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審決分類 審判 全部申し立て 2項進歩性  E21D
管理番号 1001197
異議申立番号 異議1999-70436  
総通号数
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 1991-05-29 
種別 異議の決定 
異議申立日 1999-02-05 
確定日 1999-07-26 
異議申立件数
事件の表示 特許第2784818号「地中削進工法における堀削先端部の位置検出方法」の特許に対する特許異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 特許第2784818号の特許を維持する。 
理由 1.本件発明
特許第2784818号(平成1年10月11日出願、平成10年5月29日設定登録。)の請求項1に係る発明は、その特許請求の範囲の請求項1に記載された次のとおりのものである。
「外管および内管からなり、これら外管および内管を回転させながら先端ビットにより掘削を行う二重管式の掘削装置を用いた地中削進工法における掘削先端部の位置検出方法において、位置検出時、内管内を通じその先端に発信機を送り込み、発信機から発信される信号を地表で受信することにより、掘削先端部の水平方向での位置を検出することを特徴とする地中削進工法における掘削先端部の位置検出方法。」(以下、「本件発明」という)
2.申立ての理由の概要
申立人日本電信電話株式会社は、本件発明は、甲第1号証(「推進工法講座」昭和63年度、昭和63年4月10日、日本推進工法協会発行)及び甲第2号証(特開昭63-96590号公報)並びに甲第3号証(実開昭60-173008号公報)に記載されている発明に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであり、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものであるから、本件発明の特許を取り消すべきと主張している。
3.甲各号証記載の発明
(1)甲第1号証には、
▲1▼「小口径管推進工法は、呼び径700mm以下の管に用いられる工法で、先導体を小口径管又は誘導管と接続し、発進立坑に設置した推進設備によって推進する工法で管内に人が入らず機械操作により、掘削、排土を行うものである。」(第241頁第17〜19行)、
▲2▼「非回転の推進鋼管内部にケーシングロッド(内管)を組み入れた二重管により推進する方式である。」(第247頁第12,13行)、
との記載があり、上記▲1▼及び▲2▼の記載、並びに図5.1-7(第248頁)からみて、
「非回転の推進鋼管内部にケーシングロッド(内管)を組み入れた二重管により推進する小口径管推進工法。」
の発明が記載されているものと認める。
(2)甲第2号証には、
「地下に埋設された非導電性物質から成る管路の管路位置探索方法において、前記管路に可撓性の棒状体を挿通する際、該棒状体に沿わせて配置した探索用導線をも一緒に挿通してその一端を接地した後、その他端から高周波電流を流し、前記探索用導線の途中に接続されている発信コイルから交番磁界を発生させ、地上から該交番磁界を検出することにより、前記管路の管路位置を探索することを特徴とする管路位置探索方法。」(特許請求の範囲)
が記載されている。
(3)甲第3号証には、
「磁界発生用の発信コイルを磁性構造物より浮かせて固定し、所定角度範囲において、前記発信コイルより磁界を発生できるように磁性体構造物に開孔部を設け、且つ前記磁性体構造物に発信器を内蔵してなる土中推進穿孔機用水平位置検知装置。」(実用新案登録請求の範囲)
が記載されている。
4.対比・判断
甲第1号証には、二重管により推進する推進工法(本件発明の「地中削進工法」に相当する。)が記載されているが、本件発明の主要な構成要件である「掘削先端部の水平方向での位置を検出すること」については、何ら記載されておらず、示唆するところもない。
又、甲第2号証には、埋設された管路に探索用導線を挿通し、高周波電流を流して、上記探索用導線の途中に接続されている発信コイルから交番磁界(本件発明の「信号」に相当する。)を発生させ、地上から該交番磁界を検出して、管路の位置を探索する方法が記載されており、本件発明の「内管内を通じその先端に発信機を送り込み、発信機から発信される信号を地表で受信することにより、掘削先端部の水平方向での位置を検出すること」と類似した構成要件が記載されている。しかしながら、甲第2号証に記載の発明は、埋設された管路の位置を検出するものであり、本件発明における、地中削進工法における掘削先端部の水平方向での位置を検出するものとはその適用する技術分野を異にするものであり、甲第2号証に記載の技術を推進工法(地中削進工法)の掘削先端部の水平位置の検出方法に適用することの、動機付けを見出すことはできない。
更に、甲第3号証には、発信器を用いて土中推進穿孔機(本件発明の「掘削装置」に相当する。)の水平位置を検知することが記載されているが、発信器は、土中推進穿孔機(掘削装置)に内蔵されており、本件発明の位置検出の具体的な構成要件である「位置検出時、内管内を通じその先端に発信機を送り込み、発信機から発信される信号を地表で受信することにより、掘削先端部の水平方向での位置を検出すること」については、何ら記載されておらず、示唆するところもない。
そして、本件発明は、上記位置検出方法により、明細書記載の格別顕著な効果を奏するものである。
したがって、本件発明は、申立人が主張している上記甲第1号証及び甲第2号証並びに甲第3号証に記載の発明から当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。
5.むすび
したがって、特許異議申立の理由及び証拠によっては、本件発明についての特許を取り消すことはできない。
また、他に本件発明についての特許を取り消すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり決定する。
 
異議決定日 1999-07-06 
出願番号 特願平1-262937
審決分類 P 1 651・ 121- Y (E21D)
最終処分 維持  
前審関与審査官 中槙 利明  
特許庁審判長 幸長 保次郎
特許庁審判官 小野 忠悦
藤枝 洋
登録日 1998-05-29 
登録番号 特許第2784818号(P2784818)
権利者 日本鋼管株式会社 日本鋼管工事株式会社
発明の名称 地中削進工法における掘削先端部の位置検出方法  
代理人 澤井 敬史  

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