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審決分類 |
審判 審判種別コード:70 判示事項別分類コード:13 H04M |
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管理番号 | 1009971 |
審判番号 | 補正審判1999-50108 |
総通号数 | 9 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 1995-03-20 |
種別 | 補正却下不服の審決 |
審判請求日 | 1999-09-09 |
確定日 | 2000-03-01 |
事件の表示 | 平成 5年特許願第221829号「自動通報装置」において、平成10年12月14日付けでした手続補正に対してされた補正の却下の決定に対する審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原決定を取り消す。 |
理由 |
1、手続の経緯 本願は、平成5年9月7日の出願であって、平成10年12月14日付けで手続補正がなされたところ、原審において、この手続補正について平成11年7月9日に補正の却下の決定がなされたものである。 2、原決定の理由 原審における補正の却下の決定の理由は、次のものである。 「図1及び図4についての補正に関する技術的事項は、出願当初の明細書又は図面から自明とも言えない。 そして、補正された図4に基づく、特許請求の範囲及び段落0009、0010、0011、0022についての補正に関する技術的事項も出願当初の明細書又は図面には記載されておらず、また、出願当初の明細書又は図面から自明とも言えない。 したがって、この補正は、明細書の要旨を変更するものと認められ、特許法第53条第1項の規定により、上記結論の通り決定する。」 3、原決定の理由に対する当審の判断 そこで検討するに、願書に最初に添付した明細書の段落番号0022、0023には、 「つぎに、図4を参照して、他の実施例を説明する。図4において、制御部12、I/F13、および呼出信号検出部14については図1で説明した通りである。図4のオフフック検出部15は、スイッチ11が開状態(制御部12より指令が無く図4で示した状態)ではバイパスされて、次の自動通報装置に接続される。」 「したがって、スイッチ11が開状態ではI/F13、呼出信号検出部14およびオフフック検出部15は加入者線7とは接続されていない。制御部12の指令によってスイッチ11が閉状態になると、I/F13および呼出信号検出部14は加入者線7と接続それ、またオフフック検出部15はバイパスが解かれて加入者線7と接続される。」 なる記載がある。 ところが、願書に添付された図4においては、共通接点が加入者線7に接続されている第2の接点の常閉の固定接点と、オフフック検出部15に接続されている第1の接点の共通端子とが相互接続されているため、上記記載のようにスイッチ11が閉状態になってもオフフック検出部15は加入者線7と接続されないこととなり、発明の詳細な説明と一致しない。 そこでさらに検討するに、願書に最初に添付した明細書の段落番号0025には、 「制御部12の動作は図2および図3で説明したと同様な動作が行われる。なお図1および図4で示した構成では自動通報装置を通信回線より切離すスイッチ11は、制御部12よりスイッチ閉が指令されると、I/F部13、呼出信号検出部14およびオフフック検出部15が同時に通信回線と接続される。」 なる記載があり、この記載もまた図4の記載と一致しない。 してみると、図4の記載には不備があると見るのが妥当であり、かつ、図4を参照して上記段落0023、0025の記載と矛盾しない構成(例えば、補正された図4の構成)を想到することは当業者にとって自明であると認められる。 したがって、図4の補正は、願書に最初に添付された明細書又は図面の記載から自明の事項として読みとれる範囲である。 また、図1の補正は、補正した特許請求の範囲に合わせて第2の実施例を第1の実施例とする補正であり、補正後の図4に合わせて図1を補正すると、補正後の図1のようになることも自明である。 また、段落番号0022の補正は、補正後の図4に従って結線関係を詳細に説明したものであって、上述のように補正後の図4が自明の範囲内ものである以上段落0022の補正も自明の範囲内のものである。 また、特許請求の範囲の補正は、拒絶理由に示された引用例の構成との差異を明確にするとともに、拒絶理由において特許請求の範囲の記載について記載不備であると指摘された事項を解消するためのものであり、明細書の要旨を変更するものではない。 また、段落番号0009、0010、0011の補正は特許請求の範囲の補正に伴う補正であり、明細書の要旨を変更するものではない。 4、むすび よって、これを却下すべきものとした原決定は失当であるから、上記結論のとおり審決する。 |
審決日 | 2000-02-02 |
出願番号 | 特願平5-221829 |
審決分類 |
P
1
70・
13-
W
(H04M)
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最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 大塚 良平、岩井 健二 |
特許庁審判長 |
松野 高尚 |
特許庁審判官 |
近藤 聡 山本 春樹 |
発明の名称 | 自動通報装置 |
代理人 | 松村 貞男 |
代理人 | 瀧野 秀雄 |