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審決分類 審判 全部申し立て 1項3号刊行物記載  B65H
審判 全部申し立て 発明同一  B65H
審判 全部申し立て 2項進歩性  B65H
管理番号 1023746
異議申立番号 異議1999-70541  
総通号数 15 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 1990-04-18 
種別 異議の決定 
異議申立日 1999-02-19 
確定日 2000-03-29 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第2787452号「重ね合わせシートの作成方法」の特許に対する特許異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 訂正を認める。 特許第2787452号の特許を維持する。 
理由 1.手続の経緯
本件特許第2787452号は、昭和63年10月14日に出願され、平成10年6月5日に特許権の設定の登録があり、特許掲載公報が平成10年8月20日に発行され、その後、平成11年2月19日付けで輪湖茂より特許異議の申立てがあり、取消理由を通知したところ、その指定期間内である平成11年12月28日に特許異議意見書の提出と共に訂正請求がされたものである。

2.訂正の適否
(1)訂正の内容
当該訂正は、次の事項を内容とするものである。
訂正事項a:
請求項1の記載、
「重ね合わせた際上位側に位置する上シートと下位側に位置する下シートとを備えたシートの前記上シートと前記下シートにそれぞれ可変情報をプリントアウトした後、前記シートを切り重ね、または折り重ねることにより、前記上シートと前記下シートのプリント面を対向させて、前記上シートと前記下シートとを重ね合わせる過程の途上において、前記両シートの重ね合わせ面に前記両シートを剥離可能に接着しうる接着構成を両面側に有する中間シートを、前記両シート間に挿入し、この中間シートの接着構成を介して前記両シートを剥離可能に接着して一体化することを特徴とする重ね合わせシートの作成方法」を、
「重ね合わせた際上位に位置する連続上シートと下位側に位置する連続下シートとを備えた連続シートの前記連続上シートと前記連続下シートにそれぞれ可変情報を連続的にプリントアウトした後、前記連続シートを連続方向に連続的に切り重ね、または連続方向に連続的に折り重ねることにより、前記連続上シートと前記連続下シートのプリント面を対向させて、前記連続上シートと前記連続下シートとを連続的に重ね合わせる過程の途上において、前記両連続シートの重ね合わせ面に前記両連続シートを剥離可能に接着しうる接着構成を両面側に有する連続中間シートを、前記連続両シート間に両連続シートの連続方向に沿って連続的に挿入し、この連続中間シートの接着構成を介して前記両連続シートを剥離可能に連続的に接着して一体化した後、順次単位傘ね合わせシート面に分断することを特徴とする重ね合わせシートの作成方法」と訂正する。
訂正事項b:
上記aの訂正に伴い、発明の詳細な説明の欄および図面の対応する箇所の記載を訂正する。

(2)訂正の目的の適否及び新規事項の追加、拡張・変更の存否
上記訂正事項aは、重ね合わせシートの作成方法が、連続シートから作成する場合と単片状態のシートから作成する場合とを含むものであったものを、連続シートから作成する場合に限定するものであって、特許請求の範囲の減縮に該当する。
また、上記訂正事項bは、訂正aに伴い、特許請求の範囲の記載と発明の詳細な説明の欄および図面の記載との整合をとるものであり、明りょうでない記載の釈明に該当する。
そして、いずれの訂正事項も、願書に添付した明細書に記載した事項の範囲内の事項であり、かつ、実質上特許請求の範囲を拡張するものでも、変更するものでもないと認める。

(3)独立特許要件の判断
(A)訂正明細書に係る発明
訂正明細書の請求項1に係る発明(以下、「訂正発明」という。)は、訂正明細書の記載からみて、その特許請求の範囲の請求項1に記載されたとおりのものと認める。〔その記載事項は、前記(1)参照。〕

(B)刊行物等
当審が通知した取消理由で引用した、実願昭61-186507号(実開昭63-92384号)のマイクロフィルム(以下、「引用例1」という。)、特開昭63-183894号公報(以下、「引用例2」という。)、特願昭62-173469号(特開平1-16691号)(以下、「引用例3」という。)、特願昭62-193028号(特開平1-36493号)(以下、「引用例4」という。)、特願昭63-39106号(特開平1-214484号)(以下、「引用例5」という。)、実願昭63-12070号(実開平1-117669号)(以下、「引用例6」という。)、実願昭63-101834号(実開平2-22874号)(以下、「引用例7」という。)には、概略次の発明が記載されている。
・引用例1:
「透視可能なシートどうしが剥離可能に接着されるとおもに、シートの接着面とは反対側の各面には、それぞれ粘着剤を介して剥離紙が剥離自在に貼着されたことを特徴とするラベルシート」(実用新案登録請求の範囲)
・引用例2:
「中央折り線で裏面を内に折り重ねることができる2葉からなり、片葉の表面に少なくとも郵便はがき又はそれに相当する文字が表示されると共に各葉の裏面の中央折り線側を除く周囲三方に糊代が設けられたシート材、及びそのシートの折り重ね時に間に挟み、各葉の裏面を糊代部分を除いて剥離可能に互いに密着させるための両面粘着フィルムから構成され、且つその両面粘着フィルムを挟んでシート材を折り重ね、各葉の裏面を互いに密着させると共に互いに対向する各葉の裏面を互いに密着させた状態において、寸法規格及び重量規格を含む通常はがき規格を満足するものである通常はがき材」(特許請求の範囲1)
・引用例3:
「中央折り線で裏面を内に折り重ねることができる2葉からなり、片葉の表面に少なくとも郵便はがき又はそれに相当する文字が表示されると共に各葉の裏面の中央折り線側を除く周囲三方に糊代が設けられたシート材、及びそのシートの折り重ね時に間に挟み、各葉の裏面を糊代部分を除いて剥離可能に互いに密着させるための両面粘着フィルムから構成され、且つその両面粘着フィルムを挟んでシート材を折り重ね、各葉の裏面を互いに密着させると共に互いに対向する各葉の裏面を互いに密着させた状態において、寸法規格及び重量規格を含む通常はがき規格を満足するものである通常はがき材」(特許請求の範囲1)
・引用例4:
「中央折り線で裏面を内に折り重ねることができる2葉からなり、各葉の裏面が、その中央折り線を除く外周端縁にある小面積の非接着域裏面とそれを除く大面積の接着域裏面とに中央折り線を挟んで対称的に区分され、片葉の表面に少なくとも郵便はがき又はそれに相当する文字が表示されたシート材、及び2枚のフィルムを疑似接着層を介して剥離可能に密着させてなり、シートの折り重ね時に各フィルムが各葉の接着域裏面と剥離不能に接着するように介在する透明な疑似接着積層体から構成され、且つ各葉の接着域裏面の接着後において寸法規格及び重量規格を含む通常はがき規格を満足するものである通常はがき材」(特許請求の範囲1)
・引用例5:
「連続した一対の紙片を折り重ねると共にその間に、一対の透明フィルムの両内面を剥離可能に且つ剥離後は接着性を示さないように疑似接着してなる疑似接着体を挟み、各紙片の内面及びそれと対向する各透明フィルムの外面を剥離不能に完全接着してなる重ね通信シート」〔特許請求の範囲(1)〕
・引用例6:
「表面に所定の印刷を施したシート2を中央部2Aの表面に一方の扉部2Bが裏面に他方の扉部2Cが夫々対向するようにZ-字状に三折りした構造のカード基材1と、
溶融状態での圧着により互いに剥離可能に融着された異なった材質の二層の熱可塑性樹脂層4、5から少なくともなりかつ前記カード基材1の少なくともなりかつ前記カード基材1の少なくとも一つの対向面2A-2B(2A-2C)の間に接着挟持されるフィルム複合体3とからなることを特徴とする展開可能な積層カード」〔実用新案登録請求の範囲(1)〕
・引用例7:
「ベース層と該ベース層の両面の熱接着樹脂との3層から成り、かつ該3層間のうち少なくても2層間にアンカーコートのないラミネートフィルムと、該ラミネートフィルムを挟着するための実質的に2枚の葉書大の紙葉との組み合わせに成る、層間剥離可能なラミネート式郵便葉書」(実用新案登録請求の範囲)

(C)対比・判断
訂正発明は、訂正明細書および図面の記載からみて、重ね合わせシートを連続して作成する方法に係るものと解されるが、引用例1および引用例2は、重ね合わせたシートの開示に留まり、連続して作成する方法に関する記載は見当たらない。そうすると、連続方法に関する開示のない引用例1もしくは引用例2に、訂正発明が記載されていたとすることはできず、訂正発明が各引用例の記載に基づいて容易に発明をすることができたものであるとすることもできない。
よって、引用例1および引用例2をもってしては、訂正発明が特許法第29条第2項の規定に違反するものとすることはできない。
また、本件に係る出願より先の出願であって、本件出願後に出願公開されたものに係る引用例3〜7においても、積み重ねシートを連続して形成する方法が記載されているものではなく、訂正発明がそれらに記載された発明と同一であるとすることもできず、特許法第29条の2の規定に違反しているとすることもできない。
したがって、引用例1および7をもってしては訂正発明を特許出願の際、独立して特許を受けることができない発明とすることはできない。
また、他に、訂正発明について特許を受けることができない発明とする理由は見い出せない。

(4)結論
以上のとおりであるから、上記訂正請求は、特許法第120条の4第2項及び第3項で準用する第126条第2項ないし第4項の規定に適合するので、当該訂正を認める。

3.特許異議の申立てについて
(1)申立ての理由の概要
異議申立人 輪湖 茂 は、証拠として、甲第1号証:実願昭61-186507号(実開昭63-92384号)のマイクロフィルム、甲第2号証:特開昭63-183894号公報、甲第3号証:特願昭62-173469号(特開平1-16691号)、甲第4号証:特願昭62-193028号(特開平1-36493号)、甲第5号証:特願昭63-39106号(特開平1-214484号)、甲第6号証:実願昭63-12070号(実開平1-117669号)、甲第7号証:実願昭63-101834号(実開平2-22874号)を提出し、本件請求項1に係る発明は甲第1号証又は甲第2号証に記載された発明であり、或いはそれらの発明に基づいて当業者が容易になし得た発明である旨、さらに、本件特許の出願後に出願公開された先願である甲第3号証〜甲第7号証の出願当初の明細書及び図面に記載された発明であるから、当該発明に係る特許は、特許法第29条第1項第3号、同法第29条第2項、同法第29条の2の各規定に違反してなされたものである旨主張する。

(2)判断
本件に係る発明は、上記訂正請求が認められた結果、訂正明細書の特許請求の範囲の請求項1に記載されたとおりのものと認める。
甲号各証の記載を検討するが、甲第1号証〜甲第7号証は、上記引用例1〜引用例7とそれぞれ同一のものであり、それらの記載事項およびそれらに記載された発明との対比・判断は、前記2の(3)に述べたとおりである。
したがって、上記甲号各証をもってしては、本件請求項1に係る発明が、甲第1号証又は甲第2号証に記載された発明であるとも、それらの発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができた発明であるとも、さらに、先願である甲第3号証〜甲第7号証に係る出願の出願当初の明細書及び図面に記載された発明であるとも認めることができない。

(3)むすび
以上のとおりであるから、特許異議の申立ての理由及び証拠によっては、本件請求項1に係る特許を取り消すことはできない。
また、他に本件請求項1に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり決定する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
重ね合わせシートの作成方法
(57)【特許請求の範囲】
重ね合わせた際上位に位置する連続上シートと下位側に位置する連続下シートとを備えた連続シートの前記連続上シートと前記連続下シートにそれぞれ可変情報を連続的にプリントアウトした後、前記連続シートを連続方向に連続的に切り重ね、または連続方向に連続的に折り重ねることにより、前記連続上シートと前記連続下シートのプリント面を対向させて、前記連続上シートと前記連続下シートとを連続的に重ね合わせる過程の途上において、前記両連続シートの重ね合わせ面に前記両連続シートを剥離可能に接着しうる接着構成を両面側に有する連続中間シートを、前記両連続シート間に両連続シートの連続方向に沿って連続的に挿入し、この連続中間シートの接着構成を介して前記両連続シートを剥離可能に連続的に接着して一体化した後、順次単位重ね合わせシート毎に分断することを特徴とする重ね合わせシートの作成方法。
【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野
本発明は、上シートと下シートとを重ね合わせて一体化し、葉書やカード等の重ね合わせシートを作成する方法に関し、特に、前記両シート間に中間シートを介在させて前記両シートを剥離可能に接着し、一体化することにより、前記両シートの内面側に表示した各種可変情報を隠蔽できる重ね合わせシートの作成方法に関する。
従来の技術
従来の一般的な各種情報を隠蔽できる重ね合わせシートは、一面に隠蔽情報が表示されたシートと、このシートの隠蔽情報表示面を被覆するシートとからなり、前記両シートは剥離可能に接着されて構成されている。そして、このような構成の重ね合わせシートは、隠蔽すべき情報が表示されているシートに対して、他方のシートを直接、その接着剤が塗布された面で剥離可能に接着することにより、作成されている。前述の剥離可能な接着は、接着剤の接着力を調整したり、隠蔽すべき情報が表示されているシートに剥離処理を施す等の手段により行われる。
発明が解決しようとする課題
このように、従来は2枚のシートを直接剥離可能に接着して重ね合わせシートを作成していたので、各シートの対向面にそれぞれ情報を表示することは困難であり、一方のシートにのみ隠蔽すべき情報を表示し得るに過ぎず、他方のシートは、隠蔽すべき情報を被覆する機能しか有していなかった。このため、隠蔽すべき情報の表示量が少ないという欠点があった。
本発明は、この欠点を解消して、隠蔽すべき情報の表示量を増大できる重ね合わせシートの作成方法を提供することを目的とする。
課題を解決するための手段
本発明は、上述した目的を達成するために、連続上シートと連続下シートとの所定部分に可変情報を連続的にプリントアウト(印字)した後、連続上シートと連続下シートとを重ね合わせる過程の途上において、前記両連続シートを剥離可能に接着しうる両面側に接着構成を有する連続中間シートを前記両連続シート間に配置し、この連続中間シートの接着構成を介して前記両連続シートを剥離可能に接着して一体化した後、順次単位重ね合せシート毎に分断するものである。ここで、接着構成とは、通常状態では接着せず、一定条件を与えると接着可能となる構成を意味し、例えば、感圧性あるいは感熱性の接着剤を塗布した構成や、常時接着性を有する粘着剤を剥離紙で被覆した構成を意味する。
作用
連続上シートと連続下シートの間に、これら両連続シートを剥離可能に接着しうる連続中間シートを介在させて、前記両連続シートを剥離可能に接着するので、三シートの重ね合わせ一体化が連続的に効率よく行えると共に前記両連続シートの各対向面には接着剤を塗布する等の接着するための加工を施す必要がないため、ノンインパクトプリンタ等の適宜なプリンタを用いて、可変情報を連続的にプリントすることが可能となり、プリント作業が容易になるとともに、隠蔽できる情報量が増大する。
実施例
以下、本発明の好適な実施例を添付図面に基づいて詳細に説明する。
ここにおいて、第1図〜第7図は連続状態のシートから重ね合わせ葉書を作成する場合の実施例を示し、第1図は作成装置の概略を示す説明図、第2図は中間シートを示す断面図、第3図は重ね合わせ葉書となるべき連続葉書シートを示す平面図、第4図は作成した重ね合わせ葉書を葉書上紙、葉書下紙及び中間シートに分解した状態を示す斜視図、第5図は作成した重ね合わせ葉書の断面図、第6図は作成装置の他の実施例の概略を示す説明図、第7図は作成した重ね合わせ葉書の断面図、第16図〜第18図は中間シートの他の実施例を示す断面図である。
はじめに、連続葉書シートから重ね合わせ葉書を作成する場合の好適な第1の実施例を第1図〜第5図に基づいて説明する。
本実施例の重ね合わせ葉書となるべき連続葉書シート31は、第3図に示すように、長手方向に伸びる切り用ミシン目32を境として幅方向に二等分されるとともに、幅方向に伸びる折り兼切り用ミシン目33によって所定長に区分されることにより、連続状態にある上シートたる葉書上紙34と連続状態にある下シートたる葉書下紙35とに区分されている。各葉書上紙34及び各葉書下紙35には、両側縁と切り用ミシン目32に沿って移送孔36が等間隔に多数透設されたマージナル部37が設けられ、これらマージナル部37の境には、それぞれ長手方向に伸びる切り用ミシン目38が設けられている。さらに、折り兼切り用ミシン目33と、各葉書上紙34及び各葉書下紙35の第3図上、左側に位置する切り用ミシン目38の内側には、これらと平行に伸びる開封用ミシン目39,40がそれぞれ設けられている。そして、各葉書上紙34及び各葉書下紙35の互いに重ね合わされる対向面側、すなわち第3図における葉書上紙34の表面側と葉書下紙35の裏面側には、あらかじめ適宜手段によって宛名人に関連する隠蔽すべき可変情報41a,41b、たとえば預金残高や融資金返済残高等が印字される(第4図参照)一方、各葉書上紙34の前記対向面とは反対面側、すなわち第3図における裏面側には宛名表示42a(第4図及び第5図参照)が、また、各葉書下紙35の前記対向面とは反対面側、すなわち第3図における表面側には、葉書の開封方法等を含む案内文や差出人の住所、名称等を表示した差出人表示42b(第5図参照)が同様に印字あるいは印刷されている。
一方、第2図に示す連続状態にある中間シート43は、葉書上紙34及び葉書下紙35と同一大であり、また、各切り用ミシン目38,開封用ミシン目39,40、折り兼切り用ミシン目33及び各移送孔36に対応位置して、それぞれ切り用ミシン目44a、開封用ミシン目44b(第4図参照),44c、折り兼切り用ミシン目(図示せず)及び移送孔45が設けられている。前記中間シート43は、ポリエチレン、ポリプロピレン等からなる合成樹脂製の透明フィルム46a,46bが、不完全な溶着によって剥離可能に形成された剥離層47を介して疑似的に接着されるとともに、切り用ミシン目44a及び開封用ミシン目44cの外側部分では感熱性接着剤48a,48bによって剥離不能に接着されている。そして、前記各透明フィルム46a,46bの反対面側には、常時接着性を有する粘着剤49a,49bが全面的に塗布されたうえ、これら粘着剤49a,49bが剥離処理が施された剥離シート50a,50bで被覆されている。
続いて、以上のように構成された連続葉書シート31と中間シート43を用いて、重ね合わせ葉書を作成する方法を、第1図に基づいて説明する。
あらかじめ所定の印字あるいは印刷がなされた連続葉書シート31と中間シート43は、それぞれの折り兼切り用ミシン目33(中間シート43については図示せず)でジグザグ状に折り畳まれて所定位置に載置される。前記連続葉書シート31は、第3図に示した面が下向きに位置する状態で折り畳み状態から引き出され、カッタ51により切り用ミシン目32で葉書上紙34と葉書下紙35とに分断されたうえ、上下に間隔をおいた移送ローラ52に至る移送過程上で互いに上下に対応するように調整される。
一方、中間シート43は剥離シート50a面が上に位置する状態で引き出され、案内ローラ53を通過する際に、下面側の剥離シート50bが剥離されて順次剥離シリンダ54に巻き取られ、葉書上紙34と葉書下紙35との間に導かれる。中間シート43が上下一対の移送ローラ55を通過する際に、露出した粘着剤49bによりそれぞれ折り兼切り用ミシン目33が正確に上下に対応するようにして葉書下紙35に重ねられる。さらに中間シート43は、前記圧着ローラ55を通過した直後に巻き上げローラ56を介して上面側の剥離シート50aが剥離され、剥離シート50aは順次剥離シリンダ57に巻き取られる。そして、葉書上紙34、葉書下紙35及び下面側で前記葉書下紙35と重ねられるとともに上面側の粘着剤49aが露出した中間シート43は、それぞれ折り兼切り用ミシン目33が正確に上下に重なるように、移送孔36を対応させてトラクタ58のトラクタピンに係合されることにより、互いに正確に重なり合った状態で移送される。
このように、互いに正確に重なり合った状態で移送された葉書上紙34、葉書下紙35及び中間シート43は、上下一対の圧着ローラ59を通過する際に、粘着剤49a,49bにより強固に接着されて一体化され、連続状態にある重ね合わせ葉書となる。ここにおいて、葉書上紙34及び葉書下紙35に印字された可変情報41a,41bは隠蔽状態となって、外部からは視認不能となる。続いて移送された連続状態にある重ね合わせ葉書は、両側に配置されたスリッタ60により、各切り用ミシン目38,44aから両側のマージナル部37が切り落とされる。さらに移送された連続状態にある重ね合わせ葉書は、低速ローラ61と高速ローラ62との移送速度差により各折り兼切り用ミシン目33で分断され、単片化された重ね合わせ葉書63(第5図参照)となって、スタッカ64上に順次積み重ねられる。
重ね合わせ葉書63は、すでに宛名表示42a等の必要事項が印字あるいは印刷されているので、そのままの状態で投函可能である。一方、重ね合わせ葉書63を受け取った宛名人は、その三周縁を開封用ミシン目39,40,44b,44cから切り取ったうえ、前記重ね合わせ葉書63を開封端から開くようにすると、中間シート43の剥離層47部分が剥離されて葉書上紙34と葉書下紙35とに分離され、各透明フィルム46a,46bを通して葉書上紙34の隠蔽されていた可変情報41aと、葉書下紙35の隠蔽されていた可変情報41bとを視認することができる。
なお、第1図に示すカッタ51から中間シート43との接着過程に至る途上に、葉書上紙34あるいは葉書下紙35のいずれか一方を表裏反転する反転機構を設けておけば、前記葉書上紙34及び前記葉書下紙35の同一面側に可変情報41a,41bを印字することができる。
次に、連続葉書シートから重ね合わせ葉書を作成する場合の第2実施例を第6図及び第7図に基づいて説明する。
本実施例に用いる連続葉書シートの構成は第1実施例と同様であるから対応する構成要素に同一符号を付してその詳細な説明は省略し、中間シートの構成のみを以下に説明する。中間シート65は葉書上紙34及び葉書下紙35と同一大であり、また、各切り用ミシン目38、開封用ミシン目39,40、折り兼切り用ミシン目33及び各移送孔36に対応位置して、それぞれ切り用ミシン目、折り兼切り用ミシン目及び移送孔が設けられている。これら各ミシン目のうち、前記開封用ミシン目40に対応する開封用ミシン目66が第7図に示されている。前記中間シート65は、第7図で理解できるように、合成樹脂製の透明フィルム67の一面には接着後に剥離可能な接着力の弱い透明な感熱性接着剤68が全面的に塗布され、前記透明フィルム67の他面には接着後は剥離不能な接着力の強い透明な感熱性接着剤69が全面的に塗布されて構成されている。
続いて、以上のように構成された連続葉書シート31と中間シート65を用いて、重ね合わせ葉書を作成する方法を、第6図に基づいて説明する。
あらかじめ所定の印字あるいは印刷がなされた連続葉書シート31と中間シート65は、それぞれの折り兼切り用ミシン目33(中間シート65については図示せず)でジグザグ状に折り畳まれて所定位置に載置される。前記連続葉書シート31は、葉書上紙34の可変情報41a表示面(第3図に示した面)が下向きに位置する状態で折り畳み状態から引き出され、カッタ71により切り用ミシン目32で葉書上紙34と葉書下紙35とに分断されたうえ、それぞれ移送ローラ72に至る移送過程上で上下に重なり合うように調整される。一方、中間シート65は感熱性接着剤68塗布面が上に位置する状態で引き出され、案内ローラ73により前記葉書上紙34と前記葉書下紙35との間に導かれる。そして、前記葉書上紙34、前記葉書下紙35及び前記中間シート65は、それぞれ折り兼切り用ミシン目33が正確に上下に重なるように、移送孔36を対応させてトラクタ74のトラクタピンに係合されることにより、互いに正確に重なり合った状態で移送される。
このように、互いに正確に重なり合った状態で移送された葉書上紙34、葉書下紙35及び中間シート65は、上下一対の加熱盤からなる加熱接着部75を通過する際に、各感熱性接着剤68,69に接着条件である一定以上の熱が加えられて一体化され、連続状態にある重ね合わせ葉書となる。ここにおいて、葉書上紙34及び葉書下紙35に印字された可変情報41a,41bは隠蔽状態となって、外部からは視認不能となる。続いて移送された連続状態にある重ね合わせ葉書は、両側に配置されたスリッタ76により、各切り用ミシン目38から両側のマージナル部37が切り落とされる。さらに移送された連続状態にある重ね合わせ葉書は、低速ローラ77と高速ローラ78との移送速度差により各折り兼切り用ミシン目33で分断され、単片化された重ね合わせ葉書80(第7図参照)となって、スタッカ79上に順次積み重ねられる。
重ね合わせ葉書80は、すでに宛名表示42a等の必要事項が印字あるいは印刷されているので、そのままの状態で投函可能である。一方、重ね合わせ葉書80を受け取った宛名人は、その三周縁を開封用ミシン目39,40,66から切り取ったうえ、前記重ね合わせ葉書80の葉書上紙34を中間シート65から剥離することにより、前記葉書上紙34の隠蔽されていた可変情報41aは直接、また、葉書下紙35の隠蔽されていた可変情報41bは透明フィルム67を通して視認することができる。
第16図〜第18図は、それぞれ中間シートの他の実施例を示す。第16図に示す中間シート81は、各透明フィルム15a,15b間の剥離層16が一側端部を除いて設けられ、この一側端部には常時接着力を有する剥離不能な接着剤82が塗布され、また、接着剤82塗布部分の内側に沿って開封用ミシン目83が設けられている。前記接着剤82に換えて、各透明フィルム15a,15bを完全に溶着することにより接着してもよい。この中間シート81を用いる葉書シートには、前記中間シート81を挟んで折り重ねあるいは切り重ねた状態において、前記開封用ミシン目83に対応する位置に開封用ミシン目を設けておけばよい。
また、第17図に示す中間シート84は、第16図の中間シート81をさらに変形したもので、前記中間シート81における透明フィルム15a及び接着剤82を除去した構成となっている。
さらに、第18図に示す中間シート85は、透明シート86の両面における開封用ミシン目87の内側には接着後に剥離可能な感圧性、感熱性等の接着剤88を塗布し、前記開封用ミシン目87の外側には接着後は剥離不能な感圧性、感熱性等の接着剤89を塗布して構成したものである。この中間シート85を用いる葉書シートには、前記中間シート85を挟んで折り重ねあるいは切り重ねた状態において、前記開封用ミシン目87に対応する位置に開封用ミシン目を設けておけばよい。そして、各開封用ミシン目87で切断した後の中間シート85は、接着剤88が剥離可能であるから上シート及び下シートから離反して除去可能となるので、不透明であっても支障はないものである。
効果
以上の説明で明らかなように、本発明によれば、各種可変情報を隠蔽できる重ね合わせシートを連続的に容易かつ確実に作成できるとともに、作成した重ね合わせシートは、中間シートを介在させることで重ね合わせ面の両面に前記可変情報を表示することも可能となって隠蔽する情報量を増大することができ、また、上シートと下シートの可変情報表示面には接着剤等が存在しないので、重ね合わせに先立って行うプリントアウトを容易かつ円滑になすことができ、さらに、隠蔽した可変情報の改憲も防止できるという多くの効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
図は本発明の好適な実施例を示すもので、第1図〜第7図は連続状態のシートから重ね合わせ葉書を作成する場合の実施例を示し、第1図は作成装置の概略を示す説明図、第2図は中間シートを示す断面図、第3図は重ね合わせ葉書となるべき連続葉書シートを示す平面図、第4図は作成した重ね合わせ葉書を葉書上紙、葉書下紙及び中間シートに分解した状態を示す斜視図、第5図は作成した重ね合わせ葉書の断面図、第6図は作成装置の他の実施例の概略を示す説明図、第7図は作成した重ね合わせ葉書の断面図、第16図〜第18図は中間シートの他の実施例を示す断面図である。
31・・・連続葉書シート 32・・・切り用ミシン 目33・・・折り兼切り用ミシン目
34・・・葉書上紙 35・・・葉書下紙
41a,41b・・・可変情報 43・・・中間シート 63,80・・・重ね合わせ葉書 51,71・・・カッタ 54,74・・・トラクタ 59・・・圧着ローラ
61,77・・・低速ローラ 62,78・・・高速ローラ 65・・・中間シート
75・・・加熱接着部 81,84,85・・・中間シート
 
訂正の要旨 1.訂正事項a.
請求項1の記載、
「重ね合わせた際上位側に位置する上シートと下位側に位置する下シートとを備えたシートの前記上シートと前記下シートにそれぞれ可変情報をプリントアウトした後、前記シートを切り重ね、または折り重ねることにより、前記上シートと前記下シートのプリント面を対向させて、前記上シートと前記下シートとを重ね合わせる過程の途上において、前記両シートの重ね合わせ面に前記両シートを剥離可能に接着しうる接着構成を両面側に有する中間シートを、前記両シート間に挿入し、この中間シートの接着構成を介して前記両シートを剥離可能に接着して一体化することを特徴とする重ね合わせシートの作成方法」
を、特許請求の減縮を目的として、
「重ね合わせた際上位に位置する連続上シートと下位側に位置する連続下シートとを備えた連続シートの前記連続上シートと前記連続下シートにそれぞれ可変情報を連続的にプリントアウトした後、前記連続シートを連続方向に連続的に切り重ね、または連続方向に連続的に折り重ねることにより、前記連続上シートと前記連続下シートのプリント面を対向させて、前記連続上シートと前記連続下シートとを連続的に重ね合わせる過程の途上において、前記両連続シートの重ね合わせ面に前記両連続シートを剥離可能に接着しうる接着構成を両面側に有する連続中間シートを、前記連続両シート間に両連続シートの連続方向に沿って連続的に挿入し、この連続中間シートの接着構成を介して前記両連続シートを剥離可能に連続的に接着して一体化した後、順次単位傘ね合わせシート面に分断することを特徴とする重ね合わせシートの作成方法」
と訂正する。
2.訂正事項b
次の明細書の記載を、明りょうでない記載の釈明を目的として訂正する。
(i)明細書3頁8〜15行の、
「本発明は、上述した目的を達成するために、上シートと下シートとの所定部分に可変情報をプリントアウト(印字)した後、上シートと下シートとを重ね合わせる過程の途上において、前記両シートを剥離可能に接着しうる両面側に接着構成を有する中間シートを前記両シート間に配置し、この中間シートの接着構成を介して前記両シートを剥離可能に接着して一体化するものである。」
を、
「本発明は、上述した目的を達成するために、連続上シートと連続下シートとの所定部分に連続的に可変情報をプリントアウト(印字)した後、連続上シートと連続下シートとを重ね合わせる過程の途上において、前記両連続シートを剥離可能に接着しうる両面側に接着構成を有する連続中間シートを前記両連続シート間に配置し、この連続中間シートの接着構成を介して前記両連続シートを剥離可能に接着して一体化した後、順次単位重ね合わせシート毎に分断するものである。」とする。
(ii)明細書4頁2〜10行目の
「上シートと下シートの間に、これら両シートを剥離可能に接着しうる中間シートを介在させて、前記両シートを剥離可能に接着するので、前記両シートの各対向面には接着剤を塗布する等の接着するための加工を施す必要がないため、ノンインパクトプリンタ等の適宜なプリンタを用いて、可変情報をプリントすることが可能となり、プリント作業が容易になるとともに、隠蔽できる情報量が増大する。」を、
「連続上シートと連続下シートの間に、これら両連続シートを剥離可能に接着しうる連続中間シートを介在させて、前記両連続シートを剥離可能に接着するので、三シートの重ね合わせ一体化が連続的に効率よく行えると共に前記連続両シートの各対向面には接着剤を塗布する等の接着するための加工を施す必要がないため、ノンインパクトプリンタ等の適宜なプリンタを用いて、可変情報を連続的にプリントすることが可能となり、プリント作業が容易になるとともに、隠蔽できる情報量が増大する。」とする。
(iii)明細書25頁11行目の「シートを容」を「シートを連続的に容」とする。
3.訂正事項c
次の明細書又は図面の記載を、明りょうでない記載の釈明を目的として削除する。
(i)明細書5頁4行目の「第8図」から、同17行目の「面図、」までの記載、
(なお、訂正請求書では「図面、」まで、となっているが、誤記と認める。)
(ii)明細書15頁15行目から、22頁4行目までの記載
(iii)明細書22頁7行目の「第10図」から、同8行目の「であり、」までの記載
(iv)明細書23頁19行目から、25頁8行目までの記載
(v)明細書26頁13行目の「第8図〜」から、27頁6行目の「示す断面図、」までの記載
(vi)明細書27頁9行目の「1…葉書シート」から、同17行目の「29…重ね合わせ葉書」までの記載
(vii)図面の、「第8図」「第9図」「第10図」「第11図」「第12図」「第13図」「第14図」「第15図」
異議決定日 2000-03-07 
出願番号 特願昭63-259064
審決分類 P 1 651・ 161- YA (B65H)
P 1 651・ 121- YA (B65H)
P 1 651・ 113- YA (B65H)
最終処分 維持  
前審関与審査官 堀井 啓明  
特許庁審判長 佐藤 久容
特許庁審判官 祖山 忠彦
船越 巧子
登録日 1998-06-05 
登録番号 特許第2787452号(P2787452)
権利者 トッパン・フォームズ株式会社
発明の名称 重ね合わせシートの作成方法  

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