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審決分類 審判 全部申し立て 発明同一  E21D
管理番号 1016401
異議申立番号 異議2000-70447  
総通号数 12 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 1992-03-13 
種別 異議の決定 
異議申立日 2000-02-02 
確定日 2000-05-22 
異議申立件数
事件の表示 特許第2929220号「シールドトンネルの連結方法」の請求項1及び2に係る特許に対する特許異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 特許第2929220号の請求項1及び2に係る特許を維持する。 
理由 1.本件発明
特許第2929220号(平成2年7月20日出願、平成11年5月21日設定登録。)の請求項1及び2に係る各発明は、その特許請求の範囲の請求項1及び2に記載された次のとおりのものである。
「【請求項1】断面円形の先行トンネルの隣に先行トンネルと平行に断面円形の後行トンネルを構築するシールドトンネルの連結方法において、構築予定の先行トンネル径より大径に掘削可能なシールド機で掘削しながらシールド機の内側で先行トンネルを構築しつつ、削土に固結材を混練して作成した改良土を、前記先行トンネルとシールド機のテールプレート間で隔成された環状の空間内に充填して、先行トンネルの外周を改良土で覆工し、前記先行トンネルの外周を覆う改良土の一部をシールド機で掘削しながら前記改良土の一部に食い込ませて場所打ちによる後行トンネルを構築して先行トンネルと後行トンネルを連結することを特徴とする、シールドトンネルの連結方法。」(以下、「本件発明1」という)
「【請求項2】請求項1において、先行トンネルおよび後行トンネルを共にトンネル外周を改良土で覆ったトンネルで形成し、先行トンネルの改良土の一部に後行トンネルの改良土の一部を食い込ませて連結することを特徴とする、シールドトンネルの連結方法。」(以下、「本件発明2」という)

2.申立ての理由の概要
申立人清水建設株式会社は、請求項1及び2に係る発明(本件発明1及び2)は、甲第1号証(特開平3-250195号公報)に記載された発明(先願明細書記載の発明)と同一であるから、特許法第29条の2の規定により特許を受けることができないものであるから、本件発明1及び2の特許を取り消すべきと主張している。

3.甲第1号証記載の発明
甲第1号証には、特許請求の範囲の欄、第3頁右上欄第2行〜第4頁右上欄第13行及び第5頁右下欄第13〜17行の記載、並びに第1〜8図の記載からみて、
「断面円形の先行トンネルの隣に先行トンネルと平行に断面円形の後行トンネルを構築するシールドトンネルの連結方法において、構築予定の先行トンネル径より大径に掘削可能なシールド機で掘削しながらシールド機の内側で筒状構造体6からなる先行トンネルを構築しつつ、コンクリートあるいはモルタル等の裏込め硬化充填材を、前記先行トンネルと掘削穴の間に充填して、先行トンネルの外周を裏込め硬化充填材で覆工し、前記先行トンネルの外周を覆う裏込め硬化充填材の一部をシールド機で掘削しながら前記裏込め硬化充填材の一部に食い込ませて場所打ちによる後行トンネルを構築して先行トンネルと後行トンネルを連結することを特徴とする、シールドトンネルの連結方法。」(第1の発明)、
及び「断面円形の先行トンネルの隣に先行トンネルと平行に断面円形の後行トンネルを構築するシールドトンネルの連結方法において、構築予定の先行トンネル径より大径に掘削可能なシールド機で掘削しながらシールド機の内側で筒状構造体6からなる先行トンネルを構築しつつ、コンクリートあるいはモルタル等の裏込め硬化充填材を、前記先行トンネルと掘削穴の間に充填して、先行トンネルの外周を裏込め充填材で覆工し、前記先行トンネルの外周を覆う裏込め硬化充填材の一部をシールド機で掘削しながら前記裏込め硬化充填材の一部に先行トンネルと同様に形成する後行トンネルの裏込め硬化充填材の一部を食い込ませて連結することを特徴とする、シールドトンネルの連結方法。」(第2の発明)
の発明が記載されているものと認める。

4.対比・判断
(1)本件発明1について
本件発明1と甲第1号証(先願明細書)に記載の第1の発明とを対比すると、本件発明1が、「先行トンネルの外周を(削土に固結材を混練して作成した)改良土で覆工し」との構成を有しているのに対し、甲第1号証には、先行トンネルの外周をコンクリートあるいはモルタル等の裏込め硬化充填材で覆工することが記載されているが、本件発明1の上記構成は、何ら記載されておらず、その示唆するところもない。尚、シールド工法において、削土に固結材を混練して作成した改良土を用いて覆工を行うことが、当該技術分野において周知であるとしても、甲第1号証に本件発明1の上記構成が記載されているに等しいとはいえない。
そして、本件発明1は、上記構成により、「改良土に削土の一部を活用できるので、施工の経済性と、排土量の低減が図れる。」(明細書第12頁第6〜7行)という格別顕著な効果を奏するものである。
したがって、本件発明1は、申立人が主張している上記甲第1号証に記載の発明と同一であるとはいえない。
(2)本件発明2について
本件発明2と甲第1号証(先願明細書)に記載の第2の発明とを対比すると、本件発明2が、「先行トンネルの外周を(削土に固結材を混練して作成した)改良土で覆工し」との構成を有しているのに対し、甲第1号証には、先行トンネルの外周をコンクリートあるいはモルタル等の裏込め硬化充填材で覆工することが記載されているが、本件発明2の上記構成は、何ら記載されておらず、その示唆するところもない。
そして、本件発明2は、上記構成により、「改良土に削土の一部を活用できるので、施工の経済性と、排土量の低減が図れる。」(明細書第12頁第6〜7行)という格別顕著な効果を奏するものである。
したがって、本件発明2は、申立人が主張している上記甲第1号証に記載の発明と同一であるとはいえない。

5.むすび
したがって、特許異議申立の理由及び証拠によっては、本件発明1及び2についての特許を取り消すことはできない。
また、他に本件発明1及び2についての特許を取り消すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり決定する。
 
異議決定日 2000-04-26 
出願番号 特願平2-190507
審決分類 P 1 651・ 161- Y (E21D)
最終処分 維持  
前審関与審査官 中槙 利明  
特許庁審判長 田中 弘満
特許庁審判官 小野 忠悦
宮崎 恭
登録日 1999-05-21 
登録番号 特許第2929220号(P2929220)
権利者 大成建設株式会社
発明の名称 シールドトンネルの連結方法  
代理人 志賀 正武  
代理人 高橋 詔男  
代理人 渡邊 隆  
代理人 青山 正和  

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