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審決分類 |
審判 全部申し立て 1項3号刊行物記載 A61B 審判 全部申し立て 発明同一 A61B 審判 全部申し立て 2項進歩性 A61B |
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管理番号 | 1024213 |
異議申立番号 | 異議1998-73942 |
総通号数 | 15 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許決定公報 |
発行日 | 1994-04-12 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 1998-08-07 |
確定日 | 2000-08-14 |
異議申立件数 | 1 |
訂正明細書 | 有 |
事件の表示 | 特許第2712024号「鼓膜温度計用検鏡カバー」の請求項1ないし5に係る特許に対する特許異議の申立てについて、次のとおり決定する。 |
結論 | 訂正を認める。 特許第2712024号の請求項1ないし5に係る特許を維持する。 |
理由 |
1.手続の経緯 特許第2712024号の発明についての出願は、平成4年9月19日に特許出願されたものであって、平成9年10月31日にその特許の設定登録がなされ、その後、テルモ株式会社より特許異議の申立てがなされ、取消理由通知がなされ、その指定期間内である平成11年3月30日に訂正請求がされたものである。 2.訂正の適否についての判断 (1)訂正の内容 特許権者が求めている訂正の内容は以下のとおりである。 a)特許明細書中の特許請求の範囲の請求項1において、「フィルム部材が、前記プローブを挿通させるための開孔が中央に開設されている可撓性の下敷部材に重ね合わされて、その端縁部同士が接着されている」とあるのを、「フィルム部材が、前記プローブを挿通させるための開孔が中央に開設され、かつ、前記プローブからの取り外しを容易にするための反発力を有する可撓性の下敷部材に重ね合わされて、その端縁部同士が、前記プローブからの取り外し時においても接合状態を維持するように接着されている」と訂正する。 b)特許明細書中の特許請求の範囲の請求項2において、「フィルム部材が、前記プローブを挿通させるための開孔が中央に開設されて十字放射状に形成された可撓性の下敷部材に重ね合わされて、その各放射端縁部の四点で相互に接着されている」とあるのを、「フィルム部材が、前記プローブを挿通させるための開孔が中央に開設されて十字放射状に形成され、かつ、前記プローブからの取り外しを容易にするための反発力を有する可撓性の下敷部材に重ね合わされて、その各放射端縁部の四点で前記プローブからの取り外し時においても接合状態を維持するように相互に接着されている」と訂正する。 c)特許明細書中の特許請求の範囲の請求項3において、「フィルム部材が、前記プローブを挿通させるための開孔が中央に開設されて三方に放射状に形成された可撓性の下敷部材に重ね合わされて、その各放射端縁部の三点で相互に接着されている」とあるのを、「フィルム部材が、前記プローブを挿通させるための開孔が中央に開設されて三方に放射状に形成され、かつ、前記プローブからの取り外しを容易にするための反発力を有する可撓性の下敷部材に重ね合わされて、その各放射端縁部の三点で前記プローブからの取り外し時においても接合状態を維持するように相互に接着されている」と訂正する。 d)特許明細書中の特許請求の範囲の請求項4において、「フィルム部材が、前記プローブを挿通させるための開孔が中央に開設されて二方に延びる双葉伏に形成された可撓性の下敷部材に重ね合わされて、その各放射端縁部の二点で相互に接着されている」とあるのを、「フィルム部材が、前記プローブを挿通させるための開孔が中央に開設されて二方に延びる双葉状に形成され、かつ、前記プローブからの取り外しを容易にするための反発力を有する可撓性の下敷部材に重ね合わされて、その各放射端縁部の二点で前記プローブからの取り外し時においても接合状態を維持するように相互に接着されている」と訂正する。 e)明細書の段落【0009】中の「フィルム部材が、前記プローブを挿通させるための開孔が中央に開設されている可撓性の下敷部材に重ね合わされて、その端縁部同士が接着されている」とあるのを、「フィルム部材が、前記プローブを挿通させるための開孔が中央に開設され、かつ、前記プローブからの取り外しを容易にするための反発力を有する可撓性の下敷部材に重ね合わされて、その端縁部同士が、前記プローブからの取り外し時においても接合状態を維持するように接着されている」と訂正する。 f)明細書の段落【0010】中の「フィルム部材が、前記プローブを挿通させるための開孔が中央に開設されて十字放射状に形成された可撓性の下敷部材に重ね合わされて、その各放射端縁部の四点で相互に接着されている」とあるのを、「フィルム部材が、前記プローブを挿通させるための開孔が中央に開設されて十字放射状に形成され、かつ、前記プローブからの取り外しを容易にするための反発力を有する可撓性の下敷部材に重ね合わされて、その各放射端縁部の四点で前記プローブからの取り外し時においても接合状態を維持するように相互に接着されている」と訂正する。 g)明細書の段落【0011】中の「フィルム部材が、前記プローブを挿通させるための開孔が中央に開設されて三方に放射状に形成された可撓性の下敷部材に重ね合わされて、その各放射端縁部の三点で相互に接着されている」とあるのを、「フィルム部材が、前記プローブを挿通させるための開孔が中央に開設されて三方に放射状に形成され、かつ、前記プローブからの取り外しを容易にするための反発力を有する可撓性の下敷部材に重ね合わされて、その各放射端縁部の三点で前記プローブからの取り外し時においても接合状態を維持するように相互に接着されている」と訂正する。 h)明細書の段落【0012】中の「フィルム部材が、前記プローブを挿通させるための開孔が中央に開設されて二方に延びる双葉状に形成された可撓性の下敷部材に重ね合わされて、その各放射端縁部の二点で相互に接着されている」とあるのを、「フィルム部材が、前記プローブを挿通させるための開孔が中央に開設されて二方に延びる双葉状に形成され、かつ、前記プローブからの取り外しを容易にするための反発力を有する可撓性の下敷部材に重ね合わされて、その各放射端縁部の二点で前記プローブからの取り外し時においても接合状態を維持するように相互に接着されている」と訂正する。 i)明細書の段落【0031】中の「フィルム部材を、前記プローブを挿通させるための開孔が中央に開設されている可撓性の下敷部材に重ね合わせて、その端縁部同士を接着している」とあるのを、「フィルム部材を、前記プローブを挿通させるための開孔が中央に開設され、かつ、前記プローブからの取り外しを容易にするための反発力を有する可撓性の下敷部材に重ね合わせて、その端縁部同士を、前記プローブからの取り外し時においても接合状態を維持するように接着している」と訂正する。 (2)訂正の目的の適否、新規事項の有無、拡張・変更の存否 上記(1)a)ないしd)の訂正については、訂正前の特許請求の範囲の請求項1ないし4における「プローブを挿通させるための開孔が中央に開設されている可撓性の下敷部材」、「端縁部同士が接着されている」を、 「プローブを挿通させるための開孔が中央に開設され、かつ、前記プローブからの取り外しを容易にするための反発力を有する可撓性の下敷部材」、「端縁部同士が、前記プローブからの取り外し時においても接合状態を維持するように接着されている」と限定したものであり、特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 そして、特許請求の範囲の記載を訂正する、上記(1)a)ないしd)の構成は、 特許明細書の段落【0016】「プローブから検鏡カバーを取り外す際には、下敷部材の可撓性による反発力によって容易に取り外すことが可能である。」の記載、段落【0025】「検鏡カバー1を取り外すには、プローブ3に被嵌しているリング状の受座2a(図2参照)をレバー操作等で押し出す。このとき、検鏡カバーの下敷部材が可撓性であるため反発力によって簡単に取り外すことができる。」の記載、段落【0031】「挿入時には、フィルム部材とした下敷部材は接着されたままであり」の記載から、上記明細書に記載されていることは明らかである。 また、上記(1)e)ないしi)の訂正は、発明の詳細な説明の記載を訂正後の特許請求の範囲の記載と整合させるものであるから、(1)e)ないしi)の訂正は明りょうでない記載の釈明を目的とするものである。 したがって、上記(1)a)ないしi)の訂正は、願書に添付した明細書または図面に記載した事項の範囲内においてするものであって新規事項を追加するものでなく、かつ、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。 (3)独立特許要件 (3-1)訂正明細書の発明 訂正明細書の特許請求の範囲の請求項1ないし5に係る発明(以下、「訂正発明1」ないし「訂正発明5」という。)は、訂正明細書における特許請求の範囲の請求項1ないし5に記載された以下のとおりのものである。 「【請求項1】鼓膜温度計のプローブを覆うためのフィルム部材が、前記プローブを挿通させるための開孔が中央に開設され、かつ、前記プローブからの取り外しを容易にするための反発力を有する可撓性の下敷部材に重ね合わされて、その端縁部同士が、前記プローブからの取り外し時においても接合状態を維持するように接着されていることを特徴とする鼓膜温度計用検鏡カバー。 【請求項2】鼓膜温度計のプローブを覆うためのフィルム部材が、前記プローブを挿通させるための開孔が中央に開設されて十字放射状に形成され、かつ、前記プローブからの取り外しを容易にするための反発力を有する可撓性の下敷部材に重ね合わされて、その各放射端縁部の四点で前記プローブからの取り外し時においても接合状態を維持するように相互に接着されていることを特徴とする鼓膜温度計用検鏡カバー。 【請求項3】鼓膜温度計のプローブを覆うためのフィルム部材が、前記プローブを種通させるための開孔が中央に開設されて三方に放射状に形成され、かつ、前記プローブからの取り外しを容易にするための反発力を有する可撓性の下敷部材に重ね合わされて、その各放射端縁部の三点で前記プローブからの取り外し時においても接合状態を維持するように相互に接着されていることを特徴とする鼓膜温度計用検鏡カバー。 【請求項4】鼓膜温度計のプローブを覆うためのフィルム部材が、前記プローブを挿通させるための開孔が中央に開設されて二方に延びる双葉状に形成され、かつ、前記プローブからの取り外しを容易にするための反発力を有する可撓性の下敷部材に重ね合わされて、その各放射端縁部の二点で前記プローブからの取り外し時においても接合状態を維持するように相互に接着されていることを特徴とする鼓膜温度計用検鏡カバー。 【請求項5】前記フィルム部材が透明であり、前記下敷部材が着色されていることを特徴とする鼓膜温度計用検鏡カバー。」 (3-2)引用刊行物記載の発明 当審において通知した取消理由で引用した刊行物1(実願平2-98485号(実開平4-55306号)のマイクロフィルム)には、第6頁18行〜第7頁2行、第7頁2〜6行、第7頁12〜18行、第7頁6〜12行、第1、2図の記載からみて、 「放射温度計のプローブを覆うための赤外線透過フィルムが、前記プローブを挿通させるための穴部が中央に開設された下敷部材に重ね合わされて、その端縁部同士が、プローブの挿入時において剥がれるように接着されている放射温度計用プローブカバー」を構成とする発明が記載され、 刊行物2(特表平4-502206号公報)には、第3頁左下欄1〜4行、第3頁左下欄16〜18行、第3頁右上欄21行〜左下欄1行、第4頁右下欄22行〜第5頁左上欄2行、第4頁右下欄3〜8行、第1〜3図の記載からみて、 「医療用検温計のプローブを覆うための伸縮性のプラスチック膜が、前記プローブを挿通させるための開口が中央に開設され、かつ、前記プローブの拡張部にはめ合いを可能にするための弾力性を有するベース層とプローブを挿通させるための放射状の目打ちが中央に設けられた紙層との間に重ね合わされて、互いが確実に保持されて積層している医療用検温計用プローブカバーアセンブリ」を構成とする発明が記載され、 刊行物3(欧州特許出願公開第445784号明細書(1991))には、第6欄26〜30行、第6欄31〜36行、第6欄4〜10行、第6欄13〜18行、第6欄24〜26行、第6欄39〜41行、第1、2、5図の記載からみて、 「赤外線温度計のプローブを覆うための延伸可能なプラスチックフィルムが、前記プローブを挿通させるための開口が中央に開設され、かつ、前記プローブのベース部分に嵌めるときに僅かに潰すことができるように変形可能な下敷部材に重ね合わされて、互いに接着されている赤外線温度計用プローブカバー」を構成とする発明が記載され、 特願平3-69266号(特開平5-261070号公報(刊行物4)参照)の願書に最初に添付した明細書又は図面(以下、「先願明細書4」という。)には、刊行物4の第6欄36〜39行、第6欄40〜46行、第6欄16〜22行、第6欄25〜29行、第7欄34〜36行、第6欄47〜49行、第1、2、5図の記載からみて、 「赤外線温度計のプローブを覆うための延伸可能なプラスチックフィルムが、前記プローブを挿通させるための開口が中央に開設され、かつ、前記プローブのベース部分に嵌めるときに僅かに潰すことができるように変形可能な下敷部材に重ね合わされて、互いに接着されている赤外線温度計用プローブカバー」を構成とする発明が記載され、 国際出願第JP93/00406号(国際公開第93/19662号パンフレット(1993)(刊行物5参照))(特願平5-517305号)の願書に最初に添付した明細書又は図面(以下、「先願明細書5」という。)には、刊行物5の第第15頁7〜10行、16頁15〜21行、第2、3図の記載からみて、 「赤外線温度計のプローブを覆うための第2のフィルムが、前記プローブを挿通させるための開孔が中央に開設された可撓性の第2のフィルムに重ね合わされて、その端縁部同士が、前記プローブからの取り外し時においても接合状態を維持するように接着されている赤外線温度計用スペキュラムカバー」を構成とする発明が記載されている。 (3-3)対比・判断 (3-3-1)訂正発明1について 訂正発明1と刊行物1ないし3に記載された発明とを対比すると、刊行物1ないし3のいずれにも、訂正発明1を特定するための事項である「プローブを挿通させるための開孔が中央に開設され、かつ、前記プローブからの取り外しを容易にするための反発力を有する可撓性の下敷部材」が記載されているものとは認められず、訂正発明1は刊行物1ないし3に記載された発明ではない。 また、上記事項により、訂正発明1は、プローブの下敷部材開孔への挿入により端縁部がフィルム部材に引張られて内側に折り曲げられている検鏡カバーを取り外す際に、「検鏡カバーの下敷部材が可撓性であるため反発力によって簡単に取りはずすことができる」という特許明細書記載の顕著な効果を奏するものであり、訂正発明1は、刊行物1ないし3に記載された発明から当業者が容易に発明をすることができたものでもない。 さらに、訂正発明1と先願明細書4または5に記載された発明とを対比すると、先願明細書4ないし5のいずれにも、訂正発明1を特定するための事項である「プローブを挿通させるための開孔が中央に開設され、かつ、前記プローブからの取り外しを容易にするための反発力を有する可撓性の下敷部材」が記載されているものとは認められず、訂正発明1は先願明細書4または5に記載された発明と同一ではない。 (3-3-2)訂正発明2ないし5について 訂正発明2ないし5と刊行物1ないし3に記載された発明とを対比すると、刊行物1ないし3のいずれにも、訂正発明2ないし5を特定するための事項である「プローブを挿通させるための開孔が中央に開設され、かつ、前記プローブからの取り外しを容易にするための反発力を有する可撓性の下敷部材」の構成が記載されていない。そして、当該構成により、訂正発明2ないし5は、プローブの下敷部材開孔への挿入により端縁部がフィルム部材に引っ張られて内側に折り曲げられている検鏡カバーを取り外す際に、「検鏡カバーの下敷部材が可撓性であるため反発力によって簡単に取りはずすことができる」という特許明細書記載の顕著な効果を奏するものであり、訂正発明2ないし5は、刊行物1ないし3に記載された発明から当業者が容易に発明をすることができたものではない。 したがって、本件訂正発明1ないし5は、特許出願の際独立して特許を受けることができるものである。 (4)むすび 以上のとおりであるから、上記訂正は、平成6年改正法附則第6条第1項の規定によりなお従前の例によるとされる、特許法第120条の4第第3項において準用する平成6年改正法による改正前の特許法第126条第1項ただし書、第2項及び第3項の規定に適合するので、当該訂正を認める。 3.特許異議の申立てについて (1)本件発明 本件発明については、上記「2.(3-1)訂正明細書の発明」に記載されたとおりのものである。 (2)申立ての理由の概要 申立人は、本件請求項1に係る発明についての特許に対して、証拠として甲第1号証(実願平2-98485号(実開平4-55306号)のマイクロフィルム)(上記刊行物1)、甲第2号証(特表平4-502206号公報)(上記刊行物2)、甲第3号証(欧州特許出願公開第445784号明細書(1991))(上記刊行物3)、甲第4号証(特開平5-261070号公報)(上記刊行物4)、甲第5号証(国際公開第93/19662号パンフレット(1993))(上記刊行物5)、甲第6号証(特願平4-79515号(甲第5号証の優先権の基礎となる出願)明細書及び図面)を提出し、本件請求項1に係る発明の特許は、特許法第29条第1項第3号の規定に違反してなされたものであり、または、特許法第29条の2の規定に違反してなされたものであり、本件請求項2ないし5に係る発明の特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してなされたものであるので取り消すべき旨主張している。 (3)判断 本件請求項1に係る発明は、上記「2.(3-3)対比・判断」で示したように、上記甲第1号証ないし3に記載された発明ではなく、また、上記甲第4号証又は5号証に示される先願の願書に最初に添付した明細書又は図面に記載された発明と同一ではない。また、本件請求項2ないし5に係る発明は、上記甲第1号証ないし甲第3号証に記載された発明から当業者が容易に発明をすることができたものではない。 よって、本件特許が特許法第29条第1項第3号、第29条の2、または、第29条第2項の規定に違反してなされたということはできない。 6.むすび 以上のとおりであるから、特許異議の申立ての理由によっては本件発明についての特許を取り消すことはできない。 また、他に本件発明についての特許を取り消すべき理由を発見しない。 したがって、本件発明についての特許は拒絶の査定をしなければならない特許出願に対してされたものと認めない。 よって、特許法等の一部を改正する法律(平成六年法律第百十六号)付則第十4条の規定に基づく、特許法等の一部を改正する法律の施行に伴う経過措置を定める政令(平成七年政令第二百五号)第4条第2項の規定により、上記のとおり決定する。 |
発明の名称 |
(54)【発明の名称】 鼓膜温度計用検鏡カバー (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 鼓膜温度計のプローブを覆うためのフィルム部材が、前記プローブを挿通させるための開孔が中央に開設され、かつ、前記プローブからの取り外しを容易にするための反発力を有する可撓性の下敷部材に重ね合わされて、その端縁部同士が、前記プローブからの取り外し時においても接合状態を維持するように接着されていることを特徴とする鼓膜温度計用検鏡カバー。 【請求項2】 鼓膜温度計のプローブを覆うためのフィルム部材が、前記プローブを挿通させるための開孔が中央に開設されて十字放射状に形成され、かつ、前記プローブからの取り外しを容易にするための反発力を有する可撓性の下敷部材に重ね合わされて、その各放射端縁部の四点で前記プローブからの取り外し時においても接合状態を維持するように相互に接着されていることを特徴とする鼓膜温度計用検鏡カバー。 【請求項3】 鼓膜温度計のプローブを覆うためのフィルム部材が、前記プローブを挿通させるための開孔が中央に開設されて三方に放射状に形成され、かつ、前記プローブからの取り外しを容易にするための反発力を有する可撓性の下敷部材に重ね合わされて、その各放射端縁部の三点で前記プローブからの取り外し時においても接合状態を維持するように相互に接着されていることを特徴とする鼓膜温度計用検鏡カバー。 【請求項4】 鼓膜温度計のプローブを覆うためのフィルム部材が、前記プローブを挿通させるための開孔が中央に開設されて二方に延びる双葉状に形成され、かつ、前記プローブからの取り外しを容易にするための反発力を有する可撓性の下敷部材に重ね合わされて、その各放射端縁部の二点で前記プローブからの取り外し時においても接合状態を維持するように相互に接着されていることを特徴とする鼓膜温度計用検鏡カバー。 【請求項5】 前記フィルム部材が透明であり、前記下敷部材が着色されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の鼓膜温度計用検鏡カバー。 【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】 本発明は、赤外線温度計を利用した鼓膜温度計に用いられる使い捨ての検鏡カバーに関する。 【0002】 【従来の技術】 人体の体温を測る手段として従来より、所謂接触型の体温計が広く用いられているが、近年、これに代わるものとして、赤外線温度計を利用した鼓膜温度計が用いられるようになってきている。この鼓膜温度計は、検鏡を備えたプローブを耳孔内に挿入して、鼓膜や外耳道からの赤外線をセンサーで検出し、この赤外線の量に基づいて体温を測定するもので、3秒程度で体温を測定できる。 【0003】 上記いずれの温度計においても、温度計と身体との接触が衛生的であることが要求されるが、特に、上記鼓膜温度計においては、そのプローブを耳孔内に挿入するものであるから、赤外線の透過部である検鏡が耳垢などで汚損されないようにすることが望ましい。それは、プローブの先端またはプローブ内に形成された検鏡に耳垢などが付着すると、赤外線の透過量が低下したり変動して、正確な温度測定が困難になるからである。 【0004】 そこで、従来より、上記鼓膜温度計においては、検鏡を保護するために、使い捨ての検鏡カバーをプローブに被着している。図8は、従来の検鏡カバーを示すもので、同図(A)に示す検鏡カバー30は、ポリエチレン(PE)製のカバー体31の先端にPEフィルム32を熱融着してなるものであり(例えば特開昭61-263438号公報参照)、また、同図(B)に示す検鏡カバー40は、PEなどよりなる枠体41に、先端部ができるだけ平坦になるように袋状に形成されたPEフィルム42を熱融着してなるものである(例えば特開平3-133425号公報参照)。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】 しかしながら、上記従来の検鏡カバー30,40はいずれも嵩張り、収納ケースもそれだけ大きなものを用意する必要があった。 【0006】 そこで、フィルム部材を、プローブ挿通用の開孔を有する台紙に四隅を仮付け状態で貼り付け、これをフィルム部材を上面にして装着台に載せ、その開孔にプローブを挿入することによって、その仮付けを外しつつプローブにフィルム部材を被せるようにする検鏡カバーが考えられる。 【0007】 しかし、この場合、四隅の仮付けが同時に均等に外れるようにするのがむつかしく、また、仮付けのための接着剤が不用意にあちこちに付着するなどの難点が懸念される。 【0008】 本発明はこのような実情に鑑みてなされ、プローブに容易かつ確実に被覆させることのできる嵩張ることのない清潔な鼓膜温度計用検鏡カバーを提供することを目的としている。 【0009】 【課題を解決するための手段】 本発明は上述の課題を解決するための手段を以下のように構成している。 すなわち、第1の発明では、鼓膜温度計のプローブを覆うためのフィルム部材が、前記プローブを挿通させるための開孔が中央に開設され、かつ、前記プローブからの取り外しを容易にするための反発力を有する可撓性の下敷部材に重ね合わされて、その端縁部同士が、前記プローブからの取り外し時においても接合状態を維持するように接着されていることを特徴としている。 【0010】 第2の発明では、鼓膜温度計のプローブを覆うためのフィルム部材が、前記プローブを挿通させるための開孔が中央に開設されて十字放射状に形成され、かつ、前記プローブからの取り外しを容易にするための反発力を有する可撓性の下敷部材に重ね合わされて、その各放射端縁部の四点で前記プローブからの取り外し時においても接合状態を維持するように相互に接着されていることを特徴としている。 【0011】 第3の発明では、鼓膜温度計のプローブを覆うためのフィルム部材が、前記プローブを挿通させるための開孔が中央に開設されて三方に放射状に形成され、かつ、前記プローブからの取り外しを容易にするための反発力を有する可撓性の下敷部材に重ね合わされて、その各放射端縁部の三点で前記プローブからの取り外し時においても接合状態を維持するように相互に接着されていることを特徴としている。 【0012】 第4の発明では、鼓膜温度計のプローブを覆うためのフィルム部材が、前記プローブを挿通させるための開孔が中央に開設されて二方に延びる双葉状に形成され、かつ、前記プローブからの取り外しを容易にするための反発力を有する可撓性の下敷部材に重ね合わされて、その各放射端縁部の二点で前記プローブからの取り外し時においても接合状態を維持するように相互に接着されていることを特徴としている。 【0013】 第5の発明では、前記フィルム部材が透明であり、前記下敷部材が着色されていることを特徴としている。 【0014】 【作用】 第1の発明では、装着台上にフィルム部材を上面にして鼓膜温度計用検鏡カバーを載せ、下敷部材の中央に開設された開孔にプローブを挿し込んで押し下げると、プローブがフィルム部材によって被覆されつつ下敷部材の開孔から下方に抜け出るとともに、下敷部材の端縁部がフィルム部材に引っ張られて内側に折り曲げられ、その下敷部材の開孔にプローブがきっちりと嵌まり込み、フィルム部材によってプローブが安定に被覆された状態に保持される。 【0015】 このようにフィルム部材がプローブに被覆された状態では、下敷部材の端縁部が内側に折り曲げられているので、プローブの視認性が良好となり、耳孔内にプロープを容易に挿し込むことができる。 【0016】 また、プローブから検鏡カバーを取り外す際には、下敷部材の可撓性による反発力によって容易に取り外すことが可能である。 【0017】 第2の発明では、下敷部材を十字放射状に形成していることから、同じ可撓性を確保した上、下敷部材の厚みを増せるので、プローブヘの装着状態が安定化する。 【0018】 第3の発明では、下敷部材を三方に放射状に形成していることから、さらに折り曲げ容易となる。 【0019】 第4の発明では、下敷部材を二方に延びる双葉状に形成しているので、部材を節約することができる。 【0020】 第5の発明では、下敷部材に着色したことにより、表裏の判別と開孔の確認を容易におこなうことができる。 【0021】 【実施例】 以下に本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。 図1は第1の実施例を示し、その鼓膜温度計用検鏡カバー(以下検鏡カバーという)1は、鼓膜温度計2(図2参照)のプローブ3を覆うためのフィルム部材4が、中央にプローブ3を挿通させるための開孔6が開設されている可撓性の下敷部材5に重ね合わされて、その端縁部の四点7,…で相互に熱溶着されて正方形状に形成されている。 【0022】 そのフィルム部材4は赤外線透過性に優れた透明のポリエチレンフィルムまたはポリプロピレンフィルム等の厚さ10〜20μm程度のもの、また、下敷部材5は同様の材質で着色を施した厚さ100〜200μm程度のものがそれぞれ採用され、重ね合わされた状態では薄くて嵩張らないものとなっている。その下敷部材5に着色を施したことにより、開孔6の位置と、表裏を明確に確認することができ、装着時の作業性を一段と向上させることができる。 【0023】 このような検鏡カバー1を鼓膜温度計2のプローブ3に装着するには(図2参照)、中央にプローブ3を挿通させる受孔9が開設されている装着台8の上に、その受孔9と開孔6とを対応させてフィルム部材4を上面にして検鏡カバー1を乗載させ、その開孔6にプローブ3を上方から挿し込んで押し下げると、プローブ3がフィルム部材4によって被覆されつつ下敷部材5の開孔6から下方に抜け出るとともに、下敷部材5の端縁の四点7,…がフィルム部材4に引っ張られて内側に折り曲げられ、プローブ3の基部に形成した周溝3a(図2参照)に下敷部材5の開孔6がきっちりと嵌まり込む。これにより、プローブ3がフィルム部材4によって被覆され、かつ下敷部材5によってその被覆状態が安定に保持され、プローブ3を引き上げると、被覆状態がそのまま維持されており、測温可能な装着状態となっている。 【0024】 このような装着状態では、正方形の下敷部材5の各端縁が内側に折り曲げられているので、図3に示すように、プローブ3の視認性が良好となり、耳孔10内にそのプローブ3を容易に挿し込むことができる。 【0025】 耳孔10内に挿し込まれた状態では、そのプローブ3はフィルム部材4で被覆されていることから、直接耳孔10に接することはなく清潔度が保たれ、そのフィルム部材4を通して赤外線のみをプローブ3内に導入して直ちに体温の測定ができる。従って、そのフィルム部材4を逐一取り替えることによって常に清潔な体温測定を能率よくおこなうことができる。なお、検鏡カバー1を取り外すには、プローブ3に被嵌しているリング状の受座2a(図2参照)をレバー操作等で押し出す。このとき、検鏡カバーの下敷部材が可撓性であるため反発力によって簡単に取り外すことができる。 【0026】 このような検鏡カバー1は、例えば図4に示すように、開孔6,…を所定間隔に開設した帯状の下敷部材5に、同じ帯状のフィルム部材4を重ね合わせて×印箇所をそれぞれ熱溶着した後、二点鎖線で示す箇所を切断することにより容易に得ることができる。なお、二点鎖線で示す箇所にミシン目を入れておき、切り放し容易にしておいてもよい。 【0027】 図5は第2の実施例を示し、下敷部材5を十字放射状に延びる四葉状に形成して装着時にその枝葉部分5a,…で容易に折り曲げられるようにし、装着作業性を向上させている。また、折り曲げがより容易となるので下敷部材5を例えば200μm程度の厚さにすれば、開孔6をプローブ3の周溝3aに対してより安定にしっかりと嵌め込め、かつ、フィルム部材4をプローブ3に対して充分な張りをもたせて被覆させることができる。なお、二点鎖線で示すような把持部5bを下敷部材5に突設形成し、フィルム部材4に触れずに装着できるようにしてもよい。 【0028】 図6は第3の実施例を示し、下敷部材5を三方に放射状に延びる三葉状に形成したもので、さらに折り曲げ易くなる。なお、この場合、フィルム部材4は正三角形状に形成している。 【0029】 図7は第4の実施例を示し、下敷部材5を二方に延びる双葉状に形成しているので、部材を節約することができ、コストの低減化を図ることができる。 【0030】 なお、上述の各実施例における下敷部材5は紙等でもよく、可撓性の薄もの部材であれば適宜採用できることはいうまでもない。 【0031】 【発明の効果】 以上説明したように、第1の発明によれば、鼓膜温度計のプローブを覆うためのフィルム部材を、前記プローブを挿通させるための開孔が中央に開設され、かつ、前記プローブからの取り外しを容易にするための反発力を有する可撓性の下敷部材に重ね合わせて、その端縁部同士を、前記プローブからの取り外し時においても接合状態を維持するように接着しているので、嵩張ることがなく、装着時には、下敷部材の開孔にプローブをきっちりと嵌め込み、フィルム部材をプローブに安定に被覆させた状態に保持させることができる。そのフィルム部材がプローブに被覆された状態では、下敷部材の端縁部が内側に折り曲げられるので、プローブの視認性がよく、耳孔内への挿入が容易となる。そして、挿入時には、フィルム部材と下敷部材は接着されたままであり、接着剤で耳孔を汚すこともなく、逐一取り替えることにより、清潔な体温測定が可能となる。 【0032】 第2の発明では、下敷部材を十字放射状に形成していることから、可撓性を確保した上、装着時の作業性が向上し、かつ下敷部材の厚みを増せるので、プローブヘの装着状態が安定化する。 【0033】 第3の発明では、下敷部材を三方に放射状に形成しているので、さらに折り曲げ容易となり、装着作業性が向上する。 【0034】 第4の発明では、下敷部材を二方に延びる双葉状に形成しているので、部材を節約することができ、コストの低減化を図ることができる。 【0035】 第5の発明では、下敷部材に着色を施したことによって、表裏の判別と開孔の確認とを容易におこなうことができ、装着時の取り扱いが容易となる。 【図面の簡単な説明】 【図1】 第1の発明の鼓膜温度計用検鏡カバーの一実施例を示す平面図である。 【図2】 同装着時の説明図である。 【図3】 同耳孔内への挿入時の説明図である。 【図4】 同製作工程の説明図である。 【図5】 第2の発明の鼓膜温度計用検鏡カバーの一実施例を示す平面図である。 【図6】 第3の発明の鼓膜温度計用検鏡カバーの一実施例を示す平面図である。 【図7】 第4の発明の鼓膜温度計用検鏡カバーの一実施例を示す平面図である。 【図8】 (A)は従来の検鏡カバーの一例を示す断面図、(B)は別の例を示す断面図である。 【符号の説明】 1…鼓膜温度計用検鏡カバー、2…鼓膜温度計、3…プローブ、4…フィルム部材、5…下敷部材、6…開孔。 |
訂正の要旨 |
訂正の趣旨 a)特許明細書中の特許請求の範囲の請求項1において、「フィルム部材が、前記プローブを挿通させるための開孔が中央に開設されている可撓性の下敷部材に重ね合わされて、その端縁部同士が接着されている」とあるのを、「フィルム部材が、前記プローブを挿通させるための開孔が中央に開設され、かつ、前記プローブからの取り外しを容易にするための反発力を有する可撓性の下敷部材に重ね合わされて、その端縁部同士が、前記プローブからの取り外し時においても接合状態を維持するように接着されている」と訂正する。 b)特許明細書中の特許請求の範囲の請求項2において、「フィルム部材が、前記プローブを挿通させるための開孔が中央に開設されて十字放射状に形成された可撓性の下敷部材に重ね合わされて、その各放射端縁部の四点で相互に接着されている」とあるのを、「フィルム部材が、前記プローブを挿通させるための開孔が中央に開設されて十字放射状に形成され、かつ、前記プローブからの取り外しを容易にするための反発力を有する可撓性の下敷部材に重ね合わされて、その各放射端縁部の四点で前記プローブからの取り外し時においても接合状態を維持するように相互に接着されている」と訂正する。 c)特許明細書中の特許請求の範囲の請求項3において、「フィルム部材が、前記プローブを挿通させるための開孔が中央に開設されて三方に放射状に形成された可撓性の下敷部材に重ね合わされて、その各放射端縁部の三点で相互に接着されている」とあるのを、「フィルム部材が、前記プローブを挿通させるための開孔が中央に開設されて三方に放射状に形成され、かつ、前記プローブからの取り外しを容易にするための反発力を有する可撓性の下敷部材に重ね合わされて、その各放射端縁部の三点で前記プローブからの取り外し時においても接合状態を維持するように相互に接着されている」と訂正する。 d)特許明細書中の特許請求の範囲の請求項4において、「フィルム部材が、前記プローブを挿通させるための開孔が中央に開設されて二方に延びる双葉伏に形成された可撓性の下敷部材に重ね合わされて、その各放射端縁部の二点で相互に接着されている」とあるのを、「フィルム部材が、前記プローブを挿通させるための開孔が中央に開設されて二方に延びる双葉状に形成され、かつ、前記プローブからの取り外しを容易にするための反発力を有する可撓性の下敷部材に重ね合わされて、その各放射端緑部の二点で前記プローブからの取り外し時においても接合状態を維持するように相互に接着されている」と訂正する。 e)明細書の段落【0009】中の「フィルム部材が、前記プローブを挿通させるための開孔が中央に開設されている可撓性の下敷部材に重ね合わされて、その端縁部同士が接着されている」とあるのを、「フィルム部材が、前記プローブを挿通させるための開孔が中央に開設され、かつ、前記プローブからの取り外しを容易にするための反発力を有する可撓性の下敷部材に重ね合わされて、その端縁部同士が、前記プローブからの取り外し時においても接合状態を維持するように接着されている」と訂正する。 f)明細書の段落【0010】中の「フィルム部材が、前記プローブを挿通させるための開孔が中央に開設されて十字放射状に形成された可撓性の下敷部材に重ね合わされて、その各放射端緑部の四点で相互に接着されている」とあるのを、「フィルム部材が、前記プローブを挿通させるための開孔が中央に開設されて十字放射状に形成され、かっ、前記プローブからの取り外しを容易にするための反発力を有する可撓性の下敷部材に重ね合わされて、その各放射端縁部の四点で前記プローブからの取り外し時においても接合状態を維持するように相互に接着されている」と訂正する。 g)明細書の段落【0011】中の「フィルム部材が、前記プローブを挿通させるための開孔が中央に開設されて三方に放射状に形成された可撓性の下敷部材に重ね合わされて、その各放射端縁部の三点で相互に接着されている」とあるのを、「フィルム部材が、前記プローブを挿通させるための開孔が中央に開設されて三方に放射状に形成され、かっ、前記プローブからの取り外しを容易にするための反発力を有する可撓性の下敷部材に重ね合わされて、その各放射端縁部の三点で前記プローブからの取り外し時においても接合状態を維持するように相互に接着されている」と訂正する。 h)明細書の段落【0012】中の「フィルム部材が、前記プローブを挿通させるための開孔が中央に開設されて二万に延びる双葉状に形成された可撓性の下敷部材に重ね合わされて、その各放射端縁部の二点で相互に接着されている」とあるのを、「フィルム部材が、前記プローブを挿通させるための開孔が中央に開設されて二万に延びる双葉状に形成され、かつ、前記プローブからの取り外しを容易にするための反発力を有する可撓性の下敷部材に重ね合わされて、その各放射端縁部の二点で前記プローブからの取り外し時においても接合状態を維持するように相互に接着されている」と訂正する。 i)明細書の段落【0081】中の「フィルム部材を、前記プローブを挿通させるための開孔が中央に開設されている可撓性の下敷部材に重ね合わせて、その端縁部同士を接着している」とあるのを、「フィルム部材を、前記プローブを挿通させるための開孔が中央に開設され、かつ、前記プローブからの取り外しを容易にするための反発力を有する可撓性の下敷部材に重ね合わせて、その端縁部同士を、前記プローブからの取り外し時においても接合状態を維持するように接着している」と訂正する。 |
異議決定日 | 2000-07-25 |
出願番号 | 特願平4-275543 |
審決分類 |
P
1
651・
121-
YA
(A61B)
P 1 651・ 161- YA (A61B) P 1 651・ 113- YA (A61B) |
最終処分 | 維持 |
前審関与審査官 | 江成 克己 |
特許庁審判長 |
伊坪 公一 |
特許庁審判官 |
志村 博 新井 重雄 |
登録日 | 1997-10-31 |
登録番号 | 特許第2712024号(P2712024) |
権利者 | 株式会社堀場製作所 |
発明の名称 | 鼓膜温度計用検鏡カバー |
代理人 | 藤本 英夫 |
代理人 | 藤本 英夫 |