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審決分類 審判 全部申し立て 2項進歩性  B01D
管理番号 1003551
異議申立番号 異議1997-75088  
総通号数
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 1991-01-30 
種別 異議の決定 
異議申立日 1997-10-23 
確定日 1999-07-02 
異議申立件数
事件の表示 特許第2605870号「空気清浄機」の請求項1ないし2に係る特許に対する特許異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 特許第2605870号の請求項1ないし2に係る特許を取り消す。 
理由 I.手続きの経緯
本件特許第2605870号(平成1年6月15日特許出願、平成9年2月13日設定登録)に対し、三洋電機株式会社及び株式会社デンソーより特許異議の申立てがなされた。
当審において取消理由を通知したところ、その指定期間内である平成10年6月8日に訂正請求がなされ、さらに訂正拒絶理由を通知したが、これに対する応答はなされていない。
II.訂正の適否について
1.訂正明細書の発明
訂正明細書の請求項1に係る発明(以下、「訂正明細書の発明」という。)は、訂正請求書に添付した明細書の特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定される次のとおりのものである。
「本体と、この本体内部で吸気側に配置した集塵フィルターと、集塵フィルターの後方に位置し電動機を介して回転駆動される羽根車とを具備しこの羽根車は複数のブレードと一枚のシュラウドにより形成され、シュラウドの外周には羽根車の回転軸方向で本体側に向けるリング状の突起を突出させた空気清浄機。」
2.引用刊行物
当審において通知した訂正拒絶理由で引用した引用刊行物1(特開昭60-64650号公報)の第1頁下段右欄第9行〜第2頁左上欄第2行には、「空気清浄機(1)は、開口部に鍔部(2)を形成した箱型後ケース(3)と、該後ケース(3)の開口部を被う如く装着される前ケース(4)と、該前ケース(4)に装着されるファンケース(5)と、該ファンケース(5)に装着される電動機(6)と、該電動機(6)の回転軸(7)に装着される送風羽根(8)と、前記前ケース(4)の下端で且つ前記後ケース(3)の下部に装着される吹出グリル(9)を形成した制御ケース(10)と記前ケース(4)を被う如く着脱自在に装着される吸込グリル(1)を形成した前面パネル(12)と、該前面パネル(12)と前ケース(4)間に装着される集塵装置(13)とよりなる。空気清浄機本体は後ケース(3)と前ケース(4)とファンケース(5)と制御ケース(10)と前面パネル(12)にて形成される。」と記載され、また、第2頁右上欄第14〜16行には、「前記集塵装置(13)は、網状の第1電極板(31)と第2電極板(32)と、両電極板(31)(32)間に挟持される誘電材料製通気性繊維フィルタ(33)とよりなる。」と記載されている。
当業者が上記記載及び図面をみると、引用刊行物1には、本体と、この本体内部で吸気側に配置した誘電材料性通気性繊維フィルタ(33)と、誘電材料製通気性繊維フィルタ(33)の後方に位置し電動機(6)を介して回転駆動される送風羽根(8)とを具備し、この送風羽根(8)は複数のブレードと一枚のシュラウドにより形成された空気清浄機が記載されていると認められる。
3.対比・判断
訂正明細書の発明と引用刊行物1記載の発明とを比較すると、引用刊行物1記齢の稲明の「誘雷材料製通気性繊維フィルタ(33)」及び「送風羽根(8)」が、訂正明細書の発明の「集塵フィルター」及び「羽根車」にそれぞれ相当しているので両者は、本体と、この本体内部で吸気側に配置した集塵フィルターと、集塵フィルターの後方に位置し電動機を介して回転駆動される羽根車とを具備し、この羽根車は複数のブレードと一枚のシュラウドにより形成された空気清浄機で一致し、
訂正明細書の発明が、シュラウドの外周には羽根車の回転軸方向で本体側に向けるリング状の突起を突出させているのに対し、引用刊行物1記載の発明は、前記リング状の突起を備えていない点で相違している。
そこで、上記相違点について検討するに、「シュラウドの外周に羽根車の回転軸方向で本体側に向けるリング状の突起を突出させ」る構成は、当審における訂正拒絶理由で引用した引用刊行物2(実願昭58-61776号(実開昭59-165998号)のマイクロフイルム)又は引用刊行物5(特開昭60-243398号公報)に記載されており、この引用刊行物2又は5に記載された構成を引用刊行物1記載の発明に適用することに格別の困難性は認められない。
そして、訂正明細書の発明が奏する効果は、引用刊行物1、2及び5記載の発明から予測できる程度のものであって格別のものではない。
したがって、訂正明細書の発明は、引用刊行物1、2及び5記載の発明に基いて当業者が容易に発明をすることができるものである。
4.むすび
以上のとおりであるから、訂正明細書の発明は上記引用刊行物1、2及び5に記載された発明に基いて当業者が容易に発明をすることができるものであり、特許出願の際独立して特許を受けることができないものであるから、上記訂正請求は、特許法等の一部を改正する法律(平成6年法律第116号)附則第6条第1項の規定によりなお従前の例によるとされる、特許法第120条の4第3項で準用する第126条第4項の規定に違反するので、当該訂正は認められない
III.特許異議の申立てについて
1.本件発明
本件請求項1ないし2に係る発明は、特許明細書及び図面の記載からみて、その特許請求の範囲の請求項1ないし2に記載されたとおりの、
「(1)本体と、この本体内部で吸気側に配置した集塵フィルターと、集塵フィルターの後方に位置し電動機を介して回転駆動される羽根車とを具備し、この羽根車は複数のブレードと一枚のシュラウドにより形成され、シュラウドの外周には羽根車の回転軸方向で本体側に向けるリング状の突起を突出させた空気清浄機。
(2)羽根車のブレードにおける吸気側端面の外周部に、断面がL字形状をした略リング状の突起を本体壁側に向けて突出させた請求項1記載の空気清浄機。」
である。
2.引用刊行物
当審における取消理由で引用した引用刊行物1(特開昭60-64650号公報)には、上記II.2に記載した発明が記載されている。
3.対比・判断
(1)本件請求項1に係る発明
本件請求項1に係る発明は、上記II.3に記載した理由により、取消理由で引用した引用刊行物1、引用刊行物2(実願昭58-61776号(実開昭59-165998号)のマイクロフイルム)及び引用刊行物5(特開昭60-243398号公報)に記載された発明に基いて当業者が容易に発明をすることができたものと認められる。
(2)本件請求項2に係る発明
本件請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明に、「羽根車のブレードにおける吸気側端面の外周部に、断面がL字形状をした略リング状の突起を本体壁側に向けて突出させ」る構成をさらに付加するものであるが、この構成は、引用刊行物6(実願昭57-193389号(実開昭59-97300号)のマイクロフイルム)に記載されており、この引用刊行物6に記載された構成を引用刊行物1記載の発明に適用することは、当業者が容易にできることである。
そして、本件請求項2に係る発明が奏する効果は、引用刊行物1、2、5及び6記載の発明から予測できる程度のものであって格別のものではない。
したがって、本件請求項2に係る発明は、引用刊行物1、2、5及び6記載の発明に基いて当業者が容易に発明をすることができたものである。
4.むすび
以上のとおり、本件請求項1ないし2に係る発明は、特許法等の一部を改正する法律(昭和62年法律第27号)により改正された特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
したがって、本件請求項1ないし2に係る発明の特許は拒絶の査定をしなければならない特許出願に対してされたものと認める。
よって、特許法等の一部を改正する法律(平成6年法律第116号)附則第14条の規定に基づく、特許法等の一部を改正する法律の一部の施行に伴う経過措置を定める政令(平成7年政令第205号)第4条第1項及び第2項の規定により、上記のとおり決定する。
 
異議決定日 1999-05-12 
出願番号 特願平1-153344
審決分類 P 1 651・ 121- ZB (B01D)
最終処分 取消  
前審関与審査官 石井 淑久大黒 浩之  
特許庁審判長 沼澤 幸雄
特許庁審判官 野田 直人
藤井 俊二
登録日 1997-02-13 
登録番号 特許第2605870号(P2605870)
権利者 松下電器産業株式会社
発明の名称 空気清浄機  
代理人 碓氷 裕彦  
代理人 滝本 智之  
代理人 岩橋 文雄  

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