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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 取り消して特許、登録 G02B
管理番号 1370643
審判番号 不服2020-7347  
総通号数 255 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2021-03-26 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2020-05-29 
確定日 2021-02-16 
事件の表示 特願2016- 66606「波長変換部材、その製造方法および発光装置」拒絶査定不服審判事件〔平成29年10月 5日出願公開、特開2017-181685、請求項の数(6)〕について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。 
理由 第1 事案の概要
1 手続等の経緯
特願2016-66606号(以下「本件出願」という。)は、平成28年(2016年)3月29日を出願日とする出願であって、その手続等の経緯の概要は、以下のとおりである。
令和元年8月19日付け:拒絶理由通知書
令和元年9月30日 :意見書・手続補正書
令和2年2月28日付け:拒絶査定(以下「原査定」という。)
令和2年5月29日 :審判請求書・手続補正書

2 原査定の概要
原査定(令和2年2月28日付け拒絶査定)の概要は、次のとおりである。
本件出願の請求項1?8に係る発明は、本件出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基づいて、本件出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下「当業者」という。)が容易に発明をすることができたものであるから、特許法29条2項の規定により特許を受けることができない、というものである。

引用文献1:特表2014-522116号公報
引用文献2:特開2013-207049号公報
引用文献3:特開2016-27613号公報
(当合議体注:主引用例は引用文献1であり、引用文献2は、請求項4?6に対しての周知例として引用された文献であり、引用文献3は、請求項7?8に対しての周知例として引用された文献である。)

3 本願発明
本件出願の請求項1?請求項6に係る発明は、令和2年5月29日にした手続補正(以下「本件補正」という。)後の特許請求の範囲の請求項1?請求項6に記載された事項によって特定されるとおりの、以下のものである。
「 【請求項1】
特定範囲の波長の光を他の波長の光に変換するとともに、反射面により光を反射して照射光とする反射型の波長変換部材であって、
サファイヤからなり、光を透過する透過材と、
前記透過材に接合され、吸収光に対し変換光を発する蛍光体粒子と前記蛍光体粒子同士を結合する透光性セラミックスとからなる蛍光体層と、
前記透過材の反対側に前記蛍光体層に接触する状態で配置され、表面を前記変換光の反射面とする反射材と、を備え、
前記透過材は、前記蛍光体層よりも熱伝導率が高く、
前記蛍光体層は、前記透過材に化学結合で接合し、
前記反射材は、媒体なしで前記蛍光体層に物理的にのみ接触することを特徴とする波長変換部材。
【請求項2】
前記蛍光体層は、前記透過材と前記蛍光体層との接合面に垂直な直線上で透光性セラミックス成分の元素カウント分析を行った場合に、前記接合面からの距離15μm以下の範囲で透光性セラミックス成分が最大のカウント数を示す構造を有することを特徴とする請求項1記載の波長変換部材。
【請求項3】
前記反射材は、前記蛍光体層に接触した配置で、外部の力により拘束されていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の波長変換部材。
【請求項4】
特定範囲の波長の光源光が5W/mm2のパワー密度であるときに、前記蛍光体層の蛍光強度が、前記蛍光体層の最大蛍光強度の50%以上であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の波長変換部材。
【請求項5】
特定範囲の波長の光源光を発生させる光源と、
前記光源光を吸収し、他の波長の光に変換し発光する請求項1から請求項4のいずれかに記載の波長変換部材と、を備えることを特徴とする発光装置。
【請求項6】
特定範囲の波長の光を他の波長の光に変換するとともに、反射面により光を反射して照射光とする反射型の波長変換部材の製造方法であって、
サファイヤからなり透過性を有する透過材に対し、無機バインダ、分散媒および蛍光体粒子を混合したペーストを塗布する工程と、
前記透過材上に塗布されたペーストを乾燥させて熱処理することで蛍光体層を形成する工程と、
前記蛍光体層上に光を反射する無機材料からなる反射材を配置し、前記配置を拘束する工程と、を含み、
前記透過材は、前記蛍光体層よりも熱伝導率が高く、
前記蛍光体層は、前記透過材に化学結合で接合し、
前記反射材は、媒体なしで前記蛍光体層に物理的にのみ接触することを特徴とする製造方法。」

第2 当合議体の判断
1 引用文献の記載及び引用発明
(1)引用文献1について
原査定の拒絶の理由で引用文献1として引用され、本件出願前に日本国内又は外国において、頒布された刊行物である特表2014-522116号公報(以下「引用文献1」という。)には、以下の記載がある。なお、下線は当合議体が付したものであり、引用発明の認定及び判断等に活用した箇所を示す。

ア 「【請求項1】
入射した1次光(P)から波長変換された光(S)を形成するための波長変換部材(1,11)において、
前記1次光(P)及び前記波長変換された光(S)に対し光透過性のライトガイド部材(2,12)と、蛍光体を有する少なくとも1つの蛍光体部材(6;16)とが設けられており、
前記ライトガイド部材(2;12)は、前記少なくとも1つの蛍光体部材(6;16)とモノリシックに結合されていることを特徴とする、
波長変換部材(1;11)。
【請求項2】
前記ライトガイド部材(2;12)は、前記1次光(P)を入射させるための光入射面(3)と、少なくとも前記波長変換された光(S)を出射させるための光出射面(3)とを有し、
前記少なくとも1つの蛍光体部材(6;16)は、前記光入射面(3)に対し光学的に後方に配置されている、
請求項1記載の波長変換部材(1;11)。
【請求項3】
前記光入射面(3)と前記光出射面(3)は少なくとも部分的に一致しており、少なくとも1つの蛍光体部材(6;16)は前記光入射面(3)と向き合って配置されている、請求項2記載の波長変換部材(1;11)。
【請求項4】
前記少なくとも1つの蛍光体部材(6;16)は、鏡面反射型又は拡散反射型のカバー(7;17)により覆われている、請求項1から3のいずれか1項記載の波長変換部材(1;11)。
【請求項5】
前記ライトガイド部材(2)及び前記少なくとも1つの蛍光体部材(6)は、ガーネットベースのボディであるか、またはガーネットベースのボディを含む、請求項1から4のいずれか1項記載の波長変換部材(1)。
【請求項6】
前記ライトガイド部材(12)はセラミックライトガイド部材であり、前記少なくとも1つの蛍光体部材(16)は少なくとも1つのセラミックライトガイド部材を有する、請求項1から5のいずれか1項記載の波長変換部材(11)。
【請求項7】
前記ライトガイド部材(2)と前記少なくとも1つの蛍光体部材(6)は互いに劈開された部材である、請求項6記載の波長変換部材(1)。
【請求項8】
前記ライトガイド部材(12)と前記少なくとも1つの蛍光体部材(16)はいっしょに焼結された焼結部材である、請求項6記載の波長変換部材(11)。
【請求項9】
前記ライトガイド部材(12)及び前記少なくとも1つの蛍光体部材(16)は、窒化物ベースのボディであるか、または窒化物ベースのボディを含む、請求項6から8のいずれか1項記載の波長変換部材(11)。
【請求項10】
少なくとも前記ライトガイド部材(12)はサイアロンから成るか、またはサイアロンを含む、請求項9記載の波長変換部材(11)。
【請求項11】
少なくとも1つの蛍光体はEu、Ce、Yb、Mn及び/又はNdを含む、請求項1から10のいずれか1項記載の波長変換部材(1;11)。
【請求項12】
請求項7記載の波長変換部材(1)を製造する方法において、
ライトガイド部材(2)を製造するステップと、
少なくとも1つの蛍光体部材(6)を製造するステップと、
前記ライトガイド部材(2)と前記少なくとも1つの蛍光体部材(6)の個々の接触面(4)を平坦化するステップと、
前記ライトガイド部材(2)と前記少なくとも1つのライトガイド部材(6)を該両部材の接触面(4)でいっしょに取り付けるステップ
を少なくとも有することを特徴とする、
波長変換部材(1)を製造する方法。
【請求項13】
請求項8から10のいずれか1項記載の波長変換部材(1;11)を製造する方法において、
前記ライトガイド部材(2;12)または前記蛍光体部材(6;16)のグリーンボディから成るスリップをモールドに注入するステップと、
次に、対応する他方の部材(6,2;16,12)のグリーンボディから成るスリップを前記モールドに注入するステップと、
組み合わせられた前記グリーンボディを焼結するステップと
を少なくとも有することを特徴とする、
波長変換部材(1;11)を製造する方法。」

イ 「【技術分野】
【0001】
本発明は、波長変換部材に入射された1次光から波長変換された光を発生させる波長変換部材に関する。本発明はさらに、波長変換部材の製造方法にも関する。
【0002】
LARP (Laser Activated Remote Phosphor レーザ励起型リモート蛍光体)を使用する場合、蛍光体(Phosphor)に対しレーザにより1次光が照射される。この蛍光体により、1次光の少なくとも一部分が波長変換された光に変換され、典型的にはいっそう長い波長の光に変換される(ダウンコンバート)。1次光と波長変換された光のエネルギーの差はストーク熱として送出され、これによって蛍光体が加熱する。そして蛍光体がこのように加熱することによって、波長変換された光の波長又はピーク波長がシフトし(ストークシフト Stokes-Shift)、量子効率が低減し(量子崩壊)、寿命が短くなってしまうおそれがある。
【0003】
蛍光体の加熱低減を向上させる可能性として考えられるのは、レーザにより照射可能であり回転運動するライトホイールの窓に蛍光体を配置することである。レーザ照射によって窓がねじ込まれる方向と緩む方向に周期的に回転することによって、時間に関して平均的な照射が制限され、つまりは熱の発生が制限される。ただし、カラーホイールの使用は比較的煩雑であり効果が少なく、波長変換される光を連続的に発生させることができない。
【0004】
さらに別の可能性として考えられるのは、蛍光体と冷却体との間の熱抵抗を小さくすることで、蛍光体からの放熱を改善することにある。例えば蛍光体を水ガラスに埋め込むことができる。この場合も蛍光体層はできるかぎり薄く構成される。蛍光体層はレーザと冷却体との間に存在し、それ自体は熱のバリアを成す。
【0005】
したがって本発明の課題は、従来技術の欠点を少なくとも部分的に克服し、例えば蛍光体の熱の良好な低減を高い発光効率と結び付ける波長変換部材を提供することにある。
【0006】
この課題は、独立請求項の特徴により解決される。有利な実施形態は殊に従属請求項に記載されている。
【0007】
この課題は、以下の構成を有する波長変換部材(すなわち波長変換部材に入射した1次光から波長変換された光を形成するための部材)によって解決される。すなわちこの波長変換部材には、1次光及び波長変換された光に対し光透過性であるライトガイド部材またはライトガイド領域と、蛍光体を含む少なくとも1つの蛍光体ボディまたは蛍光体領域とが設けられており、ライトガイド部材は蛍光体部材とモノリシックに結合されている。
【0008】
モノリシックな結合により、きわめて安定した波長変換部材が提供され、しかもこの波長変換部材は、ライトガイド部材の側と少なくとも1つの蛍光体部材との側との間でもはや熱抵抗をもたず、あるいはもはや大きな熱抵抗はもたない。ライトガイド部材を熱伝導体または冷却体として用いることができるので、少なくとも1つの蛍光体部材も同じ効果で冷却することができる。ライトガイド部材は1次光に対しても波長変換された光に対しても光透過性であるので、1次光を放射する光源と少なくとも1つの蛍光体部材との間にライトガイド部材を配置することができる。これにより少なくとも1つの蛍光体部材の蛍光体は熱障壁とはならず、このことによって熱の制限がさらに簡単になる。したがって例えば、ライトガイド部材に1次光を入射し、ライトガイド部材から少なくとも1つの蛍光体部材へ1次光を案内することができる。そこにおいて1次光は少なくとも部分的に波長変換され、ついで少なくとも波長変換された光が再びライトガイド部材から出射し、ひいては波長変換部材から出射する。
【0009】
ライトガイドボディは、殊に1次光及び/又は波長変換された光に対し透過性である。
【0010】
少なくとも1つの蛍光体部材は1つまたは複数の蛍光体を含むことができる。殊に複数の蛍光体は1次光を、種々の色を有する(ピーク波長がそれぞれ異なる)波長変換された光に変換することができる。したがって1つの実施形態によれば少なくとも1つの蛍光体部材を殊に、ただ1つの蛍光体だけを含むやはりただ1つの蛍光体部材とすることができる。この実施形態は特に、青色の1次光を部分的に黄色光に変換し、青色と黄色が合わさって白色となる混合光を発生させるのに適している。ただし例えば、それぞれ異なる蛍光体を含む複数の蛍光体部材を設けることもできる。なぜならば、蛍光体の相互作用を抑圧できるからである。
・・・中略・・・
【0019】
さらに別の実施形態によれば、少なくとも1つのライトガイド部材は(外部の)反射性のカバーによって覆われている。これにより、波長変換された光は確実にライトガイドボディにすべて戻されるようになるので、波長変換された光の発光効率が高くなり、殊に高い発光効率で光透過面を通して放射できるようになる。
【0020】
反射型のカバーを鏡面反射性または拡散反射性とすることができる。拡散反射性のカバーによって、無限に続く経路の発生が阻止される、という利点が得られる。この場合、波長変換部材内に閉じた光経路は発生しない。なぜならば、拡散性の反射によってそのような光経路が断たれるからである。しかもこの種の反射器の熱的な結合が重要となることはない。なぜならばこの反射器には光学的に活性の材料は含まれていないからである。
【0021】
1つの実施形態によれば、鏡面反射型の反射器は反射層によって形成される。例えば鏡面反射型の反射器を、金属製または誘電性のミラー層を取り付けることによって、例えば蒸着により取り付けることによって、形成することができる。
【0022】
さらに1つの実施形態によれば、拡散反射型の反射器は結合剤またはマトリックスに埋め込まれ強い拡散を行う材料例えば二酸化チタンを含んでいる。
【0023】
ライトガイド部材と少なくとも1つの蛍光体部材とを機械的に安定しかつ光学的に透過性に結合するために一般的に有利な実施形態は、それぞれの部材が同じベース材料を有することである。例えばライトガイドボディは(蛍光体のない)ベース材料から成るようにし、少なくとも1つの蛍光体部材は蛍光体が混入されたベース材料から成るようにすることができる。この場合、例えばそれぞれのボディ間の界面における材料の不整合を、焼成によって抑えることができ、あるいはそれどころかまったく回避することができる。
・・・中略・・・
【0026】
さらに1つの実施形態によれば、ライトガイド部材は(光透過性の)セラミックのライトガイド部材であり、少なくとも1つの蛍光体部材は少なくとも1つのセラミックの蛍光体部材を有する。セラミックは良好な熱伝導性を有し、剛性である。
【0027】
さらに1つの実施形態によれば、ライトガイド部材と少なくとも1つの蛍光体部材は互いに劈開された部材である。この場合、波長変換部材を例えば以下のようにして製造することができる。すなわちライトガイド部材と少なくとも1つの蛍光体部材とを別個に製造し、各部材の個々の接触面を滑らかにし、ライトガイド部材と少なくとも1つの蛍光体部材とをそれらの接触面で繋ぎ合わせる。
【0028】
1つの実施形態によれば、1つに合わせるべき接触面または切子面が平坦化され、例えば平坦に研磨される。これらの接触面を著しく密接して繋ぎ合わせると、これらの部材どうしはファン・デル・ワールス力に基づき結合される(いわゆる真空溶着)。結合を促進させる目的で、接触面を予め少なくとも部分的に種々の材料でコーティングして、外側に高い密度で水素原子を含む著しく薄い層(理想的には単層ないしは単分子層)を形成することができる。コーティングされたそれらの面どうしを付き合わせてそれらを加熱すると、水素のブリッジが発生する。この方法は「水素結合 hyrodogen bonding」と呼ばれる。両方の事例とも、結合された部材は実質的にモノリシックである。
・・・中略・・・
【0033】
さらに別の1つの有利な実施形態によれば、ライトガイド部材と少なくとも1つの蛍光体部材は窒化物ベースの部材であり、あるいは窒化物ベースの部材を含む。窒化物ベースのセラミックは主成分として窒素を有しており、例えばAlN、SiNまたはAlSinである。窒化物ベースのセラミックの有する利点とは、それらを光透過性の形態例えば半透明体として製造可能なことである。
【0034】
1つの格別有利な実施形態によれば、少なくともライトガイド部材はサイアロンから成る。サイアロンは、Si_(3)N_(4)とAl_(2)O_(3)とAln(SiAlON)から成る混合セラミックである。サイアロンは単純な窒化物ベースのセラミックによりも良好な焼結特性を有しており、殊に大気圧において焼結温度が低い。サイアロンの様々な変形のうち、この場合にはいわゆるαサイアロンが有利であり、とりわけ光透過性の点で有利である。このようにすれば、グリーンボディを窒素雰囲気中で約1950℃で焼結させると、密な透明なセラミックを製造することができる。殊に有利であるのは、Al_(2)O_(3)の割合が比較的少ないサイアロンである。
【0035】
グリーンボディに焼結補助物質を含めることができ、例えばアルカリ土類金属及び/又は希土類をベースとする焼結補助物質を含めることができる。
【0036】
さらに1つの実施形態によれば、少なくとも1つの蛍光体は活性体または活性体元素Eu,Ce,Yb,Mn及び/又はNdを含んでいる。これらの活性体は多くのセラミック及びガーネットベースのボディに問題なく組み込むことができ、正確に調量することができる。この場合、典型的には、Euは琥珀色の波長変換光を放出させ、Ceは黄色の波長変換光を放出させる。さらに例えばEu,Yb,Mnからも、黄色の波長変換光を放出させることができる。
【0037】
例えばガーネットベースのボディ自体を主格子として利用し、少なくとも1つの活性体例えばCeを混入させることができ、例えばYAG:CEとなるようドーピングすることができる。
【0038】
蛍光体を焼結されたセラミックボディに組み込むために、一例として適切な前駆物質例えば蛍光体の酸化物、窒化物またはフッ化物をグリーンボディに添加することができる。例えばサイアロンの場合、活性体としてEuを用いるならば、相応の酸化物(Eu_(2)O_(3), ...)、フッ化物(EuF_(3))または窒化物(EuN)等をグリーンボディに添加することができる。焼結過程中、活性体であるEuが還元されるなどして、完成したセラミックボディにEu^(2+)として存在する。同様のやり方で、例えばCe^(3+),Yb^(2+),Mn^(2+)等も活性体として組み込むことができる。サイアロン自体も、殊にαサイアロン自体も、波長変換物質としておくことができる。セラミックの場合、活性体をセラミックの格子に主格子として組み込むことができ、あるいはセラミックに、固有の主格子を有するまたは固有の主格子を生成する(完成した)蛍光体を(もしくは焼結などの前の蛍光体、殊に前駆物質であっても)添加することができる。
【0039】
ただし本発明は、ライトガイド部材と少なくとも1つの蛍光体部材がサイアロンとして形成されているシステムに限定されるものではない。つまりライトガイド部材だけがサイクロンから成り、少なくとも1つの蛍光体部材が窒化物ベースの他のセラミックから成るようにしてもよい。この場合、窒化物ベースのセラミックにおける格子不整合はむしろ少ない、ということが利用される。」

ウ 「【0043】
図1には、第1実施例による波長変換部材の側面を示す断面図が描かれている。波長変換部材1は、波長変換部材1に入射した1次光Pから波長変換された光を形成するために用いられる。1次光Pを、例えばレーザにより生成されたレーザ光又は発光ダイオードにより生成された狭帯域光とすることができる。ただし、1次光Pを発生する光源の種類は基本的には制約されるものではなく、例えば後段にフィルタが設けられ又は設けられておらず広帯域で照射を行う光源を含むこともできるし、あるいは直線放出又は圧力により広げられた波長放出領域をもつ放電ランプを含むこともできる。また、粒子線放射器(例えば電子放射又はイオン放射)を用いることもできる。
【0044】
波長変換部材1は、1次光Pに対し光透過性のライトガイド部材2例えば透明なライトガイド部材2を有している。この場合、ライトガイド部材2は、大きい頂面3と小さい頂面4と側面5を有する円錐台の形状を有している。大きい頂面3は、1次光Pの入射のための光入射表面として用いられる。ライトガイド部材2はTIR部材として構成されているので、大きい頂面3に入射した1次光Pはそのまま、あるいは内側の全反射によって、小さい頂面4へと導かれる。
【0045】
小さい頂面4は蛍光体部材6によって覆われており、その際、ライトガイド部材2と蛍光体部材6は互いにモノリシックに結合されている。蛍光体部材6は、例えば活性体としてEu又はCeが混入された光透過性の基本材料から成る薄いディスク状の部材として構成されている。したがって1次光Pは蛍光体部材6に入射し、そこにおいて少なくとも部分的に波長変換された(2次)光Sに変換される。蛍光体部材6は、光入射表面として用いられる大きい頂面3に対し光学的に後方に配置されており、つまりここでは大きい頂面3と向き合って配置されている。
【0046】
少なくとも波長変換された光Sを所期のように利用できるようにする目的で、蛍光体部材6は、外側で蛍光体部材6の上に取り付けられた金属層として構成された鏡面反射型のカバー7によって覆われている。波長変換された光S及び場合によっては1次光Pが、蛍光体部材6からライトガイド部材2へと既にそのまま放射されなかった場合に、反射型のカバー7によってそれらの光がライトガイド部材2へ戻されるように反射される。ライトガイド2は、波長変換された光Sに対し光透過性であり、例えば透明である。蛍光体部材6から小さい頂面4を通ってライトガイド2へ到達した光は、大きい頂面3のところでライトガイド2から出射可能となる。したがって大きい頂面3は光出射表面としても用いられ、つまりは組み合わせられた光透過面として用いられることになる。大きい頂面3と蛍光体部材6とが対向して配置されていることから、蛍光体部材6は波長変換部材1からの波長変換光Sの出射を妨げない。
【0047】
ライトガイド部材2と蛍光体部材6は、ここでは単に一例であるがガーネットベースのボディとして形成されており、これらの部材が互いに異なる点は殊に、蛍光体部材6が例えばCe又はEuにより活性化された蛍光体によりドーピングされている又は蛍光体部材6にそのような蛍光体が混入されていることである。ライトガイド部材6と蛍光体部材6を、例えば焼成又は劈開により互いに接合してしまうこともできる。劈開を行う場合、ライトガイド部材の小さい頂面4と蛍光体6のこの頂面4の側が平坦化されて、接触面として互いに接合される。グリーンボディとしてスリップを使用して焼成を行う場合、製造技術的に都合がよいのは、蛍光体部材6を製造するためにスリップを最初に注入することである。
【0048】
図2には、第2実施例による波長変換部材11の側面を示す断面図が描かれている。この波長変換部材11は波長変換部材1と同じように構成されている。ただしここではライトガイド部材12は少なくとも近似的に、大きい頂面13と小さい頂面14と側面15とを備えたCPC形状を有している。蛍光体部材16はこの実施例の場合も、薄いディスク状のボディとして小さい頂面14上に配置され、ライトガイド部材12とモノリシックに結合されている。
【0049】
反射型のカバー17は、この実施例では拡散反射型のカバー17として構成されており、これによって波長変換部材11内に無限の光経路が生じるのが回避される。カバー17は例えば拡散反射性のTiO2を有するように構成することができ、これは例えばシリコーンなど適切なバインド材料中に充填物質として含まれている。
【0050】
ライトガイド部材12と蛍光体部材16はこの実施例ではサイアロンボディとして形成されており、これらの部材が互いに異なる点は、蛍光体部材16には(例えば活性体としてEuを含有する)蛍光体が混入されていることである。ライトガイド部材12と蛍光体部材16を、例えば焼結又は劈開によって接合してしまうこともできる。劈開を行う場合、ライトガイド部材の小さい頂面14と蛍光体部材16のこの頂面14の側が平坦化されて、接触面として互いに接合される。グリーンボディとしてスリップを使用して焼成を行う場合、この実施例においても製造技術的に都合がよいのは、蛍光体ボディ16を製造するためにスリップを最初に注入することである。
【0051】
図示の実施例を参照しながら本発明について詳しく説明してきたが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではなく、当業者であれば本発明の権利範囲を逸脱することなく他の実施形態を考え出すことができる。」

(2)引用文献1に記載された発明
上記(1)アによれば、引用文献1の【請求項1】には、「入射した1次光(P)から波長変換された光(S)を形成するための波長変換部材(1,11)において、前記1次光(P)及び前記波長変換された光(S)に対し光透過性のライトガイド部材(2,12)と、蛍光体を有する少なくとも1つの蛍光体部材(6;16)とが設けられており、前記ライトガイド部材(2;12)は、前記少なくとも1つの蛍光体部材(6;16)とモノリシックに結合されている」「波長変換部材」の発明が記載され、【請求項4】には、「少なくとも1つの蛍光体部材(6;16)は、鏡面反射型又は拡散反射型のカバー(7;17)により覆われている」ことが記載されている。また、同文献の【0010】には、上記「波長変換部材」の発明における「蛍光体部材」について、【0019】には、「反射性のカバー」の機能について、【0026】には、「ライトガイド部材」についてそれぞれ記載されている。
以上によれば、引用文献1には次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されている。
なお、引用発明の認定にあたり、「ライトガイドボディ」及び「ライトガイド部材」は、後者に用語を統一した
「入射した1次光から波長変換された光を形成するための波長変換部材において、前記1次光及び前記波長変換された光に対し光透過性のライトガイド部材と、蛍光体を有する少なくとも1つの蛍光体部材とが設けられており、前記ライトガイド部材は、前記少なくとも1つの蛍光体部材とモノリシックに結合されている波長変換部材であって、
少なくとも1つの蛍光体部材は、鏡面反射型又は拡散反射型のカバーにより覆われており、これにより、波長変換された光はライトガイド部材にすべて戻され、
少なくとも1つの蛍光体部材は1つまたは複数の蛍光体を含み、複数の蛍光体は1次光を、種々の色を有する波長変換された光に変換することができ、
ライトガイド部材は(光透過性の)セラミックのライトガイド部材であり、少なくとも1つの蛍光体部材は少なくとも1つのセラミックの蛍光体部材を有する、
波長変換部材。」

2 対比及び判断
(1)対比
本件補正後の請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)と引用発明を対比すると、以下のとおりとなる。

ア 光を透過する透過材
引用発明の「ライトガイド部材」は、技術的にみて、光透過性の部材である。したがって、引用発明の「ライトガイド部材」は、本願発明の「光を透過する透過材」に相当する。

イ 蛍光体層
引用発明の「蛍光体部材」は、「蛍光体を有」し、「ライトガイド部材」と「モノリシックに結合」し、「蛍光体を含み、複数の蛍光体は1次光を、種々の色を有する波長変換された光に変換することができ」、「セラミックの蛍光体部材を有する」ものである。
上記構成と、引用発明の「蛍光体部材」が層をなすのは明らかであることから、引用発明の「蛍光体部材」は、本願発明の「蛍光体層」に相当する。
また、引用発明の「蛍光体部材」は、「ライトガイド部材」と「モノリシックに結合」するものであるから、「ライトガイド部材」に接合されるとともに、「ライトガイド部材」に化学結合で接合されるといえる。
さらに、引用発明の「蛍光体部材」は、「蛍光体を含み、複数の蛍光体は1次光を、種々の色を有する波長変換された光に変換することができ」、「セラミックの蛍光体部材を有する」ものである。くわえて、引用発明の「蛍光体」が、粒子状のものであって、吸収光に対し変換光を発する機能を有すること、引用発明の「セラミック」は、透光性であり、引用発明の「蛍光体部材」は、蛍光体と、蛍光体同士を結合する透光性のセラミックとからなることは、技術的にみて明らかである。
そうしてみると、引用発明の「蛍光体部材」は、本願発明の「蛍光体層」における、「前記透過材に接合され、吸収光に対し変換光を発する蛍光体粒子と前記蛍光体粒子同士を結合する透光性セラミックスとからなる」及び「透過材に化学結合で接合し」との要件を満たす。

ウ 反射材
引用発明の「鏡面反射型又は拡散反射型のカバー」は、「蛍光体部材」を「覆」い、「これにより、波長変換された光はライトガイド部材にすべて戻され」るものである。ここで、引用発明の「カバー」は、「鏡面反射型又は拡散反射型」であることからみて、引用発明の「鏡面反射型又は拡散反射型のカバー」の表面が、「波長変換された光」の反射面として機能することは明らかである。また、引用発明の「ライトガイド部材は、」「蛍光体部材とモノリシックに結合され」、「蛍光体部材は、鏡面反射型又は拡散反射型のカバーにより覆われて」いる。
そうしてみると、引用発明の「鏡面反射型又は拡散反射型のカバー」は、「表面を前記変換光の反射面とする」及び「透過材の反対側に」「配置され」とされる、本願発明の「反射材」に相当する。

エ 波長変換部材
上記ア?ウより、引用発明の「波長変換部材」は、「光を透過する透過材と」、「吸収光に対し変換光を発する蛍光体粒子と前記蛍光体粒子同士を結合する透光性セラミックスとからなる蛍光体層と」、「表面を前記変換光の反射面とする反射材とを備え」との要件を満たす、本願発明の「波長変換部材」に相当する。また、引用発明の「蛍光体」が、特定範囲の波長の光を他の波長の光に変換することは明らかであり、引用発明の「鏡面反射型又は拡散反射型のカバー」の表面が、「変換光の反射面」として機能することは上記ウのとおりである。
そうしてみると、引用発明の「波長変換部材」は、本願発明の「波長変換部材」における、「特定範囲の波長の光を他の波長の光に変換するとともに、反射面により光を反射して照射光とする反射型の」との要件も満たす。

(2)一致点及び相違点
ア 一致点
本願発明と引用発明とは、次の構成で一致する。
「特定範囲の波長の光を他の波長の光に変換するとともに、反射面により光を反射して照射光とする反射型の波長変換部材であって、
光を透過する透過材と、
前記透過材に接合され、吸収光に対し変換光を発する蛍光体粒子と前記蛍光体粒子同士を結合する透光性セラミックスとからなる蛍光体層と、
前記透過材の反対側に配置され、表面を前記変換光の反射面とする反射材と、を備え、
前記蛍光体層は、前記透過材に化学結合で接合する波長変換部材。」

イ 相違点
本願発明と引用発明は、次の点で相違する。
(相違点1)
本願発明の「透過材」は、「サファイヤからな」り、「蛍光体層よりも熱伝導率が高」いのに対し、引用発明の「ライトガイド部材」は、サファイヤからなっておらず、「ライトガイド部材」と「蛍光体部材」の「熱伝導率」が明らかでない点。

(相違点2)
本願発明の「反射材」は、「媒体なしで前記蛍光体層に物理的にのみ接触する」のに対し、引用発明の「鏡面反射型又は拡散反射型のカバー」がどのように「蛍光体部材」を覆うのか、明らかでない点。

(3)判断
事案に鑑みて、相違点1について検討する。
ア 原査定の拒絶の理由で引用文献2として引用され、本件出願前に日本国内又は外国において、頒布された刊行物である特開2013-207049号公報(以下「引用文献2」という。)の【0022】には、波長変換体を用いた発光装置において、波長変換体と面で接触する透明放熱板として、熱伝導率の高いサファイアが好適であることが記載されている。
しかしながら、引用発明は、「ライトガイド部材」と「蛍光体部材」とが「モノリシックに結合されている波長変換部材」である。また、引用文献1の【0026】、【0033】、【0047】及び【0050】に記載されているように、蛍光体部材のベース材料として、セラミック、窒化物ベース、ガーネットベース又はサイアロンが記載されているのみであって、「サファイア」と「モノリシックに結合」可能であって、さらに熱伝導率がサファイアより小さい具体的な「蛍光体部材」は引用文献1には開示されていないし、そのような蛍光体部材が本件出願前に技術常識であったことを示す他の証拠もない。
さらにすすんで検討する。
引用文献1の【0007】及び【0008】には、それぞれ、「すなわちこの波長変換部材には、1次光及び波長変換された光に対し光透過性であるライトガイド部材またはライトガイド領域と、蛍光体を含む少なくとも1つの蛍光体ボディまたは蛍光体領域とが設けられており、ライトガイド部材は蛍光体部材とモノリシックに結合されている。」、「モノリシックな結合により、きわめて安定した波長変換部材が提供され、しかもこの波長変換部材は、ライトガイド部材の側と少なくとも1つの蛍光体部材との側との間でもはや熱抵抗をもたず、あるいはもはや大きな熱抵抗はもたない。ライトガイド部材を熱伝導体または冷却体として用いることができるので、少なくとも1つの蛍光体部材も同じ効果で冷却することができる。」と記載されているところ、「ライトガイド部材」と「蛍光体部材」とが「モノリシックに結合されている波長変換部材」であることを前提とする、引用発明における「ライトガイド部材」として、「蛍光体部材」の具体的材料についての手がかりなしに、当業者が引用文献2に記載された「サファイア」を採用する動機付けはない。
さらに、引用文献1の【0039】には、「ライトガイド部材と少なくとも1つの蛍光体部材がサイアロンとして形成されているシステムに限定されるものではない。つまりライトガイド部材だけがサイクロンから成り、少なくとも1つの蛍光体部材が窒化物ベースの他のセラミックから成るようにしてもよい。」と記載され、「ライトガイド部材」と「蛍光体部材」との材料が異なっていることも記載されているものの、「この場合、窒化物ベースのセラミックにおける格子不整合はむしろ少ない、ということが利用される。」とも記載され、「ライトガイド部材」と「蛍光体部材」との格子不整合が少ないことを条件とするところ、「サファイア」と格子不整合が少ないモノリシックな結合が可能な「蛍光体部材」の具体的な材料が引用文献1には開示されていない。
したがって、当業者といえども、引用発明の「ライトガイド部材」として、引用文献2に記載された「サファイア」を採用して、相違点1に係る本願発明の構成に容易に想到することができるとはいえない。

イ 以上アのとおりであるから、上記相違点2について判断するまでもなく、本願発明は、当業者が引用発明1及び引用文献2に記載された事項に基づいて容易に発明をすることができたものであるとはいえない。

ウ さらに、原査定の拒絶の理由で引用文献3として引用され、本件出願前に日本国内又は外国において、頒布された刊行物である特開2016-27613号公報(以下「引用文献3」という。)にも、上記相違点1に係る本願発明の構成は記載されていない。

(4)請求項2?5に係る発明について
本件出願の請求項2?5に係る発明は、いずれも、本願発明に対してさらに他の発明特定事項を付加した発明であるから、本願発明における全ての発明特定事項を具備するものである。
そうしてみると、前記(3)で述べたのと同じ理由により、本件出願の請求項2?5に係る発明も、引用文献1に記載された発明及び引用文献2?3に記載された事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるとはいえない。

(5)請求項6に係る発明について
本件出願の請求項6に係る発明(以下「本願発明6」)は、前記「第1」「3」に記載したとおり、波長変換部材の製造方法に関する発明であって、本願発明と同じ、「サファイヤからな」る「透過材」、「前記透過材は、前記蛍光体層よりも熱伝導率が高く」及び「前記蛍光体層は、前記透過材に化学結合で接合し」という発明特定事項を具備してなる発明である。
そうしてみると、前記(3)で述べたのと同様な理由により、本件出願の請求項6に係る発明も、引用文献1に記載された発明及び引用文献2?3に記載された事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるとはいえない。

第3 原査定について
理由2(特許法第29条第2項)について
本件出願の請求項1?6に係る発明が、引用発明及び引用文献2?3に記載された事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものとはいえないことは、上記「第2」「2」「(3)」?「(5)」で述べたとおりである。
よって、原査定における理由2は、維持できない。

第4 むすび
以上のとおり、本件出願の請求項1?6に係る発明は、引用文献1に記載された発明及び引用文献2?3に記載された事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。
したがって、原査定の理由によっては、本件出願を拒絶することはできない。
また、他に本件出願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。

 
審決日 2021-01-28 
出願番号 特願2016-66606(P2016-66606)
審決分類 P 1 8・ 121- WY (G02B)
最終処分 成立  
前審関与審査官 藤岡 善行  
特許庁審判長 里村 利光
特許庁審判官 神尾 寧
井口 猶二
発明の名称 波長変換部材、その製造方法および発光装置  
代理人 福地 武雄  

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