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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 H01L
管理番号 1013921
審判番号 審判1998-18298  
総通号数 11 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 1990-03-23 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 1998-11-19 
確定日 2000-03-10 
事件の表示 昭和63年特許願第234019号「薄膜トランジスタの製造方法」拒絶査定に対する審判事件(平成2年3月23日出願公開、特開平2-82577)について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 1.本件出願の手続の経緯及び要旨
本件出願は、昭和63年9月19日に出願されたものであって、その発明の要旨は手続補正書の特許請求の範囲(1)に記載されたとおりの次のものである。
「基板上にチャネルとなる半導体層を形成する工程と、真空状態で該半導体層上に電子サイクロトロン共鳴プラズマCVD法によりゲート絶縁膜を形成する工程と、前記ゲート絶縁膜上にゲート電極を形成する工程とを有することを特徴とする薄膜トランジスタの製造方法。」(以下、本願発明という)
2.引用例記載の発明
前審の拒絶の理由に引用された特開昭62-71276号公報(以下、引用例1という)には、「非晶質シリコン薄膜を用いる薄膜トランジスタにおいてゲート絶縁膜を電子サイクロトロン共鳴プラズマCVD法により形成することを特徴とする薄膜トランジスタの製造方法。」(特許請求の範囲)と記載され、
「従来の薄膜トランジスタの製造方法は以上のようであり、ゲート絶縁膜の形成は例えばプラズマCVD法によってなされ、この場合、基板を例えば250℃〜800℃という高温に加熱する必要があるため、基板や下部の材質に制約を受け、また不純物の拡散などの問題点があった。」(第1頁右下欄第6行〜第11行)と記載され、
「以下この発明の一実施例を図について説明する。第1図はこの発明の一実施例により形成した薄膜トランジスタを示し、図において、(10)は非晶質シリコンn層であり、他の符号は第4図の従来例と同一のものを示す。
ゲート絶縁膜(3)として例えばSiO2膜あるいはSiN膜を電子サイクロトロン共鳴すなわちECRプラズマCVD法により形成する。」(第2頁左上欄第8行〜第15行)と記載され、
「なお、上記実施例ではこの発明を第1図に示すような構造を有する薄膜トランジスタに適用した場合について説明したが、この発明は第3図に示すような構造などどのような構造の薄膜トランジスタにも適用可能である。…
又、上記実施例では非晶質シリコンi層(4)及び非晶質シリコンn層(10)はプラズマCVD法により形成した場合について説明したが、これらをECRプラズマCVD法により形成してもよく、上記実施例の効果に加え、更に非晶質シリコン層の形成時の基板加熱工程も簡略化できる。」(同頁右上欄第9行〜第20行)と記載されている。
そして、第3図には、基板1上にしゃ光膜9を形成し、その上にパシベーション膜8、その上にソース電極6とドレイン電極7、その上に非晶質シリコンn層10、その上とソース電極6とドレイン電極7の間のパシベーション膜8上に、非晶質シリコン4、ゲート絶縁膜3、ゲート電極2が順次形成されたものが示されている。
非晶質シリコン薄膜4はチャネルとなるから、引用例1には、基板上のパシベーション膜上にチャネルとなる半導体層を形成する工程と、該半導体層上にゲート絶縁膜を形成する工程とを有し、両工程とも電子サイクロトロン共鳴プラズマCVD法により形成する薄膜トランジスタの製造方法が示されている。
そして、ECRプラズマCVDを10-4Torr程度で使用することは周知の技術である。
3. 本願発明と引用例記載の発明との対比・判断
本願発明と引用例1記載の発明とを対比すると、次の点で一致する。
(一致点)
基板上にチャネルとなる半導体層を形成する工程と、該半導体層上に電子サイクロトロン共鳴プラズマCVD法によりゲート絶縁膜を形成する工程と、前記ゲート絶縁膜上にゲート電極を形成する工程とを有することを特徴とする薄膜トランジスタの製造方法。
(相違点)
そして、本願発明と引用例1記載の発明とは次の点で相違している。
▲1▼本願発明は、「真空状態」で半導体層上に電子サイクロトロン共鳴プラズマCVD法によりゲート絶縁膜を形成するのに対して、引用例1のものは、真空状態であるかどうか明記されていない点。
(相違点の判断)
(相違点▲1▼について)
本願において、ECRプラズマCVD法としては、真空状態として6.0×10-4Torrで実施されており、この程度の圧力で使用することは周知であるから、真空状態とすることは当業者が任意に適用できた事項である。
したがって、相違点▲1▼は格別のことではない。
4. まとめ
相違点▲1▼は格別のことでないので、本願発明は引用例1記載の発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである。したがって、本願発明は、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものであり、拒絶すべきものである。
よって、上記結論通り審決する。
 
審理終結日 1999-12-17 
結審通知日 2000-01-04 
審決日 2000-01-24 
出願番号 特願昭63-234019
審決分類 P 1 8・ 121- Z (H01L)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 棚田 一也  
特許庁審判長 張谷 雅人
特許庁審判官 橋本 武
岡 和久
発明の名称 薄膜トランジスタの製造方法  
代理人 鈴木 喜三郎  
代理人 上柳 雅誉  
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