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審決分類 審判 査定不服 特17 条の2 、4 項補正目的 特許、登録しない。 G01F
管理番号 1372635
審判番号 不服2020-12233  
総通号数 257 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2021-05-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2020-09-01 
確定日 2021-03-31 
事件の表示 特願2017-544660「レベルセンダ」拒絶査定不服審判事件〔平成28年 8月25日国際公開、WO2016/133952、平成30年 3月 1日国内公表、特表2018-506043〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 手続の経緯
本願は、2016年(平成28年)2月17日(パリ条約による優先権主張外国庁受理2015年2月18日、米国;2015年7月1日、米国)を国際出願日とする出願であって、その手続の経緯の概要は次のとおりである。

令和元年10月 1日付け:拒絶理由通知書
令和2年 1月 8日 :意見書、手続補正書の提出
令和2年 1月16日付け:拒絶理由通知書(最後)
令和2年 3月 4日 :意見書の提出
令和2年 5月25日付け:拒絶査定(同年6月2日送達)
令和2年 9月 1日 :審判請求書の提出


第2 本願発明
本願の請求項1から17に係る発明は、令和2年1月8日にされた手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1から17に記載された事項により特定されるとおりのものであるところ、請求項1から17の記載は次のとおりである。以下、当該特許請求の範囲の各請求項に係る発明を、各請求項の番号に従って「本願発明1」などという。
「【請求項1】
タンクのためのレベルセンダであって、
該レベルセンダは、
中心軸を備える非接触センサを含むセンサ装置と、
磁石が前記中心軸の回りを軸回転するように構成されるように、前記中心軸と整列した長手方向軸を有する前記磁石を含む、被駆動部材であって、前記センサ装置は該被駆動部材の軸回転位置に基づいてタンク内の液体のレベルを判定するように構成された、被駆動部材と、を備え、
前記レベルセンダは、さらに、駆動部材、スイベル、及びフロートを含むフロートアセンブリを備え、前記駆動部材は、前記中心軸の回りに被駆動部材を軸回転させるように構成され、かつ、前記駆動部材は、一端が前記磁石に直接結合され、他端がスイベルに結合され、
前記フロートは、軸方向に延びる駆動通路を有する本体を備えており、前記本体は、中心軸と整列した長手方向軸に沿って上下に移動して前記駆動部材を回転させ、
前記センサ装置を担持するキャリアが、前記タンクの外側に別個に取り付けられており、かつ、前記被駆動部材は前記フロートアセンブリとともに前記タンクの内側に備えられ、前記被駆動部材が前記センサ装置の近傍に配置されるように、前記被駆動部材は前記キャリアと整列されている、レベルセンダ。
【請求項2】
前記非接触センサは、非接触ポテンショメータである、請求項1に記載のレベルセンダ。
【請求項3】
前記スイベルは、前記タンクの内面に固定されており、前記駆動部材の回転を許容するように構成された、請求項1に記載のレベルセンダ。
【請求項4】
前記被駆動部材は、径方向磁石であり、前記径方向磁石の軸方向端部は、前記非接触センサに向き合う、請求項1に記載のレベルセンダ。
【請求項5】
前記径方向磁石の軸方向端部は、前記非接触センサに向き合うN極面とS極面とを備え、前記径方向磁石は、前記中心軸が該径方向磁石のN極面とS極面との間を通るように配置されている、請求項4に記載のレベルセンダ。
【請求項6】
前記フロートアセンブリは、さらに、前記中心軸に平行なガイドまたはガイドロッドを1つ又は複数備えており、前記フロートの前記本体は、さらに、前記中心軸に平行な少なくとも1つの軸方向に延びるガイド通路を含む、請求項1に記載のレベルセンダ。
【請求項7】
前記被駆動部材は、前記センサ装置の所定の近傍に軸方向に配置された、請求項1に記載のレベルセンダ。
【請求項8】
前記駆動部材は、1回の完全回転によってねじられた長手方向に延びるストリップを有するらせん状の装置である、請求項1に記載のレベルセンダ。
【請求項9】
前記らせん状の装置は、前記フロートの前記本体の軸方向に延びる駆動通路を通り抜ける、請求項8に記載のレベルセンダ。
【請求項10】
タンク内の液体のレベルを判定するための方法であって、
前記方法は、被駆動部材を軸回転させることを含み、
前記被駆動部材は、前記タンク内の液体と連通するフロートアセンブリを介して磁石を含み、前記フロートアセンブリは、駆動部材、スイベル、及び、フロートを含み、
前記駆動部材は、一端が前記磁石に直接結合され、他端がスイベルに結合され、
前記磁石は、該磁石が回転する長手方向軸を備え、
前記磁石と前記駆動部材の一端とが、前記長手方向軸の回りをともに回転し、
前記方法は、さらに、中心軸を備える非接触センサを含むセンサ装置を用いて、前記タンク内の液体のレベルに関連した前記被駆動部材の軸回転位置を判定することと、を含み、
前記フロートは、軸方向に延びる駆動通路を有する本体を備えており、前記本体は、前記中心軸と整列した長手方向軸に沿って上下に移動して前記駆動部材を回転させ、
前記センサ装置を担持するキャリアが、前記タンクの外側に別個に取り付けられており、かつ、前記被駆動部材は前記フロートアセンブリとともに前記タンクの内側に備えられ、前記被駆動部材が前記センサ装置の近傍に配置されるように、前記被駆動部材は前記キャリアと整列されている、方法。
【請求項11】
前記非接触センサは、非接触ポテンショメータである、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記磁石は、径方向磁石である、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記径方向磁石の軸方向端部は、前記非接触センサに向き合う、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記径方向磁石の軸方向端部は、前記非接触センサに向き合うN極面とS極面とを備える、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記径方向磁石は前記中心軸の回りを回転し、かつ、前記径方向磁石は、前記中心軸が該径方向磁石のN極面とS極面との間を通るように配置されている、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記スイベルは、前記タンクの内面に固定されており、前記駆動部材の回転を許容するように構成された、請求項10に記載の方法。
【請求項17】
前記フロートアセンブリは、さらに、前記中心軸に平行なガイドまたはガイドロッドを1つ又は複数備えており、前記フロートの前記本体は、さらに、前記中心軸に平行な少なくとも1つの軸方向に延びるガイド通路を含む、請求項10に記載の方法。」


第3 原査定の拒絶の理由
原査定の理由は、次のとおりである。
令和2年1月8日付け手続補正書でした補正は、その補正後の下記の請求項に係る発明が下記の点で、その補正前に受けた拒絶理由通知において特許をすることができないものか否かについての判断が示された発明と、特許法37条の発明の単一性の要件を満たす一群の発明に該当するものではないから、同法17条の2第4項に規定する要件を満たしていない。



令和元年10月1日付け拒絶理由通知時点において、特別な技術的特徴は発見されなかったので、それまでに特別な技術的特徴の有無を判断した、補正前の請求項1-15に係る発明を、審査対象とした。
補正後の請求項1-17に係る発明は、補正前の請求項1に係る発明の発明特定事項を全て含む同一カテゴリーの発明ではない。そして、補正後の請求項1-17に係る発明は、審査対象とされた発明(補正前の請求項1-15)を審査した結果、実質的に追加的な先行技術調査や判断を必要とすることなく審査を行うことが可能である発明ではなく、当該発明とまとめて審査を行うことが効率的であるといえる他の事情もない。
したがって、補正後の請求項1-17に係る発明は、特許法17条の2第4項以外の要件についての審査対象としない。

[1]補正前の請求項1-15に係る発明を審査対象とした理由
令和元年10月1日付け拒絶理由通知の時点において、特許・実用新案審査基準の第II部第3章の「4.審査対象の具体的な決定手順」に従って、以下に示すように、補正前の請求項1-15に係る発明を審査対象とした。
1.特別な技術的特徴に基づく審査対象の決定
請求項1-3に係る発明は、特許請求の範囲の最初に記載された発明(請求項1に係る発明)に従属する最初の直列的従属系列の発明であるが、請求項1-3に係る発明は、引用文献1(特開平08-094413号公報)又は引用文献2(特表2012-532332号公報)により新規性が欠如しており、特別な技術的特徴を有しない。したがって、それまでに特別な技術的特徴の有無を判断した請求項1-3に係る発明を審査対象とした。
(特許・実用新案審査基準の第II部第3章の「4.審査対象の具体的な決定手順」の4.1(4)(i)に該当する発明。)

2.審査の効率性に基づく審査対象の決定
(1)請求項4-8に係る発明は、特許請求の範囲の最初に記載された発明(請求項1に係る発明)の発明特定事項を全て含む同一カテゴリーの請求項に係る発明であるから、審査対象とした発明(請求項1-3に係る発明)とまとめて審査をすることが効率的である発明として、審査対象に加えた。
(特許・実用新案審査基準の第II部第3章の「4.審査対象の具体的な決定手順」の4.2(1)に該当する発明。)
(2)請求項9-15に係る発明は、審査対象とした発明(請求項1-8に係る発明)について審査をした結果、追加的な先行技術調査及び判断を必要とすることなく、審査が実質的に終了している発明であるから、審査対象とした発明(請求項1-8に係る発明)とまとめて審査をすることが効率的である発明として、審査対象に加えた。
(特許・実用新案審査基準の第II部第3章の「4.審査対象の具体的な決定手順」の4.2(2)に該当する発明。)

[2]補正後の請求項1-17に係る発明を審査対象としない理由
令和2年1月16日付け拒絶理由通知の時点において、特許・実用新案審査基準の第IV部第3章の「3.発明の特別な技術的特徴を変更する補正か否かの具体的な判断手順」、第II部第3章の「4.審査対象の具体的な決定手順」に従って、以下に示すように、令和2年1月8日付け手続補正による補正後の請求項1-17に係る発明を審査対象としないと判断した。
1.特別な技術的特徴に基づく審査対象の決定
まず、補正後の請求項1-17に係る発明が、補正前の請求項1-15に係る発明の後に続けて記載されていたと仮定する。
補正前の請求項1に係る発明は、「フロートアーム」という発明特定事項を含んでいる。一方、補正後の請求項1-17に係る発明は、「フロートアーム」という発明特定事項を含んでおらず、代わりに「駆動部材、スイベル」という発明特定事項を含んでいる。当該技術分野における技術常識を考慮すれば、「フロートアーム」とは通常、本願の図1-11,17に示されるフロートアーム100のような構造のものを指すのであって、本願の図12-16に示される駆動部材126およびスイベル128のようなものは、「フロートアーム」とはいわない。そうすると、補正後の請求項1-17に係る発明の「駆動部材、スイベル」という発明特定事項は、補正前の請求項1に係る発明の「フロートアーム」という発明特定事項と同一であるとも、「フロートアーム」という発明特定事項を下位概念化したものであるともいえない。
したがって、補正後の請求項1-17に係る発明は、特許請求の範囲の最初に記載された発明(補正前の請求項1に係る発明)に従属する最初の直列的従属系列の発明ではないから、特許・実用新案審査基準の第II部第3章の「4.審査対象の具体的な決定手順」の4.1(4)(i)に該当する発明ではない。

2.審査の効率性に基づく審査対象の決定
(1)上述したように、補正前の請求項1に係る発明は「フロートアーム」という発明特定事項を含んでいるのに対して、補正後の請求項1-17に係る発明は「フロートアーム」という発明特定事項を含んでおらず、かつ、補正後の請求項1-17に係る発明の「駆動部材、スイベル」という発明特定事項は、補正前の請求項1に係る発明の「フロートアーム」という発明特定事項を下位概念化したものであるともいえない。
したがって、補正後の請求項1-17に係る発明は、特許請求の範囲の最初に記載された発明(補正前の請求項1に係る発明)の発明特定事項を全て含む同一カテゴリーの請求項に係る発明ではないから、特許・実用新案審査基準の第II部第3章の「4.審査対象の具体的な決定手順」の4.2(1)に該当する発明ではない。
(2)補正前の請求項1-15に係る発明の属する国際特許分類及び先行技術文献調査をすべき主たる国際特許分類はG01F23/38であり、補正前の請求項1-15に係る発明を審査するにあたって審査官はG01F23/38の範囲の先行技術文献調査を行った。一方、補正後の請求項1-17に係る発明の属する国際特許分類及び先行技術文献調査をすべき主たる国際特許分類はG01F23/54であり、補正後の請求項1-17に係る発明を審査するにあたってはG01F23/54の範囲の先行技術文献調査を新たに追加して行うことは必要不可欠である。
したがって、補正後の請求項1-17に係る発明は、審査対象とした発明(補正前の請求項1-15に係る発明)について審査をした結果、実質的に追加的な先行技術調査及び判断を必要とすることなく審査をすることが可能である発明ではないから、特許・実用新案審査基準の第II部第3章の「4.審査対象の具体的な決定手順」の4.2(2)に該当する発明ではない。

[3]出願人の意見書における主張について
出願人は、令和2年3月4日付け意見書において、補正後の請求項1-17は、補正前の請求項9を限定したものであるから、審査対象とならない発明には該当しない旨主張している。
しかしながら、特許・実用新案審査基準の第IV部第3章の「3.発明の特別な技術的特徴を変更する補正か否かの具体的な判断手順」、第II部第3章の「4.審査対象の具体的な決定手順」に従えば、審査対象となるか否かは、特許請求の範囲の最初に記載された発明(補正前の請求項1に係る発明)との関係で判断されるのであって、「補正後の請求項1-17は、補正前の請求項9を限定したものである」という出願人の主張は、補正後の請求項1-17に係る発明を審査対象とする根拠にはならないから、出願人の上記主張を採用することはできない。なお、補正前の請求項9に係る発明は「フロートアーム」という発明特定事項を含んでいるのに対して、補正後の請求項1-17に係る発明は「フロートアーム」という発明特定事項を含んでおらず、かつ、補正後の請求項1-17に係る発明の「駆動部材、スイベル」という発明特定事項は、補正前の請求項9に係る発明の「フロートアーム」という発明特定事項を下位概念化したものであるともいえないから、補正後の請求項1-17は、補正前の請求項9を限定したものであるとはいえず、出願人の「補正後の請求項1-17は、補正前の請求項9を限定したものである」という主張自体、妥当性を欠いている。

[4]むすび
以上のとおりであるから、令和2年1月8日付け手続補正書でした補正は、その補正後の請求項1-17に係る発明が、その補正前に受けた拒絶理由通知書において特許を受けることができないものか否かについての判断が示された発明(補正前の請求項1-15に係る発明)と、特許法37条の発明の単一性の要件を満たす一群の発明に該当するものではないから、同法17条の2第4項に規定する要件を満たしていない。

<引用文献一覧>
引用文献1 特開平08-094413号公報
引用文献2 特表2012-532332号公報


第4 出願当初の特許請求の範囲の各請求項に係る発明
令和2年1月8日の手続補正により補正される前の特許請求の範囲の請求項1から請求項15の記載は、次のとおりである。以下、令和2年1月8日の手続補正により補正される前(以下、単に「補正前」という。)の特許請求の範囲の各請求項に係る発明を、各請求項の番号に従って「補正前発明1」などという。
「【請求項1】
タンクのためのレベルセンダであって、
該レベルセンダは、
センサ装置と、
フロートアセンブリに関連した被駆動部材であって、前記センサ装置は該被駆動部材の角度位置に基づいてタンク内の液体のレベルを判定するように構成された被駆動部材と、
第1の端部においてフロートに結合され、第2の端部において被駆動部材に結合されたフロートアームと
を備えたレベルセンダ。
【請求項2】
前記センサ装置は、非接触センサである、請求項1に記載のレベルセンダ。
【請求項3】
前記非接触センサは、非接触ポテンショメータである、請求項2に記載のレベルセンダ。
【請求項4】
前記被駆動部材は、磁石である、請求項2に記載のレベルセンダ。
【請求項5】
前記被駆動部材の軸方向端部は、前記非接触センサに対向する、請求項2に記載のレベルセンダ。
【請求項6】
前記被駆動部材は、前記センサ装置の所定の近接範囲内で、軸方向に配置されている、請求項1に記載のレベルセンダ。
【請求項7】
タンク壁の少なくとも1部が、前記センサ装置と前記被駆動部材の間に設置された、請求項1に記載のレベルセンダ。
【請求項8】
前記フロートアームの前記第2の端部が、前記被駆動部材に直接結合された、請求項1に記載のレベルセンダ。
【請求項9】
タンクのためのレベルセンダであって、
該レベルセンダは、
センサ装置と、
軸回転するよう構成された被駆動部材であって、前記センサ装置は該被駆動部材の軸回りの回転位置に基づいてタンク内の流体のレベルを判定するように構成された被駆動部材と、
前記被駆動部材を担持し、軸回転させるように構成されたフロートアセンブリであって、前記被駆動部材に直接結合されたフロートアームを備えたフロートアセンブリと
を備えたレベルセンダ。
【請求項10】
前記センサ装置は、非接触センサである、請求項9に記載のレベルセンダ。
【請求項11】
前記非接触センサは、非接触ポテンショメータである、請求項10に記載のレベルセンダ。
【請求項12】
前記非接触センサは、径方向磁石である、請求項10に記載のレベルセンダ。
【請求項13】
前記径方向磁石の軸方向端部は、前記非接触センサに向き合う、請求項12に記載のレベルセンダ。
【請求項14】 前記フロートアセンブリは、さらに、第1の端部においてフロートに結合された前記フロートアームを備え、前記径方向磁石の対向する軸方向端部は、前記フロートアームの第2の端部に結合された、請求項13に記載のレベルセンダ。
【請求項15】
前記被駆動部材は、前記センサ装置の所定の近傍に軸方向に配置された、請求項9に記載のレベルセンダ。」


第5 補正前発明1から補正前発明3の新規性の欠如について
令和2年1月8日付け手続補正書でした補正が特許法17条の2第4項に規定する要件を満たしているか否かの判断に際して、補正前発明1から補正前発明3が新規性を欠如しているか否かの判断が必要となることから、以下、この点について検討する。
1 引用文献1に記載された発明からみた補正前発明1等の新規性
(1)引用文献1に記載された事項
引用文献1(特開平08-094413号公報)には、以下の事項が記載されている。なお、下線は当審による。
ア 「【特許請求の範囲】
【請求項1】 液面に浮かぶフロートの上下動によって回動する永久磁石と、該永久磁石の回動によって電気的抵抗値が変化する磁気センサーと、該磁気センサーと電気的に接続されたメーターとを少なくとも有してなることを特徴とする液面レベル測定装置。
【請求項2】 磁気センサーが磁気感応素子であって、永久磁石とは電気的に絶縁されていることを特徴とする請求項1に記載の液面レベル測定装置。
【請求項3】 磁気センサーとメーターとの間に増幅手段が介在されていることを特徴とする請求項1または2に記載の液面レベル測定装置。」

イ 「【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、貯水槽やガソリンタンクその他一般の貯液層の中に貯留した各種液体の液面レベルを測定する液面レベル測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ガソリンタンク等の貯液槽の液面レベルを測定する液面レベル測定装置は、図7乃至図8に示すように、貯液体1の液面に浮かぶフロート2に回動腕3の先端部が連結され、該回動腕3の後端部が測定装置の框体部4に回動自在に支承されている。
【0003】そして、前記回動腕3の後端部に一体的に形成され、所定の角度に配設されて該回動腕3と同軸で回動する導電性接触片5と、該接触片5に常に摺接するように配設され接触片5との接触位置の偏倚で電気的抵抗値が変化する可変抵抗器6と、該可変抵抗器6に電気的に接続されたメーター7と、装置に電源を供給する電源部8とから、液面レベル測定装置9が構成されているものが知られている。
【0004】前記液面レベル測定装置9によれば、貯液体1の貯水量が変化すると、前記フロート2の高さが変わり前記回転腕3及び接触片5がある角度で回転する。
【0005】前記接触片5が回転することで可変抵抗器6との接点位置が図1で上下方向に移動し、可変抵抗器6の抵抗値が変わるので電流値が変化し、メーター7の針が前記電流値による磁界の強さに応じて振れて、液面のレベルが判るものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記液面レベル測定装置9は、可変抵抗器6を使用するので常に電気を前記框体部4へ供給する必要があり、前記貯液体1が導電性の、例えば、水である場合には使用することが出来なかった。また、前記接触片5との接触が機械的になされるので接触不良が生じるおそれもある。このように、従来の液面レベル測定装置においては、導電性の貯液体に使用することが出来ないことと、前記接触片における接触動作の確実性において解決すべき課題を有していた。
【0007】本発明は、上記の課題に鑑みてなされたもので、導電性の有無に関わらず測定することができるばかりでなく、従来よりも更に耐引火性が向上したものであって、液面レベルに応じて確実にメーターが追従する液面レベル測定装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の上記課題を解決し上記目的を達成するための要旨は、液面に浮かぶフロートの上下動によって回動する永久磁石と、該永久磁石の回動によって電気的抵抗値が変化する磁気センサーと、該磁気センサーと電気的に接続されたメーターとを少なくとも有してなる液面レベル測定装置である。
【0009】そして、前記磁気センサーが磁気感応素子であって、永久磁石とは電気的に絶縁されていること;更に、前記磁気センサーとメーターとの間に増幅手段が介在されていることである。
【0010】
【作用】本発明の液面レベル測定装置によれば、液面のレベル変化が永久磁石とこれと電気的に絶縁された磁気センサーによって角度変化として把握され、メーターに反映されることになり、液面の小さな変化も精度良く検出され、更に、電気的な接点が無くなって絶縁されているので導電性の貯液体にもレベルメーターとして使用できるとともに、火花が飛散するおそれがなく引火する危険が全くない。」

ウ 「【0011】
【実施例】次に、本発明に係る一実施例について図面を参照して詳細に説明する。なお、従来例に対応する部分には同一符号を付けて説明する。
【0012】本発明に係る液面レベル測定装置10は、図1乃至図3に示すように、例えば水やガソリン等の貯液体1の液面に浮かぶフロート2と、該フロート2に先端部が連結された回動腕3と、該回動腕3の後端部に一体に形成され回動自在に支承する回転軸11と、該回転軸11を軸止する框体部4aと、前記回転軸11と同軸にして回動腕3の後端部に一側面側を露出して埋設された永久磁石12と、該永久磁石12の回転軸と同軸上で対向配置にされた磁気感応素子としての磁気抵抗素子13と、該磁気抵抗素子13に電気的に接続されたオペアンプ14と、該オペアンプ14に電気的に接続されたメーター7と、電源8とから構成されている。
【0013】前記永久磁石12は、金属製若しくは合成樹脂製の回動腕3とともに同じ角度で同方向に回転するようになされていて、更に、前記磁気抵抗素子13とは框体部4の側壁4bで仕切られて電気的に絶縁されている。即ち、磁気抵抗素子13は、図2に示すように、液面レベル測定装置10における前記框体部4の側壁4bで仕切られて、言い換えれば、貯液体1のある貯液槽の内側でなくて貯液槽の外側に配設することが出来るものである。これは、導電性の貯液体や引火性の強い貯液体に対しては重要な利点となる。
【0014】次に、前記磁気感応素子としての磁気抵抗素子13について、図4乃至図6を参照して説明する。永久磁石12と近接して対向配置にされた磁気抵抗素子13との間において、図5に示すように、永久磁石12をある方向に回転させると、永久磁石12の磁束Hの向きが変化して、ホイーストンブリッジ回路を構成する各抵抗素子RA,RB,…の抵抗値が変化する。
【0015】即ち、図4(イ)、(ロ)に示すように、磁束Hが矢印の方向に角度θだけ回転すると、抵抗素子RA,RCの抵抗が減少し、抵抗素子RB,RDの抵抗が増大する。
【0016】これによって電流値が変化しそれをオペアンプ14で増幅してメーター7の針を振らせるものである。なお、図6に示すように、前記永久磁石12の基準位置からの回転角度と出力電圧との関係から、リニアな特性曲線となっているある範囲、例えば、角度-20゜?+20゜の範囲で、高精度に液面レベルの測定を行うようにするものである。また、磁気感応素子としてホール素子を使用するようにしても良いものである。
【0017】以上のようにして形成される液面レベル測定装置10により、貯液槽の貯液体(例えば、水、ガソリン,重油,軽油,灯油その他の石油製品等)1の貯蔵量の増減及び液面レベルが、永久磁石12と磁気抵抗素子13によりメーター7に示されるようになるものである。
【0018】しかも、前記永久磁石12に対して、前記磁気抵抗素子13及びオペアンプ14等の電気・電子部品は、合成樹脂等の絶縁体で形成した框体部4の側壁4a,4b等によって適宜間隙を有して絶縁されて非接触・無接点構造となっているので、従来のような接触片の繰り返し動作による接触不良等の不都合が生ぜず火花が飛散して引火する危険が全くないないばかりでなく、貯液体が導電性の水であってもレベルメーターとして使用することができるようになったものである。
【0019】よって、本発明の液面レベル測定装置10は、貯液体1として水やガソリン等である貯液槽における液面レベルの測定に最適なものである。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る液面レベル測定装置は、液面に浮かぶフロートの上下動によって回動する永久磁石と、該永久磁石の回動によって電気的抵抗値が変化する磁気センサーと、該磁気センサーと電気的に接続されたメーターとを少なくとも有してなるので、液面レベルを磁気を介して非接触・無接点で検出できるようになり、非導電性の貯液体は勿論のこと水等の導電性の貯液体に対してもレベルメーターとして使用することが出来るようになって汎用性が広がると言う優れた効果を奏する。
【0021】また、前記磁気センサーが磁気感応素子であって、永久磁石とは電気的に絶縁されていること;更に、磁気センサーとメーターとの間に増幅手段が介在されていることにより、導電性の貯液体にも適した液面レベル測定装置となるばかりでなく、引火性の強い貯液体の貯水側でなく貯液槽の外側に磁気センサー等を配設する構造にできるので、従来の液面レベル測定装置以上に引火の危険性がない極めて安全な測定装置となり、更に、液面レベルの変化が増幅手段で精度良く把握され高精度な測定装置となると言う優れた効果を奏する。」

エ 引用文献1には、【図1】から【図6】として、次のものが記載されている。
「【図1】


「【図2】


「【図3】



「【図4】


「【図5】


「【図6】



(2)引用文献1に記載された発明の認定
前記(1)に記載された事項を総合すると、引用文献1には次の発明(以下「引用発明1」という。)が記載されていると認められる。
<引用発明1>
「 液面に浮かぶフロート2の上下動によって回動する永久磁石12と、該永久磁石の回動によって電気的抵抗値が変化する磁気抵抗素子13と、該磁気抵抗素子13と電気的に接続されたメーター7とを少なくとも有してなる(【請求項1】、【0012】)、
貯液層の中に貯留した各種液体の液面レベルを測定する液面レベル測定装置であって(【0001】)、
該フロート2に先端部が連結された回動腕3と、
該回動腕3の後端部に一体に形成され回動自在に支承する回転軸11と、
該回転軸11を軸止する框体部4aと、
前記回転軸11と同軸にして回動腕3の後端部に一側面側を露出して埋設された永久磁石12と、
該永久磁石12の回転軸と同軸上で対向配置にされた磁気感応素子としての磁気抵抗素子13と、
該磁気抵抗素子13に電気的に接続されたオペアンプ14と、
該オペアンプ14に電気的に接続されたメーター7と、
電源8
を有しているものであって、(【0012】)、
前記永久磁石12の基準位置からの回転角度と出力電圧との関係から、液面レベルの測定を行うものであり(【0016】)、
貯液槽の貯液体の貯蔵量の増減及び液面レベルが、永久磁石12と磁気抵抗素子13によりメーター7に示されるようになるものであり(【0017】)、
前記永久磁石12に対して、前記磁気抵抗素子13及びオペアンプ14等の電気・電子部品は、合成樹脂等の絶縁体で形成した框体部4の側壁4a,4b等によって適宜間隙を有して絶縁されて非接触・無接点構造となっている(【0018】)、
液面レベル測定装置。」

(3)引用発明1と対比した補正前発明1等の新規性について
ア 引用発明1と対比した補正前発明1の新規性について
(ア)引用発明1における「貯液層」は、補正前発明1における「タンク」に相当する。
補正前発明1を特定する事項である「レベルセンダ」という用語に関して、本願の明細書の段落【0003】には「レベルセンダは、燃料タンク内の燃料のレベルを示す信号を監視し供給するのに用いることができる。」と記載されている。この記載も参酌すると、引用発明1は「貯液層の中に貯留した各種液体の液面レベルを測定する液面レベル測定装置」であって、「貯液槽の貯液体1の貯蔵量の増減及び液面レベルが、永久磁石12と磁気抵抗素子13によりメーター7に示されるようになるものであり」、液面レベルの検出信号が磁気抵抗素子13からメーター7に伝送されているから「レベルセンダ」であるということができる。したがって、補正前発明1と引用発明1は「タンクのためのレベルセンダ」の点で一致する。

(イ)引用発明1における「磁気抵抗素子13」は、補正前発明1における「センサ装置」に相当する。したがって、補正前発明1と引用発明1は「センサ装置」を備える点で一致する。

(ウ)引用発明1における「液面に浮かぶフロート2」は、補正前発明1における「フロート」に相当し、引用発明1における「液面に浮かぶフロート2」と「フロート2に先端部が連結された回動腕3」は、補正前発明1における「フロートアセンブリ」に相当する。したがって、引用発明1の「液面に浮かぶフロート2の上下動によって回動する永久磁石12」は、補正前発明1の「フロートアセンブリに関連した被駆動部材」に相当する。そして、引用発明1の「磁気抵抗素子13」は、「永久磁石の回動によって電気的抵抗値が変化する」ものであり、「永久磁石12の基準位置からの回転角度と出力電圧との関係から、液面レベルの測定を行うもの」であるから、引用発明1と補正前発明1は、「センサ装置は被駆動部材の角度位置に基づいてタンク内の液体のレベルを判定するように構成された被駆動部材」を備える点で共通する。
以上より、補正前発明1と引用発明1は、「フロートアセンブリに関連した被駆動部材であって、前記センサ装置は該被駆動部材の角度位置に基づいてタンク内の液体のレベルを判定するように構成された被駆動部材」を備える点で一致する。

(エ)引用発明1における「回動腕3」は、補正前発明1における「フロートアーム」に相当し、引用発明1における「フロート2に先端部が連結された回動腕3」は、「第1の端部においてフロートに結合され」た「フロートアーム」に相当する。
引用発明1においては、「回転軸11」は「回動腕3の後端部に一体に形成され回動自在に支承」し、「永久磁石12」は「回転軸11と同軸にして回動腕3の後端部に一側面側を露出して埋設され」ているから、「回動腕3」はその後端部において「永久磁石12」に結合されているということができる。したがって、補正前発明1と引用発明1は「第2の端部において被駆動部材に結合されたフロートアーム」を備える点で共通する。
以上より、補正前発明1と引用発明1は、「第1の端部においてフロートに結合され、第2の端部において被駆動部材に結合されたフロートアーム」を備える点で一致している。

(オ)前記(ア)から(エ)を総合すると、補正前発明1と引用発明1は次の点で一致し、相違点はないから、補正前発明1に新規性は認められない。
<補正前発明1と引用発明1の一致点>
「 タンクのためのレベルセンダであって、
該レベルセンダは、
センサ装置と、
フロートアセンブリに関連した被駆動部材であって、前記センサ装置は該被駆動部材の角度位置に基づいてタンク内の液体のレベルを判定するように構成された被駆動部材と、
第1の端部においてフロートに結合され、第2の端部において被駆動部材に結合されたフロートアームと
を備えたレベルセンダ。」

イ 引用発明1と対比した補正前発明2の新規性について
引用発明1おいては、「前記永久磁石12に対して、前記磁気抵抗素子13及びオペアンプ14等の電気・電子部品は、合成樹脂等の絶縁体で形成した框体部4の側壁4a,4b等によって適宜間隙を有して絶縁されて非接触・無接点構造となっている」から、「電気的抵抗値が変化する磁気抵抗素子13」は、非接触センサであるということができる。
したがって、補正前発明2と引用発明1は、補正前発明1と引用発明1の一致点に加えて、「前記センサ装置は、非接触センサである」点で一致し、相違点がない。よって、補正前発明2に新規性は認められない。

ウ 引用発明1と対比した補正前発明3の新規性について
引用発明1の「磁気抵抗素子13」は、「永久磁石の回動によって電気的抵抗値が変化する」であるから、ポテンショメータであるということができる(「ポテンショメータ potentiometer しゅう動子の位置を、電圧信号又は抵抗値信号に変換する機器。」(日本規格協会「JIS工業用語大辞典【第5版】」(日本規格協会、2001年3月30日))。上記イで検討した点(引用発明1における「磁気抵抗素子13」も「非接触センサ」である点)も踏まえると、補正前発明3と引用発明1は、補正前発明2と引用発明1の一致点に加えて、「前記非接触センサは、非接触ポテンショメータである」点で一致し、相違点がない。したがって、補正前発明3に新規性は認められない。

2 引用文献2に記載された発明からみた補正前発明1等の新規性
(1)引用文献2に記載された事項
引用文献2(特表2012-532332号公報)には、次の事項が記載されている。なお、下線は当審による。
(ア)「【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本公開は、一般的には、流体タンクと、流体タンク内の流体レベルを監視する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
車両用燃料タンクは、典型的には、燃料レベル送信装置とも呼ばれることがある、燃料タンク内の燃料レベルを監視する装置を備える。この燃料レベル送信装置は、燃料ポンプを含むモジュールの一部として、その後閉じられてシールされなければならないタンク内の穴を介して、燃料タンク内に取り付けられることがある。燃料レベル送信装置は、典型的には、浮きと、プリントレジスタカードとの関連で前記浮きによって駆動されるワイパーを備え、浮きの位置、すなわちタンク内の流体のレベルを表示するための可変抵抗信号を提供する。燃料レベル送信装置にアクセスするためには、シールを破壊し、前記穴を介してタンクから組立体全体を取り除かなければならない。たとえ燃料レベル送信装置の一部のみ、例えば前記ワイパーやレジスタカードを修理したり、交換する必要がある場合でも同じことが言える。さらに、燃料レベル送信装置の構成要素がタンク内の燃料や他の液体と接触すると、腐食したり、汚染されたりする可能性もある。」

(イ)「【0007】
図面についてより詳細に説明すると、図1は、燃料システム内の液体燃料の供給を維持するために用いられる燃料タンク等の流体タンク10と、このタンクと共に用いられるセンサ、すなわち流体レベル送信装置12とを示す。このような燃料システムは、例えば、エンジンの内部に燃料を供給する自動車等に用いることができる。流体レベル送信装置12は、タンク10内の流体(燃料)レベルを監視したり、このレベルを表示するための信号を提供するために用いることができる。当然、タンク10と流体レベル送信装置12は、燃料以外の流体や、車両用燃料システム以外の用途に用いることができる。」

(ウ)「【0010】
一実施例において、検出手段24は、フロート32と、フロート32に結合されるフロートアーム34と、フロートアーム34に結合される駆動部材36とを備える。フロート32は、タンク10内に貯留される流体の表面に浮上するために適用された任意の好適な材料で形成することができる。フロートアーム34は、タンク10内の液体に接触するために使用される任意の好適な材料からなる棒である。フロートアーム34は、取付フランジ28又は燃料タンク10によって支持される支持部材31に保持される。フロートアーム34を、支持部材に対してフロートアーム34の回転を許容するような様態で支持部材31に留めることができる。一つの態様として、支持部材31には、外側に延設されるタブ38を設けることができ、フロートアーム34は、スナップフィット式にしたり、下方に配置したり、もしくはタブ38によって保持されるように構成することができる。タブ38を異なる方向に又は異なる角度で配置することで、より確実にフロートアーム34を保持することができると共に、フロートアーム34が予期せずに支持部材31から脱落することを防止することができる。タンク10内の液体の表面レベルの変化に応じたフロート32の移動を許容するため、フロートアーム34を湾曲するように形成することができる。それに応じて、フロート32がタンク10内の液体の表面レベルの変化に応答して上昇したり下降した際、フロートアーム34は、支持部材31に結合されるフロートアーム34の軸線40周りに、支持部材31と相対的に回転する。
【0011】
駆動部材36は、フロートアーム34と共に回転するためにフロートアーム34に結合される。駆動部材36は、検出手段24と信号伝達手段26との間に配置される隔壁42を介して検出可能な力又はその他の出力を提供する。少なくともいくつかの実施例では、隔壁42(以下に説明するように、タンク壁の一部とすることができる)は、最大で全体的な厚さを約5mmに形成することができ、いくつかの実施例において、この隔壁は、全体的な厚さを約2mm以上4mm以下に形成することができる。例えば、流体レベル送信装置がそれを横切って又はそれを通して動作する壁は、ポリアミド又はナイロン6/6、又は、例えばオーステナイト又はステンレス鋼を含むニッケルのような十分な非磁性又は十分な透磁性を有するステンレス鋼のような金属からなる好適なポリマー材料で構成することができる。
【0012】
一実施例として、駆動部材36は、支持部材31又はフロートアーム34によって支持されると共に、フロートアーム34と共に回転可能な少なくとも1つの磁石44を備える。この磁石44を、フロートアーム34に結合されたハウジング46内に受け入れることができ、この磁石44を、フロートアーム34上に成形したり、プレス加工したり、又は他の方法でフロートアームに結合することができる。磁石44は、フロート32の移動によってフロートアーム34と磁石44が回転した際に回転する磁場を提供する。駆動部材36は、ステンレス鋼ハウジング内に支持されたり、硫化フェノール樹脂や硫化ポニフェニレン樹脂(PPS)により外側が被覆された1つ又はそれ以上のレアアース磁石によって組み立てたり、構成することができる。磁石44は、例えば、ネオジム、鉄及びボロン(Nd_(2)Fe_(14)B)で構成することができる。他の例としては、駆動部材36として、マサチューセッツ州、オックスフォードのマグネティックテクノロジー社製のものを商業的に利用することができる。典型的な結合は、アルミニウムハウジングと、2つ以上の磁石とからなると共に、0.2Nmの滑りトルクを有するMTD-0.2ASSYである。このハウジング46及び磁石44は、フロート32の位置又はレベルが変化した際に、フロートアーム34と共に回転する。
【0013】
信号伝達手段26は、隔壁42(例えば、フランジ28)の検出手段24と対向する側に配置することができ、そのため、所望すれば、信号伝達手段26を、タンク10の内部空間16から離れた外側に位置させることができる。図2及び図3に示すように、信号伝達手段26は、被駆動部材50と、信号生成手段52と、信号出力部54とで構成することができる。これらの構成要素を、フランジ28によって支持されるか、少なくとも一部をフランジ28によって形成されるか、又はフランジ28と一体に形成されるハウジング56内に配置することができる。図1に示す一実施例において、フランジ28は、被駆動部材50、信号生成手段52及び信号出力部54を受け入れるためのキャビティ又はレセプタクル60を形成する壁58を備える。カバー62は、レセプタクル60を取り囲むと共に、信号伝達手段の構成要素を保護するため、フランジ28又はその壁58と連結される。
【0014】
被駆動部材50には、磁石64、又は隔壁を介して駆動部材36と交信する磁気的に応答可能な部材を設けることができ、これは、取付フランジ28の一部としてここでは示される。従って、一実施例として、被駆動部材50は、駆動部材36の回転と共に回転する。もちろん、被駆動部材50は、駆動部材36の運動に応答して回転以外の運動を行うように駆動されてもよいし、回転に加えてさらに別の運動を伴うように駆動されてもよい。磁石64を、レセプタクル60内で回転するために支持される本体66によって支持することができる。本体66には、被駆動部材50の回転軸70に対して略々外側に又は放射状に延設されるアーム68を設けることができる。このアーム68は、カード76上の1つ又は2つ以上の抵抗アレイ74と相対的に移動するように適用された1つ又は2つ以上の接点72を備えように構成することがきる。抵抗アレイ74に対する接点72の位置は、回路内において検出される抵抗の機能として、タンク10内の流体レベルの決定を可能にするため、回路内に可変抵抗を提供することができる。この抵抗カード76は、米国特許第7091819 号公報に記載されているような好ましい態様のものであれば、その構成及び設計は問わない。抵抗信号は、アーム68及び接点72の位置を示すように機能し、被駆動部材50の位置を示すように機能し、駆動部材36の位置を示すように機能し、フロート32の位置を示すように機能し、タンク10内の流体レベルの位置を示すように機能する。燃料タンク内の燃料レベルを表示する信号は、カード76(図3参照)に結合された1つ又は2つ以上の有線、無線通信手段又は他の好適に設計された手段からなる出力54によって提供される。
【0015】
上記旋回又は回転するアーム34及び抵抗カードの設計に代えて、被駆動部材は、例えば、ホール効果センサ、磁気抵抗センサ、リードスイッチ式の装置、又は隔壁28の外側に取り付けられた際に、隔壁28に対向する側に配置されたレベルセンサ24に例えば磁気的に連結可能な他の装置を含む他の好適な構成を有するもの、又は設計されたものとすることができる。このように、被駆動部材50は、磁場に応答する必要があるが、必ずしも磁場によって移動するものに限定されない。上述のような公知のタイプのセンサは、磁界の強さ(ひいては、磁石の相対近接性)、磁界の方向又は方向性、及び/又は磁界圧力を検出することができる。
【0016】
駆動及び被駆動部材36、50の磁石44、64の極は、駆動部材36の運動に応答する被駆動部材50の動きを提供するにあたって協働するように配置することができる。言い換えれば、タンク内の流体レベルが変化した際に駆動部材36が回転するような実施例において、磁石44、64は、回転する駆動部材36の磁場がこれに対応する被駆動部材50の動き(例えば回転)を引き起こすように配置される。いくつかの実施例においては、被駆動部材50は磁石64を含まない。その代わり、被駆動部材50に、例えば、駆動部材の磁石44によって提供される磁場の大きさ(又はセンサに対する磁石44の近接性)を検出するセンサを設けることができる。駆動部材の磁石44のセンサに対する近接性は、駆動部材36が回転するよりもむしろ、隔壁及び被駆動部材に向かって移動したり、これらから離れるように移動するような実施例において変更することができる。又は、被駆動部材50は、例えば、駆動部材36が回転する際の磁場の回転を検出することによって決定される磁石44の回転位置に応答可能である。
【0017】
信号伝達手段26をタンク10の外側に離して配置することにより、タンク10の内部空間16内に入らなければならない場合でも、信号伝達手段26にアクセスしたり、この信号伝達手段26を修理したり、交換することができる。これにより、信号伝達手段26の修理や、交換に要する時間やコストを大幅に低減することができる。また、信号伝達手段26を、タンク10内の液体と接触しないように孤立させることができる。これによって、より安価な材料を信号伝達手段26に使用することができ、内燃エンジンに用いられる液体燃料やガソリン等の液体によって引き起こされるような信号伝達手段26の腐食、汚染又はその他の損傷を防止することができる。一態様として、被駆動部材に磁石を設け、駆動部材に、被駆動部材の磁石を引き寄せる強磁性の物質を設けることができる。従って、強磁性駆動部材の運動は、被駆動部材の運動を誘発するか引き起こすこととなる。」

(エ)図1として、下記の図が記載されており、明細書の段落【0012】の記載も参酌すると、「フロートアーム34の一方の端部にフロート32が結合されており、フロートアーム34の他方の端部に磁石44が結合されていること」が見て取れる。
「【図1】



(2)引用文献2に記載された発明の認定
前記(1)に記載された事項を総合すると、引用文献2には次の発明(以下「引用発明2」という。)が記載されていると認められる。
<引用発明2>
「 流体タンク10と共に用いられる流体レベル送信装置12であって、タンク10内の流体(燃料)レベルを監視したり、このレベルを表示するための信号を提供するために用いることができるものであり(【0007】)、
フロート32と、フロート32に結合されるフロートアーム34と、フロートアーム34に結合される磁石44を備え(【0010】、【0012】)、
フロートアーム34の一方の端部にフロート32が結合されており、フロートアーム34の他方の端部に磁石44が結合されてなり(【図1】、(エ))、
磁石44は、フロート32の位置又はレベルが変化した際に、フロートアーム34と共に回転し、フロート32の移動によってフロートアーム34と磁石44が回転した際に回転する磁場を提供するものであり(【0012】)、
信号伝達手段26は、磁気抵抗センサを含み(【0013】、【0015】)、
磁気抵抗センサは、隔壁を介して磁石44と交信する磁気的に応答可能な部材であり(【0014】、【0015】)、磁石44が回転する際の磁場の回転を検出することによって決定される磁石44の回転位置に応答可能であり(【0016】【0012】)、
信号伝達手段26は、タンク10内の液体と接触しないように孤立させてなる(【0017】)、
流体レベル送信装置12。」

(3)引用発明2と対比した補正前発明1等の新規性について
ア 引用発明2と対比した補正前発明1の新規性について
(ア)引用発明2は、「流体タンク10と共に用いられる流体レベル送信装置12であって、タンク10内の流体(燃料)レベルを監視したり、このレベルを表示するための信号を提供するために用いることができるもの」であるから、補正前発明1と引用発明2が「タンクのためのレベルセンダ」の点で一致することは明らかである。

(イ)引用発明2における、「磁気抵抗センサを含」む「信号伝達手段26」は、補正前発明1における「センサ装置」に相当するから、補正前発明1と引用発明2は「センサ装置を備える」点で一致する。

(ウ)引用発明2における「フロート32」は、補正前発明1における「フロート」に相当し、引用発明2における「フロート32」と「フロート32に結合されるフロートアーム34」は、補正前発明1における「フロートアセンブリ」に相当する。引用発明2における「磁石44」は、「フロート32の位置又はレベルが変化した際に、フロートアーム34と共に回転」するから、補正前発明1における「フロートアセンブリに関連した被駆動部材」に相当する。
引用発明2においては、「フロート32の位置又はレベルが変化した際」に、当該「フロート32の移動によって」「磁石44が回転した際に回転する磁場」に対して「磁気抵抗センサ」が「応答可能」であり、「磁石44が回転する際の磁場の回転を検出することによって決定される磁石44の回転位置に応答可能」であるから、「磁気抵抗センサ」は「磁石44」の角度位置に基づいてタンク内の液体のレベルを判定するように構成されているということができる。
したがって、補正前発明1と引用発明2は、「フロートアセンブリに関連した被駆動部材であって、前記センサ装置は該被駆動部材の角度位置に基づいてタンク内の液体のレベルを判定するように構成された被駆動部材」を備える点で一致する。

(エ)引用発明は、「フロートアーム34の一方の端部にフロート32が結合されており、フロートアーム34の他方の端部に磁石44が結合されてなり」という構成を備えているから、補正前発明1と引用発明は「第1の端部においてフロートに結合され、第2の端部において被駆動部材に結合されたフロートアーム」を備えている点で共通することは明らかである。

(オ)前記(ア)から(エ)を総合すると、補正前発明1と引用発明2は次の点で一致し、相違点はないから、補正前発明1に新規性は認められない。
<補正前発明1と引用発明2の一致点>
「 タンクのためのレベルセンダであって、
該レベルセンダは、
センサ装置と、
フロートアセンブリに関連した被駆動部材であって、前記センサ装置は該被駆動部材の角度位置に基づいてタンク内の液体のレベルを判定するように構成された被駆動部材と、
第1の端部においてフロートに結合され、第2の端部において被駆動部材に結合されたフロートアームと
を備えたレベルセンダ。」

イ 引用発明1と対比した補正前発明2の新規性について
引用発明2おいては、「信号伝達手段26は、磁気抵抗センサを含」むところ、「磁気抵抗センサは、隔壁を介して駆動部材36と交信する磁気的に応答可能な部材であり」、「信号伝達手段26は、タンク10内の液体と接触しないように孤立させてなる」から、「磁気抵抗センサ」は、非接触センサであるということができる。
したがって、補正前発明2と引用発明2は、補正前発明1と引用発明2の一致点に加えて、「前記センサ装置は、非接触センサである」点で一致し、相違点がない。よって、補正前発明2に新規性は認められない。

ウ 引用発明1と対比した補正前発明3の新規性について
引用発明2においては、「磁石44は、フロート32の移動によってフロートアーム34と磁石44が回転した際に回転する磁場を提供するものであり」、「磁気抵抗センサは、隔壁を介して駆動部材36と交信する磁気的に応答可能な部材であり、駆動部材36が回転する際の磁場の回転を検出することによって決定される磁石44の回転位置に応答可能であ」るから、ポテンショメータであるということができる(「ポテンショメータ potentiometer しゅう動子の位置を、電圧信号又は抵抗値信号に変換する機器。」(日本規格協会「JIS工業用語大辞典【第5版】」(日本規格協会、2001年3月30日))。前記イで検討した点(引用発明2における「磁気抵抗センサ」も「非接触センサ」である点)も踏まえると、補正前発明3と引用発明2は、補正前発明2と引用発明2の一致点に加えて、「前記非接触センサは、非接触ポテンショメータである」点で一致し、相違点がない。したがって、補正前発明3に新規性は認められない。


第6 特許法17条の2第4項の規定する要件の充足性について
1 「特許・実用新案審査基準」による具体的判断手法
(1)特許法17条の2第4項の審査基準
特許法17条の2第4項は次のとおり規定されている。
「前項に規定するもののほか,第1項各号に掲げる場合において特許請求の範囲について補正をするときは,その補正前に受けた拒絶理由通知において特許をすることができないものか否かについての判断が示された発明と,その補正後の特許請求の範囲に記載される事項により特定される発明とが,第37条の発明の単一性の要件を満たす一群の発明に該当するものとなるようにしなければならない。」(なお、条文及び項の番号については算用数字に改めた。)

上記要件の具体的判断手法について、「特許・実用新案審査基準」(以下、単に「審査基準」という。)の「第IV部」の「第3章 発明の特別な技術的特徴を変更する補正(特許法17条の2第4項)」は、下記のように定めている。なお、請求人は、拒絶査定が審査基準に従ったものでないことを争っているのであり、審査基準の妥当性自体は争ってはいない。
「 審査官は、以下の(1)から(3)までの手順により、補正が発明の特別な技術的特徴を変更する補正であるか否かを判断する。
(1) 補正後の特許請求の範囲に記載される事項により特定される全ての発明が、拒絶理由通知において特許をすることができないものか否かについての判断が示された全ての発明の後に続けて記載されていたと仮定する。
(2) そのように仮定した場合において、補正後の発明が、「第II部第3章 発明の単一性」の2.に照らして、第37条の要件以外の要件についての審査対象となるか否かを判断する。
(3) (2)の判断の結果、審査対象とならない発明があった場合は、当該補正は、発明の特別な技術的特徴を変更する補正であると判断する。」
以下、上記の(1)から(3)の手順を、それぞれ「補正判断手順1」などといい、まとめて「補正判断手順」という。

(2)特許法37条の審査基準
特許法17条の2第4項が参照する特許法37条は次のとおり規定されている。
「二以上の発明については,経済産業省令で定める技術的関係を有することにより発明の単一性の要件を満たす一群の発明に該当するときは,一の願書で特許出願をすることができる。」

そして、上記「経済産業省令で定める技術的関係」について、特許法施行規則第25条の8には次のとおり規定されている。
「特許法第三十7条の経済産業省令で定める技術的関係とは,二以上の発明が同一の又は対応する特別な技術的特徴を有していることにより,これらの発明が単一の一般的発明概念を形成するように連関している技術的関係をいう。
2 前項に規定する特別な技術的特徴とは,発明の先行技術に対する貢献を明示する技術的特徴をいう。
3 第一項に規定する技術的関係については,二以上の発明が別個の請求項に記載されているか単一の請求項に択一的な形式によって記載されているかどうかにかかわらず,その有無を判断するものとする。」

特許法37条の要件についての具体的判断手法について、「審査基準」は、概略、次のように定めている(なお、注などの記載は省いている。)。なお、請求人は、拒絶査定が審査基準に従ったものでないことを争っているのであり、審査基準の妥当性自体は争ってはいない。

<審査基準における、審査対象請求項の決定の具体的判断手順>
4.1 特別な技術的特徴に基づく審査対象の決定
審査官は、以下の(1)から(4)までの手順により、「特別な技術的特徴」に基づいて審査対象とする発明を決定する。なお、請求項の発明特定事項が選択肢で表現されている場合(多数項引用形式の場合を含む。)は、審査官は、選択肢ごとに把握される発明が、その選択肢の順序でそれぞれ別の請求項として記載されているものとして以下の手順を行う。
(1) 特許請求の範囲の最初に記載された発明について、特別な技術的特徴の有無を判断する。
(2) 特許請求の範囲の最初に記載された発明が特別な技術的特徴を有しない場合は、特許請求の範囲の最初に記載された発明の発明特定事項を全て含む同一カテゴリーの請求項に係る発明があるか否かを判断する。そのような発明がある場合は、そのうち、請求項に付した番号が最も小さい請求項に係る発明について、特別な技術的特徴の有無を判断する。
(3) 既に特別な技術的特徴の有無を判断した請求項に係る発明が特別な技術的特徴を有しない場合は、直前に特別な技術的特徴の有無を判断した請求項に係る発明の発明特定事項を全て含む同一カテゴリーの請求項に係る発明があるか否かを判断する。そのような発明がある場合は、そのうち、請求項に付した番号の最も小さい請求項に係る発明を選択して、特別な技術的特徴の有無を判断する。この手順を、特別な技術的特徴が発見されるか、又は直前に特別な技術的特徴の有無を判断した請求項に係る発明の発明特定事項を全て含む同一カテゴリーの請求項に係る発明が存在しなくなるまで繰り返す。
(4) 手順(1)から(3)までにおいて、特別な技術的特徴が発見された場合は、以下
の(i)及び(ii)を審査対象とする。手順(1)から(3)までにおいて、特別な技術的特徴が発見されなかった場合は、以下の(i)を審査対象とする。
(i) それまでに特別な技術的特徴の有無を判断した発明
(ii) 発見された特別な技術的特徴と同一の又は対応する特別な技術的特徴を有する発明

(以下、上記の「4.1 特別な技術的特徴に基づく審査対象の決定」の手順を「手順4.1」という。)

4.2 審査の効率性に基づく審査対象の決定
審査官は、審査対象とした発明とまとめて審査をすることが効率的である発明については、審査対象に加える。審査官は、まとめて審査をすることが効率的であるか否かを、明細書、特許請求の範囲及び図面の記載、出願時の技術常識、先行技術調査の観点等を総合的に考慮して判断する。
審査官は、例えば、以下の(1)又は(2)に該当する発明は、審査対象とした発明とまとめて審査をすることが効率的である発明として、審査対象に加える。
(1) 特許請求の範囲の最初に記載された発明の発明特定事項を全て含む同一カテゴリーの請求項に係る発明
ただし、以下の(i)又は(ii)に該当する発明は除外してもよい。
(i) 特許請求の範囲の最初に記載された発明が解決しようとする課題と、その発明に対して追加された技術的特徴から把握される、発明が解決しようとする具体的な課題との関連性が低い発明
(ii) 特許請求の範囲の最初に記載された発明の技術的特徴と、その発明に対して追加された技術的特徴との技術的関連性が低い発明

なお、(i)の関連性及び(ii)の技術的関連性については、明細書、特許請求の範囲及び図面の記載並びに出願時の技術常識に加え、先行技術調査の観点を考慮して判断する。

(2) 上記4.1 及び4.2(1)に基づいて審査対象とした発明について審査をした結果、実質的に追加的な先行技術調査及び判断を必要とすることなく審査をすることが可能である発明
例えば、以下の(i)から(v)までのいずれかに該当する発明は、通常、実質的に追加的な先行技術調査及び判断を必要とすることなく審査をすることが可能である発明である。
(i) 上記4.1 及び4.2(1)に基づいて審査対象とした発明と表現上の差異があるだけの他の発明
(ii) 上記4.1 及び4.2(1)に基づいて審査対象とした発明に対し、周知技術、慣用技術の付加、削除、転換等をした他の発明であって、新たな効果を奏するものではないもの
(iii) 上記4.1 及び4.2(1)に基づいて審査対象とした発明との差異が「技術の
具体的適用に伴う設計変更」又は「数値範囲の最適化又は好適化」である他の発明であって、その差異が引用発明と比較した有利な効果を奏するものでもないことを容易に判断できるもの
(iv) 上記4.1 及び4.2(1)に基づいて審査対象とした発明を審査した結果、その発明が新規性又は進歩性を有しないことが判明した場合において、その発明を包含する広い概念の他の発明
(v) 上記4.1 及び4.2(1)に基づいて審査対象とした発明を審査した結果、ある発明特定事項を有する点で、その発明が新規性及び進歩性を有していることが判明した場合において、その発明特定事項を含む他の発明

(以下、上記の「4.2 審査の効率性に基づく審査対象の決定」の手順を「手順4.2」という。)

2 特許法17条の2第4項の適合性についての当審の判断
(1)手順4.1に基づく補正前の審査対象請求項の決定
前記第5で検討したとおり、補正前発明1から補正前発明3は、引用文献1又は引用文献2に記載された発明からみて新規性が欠如しており、発明の先行技術に対する貢献を明示する技術的特徴を有するとはいえないから、これらの発明は特別な技術的特徴を有しない。そして、補正前発明4から補正前発明15の中には、補正前発明3の発明特定事項を全て含む同一カテゴリーの発明は存在しない。
したがって、手順4.1に基づく補正前の審査対象請求項は、請求項1から請求項3までであるから、原査定において、特別な技術的特徴に基づく審査対象の決定の結果として、請求項1から請求項3に係る発明を審査対象としたことは、上記手順4.1に従ったものであるということができ、この点において審査官の判断に誤りはない。

(2)手順4.2に基づく補正前の審査対象請求項の決定と拒絶理由通知
補正前の特許請求の範囲には、請求項1から請求項15が記載されていたところ、審査対象に請求項4から請求項15に係る発明も加えて残りの全ての請求項を審査対象としたことは、前記手順4.2に従ったものであるといえるから、その点において審査官の判断に誤りはない。
そして、全請求項を審査対象とした場合には特許法37条の規定に違反する旨の拒絶の理由を通知しないこととしているから、令和元年10月1日付けの最初の拒絶理由通知において特許法37条の規定に違反する旨の拒絶理由を通知しなかったことは適切である。

(3)補正判断手順に従っての特許法17条の2第4項適合性の当審の判断
審査基準の前記補正判断手順に従って、令和2年1月8日付け手続補正により特許請求の範囲についてした補正が特許法17条の2第4項に規定する要件を満たすか否か検討する
ア 補正判断手順1
補正後の請求項1から請求項17が、補正前の請求項1から請求項15の後に続けて記載されていたと仮定する。

イ 補正判断手順2
次に、前記アのように仮定した場合において、令和2年1月8日付け手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1から請求項17に係る発明が、「第II部第3章 発明の単一性」の「2.」に照らして、第37条の要件以外の要件についての審査対象となるか否かを判断する。
(ア)手順4.1に基づく判断
補正前発明1から補正前発明3は、「フロートアーム」という発明特定事項を含み、「駆動部材及びスイベルを含み、前記駆動部材は、他端がスイベルに結合されていること」を発明特定事項として含んでいないのに対して、本願発明1から本願発明17は、「フロートアーム」という発明特定事項を含んでおらず、代わりに「駆動部材及びスイベルを含み、前記駆動部材は、他端がスイベルに結合されていること」を発明特定事項としている。
したがって、本願発明1から本願発明17は、直前に特別な技術的特徴の有無を判断した請求項に係る発明である、補正前発明3の発明特定事項を全て含む同一カテゴリーの請求項に係る発明ではない。したがって、手順4.1に従っては、本願発明1から本願発明17は審査対象とならない。

(イ)手順4.2に基づく判断
前記アで検討したのと同様にして、本願発明1から本願発明17は、補正前の特許請求の範囲の最初に記載された発明(補正前発明1)の発明特定事項を全て含む同一カテゴリーの請求項に係る発明ではない。
令和元年10月1日付けの最初の拒絶理由通知において審査対象となった補正前発明1から補正前発明15は、「フロートアーム」という発明特定事項を含んでおり、「駆動部材及びスイベルを含み、前記駆動部材は、他端がスイベルに結合されていること」を発明特定事項としていないのに対して、本願発明1から本願発明17は、「フロートアーム」という発明特定事項を含んでおらず、代わりに「駆動部材及びスイベルを含み、前記駆動部材は、他端がスイベルに結合されていること」を発明特定事項としている。そうすると、手順4.2の(2)で列記する、下記の(i)から(v)のいずれにも該当しないことは明らかである。
(i)4.1及び4.2(1)に基づいて審査対象とした発明と表現上の差異があるだけの他の発明
(ii)上記4.1及び4.2(1)に基づいて審査対象とした発明に対し、周知技術、慣用技術の付加、削除、転換等をした他の発明であって、新たな効果を奏するものではないもの
(iii)上記4.1及び4.2(1)に基づいて審査対象とした発明との差異が「技術の具体的適用に伴う設計変更」又は「数値範囲の最適化又は好適化」である他の発明であって、その差異が引用発明と比較した有利な効果を奏するものでもないことを容易に判断できるもの
(iv)上記4.1及び4.2(1)に基づいて審査対象とした発明を審査した結果、その発明が新規性又は進歩性を有しないことが判明した場合において、その発明を包含する広い概念の他の発明
(v)上記4.1及び4.2(1)に基づいて審査対象とした発明を審査した結果、ある発明特定事項を有する点で、その発明が新規性及び進歩性を有していることが判明した場合において、その発明特定事項を含む他の発明

そして、「駆動部材及びスイベルを含み、前記駆動部材は、他端がスイベルに結合されている」本願発明1から本願発明17は、「フロートアーム」を有する補正前発明1から補正前発明15と、基本的な技術構成が大きく異なるのであるから、本願発明1から本願発明17は、審査対象とした補正前発明1から補正前発明15とまとめて審査をすることが効率的であるとの事情は見あたらない。
したがって、手順4.2に従っても、本願発明1から本願発明17を審査対象としなかったことには適切な理由があると、当審は判断する。

ウ 補正判断手順3
前記イにおいて、本願発明1から本願発明17は審査対象とならなかったのであるから、令和2年1月8日付け手続補正により特許請求の範囲についてした補正は、発明の特別な技術的特徴を変更する補正であると判断し、特許法17条の2第4項に規定する要件を満たしていないと判断した原査定の判断には、誤りはない。

3 請求人の主張について
(1)請求人の主張
請求人は審判請求書において、下記の点について主張している。
ア 審査基準にのっとった適正な判断ではないこと
(ア)「フロートアーム」という発明特定事項の削除は「発明の特別な技術的特徴」を変更するものであるということが拒絶査定の理由であるから、拒絶査定における判断では、「フロートアーム」は「発明の特別な技術的特徴」ということになるところ、令和元年10月1日付けの拒絶理由通知(最初の拒絶理由通知)において、は請求項1に係る発明は新規性がないとし、「発明の特別な技術的特徴」は発見できなかったとの判断であるから、拒絶査定における判断の根拠と最初の拒絶理由通知における判断は矛盾する。

(イ)補正後の請求項1?17は、補正前の請求項9を補正したものであり、発明が解決しようとする課題も同じであるから、「まとめて審査をすることが合理的」であり、かつ「先行技術調査、審査の結果が有効に活用できるもの」であるから、拒絶査定の判断は審査基準にのっとった適正な判断ではない。
そもそも、特許法37条の趣旨は「相互に技術的に密接に関連した発明について、それらを一の願書で出願できるものとすれば、出願人による出願手続の簡素化及び合理化並びに第三者にとっての特許情報の利用や権利の取引の容易化が図られるとともに、特許庁にとってはまとめて効率的に審査をすることが可能となる。こうした観点を踏まえ、37条は設けられたものである。このように、37条は、出願人、第三者及び特許庁の便宜のための規定である。」と審査基準にも記載されているとおり、「出願人等の便宜を図る趣旨の規定」であって、「審査官の便宜」または「審査の便宜」を図る趣旨の規定ではなく、「要件の判断を必要以上に厳格にすることがないように」運用すべきである。

イ 手続違背の虞があること(出願人に対する不意打ちの可能性)
最初の拒絶理由通知においては、発明の単一性要件違反の指摘はなく、また、本願発明の「発明の特別な技術的特徴(STF)」に係る認定もない。全ての請求項について、新規性進歩性なしとされているから、「新規性」なしのみと判断されたわけではないし、「請求項の全てについてSTFを発見できなかった」旨の指摘はないから、2回目の拒絶理由通知において、「発明の特別な技術的特徴を変更する補正」であるとし、かつ、「最後の拒絶理由」とすることは、出願人に対する不意打ちであって、適正な審査手続きとはいえない。

ウ 特許庁の方針(特許庁ビジョン、特許庁が達成すべき目標)に反している可能性があること、及び、国際調和に反している可能性があること
平成21年に策定された特許庁ビジョンには、「特許庁は、ユーザーの声に敏感で、自らを変えていくことに常に柔軟な組織をめざします。ユーザーの満足度に励まされて、さらに活き活きと仕事をする、そんな特許庁になりたいと考えます。」「特許庁は、知財システムは、知財ユーザーのためにあるという観点、つまりユーザー本位の観点を、特許庁ビジョンはとくに強く認識しています。」との文言が掲げられている。
また、毎年公表されている「特許庁が達成すべき目標」については、特許庁のウェブサイトには、「知的財産が迅速かつ的確に権利化されるよう、審査のスピードや質、中小企業等における知的財産の利用促進等について目標を定めました。」との記載も掲載されておりますように、「迅速かつ的確な審査」(審査のスピード及び質)は特許庁が当然達成すべき目標のはずである。
このように、特許庁は「迅速かつ的確な審査」「ユーザーの満足度」「ユーザー本位の観点」を重視しているはずであるが、今回の拒絶理由通知には、「迅速かつ的確な審査」「ユーザーの満足度」「ユーザー本位の観点」が全く欠けていると思料する。
すなわち、最後の拒絶理由で補正された請求項について実体審査を行うことなく最後の拒絶理由通知がなされ、補正が制限されたため、今回の審査は、出願人に分割出願を強制し、出願及び審査請求費の浪費と、実体審査を受けるための時期の遅れという、多大なコストを出願人に負担させる運用といえるから、「ユーザー本位の観点」に欠け、「ユーザーの満足度」を無視した手続と言わざるを得ない。
仮に、このような最後の拒絶理由を受けて、出願人が反論することなく、分割出願を行ったとすると、特許庁としては、見かけ上審査処理が進んだだけであって(すなわち、特許庁としては本来実体審査を行うべき案件が分割出願によって繰り延べられて、1件で処理可能な案件が2件に増えたため)迅速的確な審査とはいえないし、特許庁としての処理促進にもつながらない。
「発明の特別な技術的特徴を変更する補正」であるとして、実体審査が行われなかった請求項については、米国においては実体審査を受けて特許されているから、わが国でも当然実体審査を経て本来特許されるべき(または特許される可能性がある)と考えられる発明について適正な審査が行われなかったといえる。仮に特許されるべきでない発明であったとしても、出願人は、納得感のある適正な審査を希望しているにもかかわらず、実体審査を行うことなく、分割出願あるいは審判請求を強要するような手続きは、出願人に一方的に不利益をもたらすものであるから、このような手続きは、特許庁の施策や目標に合致しているはずがない。
さらに、令和2年1月8日付けの補正は、対応する米国特許出願と同様の発明特定事項であって、上記のとおり米国においては何ら支障なく審査がなされているにもかかわらず、わが国では補正が許されず、分割出願をせざるを得ないとすれば、制度、審査結果の国際調和に反するだけでなく、海外の出願人から、日本の制度は異質であるとして、敬遠される結果を招くことにもなりかねない。

(2)請求人の主張についての検討
ア 請求人の主張ア(ア)について
前記第5で検討したとおり、補正前発明1から補正前発明3は、新規性がなく、特別な技術的特徴を有しているとはいえない。したがって、補正前に受けた拒絶理由通知において特許をすることができないものか否かについての判断が示された発明と、その補正後の特許請求の範囲に記載される事項により特定される発明とが、同一の又は対応する特別な技術的特徴を有していることにより、これらの発明が単一の一般的発明概念を形成するように連関している技術的関係を有することにより発明の単一性の要件を満たす一群の発明に該当するものではない。
補正前発明1から補正前発明3が特別な技術的特徴を有していないことと、令和2年1月8日付け手続補正により特許請求の範囲についてした補正が特許法17条の2第4項の規定する要件を満たしていないことは、矛盾することではなく、令和元年10月1日付け拒絶理由通知書、令和2年1月16日付け拒絶理由通知書(最後)及び令和2年5月25日付け拒絶査定の間に矛盾はない。

イ 請求人の主張ア(イ)について
前記2並びに3(1)及び3(2)で説示したとおり、拒絶査定の判断は審査基準にのっとった適正な判断であると当審は判断した。「フロートアーム」を有するものと、「駆動部材及びスイベルを含み、前記駆動部材は、他端がスイベルに結合されている」ものでは、基本的な技術構成が大きく異なるのであって、当審は、原査定において特許法17条の2第4項の規定する要件の判断を必要以上に厳格にしたとは考えない。請求人の意見には賛同しない。

ウ 請求人の主張イについて
現在の特許庁の運用においては、全請求項を審査対象とした場合、特許法37条違反の拒絶の理由は通知していない。したがって、最初の拒絶理由通知において、発明の単一性要件違反の指摘がなく、本願発明の「発明の特別な技術的特徴(STF)」に係る認定がないとしても、適切であり、少なくとも、審査基準に則っていないとはいえない。また、そもそも、当審が「第5」で説示したとおり、発明の特別な技術的特徴について判断された補正前発明1から補正前発明3は新規性がなく、発明の特別な技術的特徴はないのであるから、発明の特別な技術的特徴は示すことができないものでもある。
特許庁では、新規性が欠如する請求項に対しては進歩性欠如の拒絶理由を併せて通知する運用としているところ、最初の拒絶理由通知においては、全ての請求項に対して新規性違反を通知しているのであるから、その判断に争いの余地があるかもしれないとしても、出願人としては、全ての請求項に対して新規性違反の拒絶理由を通知されたと理解すべきである。
特許法17条の2第4項の規定する要件の違反は、最初の拒絶理由通知に対する補正によって生じた拒絶理由であるから、当該理由のみを通知する拒絶理由通知を最後の拒絶理由通知としたことは適切である。
以上検討のとおりであるから、特許法17条の2第4項の規定する要件違反の拒絶理由を「最後の拒絶理由」として通知したことを、出願人に対する不意打ちであって適正な審査手続きとはいえないとする請求人の主張は、採用しない。

エ 請求人の主張ウについて
特許法17条の2第4項の規定が設けられた趣旨は、発明の特別な技術的特徴を変更する補正がされると、審査官がそれまでになされた先行技術調査、審査の結果を有効に活用することができなくなる場合があり、その場合は,審査官が先行技術調査、審査をやり直すこととなるため、迅速・的確な権利付与に支障が生じ、また、出願間の取扱いの公平性も、十分に確保されなくなるためである。
出願間での公平を図り、国家全体として健全な特許庁の行政サービスを提供するためには、公平な料金を徴収することが必要であるから、特許法17条の2第4項違反の通知を受けた出願人は、分割出願を行う必要があるなどの負担が生じることがあるとしても、それは上記趣旨からしてやむを得ないことである。したがって、本件出願において、請求人が費用等の負担の増加に不満を抱いていると主張しても、特許法17条の2第4項に規定する要件の適正な判断がされる限り、そのような請求人の主張が原査定を取り消すべき理由にはならない。また、特許法17条の2第4項に規定する要件の判断が立法の趣旨に沿っている限り、特許庁の施策に反するものではない。
なお、職権により、対応する米国特許出願(第15/045,401号)における手続について調査を行ったところ、REQUEST FOR CONTINUED EXAMINATION (37 CFR § 1.114)を請求し、1500ドルを支払い、令和2年1月8日付け手続補正に対応する補正を行っていた。米国の審査官が補正を受け入れる対応を行った事実があるとしても、そのことは、上述のとおり1500ドルの追加支払いを行ったことを前提とするものであるから、我が国における手続とは事情を異にするのであって、原査定を取り消すべき理由にはならないものであり、また、審査官が特許法17条の2第4項の規定する要件違反の拒絶理由を撤回すべき理由にはならない。

4 小括
以上検討のとおり、請求人の主張はいずれも採用できるものではなく、令和2年1月8日付け手続補正書により補正した特許請求の範囲の請求項1から請求項17に係る発明は、その補正前に受けた拒絶理由通知において特許をすることができないものか否かについての判断を示された発明と発明の単一性の要件を満たす一群の発明に該当するものではない。
したがって、令和2年1月8日付け手続補正により特許請求の範囲についてした補正は、特許法17条の2第4項が規定する要件を満たしていない。


第7 むすび
以上のとおり、令和2年1月8日付け手続補正により特許請求の範囲についてした補正は、特許法第17条の2第4項の規定する要件を満たしていないから、本願は拒絶すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。

 
別掲
 
審理終結日 2020-10-22 
結審通知日 2020-10-27 
審決日 2020-11-09 
出願番号 特願2017-544660(P2017-544660)
審決分類 P 1 8・ 57- Z (G01F)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 羽飼 知佳  
特許庁審判長 中塚 直樹
特許庁審判官 岡田 吉美
濱野 隆
発明の名称 レベルセンダ  
代理人 青木 篤  
代理人 胡田 尚則  
代理人 南山 知広  
代理人 渡辺 陽一  
代理人 鶴田 準一  
代理人 三橋 真二  
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