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審決分類 |
審判 査定不服 2項進歩性 取り消して特許、登録 G06F |
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管理番号 | 1039016 |
審判番号 | 審判1998-13935 |
総通号数 | 19 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 1993-09-21 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 1998-09-09 |
確定日 | 2001-06-18 |
事件の表示 | 平成 4年特許願第223551号「分散クロスバー・スイッチ・アーキテクチャにおけるスイッチング・アレイ」拒絶査定に対する審判事件〔平成 5年 9月21日出願公開、特開平 5-241947、請求項の数(3)〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。 |
理由 |
(1)本件出願は、平成4年7月31日(パリ条約による優先権主張1991年9月6日、米国)の出願であって、その請求項1乃至3に係る発明は、平成10年9月9日付けの手続補正書により補正された明細書及び図面の記載からみて、その特許請求の範囲の請求項1乃至3に記載された次のとおりのものと認める。 「【請求項1】 複数のデータ送信元を1または複数のデータ受信先に同時に接続する分散クロスバー・スイッチング・アレイであって、 接続されたデータ送信元からデータ・ワードと、接続マスク・ワードと、および接続割振ビットを送信するために、前記データ送信元の各々を接続する送信元データ・バスであって、前記接続マスク・ワードは複数のデータ受信先にマップする複数のビット位置を有し、前記接続割振ビットは接続マスク・ワードに付加されて該接続マスク・ワードと並列かつ同時に送信されるものと、 接続された送信元データ・バスへ関連するデータ受信先を接続するために、各データ受信先及び各送信元データ・バスに接続されたマルチプレクサ/制御手段であって、各前記マルチプレクサ/制御手段は、各前記接続された送信元データバスを同時に監視し、かつ接続された送信元データ・バスにおける接続割振ビットと前記マルチプレクサ/制御手段に接続されたデータ受信先に対してマップする活性状態の接続マスク・ビット位置の表示に応答して、前記接続されたデータ受信先を前記送信元データ・バスに接続するものと、 を有するスイッチング・アレイ。 【請求項2】 各前記マルチプレクサ/制御手段は、 前記データ受信先に接続され、該接続されたデータ受信先と前記接続された送信元データ・バスとの間の接続を実行するマルチプレクサ手段と、 前記送信元データ・バスに接続され、該接続された送信元データ・バスから前記接続されたデータ受信先に対して接続を行うための相互接続信号を前記マルチプレクサ手段に対して発行する論理手段とを含み、 前記相互接続信号は前記接続されたデータ受信先に対しマップする活性状態の接続マスク・ビットと接続割振ビットの前記送信データ・バスにおける表示に応答して発行され、及び前記論理手段が前記接続されたデータ受信先から使用可能信号を受信したときに発行する請求項1記載のスイッチング・アレイ。 【請求項3】 前記マルチプレクサ/制御手段は前記接続割振ビットが発生されない場合は所定のデータ・ワードとして取り扱う請求項1記載のスイッチング・アレイ。」 (2)原査定の理由に引用された国際公開第89-09521号パンフレット(以下、引用例1という。)には、M入力N出力のスイッチングネットワークにおいて、入力I(m)(ただし、1≦m≦M)毎に、NラインのセレクションバスSB(m)と、データバスIB(m)とを設け、上記セレクションバスSB(m)で1つ又は複数の列(column)を選択し1対多転送を可能とするとともに、複数のI(m)から1つの出力O(n)(ただし、1≦n≦N)にデータ転送がある場合は所定のプライオリティに従って選択することが記載されている。 同じく、原査定の理由に引用された特開平3-5863号公報(以下、引用例2という。)には、複数の機能ブロックを有するデジタルシステムにおいて、アドレス情報を発生する機能ブロックと前記アドレス情報により選択される複数の機能ブロックとを、データ信号線と、データの転送タイミングを伝えるタイミング信号線で接続し、前記タイミング信号線により伝えられるタイミング信号のハイレベル期間(もしくはローレベル期間)で、前記データ信号線でアドレス信号を伝え。タイミング信号のローレベル期間(もしくはハイレベル期間)で前記データ信号線でデータ信号を伝えることが記載されている。 (3)本件出願の請求項1に係る発明と引用文献1または引用文献2に記載された発明とを対比すると、請求項1に係る発明の「接続されたデータ送信元からデータ・ワードと、接続マスク・ワードと、および接続割振ビットを送信するために、前記データ送信元の各々を接続する送信元データ・バスであって、前記接続マスク・ワードは複数のデータ受信先にマップする複数のビット位置を有し、前記接続割振ビットは接続マスク・ワードに付加されて該接続マスク・ワードと並列かつ同時に送信されるもの」及び、「接続された送信元データ・バスへ関連するデータ受信先を接続するために、各データ受信先及び各送信元データ・バスに接続されたマルチプレクサ/制御手段であって、各前記マルチプレクサ/制御手段は、各前記接続された送信元データバスを同時に監視し、かつ接続された送信元データ・バスにおける接続割振ビットと前記マルチプレクサ/制御手段に接続されたデータ受信先に対してマップする活性状態の接続マスク・ビット位置の表示に応答して、前記接続されたデータ受信先を前記送信元データ・バスに接続するもの」を備える点については、引用文献1にも引用文献2にも記載されていない。そして、請求項1にかかる発明は、上記構成を備えることにより明細書記載の効果を奏するものである。したがって、請求項1に係る発明が引用文献1及び2に記載された発明に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるとはいえない。 請求項2及び請求項3は請求項1を引用して記載されており、請求項2に係る発明及び請求項3に係る発明は請求項1と同様に上記構成を備えるものであるから、引用文献1及び2に記載された発明に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるとはいえない。 また、他に本件出願を拒絶すべき理由を発見しない。 よって、上記結論のとおり審決する。 |
審決日 | 2001-05-30 |
出願番号 | 特願平4-223551 |
審決分類 |
P
1
8・
121-
WY
(G06F)
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最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 酒井 恭信 |
特許庁審判長 |
松野 高尚 |
特許庁審判官 |
橋本 正弘 広岡 浩平 |
発明の名称 | 分散クロスバー・スイッチ・アーキテクチャにおけるスイッチング・アレイ |
代理人 | 市位 嘉宏 |
代理人 | 坂口 博 |