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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 G06F
管理番号 1009662
審判番号 審判1998-19882  
総通号数
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 1989-02-03 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 1998-12-24 
確定日 1999-10-20 
事件の表示 昭和62年特許願第188945号「ビデオメモリ制御方式」拒絶査定に対する審判事件(平成1年2月3日出願公開、特開平1-33644)について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 (手続の経緯・本願発明の要旨)
本願は、昭和62年7月30日の出願であつて、その発明の要旨は、平成8年10月21日、平成10年12月24日及び平成11年1月25日付けの手続補正書により補正された明細書と図面の記載からみて、その特許請求の範囲に記載の次のとおりである。
「高速記録装置に用いられるビデオメモリの制御装置において、
該当画像データを前記ビデオメモリに書込み後、該画像データの読出し動作と並行して、読み出されたアドレスに対応するメモリ内に格納されたデータを順次消去する為のゼロデータをビデオメモリに出力する第1の手段と、ビデオメモリ側で前記ゼロデータを受け付ける為の書込み制御信号を次の画像データの書込み動作を行う直前の読出し動作サイクル中においてのみ前記ビデオメモリに出力する第2の手段とを有し、
前記書込み制御信号により次の画像データの書込み動作を行う直前の読出し動作サイクル中に前記第1の手段よりゼロデータをビデオメモリに出力し、前記該当画像データの読み出し動作終了時に常に前記ビデオメモリ内の全データがクリアされている事を特徴とするビデオメモリの制御方式。」
(引用例)これに対して、原査定の拒絶の理由に引用された特開昭60-134334号公報(以下、引用例という)には、以下の記載がなされている。
「(a)印字終了後再び同一印字出力を必要としない通常の場合、副プロセッサ部7は次の印字のためのドットメモリ部10をクリアしなければならない。クリアに要する時間は、例えばメモり容量1Mバイトであって1バイトのクリアに要する総時間が4マイクロ秒とすると、約4秒となり、結果的にシステム全体としての印字処理速度を落としてしまうことになる。
(b)上記欠点を改良するために、印字動作と同時にドットメモリのクリアを常時実施させることはできるが、その場合、印字装置12がレーザビームプリンタのように複写可能紙を使用できないものであると、同じ情報を複写必要枚数分だけドットメモリ部10へ展開させなければならないこととなり、この場合システム全体としての印字速度を落としてしまう。」(第3頁16行〜第4頁12行目)
「このようにして、描画されたドットメモリ部10のデータを印字する場合には、描画終了後、副プロセッサ部7はドットパターンレジスタ部22にオール″0″をセットするかあるいはドットパターンレジスタ部22にオール″1″をセットしかつモディファイモードレジスタ部25に″0″をセットすればよい。ドットパターンレジスタ部22にオール″1″をセットした場合これは上記表によればモディファイモードレジスタ部23の値(すなわち″0″)が書き込まれる動作モードとなる。第3図で印字サイクルとして示したタイムチャートに於いても、描画サイクルと同様に、リード・モディファイ・ライト制御によってドットメモリ部10が書込まれるが、この場合は上記したように16ビットデータの全ビットにモディファイモードレジスタ部23にセットした値が書き込まれるため、全ビット″0″となりドットメモリ部10のクリアが実行される。一方印字するデータは最初の読み取り制御でリードデータレジスタ部28にセットされており、これを使って16ビット分の印字を行う。この印字サイクルの移動はMREQ2-Pが高レベルになることによって行われ、このサイクルの終わりにはメモリアドレスカウンタ部21が1つずつカウントアップされるため、印字制御部9が印字データアクセス要求を繰り返せばデータ印字とメモリクリアを同時に実行できることになる。」(第7頁9行〜第8頁16行目)
「(2)ドットパターンレジスタ部22とライトモディファイレジスタ部23にセットする値によって印字中のメモリクリアを実行するかあるいは実行しないかの制御をすることができる。」(第9頁6〜9行目)旨の記載がなされているので、総合すると、引用例には実施例に関する発明として、
「高速記録装置に用いられるドットメモリ(本願発明のビデオメモリに相当する)の制御装置において、
該当グラフィックデータ及びドットパターン(以下、印字メモリデータという)(本願発明の画像データに相当する)を前記ドットメモリに書込み後、該印字メモリデータの読出し動作と並行して、読み出されたアドレスに対応するメモリ内に格納されたデータを順次消去する為のゼロデータをドットメモリに出力する手段(ドットパターンレジスタ部22にオール″1″をセットし、モディファイモードレジスタ部23に″0″をセットし、印字サイクルにおいてドットメモリ部10のクリアを実行する部分)(本願発明の第1の手段に相当する)と、ドットメモリ側で前記ゼロデータを受け付ける為の書込み制御信号を前記ドットメモリに出力するメモリタイミング制御部25(本願発明の第2の手段に相当する)とを有し、
前記書込み制御信号により前記手段よりゼロデータをドットメモリに出力し、前記該当印字データの読み出し動作終了時に前記ドットメモリ内の全データがクリアされている事を特徴とするドットメモリの制御方式。」
が記載されている。
(対比)
そこで、本願発明と上記引用例に記載の実施例に関する発明とを対比すると、両者は、
「高速記録装置に用いられるビデオメモリの制御装置において、
該当画像データを前記ビデオメモリに書込み後、該画像データの読出し動作と並行して、読み出されたアドレスに対応するメモリ内に格納されたデータを順次消去する為のゼロデータをビデオメモリに出力する第1の手段と、ビデオメモリ側で前記ゼロデータを受け付ける為の書込み制御信号を前記ビデオメモリに出力する第2の手段とを有し、
前記書込み制御信号により前記第1の手段よりゼロデータをビデオメモリに出力し、前記該当画像データの読み出し動作終了時に前記ビデオメモリ内の全データがクリアされている事を特徴とするビデオメモリの制御方式。」である点で一致し、以下の点で相違している。
(相違点)
a,本願発明では、書き込み制御信号の出力されるタイミングとして、「次の画像データの書込み動作を行う直前の読出し動作サイクル中においてのみ」という限定がなされていると共に、該限定に関係して、本願発明では「該当画像データの読み出し動作終了時に常に前記ビデオメモリ内の全データがクリアされている」という限定がなされているのに対して、上記引用例に記載の実施例に関する発明では、その点が明記されていない点。
(当審の判断)
そこで、上記相違点について検討すると、上記引用例刊行物には、上記実施例に関する発明の前提の技術として、「印字動作と同時にドットメモリのクリアを常時実施させることはできるが、その場合、印字装置12がレーザビームプリンタのように複写可能紙を使用できないものであると、同じ情報を複写必要枚数分だけドットメモリ部10へ展開させなければならないこととなり、この場合システム全体としての印字速度を落としてしまう。」及び「(2)ドットパターンレジスタ部22とライトモディファイレジスタ部23にセットする値によって印字中のメモリクリアを実行するかあるいは実行しないかの制御をすることができる。」なる記載がなされているので、複数枚連続して印字する場合には、印字枚数の最後の読出し時にのみクリアすることが示唆されているので、本願発明の如く、書き込み制御信号の出力されるタイミングとして、「次の画像データの書込み動作を行う直前の読出し動作サイクル中においてのみ」とすることに格別の発明力を要するものとは認められない。
また、上記の如く、書き込み制御信号の出力されるタイミングが「次の画像データの書込み動作を行う直前の読出し動作サイクル中においてのみ」という構成(連続して複数枚印字する場合には全ての印字の後にクリアを実行せず、最後の枚数の印字の後にクリアする)とした場合には、メモリのクリアの有無に関しては「該当画像データの読み出し動作終了時に常に前記ビデオメモリ内の全データがクリアされている」という状態になるのは当然のことであって、この点に実質的な技術的な差異は認められない。
(むすび)
したがって、本願発明は、上記引用例に記載の発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものと認められるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 1999-08-06 
結審通知日 1999-08-20 
審決日 1999-08-27 
出願番号 特願昭62-188945
審決分類 P 1 8・ 121- Z (G06F)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 漆原 孝治  
特許庁審判長 内藤 照雄
特許庁審判官 大橋 隆夫
北島 健次
発明の名称 ビデオメモリ制御方式  
代理人 高橋 昌久  
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