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審決分類 審判 審判種別コード:70 判示事項別分類コード:2  B60C
管理番号 1010265
審判番号 補正審判1999-50127  
総通号数
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 1992-02-21 
種別 補正却下不服の審決 
審判請求日 1999-11-05 
確定日 2000-03-06 
事件の表示 平成 2年特許願第162890号「乗用車用空気入りタイヤ」において、平成 3年 5月15日付けでした手続補正に対してされた補正の却下の決定に対する審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原決定を取り消す。 
理由 1.手続の経緯
本願は、平成 2年 6月22日の出願であって、その後、平成 3年 5月15日付けで明細書を補正する手続補正がなされたところ、原審においてこの手続補正について平成11年 9月22日付けで補正の却下の決定をしたものである。

2.原決定の理由
上記補正の却下の決定(以下、「原決定」という。)の理由は、次のとおりのものである。
「平成 3年 5月15日付け手続補正書の補正の内容(2)に記載される補正は、補強コードの角度をタイヤ周方向に対して「15゜〜90゜」とするものであるが、この上限値を90°とすることは、出願時の明細書及び図面には記載されておらず、当業者にとって自明であるとは認められない。また、他の記載および技術常識からみて上限値の値が誤記であったとは認められないから、この補正は発明の要旨を変更するものである。」

3.当審の判断
そこで検討すると、問題の補正は、本願明細書中の第3図に示す実施例について、願書に最初に添附した明細書(以下、「出願当初明細書」という。)に「補強層11を構成する補強コード……の方向は、タイヤ周方向に対して15゜〜75゜……の範囲にすることが望ましい。」(特開平4-55108号公報4頁左上欄20行〜右上欄9行)とされていた部分の「75゜」を「90゜」とするものであるところ、たしかに、「90゜」自体については出願当初明細書に記載はない。
しかしながら、「補強層」であれ「補強コード」であれ、それらは特許請求の範囲(平成11年8月11日付け手続補正書により補正されたものを指す。以下、同じ)には何ら規定のない構成であり、かつ、それらが特許請求の範囲の記載中の「ポリアミドモノフィラメント」や「カーカス」、「ビードコア」、「ビードフィラー」、「硬質ゴム」等の本願発明の構成要件とは独立、無関係なものであることは出願当初明細書から一貫して明らかであるから、上記補正によって特許請求の範囲の解釈が変わるものでもない。
そうすると、上記補正は、改正前特許法第41条に規定される「特許請求の範囲を増加し減少し又は変更する補正」には該当しないから、明細書の要旨を変更するものとはいえない。

4,むすび
したがって、これを却下すべきものとした原決定は失当である。
よって、結論のとおり審決する。
 
審決日 2000-02-14 
出願番号 特願平2-162890
審決分類 P 1 70・ 2- W (B60C)
最終処分 成立  
前審関与審査官 加藤 志麻子  
特許庁審判長 小林 正巳
特許庁審判官 石井 克彦
蔵野 雅昭
発明の名称 乗用車用空気入りタイヤ  
代理人 斎下 和彦  
代理人 小川 信一  
代理人 野口 賢照  

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