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審決分類 審判 全部申し立て 2項進歩性  E21D
管理番号 1031763
異議申立番号 異議1998-76022  
総通号数 17 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 1992-07-14 
種別 異議の決定 
異議申立日 1998-12-18 
確定日 2000-10-16 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第2766553号「シールド掘進機の掘進管理装置」の請求項1及び2に係る特許に対する特許異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 訂正を認める。 特許第2766553号の請求項1及び2に係る特許を維持する。 
理由 1.手続きの経緯
本件特許第2766553号に係る出願は、平成2年11月27日の出願であって、平成10年4月3日に特許権の設定がなされ、その後異議申立てがなされ、取消理由が通知され、その指定期間内である平成11年9月28日に訂正請求がなされたものである。

2. 訂正の要旨
訂正事項a
特許請求の範囲の請求項1中の
(1)「前記シ-ケンスコントロ-ラ、各種計測器、設定値ファイルおよび計測デ-タファイルからの入力情報に基づきカッ夕回転開始、シ-ルドジャッキ総推力が前回掘進時の総推力を基準とする掘進状態での必要推力に達したこと、およびシ-ルドジャッキが前回の掘進ストロ-クと今回組み立てたセグメントリングのセグメント幅から定まる所定ストロ-ク以上伸長したことの少なくとも3項目の条件が成立した時点で掘進開始を判断する」、
(2)「この掘進開始の判断結果」、
(3)「前記シ-ケンスコントロ-ラ、各種計測器および設定値ファイルからの入力情報に基づき、シ-ルドジャッキが次のセグメント組立に必要な所定ストロ-クまで伸長したこと、およびシ-ルドジャッキの押し動作が停止して引き動作に移ったことの少なくとも2項目の条件が成立した時点で1リングの掘進終了を判断する」、
(4)「この掘進終了の判断結果」
を特許請求の範囲の減縮を目的として、
(1)「前記計測器からのカッ夕の回転情報に基づいてカッタの回転開始を判断するカッ夕回転開始判断部と、前記計測器により検出された作動油圧と前記シ-ケンスコントロ-ラから得られたシ-ルドジャッキの使用本数とから総推力を算出し、この算出した総推力が前記計測デ-タファイルから読み込んだ前回推進時の総推力を基準とする掘進状態での必要推力に達したかを判断する推進力判断部と、前記計測デ-タファイルから読み込んだ前リングでの掘進ストロ-クのデ-タと前記設定値ファイルから読み込んだ今回組み立てたセグメントリングのセグメント幅とを差し引き、この差し引き値を基準として前記計測器により検出したジャッキストロ-ク量が所定値以上になったかを判断する第1のストロ-ク量判断部と、これら力ッ夕回転開始判断部、推進力判断部、第1のストロ-ク量判断部のすべてが条件を満たしたかを判断する掘進開始条件判断部と、この掘進開始条件判断部の判断結果に応じて掘進開始の信号を出力する掘進開始信号出力部とからなる」、
(2)「前記掘進開始信号出力部からの出力信号」、
(3)「前記設定値ファイルから読み込んだ掘進開始時に次に組み立てるセグメントリングのセグメント幅に余裕値を加算し、この加算値を基準と
して前記計測器により検出したジャッキストロ-ク量が次のセグメント組立に必要な所定ストロ-クまで伸長したかを判断する第2のストロ-ク量判断手段と、前記計測器からのジャッキの動作状況情報に基づいてシ-ルドジャッキの押し動作が停止して引き動作に移ったことを判断するジャッキ動作判断手段と、これら第2のストロ-ク量判断部、ジャッキ動作判断手段のすべてが条件を満たしたかを判断する掘進終了条件判断部と、この掘進終了条件判断部の判断結果に応じて掘進終了の信号を出力する掘進終了信号出力部とからなる」、
(4)「前記掘進終了信号出力部からの出力信号」
と訂正する。
また、特許請求の範囲の請求項2中の
「判断要素を、前記シ-ケンスコントロ-ラ、各種計測器および設定値ファイルからの入力情報に基づき、シ-ルドジャッキが次のセグメント組立に必要な所定ストロ-クまで伸長したこと、シ-ルドジャッキの押し動作が停止して引き動作に移ったこと、およびカッ夕回転停止の3項目の条件が成立した時点で1リングの掘進終了を判断するものとした」
を特許請求の範囲の減縮を目的として、
「条件判断部は、前記設定値ファイルから読み込んだ掘進開始時に次に組み立てるセグメントリングのセグメント幅に余裕値を加算し、この加算値を基準として前記計測器により検出したジャッキストロ-ク量が次のセグメント組立に必要な所定ストロ-クまで伸長したかを判断する第2のストロ-ク量判断手段と、前記計測器からのジャッキの動作状況情報に基づいてシ-ルドジャッキの押し動作が停止して引き動作に移ったことを判断するジャッキ動作判断手段と、前記計測器からのカッ夕の回転情報に基づいてカッ夕の回転開始を判断するカッ夕回転開始判断部のすべてが条件を満すかを判断する判断部を有し、この判断結果を前記掘進終了信号出力部に出力する」と訂正する。
訂正事項b
(1)明細書第6頁第18行ないし第7頁第7行目「前記シ-ケンスコントロ-ラ、各種計測器、設定値ファイルおよび計測デ-タファイルからの入力情報に基づきカッ夕回転開始、シ-ルドジャッキ総推力が前回掘進時の総推力を基準とする掘進状態での必要推力に達したこと、およびシ-ルドジャッキが前回の掘進ストロ-クと今回組み立てたセグメントリングのセグメント幅から定まる所定ストロ-ク以上伸長したことの少なくとも3項目の条件が成立した時点で掘進開始を判断する」、
(2)明細書第7頁第8行目「この掘進開始の判断結果」、
(3)明細書第7頁第10行ないし第16行目「前記シ-ケンスコントロ-ラ、各種計測器および設定値ファイルからの入力情報に基づき、シ-ルドジャッキが次のセグメント組立に必要な所定ストロ-クまで伸長したこと、およびシ-ルドジャッキの押し動作が停止して引き動作に移ったことの少なくとも2項目の条件が成立した時点で1リングの掘進終了を判断する」、
(4)明細書第7頁第17行目「この掘進終了の判断結果」
を、不明瞭な記載の釈明を目的として、
(1)「前記計測器からの力ッ夕の回転情報に基づいてカッタの回転開始を判断するカッ夕回転開始判断部と、前記計測器により検出された作動油圧と前記シ-ケンスコントロ-ラから得られたシ-ルドジャッキの使用本数とから総推力を算出し、この算出した総推力が前記計測デ-タファイルから読み込んだ前回推進時の総推力を基準とする掘進状態での必要推力に達したかを判断する推進力判断部と、前記計測デ-タファイルから読み込んだ前リングでの掘進ストロ-クのデ-タと前記設定値ファイルから読み込んだ今回組み立てたセグメントリングのセグメント幅とを差し引き、この差し引き値を基準として前記計測器により検出したジャッキストロ-ク量が所定値以上になったかを判断する第1のストロ-ク量判断部と、これらカッ夕回転開始判断部、推進力判断部、第1のストロ-ク量判断部のすべてが条件を満たしたかを判断する掘進開始条件判断部と、この掘進開始条件判断部の判断結果に応じて掘進開始の信号を出力する掘進開始信号出力部とからなる」、
(2)「前記掘進開始信号出力部からの出力信号」、
(3)「前記設定値ファイルから読み込んだ掘進開始時に次に組み立てるセグメントリングのセグメント幅に余裕値を加算し、この加算値を基準として前記計測器により検出したジャッキストロ-ク量が次のセグメント組立に必要な所定ストロ-クまで伸長したかを判断する第2のストロ-ク量判断手段と、前記計測器からのジャッキの動作状況情報に基づいてシ-ルドジャッキの押し動作が停止して引き動作に移ったことを判断するジャッキ動作判断手段と、これら第2のストロ-ク量判断部、ジャッキ動作判断手段のすべてが条件を満たしたかを判断する掘進終了条件判断部と、この掘進終了条件判断部の判断結果に応じて掘進終了の信号を出力する掘進終了信号出力部とからなる」、
(4)「前記掘進終了信号出力部からの出力信号
」と訂正する。
3.訂正の適否
A.訂正の目的の適否、新規事項の有無、拡張・変更の存否
訂正事項aに係る訂正は、特許請求の範囲の減縮に該当し、願書に添付された明細書の記載の範囲内のものであり、実質的に特許請求の範囲を拡張又は変更するものではない。
訂正事項bに係る訂正は、明瞭でない記載の釈明に該当し、願書に添付された明細書の記載の範囲内のものであり、実質的に特許請求の範囲を拡張又は変更するものではない。
B.独立特許要件について
a.訂正明細書の請求項1及び2に係る発明
訂正明細書の請求項1及び2に係る発明は、訂正明細書の特許請求の範囲の請求項1及び2に記載されたとおりのものである。
b.引用文献
当審が先に通知した取消理由で引用した「シ-ルド工法の自動化・ロボット化とその導入/施工事例」(以下、「引用例」という。)の「新しい体積シ-ルド工法とその課題」とした論文には、コンピュ-タを用いたシ-ルド掘進機のデ-タ収集及び掘進管理システムが記載されており、第73頁の図4-2にはコンピュ-タ処理フロ-の概要が記載され、第74頁の表4-2には、力ッ夕回転数やジャッキ圧やジャッキストローク等の収集デ-タから推進力等の演算デ-タを得ることが記載されている。
また、第75頁には、「デ-タベ-スとして各信号の管理デ-タ、基本デ-タ、知識ベ-スとして切羽状況判断知識、運転方法知識が入力してある。これらのデ-タベ-スと知識ベ-スを基に5cm掘進が進む毎に掘進状況を判断し、その結果を0.0〜1.0の確信度で表す。」と記載されている。
また、第77頁には、「当システムは、デ-タ収集システム、掘進管理システムの各々のデ-タを保存しており、随時これらのデ-タを参照することができる。データはリング毎の集計値、1リング中の5cm毎の集計値のもの等がある。」と記載され、またこれに続いて「当システムは、ジャイロコンパス、レベルからのデータを予め入力してある路線デ-タと比較してシ-ルドマシンの位置姿勢を求め、モニタ-すると共に必要に応じて進路修正のジャッキパタ-ンを出力する。」と記載され、更に「学習機能」の項に「1リング
掘進する毎に管理値を再設定する」との記載がある。
そして、同じく引用例の標題を「セグメント自動組立システムとシ-ルド工事の統合管理(HI-SDACS)」とした論文には、第85頁の図-4制御システム構成図に、マイコンにてデ-タ演算や計測デ-タ処理等を行い、プログラマプルシ-ケンサにて掘進制御やストロ-ク制御等を行うことが開示されているとともに、図-5自動組立フロ-図には、既設セグメント接合面計測や内面計測等を行ってこれらのデ-タを取り込むことが開示されている。更に、第87頁には、「レ-ザ式変位計により既設接合面と内面までの距離を計測する旨の記載がある。
また、第93頁には、このHI-SDACSシステムの概念図が記載され、第94頁には、パーソナルコンピュ-タ、PC(プログラマプルコントロ-ラ)、デジタル調節計の機能が記載されている。
また、第96頁の表-3自動化システムの機能には、レ-ザ-自動測量システム、測量管理システム、ジャイ口自動測量システム、方向制御システムの機能が記載されている。
また、第97頁の図-12自動運転フロ-図には、力ツ夕旋回し、ジャッキ稼働してから運転状態の監視及び速度・負荷制御(各種計測デ-タの収集、制御演算)を行い、またジャッキ停止や力ッ夕停止の後に掘進終了とすることが記載されている。
c.対比
訂正明細書の請求項1に係る発明と引用例記載の発明とを対比すると、引用例には、請求項1に係る発明の構成の一部の「前記計測器により検出された作動油圧と前記シ-ケンスコントロ-ラから得られたシ-ルドジャッキの使用本数とから総推力を算出し、この算出した総推力が前記計測デ-タファイルから読み込んだ前回推進時の総推力を基準とする掘進状態での必要推力に達したかを判断する推進力判断部」(以下、「構成A」という。)の記載がなく、またこれを示唆する記載もない。そして請求項1に係る発明は、前記構成Aにより、「セグメント組立時のシ-ルドの沈下が回復した状態を掘進開始判断で確認できるため、方向制御の制御目標値および計測デ-タの入力開始を適正なタイミングで行い、制御開始直後にオ-バ-シュ-トを生じることのない安定した制御できる。」という明細書記載の効果を奏するものであるから、訂正明細書の請求項1に係る発明は、上記引用例記載の発明に基づいて当業者が容易に発明することができたものとすることはできない。
また、訂正明細書の請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明をさらに限定したものであるから、請求項1についての判断と同様の理由により、上記引用例記載の発明に基づいて当業者が容易に発明することができたものとすることはできない。
したがって、訂正明細書の請求項1及び2に係る発明は、特許出願の際、独立して特許を受けることができるものである。

C.訂正の適否のまとめ
以上のとおりであるから、上記訂正請求は、特許法等の一部を改正する法律(平成6年法律第116号)附則第6条第1項の規定によりなお従前の例によるとされる、特許法第120条の4第2項及び第3項で準用する特許法第126条第2乃至4項の規定に該当するので、当該訂正を認める。
4.異議申立について
(1)特許異議申立の理由の概要
特許異議申立人藤原洋一は、証拠方法として甲第1乃至9号証を提出し、本件特許の請求項1及び2に係る発明の特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してなされたものであり、取り消されるべきものであると主張している。
(2)提出された証拠方法
甲第1号証:特公昭61-56755号公報
甲第2号証:特開平2-261192号公報
甲第4号証:(第1回建設ロボットシンポジウム 論文集「LANを利用 したシ-ルド施工の統合管理」)
甲第5号証の(1):(営団地下鉄7号線飛鳥山 B線工区土木工事)、 甲第5号証の(2)(H I-SDACS概要仕様書)
甲第6号証:(“最近の土木系シ-ルド”(掘進 用添加剤併用方式)- 技術的動向と課題)
甲第7号証:(最近のシ-ルド工事における“小型コンピュ-タ”の現場 活用事例
甲第8号証:(トンネル工事の制御管理システムと自動化・無人化技術)
甲第9号証:(トンネル標準示方書(シ-ルド編)・同解説)

(3)異議申立についての判断
甲第1乃至9号証には、訂正明細書の請求項1及び2に係る発明の構成Aが記載されておらず、前記構成Aを示唆する記載もなく、訂正明細書の請求項1及び2に係る発明は、明細書記載の作用・効果を奏するものであるから、甲第1乃至9号証に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものとすることはできない。
(4)むすび
以上のとおりであるから、異議申立人の主張する理由及び提出した証拠方法によっては、本件特許の請求項1及び2に係る発明の特許を取り消すことはできない。
また、他に、本件特許の請求項1及び2に係る発明の特許を取り消すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり決定する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
シールド掘進機の掘進管理装置
(57)【特許請求の範囲】
1.シールド掘進機の掘進データの収集およびシールド方向制御等の掘進制御をセグメントの1リング単位で行なう掘進管理装置において、操作盤からのオペレータ操作信号および後記制御演算要素からの制御信号によりカッタ駆動モータ、シールドジャッキ等の掘進用アクチュエータを直接制御するシーケンスコントローラと、ジャッキストローク、ジャッキ作動油圧、シールド姿勢等のデータを計測する各種計測器と、リング番号および1リングごとのセグメント幅、制御目標値等の設定値を格納する設定値ファイルと、掘進中に得られた計測データを掘進データとして保持するデータバッファと、前回掘進時までの計測データを格納する計測データファイルと、前記設定値ファイル内の制御目標値とこれに対応する各種計測器の計測データとを実時間で比較演算して方向制御等に必要な制御信号を出力する制御演算要素と、前記計測器からのカッタの回転情報に基づいてカッタの回転開始を判断するカッタ回転開始判断部と、前記計測器により検出された作動油圧と前記シーケンスコントローラから得られたシールドジャッキの使用本数とから総推力を算出し、この算出した総推力が前記計測データファイルから読み込んだ前回推進時の総推力を基準とする掘進状態での必要推力に達したかを判断する推進力判断部と、前記計測データファイルから読み込んだ前リングでの掘進ストロークのデータと前記設定値ファイルから読み込んだ今回組み立てたセグメントリングのセグメント幅とを差し引き、この差し引き値を基準として前記計測器により検出したジャッキストローク量が所定値以上になったかを判断する第1のストローク量判断部と、これらカッタ回転開始判断部、推進力判断部、第1のストローク量判断部のすべてが条件を満たしたかを判断する掘進開始条件判断部と、この掘進開始条件判断部の判断結果に応じて掘進開始の信号を出力する掘進開始信号出力部とからなる掘進開始判断要素と、前記掘進開始信号出力部からの出力信号により掘進データの収集、および制御演算の実行を指令する第1の指令手段と、前記設定値ファイルから読み込んだ掘進開始時に次に組み立てるセグメントリングのセグメント幅に余裕値を加算し、この加算値を基準として前記計測器により検出したジャッキストローク量が次のセグメント組立に必要な所定ストロークまで伸長したかを判断する第2のストローク量判断手段と、前記計測器からのジャッキの動作状況情報に基づいてシールドジャッキの押し動作が停止して引き動作に移ったことを判断するジャッキ動作判断手段と、これら第2のストローク量判断部、ジャッキ動作判断手段のすべてが条件を満たしたかを判断する掘進終了条件判断部と、この掘進終了条件判断部の判断結果に応じて掘進終了の信号を出力する掘進終了信号出力部とからなる掘進終了判断要素と、前記掘進終了信号出力部からの出力信号により掘進データの収集、および制御演算の停止、前記データバッファから計測データファイルヘのデータ転送、および前記設定値ファイル内の現在のリング番号の更新を指令する第2の指令手段とを備えることを特徴とするシールド掘進機の推進管理装置。
2.請求項1記載のシールド掘進機の掘進管理装置において、前記掘進終了条件判断部は、前記設定値ファイルから読み込んだ掘進開始時に次に組み立てるセグメントリングのセグメント幅に余裕値を加算し、この加算値を基準として前記計測器により検出したジャッキストローク量が次のセグメント組立に必要な所定ストロークまで伸長したかを判断する第2のストローク量判断手段と、前記計測器からのジャッキの動作状況情報に基づいてシールドジャッキの押し動作が停止して引き動作に移ったことを判断するジャッキ動作判断手段と、前記計測器からのカッタの回転情報に基づいてカッタの回転開始を判断するカッタ回転開始判断部のすべてが条件を満すかを判断する判断部を有し、この判断結果を前記掘進終了信号出力部に出力することを特徴とするシールド掘進機の掘進管理装置。
【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕
本発明は、シールド掘進機の掘進データの収集、およびシールド方向制御等の掘進制御をセグメントの1リング単位で行う掘進管理装置に関する。
〔従来の技術〕
シールド掘進機の掘進管理は、通常、セグメントの1リング単位で行われる。したがって、掘進データの収集とシールド方向制御等の掘進制御をコンピュータを用いて行う場合、1リングごとの掘進開始、終了にタイミングを合わせてデータ収集、制御を実行させたり停止させたりすることが重要である。
従来のコンピュータによる掘進管理では、オペレータがシールド掘進機各部の状態から1リングごとの掘進開始、終了を判断してコンピュータに判断結果を入力し、その入力に対してプログラム上で必要な処理を行っていた。通常、プログラム上では、掘進開始の入力によりデータ収集、制御を実行し、1リングの掘削終了の入力によりデータ収集、制御を停止すると共に、コンピュータ内のデータバッファに蓄えられていた1リング分の計測データを外部の計測データファイルに移し、統計処理等の処理を行うようにしている。
また、方向制御の制御目標値等は1日の路線計画で設定された値をリング番号とともに設定値ファイルに入れておき、1リングの掘進終了後にオペレータのキー操作により設定値ファイル内の現在のリング番号を更新するとか、あるいは設定値ファイルを置かず、1リングごとに制御目標値等をキーボードから入力する方法がとられていた。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記従来技術では、コンピュータ処理による掘進管理の完全自動化ができず、オペレータに負担がかかるだけでなく、誤入力や入力忘れのため、正確な掘進データが得られなかったり、適正な掘進制御ができなかったりする恐れがある。
本発明の目的は、1リングごとの掘進開始、終了判断とそれに伴う処理を自動化し、掘進データの収集および掘進制御に基本的にマニュアル操作を不要とするとともに、正確なデータ収集と適正な制御ができるようにすることにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために本発明の掘進管理装置は、第1図に示すように、操作盤からのオペレータ操作信号および後記制御演算要素からの制御信号によりカッタ駆動モータ、シールドジャッキ等の掘進用アクチュエータを直接制御するシーケンスコントローラと、ジャッキストローク、ジャッキ作動油圧、シールド姿勢等のデータを計測する各種計測器と、リング番号および1リングごとのセグメント幅、制御目標値等の設定値を格納する設定値ファイルと、掘進中に得られた計測データを掘進データとして保持するデータバッファと、前回掘進時までの計測データを格納する計測データファイルと、前記設定値ファイル内の制御目標値とこれに対応する各種計測器の計測データとを実時間で比較演算して方向制御等に必要な制御信号を出力する制御演算要素と、前記計測器からのカッタの回転情報に基づいてカッタの回転開始を判断するカッタ回転開始判断部と、前記計測器により検出された作動油圧と前記シーケンスコントローラから得られたシールドジャッキの使用本数とから総推力を算出し、この算出した総推力が前記計測データファイルから読み込んだ前回推進時の総推力を基準とする掘進状態での必要推力に達したかを判断する推進力判断部と、前記計測データファイルから読み込んだ前リングでの掘進ストロークのデータと前記設定値ファイルから読み込んだ今回組み立てたセグメントリングのセグメント幅とを差し引き、この差し引き値を基準として前記計測器により検出したジャッキストローク量が所定値以上になったかを判断する第1のストローク量判断部と、これらカッタ回転開始判断部、推進力判断部、第1のストローク量判断部のすべてが条件を満たしたかを判断する掘進開始条件判断部と、この掘進開始条件判断部の判断結果に応じて掘進開始の信号を出力する掘進開始信号出力部とからなる掘進開始判断要素と、前記掘進開始信号出力部からの出力信号により掘進データの収集、および制御演算の実行を指令する第1の指令手段と、前記設定値ファイルから読み込んだ掘進開始時に次に組み立てるセグメントリングのセグメント幅に余裕値を加算し、この加算値を基準として前記計測器により検出したジャッキストローク量が次のセグメント組立に必要な所定ストロークまで伸長したかを判断する第2のストローク量判断手段と、前記計測器からのジャッキの動作状況情報に基づいてシールドジャッキの押し動作が停止して引き動作に移ったことを判断するジャッキ動作判断手段と、これら第2のストローク量判断部、ジャッキ動作判断手段のすべてが条件を満たしたかを判断する掘進終了条件判断部と、この掘進終了条件判断部の判断結果に応じて掘進終了の信号を出力する掘進終了信号出力部とからなる掘進終了判断要素と、前記掘進終了信号出力部からの出力信号により掘進データの収集、および制御演算の停止、前記データバッファから計測データファイルヘのデータ転送、および前記設定値ファイル内の現在のリング番号の更新を指令する第2の指令手段とを備えることを特徴とする。
〔作用〕
上記の構成において、掘進開始判断要素は、シーケンスコントローラ、各種計測器、設定値ファイルおよび計測データファイルからの入力情報を基に掘進開始の判断をし、掘進終了判断要素は、シーケンスコントローラ、各種計測器および設定値ファイルからの入力情報を基に1リングの掘進終了の判断をする。それぞれの判断結果に基づく第1、第2の指令手段からの指令により、制御演算要素は掘進開始とともに制御演算を実行し、掘進終了とともに制御演算を停止する。また、データバッファは掘進開始とともに各種計測器の計測データを取り込み、掘進終了とともにデータ取込みを停止し、蓄えられたデータは計測データファイルに転送される。さらに、推進終了とともに設定値ファイル内の現在のリング番号の更新が自動的に行われる。したがって、1日1回の設定値入力操作以外は掘進データの収集および掘進制御にマニュアル操作を必要としない。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を図面により説明する。
第2図〜第4図に示すシールド掘進機1は土圧式シールドで、シールド本体2、回転カッタ3、カッタ支持ベアリング4、カッタ駆動モータ5、シールドジャッキ6、排土用スクリュウコンベア7、エレクタ8を主体として構成されている。9はトンネル外壁を形成するセグメントである。シールド機内には、ジャッキストローク計10、土圧計11、姿勢計測装置(傾斜計、ジャイロコンパス等)12を含む各種計測器が装備されている。
第2図は1リング分のセグメント組立が終ってこれから掘進に入ろうとする状態を示す図で、シールドジャッキ6とセグメント9との間にクリアランス(余裕代)αが存在し、これが掘進開始前の空押しストロークとなる。このときカッタ3は停止している。
第3図は掘進状態を示す図で、カッタ3は回転しており、シールドジャッキ6もセグメント9を反力受けとして突っ張った状態にある。
第4図は1リングの掘進終了直前の状態を示す図で、シールドジャッキ6は次に組み立てるセグメントリングのセグメント幅に余裕代(α=50〜100mm)を加えたストロークまで伸長している。この状態からジャッキ押し動作を停止し、セグメント組立スペースが必要な箇所のジャッキを引き動作させる。
第5図はシールドジャッキの油圧回路図で、6l〜6nはシールドジャッキ、13l〜13nは使用ジャッキ選択用電磁弁、14はジャッキ押引動作選択用電磁弁であり、ジャッキ総推力は、油圧センサ15で計測した油圧源の作動油をジャッキ1本当りの推力に換算し、さらに選択した使用ジャッキ本数を掛けることで算出される。
第6図は本発明による掘進管理装置の一実施例のシステム構成図である。シーケンスコントローラ21は、操作盤22からのオペレータ操作信号▲A▼、およびコンピュータ23からの制御信号▲B▼を受けてアクチュエータ制御信号▲C▼を出力し、カッタ駆動モータ、シールドジャッキ、コンベア駆動モータを含む掘進用アクチュエータ20を直接制御する。第5図に示すシールドジャッキ油圧回路の使用ジャッキ選択用電磁弁13l〜13n、ジャッキ押引動作選択用電磁弁14等は、このアクチュエータ制御信号▲C▼によって操作される。コンピュータ23には、シーケンスコントローラ21からカッタ回転の有無、使用ジャッキ本数、ジャッキ押引状態等を表わす情報としてアクチュエータ動作信号▲D▼が送られる。また、各種計測器24からのジャッキストローク、ジャッキ作動油圧、切羽土圧、シールド姿勢(ピッチング、ヨーイング等)を含む計測データ▲E▼も信号伝送器25で増幅、変換されてコンピュータ23へ送られる。コンピュータ23には設定ファイル26、計測データファイル27、キーボード28、モニタ29が接続されている。設定値ファイル26は1日の路線計画で設定されたリング番号、各リングのセグメント幅、テーパ量、方向制御の制御目標値等を格納し、計測データファイル27は前回掘進時までの計測データを格納する。これらのファイルは書き込み、読み出し可能な外部記憶装置で構成されている。キーボード28は設定値入力等に使用され、モニタ29は掘進状態の監視、統計処理されたデータの表示などに使用される。
コンピュータ23は、シーケンスコントローラ21、各種計測器24、設定値ファイル26、計測データファイル27からの入力情報を基に、方向制御等の制御演算、1リングごとの掘進開始、終了判断処理、データ統計処理の各機能をそれぞれのプログラムに従って実行する
このうち、掘進開始、終了判断処理の内容を以下に詳述する。
シールド掘進機における1リングの掘進開始の手順は次のとおりである。(第2図、第3図参照)。
(1)カッタ3の回転を開始する。
(2)シールドジャッキ6を今回組み立てたセグメント9の位置まで空押し終了した状態から、選択した使用ジャッキをさらに伸ばし推進を開始する。
(3)総推力の上昇、切羽土圧の上昇、カッタトルクの上昇を確認する。
(4)土圧式シールドでは、スクリュウコンベア7による排土を開始し、同時に速度調整をする(泥水式シールドでは、流体輸送開始のタイミングは掘削開始と直接関係しない)。
本発明の掘進管理装置では、第7図に示すフローチャートのステップ101〜104で掘進開始の判断を自動的に行う。
まず、カッタ回転開始については、例えばシーケンスコントローラ21からカッタ回転の有無を示す1ビットのフラグを作動状態信号Dとして出力させ、コンピュータ23上でフラグの内容からカッタ回転開始を判断する。動作状態信号に代えて、カッタ回転速度の計測データの変化から回転開始を判断してもよい(ステップ101)。
次に、前リングでの掘進ストロークのデータと今回組み立てたセグメントリングのセグメント幅とをそれぞれ計測データファイル27、設定ファイル26から読み込み、これら両データの引き算により掘進開始までのシールドジャッキ6の空押しストロークを求め、算出した空押しストロークを基準にしてジャッキストロークが所定値以上になったことを判断する。軟弱地盤では、セグメント組立時にシールドが自重により沈下して前下がり姿勢になるので、空押し終了後、掘進開始前にカッタを回転させながらシールドジャッキを押し動作させてシールドの前下がり姿勢を修正する。この場合、前下がり姿勢の修正のためにあらかじめ見込んだストロークを空押しストロークに加算したものを所定値として、計測されたジャッキストロークと比較判断する(ステップ102)。
総推力上昇については、計測されたジャッキ作動油圧とシーケンスコントローラ21で検知された使用ジャッキ本数とから総推力を算出し、計測データファイル27から読み込んだ前リングの総推力を基準にして掘進状態での必要推力に達したことを判断する(ステップ103)。前リングの総推力を基準にしたのは、前リングとの間で必要推力が急激に変化することはないからである。
1リングの掘進開始判断は、以上3項目の条件が全て成立した時点で下すようにプログラムされている(ステップ104)。掘進開始と判断された場合は、その時点より掘進データの収集、および制御演算の実行がプログラム上で指令される(ステップ105)。すなわち、各種計測器24の計測データはそのまま、もしくは総推力等に換算された上でコンピュータ23内のデータバッファ(図示せず)に掘進データとして取り込まれ、同時にコンピュータ23の制御演算プログラム(図示せず)がスタートし、設定値ファイル26から読み込んだ現在のリングでの制御目標値と計測されたシールド姿勢(ピッチング量およびヨーイング量)とを比較演算して、上下左右の方向制御に必要な制御信号Bをシーケンスコントローラ21へ出力する。これにより掘進中の方向制御が実時間で行われる。前述のように、セグメント組立時に生じたシールドの沈下(前下り姿勢)を掘進開始前に修正しておくことで、制御開始直後のオーバーシュートによるシールドの蛇行を防止することができる。
シールド掘進機における1リングの掘進終了の手順は次のとおりである。(第4図参照)。
(1)シールドジャッキストロークが次のセグメント組立に必要なストロークに達したことを確認する。
(2)土圧式シールドでは排土を停止する(泥水式シールドでは、流体輸送停止のタイミングは掘進終了と直接関連しない)。
(3)シールドジャッキ6の押し動作を停止する。
(4)カッタ3の回転を停止する。
(5)次のセグメント組立のためのジャッキ引き動作に移る。
本発明の掘進管理装置では、第7図に示すフローチャートのステップ106〜108で掘進終了の判断を自動的に行う。
すなわち、掘進開始時に次に組み立てるセグメントリングのセグメント幅を設定値ファイル26から読み込み、そのセグメント幅に余裕値を加算して次のセグメント組立に必要な掘進ストローク(第4図に示す1+αの値)を求め、この値を基準にしてジャッキストロークが掘進終了値に達したことを判断する(ステップ106)。さらに、ジャッキ押し動作を停止し、引き動作に移ったことをジャッキ作動速度の変化、もしくはシーケンスコントローラ21からの動作状態信号により判断する(ステップ107)。
以上の2項目の条件が成立した時点で1リングの掘進終了の判断を下すようにプログラムされている(ステップ108)。図示はしないが、さらにカッタ回転停止の条件を判断項目に入れることで、掘進終了の確信度をより高めることができる。ジャッキ引き動作の確認は、ジャッキストロークが掘進終了値に近付いた時点での一時的な掘進停止を掘進終了と誤認することを防ぐために行うもので、全ジャッキについて行う必要はなく、セグメント組立の始点となるシールド最下部付近のジャッキ引き動作を確認するだけで十分である。
掘進終了と判断された場合は、その時点でプログラム上の指令により、掘進データの収集および制御演算を停止するとともに、1リング分の計測データをデータバッファから計測データファイル27に転送し、さらに設定値ファイル26内の現在のリング番号を更新する処理が自動的に行われる(ステップ109)。
第7図において、ステップ101〜104は前記掘進開始判断要素に、ステップ105は前記第1の指令手段に、ステップ106〜108は前記掘進終了判断要素に、ステップ109は前記第2の指令手段にそれぞれ対応している。
上記実施例では、掘進制御の一例としてシールド方向制御について述べたが、このほか制御演算要素を含まない稼働データ計測システム等1リング毎の掘進管理システムにも用いる事ができる。
〔発明の効果〕
本発明によれば、下記の効果が得られる。
(i)1リングごとの掘進開始、終了判断とこれに伴う処理を自動的に行えるため、オペレータの負担が軽減される。
(ii)オペレータの入力ミス(忘れ)により、掘進データとしてジャッキ空押し状態でのデータや掘進終了後のデータが誤って計測データファイルに転送されることがないため、掘進データの統計処理などを正確に行うことが出来る。
(iii)入力ミス(忘れ)による制御の乱れを防止できるとともに、セグメント組立時のシールドの沈下が回復した状態を掘進開始判断で確認できるため、方向制御の制御目標値および計測データの入力開始を適切なタイミングで行い、制御開始直後にオーバーシュートを生じることのない安定した制御ができる。
(iv)1リングの掘進終了判断により、設定値ファイル内の現在のリング番号が自動的に更新されるので、あらかじめ入力した各リングの設定値をファイルから誤りなく読み出すことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の概念図、第2図〜第4図はそれぞれシールド掘進機のセグメント組立終了時の状態、掘進状態および掘進終了直前の状態を示す断面図、第5図はシールドジャッキ油圧回路図、第6図は本発明による掘進管理装置の一実施例のシステム構成図、第7図は第6図のコンピュータで実行される掘進開始、終了判断処理のフローチャートである。
1…シールド掘進機、2…シールド本体、3…回転カッタ、5…カッタ駆動モータ、6…シールドジャッキ、9…セグメント、10…ジャッキストローク計、12…姿勢計測装置、15…油圧センサ、20…アクチュエータ、21…シーケンスコントローラ、22…操作盤、23…コンピュータ、24…各種計測器、26…設定値ファイル、27…計測データファイル、101〜104…掘進開始判断要素に対応するステップ、105…第1の指令手段に対応するステップ、106〜108…掘進終了判断要素に対応するステップ、109…第2の指令手段に対応するステップ。
 
訂正の要旨 本件特許第2766553号の訂正事項は、以下のとおりである。
A.特許請求の範囲の減縮を目的として、
1.明細書の特許請求の範囲の請求項1の、
(1)「前記シーケンスコントローラ、各種計測器、設定値ファイルおよび計測データファイルからの入力情報に基づきカッタ回転開始、シールドジャッキ総推力が前回掘進時の総推力を基準とする掘進状態での必要推力に達したこと、およびシールドジャッキが前回の掘進ストロークと今回組み立てたセグメントリングのセグメント幅から定まる所定ストローク以上伸長したことの少なくとも3項目の条件が成立した時点で掘進開始を判断する」、
(2)「この掘進開始の判断結果」、
(3)「前記シーケンスコントローラ、各種計測器および設定値ファイルからの入力情報に基づき、シールドジャッキが次のセグメント組立に必要な所定ストロークまで伸長したこと、およびシールドジャッキの押し動作が停止して引き動作に移ったことの少なくとも2項目の条件が成立した時点で1リングの掘進終了を判断する」、
(4)「この掘進終了の判断結果」を、
(1)「前記計測器からのカッタの回転情報に基づいてカッタの回転開始を判断するカッタ回転開始判断部と、前記計測器により検出された作動油圧と前記シーケンスコントローラから得られたシールドジャッキの使用本数とから総推力を算出し、この算出した総推力が前記計測データファイルから読み込んだ前回推進時の総推力を基準とする掘進状態での必要推力に達したかを判断する推進力判断部と、前記計測データファイルから読み込んだ前リングでの掘進ストロークのデータと前記設定値ファイルから読み込んだ今回組み立てたセグメントリングのセグメント幅とを差し引き、この差し引き値を基準として前記計測器により検出したジャッキストローク量が所定値以上になったかを判断する第1のストローク量判断部と、これらカッタ回転開始判断部、推進力判断部、第1のストローク量判断部のすべてが条件を満たしたかを判断する掘進開始条件判断部と、この掘進開始条件判断部の判断結果に応じて掘進開始の信号を出力する掘進開始信号出力部とからなる」、
(2)「前記掘進開始信号出力部からの出力信号」、
(3)「前記設定値ファイルから読み込んだ掘進開始時に次に組み立てるセグメントリングのセグメント幅に余裕値を加算し、この加算値を基準として前記計測器により検出したジャッキストローク量が次のセグメント組立に必要な所定ストロークまで伸長したかを判断する第2のストローク量判断手段と、前記計測器からのジャッキの動作状況情報に基づいてシールドジャッキの押し動作が停止して引き動作に移ったことを判断するジャッキ動作判断手段と、これら第2のストローク量判断部、ジャッキ動作判断手段のすべてが条件を満たしたかを判断する掘進終了条件判断部と、この掘進終了条件判断部の判断結果に応じて掘進終了の信号を出力する掘進終了信号出力部とからなる」、
(4)「前記掘進終了信号出力部からの出力信号」
と訂正する。
2.明細書の特許請求の範囲の請求項2の、
「判断要素を、前記シーケンスコントローラ、各種計測器および設定値ファイルからの入力情報に基づき、シールドジャッキが次のセグメント組立に必要な所定ストロークまで伸長したこと、シールドジャッキの押し動作が停止して引き動作に移ったこと、およびカッタ回転停止の3項目の条件が成立した時点で1リングの掘進終了を判断するものとした」を、
「条件判断部は、前記設定値ファイルから読み込んだ掘進開始時に次に組み立てるセグメントリングのセグメント幅に余裕値を加算し、この加算値を基準として前記計測器により検出したジャッキストローク量が次のセグメント組立に必要な所定ストロークまで伸長したかを判断する第2のストローク量判断手段と、前記計測器からのジャッキの動作状況情報に基づいてシールドジャッキの押し動作が停止して引き動作に移ったことを判断するジャッキ動作判断手段と、前記計測器からのカッタの回転情報に基づいてカッタの回転開始を判断するカッタ回転開始判断部のすべてが条件を満すかを判断する判断部を有し、この判断結果を前記掘進終了信号出力部に出力する」
と訂正する。
B.明瞭でない記載の釈明を目的として、
(1)明細書第6頁第18行ないし第7頁第7行目「前記シーケンスコントローラ、各種計測器、設定値ファイルおよび計測データファイルからの入力情報に基づきカッタ回転開始、シールドジャッキ総推力が前回掘進時の総推力を基準とする掘進状態での必要推力に達したこと、およびシールドジャッキが前回の掘進ストロークと今回組み立てたセグメントリングのセグメント幅から定まる所定ストローク以上伸長したことの少なくとも3項目の条件が成立した時点で掘進開始を判断する」、
(2)明細書第7頁第8行目「この掘進開始の判断結果」、
(3)明細書第7頁第10行ないし第16行目「前記シーケンスコントローラ、各種計測器および設定値ファイルからの入力情報に基づき、シールドジャッキが次のセグメント組立に必要な所定ストロークまで伸長したこと、およびシールドジャッキの押し動作が停止して引き動作に移ったことの少なくとも2項目の条件が成立した時点で1リングの掘進終了を判断する」、
(4)明細書第7頁第17行目「この掘進終了の判断結果」を、
(1)「前記計測器からのカッタの回転情報に基づいてカッタの回転開始を判断するカッタ回転開始判断部と、前記計測器により検出された作動油圧と前記シーケンスコントローラから得られたシールドジャッキの使用本数とから総推力を算出し、この算出した総推力が前記計測データファイルから読み込んだ前回推進時の総推力を基準とする掘進状態での必要推力に達したかを判断する推進力判断部と、前記計測データファイルから読み込んだ前リングでの掘進ストロークのデータと前記設定値ファイルから読み込んだ今回組み立てたセグメントリングのセグメント幅とを差し引き、この差し引き値を基準として前記計測器により検出したジャッキストローク量が所定値以上になったかを判断する第1のストローク量判断部と、これらカッタ回転開始判断部、推進力判断部、第1のストローク量判断部のすべてが条件を満たしたかを判断する掘進開始条件判断部と、この掘進開始条件判断部の判断結果に応じて掘進開始の信号を出力する掘進開始信号出力部とからなる」、
(2)「前記掘進開始信号出力部からの出力信号」、
(3)「前記設定値ファイルから読み込んだ掘進開始時に次に組み立てるセグメントリングのセグメント幅に余裕値を加算し、この加算値を基準として前記計測器により検出したジャッキストローク量が次のセグメント組立に必要な所定ストロークまで伸長したかを判断する第2のストローク量判断手段と、前記計測器からのジャッキの動作状況情報に基づいてシールドジャッキの押し動作が停止して引き動作に移ったことを判断するジャッキ動作判断手段と、これら第2のストローク量判断部、ジャッキ動作判断手段のすべてが条件を満たしたかを判断する掘進終了条件判断部と、この掘進終了条件判断部の判断結果に応じて掘進終了の信号を出力する掘進終了信号出力部とからなる」、
(4)「前記掘進終了信号出力部からの出力信号」
と訂正する。
異議決定日 2000-09-06 
出願番号 特願平2-321327
審決分類 P 1 651・ 121- YA (E21D)
最終処分 維持  
前審関与審査官 中槙 利明  
特許庁審判長 片寄 武彦
特許庁審判官 小野 忠悦
斎藤 利久
登録日 1998-04-03 
登録番号 特許第2766553号(P2766553)
権利者 大成建設株式会社 日立建機株式会社
発明の名称 シールド掘進機の掘進管理装置  
代理人 秋本 正実  
代理人 秋本 正実  
代理人 秋本 正実  

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