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審決分類 |
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) C09J |
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管理番号 | 1368650 |
審判番号 | 不服2019-10800 |
総通号数 | 253 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2021-01-29 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2019-08-14 |
確定日 | 2020-11-26 |
事件の表示 | 特願2015-148214「粘着剤用帯電防止剤」拒絶査定不服審判事件〔平成29年 2月 2日出願公開、特開2017- 25258〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
第1 手続の経緯 本願は、平成27年7月28日の出願であって、 平成31年2月27日付けの拒絶理由通知に対して、平成31年4月23日付けで意見書の提出がなされるとともに手続補正がなされ、 令和元年6月19日付けの拒絶査定に対して、令和元年8月14日付けで審判請求がなされ、 令和2年4月7日付けの審判合議体による拒絶理由に対して、令和2年6月12日付けで意見書の提出がなされるとともに手続補正がなされたものである。 第2 本願発明 本願の請求項1に係る発明(以下「本1発明」ともいう。)は、令和2年6月12日付けの手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定される次のとおりのものである。 「【請求項1】 イオン性化合物のカチオン部位が、下記式(2)または(3)で示されるカチオンであり、 前記イオン性化合物のアニオン部位が、ビス(フルオロスルホニル)イミドであることを特徴とする粘着剤用帯電防止剤。 【化2】 【化3】 (上記式(2)または(3)中、R^(1)は炭素数1以上18以下の炭化水素基を表す。R^(2)は炭素数2の炭化水素基を表し、複数あるR^(1)あるいはR^(2)は、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。)」 第3 令和2年4月7日付けの拒絶理由通知の概要 令和2年4月7日付けの拒絶理由通知(以下「先の拒絶理由通知」という。)には、その「理由2」として「この出願の請求項1に係る発明は、その出願前日本国内又は外国において頒布された下記の刊行物1?3に記載された発明に基づいて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。」との理由が通知され、その「記」には「下記の刊行物1?3」として次のものが提示されている。 刊行物1:特開2012-126877号公報 刊行物2:特開2009-155585号公報 刊行物3:特表2004-536940号公報(原審の文献1に同じ。) 第4 当審の判断 1.理由2(進歩性)について (1)引用刊行物の記載事項 ア.上記刊行物1には、次の記載がある。 摘記1a:請求項1 「【請求項1】官能基として水酸基及び/又はカルボキシル基を有し、更に側鎖にカルボニル基、及びエステル基の双方を有するガラス転移温度が-60?0℃の共重合体(A)、共重合体(A)中の官能基と反応し得る官能基を有する架橋剤(B)、下記一般式(1)、(2)または(3)で表されるイオン性化合物(C)を含有することを特徴とする感圧式接着剤組成物。… 一般式(3)【化3】 〔一般式(3)中R^(5)?R^(8)は、それぞれ独立に、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基…を表し、隣り合う置換基同士で環を形成してもよい。 R^(9)は、…スルホニル結合基…を表す。 R^(10)は、…ハロゲン基を表す。 R^(11)は、…-R^(9)R^(10)を表す。〕」 摘記1b:段落0001及び0008 「【0001】本発明は、新規な制電性能を有する感圧式接着剤組成物と、その感圧式接着剤を用いてなる光学用感圧式接着フィルム及び積層体に関する。… 【0008】…感圧式接着フィルムは、接着層の保護を目的として、剥離フィルムが接着層に貼り合わされており、使用に際しては、剥離フィルムを剥離して被着体に貼り付けられる。しかし、剥離フィルムを剥離する際の静電気によりに感圧式接着剤シートが帯電し、ほこりやゴミが付着し外観不良が発生する等が問題となっていた。さらに、例えばLCD製造工程では、上記のようにリワークも行われる。…静電気の存在は、埃やクズを吸引してしまい、異物による欠点を引き起こす問題も有しており、早期の解決が望まれていた。」 摘記1c:段落0182、0204及び0214 「【0182】本発明における共重合体(A)において、良好な粘着特性(タック、接着力、凝集力)を示すためには、ガラス転移温度(Tg)が-60?0℃であることが必要である。… 【0204】次に、イオン性化合物(C)について説明する。 本発明に用いられる下記一般式(1)で表されるアンモニウム塩系の化合物(C1)、下記一般式(2)で表されるアルカリ金属塩系の化合物(C2)、及び下記一般式(3)で表されるアンモニウム塩系の化合物(C3)について説明する。… 【0214】アンモニウム塩系の化合物(C1)、又は(C3)は、カチオン部がN^(+)R^(5)R^(6)R^(7)R^(8)であり、アニオン部も含め、構成部がすべて有機物となることから、上記感圧式接着剤や溶剤への相溶性が高いという特徴を持つ。又、アンモニウム塩系の化合物(C1)、または(C3)を用いた場合、制電性能が環境湿度の影響を受けにくい。」 摘記1d:段落0237及び0249 「【0237】本発明において…一般式(3)で表されるアンモニウム塩系化合物(C3)の代表例を、例示化合物(C3-1)?(C3-106)として以下の表8?14に、それぞれ具体的に例示するが、…例示化合物中のMeはメチル基…を示す。… 【0249】【表12】 … 」 摘記1e:段落0255 「【0255】…ここで、感圧式接着剤フィルムに積層されている剥離フィルムを剥がして被着体の貼着する場合や、一度貼着された偏光フィルム等を被着体から剥がしたり、また新しい偏光フィルム等が貼り直されたりするリワークの場合に帯電するが、これらの剥離や貼着に伴う圧力変化のため、上記のイオン性化合物(C)等の制電剤とカルボニル基との疑似配位結合が壊れ、被着体界面付近のエステル基に由来する導電パス上で速やかにイオン伝導が起こりやすくなるため、帯電防止性能が向上する。」 摘記1f:段落0340、0347?0348及び0355 「【0340】(実施例139?244) 実施例32で使用したイオン性化合物(C)の代わりに、(C3-1)?(C3-106)をそれぞれ使用した以外は実施例32と同様にして、光学用感圧式接着フィルムを作製した。… 【0347】《制電性能の評価方法(表面抵抗値:SR)》 感圧式接着剤フィルムの剥離フィルムを剥がし、露出した接着剤層表面の表面抵抗値を、23℃-35、45、55%RHの各条件下で、表面抵抗値測定装置(三菱化学株式会社製:MCT-HT450)を用いて測定し(単位:Ω/□)、初期値と経時値の制電性能評価とした。 (初期値評価) 剥離性フィルムにコンマコーターにて速度2m/minで塗工し、100℃オーブンにて乾燥し、厚みが25μmの感圧式接着剤層を形成し、接着剤層の表面に厚さ50μmのポリエステルフィルムを貼り合わせ、感圧式接着剤フィルムを作製した。温度23℃、相対湿度50%の条件で1週間熟成させた後に上記の方法にて制電性能を評価し、初期値とした。 (経時値評価) 上記、1週間熟成させた感圧式接着剤フィルムを温度60℃、相対湿度95%の条件下で7日間放置し、次に温度23℃、相対湿度50%の条件下で24時間おいて、上記の方法にて制電性能を評価し、経時値とした。 【0348】 ○:「表面抵抗値が1.0×10^(10)未満。」 △:「表面抵抗値が1.0×10^(10)以上、1.0×10^(11)未満。」 ×:「表面抵抗値が2.0×10^(11)以上。」… 【0355】【表22】 」 上記刊行物2には、次の記載がある。 摘記2a:請求項2?4及び9 「【請求項2】イオン対を含有し、前記イオン対のアニオンはビス(フルオロスルホニル)イミドであることを特徴とする粘着剤組成物。 【請求項3】前記イオン対が、含窒素オニウム塩…である請求項2記載の粘着剤組成物。 【請求項4】前記イオン対が、下記一般式…(D)で表される1種以上のカチオンを含む請求項2記載の粘着剤組成物。… …[式(D)中のXは、窒素…を表し、R^(12)、R^(13)、R^(14)、およびR^(15)は、同一又は異なって、炭素数1から20の炭化水素基を表し、ヘテロ原子を含んでも良い。…]… 【請求項9】帯電防止性をさらに備えることを特徴とする請求項2記載の粘着剤組成物。」 摘記2b:段落0071及び0073 「【0071】ビス(フルオロスルホニル)イミド(FSI)の物性について図面を参照しながら概説する。… 【0073】図2は、FSIアニオンの分子サイズを示す図である。FSIはイミド塩としてはほぼ最小の体積である。これは、FSIが空間中を自由に動き回れ、帯電防止能力が高いことを示している。」 上記刊行物3には、次の記載がある。 摘記3a:請求項11 「【請求項11】前記帯電防止剤が次式: (R_(1))_(t-v)G^(+)[(CH_(2))_(q)OR_(2)]_(v)X^(-) (ここで、R_(1)は、アルキル…部分を含み、R_(2)は、水素…を含み、Gは窒素…であり、…Gが窒素…ならばtは4であり、…Gが窒素…ならば前記のvは1?4の整数であり、qは1?4の整数であり、そしてXは弱配位性有機アニオンである。) で表される化合物である、請求項2に記載の帯電防止性感圧粘着剤。」 摘記3b:段落0054 「帯電防止剤B…[C_(8)H_(17)N^(+)(CH_(3))_(2)CH_(2)CH_(2)OH][^(-)N(SO_(2)CF_(3))_(2)]…帯電防止剤C…[C_(12)H_(25)N^(+)(CH_(3))(CH_(2)CH_(2)OH)_(2)][^(-)N(SO_(2)CF_(3))_(2)]」 (2)刊行物1に記載された発明 摘記1aの「下記一般式…(3)で表されるイオン性化合物(C)を含有することを特徴とする感圧式接着剤組成物。… …〔一般式(3)中R^(5)?R^(8)は、それぞれ独立に、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基…を表し、…R^(9)は、…スルホニル結合基…R^(10)は、…ハロゲン基…R^(11)は、…-R^(9)R^(10)を表す。〕」との記載、 摘記1bの「本発明は、新規な制電性能を有する感圧式接着剤組成物…に関する。…感圧式接着フィルムは、…剥離フィルムを剥離する際の静電気によりに…帯電し、ほこりやゴミが付着し外観不良が発生する等が問題となっていた。」との記載、 摘記1cの「本発明における共重合体(A)…良好な粘着特性(タック、接着力、凝集力)を示す…イオン性化合物(C)について…下記一般式(3)で表されるアンモニウム塩系の化合物(C3)について説明する。…アンモニウム塩系の化合物…(C3)は、カチオン部がN^(+)R^(5)R^(6)R^(7)R^(8)であり、アニオン部も含め、構成部がすべて有機物となることから、上記感圧式接着剤や溶剤への相溶性が高いという特徴を持つ。又、アンモニウム塩系の化合物…(C3)を用いた場合、制電性能が環境湿度の影響を受けにくい。」との記載、 摘記1eの「帯電するが、…上記のイオン性化合物(C)等の制電剤…帯電防止性能が向上する。」との記載、及び 摘記1dの「化合物(C3-73)」を用いた、摘記1fの「実施例211」の記載からみて、刊行物1には、 『良好な粘着特性の感圧式接着剤に用いて、帯電防止性能を向上させる、一般式(3)で表されるイオン性化合物の制電剤であって、 アニオン部のR^(10)R^(9)N^(-)R^(11)が、(FSO_(2))_(2)N^(-)で表され、 カチオン部のN^(+)R^(5)R^(6)R^(7)R^(8)が、^(+)N(CH_(3))_(3)CH_(2)CH_(2)OH で表されるイオン性化合物の制電剤。』についての発明(以下「刊1発明」という。)が記載されているといえる。 (3)対比 本願請求項1に係る発明(以下「本1発明」ともいう。)と刊1発明とを対比する。 刊1発明の「一般式(3)で表されるイオン性化合物」の「アニオン部のR^(10)R^(9)N^(-)R^(11)が、(FSO_(2))_(2)N^(-)で表され」る部位は、本1発明の「イオン性化合物のアニオン部位が、ビス(フルオロスルホニル)イミドである」に相当する。 刊1発明の「良好な粘着特性の感圧式接着剤に用いて、帯電防止性能を向上させる、一般式(3)で表されるイオン性化合物の制電剤」は、本1発明の「粘着剤用帯電防止剤」に相当する。 してみると、本1発明と刊1発明は『イオン性化合物のアニオン部位が、ビス(フルオロスルホニル)イミドである粘着剤用帯電防止剤。』という点において一致し、次の(α)の点において相違する。 (α)本1発明は「イオン性化合物のカチオン部位が、下記式(2)または(3)で示されるカチオンであり、 【化2】 【化3】 (上記式(2)または(3)中、R^(1)は炭素数1以上18以下の炭化水素基を表す。R^(2)は炭素数2の炭化水素基を表し、複数あるR^(1)あるいはR^(2)は、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。)」であるのに対して、刊1発明は「カチオン部のN^(+)R^(5)R^(6)R^(7)R^(8)が、^(+)N(CH_(3))_(3)CH_(2)CH_(2)OH」である点。 (4)判断 上記(α)の相違点について、刊行物1の請求項1(摘記1a)の「一般式(3)中R^(5)?R^(8)は、それぞれ独立に…置換基を有してもよいアルキル基…を表し」との記載、 刊行物2の請求項4(摘記2a)の「式(D)中のXは、窒素…を表し、R^(12)、R^(13)、R^(14)、およびR^(15)は、同一又は異なって、炭素数1から20の炭化水素基を表し、ヘテロ原子を含んでも良い。」との記載、及び 刊行物3の段落0054(摘記3b)の「帯電防止剤C…[C_(12)H_(25)N^(+)(CH_(3))(CH_(2)CH_(2)OH)_(2)][^(-)N(SO_(2)CF_(3))_(2)]」との記載にあるように、 イオン化合物の帯電防止剤のカチオン部位として、本1発明の式(2)のアンモニウムカチオンは普通に知られている。 また、刊1発明の「^(+)N(CH_(3))_(3)CH_(2)CH_(2)OH」で表されるカチオン部は、刊1発明の「N^(+)R^(5)R^(6)R^(7)R^(8)」で表されるカチオン部の一般式において、その「R^(5)?R^(8)」の4つの基のうち、3つが「CH_(3)」基であり、1つが「CH_(2)CH_(2)OH」基である場合のものであるところ、 刊行物1の請求項1(摘記1a)の「一般式(3)中R^(5)?R^(8)は、それぞれ独立に、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基…を表し」との記載にあるように、刊行物1に記載された発明の「R^(5)?R^(8)」の4つの基は、 本1発明の式(2)の場合のものに相当する、2つが「CH_(3)」基であり、2つが「CH_(2)CH_(2)OH」基である場合のものや、 本1発明の式(3)の場合のものに相当する、1つが「CH_(3)」基であり、3つが「CH_(2)CH_(2)OH」基である場合のものを包含するものである。 してみると、刊1発明の「一般式(3)で表されるイオン性化合物」の「カチオン部のN^(+)R^(5)R^(6)R^(7)R^(8)」の種類を、刊行物1の記載に包含される範囲で変更すること、又は刊行物3の段落0054(摘記3b)の「[C_(12)H_(25)N^(+)(CH_(3))(CH_(2)CH_(2)OH)_(2)]」のようなカチオンに変更することは、当業者にとって通常の創作能力の発揮の範囲である。 そして、本1発明の効果について検討するに、刊行物1の段落0347?0348及び0355(摘記1f)の記載にあるように、刊1発明(実施例211の具体例)は、その「初期値と経時値の制電性能評価」が各々「表面抵抗値が1.0×10^(10)未満」(単位:Ω/□)となっており、本願明細書の段落0085の「 」との記載にある実施例1?22の「耐久性(表面抵抗値(Ω/□))の「初期(0h)」と「500h」の結果では、刊1発明のイオン性化合物に合致する「2-ヒドロキシエチルトリメチルアンモニウム=ビス(フルオロスルホニル)イミド」を「イオン性化合物C-1」として用いた実施例1、7、12及び18のものが、実施例2?5、8?11、13?17、19?22(なお、実施例6及び17で用いられている「イオン性化合物C-6」は本1発明の範囲外の化合物である。)のものよりも、優れた帯電防止能の安定性を示しているので、本1発明に格別の効果があるとは認められない。 したがって、本1発明は、刊行物1?3に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 2.審判請求人の主張について 令和2年6月12日付けの意見書の第1頁の「4.新規性・進歩性(理由1・2)について」の項において、審判請求人は『補正後本願請求項1に係る発明(以下、本願発明という。)は、「高温高湿条件下でも耐久性に優れた粘着剤用帯電防止剤を提供すること」(段落0009)が出来るものです。本願発明と刊行物1ないし3に記載の発明を対比すると、本願発明に記載の「アニオン部位がビス(フルオロスルホニル)イミド」であり、カチオン部位が本願請求項1に記載の式(2)または(3)であるイオン性化合物である粘着剤用帯電防止剤は、記載されておらず、示唆もされておりません。よって、本願発明は刊行物1ないし3に記載の発明から容易に想到するものではないと思料いたします。よって、標記拒絶理由は解消したものと思料いたします。』と主張する。 しかしながら、本1発明の式(2)または(3)のカチオン部位を有するイオン性化合物は、刊行物1の請求項1(摘記1a)の一般式(3)で表されるイオン性化合物の定義に包含されるものであって、刊行物1の段落0355(摘記1f)の「実施例211」で具体的に用いられているイオン性化合物(本願明細書の段落0066に記載された「2-ヒドロキシエチルトリメチルアンモニウム=ビス(フルオロスルホニル)イミド」に合致するイオン性化合物)の有用性は、本願明細書の段落0085の実施例1?22の試験結果に裏付けられるように、本1発明のイオン性化合物よりも優れたものであるから、本1発明に進歩性があるとは認められず、上記意見書の主張は採用できない。 第5 むすび 以上のとおり、本1発明は特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものであるから、その余の理由について検討するまでもなく、本願は拒絶すべきものである。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2020-09-16 |
結審通知日 | 2020-09-23 |
審決日 | 2020-10-06 |
出願番号 | 特願2015-148214(P2015-148214) |
審決分類 |
P
1
8・
121-
WZ
(C09J)
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最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 南 宏樹 |
特許庁審判長 |
蔵野 雅昭 |
特許庁審判官 |
門前 浩一 木村 敏康 |
発明の名称 | 粘着剤用帯電防止剤 |