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審決分類 審判 一部申し立て 1項3号刊行物記載  A63F
審判 一部申し立て 2項進歩性  A63F
管理番号 1016705
異議申立番号 異議1999-70427  
総通号数 12 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 1992-09-22 
種別 異議の決定 
異議申立日 1999-02-08 
確定日 2000-03-01 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第2784409号「ビデオゲーム方法および装置」の請求項1、7、10に係る特許に対する特許異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 訂正を認める。 特許第2784409号の請求項1ないし12に係る特許を維持する。 
理由 (1)手続の経緯
特許第2784409号の請求項1〜請求項12に係る発明は、平成3年11月5日(パリ条約による優先権主張1990年11月14日、米国)に特許出願され、平成10年5月29日にその特許の設定登録がなされたところ、米田身知子より特許異議の申立てがなされ、平成11年4月26日付けで取消理由通知がなされ、その指定期間内である平成11年11月15日に訂正請求がなされたものである。
(2)訂正の適否についての判断
ア.訂正の内容
訂正事項A
特許請求の範囲の請求項1に係る記載を
「2人以上の操作者のための電子ビデオゲーム装置において、
(a)1以上の動画キャラクターにより行われる動作の予めプログラムされた分岐シーケンスであって各分岐が複数の択一的動作を含む分岐シーケンスをデジタル的に記憶するメモリーと、
(b)ビデオスクリーンに表示するための、前記動作を行う前記動画キャラクターの動画シーケンスを表す信号を発生する手段と、
(c)2つ以上の携帯式制御器に択一的に選択可能に表示するための言語表現であってそれぞれが前記動画キャラクターの動作の前記シーケンスにおける分岐に対応する言語表現の可変メニューを送出する手段と、
(d)前記言語表現の前記メニューの一つから選択された言語表現を表す手動選択信号を携帯式制御器の各々から受信して、動作のシーケンスにおける一つの分岐を選択する受信手段とを含み、
(e)各携帯式制御器は、
(1)手動操作可能の2以上の押し釦と、
(2)言語表現の前記可変メニューを表示すべく前記押し釦の付近に位置する液晶表示器と、
(3)a前記送出手段から言語表現の可変メニューを受信すること、b前記液晶表示器に前記メニューを表示すること、c前記押し釦の一つから前記手動選択信号を受信すること、および、d前記手動選択信号を前記受信手段に送信することを含む予めプログラムされたシーケンスを反復実行する手段とを備え、
それにより各携帯式制御器は前記メモリーから手動選択言語表現に相当する前記分岐動作シーケンスの一つを選択し、
第1の言語表現は、各操作者が自身の択一的言語表現だけを見ることができるように、前記第1の携帯式制御器を制御する第1の操作者のために表示され、前記第2の携帯式制御器を制御する第2の操作者の目から隠される、ビデオゲーム装置。」と訂正する。
訂正事項B
特許請求の範囲の請求項7に係る記載を
「ビデオゲーム装置を制御する携帯式制御装置において、第1及び第2の携帯式制御器と、当該制御装置における予めプログラムされたステップを記憶するプログラムカートリッジ手段とを含み、
各携帯式制御器は、(a)手動選択のための手動操作可能の2以上の押し釦と、(b)ビデオ・ゲーム・キャラクターの動作を制御するための手動操作可能の多方向押し釦と、(c)当該制御装置とビデオゲーム装置との間でデジタル信号を送受信する電気的手段と、(d)前記押し釦の付近に位置し、択一的言語表現の可変メニューを表示する液晶表示器とを含み、
(f)前記カートリッジ手段は、(1)前記ビデオゲーム装置から言語表現の可変メニューを受信し、(2)前記液晶表示器に前記メニューを表示し、(3)前記押し釦の一つから手動選択信号を受信し、および、(4)前記ビデオゲーム装置に前記手動選択信号を送信する予めプログラムされたステップを実行することにより、前記選択された言語表現に相当するビデオゲーム動作シーケンスを選択し、
第1の言語表現は、各操作者が自身の択一的言語表現だけを見ることができるように、前記第1の携帯式制御器を制御する第1の操作者のために表示され、前記第2の携帯式制御器を制御する第2の操作者の目から隠される、携帯式制御装置。」と訂正する。
訂正事項C
特許請求の範囲の請求項10に係る記載を
「対話をする動画キャラクターと、ゲームをする少なくとも2人の操作者との間で音声による会話を擬態するビデオゲーム方法であって、
(a)第1および第2の対話キャラクターの動画を表すビデオ信号を発生するステップと、
(b)第1の表示スクリーンに複数の第1の択一的言語表現を表示するステップと、
(c)前記複数の第1の言語表現から選択された第1の言語表現を示す手動操作信号を第1の携帯式制御器から受信するステップと、
(d)第1の対話キャラクターの声のために、前記選択された第1の言語表現に対応する第1の音声を表す音声信号を発生するステップと
(e)複数の第2の択一的言語表現を第2の表示スクリーンに表示するステップと、
(f)前記複数の第2の言語表現から選択された第2の言語表現を示す手動操作信号を第2の携帯式制御器から受信するステップと、
(g)第2の対話キャラクターの声のために前記選択された第2の言語表現に対応する第2の音声を表す音声信号を発生するステップとを含み、
前記複数の第1の言語表現は、各操作者が自身の択一的言語表現だけを見ることができるように、前記第1の携帯式制御器を制御する第1の操作者のために表示され、前記第2の携帯式制御器を制御する第2の操作者の目から隠される、ビデオゲーム方法。」と訂正する。
訂正事項D
段落【0023】中の「操作者が実際に離す言葉を選択するので、操作者はした言葉が実際に発生されるので、操作者により選択された言葉が実際に発生されるので、」なる記載を
「操作者が選択した言葉が実際に発生されるので、」と訂正する。
イ.訂正の目的の適否、新規事項の有無、及び拡張・変更の存否
上記訂正事項Aは、液晶表示器の表示内容を限定するものであり、特許請求の範囲の減縮に該当し、上記訂正事項Bは、携帯式制御装置の構成及び液晶表示器の表示内容を限定するものであり、特許請求の範囲の減縮に該当し、上記訂正事項Cは、表示スクリーンの表示内容を限定するものであり、特許請求の範囲の減縮に該当し、訂正事項Dは、明りょうでない記載の釈明に該当し、これらの訂正事項は、願書に添付した明細書又は図面に記載された事項の範囲内のものであって、実質的に特許請求の範囲を拡張又は変更するものではない。
ウ.独立特許要件の判断
本件特許明細書の請求項1に係る発明に対して、当審は平成11年4月26日付けで特許法第29条第2項の規定を理由とする取消理由を通知したところ、上記訂正請求により本件の請求項1、7、10は訂正されたが、本件の訂正明細書の請求項1、7、10に係る発明(以下「本件発明1、7、10」という。)の独立特許要件については、後述の(3)に記載のとおりである。
エ.むすび
以上のとおりであるから、上記訂正請求は、特許法等の一部を改正する法律(平成6年法律第116号)附則第6条第1項の規定によりなお従前の例によるとされる、特許法第120条の4第2項の規定に適合し、同条第3項で準用する第126条第2-4項の規定に適合するので、上記訂正を認める。
(3)特許異議申立てについての判断
ア.本件発明
本件発明1、7、10は、それぞれ平成11年11月15日付けの訂正明細書の請求項1、7、10に記載される事項により特定されるとおりのものである((2)ア.の訂正事項A〜Cを参照)。
イ.申立ての理由の概要
申立人は、本件発明1、7は、甲第1号証に記載された発明であり、特許法第29条第1項第3号の規定に該当し、又は、甲第1〜5号証に記載された発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定に該当し、特許を受けることができないものであり、本件発明10は、甲第1号証に記載された発明であり、特許法第29条第1項第3号の規定に該当し、又は、甲第1、4号証に記載された発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定に該当し、特許を受けることができないものであり、特許法第113条第1項第2号の規定により特許を取り消されるべきと主張している。
甲第1号証(特公平1-42702号公報)
▲1▼「本発明は、一人もしくは複数の視聴者が予め記録された映画のコースを決めて映画のスクリーン上の俳優と疑似音声対話をなすビデオ娯楽のためのテレビゲーム方法およびその装置に関する。」(第2頁第4欄第9行〜第12行)こと
▲2▼「視聴者の質問あるいは全部の文を必要とする意見を述べることを許すために、いくつかの分岐点で前記携帯用表示装置は適切な文章のリストを表示する。各文章の直後にプッシュボタンが押されると表示された文章の記録された音声が発せられる。スクリーンの俳優は、視聴者が話したごとくその文章あるいは質問に応答する。」(第2頁第4欄第30行〜第36行)こと
▲3▼「正確に調整されたビデオフレームおよび唇の動きが同期されたオーデオのシーケンスは、コントロールコマンドの予め記録されたスケジュールに一致する各ストーリーラインのために生成され、該ストーリーラインは映画の進行および選択される映画の択一的な分岐に応じて連続的に更新される。」(第2頁第4欄下から3行〜第3頁第4行)こと
▲4▼「ストーリーコマンドのネットワークの各分岐点では、2つもしくはそれ以上のストーリーコマンドが映画の択一的な場面を示すストーリーコマンドの分岐構造すなわち択一的な連鎖を指示する。」(第3頁第5欄第11行〜第15行)こと
▲5▼「キューユニットは正確に掲示されたビデオ信号およびオーデオ信号を生成することにより前記コマンドを施行すなわち実行し、これにより音声に同期された唇の動きを示す映画が視聴者に、提供される。」(第3頁第5欄第20行〜第24行)こと
▲6▼「従来のテレビ受像機24に接続され、またトラックアドレスの自動的なシーク或いはディスクトラックの自動的なトラッキングのためのエレクトロ・オブチック追跡ユニット58を含む従来のランダム・アクセスビデオディスク読み取り装置に接続されている。マイク40を備える1つもしくは2つ以上の持ち運び可能な入力装置41,45が、ワイヤ44により或いはトランシーバー171(第2図参照)を用いることによりワイヤレスにより、前記コンピュータに接続されている。」(第3頁第5棚第32行〜第43行)こと
▲7▼「制御コマンドは、ビデオ回路10から再生ユニット55、前記ランダムアクセスメモリー85、スケジュールユニット35および前記ランダムアクセスメモリー31を経て前記キューユニット12に送られる。」(第3頁第6欄第36行〜第41行)こと
▲8▼「スクジューラすなわちスケジュールユニット35は、映画の進行に応じて前記キューテーブルを繰り返し新しくする。スケジュールユニット35は、1つもしくは2以上の入力装置41,45から送られる操作者の入力の選択を処理し、また操作者の選択に応じてキューテーブルメモリーすなわち前記ランダムアクセスメモリー31に異なったコマンドを書込む。」(第4頁第7欄第22行〜第29行)こと
▲9▼「本発明に係るビデオゲーム機は、しばしば現わされる映画の分岐点で、操作者に二つあるいはそれ以上の内からの選択、映画の俳優に与えられる予め決められた言葉、問いのための予め決められた質問あるいは俳優の演技の中断の機会すなわち問答のための機会を与える。」(第5頁第8行〜第13行)こと
▲10▼「第13図に示されている液晶表示装置174のような読み易い表示装置で操作者のために明確につづるこができる。前記音声確認ユニット38が理解可能であって操作者が話すべき組になった選択的な言葉すなわち句はトランシーバ171によって各入力装置41に送るこができる。」(第5頁第9欄第32行〜第7行)こと
▲11▼「前記ボタン42の一つが押されると、会話の中で操作者が話す代わりとしてスピーカ25から選択された一つのセンテンスを話す声の録音が流れる。次に、スクリーン上の俳優はこの録音の言葉が操作者によって話されたように”反応する。”」(第5頁第10欄第21行〜第25行)こと
▲12▼「本発明に係る前記装置がいかにしてビデオフレームを再循環させまたこれらを択一的な音声トラックに同期させる。」(第7頁第14欄第13行〜第15行)こと
▲13▼「視聴者がマイク40(第1図参照)を通じての言葉での応答によりあるいはプッシュボタン42を通じての応答により入力をなした時に、多くのブランチコマンドは映画の意思決定ポイントを表わす。」(第11頁第21欄第9行〜第13行)こと
▲14▼「ステップ420は、視聴者すなわち競技者がなした選択による指示のための第3図に示された母線70の信号のチェックをなす。選択がなされていると、制御は(線425を経て)ステップ424に進む。選択がなされていない場合には、タイマー60がステップ421においてチェックをなす。もし制限時間が終了すると、制御はステップ424に進む。制御時間内ではコントロールループは(線422を経て)ステップ420に戻る。ループ422は制限時間が終了するかあるいは競技者が選択をなすかのいずれか迄繰返えされる。」(第12頁第24欄第26行〜第37行)こと
▲15▼「カートリッジ15の前記RAMは、演技の間に視聴者の名前を呼ぶ種々の俳優によって話されるようにそれぞれの視聴者の計数化されたオーデオ記録を含む。線16は、カートリッジ15が前記メモリー125の拡張であることを示す。前記メモリー125が線132を経てイニシエーター131により読取り可能とされると、メモリー125は母線130からの2進アドレスをデータのファーストバイトのメモリーアドレスとして扱い、該データーがオーデオあるいはグラフィックであるかに応じて母線128あるいは127(明確化のために分離して示されている)にデータを出力する。」(第14頁第28欄第15行〜第27行)こと
▲16▼「メモリー125は線127を経て、ビデオゲームに使用されているような従来の電気回路を用いることのできる画像ジェネレーターすなわち漫画グラフィックジエネレーター126に連続するバイドを送り、該ジェネレーターはTVスクリーン27上に表示するための種々の形状、アルファベッド/数・文字および線に応じたビデオ信号を線146上に生成する。」(第15頁第29欄第34行〜第41行)ことが記載されている。
甲第2号証(特開昭60-119976号公報)
親子ゲーム装置において、ゲーム進行をキーにより行い、また親子ゲーム装置として用いられること、及びキー装置は、相互にやりとりが可能であることが開示される。
甲第3号証(特開昭56一76970号公報)
送信及び受信を行うものが開示される。
甲第4号証(特開平1一144793号公報)
対話型のプログラムメッセージに相当するものが開示され、また、押しボタンは三つ以上の構成となっている。
甲第5号証(特開昭59-46988号公報)
ゲームが順次進行することが開示され、進行展開中に突然の変更が行われるものが開示される。
ウ.判断
上記甲1〜5号証(当審で引用した刊行物1〜5)に記載された発明は、本件発明1、7、10を特定する事項である「第1の言語表現は、各操作者が自身の択一的言語表現だけを見ることができるように、前記第1の携帯式制御器を制御する第1の操作者のために表示され、前記第2の携帯式制御器を制御する第2の操作者の目から隠される」構成を備えておらず、これを示唆する記載も認められない。そして、本件発明1、7、10は、上記構成を備えることにより、特許異議意見書で主張する「ビデオゲーム装置によるメニューとして操作者に対して提示され択一的動作の秘密性および意外性を維持することができる」という顕著な効果を奏するものであるから、本件発明1、7、10は、上記甲第1号証に記載された発明でないことは明らかであり、また、これら甲各号証に記載される発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものとすることはできない。
エ.むすび
以上のとおりであるから、特許異議申立ての理由及び証拠によっては、本件発明1、7、10の特許を取り消すことはできない。
また、他に本件発明1、7、10の特許を取り消すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり決定する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
ビデオゲーム方法および装置
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】 2人以上の操作者のための電子ビデオゲーム装置において、
(a) 1以上の動画キャラクターにより行われる動作の予めプログラムされた分岐シーケンスであって各分岐が複数の択一的動作を含む分岐シーケンスをデジタル的に記憶するメモリーと、
(b) ビデオスクリーンに表示するための、前記動作を行う前記動画キャラクターの動画シーケンスを表す信号を発生する手段と、
(c) 2つ以上の携帯式制御器に択一的に選択可能に表示するための言語表現であってそれぞれが前記動画キャラクターの動作の前記シーケンスにおける分岐に対応する言語表現の可変メニューを送出する手段と、
(d) 前記言語表現の前記メニューの一つから選択された言語表現を表す手動選択信号を携帯式制御器の各々から受信して、動作のシーケンスにおける一つの分岐を選択する受信手段とを含み、
(e) 各携帯式制御器は、
(1) 手動操作可能の2以上の押し釦と、
(2) 言語表現の前記可変メニューを表示すべく前記押し釦の付近に位置する液晶表示器と、
(3) a前記送出手段から言語表現の可変メニューを受信すること、b前記液晶表示器に前記メニューを表示すること、c前記押し釦の一つから前記手動選択信号を受信すること、および、d前記手動選択信号を前記受信手段に送信することを含む予めプログラムされたシーケンスを反復実行する手段とを備え、
それにより各携帯式制御器は前記メモリーから手動選択言語表現に相当する前記分岐動作シーケンスの一つを選択し、
第1の言語表現は、各操作者が自身の択一的言語表現だけを見ることができるように、前記第1の携帯式制御器を制御する第1の操作者のために表示され、前記第2の携帯式制御器を制御する第2の操作者の目から隠される、ビデオゲーム装置。
【請求項2】 前記予めプログラムされた手順は手動で除去可能のプログラムカートリッジに記憶されている、請求項1に記載の装置。
【請求項3】 第1の携帯式制御器は第1の動画キャラクターの択一的動作に対応する言語表現のメニューを表示し、第2の携帯式制御器は第2の動画キャラクターの択一的動作に対応する言語表現のメニューを表示する、請求項1に記載の装置。
【請求項4】 前記択一的動作は前記選択言語表現を話すことを含む、請求項3に記載の電子ビデオゲーム装置。
【請求項5】 前記送出手段は前記言語表現を電線で送信する、請求項1に記載の装置
【請求項6】 前記送出手段は赤外線または無線信号を使用して前記言語表現を送信する、請求項1に記載の装置。
【請求項7】 ビデオゲーム装置を制御する携帯式制御装置において、第1及び第2の携帯式制御器と、当該制御装置における予めプログラムされたステップを記憶するプログラムカートリッジ手段とを含み、
各携帯式制御器は、(a)手動選択のための手動操作可能の2以上の押し釦と、(b) ビデオ・ゲーム・キャラクターの動作を制御するための手動操作可能の多方向押し釦と、(c)当該制御装置とビデオゲーム装置との間でデジタル信号を送受信する電気的手段と、(d)前記押し釦の付近に位置し、択一的言語表現の可変メニューを表示する液晶表示器とを含み、
(f) 前記カートリッジ手段は、(1)前記ビデオゲーム装置から言語表現の可変メニューを受信し、(2)前記液晶表示器に前記メニューを表示し、(3)前記押し釦の一つから手動選択信号を受信し、および、(4)前記ビデオゲーム装置に前記手動選択信号を送信する予めプログラムされたステップを実行することにより、前記選択された言語表現に相当するビデオゲーム動作シーケンスを選択し、
第1の言語表現は、各操作者が自身の択一的言語表現だけを見ることができるように、前記第1の携帯式制御器を制御する第1の操作者のために表示され、前記第2の携帯式制御器を制御する第2の操作者の目から隠される、携帯式制御装置。
【請求項8】 前記電気的手段は、当該制御装置から手動で除去可能に、当該制御装置に接続されている、請求項7に記載の装置。
【請求項9】 前記予めプログラムされた手順は手動で除去可能のプログラム・カートリッジに記憶されている、請求項7に記載の装置。
【請求項10】 対話をする動画キャラクターと、ゲームをする少なくとも2人の操作者との間で音声による会話を擬態するビデオゲーム方法であって、
(a) 第1および第2の対話キャラクターの動画を表すビデオ信号を発生するステップと、
(b) 第1の表示スクリーンに複数の第1の択一的言語表現を表示するステップと、
(c) 前記複数の第1の言語表現から選択された第1の言語表現を示す手動操作信号を第1の携帯式制御器から受信するステップと、
(d) 第1の対話キャラクターの声のために、前記選択された第1の言語表現に対応する第1の音声を表す音声信号を発生するステップと
(e) 複数の第2の択一的言語表現を第2の表示スクリーンに表示するステップと、
(f) 前記複数の第2の言語表現から選択された第2の言語表現を示す手動操作信号を第2の携帯式制御器から受信するステップと、
(g) 第2の対話キャラクターの声のために前記選択された第2の言語表現に対応する第2の音声を表す音声信号を発生するステップとを含み、
前記複数の第1の言語表現は、各操作者が自身の択一的言語表現だけを見ることができるように、前記第1の携帯式制御器を制御する第1の操作者のために表示され、前記第2の携帯式制御器を制御する第2の操作者の目から隠される、ビデオゲーム方法。
【請求項11】 前記複数の第1の言語表現は、操作者だけが自分自身の択一的言語表現を選択しかつ見ることができるにすぎないように、前記複数の言語表現が前記第1の携帯式制御器を制御する第1の操作者のために表示され、前記第2の携帯式制御器を制御する第2の操作者の目から隠される、請求項10に記載の方法。
【請求項12】 前記音声は前記選択された言語表現の単語を言う、請求項10に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、ゲームをする人すなわち操作者と、テレビジョンまたはビデオスクリーン上の動画的な話し相手すなわち対話キャラクターとの間で擬似音声対話をするビデオゲーム方法及び装置に関する。
【0002】
【発明の、構成、作用、効果】
2以上の操作者は、動画化された対話キャラクターに交互に応答することができる。2以上の対話キャラクターは各プレーヤーすなわち各操作者におよび互いに声で応答することができ、それにより3通りまたは4通りの対話を提供する。ゲームが実行されると、各対話キャラクターは、操作者に話しかけ、それに対する応答を待つ。各操作者は、各操作者の側の対話用の2以上の語句すなわち言葉を目視可能に表示すべく押し釦を備えた軽い制御器または表示ユニットを持っている。この対話は、操作者が対話キャラクターに対して言うべき択一的言葉または対話キャラクターが言うべき択一的言葉または動作すべき択一的動作を含む。操作者は、対話キャラクターの言うことに対し、言葉を選択し、釦を押すことにより応答する。対話キャラクターは、操作者により応答されたとき、選択された言葉に対し声で応答するか、または、制御器に表示された言葉により開示された選択された動作を実行する。実際に会話する必要はない。このため、操作者は、興味深いキャラクターと対話している幻覚を受ける。
【0003】
ビデオゲーム内のキャラクターの役目には、操作者に管理されるキャラクター(すなわち、管理キャラクター)の役目と、操作者に直接的には管理されない非管理キャラクターの役目との2種類がある。操作者管理キャラクターは、動画化された操作者の複製であり、操作者が選択したことを実行する。非管理キャラクターは、操作者により直接的には管理されないが、操作者により選択された動作に応答すること、または管理キャラクターが行うことまたは言うことに対し応答することにより、操作者により間接的に影響される。非管理キャラクターは、操作者または管理キャラクターが言ったことに応じて異なる択一的考えを言うようにプログラムされる。場面は、いつも異なる何かを言う非管理キャラクターと、場面が繰り返されるたびに異なる操作者用択一的応答とを有する所定期間の繰返しとしてもよい。
【0004】
2人用ゲームにおいては一方の操作者用に表示されたメニューが他方の操作者用のメニューと異なってもよいことから、手持式すなわち携帯式の制御器のビデオスクリーン上にメニューを表示することが好ましい。楽しみの一部は、他の操作者が何を選択しているかを知らない操作者がいることである。また、ビデオスクリーン上のメニューは、操作者が真のキャラクターに話しかけている幻覚を混乱させる。したがって、本発明の好ましい実施例においては、メニュー毎の押し釦または同等物を備える携帯式メニュー表示制御器ユニットを使用する。本発明はまた、言っていることを他の操作者が知り得るように、選択された言葉を繰り返す模倣音声を使用する。
【0005】
入力装置を変形すべく、押し釦、回転ノブ、圧力感知部材、接近感知パッド、スクリーン・オーバーレイ、ライトペン、光感知器、ジョイスティック、マウス、トラックボール、移動するカーソルまたは十字線、強調された選択部を経る巻物、話し言葉 の覚書等を携帯式制御器ユニットに使用してもよい。
【0006】
【実施例】
図1を参照するに、本発明の1つの実施例において、ビデオゲームシステムは、動画化された画像シーケンスを2人の操作者10,12に対してビデオスクリーン11上に表示している。操作者10,12は、スクリーン上の対話相手である1以上の対話キャラクター17,18に対し”言う”べきまたは話し掛けるべき言葉(句または文)を選択する順番を有する。この実施例では、操作者10の番である。操作者12の手持式すなわち携帯式の制御器は、空白であり、その操作者が現在対話キャラクターに対し何も話し掛けることができないことを意味する。ビデオスクリーン11は、ボートまたは他の乗物で旅行をする動画化された2つの対話キャラクター17,18を示している。各キャラクターは、操作者と直接対話をする非管理キャラクターである。各操作者は、明瞭のために図1に拡大して示す液晶表示器13と、これの隣りの3つの押し釦とを備える制御器を持っている。
【0007】
ボート場面が始まると、ビデオゲームシステムは、2または3もしくはそれ以上の択一的応答を表示器13または他の表示装置に表示する。操作者10が釦を押すことを決心するまでは、図示しない連結画像シーケンスは、まるで波止場にいる操作者10を見るように、ボートから振り返る1つのキャラクター18を有する同じボート場面を示し続ける。操作者10は表示された応答の1つ(図示の例では、”どこへ行くの?”)を選択し、選択された応答は、操作者10が対話キャラクターに対し話し掛けている内容を操作者12が知ることができるように、音声として模倣されるまたはビデオスクリーン上にサブタイトルとして表示される。このキャラクター18は”島だよ”のように音声で答え、その後、他のキャラクター17はキャラクター18の回答に応じて”1時間で着くわ”と答える。好ましい実施例において、ゲームシステムは、操作者12がキャラクターに対し”言う”ことができるように、操作者10により選択された言葉に対応する声を発生する。操作者12の順番になると、操作者12の制御器は、キャラクター17または18の回答に応答して操作者12が”言う”ことができる図1に示さない択一的な言葉を表示する。したがって、3通りまたは4通りの対話を擬態することができる。
【0008】
各ゲームが始まる前に、いずれのキャラクターとの対話を希望するかを各操作者が選択することができるように、各操作者に管理されたキャラクター(管理キャラクター)のための情報を確認することを表示器13に表示してもよい。これの代りに、各操作者管理キャラクターをビデオスクリーン11に表示してもよいし、表示された各キャラクターのために”誰がこのキャラクターとのプレイを希望するか?”と問いかけてもよい。ゲームシステムは、その後、質問に対する制御器による応答を記憶し、その結果キャラクターの言葉はそのキャラクターとプレイをすることができる操作者(図示の例では、操作者10)のためにだけ表示器13に表示される。操作者は、ビデオスクリーン上に常には示されないがスクリーン外の(図1においては、波止場にいる)管理キャラクターとプレイをすることを選択してもよく、またスクリーン上のキャラクターと対話をしてもよい。
【0009】
図2を参照するに、本発明の他の実施例において、ビデオゲームシステムは、動画化された2以上の対話キャラクター17,18を有する動画的な画像シーケンスをビデオスクリーン11上に表示している。この実施例において、キャラクター17は、操作者12が管理する管理キャラクターである。操作者12は、キャラクター17の役目をし、またキャラクター17を通してゲームにおいてキャラクター18または他のキャラクターと対話をすることができる。操作者12は、明瞭にするために図2において拡大して示す液晶表示器13と、これの隣りの3つの押し釦とを備える制御器を持っている。ゲームシステムは、3つの択一的応答を表示器13に表示している。操作者12は、表示された応答の1つ(この実施例においては、”もう一度、キスして”)を押し釦14により選択する。キャラクター17のための模倣音声15は、表示器13で選択された言葉を言う。この言葉は、キャラクター17に音声16で応答するキャラクター18に向けられる。
【0010】
動画化された2つのキャラクターは、逆のシーケンスに応答させてもよい。すなわち、管理キャラクター17が操作者12により指令されたように応答することができるように、非管理キャラクター18が最初に何かを言うようにしてもよい。たとえば、操作者12が”もう一度、キスして”を選択した後、表示された択一的言葉の1つではない前もって必要な言葉”何をしてもしいの?”と、キャラクター18が言い、次いでキャラクター18が言ったことに対する応答として”もう一度キスして”とキャラクター17が答えてもよい。
【0011】
模倣音声またはサブタイトルは、無音の観念すなわち黙考の内容、赤ちゃんや動物のように言わないものの観念すなわち考え、もしくは非動画的対象物を表現するように使用してもよい。図2における雲状のバルーン19は、キャラクター17の有音の言葉15に応答してキャラクター18が口を動かさないいわゆる沈黙した状態で発生した無音の観念を表わす。無音の観念のための音声は、一般的な有音の声でないように操作者に表示すべく電子的に変換してもよい。たとえば、無音の観念は、可聴周波数に変換する前に音声データを電子的またはデジタル的に編集することにより、中空または振動音もしくはささやき音にすることができる。
【0012】
図3を参照するに、動画化されたキャラクター17,18がキスのように共同して活動するときまたは競争して活動するとき、一方のキャラクターは、図示の動作に応答して、もしくは、図2に示すシーケンスに先立ってまたは表示器13により選択された言葉に応答して実行され、言われた動作に応答して、口を動かして話してもよいし、雲状バルーン29におけるように口を動かすことなく考えてもよい。
【0013】
図4を参照するに、本発明の他の実施例においては、ビデオゲームシステムは、ビルディングの外側の出っ張りから指により吊下がっているキャラクターを示す動画化された画像シーケンスを発生している。屋上にいる友人達は、図4のキャラクターに到達するに不十分な長さのロープをキャラクターに投げている。この出っ張り吊下がり状態は図5に示す次の場面に続き、ここで動画的な2つの対話キャラクターは、吊下がりキャラクターを救出すべき方法について話合いをしている。
【0014】
図5を参照するに、画像シーケンス21,25,28は、それぞれ、動画化された2人の対話キャラクターが図4のキャラクターを救助する方法を相談している1つの屋上場面の一部である。1以上の操作者は、次に答えかつ質問をし、または操作者による次の入力を導く意見を述べる対話キャラクターに対し、言葉(語、句、文)を言うことにより、対話に参加する。表示器22に示された択一的言葉は、”ロープが短すぎるわ”という言葉20において保留された課題に対し選択すべき解決法である。次に、操作者10が”緊急自体であることを叫べ”に対応する釦14を押すと、1人の対話キャラクターは他の対話キャラクターに”119番に電話してくれた”という質問23をし、他の対話キャラクターは操作者に向けて”うん。でも待てないよ。どうしようか?”という質問24をする。質問24は、また、択一的動作26によりなされる。次に、操作者が”ロープを下せ”に対応する釦を押すと、対話キャラクターはその選択に対する意見をシーケンス28における”ロープをおろせって?正気なの?”という言葉27として動作の中で述べる。このため、擬態された言葉上の対話は、同じ場面の中のいくつかの言葉を変更することにより継続することができる。
【0015】
図6を参照するに、本発明の他の実施例において、ビデオゲームシステムは、動画化された画像シーケンス31,32を発生する。画像シーケンスは、背景に燃えている自動車を示し、前景に怯えた婦人である対話キャラクター17を示す1つの場面を有する。シーケンスの部位31の間、婦人の声15は、”助けて!、母が自動車に閉じ込められている!”と叫んでいる。ゲームは、次に、2以上の択一的応答を表示する。操作者10は、表示された応答の1つ(たとえば、”ドアをこじ開けなさい”)を選択し、対応する押し釦14またはそれと同等のものを押す。操作者が釦を押すことにより解決する間、連結画像シーケンス(図示せず)は、操作者と心配して話しかける婦人を含む同じ場面を継続して示す。操作者が応答を選択すると、動画的な画像シーケンスの部位32は、同じ燃えている自動車の場面を、”開けようとしたけど、開かないのよ”という婦人の声16とともに継続して示す。
【0016】
釦14を押すことによる応答の選択は、異なる場面への変化をもたらすが、図6の実施例において、場面は依然として同じであり、対話だけが変化する。表示器13上の3つの択一的応答のそれぞれは、キャラクター17による異なる回答になる。シーケンス31,32は、(1)燃えている自動車を点滅するフレームで示す背景のシーケンス、(2)背景に対し自然に動く婦人キャラクター17を示すまたはモザイク的なスプライト(sprite)、および(3)唇が音声15,16と殆ど同期されたゲームシステムにより(テーブル索引により)選択された口および他の顔のスプライト、の3つの動画を重ねるビデオゲームシステムにより発生される。
【0017】
操作者の応答時が可変であるから、閉じた口のスプライトを有するシーケンス31,32は、釦14が押されるまで、または制限時間になるまで、周期的に継続される。”急いで! 急いで!”のような言葉を、刺激する画像シーケンスとともに発生してもよいし、動く口のスプライトとともに表示してもよい。燃えている自動車の代りに、危険な状態を提供する、破壊した、バス、飛行機、ボート、ビルディング等、他の対象物としてもよい。
【0018】
図7を参照するに、ビデオシステムは、動作を実行する操作者の手を擬態する1以上の手36を示す動画化された画像シーケンスをビデオスクリーンに表示している。この実施例において、シーケンス33は、実際の手10で表示器13の釦14を押すように示す操作者が表示器13に表示された択一的動作の1つを選択する間、パイプ35、硝化器または他の工具を手に持った状態を示す。図7の表示器13は場面の変化に起因する択一的演技を示すが、図6の表示器13は共通の場面における動画化されたキャラクター17に対して言うべき択一的な言葉を示す。図7において、”ドアを解放する”を選択すべく釦14を押すと、パイプ15により自動車のドアを解放する手36を示す画像シーケンス34になる。
【0019】
図8に示すフローチャートは、対話の分岐と場面の分岐の区別を示す。たとえば、場面64において、対話分岐部60は、2つの択一的な言語の応答すなわち言語応答61,62を操作者に示すべく表示される。言語応答は動画化されたキャラクターから異なる答えを導くが、場面は変化しない。しかし、場面の分岐部63において、場面は場面65または66のいずれかに変化する。言語応答62は、操作者の選択に応じて、場面を場面67に変化させるか、次の対話分岐部に変化するかのいずれかになる。
【0020】
図9を参照するに、ビデオゲームシステム42は、ケーブルにより、テレビジョン11すなわちビデオモニタと、携帯式の1以上の制御器ユニット44,47または携帯式のゲームユニット46とに接続される。ユニット44,46,47のそれぞれは、液晶表示器13と、その隣りの3つの押し釦14とを有する。ケーブルの代りに、赤外線信号、高周波信号等の電気信号を利用してもよい。システム42は、動画化された画像シーケンス、声用および他の音声用の圧縮された音声、同期用データ、およびユニット44,46,47に表示する言葉をシステム42で発生するための各種のデジタルデータを記憶している、CDロムディスク43、一回書込みディスク、カード、他の媒体等から、デジタルデータを読み出すディスクリーダを含む。ゲームユニット46は、適宜なプログラム化された読出し専用カートリッジを備えており、ユニット44,47の代りとしてもよい。ケーブル45は、ゲームシステム42をユニット44,46または47に接続し、また表示器13に表示する択一的な案内語または他の言語表現を発生する。ケーブル45は、また、釦14による応答をゲームシステム42に伝達する。
【0021】
ゲームユニット46が1または2つの利用可能の押し釦だけを有する場合、表示器13に表示された複数の応答からの選択は、図7に示すポインタ49、カーソル、他の手段等の指示器を選択する文の近くに位置決めるべく、押し釦14を複数回押すことにより実行される。
【0022】
背景場面に対して動く異なるキャラクターを各背景場面に利用すべく、背景場面用のディジタル的な動画データが、各キャラクター用のディジタル的な動画データと分離して記憶される。同様に、場面を変えることなく各キャラクターに多くの異なる言葉を言わせるべく、ディジタル的な音声データが動画データから独立される。好ましい実施例において、動画化されたキャラクタービデオ、音声シーケンスおよび誘導文は、分離して記憶されたデォジタル的なデータから独立的に発生される。1つの場面において使用されない対話用データは、その後、同じまたは異なるキャラクターを含む他の場面に使用してもよい。音声データは、各キャラクターが予めプログラムされた多数の言葉すなわち文を話すことができるように、いくつかの特有な声の音素、語、文または言葉のコード・シーケンスまたは圧縮されたディジタル的な記憶からなる。同様に、動画化された各キャラクターの身体用のディジタル的なデータは、動く唇、顔面、身振り等のスプライト・データから分離して記憶してもよく、それにより各キャラクターおよびその特有の声を会話に応じて異なる口の動きおよび唇と同期させることができる。動画化されたキャラクター用のディジタル的なデータは、体の像、唇、顔面、手のジェスチャー、および音声と結合される。
【0023】
操作者が図2,5,6または7に示す釦14を押すと、ゲームシステムは、選択された言葉に対応する音声を操作者の代りに発生する。対話キャラクターは、次に、発生された音声を操作者が話したものとして応答する。操作者が選択した言葉が実際に発生されるので、操作者は、対話中の自分のせりふを自分の声帯で発生することにより対話を開始するのではなく、そのようなせりふを自分の指で選択することにより対話を開始する、ということにすぐ順応する。この模擬音声は、各操作者がスクリーン上の対話キャラクターに対し言うことを各操作者が聞くことができるような他人数用のゲームにとって重要である。釦14を押すことは、対話キャラクターにより話された先の言葉に応答する言語の応答を選択し、表示器13上に示された言語応答に対応する新たな対話用シーケンスを選択することになる。選択された新たな対話用シーケンスは、操作者により選択された言語応答に応答する言葉を話す対話キャラクターの顔および声を含む。
【0024】
模倣音声の代りに、サブタイトルを図1のビデオスクリーン11に表示されているように表示してもよいし、操作者側の会話の代りとしてビデオスクリーンまたは携帯式制御器ユニットに表示してもよい。ディジタル化された生の動作画像シーケンスは、本発明でいう漫画映画すなわち動画的画像と同じである。本発明における”言語表現”とは、単語、言葉、句、文、質問、付加的な語句、呪文、主要語、主要語の組合せ、記号を意味し、または”何”、”うーん”等の意味のある人間の声、笑い声、悲鳴等を意味する。本発明のおける”キス”とは、一方のキャラクターの口が他方のキャラクターの口または体に触れることを意味する。
【0025】
本発明に関し、独特の実施例について説明したが、本発明は種々の形に変形することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】
ビデオスクリーン上の動画化された1つまたは2つのキャラクターに対し言うべき言葉を交互に選択する2人の操作者を含む漫画映画的な対話ゲームを示す図であって、ビデオスクリーン上のサブタイトルは、他の操作者が言っていることを各操作者に報知すべくビデオスクリーン上にサブタイトルとして表示した図である。
【図2】
操作者および互いに対話するビデオスクリーン上の漫画映画的な2つのキャラクターと、1人の操作者とを含む漫画映画的な対話ゲームを示す図である。
【図3】
1つのキャラクターの黙考が報知されるキスシーンを示す漫画映画な対話ゲームを示す図である。
【図4】
操作者が直ちに動作すべき吊下がりシーンを示す漫画映画な対話ゲームを示す図である。
【図5】
2つのキャラクターが操作者および互いに会話することにより、操作者によって選択された文に応答する対話の分岐部の動画シーケンスを示す図である。
【図6】
1つのキャラクターが操作者により選択された文に応答しかつ図示しない他のキャラクターに属する対話の分岐部の動画シーケンスを示す図である。
【図7】
動作をする操作者の手を擬態する動画シーケンスを示す図である。
【図8】
各シーンにおける場面の分岐部と対話の分岐部のフローチャートを示す図である。
【図9】
言葉を表示する補助の制御器およびテレビジョンまたはビデオモニタに接続されたCDロムを有するビデオゲーム装置の一実施例を示す図である。
【符号の説明】
10,12 操作者
11 ビデオスクリーン
13,22,26 択一的言語表現
17,18 キャラクター
42 ビデオゲームシステム
43 CDロムディスク
44,47 制御器ユニット
46 補助用のゲームユニット
 
訂正の要旨 訂正の要旨
特許第2784409号発明の明細書を次のとおり訂正する。
訂正事項A
特許請求の範囲の請求項1に係る記載を
「2人以上の操作者のための電子ビデオゲーム装置において、
(a)1以上の動画キャラクターにより行われる動作の予めプログラムされた分岐シーケンスであって各分岐が複数の択一的動作を含む分岐シーケンスをデジタル的に記憶するメモリーと、
(b)ビデオスクリーンに表示するための、前記動作を行う前記動画キャラクターの動画シーケンスを表す信号を発生する手段と、
(c)2つ以上の携帯式制御器に択一的に選択可能に表示するための言語表現であってそれぞれが前記動画キャラクターの動作の前記シーケンスにおける分岐に対応する言語表現の可変メニューを送出する手段と、
(d)前記言語表現の前記メニューの一つから選択された言語表現を表す手動選択信号を携帯式制御器の各々から受信して、動作のシーケンスにおける一つの分岐を選択する受信手段とを含み、
(e)各携帯式制御器は、
(1)手動操作可能の2以上の押し釦と、
(2)言語表現の前記可変メニューを表示すべく前記押し釦の付近に位置する液晶表示器と、
(3)a前記送出手段から言語表現の可変メニューを受信すること、 b前記液晶表示器に前記メニューを表示すること、c前記押し釦の一つから前記手動選択信号を受信すること、および、d前記手動選択信号を前記受信手段に送信することを含む予めプログラムされたシーケンスを反復実行する手段とを備え、
それにより各携帯式制御器は前記メモリーから手動選択言語表現に相当する前記分岐動作シーケンスの一つを選択し、
第1の言語表現は、各操作者が自身の択一的言語表現だけを見ることができるように、前記第1の携帯式制御器を制御する第1の操作者のために表示され、前記第2の携帯式制御器を制御する第2の操作者の目から隠される、ビデオゲーム装置。」と訂正する。
訂正事項B
特許請求の範囲の請求項7に係る記載を
「ビデオゲーム装置を制御する携帯式制御装置において、第1及び第2の携帯式制御器と、当該制御装置における予めプログラムされたステップを記憶するプログラムカートリッジ手段とを含み、
各携帯式制御器は、(a)手動選択のための手動操作可能の2以上の押し釦と、(b)ビデオ・ゲーム・キャラクターの動作を制御するための手動操作可能の多方向押し釦と、(c)当該制御装置とビデオゲーム装置との間でデジタル信号を送受信する電気的手段と、(d)前記押し釦の付近に位置し、択一的言語表現の可変メニューを表示する液晶表示器とを含み、
(f)前記カートリッジ手段は、(1)前記ビデオゲーム装置から言語表現の可変メニューを受信し、(2)前記液晶表示器に前記メニューを表示し、(3)前記押し釦の一つから手動選択信号を受信し、および、(4)前記ビデオゲーム装置に前記手動選択信号を送信する予めプログラムされたステップを実行することにより、前記選択された言語表現に相当するビデオゲーム動作シーケンスを選択し、
第1の言語表現は、各操作者が自身の択一的言語表現だけを見ることができるように、前記第1の携帯式制御器を制御する第1の操作者のために表示され、前記第2の携帯式制御器を制御する第2の操作者の目から隠される、携帯式制御装置。」と訂正する。
訂正事項C
特許請求の範囲の請求項10に係る記載を
「対話をする動画キャラクターと、ゲームをする少なくとも2人の操作者との間で音声による会話を擬態するビデオゲーム方法であって、
(a)第1および第2の対話キャラクターの動画を表すビデオ信号を発生するステップと、
(b)第1の表示スクリーンに複数の第1の択一的言語表現を表示するステップと、
(c)前記複数の第1の言語表現から選択された第1の言語表現を示す手動操作信号を第1の携帯式制御器から受信するステップと、
(d)第1の対話キャラクターの声のために、前記選択された第1の言語表現に対応する第1の音声を表す音声信号を発生するステップと
(e)複数の第2の択一的言語表現を第2の表示スクリーンに表示するステップと、
(f)前記複数の第2の言語表現から選択された第2の言語表現を示す手動操作信号を第2の携帯式制御器から受信するステップと、
(g)第2の対話キャラクターの声のために前記選択された第2の言語表現に対応する第2の音声を表す音声信号を発生するステップとを含み、
前記複数の第1の言語表現は、各操作者が自身の択一的言語表現だけを見ることができるように、前記第1の携帯式制御器を制御する第1の操作者のために表示され、前記第2の携帯式制御器を制御する第2の操作者の目から隠される、ビデオゲーム方法。」と訂正する。
訂正事項D
段落【0023】中の「操作者が実際に離す言葉を選択するので、操作者はした言葉が実際に発生されるので、操作者により選択された言葉が実際に発生されるので、」なる記載を
「操作者が選択した言葉が実際に発生されるので、」と訂正する。
異議決定日 1999-12-17 
出願番号 特願平3-315172
審決分類 P 1 652・ 113- YA (A63F)
P 1 652・ 121- YA (A63F)
最終処分 維持  
前審関与審査官 植野 孝郎  
特許庁審判長 馬場 清
特許庁審判官 新井 重雄
白樫 泰子
登録日 1998-05-29 
登録番号 特許第2784409号(P2784409)
権利者 ロバート マキャンドルー ベスト
発明の名称 ビデオゲーム方法および装置  
代理人 松永 宣行  
代理人 松永 宣行  

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