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審決分類 |
審判 査定不服 特36 条4項詳細な説明の記載不備 特許、登録しない。 B60Q 審判 査定不服 5項1、2号及び6項 請求の範囲の記載不備 特許、登録しない。 B60Q |
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管理番号 | 1039100 |
審判番号 | 不服2000-1089 |
総通号数 | 19 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 1992-12-21 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2000-01-31 |
確定日 | 2001-06-04 |
事件の表示 | 平成4年特許願第16807号「霧灯を有する自動車輌の前部分」拒絶査定に対する審判事件[平成4年12月21日出願公開、特開平4-368239号]について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
1.手続の経緯 本願は、平成4年1月31日(パリ条約による優先権主張1991年6月13日、イタリア国)の出願であって、「霧灯を有する自動車輌の前部分」に関するものと認められる。 2.原査定の理由 一方、原査定の拒絶の理由の概要は、次のとおりである。 「(1)この出願の下記の請求項に係る発明は、その出願の日前の実用新案登録出願であって、その出願後に出願公開がされた下記の実用新案登録出願の願書に最初に添付された明細書又は図面に記載された考案と同一であり、しかも、この出願の発明者がその出願前の実用新案登録出願に係る上記の考案をした者と同一ではなく、またこの出願の時において、その出願人が上記実用新案登録出願の出願人と同一でもないので、特許法第29条の2の規定により、特許を受けることができない。 記 請求項1、請求項2及び請求項6に対し、 実願平03-037156号(実開平04-107135号) (2)この出願は、明細書及び図面の記載が下記の点で、特許法第36条第4項に規定する要件を満たしていない。 記 請求項9に記載された発明は実施例との対応がよくわからず、その構成が不明瞭である。例えば、霧灯の設置箇所は「自動車輌の前部分」であり、かつ、「自動車輌の頂上の上」である旨認められるが、自動車輌の「前部分」であり「頂上の上」である箇所とは矛盾しているものとも認められ、結局どこであるのかよくわからない。また、「自動車輌の頂上」についても具体的にどの箇所であるのかよくわからない。さらに、「0゜と30゜との間を含む角度」は詳細な説明に記載された事項(例えば、【0016】項の「90゜の最大角度を形成すべきである。」)と対応していない。」 3.当審の判断 ・拒絶理由の前記(2)について 特許請求の範囲の請求項1および9は、平成12年1月31日付の補正により次のとおりのものとなった。 【請求項1】二群のヘッドライトを備える自動車輌(2)の前部分において、それぞれが霧の状態で使用するために通常の車輌前灯に追加した少なくとも1つの灯装置を設け、2つの該追加灯装置(7)が前記自動車輌(2)の車体の側部又は車体の側部内のライト近くに設けられて地面に平行でそれぞれの光源(3)を通る平面上に投射光線(6)を形成し、該投射光線(6)が前記自動車輌(2)の長手方向軸線に関して外側に延び0°と90°の間の角度であり、少なくとも前記2つの光源(3)の間に延び前記自動車輌(2)の前にあって前記ヘッドライトによって直接照明しない中央回廊を形成することを特徴とする自動車輌の前部分。 【請求項9】通常の車輌前灯に追加した1つまたはそれ以上の灯装置が、前記自動車輌(2)の頂部に設置され、前記自動車輌(2)の長手方向軸線に平行であって地面に対して直角な面に形成される投射光線が、上方に延びている0°と30°の間の角度で関連光源を通る請求項1から請求項8に記載のいずれか1つの請求項に記載の前部分。 しかしながら、請求項9において、「通常の車輌前灯に追加した1つまたはそれ以上の灯装置」(霧灯)の設置箇所に関し、「請求項1から請求項8に記載のいずれか1つの請求項に記載の前部分」なる記載からは「自動車輌の前部分」であり、「前記自動車輌(2)の頂部に設置され」なる記載からは「自動車輌の頂部」でなければならず、依然として「通常の車輌前灯に追加した1つまたはそれ以上の灯装置」(霧灯)の設置箇所が自動車輌のどの部分に相当するのか不明である。 また、発明の詳細な説明及び図面のいずれにも、請求項9に係る発明に関する「通常の車輌前灯に追加した1つまたはそれ以上の灯装置」(霧灯)の設置箇所について具体的な実施例の記載はなく、発明の詳細な説明及び図面の記載を参酌しても原査定の拒絶の理由で指摘した請求項9の不明な点は解消していない。 したがって、特許請求の範囲の請求項9は、特許を受けようとする発明の構成に欠くことができない事項を記載したものとは認められない。 また、発明の詳細な説明には、請求項9に係る発明について当業者が容易に実施できる程度にその発明の構成を記載したものとは認められない。 なお、原査定の拒絶の理由において「特許法第36条第4項に規定する要件を満たしていない」とされているが、具体的な拒絶の理由は請求項9の記載の不備も指摘しており、実質的に、特許法第36条第4項および第5項の規定違反を拒絶の理由としたとみるのが相当である。 4.むすび したがって、本願は、拒絶理由の前記(1)について検討するまでもなく、特許法第36条第4項および第5項に規定する要件を満たしていないから、特許を受けることができないものである。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2001-01-11 |
結審通知日 | 2001-01-12 |
審決日 | 2001-01-23 |
出願番号 | 特願平4-16807 |
審決分類 |
P
1
8・
531-
Z
(B60Q)
P 1 8・ 534- Z (B60Q) |
最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 田村 嘉章、柿崎 拓 |
特許庁審判長 |
田中 秀夫 |
特許庁審判官 |
藤本 信男 和泉 等 |
発明の名称 | 霧灯を有する自動車輌の前部分 |
代理人 | 森 徹 |
代理人 | 浅村 皓 |
代理人 | 浅村 肇 |
代理人 | 岩本 行夫 |