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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 取り消して特許、登録 G01R
管理番号 1015954
審判番号 審判1998-3436  
総通号数 12 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 1987-11-14 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 1998-03-05 
確定日 2000-05-29 
事件の表示 昭和61年特許願第105422号「基板検査装置」拒絶査定に対する審判事件〔昭和62年11月14日出願公開、特開昭62-261972、平成 6年 1月19日出願公告、特公平 6- 5243、特許請求に係る発明の数(1)〕について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。 
理由 1 手続の経緯・本願発明
本願は、昭和61年5月8日の出願であって、その発明の要旨は、出願公告後の平成11年4月9日付け手続補正書によって補正された特許請求の範囲第1項に記載された次のとおりのものと認める。
「棒状に形成されその周側面に突条部を有する基材と、該基材の周側面に前記突条部を跨いで配設された絶縁性シート上に前記突条部を跨ぎかつ前記突条部においては被測定電気回路基板の測定端と対応した配置で配線された複数本の導体とで形成されるプロービング部を有し、前記複数本の導体を前記基板の測定端に位置合せして押圧接触させ上記基板の電気回路の検査を行うようにしたことを特徴とする基板検査装置。」

2 引用例
これに対して、当審で通知した拒絶理由に引用した引用例1(特開昭60-260861号公報)には、「半導体ペレット検査用のプローブ」(1頁左下欄〔発明の利用分野〕)に関し、以下の事項が記載されている。
1)「プローブ部は、ポリイミドフィルム等をベースフィルムとした両面銅張フレキシブルプリント板で基本的に構成される、すなわちベースフィルム6の片面は接地導体8とし他の面に信号伝送用配線7が配されてマイクロストリップラインを形成している。」(2頁左上欄3〜8行)
2)「プローブ部の先端、すなわち半導体ペレットとの接触部は、有機物よりなるダム10が形成され、それに隣接して接触子9が形成されている。」(2頁左上欄17行〜右上欄1行)
3)「このプローブの被測定半導体ペレット1との接触方法であるが、プローブ部上方よりプローブおさえの治具13を用い、プローブ部に力を加えることにより達成される。この時、プローブ部はフレキシブル基板で製作されているため、半導体ペレットの端子電極5に加わる力はプローブおさえ治具13の印加力を調整することにより調整できる」(2頁右上欄19行〜左下欄6行)
また、同じく引用例2(特開昭53-145576号公報)には、「回路素子を整列状態に形成してなる半導体ウェハーの各回路素子の電気特性の測定方法およびその方法において用いるプローブカード」(1頁右下欄14〜16行)に関し、「第2プローブカード5は第1プローブカードと同様に本体は絶縁性フィルム14で出来ている。しかし、半導体ウェハー2に対面(図では下面)する一面には各回路素子(トランジスタ)の測定電極、ここではエミッタ電極15とベース電極16に対応するエミッタ用測定端子17及びベース用測定端子18が形成されている。そして、これらエミッタ・ベース用測定端子17、18は前記絶縁性フィルム14に貼付される銅箔を部分的にエッチングして形成される。」(第2頁左下欄8〜17行)ことが記載されている。

3 対比・判断
そこで、本願発明と引用例1、2に記載された発明とを対比すると、平成11年4月9日付け手続補正書で補正された本願発明の「棒状に形成されその周側面に突条部を有する基材と、該基材の周側面に前記突条部を跨いで配設された絶縁性シート上に前記突条部を跨ぎかつ前記突条部においては被測定電気回路基板の測定端と対応した配置で配線された複数本の導体とで形成されるプロービング部」については、各引用例に記載されておらず、示唆されてもいない。
そして、本願発明は、明細書に記載された「長尺で微細ピッチの測定端を有する電気回路基板に対しても複数本の測定端一括で検査でき、導体と測定回路との接続は、突条部のどちら側からでも行うことができ、接続作業が容易であると共に、配線の自由度があがる。また、基材が突条部を有するので、基板の測定端に押圧接触されたとき面接触となり、基板の測定端を傷つけず、確実な電気的接触状態が得られる。」という作用効果を奏することが認められる。

4 むすび
したがって、本願発明は、引用例1、2に記載された発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものとすることはできない。
また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
 
審決日 2000-04-28 
出願番号 特願昭61-105422
審決分類 P 1 8・ 121- WY (G01R)
最終処分 成立  
前審関与審査官 中村 和夫村田 尚英  
特許庁審判長 伊坪 公一
特許庁審判官 松本 邦夫
志村 博
発明の名称 基板検査装置  
代理人 宮田 金雄  
代理人 高瀬 彌平  
代理人 家入 健  

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