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審決分類 審判 全部申し立て 特36 条4項詳細な説明の記載不備  H01L
審判 全部申し立て 4項(5項) 請求の範囲の記載不備  H01L
審判 全部申し立て 2項進歩性  H01L
管理番号 1031756
異議申立番号 異議1998-75540  
総通号数 17 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 1997-07-11 
種別 異議の決定 
異議申立日 1998-11-18 
確定日 2000-10-07 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第2752965号「真空処理装置」の特許に対する特許異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 訂正を認める。 特許第2752965号の請求項1に係る特許を維持する。 
理由 1.手続の経緯
本件特許第2752965号(以下、「本件特許」という)は、昭和58年11月28日に出願された特願昭58-222004号を原出願とする分割出願である特願平7-325665号をもとの出願として、平成9年2月7日付けでした、特許法第44条第1項の規定による新たな分割出願(特願平9-25170号)に係り、平成10年2月27日に設定登録されたものであり、その後、本件特許に対して表記特許異議申立人より特許異議の申立があったので、当審において、当該申立の理由を検討の上、特許取消理由を通知したところ、その通知書で指定した期間内の平成11年11月15日に特許異議意見書と共に訂正請求書が提出された。これについて、当審より平成11年12月14日付で、訂正拒絶理由を通知したのに対して、その通知書で指定された期間内に前記訂正請求に対する手続補正書が提出されたが、その後、当審よりあらためて平成12年7月10日付けで明細書の記載不備を指摘する本件特許の取消理由を通知をしたところ、その通知書で指定した期間内の平成12年7月27日に先の平成11年11月15日付けの訂正請求書を取り下げると共に、新たに特許異議意見書と訂正請求書を提出したものである。
2.訂正請求について
(1)訂正の要旨
上記平成12年7月27日付け訂正請求書に基づく訂正の要旨は、次のとおりである。
イ 特許明細書の特許請求の範囲の請求項1に記載の「各真空処理室と前記バッファ室間を仕切る開閉手段は、前記基板搬送手段により基板面が水平方向となるように保持された基板を1枚だけ通過出来る開口面積を有し、」とあるのを、「前記バッファ室は各真空処理室に一対一で対応して設けられ未処理及び処理済の基板を搬入出する搬送専用の複数の室であり、該バッファ室間に設けられた開閉手段は、基板面が水平方向となるように保持された基板を1枚だけ通過出来る開口面積を有し、該開閉手段の両側に独立して設けられた前記基板搬送手段の搬送装置が該開口部を通して前記基板を搬送するように構成され、」に訂正する。
ロ 特許明細書の【0006】の5行〜7行に記載の「各真空処理室と前記バッファ室間を仕切る開閉手段は、前記基板搬送手段により基板面が水平方向となるように保持された基板を1枚だけ通過出来る開口面積を有し、」とあるのを、「前記バッファ室は各真空処理室に一対一で対応して設けられ未処理及び処理済の基板を搬入出する搬送専用の複数の室であり、該バッファ室間に設けられた開閉手段は、基板面が水平方向となるように保持された基板を1枚だけ通過出来る開□面積を有し、該開閉手段の両側に独立して設けられた前記基板搬送手段の搬送装置が該開口部を通して前記基板を搬送するように構成され、」と訂正する。
ハ 特許明細書の【0007】の1行に記載の「バッファ室と各真空処理室の間に設けられる真空開閉手段」とあるのを、「バッファ室間に設けられる真空開閉手段」と訂正する。
ニ 特許明細書の【0052】の1行に記載の「バッファ室と各真空処理室の間に設けられる真空開閉手段」とあるのを、「バッファ室間に設けられる真空開閉手段」と訂正する。
(2)訂正の適否
(2)-1.訂正の目的
上記イの訂正は、本件特許発明の構成要件である「真空処理室」と「バッファ室」との関係をより明確にするために構成要件を付加したものであるから、特許請求の範囲の減縮とみることができるし、上記ロ〜二の訂正は、当該イの訂正によって生じる記載内容の齟齬を、訂正により整合させようとするものであるから、明瞭でない記載の釈明とみることができる。
(2)-2.新規事項の有無
本件特許に係る、願書に添付した明細書及び図面の記載からみて、上記訂正の内容は、当該明細書及び図面に記載された事項の範囲内のものといえる。
(2)-3.拡張、変更の有無
上記訂正の内容は、訂正前の特許請求の範囲を実質的に拡張したり、変更したりするものではない。
(2)-4.独立特許要件の適否
上記訂正後の特許請求の範囲に係る発明について、本件特許に係る出願の際、独立して特許を受けることができるものか否かについて検討する。
a<訂正発明>
上記訂正に係る発明の要旨は、平成12年7月27日付で提出された全文訂正明細書の特許請求の範囲の第1項に記載された事項によって特定される次のとおりのものと認める。
「基板を一枚づつ処理する真空処理室と、該真空処理室に連通するバッファ室と、前記真空処理室と前記バッファ室間で前記基板を一枚づつ搬送する基板搬送手段とを備えた真空処理装置において、前記真空処理室は複数の室からなり、かつ、前記バッファ室は各真空処理室に一対一で対応して設けられ未処理及び処理済の基板を搬入出する搬送専用の複数の室であり、該バッファ室間に設けられた開閉手段は、基板面が水平方向となるように保持された基板を1枚だけ通過出来る開□面積を有し、該開閉手段の両側に独立して設けられた前記基板搬送手段の搬送装置が該開口部を通して前記基板を搬送するように構成され、前記各真空処理室及び前記バッファ室の各室を排気する排気手段を備えていることを特徴とする真空処理装置。」(以下この第1項に係る発明を「本件発明」という)
b<引用例とその記載事項の概要>
これに対して、引用例となるものは、いずれも本件特許に係る出願日より前に頒布された次の1〜3の刊行物である。
刊行物1:特開昭57-149748号公報(特許異議申立人が提出した 甲第1号証)
刊行物2:特開昭56-142629号公報(同じく甲第2号証)
刊行物3:特開昭57-41369号公報(同じく甲第3号証)
上記刊行物1には、
ア)「次に本発明を実施したカセットツウカセットスパッタ装置を例として詳しい説明を行なう。・・・これらの諸室は封止バルブ7,10,12で仕切られているとともに、それぞれ図示されていない排気ポンプによって真空状態にすることができる。・・・次に挿入室1を排気した後、封止バルブ7を開き被処理基板5を、順次1枚づつ搬送ベルト14により前処理室へ送り込む。・・・搬送ベルト機構14から搬送ベルト機構20に渡された被処理基板5は、搬送ベルト機構20によって、回転アーム19の位置まで運ばれる。・・・被処理基板5はエッチング或いは、加熱処理後、回転機構18上の回転アーム19に乗せられたまま、首振り式搬送ベルト20’の位置に運ばれる。この状態で首振式搬送ベルト機構20’が下方より水平方向に回転し、そのベルト上に被処理基板5を受け取る。次に封止バルブ10を開き、被処理基板5は、搬送ベルト機構20’から同16に移される。以後の被処理基板5の動きは、第1図に示した従来の装置とほぼ同じである。」(公報第2頁左下欄第7行から同第3頁左上欄第3行目及び第2図)
イ)「第3図は、本発明の別の実施例を説明するための図である。この例では、前処理室2について3個の処理室3,3’3”が設けられている。・・・第3図の例は、複数の処理を効率よく行うことを述べたもので、ここで云う処理とは、蒸着、スパッタリング、ドライエッチングあるいは、プラズマ化学分解による被覆の生成などに広く応用することができる。」(公報第3頁左上欄第11行から右上欄第6行目及び第3図)
とが記載されている。
上記刊行物2には、
ウ)「段階的に真空度を高めた幾つかの真空室と、その各真空室を脱気する排気管と、各真空室を連結するブロックとからなり、ブロックに半導体ウエハースが通過出来る程度のスリットを設け、半導体ウエハースをスリットを通して一の真空室から他の真空室へ移送するOリングベルトをブロックと真空室とに渡って配設してなる真空装置。」(特許請求の範囲)
エ)「以下、本発明の実施例を図によって説明する。第1図において、1はウエハース、2はウエハースを乗せて搬送するための○リングベルトである。該ベルト2は、直方体ブロック3にあけられた孔4を通して該ブロック3及び真空室7にまたがって配設され、ブロック3にはウエハース1が通ることができる程度の大きさのスリット3Aが開口されている。」(第1頁右欄第8〜15行目及び第1図)
とが記載されている。
上記刊行物3には、
オ)「前記搬送手段は基板単体で搬送しうるように構成されていることを特徴とする特許請求の範囲第1項または第2項記載の連続真空処理装置。」(特許請求の範囲第3項)
カ)「この第1の収納室53内を、ガス導入手段により導入されるガス流量と、排気口76に連なる真空ポンプの排気速度を調整することにより取入室と略同じ圧力にした後ゲートバルブ71を開き前記取入室52のコンベアベルト65,66からゲートバルブ71を通つてコンベアベルト72,73で基板3を1枚ずつ受け取り、これをカセットエレベータ74の作用を介して基板カセット75に棚板状に積み込み、」(第5頁右上欄第18〜同左下欄第6行目及び第3,4図)
キ)「前記第1の収納室53とスパッタエッチ室54間にはゲートバルブ77が設けられており、該ゲートバルブ77は前記ゲートバルブ64と同様に構成されている。前記スパッタエッチ室54はコンベアベルト78、79の組、他のコンベアベルト80、81の組、エレベータ82、スパッタエッチ電極83、真空ポンプに連なる排気口84、ガス導入手段およびヒータ85とを備えているが、真空ポンプとガス導入手段は図示省略されている。」第5頁左下欄第14〜同右上欄第3行目及び第3,4図)
とが記載されている。
c<発明の対比>
本件発明と刊行物1記載のものとを対比すると、刊行物1記載の基板処理装置は、従来技術や前記ア)の記載より判断して、基板挿入室1、前処理室2、処理室3、3’、3”及び基板取出室4は真空状態に保持され、被処理基板5は1枚づつ搬送されることを前提にした技術であり、特に、前記イ)に記載の如く、第3図に示されている実施例における前処理室2は、3つの処理室3,3’、3”に連通し、処理室と前処理室間には基板を1枚づつ搬送する搬送ベルト機構が備えられ、前記前処理室2は、処理室に一対三で対応して設けられ未処理及び処理済の基板を搬入出するとともに前処理も行う室であるから、引用例1に記載の「被処理基板5」は本件発明の「基板」に、以下同様に、「処理室」は「真空処理室」に、「前処理室2」は「バッファ室」にそれぞれ相当している。
したがって、上記刊行物1には「基板を一枚づつ処理する真空処理室と、該真空処理室に連通するバッファ室と、前記真空処理室と前記バッファ室間で前記基板を一枚づつ搬送する基板搬送手段とを備えた真空処理装置において、前記真空処理室は複数の室からなり、かつ、前記バッファ室は未処理及び処理済の基板を搬入出する室であり、前記各真空処理室及び前記バッファ室の各室を排気する排気手段を備えている真空処理装置。」が記載されているといえ、この点において、本件発明と一致している。
一方、(1)真空処理室とバッファ室との関連構成において、本件発明では、バッファ室が各真空処理室に一対一で対応して設けられているのに対して、刊行物1記載のものでは、複数の真空処理室に対してバッファ室が一つである点で相違しており、(2)上記真空処理室とバッファ室との関連構成の相違に伴い、本件発明では、バッファ室間に設けられた開閉手段は、基板面が水平方向となるように保持された基板を1枚だけ通過出来る開□面積を有し、該開閉手段の両側に独立して設けられた基板搬送手段の搬送装置が該開口部を通して前記基板を搬送するように構成されているのに対して、刊行物1記載のものはバッファ室が一つであるから、前記したバッファ室間の開口手段や搬送装置は何等具備していない点で相違している。
d<相違点の検討>
上記二つの相違点に関して、他の刊行物をみると、刊行物2には、前記ウ)、エ)の記載より、真空室間をウエハース1が搬送されるようにするために、水平方向となるように保持されたウエハース1を1枚づつ搬送する搬送装置であるOリングベルト2と、真空室を連結するブロック3に開口されたスリット3Aを設けてなる真空装置の記載はあるが、段階的に真空度を高めた真空室間の搬送に関するものであって、各真空処理室間での残留プロセスガスの混入を防ぐために、各真空処理室に一対一で対応して設けられているバッファ室については開示がなく、また、刊行物3も刊行物2に記載のものと同様に、真空室間の搬送に関するものであって、各真空処理室に一対一で対応して設けられているバッファ室間に関する搬送については開示がないものである。
してみると、上記二つの相違点で指摘した本件発明の構成は何れの刊行物にも記載がなく、真空室間にある搬送装置や開口手段が他の刊行物2,3に記載があるからといって、その技術をバッファ室間に適用する技術的な示唆が何もない以上、上記刊行物1ないし3に基づいて、本件発明の上記両相違点で指摘した構成を容易に想到することができたものとすることはできない。
そして、本件発明は当該両相違点に係る構成と、他の構成要件とが相俟って、「バッファ室に設けられる真空開閉手段の開口面積は、基板が1枚通過可能な面積であればよく、したがって、多モジュールの場合、真空処理装置間での残留プロセスガスの混入がほとんど生じないため、各真空処理装置でのプロセスガスに対する独立性を確保できる。」という独自の作用効果を奏するものである。したがって、本件発明は、上記各刊行物に記載された発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。
e<その他の理由について>
更に、本件発明については、当審より2回目の特許取消理由通知書で指摘した、明細書記載不備に係るものをはじめとして、本件特許の出願の際、独立して特許を受けることができないとする他の理由も発見しない。
(2)-5.訂正の容認
上記(2)-1〜(2)-4で検討したところによれば、上記訂正は、特許法第120条の4第2項第1号及び第3号に掲げる事項を目的とするものであって、平成11年法律41号附則第2条第13項の規定により適用される、同法律第41号による改正前の特許法第120条の4第3項で準用され、平成6年法律116号附則第6条第1項の規定により適用される、同法律第116号による改正前の特許法第126条第1項ただし書き、同条第2項及び第3項の規定に適合しているので上記訂正の請求は容認される。
3.特許異議申立について
(1)特許異議申立の理由
特許異議申立人は、
a.特許請求の範囲に記載の「開閉手段」は、実施例における「仕切り手段」に相当すると思料されるが、この仕切り手段は特許請求の範囲に記載されているように、基板が1枚だ開け通過できる開口面積を有するものではなく、特許請求の範囲の記載と発明の詳細な説明とは矛盾しており、当業者が容易に本件特許発明を実施できるものでもないから、かかる点において明細書に記載の不備があること。
b.甲第1〜3号証(上記(2)-4のbで指摘した刊行物1〜3に対応する)を提出すると共に、本件特許に係る発明は、当該甲第1〜3号証に記載された発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本件特許は、特許法第29条第2項の規定に基づいて拒絶査定すべき出願に対してされたことになり、取り消すべきものであること。
を申し立てている。
(2)当審の判断
上記3の(1)のaについては、特許請求の範囲に記載の「開閉手段」はバッファ室間に設けられたものであることが明確になったので、明細書の記載不備は解消されたことになる。又上記bについては、上記(2)-5に示されるように、上記訂正請求が容認されることにより、上記平成12年7月27日付で提出された訂正明細書を本件特許明細書として、本件特許発明は、当該特許明細書の特許請求の範囲の第1項記載の上記(2)-4のaで「本件発明」としたとおりのものと認められ、当該本件発明について、上記3の(1)のbの申立理由が採用できないものであることは、上記(2)-4のb〜dにおける、本件発明と上記各刊行物記載のものとの対比、検討結果から明らかである。
4.むすび
以上のとおりであるから、本件特許は、特許異議申立人の主張する理由及びその提出した証拠によっては、取り消すことはできないし、また、他に取り消すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり決定する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
真空処理装置
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を一枚づつ処理する真空処理室と、該真空処理室に連通するバッファ室と、前記真空処理室と前記バッファ室間で前記基板を一枚づつ搬送する基板搬送手段とを備えた真空処理装置において、前記真空処理室は複数の室からなり、かつ、前記バッファ室は各真空処理室に一対一で対応して設けられ未処理及び処理済の基板を搬入出する搬送専用の複数の室であり、該バッファ室間に設けられた開閉手段は、基板面が水平方向となるように保持された基板を1枚だけ通過出来る開口面積を有し、該開閉手段の両側に独立して設けられた前記基板搬送手段の搬送装置が該開口部を通して前記基板を搬送するように構成され、前記各真空処理室及び前記バッファ室の各室を排気する排気手段を備えていることを特徴とする真空処理装置。
【発明の詳細な説明】
本発明の一実施例を図1〜図5で説明する。
図1で、真空処理装置は、真空排気可能なバッファ室10と、バッファ室10に設けられた真空処理室20と、基板30を矢印A方向に搬送可能なバッファ室10に内設された第1の基板搬送手段(図示省略)と、第1の基板搬送手段の両端に対応してバッファ室10の側壁に設けられたゲート弁、仕切具等の真空開閉手段40、41と、この場合、真空開閉手段40、41が設けられた側壁と直角をなし第1の基板搬送手段をはさんで真空処理室20と対応する側壁に設けられたゲート弁等の他の真空開閉手段50、51を介してバッファ室10に具設された真空予備室60と、第1の基板搬送手段との間で他の真空開閉手段50、51を介して基板30を矢印B、C方向に搬送する第2の基板搬送手段(図示省略)と、第1の基板搬送手段の基板搬送経路上で、かつ、真空処理室20に対応して設けられた基板受渡手段(図示省略)と、基板受渡手段と真空処理室20との間で基板30を矢印D方向に搬送する第3の基板搬送手段(図示省略)とを有している。なお、この場合、真空予備室60には、基板カセット70、71を昇降駆動するカセット昇降装置(図示省略)のカセットテーブル(図示省略)が昇降可能に他の真空開閉手段50、51と対応して内設されている。
第1〜第3の基板搬送手段、基板受渡手段等を図2で更に詳細に説明する。
図2において、第1の基板搬送手段はベルト搬送装置80であり、ベルト搬送装置80は、その全体を昇降装置、例えば、シリンダ81で昇降駆動されると共に、モータ82でベルト83を回転駆動される。
第2の基板搬送手段は、他の真空開閉手段50、51をはさんで真空予備室60に設けられたベルト搬送装置90、100とバッファ室10に設けられたベルト搬送装置110、120である。ベルト搬送装置90のプーリ91、92とプーリ91、92に無端に巻掛けられたベルト93とは、カセット昇降装置130のカセットテーブル131に対応し、かつ、カセットテーブル131が最高位置まで上昇させられた時点でもその上方に位置するように配設されている。
ベルト93はモータ94で回転駆動される。ベルト搬送装置110はモーター11でベルト112を回転駆動され、ベルト搬送装置110のベルト搬送装置80側端部は、ベルト搬送装置80のベルト83の一方の昇降動を阻害しないように、この場合、V字形に折曲され最終端のプーリ113は、ベルト搬送装置80のベルト83間に位置するように設けられている。なお、ベルト搬送装置90のベルト93とベルト搬送装置110のベルト112とは同一レベルであり、ベルト搬送装置90とベルト搬送装置110との他の真空開閉手段50側端の間隔は、基板30の受渡しに支障のない大きさとなっている。
ベルト搬送装置100のプーリ101,102とプーリ101,102に無端に巻掛けられたベルト103とは、ベルト搬送装置90と同様に配設され、ベルト103はモータ104で回動駆動される。ベルト搬送装置120はモータ121でベルト122を回転駆動され、ベルト搬送装置120のベルト搬送装置80側端部は、ベルト搬送装置110の場合と同様にベルト搬送装置80のベルト83の一方の昇降動を阻害しないようにV字形に折曲され最終端のプーリ123は、ベルト搬送装置80のベルト83間に位置するように設けられている。
なお、ベルト搬送装置100のベルト103とベルト搬送装置120のベルト122とは同一レベルであり、ベルト搬送装置100とベルト搬送装置120との他の真空開閉手段51側端の間隔は、基板30の受渡しに支障のない大きさとなっている。また、ベルト搬送装置110のプーリ113とプーリ113に対応するプーリ114との間隔は、基板30の落下を防止して良好に受渡し可能な大きさであり、ベルト搬送装置120のプーリ123に対応するプーリ124との間隔も同様の大きさである。なお、ベルト搬送装置80は、ベルト83のレベルがベルト搬送装置110、120のベルト112、122のレベル以下並びに以上になるように昇降駆動される。
基板受渡手段140は、ベルト搬送装置80のベルト83間の寸法より小さい基板テーブル141と昇降装置、例えば、シリンダ142とで構成されている。基板テーブル141は真空処理室20と対応する位置で、この場合は、ベルト搬送装置110、120の間の位置で、ベルト搬送装置80のベルト83間を通過しシリンダ142で昇降可能に設けられている。
第3の基板搬送手段は、アーム搬送装置150、160である。アーム搬送装置150は、基板すくい具151とアーム152と回動装置、例えば、パルスモータ153とで構成されている。パルスモータ153は、ベルト搬送装置80と真空処理室20との間で、かつ、基板受渡手段140の基板テーブル141の中心と真空処理室20の基板電極21の中心とを結ぶ線の一方の側(図2では左側)に設けられ、パルスモータ153には、アーム152の一端が設けられている。アーム152の他端には基板すくい具151が設けられている。また、アーム搬送装置160は、基板すくい具161とアーム162と回動装置、例えば、パルスモータ163とで構成されている。パルスモータ163は、ベルト搬送装置80と真空処理室20との間で、かつ、基板受渡手段140の基板テーブル141の中心と真空処理室20の基板電極21の中心とを結ぶ線の他方の側(図2では右側)に設けられ、パルスモータ163には、アーム162の一端が設けられている。アーム162の他端には、基板すくい具161が設けられている。この場合、基板すくい具151、161、アーム152、162の寸法は、基板テーブル141並びに基板電極21に基板30が載置されている場合、この基板30を基板すくい具151、161ですくい可能な寸法である。
また、アーム152、162は、基板すくい具151、161で基板30を基板テーブル141と基板電極21との間で搬送可能にパルスモータ153、163でそれぞれ部分回動される。なお、この場合、アーム152、162の動作平面はアーム152が上面、アーム162で下面と異なり、例えば、アーム搬送装置150で基板30を基板テーブル141から基板電極21へ搬送する際に、アーム搬送装置160で基板30を基板電極21から基板テーブル141へ搬送するのを阻害しないようになっている。
カセット昇降装置130は、カセットテーブル131と、カセットテープル131に垂設され下端部にネジが形成された昇降ロッド132と、モータ133で回動駆動される歯車134と、歯車134と噛合し設けられると共に昇降ロッド132の下端部が螺合された歯車135とで構成されている。基板電極21は、ラック・ピニオン機構22を介しモータ23の回動により昇降駆動される。また、基板電極21の中心部には、基板支持用の爪24が昇降装置、例えば、シリンダ25で昇降可能に設けられている。爪24は、その表面が基板電極21の表面以下になる位置と、アーム搬送装置150、160の基板すくい具151、161と基板30を受渡し可能な位置との間で昇降駆動される。
図1、図2で示される真空処理装置では、次のような基板処理を行うことができる。
まず、他の真空開閉手段50に対応するカセットテーブル131は、最下部に下降させられ、他の真空開閉手段51に対応するカセットテーブル(図示省略)は最上部に上昇させられる。他の真空開閉手段50、51が、例えば、シリンダ52、53の駆動により閉止されバッファ室10と真空予備室60との連通は気密に遮断されると共に、真空開閉手段40、41が閉止又は仕切られてバッファ室10と外部との連通も気密に遮断される。この状態でバッファ室10は真空排気装置(図示省略)を作動させることで所定圧力に減圧排気される。
一方、真空予備室60には、外部が大気側である場合は、真空予備室60に設けられた扉等の大気真空開閉手段(図示省略)を開放することで所定枚数の基板30が装填された基板カセット(以下、供給カセットと略)70と基板回収用の空の基板カセット(以下、回収カセットと略)71とが搬入されて、供給カセット70は他の真空開閉手段50に対応するカセットテーブル131に、回収カセット71は他の真空開閉手段51に対応するカセットテーブルにそれぞれ載置される。
その後、大気真空開閉手段は閉止され真空予備室60は、真空排気装置(図示省略)でバッファ室10の圧力と同程度の圧力まで減圧排気される。その後、シリンダ52の駆動により他の真空開閉手段50が開放され、これによりバッファ室10と真空予備室60とは連通状態となる。この状態下で、モータ133を駆動しカセットテーブル131を1ピッチ分下降させることで供給カセット70の、この場合、最下部に装填された基板30はベルト93に載置される。
その後、モータ94によりベルト93を回転駆動することで載置された基板30は他の真空開閉手段50側へ搬送され、モータ111により回転駆動されているベルト112に他の真空開閉手段50を介して渡される。ベルト112に渡された基板30はベルト搬送装置80側へ搬送される。なお、このときベルト83のレベルがベルト112のレベル以下となるようにベルト搬送装置80全体はシリンダ81により降下させられている。
その後、基板30がプーリ113、114にかかる程度に搬送されてきた時点でベルト83のレベルがベルト112のレベル以上となるようにベルト搬送装置80全体はシリンダ81により上昇させられ、これにより基板30はベルト112からベルト83へ渡される。ベルト83に渡された基板30は、モータ82の駆動により基板テーブル141に対応する位置まで搬送された後に、基板テーブル141をシリンダ142で上昇させることで基板テーブル141に受取られる。基板テーブル141に受取られた基板30は、例えば、オリフラ合せ装置170でオリフラを合わされる。
その後、基板30は、例えば、基板のせ具151に渡されアーム152をパルスモータ153で真空処理室20側へ回転駆動することで、バッファ室10を経て真空処理室20の基板電極21の上方へ搬送される。その後、爪24をシリンダ25で上昇させることで、基板のせ具151の基板30は、爪24に受取られる。その後、基板30を爪24に渡した基板のせ具151は、真空処理室20外のバッファ室10に退避させられる。その後、爪24を、その表面が基板電極21の表面以下となるようにシリンダ25で下降させることで、基板30は爪24から基板電極21に渡されて載置される。
その後、仕切り用のフランジ180と、フランジ180の裏面とバッファ室10の底壁とに跨設されたべローズ181と、フランジ180を昇降駆動する昇降装置、例えば、シリンダ182とで構成される仕切り手段183によりバッファ室10と真空処理室20とは仕切られる。この状態で、まず、基板電極20と、基板電極30の上方に対向して真空処理室20に設けられた対向電極(図示省略)との電極間隔は、モータ23を駆動することにより適正間隔に調節される。その後、真空処理室20には、流量を調節されてプロセスガスが導入されると共に、真空排気装置(図示省略)の駆動により真空処理室20の圧力は処理圧力に調整される。
その後、例えば、基板電極21に接続された電源、例えば、高周波電源(図示省略)より基板電極21に高周波電力を印加することで、対向電極と基板電極21との間には、グロー放電が生じ、該放電によりプロセスガスはプラズマ化される。このプラズマにより基板電極21に載置された基板30は、エッチング処理等所定処理される。この間、供給カセット70からは、上記した操作により基板30が取り出されベルト搬送装置110、80で搬送されて基板テーブル141に渡されオリフラが合わされた後に基板のせ具151に渡される。
真空処理室20での処理が終了した後に仕切り手段183によるバッファ室10と真空処理室20の仕切りは解除され、真空処理室20はバッファ室10と再び連通させられる。その後、基板電極21は、所定位置まで降下させられ、爪24をシリンダ25で上昇させることで、処理済みの基板30は、基板電極21から除去され爪24に渡される。その後、基板のせ具161を爪24に渡された基板30の裏面に対応する位置まで回転させた後に、爪24をシリンダ25で下降させることで、処理済みの基板30は基板のせ具161に渡される。
その後、基板のせ具151に渡された基板30は、基板テーブル141から基板電極21へ、また、基板のせ具161に渡された処理済みの基板30は基板電極21から基板テーブル141へそれぞれ搬送される。基板電極21へ搬送された基板30は、上記した操作により所定処理される。この間、基板テーブル141に搬送された処理済みの基板30は、基板テーブル141をシリンダ142で下降させることでベルト搬送装置80のベルト83に渡され、その後、ベルト83、122のモータ82、121による回転駆動で他の真空開閉手段51側へ搬送される。なお、ベルト83からベルト122への処理済みの基板30の受渡しは、ベルト112からベルト83への基板30の受渡しと逆操作により行われる。シリンダ53の駆動により他の真空開閉手段51が開放され、モータ104によりベルト103を回転駆動することで、他の真空開閉手段51側へ搬送されてきた処理済みの基板30は他の真空開閉手段51を介して真空予備室60に搬入され、その後、カセットテーブルを1ピッチ分上昇させることで回収カセット71に回収される。
また、供給カセット70からは上記した操作により基板30が取り出されベルト搬送装置110、80で搬送されて基板テーブル141に渡されオリフラが合わされた後に基板のせ具151に渡される。
以上のような操作を繰り返し実施することで、供給カセット70からは基板30が1枚毎取り出され、真空予備室60からバッファ室10を経て真空処理室20に搬送され、真空処理室20で1枚毎処理され、処理済みの基板30は、真空処理室20からバッファ室10を経て真空予備室60に搬送されて1枚毎回収カセット71に回収される。
図3は、図1、図2で示される真空処理装置を1モジュールとして真空開閉手段40、41を介して2モジュール連設した場合の例を示すものである。なお、図3での構成部品は、図2のそれと全て同一であり、したがって、構成、作用等の説明は省略する。図3で示される真空処理装置では、図4(a)〜図4(c)に示すような基板処理を行うことができる。
即ち、図4(a)に示すように基板30を連設された真空処理装置の二つの真空処理室20でシリーズ処理することも、図4(b)に示すように、基板30を連設された真空処理装置の二つの真空処理室20でパラレル処理することも、図4(c)に示すように、基板30を、連設された真空処理装置毎の真空処理室20でパラレル処理することもできる。
なおこのような基板処理モードで図4(a)、(b)に示される基板処理モードの場合、前段の真空処理装置の真空予備室60に供給カセット(図示省略)を少なくとも1個セットし、後段の真空処理装置の真空予備室60に回収カセット(図示省略)を少なくとも1個セットするようにする。また、図4(c)に示される基板処理モードの場合、各真空処理装置の真空予備室60に供給カセット(図示省略)、回収カセット(図示省略)を各1個セットするようにする。
また、図1、図2で示される真空処理装置を1モジュールとして真空開閉手段40、41を介して2モジュール連設した場合、各真空処理装置における基板30の搬送はバッファ室10を経ることで行われる。
更に、図1、図2で示される真空処理装置を1モジュールとして真空開閉手段40、41を介して3モジュール以上連設した場合は、図4に示すような基板処理モードに加えて図5(a)、(b)に示すような基板処理を行うことができる。即ち、図5(a)に示すように、基板30を連設された真空処理装置の前段の真空処理装置の真空処理室20と、この場合は、中段の真空処理装置の真空処理室20とで、まず、パラレル処理し、引続き後段の真空処理装置の真空処理室20でシリーズ処理することも、図5(b)に示すように、基板30を連設された真空処理装置の前段と中段の真空処理装置の真空処理室20でシリーズ処理すると共に、前段と後段の真空処理装置の真空処理室20でシリーズ処理することもできる。
なお、このような基板処理モードの場合、前段の真空処理装置の真空予備室60に供給カセット(図示省略)を2個セットし、後段の真空処理装置の真空予備室60に回収カセット(図示省略)を2個セットするようにする。
また、各真空処理装置の真空処理室20で基板30をシリーズ処理する場合は、前段の真空処理装置の真空予備室60に供給カセットを1個セットし、後段の真空処理装置の真空予備室に回収カセットを1個セットするようにする。
また、各真空処理装置の真空処理室で基板30をパラレル処理する場合は、前段の真空処理装置の真空予備室に供給カセットを少なくとも1個セットし後段の真空処理装置の真空予備室に回収カセットを少なくとも1個セットするようにする。
また、各真空処理装置を独立させそれぞれの真空処理室で基板をパラレル処理する場合は、各真空処理装置の真空予備室に供給カセットと回収カセットとを各1個セットするようにする。また、図1、図2で示される真空処理装置を1モジュールとして真空開閉手段40、41を介して3モジュール以上連設した場合でも、各真空処理装置における基板30の搬送は、バッファ室10を経ることで行われる。
本実施例のような真空処理装置では、次のような効果が得られる。
(1)プロセス変更やライン変更に対応して真空処理室数を自由に変えてシステム構成あるいは編成ができる。
(2)基板は真空排気されているバッファ室を経て次の真空処理室に搬送されるため、処理途中で次の真空処理室へ処理を引継ぐようなプロセス工程にも問題なく適用できる。
(3)第2の基板搬送手段と第3の基板搬送手段とを平行とし真空処理装置の前面横幅を小さくすることができ、多モジュール構成がし易くなっている。
(4)真空予備室を真空排気可能なカセット室としているので、真空処理装置の奥行寸法を小さくすることができ、多モジュールシステムでは、1モジュールに2個のカセットをセットすることも可能でスループット向上時のカセットセット時間間隔を長くすることができる。
(5)第3の基板搬送手段として動作平面の異なるアーム搬送装置を用いているので、真空処理室への基板の搬入、搬出を同時に行うことができるので、スループットを向上できる。
(6)多モジュールによるシリーズ処理あるいはパラレル処理が可能となるため、真空処理装置の小形化と合わせ床面積当りのスループットを向上させることができる。
(7)バッファ室に設けられる真空開閉手段の開口面積は、基板が1枚通過可能な面積であればよく、したがって、多モジュールの場合、真空処理装置間での残留プロセスガスの混入がほとんど生じないため、各真空処理装置でのプロセスガスに対する独立性を確保できる。
なお、真空処理装置の奥行寸法を小さくして、しかも他の装置との連続一貫処理を目指す場合は、図6に示すように、真空予備室60′を例えば、真空開閉手段40を介してバッファ室10に具設すると共に、矢印A方向に基板30を搬送する第1の基板搬送手段であるベルト搬送装置(図示省略)との間で真空開閉手段40を介して矢印E方向に基板30を受渡し可能に第2の基板搬送手段であるベルト搬送装置(図示省略)を真空予備室60′に設けるようにする。この場合、他の真空開閉手段は不用である。
以上、説明した実施例では、真空予備室を供給カセット、回収カセットが外部より搬入されてセットされるような真空予備室としているが、特に、このような真空予備室に限定する必要はない。例えば、供給カセット、回収カセットを真空予備室に固定してセットし、供給カセットに外部から所定枚数基板を装填すると共に、回収カセットに回収された基板を回収カセットから取り出して外部へ搬出するようにしても良い。
また、第1の基板搬送手段は、ベルト搬送装置の他に基板をバッファ室に設けられた真空開閉手段との間で搬送するようなものであれば良い。また、第2の基板搬送手段は、ベルト搬送装置の他に、例えば、アームが直進するアーム搬送装置、アームが回動するアーム搬送装置等を用いても良い。
【発明の効果】
本発明によれば、バッファ室間に設けられる真空開閉手段の開口面積は、基板が1枚通過可能な面積であれば良く、従って、各真空処理室間での残留プロセスガスの混入がほとんど生じないため、各真空処理室でのプロセスガスに対する独立性を確保出来るという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明による真空処理装置の一実施例を示す平面図。
【図2】
図1の真空処理装置の基板搬送手段の斜視構成図。
【図3】
図1の真空処理装置を2モジュール連設した真空処理装置の基板搬送手段の斜視構成図。
【図4】
2モジュール真空処理装置での基板処理モード図。
【図5】
3モジュール真空処理装置での他の基板処理モード図。
【図6】
本発明による真空処理装置の他の実施例を示す平面図。
【符号の説明】
10…バッファ室、20…真空処理室、30…基板、40、41…真空開閉手段、50、51…他の真空開閉手段、60、60′…真空予備室、80ないし120…ベルト搬送装置、140…基板受渡手段、150、160…アーム搬送装置
 
訂正の要旨 訂正の要旨
特許第2752965号発明の明細書を、訂正請求書に添付された全文訂正明細書のとおり訂正する。
すなわち、
1.特許請求の範囲の減縮を目的として
イ 特許明細書の特許請求の範囲の請求項1に記載の「各真空処理室と前記バッファ室間を仕切る開閉手段は、前記基板搬送手段により基板面が水平方向となるように保持された基板を1枚だけ通過出来る開口面積を有し、」とあるのを、「前記バッファ室は各真空処理室に一対一で対応して設けられ未処理及び処理済の基板を搬入出する搬送専用の複数の室であり、該バッファ室間に設けられた開閉手段は、基板面が水平方向となるように保持された基板を1枚だけ通過出来る開口面積を有し、該開閉手段の両側に独立して設けられた前記基板搬送手段の搬送装置が該開口部を通して前記基板を搬送するように構成され、」に訂正する。
2.明りょうでない記載の釈明として
ロ 特許明細書の記載の【0006】の5行〜7行に記載の「各真空処理室と前記バッファ室間を仕切る開閉手段は、前記基板搬送手段により基板面が水平方向となるように保持された基板を1枚だけ通過出来る開口面積を有し、」とあるのを、「前記バッファ室は各真空処理室に一対一で対応して設けられ未処理及び処理済の基板を搬入出する搬送専用の複数の室であり、該バッファ室間に設けられた開閉手段は、基板面が水平方向となるように保持された基板を1枚だけ通過出来る開□面積を有し、該開閉手段の両側に独立して設けられた前記基板搬送手段の搬送装置が該開口部を通して前記基板を搬送するように構成され、」と訂正する。
ハ 特許明細書の【0007】の1行に記載の「バッファ室と各真空処理室の間に設けられる真空開閉手段」とあるのを、「バッファ室間に設けられる真空開閉手段」と訂正する。
ニ 特許明細書の【0052】の1行に記載の「バッファ室と各真空処理室の間に設けられる真空開閉手段」とあるのを、「バッファ室間に設けられる真空開閉手段」と訂正する。
異議決定日 2000-09-19 
出願番号 特願平9-25170
審決分類 P 1 651・ 532- YA (H01L)
P 1 651・ 121- YA (H01L)
P 1 651・ 531- YA (H01L)
最終処分 維持  
前審関与審査官 中西 一友豊永 茂弘  
特許庁審判長 神崎 潔
特許庁審判官 清水 英雄
鈴木 久雄
登録日 1998-02-27 
登録番号 特許第2752965号(P2752965)
権利者 株式会社日立製作所
発明の名称 真空処理装置  
代理人 竹ノ内 勝  
代理人 竹ノ内 勝  
代理人 高田 幸彦  
代理人 高田 幸彦  

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