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審決分類 審判 全部申し立て 1項3号刊行物記載  A01C
管理番号 1002279
異議申立番号 異議1998-73024  
総通号数
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 1996-09-03 
種別 異議の決定 
異議申立日 1998-06-17 
確定日 1999-08-28 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第2691524号「移植機」の特許に対する特許異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 訂正を認める。 特許第2691524号の特許を維持する。 
理由 1.手続の経緯
本件特許第2691524号は、平成3年1月18日に出願された特願平3-4258号の一部を特許法第44条第1項の規定により、特願平7-339717号として特許出願されたものであって、平成9年9月5日に設定登録がなされ、その後、特許異議の申立てが、井関農機株式会社よりなされ、当審において取消理由がなされ、その指定期間内に訂正請求がなされものである。
2.訂正の適否のついての判断
ア.訂正の内容
本件訂正の趣旨は、本件特許の明細書を平成11年5月18日付け訂正請求書に添付した訂正明細書のとおり訂正することを求めるにあり、その訂正の要旨は、前記訂正請求書の「6.請求の理由」の「〔3〕明細書の訂正」の項に記載されたとおりであり、次のように訂正しようとするものである。
(1)【特許請求の範囲】の【請求項1】を「走行機体の後上側位置に走行機体と連結して配置される操向操作部と、苗トレイを前記走行機体の幅方向に横送りし、前後方向に縦搬送する苗搬送装置とを備え、前記苗トレイから苗を取出して植付けする移植機において、前記苗搬送装置は、前記操向操作部の前方位置に、下方に空間を配した状態で後部が高くなるように傾斜配設され、前記苗トレイの上側に前記苗を取出して、前記苗搬送装置の前方位置で植付けするように構成していることを特徴とする移植機。」と訂正する。
(2)段落【0005】を、「【課題を解決するための手段】本発明に係る移植機は、走行機体の後上側位置に走行機体と連結して配置される操向操作部と、苗トレイを前記走行機体の幅方向に横送りし、前後方向に縦搬送する苗搬送装置とを備え、前記苗トレイから苗を取出して植付けする移植機において、前記苗搬送装置は、前記操向操作部の前方位置に、下方に空間を配した状態で後部が高くなるように傾斜配設され、前記苗トレイの上側に前記苗を取出して、前記苗搬送装置の前方位置で植付けするように構成していることを特徴とする。」と訂正する。
イ.訂正の目的の適否、新規事項の有無及び拡弘変更の存否
上記訂正(1)は、苗搬送装置が下方に空間を配した状態で配設することを限定したもので、特許請求の範囲の減縮を目的とする。
上記訂正(2)は、前記のように特許請求の範囲が訂正されたことに伴い、特許請求の範囲の記載と発明の詳細な説明の記載とを整合させる、明りょうでない記載の釈明を目的とする。
また、上記訂正(1)、(2)は、明細書又は図面に記載された事項の範囲内においてなされたものであるから、新規事項の追加に該当せず、また、実質上特許請求の範囲を拡張し変更するものでもない。
ウ.独立特許要件
(申立ての概要)
特許異議の申立ては、訂正前の本件特許の請求項1に記載された発明が本件出願前に頒布された下記甲第1号証に記載された発明であるから、本件特許は、特許法第29条第1項第3号の規定に違反してされたというものである。

甲第1号証:特開昭57-189609号公報
(甲第1号証の記載内容)
甲第1号証の第2頁左上欄第8行〜右上欄第8行に「第1図に示すように、前部エンジン(1)、後部苗植付部、操縦ハンドル(2)等からなる機体を、硬盤に接地する左右推進車輪(3),(3)及び圃場面を滑動するフロート(4)により支持しながら進行し、進行に伴い順次苗を植付けるよう構成してある。
前記苗植付部について、第1図乃至第3図に基づいて説明すると、一株分に相当する床土付き苗(W)の複数個を保持する三枚の育苗シート(5)を横方向に並べ且つ下端部において下方へ屈曲案内するように載置した状態で一定ストロークで横往復移動される傾斜苗のせ台(6)を設け、上下に循環作動しながら各育苗シート(5)夫々の屈曲部より順次一株分づつの苗(W)を取出し植付ける3個の植付爪(7)を設け、更に、苗のせ台(6)と一体移動しながら苗のせ台(6)がストロークエンドに達する毎に定角度づつ駆動回転される複数個のシート係止送り用回転体(8)を、育苗用シート(5)の前記屈曲部に作用させる状態で設け、もって、順次3条の苗を植付けるように構成してある。」と記載されている。
(対比・判断)
訂正後の本件特許明細書の特許請求の範囲の請求項1に記載された発明(以下、本件発明という。)と刊行物1記載の発明とを対比すると、少なくとも、本件発明が、(a)「苗搬送装置は、操向操作部の前方位置に、下方に空間を配した状態で後部が高くなるように傾斜配設され、前記苗トレイの上側に前記苗を取出して、前記苗搬送装置の前方位置で植付けするように構成している」のに対して、甲第1号証記載の発明は、苗搬送装置が操向操作部の前方位置に、後部が高くなるように傾斜配設され、前記苗トレイの上側に前記苗を取出して、前記苗搬送装置の前方位置で植付けするように構成しているものの、搬送装置の下方にフロートを配したものであり、苗搬送装置は下方に空間を配した状態で配設したものではない点で相違する。
そして、刊行物1記載の発明は、搬送装置の下方にフロートを配することによりオペレータが走行操作部を押さえて旋回操作することができないものであるのに対し、本件発明は、上記(a)の構成により、オペレータが操作部を押さえて旋回操作することに支障がなく、移植機の操作取り扱いが容易に行えるという作用を有する。
よって、本件発明は、上記甲第1号証記載の発明ではないから、本件発明を、本件特許出願の際独立して特許を受けることができるものである。
さらに、他に、本件発明が、本件出願の際独立して特許を受けることができないとする理由及び証拠を発見しない。
エ.むすび
以上のとおりであるから、本件訂正請求は、特許法等の一部を改正する法律(平成6年法律第116号)附則第6条第1項の規定によりなお従前の例によるとされる、特許法120条の4第2項、同条第3項で準用する第126条第2〜4項の規定に適合するので、当該訂正は認める。
3.特許異議の申立てについて
ア.本件発明
本件発明は、訂正明細書の特許請求の範囲に記載された次の事項により特定されるとおりのものである。
【請求項1】走行機体の後上側位置に走行機体と連結して配置される操向操作部と、苗トレイを前記走行機体の幅方向に横送りし、前後方向に縦搬送する苗搬送装置とを備え、前記苗トレイから苗を取出して植付けする移植機において、前記苗搬送装置は、前記操向操作部の前方位置に、下方に空間を配した状態で後部が高くなるように傾斜配設され、前記苗トレイの上側に前記苗を取出して、前記苗搬送装置の前方位置で植付けするように構成していることを特徴とする移植機。
イ.申立ての概要及び対比・判断
特許異議の申立ては、訂正前の本件発明が本件出願前に頒布された甲第1号証に記載された発明であるから、本件特許は、特許法第29条第1項第3号の規定に違反してされたというものであるが、上記「2.訂正の適否についての判断」の「ウ独立特許要件」の「(対比・判断)」の項において述べたとおり、本件発明が本件出願前に頒布された上記甲第1号証記載の発明であるということはできない。
4.むすび
以上のことから、申立人の申し立ての理由及び提出した証拠方法によっては、本件特許を取り消すことができない。
また、他に本件特許を取り消すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり決定する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
移植機
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】 走行機体の後上側位置に走行機体と連結して配置される操向操作部と、苗トレイを前記走行機体の幅方向に横送りし、前後方向に縦搬送する苗搬送装置とを備え、前記苗トレイから苗を取出して植付けする移植機において、前記苗搬送装置は、前記操向操作部の前方位置に、下方に空間を配した状態で後部が高くなるように傾斜配設され、前記苗トレイの上側に前記苗を取出して、前記苗搬送装置の前方位置で植付けするように構成していることを特徴とする移植機。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は移植機、詳しくは、複数の苗が収容された苗トレイの苗を取り出して圃場に植え付けるようにした移植機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種移植機は、走行する機体の後部に、複数の苗を収容した苗トレイを搬送する苗搬送装置を後方に向かって水平状に配設し、この苗搬送装置における前部の苗取出位置に苗取出装置を設けている。そして、苗搬送装置に支持した苗トレイを順次前方に送りながらこの苗トレイにおける一つの苗を、苗取出装置で取り出し、この取り出した苗を圃場に植え付けるように構成すると共に、前記苗搬送装置よりもさらに後方側に操向ハンドルの操向操作部を配設している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の移植機にあっては、苗搬送装置を、機体の後部に、後方に向かって水平状に配設しているため、この苗搬送装置あ前後方向長さを長く形成して苗トレイ支持面積を多くすると、苗搬送装置よりもさらに後方側に配設される操向ハンドルの操向操作部を、さらに後方に遠ざけて配設する必要があり、従って、この操向ハンドルの機体に対する後方突出長さが長くなり、移植機全体の全長が長くなる問題があった。
【0004】本発明は、苗搬送装置の搬送方向長さを長く形成して苗トレイ支持面積を多くすることができながら、移植機全体の全長を短くすることができる移植機を提供することをその主目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係る移植機は、走行機体の後上側位置に走行機体と連結して配置される操向操作部と、苗トレイを前記走行機体の幅方向に横送りし、前後方向に縦搬送する苗搬送装置とを備え、前記苗トレイから苗を取出して植付けする移植機において、前記苗搬送装置は、前記操向操作部の前方位置に、下方に空間を配した状態で後部が高くなるように傾斜配設され、前記苗トレイの上側に前記苗を取出して、前記苗搬送装置の前方位置で植付けするように構成していることを特徴とする。
【0006】本発明にあっては、苗トレイの上側に苗を取出して植付けするので、苗葉を傷めることなく植付けることができ、しかも、苗搬送装置の縦搬送方向長さ、即ち、前後方向の苗トレイ載置面積を確保しながらも、操向操作部の走行機体に対する後方突出長さを小さくすることができ、移植機全体を小型化できる。また、苗トレイから取出した苗を苗搬送装置の前方位置に植付けするから、構成上、オペレータが操向操作部を押さえて旋回操作することに支障がなく、移植機の操作取り扱いが容易に行える。
【0007】
【発明の実施の形態】図1に示した移植機の実施形態において、1は走行機体であり、この走行機体1は、前部フレーム1aとミッションケース1bと後部フレーム1cとをそれぞれ一体状に組付けて構成され、前部フレーム1aの上部側にエンジン2を搭載し、また、後部フレーム1c側に、苗搬送装置20と、苗取出装置30と、苗植付装置110とを支持すると共に、前記ミッションケース1bの車幅方向両側面に、それぞれ後下方に向けて延びる一対の伝動ケース4,4を上下揺動可能に設けて、その遊端側にそれぞれ駆動車輪5,5を支持し、これら駆動車輪5,5を、エンジン2からミッションケース1b及び伝動ケース4,4を介して伝達される回転動力で駆動し、前記走行機体1を自走させるごとく構成し、さらに、前記後部フレーム1cの後端部には、後上方に向けて操向ハンドル9を取付けている。また、この操向ハンドル9の先端部には、操向操作部9aが、後部フレーム1cへの連設側基部9bに対し斜め上方となるように設けられている。
【0008】また、前記走行機体1の下部で前記駆動車輪5の前部側には、畝Aの上面を転動しながら前記苗植付装置110によるポット苗の植付株間を検出する株間検出スイッチ(図示せず)をもった検出口-ラ6を揺動アーム6aを介して上下動可能に支持し、該検出口-ラ6から出力される株間検出信号により、前記苗搬送装置20と、苗取出装置30及び苗植付装置110の各駆動部を間歇的に制御すべく成すと共に、前記検出口-ラ6の上下動により植付深さを制御するようにしている。
【0009】さらに、前記前部フレーム1aの前方下部には、畝上面に沿って走行する鎮圧輪7を支持杆1dを介して支持すると共に、該鎮圧輪7の両側部位に、前記畝Aの側面に沿って走行する一対のガイド輪8,8を設けている。
【0010】また、前記走行機体1の後部フレーム1c側に支持する前記苗搬送装置20は、縦横に複数のポット苗収容部10aを配列した苗トレイ10を順次苗取出し側に搬送するものであり、また、前記苗取出装置30は、苗搬送装置20の搬送終端部で苗トレイ10からポット苗を取出す苗取出爪31をもっており、また、苗植付装置110は、前記苗取出装置30から苗を受取って植付動作する移植器113をもっており、さらに、この苗植付装置110は、前記ミッションケース1b側に支持される共に、前記苗取出装置30と苗搬送装置20とは前記後部フレーム1c側に支持されている。
【0011】そして、苗搬送装置20は、図1に示すように操向操作部9aが後部フレーム1cへの連設側基部9bに対し斜め上方に配設された操向ハンドル9の基部9bから操向操作部9aに向かう方向とほぼ同方向に向けて配設している。このように苗搬送装置20を配設することにより、苗搬送装置20の搬送方向長さを長く形成して苗トレイ支持面積を多くすることができながら、この苗搬送装置20及び操向ハンドル9における操向操作部9aの機体1に対する後方突出長さを短くでき、移植機全体の全長を短くすることができるのである。
【0012】また、この苗搬送装置20は、図2及び図3に示したように所定間隔をおいて相対向する一対の支持杆21a,21aと、これら各支持杆21a,21aの長さ方向両端部に設ける側壁21b,21b及び21c,21cと、前記両支持杆21a,21a上部を連結する上方連結杆21d並びに前部連結パイプ21eとから成る搬送枠21を形成し、該搬送枠21の苗トレイ10の搬送側で、前記駆動スプロケット23と従動スプロケット25との間にトレイ受部22を設けると共に、前記側壁のうち、前方側壁21b,21b間に一対の相対向する駆動スプロケット23,23をもつ駆動軸24を駆動回転自由に支持し、かつ、後方側壁21c,21c間に一対の相対向する従動スプロケット25,25をもつ従動軸26を従動回転自由に支持して、これら各駆動スプロケット23,23と従動スプロケット25,25とにそれぞれ駆動チェーン27,27を掛設する一方、これら両駆動チェーン27,27の対向面間に、両駆動チェーン27,27を連結し、かつ、前記苗トレイ10の苗収容部10aに引掛けて強制搬送する搬送部材28を所定ピッチ間隔を置いて多数設けて、前記搬送部材28により苗トレイ10を強制的に1ピッチ分正確に縦送りするごとく構成している。尚、前記駆動スプロケット23,23の前記外周にトレイガイド200を設けている。
【0013】また、前記搬送部材28としては、図2に示されるように、前記両駆動チェーン27,27の内外リンクプレートとローラとを連結する連結部を両端部に備えた連結軸を用い、該連結軸28を前記苗トレイ10の縦方向に配列される苗収容部10a,10a間の凹部に挿入可能な軸径として、前記苗収容部10aの側壁に引掛かるごとく成している。
【0014】さらに、図に示す実施例では、前記搬送枠21の後部フレーム1c側への支持に際し、図4に示すように、前記機体1の後部フレーム1cにおける苗搬送装置20の取付位置に、機体1の幅方向外方に張出状に突出する左右支持フレーム11,11(実施例では、後部フレームが兼用している。)を対向状に配置すると共に、これら両支持フレーム11,11の対向幅間隔を前記搬送枠21の横送り移動範囲よりも大きくする一方、これら両支持フレーム11,11間に固定板12,13を介して横軸14,15を支持して、これら横軸14,15のうち、横軸14に前記搬送枠21の連結パイプ21eを摺動可能に挿通し、また横軸15に、支持杆21a,21aの各下部に設ける筒軸29,29を摺動可能に挿通して、搬送枠21を前記支持フレーム11,11間において機体幅方向に横移動可能に支持している。
【0015】また、前記搬送枠21は、苗取出装置30の横送り軸97に設けたスライダ98をもつ連動杆99に支持され、前記苗取出爪31の苗取出動作に連動した前記横送り軸97の間歇回転により、該横送り軸97のトラバース溝に係合する前記スライダ98を介して連動杆99と共に搬送枠21、つまり、苗トレイ10は、ポット苗収容部10aの横方向1ピッチ分を横方向に間歇的に横移動するように支持されている。
【0016】前記駆動スプロケット23,23をもつ駆動軸24の駆動手段としては、主としてモータMを用い、前記搬送枠21が左右方向何れかの横送り終端位置に位置したとき、これを検出する一対のリミットスイッチLl,L2により検出して、これらリミットスイッチの一方からの検出信号により前記モータMを間歇的に駆動して前記苗トレイ10を縦方向に1ピッチ分縦送りするごとく成している。
【0017】一方、前記苗取出装置30は、前記苗搬送装置20の搬送終端部において、苗取出爪31を、前記苗トレイ10の苗側に対し往復動させて前記苗を取出し、かつ、苗放出行程において揺動させる爪動作機構30Aを設ける一方、前記苗トレイ10の苗取出位置下方に、前記爪動作機構30Aによる苗取出爪3 1の取出動作に同調して往復動し前記苗トレイ10の取出苗を水抜孔10bを介し下方から突上げるピン75をもつ苗突上機構30Bとを有していて、これら両機構の連動動作により、前記苗取出爪31で苗トレイ10から苗を取出すと共に、前記取山行程から放出行程において前記苗取出爪31で苗を保持し、前記苗搬送装置20を回避した苗放出位置において前記苗を、前記苗取出爪31から放出して下方に待機する苗植付装置110の移植器113に供給する如く成している。
【0018】前記爪動作機構30Aは、図5,6に示したごとく後部フレーム1cに、支持部材32を起設すると共に、該支持部材32に、中心部に支持筒34をもつ取付板33を固定し、該取付板33の支持筒34の外周に太陽ギヤ35を固設する一方、前記支持筒34の貫通孔に駆動軸36を貫通させて回転自由に支持し、該駆動軸36の一端部に駆動ホイール37を嵌合固定すると共に、他端部にロータケース38を固定して、前記駆動軸36を介してロータケース38を前記支持筒34に前記太陽ギヤ35の中心と同一軸心上で駆動回転自由に支持している。
【0019】このロータケース38の内部には、前記太陽ギヤ35に噛合う遊星ギヤ39を回転自由に支持すると共に、この遊星ギヤ39に噛合う伝動ギヤ40を回転可能に支持する一方、前記ミッションケース1bのPTO軸42からチェーン又はタイミングベルトなどの伝動体43を介して前記駆動ホイール37を駆動させ、該駆動ホイール37の回転により、前記伝動ギヤ40を遊星ギヤ39を介して自転させながら前記太陽ギヤ35の外周軌跡Kを公転させるようにしている。この場合、前記太陽ギヤ35と伝動ギヤ40とのギヤ比は2:1となっている。
【0020】そして、前記伝動ギヤ40の支持軸40aをロータケース38の外方に突出させ、該突出端にクランクアーム41を固定し、該クランクアーム41の遊端にカム軸44を回転不能に突設する。このカム軸44には、その中間部に、図7に示したように両側面に幅寸法を変化させた側方カム面45aをもち、かつ、外周面に半径方向の変化をもたせた外周カム面45bを備えたカム45を回転不能に支持すると共に、該カム45の両側位置に、前記カム45を挟むごとく苗取出爪31をもつ爪支持部材46の基部を枢着する一方、前記後フレーム1cに支持部材47を介して直線案内部48aと揺動案内部48bとをもつガイド溝48を備えたガイド体49を設け、前記爪支持部材46における前記クランクアーム41への枢着部に対し半径方向に離反した位置に、前記ガイド溝48に移動可能に係合するガイドローラから成る係合体50を設けて、該ガイドローラ50のガイド溝48に沿う移動により、前記苗取出爪31の移動軌跡を、前記トレイ10の苗側に突入する突入位置から前記苗を前記苗トレイ10より取出す取出位置に至る苗取出行程においては直線状とし、かつ、前記取出位置から前記苗搬送装置20を回避した苗放出位置に至る苗放出行程においては揺動させ、苗取出爪31を苗放出位置に位置させるごとく構成したのである。
【0021】又、前記爪支持部材46の基部には、図7に示されるように遊端側にボール51とボール受筒51aとを支持した一対のL字状揺動板52,52が軸53,53を支点に揺動自由に支持されており、前記揺動板52,52は、スプリング54で互いに対向状に引張作用を付与されていて、前記ボール51,51と、前記カム45の側面に形成された側方カム面45aとの係合で、前記カム45が回動するとき、前記揺動板52,52が左右方向へ対称状に揺動すると共に、この揺動動作で前記揺動板52,52に各々支持された一対の苗取出爪31,31を開閉動作する如く成して、前記爪支持部材46が苗放出位置にあるとき、前記苗取出爪31,31を開いて苗を放出し苗植付装置110に苗を供給する如く成している。
【0022】しかして、前記揺動板52,52に支持する一対の苗取出爪31,31は、細径な棒材の先端を尖鋭に形成したもので、前記苗取出爪31,31の各々には、該爪31,31の外周面に遊嵌可能な内周面をもった鍔付押出筒55,55を套嵌する一方、前記爪支持部材46の側方に突出部46aを設け、該突出部46aに図2,図4に示される如く、カムレバー56の基端部を枢支軸57を介して揺動自由に支持すると共に、その遊端部に、ピン58を突設し、該ピン58に弾線から成る連結杆59を、その中間巻回部を介して支持し、かつ、該連結杆59の両遊端部を前記苗取出爪31,31に設けた押出筒55,55の鍔部にそれぞれ連結する一方、前記カムレバー56の中間部に、前記爪支持部材46におけるカム45の外周カム面45bと当接するカムローラ60を回転自由に支持し、かつ、該ローラ60を、前記押出筒55と揺動板52との間に介装する圧縮ばね61により常時前記外周カム面45bに当接させておき、前記ローラ60が前記カム45における外周カム面45bの長径部位に係合するとき、前記カムレバー56の遊端を持ち上げて、該遊端に連結した連結杆59を介して押出筒55,55を苗取出爪31,31に対し、該爪31,31の基部側へ退出させると共に、前記ローラ60が外周カム面45bの短径部位に係合するとき、前記カムレバー56の遊端で前記連結杆59と共に押出筒55,55を苗取出爪31,31の先端側へ押し下げて、該苗取出爪31,31の苗放出動作時、前記押出筒55,55の先端で苗を押圧して強制的に苗植付装置110の移植器113内に落下させる如く成している。
【0023】また、前記苗突上機構30Bは、図2,図3に示されるごとく前記固定板13,13間に固定杆70を架設して、該固定杆70に取付体72の基部を取付け、該取付体72の遊端部に貫通孔71aをもつ天板部71を設けると共に、該天板部71を介してガイド溝73aをもつガイド体73を固定し、該ガイド体73に、前記ガイド溝73aに挿通するガイド杆74と前記貫通孔71aを貫通するピン75と係合軸76とをもつ移動体77を前記ガイド溝73aに沿って摺動自由に支持する一方、前記移動体77の係合軸76に係合する長孔78aをもつ第1アーム78と第2アーム79とを固定した軸体80を、前記取付体72と前記支持フレーム11に設ける支持片81との間に回転自由支持する。そして、前記駆動軸36に嵌合固定する駆動ホイール37の他側に、該ホイール37と一体的に結合ぎれた連結軸82を延長させ、該連結軸82の延長端に第1カム体83を設けると共に、該カム体83に係合して動作する第1揺動杆84を図4に示したように支持フレーム11の支持板85に揺動自由に支持し、前記揺動杆84の遊端部に連結杆86を介して前記第2アーム79の遊端部に連結し、前記第1カム体83の回転による前記第1揺動杆84の揺動により、前記連結杆86が第2図矢印のごとく引上げられることにより第1,第2アーム78,79を介して移動体77を上方へ移動させ、前記ピン75を前記苗トレイ10の底面にお
ける水抜孔10bを介し下方から突上げて苗を苗取出爪側に押出すべく構成している。また、前記苗突上機構30Aによる前記ピン75の往復動軌跡と前記苗取出爪31の直線往復軌跡とを同一直線範囲に位置させるのでありって、前記ピン75の突上げタイミングは、苗取出爪31の突入時と同調させ、かつ、万一苗取出爪31が苗を取損じた場合にも、残土を排出するように前記ピン75の移動ストロークを多く取っている。
【0024】また、前記連結軸82は図6に示している如く、横送り駆動ケース87に貫通支持され、該横送り駆動ケース87に、前記連結軸82と平行にクラッチ軸88を回転自由に支持する一方、前記連結軸82に、クラッチ操作用カム89を一体的に併設したギヤホイール90を回転不能に支持している。
【0025】そして、該ギヤホイール90に、該ギヤホイール90に対し所定の増速比をもつクラッチピニオン91を噛合させると共に、該ピニオン91を、前記クラッチ軸88に遊転可能に支持している。
【0026】又、前記クラッチ軸88には、前記クラッチピニオン91に隣接させたクラッチ胴92を、前記クラッチ軸88に対し相対回転不能に支持し、このクラッチ胴92とクラッチピニオン91との外周面に、一端を前記クラッチ胴92に係止させ、他端を開放させたスプリングクラッチ93を套嵌させて、該スプリングクラッチ93の内周面で前記両者91,92の外周面を同時に緊縛して動力を伝達する如く成すと共に、前記スプリングクラッチ93の前記開放端と、前記ギヤホイール90に併設したカム89との間に、該カム89に係合して動作する触子94を設け、該触子94の先端を前記スプリングクラッチ93の解放端に係合させることにより、該スプリングクラッチ93の緊縛状態を弛緩させて前記クラッチピニオン91を前記クラッチ軸88に対して遊転させ動力の伝達を間歇的に遮断する如く成している。そして、前記クラッチ軸88の他端を、前記横送り駆動ケース87の外側方へ突出させると共に、この突出端に中間ギヤ95を相対回転不能に支持し、該中間ギヤ95と噛合する従動ギヤ96を、前記横送り駆動ケース87に回転自由に支持されたトラバース溝(図示せず)をもつ横送り軸97の一端に、該軸97に対して相対回転不能に固定している。そして、図4に示すように、前記横送り軸97のトラバース溝(図示せず)に係合するスライダ98を介して横方向に移動する連結杆99により、該連結杆99に支持された苗搬送装置20が、該苗搬送装置20にセットされた苗トレイ10の横方向1ピッチ分を、前記苗取出爪31の苗取出動作に連動して間歇的に横送りする如く成している。
【0027】また、図に示す実施例では、前記駆動スプロケット23,23の前記モータMによる回転を強制的に停止する停止手段100を設けている。
【0028】この停止手段100としては、図9に示すように、各駆動スプロケット23,23の同心円上位置に、苗トレイ10の1ピッチ間隔に合わせて等角度に等分した箇所に係合孔23aをそれぞれ設ける一方、支持フレーム1cに、前記各駆動スプロケット23,23に対する側方位置で前記係合孔23a,23aに出退自在としたロツクピン101,101をもつロック装置102を設けて、前記モータMによる前記各駆動スプロケット23,23の駆動回転途中で前記ロックピン101を前記係合孔23aに突入させることにより、前記苗トレイ10を縦方向に1ピッチ分縦送りした位置で前記各駆動スプロケット23,23の回転を強制的に停止するように構成している。
【0029】この場合、前記ロック装置102は、前記苗突上機構30Bの場合と同様に前記連結軸82に、第2カム体103と第2揺動杆104、連結杆105とから成る連動機構を介して連動連結され、前記ロックピン101を、苗取終了動作に連動してロック解除位置からロック位置へと移動させ、また、苗取動作開始動作に連動してロック位置からロック解除位置に移動させるべく成す一方、前記ロックピン101がロック解除状態でオン動作する検出スイッチSを設けると共に、前記搬送枠21が左右方向何れかの横送り終端位置に位置したときオン動作してこれを検出するリミットスイッチLl,L2とを併設して、前記検出スイッチSと前記リミットスイッチLl又はL2の何れか一方とがオンしたときのみ前記モータMが駆動するようにして、前記駆動軸34を介し駆動スプロケット23,23を回転して苗トレイ10を縦方向に縦送りし、かつ、前記駆動スプロケット23,23による回転により苗トレイ10がほマ1ピッチ分縦送りされたタイミングで、前記ロックピン101をロック解除位置から前記駆動スプロケット33の係合孔23aに突入させることにより、前記検出スイッチSがオフして前記モータMを停止しすると同時に前記駆動スプロケット23の回転を強制的に停止するように構成している。
【0030】斯く構成することにより、前記モータMの停止に対する駆動スプロケット23,23の惰性回転をなくして、その惰性回転に伴う苗トレイ10の停止位置のずれを防止でき、これによって、苗トレイ10の苗収容部10aを苗取出爪31の取出位置に対応した適正位置に強制的に位置させることができるのである。尚、複数の苗トレイ10を選択して使用する場合でも前記停止手段100を適用できるようにするには、図9に示すように前記各駆動スプロケット23,23の前記係合孔23aの同心円とは径の異なる同心円上位置に、別の苗トレイ10の1ピッチ間隔に合わせて等角度に等分した箇所に係合孔23bをそれぞれ設ける一方、前記ロック装置102にロックピン101が係合孔23a又は23bのいずかに選択的に突入できるようにロックピン101の突入位置変更手段(図示せず)を設ければよい。
【0031】また、前記苗植付装置110は、前記ミッションケース1bの後部側に取付られる植付伝動ケース111と、該植付伝動ケース111にその内部機構に連動する植付アーム112を介して上下方向に植付動作可能に支持した開閉可能な移植器113とから成り、前記植付アーム112の移動により移植器113を前記苗取出爪31から放出されるポット苗の受取位置と畝Aへの移植位置との範囲にわたって所定の上下動軌跡で植付動作させ、前記苗取出爪31がポット苗を放出するときには、前記移植器113を閉鎖した状態の上昇位置、つまり受取位置でポット苗を受取り、このポット苗の受取後に前記移植器113を前記畝A側に下動させて、この下動位置で前記移植器113を開放させて、内部に保持したポット苗を畝Aに移植するようにしている。
【0032】次に本発明に係る移植機の作用について説明する。
【0033】前記苗取出装置30は、伝動体43を掛設した駆動ホイール37が駆動軸36と共に駆動し、該駆動軸36の駆動によりロータケース38が前記駆動軸36と一体的に回転する。これにより、図6に示している如く、前記ロータケース38に回転自由に支持されている遊星ギヤ39が、太陽ギヤ35と噛合して自転しながら公転する。
【0034】そして、前記遊星ギヤ35と噛合する伝動ギヤ40が前記遊星ギヤ39に連動して自転しながら前記太陽ギヤ35と噛合することなく、該太陽ギヤ35の外周軌跡Kを公転する。この伝動ギヤ40の自転に伴い、該伝動ギヤ40の支持軸40aに固定されたクランクアーム41が、図8に示す如く前記伝動ギヤ40と一体的に回転しながら前記太陽ギヤ35の外周軌跡Kを公転するのであり、このとき、前記爪支持部材46に設けたガイドローラ50が、ガイド体49のカム溝48と係合して、前記クランクアーム41が図8に示したイ位置からホ位置へ移動するのであり、この移動に従い、前記爪支持部材46が前記カム溝48の直線案内部48aに沿って直線状に往動するのである。そして前記クランクアーム41が図8中ホの位置に至ったとき、爪支持部材46に設けたガイドローラ50が、前記カム溝48の屈曲部を経て揺動案内溝48bの端部Zに至るのであり、このとき、前記カム軸44に支持された爪支持部材46が、苗放出位置方向へ揺動するのである。また、以上の状態から前記ガイドローラ50が前記カム溝48を復動する場合、前記クランクアーム41は前記往動軌跡と全く対称軌跡を描いて元の位置イに復帰して次の往復動動作を開始するのであって、前記伝動ギヤ40が、前記太陽ギヤ35の外周軌跡Kを1回公転する間に、爪支持部材46が前記カム溝48を1往復動することになる。
【0035】しかして、前記爪支持部材46の進出位置で、苗取出爪31を苗トレイ10の取出苗に対し直線状に突入させられるのであり、この苗取出爪31の突入動作に同調して、前記苗突上機構30Bに上り、ピン75を前記苗トレイ10の底面における水抜孔10bを介し下方から突上げて苗を苗取出爪側に押出すのである。つまり、前記苗取出爪31の突入動作に同調して、前記第1揺動杆84が第1カム体83を介して図2に示す矢印方向に揺動し、この揺動により、前記連結杆86が図2矢印のごとく引上げられて、第1,第2アーム78,79を介して移動体77を上方へ移動させ、前記ピン75を前記苗トレイ10の底面における水抜孔10bを介し下方から突上げて苗を苗取出爪側に押出すのである。この結果、苗取出爪31の苗への突入が確実に行われると同時に、取出苗は苗トレイ10から強制的に押出されることになり、前記苗取出爪31による苗の取出しが確実に行えるのである。また、前記苗取出爪31は、前記直線案内機構により、苗トレイ10の苗側に突入する突入位置から前記苗を苗トレイ10から取出す苗取出行程において直線状に往復動するのであり、一方、苗突上機構30Bによる前記ピン75の往復動も、苗取出爪31の直線往復軌跡と同一直線範囲に位置して直線状に行うので、苗取出爪31の苗への突入時、苗土を変形させたりすることなく突入させられるので、前記ピン75による取出苗を苗取出爪側への突上作用により、苗取出爪31に対する苗の姿勢を乱すことなく取出すことができ、これにより、苗取出爪31による苗の取出しがスムーズで、かっ、取出苗の姿勢を安定させて確実に取出すことができるのである。
【0036】又、前記爪支持部材46に軸53,53を介して揺動可能に支持された一対の揺動板52,52は、該揺動板52,52のボール51,51と、前記カム軸44に固定されたカム45の側方カム面45aとの係合状態の変化に応じスプリング54の付勢力に抗して対向状に揺動するのであり、前記苗トレイヘの突入時には揺動板52,52に支持した苗取出爪31,31間を開いた状態で苗土に突入し、苗トレイ10からの退出時には苗取出爪31,31間を閉じ苗土を挟んで退出する一方、前記苗放出位置に位置したときには、苗取出爪31,31を開いて放出動作して苗を放出するのである。
【0037】更に、前記苗放出時には、前記爪支持部材46の突出部46aに支持したカムレバー56が、該レバー56のカムローラ60と、カム45の外周カム面45bにおける短径部外周面との係合で、前記揺動板52と押出筒55の間に介装した圧縮ばね61により下方へ揺動し、これにより、前記連結杆59を介し苗取出爪31,31に套嵌した押出筒55,55を前記爪31,31の先端側へ押し下げて、該爪31,31に保持する苗の放出動作を強制的に助長し前記苗の落下を良好にするのである。
【0038】又、前記苗放出後は、前記カムローラ60が前記カム45の回動に伴い、該カム45の長径部外周面と係合して前記カムレバー56を持ち上げ、前記押出筒55,55を苗取出爪31,31の基部側へ退去させるので、苗の取出行程において支障を生ずることはないのである。尚、以上の説明では、苗搬送装置20の縦送りはチェーン27,27を用いたが平ベルト又ははしご状ベルトを用いてもよい。
【0039】
【発明の効果】本発明の移植機によれば、苗トレイの上側に苗を取出して植付けするので、苗葉を傷めることなく植付けることができ、しかも、苗搬送装置の縦搬送方向長さ、即ち、前後方向の苗トレイ載置面積を確保しながらも、操向操作部の走行機体に対する後方突出長さを小さくすることができ、移植機全体を小型化できる。その上、苗トレイから取出した苗を苗搬送装置の前方位置に植付けするから、構成上、オペレータが操向操作部を押さえて旋回操作することに支障がなく、移植機の操作取り扱いが容易に行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の移植機の一例を示す側面図。
【図2】同苗取出装置及び苗搬送装置部の縦断面図。
【図3】同苗取出装置の斜視図。
【図4】同苗取出装置及び苗搬送装置部を理解させるため必要方向に展開して示す平面図。
【図5】同苗取出装置における爪動作機構の側面図。
【図6】同苗取出装置の要部を理解させるため必要方向に展開して示す横断面図。
【図7】同苗取出爪の説明図。
【図8】同爪支持部材の移動軌跡を示す説明図。
【図9】同停止手段を示す説明図。
【符号の説明】
1 機体
20 苗搬送装置
30 苗取出装置
9 操向ハンドル
9b 操向操作部
9a 基部
 
訂正の要旨 訂正の要旨
(1)特許請求の範囲における【請求項1】を、次の通り訂正した。
「【請求項1】走行機体の後上側位置に走行機体と連結して配置される操向操作部と、苗トレイを前記走行機体の幅方向に横送りし、前後方向に縦搬送する苗搬送装置とを備え、前記苗トレイから苗を取出して植付する移植機において、前記苗搬送装置は、前記操向操作部の前方位置に、下方に空間を配した状態で後部が高くなるように傾斜配設され、前記苗トレイの上側に前記苗を取出して、前記苗搬送装置の前方位置で植付するように構成していることを特徴とする移植機。」
(2)明細書中の【0005】の欄をつぎのように訂正した。
「【課題を解決するための手段】本発明に係る移植機は、走行機体の後上側位置に走行機体と連結して配置される操向操作部と、苗トレイを前記走行機体の幅方向に横送りし、前後方向に縦搬送する苗搬送装置とを備え、前記苗トレイから苗を取出して植付する移植機において、前記苗搬送装置は、前記操向操作部の前方位置に、下方に空間を配した状態で後部が高くなるように傾斜配設され、前記苗トレイの上側に前記苗を取出して、前記苗搬送装置の前方位置で植付するように構成していることを特徴とする。
異議決定日 1999-07-26 
出願番号 特願平7-339717
審決分類 P 1 651・ 113- YA (A01C)
最終処分 維持  
前審関与審査官 郡山 順  
特許庁審判長 木原 裕
特許庁審判官 新井 重雄
鈴木 寛治
登録日 1997-09-05 
登録番号 特許第2691524号(P2691524)
権利者 ヤンマー農機株式会社
発明の名称 移植機  

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