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審決分類 審判 査定不服 発明同一 特許、登録しない。 G06Q
管理番号 1375586
審判番号 不服2020-10409  
総通号数 260 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2021-08-27 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2020-07-27 
確定日 2021-07-01 
事件の表示 特願2018-172365「診断処理装置、診断システム、入力方法、及びプログラム」拒絶査定不服審判事件〔平成31年 4月18日出願公開、特開2019- 61667〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 1 手続の経緯
本願は、平成30年9月14日(優先権主張 平成29年9月26日)の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和 2年 2月27日 :手続補正書の提出
令和 2年 3月 3日付け:拒絶理由通知書
令和 2年 4月10日 :意見書、手続補正書の提出
令和 2年 4月20日付け:拒絶査定
令和 2年 7月27日 :審判請求書、手続補正書の提出

2 本願発明
本願の請求項に係る発明は、令和2年7月27日に提出された手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1ないし19に記載された事項により特定されるものと認められるところ、その請求項18に係る発明(以下「本願発明」という。)は、以下のとおりのものである。
「 構造物における診断対象の診断結果に関する処理を行う診断処理装置が実行する入力方法であって、
前記構造物を撮像することで得られた画像を含む展開画像を表示する表示制御ステップと、
前記構造物における前記展開画像中の診断対象の画像に対し診断対象であることを示す診断対象画像の描画を前記展開画像上で受け付ける受付ステップと、
を実行し、
前記表示制御ステップは、前記構造物を見上げた状態と見下げた状態との間で前記展開画像を変更して表示する処理を含む入力方法。」

3 先願発明
(1)先願明細書等の記載
原査定の拒絶の理由に引用された、本願の出願日前の他の出願であって、本願の出願後に出願公開された特願2017-8130号(特開2018-116592号、平成29年1月20日出願、平成30年7月26日出願公開)の願書に最初に添付された明細書及び図面(以下、「先願明細書等」という。)には、次の事項が記載されている。

「【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、構造物に対する点検業務を支援するシステムに関する技術として様々な技術が開示されている。例えば、トンネルの壁面を撮像して得られた画像と、レーザスキャナによって計測されたトンネルの壁面における複数の測定点それぞれの座標および反射強度値とに基づいて、展開図を作成する技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、携帯型PC(Personal Computer)の入力画面における入力数値に基づいて、展開図を自動作成して表示し、表示した展開図において変状箇所を直接入力させる技術が開示されている(例えば、特許文献2参照)。また、構造物の測定対象領域を所定単位に分割し、打音測定装置によって得られた打音データに基づいて診断データを作成し、診断データを展開図上に重畳させる技術が開示されている(例えば、特許文献3参照)。
【0004】
かかる一般的な技術においては、構造物を上部から見下ろすような視点で作成された図面(以下、「見下げ図」とも言う。)に対して点検結果が記載される(入力される)。一例として、トンネル点検業務においては、野帳(トンネルの図面を印刷した用紙)に対する点検結果の記載によって変状展開図が作成される。他の一例として、橋梁点検業務においては、野帳(橋梁の図面を印刷した用紙)に対する点検結果の記載によって損傷図が作成される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】 特開2012-220471号公報
【特許文献2】 特開2002-083017号公報
【特許文献3】 特開2003-057218号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、見下げ図に対して点検結果が記載される場合、構造物の内部または下部を視点として構造物の点検結果を記載するためには、点検実施者(ユーザ)が自ら点検結果を見下げ図に入力可能な形式に変換する必要が生じる(視点変換を行う必要が生じる)。そのため、点検業務を効率よく行うために点検実施者の十分な経験を要するだけではなく、点検結果の記載ミスが発生する可能性がある。
【0007】
そこで、構造物に対する点検結果の記載をより効率よく行うことが可能な技術が提供されることが望まれる。」

「【0022】
(1-2.タブレット端末の機能構成) 続いて、本発明の実施形態に係るタブレット端末(情報処理装置)10の機能構成例について説明する。図2は、本発明の実施形態に係るタブレット端末(情報処理装置)10の機能構成例を示すブロック図である。図2に示したように、本発明の実施形態に係るタブレット端末10は、制御部110、入力部120、センサ部130、記憶部140および表示部150を備える。
【0023】
制御部110は、タブレット端末10の動作全体を制御する機能を有する。制御部110は、専用のハードウェアによって構成されてもよいし、タブレット端末10に内蔵されたCPU(Central Processing Unit)がROM(Read Only Memory)に記憶されたプログラムをRAM(Random Access Memory)に展開して実行することにより実現されてもよい。かかるプログラムが提供され得る他、かかるプログラムを記憶させた記憶媒体も提供され得る。制御部110は、検出部111、処理部112、記録制御部113、点検結果データ取得部114および表示制御部115を備える。これらの各機能ブロックについては後に説明する。」

「【0030】
(1-3.情報処理システムの機能詳細) 続いて、本発明の実施形態に係る情報処理システム1の機能詳細について説明する。本発明の実施形態においては、ユーザが所定の構造物の例としての道路トンネルを点検し、電子ペン20によって点検結果データをタブレット端末10に入力する例を説明する。しかし、点検対象の構造物は道路トンネルに限定されない。例えば、点検対象の構造物は、鉄道トンネルであってもよいし、橋梁であってもよいし、シェッドであってもよいし、カルバートであってもよいし、歩道橋であってもよいし、他の構造物であってもよい。
【0031】
(1-3-1.見下げ図の利用) まず、ユーザは、タブレット端末10および電子ペン20を持って、点検対象の道路トンネルに赴く。タブレット端末10において、表示制御部115は、道路トンネルに対するユーザの視点に応じた道路トンネルに関する図面データの表示を制御する。一例として、表示制御部115は、道路トンネルを上部から見下ろすような視点で作成された図面データ(見下げ図)の表示を制御する。なお、表示制御部115によって表示制御される図面データは、道路トンネルを上部から見下ろすような視点とは異なる視点で作成されてもよい。
【0032】
また、見下げ図の作成は、タブレット端末10によってあらかじめ作成されてもよいし、タブレット端末10とは異なる装置によってあらかじめ作成されてもよい。また、見下げ図は、タブレット端末10の記憶部140にあらかじめ記憶されていてもよいし、記憶部140とは異なる記憶装置(例えば、タブレット端末10の外部の記憶装置など)によってあらかじめ記憶されていてもよい。
【0033】
図3は、見下げ図の作成例を説明するための図である。図3を参照すると、見下げ図作成例V10が示されている。見下げ図作成例V10に示すように、見下げ図F10は、道路トンネルN10を上部から見下ろすような視点で作成され、道路トンネルに関する図面データF11(壁面部分の図面データ)を含む。なお、見下げ図作成例V10においては、見下げ図F10が、ユーザの視点に応じた道路トンネルN10の展開図(道路トンネルN10を上部から見下ろすような視点で作成された展開図)を含む場合を示している。しかし、見下げ図F10には、必ずしも道路トンネルN10が正確に反映されていなくてもよい。
【0034】
一例として、道路トンネルN10はカーブする領域を有している場合も想定される。かかる場合、道路トンネルN10のうちカーブする領域は、見下げ図F10に正確に反映されなくてもよい。例えば、道路トンネルN10のカーブする領域においては、より長い部分に合わせられるように、より短い部分が補正されてもよい。また、見下げ図F10は、道路トンネルN10の展開図でなくてもよく、道路トンネルN10の平面図などであってもよい。
【0035】
また、見下げ図F10には、ユーザの視点に応じた路面に関する図面データF12(道路トンネルN10を上部から見下ろすような視点で作成された路面部分の図面データ)が含まれる。見下げ図F10において、「L」は、路面のうち左車線を示しており、「R」は、路面のうち右車線を示している。また、見下げ図F10には、道路トンネルN10の長さを所定の長さごとに示す目盛りが含まれてもよい。例えば、図3に示した見下げ図F10には、5mごとの目盛りが含まれている。
【0036】
なお、本発明の実施形態においては、道路トンネルN10の左側(および路面の左車線)が見下げ図F10の上側に位置するように見下げ図F10が作成される例を主に説明する。しかし、道路トンネルN10の右側(および路面の右車線)が、見下げ図F10の下側に位置するように見下げ図F10が作成されてもよい。
【0037】
このようにして作成された見下げ図F10は、表示制御部115によって表示制御される。図4は、見下げ図表示画面の例を示す図である。図4に示すように、見下げ図表示画面G10は、見下げ図F10の他に、変状情報入力選択ボタンB11、見下げ図選択ボタンB21、見上げ図(左車線)選択ボタンB22、見上げ図(右車線)選択ボタンB23を含んでよい。見下げ図表示画面G10が表示されると、ユーザは、電子ペン20を用いて見下げ図F10に対して点検結果データの入力を行ってよい。
【0038】
例えば、点検結果データは、道路トンネルN10および路面の少なくともいずれか一方における変状情報を含んでよい。すなわち、ユーザは、道路トンネルN10の外側からの点検において、見下げ図F10に対して入力したい変状情報が見つかった場合、変状情報の入力を選択してよい。例えば、変状情報の入力は、電子ペン20によって変状情報入力選択ボタンB11を選択することによって選択され得る。以下では、点検結果データが道路トンネルN10における変状情報を含む場合を主に想定する。なお、見下げ図選択ボタンB21、見上げ図(左車線)選択ボタンB22、見上げ図(右車線)選択ボタンB23については後に説明する。
【0039】
ここで、変状情報はどのような情報を含んでもよい。一例として、変状情報は、変状位置を示す情報とその変状位置に生じた変状種類を示す情報とを含んでよい。すなわち、ユーザは、見下げ図F10に対して、変状位置を示す情報と変状種類を示す情報とを入力する。入力部120は、変状位置を示す情報と変状種類を示す情報との入力を受け付ける。以下では、変状情報が、変状位置を示す情報と変状種類を示す情報とを含む場合を主に想定する。
【0040】
例えば、ユーザが電子ペン20によって変状情報入力選択ボタンB11を選択すると、変状情報入力選択ボタンB11の選択が入力部120によって受け付けられる。そして、ユーザが道路トンネルN10における変状位置に対応する見下げ図F10における位置Pを電子ペン20によって入力すると、入力部120によってその位置Pを示す情報(座標P(X,Y))の入力が変状位置を示す情報(座標P(X,Y))として受け付けられる。
【0041】
入力部120によって変状位置を示す情報(座標P(X,Y))の入力が受け付けられると、表示制御部115は、入力画面の表示を制御する。図5は、入力画面の例を示す図である。図5に示すように、入力画面G11は、変状部位、変状内容および変状発生範囲規模それぞれの入力欄を含んでよい。また、変状部位は、対象箇所、部位区分を含んでよく、変状内容は、変状区分、変状種類を含んでよく、変状発生範囲規模は、幅×長さ、メモ、健全性を含んでよい。
【0042】
より具体的に、図5に示した例では、入力画面G11は、対象箇所入力欄T11、部位区分入力欄T12、変状区分入力欄T13、変状種類入力欄(変状種類を示す情報の入力欄)T14、幅×長さ入力欄T15、メモ入力欄T16、健全性入力欄T17を含んでいる。なお、これらの入力欄に対する入力はどのようになされてもよい。例えば、表示制御部115によってキーボードが表示制御される場合、キーボードを用いてこれらの入力欄それぞれに対して情報の入力が可能であってもよいし、表示制御部115によって選択肢が表示される場合、選択肢を用いてこれらの入力欄に対して各情報の入力が可能であってもよい。
【0043】
その他、入力画面G11は、OKボタンB31、キャンセルボタンB32を含んでよい。例えば、ユーザが電子ペン20によってキャンセルボタンB32を選択すると、キャンセルボタンB32の選択が入力部120によって受け付けられる。そして、表示制御部115は、入力画面G11の表示をキャンセルするとともに、見下げ図表示画面G10の表示を制御する。
【0044】
一方、ユーザが電子ペン20によってOKボタンB31を選択すると、OKボタンB31の選択が入力部120によって受け付けられる。そして、対象箇所入力欄T11、部位区分入力欄T12、変状区分入力欄T13、変状種類入力欄T14、幅×長さ入力欄T15、メモ入力欄T16、健全性入力欄T17それぞれに入力された情報の他、上記のようにして入力された変状位置を示す情報(座標P(X,Y))が、点検結果データ取得部114によって取得される。
【0045】
点検結果データ取得部114によって取得された各情報は、記録制御部113によって記録制御される。点検結果データ取得部114によって取得された各情報がどこに記録されるかは限定されない。本発明の実施形態においては、点検結果データ取得部114によって取得された各情報が記憶部140に記録される場合を主に想定するが、記憶部140とは異なる記憶装置(例えば、タブレット端末10と通信可能なサーバの記憶装置など)に記録されてもよい。
【0046】
また、点検結果データ取得部114によって各情報が取得されると、表示制御部115は、見下げ図F10に点検結果データを合成し、見下げ図F10に点検結果データが合成された合成画像の表示を制御する。例えば、表示制御部115は、変状位置を示す情報(座標P(X,Y))と変状種類を示す情報(変状種類入力欄T14に入力された情報)とに応じた所定の表示オブジェクトを見下げ図F10に合成する。例えば、所定の表示オブジェクトは、表示画像と文字列とを含んでよい。
【0047】
すなわち、表示制御部115は、変状位置を示す情報(座標P(X,Y))と変状種類を示す情報(変状種類入力欄T14に入力された情報)とに応じた表示画像を見下げ図F10に合成してよい。また、表示制御部115は、変状位置を示す情報(座標P(X,Y))と変状種類を示す情報(変状種類入力欄T14に入力された情報)とに応じた文字列を見下げ図F10に合成してよい。
【0048】
図6は、合成画像の表示例を示す図である。図6に示すように、表示制御部115は、見下げ図F10における変状位置P(X,Y)に対して、変状種類を示す情報(変状種類入力欄T14に入力された情報「ひび割れ」)に対応する表示画像D11を合成してよい。また、図6に示すように、表示制御部115は、見下げ図F10における変状位置P(X,Y)に応じた位置に対して、変状種類を示す情報(変状種類入力欄T14に入力された情報「ひび割れ」)に対応する文字列E11「ひび割れ」を合成してよい。
【0049】
なお、本発明の実施形態においては、説明を簡便にするため、変状位置を示す情報として1点の座標P(X,Y)が入力される場合を主に想定する。しかし、変状が一定の範囲を有する場合もある。そこで、変状位置を示す情報として、複数の点の座標それぞれが入力されてもよい。このとき、ユーザが電子ペン20を用いて曲線を描いた場合、その曲線上の複数の点それぞれの座標が入力されてもよいし、ユーザによって複数の点の座標が電子ペン20を用いて1つずつ入力されてもよい。
【0050】
また、本発明の実施形態においては、図面の見やすさを考慮して、表示画像D11の形状が三角形である場合を主に想定する。しかし、表示画像D11の形状は限定されない。例えば、変状位置を示す情報として、複数の点の座標それぞれが入力される場合、表示画像D11の形状は、複数の点それぞれの座標に応じた形状であってもよい。例えば、表示画像D11の形状は、複数の点それぞれの座標を結んだ曲線であってもよい。あるいは、変状位置を示す情報として、2つの点それぞれの座標が入力される場合、表示画像D11の形状は、その2点を対角線の頂点とする矩形領域であってもよい。
【0051】
(1-3-2.見上げ図(左車線)の利用) 続いて、ユーザは、タブレット端末10および電子ペン20を持ったまま、道路トンネルN10の内部に移動する。そして、ユーザは、道路トンネルN10の内部(壁面および路面)のうち左車線側および右車線側のいずれかをまず点検する。ここでは、ユーザが、道路トンネルN10の内部のうち左車線側をまず点検する場合を想定する。
【0052】
図7は、ユーザが道路トンネルN10の内部のうち左車線側を点検する場合を説明するための図である。図7に示すように、ユーザU1は、道路トンネルN10の内部のうち左車線側「L」を点検する場合には、タブレット端末10と電子ペン20とを持ちながら、道路トンネルN10の内部のうち左車線側を向く。ユーザU1は、道路トンネルN10の内部のうち左車線側を向くことによって、右車線側を点検するのが困難となる(図7の破線矢印)。
【0053】
一方、ユーザU1は、道路トンネルN10の内部のうち左車線側を向くことによって、左車線側を容易に点検することが可能となる(図7の実線矢印)。ここで、検出部111は、ユーザU1の道路トンネルN10に対する視点の切り替えを検出する。より具体的には、検出部111は、ユーザU1の切り替え後の視点(例えば、左車線側を向いているか、右車線側を向いているか)を検出する。ここで、ユーザU1の切り替え後の視点はどのように検出されてもよい。
【0054】
一例として、検出部111は、センサ部130によって検出されたセンサデータに基づいて、ユーザU1の切り替え後の視点を検出してもよい。例えば、センサ部130が上記したような手法によってタブレット端末10の向きを検出することが可能である場合、検出部111は、センサ部130によって検出されたタブレット端末10の向きを、ユーザU1の切り替え後の視点として検出してもよい。以下では、検出部111が、ユーザU1によって入力された視点の切り替え操作に基づいて、ユーザU1の切り替え後の視点を検出する場合を主に想定する。
【0055】
ここでは、左車線側の点検が先に行われる場合を想定するため、ユーザU1が、見上げ図(左車線)選択ボタンB22(図4)を選択する場合を想定する。入力部120によって、見上げ図(左車線)選択ボタンB22の選択が受け付けられると、検出部111によって、かかる選択が検出される。検出部111によって、かかる選択が検出されると、処理部112は、道路トンネルに関する図面データF11(壁面部分の図面データ)に対してアフィン変換を行い、表示制御部115は、アフィン変換後の図面データの表示を制御する。
【0056】
より具体的には、処理部112は、ユーザU1の切り替え後の視点に応じて道路トンネルに関する図面データF11(壁面部分の図面データ)に対してアフィン変換を行う。アフィン変換は、左右反転および上下反転の少なくともいずれか一方であってよい。すなわち、処理部112は、道路トンネルに関する図面データF11(壁面部分の図面データ)に対して左右反転および上下反転の少なくともいずれか一方を行ってよい。
【0057】
かかる構成によれば、道路トンネルN10の内部を視点として道路トンネルN10の点検結果を記載するために、ユーザが自ら点検結果を見下げ図に入力可能な形式に変換する必要がなくなる(視点変換を行う必要がなくなる)。そのため、道路トンネルN10に対する点検結果の記載をより効率よく行うことが可能となる。より具体的には、ユーザの十分な経験を要することなく、点検業務を効率よく行うことが可能となり、点検結果の記載ミスが発生する可能性が低減される。」

(2)先願明細書等に記載された事項
ア 先願明細書等の「本発明は、情報処理装置、情報処理方法およびプログラムに関する。」(【0001】)なる記載からみて、先願明細書等に記載された発明は情報処理方法に係る発明である。
そして、先願明細書等には、「本発明の実施形態に係る情報処理システム1の機能詳細について説明する。本発明の実施形態においては、ユーザが所定の構造物の例としての道路トンネルを点検し、電子ペン20によって点検結果データをタブレット端末10に入力する例を説明する。」(【0030】)と記載されており、先願明細書等に記載された情報処理方法は、タブレットが道路トンネルの点検結果データの入力を実行する入力方法である。
さらに、先願明細書には、「タブレット端末10は、制御部110、入力部120、センサ部130、記憶部140および表示部150を備える。」(【0022】)、同「制御部110は、検出部111、処理部112、記録制御部113、点検結果データ取得部114および表示制御部115を備える。」(【0023】)、及び、同「点検結果データ取得部114によって各情報が取得されると、表示制御部115は、見下げ図F10に点検結果データを合成し、見下げ図F10に点検結果データが合成された合成画像の表示を制御する。」(【0046】)と記載されており、タブレットは点検結果データ取得部によって取得された点検結果データを見下げ図に合成するという処理を行っている。
以上のことから、先願明細書等には、「道路トンネルの点検結果データを見下げ図に合成する処理を行うタブレットが実行する、道路トンネルの点検結果データの入力方法」が記載されている。

イ 先願明細書等には、「タブレット端末10において、表示制御部115は、道路トンネルに対するユーザの視点に応じた道路トンネルに関する図面データの表示を制御する。一例として、表示制御部115は、道路トンネルを上部から見下ろすような視点で作成された図面データ(見下げ図)の表示を制御する。」(【0031】)、「見下げ図F10が、ユーザの視点に応じた道路トンネルN10の展開図(道路トンネルN10を上部から見下ろすような視点で作成された展開図)を含む場合を示している。」(【0033】)、及び、「このようにして作成された見下げ図F10は、表示制御部115によって表示制御される。」(【0037】)なる事項が記載されている。
これらの記載からみて、先願明細書等には、「道路トンネルに関する図面データを含む展開図を表示する表示制御ステップ」が実行されていることが記載されている。

ウ 先願明細書等には、「本発明の実施形態に係る情報処理システム1の機能詳細について説明する。本発明の実施形態においては、ユーザが所定の構造物の例としての道路トンネルを点検し、電子ペン20によって点検結果データをタブレット端末10に入力する例を説明する。」(【0030】)、「見下げ図表示画面G10が表示されると、ユーザは、電子ペン20を用いて見下げ図F10に対して点検結果データの入力を行ってよい。」(【0037】)、「点検結果データは、道路トンネルN10および路面の少なくともいずれか一方における変状情報を含んでよい。」(【0038】)、「変状情報の入力は、電子ペン20によって変状情報入力選択ボタンB11を選択することによって選択され得る。」(【0038】)、「表示制御部115は、見下げ図F10における変状位置P(X,Y)に対して、変状種類を示す情報(変状種類入力欄T14に入力された情報「ひび割れ」)に対応する表示画像D11を合成してよい。」(【0048】)、「変状が一定の範囲を有する場合もある。そこで、変状位置を示す情報として、複数の点の座標それぞれが入力されてもよい。このとき、ユーザが電子ペン20を用いて曲線を描いた場合、その曲線上の複数の点それぞれの座標が入力されてもよいし、ユーザによって複数の点の座標が電子ペン20を用いて1つずつ入力されてもよい。」(【0049】)、「本発明の実施形態においては、図面の見やすさを考慮して、表示画像D11の形状が三角形である場合を主に想定する。しかし、表示画像D11の形状は限定されない。例えば、変状位置を示す情報として、複数の点の座標それぞれが入力される場合、表示画像D11の形状は、複数の点それぞれの座標に応じた形状であってもよい。例えば、表示画像D11の形状は、複数の点それぞれの座標を結んだ曲線であってもよい。あるいは、変状位置を示す情報として、2つの点それぞれの座標が入力される場合、表示画像D11の形状は、その2点を対角線の頂点とする矩形領域であってもよい。」(【0050】)と記載されている。
これらの記載からみて、先願明細書等には、道路トンネルにおける見下げ図に対し、点検結果データから得られた変状位置を示す表示画像の描画を、見下げ図上でユーザが電子ペンを用いて曲線を描くことで受け付ける受付ステップが実行されることが記載されている。

エ 先願明細書等には、「見下げ図表示画面G10は、見下げ図F10の他に、変状情報入力選択ボタンB11、見下げ図選択ボタンB21、見上げ図(左車線)選択ボタンB22、見上げ図(右車線)選択ボタンB23を含んでよい。見下げ図表示画面G10が表示されると、ユーザは、電子ペン20を用いて見下げ図F10に対して点検結果データの入力を行ってよい。」(【0037】)、及び、「入力部120によって、見上げ図(左車線)選択ボタンB22の選択が受け付けられると、検出部111によって、かかる選択が検出される。検出部111によって、かかる選択が検出されると、処理部112は、道路トンネルに関する図面データF11(壁面部分の図面データ)に対してアフィン変換を行い、表示制御部115は、アフィン変換後の図面データの表示を制御する。」(【0055】)と記載されている。
これらの記載からみて、先願明細書等には、見下げ図選択ボタンB21、見上げ図(左車線)選択ボタンB22、見上げ図(右車線)選択ボタンB23の選択操作により、見下げ図と見上げ図(左車線)と見上げ図(右車線)との間で表示画面を変更して表示する表示制御が行われることが記載されている。

オ 上記ア?エを総合勘案すると、先願明細書等には、次の発明(以下、「先願発明」という。)が記載されている。
「道路トンネルの点検結果データを見下げ図に合成する処理を行うタブレットが実行する、道路トンネルの点検結果データの入力方法であって、
道路トンネルに関する図面データを含む展開図を表示する表示制御ステップと、
道路トンネルにおける見下げ図に対し、点検結果データから得られた変状位置を示す表示画像の描画を、見下げ図上でユーザが電子ペンを用いて曲線を描くことで受け付ける受付ステップと、
を実行し、
見下げ図選択ボタンB21、見上げ図(左車線)選択ボタンB22、見上げ図(右車線)選択ボタンB23の選択操作により、見下げ図と見上げ図(左車線)と見上げ図(右車線)との間で表示画面を変更して表示する表示制御が行われる入力方法。」

(3)先願明細書等に「背景技術」として記載されている事項
ア 背景技術1
先願明細書等の【背景技術】の欄には、「近年、構造物に対する点検業務を支援するシステムに関する技術として様々な技術が開示されている。例えば、トンネルの壁面を撮像して得られた画像と、レーザスキャナによって計測されたトンネルの壁面における複数の測定点それぞれの座標および反射強度値とに基づいて、展開図を作成する技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。」(【0002】)及び「【特許文献1】 特開2012-220471号公報」(【0005】)なる事項が記載されている。
上記【0002】の記載、及び、該記載中で参照する特許文献1の「特開2012-220471号公報」での開示事項からみて、先願発明は、以下の事項(以下、「背景技術1」という。)を背景技術としていると認められる。
「構造物に対する点検業務に使用する展開図を、撮像して得られた画像とレーザスキャナによる計測値とに基づいて作成すること。」

イ 背景技術2
先願明細書等の【背景技術】の欄には、「携帯型PC(Personal Computer)の入力画面における入力数値に基づいて、展開図を自動作成して表示し、表示した展開図において変状箇所を直接入力させる技術が開示されている(例えば、特許文献2参照)。」(【0003】)及び「【特許文献2】 特開2002-083017号公報」(【0005】)なる事項が記載されている。
上記【0003】の記載、及び、該記載中で参照する特許文献2の「特開2002-083017号公報」での開示事項からみて、先願発明は、以下の事項(以下、「背景技術2」という。)を背景技術としていると認められる。
「構造物に対する点検業務に使用する展開図を、携帯型PCの入力画面において入力された数値により設定された断面形状に基づいて作成すること。」

ウ 背景技術3
先願明細書等の【背景技術】の欄には、「構造物の測定対象領域を所定単位に分割し、打音測定装置によって得られた打音データに基づいて診断データを作成し、診断データを展開図上に重畳させる技術が開示されている(例えば、特許文献3参照)。」(【0003】)及び「【特許文献3】 特開2003-057218号公報」(【0005】)なる事項が記載されている。
上記【0003】の記載、及び、該記載中で参照する特許文献3の「特開2003-057218号公報」での開示事項からみて、先願発明は、以下の事項(以下、「背景技術3」という。)を背景技術としていると認められる。
「各分割測定域Riの境界データを含む測定対象領域Rの展開図を作成し、展開図データに撮影装置により撮影された各分割測定域Riの表面画像データを重畳させた展開撮影図を作成し、更に、展開図又は展開撮影図に各測定対象領域の診断データを重畳させた診断結果図を作成すること。」

4 対比
本願発明と先願発明とを以下で対比する。

(1)先願発明は「道路トンネルの点検結果データを見下げ図に合成する処理を行うタブレットが実行する、道路トンネルの点検結果データの入力方法」である。
ここで、先願発明の「道路トンネル」は「構造物」の1つであり、「点検結果データ」は、診断対象を点検、すなわち診断した結果であるから、「診断対象の診断結果」である。
また、先願発明の「タブレット」は、道路トンネルの点検結果データを見下げ図に合成する処理を行っていることから、「構造物における診断対象の診断結果に関する処理を行う診断処理装置」である。
よって、先願発明は、「構造物における診断対象の診断結果に関する処理を行う診断処理装置が実行する入力方法」である点で、本願発明に相当する。

(2)先願発明は「道路トンネルに関する図面データを含む展開図を表示する表示制御ステップ」を実行するものである。
ただし、「図面データ」が、如何なるデータに基づいて作成されたものであるかは特定されていない。すなわち、「撮像することで得られたもの」とは特定されていない。
このため、先願発明の「画像データ」が「撮像することで得られたもの」であるか否かは別にして、本願発明の「前記構造物を撮像することで得られた画像」と先願発明の「道路トンネルに関する図面データ」とは、「前記構造物に係る画像」である点で共通する。
よって、「画像」が「撮像することで得られたもの」である点を除き、先願発明は、「前記構造物に係る画像を含む展開画像を表示する表示制御ステップ」を実行する点で、本願発明と共通する。

(3)先願発明は「道路トンネルにおける見下げ図に対し、点検結果データから得られた変状位置を示す表示画像の描画を、見下げ図上でユーザが電子ペンを用いて曲線を描くことで受け付ける受付ステップ」を実行するものであるところ、先願発明の「道路トンネルにおける見下げ図」は「点検結果データから得られた変状位置」が示される診断対象の図であるから、「前記構造物における前記展開画像中の診断対象の画像」である。
また、見下げ図上で変状位置を示すということは、示された位置にあるものは点検をして変状が発見されたことを意味し、「診断対象であることを示す」ことに他ならないから、先願発明の「点検結果データから得られた変状位置を示す表示画像」は、「診断対象であることを示す診断対象画像」である。
よって、先願発明は、「前記構造物における前記展開画像中の診断対象の画像に対し診断対象であることを示す診断対象画像の描画を前記展開画像上で受け付ける受付ステップ」を実行する点で、本願発明に相当する。

(4)先願発明は「見下げ図選択ボタンB21、見上げ図(左車線)選択ボタンB22、見上げ図(右車線)選択ボタンB23の選択操作により、見下げ図と見上げ図(左車線)と見上げ図(右車線)との間で表示画面を変更して表示する表示制御が行われる」ところ、先願発明において「見下げ図と見上げ図(左車線)と見上げ図(右車線)との間で表示画面を変更して表示する」ことは、「前記構造物を見上げた状態と見下げた状態との間で前記展開画像を変更して表示する」ことといえる。
そして、先願発明における「表示画面を変更して表示する」という動作は表示制御の動作に他ならないことから、表示制御ステップにおける動作であることは明らかである。
よって、先願発明は、「前記表示制御ステップは、前記構造物を見上げた状態と見下げた状態との間で前記展開画像を変更して表示する」点で、本願発明に相当する。

(5)以上のとおりであるから、本願発明と先願発明との一致点及び相違点は、次のとおりである。

[一致点]
「 構造物における診断対象の診断結果に関する処理を行う診断処理装置が実行する入力方法であって、
前記構造物に係る画像を含む展開画像を表示する表示制御ステップと、
前記構造物における前記展開画像中の診断対象の画像に対し診断対象であることを示す診断対象画像の描画を前記展開画像上で受け付ける受付ステップと、
を実行し、
前記表示制御ステップは、前記構造物を見上げた状態と見下げた状態との間で前記展開画像を変更して表示する入力方法。」

[相違点]
展開画像が含む「前記構造物に係る画像」について、本願発明は「前記構造物を撮像することで得られた画像」であるのに対して、先願発明ではどのようにして得られた画像であるのか特定されていない点。

5 当審の判断
上記相違点について、以下で検討する。
先願明細書等には、「背景技術1」として、「構造物に対する点検業務に使用する展開図を、撮像して得られた画像とレーザスキャナによる計測値とに基づいて作成すること。」が記載され、「背景技術2」として、「構造物に対する点検業務に使用する展開図を、携帯型PCの入力画面において入力された数値により設定された断面形状に基づいて作成すること。」が記載され、さらに、「背景技術3」として、「各分割測定域Riの境界データを含む測定対象領域Rの展開図を作成し、展開図データに撮影装置により撮影された各分割測定域Riの表面画像データを重畳させた展開撮影図を作成し、更に、展開図又は展開撮影図に各測定対象領域の診断データを重畳させた診断結果図を作成すること。」が記載されている。
そして、先願明細書等には、「かかる一般的な技術においては、構造物を上部から見下ろすような視点で作成された図面(以下、「見下げ図」とも言う。)に対して点検結果が記載される(入力される)。一例として、トンネル点検業務においては、野帳(トンネルの図面を印刷した用紙)に対する点検結果の記載によって変状展開図が作成される。」(【0004】)と記載されており、上記背景技術1?3を「一般的な技術」と呼び、かかる一般的な技術においては、構造物を上部から見下ろす「見下げ図」に対して点検結果が入力されるものが、発明が解決しようとする課題を有する従来技術である。
その上で、先願明細書等には、「見下げ図に対して点検結果が記載される場合、構造物の内部または下部を視点として構造物の点検結果を記載するためには、点検実施者(ユーザ)が自ら点検結果を見下げ図に入力可能な形式に変換する必要が生じる(視点変換を行う必要が生じる)。そのため、点検業務を効率よく行うために点検実施者の十分な経験を要するだけではなく、点検結果の記載ミスが発生する可能性がある。」(【0006】)こと、及び、「構造物に対する点検結果の記載をより効率よく行うことが可能な技術が提供されること」(【0007】)を「発明が解決しようとする課題」としていることが記載されている。
これらの事項に鑑みると、先願発明は背景技術1?3を基に上記の課題を解決しようとする発明であって、先願発明の「展開画像」は背景技術1?3の展開図を含んでいると考えるのが妥当であり、背景技術1の展開図、及び背景技術3の展開撮影図や診断結果図は、構造物を撮像することで得られた画像を含む展開図である。
そして、先願明細書等の上記「発明が解決しようとする課題」は「構造物に対する点検業務に使用する展開図」が「撮像して得られた画像とレーザスキャナによる計測値とに基づいて作成する」ものであるか、「携帯型PCの入力画面において入力された数値により設定された断面形状に基づいて作成する」ものであるかなどの展開図が含む画像に依存するものではないことから、先願発明の「展開画像」から背景技術1?3の展開図を排除されていると解する理由はない。
このため、先願発明では、展開画像が含む「前記構造物に係る画像」について、どのようにして得られた画像であるのかが特定されていないものの、「前記構造物を撮像することで得られた画像」を含んでいると考えるのが妥当である。
してみると、当該相違点は、記載上の相違にすぎず、実質的な相違ではない。
よって、本願発明と先願発明とは実質的に同一である。

6 請求人の主張についての判断
審判請求人は、審判請求書において、
「先願1には、ユーザが現場でトンネルを見ながら表示手段により表示された一般的なトンネルの線図に診断結果を入力することは開示されていますが、表示されているのは線図であって、構造物を撮像することで得られた画像を含む展開画像ではないため、診断対象の画像がそもそも存在し得ず、診断対象の画像に対し診断対象であることを示す診断対象画像の描画も行っていません。
これに対し、補正後の本願請求項1に記載の発明は、構造物を撮像することで得られた画像を含む展開画像上で診断対象画像の描画を行えるため、作成のミスを少なくすることが可能となるという効果を奏します。なお、この効果については、本願の出願当初の明細書の段落〔0114〕を参照して下さい。
また、先願1だけでなく上記2つの周知文献にも、上記本願発明の特徴は開示されていません。」
と主張している。
しかしながら、上記5で検討したように、先願発明は背景技術1?3を基にこれらの背景技術が有する課題を解決しようとする発明であるから、先願発明の「展開画像」は背景技術1?3の展開図を含んでいると考えるのが妥当である。
そして、先願明細書等の「近年、構造物に対する点検業務を支援するシステムに関する技術として様々な技術が開示されている。例えば、トンネルの壁面を撮像して得られた画像と、レーザスキャナによって計測されたトンネルの壁面における複数の測定点それぞれの座標および反射強度値とに基づいて、展開図を作成する技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。」との記載によれば、背景技術1における展開図は「トンネルの壁面を撮像して得られた画像」を含む展開図である。
このため、先願発明の「展開図」は、背景技術1における展開図であるところの「トンネルの壁面を撮像して得られた画像」を含む展開図を少なくとも含んでおり、「トンネルの壁面を撮像して得られた画像」は「前記構造物を撮像することで得られた画像」といえるから、先願発明の展開画像は「前記構造物を撮像することで得られた画像」を含む展開図であると考えるのが妥当である。
してみると、先願明細書等に「前記構造物を撮像することで得られた画像を含む展開画像」は実質的に記載されているといえる。
よって、請求人の主張をもって、本願発明と先願発明とは実質的に相違する発明であると認めることはできない。

7 むすび
以上のとおり、本願の請求項18に係る発明は、先願発明と実質的に同一であり、しかも、本願発明の発明者が先願発明の発明者と同一ではなく、また、本願出願時において、その出願人が先願の出願人と同一でもないので、特許法第29条の2の規定により特許を受けることができない。
したがって、本願は、その余の請求項について論及するまでもなく拒絶すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2021-04-21 
結審通知日 2021-04-27 
審決日 2021-05-12 
出願番号 特願2018-172365(P2018-172365)
審決分類 P 1 8・ 161- Z (G06Q)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 宮地 匡人  
特許庁審判長 渡邊 聡
特許庁審判官 畑中 高行
佐藤 聡史
発明の名称 診断処理装置、診断システム、入力方法、及びプログラム  
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