適合するものである。

(ウ)特許請求の範囲の拡張又は変更の存否について
訂正事項3は、請求項の削除であるから、実質上特許請求の範囲を拡張し又は変更するものには該当せず、特許法第126条第6項に適合するものである。

(エ)独立特許要件について
訂正事項3は、請求項の削除であるから、独立特許要件の判断の対象となる請求項が存在しない。

(3)請求項21に係る訂正
ア 訂正事項4について
(ア)訂正の目的の適否について
訂正事項4は、請求項の削除であるから、特許法第126条第1項ただし書第1号に規定する「特許請求の範囲の減縮」を目的とするものである。

(イ)新規事項の追加の有無について
訂正事項4は、請求項の削除であるから、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第126条第5項に適合するものである。

(ウ)特許請求の範囲の拡張又は変更の存否について
訂正事項4は、請求項の削除であるから、実質上特許請求の範囲を拡張し又は変更するものには該当せず、特許法第126条第6項に適合するものである。

(エ)独立特許要件について
訂正事項4は、請求項の削除であるから、独立特許要件の判断の対象となる請求項が存在しない。

(4)請求項22に係る訂正
ア 訂正事項5について
(ア)訂正の目的の適否について
訂正事項5は、請求項の削除であるから、特許法第126条第1項ただし書第1号に規定する「特許請求の範囲の減縮」を目的とするものである。

(イ)新規事項の追加の有無について
訂正事項5は、請求項の削除であるから、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第126条第5項に適合するものである。

(ウ)特許請求の範囲の拡張又は変更の存否について
訂正事項5は、請求項の削除であるから、実質上特許請求の範囲を拡張し又は変更するものには該当せず、特許法第126条第6項に適合するものである。

(エ)独立特許要件について
訂正事項5は、請求項の削除であるから、独立特許要件の判断の対象となる請求項が存在しない。

(5)請求項23?28に係る訂正
ア 一群の請求項について
訂正前の請求項23?28は、訂正前の請求項23の記載を訂正前の請求項24?28が、直接又は間接的に引用しているものであるから、一群の請求項である。そして、訂正事項6?11に係る訂正後の請求項23?28は、訂正前の請求項23?28に対応するものであるから、一群の請求項である。

したがって、訂正特許請求の範囲の請求項23?28は、特許法第126条第3項に規定する一群の請求項である。

イ 訂正事項6?11について
(ア)訂正の目的の適否について
訂正事項6?11は、請求項の削除であるから、特許法第126条第1項ただし書第1号に規定する「特許請求の範囲の減縮」を目的とするものである。

(イ)新規事項の追加の有無について
訂正事項6?11は、請求項の削除であるから、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第126条第5項に適合するものである。

(ウ)特許請求の範囲の拡張又は変更の存否について
訂正事項6?11は、請求項の削除であるから、実質上特許請求の範囲を拡張し又は変更するものには該当せず、特許法第126条第6項に適合するものである。

(エ)独立特許要件について
訂正事項6?11は、請求項の削除であるから、独立特許要件の判断の対象となる請求項が存在しない。

第4 むすび
以上のとおり、本件訂正審判の請求に係る訂正は、特許法第126条第1項ただし書第1号に規定された事項を目的とするものであり、かつ、訂正事項1、2、6?11は、同条第3項、第5項、第6項の規定に適合し、訂正事項3、4、5は、同条第5項、第6項の規定に適合するものである。

よって、結論のとおり審決する。

 
発明の名称 (57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータ実装方法であって、
複数のマッチング点対を識別することであって、各対は、照合テンプレートの複数の第1の点から選択された第1の点と、登録テンプレートの複数の第2の点から選択されたマッチングする第2の点とを備え、各第1の点は、(i)前記照合テンプレートに対応する照合画像内の着目点の場所と、(ii)前記照合画像内の着目点を囲繞する局所性を記述する記述子とを備え、各第2の点は、(i)前記登録テンプレートに対応する登録画像の着目点の場所と、(ii)前記登録画像内の着目点を囲繞する局所性を記述する記述子とを備える、ことと、
前記複数のマッチング点対から選択された複数の内座層点対と、対応する幾何学変換とを得ることと、
(i)前記複数の内座層点対と、(ii)前記幾何学変換とのうちの少なくとも1つに基づいて、マッチスコアを計算することであって、前記マッチスコアを計算することは、
前記照合テンプレートおよび前記登録テンプレートにわたって、前記内座層点対の点の座標間の相関値を算出することと、
前記内座層点対の数の関数と、前記幾何学変換の1つまたはそれを上回るパラメータとを使用して、前記相関値を修正し、第1のマッチスコアを得ることと
によって、前記第1のマッチスコアを算出することを含む、ことと
を含む、方法。
【請求項2】
前記照合テンプレート内の第1の点毎に、前記複数のマッチング点対を識別することは、
前記第1の点と関連付けられる記述子と、前記登録テンプレートの複数の第2の点と関連付けられる記述子との間のそれぞれの距離を計算することと、
前記それぞれの距離に基づいて、前記第2の点のうちの1つを、前記第1の点に対応するものとして指定し、それによって、前記第1の点および前記対応する第2の点を備えるマッチ点対を形成することと
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記照合テンプレート内の特定の第1の点と関連付けられる記述子と、前記登録テンプレートの第2の点と関連付けられる記述子との間のそれぞれの距離を計算することは、
前記特定の第1の点と関連付けられる各記述子と、前記登録テンプレートの第2の点の各対応する記述子との間の距離を計算することと、
加重平均として前記計算された距離を組み合わせることにより、前記特定の第1の点と関連付けられる記述子と、前記登録テンプレートの第2の点と関連付けられる記述子との間の距離を得ることと
を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記照合テンプレート内の第1の点毎に、前記複数のマッチング点対を識別することは、
前記第1の点と関連付けられる記述子のそれぞれと、前記登録テンプレートの1つまたはそれを上回る第2の点と関連付けられる対応する記述子との間のそれぞれの距離を計算することと、
それぞれの距離閾値を超過しない距離の数をカウントすることと、
前記距離の数のカウントに基づいて、前記第2の点のうちの1つを、前記第1の点に対応するものとして指定し、それによって、前記第1の点および前記対応する第2の点を備えるマッチ点対を形成することと
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
それぞれの距離を計算することは、ハミング距離、ユークリッド距離、マンハッタン距離、相関、およびマハラノビス距離のうちの少なくとも1つを計算することを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
特定の記述子が、拡張型マルチ半径ローカルバイナリパターン(EMR-LBP)、拡張型マルチ半径ローカルバイナリパターンのパターンヒストグラム(PH-EMR-LBP)、パターン拡張型マルチ半径中心対称ローカルバイナリパターン(PEMR-CS-LBP)、EMR-CS-LBPのパターンヒストグラム(PH-EMR-CS-LBP)、タイル表示されるEMR-LBP、タイル表示されるPH-EMR-LBP、タイル表示されるPEMR-CS-LBP、またはタイル表示されるPH-EMR-CS-LBPを使用して導出された、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記複数の内座層点対を得ることは、ランダムサンプルコンセンサス(RANSAC)、M推定サンプルおよびコンセンサス(MSAC)、またはGROUPSACを使用することにより、前記第1の点を前記対応する第2の点に整合させることを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記パラメータは、計算された位置合わせ幾何学変換の結果としての前記照合画像のスケールにおける変化と、計算された位置合わせ幾何学変換の結果としての前記照合画像の角度における変化とのうちの1つまたはそれを上回るものを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記マッチスコアを算出することは、
前記幾何学変換を前記照合画像に適用することにより、変換された画像を生成することと、
前記変換された画像と、前記登録テンプレートに対応する画像との配向されたローカルバイナリパターンバージョンをフィルタ処理およびエンコードすることであって、各バージョンは、複数の層を備え、各層は、前記エンコードの別個の次元に対応する、ことと、
前記エンコードされた変換された画像の層毎の1つまたはそれを上回る対応するタイルと、前記登録テンプレートに対応するエンコードされた画像とを比較することにより、層毎に、それぞれの層測度を得ることと、
前記層測度を集約し、第2のマッチスコアを得ることと
によって、前記第2のマッチスコアを算出することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記フィルタ処理することは、ガボールフィルタ処理またはガボールフィルタ処理の対数を含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記エンコードすることは、グレーコーディングを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
比較することに先立って、可視血管が実質的に欠如した領域に対応する、1つまたはそれを上回るタイルを除外することをさらに含む、請求項9に記載の方法。
【請求項13】
前記対応するタイルを比較することは、前記対応するタイル間のハミング距離、正規化されたハミング距離、またはスライディングウィンドウ相関を計算することを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項14】
前記第1のマッチスコアおよび前記第2のマッチスコアの加重和として前記マッチスコアを算出することをさらに含む、請求項9に記載の方法。
【請求項15】
前記相関値は、
【化1】

を含み、前記座標は、X座標およびY座標を含み、CxおよびCyは、それぞれ、X座標およびY座標の相関であり、
前記修正は、
【化2】

を含み、Nは、前記内座層点対の数であり、RSは、計算された位置合わせ幾何学変換の結果としての前記照合画像のスケールにおける変化であり、RAは、計算された位置合わせ幾何学変換の結果としての前記照合画像の角度における変化である、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記幾何学変換の少なくとも1つのパラメータが、そのパラメータの正常範囲外にある場合、前記マッチスコアから前記第1のマッチスコアを除外することをさらに含む、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
システムであって、
その上に格納された命令を有するメモリと、
プロセッサと
を備え、
前記プロセッサは、前記命令を実行することにより、
複数のマッチング点対を識別することであって、各対は、照合テンプレートの複数の第1の点から選択された第1の点と、登録テンプレートの複数の第2の点から選択されたマッチングする第2の点とを備え、各第1の点は、(i)前記照合テンプレートに対応する照合画像内の着目点の場所と、(ii)前記照合画像内の着目点を囲繞する局所性を記述する記述子とを備え、各第2の点は、(i)前記登録テンプレートに対応する登録画像の着目点の場所と、(ii)前記登録画像内の着目点を囲繞する局所性を記述する記述子とを備える、ことと、
前記複数のマッチング点対から選択された複数の内座層点対と、対応する幾何学変換とを得ることと、
(i)前記複数の内座層点対と、(ii)前記幾何学変換とのうちの少なくとも1つに基づいて、マッチスコアを計算することであって、前記マッチスコアを計算するために、前記プロセッサは、
前記照合テンプレートおよび前記登録テンプレートにわたって、前記内座層点対の点の座標間の相関値を算出することと、
前記内座層点対の数の関数と、前記幾何学変換の1つまたはそれを上回るパラメータとを使用して、前記相関値を修正し、第1のマッチスコアを得ることと
によって、前記第1のマッチスコアを算出するためにさらにプログラム化される、ことと
を含む動作を行う、システム。
【請求項18】(削除)
【請求項19】(削除)
【請求項20】(削除)
【請求項21】(削除)
【請求項22】(削除)
【請求項23】(削除)
【請求項24】(削除)
【請求項25】(削除)
【請求項26】(削除)
【請求項27】(削除)
【請求項28】(削除)
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
審理終結日 2020-06-16 
結審通知日 2020-06-19 
審決日 2020-06-30 
出願番号 特願2016-216349(P2016-216349)
審決分類 P 1 41・ 855- Y (G06T)
P 1 41・ 854- Y (G06T)
P 1 41・ 841- Y (G06T)
P 1 41・ 851- Y (G06T)
最終処分 成立  
前審関与審査官 松浦 功  
特許庁審判長 千葉 輝久
特許庁審判官 樫本 剛
渡辺 努
登録日 2017-12-08 
登録番号 特許第6255463号(P6255463)
発明の名称 バイオメトリック認証のための特徴抽出およびマッチングおよびテンプレート更新  
代理人 山本 秀策  
代理人 山本 秀策  
代理人 山本 健策  
代理人 飯田 貴敏  
代理人 山本 健策  
代理人 森下 夏樹  
代理人 飯田 貴敏  
代理人 石川 大輔  
代理人 石川 大輔  
代理人 森下 夏樹  

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