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審決分類 審判 全部申し立て 2項進歩性  H04L
管理番号 1020088
異議申立番号 異議2000-71046  
総通号数 14 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 1991-09-03 
種別 異議の決定 
異議申立日 2000-03-13 
確定日 2000-06-26 
異議申立件数
事件の表示 特許第2947842号「マルチメデイア端末装置」の特許に対する特許異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 特許第2947842号の特許を維持する。 
理由 (1)本件発明
本件特許第2947842号の請求項1に係る発明(平成1年12月28日出願、平成11年7月2日設定登録、以下、「本件発明」という。)は、その特許明細書及び図面の記載からみて、特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定される次のとおりのものと認める。
(請求項1)「ネットワークを介すことなく複数の周辺機器が接続されたマルチメディア端末装置であって、
操作者のマニュアル指示に応じて、前記複数の周辺機器のうち第1の周辺機器と第2の周辺機器間で、データ通信をおこなうべく制御する制御手段と、
前記制御手段による制御に応じた前記データの通信中に、前記ネットワークを介して、前記複数の周辺機器のうち第3の周辺機器と外部マルチメディア装置と通信接続をおこない、前記第3の周辺機器と外部マルチメディア装置間で通信処理行うネットワーク通信手段とを有することを特徴とするマルチメディア端末装置。」
(2)特許異議申立ての理由の概要
特許異議申立人 松橋学は、証拠として甲第1号証(特開昭64-41972号公報)を提示し、本件請求項1に係る特許発明は、甲第1号証に記載された発明から容易に成し得たものであり、本件請求項1に係る特許は、特許法第29条2項の規定に違反してなされたものであるので、該特許を取り消すべき旨主張している。
(3)特許異議申立てに対する検討
(3-1)申立人が提出した甲第1号証記載の発明
ア、甲第1号証(特開昭64-41972号公報)には下記の発明が記載されている。
a.「本実施例は、セントラルファイル部1と、画像表示端末11・21とがネットワーク8で結ばれている。また、セントラルプロセッサ部2は、外部記憶装置3と、磁気ディスク装置5を備えたネットワークインターフェースユニット4と、同じく磁気ディスク装置7を備えたネットワークインターフェースユニット6とを有している。」(2頁左下欄2〜9行)、
b.「画像表示端末11から入力されたキーを表す信号は、ネットワークインターフェースユニット14とネットワーク8とを経由してセントラルファイル部6に入力される。キーを受け取ったセントラルファイル部1は、ネットワークインターフェースユニット6で磁気ディスク装置7からそのキーの示す患者のディレクトリを検索し、その結果を画像表示端末へ送出する。この時画像用のネットワークインターフェースユニット4の磁気ディスク装置5とセントラルプロセッサ2を経由して外部記憶装置3との間で画像の授受を行っていてもネットワークインターフェースユニット6が独立に動ける。」(2頁左下欄17〜右下欄8行)、
c.「次にディレクトリを受けた画像表示端末11は、ディレクトリリストを示してオペレータの表示の指示をまつ、オペレータが一つの画像を指定すると、ネットワークインターフェースユニット14と、ネットワーク8と、ネットワークインターフェースユニット4と、セントラルプロセッサ2とを経由して、外部記憶装置3から画像データを抽出し、その画像データはネットワークインターフェースユニット4の磁気ディスク装置5に格納され、改めてネットワーク8を通して画像端末装置11へ送り、表示させる。」(2頁右下欄9〜19行)、
d.「また、この一連の動作のうち、画像データのバッファリング機能を果たす磁気ディスク装置5に既に要求した画像が格納されている場合がある。」(2頁右下欄20〜3頁左上欄1行)
また、前記 b.の記載において、ネットワークインターフェースユニット6は、磁気ディスク装置5と外部記憶装置3との間で画像の授受を行っていても、独立に動けるのであるから、磁気ディスク装置5と外部記憶装置3との間で画像の授受を行っている時、ネットワークインターフェースユニット6が、画像表示端末からディレクトリ要求信号を受け、画像表示端末へディレクトリを送ることができるものであることは、自明のことである、これらのことを勘案すると、
甲第1号証には、
「外部記憶装置3と、セントラルプロセッサ部2と、磁気ディスク装置5を備えたネットワークインターフェースユニット4と、磁気ディスク装置7を備えたネットワークインターフェースユニット6をもつセントラルファイル部1であって、
画像表示端末11におけるオペレータの指示に応じて、外部記憶装置3から画像データを抽出し、その画像データをネットワークインターフェースユニット4の磁気ディスク装置5に格納するセントラルプロセッサ部2と、
外部記憶装置3からネットワークインターフェースユニット4の磁気ディスク装置5への画像データの授受中に、画像端末装置11とディレクトリに関連する情報を送受するネットワークインターフェースユニット6と、を有するセントラルファイル部1」を構成とする発明(以下、「甲第1号証記載の発明」という。)が記載されている。
(3-2)本件発明と甲第1号証記載の発明との対比、判断

本件発明と甲1号証記載の発明とを対比すると、甲第1号証には、本件発明の、
「操作者のマニュアル指示に応じて、前記複数の周辺機器のうち第1の周辺機器と第2の周辺機器間で、データ通信をおこなうべく制御する制御手段と、
前記制御手段による制御に応じた前記データの通信中に、前記ネットワークを介して、前記複数の周辺機器のうち第3の周辺機器と外部マルチメディア装置と通信接続をおこない、前記第3の周辺機器と外部マルチメディア装置間で通信処理行うネットワーク通信手段とを有するマルチメディア端末装置。」、
については記載されていない。
即ち、甲第1号証記載の発明において、本件発明の「マルチメデイア端末装置。」に対するものは、「セントラルプロセッサ部2」と「ネットワークインターフェースユニット4」と「磁気ディスク装置7を除いたネットワークインターフェースユニット6」であるが、これらの構成は、画像端末装置からの信号に基づいて処理した情報を送受するものであり、利用者が、計算機システムにデータを入出力するための入出力装置ということはできず、本件発明の「マルチメディア端末装置。」とすることはできない。また、ネットワークインターフェースユニット4の磁気ディスク装置5は、前記(3-2)d.にもあるようにネットワークインターフェースユニット4において画像データのバッファ機能を奏するものであり、周辺装置とすることはできない。さらに、本件発明の「操作者のマニュアル指示」は、自端末操作者による自端末へのマニュアル指示であると解されるのに対し、甲第1号証記載の発明の、「画像表示端末11におけるオペレータの指示」は、他装置からの指示であり、本件発明のような「操作者のマニュアル指示」ということもできない。このように、本件発明と、甲第1号証記載の発明の構成は対応がつかないものであり、前記本件発明の構成は、甲第1号証に記載されていない。そして、本件発明は、前記構成により特許明細書記載の効果を奏するものである。
したがって、本件発明は、甲第1号証記載の発明に基づいて当業者が容易に発明することができたものとは認められない。
(4)以上のとおりであるから、本件特許異議申立ての理由および証拠によっては、本件請求項1に係る特許を取り消すことはできない。
また、他に本件請求項1に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり決定する。
 
異議決定日 2000-06-07 
出願番号 特願平1-338313
審決分類 P 1 651・ 121- Y (H04L)
最終処分 維持  
前審関与審査官 矢頭 尚之  
特許庁審判長 武井 袈裟彦
特許庁審判官 山本 春樹
大塚 良平
登録日 1999-07-02 
登録番号 特許第2947842号(P2947842)
権利者 キヤノン株式会社
発明の名称 マルチメデイア端末装置  
代理人 大塚 康徳  
代理人 大塚 康弘  
代理人 丸山 幸雄  
代理人 田辺 恵基  
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