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審決分類 審判 全部申し立て 2項進歩性  C23C
審判 全部申し立て 1項3号刊行物記載  C23C
管理番号 1031748
異議申立番号 異議1999-74931  
総通号数 17 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 1992-01-24 
種別 異議の決定 
異議申立日 1999-12-21 
確定日 2000-10-23 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第2913312号「真空処理装置」の請求項1〜3に係る特許に対する特許異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 訂正を認める。 特許第2913312号の請求項1に係る特許を維持する。 
理由 1.手続の経緯
特許第2913312号に係る発明についての出願の手続の経緯は、次のとおりである。
特許出願 平成2年1月17日
(優先日 平成1年12月18日;優先権主張国 日本)
特許権設定登録 平成11年4月16日
特許異議の申立て(申立人 吉岡秀次) 平成11年12月21日
特許異議の申立て(申立人 池中実) 平成11年12月28日
取消理由通知 平成12年6月30日
特許異議意見書、訂正請求書の提出 平成12年9月13日
2.訂正の適否についての判断
(1)訂正の内容
上記訂正請求書は、以下のとおりの訂正を行うことを請求するものである。
(a)特許請求の範囲の請求項1に係る記載「負圧下で、上記ロードロック室および上記プロセス室との間に設けられた第2ゲートを開口して、上記被処理体をロードロック室からプロセス室に収容し、上記第2ゲートを閉鎖して真空処理するプロセス室とを具備したことを特徴とする真空処理装置。」を、「負圧下で、上記ロードロック室および上記プロセス室との間に設けられた第2ゲートを開□して、上記被処理体をロードロック室からプロセス室に収容し、上記第2ゲートを閉鎖して真空処理するプロセス室とを具備し、上記カセット収納室は、排気口が開口しかつ上記カセットを上下動可能とするように常設されたベース部材と、各種サイズの被処理体用カセットの収納に適合する大きさであって、上記ベース部材に対してシール状態にて固定でき、かつ、取り外し可能な上蓋部材とから構成されたことを特徴とする真空処理装置。」と訂正する。
(b)特許請求の範囲の請求項2、3を削除する。
(c)明細書の第5頁第16行〜第7頁第8行(特許公報第4欄第8〜38行)の「本発明は……(作用)」を、「本発明は複数の被処理体が収納されたカセットをカセット収納室に設け、このカセットから被処理体を取り出し、プロセス室に収容して真空処理する装置において、上記カセット収納室内のカセットを交換する時、上記カセット収納室内が常圧に可変され、上記カセットから取り出した上記被処理体をロードロック室内に搬入出する時、負圧に可変されるカセット収納室と、負圧下で、上記カセット収納室およびロードロック室との間に設けられた第1ゲートを開口して、少なくとも一枚の被処理体を上記カセットからロードロック室に収容すると、上記第1ゲートが閉鎖されるロードロック室と、負圧下で、上記ロードロック室および上記プロセス室との間に設けられた第2ゲートを開□して、上記被処理体をロードロック室からプロセス室に収容し、上記第2ゲートを閉鎖して真空処理するプロセス室とを具備し、上記カセット収納室は、排気口が開口しかつ上記カセットを上下動可能とするように常設されたベース部材と、各種サイズの被処理体用カセットの収納に適合する大きさであって、上記ベース部材に対してシール状態にて固定でき、かつ、取り外し可能な上蓋部材とから構成されたことを特徴とする。(作用)」と訂正する。
(d)明細書の第8頁第17〜18行(特許公報第5欄第14〜15行)の「本発明の装置を構成するに際しては、請求項(2)に示すように、」を、「本発明の装置を構成するに際しては、」と訂正する。
(2)訂正の目的の適否、新規事項追加の有無及び拡張・変更の存否
訂正事項(a)は、真空処理装置について「上記カセット収納室は、排気口が開口しかつ上記カセットを上下動可能とするように常設されたベース部材と、各種サイズの被処理体用カセットの収納に適合する大きさであって、上記ベース部材に対してシール状態にて固定でき、かつ、取り外し可能な上蓋部材とから構成され」との構成を付加するものであり、訂正事項(b)は、請求項の削除を行うものであるから、いずれも特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
また、訂正事項(c)、(d)は、訂正後の明細書全体の記載事項を整合させて、記載の明瞭化を図るものであるから、明りょうでない記載の釈明を目的とするものである。
そして、「上記カセット収納室は、排気口が開口しかつ上記カセットを上下動可能とするように常設されたベース部材と、各種サイズの被処理体用カセットの収納に適合する大きさであって、上記ベース部材に対してシール状態にて固定でき、かつ、取り外し可能な上蓋部材とから構成され」の点は、訂正前の本件特許明細書の特許請求の範囲の請求項2に記載されていた事項であるから、新規事項の追加に該当せず、また、実質的に特許請求の範囲を拡張又は変更するものでもない。
(3)独立特許要件の判断
前項に記載したとおり、訂正後の請求項1に係る発明は、訂正前の請求項2に記載されていた事項を、その構成の1つとするものであるが、該訂正前の請求項2に係る発明については、当審が通知した取消理由通知において取消理由が通知されなかったものであり、また、次の「3.(3)当審における判断」の項において詳しく述べるとおり、訂正後の請求項1に係る発明が各特許異議申立人の提出した刊行物に記載された発明に基づいて容易に発明をすることができたものであるとすることはできない。
したがって、上記訂正請求による訂正後の請求項1に係る発明は、特許出願に際して独立して特許を受けることができるものである。
(4)むすび
以上のとおりであるから、上記訂正は、特許法第120条の4第2項及び同条第3項で準用する第126条第2〜4項の規定に適合するので、当該訂正を認める。
3.特許異議申立てについて
(1)申立て理由の概要
申立人吉岡秀次は証拠として甲第1号証(特開昭63-81915号公報)、甲第2号証(特開平1-125821号公報)、甲第3号証(実願昭55-114556号(実開昭57-39430号公報)のマイクロフィルム)、甲第4号証(「半導体製造装置用語辞典」日本半導体製造装置協会編、日刊工業新聞社発行(昭和62年11月20日)第183頁)を提出し、本件請求項1に係る発明は、甲第1号証に記載された発明であるか、甲第1、2号証に記載された発明に基づいて当業者が容易になし得たものであるから、特許法第29条第1項第3号又は第2項の規定により特許を受けることができないものであり、請求項3に係る発明は、甲第1〜3号証に記載された発明に基づいて当業者が容易になし得たものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものであることを理由として、その特許は取り消されるべきであると主張している。
また、申立人 池中実は、甲第1号証(特開昭63-157870号公報)、甲第2号証(「電子材料」株式会社工業調査会発行(昭和61年3月1日)第82〜88頁)、甲第3号証(特開昭63-121654号公報)、甲第4号証(特公昭62-996号公報)、甲第5号証(特開昭57-121889号公報)、甲第6号証(特開昭63-32931号公報)、甲第7号証(特開昭55-141570号公報)、甲第8号証(特開昭60-115216号公報)を提出し、本件請求項1に係る発明は、甲第1号証に記載された発明であるか、甲第1、2号証に記載された発明に基づいて当業者が容易になし得たものであるから、特許法第29条第1項第3号又は第2項の規定により特許を受けることができないものであり、請求項2に係る発明は、甲第3〜5号証に記載された発明に基づいて当業者が容易になし得たものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものであり、請求項3に係る発明は、甲6号証(必要であれば、甲第1、7、8号証)に記載された発明に基づいて当業者が容易になし得たものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものであることを理由として、その特許は取り消されるべきであると主張している。
(2)本件発明
本件発明は、前述のとおり、訂正後の請求項1に記載された以下のとおりのものである。
「複数の被処理体が収納されたカセットをカセット収納室に設け、このカセットから被処理体を取り出し、プロセス室に収容して真空処理する装置において、上記カセット収納室内のカセットを交換する時、上記カセット収納室内が常圧に可変され、上記カセットから取り出した上記被処理体をロードロック室内に搬入出する時、負圧に可変されるカセット収納室と、負圧下で、上記カセット収納室およびロードロック室との間に設けられた第1ゲートを開口して、少なくとも一枚の被処理体を上記カセットからロードロック室に収容すると、上記第1ゲートが閉鎖されるロードロック室と、負圧下で、上記ロードロック室および上記プロセス室との間に設けられた第2ゲートを開□して、上記被処理体をロードロック室からプロセス室に収容し、上記第2ゲートを閉鎖して真空処理するプロセス室とを具備し、上記カセット収納室は、排気口が開口しかつ上記カセットを上下動可能とするように常設されたベース部材と、各種サイズの被処理体用カセットの収納に適合する大きさであって、上記ベース部材に対してシール状態にて固定でき、かつ、取り外し可能な上蓋部材とから構成されたことを特徴とする真空処理装置。」(以下、「本件の請求項1に係る発明」という)
(3)当審における判断
(ア)申立人吉岡秀次の主張について
上記訂正請求により、本件特許査定時の請求項2に記載された発明に対応する請求項は訂正後の請求項1とされ、本件特許査定時の請求項1、3に記載された発明に対応する請求項は削除されたから、申立人の特許異議申立書における主張は対象が存在しないものとなった。
(イ)申立人 池中実の主張について
「3.(3)(ア)」で述べたとおりの理由により、申立人の特許異議申立書における主張のうち、本件特許査定時の請求項1、3に係る主張は対象が存在しないものとなった。
そこで、以下、申立人の本件特許査定時の請求項2(本件の請求項1に係る発明)に係る主張について検討する。
申立人の提出した甲第3〜5号証には、以下の事項が記載されている。
甲第3号証
(a)「第2図は実施例2で、蒸着源室13の側壁14をたとえば真空ベローズで構成し、仕切り板8を上下に可動なるようにしたものである。この構成によれば被蒸着物室12内の容積が最小になるように仕切り板8を上限とした第2図(a)の状態で被蒸着物室12の真空排気を行い、仕切り板8を下限とした第2図(b)の状態で真空蒸着を行うことができるため、さらに真空排気時間が短縮できる。」(第2頁左下欄第3〜10行)
(b)ベース部材と容器とを相互にパッキングでシール状態に固定することによって形成された、被蒸着物乃至蒸着源を収容する室を有する真空蒸着装置。(第3頁第2、4図)
甲第4号証
(a)「真空予備室52はメインバルブ58を介して真空ポンプ59、さらに荒引き配管60、大気圧リーク配管61、カセット62を出し入れするフタ63、1組のカセットエレベータ64、65、基板搬送ベルト66、基板加熱用のヒータ(図示せず)を有する。…(中略)…前記カセット62、73はそれぞれカセットエレベータ64、65に載置され、また被処理基板97を棚板状に設置しうるように形成されている。前記基板搬送ベルト66はモータ74(第4図)により駆動され、2ヶのカセット間および真空予備室52と前処理室53との間の基板搬送を行う。」(第4頁第8欄第11〜26行)
(b)複数の被処理基板が収納されたカセットを真空予備室内に設けられたカセットエレベータに載置し、このカセットから被処理基板を取り出し、前処理室及びスパッタ室へ搬送して真空中で処理するスパッタ装置。(第8頁第3、4図)
甲第5号証
(a)「電子ビーム溶接用のチャンバの一つの面を一方向に摺動可能な移動面とし、この移動面とチャンバ内壁面との接触面には真空シールパッキンを設け、且つこの移動面上に電子銃を取付けたことを特徴とする電子ビーム溶接用真空チャンバ。」(第1頁左欄特許請求の範囲)
(b)「本発明は真空チャンバの大きさを変えられる機構とすることによって、被溶接物に適した大きさの真空チャンバとして用い、溶接品質および能率の向上をはかることを目的とする。」(第1頁右欄第6〜9行)
(c)チャンバの一つの面を一方向に摺動可能な移動面とし、この移動面とチャンバ内壁面との接触面に真空シールパッキンを設けた電子ビーム溶接用真空チャンバ。(第2頁第1〜3図)
まず、本件の請求項1に係る発明と甲第4号証に記載された発明とを対比する。
甲第4号証には、上記「3.(3)(イ)甲第4号証」で摘記した事項よりみて、「複数の被処理基板が収納されたカセットを真空予備室内に設けられたカセットエレベータに載置し、このカセットから被処理基板を取り出し、前処理室及びスパッタ室へ搬送して真空中でスパッタ処理する真空処理装置」が記載されているといえる。
したがって、両者は少なくとも次の点で相違する。
相違点:本件発明はカセットを収納する室が「ベース部材と、各種サイズの被処理体用カセットの収納に適合する大きさであって、ベース部材に対してシール状態にて固定でき、かつ、取り外し可能な上蓋部材とから構成される」のに対して、甲第4号証に記載された発明はそのような構成を有さないものである点。
そこで、この相違点について、甲第3、5号証の記載を検討する。
上記「3.(3)(イ)甲第3、5号証」で摘記した事項よりみて、甲第3号証には、「ベース部材と容器とを相互にパッキングでシール状態に固定することによって形成された被蒸着物室及び蒸着源室を有し、この被蒸着物室と蒸着源室を仕切る壁が真空ベローズで上下動することによって各室の大きさを可変とされた真空蒸着装置」が、甲第5号証には、「チャンバの一つの面を一方向に摺動可能な移動面とすることによってチャンバの大きさを可変とし、この移動面とチャンバ内壁面との接触面に真空シールパッキンを設けた電子ビーム溶接用真空チャンバ」が記載されているといえる。
これらの刊行物には、室の壁面を可動にして室の大きさを可変とすることは記載されているが、本件発明のように室の構成部材を取り外し可能として収納するカセットの大きさに適合するサイズの部材をその都度設置することによって室の大きさを変えることは記載も示唆もされていない。
また、これらの刊行物において、大きさを可変とされた室は、被蒸着物室、蒸着源室乃至電子ビーム溶接用真空チャンバであって、処理前にカセットを収納する室の大きさを可変とすることについては、何らの示唆もされているとは認められない。
してみれば、上記相違点に係る本件発明の構成の点は、甲第3、5号証の記載を勘案しても、当業者が容易に想到し得たこととはいえないから、本件発明は少なくともこの点により、甲第3〜5号証に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものではない。
4.むすび
以上のとおりであるから、特許異議申立ての理由及び証拠方法によっては、本件の請求項1に係る特許を取り消すことはできない。
また、他に本件の請求項1に係る特許を取り消すべき理由も発見しない。
したがって、本件の請求項1に係る特許は拒絶の査定をしなければならない特許出願に対してされたものとは認められない。
よって、特許法等の一部を改正する法律(平成6年法律第116号)附則第14条の規定に基づく、特許法等の一部を改正する法律の施行に伴う経過措置を定める政令(平成7年政令第205号)第4条第2項の規定により、上記のとおり決定する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
真空処理装置
(57)【特許請求の範囲】
(1)複数の被処理体が収納されたカセットをカセット収納室に設け、このカセットから被処理体を取り出し、プロセス室に収容して真空処理する装置において、
上記カセット収納室内のカセットを交換する時、上記カセット収納室内が常圧に可変され、上記カセットから取り出した上記被処理体をロードロック室内に搬入出する時、負圧に可変されるカセット収納室と、
負圧下で、上記カセット収納室およびロードロック室との間に設けられた第1ゲートを開口して、少なくとも一枚の被処理体を上記カセットからロードロック室に収容すると、上記第1ゲートが閉鎖されるロードロック室と、
負圧下で、上記ロードロック室および上記プロセス室との間に設けられた第2ゲートを開口して、上記被処理体をロードロック室からプロセス室に収容し、上記第2ゲートを閉鎖して真空処理するプロセス室とを具備し、
上記カセット収納室は、排気口が開口しかつ上記カセットを上下動可能とするように常設されたベース部材と、各種サイズの被処理体用カセットの収納に適合する大きさであって、上記ベース部材に対してシール状態にて固定でき、かつ、取り外し可能な上蓋部材とから構成されたことを特徴とする真空処理装置。
【発明の詳細な説明】
[発明の目的]
(産業上の利用分野)
本発明は、真空処理装置に関する。
(従来の技術)
一般に半導体製造プロセスにおいて、被処理体であるLCD、半導体ウエハ等をエッチング処理、アッシャー処理、成膜処理等を行う際に各種真空処理装置が使用されている。
上記真空処理装置は、被処理体が収納されたカセットを収容するカセット収納室と、このカセット収納室からプロセス室内に少なくとも一枚の被処理体を収容して真空処理する種類の装置が使用されている。
上述した構成の真空処理装置にあっては、複数枚収容可能なカセットより1枚の被処理体、例えばLCD基板をロードロック室内へ搬送する度に、ゲートバルブを開いてロードロック室内にLCDを搬入し、ゲートバルブの閉鎖後にプロセス室の負圧と同程度の真空になるまで真空引きを行わなければならなかった。この際、ロードロック室の大きさによっても相違するが、通常ロードロック室をパージするのに1分程度時間を要し、さらに、LCD搬入後に大気状態より所定の真空度まで真空引きするのに1分程度の時間を要し、処理の種類によっては、プロセス室でのプロセス時間よりも、このロードロックでのパージ時間および排気時間に多くの時間を要していた。このため、処理のスループットが低下するという問題があった。
これを解決したものとして、カセット収納室を負圧に制御して上記問題点を解決した技術が特開昭62-250652号、米国特許4,558,984号、4,553,069号等の多数の公報に記載されている。
(発明が解決しようとする課題)
上記公報の真空処理装置は、第6図に示すように、負圧下で複数枚収納したカセット(1)より1枚の被処理体、例えばLCD基板(2)をハンドリングアーム(3)を介してプロセス室(4)内の載置台(5)に載置する時、上記プロセス室(4)内から排気しきれず溜った反応ガス等がロードロックバルブを開口されると同時に、カセット収納室(6)内に流れ出る。このカセット収納室(6)内に流れ出た反応ガス等がカセット(1)内に収納されている各LCD基板(2)に触れて微少であるが反応する。
従って、これを数回続けるとカセット(1)内に収納されたLCD基板(2)を均等に処理することが困難であった。
本発明の目的とするところは、上記問題点に鑑み成されたもので、プロセス室内からの処理ガス等の混入を防止して、均等な処理をすることが可能な真空処理装置を提供することにある。
[発明の構成]
(課題を解決するための手段)
本発明は複数の被処理体が収納されたカセットをカセット収納室に設け、このカセットから被処理体を取り出し、プロセス室に収容して真空処理する装置において、
上記カセット収納室内のカセットを交換する時、上記カセット収納室内が常圧に可変され、上記カセットから取り出した上記被処理体をロードロック室内に搬入出する時、負圧に可変されるカセット収納室と、
負圧下で、上記カセット収納室およびロードロック室との間に設けられた第1ゲートを開口して、少なくとも一枚の被処理体を上記カセットからロードロック室に収容すると、上記第1ゲートが閉鎖されるロードロック室と、
負圧下で、上記ロードロック室および上記プロセス室との間に設けられた第2ゲートを開口して、上記被処理体をロードロック室からプロセス室に収容し、上記第2ゲートを閉鎖して真空処理するプロセス室とを具備し、
上記カセット収納室は、排気口が開口しかつ上記カセットを上下動可能とするように常設されたベース部材と、各種サイズの被処理体用カセットの収納に適合する大きさであって、上記ベース部材に対してシール状態にて固定でき、かつ、取り外し可能な上蓋部材とから構成されたことを特徴とする。
(作用)
本発明によればカセット収納室内のカセットからプロセス室に被処理体を搬送する搬送は、ロードロック室との間の第1ゲートを閉鎖し、カセット収納室内に新たなカセットを載置する。その後、カセット収納室を密閉し、大気状態より所定の真空度例えばロードロック室内の真空度とほぼ同一の真空度まで真空引きする。この真空引き時間は、比較的多くの時間を要するが、カセットを交換する回数は、複数枚の被処理体を処理するに対して1回のみ行えばよい。カセット収納室が所定の真空度に到達した後に、予め所定の真空度のプロセス室への被処理体の搬入が可能となる。このためには、カセット収納室とロードロック室との第1ゲートを開放し、ロードロック室内に設けた例えば搬送アームによって1枚ずつカセット内の被処理体を取出しロードロック室内に取り込み第1ゲートを閉鎖する。即ち、カセット収納室と例えば1枚取り出した被処理体が気密なロードロック室内に待機した状態になっている。次に第2ゲートを開口してプロセス室に搬入すればよい。この被処理体の搬送に際しては、プロセス室を開口して、被処理体を収容する時、直接にプロセス室とカセット収納室とが連通することがないのでプロセス室内の機体が直接カセット収納室内に流れ込むことがなくなる。従ってプロセス室内に溜っている気体でカセット内の被処理体に影響させることがなくなり、歩留りの向上を確保することが可能となる。
本発明の装置を構成するに際しては、カセット収納室のベース部材のみを常設しておき、被処理体のサイズが変更される場合には、この各種サイズの被処理体用カセットに適合する大きさの上蓋部材を、前記ベース部材に固定するようにしておけば、被処理体サイズが小さい場合には、カセット収納室の容積も小さくでき、そのパージ時間および真空引き時間を短縮できる。
しかも、被処理体の処理時間と、ロードロック室内に待機時間とを比べてプロセス室を稼働させるので、被処理体を効率よく真空処理させることができ、被処理体のスループットを向上させることが可能となる。
(第1実施例)
以下、本発明の真空処理装置をLCD基板のプラズマエッチング装置に適用した一実施例について、図面を参照して説明する。
第1図において、上記エッチング装置は、エッチング処理を行なうためのプロセス室、例えばプロセス室(又はプロセスチャンバーともいう)10と、このプロセス室10へのLCD搬入系としての搬入側ロードロック室、例えばロックチャンバー30およびカセット収納室、例えばカセット収納チャンバー40と、LCD搬出系としての搬出側ロードロックチャンバー(以下、搬出側L/Lチャンバーという)50およびカセット収納チャンバー60とから構成されている。
前記プロセス室10は、LCD(液晶表示装置)基板12のTFT回路を構成するパターンをプラズマエッチング処理するものである。このプロセス室10は、アルマイト処理を施した箱型に形成され、このプロセス室10の内部下方には図示しない昇降機構に結合された電極例えば下部電極14が昇降自在に設けられている。LCD基板12を載置固定する導電板で構成された下部電極14は処理ガスと反応しないように例えばアルマイト処理され、LCD基板12の形状にあった例えば長方形に形成されている。また、プロセス室10の内部上方には、下部電極14と対向して平行に上部電極体16が設けられている。この上部電極体16の下面には例えばアモルファスカーボン製の上部電極18が電気的に接続されている。そして、前記上部電極体16にはエッチングガス導入管20が接続され、図示しないバッフル板により拡散された後に上部電極18を通過してLCD基板12上に均一に上記ガスが供給されるようになっている。
また、上部電極体16および下部電極14の間には、高周波電力を供給するための高周波電源22が接続され、両電極14,18間にエッチングガスによるプラズマを生成可能としている。このプロセス室10でのエッチングガスの排気は、そのガス排気口24を介して行われる。
次に、このプロセス室10へのLCD基板12の搬入系について説明する。
プロセス室10の側部例えば左側には、第1のゲードバルブ10aが設けられ、このゲートバルブ10aを介して連結される前記搬入側ロードロックチャンバー(以下、L/Lチャンバーとも言う)30が設けられている。この搬入側L/Lチャンバー30は、前記カセット収納チャンバー40よりプロセス室10にLCD基板12を搬入するための搬送アーム32が内蔵されている。ここで、この搬送アーム32としては、基台32aに対して一端が回転自在に支持された第1のアーム32bと、この第1のアーム32bの他端側にて回転自在に一端が支持された第2のアーム32cと、この第2のアーム32cの他端側に固定されたフォーク32dとから構成されたものを使用しているが、フラグレッグ方式等他の種々の搬送手段を採用しても良い。
さらに、上記搬入側L/Lチャンバー30の左側面には、第2のゲートバルブ34が設けられ、このゲートバルブ34を介して前記カセット収納チャンバー40が連結されている。このカセット収納チャンバー40は、前記LCD基板12を複数枚平行に配列して収納するカセット42を昇降自在に配設し、カセット42の交換は右側の第3のゲートバルブ44の開放により実現できる。また、カセット交換の際の大気への開放前にパージを可能とするために、パージ管46が設けられている。
前記搬入側L/Lチャンバー30とカセット収納チャンバー40とは、共に真空引きが可能であり、本実施例では真空排気系70を兼用している。すなわち、分岐真空排気管72の一端が上記チャンバー30,40に接続され、その途中にはバルブ74a,74bおよび必要に応じてバイパス管76a,76bが設けられ、その他端側は共通排気管78と接続されている。この共通排気管78途中には、メカニカルブースターポンプ(MBP)80、ロータリーポンプ(RP)82が接続されている。
次に、プロセス室10からのLCD基板12の搬出系について説明すると、プロセス室10の右側には第4のゲートバルブ10bが設けられ、このゲートバルブ10bを介して前記搬出側L/Lャンバー50が接続されている。このL/Lチャンバー50内には、搬送アーム52が配置され、さらに、L/Lチャンバー50の右側には第5のゲートバルブ54を介して前記カセット収納チャンバー60が連結されている。カセット収納チャンバー60内には、処理の終了したLCD基板12を配列支持するカセット62が配置され、このカセット62の交換は右側の第6のゲートバルブ64の開放により実現できる。なお、この搬出系の構造も、前述した搬入系の構造と同様であり、カセット収納チャンバー60にはパージ管66が接続され、チャンバー50,60の真空排気系70を兼用している。
次に作用について説明する。
まず、カセット収納チャンバー40でのカセット52の交換について説明する。なお、この動作は、搬出側のカセット収納チャンバー60についても同様である。
カセット収納チャンバー40にセットされているカセット42が空になった場合には、ゲートバルブ34,44を閉鎖した状態にて、パージ管46より例えば窒素ガスを導入してパージし、このカセット収容チャンバー40を大気に開放可能な状態となる。
次に、ゲートバルブ44のみを開放し、カセット42の交換を行なう。ゲートバルブ34は閉鎖したままである。この後ゲートバルブ44を閉鎖し、かつ、真空排気系70のバルブ74bを開放し、ポンプ80または82の駆動により真空引きを開始する。そして、例えばカセット収納チャンバー40内の真空度が、搬入側L/Lチャンバー30と同程度になったところで、カセット収納チャンバー40より搬入側L/Lチャンバー30へのLCD基板12の搬入が可能となる。なお、ゲートバルブ10aは閉鎖されたままである。
LCD基板12の搬入は、ゲートバルブ34の開放後、搬入側L/Lチャンバー30の搬送アーム32を駆動し、カセット42より一枚のLCD基板12をフォーク42dにて取り出す。そして、このLCD基板12を搬入側L/Lチャンバー30内に移動し、その後ゲートバルブ34を閉鎖する。そして、搬入側L/Lチャンバー30内は、プロセスチャンバー10内と同程度に真空引きする。
次に、ゲートバルブ10aを開放し、この時にプロセス室10内に排気残溜気体例えば反応ガスが搬入側L/Lチャンバー30に流れ出る。搬送アーム32の駆動により、そのLCD基板12を下部電極14上に受け渡し、搬送アーム32のみを搬入側L/Lチャンバー30に戻してゲートバルブ10aを閉鎖する。
この後、プロセス室10内にエッチングガスを導入すると共に、電極間に高周波電力を供給し、プラズマを生成することでLCD基板12のプラズマエッチングが行われる。この時に上記搬入側L/Lチャンバー30内の気体を排気する。
このエッチング処理時間を利用して、次のLCD基板12をカセット収納チャンバー40より搬入側L/Lチャンバー30側に移動しておく。この際、カセット42の交換後は、LCD基板を取り出す度に大気に開放する必要はないので、搬送アーム32の駆動時間のみでLCD基板12の取り出しが終了し、プロセス時間内に余裕を持ってLCD基板12をL/Lチャンバー30内に待機させておくことができる。従って、プロセスサイクルは、プロセス時間+LCD基板12の搬入出時間となり、ロスタイムなく円滑な処理が実現できる。
なお、エッチングの終了したLCD基板12を搬出系を介してカセット62に収納する動作は、上記搬入動作の逆工程を実施することで実現できる。カセット収納チャンバー60でのカセット交換も搬入側と同様に実現できる。
このように、本実施例ではカセットからLCD基板をプロセス室内に搬送するとき、直接的にプロセス室とカセット収納室とを連通させていないのでプロセス室からの反応ガスをカセット収納室内に流れ込むのを防止できる。従って歩留まりを向上できる。
なお、カセットをロードロックチャンバー内に配設することも考えられるが、この場合にはカセット交換時に、カセットの他搬送アームを収容するに足る大きな容積のチャンバー内をパージし、その後に真空引きしなければならず、そのために多大な時間を要してしまい、この点で本発明のほうが優れている。また、スループットを高めるためには、プロセスチャンバーに対して2つのロードロックチャンバーを連結することも考えられるが、カセット設置スペース以外にロードロックチャンバーを1ケ所分増設するための設置スペースを要し、特に半導体プロセスのようにクリーンルーム内の単位面積あたりのコストが高いものには不利となり、装置が大型化する点でも劣っている。
第2図は、特にサイズの異なるLCD基板12に対しての汎用性を確保できるカセット収納チャンバーの構造を示したものである。
同図において、ベース部材90は、装置に常設されるもので、前記真空排気系70の排気口92が開口しており、前記カセット42を昇降可能に支持する昇降台94が設けられている。また、その周辺には、Oリングシール96を配設する溝98が形成されている。このベース部材90には、LCD基板12のサイズに適合する大きさの各種サイズの上蓋部材100が着脱自在に配設される。この締結は例えばボルト102などによって行ない、その接合面は前記Oリングシール96によってシールされる。
このような構成のカセット収納チャンバーによれば、LCD基板12のサイズが変更される場合には、それに見合う上蓋部材100を取り付けることで、その内部容積を適切にセットでき、従ってサイズの小さいLCD基板12の場合には、真空引きする容積も小さいので、カセット交換の際のパージ時間、真空引き時間を短縮できるという効果がある。なお、サイズ変更にともなってフォーク32dの交換、搬送アーム32のストローク変更等を必要に応じて行なえばよい。
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。本発明が適用される真空処理装置としては、上記実施例のようなエッチング装置に限らず、アッシャー装置、CVD等の成膜装置であっても良く、被処理体としてはLCD基板に限らず、半導体ウエハの他真空処理を要するものであればよい。
(第2実施例)
以下、本発明の真空処理装置を2ケ所のプロセス室内でLCD基板のプラズマエッチングを行う装置に適用した一実施例について、図面を参照して説明する。
第3図において、上記エッチング装置は2ケ所のプロセス室例えば第1プロセスチャンバー(104)第2プロセスチャンバー(105)が、ロードロック室例えば、ロードロックチャンバー(106)の直交する二側面に設けられている。このロードロックチャンバー(106)の他の直交する二側面に搬入側のカセット収納室(107)および搬出側のカセット収納室(108)が設けられている。
上記ロードロックチャンバー4側面にはそれぞれゲートバルブ(108A,108B,108C,108D)が設けられている。
上記エッチング装置には第4図に示すように、ロードロック室側えばロードロックチャンバー内に設けられた搬送機構、例えばハンドリングアーム(109)で、第1,第2プロセスチャンバー(104,105)にLCD基板を搬入出させる等の指示系統をCPU(109)によって行われている。
このCPU(109)はキーボード(110)から入力されたLCD基板の処理時間から、ロードロックチャンバー(106)内で待機されているLCD基板の待機時間を算出し、この算出した結果に基づいて、待機時間が処理時間の所定数倍、例えば1.2倍と判断すると、第1プロセスチャンバー(104)の他に第2プロセスチャンバー(105)も稼働するように駆動制御されている。
上記CPU(109)は第2プロセスチャンバー(105)が稼働する指令をゲートバルブ駆動部(図示せず)に伝達されると、第2プロセスチャンバー(105)に設けられたゲートバルブを開口して、ハンドリングアーム(109)を介して、第2プロセスチャンバー(105にLCD基板を載置したのち処理する構成になっている。
次に動作について説明する。
先ずLCD基板のエッチングを例えば1分間とすればキーボード(110)にエッチング時間を120秒と設定する。
さらに、待機時間と処理時間との倍数が略1.2倍になると、第2プロセスチャンバー(105)が稼動するように設定する。この設定量はCPU(109)に記憶される。
CPU(109)では予め記憶されているプログラムに従って、カセット(図示せず)からLCD基板をロードロックチャンバー(106)に格納する時間、例えば50秒を算出する。すると70秒がロードロックチャンバー(106)に上記LCD基板が待機される待機時間となる。すると、待機時間は処理時間の略1.2倍となる。この1.2倍の数値は設定数値と合致するためCPU(109)は第2プロセスチャバー(105)の稼働をするように負圧機構(111)、ゲートバルブ(108)、ハンドリングアーム(109A)を駆動制御して、LCD基板をエッチング処理する。
上記実施例では、プロセスチャンバーを2ケ所で説明したが、第5図に示すように、上記2ケ所のプロセスチャンバー、例えばエッチング装置A(112)およびエッチング装置B(113)を搬送路例えばフィーダー(114)で連結するようにしても良い。従って、エッチング装置Aのプロセスチャンバーが全部使用中の時、フィーダ(114)を介して、他のプロセスチャンバーに搬送して、エッチング処理をさらに効率よく実行することが可能となる。
[発明の効果]
以上説明したように、本発明によればプロセス室内とカセット収納室とが直接的に開口されない、言い換えれば被処理体をプロセス室内に搬入出する時、このプロセス室内に残溜した反応気体が、カセット収納室に流れることを防止する構成にしたので、カセット収納室内に載置されたカセット内の被処理体は残溜気体に影響されなくなる。従って、カセット内のすべての被処理体は均等な真空処理が可能となる。
しかも、被処理体のスループットが従来より一段と向上する。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明を適用したLCD用プラズマエッチング装置の全体構成を説明するための概略説明図、第2図は、第1図で用いるカセット収納チャンバーを説明する説明図、第3図は第1図の発明を2ケ所のプロセス室を有したエッチン装置に適用した一実施例を説明するための配置説明図、第4図は第3図の構造原理を説明するためのブロック説明図、第5図は第1図の発明を4ケ所のプロセス室を有したエッチング装置に適用した一実施例を説明するための配置説明図、第6図は従来のエッチング装置を説明するための断面説明図である。
10……プロセス室、
10a,10b,34,44,54,64……ゲートバルブ、
12……被処理体(LCD)、
30……搬入側ロードロック室(搬入側L/Lチャンバー)、
32……搬送アーム、40……カセット収納室、
42……カセット、70……真空排気系、
90……ベース部材、100……上蓋部材、
104……第1プロセスチャンバー、
105……第2プロセスチャンバー、
106……ロードロックチャンバー、
107……搬入側のカセット収納室、
108……ゲートバルブ、109……CPU、
109A……ハンドリングアーム、
110……キーボード、114……フィーダー。
 
訂正の要旨 特許第2913312号「真空処理装置」の明細書を、以下のとおり訂正する。
(a)特許請求の範囲の減縮を目的として、特許請求の範囲の請求項1に係る記載「負圧下で、上記ロードロック室および上記プロセス室との間に設けられた第2ゲートを開口して、上記被処理体をロードロック室からプロセス室に収容し、上記第2ゲートを閉鎖して真空処理するプロセス室とを具備したことを特徴とする真空処理装置。」を、「負圧下で、上記ロードロック室および上記プロセス室との間に設けられた第2ゲートを開口して、上記被処理体をロードロック室からプロセス室に収容し、上記第2ゲートを閉鎖して真空処理するプロセス室とを具備し、上記カセット収納室は、排気口が開口しかつ上記カセットを上下動可能とするように常設されたベース部材と、各種サイズの被処理体用カセットの収納に適合する大きさであって、上記ベース部材に対してシール状態にて固定でき、かつ、取り外し可能な上蓋部材とから構成されたことを特徴とする真空処理装置。」と訂正する。
(b)特許請求の範囲の減縮を目的として、特許請求の範囲の請求項2、3を削除する。
(c)明りょうでない記載の釈明を目的として、明細書の第5頁第16行〜第7頁第8行の「本発明は……(作用)」を、「本発明は複数の被処理体が収納されたカセットをカセット収納室に設け、このカセットから被処理体を取り出し、プロセス室に収容して真空処理する装置において、上記カセット収納室内のカセットを交換する時、上記カセット収納室内が常圧に可変され、上記カセットから取り出した上記被処理体をロードロック室内に搬入出する時、負圧に可変されるカセット収納室と、負圧下で、上記カセット収納室およびロードロック室との間に設けられた第1ゲートを開口して、少なくとも一枚の被処理体を上記カセットからロードロック室に収容すると、上記第1ゲートが閉鎖されるロードロック室と、負圧下で、上記ロードロック室および上記プロセス室との間に設けられた第2ゲートを開口して、上記被処理体をロードロック室からプロセス室に収容し、上記第2ゲートを閉鎖して真空処理するプロセス室とを具備し、上記カセット収納室は、排気口が開口しかつ上記カセットを上下動可能とするように常設されたベース部材と、各種サイズの被処理体用カセットの収納に適合する大きさであって、上記ベース部材に対してシール状態にて固定でき、かつ、取り外し可能な上蓋部材とから構成されたことを特徴とする。(作用)」と訂正する。
(d)明りょうでない記載の釈明を目的として、明細書の第8頁第17〜18行の「本発明の装置を構成するに際しては、請求項(2)に示すように、」を、「本発明の装置を構成するに際しては、」と訂正する。
異議決定日 2000-09-28 
出願番号 特願平2-8057
審決分類 P 1 651・ 121- YA (C23C)
P 1 651・ 113- YA (C23C)
最終処分 維持  
前審関与審査官 北村 明弘高木 正博  
特許庁審判長 江藤 保子
特許庁審判官 唐戸 光雄
新居田 知生
登録日 1999-04-16 
登録番号 特許第2913312号(P2913312)
権利者 東京エレクトロン株式会社
発明の名称 真空処理装置  
代理人 須山 佐一  
代理人 須山 佐一  
代理人 江原 省吾  
代理人 田中 秀佳  
代理人 白石 吉之  

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