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審決分類 審判 全部申し立て 1項3号刊行物記載  B28B
審判 全部申し立て 特36条4項詳細な説明の記載不備  B28B
審判 全部申し立て 2項進歩性  B28B
管理番号 1016213
異議申立番号 異議1999-72029  
総通号数 12 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 1996-12-24 
種別 異議の決定 
異議申立日 1999-05-25 
確定日 2000-03-01 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第2829276号 「セラミック基板の製造方法及びその製造装置」の請求項1ないし2に係る特許に対する特許異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 訂正を認める。 特許第2829276号の請求項1ないし2に係る特許を維持する。 
理由 1.手続の経緯
特許第2829276号は、昭和63年8月12日に出願した特願昭63-202142号の一部を平成8年5月7日に分割出願したものであって、平成10年9月18日にその特許の設定登録がなされ、その後、竹宮茂文より特許異議の申立てがなされ、取消理由通知がなされ、その指定期間内である平成11年12月20日に訂正請求がなされたものである。
2.訂正の適否についての判断
ア.訂正事項
特許請求の範囲の請求項1の記載中、「表裏面の縦横の溝を同時に上記グリーンシートに形成し、この後上記グリーンシートを焼成する・・・」とあるのを、「表裏面の縦横の溝を同時に上記グリーンシートに形成し、上記各刃により形成される上記溝の角部分が凸状の曲面に形成され、この後上記グリーンシートを焼成する・・・」に訂正する。
イ.訂正の目的の適否、新規事項の有無及び拡張・変更の存否
上記訂正事項は特許請求の範囲の減縮を目的とする訂正である。
そして、上記訂正の内容は、願書に添付した明細書の段落【0007】から【0009】、及び【0012】に記載されており、該明細書に記載された事項の範囲内のものである。さらに上記の訂正は、実質的に特許請求の範囲を拡張又は変更するものではない。
ウ.訂正明細書の請求項1、2に係る発明
訂正明細書の請求項1、2に係る発明(以下、「本件発明1、2」という)は、その請求項1、2に記載された次のとおりのものである。
「【請求項1】粉体と溶剤及びバインダーを混合してキャリヤテープ上にグリーンシートを形成し、これを焼成してセラミック基板を得るセラミック基板の製造方法において、グリーンシートを形成した後、縦横に各々複数本の刃が一体に形成された金型を上記グリーンシートの表裏面に押し付けて、表裏面の縦横の溝を同時に上記グリーンシートに形成し、上記各刃により形成される上記溝の角部分が凸状の曲面に形成され、この後上記グリーンシートを焼成することを特徴とするセラミック基板の製造方法。
【請求項2】粉体と溶剤及びバインダーを混合して、キャリヤテープ上に形成された焼成前のグリーンシートに、所定の溝を形成するセラミック基板の製造装置において、グリーンシートの表面に縦横に溝を形成するための複数本の刃が、縦横に一体に形成された金型を備え、この金型の刃は、上記金型を構成する金属から削り出して形成され、この各刃の交差部分の側面は、上記刃の厚さよりもより大きい曲率半径を有した凹面状の球面に形成されていることを特徴とするセラミック基板の製造装置。」
エ.独立特許要件の判断
(引用刊行物)
本件発明1に対して、当審が通知した取消理由で引用した刊行物1(実開昭57-181060号全文明細書及び図面)には、分割用溝入りセラミック基板の製造に関して次の発明が記載されている。
(1)5頁2〜11行には「第3図は基板の表裏両面の同一線上に分割溝を設けた斜視図であり、・・・分割用上面縦溝23および横溝25となる突出刃をセラミック生シートの打抜金型である上型に刃角度10,20,30,40,50度をそれぞれ・・・構設し、また分割用下面の縦溝24および横溝26となる突出刃を下型に・・・構設して、・・・」と記載される。
(2)4頁12〜15行には、第4図の説明として、「また、分割用溝の交点に設けた面取り用貫通孔38は分割単体32に対して円弧または角辺であることが設置の容易さやカケ防止の点より良好である。」と記載される。
(対比・判断)
本件発明1と刊行物1に記載の発明とを比較検討する。
本件発明1は、グリーンシートを形成した後、縦横に各々複数本の刃が一体に形成された金型を上記グリーンシートの表裏面に押し付けて、表裏面の縦横の溝を同時に上記グリーンシートに形成し、上記各刃により形成される上記溝の角部分が凸状の曲面に形成されるものであり、溝形成時や焼成時または分割時にクラックやバリが生じにくく、製品の歩留が向上し、またチップ部品の基板の品質も安定するという、効果を奏するものである。
これに対して、刊行物1についての上記(1)の記載からでは、刊行物1のものが、本件発明1の「グリーンシートを形成した後、縦横に各々複数本の刃が一体に形成された金型を上記グリーンシートの表裏面に押し付けて、」の構成を具備するものか否か明確ではない。さらに、刊行物1についての上記(2)の記載からでは、刊行物1のものが、本件発明1の「・・上記グリーンシートに形成し、上記各刃により形成される上記溝の角部分が凸状の曲面に形成され、」の構成をも具備するものか否か明確ではない。
したがって、刊行物1についての(1)、(2)の記載を以てしては、本件発明1が刊行物1に記載の発明に基づいて当業者が容易になし得たものであるとはいえない。
また、他に本件発明1が特許出願の際独立して特許を受けることができないとする理由を発見しない。
また、下記の「3.特許異議の申立てについての判断」の項で述べるように、本件発明2は特許出願の際独立して特許を受けることができないものではない。
したがって、本件発明1、2は特許出願の際独立して特許を受けることができないものとはいえない。
オ.むすび
以上のとおりであるから、上記訂正請求は、特許法第120条の4第2項及び同条第3項で準用する第126条第2項ないし第4項の規定に適合するので、当該訂正を認める。
3.特許異議の申立てについての判断
ア.申立ての理由の概要
申立人は、証拠として甲第1号証(上記刊行物1)、甲第2号証(特開昭55-110004号公報)及び甲第3号証(特公昭60-39224号公報)を提示して、本件発明1の特許は、甲第1号証を基に特許法第29条第1項第3号の規定に違反してなされたものであり、本件発明2の特許は、甲第1号証〜甲第3号証を基に特許法第29条第2項の規定に違反してなされたものである旨を主張する。また、本件特許明細書には記載不備があり、本件特許は特許法第36条の規定に違反してなされたものである旨主張する。
イ.本件発明1,2
本件発明1,2は、上記2.項エに記載のとおりのものである。
ウ.甲各号証記載の発明
甲第1号証;
上記2.項エにおいて記載のとおり。
甲第2号証;
正特性サーミスタ集合体の製造方法に関するもので、第7図の正特性サーミスタ集合体の製造工程図について、第3頁右上欄第12行〜第15行には、「第7図(b)に示すように、溝面に条状の突起S′を有する押型Eなどを使用し、第7図(c)のように正特性サーミスタ素体9の両面または片面に凹溝S1,S2を形成する。・・」と記載される。
甲第3号証;
回路パターン打抜き用金型の製造方法に関し、フォトエッチング法によって金型材料1の表面を削って刃部6を形成することが記載される(第1図)。
エ.対比・判断
I.特許法第29条第1項第3号或いは同条第2項違反について
[本件発明1について]
本件発明1が甲第1号証(刊行物1)記載の発明であるかどうかについて比較検討する。
上記2.項エにおいて述べたように、甲第1号証のものは、本件発明1の「グリーンシートを形成した後、縦横に各々複数本の刃が一体に形成された金型を上記グリーンシートの表裏面に押し付けて、」の構成、及び「・・上記グリーンシートに形成し、上記各刃により形成される上記溝の角部分が凸状の曲面に形成され、」の構成を具備するものか否か明確ではない。
したがって、本件発明1が甲第1号証記載の発明であるとはいえない。
[本件発明2について]
本件発明2が甲第1〜甲第3号証記載の各発明に基づいて当業者が容易になし得たものであるかどうかについて比較検討する。
甲第1〜甲第3号証のいずれにも、セラミック基板の製造装置において、本件発明2の「グリーンシートの表面に縦横に溝を形成するための複数本の刃が、縦横に一体に形成された金型を備え、」の構成を明確に示す記載はないし、さらに、「この各刃の交差部分の側面は、上記刃の厚さよりもより大きい曲率半径を有した凹面状の球面に形成されている」という構成を具備するものではない。 したがって、本件発明1は、甲第1〜甲第3号証に記載の各発明に基づいて当業者が容易になし得たものであるとはいえない。
II.特許法第36条違反について
本件特許が特許法第36条の規定に違反している理由として、申立人は次のことを主張している。
即ち、本件特許明細書の請求項2では、「各刃の交差部分の側面は、上記刃の厚さよりも大きい曲率半径を有した凹面状の球面に形成されている」ことを特徴とするが、上記凹面状の球面の曲率半径が刃の厚さより大きいものでなければならない理由とその根拠が明細書中に全く示されておらず、当業者が容易に実施可能な程度に記載されていない旨主張する。
しかしながら、本件明細書の段落【0012】の「次に、このグリーンシートに溝1,2を形成する。この溝1,2の形成は、溝形成用の刃5,6が、縦横に一定のピッチで設けられた金型7によりプレスして行う。この金型7の刃5,6の交差部の側面は凹面状の曲面であるRをつけて加工されており、このRの曲率半径は相対的に刃の厚さより大きく形成されている。これによって溝1,2の交差部3が曲面形状で角のない形に形成される。・・・」の記載、及び同じく段落【0020】の「そして、これにより製造されたこの発明のセラミック基板は、多数個取りの分割用の溝の交差部の四方の角部に、溝の幅より大きい曲率半径のRを付けるようにしたので、後に個々のチップ部品毎の絶縁基板に分割する際にも、絶縁基板の周辺部にバリやヒビ割れがほとんど発生せず、端面の研磨工程を不要にし、チップ部品製造の歩留も向上させることができる。」の記載があることからして、申立人の「凹面状の球面の曲率半径が刃の厚さより大きいものでなければならない理由とその根拠が明細書中に全く示されておらず、当業者が容易に実施可能な程度に記載されていない。」という主張は、妥当なものとはいえない。
オ.むすび
以上のとおり、特許異議申立ての理由及び証拠によっては、本件発明1、2の特許を取り消すことはできない。
また、他に本件発明1、2の特許を取り消すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり決定する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
セラミック基板の製造装置
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】 粉体と溶剤及びバインダーを混合してキャリヤテープ上にグリーンシートを形成し、これを焼成してセラミック基板を得るセラミック基板の製造方法において、グリーンシートを形成した後、縦横に各々複数本の刃が一体に形成された金型を上記グリーンシートの表裏面に押し付けて、表裏面の縦横の溝を同時に上記グリーンシートに形成し、上記各刃により形成される上記溝の角部分が凸状の曲面に形成され、この後上記グリーンシートを焼成することを特徴とするセラミック基板の製造方法。
【請求項2】 粉体と溶剤及びバインダーを混合して、キャリヤテープ上に形成された焼成前のグリーンシートに、所定の溝を形成するセラミック基板の製造装置において、グリーンシートの表面に縦横に溝を形成するための複数本の刃が、縦横に一体に形成された金型を備え、この金型の刃は、上記金型を構成する金属から削り出して形成され、この各刃の交差部分の側面は、上記刃の厚さよりもより大きい曲率半径を有した凹面状の球面に形成されていることを特徴とするセラミック基板の製造装置。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、いわゆるチップ状の電子部品の絶縁基板となるセラミック基板の製造方法及び製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えばチップ抵抗器の絶縁基板をセラミックスで形成する場合、特開昭58-30118号公報に開示されているように、セラミックスの焼成前のグリーンシートに所定の刃よって縦横に細い溝を形成し、焼成後この溝で分割して個々のチップ抵抗器の絶縁基板を得ていた。
【0003】
この溝は、柔らかいグリーンシートに金型の刃を押し付けて形成されているものであり、縦方向と横方向の溝は別々に専用の金型で順次設けていた。これは、分割用の溝がきわめて細く浅いものであるため、別々に設けられた刃を交差させて金型に取り付けることができなかったためである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の技術の場合、柔らかいグリーンシート10に縦方向と横方向に別々に刃を押しつけて溝を形成するため、図6に示すように、先に形成した溝11に後から形成した溝12による盛り上り部13ができてしまうという問題があった。これによって、グリーンシート10を焼成してセラミック基板を得た後、溝11、12に沿ってこれを分割すると、盛り上り部13の部分は厚いのできれいに割れず、図7に示すように絶縁基板14の角の部分で盛り上り部13がバリとして残ってしまうという欠点が生じていた。
【0005】
さらに、縦横の溝11、12の交差部は単に溝11、12が直交しているだけなので分割の際に角の部分にヒビ等が入りやすく、チップ部品製造の歩留低下の原因にもなっていた。
【0006】
この発明は上記従来の技術に鑑み成されたもので、多数個取りのセラミック基板を分割して得た絶縁基板に、バリやヒビ割れが生じないセラミック基板の製造方法及び製造装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明は、いわゆるドクターブレード法によりグリーンシートを形成するもので、粉体と溶剤及びバインダーを混合してキャリヤテープ上にグリーンシートを形成し、これを焼成してセラミック基板を得るセラミック基板の製造方法において、グリーンシートを形成した後、縦横に各々複数本の刃が一体に形成された金型を上記グリーンシートの表裏面に押し付けて、表裏面の縦横の溝を同時に上記グリーンシートに形成し、この後グリーンシートを焼成することを特徴とするセラミック基板の製造方法である。
【0008】
さらにこの発明は、粉体と溶剤及びバインダーを混合して、キャリヤテープ上に形成された焼成前のグリーンシートに、所定の溝を形成するセラミック基板の製造装置において、グリーンシートの表面に縦横に溝を形成するための複数本の刃が、縦横に一体に形成された金型を備え、この金型の刃は、上記金型を構成する金属から削り出して形成されているものであるセラミック基板の製造装置である。さらに、上記刃の交差部分の側面は、凹面状の球面に形成されているものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下この発明の実施の形態について図面に基づいて説明する。この実施形態のセラミック基板は、アルミナ等のセラミックスにより形成され、表面には横溝1及び縦溝2が一定のピッチで設けられ、その交差部3では、図1に示すように、各溝1,2の交差部の側面の四方の角部がRをつけられて凸状の曲面に形成されている。そして、この溝1,2の深さは、約250μm 程度であり、上記Rの曲率半径は溝の幅より大きく形成されている。
【0010】
このセラミック基板は、チップ部品の基板を多数個取りするもので、後に、溝1,2に沿って分割して個々のチップ部品の絶縁基板4を得るものである。
【0011】
この実施形態のセラミック基板の製造方法は、まず、いわゆるドクターブレード法により焼成前のセラミックスのグリーンシートを作る。このグリーンシートの製法は公知のもので、原料の粉体及び溶剤その他を混合し、バインダーを加えてさらに混練し、所定のキャリアテープ上にこれを一定の厚さで塗り、乾燥させてグリーンシートを作る。
【0012】
次に、このグリーンシートに溝1,2を形成する。この溝1,2の形成は、溝形成用の刃5,6が、縦横に一定のピッチで設けられた金型7によりプレスして行う。この金型7の刃5,6の交差部の側面は凹面状の曲面であるRをつけて加工されており、このRの曲率半径は相対的に刃の厚さより大きく形成されている。これによって溝1,2の交差部3が曲面形状で角のない形に形成される。ここで、この金型7は、深さが約250μm 程度の極めて細い溝を形成するものであり、刃5,6の高さも250μm位に加工するため、縦横の刃を交差させて取り付けることは出来ず、放電加工によって表面に刃5,6を一体に残すように研削して金型7を作る。そして、溝1,2が形成されたグリーンシートは、所定の温度で焼成され、セラミックスの基板となる。
【0013】
この実施形態のセラミック基板によれば、セラミックスの焼成前のグリーンシートに金型によって2次元的に一度に縦横の溝1,2を形成して焼結しているので、溝1,2の交差部に盛り上り部ができず、個々の絶縁基板に分割する際に、正確に溝に沿って分割できる。実験的には、分割後の絶縁基板にできるバリやヒビ割れが従来10%程度の頻度であったのが、これにより0.5〜0.05%以下に減少させることができた。また、これによって、チップ部品の製造工数の削減、歩留の向上等を図ることができる。
【0014】
次に、この発明の他の実施形態について図5を基にして説明する。ここで、前述の実施形態と同一部分については同一符号を付して説明を省略する。
【0015】
この実施形態では、セラミック基板の両面に分割用の溝を形成している。ここで、裏面側の溝15,16の深さは、表面側の溝1,2より浅く、50μm 程度に形成されている。裏面側の溝15,16の交差部17も表面側と同様に形成されている。
【0016】
この実施形態のセラミック基板の製造も前述の実施形態と同様であり、表面用の金型との刃の高さ変えた裏面用の金型も用いて、表裏面同時にプレスしてグリーンシートに溝を設けるものである。
【0017】
この実施形態によれば、表裏面に分割用の溝が形成されているので、より分割しやすく、バリやヒビ割れが生じにくい。
【0018】
尚、この発明のセラミック基板の材料はアルミナ以外に、チタン酸バリウム等の誘電体、フェライト等であっても良い。また、溝の深さや開き角は適宜設定すれば良くその形状は問わない。さらに、溝のピッチは一定でなく、種々の大きさの絶縁基板に分割するものであっても良い。
【0019】
【発明の効果】
この発明のセラミック基板の製造方法と製造装置によれば、金型によりグリーンシートに一度に縦横の溝を形成するので、金型によるプレスの際に溝の交差部に盛り上り部が生ずることがなく、後の工程で個々のチップ部品の絶縁基板に分割する際にバリが発生することがない。しかも、縦横の溝を一度に形成するので、製造工数の削減も図ることができる。
【0020】
そして、これにより製造されたこの発明のセラミック基板は、多数個取りの分割用の溝の交差部の四方の角部に、溝の幅より大きい曲率半径のRを付けるようにしたので、後に個々のチップ部品毎の絶縁基板に分割する際にも、絶縁基板の周縁部にバリやヒビ割れがほとんど発生せず、端面の研磨工程を不要にし、チップ部品製造の歩留も向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】
この発明の一実施形態のセラミック基板の部分拡大正面図である。
【図2】
この実施形態のセラミック基板の正面図である。
【図3】
(A)は図1のA-A断面図、(B)は図1のB-B断面図である
【図4】
この実施形態のセラミック基板の製造に用いる金型の部分拡大斜視図である。
【図5】
この発明の他の実施形態のセラミック基板の縦断面図である
【図6】
従来の技術のセラミック基板の部分拡大正面図である。
【図7】
従来の技術により製造したチップ部品の絶縁基板である。
【符号の説明】
1,2,15,16 溝
3,17 交差部
4 絶縁基板
5,6 刃
7 金型
 
訂正の要旨 特許請求の範囲の請求項1の記載中、「表裏面の縦横の溝を同時に上記グリーンシートに形成し、この後上記グリーンシートを焼成する・・・」とあるのを、特許請求の範囲の減縮を目的として、「表裏面の縦横の溝を同時に上記グリーンシートに形成し、上記各刃により形成される上記溝の角部分が凸状の曲面に形成され、この後上記グリーンシートを焼成する・・・」に訂正する。
異議決定日 2000-01-26 
出願番号 特願平8-137675
審決分類 P 1 651・ 121- YA (B28B)
P 1 651・ 113- YA (B28B)
P 1 651・ 536- YA (B28B)
最終処分 維持  
前審関与審査官 瀧 廣往仲間 晃須原 宏光大工原 大二深草 祐一  
特許庁審判長 石井 勝徳
特許庁審判官 唐戸 光雄
能美 知康
登録日 1998-09-18 
登録番号 特許第2829276号(P2829276)
権利者 北陸電気工業株式会社
発明の名称 セラミック基板の製造方法及びその製造装置  
代理人 廣澤 勲  
代理人 廣澤 勲  

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