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審決分類 審判 査定不服 1項3号刊行物記載 特許、登録しない。 A63F
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 A63F
審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 A63F
管理番号 1365528
審判番号 不服2019-15890  
総通号数 250 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2020-10-30 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2019-11-26 
確定日 2020-08-20 
事件の表示 特願2015-155380号「遊技機」拒絶査定不服審判事件〔平成29年 2月 9日出願公開、特開2017- 29598号〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 手続の経緯
本件に係る出願(以下「本願」という。)は、平成27年8月5日の出願であって、平成31年2月6日付けで拒絶の理由が通知され、同年4月19日に意見書及び手続補正書が提出され、令和1年8月19日付け(謄本送達日:同年同月27日)で拒絶査定(以下「原査定」という。)がなされ、これに対し、令和1年11月26日に拒絶査定不服審判の請求がなされると同時に手続補正書が提出されたものである。

第2 補正の却下の決定
[補正の却下の決定の結論]
令和1年11月26日に提出された手続補正書による補正(以下、「本件補正」という。)を却下する。
[理由]
1 補正の内容
本件補正は、特許請求の範囲についてする補正を含むものであって、平成31年4月19日提出の手続補正書によって補正された本件補正前の請求項1に、
「可変表示を行う遊技機であって、
可変表示に対応する特定表示を表示可能な特定表示手段と、
特定表示の表示態様が変化することを示唆する複数種類の示唆演出を実行可能な示唆演出実行手段と、を備え、
前記示唆演出実行手段は、
示唆演出として、一の可変表示内において特定表示の表示態様が変化することを示唆する通常示唆演出と、複数の可変表示に亘って特定表示の表示態様が変化することを示唆する特別示唆演出と、を実行可能であり、
特別示唆演出を実行しているときには、他の示唆演出の実行を制限するように示唆演出を実行し、
通常示唆演出と特別示唆演出とのいずれが実行されるかによって有利度が異なる
ことを特徴とする遊技機。」 とあったものを、

「可変表示を行う遊技機であって、
可変表示に対応する特定表示を表示可能な特定表示手段と、
特定表示の表示態様が変化することを示唆する複数種類の示唆演出を実行可能な示唆演出実行手段と、を備え、
前記示唆演出実行手段は、
示唆演出として、一の可変表示内において特定表示の表示態様が変化することを示唆する通常示唆演出と、複数の可変表示に亘って継続して示唆表示を表示することにより特定表示の表示態様が変化することを示唆する特別示唆演出と、を実行可能であり、
特別示唆演出を実行しているときには、他の示唆演出の実行を制限するように示唆演出を実行し、
通常示唆演出と特別示唆演出とのいずれが実行されるかによって有利度が異なり、
前記示唆表示は、前記複数の可変表示のうちの一の可変表示が停止されてから次の可変表示が開始されるまでの期間も継続して表示される
ことを特徴とする遊技機。」とする補正を含むものである(なお、下線は補正前後の箇所を明示するために合議体が付した。)。

2 補正の適否について
(1)補正の目的
本件補正は、本件補正前の請求項1に記載した発明を特定するために必要な事項である「特別示唆演出」に関して、「特定表示の表示態様が変化すること」を「複数の可変表示に亘って継続して示唆表示を表示することにより」「示唆する」ものに限定するとともに、「前記示唆表示は、前記複数の可変表示のうちの一の可変表示が停止されてから次の可変表示が開始されるまでの期間も継続して表示される」ものに限定するものであって、かつ、補正前の請求項1に記載された発明と補正後の請求項1に記載された発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるので、特許法第17条の2第5項第2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものである(なお、下線は合議体が付した。)。

(2)新規事項
本件補正は、本願の願書の最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面における【0280】、【0377】、【0439】ないし【0440】や図50等の記載に基づくものであり、新たな技術事項を導入するものではないから、特許法第17条の2第3項に規定する要件を満たす。

3 独立特許要件について
そこで、本件補正後の請求項1に係る発明(以下「本願補正発明」という。)が、特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか(特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するか)についても、以下、検討する。

(1)本願補正発明
本願補正発明を再掲すると、次のとおりのものである(なお、記号AないしGは、分説するため合議体が付した。)。
「A 可変表示を行う遊技機であって、
B 可変表示に対応する特定表示を表示可能な特定表示手段と、
C 特定表示の表示態様が変化することを示唆する複数種類の示唆演出を実行可能な示唆演出実行手段と、を備え、
D 前記示唆演出実行手段は、
示唆演出として、一の可変表示内において特定表示の表示態様が変化することを示唆する通常示唆演出と、複数の可変表示に亘って継続して示唆表示を表示することにより特定表示の表示態様が変化することを示唆する特別示唆演出と、を実行可能であり、
E 特別示唆演出を実行しているときには、他の示唆演出の実行を制限するように示唆演出を実行し、
D-1 通常示唆演出と特別示唆演出とのいずれが実行されるかによって有利度が異なり、
F 前記示唆表示は、前記複数の可変表示のうちの一の可変表示が停止されてから次の可変表示が開始されるまでの期間も継続して表示される
G ことを特徴とする遊技機。」

(2)引用例
原査定の拒絶の理由に引用文献1として引用され、本願出願前に頒布され又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった特開2015-13037号公報(平成27年1月22日出願公開、以下「引用例」という。)には、遊技機(発明の名称)に関し、次の事項が図とともに記載されている(下線は引用発明等の認定に関連する箇所を明示するために合議体が付した。以下同様。)。

ア 「【技術分野】
【0001】
本発明は、パチンコ遊技機等の遊技機に係り、詳しくは、遊技領域に設けられた始動領域を遊技媒体が通過した後に、可変表示の開始を許容する開始条件の成立に基づいて識別情報の可変表示を実行して表示結果を導出し、当該表示結果として予め定められた特定表示結果を導出したときに、遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御する遊技機に関する。
・・・略・・・
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の技術では、キャラクタを表出して保留態様を予告態様に変化させる
過程が単調となり、遊技の興趣を向上させることが困難になるおそれがあった。
【0006】
この発明は、上記実状に鑑みてなされたものであり、保留表示の変化に対する遊技者の興味を高めて、遊技興趣を向上させる遊技機の提供を目的とする。」

イ 「【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を詳細に説明する。図1は、本実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
【0015】
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bとが設けられている。第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)等から構成され、可変表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」ともいう)が、変動可能に表示(可変表示)される。例えば、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、「0」?「9」を示す数字や「-」を示す記号、あるいは数字や記号に限定されない各セグメントの点灯パターン等から構成される複数種類の特別図柄を可変表示する。以下では、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。
・・・略・・・
【0017】
遊技盤2における遊技領域の中央付近には、画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。画像表示装置5の画面上では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の可変表示や第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の可変表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数の可変表示部となる飾り図柄表示エリアにて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(装飾識別情報)である飾り図柄が可変表示される。この飾り図柄の可変表示も、可変表示ゲームに含まれる。
・・・略・・・
【0020】
画像表示装置5の画面上には、始動入賞記憶表示エリア5Hが配置されている。始動入賞記憶表示エリア5Hでは、特図ゲームに対応した可変表示の保留数(特図保留記憶数)を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる。ここで、特図ゲームに対応した可変表示の保留は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を、遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生する。すなわち、特図ゲームや飾り図柄の可変表示といった可変表示ゲームを実行するための始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に成立した開始条件に基づく可変表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていることなどにより、可変表示ゲームの開始を許容する開始条件が成立していないときに、成立した始動条件に対応する可変表示の保留が行われる。」

ウ 「【図1】




エ 「【0038】
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15なども搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤などの背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板、タッチセンサ基板などといった、各種の基板が配置されている。
・・・略・・・
【0050】
演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。」

オ 「【0158】
図15は、保留表示パターン決定テーブルの構成例を示している。この実施の形態では、ステップS304の処理を実行することで、始動入賞記憶表示エリア5Hにおける保留表示の状態にかかわらず、保留表示パターン決定テーブルTA1が選択される。保留表示パターン決定テーブルTA1では、保留表示パターンPHN、保留表示パターンPHA、保留表示パターンPHBのそれぞれが所定割合で決定可能となるように決定値が割り当てられている。
【0159】
保留表示パターンPHNは、可変表示結果が「ハズレ」である場合に、可変表示結果が「大当り」である場合よりも決定割合が高くなる。保留表示パターンPHAや保留表示パターンPHBは、可変表示結果が「大当り」である場合に、可変表示結果が「ハズレ」である場合よりも決定割合が高くなる。また、保留表示パターンPHBは、保留表示パターンPHAよりも、可変表示結果が「ハズレ」である場合の決定割合が低くなる。このような設定により、保留表示パターンPHNによる通常保留表示が行われたときと比べて、保留表示パターンPHAや保留表示パターンPHBによる特定保留表示が行われたときの方が、可変表示結果が「大当り」となる可能性は高くなる。また、特定保留表示のうち、保留表示パターンPHAによる保留表示が行われたときに比べて、保留表示パターンPHBによる保留表示が行われたときの方が、可変表示結果が「大当り」となる可能性は高くなる。したがって、特定保留表示が行われたときには、通常保留表示が行われたときよりも可変表示結果が「大当り」となる可能性が高いことが示唆される。なお、可変表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるかにかかわらず、所定割合で通常保留表示と特定保留表示のいずれとするかが決定されてもよい。この場合には、特定保留表示が行われるか否かによっては可変表示結果が「大当り」となる可能性の変化は生じない。このように、保留表示として通常保留表示と特定保留表示のいずれが行われるかに応じて、可変表示結果が「大当り」となる可能性を異ならせてもよいし、通常保留表示と特定保留表示のいずれが行われるかにかかわらず、可変表示結果が「大当り」となる可能性は同じになるようにしてもよい。
・・・略・・・
【0163】
図16は、図14のステップS306にて実行される保留変化演出決定処理の一例を示すフローチャートである。図16に示す保留変化演出決定処理において、演出制御用CPU120は、まず、保留表示データ記憶部の記憶内容を確認して(ステップS401)、予告保留表示に変化する前の特定保留表示があるか否かを判定する(ステップS402)。ステップS401、S402の処理では、保留表示データ記憶部にて各保留番号と関連付けて記憶されている変化前カウンタの値を確認し、いずれかの値が「0」以外であるときに、変化前の特定保留表示があると判定する。なお、通常保留表示であるか特定保留表示であるかにかかわらず、変化前カウンタの値が「0」以外であれば、ステップS407の処理に進めばよい。変化前の特定保留表示がない場合には(ステップS402;No)、保留変化演出として連続変化演出を実行するか否かという連続変化演出の有無を決定する(ステップS403)。連続変化演出は、複数回の可変表示にわたり連続して実行される保留変化演出である。
・・・略・・・
【0165】
図17は、ステップS403の処理における連続変化演出の決定例を示している。図17に示すように、ステップS403の処理では、保留表示パターンに応じて異なる割合で連続変化演出の有無が決定される。より具体的に、保留表示パターンPHAまたは保留表示パターンPHBである場合には、保留表示パターンPHNである場合よりも高い割合で、保留変化演出を実行する「演出あり」に決定される。したがって、保留表示パターンPHNによる通常保留表示が行われたときよりも、保留表示パターンPHAまたは保留表示パターンPHBによる特定保留表示が行われたときの方が高い割合で、複数回の可変表示にわたり連続して保留変化演出を実行することができる。」

カ 「【0193】
図21は、図20のステップS322にて実行される保留変化演出実行設定処理の一例を示すフローチャートである。図21に示す保留変化演出実行設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、保留表示データ記憶部の記憶内容を確認する(ステップS501)。そして、変化前カウンタの値が「0」以外となっているものがあるか否かを判定する(ステップS502)。このとき、変化前カウンタの値がすべて「0」である場合には(ステップS502;No)、保留変化演出実行設定処理を終了する。一方、いずれかの変化前カウンタの値が「0」以外である場合には(ステップS502;Yes)、その変化前カウンタの値を1減算するように更新する(ステップS503)。
【0194】
ステップS503の処理における更新の結果として、変化前カウンタの値が「0」となったものがあるか否かを判定する(ステップS504)。このとき、更新後の値が「0」となった変化前カウンタがなければ(ステップS504;No)、保留表示データ記憶部における連続演出フラグの記憶内容に、オン状態となっている連続演出フラグの記憶があるか否かを判定する(ステップS505)。そして、オン状態となっている連続演出フラグの記憶がない場合には(ステップS505;No)、保留変化演出実行設定処理を終了する。
【0195】
ステップS504にて更新後に「0」となった変化前カウンタがあると判定された場合や(ステップS504;Yes)、ステップS505にてオン状態となっている連続演出フラグの記憶があると判定された場合には(ステップS505;Yes)、保留変化演出パターンを決定してから(ステップS506)、保留変化演出実行設定処理を終了する。
【0196】
図22(A)は、この実施の形態における保留変化演出パターンを示している。保留変化演出パターンPAR、PAG、PAB、PANは、保留表示パターンPHAによる保留表示画像DHAを表示する第1表示態様の特定保留表示に対応して、キャラクタCH1を示す演出画像の表示による第1変化演出となる保留変化演出を実行するための演出パターンである。保留変化演出パターンPBR、PBG、PBB、PBNは、保留表示パターンPHBによる保留表示画像DHBを表示する第2表示態様の特定保留表示に対応して、キャラクタCH2を示す演出画像の表示による第2変化演出となる保留変化演出を実行するための演出パターンである。このように、保留変化演出パターンPAR、PAG、PAB、PANと、保留変化演出パターンPBR、PBG、PBB、PBNは、それぞれ特定態様の保留表示に応じた保留変化演出を実行するための演出パターンとなっている。なお、保留表示パターンPHNによる保留表示画像DHNを表示する通常表示態様の保留表示は、第1変化演出と第2変化演出のいずれかとなる保留変化演出を実行することにより表示態様を変化させたり、保留変化演出を実行しても表示態様を変化させなかったりすることができる。これらの保留変化演出パターンは、始動入賞記憶表示エリア5Hに表示された1つ(単一)の保留表示に対応して、保留変化演出を実行するための演出パターンである。
【0197】
保留変化演出パターンPARと保留変化演出パターンPBRは、保留変化演出を実行することにより保留表示の表示態様を変化させ、演出実行後には表示色が「赤」の保留表示DCRとなる。保留変化演出パターンPAGと保留変化演出パターンPBGは、保留変化演出を実行することにより保留表示の表示態様を変化させ、演出実行後には表示色が「緑」の保留表示DCGとなる。保留変化演出パターンPABと保留変化演出パターンPBBは、保留変化演出の実行により保留表示の表示態様を変化させ、演出実行後には表示色が「青」の保留表示DCBとなる。保留変化演出パターンPANと保留変化演出パターンPBNは、保留変化演出が実行されても保留表示の表示態様が変化しない、いわゆるガセの演出パターンである。このように、保留変化演出パターンPAR、PRG、PAB、PBR、PBG、PBBによる保留変化演出は、特定保留表示といった保留表示の表示態様を変化させて予告保留表示とする特定演出態様の保留変化演出を実行するための演出パターンである。一方、保留変化演出パターンPAN、PBNは、特定演出態様とは異なり保留表示の表示態様を変化させない非特定演出態様の保留変化演出を実行するための演出パターンである。
【0198】
図21に示すステップS506の処理では、ステップS504の処理による判定結果に応じて決定可能な保留変化演出パターンが異なっている。ステップS504の処理では、ステップS503の処理による更新後に「0」となった変化前カウンタがあるか否かが判定され、あると判定された場合には、そのままステップS506の処理が実行される。一方、そのような変化前カウンタがないと判定された場合には、ステップS505の処理にてオン状態となっている連続演出フラグの記憶があると判定されたことを条件に、ステップS506の処理が実行される。したがって、図21に示されたステップS504の処理による判定結果が「Yes」の場合には、始動入賞記憶エリア5Hで表示されている保留表示のいずれかを対象とする保留変化演出を実行することにより、保留表示の変化態様を変化させることができる実行タイミングとなっている。一方、図21に示されたステップS504の処理による判定結果が「No」の場合には、連続演出フラグがオン状態であることに対応して、保留表示の表示態様を変化させることができる保留変化演出の実行タイミングよりも前に、複数回の可変表示にわたり連続して実行される連続変化演出に含まれる保留変化演出の実行タイミングとなっている。
【0199】
図22(B)は、図21に示すステップS506の処理で決定可能な保留変化演出パターンの設定例を示している。この設定例では、ステップS504の処理による判定結果が「Yes」の場合に、保留変化演出の対象となる表示部位(保留番号)の保留表示パターンに応じて、決定可能な保留変化演出パターンが異なっている。より具体的に、保留表示パターンPHNの場合には、保留変化演出パターンPAR、PAG、PAB、PAN、PBR、PBG、PBB、PBNのいずれかに決定することができる。保留表示パターンPHAの場合には、保留変化演出パターンPAR、PAG、PAB、PANのいずれかに決定することができる。保留表示パターンPHBの場合には、保留変化演出パターンPBR、PBG、PBB、PBNのいずれかに決定することができる。ステップS504の処理による判定結果が「No」の場合には、連続変化演出が実行されることに対応して、保留変化演出パターンPANまたは保留変化演出パターンPBNのいずれかに決定される。保留表示パターンPHNの場合には、いずれに決定されてもよい。保留表示パターンPHAの場合には、保留変化演出パターンPANに決定される。保留表示パターンPHBの場合には、保留変化演出パターンPBNに決定される。図22(B)に示すような設定により、保留変化演出パターンPAR、PAG、PAB、PANは、特定態様のうち第1表示態様となる保留表示パターンPHAの保留表示に応じた保留変化演出を実行できる。保留変化演出パターンPBR、PBG、PBB、PBNは、特定態様のうち第2表示態様となる保留表示パターンPHBの保留表示に応じた保留変化演出を実行できる。
【0200】
ステップS506の処理では、保留変化演出パターンPANや保留変化演出パターンPBNも含めて、いずれか1つの保留変化演出パターンに決定される。したがって、保留表示の表示態様が変化しない保留変化演出パターンPANまたは保留変化演出パターンPBNに決定されたときには、保留表示の表示態様が予告保留表示に変化する保留変化演出パターンPAR、PAG、PAB、PBR、PBG、PBBのいずれにも決定されることがない。このように、保留表示の表示態様が変化しない非特定演出態様で実行される保留変化演出を含めた複数種類の保留変化演出が同時に実行されないように保留表示の表示態様を変化させるか否かを決定できる。」

キ 「【図21】


【図22】




ク 「【0209】
図24は、1つ(単一)の保留表示画像DHAが表示されている場合に対応した保留変化演出の実行例を示している。この実行例では、図24(A)に示すように、始動入賞記憶表示エリア5Hにおいて保留番号が「1」?「4」に対応した保留表示が行われている。このうち、保留番号が「2」に対応した保留表示は、保留表示パターンPHAによる保留表示画像DHAを表示する特定保留表示となっている。図24(A)に示す飾り図柄の可変表示が開始されるときには、図20に示すステップS322にて図21に示すような保留変化演出実行設定処理が実行され、ステップS503の処理にて保留表示データ記憶部における保留番号「2」に対応した変化前カウンタの値が1減算されることで、更新後の値が「0」になる。これにより、ステップS506の処理にて保留変化演出パターンが決定される。この実行例では、保留番号「2」に対応して保留表示パターンPHAが記憶されていることから、ステップS506の処理では、保留変化演出パターンPAR、PAG、PAB、PANのいずれかに決定される。このときには、保留番号「2」の保留表示に対応した保留変化演出として、複数種類の保留変化演出が同時には実行されないように保留表示の表示態様を変化させるか否かが決定される。保留変化演出パターンPAR、PAG、PABに決定されたときには、保留変化演出を実行することにより保留表示の表示態様を変化させる。一方、保留変化演出パターンPANに決定されたときには、保留変化演出を実行しても保留表示の表示態様は変化させない。
【0210】
このように、いずれか1つの保留変化演出パターンが決定されると、図23に示すステップS342の処理にて保留変化演出期間であると判定されたときに、ステップS343の処理における演出制御により、保留変化演出パターンの決定結果に応じた保留変化演出が実行される。こうして保留変化演出の実行が開始され、例えば図24(B)に示すようなキャラクタCH1を示す演出画像が、画像表示装置5の画面上に表示される。その後、例えば保留変化演出パターンPABである場合には、図24(C1)に示すような保留変化演出が実行される。これにより、図24(D1)に示すように、保留番号「2」に対応する保留表示の表示態様が、保留表示DCB(青)に変化する。一方、例えば保留変化演出パターンPANである場合には、図24(C1)と同様に図24(C2)に示すような保留変化演出が実行される。しかしながら、図24(D2)に示すように、保留番号「2」に対応する保留表示の表示態様は変化せず、保留表示画像DHAの表示が維持される。保留変化演出パターンPAGである場合には、図24(C1)や図24(C2)と同様の保留変化演出が実行されることにより、保留番号「2」に対応する保留表示の表示態様が、保留表示DCG(緑)に変化すればよい。保留変化演出パターンPARである場合には、図24(C1)や図24(C2)と同様の保留変化演出が実行されることにより、保留番号「2」に対応する保留表示の表示態様が、保留表示DCR(赤)に変化すればよい。
【0211】
図25は、1つ(単一)の保留表示画像DHBが表示されている場合に対応した保留変化演出の実行例を示している。この実行例では、図25(A)に示すように、始動入賞記憶表示エリア5Hにおいて保留番号が「1」?「4」に対応した保留表示が行われているときに、保留番号「2」に対応した保留表示が保留表示パターンPHBによる保留表示画像DHBを表示する特定保留表示となっている。図25(A)に示す飾り図柄の可変表示が開始されるときには、図21に示すステップS503の処理にて保留表示データ記憶部における保留番号「2」に対応した変化前カウンタの値が1減算されることで、更新後の値が「0」になる。これにより、ステップS506の処理にて保留変化演出パターンが決定される。この実行例では、保留番号「2」に対応して保留表示パターンPHBが記憶されていることから、ステップS506の処理では、保留変化演出パターンPBR、PBG、PBB、PBNのいずれかに決定される。このときには、保留番号「2」の保留表示に対応した保留変化演出として、複数種類の保留変化演出が同時には実行されないように保留表示の表示態様を変化させるか否かが決定される。保留変化演出パターンPBR、PBG、PBBに決定されたときには、保留変化演出を実行することにより保留表示の表示態様を変化させる。一方、保留変化演出パターンPBNに決定されたときには、保留変化演出を実行しても保留表示の表示態様は変化させない。
【0212】
図24の場合と同様にして保留変化演出の実行が開始されると、例えば図25(B)に示すようなキャラクタCH2を示す演出画像が、画像表示装置5の画面上に表示される。その後、例えば保留変化演出パターンPBBである場合には、図25(C1)に示すような保留変化演出が実行される。これにより、図25(D1)に示すように、保留番号「2」に対応する保留表示の表示態様が、保留表示DCB(青)に変化する。一方、例えば保留変化演出パターンPBNである場合には、図25(C1)と同様に図25(C2)に示すような保留変化演出が実行される。しかしながら、図25(D2)に示すように、保留番号「2」に対応する保留表示の表示態様は変化せず、保留表示画像DHBの表示が維持される。保留変化演出パターンPBGである場合には、図25(C1)や図25(C2)と同様の保留変化演出が実行されることにより、保留番号「2」に対応する保留表示の表示態様が、保留表示DCG(緑)に変化すればよい。保留変化演出パターンPBRである場合には、図25(C1)や図25(C2)と同様の保留変化演出が実行されることにより、保留番号「2」に対応する保留表示の表示態様が、保留表示DCR(赤)に変化すればよい。
【0213】
図26は、連続変化演出の実行が継続している期間に発生した始動入賞に基づいて新たな特定保留表示が開始された場合における保留変化演出の実行例を示している。この実行例では、図26(A)に示すように、始動入賞記憶表示エリア5Hにおいて保留番号が「1」?「4」に対応した保留表示が行われているときに、保留番号「4」に対応した保留表示が保留表示パターンPHBによる保留表示画像DHBを表示する特定保留表示となっている。例えば第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1特図保留記憶数が「4」になったときに、図14に示すステップS305の処理では保留表示パターンPHBに決定され、図16に示すステップS403の処理により連続変化演出を実行することに決定されたとする。ステップS405の処理では、連続演出用のカウンタ初期値として、変化前カウンタの初期値が「3」に決定される。ステップS406の処理では、保留番号「4」に対応した連続演出フラグをオン状態にすることが決定される。
【0214】
図26(B)に示す飾り図柄の可変表示が開始されることに対応して図21に示す保留変化演出実行設定処理が実行されたときには、ステップS502の処理により「0」以外の変化前カウンタがあると判定され、ステップS503の処理が実行されることにより、連続変化演出の対象となる保留番号「3」の変化前カウンタの値が「2」に更新される。そして、ステップS505の処理にてオン状態の連続演出フラグがあると判定される。これにより、ステップS506の処理では、保留表示パターンPHBに対応して保留変化演出パターンPBNが決定される。こうして、図26(B)に示すような保留変化演出が実行されるが、保留表示の表示態様は変化することなく、図26(C)に示すような確定飾り図柄が導出されて可変表示が終了する。
【0215】
続いて、図26(D)に示す飾り図柄の可変表示が開始されるときには、図21に示すステップS503の処理が実行されることにより、連続変化演出の対象となる保留番号「2」の変化前カウンタの値が「1」に更新される。このときにも、ステップS506の処理では、保留表示パターンPHBに対応して保留変化演出パターンPBNが決定される。こうして、図26(D)に示すような保留変化演出が実行されるが、保留表示の表示態様は変化しない。この可変表示中には、例えば第1始動入賞口を2個の遊技球が通過(進入)して、第1特図保留記憶数が「4」になる。これらの遊技球が第1始動入賞口を通過(進入)したときには、図16に示すステップS402の処理にて変化前の特定保留表示があると判定される。したがって、ステップS403の処理が実行されないので、新たな連続変化演出の実行が開始されないように制限して、複数種類の連続変化演出が同時に実行されないように保留表示の表示態様などを決定することができる。このうち、1個目の遊技球が通過(進入)したときには、図14に示すステップS305の処理にて保留表示パターンPHNに決定されるとともに、図16に示すステップS407の処理にて変化前カウンタの初期値が「0」に決定され、保留変化演出を実行しないことが決定される。保留表示パターンPHNに決定されたことにより、保留番号「3」に対応した保留表示は、保留表示画像DHNを表示する通常保留表示となる。一方、2個目の遊技球が通過(進入)したときには、図14に示すステップS305の処理にて保留表示パターンPHAに決定されるとともに、図16に示すステップS407の処理にて変化前カウンタの初期値が「0」以外の値に決定されることで、保留変化演出を実行することが決定される。保留表示パターンPHAに決定されたことにより、保留番号「4」に対応した保留表示は、保留表示画像DHAを表示する特定保留表示となる。例えばステップS407の処理にて変化前カウンタの初期値が「1」に決定された場合には、ステップS410の処理にて連続演出回数となる「1」以下であると判定される。ここで、連続演出回数は、保留番号「2」の変化前カウンタの値である「1」から特定できる。
・・・略・・・
【0244】
以上説明したように、上記実施の形態におけるパチンコ遊技機1では、保留表示パターンPHAにより保留表示画像DHAを表示する第1表示態様の保留表示や保留表示パターンPHBにより保留表示画像DHBを表示する第2表示態様の保留表示に対応して、キャラクタCH1やキャラクタCH2を示す演出画像の表示などによる複数種類の保留変化演出のいずれかを実行する。このような保留変化演出が実行されることで、保留表示を変化させる演出を多様化して遊技者の興味を高め、遊技興趣を向上させることができる。また、図14に示すステップS306における保留変化演出決定処理として、図16に示すような処理が実行され、例えばステップS402、S411、S413の処理などが実行されることで、複数の連続変化演出や、連続変化演出と保留変化演出、あるいは複数の保留変化演出などが、1回の可変表示中に同時には実行されないようにする。その後、図21に示すステップS506の処理において、いずれか1つの保留変化演出パターンが決定されることで、複数種類の保留変化演出が同時に実行されないようにする。これにより、保留表示を変化させる演出が複雑になることを防止できる。」

ケ 「【図25】



【図26】




コ 【0014】、【0017】、【0038】、【0050】及び図1の記載からみて、パチンコ遊技機1は、画像表示装置5と、演出制御用CPU120と、を備えているものと認められる。
また、「【0159】 保留表示パターンPHNは、可変表示結果が「ハズレ」である場合に、可変表示結果が「大当り」である場合よりも決定割合が高くなる。保留表示パターンPHAや保留表示パターンPHBは、可変表示結果が「大当り」である場合に、可変表示結果が「ハズレ」である場合よりも決定割合が高くなる。・・・」との記載、及び、「【0165】・・・保留表示パターンに応じて異なる割合で連続変化演出の有無が決定される・・・したがって、保留表示パターンPHNによる通常保留表示が行われたときよりも、保留表示パターンPHAまたは保留表示パターンPHBによる特定保留表示が行われたときの方が高い割合で、複数回の可変表示にわたり連続して保留変化演出を実行することができる。」との記載からみて、可変表示結果が「大当り」である場合に、保留表示パターンPHA及びPHBは、保留表示パターンPHNよりも決定割合が高く、該保留表示パターンPHA及びPHBは、保留表示パターンPHNよりも高い割合で連続変化演出を実行するものであるから、可変表示結果が「大当り」である場合に、可変表示結果が「ハズレ」である場合よりも高い割合で連続変化演出を実行するものと認められる。

サ 図26により、画像表示装置5では、キャラクタは、飾り図柄の複数回の可変表示中にそれぞれ表示されることが看取できる。

シ 上記アないしサからみて、引用例には、実施形態として、次の発明が記載されている。なお、aないしgについては本願補正発明のAないしGに概ね対応させて付与し、引用箇所の段落番号等を併記した。
「a 第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bで、可変表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報である特別図柄が可変表示される、パチンコ遊技機1(【0014】、【0015】)であって、
b 特図ゲームに対応した可変表示の保留数(特図保留記憶数)を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる始動入賞記憶表示エリア5Hが配置されている画像表示装置5(【0020】)と、
c 保留変化演出として、複数回の可変表示にわたり連続して実行される保留変化演出である連続変化演出の有無を決定して実行する演出制御用CPU120(【0163】)と、を備え(上記コ)、
d 演出制御用CPU120は、保留変化演出として、
始動入賞記憶表示エリア5Hにおいて保留表示が行われているときに、飾り図柄の可変表示が開始されるときには、保留変化演出パターンが決定され、キャラクタを示す演出画像が、画像表示装置5の画面上に表示され、その後、保留変化演出が実行され保留表示の表示態様が変化する保留変化演出(【0211】、【0212】)と、
飾り図柄の可変表示が開始されることに対応して、キャラクタCH1を示す演出画像の表示による保留変化演出パターンPAN、又は、キャラクタCH2を示す演出画像の表示による保留変化演出パターン保留変化演出パターンPBNのいずれかに決定し、保留変化演出が実行されるが、保留表示の表示態様は変化することなく、確定飾り図柄が導出されて可変表示が終了し、続いて、飾り図柄の可変表示が開始されるときには、キャラクタCH1又はCH2を示す演出画像の表示による保留変化演出パターンPAN又はPBNが決定され、保留変化演出が実行される連続変化演出(【0196】、【0199】、【0213】ないし【0215】)と、
を実行可能であり(【0163】)
e 複数の連続変化演出や、連続変化演出と保留変化演出、あるいは複数の保留変化演出などが、1回の可変表示中に同時には実行されないようにし(【0244】)、
d-1 可変表示結果が「大当り」である場合に、可変表示結果が「ハズレ」である場合よりも高い割合で連続変化演出を実行し(【0159】、【0165】、上記コ)、
f 画像表示装置5では、キャラクタは、飾り図柄の複数回の可変表示中にそれぞれ表示される(図26、上記サ)、
g パチンコ遊技機1(【0014】)。」(以下「引用発明」という。)

(3)周知例
ア 周知例1
本願出願前に頒布され又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった特開2014-79522号公報(平成26年5月8日出願公開、以下「周知例1」という。)には、次の事項が図とともに記載されている。
(ア)「【技術分野】
【0001】
本発明は、パチンコ遊技機等の遊技機に係り、詳しくは、遊技領域に設けられた始動領域を遊技媒体が通過したことに基づいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報の可変表示を行い表示結果を導出表示する可変表示手段を備え、識別情報の表示結果として予め定められた特定表示結果が導出表示されたときに、遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御する遊技機に関する。」

(イ)「【0231】
この実施の形態では、図27(B)に示すように、「保留変化態様」、「保留不変化態様+保留変化態様」、「保留不変化態様」といった3種類の保留表示予告態様が予め用意されている。「保留変化態様」は、図31(e)?(g)に示すように、1変動(1回の可変表示)内にキャラクタ(5CH)を表示して、当該キャラクタが保留情報の表示態様を変更する態様である。「保留不変化態様+保留変化態様」は、図32(c)?(h)に示すように、キャラクタ(5CH)を表示し、当該キャラクタ(5CH)が保留情報の表示態様を変更することなく1回目の可変表示が終了し、次の可変表示において再度キャラクタを表示し、当該キャラクタが保留情報の表示態様を変更する、2変動に亘って(2回の可変表示に亘って)行われる態様であり、保留情報の表示態様が変化すると遊技者に見せかける態様の演出を行ってから、最終的に保留情報の表示態様を変化させる態様である。「保留不変化態様」は、1変動(1回の可変表示)内にキャラクタを表示して、当該キャラクタが保留情報の表示態様を変更することなく可変表示が終了する態様であり、保留情報の表示態様が変化すると遊技者に見せかけて、遊技者の期待感を向上させる態様である。なお、「保留不変化態様+保留変化態様」は、2変動に限られず、3変動や4変動であってもよい。この場合には、キャラクタを表示し、当該キャラクタが保留情報の表示態様を変更することなく可変表示が終了する「保留不変化態様」を複数回繰り返せばよい。また、「保留変化態様」は、図33に示すように、1変動目(1回目の可変表示)にキャラクタ(5CH)を表示して(図33(a)、(b))、2変動目(2回目の可変表示)にて当該キャラクタ(5CH)が保留情報の表示態様を変更する(図33(c)、(d))といった態様のように、複数の可変表示に亘って行われるものであってもよい。同様に、「保留不変化態様」についても、複数の可変表示に亘って行われてもよい。なお、保留表示予告の実行態様が決定されると、各態様に対応した保留表示予告設定値が、第1始動入賞時コマンドバッファ及び第2始動入賞時コマンドバッファの各保留表示番号に対応した領域に格納される。なお、保留表示予告を実行しないことが決定されている場合は、図24のステップS901の処理にて、保留表示予告設定値として「0」が設定されればよい。このように、「保留不変化態様」の保留表示予告態様が実行されることにより、保留表示を変化しない場合についても保留表示を変化する場合に実行される態様と一部(演出開始時)同様の態様の演出が実行されるため、遊技興趣を向上させることができる。また、「保留不変化態様」の保留表示予告態様が実行されることにより、本来実行される態様の演出が実行されないことによる遊技者の違和感を低減することができ、遊技興趣の低下を抑制することができる。」

(ウ)「【図33】




イ 周知例2
本願出願前に頒布され又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった特開2012-213599号公報(平成24年11月8日出願公開、以下「周知例2」という。)には、次の事項が図とともに記載されている。
(ア)「【技術分野】
【0001】
本発明は、弾球遊技機(パチンコ機)や回胴遊技機(スロットマシン)に代表される遊技台に関する。」

(イ)「【0272】
以下、本実施形態における事前報知の具体例について説明する。
【0273】
図19は、第一先読み報知実行中に本発明の先読み報知の一例に相当する第二先読み報知が実施されずに大当りする例を示す図である。この例では、非電サポ状態において特図1の図柄表示変動が繰り返される(以下の例でも同じ)。
【0274】
図19(a)に示す状態では、ここでは不図示の第1特図表示装置212が図柄変動中であり、装飾図柄表示装置208でも装飾図柄の変動表示中である。この図柄変動が開始された直後は、特図1の保留数は2個であり、特図2の保留数は0個であったが、変動中に第1特図始動口230にさらに1球入球し、特図1の保留数が1個増え、特図1の保留数は3個になる。装飾図柄表示装置208の演出表示領域208dには、特図1の1つの保留に対して1つの表示を行う保留表示が行われ、同図(a)に示す装飾図柄表示装置208の演出表示領域208dには、3つの保留表示701?703が表示されている。これら3つの保留表示701?703の表示態様はいずれも○の図形による表示態様である。また、3つの保留表示701?703のうち、同図(a)に示す変動中に第1特図始動口230に入球したことに基づく最も新しい保留の保留表示は右端の保留表示703になる。同図(a)に示す変動中に第1特図始動口230に入球したことに基づいて生成された始動情報を先読みして事前判定を行うと、事前判定結果は15R特別大当り(特図A)になる。そして、図14に示す始動入賞時サブ先読み処理におけるステップS3091nの先読み実行可否抽選に当選し、ステップS3091qの先読み報知連続回数抽選では、保留記憶数(先読み報知実行回数)と同じ3回の連続回数に当選する。この結果、第一先読み報知が、これから開始される3回の特図の図柄変動表示にわたって行われることになる。
【0275】
同図(b)では、同図(a)で行われていた第1特図表示装置212の図柄変動が停止し、装飾図柄表示装置208には、ハズレ図柄の組合せである「装飾4」-「装飾3」-「装飾6」が停止表示されている。
【0276】
同図(c)では、3つの保留表示のうち、最も古い保留(保留表示701の保留)に基づく特図1変動遊技が開始され、装飾図柄表示装置208でも装飾図柄の変動表示が開始される。特図1変動遊技が開始されると、装飾図柄表示装置208には、第一先読み報知の表示が行われる。ここでは「先読みモード中1回目」という文字表示がなされている。なお、新たな入賞はなく、保留表示は1つ減り、2つになっている。ここでの図柄変動表示の変動パターンは短縮ハズレになる変動パターン9であり、所定の変動パターンではない。この図柄変動の開始にあたり、図16に示す変動開始時サブ先読み報知処理は、ステップS3092aの判定を行った後、終了になり、ここでの変動中には、後述するボタン予告には発展しない。
【0277】
同図(d)では、超短縮変動を経て第1特図表示装置212の図柄変動が停止し、装飾図柄表示装置208には、ハズレ図柄の組合せである「装飾5」-「装飾1」-「装飾7」が停止表示されている。第一先読み報知は、図柄表示変動が開始してから停止図柄態様が確定表示されるまで継続して表示されているが、図柄表示変動における特定の期間内に限って表示されるものであってもよい。
【0278】
同図(e)では、2つの保留表示のうち、古い方の保留(保留表示702の保留)に基づく第1特図表示装置212による図柄変動表示が開始され、装飾図柄表示装置208でも装飾図柄の変動表示が開始される。ここでの図柄変動表示は、予告対象になる当否判定の結果に対応した図柄態様を停止表示する図柄変動表示よりも前に行われる特定図柄変動表示である。この図柄変動変動表示が開始されると、装飾図柄表示装置208には、第一先読み報知の表示が再び行われる。ここでは「先読みモード中2回目」という文字表示がなされている。ここでの図柄変動表示の変動パターンはスーパーリーチAハズレになる変動パターン7であり、所定の変動パターンである。この図柄変動の開始にあたり行われる図16に示す変動開始時サブ先読み報知処理では、第二先読み報知実行中フラグはオフであることからステップS3092lの抽選が行われ、ボタン予告に発展する。
【0279】
同図(f)に示す装飾図柄表示装置208には、チャンスボタン136を押すことを指示するボタン予告画面が表示されている。このボタン予告画面は、第一先読み報知の表示が開始された後に行われる。このボタン予告画面が表示されている期間が所定の有効期間に相当し、この有効期間内に遊技者がチャンスボタン136を押下すると、ステップS3092lの抽選結果に応じた事前予告が行われる。
【0280】
同図(g)に示す装飾図柄表示装置208には、パンダのキャラクタが登場し、予告報知Aがなされている。すなわち、特定図柄変動表示中における所定タイミングで、その特定図柄変動表示における当否判定結果を予告する予告報知がなされ、遊技者は、現在の図柄変動表示に大当りの期待をもつ。ところで、上述のごとく、遊技者は、第一先読み報知があと何回継続されるのかを知らない。また、本実施形態では、第一先読み報知の最後となる図柄変動表示では第二先読み報知は行われない。このことを知っている遊技者は、予告報知Aが行われたことで、保留がまだ残っているものの、現在の図柄変動表示における当否判定結果が先読み報知の予告対象であるのではないか。とも予測し、大当りを期待する。一方で、上述のごとく、予告報知Aと予告報知Bを比較すると、予告報知Bの方が大当りの期待度は高く、また、第1先読み報知は、連続回数が増えれば増えるほど信頼度が向上する。本実施形態では、図9(a)の変動時間抽選テーブル1および図9(f)の変動時間抽選テーブル4に示すように、最後となる図柄変動表示ではリーチ演出が必ず行われる。このため、リーチ演出が行われなければ第一先読み報知は、次の図柄変動表示に続くことが確定になる。これらのことを知っている遊技者は、現在の図柄変動表示に期待をしつつも、反面、先読みモードはまだ2回目であることから、リーチ演出が行われず第一先読み報知が継続してくれることを望み、この後の図柄変動表示に期待をもつこともできる。このように、この場面では、現在の図柄変動表示と、以降の図柄変動表示の2つに期待をもつことができ、遊技の興趣が向上する。
【0281】
図19(h)では、スーパーリーチが発生し、同図(i)では、スーパーリーチAのキャラクタである奥方のキャラクタが登場する。やがて、第1特図表示装置212の図柄変動が停止し、装飾図柄表示装置208には、ハズレ図柄の組合せである「装飾7」-「装飾6」-「装飾7」が停止表示される(同図(j)参照)。なお、新たな入賞はなく、保留表示は1つ減り、1つになっている。
【0282】
続いて、最後に残った保留(保留表示703の保留)に基づく特図1変動遊技が開始され、装飾図柄表示装置208でも装飾図柄の変動表示が開始される。遊技者は、変動開始時に第一先読み報知の継続を願う。同図(k)では、特図1変動遊技が開始された装飾図柄表示装置208に「先読みモード中3回目」という文字表示がなされており、遊技者は、第一先読み報知がまだ続いていることを認識する。ここでの図柄変動表示の変動パターンはスーパーリーチB当りになる変動パターン3であり、所定の変動パターンである。この図柄変動の開始にあたり行われる図16に示す変動開始時サブ先読み報知処理でも、第二先読み報知実行中フラグはオフであることからステップS3092lの抽選が行われ、ボタン予告に発展する。
【0283】
同図(l)に示す装飾図柄表示装置208には、ボタン予告画面が表示され、遊技者がチャンスボタン136を押下すると、同図(m)に示すように、装飾図柄表示装置208にはサボテン型の埴輪のキャラクタが登場し、予告報知Bがなさる。予告報知Bは予告報知Aよりも大当りの期待度が高く、予告報知Bが行われてノーマルリーチに発展すると、当該変動の大当りが確定する。これらのことを知っている遊技者の期待度は、予告報知Bがなされたことにより上昇し、ノーマルリーチに発展することを願う。
【0284】
しかしながら、同図(n)では、スーパーリーチが発生し、同図(o)では、スーパーリーチBのキャラクタであるお姫様のキャラクタが登場する。遊技者の期待度は一瞬下がるも場合があるかもしれないが、この例では、第1特図表示装置212の図柄変動が停止し、装飾図柄表示装置208には、15R特別大当り図柄(特図A)の組合せである「装飾7」-「装飾7」-「装飾7」が停止表示され(同図(p)参照)、大当り遊技状態に移行する。」

(ウ)「【図19】




(エ)「【0307】
図24は、図19に示す例で、第2実施形態における第一先読み報知と予告報知Aが行われる例を示す図である。以下の説明では、図19に示す例との相違点を中心に説明する。
【0308】
図24(a)に示す装飾図柄表示装置208の演出表示領域208dには、2つの保留表示701,702が表示されている。これら2つの保留表示701,702の表示態様はいずれも○の図形による表示態様である。この○の図形による表示態様は、本発明にいう所定表示態様の一例に相当する。同図(a)に示す変動中から同図(b)に移行する間に、第1特図始動口230に1球の入賞(以下、当該入賞と称する)があり、当該入賞時に生成された始動情報を先読みして事前判定を行うと、事前判定結果は15R特別大当り(特図A)になる。そして、図14に示す始動入賞時サブ先読み処理におけるステップS3091dの先読み実行可否抽選に当選し、先読み報知実行回数は、保留記憶数の3回になる。この結果、第一先読み報知実行中フラグがオンに設定され(ステップS3091u)、第一先読み報知の実行を指示する事前報知関連信号が第2副制御部500に送信される。こうすることで、特図の入賞に基づくタイミングで、装飾図柄表示装置208で第一先読み報知が開始される(図24(b)参照)。図18(a)や図19(c)等に示す第1実施形態における第一先読み報知は、「先読みモード中○回目」という文字表示であったが、第2実施形態における第一先読み報知は、保留表示の表示態様の変化による報知である。第2実施形態における第一先読み報知では、現在の図柄変動表示が、第一先読み報知を開始してから何回目の特図の図柄変動表示であるかは報知されないが、予告対象になる当否判定の結果に対応した図柄態様を停止表示する図柄変動表示(以下、予告対象図柄変動表示と称する)に対応した、当該入賞に基づく最も新しい保留の保留表示703の表示態様が、図24(b)に示すように△の図形による表示態様で表示され、予告対象図柄変動表示が行われるタイミングが報知されている。この△の図形による表示態様(第一表示態様に相当)の保留表示703が、第一先読み報知であって、本発明にいう第一の報知態様の先読み報知の一例に相当する。
【0309】
同図(c)では、3つの保留表示のうち、最も古い保留(保留表示701の保留)に基づく第1特図表示装置212の図柄変動表示が開始され、装飾図柄表示装置208でも装飾図柄の変動表示が開始される。この例では、図柄変動表示が開始されると、装飾図柄表示装置208には、「先読みモード中」という文字表示がなされる。この文字表示は、RAM408に設定された先読み報知実行回数が0以上であるときの図柄変動表示と、0になったときの図柄変動表示で表示されるものである。同図(c)に示す装飾図柄表示装置208にも、△の図形による表示態様で保留表示703が行われており、第一先読み報知が継続している。
・・・略・・・
【0314】
図25は、図24に示す例で、予告報知Aの代わりに第2実施形態における第二先読み報知が行われる例を示す図である。以下の説明では、図24に示す例との相違点を中心に説明する。
【0315】
予告対象図柄変動表示よりも前に行われる特定図柄変動表示中である図25(f)に示す装飾図柄表示装置208には、「先読みモード中」という文字表示とともにボタン予告画面が表示されており、遊技者がチャンスボタン136を押下した結果、同図(g)に示す装飾図柄表示装置208では、これまで△の図形による表示態様で行われていた第一先読み報知を兼ねる保留表示703の表示態様が、侍のキャラクタによる表示態様に変化している。図18(b)や図21(g)に示す第1実施形態における第二先読み報知は、予告対象図柄変動表示が行われるタイミングを記したプラカードを持ったお姫様のキャラクタの表示であったが、第2実施形態における第二先読み報知は、保留表示の表示態様の変化による報知、すなわち、第一先読み報知の表示態様の変化による報知である。第2実施形態における第二先読み報知によっても、予告対象図柄変動表示が行われるタイミングが報知されている。この侍のキャラクタによる表示態様(第二表示態様に相当)の保留表示703が、第二先読み報知であって、本発明にいう第二の報知態様の先読み報知の一例に相当する。この例における第二先読み報知は、特定図柄変動表示である当該図柄変動表示が終了し当否判定結果を表す図柄態様が停止表示されるまで継続して行われる。
・・・略・・・
【0322】
図26は、図25に示す例で、第2実施形態における第二先読み報知が行われるタイミングで予告報知Aの変形例が行われた例を示す図である。以下の説明では、図25に示す例との相違点を中心に説明する。
【0323】
予告対象図柄変動表示よりも前に行われる特定図柄変動表示中である図26(f)に示す装飾図柄表示装置208には、「先読みモード中」という文字表示とともにボタン予告画面が表示されており、この例では、図17に示すステップS3092lの抽選で「予告報知Aと第二先読み報知の両方を行う」に当選している。遊技者がチャンスボタン136を押下すると、装飾図柄表示装置208には、△の図形による表示態様で行われていた第一先読み報知を兼ねる保留表示703の表示領域を覆う大きなパンダのキャラクタが登場する。この大きなパンダのキャラクタによる表示は、予告報知Aの変形例に相当する。大きなパンダのキャラクタが表示されたことによって、保留表示703は隠蔽され、どのような表示態様であるのかを遊技者は認識することができない。やがて、大きなパンダのキャラクタが消え、特定図柄変動表示である当該図柄変動表示が終了して当否判定結果を表す図柄態様が停止表示されると、保留表示703が見えるようになる。同図(h)には、侍のキャラクタによる表示態様の保留表示703が表示されており、第二先読み報知が行われている。この第二先読み報知は、遊技者がチャンスボタン136を押下したことに基づいて表示されたものであるが、その表示タイミングは、結果として予告報知Aよりも後になっている。このため、遊技者は、チャンスボタン136を押下した直後のみならず、予告報知Aが終了するまで装飾図柄表示装置208の表示画面を注視し、遊技の興趣が向上する。特に、リーチ演出が行われているのか否かさえも大きなパンダのキャラクタによって見えなくなってしまうと、遊技者は、先読み報知の継続が確定したか否かを判断することができず、遊技者の緊張感が長続きする。」

(オ)「【図25】


【図26】




ウ 周知例3
本願出願前に頒布され又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった特開2012-29976号公報(平成24年2月16日出願公開、以下「周知例3」という。)には、次の事項が図とともに記載されている。
(ア)「【技術分野】
【0001】
本発明は、パチンコ遊技機等の遊技機に関し、特に保留記憶手段に記憶された権利のうちに特別な権利が含まれているか否かを示唆する先読み予告を実行する遊技機に関する。」

(イ)「【0210】
第2の例では、図13(a)に示すように、ある回の飾り図柄の変動表示が実行されている時点で、始動入賞口14aについての保留記憶が4つあり、特別図柄保留記憶表示部11aに4つのアイコンが表示されているものとする。ここで、図13(a)において特別図柄保留記憶表示部11aに表示されている4つのアイコンのうちの左から3番目に表示されているアイコンに対応した変動表示がスーパーリーチとなるもの(先読み予告の確定対象となり得るもの)とする。また、このスーパーリーチとなる変動表示についての始動入賞があったときに、蝶111が確定対象となる変動表示よりも1つ前の変動表示に対応したアイコンに留まり、確定対象となるアイコンまで長距離移動により直接移動することが決定されているものとする。
【0211】
次に、図13(b)に示すように、この回の変動表示が実行されている間に蝶111が左から2番目のアイコンに向かって飛んできて、図13(c)に示すように、当該変動表示が終了してハズレの表示結果が導出された段階で、左から2番目のアイコンに蝶111が留まった状態となる。図13(d)に示すように、図13(c)において1番左に表示されているアイコンに対応した保留記憶に基づく変動表示が開始され、特別図柄保留記憶表示部11aのアイコンがシフトされると、蝶111が留まっているアイコンは1番左のアイコンということになる。
【0212】
次に、当該変動表示が実行されている間に、図13(e)に示すように、蝶111が1番左のアイコンから飛び立ち(これで当該アイコンに対応した変動表示が暫定対象でなくなる)、図13(f)に示すように、当該変動表示が終了してハズレの表示結果が導出された段階では、短距離を移動して蝶111が左から2番目のアイコン(確定対象となり得る変動表示に対応)に留まっているものとなる。なお、図13(f)の時点において、それまでの新たな始動入賞により特別図柄保留記憶表示部11aには4つのアイコンが表示された状態になっている。
【0213】
次に、図13(g)に示すように、図13(f)において1番左に表示されているアイコンに対応した保留記憶に基づく変動表示が開始され、特別図柄保留記憶表示部11aのアイコンがシフトされると、蝶111が留まっているアイコンは1番左のアイコンということになる。ここで、蝶111が留まっているアイコンは、先読み予告の確定対象となった変動表示に対応したものであるため、図13(h)に示すように、このアイコンから蝶111が飛び立つことなく、当該変動表示が終了されることとなる。
【0214】
その後、図13(i)に示すように、図13(h)において1番左に表示されているアイコンに対応した保留記憶に基づく変動表示が開始され、特別図柄保留記憶表示部11aのアイコンがシフトされると、特別図柄保留記憶表示部11aに表示されているアイコンに蝶111または蝶112が留まっているものがなくなり、この変動表示は先読み予告の確定対象であったため、図13(j)に示すように、飾り図柄の変動表示がスーパーリーチで実行されるものとなる。」

(ウ)「【図13】





エ 周知技術
上記アないしウからみて、
「パチンコ遊技機において、保留変化を示唆する画像(例.周知例1の「キャラクタ」、周知例2の「先読みモード中」、周知例3の「蝶」)を、図柄表示変動が開始してから停止図柄態様が確定表示されるまで継続して表示し、且つ、複数の可変表示に亘って表示していること。」は本願出願前に周知(以下「周知技術」という。)であると認められる。

(4)対比
本願補正発明と引用発明を対比する(見出し(a)ないし(g)は、本願補正発明の特定事項AないしGに対応する。)。

(a)(g)引用発明の「第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bで、可変表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報である特別図柄が可変表示される」ことは、本願補正発明の「可変表示」に相当する。また、引用発明の「パチンコ遊技機1」は、本願補正発明の「遊技機」に相当する。
そうすると、引用発明の「a 第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bで、可変表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報である特別図柄が可変表示される、パチンコ遊技機1」は、本願補正発明の「A 可変表示を行う遊技機」に相当する。

(b)引用発明の「保留記憶表示」は、特図ゲームに対応した可変表示の保留数(特図保留記憶数)を特定可能に表示したものであるから、本願補正発明の「可変表示に対応する特定表示」に相当する。
そうすると、引用発明の「b 特図ゲームに対応した可変表示の保留数(特図保留記憶数)を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる始動入賞記憶表示エリア5Hが配置されている画像表示装置5」は、本願補正発明の「B 可変表示に対応する特定表示を表示可能な特定表示手段」に相当する。

(c)引用発明の「演出制御用CPU120」は、保留変化演出として、複数回の可変表示にわたり連続して実行される保留変化演出である連続変化演出の有無を決定して実行するものであるから、連続変化演出を有しない保留変化演出と、連続変化演出を有する保留変化演出という、複数種類の保留変化演出を実行可能である。
そして、引用発明のdのように、保留変化演出は、保留表示の表示態様が変化するのに先立ち、キャラクタが表示されるものであり、該「キャラクタ」が保留表示(特定表示)の表示態様が変化することを示唆するものといえる。
そうすると、引用発明のcの「演出制御用CPU120」が、本願補正発明の「C 特定表示の表示態様が変化することを示唆する複数種類の示唆演出を実行可能な示唆演出実行手段」に相当する。

(d)上記(c)のように、引用発明の「キャラクタ」が、保留表示(特定表示)の表示態様が変化することを示唆するものであるから、引用発明の「キャラクタを示す演出画像が、画像表示装置5の画面上に表示され」ることは、本願補正発明の「示唆演出」に相当する。
そうすると、引用発明のdにおける、飾り図柄の可変表示が開始され、キャラクタを示す演出画像が、画像表示装置5の画面上に表示され、その後、保留変化演出が実行され保留表示の表示態様が変化する「保留変化演出」は、本願補正発明の「一の可変表示内において特定表示の表示態様が変化することを示唆する通常示唆演出」に相当する。
また、引用発明のdの「連続変化演出」は、飾り図柄の可変表示が開始されることに対応して、キャラクタを示す演出画像の表示による保留変化演出が実行され、保留表示の表示態様は変化することなく、確定飾り図柄が導出されて可変表示が終了し、続いて、飾り図柄の可変表示が開始されるときには、同様なキャラクタを示す演出画像の表示による保留変化演出パターンが決定され、保留変化演出が実行されるものである。
要するに、引用発明の「連続変化演出」は、複数の可変表示に亘って示唆表示を表示することにより特定表示の表示態様が変化することを示唆するのであるから、引用発明の「連続変化演出」と、本願補正発明の「特別示唆演出」とは、「複数の可変表示に亘って」「示唆表示を表示することにより特定表示の表示態様が変化することを示唆する特別示唆演出」で一致する。
そして、引用発明の「演出制御用CPU120」は、キャラクタを示す演出画像の表示による保留変化演出を実行可能である。
以上のとおり、引用発明のdと、本願補正発明の「D 前記示唆演出実行手段は、示唆演出として、一の可変表示内において特定表示の表示態様が変化することを示唆する通常示唆演出と、複数の可変表示に亘って継続して示唆表示を表示することにより特定表示の表示態様が変化することを示唆する特別示唆演出と、を実行可能であり、」とは、「前記示唆演出実行手段は、示唆演出として、一の可変表示内において特定表示の表示態様が変化することを示唆する通常示唆演出と、複数の可変表示に亘って」「示唆表示を表示することにより特定表示の表示態様が変化することを示唆する特別示唆演出と、を実行可能であり、」で一致する。

(e)引用発明のeは、複数の連続変化演出や、連続変化演出と保留変化演出、あるいは複数の保留変化演出などが、1回の可変表示中に同時には実行されないようにしており、連続変化演出(特別示唆演出)を実行しているときには、他の保留変化演出の実行を制限しているといえる。そうすると、引用発明のeは、本願補正発明の「E 特別示唆演出を実行しているときには、他の示唆演出の実行を制限するように示唆演出を実行し、」との特定事項を備えるといえる。

(d-1)引用発明のd-1は、可変表示結果が「大当り」である場合に、可変表示結果が「ハズレ」である場合よりも高い割合で連続変化演出を実行するものであり、保留変化演出が連続変化演出か否かで、可変表示結果が「大当り」かどうかの期待度が異なるといえる。そうすると、引用発明のd-1は、本願補正発明の「D-1 通常示唆演出と特別示唆演出とのいずれが実行されるかによって有利度が異なり、」との特定事項を備えるといえる。

そうすると、本願補正発明と引用発明とは、
「A 可変表示を行う遊技機であって、
B 可変表示に対応する特定表示を表示可能な特定表示手段と、
C 特定表示の表示態様が変化することを示唆する複数種類の示唆演出を実行可能な示唆演出実行手段と、を備え、
D’前記示唆演出実行手段は、示唆演出として、一の可変表示内において特定表示の表示態様が変化することを示唆する通常示唆演出と、複数の可変表示に亘って示唆表示を表示することにより特定表示の表示態様が変化することを示唆する特別示唆演出と、を実行可能であり、
E 特別示唆演出を実行しているときには、他の示唆演出の実行を制限するように示唆演出を実行し、
D-1 通常示唆演出と特別示唆演出とのいずれが実行されるかによって有利度が異なる、
G 遊技機。」である点で一致し、以下の点で相違する。

・相違点(特定事項D、F)
「示唆表示」に関し、
本願補正発明では、「複数の可変表示に亘って継続して示唆表示を表示」し、「前記示唆表示は、前記複数の可変表示のうちの一の可変表示が停止されてから次の可変表示が開始されるまでの期間も継続して表示される」のに対し、
引用発明では、連続変化演出中において、キャラクタを示す演出画像(示唆表示)が、飾り図柄の可変表示中に表示されるが、飾り図柄の可変表示が停止され確定表示した状態では表示されないものであり、本願補正発明のような特定がない点。

(5)判断
ア 上記(3)エのとおり、パチンコ遊技機において、保留変化を示唆する画像を、図柄表示変動が開始してから停止図柄態様が確定表示されるまで継続して表示し、且つ、複数の可変表示に亘って表示していることは周知技術である。
そして、周知技術の「保留変化を示唆する画像」は、本願補正発明の「示唆表示」に相当する。また、周知技術は、保留変化を示唆する画像(示唆表示)を複数の可変表示に亘って表示し、図柄表示変動が開始してから停止図柄態様が確定表示されるまで継続して表示しているから、上記相違点1に係る本願補正発明の特定事項である「複数の可変表示に亘って継続して示唆表示を表示」し、「前記示唆表示は、前記複数の可変表示のうちの一の可変表示が停止されてから次の可変表示が開始されるまでの期間も継続して表示される」との特定事項を備えるといえる。

イ 引用発明は、連続変化演出中においても、飾り図柄の可変表示が開始されることに対応して、キャラクタを示す演出画像(以下単に「キャラクタ」という。)の表示による保留変化演出パターンが決定され、該保留変化演出パターンに対応したキャラクタが、飾り図柄の複数回の可変表示中に表示されるものであり、飾り図柄の可変表示が停止され確定表示した状態では表示されないものである。

ウ 引用発明と周知技術とは、パチンコ遊技機において、保留変化演出の際に、保留変化を示唆する画像が表示することで技術分野が共通するから、引用発明を知り得る当業者であれば当然周知技術を念頭におくものと思料できる。そうすると、引用発明に接した当業者であれば、当然周知技術を考慮するので、引用発明における連続変化演出(特別示唆演出)において、周知技術を採用して、キャラクタ(示唆表示)を、飾り図柄の可変表示中だけでなく、飾り図柄の可変表示が停止され確定表示した状態においても表示するようになすことは適宜なし得たことである。

エ そうしてみると、引用発明において、複数の可変表示に亘って継続してキャラクタ(示唆表示)を表示し、前記キャラクタは、前記複数の可変表示のうちの一の可変表示が停止されてから次の可変表示が開始されるまでの期間も継続して表示されるようになすこと、すなわち、上記相違点に係る本願補正発明の特定事項のようになすことは、当業者が周知技術に基づいて適宜なし得たことといえる。

(6)本願補正発明の奏する効果は、引用発明の奏する効果及び周知技術の奏する効果から、予測することができた程度のものである。

(7)請求人の主張について
請求人は、審判請求書の「3.本願発明が特許されるべき理由」の「(4)理由1(新規性)および理由2(進歩性)について」の「・請求項1に係る発明について」において、以下のとおり主張している。
「これに対して引用文献1には、上記の(d)の構成要素(審決注:本願補正発明のD)に関連する事項として、保留変化演出が実行されることにより保留表示の表示態様が予告保留表示に変化すること、複数回の可変表示にわたる連続演出として保留表示の表示態様を変化させるまでに保留変化演出が繰り返し実行されることが記載されている。しかし後者は、一の可変表示内において完結する保留変化演出を、複数回の可変表示においてそれぞれ実行するものである。すなわち、引用文献1では「複数回の可変表示にわたる」との表現が用いられているが、厳密には、複数回の可変表示に「亘る」(「間を隔てているものの一方から他方へ越えていく」デジタル大辞泉より)ものではない。ゆえに、請求項1に係る発明における、複数の可変表示に亘って継続して示唆表示を表示することにより特定表示の表示態様が変化することを示唆する特別示唆演出に相当するものではない。これは、引用文献1の保留変化演出において表示されるキャラクタが、可変表示ごとに都度表示されるものであり(引用文献1の図26参照)、複数の可変表示のうちの一の可変表示が停止されてから次の可変表示が開始されるまでの期間も継続して表示されるものではないこと、すなわち請求項1に係る発明の「示唆表示」(上記の(g)(審決注:本願補正発明のF))に相当しないことからも明らかである。よって、引用文献1には、上記の(d),(g)の構成要素に相当する事項は記載されていない。
そして、引用文献1には、請求項1に係る発明における「特別示唆演出」に相当する構成(上記の(d))、および「示唆表示」に相当する構成(上記の(g))がないため、そのような構成を前提とした、上記の(f)の構成要素(審決注:本願補正発明のD-1)に相当する事項は何ら記載も示唆もされていない。」
しかしながら、上記の(d)、(g)の構成要素(本願補正発明のD、F)に相当する事項は、上記(3)エのとおり周知技術であり、上記(5)で示したとおり、周知技術を考慮すれば、引用発明において、上記の(d)、(g)の構成要素(本願補正発明のD、F)のようにすることは当業者が容易に想到し得たものである。
したがって、上記主張は採用できない。

(8)まとめ
以上のように、本願補正発明は、当業者が、引用発明及び周知技術に基いて容易に発明をすることができたものである。
したがって、本願補正発明は、特許法第29条第2項の規定により特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。

4 むすび
したがって、本件補正は、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反するので、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。

第3 本願発明について
1 本願発明
本件補正は上記第2のとおり却下されたので、本願の請求項1ないし4に係る発明は、平成31年4月19日提出の手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1ないし4に記載されたとおりのものであるところ、その請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、上記第2〔理由〕1に本件補正前の請求項1として記載したとおりのものである。

2 原査定の拒絶の理由の概要
原査定の拒絶の理由は、概略、以下を含むものである。
(1)(新規性)この出願の平成31年4月19日提出の手続補正書により補正された請求項1に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明であるから、特許法第29条第1項第3号に該当し、特許を受けることができない。

(2)(進歩性)この出願の平成31年4月19日提出の手続補正書により補正された請求項1に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない、

<引用文献等一覧>
1.特開2015-13037号公報

3 引用例
引用例(引用文献1)は、上記第2〔理由〕3(2)に記載したとおりである。

4 対比・判断
本願発明(上記第2〔理由〕1)は、本願補正発明(上記第2〔理由〕3(1))から、上記相違点に係る発明特定事項を削除したものである。
そうすると、本願発明と引用発明とは、相違点が存在せず同一であるから、本願発明は、引用例に記載された発明である。

5 むすび
以上のとおりであるから、本願発明は、特許法第29条第1項第3号に該当し特許を受けることができない。
したがって、他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は、拒絶されるべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2020-06-10 
結審通知日 2020-06-16 
審決日 2020-06-30 
出願番号 特願2015-155380(P2015-155380)
審決分類 P 1 8・ 575- Z (A63F)
P 1 8・ 121- Z (A63F)
P 1 8・ 113- Z (A63F)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 小泉 早苗  
特許庁審判長 ▲吉▼川 康史
特許庁審判官 井海田 隆
鉄 豊郎
発明の名称 遊技機  
代理人 眞野 修二  
代理人 塩川 誠人  
代理人 岩壁 冬樹  
代理人 井伊 正幸  
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