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審決分類 |
審判 補正却下の決定 判示事項別分類コード:13 F04D |
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管理番号 | 1014716 |
審判番号 | 審判1999-2020 |
総通号数 | 11 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許決定公報 |
発行日 | 1990-05-17 |
種別 | 補正却下の決定 |
確定日 | 2000-04-11 |
事件の表示 | 昭和63年特許願第507525号「改良型ライナ構造」拒絶査定に対する審判事件について,次のとおり決定する。 |
結論 | 平成11年2月15日付けの手続補正を却下する。 |
理由 |
平成11年2月15日付け手続補正(以下、「本件手続補正」という。)は、特許法第17条の2第1項第4号の規定により、発明の名称及び特許請求の範囲を補正しようとするものである。 先ず、本件手続補正の対象となる出願当初の明細書第5頁第13行〜第6頁第9行の記載は次の通りのものである。 「前述したように、渦巻き状ライナ、スロートブッシュ及びフレームプレートライナインサートのシーリング面と背面は、互いに正確に嵌合し、ポンプケーシング内で正確に嵌合するように加工する必要があるため、インナーフェースすなわち面8、9を同一平面に結合することは難しく、それ故上記の結果生じたステップ5を有する不連続面が生ずる(第2図参照)。 第7図で示すように、渦巻き状ライナの開□部10の領域は、肉厚の突出部11を持って鋳造されている(点線で示す)。 渦巻き状ライナ及びスロートブッシュの接合面すなわち面6、7及び背面15、16は、これらのライナ及びブッシュが互いにシーリング関係で嵌合されるように、所望の値に加工されている。この場合は、渦巻き状ライナ1の内面上に小さな突出部13が残る。 第4図に示すように、この突出部は、スロートブッシュ2の内面9から渦巻き状ライナ1の内面8への平滑な移行部14が形成されるようにスロートブッシュをライナへ最終的に嵌合する際、削り取られる。なお、厚さが減少しても、ライナの強度が低下することはない。第9図で示すように、フレームプレートライナインサートの開口部についても同様の手順で処理される。」 これに対して、本件手続補正により補正しようとする特許請求の範囲の請求項1の記載は、本件手続補正の補正の内容の記載からみて次の通りのものである。 「渦巻き状ライナと、フレームプレートライナインサートと、スロートブ ッシュとを有し、 前記渦巻き状ライナは、対向した円形開□部を有し、各円形開口部には、内方に放射状に対面した第1の面と、この第1の面に隣接し且つ前記ライナの外方に対面した外面と、前記第1の面に隣接し且つ前記ライナの内方に対面した内面とが設けられており、 前記フレームプレートライナインサートは、周縁面と、この周縁面に隣接し且つこの周縁面から放射状に延出した内面及び外面とを備えており、 前記スロートブッシュは、周縁面と、この周縁面に隣接し且つこの周縁面から放射状に延出した内面及び外面とを備えている遠心スラリーポンプ用のライナの組立方法であって、 このライナの組立方法は、前記フレームプレートライナインサート及び前記スロートブッシュの夫々の外面と内面との問が所望の肉厚となるように、前記スロートブツシュ及び前記フレームプレートライナインサートの外面を機械加工する行程と、 前記スロートブッシュ及び前記フレームプレートライナインサートの周縁面を予め規定された直径に機械加工する行程と、 前記スロートプッシュ及び前記フレームプレートライナインサートの前記内面が前記スロートプッシュ及び前記フレームプレートライナインサートの前記外面と内面との間の肉厚に一致するように、前記渦巻き状ライナを機械加工して、その外面及び内面の肉厚を形成する行程と、 前記フレームプレートライナインサート及び前記スロートプッシュが前記渦巻き状ライナの夫々の開口部に挿入されたときに各面が整列するように、前記渦巻き状ライナの第1の面と、前記スロートブッシュ及び前記フレームプレートライナインサートの周縁面とを機械加工する行程とを有するライナの組立方法。」 そこで、本件手続補正を検討すると、(A)スロートブッシュ及びフレームプレートライナインサートの周縁面を予め規定された直径に機械加工する行程、及び、各面が整列するように、渦巻き状ライナの第1の面と、前記スロートブッシュ及び前記フレームプレートライナインサートの周縁面とを機械加工する行程は、前記周縁面を2度にわたり機械加工している。また、(B)4つの機械加工の工程を施すことにより、遠心スラリーポンプ用のライナの組立を行っている。 しかし、上記(A)、(B)は、出願当初の明細書及び図面には記載されていない事項であり、かつ、同明細書の記載からみて自明のこととも認められない。 よって、前記(A)、(B)の補正は、出願当初の明細書及び図面に「記載した事項の範囲内」のものとは認められない。 以上の通りであるから、本件手続補正は、特許法第159条第1項の規定により準用する特許法第53条第1項の規定により却下すべきものである。 よって、結論のとおり決定する。 |
決定日 | 1999-11-18 |
出願番号 | 特願昭63-507525 |
審決分類 |
P
1
93・
13-
(F04D)
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前審関与審査官 | 熊倉 強 |
特許庁審判長 |
西野 健二 |
特許庁審判官 |
清水 信行 林 晴男 |
発明の名称 | 改良型ライナ構造 |
代理人 | 村松 貞男 |
代理人 | 橋本 良郎 |
代理人 | 鈴江 武彦 |