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審決分類 審判 査定不服 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備 特許、登録しない。 G11C
管理番号 1033960
審判番号 審判1998-18771  
総通号数 18 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 1996-09-13 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 1998-11-30 
確定日 2001-02-15 
事件の表示 平成 7年特許願第318514号「DRAMリフレッシュ回路」拒絶査定に対する審判事件[平成 8年 9月13日出願公開、特開平 8-235856]について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 1.本願は、1994年(平成6年)12月1日に大韓民国にした特許出願に基づいて、パリ条約第4条の規定による優先権主張をした平成7年11月14日の出願であって、平成10年4月3日付けの手続補正書によって補正された明細書の特許請求の範囲に記載されたとおりの「DRAMリフレッシュ回路」に関するものである。
2.原査定の拒絶の理由は、
要するに、
『この出願は、明細書及び図面の記載が下記の点で、特許法第36条第4項及び第6項第2号に規定する要件を満たしていない。

1.発明の詳細な説明に、請求項に記載された用語について、以下に示す点で、説明が十分になされておらず、請求項に記載された発明が不明である。
(1)請求項1に記載された「DRAMの容量値」について
発明の詳細な説明に「DRAMの容量値」について説明がなされておらず、それがどのような値なのか不明である。
(2)請求項1に記載された「DRAMのリフレッシュ時間値」について
発明の詳細な説明に「DRAMのリフレッシュ時間値」について説明がなされておらず、それがどのような値なのか不明である。かつ、タイマに対してどのような作用をおよぼすかも不明である。
(3)…(略)…
(4)…(略)…
(5)…(略)…
2.…(略)…』というものである。
3.これに対して、審判請求人は平成10年4月3日付けで意見書及び手続補正書を提出し、意見書において『…また、拒絶理由の〔記1〕については、以下に詳しく説明致します。
記1の(1)における「DRAMの容量値」とは、DRAMのタイプに応じるレジスタ表により決定される、所定のリフレッシュ周期内の所定のスレショルド時間を意味し、この「DRAMの容量値」はXレジスタ40に格納されます。
記1の(2)における「DRAMのリフレッシュ時間値」とは、DRAMのタイプに応じる前記所定のリフレッシュ周期を意味し、この「DRAMのリフレッシュ時間値」はタイマレジスタ39に格納されます。
記1の(3)における「タイマ」38は、前記タイマレジスタ39の出力を基準としてタイマクロックをカウントします。もう少し詳しく説明しますと、タイマ38は、式(タイマ38の出力値≧リフレッシュカウンタ36の出力値+Xレジスタ40の出力値)が満たされるまでは前記タイマレジスタ39の出力に向かってタイマクロックをカウントアップしますが、前記式が満たされると即ち一定値までカウントアップするとリセットされて再びウントアップを開始します。
記1の(4)における「リフレッシュ動作のカウンタ値」とは、DRAMのタイプに応じるリフレッシュ回数を意味し、この「リフレッシュ動作のカウンタ値」はリフレッシュカウンタレジスタ35に格納されます。…』旨の主張をしている。
4.そこで、平成10年4月3日付けで提出された意見書及び手続補正書によって、記載不備が解消されたか否かを検討する。
(1)審判請求人は、請求項1に記載された「DRAMの容量値について」、DRAMのタイプに応じるレジスタ表により決定される、所定のリフレッシュ周期内の所定のスレショルド時間を意味する旨の主張をしている。しかしながら、通常メモリの容量値と記載した場合、メモリの記憶容量(例えば、1Mビット等)を指すことがメモリの分野において慣用されており、審判請求人の主張するように、所定のリフレッシュ周期内の所定のスレショルド時間を指すものとは認められない。仮に、審判請求人の主張するように、DRAMの容量値という記載がDRAMのタイプに応じるレジスタ表により決定される、所定のリフレッシュ周期内の所定のスレショルド時間を指すものであったとしても、「DRAMの容量値がDRAMのタイプに応じるレジスタ表により決定される、所定のリフレッシュ周期内の所定のスレショルド時間」という記載自体の技術的意味がどのようなものか不明りょうであるので、原査定の拒絶の理由となった、『発明の詳細な説明に「DRAMの容量値」について説明がなされておらず、それがどのような値なのか不明である。』とした点の記載不備は依然として解消していない。
(2)審判請求人は、請求項1に記載された「DRAMのリフレッシュ時間値」はDRAMのタイプに応じる前記所定のリフレッシュ周期を意味すると主張しているが、「リフレッシュ時間値」という用語と「リフレッシュ周期」という用語から得られる技術的意味はそれぞれ異なることは明らかであるので、請求項1に記載された「DRAMのリフレッシュ時間値」がDRAMのタイプに応じる前記所定のリフレッシュ周期を意味するとは認められない。仮に、審判請求人の主張するように請求項1に記載された「DRAMのリフレッシュ時間値」を「DRAMのリフレッシュ周期」と解釈できたとしても、発明の詳細な説明に「リフレッシュ周期」についての説明が記載されておらず、いずれにしても不明りょうである。したがって、原査定の拒絶の理由となった、『発明の詳細な説明に「DRAMのリフレッシュ時間値」について説明がなされておらず、それがどのような値なのか不明である。』とした点の記載不備は依然として解消されていない。
以上のように、「DRAMの容量値」及び「DRAMの時間値」についての説明が発明の詳細な説明に明確に記載されていないために、請求項1に係る発明が不明りょうである。特に、請求項1に係る発明の「DRAMの容量値」及び「DRAMの時間値」がどのようなものか不明りょうである為に、明細書の段落【0013】に記載されている「比較器37はタイマ値がリフレッシュカウンタ値+Xレジスタ値より大きい場合に、リフレッシュ動作可能状態となる。」ということが何故云えるのか明らかでない。
なお、審判請求人の提出した審判請求書を参照しても『「DRAMの容量値」とは、DRAMタイプに応じるレジスタ表により決定される、所定のリフレッシュ周期内の所定のスレショルド時間を意味し』及び『「DRAMのリフレッシュ時間値」とは、DRAMのタイプに応じる前記所定のリフレッシュ周期を意味し』という、平成10年4月3日付けの意見書と同様の主張をしており、審判請求書によっても上記不明りょうな点は解消されない。
以上のとおりであるから、請求項1の記載ではどのような特許を受けようとする発明であるか明確でなく、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていないので、原査定の拒絶理由によって拒絶するものとする。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2000-08-23 
結審通知日 2000-09-01 
審決日 2000-09-19 
出願番号 特願平7-318514
審決分類 P 1 8・ 537- Z (G11C)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 須原 宏光  
特許庁審判長 馬場 清
特許庁審判官 鈴野 幹夫
斎藤 操
発明の名称 DRAMリフレッシュ回路  
代理人 山川 政樹  
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