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審決分類 審判 全部申し立て 2項進歩性  C08F
審判 全部申し立て 1項3号刊行物記載  C08F
管理番号 1024603
異議申立番号 異議2000-70194  
総通号数 15 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 1992-07-23 
種別 異議の決定 
異議申立日 2000-01-18 
確定日 2000-09-20 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第2921113号「プロピレン・エチレン共重合体および柔軟容器」の特許に対する特許異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 訂正を認める。 特許第2921113号の請求項1、2に係る特許を維持する。 
理由 一.手続の経緯

本件特許第2921113号は、平成2年11月30日に特許出願され、平成11年4月30日に特許の設定登録がなされ、その後、住友化学工業株式会社より特許異議の申立てがなされ、取消理由通知がなされ、その指定期間内である平成12年7月17日に意見書が提出されると共に、訂正請求がなされたものである。

二.訂正の適否についての判断

1.訂正事項は次のとおりである。

(1)特許請求の範囲の請求項1中の、「n-デカン可溶分エチレン含有量15〜40モル%」を「n-デカン可溶分エチレン含有量20〜35モル%」と訂正する。
(2)明細書第4頁第8〜9行(特許公報第2頁第3欄第31〜32行)の「n-デカン可溶分エチレン含有量15〜40モル%、」を「n一デカン可溶分エチレン含有量20〜35モル%、」と訂正する。
(3)明細書第5頁第17〜18行(特許公報第2頁第4欄第7〜8行)の「15〜40モル%、好ましくは18〜38モル%、特に好ましくは20〜35モル%、」を「20〜35モル%、」と訂正する。

2.訂正の目的・範囲の適否、拡張・変更の有無

訂正事項(1)は、n-デカン可溶分エチレン含有量の値を減縮するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
訂正事項(2)、(3)は、訂正事項(1)に伴い、明細書の記載が明りょうでなくなることの釈明を目的とするものである。
訂正事項(1)は、特許明細書第5頁第16〜18行(特許公報第2頁第4欄第6〜8行)の「n一デカン可溶分エチレン含有量は・・・、特に好ましくは20〜35モル%」との記載に基づくものであるから、願書に添付した明細書に記載した事項の範囲内においてなされたものであり、また実質上特許請求の範囲を拡張し、または変更するものでもない。
訂正事項(2)、(3)も、願書に添付した明細書に記載した事項の範囲内においてなされたものであり、また実質上特許請求の範囲を拡張し、または変更するものではない。

3.むすび

以上のとおりであるから、上記訂正は、特許法等の一部を改正する法律(平成6年法律第116号。以下「平成6年改正法」という。)附則第6条第1項の規定によりなお従前の例によるとされる、特許法第120条の4第3項において準用する平成6年改正法による改正前の特許法第126条第1項ただし書、第2項及び3項の規定に適合するので、当該訂正を認める。

三.特許異議の申立てについての判断

1.訂正後の発明

訂正明細書の請求項1、2に係る発明(以下、それぞれ、「訂正後の発明1」、「訂正後の発明2」という)は、次のとおりのものである。
「【請求項1】 プロピレン含有量 80〜97モル%、エチレン含有量3〜20モル%、メルトフローレート0.01〜l0g/10分、n‐デカン可溶分量10〜30重量%、n一デカン可溶分エチレン含有量20〜35モル%、n-デカン可溶分極限粘度1.5〜3dl/gであることを特徴とするプロピレン・エチレン共重合体。
【請求項2】 請求項(1)記載のプロピレン・エチレン共重合体からなることを特徴とする柔軟容器。」

2.特許異議の申立て及び取消理由の概要

特許異議申立人は、証拠として甲第1号証(特公昭62-15092号公報)、甲第2号証(実験報告書)、甲第3号証(特開昭59-74109号公報)を提出し、次のa、bの主張をしている。
a.訂正前の請求項1の発明は、甲第2号証の実験報告書を参酌すると、甲第1号証の比較例11に記載された発明であるから、特許法第29条第1項第3号に該当し、特許を受けることができない。
b.訂正前の請求項2の発明は、訂正前の請求項1のプロピレン・エチレン共重合体からなる柔軟容器に係るものであって、該共重合体は、甲第1号証の比較例11に記載されたものであり、また、プロピレン・エチレン共重合体から柔軟容器を得ることが、甲第3号証に記載されているから、訂正前の請求項2の発明は、甲第1、3号証に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである。したがって、訂正前の請求項2の発明は、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
当審が通知した取消理由の概要は、上記特許異議申立人の主張と同趣旨のものである。

3.判断

(1)主張aについて
訂正後の発明1に係るプロピレン・エチレン共重合体は、n一デカン可溶分エチレン含有量が、20〜35モル%である。これに対して、甲第1号証の比較例11のプロピレン・エチレン共重合体は、n一デカン可溶分エチレン含有量が記載されておらず、甲第2号証の実験結果からみると、その含有量は、36モル%であって、訂正後の発明1とは異なっている。
したがって、訂正後の発明1と、甲第1号証の比較例11に記載された発明は、同一発明とはいえない。また、甲第1号証の他の記載をみても、訂正後の発明1と同一の発明が記載されているとは認められない。

(2)主張bについて
訂正後の発明2は、訂正後の発明1に係るプロピレン・エチレン共重合体を構成要件として具備するものであるが、上記「(2)主張aについて」で述べたとおり、甲第1号証には、該重合体についての記載はない。また、甲第1号証には、該重合体を示唆する記載もなされていない。甲第3号証には、プロピレン・エチレン共重合体をレトルト食品包装用フィルムとすることが記載されているが、訂正後の発明1に係る、特定のプロピレン・エチレン共重合体については、記載もしくは示唆するところがない。
したがって、訂正後の発明2は、甲第1、3号証に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものではない。

四.むすび

したがって、特許異議の申立ての理由および証拠によっては、本件発明の特許を取り消すことができない。
また、他に本件発明の特許を取り消すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり決定する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
プロピレン・エチレン共重合体および柔軟容器
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】 プロピレン含有量80〜97モル%、エチレン含有量3〜20モル%、メルトフローレート0.01〜10g/10分、n-デカン可溶分量10〜30重量%、n-デカン可溶分エチレン含有量20〜35モル%、n-デカン可溶分極限粘度1.5〜3dl/gであることを特徴とするプロピレン・エチレン共重合体。
【請求項2】 請求項(1)記載のプロピレン・エチレン共重合体からなることを特徴とする柔軟容器。
【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕
本発明は柔軟性、耐衝撃性、透明性および耐熱性に優れたプロピレン・エチレン共重合体、ならびにこれからなる柔軟容器に関する。
〔従来の技術〕
ポリプロピレンは耐熱性、剛性等に優れているため、各種容器、日用品、自動車部品、電気部品などの分野で広く利用されている。
近年、容器、特に血液バック、輸液ボトルに柔軟性、耐衝撃性、透明性および耐熱性を兼ね備えたものが要望されている。しかしホモポリプロピレンは耐熱性には優れているが、柔軟性および耐衝撃性が不充分であり、ランダムポリプロピレンは柔軟性および透明性には優れているが、耐熱性および耐衝撃性が不十分であるという問題がある。ブロックポリプロピレンは耐熱性および耐衝撃性には優れているが、柔軟性および透明性が不充分であるという問題点がある。またポリプロピレンにエチレン・プロピレン共重合体またはエチレン・ブテン共重合体等のエチレン系共重合体からなるゴム成分を混合したゴムブレンドポリプロピレンは、耐熱性および耐衝撃性には優れているが、柔軟性および透明性が不充分であるという問題点がある。このため、これらのポリプロピレンからは前記4つの特性を兼ね備えた容器は得られないのが現状である。
また各種容器の原料としてはポリプロピレンの他に、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、エチレン・酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニルなどが用いられている。しかしこれらは透明性、柔軟性および耐衝撃性には優れているが、耐熱性が不充分であるため、これらの原料からは前記4つの特性を兼ね備えた容器は得られない。さらにポリ塩化ビニルは使用する可塑剤に衛生上の問題があり、焼却した際有害ガスが発生するという問題点もある。
このような問題点を解決するため、特開昭63-281945号には、プロピレン以外のα-オレフィン含有量2.5〜8重量%、メルトフローレート0.01〜30g/10分、メルトテンション0.1〜100gのプロピレン・α-オレフィンランダム共重合体からなる輸液ボトルが提案されている。しかし、この輸液ボトルは耐熱性および耐衝撃性が不十分であるという問題点がある。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明の目的は、上記問題点を解決するため、柔軟性、耐衝撃性、透明性および耐熱性を兼ね備えたプロピレン・エチレン共重合体、ならびにそれからなる柔軟容器を提供することである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は次のプロピレン・エチレン共重合体およびそれからなる柔軟容器である。
(1) プロピレンの含有量80〜97モル%、エチレン含有量3〜20モル%、メルトフローレート0.01〜10g/10分、n-デカン可溶分量10〜30重量%、n-デカン可溶分エチレン含有量20〜35モル%、n-デカン可溶分極限粘度1.5〜3dl/gであることを特徴とするプロピレン・エチレン共重合体。
(2) 上記(1)記載のプロピレン・エチレン共重合体からなることを特徴とする柔軟容器。
本発明のプロピレン・エチレン共重合体はプロピレンおよびエチレンからなり、共重合体中に占める割合はプロピレンが80〜97モル%、好ましくは82〜95モル%、特に好ましくは85〜93モル%、エチレンが3〜20モル%、好ましくは5〜18モル%、特に好ましくは7〜15モル%である。プロピレンおよびエチレン以外にも、第3成分として炭素数4〜20の不飽和炭化水素が共重合されていてもよく、その割合は2モル%以下、好ましくは1モル%以下が望ましい。このような炭素数4〜20の不飽和炭化水素としては、例えば1-ブテン、3-メチル-1-ブテン、1-ペンテン、4-メチル-1-ペンテン、3-メチル-1-ペンテン、1-ヘキセン、1-ヘプテン、1-オクテン、1-ノネン、1-デセン、1-ドデセン、1-テトラデセン、1-ヘキサデセン、1-オクタデセン、1-エイコセンなどをあげることができる。また本発明のプロピレン・エチレン共重合体のメルトフローレート(ASTM D1238 条件L)は0.01〜10g/10分、好ましくは1.5〜8g/10分、特に好ましくは2〜7g/10分、n-デカン可溶分量は10〜30重量%、好ましくは13〜27重量%、特に好ましくは15〜26重量%、n-デカン可溶分エチレン含有量は20〜35モル%、n-デカン可溶分極限粘度は1.5〜3dl/g、好ましくは1.7〜2.8dl/gである。n-デカン可溶分量は試料2.5gを200mlのn-デカンに145℃で加熱溶解した後、23℃まで冷却し、冷却後に溶解している成分(以下n-デカン可溶分という)の割合であり、n-デカン可溶分エチレン含有量はn-デカン可溶分中のエチレン含有量であり、n-デカン可溶分極限粘度は前記n-デカン可溶分の135℃のデカリン中で求めた値である。
本発明のプロピレン・エチレン共重合体は、プロピレンとプロピレンおよびエチレン(またはエチレン単独)とをブロック的に重合させた共重合体であって、ランダム共重合体ではなく、プロピレンおよびエチレンからなる重合体または共重合体の均密な混合物であり、一般的にはブロック共重合体と称されているものである。
このような本発明のプロピレン・エチレン共重合体は、例えば種々のタイプの立体特異性触媒の存在下に、一段目でプロピレンの結晶性重合体または共重合体(以下、両者を総称して単にポリプロピレンということがある)を製造し、二段目以降で前記ポリプロピレンの共存下に、プロピレンとエチレンの共重合によってプロピレンのゴム状共重合体を製造するおよび/またはエチレンの結晶性重合体または共重合体(以下、両者を総称して単にポリエチレンということがある)を製造する方法などにより製造することができる。
前記立体特異性触媒としては、例えば▲1▼(A)チタン・マグネシウム、ハロゲンおよび電子供与体を必須成分とする固体状チタン触媒成分と、(B)有機アルミニウム化合物触媒成分と、(C)Si-O-C結合またはSi-N-C結合を有する有機ケイ素化合物触媒成分とから形成される触媒、▲2▼固体状チタン触媒成分と有機金属化合物成分から形成される触媒、あるいはこれら両成分および電子供与体から形成される触媒などをあげることができる。本発明のプロピレン・エチレン共重合体の好ましい製造方法としては、前記▲1▼の立体特異性触媒の存在下に、プロピレンの結晶性重合体または共重合体を製造し、次いで得られた重合体または共重合体の存在下で、プロピレンのゴム状共重合体およびエチレンの結晶性重合体または共重合体を製造する方法があげられる。このようにして得られた本発明のプロピレン・エチレン共重合体は、柔軟性、耐衝撃性、透明性および耐熱性に優れているため、このような特性が要求される分野、特に輸液用バック、その中でも血液バッグ用の素材として利用することができる。本発明の柔軟容器は、上記本発明のプロピレン・エチレン共重合体からなるものである。上記プロピレン・エチレン共重合体から柔軟容器を成形する場合、本発明の目的を損なわない範囲でポリエチレン樹脂等の他の樹脂を配合することができ、また酸化防止剤、紫外線吸収剤、滑剤、核剤、帯電防止剤、難燃剤、顔料、染料、無機または有機の充填剤などの各種添加剤を配合することができる。
柔軟容器の成形方法としては、一般に行われる種々の方法を採用でき、例えばプロピレン・エチレン共重合体を溶融し、溶融可塑化したこの共重合体をダイヘッドからスクリュ回転、プランジャ押圧、アキュームレーター等によりパリソンを押出し、次いでボトル形状を付与すべき凹型を備えた分割金型を閉じてパリソンを金型で挟持し、続いて加圧流体をパリソン中に圧入してパリソンを拡張させる方法(ブロー成形法)、または有底パリソンを射出成形によって成形し、これを金型内に着装して予備ブローし、延伸温度調整後に延伸ブローする方法(射出延伸ブロー成形法)などがあげられる。
このようにして得られる柔軟容器は柔軟性、耐衝撃性、透明性および耐熱性に優れているので、輸液ボトル、特に血液バックとして好適に利用できる。
〔発明の効果〕
以上の通り、本発明によれば、柔軟性、耐衝撃性、透明性および耐熱性に優れたプロピレン・エチレン共重合体、ならびにそれからなる柔軟容器が得られる。
〔実施例〕
次に本発明の実施例について説明する。
実施例1
(固体状チタン触媒成分(A)の調製)
内容積2lの高速攪拌装置(特殊機化工業(株)製)を十分窒素置換した後、精製灯油700ml、市販のMgCl210g、エタノール24.2gおよび商品名エマゾール320(花王アトラス(株)製、ソルビタンジステアレート)3gを入れ、系を攪拌下に昇温し、120℃にて800rpmで30分間攪拌した。高速攪拌下、内径5mmのテフロン製チューブを用いて、あらかじめ-10℃に冷却された精製灯油1lを張り込んである2lガラスフラスコ(攪拌機付)に移液した。生成固体をろ過により採取し、n-ヘキサンで十分洗浄した後担体を得た。
この担体7.5gを室温で150mlの四塩化チタン中に懸濁させた後、フタル酸ジイソブチル1.3mlを添加し、この系を120℃に昇温した。120℃で2時間攪拌混合した後、固体部をろ過により採取し、再び150mlの四塩化チタンに懸濁させ、再度130℃で2時間の攪拌混合を行った。さらにこの反応物より反応固体物をろ過により採取し、十分量の精製n-ヘキサンで洗浄することにより固体状チタン触媒成分(A)を得た。この成分は原子換算でチタン2.2重量%、塩素63重量%、マグネシウム20重量%、フタル酸ジイソブチル5.0重量%であった。
(予備重合)
窒素置換された400mlのガラス製反応器に精製n-ヘキサン200mlを装入後、トリエチルアルミニウム20mmol、クミルメチルジメトキシシラン4mmolおよび前記チタン触媒成分(A)をチタン原子換算で2mmol装入した後、5.9Nl/時間の速度でプロピレンを1時間かけて供給し、チタン触媒成分(A)1g当り、2.8gのプロピレンを重合した。この予備重合後、ろ過により液部を除去し、チタン触媒成分を得た。
(重合)
反応槽をプロピレンで置換した後、プロピレンを仕込み、さらにエチレン、トリエチルアルミニウム、クミルメチルジメトキシシラン、前記予備重合で得たチタン触媒成分、水素を表1に示す濃度になるように仕込み、表1に示す条件で、1段目の液体プロピレン中での重合(プロピレンバルク重合)を行った。
1段目の反応後、液体プロピレンを除去した後、プロピレンとエチレンの混合ガス、水素ガスを表1に示す濃度になるように連続的に供給し、表1に示す条件で、2段目の気相重合を行った。得られたプロピレン・エチレン共重合体の物性値を表2に示す。上記プロピレン・エチレン共重合体をペレット化し、ブロー成形によりブローびん(円筒びん)を成形した。
このブロー成形品の中央部から試験片を切取り引張降伏点応力(MD)、光線透過率、ヘイズを測定した。また成形品の落下強度およびボトル粘着性を測定した。結果を表2に示す。なお、測定方法は次の通りである。
引張降伏点応力:JIS K 6781に準拠した。
光線透過率:試験片を水中に入れ、450mμの波長の光線の透過率を求めた。ヘイズ:ASTM D 1003に準拠した。落下強度:400mlのブロー成形品に水を満たし、0℃の氷水中に3時間浸した後、成形品の底面をコンクリート面に垂直になるように1.2mの高さから落下させた。この操作を繰返し、成形品が破壊されるまでの回数を調べた。
ボトル粘着性:成形品を115℃の温度で30分間熱処理した後、成形品表面の粘着性を調べた。


実施例2〜5
実施例1において、1段目と2段目のエチレン濃度および水素濃度を表3または表4に示す条件にした以外は実施例1と同様に行った。結果を表2に示す。


比較例1(固体チタン触媒成分(A)の調製)
無水塩化マグネシウム47.6g、n-デカン250mlおよび2-エチルヘキシルアルコール234mlを130℃で2時間加熱反応を行い均一溶液とした後、この溶液中に無水フタル酸11.1gを添加し、130℃でさらに1時間攪拌混合を行い、無水フタル酸をこの均一溶液に溶解させた。この様にして得られた均一溶液を室温に冷却した後、-20℃に保持された四塩化チタン2l中に1時間にわたって全量滴下装入した。装入終了後、この混合液の温度を4時間かけて110℃に昇温し、110℃に達したところでジイソブチルフタレート26.8mlを添加し、これより2時間同温度にて攪拌下保持した。2時間の反応終了後ろ過により固体部を採取し、この固体部を2lのTiCl4で再懸濁させた後、再び110℃で2時間、加熱反応を行った。反応終了後、再び熱ろ過にて固体部を採取し、110℃n-デカンおよびn-ヘキサンで、洗液中に遊離のチタン化合物が検出されなくなるまで充分洗浄した。以上の製造方法により固体チタン触媒成分(A)を得た。
(重合)
内容積200lのオートクレーブに精製n-ヘキサン75lを装入し、室温下でプロピレン雰囲気下にてトリエチルアルミニウム251mmol、ジフェニルジメトキシシラン15mmolおよび上記固体チタン触媒成分(A)をチタン原子換算で1.5mmol装入した。水素3lを導入した後60℃に昇温し、次にプロピレンとエチレンの混合ガス(プロピレン/エチレンのモル比=92.5/7.5)を供給し、重合圧力を2kg/cm2Gに2時間保った。重合終了後、生成共重合体を含むスラリーをろ過し白色粉末状のプロピレン・エチレン共重合体を得た。この共重合体の物性値を表2に示す。
この共重合体を用いて実施例1と同様にしてブローびんを成形し、実施例1と同様にして物性を測定した。結果を表2に示す。
比較例2〜4
実施例1において、1段目と2段目のエチレン濃度および水素濃度を表5に示す条件にした以外は、実施例1と同様に行った。結果を表2に示す。

 
訂正の要旨 (1)特許請求の範囲の請求項1中の、「n-デカン可溶分エチレン含有量15〜40モル%」を「n-デカン可溶分エチレン含有量20〜35モル%」と訂正する。
(2)明細書第4頁第8〜9行(特許公報第2頁第3欄第31〜32行)の「n-デカン可溶分エチレン含有量15〜40モル%、」を「n一デカン可溶分エチレン含有量20〜35モル%、」と訂正する。
(3)明細書第5頁第17〜18行(特許公報第2頁第4欄第7〜8行)の「15〜40モル%、好ましくは18〜38モル%、特に好ましくは20〜35モル%、」を「20〜35モル%、」と訂正する。
訂正事項(1)は、特許請求の範囲の記載の減縮を目的とするものである。
訂正事項(2)、(3)は、訂正事項(1)に伴い、明細書の記載が明りょうでなくなることの釈明を目的とするものである。
異議決定日 2000-08-28 
出願番号 特願平2-336417
審決分類 P 1 651・ 113- YA (C08F)
P 1 651・ 121- YA (C08F)
最終処分 維持  
特許庁審判長 井出 隆一
特許庁審判官 石井 あき子
關 政立
登録日 1999-04-30 
登録番号 特許第2921113号(P2921113)
権利者 三井化学株式会社
発明の名称 プロピレン・エチレン共重合体および柔軟容器  
代理人 神野 直美  
代理人 中山 亨  
代理人 久保山 隆  
代理人 柳原 成  
代理人 柳原 成  

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